JP3963511B2 - 染料熱転写受容シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、染料熱転写受容シートに関するものである。更に詳しく述べるならば本発明は所望の形状にハーフカットされた部分領域を有する画像受容シート部がセパレータ部に、剥離可能に粘着されており、画像転写後、画像受容シートの部分領域をセパレータ部から剥離して様々なものに貼付することができるが、画像転写前、および画像転写時に部分領域がセパレータ部上に安定に保持され、プリンター内において、走行不良を起こすことのない染料熱転写受容シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、サーマルプリント方式、特に鮮明なフルカラー画像がプリント可能な染料熱転写プリント方式が注目されている。染料熱転写プリント方式は、染料インクシートの染料層上に、染料熱転写受容シートの染料染着性樹脂を含む受容層を重ね合わせ、所望画像に対応してサーマルヘッドなどから供給される熱により、染料層の所要箇所の染料を所定量だけ受容層上に転写して画像を形成するものである。染料インクシートとしては、イエロー、マゼンタおよびシアンの3色、あるいはこれにブラックを加えた4色の各染料を含む3色又は4色のシートが用いられ、各色の染料インクシートの染料を染料熱転写受容シートに順次に転写することにフルカラー画像が得られる。また、このようにして得られた転写記録後のシートを各種物品に自由に貼りつけることのできるように、シート裏面に粘着剤層等を形成した貼着ラベルタイプの染料熱転写受容シートも知られている。
【0003】
ラベルタイプの染料熱転写受容シートは、剥離用シート基材および離型剤層(セパレータ部)と、粘着剤層と、受容用シート基材および受容層(受容シート部)とを前記記載の順序に積層して得られ、セパレータ部と、粘着剤層及び受容シート部とが剥離可能であり、剥離後粘着剤層により受容シート部を各種物品に貼り付けることができるものである。このラベルタイプの染料熱転写受容シートに求められる品質は、画像濃度が高く、転写時の熱によるカールの発生がなく、転写記録をスムースに行なうことができること、しかも転写画像記録後、画像形成された受容シート部とセパレータ部とを互いに容易且つ正確に剥離することができることなどである。
【0004】
ラベルタイプの染料熱転写受容シートとしては、転写画像記録部分領域が剥離容易になるように受容シート部或いはセパレータ部にハーフカット処理を施すことが知られている(特開昭64-82988号公報)。しかし、このような構成の染料熱転写受容シートは、プリンターの高速化、プリンターの小型化にともない、受容シート部のハーフカットされたカット部分領域がプリント中に剥がれ、インクリボン等に貼着することなどにより走行不良を起こすという新たな問題を発生している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、粘着剤層により剥離可能に粘着されたセパレータ部と画像受容シート部を含み、画像受容シート部にハーフカット処理により形成されたカット部分領域が、転写処理前、又は転写処理中に剥離することがなく、しかし画像熱転写処理後に容易に剥離できる染料転写受容シートを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、従来技術の上記問題点を解決すべく鋭意研究を行った結果、染料熱転写受容シートにハーフカットを施す際、特定の幅のブリッジ部(微少末カット部分)を設けて、不連続ハーフカットを施すことにより可能となり本発明を完成するに至った。
本発明の染料熱転写受容シートは、2〜20kg/10〜300mmの押圧下において走行しつつ染料熱転写を施される染料熱転写受容シートであって、
剥離用シート基材(2)と、その一面上に形成された離型剤層(3)とを有するセパレータ部(4)、受容用シート基材(5)と、その一面上に形成された染料画像受容層(6)とを有する画像受容シート部(7)、及び前記画像受容シート基材の反対面上に形成された粘着剤層(8)を含み、
前記セパレータ部の剥離剤層と、前記画像受容シート部の受容用シート基材とが、前記粘着剤層を介して剥離可能に粘着されており、
前記画像受容シート部、又は画像受容シート部および粘着剤層に、0.1〜1.5mmの長さを有するブリッジ部(12)を残して、前記画像受容シート部、又は画像受容シート部及び粘着剤層部をカットするハーフカット処理が施されており、それによって1個以上のカット部分領域が形成されており、かつ前記ブリッジ部が前記ハーフカットの長さ10mm当たり、1〜3個設けられていることを特徴とするものである。
本発明の染料熱転写受容シートにおいて、前記ブリッジ部の各々のほぼ中央部に、その長さ方向に沿って、前記画像受容シート部の上表面から、その厚さの約半分をカットする、クォーターカットが施されていることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のラベルタイプの染料熱転写受容シートは、2〜20kg/10〜300mmの押圧下において走行しつつ染料熱転写が施されるものであって、この受容シートにおいて、画像受容シート部、又は画像受容シート部と粘着剤層とにハーフカット処理を施す際に、前記ハーフカットの長さ10mm当り1〜3個設けられ、それぞれの長さが0.1〜1.5mmのブリッジ部を残すことによりプリンター中の染料熱転写受容シートの走行性に支障を来さないものとなる。ブリッジ部の長さが1.5mmを越える場合、受容シート部がセパレータ部より剥がれにくゝなったり、又は受容シート部が破れやすくなるなどの不都合を生じ、また、ブリッジ部の長さが0.1mm未満であると、ブリッジ部が切断されやすく、プリンター中の受容シートの走行に支障を生ずる。ブリッジ部の具体的寸法としては、プリンター内部で受容シートがガイドロール等のロールによりしごかれ、且つインクリボンとともに約2〜20Kg/10〜300mmの押圧下で走行する際、ハーフカットによりとりかこまれたカット部分領域の剥離が無く、且つ印字後セパレータ部から受容シート部のカット部分領域を剥離する操作が容易であることが必要であり、このためにハーフカット長、10mm当り、0.1〜1.5mmの長さのブリッジ部が1個〜3個設けられる。ブリッジ長さは、0.5mm以下であることが好ましい。ブリッジ部の数が0個であると、プリンター中の受容シートの走行に支障を生ずる。
なお、ブリッジ部の形成手段としては、ハーフカット用刃体にブリッジ部に対応する凹部(非刃部)を形成しておくことなどがある。
ラベルタイプの染料熱転写受容シートにおいて、セパレータ部と粘着剤層及び受容シート部を剥離する際、ハーフカット線上に未カット状態で残されたブリッジ部の存在により、ブリッジを施す事によって、ブリッジ部の近辺に於いて、粘着剤層及び受容シート部にバリが発生することが懸念される。このようなバリの発生を防止するためには、ブリッジ部のほゞ中央部にその上表面からその厚さの半分をカットするクォーターカット処理を施す事が有効である。クォーターカット処理手段としては、ハーフカットを施す際に使用する刃中に、クォーターカット部に対応する刃の浅い部分を形成しておけばよい。
本発明の染料熱転写受容シートにおいて、画像受容シート部に形成される部分領域の形状、寸法などに格別の限定はなく、例えば正方形、矩形、文字形、星形、円形、楕円形その他任意の形状および寸法に形成することができる。
【0008】
本発明の染料熱転写受容シートの実施態様を添付図面を参照して説明する。
図1において、本発明の染料熱転写受容シート1(ステッカータイプ)は、剥離用シート基材2上に離型剤層3が設けられているセパレータ部4と、受容用シート基材5の上面上に染料画像受容層6が設けられている受容シート部7とが、受容用シート基材5の下面に形成されている粘着剤層8により、剥離可能に粘着されているものである。
図2において、染料熱転写受容シート1の染料画像受容層6に、染料熱転写が施され、所望の染料画像が転写された後、セパレータ部4と、受容シート部7とは剥離される。このとき、粘着剤層8は、受容シート部7の下面に粘着したまゝ剥離されるから、染料画像を担持する受容シート部を、この粘着剤層8により、所望の物品に粘着することができる。
【0009】
図3には、本発明の染料熱転写受容シートの受容シート部7および粘着剤層部8に施されたハーフカット9が示されている。つまり受容シート部7および粘着剤層8は、ハーフカットにより分離されているから、ハーフカット9を、図4に示されているように閉鎖線形に形成すれば、受容シート部7および粘着剤層8に、このハーフカット閉鎖線形により囲まれたカット部分領域10と、それをとりかこむフレーム部11とが形成され、このカット部分領域10を、受容シート1から剥離することができる。但し、本発明の受容シートにおいては、ハーフカット線9には、ハーフカットの長さ10mm当り1〜3個のブリッジ部(未カット部)12が形成されている。図4には、1枚の受容シート1に、4個のカット部分領域10を形成した例を示したが、各カット部分領域の形状、寸法、数、配置には格別の限定はなく、所望に応じて、適宜に設定することができる。
【0010】
図4および図5によりハーフカットの詳細を説明する。
図3および4において、ハーフカット線9は、ブリッジ部12により不連続に形成されている。従って、ハーフカット線9により形成されたカット領域部分10は、ブリッジ部12により、フレーム部11に連続しており、このため受容シートが、プリントなどの操作に供されている間、カット部分領域10は、剥離することなく安心に保持される。しかし、ブリッジ部12は細いので、カット部分領域10を、セパレータ部から剥離するとき、ブリッジ部12は容易に切断されるから、カット部分領域10の剥離は支障なく行われる。
【0011】
本発明の受容シートにおいて、ハーフカット線はブリッジ部によって不連続に形成されている。このような不連続ハーフカット線9により包囲されたカット部分領域10を、セパレータ部から剥離するとき、ブリッジ部12を切断(引きちぎる)することになるから、この切断部において、剥離されたカット部分領域10にバリを生ずることがある。このバリの形成を防止するためにブリッジ部に、図6および図7に示すようにクォーターカットを施すことが好ましい。
図6において、ハーフカット線9を不連続にするブリッジ部12に、その中央部に、その長さ方向に沿ってクォーターカット13を施す。
図7において、クォーターカット13は、受容シート部7の上表面から、その約半分にカットを施し、その先端が受容用シート基材5の厚さのほゞ半分の深さに達するように形成されている。このためブリッジ部は、このクォーターカット13により容易に、かつバリを生ずることなく切断することができる。バリとは、図8に示しているように、剥離されたカット部分領域例えば「シール」の周辺に、ブリッジ部の引きちぎりにより生じた微小の突起を示すものである。本発明により、ブリッジ部にクォーターカットを施しておくと、ブリッジ部はバリを生ずることなくスムースな形状に切断される。
【0012】
本発明に用いられる受容用シート基材としては、コート紙、アート紙、上質紙等の紙基材、紙基材にポリエチレン等の樹脂をラミネートしたラミネート紙、並びにポリエステル、ナイロン、ポリオレフィン(例えばポリプロピレン)などのフィルム等が例示される。これら2枚以上が積層されていてもよい。また、これらが発泡体であってもよく、或は発泡層を有していてもよい。受容用シート基材用紙を製造するためのパルプには格別の限定はなく、例えば針葉樹や広葉樹の化学パルプや機械パルプなどの木材パルプ、古紙パルプ、麻や綿などの非木材パルプ、並びにポリエチレン、ポリプロピレン等を原料とした合成パルプ等を用いることができ、或はこれらを組み合わせて使用してもよい。また上記のパルプの他に、アクリル繊維、レーヨン繊維、フェノール繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維等の有機繊維、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維等の無機繊維等、各種の繊維を混抄することができる。しかしながら、異種繊維を混抄する場合、その抄紙性を実用上可能なレベルに維持するという観点から、パルプ配合量を50重量%以上とすることが好ましく、これによってすぐれた地合い、および強度を有する受容用シート基材用紙得ることができる。
【0013】
本発明に用いられる剥離用シート基材としては、グラシン紙、顔料コート紙、及びグラシン紙,顔料コート紙,又は上質紙等にポリエチレン等をラミネートしたポリラミネート原紙、ポリプロピレンを主成分とする合成紙、並びにポリエチレンテレフタレートフィルム等を用いることができる。
セパレータ部の離型剤層の形成には、例えばシリコーン系離型剤を使用することができる。離型剤層の形成には、剥離用シート基材の一面上に離型剤をグラビアコーター、又はバーコーター等によって塗布し乾燥する。この場合、離型剤の塗工量は、固形分で0.3〜1.5g/m2 であることが好ましく、より好ましくは、0.5〜1.2g/m2 である。離型剤層の塗布量(固形分)が、0.3g/m2 未満では、得られる剥離性能のバラツキが大きくなることがあり、また、それが1.5g/m2 より多量になると離型効果が飽和し、経済的に不利になることがある。
【0014】
本発明に用いられる粘着剤としては、アクリル系、合成ゴム系、天然ゴム系、シリコーン系等の粘着剤を使用することができる。粘着剤を、セパレータ部の離型剤層表面に塗工し、これを乾燥した後、形成された粘着剤層を、表面側に受容層を有する受容シート部の裏面に貼り合わせしてもよいし、受容シート部の裏面(受容層のない面)に粘着剤を塗工乾燥した後、この粘着剤層にセパレータ部の離型剤層を貼り合わせてもよい。なお粘着剤には、必要に応じて、架橋剤や充填剤を添加することができる。
【0015】
粘着剤層は、受容シート部とセパレータ部との剥離力(この剥離力とは、染料熱転写受容シートを20mm幅に切断し、その受容シート部をセパレータ部から一定の速度で、180°の引っ張り角度にてひき剥すときに要する負荷(g/20mm)と定義される)が、90mm/分の剥離スピードで測定した場合、2〜15g/20mm、になるように調節させることが好ましく、3〜10g/20mmになるように調節されることがより好ましい。この剥離力が2g/20mmに満たない場合、プリンター内部で受容シート部の意図せぬ剥離を生じてしまい、走行不良等のトラブルを生ずることがあり、一方それが15g/20mmを越えると、剥離力が過大であるため、受容シート部のカット部分領域をセパレータ部から剥離することが困難となることがある。
上記剥離力に調節する手段としては、使用する粘着剤、離型剤、必要により架橋剤および充填剤の種類、および粘着剤層の塗布量などを適宜に設定することなどが挙げられる。粘着剤層の塗布量としては、10〜30g/m2 (固形分)であることが好ましい。この粘着剤塗布量が10g/m2 未満では粘着が不安定になることがあり、またそれが30g/m2 を越えると、その粘着効果が飽和し経済的に不利になることがある。
【0016】
また、プリンター内を染料熱転写受容シートが走行するとき、静電気による走行トラブルの発生を防ぐため、染料熱転写受容シートの表面および/または裏面に、少なくとも一層以上の帯電防止剤層を塗布してもよい。
【0017】
本発明において、画像受容層の形成には、インクリボンから転写される染着性染料との親和性の良い樹脂を用いることが好ましく、このような染料染着性樹脂として、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル共重合体、セルロース誘導体を用いることが好ましい。プリントの際のサーマルヘッドの加熱によるインクリボンと染料画像受容層との融着を防ぐ目的で、染料画像受容層中に、架橋剤、滑り剤、剥離剤等が必要に応じて添加されていることが好ましい。また、必要に応じ、染料画像受容層中に蛍光染料、可塑剤、酸化防止剤、顔料、紫外線吸収剤等が添加されていてもよい。これらの添加剤は、染料画像受容層の主成分と混合し塗工されてもよいし、別の被覆層として染料画像受容層の上および/または下に塗工されていてもよい。
本発明において、染料画像受容層の形成には、バーコーター、グラビアコーター、コンマコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター等のコーターを使い、常法に従って受容層形成用塗液を塗工し、乾燥が行われる。
【0018】
【実施例】
下記実施例により本発明を詳細に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。なお、実施例において、「%」および「部」は、特に断らない限り「重量%」および「重量部」を示す。
【0019】
実施例1〜4および比較例1〜2
実施例1〜4および比較例1〜2の各々において、ポリエチレンテレフタレートを主成分とし、発泡構造と、50μmの厚さを有するフィルム(東レ社製、商標:50E63S)を受容用シート基材として用い、その一方の面上に、染料画像受容層形成のため、下記組成の塗料−1を固形分8g/m2 の割合でダイコーティング法により塗工し、乾燥した。
【0020】
【0021】
粘着剤層の形成
粘着剤層を下記方法により形成した。
前記受容用シート基材の反対面上に、粘着剤(商標:オリバインBPS−4891、東洋インキ社製)を、固形分塗布量が18g/m2 となるように塗布乾燥して、粘着剤層を形成した。
【0022】
セパレータ部の貼着
ポリオレフィンを主成分とし、発泡構造と、100μmの厚さを有するフィルム(ダイヤホイルヘキスト社製、商標:W900J)を剥離用シート基材として用い、その一方の面に、シリコーン系離型剤(信越化学工業製、商標:KS−830)を固形分で0.6g/m2 となるように、グラビアコーティング法により塗工し、乾燥して剥離剤層を形成し、セパレータ紙を作製した。このセパレータ紙の剥離剤層と、受容用シート基材上の粘着剤層とを重ね合わせて貼着した。次に、画像受容シート部に、下記表1に記載のブリッジ部が残るように不連続ハーフカットを施しカット部分領域を有する染料熱転写受容シートを作製した。
尚実施例1および2において、ブリッジ部の中央部に、その幅方向に沿って、ブリッジ全幅に深さ25μmのクォーターカットを施した。
【0023】
【表1】
【0024】
走行性テスト
上記染料熱転写受容シート50枚を、昇華ビデオプリンター(商標:CVP−G7、ソニー製)に供し、そのプリンター内、走行性を下記2段階に評価した。
○:プリンター内において画像受容シート部の剥離は発生しなかった。
×:プリンター内において画像受容シート部の1〜4枚のカット部分領域の剥離が発生した。
評価結果を表2に示す。
【0025】
剥離テスト▲1▼
プリンター印字後、画像受容シート部のカット部分領域を手で剥離する簡易テスト▲1▼を行った。結果を下記3段階に評価し、表2に示す。
◎:容易に剥がれた。
○:剥離に多少抵抗があったが剥離した部分領域の実用に問題無し。
×:剥離が困難で、剥離した部分領域は折れ曲がっており、実用に供し得ない。
【0026】
剥離テスト▲2▼
実施例1,2および比較例1において、カット部分領域の剥離によるバリの発生についてテストした。結果を3段階に評価した。結果を表2に示す。
◎:バリの発生は殆んど認められなかった。
○:微小なバリが認められたが、実用上問題はない。
×:大きなバリが形成し、実用に供し得ない。
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】
本発明の染料熱転写受容シートにおいて、画像受容シート部に、カット部分領域を規定するハーフカットに、ブリッジ部を設けてこれを不連続にすることによりカット部分領域は、転写前、および転写処理(プリント)時に、セパレータ部上に安定に保持され、従って転写操作中にトラブルを発生することがなく、また転写処理後、画像を担持するカット部分領域は、セパレータ部から容易に剥離することができる。また、ブリッジ部にクォーターカットを施すことにより、剥離されたカット部分領域にバリを生ずることを防止できる。従って本発明の染料熱転写受容シートは、貼着タックシートとして実用的価値の高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の染料熱転写受容シートの構成を示す断面説明図。
【図2】 図1の受容シートにおいて、受容シート部とセパレータ部との剥離状況を示す断面説明図。
【図3】 図1の受容シートにハーフカットを施したときの状況を示す断面説明図。
【図4】 本発明の染料熱転写受容シートにブリッジ部を残すハーフカットを施した状況の一例を示す平面説明図。
【図5】 ブリッジ部を残すハーフカットの一例を示す部分平面説明図。
【図6】 ハーフカットの間に残されたブリッジ部にクォーターカットを施す一例を示す部分平面説明図。
【図7】 受容シート部にクォーターカットを施す一例を示す断面説明図。
【図8】 剥離されたカット部分領域に発生するバリの一例を示す平面説明図。
【符号の説明】
1…染料熱転写受容シート
2…剥離用シート基材
3…離型剤層
4…セパレータ部
5…受容用シート基材
6…染料画像受容層
7…受容シート部
8…粘着剤層
9…ハーフカット
10…カット部分領域
11…フレーム部
12…ブリッジ部
13…クォーターカット
14…バリ
Claims (2)
- 2〜20kg/10〜300mmの押圧下において走行しつつ染料熱転写を施される染料熱転写受容シートであって、
剥離用シート基材(2)と、その一面上に形成された離型剤層(3)とを有するセパレータ部(4)、受容用シート基材(5)と、その一面上に形成された染料画像受容層(6)とを有する画像受容シート部(7)、及び前記画像受容シート基材の反対面上に形成された粘着剤層(8)を含み、
前記セパレータ部の剥離剤層と、前記画像受容シート部の受容用シート基材とが、前記粘着剤層を介して剥離可能に粘着されており、
前記画像受容シート部、又は画像受容シート部および粘着剤層に、0.1〜1.5mmの長さを有するブリッジ部(12)を残して、前記画像受容シート部、又は画像受容シート部及び粘着剤層部をカットするハーフカット処理が施されており、それによって1個以上のカット部分領域が形成されており、かつ前記ブリッジ部が、前記ハーフカットの長さ10mm当り1〜3個設けられていることを特徴とする染料熱転写受容シート。 - 前記ブリッジ部の各々のほぼ中央部に、その長さ方向に沿って、前記画像受容シート部の上表面から、その厚さの約半分をカットする、クォーターカットが施されている、請求項1に記載の染料熱転写受容シート。
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