JP5998694B2 - ラジアルころ軸受用保持器 - Google Patents
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Description
これら各リム部は、それぞれが欠円環状で、軸方向に間隔をあけて互いに同心に設けられた、一端側リム部と、他端側リム部と、軸方向に関してこれら一端側、他端側リム部同市の間部分に配置された少なくとも1個の中間側リム部とである。
又、前記各柱部は、円周方向に亙って間欠的に、軸方向に隣り合う前記一端側、他端側、中間側各リム部同士の間に掛け渡される状態で設けられている。
又、前記各ポケットは、軸方向に隣り合う前記各リム部と円周方向に隣り合う前記各柱部とにより四周を囲まれる部分に設けられている。
更に、前記係合部は、前記不連続部を挟んで設けられた円周方向一端部と、円周方向他端部との円周方向に関する相対変位を可能に、且つ、軸方向に関する相対変位を阻止する状態で係合するものである。
又、円周方向他端面のうちの、前記中間側リム部と軸方向に関して整合する部分を、他端側支承面としている。
又、前記円周方向一端面と前記円周方向他端面との間に存在する円周方向に関する隙間のうち、前記一端側支承面と前記他端側支承面との間に存在する円周方向に関する隙間を、他の部分の隙間よりも小さくしている。
又、上述の様な構成を採用する場合に、具体的には、前記係合部を、円周方向一端面に形成された第一の凹凸部と、円周方向他端面に形成された第二の凹凸部とにより構成する。
又、この様な構成を採用した場合に、具体的には、前記第一の凹凸部を構成する第一の係合凸部と前記第二の凹凸部を構成する第二の係合凸部との軸方向に関する係合により、前記不連続部を挟んで設けられた円周方向一端部と円周方向他端部との軸方向に関する相対変位を阻止する。
図1〜2は、総ての請求項に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。
本発明のラジアルころ軸受用保持器9aは、前述した先発明のラジアルころ軸受用保持器9と同様に、複列に配置された各ころ5a、5a(又は5b、5b)(図6参照)を、転動自在に保持する為のものであり、円周方向の少なくとも一部に不連続部12aを設けている。
一方、軸方向に隣り合う前記中央側リム部25と前記他端側リム部24との間に掛け渡される状態で、円周方向に亙って間欠的に、複数本の他方側柱部22a、22aを設けている。
一方、前記中央側、他端側両リム部25、24と、円周方向に隣り合う前記各他方側柱部22a、22aとにより四周を囲まれる部分を、前記各ころ5a(又は5b)を転動自在に保持する為の他方側ポケット27、27としている。
本例の場合、前記各一方側ポケット26、26と他方側ポケット27、27との円周方向に関する位相を、互いに一致させている。
又、前記係合部15aは、前記円周方向一端部13bの軸方向に離隔した位置に形成された1対の第一の凹凸部28a、28bと、前記円周方向他端部14bの軸方向に離隔した位置に形成された第二の凹凸部29a、29bとから成る。このうちの両第一の凹凸部28a、28bは、前記各一方側ポケット26、26の軸方向中間部に整合する位置と、前記各他方側ポケット27、27の軸方向中間部に整合する位置とに形成している。又、前記両第二の凹凸部29a、29bは、前記一方側ポケット26、26の軸方向中間部に整合する位置と、前記各他方側ポケット27、27の軸方向中間部に整合する位置とに形成している。
このうち、一方(図2の左側)の第一の凹凸部28aを構成する第一の係合凸部30aは、前記各一方側ポケット26、26の軸方向中央部よりも少し軸方向一方寄り部分と整合する位置に、円周方向(前記円周方向他端部14b側)に延出した状態で形成している。同じく、第一の係合凹部31aは、前記第一の係合凸部30aの軸方向他方側(前記各一方側ポケット26、26のほぼ軸方向中央部と整合する位置)に、円周方向(前記円周方向他端部14bと反対方向)に凹入した状態で形成している。
このうち、一方(図2の左側)の第二の凹凸部29aを構成する第二の係合凸部32aは、軸方向に関して前記一方の第一の係合凹部31aと整合する部分に、円周方向(前記円周方向一端部13b側)に延出した状態で形成している。同じく、一方(図2の左側)の第二の凹凸部29aを構成する第二の係合凹部33aは、軸方向に関して前記一方の第一の係合凸部30aと整合する部分に、円周方向(前記円周方向一端部13bと反対方向)に凹入した状態で形成している。
又、円周方向他端面36のうちの、前記中央側リム部25と軸方向に関して整合する部分を、他端側支承面37としている。
そして、前記円周方向一端面34と前記円周方向他端面36との間に存在する円周方向に関する隙間38のうち、前記一端側支承面35と、前記他端側支承面37との間に存在する隙間を、他の隙間よりも小さくしている。
図3は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例のラジアルころ軸受用保持器9bは、上述した実施の形態の第1例のラジアルころ軸受用保持器9aの構造と同様に、複列に配置された各ころ5a、5a(又は5b、5b)(図6参照)を、転動自在に保持する為のものである。
本例のラジアルころ軸受用保持器9bの場合、不連続部12bを挟んで設けられた円周方向一端部13aに設けた第一の係合凹部31c、31dの軸方向に関する寸法を、前述した実施の形態の第1例の構造よりも大きくしている。具体的には、軸方向一方(図3の左側)の第一の係合凹部31cを上述した実施の形態の第1例の構造よりも軸方向中央寄りにまで延長している。一方、軸方向他方(図3に右側)の第一の係合凹部31dを上述した実施の形態の第1例の構造よりも軸方向中央寄りにまで延長している。そして、一端側支承面35aの軸方向に関する寸法を、上述した実施の形態の第1例の構造よりも小さくしている。
図4は、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例のラジアルころ軸受用保持器9cは、3列に配置されたころ(図示省略)を転動自在に保持する為のものである。この様なラジアルころ軸受用保持器9cは、一端側リム部23aと、他端側リム部24aと、これら一端側、他端側両リム部23a、24a同士の軸方向に関する間部分に設けられた、それぞれが特許請求の範囲の中間側リム部に相当する、一端寄り中間側リム部40及び他端寄り中間側リム部41とを、軸方向に間隔をあけて互いに同心に配置している。
この様な両第一の凹凸部28c、28dのうちの、一方(図2の左側)の第一の凹凸部28cを構成する第一の係合凸部30cは、前記各一方側ポケット26a、26aのほぼ軸方向中央部と整合する位置に、円周方向(前記円周方向他端部14c側)に延出した状態で形成している。同じく、第一の係合凹部31eは、前記第一の係合凸部30cの軸方向一方側(前記各一方側ポケット26a、26aの軸方向中央部よりもやや軸方向一方寄り部分)に、円周方向(前記円周方向他端部14cと反対方向)に凹入した状態で形成している。
前記第二の凹凸部29c、29dのうちの、一方(図2の左側)の第二の凹凸部29cを構成する第二の係合凸部32cは、前記一方の第一の係合凹部31eと軸方向に関して整合する部分に、円周方向(前記円周方向一端部13c側)に延出した状態で形成している。同じく、第二の係合凹部33cは、前記一方の第一の係合凸部30cと軸方向に関して整合する部分に、円周方向(前記円周方向一端部13cと反対方向)に凹入した状態で形成している。
即ち、図4(a)に示す様に、前記一端側支承面35bと前記他端側支承面37bとの間に存在する円周方向に関する隙間H1を、前記両第一の係合凸部30c、30dの先端面と、前記両第二の係合凹部33c、33dの奥端面との間に存在する円周方向に関する隙間H2、H2、及び前記両第一の係合凹部31e、31fの奥端面と前記両第二の係合凸部32c、32dの先端面との間に存在する円周方向に関する隙間H3、H3、及び前記一端側、他端側リム部23a、24aの円周方向一端面と円周方向他端面との間に存在する円周方向に関する隙間H4、H4よりも小さくしている。
図5は、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例のラジアルころ軸受用保持器9dは、前述した実施の形態の第3例のラジアルころ軸受用保持器9cと同様に、3列に配置されたころ(図示省略)を転動自在に保持する為のものである。
一方、前記不連続部12cに他側で対向する円周方向他端面36bのうちの軸方向中央部分(前記各中間側ポケット43、43の軸方向中央部分と整合する位置)に、円周方向(前記円周方向一端面34bと反対方向)に凹入した状態で、他端側凹部45を形成している。
そして、前記円周方向一端面34bと前記円周方向他端面36bとの間に存在する円周方向に関する隙間38bのうち、前記第一、第二の各一端側支承面46、47と、前記第一、第二の各他端側支承面48、49との間に存在する円周方向に関する隙間を、他の部分の隙間よりも小さくしている。
又、本発明は、前述した実施の形態の各例の様に、複列型、3列型の構造以外にも、4列以上の多列型のラジアルころ軸受用保持器の構造に適応する事もできる。
2 動力伝達軸
3a、3b ラジアルころ軸受
4a、4b シンクロ機構
5a、5b ニードル
6a、6b 外輪軌道
7a、7b 内輪軌道
8a、8b、8c、8d 保持器
9、9a、9b、9c、9d 保持器
10 一方側ポケット
11 他方側ポケット
12、12a、12b、12c 不連続部
13、13a、13b、13c 円周方向一端部
14、14a、14b、14c 円周方向他端部
15、15a、15b 係合部
16 円筒状部材
17a、17b 第一の係合凸部
18a、18b 第一の係合凹部
19a、19b 第二の係合凸部
20a、20b 第二の係合凹部
21、21a、21b 一方側柱部
22、22a、22b 他方側柱部
23、23a 一端側リム部
24、24a 他端側リム部
25 中央側リム部
26、26a 一方側ポケット
27、27a 他方側ポケット
28a、28b、28c、28d 第一の凹凸部
29a、29b、29c、29d 第二の凹凸部
30a、30b、30c、30d 第一の係合凸部
31a、31b、31c、31d、31e、31f 第一の係合凹部
32a、32b、32c、32d 第二の係合凸部
33a、33b、33c、33d 第二の係合凹部
34、34a、34b 円周方向一端面
35、35a、35b 一端側支承面
36、36a、36b 円周方向他端面
37、37a、37b 他端側支承面
38、38a、38b 隙間
39a、39b 他端側凹部
40 一端寄り中間側リム部
41 他端寄り中間側リム部
42 中間側柱部
43 中間側ポケット
44 一端側凹部
45 他端側凹部
46 第一の一端側支承面
47 第二の一端側支承面
48 第一の他端側支承面
49 第二の他端側支承面
Claims (2)
- 少なくとも円周方向1箇所に不連続部を有するものであり、
3個以上のリム部と、複数本の柱部と、複数個のポケットと、係合部とを備え、
これら各リム部は、それぞれが欠円環状で、軸方向に間隔をあけて互いに同心に設けられた、一端側リム部と、他端側リム部と、軸方向に関してこれら一端側、他端側両リム部同士の間部分に配置された少なくとも1個の中間側リム部とであり、
前記各柱部は、円周方向に亙って間欠的に、軸方向に隣り合う前記各リム部同士の間に掛け渡される状態で設けられており、
前記各ポケットは、軸方向に隣り合う前記各リム部と円周方向に隣り合う柱部とにより四周を囲まれる部分に設けられており、
前記係合部は、前記不連続部を挟んで設けられた円周方向一端部と、円周方向他端部とを、円周方向に関する相対変位を可能に、且つ、軸方向に関する相対変位を阻止した状態で係合するものであるラジアルころ軸受用保持器に於いて、
前記不連続部を挟んで設けられた円周方向一端面のうちの、前記中間側リム部と軸方向に関して整合する部分を一端側支承面とし、
円周方向他端面のうちの、前記中間側リム部と軸方向に関して整合する部分を他端側支承面とし、
前記円周方向一端面と前記円周方向他端面との間に存在する円周方向に関する隙間のうち、前記一端側支承面と、前記他端側支承面との間に存在する隙間が、他の部分の隙間よりも小さくなっており、
前記係合部が、円周方向一端面に形成された第一の凹凸部と、円周方向他端面に形成された第二の凹凸部とから成り、
前記第一の凹凸部を構成する第一の係合凸部と前記第二の凹凸部を構成する第二の係合凸部との軸方向に関する係合により、前記不連続部を挟んで設けられた円周方向一端部と円周方向他端部とを、円周方向に関する相対変位を可能としつつ、軸方向に関する相対変位を阻止している事を特徴とするラジアルころ軸受用保持器。
- 前記円周方向一端面のうち、前記各柱部の軸方向中央部と軸方向に関して整合する部分が、前記一端側支承面よりも周方向に凹んでいるか、又は前記円周方向他端面のうち、前記各柱部の軸方向中央部と軸方向に関して整合する部分が、前記他端側支承面よりも周方向に凹んでいる、請求項1に記載したラジアルころ軸受用保持器。
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