JPH07770B2 - 透気性粘着紙 - Google Patents

透気性粘着紙

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JPH07770B2
JPH07770B2 JP61104338A JP10433886A JPH07770B2 JP H07770 B2 JPH07770 B2 JP H07770B2 JP 61104338 A JP61104338 A JP 61104338A JP 10433886 A JP10433886 A JP 10433886A JP H07770 B2 JPH07770 B2 JP H07770B2
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adhesive paper
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政徳 関
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王子化工株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、主として電子計算機から出力される情報を高
速でプリントアウトするプリンターに利用することので
きる、透気性を有する粘着紙に関するものである。
[従来の技術] 高速ノンインパクトプリンターは、光導電性絶縁体層に
形成した静電潜像を現像し、その現像画像を転写紙に転
写することから成る電子写真法を利用するものであり、
転写紙に転写されたトナーは、ヒーターロールによって
熱融着される。この際高速でトナーを融着するため、ト
ナー転写後ヒーターロールに通すに先立って熱プレート
に接触させて予熱を行なっているが、熱プレートに接触
させるため、テンションロールで転写紙に張力を掛けた
り、吸引装置で一定の空気と共に熱プレートへの密着を
上げながら移送を行なっている。このような処理によ
り、普通の上質紙の場合は格別の問題を生じないが、通
気性の悪い粘着紙の場合、吸引装置に過度に吸引され、
このため、走行不能になったり、さらには、ミシン目か
らの断紙を起こす事が有る。
そこで、従来からフォーム用紙の通気性を改良するた
め、用紙に貫通孔を設けることが提案されている(特開
昭57−105374号)。この提案は、アート紙、コート紙、
厚紙等に於いては有効といえるが、電子計算機出力情報
をプリントアウトするための粘着紙などでは、貫通孔よ
り感圧接着剤がハミ出してしまい、印字面に不要のトレ
ーが付着することとなり、さらには、プリンターの汚れ
を生じ易い欠点を持ち、有効なものとは言えない。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、上記の欠点を解決するためのものであり、普
通の上質紙に比べて通気性が格段に悪く、プリンターの
吸引装置に過渡に吸引され走行不能を起す傾向のある粘
着紙において、その通気性が向上した粘着紙を提案する
ことにより、プリンターにおける走行性がすぐれ、さら
には印字面やプリンターの汚れが生じないすぐれた粘着
紙を提供することを目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、剥離基材上に剥離剤層と接着剤層とを順次設
け、さらにその上に表面基材を積層して成る粘着紙にお
いて、剥離基材から、接着剤層までを貫通する、1辺又
は直径が1mm以上の孔を多数設けたことを特徴とする透
気性粘着紙に関するものである。
図面を参照して説明する。粘着紙は、通常、剥離基材4
上に剥離剤層3を設けてなる剥離紙の剥離剤面上に感圧
接着剤を塗布して接着剤層2を形成し、これを乾燥した
後表面基材1を貼り合わせた構造を有する。
本発明の粘着紙は、このような粘着紙において、剥離基
材4から剥離剤層3を介して接着剤層2までについて直
径又は1辺が1mm以下の孔5を多数貫通させたものであ
る。表面基材1としては、孔などの欠損部分のない通気
性を有する基材を使用する。
本発明の粘着紙は、剥離基材4上に剥離剤層3及び接着
剤層2を形成した後、仮りの剥離紙を貼り合わせ、高電
圧コロナ放電とか、パンチング加工などの適当な加工法
によって穿孔を行い、しかる後仮りの剥離紙を接着剤層
から剥離し、孔のない表面基材1を貼り合わせて製造す
る。別法によれば、剥離基材4上に剥離剤層3及び接着
剤層2を形成した後乾燥し、穿孔加工を行い、次に表面
基材を貼り合わせることによって本発明の粘着紙を得る
ことができる。
高速プリンターにプリントアウトするための用紙は、通
常、両端部に一連のスプロケット孔(送り孔)を有し、
かつ一定の進行方向間隔毎に、切断用のミシン目があ
り、これらは、表面基材から剥離基材までの用紙断面全
体にわたって貫通して設けられている。さらに、ミシン
目間にはハーフカットが設けられている。このハーフカ
ットは、表面基材から剥離紙の深さを残して、すなわち
剥離基材部5を除いて刃を入れてカットを入れることに
より形成される。本発明の粘着紙において、剥離基材か
ら接着剤層までを貫通する孔はこれら、ミシン目やハー
フカットの作用に影響を与えるものであってはならな
い。孔が大きすぎたり、孔の密度を密にしすぎるとミシ
ン目の強度が低下して断紙しやすくなり、又ハーフカッ
トが入りにくくなったりする。これらのことから、孔の
直径は1mm以下としなければならない。孔の密度は目的
とする透気度をどの程度にするかによっても異なるが、
通常1〜50個/cm2とするのが適当である。1個/m2程度
の場合は一般にパンチング加工で、50個/cm2程度の場合
は、放電加工による小孔とするのがよいが、これにこだ
わることはない。剥離紙を構成する材料は、通常のもの
でよく、たとえば剥離基材としては、グラシン紙、クレ
ーコート紙、クラフト紙、上質紙あるいは、これらにポ
リビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等の
バリアコート剤やポリエチレン等をラミネートした紙、
さらに、ポリエステル、ポリプロピレン、合成紙等のプ
ラスチックフイルムが使用できる。剥離剤としては、ワ
ックス系、シリコーン系の他に、熱硬化型のアミノアル
キド系、アミノアルキド系の樹脂が使用できる。接着剤
としては、水系の天然ゴムラテックス、合成ゴムラテッ
クス、アクリル樹脂エマルジョン等、溶剤系の天然ゴ
ム、合成ゴム、ポリイソブチレン、ポリビニルアルキル
エーテル、アクリル酸エステル共重合物が使用できる。
剥離基材4上に剥離剤層3を設けるにあたって、目止め
剤、下塗り剤などをあらかじめ塗布することは何等差支
えない。
[作 用] 本発明の粘着紙は、剥離基材層4、剥離剤層3、及び接
着剤層2を貫通する孔を多数設けたことにより、透気性
が格段に改善された。孔を設けない粘着紙においては、
透気性は30,000秒をこえるが、本発明の粘着紙にあって
は、1,000秒以下であり、穿孔密度により所望の透気
度、たとえば180秒程度のものを得ることができる。し
かも印字面及びプリンターの汚れは発生しない。
[実 施 例] 実施例 1 剥離基材として坪量50g/m2の上質紙を使用し、同上質紙
の表面に、目止め剤として、ポリビニルアルコール(旭
電化(株)デンカポバールK-17E)を2.5g/m2の割合で塗
布した後、シリコーン樹脂(信越化学(株)KS-772)を
1.0g/m2の割合で塗布して剥離剤層を形成した。次に剥
離剤層上にアクリル樹脂エマルジョン(東洋インキ
(株)BPW-3110-H)を15g/m2の割合で塗布して、接着剤
層を設けた。
一方、仮りの剥離紙として15μmのポリエチレンをラミ
ネートした軽包50g/m2クラフト紙にシリコーン樹脂(東
レ(株)SRX-345)を1.0g/m2の割合で塗布したものを、
前記接着剤層面に貼りつけた。
この積層シートに直径0.7mmの孔を1cm2あたり1個とな
るようにパンチング加工を行なった。
穿孔後仮りの剥離紙を剥し、坪量40g/m2の上質紙を表面
基材として採用して貼りかえた。
得られた粘着紙についてJIS P-8117に準じた王研式透気
度試験器を用いて透気度を測定したところ、穿孔処理を
行なわない同粘着紙は30,000秒以上であったのに対し
て、穿孔処理を行なった本実施例の粘着紙は180秒であ
った。高速プリンターでの走行性は良好であり、印字面
及びプリンターの汚染もなかった。
実施例 2 剥離基材として坪量60g/m2の晒クラフト紙を使用し、同
晒クラフト紙の表面に目止め剤としてポリビニルアルコ
ール(旭電化(株)デンカポバールK-17E)を2.5g/m2
割合で塗布した後、シリコーン樹脂(信越化学(株)KS
−772)を1.0g/m2の割合で塗布して剥離剤層を形成し
た。次に剥離剤層上にアクリル樹脂エマルジョン(東洋
インキ(株)BPW-3110-H)を15g/m2の割合で塗布して接
着剤層を設けた。
この積層シートを、高電圧コロナ放電処理機に通して、
1cm2あたり、10個の割合で孔加工を行なった。
穿孔後上記接着剤層面に、坪量64g/m2の上質紙を表面基
材として貼り合せた。
得られた粘着紙についてJIS P-8117に準じた王研式透気
度試験器を用いて透気度を測定したところ穿孔処理を行
なわない同粘着紙は30,000秒以上であったのに対して穿
孔処理を行なった本実施例の粘着紙は670秒であった。
高速プリンターでの走行性は良好であり、印字面及びプ
リンターの汚染もなかった。
比較例 1 剥離基材として坪量60g/m2の晒クラフト紙を使用し、同
晒クラフト紙の表面に目止め材としてポリビニルアルコ
ール(旭電化(株)デンカポバールK-17E)を2.5g/m2
割合で塗布した後、シリコーン樹脂(信越化学(株)KS
−772)を1.0g/m2の割合で塗布して剥離材層を形成し
た。次に剥離剤層上にアクリル樹脂エマルジョン(東洋
インキ(株)BPW-3110-H)を15g/m2の割合で塗布して接
着剤層を設けた。この接着剤層面に坪量64g/m2の上質紙
を表面基材として貼り合せた。
得られた粘着紙についてJIS P-8117に準じた王研式透気
度試験器を用いて透気度を測定したところ30,000秒以上
であった。高速プリンターでメッセージ融着ロール過負
荷、すなわち予熱プレートの吸引装置に過度に吸引され
粘着紙に強い張力が働きプリンターが停止するトラブル
を発生した。
[発明の効果] 本発明は、電子計算機から出力される情報を高速でプリ
ントアウトするのに利用する粘着紙において、高速トナ
ー融着のための予熱が順調かつ適切に行われるような、
適切な透気性を有する粘着紙を提供するものであり、し
かもプリンターにおける走行性にすぐれ、プリンター又
は印字面における汚れもないすぐれた粘着紙を提供する
ものである。又、本発明の粘着紙は、酸素、空気、臭気
等の通気性コントロール材として使用することも可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の粘着紙の断面を説明する拡大断面図
である。 1……表面基材、2……接着剤層 3……剥離剤層、4……剥離基材 5……孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】剥離基材上に剥離剤層と接着剤層とを順次
    設け、さらにその上に表面基材を積層して成る粘着紙に
    おいて、剥離基材から、接着剤層までを貫通する、1辺
    又は直径が1mm以下の孔を多数設けたことを特徴とする
    透気性粘着紙。
JP61104338A 1986-05-07 1986-05-07 透気性粘着紙 Expired - Lifetime JPH07770B2 (ja)

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