JP6000564B2 - 感熱孔版原紙 - Google Patents

感熱孔版原紙 Download PDF

Info

Publication number
JP6000564B2
JP6000564B2 JP2012033648A JP2012033648A JP6000564B2 JP 6000564 B2 JP6000564 B2 JP 6000564B2 JP 2012033648 A JP2012033648 A JP 2012033648A JP 2012033648 A JP2012033648 A JP 2012033648A JP 6000564 B2 JP6000564 B2 JP 6000564B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicone resin
silicone
sensitive stencil
heat
stencil sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012033648A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013169663A (ja
Inventor
真市 江連
真市 江連
健五 菅谷
健五 菅谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riso Kagaku Corp
Original Assignee
Riso Kagaku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Riso Kagaku Corp filed Critical Riso Kagaku Corp
Priority to JP2012033648A priority Critical patent/JP6000564B2/ja
Publication of JP2013169663A publication Critical patent/JP2013169663A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6000564B2 publication Critical patent/JP6000564B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、感熱孔版原紙に関するものである。
感熱孔版原紙(マスター)は、ポリエステル系フィルム、塩化ビニリデン系フィルム等の熱可塑性樹脂フィルムに、天然繊維、化学繊維、合成繊維またはこれらを混抄した薄葉紙、不織布、紗等の多孔性支持体を接着剤で貼り合わせた構造のものが知られている。しかし、このような構造のマスターは、フィルムと多孔性支持体とが接着剤を用いて貼り合わせられているため、接着剤によってインクの通過が阻害されたり、フィルムと多孔性支持体との接着点に接着剤が集積し、これによって穿孔が阻害されたりして、画像鮮明性に劣るという問題がある。
こうした問題に鑑み、いくつかのマスターが提案されている。例えば、特許文献1には、実質的にフィルムのみからなるマスターが提案されている。このような構造であれば、接着剤がインクの通過が阻害したり、サーマルヘッドの穿孔を阻害したりという問題は生じないものの、コシが弱いため、搬送が困難であるという問題がある。特許文献2には、フィルムと多孔性支持体との間に多孔性樹脂膜を介在させた構造のマスターが提案されている。
特開昭54−33117号公報 特開平10−147075号公報
多孔性支持体は繊維で構成され、繊維には粗の部分と密の部分が存在しており、この繊維の粗密はインクの転移量がばらつく原因となり、画像性やインクの乾燥性に悪影響を及ぼすことになる。特許文献2に記載のマスターは、フィルムと多孔性支持体との間に多孔性樹脂膜が存在しており、多孔性樹脂膜の孔径は穿孔の孔径よりも小さいので、インクの転移量のばらつきは小さくなるものの、それでも多孔性樹脂膜の孔のばらつきを完全にキャンセルすることはできない。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、穿孔感度が良好であり、画像性に優れた感熱孔版原紙を提供することを目的とするものである。
本発明の感熱孔版原紙は、2枚の熱可塑性フィルムの間にシリコーンオイルを含む無溶剤型のシリコーン樹脂層が設けられていることを特徴とするものである。
前記シリコーン樹脂と前記シリコーンオイルの質量比は10:1〜10:20であることが好ましい。
前記シリコーン樹脂層の膜厚は10〜60μmであることが好ましい。
本発明の感熱孔版原紙は、2枚の熱可塑性フィルムの間にシリコーンオイルを含む無溶剤型のシリコーン樹脂層が設けられており、多孔性支持体を有していないため、繊維の粗密によるインク転移量のばらつきがなく、画像性に優れる。また、シリコーン樹脂そのものは穿孔を阻害することがあるが、本発明の感熱孔版原紙のシリコーン樹脂層は、無溶剤型のシリコーン樹脂であってシリコーンオイルを含むので、シリコーン樹脂が完全硬化することがなく、穿孔阻害が抑制されて、インクの通過性を確保することができる。さらに、シリコーン樹脂層によって搬送性も確保することができる。
本発明の感熱孔版原紙の構成を示す概略模式図である。
以下、本発明の感熱孔版原紙を図面を参照して説明する。
図1は本発明の感熱孔版原紙の構成を示す概略模式図である。なお、視認しやすくするため、各構成要素の縮尺等は実際のものとは適宜異ならせてある。本発明の感熱孔版原紙1は、2枚の熱可塑性フィルム2の間にシリコーンオイルを含む無溶剤型のシリコーン樹脂層3が設けられた構成となっている。
シリコーン樹脂層3は無溶剤型のシリコーン樹脂からなり、シリコーンオイルを含むものである。シリコーン樹脂そのものは穿孔を阻害したり、インク通過性を阻害したりすることがあるが、シリコーンオイルを含むことにより、樹脂の完全硬化が抑制されて穿孔阻害を低減させることができる。このようにシリコーンオイルを含んでいても、シリコーン樹脂層3は2枚の熱可塑性フィルム2の間に設けられているので、マスター搬送経路がシリコーンオイルで汚れることがない。
シリコーン樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、例えば、Si−H基含有シリコーン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メルカプト基含有ポリシロキサン、アルコキシ基含有シリコーン、シラノール基含有シリコーン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等のシリコーンオイル、ビニルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、メタクリル変性シリコーン、カルボン酸変性シリコーン、脂肪酸エステル変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、フロロアルキル変性シリコーン、光重合性官能基変性シリコーン等の変性シリコーン等が挙げられる。これらのシリコーンは単独でも、2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。シリコーン樹脂には必要に応じて、触媒、軽剥離添加剤、重剥離添加剤、密着性向上剤、消泡剤などを添加してもよい。
本発明に使用するシリコーン樹脂は無溶剤型である必要がある。シリコーン樹脂層3は2枚の熱可塑性フィルム2の間に設けられ、気密性の高いフィルムで挟まれているため、溶剤型の場合は硬化しないからである。無溶剤型シリコーン樹脂は反応別に、付加反応型、紫外線硬化型、電子線硬化型等があるが、何れの反応型でも用いることができる。
具体例として、信越化学工業社(製)のKC89、KR500、KR213、KR9281、KNS3051、KNS320A、KNS316、KNS3002、KNS3300、X−62−7622、X−62−7052、KF2005、KF5508、東レ・ダウコーニングシリコーン社(製)のSP7259、BY24−468C、SP7248S、BY24−452、SP7268S、SP7265S、LTC1000M、LTC1050L、GE東芝シリコーン社(製)のTPR6500、TPR6501、UV9300、UV9425、XS56−A2775、XS56−A2982、UV9430、TPR6600、TPR6604、TPR6605等を挙げることができる。
シリコーン樹脂層3に含まれるシリコーンオイルは、無溶剤型シリコーン樹脂と相溶性があればいずれのシリコーンオイルでもよく、例えば、ジメチルシリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイルのメチル基の一部がフェニル基に置換されたメチルフェニルシリコーンオイル、モノアミン、ジアミン又はアミノ・ポリエーテル基に置換されたアミノ変性シリコーンオイル、エポキシ、脂環式エポキシ、エポキシ・ポリエーテル又はエポキシ・アラルキル基に置換されたエポキシ変性シリコーンオイル、カルビノール基に置換されたカルビノール変性シリコーンオイル、メルカプト基に置換されたメルカプト変性シリコーンオイル、カルボキシル基に置換されたカルボキシル変性シリコーンオイル、メタクリル基に置換されたメタクリル変性シリコーンオイル、ポリエーテルに置換されたポリエーテル変性シリコーンオイル、長鎖アルキル又は長鎖アルキル・アラルキル基に置換された長鎖アルキル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸エステル基に置換された高級脂肪酸変性シリコーンオイル、フロロアルキル基に置換されたフロロアルキル変性シリコーンオイル等が挙げられる。
熱可塑性フィルム2としては、ポリエステル系樹脂フィルムを好ましく使用することができる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチレンテレフタレート/エチレンイソフタレート共重合体、ブチレンテレフタレート/エチレンテレフタレート共重合体、ブチレンテレフタレート/ヘキサメチレンテレフタレート共重合体、ヘキサメチレンテレフタレート/1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート共重合体、エチレンテレフタレート/エチレン−2,6−ナフタレート共重合体が挙げられる。これらのうちいずれか1種を単独で含むフィルムであってもよいし、複数種のブレンド体からなるフィルムであってもよい。
フィルムは、必要に応じて、たとえば公知の顔料、粘度調整剤、分散剤、染色剤、潤滑剤、架橋剤、可塑剤などの各種添加剤を、適宜含んでいてもよい。
本発明の感熱孔版原紙は2枚の熱可塑性フィルムを有し、後述するように、一方の熱可塑性フィルム(感熱孔版原紙の裏面)はインクを通過させるための穿孔に供され、もう一方の熱可塑性フィルム(感熱孔版原紙の表面)は所望の文字等の画像のための穿孔に供される。従って、インクの通過性を確保するという観点からは、同じ穿孔条件でも、裏面の穿孔径の方がより大きく穿孔されるように、2枚の熱可塑性フィルムを選択してもよい。例えば、裏面の熱可塑性フィルムの融点が表面の熱可塑性フィルムよりも低いものを選択したり、あるいは、裏面の熱可塑性フィルムの熱収縮率が表面の熱可塑性フィルムよりも高いものを選択したりすることで対応することができる。
また、感熱孔版原紙の裏面に相当する熱可塑性フィルムを感熱孔版原紙の表面に相当する熱可塑性フィルムよりも薄くすることでも対応することができる。この場合、前者の熱可塑性フィルムの厚みは0.5〜1.4μmであることが好ましく、後者の熱可塑性フィルムの厚みは1.5〜2.5μmであることが好ましい。
2枚の熱可塑性フィルムの材質を異なるものとした場合や厚みを異なるものとした場合には、インクを通過させるための穿孔に供され面と、所望の文字等の画像のための穿孔に供される面との区別のための表示や識別を熱可塑性フィルムに設けてもよい。
本発明の感熱孔版原紙は、熱可塑性フィルム上に、シリコーンオイルとシリコーン樹脂を混合したもの(シリコーン樹脂液)を塗工し、その上にもう1枚の熱可塑性フィルムをラミネートし、その後、シリコーン樹脂を硬化させることにより製造することができる。シリコーン樹脂とシリコーンオイルの質量比は、用いるシリコーン樹脂、シリコーンオイルの種類にもよるが、10:1〜10:20であることが好ましく、10:1〜10:8であることがより好ましい。シリコーンオイルの質量比がシリコーン樹脂の10分の1未満であると、シリコーン樹脂の硬化抑制が不充分となりやすい。一方、シリコーンオイルの質量比がシリコーン樹脂の2倍を超えると、熱可塑性フィルムとの接着性が不充分となりやすい。
光硬化性シリコーン樹脂液には開始剤が含まれていてもよい。開始剤としては、汎用の光源が使用できる点及び速硬化性の観点から、アセトフェノン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾインエーテル誘導体、キサントン誘導体から選ばれる光重合開始剤が好ましい。また、付加反応型シリコーン樹脂液には触媒が含まれていてもよい。触媒としては、Pt触媒が好ましい。
シリコーン樹脂液の塗工量は、シリコーン樹脂液を構成するシリコーン樹脂とシリコーンオイルの種類や、シリコーン樹脂とシリコーンオイルの質量比、さらには用いたシリコーン樹脂の反応型にもよるが、例えば紫外線硬化型シリコーン樹脂を用いる場合には10〜60g/m2を塗工すればよい。
シリコーン樹脂の硬化は、付加反応型シリコーン樹脂の場合には、加熱により行うことができる。この場合の加熱温度は、用いる付加反応型シリコーン樹脂に応じた加熱温度とすればよく、90〜150℃であることが好ましく、より好ましくは100〜140℃である。加熱時間は、好ましくは0.05〜2分であり、より好ましくは0.1〜1分である。一方、シリコーン樹脂が、紫外線硬化型シリコーン樹脂または電子線硬化型シリコーン樹脂である場合には、上記硬化は紫外線または電子線の照射により行うことができる。
硬化後のシリコーン樹脂層の膜厚は10〜60μmであることが好ましい。シリコーン樹脂層の膜厚が10μm未満であると搬送性が得られにくくなる。一方で、シリコーン樹脂層の膜厚が60μmよりも厚くなると、シリコーン樹脂層をインクが通過できず、充分なインク転移量を確保できないため、画像性が低下する場合がある。
本発明の感熱孔版原紙は、サーマルヘッドにシリコーン樹脂層の溶融物が融着しないように熱可塑性フィルムの上に剥離層を備えていてもよい。本発明の感熱孔版原紙の製版は後述するように両面に製版を行うため、剥離層は2枚の熱可塑性フィルムのそれぞれの上に設けられることが好ましい。剥離剤としては、シリコーンオイル、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、界面活性剤などの公知のものが使用できる。剥離剤は、水等の溶媒に分散させて塗布することが好ましく、その際、公知の各種添加剤(たとえば、剥離剤の分散性を向上させるための分散助剤、界面活性剤、防腐剤、消泡剤等)を、感熱孔版原紙の特性を妨げない範囲で配合してもよい。
剥離剤の塗布方法は特に限定されず、たとえば、剥離剤を含む成分を任意の溶剤に分散または溶解させ、ロールコーター、グラビアコーター、リバースコーター、バーコーター等を用いて塗工してから、溶剤を蒸発させればよい。形成される剥離層の厚みは、インキ通過性を阻害せず且つ充分な剥離性が得られるよう、0.001〜0.5g/m2程度であることが好ましい。
本発明の感熱孔版原紙の製版は、まず、感熱孔版原紙の片面(裏面)に適当な穿孔密度で穿孔を行う。従来の感熱孔版原紙の多孔性支持体は繊維や多孔性樹脂で構成され、繊維や繊維開口の粗密が存在しているために、これがインク転移量のばらつきの原因となり、画像性やインクの乾燥性に悪影響を及ぼしていたが、本発明の感熱孔版原紙は、所望の穿孔密度で穿孔を行うので、インクの転移量を均一にすることが可能である。
続いて、感熱孔版原紙のもう一方の片面(表面)に所望の文字等の画像に合わせて穿孔を行う。この際に、裏面の穿孔径を表面の穿孔径より大きくすることにより、インクの通過性を確保することができる。穿孔径の大きさは上記のように2枚の熱可塑性フィルムの熱特性を異なるものとしたり、厚みを異なるものとしてもよいし、製版時の穿孔条件を変えることにより所望の大きさとすることができる。
製版後の感熱孔版原紙は、例えば、印刷用ドラムにこの製版した感熱孔版原紙裏面を向けて巻装すると、ドラム内部からインクが供給され、感熱孔版原紙裏面に設けられた穿孔をインクが通過し、これに伴ってシリコーン樹脂層のシリコーン樹脂部分が、印刷画像の画線部に対応して空けられた感熱孔版原紙表面の孔を通って押し出され、これに続いてインクが押し出され、印刷用紙に転移することにより印刷が行われる。
以下、本発明の感熱孔版原紙を実施例を用いてさらに詳細に説明する。
(実施例1)
紫外線硬化型シリコーン樹脂(X−62−7622;信越シリコーン)100質量部、開始剤(エチルベンゾフェノン)3質量部とメチルフェニルシリコーンオイル(KF−50;信越シリコーン)10質量部を混合し、シリコーン樹脂液を調整した。熱可塑性ポリエステルフィルム(融点225℃)にシリコーン樹脂液を50g/m2になるように塗工し、熱可塑性ポリエステルフィルムでラミネートし、紫外光を照射することでマスターを作製した。
(実施例2〜4)
シリコーン樹脂、シリコーンオイルを表1に示す配合とした以外は、実施例1と同様にしてマスターを作製した。
(比較例1)
実施例1においてシリコーンオイルを用いなかった以外は、実施例1と同様にしてマスターを作製した。
(比較例2)
光硬化型アクリル樹脂(アロニックス M−6100;東亞合成製)100質量部とメチルフェニルシリコーンオイル(KF−50;信越シリコーン)10質量部を混合し、アクリル樹脂液を調製した。調整液を、熱可塑性ポリエステルフィルム(融点225℃)に50g/m2になるように塗工し、熱可塑性ポリエステルフィルムでラミネートし、紫外光を照射することでマスターを作製した。
(評価)
(穿孔性)
デジタル孔版印刷機「リソグラフ(登録商標、以下この記載は省略する)RZ970」(理想科学工業製)を用いて穿孔を行い、光学顕微鏡にて穿孔状態を、貫通孔が形成されるか、片面から穿孔したときに反対側のフィルムを穿孔しないかどうかを確認した。
(画像性)
デジタル孔版印刷機「リソグラフRZ970」を用い、印刷スピード100枚/分で印刷し、100枚目の印刷物の画像を以下の基準で評価した。
○:印刷画像が良好
△:印刷画像に細かい白点(穿孔不良による)が発生するが、実用上問題なし
×:印刷画像に白点(穿孔不良による)が数多く発生し、実用上問題あり
(搬送性)
マスターをデジタル孔版印刷機「リソグラフRZ970」に供給して白紙製版(印字率0%)を行い、原紙を搬送させて以下の基準で評価した。
○:ドラムへの着版が可能
×:ドラムへの着版が不可
(接着強度)
ラミネート後の感熱孔版原紙を目視で観察し、熱可塑性フィルムとシリコーン樹脂層との間の状態を以下の基準で評価した。
○:剥がれた部分が全く観察されない
×:剥がれた部分が観察される
シリコーン樹脂層の樹脂とオイルの質量比とともに評価結果を表1に示す。
比較例1に示すようにシリコーン樹脂のみの場合には熱可塑性フィルムとの密着性が高いために、穿孔を形成することができず、インクの通過性が確保できなかった。シリコーンオイルを含む無溶剤型のシリコーン樹脂層である実施例1〜4においては、シリコーンオイルによってシリコーン樹脂が完全硬化することがないため、穿孔が阻害されることがなく、インクの通過性を確保することができた。また、インク転移量のばらつきがないため、画像性も良好なものとすることができた。さらに、シリコーン樹脂層によって搬送性も確保することができた。
シリコーンオイルを用いても比較例2に示すようにアクリル樹脂の場合には、穿孔することができなかった。穿孔を行うときに熱可塑性フィルムは熱収縮をする必要があるが、アクリル樹脂は表面張力が大きい樹脂であるため熱可塑性フィルムとの密着性が高く、穿孔が広がることを妨げてしまって穿孔することができなくなったものと考えられる。
以上のように、本発明の感熱孔版原紙は、繊維や孔の粗密によるインク転移量のばらつきがないため、画像性に優れ、シリコーンオイルを含む無溶剤型のシリコーン樹脂層によって、穿孔阻害が抑制されて、穿孔感度を良好なものとすることができる。
1 感熱孔版原紙
2 熱可塑性フィルム
3 シリコーン樹脂層

Claims (6)

  1. 2枚の熱可塑性フィルムの間にシリコーンオイルを含む無溶剤型のシリコーン樹脂層が設けられ、前記シリコーン樹脂層が、前記シリコーンオイル及びシリコーン樹脂を含むシリコーン樹脂液を硬化した物であり、前記シリコーンオイルが、ジメチルシリコーンオイルまたはメチルフェニルシリコーンオイルであり、前記シリコーン樹脂が紫外線硬化型シリコーン樹脂または電子線硬化型シリコーン樹脂である、感熱孔版原紙。
  2. 前記シリコーン樹脂と前記シリコーンオイルの質量比が10:1〜10:20であることを特徴とする請求項1記載の感熱孔版原紙。
  3. 前記シリコーン樹脂層の膜厚が10〜60μmであることを特徴とする請求項1または2記載の感熱孔版原紙。
  4. 前記シリコーン樹脂が紫外線硬化型シリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の感熱孔版原紙。
  5. 前記シリコーン樹脂がエポキシ変性シリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の感熱孔版原紙。
  6. 前記シリコーンオイルがメチルフェニルシリコーンオイルであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の感熱孔版原紙。
JP2012033648A 2012-02-20 2012-02-20 感熱孔版原紙 Expired - Fee Related JP6000564B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012033648A JP6000564B2 (ja) 2012-02-20 2012-02-20 感熱孔版原紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012033648A JP6000564B2 (ja) 2012-02-20 2012-02-20 感熱孔版原紙

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013169663A JP2013169663A (ja) 2013-09-02
JP6000564B2 true JP6000564B2 (ja) 2016-09-28

Family

ID=49263955

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012033648A Expired - Fee Related JP6000564B2 (ja) 2012-02-20 2012-02-20 感熱孔版原紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6000564B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5433117A (en) * 1977-08-18 1979-03-10 Riso Kagaku Corp Method of making recorded image
JPH10147075A (ja) * 1996-11-15 1998-06-02 Tohoku Ricoh Co Ltd 感熱孔版印刷用マスター及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013169663A (ja) 2013-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5281650B2 (ja) スクリーン印刷のためのステンシル・スクリーンを作製する方法
WO1991009742A1 (fr) Papier stencil thermosensible
JP2014159515A (ja) 粘着ラベル、粘着ラベルの製造方法及びラベル発行装置
JP6000564B2 (ja) 感熱孔版原紙
JP6361233B2 (ja) 熱転写受像シート
JP3889340B2 (ja) 孔版印刷用原紙、製版方法及び孔版印刷方法
JP2010076183A (ja) 熱転写受像シート
JPH07770B2 (ja) 透気性粘着紙
JP6350078B2 (ja) 熱転写受像シート
JP3011958B2 (ja) 感熱孔版原紙
JPH1086546A (ja) サーマルヘッド感熱性スクリーン印刷用孔版原紙及び該孔版原紙を用いた製版方法
JPS61293899A (ja) 感熱性孔版原紙
JP4024630B2 (ja) 感熱孔版印刷用原紙及びその製造方法
JP7035564B2 (ja) 熱転写受像シートならびに熱転写受像シートの製造方法
JP2013063566A (ja) 感熱孔版原紙
JP4179806B2 (ja) 感熱孔版印刷用マスターの製造方法、その製造装置
JP3020622B2 (ja) 感熱孔版印刷用原紙の製造方法及び感熱孔版印刷用原紙
JP2531957B2 (ja) 感熱孔版用原紙
JP2607109Y2 (ja) 印字用シート
JP2020001323A (ja) 積層シート
JP2020059158A (ja) 熱転写受像シート
JP2001341453A (ja) 感熱孔版印刷用マスタ及びその製造方法
JP2003170672A (ja) 感熱孔版原紙及びその製版方法
JPH0952469A (ja) 感熱孔版原紙
JP2015009424A (ja) 印刷物保護シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150107

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20151102

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20151104

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20151104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160324

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160809

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160831

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6000564

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees