JP6001116B2 - 移動手摺把持治具 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、移動手摺把持治具に関する。
乗客コンベアの移動手摺は、踏段の移動とともに移動するものである。乗客コンベアの移動手摺に対して移動方向と反対方向の所定値以上の引張力が作用すると、移動手摺および踏段の移動方向への移動を停止、すなわち乗客コンベアの運転を停止させるようになっている。しかしながら、乗客コンベアは、所定値未満の引張力が作用しても停止してはならないと定められている。
乗客コンベアは、定期的に点検が行われており、点検時に作業員は、移動手摺に所定値の引張力を作用させ、乗客コンベアの運転が停止しないことを確認している。作業員による確認は、移動手摺把持治具を移動手摺に取り付け、移動手摺把持治具を介して、作業員が移動手摺に対して所定値の引張力を作用させることで行われる。作業員は、移動手摺に対して所定値の引張力を作用させていることを計測機器により計測する。
特開2013−184792号公報
移動手摺に対して作用させている引張力は、移動手摺把持治具を介して計測されるものであるため、確実に移動手摺把持治具を移動手摺に取り付けることが重要である。しかしながら、移動手摺把持治具により移動手摺を把持する際の把持力を単に高くすると、移動する移動手摺を支持する移動手摺支持部材と移動手摺の接地圧が高くなり、移動手摺把持治具による移動手摺の把持が移動手摺の移動する際の抵抗となるという問題がある。この結果、点検作業における作業員よる移動手摺に対する移動手摺把持治具の取り付け方によって、作用されている引張力を計測される移動手摺の状態は、利用者が実際に移動手摺を把持する状態と比較して大きく異なる可能性があり、計測結果が大きく異なる可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、作業員の能力による影響を抑制して、安定した状態で移動手摺を把持することができる移動手摺把持治具を提供することを目的とする。
実施形態の移動手摺把持治具は、一対の把持体と、一対の筐体と、固定具と、を備える。一対の把持体は、乗客コンベアの移動手摺を幅方向における両端部から挟み込む。一対の筐体は、一対の把持体がそれぞれ取り付けられる。固定具は、一対の把持体が幅方向において移動手摺の両端部をそれぞれ把持した把持状態で、一対の筐体を互いに固定する。把持体の下端部には、高さ方向のうち上方に突出し、かつ把持状態において、移動手摺の端部のうち、高さ方向における中央部よりも下方に位置する下端部と接触する突出部が形成されている。
図1は、実施形態に係る移動手摺把持治具を示す正面図である。 図2は、実施形態に係る移動手摺把持治具を示す斜視図である。 図3は、実施形態に係る移動手摺把持治具を示す分解斜視図である。 図4は、実施形態に係る移動手摺把持治具の使用例を示す正面図である。 図5は、実施形態に係る移動手摺把持治具の使用例を示す斜視図である。
以下に、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により、本発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。ここで、「奥行き方向」とは、一対の把持体が延在する方向、すなわち移動手摺が移動可能な方向をいい、「幅方向」とは、奥行き方向と直交し、一対の把持体が対向する方向をいい、「高さ方向」とは奥行き方向および幅方向に直交する方向をいう。
〔実施形態〕
図1は、実施形態に係る移動手摺把持治具を示す正面図である。図2は、実施形態に係る移動手摺把持治具を示す斜視図である。図3は、実施形態に係る移動手摺把持治具を示す分解斜視図である。図1〜図3に示すように、実施形態に係る移動手摺把持治具1は、一対の筐体2,3と、一対の把持体4,5と、固定具6A,6Bと、スペーサ7A,7B,7Cと、把持体固定具8,9とを備える。
ここで、図4、図5に示すように、移動手摺把持治具1が把持される図示しない乗客コンベアの移動手摺100は、奥行き方向視において、中央部101と、端部102,103と、下端部104,105と、上端部106,107と、を備えている。中央部101は、移動手摺100の幅方向における中央部に位置している。端部102,103は、中央部101の幅方向における両端部に位置しており、高さ方向における中央部よりも上方に位置する上端部106,107にて中央部101とそれぞれ連結されている。下端部104,105は、端部102,103の高さ方向における中央部よりも下方に位置しており、移動手摺100の幅方向における内側(中央部)に向かって突出して形成されている。移動手摺100は、下端部104,105の間に開口が形成され、内部空間部S2を有するC字形状に形成されている。内部空間部S2には、図示しない欄干に固定されている案内レール200が挿入されている。
案内レール200は、欄干に沿って、移動手摺100の移動方向に延在して形成されている。案内レール200は、奥行き方向視において、高さ方向における上端部に幅方向に突出する突出片201,202が形成されている。突出片201,202は、下端部104,105の間の開口よりも端部102,103側に突出しており、高さ方向において下端部104,105と対向する。つまり、移動手摺100は、案内レール200に対して移動方向に移動自在に支持されている。
一対の筐体2,3は、図1〜図3に示すように、一対の把持体4,5がそれぞれ取り付けられるものである。一対の筐体2,3は、同一形状であり、筐体3は、筐体2を高さ方向周りに180度回転させたものである。一対の筐体2,3は、金属製の板材に対して曲げ加工を施すことにより構成されており、一対の把持体4,5と奥行き方向の長さが同じあるいは若干長く形成されている。一対の筐体2,3は、本体部21,31と、把持体固定部22,32と、固定片23,33と、取付部24,34と、リブ25,35とをそれぞれ備える。
本体部21,31は、水平面(幅方向および奥行き方向を含む面)と平行な平板である。
把持体固定部22,32は、本体部21,31の幅方向のうち一方の端部から高さ方向のうち下方に向かって延在して形成される平板である。本実施形態における把持体固定部22,32は、本体部21,31とのなす角θが90度未満、好ましくは88度となるように、本体部21,31に連結されている。把持体固定部22,32は、幅方向において対向する側面を貫通する把持体固定具用穴22a,32aが形成されている。本実施形態における把持体固定具用穴22a,32aは、奥行き方向において取付部24,34を挟んで2箇所形成されている。
固定片23,33は、本体部21,31の幅方向のうち他方の端部から高さ方向のうち上方に向かって延在して形成される平板である。本実施形態における固定片23,33は、本体部21,31と直角に連結されている。固定片23,33は、幅方向において対向する側面を貫通する把持体固定具用穴23a,33aが形成されている。本実施形態における把持体固定具用穴23a,33aは、奥行き方向において離間して2箇所形成されている。ここで、把持体固定具用穴23a,33aを幅方向において対向させると、高さ方向における筐体2,3の位置が一致する。固定片23,33と、本体部21,31との間には、補強のためにリブ25,35がそれぞれ溶接などで固定されている。これにより、本体部21,31に対して固定片23,33が変形、例えば奥行き方向周りに回転変形することを抑制することができる。
取付部24,34は、図4に示すように、移動手摺100に対して作業員が作用させる引張力を計測する計測機器400と移動手摺把持治具1とを取り付けるものである。本実施形態における取付部24,34は、スリング300を介して計測機器400が移動手摺把持治具1に取り付けられている。取付部24,34は、図1〜図3に示すように、把持体固定部22,32から幅方向における外側(把持体4,5側とは反対側)に突出して形成されている。本実施形態における取付部24,34は、円筒あるいは円柱形状であり、幅方向のうち把持体固定部22,32側と反対側である先端部に、半径方向外側に突出するフランジ部24a,34aが形成されている。フランジ部24a,34aは、取付部24,34に取り付けられたスリング300が取付部24,34から脱落することを抑制することができる。また、取付部24,34は、図4に示すように、一対の把持体4,5が幅方向において移動手摺100の両端部をそれぞれ把持した把持状態において、移動手摺100の端部102,103のうち、高さ方向における中央部と幅方向において対向する位置に形成されている。また、取付部24,34は、筐体2,3のうち、奥行き方向における中央部に形成されている。筐体2,3に対して取付部24,34を奥行き方向における中央部に形成することにより、移動手摺把持治具1を移動手摺100に対して高さ方向周りに180度回転、すなわち移動手摺100に対する移動手摺把持治具1の向きを反対に取り付けても、移動手摺把持治具1における取付部24,34の奥行き方向における位置は変化しない。従って、作用員が移動手摺100に対して移動手摺把持治具1をどの向きに取り付けても、取付部24,34の奥行き方向における位置は変化しないので、移動手摺把持治具1の取り付け向きにより計測機器400による移動手摺100に対して作業員が作用させる引張力の測定結果が変化することを抑制することができる。これにより、作業員の能力による影響を抑制して、移動手摺把持治具1を用いた移動手摺100に対して作業員が作用させる引張力の計測を安定した状態で行うことができる。
一対の把持体4,5は、移動手摺100を幅方向における両端部から挟み込むものである。一対の把持体4,5は、同一形状であり、把持体5は、把持体4を高さ方向周りに180度回転させたものである。一対の把持体4,5は、弾性変形可能な材料、例えば、樹脂材料により形成されている。一対の把持体4,5は、本体部41,51と、上端接触部42,52と、突出部43,53とをそれぞれ備える。
本体部41,51は、奥行き方向視における形状が奥行き方向に延在して形成されている。本体部41,51は、筐体2,3にそれぞれ取り付けられるものであり、奥行き方向視において、幅方向における外側の側面が把持体固定部22,32の幅方向における内側の側面と接触した状態で取り付けられる。また、本体部41,51は、幅方向における内側の側面である第1対向面41a,51aが幅方向における外側に窪んだ湾曲面として形成されている。第1対向面41a,51aは、図4に示すように、把持状態において、移動手摺100の端部102,103の高さ方向における中央部が対向し、接触するものである。第1対向面41a,51aは、移動手摺把持治具1の使用対象となる一般的な移動手摺100の端部102,103の外形の形状を考慮して形成されている。第1対向面41a,51aは、例えば、後述する把持点P1〜P4における移動手摺100に対する一対の把持体4,5の面圧よりも、少なくとも小さい面圧となるような形状に形成されている。本体部41,51は、図1〜図3に示すように、外側の側面と第1対向面41a,51aとを貫通する把持体固定具用穴41b,51bが形成されている。本実施形態における把持体固定具用穴41b,51bは、図示しないが幅方向において外側が縮径されており、奥行き方向において把持体固定具用穴22a,32aと対向する位置に2箇所形成されている。
上端接触部42,52は、移動手摺100の端部102,103のうち、高さ方向における中央部よりも上方に位置する上端部106,107と接触するものである。上端接触部42,52は、本体部41,51の高さ方向のうち上方端部から、幅方向における内側に突出して形成されている。実施形態における上端接触部42,52は、高さ方向における上側の側面と、本体部41,51の幅方向における外側の側面とが直角となるように、本体部41,51に連結されている。上端接触部42,52は、高さ方向における下側の側面である第2対向面42a,52aが形成されている。第2対向面42a,52aは、上端接触部42,52の高さ方向における上側の側面との距離が、幅方向における内側の先端部から幅方向における外側に向かうに伴って長く形成されている。つまり、上端接触部42,52は、先端部から幅方向における外側に向かうに伴って、高さ方向における厚さが厚くなるようにテーパー形状に形成されている。上端接触部42,52の先端部は、固定片23,33よりも幅方向において本体部41,51側に形成されている。第2対向面42a,52aは、図4に示すように、把持状態において、移動手摺100の端部102,103の高さ方向における中央部よりも上方に位置する上端部106,107が対向し、上端部106,107が接触する。従って、第2対向面42a,52aは、把持状態において、一対の把持体4,5と移動手摺100とが接触し、把持するための面圧が発生する把持点P1,P3を有する。
突出部43,53は、図1〜図3に示すように、移動手摺100の端部102,103のうち、高さ方向における中央部よりも下方に位置する下端部104,105と接触するものである。突出部43,53は、本体部41,51の高さ方向のうち下方端部から、幅方向における内側に突出して形成されている。実施形態における突出部43,53は、高さ方向における下側の側面と、本体部41,51の幅方向における外側の側面とが直角となるように、本体部41,51に連結されている。突出部43,53は、高さ方向のうち上方に突出し、幅方向における本体部41,51側と反対側の先端部が上端接触部42,52の先端部よりも幅方向において外側に位置して形成されている。つまり、突出部43,53は、本体部41,51から見て、上端接触部42,52よりも短く形成されている。突出部43,53は、高さ方向における上側の側面である第3対向面43a,53aが形成されている。第3対向面43a,53aは、図4に示すように、把持状態において、移動手摺100の端部102,103の高さ方向における中央部よりも下方に位置する下端部104,105が対向し、下端部104,105が接触するものである。従って、第3対向面43a,53aは、把持状態において、一対の把持体4,5と移動手摺100とが接触し、把持するための面圧が発生する把持点P2,P4を有する。なお、第2対向面42a,52aと、第3対向面43a,53aとの高さ方向における距離は、移動手摺把持治具1の使用対象となる一般的な移動手摺100の端部102,103の高さ方向における最も離れた距離よりも短く形成されている。
固定具6A,6Bは、図1〜図3に示すように、一対の把持体4,5が幅方向において移動手摺100の両端部102,103をそれぞれ把持した把持状態で、一対の筐体2,3を互いに固定するものである。本実施形態における固定具6A,6Bは、ボルト61A,61Bと、ナット62A,62Bと、固定具6A,6Bによる締結をより確実なものとするためのワッシャーおよびスプリングワッシャーと、を備える。ボルト61A,61Bは、頭部と、雄ねじが形成された軸部63A,63Bとを備える。ここで、軸部63A,63Bの長さは、固定片23,33の幅方向における厚さおよび固定片23,33の間に挿入されるスペーサ7A〜7Cの幅方向における厚さを考慮して、ナット62A,62Bがボルト61A,61Bに螺合可能な長さに形成されている。ナット62A,62Bは、図示しない雌ねじ穴をそれぞれ有している。固定具6A,6Bは、ボルト61A,61Bの軸部63A,63Bを少なくとも固定片23,33の固定具用穴23a,33aに挿入し、ナット62A,62Bを螺合し、ボルト61A,61Bと、ナット62A,62Bとの間で固定片23,33を締結することで、一対の筐体2,3を互いに固定する。一対の筐体2,3が固定具6A、6Bにより固定された状態で、一対の把持体4,5は、幅方向において対向し、その間に移動手摺把持空間S1が形成される。なお、固定具6A,6Bは、2つに限定されるものではなく、一対の筐体2,3を互いに固定することができれば、1以上であればよい。
スペーサ7A〜7Cは、一対の固定片23,33の間に着脱自在に挿入され、固定具6A,6Bにより一対の固定片23,33とともに固定されるものである。本実施形態におけるスペーサ7A〜7Cは、3つであり、スペーサ7A、7Cの幅方向における厚さがスペーサ7Bの幅方向における厚さよりも厚く形成されている。例えば、スペーサ7A〜7Cは、金属製の板材であり、スペーサ7A、7Cの厚さが2mm、スペーサ7Bの厚さが1mmである。スペーサ7A〜7Cは、ボルト61A,61Bがそれぞれ挿入される挿入部71A〜71Cが形成されている。挿入部71A〜71Cは、スペーサ7A〜7Cの高さ方向における下端においてU字状に切り欠くことで形成されている。また、スペーサ7A〜7Cは、奥行き方向の中央部に、リブ用開口部72A〜72Cが形成されている。リブ用開口部72A〜72Cは、使用しないスペーサ7A〜7Cを固定片23とボルト61A,61Bとの間、あるいは固定片33とナット62A,62Bとの間に介在させる際に、リブ25,35がスペーサ7A〜7Cに干渉することを防止するためのものである。従って、固定具6A,6Bにより一対の筐体2,3を互いに固定した際に、使用しないスペーサ7A〜7Cを固定具6A,6Bにより、移動手摺把持治具1に固定することができる。これにより、使用しないスペーサ7A〜7Cを作業現場に置き忘れることなどを抑制することができる。
把持体固定具8,9は、一対の把持体4,5を一対の筐体2,3に対してそれぞれ取り付けるものである。把持体固定具8,9は、トラスネジ81,91と、六角袋ナット82,92とを備える。トラスネジ81,91は、頭部が把持体固定具用穴41b,51bのうち、幅方向において縮径される位置まで挿入される。トラスネジ81,91は、把持体固定具用穴22a,32aにも挿入され、先端部が把持体固定部22,32の幅方向における外側の側面から突出する。把持体固定具8,9は、六角袋ナット82,92をトラスネジ81,91の先端部に螺合する。そして、トラスネジ81,91と六角袋ナット82,92との間で把持体4,5および筐体2,3をそれぞれ締結することで、把持体4,5を筐体2,3に対して固定する。ここで、筐体2,3対して把持体4,5が固定された固定状態では、上端接触部42,52が本体部21,31に対して離間している。従って、把持体4,5に、移動手摺100の端部102,103が挿入され、上端接触部42,52が端部102,103により高さ方向における上方に押された際に、上端接触部42,52が変形しやすいので、作業員により把持体4,5に対して移動手摺100の端部102,103を確実と挿入することができる。これにより、安定した状態で移動手摺100を把持することができる。また、上述のように、把持体固定部22,32が本体部21,31に対して、高さ方向における下端が幅方向における内側に向かうように傾斜して連結されているので、把持体4,5は幅方向における内側に向かうに伴って、高さ方向における上方に向かう、いわゆる上向きに配置される。これにより、突出部43,53を下端部104,105に確実に食い込ませることができる。移動手摺100の端部102,103と、把持体4,5との接触面のうち、幅方向において突出片201,202と対向する最外接触点P5,P6における面圧よりも、把持点P2,P4の面圧を確実に高くすることができる。
次に、実施形態に係る移動手摺把持治具1による移動手摺100に対して作業員が作用させる引張力の計測について説明する。図4は、実施形態に係る移動手摺把持治具の使用例を示す正面図である。図5は、実施形態に係る移動手摺把持治具の使用例を示す斜視図である。まず、作業員は、乗客コンベアの運転を停止する。これにより、移動手摺100は、図5に示す移動方向Mへの移動を停止する。次に、作業員は、移動を停止した移動手摺100に移動手摺把持治具1を取り付ける。
具体的には、作業員は、一対の筐体2,3が固定具6A,6Bにより固定されている場合は、固定具6A,6Bによる固定を解除し、一対の筐体2,3をそれぞれ独立して取り扱えるようにする。また、移動手摺把持空間S1に移動手摺100を挿入することができる程度まで、ボルト61A,61Bをナット62A,62Bに対して緩めてもよい。
次に、作業員は、一対の把持体4,5に移動手摺100の端部102,103をそれぞれ挿入する。把持体4,5を幅方向における端部102,103側に端部102,103に対して移動させ、上端接触部42,52と、突出部43,53との間に端部102,103を挿入する。このとき、まず、下端部104,105が第3対向面43a,53aと接触する。下端部104,105が第3対向面43a,53aと接触することで、端部102,103が高さ方向における上方に持ち上げられ、上端部106,107が第2対向面42a,52aと接触する。ここで、端部102,103の高さ方向における中央部は、第1対向面41a,51aと非接触状態である。
次に、端部102,103が一対の把持体4,5にそれぞれ挿入された状態で、固定具6A,6Bにより、一対の筐体2,3を互いに固定する。一対の筐体2,3を互いに固定する際には、一対の把持体4,5の幅方向における距離が接近するので、端部102,103が把持体4,5により挟み込まれ、把持状態となる。これにより、第2対向面42a,52aと、上端部106,107との間で把持力が発生し、第3対向面43a,53aと、下端部104,105との間で把持力が発生する。つまり、第2対向面42a,52aと、上端部106,107との間において、把持するための面圧が発生する把持点P1,P3が形成され、第3対向面43a,53aと、下端部104,105との間において、把持するための面圧が発生する把持点P2,P4が形成される。ここで、端部102,103のうち、高さ方向における中央部は、第1対向面41a、51aと接触するが把持点P1〜P4における面圧よりも低い面圧となる。従って、上記最外接触点P5,P6における面圧は、把持点P1〜P4における面圧よりも確実に低くすることができる。
ここで、一対の筐体2,3を互いに固定する際には、まず、スペーサ7A〜7Cを使用せずに行う。スペーサ7A〜7Cの未使用による固定では、一対の把持体4,5の幅方向における距離が最も接近する状態であり、把持体4,5による把持力が最も高くなる。従って、最外接触点P5,P6における面圧が高くなり、端部102,103が案内レール200と接触して、移動手摺100を移動方向Mに移動させる際の抵抗となる虞がある。作業員は、固定具6A,6Bの締め付け力や、移動手摺把持治具1を移動手摺100に取り付けた際に、移動手摺把持治具1に奥行き方向の力を作用させ、移動手摺把持治具1の移動手摺100の把持力を把握する。把持力が高いと判断した場合は、スペーサ7A〜7Cを固定片23,33の間に挟み込み、固定具6A,6Bにより一対の筐体2,3を互いに固定することで、一対の把持体4,5の幅方向における距離を最外接触点P5,P6における面圧が高くならず、十分な把持力を得ることができるように調整する。
次に、作業員は、図4に示すように、スリング300を取付部24,34に取り付け、計測機器400をスリング300に取り付ける。これにより、移動方向Mに移動する移動手摺100に対して作業員が移動方向Mと反対方向に作用させる引張力は、スリング300を介して計測機器400に入力できる状態となる。次に、作業員は、図示しない乗客コンベアの乗り場に立ち、計測機器400を持つ。次に、乗客コンベアの運転を開始することで、移動手摺100が移動方向Mへと移動を開始する。作業員は、移動手摺100の移動直後に計測機器400による計測を開始するのではなく、移動手摺100の移動が安定した後に計測を開始する。作業員は、移動手摺100と、持っている計測機器400との間のスリング300が張った状態で、移動方向Mと反対方向に計測機器400を引っ張り、移動手摺100に対して引張力を作用させる。作業員は、計測結果が所定値の引張力、例えば150Nとなるまで、計測機器400をさらに引っ張り、計測結果が所定値の引張力となった際に、移動手摺100が停止するか否か、すなわち乗客コンベアの運転が停止するか否かを判断し、乗客コンベアの運転が停止しないと、正常に動作していることを確認したこととなる。
以上のように、本実施形態に係る移動手摺把持治具1では、奥行き方向視において、把持点P1,P2との間、把持点P3,P4との間が最も把持力が発生する位置となるので、利用者が実際に移動手摺100を把持する状態、すなわち、親指の指先と、他の指の指先とで、端部102,103の下端部104,105を把持する状態を模擬することができる。また、案内レール200の突出片201,202と幅方向において対向する最外接触点P5,P6における面圧を把持点P1〜P4における面圧よりも確実に低くすることができるので、端部102,103が案内レール200と接触することを抑制することができ、移動手摺100が移動方向Mへと移動する際の抵抗となることを抑制することができる。これらにより、作業員の能力による影響を抑制して、安定した状態で移動手摺100を把持することができる。また、作業員が実際に移動手摺100を把持する状態で、移動方向Mと反対方向に移動手摺100を引っ張ることで、移動手摺100が停止した際の作業員の引張力よりも計測機器400の値が小さくなることを抑制することができる。
また、取付部24,34は、把持状態において、移動手摺100の端部102,103のうち、高さ方向における中央部と幅方向において対向する位置、すなわち把持点P1,P2の間および把持点P3,P4の間に形成されている。従って、作業員が移動手摺把持治具1を介して移動手摺100に作用させる引張力が、把持点P1〜P4のいずれかにのみ大きく作用することを抑制することができる。作業員の能力による影響を抑制して、安定した状態で移動手摺100を把持することができる。
また、上記実施形態に係る移動手摺把持治具1では、把持体固定部22,32と本体部21,31とのなす角θを90度未満としたが、本実施形態は、これに限定されるものではなく、本体部21,31と把持固定部22,32とを直角とし、本体部41,51と、上端接触部42,52とのなす角度を90度未満、好ましくは88度としてもよい。
また、上記実施形態に係る移動手摺把持治具1では、把持状態において、第1対向面41a,51aと、端部102,103のうち、高さ方向における中央部とが接触する場合について説明したが、これに限定されるものでなく、把持状態においても、全部、あるいは一部が非接触状態であってもよい。少なくとも最外接触点P5,P6では、非接触状態としてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 移動手摺把持治具、2,3 筐体、23,33 固定片、24,34 取付部、4,5 把持体、42,52 上端接触部、43,53 突出部、6A,6B 固定具、7A〜7C スペーサ、8,9 把持体固定具、100 移動手摺、102,103 端部、104,105 下端部、106,107 上端部、200 案内レール、300 スリング、400 計測機器

Claims (5)

  1. 乗客コンベアの移動手摺を幅方向における両端部から挟み込む一対の把持体と、前記一対の把持体がそれぞれ取り付けられる一対の筐体と、前記一対の把持体が幅方向において前記移動手摺の両端部をそれぞれ把持した把持状態で、前記一対の筐体を互いに固定する固定具と、を備え、前記把持体の下端部には、高さ方向のうち上方に突出し、かつ前記把持状態において、前記移動手摺の端部のうち、高さ方向における中央部よりも下方に位置する下端部と接触する突出部が形成されている移動手摺把持治具。
  2. 請求項1に記載の移動手摺把持治具において、前記把持体は、前記突出部と、前記移動手摺の端部のうち、高さ方向における中央部よりも上方に位置する上端部と接触する上端接触部とにより、前記移動手摺の端部を把持する移動手摺把持治具。
  3. 請求項1または2に記載の移動手摺把持治具において、前記一対の筐体は、前記移動手摺の引張力を計測する計測機器と前記移動手摺把持治具とを取り付ける取付部がそれぞれ形成されており、前記取付部は、少なくとも前記把持状態において前記移動手摺の端部のうち、高さ方向における中央部と幅方向において対向する位置に形成されている移動手摺把持治具。
  4. 請求項3に記載の移動手摺把持治具において、前記取付部は、前記筐体のうち、幅方向および高さ方向と直交する奥行き方向における中央部に形成されている移動手摺把持治具。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の移動手摺把持治具において、前記一対の筐体は、前記固定具により固定される固定片がそれぞれ形成され、一対の前記固定片の間に着脱自在に挿入され、前記固定具により前記一対の固定片とともに固定されるスペーサを備える移動手摺把持治具。
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