JP5974697B2 - ラジアルころ軸受用保持器 - Google Patents

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Description

この発明は、ラジアルころ(ニードルを含む)軸受用保持器の改良に関する。具体的には、円周方向の少なくとも1箇所に不連続部を有するラジアルころ軸受用保持器に関して、前記不連続部を挟んで設けられた円周方向両端面同士の構造を工夫する事により、前記ラジアルころ軸受用保持器の耐久性の向上を図るものである。
各種機械装置の回転支持部のうち、大きなラジアル荷重が加わる部分に、図4に示す様なラジアルころ軸受1が組み込まれている。このラジアルころ軸受1は、使用時にも回転しないハウジング(又は使用時に回転する歯車やローラ)等の外径側部材2の内周面に設けた円筒面状の外輪軌道3と、回転軸(又は支持軸)等の軸4の外周面に設けた円筒面状の内輪軌道5との間に、複数のころ(ニードル)6を、図5に示す様な保持器7により保持した状態で転動自在に設けて成る。
このうちの保持器7は、例えば、合成樹脂を射出成形する事により一体に造られ、全体を円筒状に構成している。この様な保持器7は、軸方向に間隔をあけて互いに同心に配置された、それぞれが円環状である1対のリム部(一端側リム部8、他端側リム部9)と、円周方向に亙って間欠的に、これら一端側、他端側両リム部8、9同士の間に掛け渡される状態で設けられた複数本の柱部10、10とを備える。そして、円周方向に隣り合う柱部10、10と前記一端側、他端側両リム部8、9とにより四周を囲まれた部分を、それぞれ前記各ころ6を転動自在に保持する為のポケット11、11としている。この様な保持器7は、これら各ポケット11、11内に前記各ころ6を転動自在に保持した状態で、前記外径側部材2の内周面と前記軸4の外周面との間に、これら外径側部材2及び軸4に対する相対回転を自在に設けられている。そして、前記保持器7は、前記各ころ6の公転運動に伴って、前記外径側部材2及び前記軸4に対し回転する。
この様なラジアルころ軸受1を組み立てるべく、前記保持器7を、前記内輪軌道5の周囲に配置するには、この保持器7を、前記軸4の端部から挿通し、更に前記内輪軌道5の周囲まで軸方向に移動させる。ところが、この場合に、前記軸の外周面のうち、軸方向に関してこの軸の端部と前記内輪軌道5との間部分に、その外径寸法が前記保持器7の内径寸法よりも大きい、外向フランジ状の鍔部等の障害物が存在すると、この障害物が邪魔になって、前記保持器7を前記内輪軌道5の周囲まで軸方向に移動させる事ができなくなる。
そこで、この様な不都合を解消できる保持器として、例えば特許文献1には、円周方向1箇所に不連続部を設けた保持器(割型保持器)が記載されている。図6〜7は、前記特許文献1に記載された保持器7aを示している。この保持器7aは、円周方向1箇所に不連続部12を設けている。又、この不連続部12を挟んで設けられた端部(円周方向一端部13及び円周方向他端部14)同士の軸方向に関する相対変位を、係合部15を構成する第一の凹凸部16と、同じく第二の凹凸部17との係合(凹凸係合)により規制(実質的に阻止)している。
上述の様な構成を有する前記保持器7aの場合には、この保持器7aを弾性変形させる事に基づいて、前記不連続部12の幅を円周方向に拡げる事ができる。この為、この不連続部12の幅を、前記保持器7aを組み付ける回転軸等の軸の外径寸法よりも大きく拡げ、前記不連続部12の間にこの軸を通過させる事で、前記保持器7aをこの軸の周囲に組み付ける事も可能になるし、或いは、前記保持器7aの内径寸法を、前記障害物を乗り越えられる程度に弾性的に拡げる事により、この保持器7aを前記軸の周囲で軸方向に移動させて組み付ける事も可能になる。
又、前記保持器7aの構造の場合、図7(a)に示す様に、前記不連続部12を挟んで設けられた円周方向一端、他端、両面22、24同士の円周方向の隙間のうち、軸方向に関して一端側リム部8a、又は他端側リム部9aと整合する部分の隙間H、Hを、他の部分の隙間H、Hよりも大きくしている(H>H、H>H)。
ところで、この様な保持器7aは、前記円周方向一端部14(円周方向一端面22)と円周方向他端部15(円周方向他端面24)との円周方向に関する相対変位を規制していない。この為、運転時に、前記保持器7aが円周方向に弾性変形すると、前記両端面22、24同士が強く当接する場合がある。
図7(b)は、上述の様な保持器7aの構造に於いて、前記両端22、24同士の円周方向に関する間隔が最も小さくなった状態を示している。この状態では、前記係合部1を構成する、第一の係合凸部18の先端面と第二の係合凹部21の奥端面とが、1対の第二の係合凸部20、20の先端面と1対の第一の係合凹部19、19の奥端面とが、それぞれ当接(円周方向に関する荷重を支承)する。
この様な当接部分は、前記不連続部12を挟んで設けられた円周方向一端、他端の柱部10a、10aの軸方向中間部に相当する部分であり、円周方向に関する剛性が低い部分である。この様に剛性が低い部分で、前記当接に基づく円周方向の荷重を繰り返し支承し続けると、この部分に繰り返し大きな応力が生じて、この部分が損傷し、前記ラジアルころ軸受用保持器7aの耐久性が低下してしまう可能性がある。
国際公開第2012/036154号パンフレット
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、円周方向の少なくとも一部に不連続部を有するラジアルころ軸受用保持器に関し、運転時にこの保持器が弾性変形して、前記不連続部を挟んだ円周方向一端面と、円周方向他端面とが当接した際、円周方向に関する剛性が高い部分でこの当接に基づく荷重を支承する事により、前記保持器の耐久性の向上を図れる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のラジアルころ軸受用保持器は、少なくとも円周方向1箇所に不連続部を有するものであり、複数個のリム部と、複数本の柱部と、複数個のポケットと、係合部とを備える。
このうちの各リム部は、それぞれが欠円環状で、軸方向に間隔をあけて互いに同心に設けられている。
又、前記各柱部は、円周方向に亙って間欠的に、前記各リム部同士の間に掛け渡される状態で設けられている。
又、前記各ポケットは、軸方向に隣り合うリム部と円周方向に隣り合う前記各柱部とにより四周を囲まれる部分に設けられている。
更に、前記係合部は、前記不連続部を挟んで設けられた円周方向一端部と円周方向他端部とを、円周方向に関する相対変位を可能に、且つ、軸方向に関する相対変位を不能に係合する為のものである。
特に本発明のラジアルころ軸受用保持器に於いては、前記不連続部を挟んで設けられた円周方向一端面のうちの、軸方向一端側に設けられたリム部と軸方向に関して整合する部分、及び軸方向他端側に設けられたリム部と軸方向に関して整合する部分を、それぞれ一端側支承面としている。
又、円周方向他端面のうちの、軸方向一端側に設けられたリム部と軸方向に関して整合する部分、及び軸方向他端側に設けられたリム部と軸方向に関して整合する部分を、それぞれ他端側支承面としている。
又、前記円周方向一端面と前記円周方向他端面との間に存在する円周方向に関する隙間のうち、前記一端側支承面と前記他端側支承面との間に存在する隙間が、他の部分の隙間よりも小さい。
更に、本発明のラジアルころ軸受用保持器の場合には、前記係合部を、前記円周方向一端部に、軸方向中央部を挟んで両側に軸方向に離隔した状態で設けられた1対の第一の係合凸部と、前記円周方向他端部に、軸方向中央部を挟んで両側に軸方向に離隔した状態で設けられた1対の第二の係合凸部とを備えたものとしている。
そして、前記円周方向一端部が前記円周方向他端部に対し軸方向片側から他側に向けて軸方向に相対変位するのを、前記1対の第一の係合凸部のうちの一方の第一の係合凸部と前記1対の第二の係合凸部のうちの一方の第二の係合凸部とを軸方向に係合させる事により阻止し、前記円周方向一端部が前記円周方向他端部に対し軸方向他側から片側に向けて軸方向に相対変位するのを、前記1対の第一の係合凸部のうちの他方の第一の係合凸部と前記1対の第二の係合凸部のうちの他方の第二の係合凸部とを軸方向に係合させる事により阻止する。
上述の様な本発明のラジアルころ軸受用保持器を実施する場合に、好ましくは請求項2に記載した発明の様に、前記円周方向一端面のうち、前記各柱部の軸方向中央部と軸方向に関して整合する部分と、前記円周方向他端面のうち、前記各柱部の軸方向中央部と軸方向に関して整合する部分との円周方向の隙間を、前記一端側支承面と前記他端側支承面との円周方向の隙間よりも大きくする。
又、上述の様な本発明のラジアルころ軸受用保持器を実施する場合に、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記各リム部を、それぞれが欠円環状で、軸方向に間隔をあけて互いに同心に設けられた、一端側リム部と、他端側リム部と、軸方向に関してこれら一端側、他端側両リム部同士の間部分に配置された少なくとも1個の中間側リム部とで構成する。
又、前記円周方向一端面のうちの、前記各リム部と軸方向に関して整合する部分を一端側支承面とする。
又、前記円周方向他端面のうちの、前記各リム部と軸方向に関して整合する部分を他端側支承面とする。
上述の様な構成を有する本発明のラジアルころ軸受用保持器の場合、不連続部を挟んで設けられた円周方向一端面のうちの、軸方向一端側及び他端側に設けられたリム部と整合する部分を一端側支承面とすると共に、円周方向他端面のうちの、軸方向一端側及び他端側に設けられたリム部と軸方向に関して整合する部分を他端側支承面としている。そして、前記円周方向両端面同士の間に存在する円周方向に関する隙間のうち、前記一端側支承面と前記他端側支承面との間に存在する隙間を、他の部分の隙間よりも小さくしている。
従って、前記一端側、他端側両支承面同士が当接(隙間が消滅)した状態で、その他の部分には隙間が残る(当接しない)。この為、運転時のラジアルころ軸受用保持器の弾性変形等に基づいて、前記円周方向両端面同士が強く当接した場合にも、この当接に基づく荷重を、前記軸方向一端側及び他端側に設けられたリム部の存在に基づき円周方向に関する剛性が高い部分で支承する事ができる。その結果、前記ラジアルころ軸受用保持器の円周方向両端面の一部に過大な応力が生じる事がなく、このラジアルころ軸受用保持器の耐久性向上を図れる。
又、請求項2に記載した発明の場合、前記円周方向一端面のうち、各柱部の軸方向中央部と軸方向に関して整合する部分と、前記円周方向他端面のうち、これら各柱部の軸方向中央部と軸方向に関して整合する部分との円周方向の隙間を、前記一端側支承面と前記他端側支承面との円周方向の隙間よりも大きくしている。従って、前記一端側、他端側両支承面同士が当接した状態で、前記円周方向両端面のうち、前記各柱部の軸方向中央部と軸方向に関して整合する部分同士の間に、円周方向に関する隙間が存在する(当接しない)。この為、円周方向両端(不連続部を挟んだ両端)に設けられた各柱部の様に、円周方向に関する剛性が低い部分に、前記当接に基づく荷重が加わる事をより確実に防止して、前記ラジアルころ軸受用保持器の耐久性の向上をより確実に図れる。
本発明の実施の形態の第1例を示す斜視図。 同じく、保持器の不連続部の間隔が拡がった状態(a)と、狭まった状態(b)とで示す、径方向外方から見た正投影図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図2と同様の図。 保持器を備えたラジアルころ軸受を組み込んだ回転支持部の断面図。 従来構造の第1例を示す、保持器の円周方向一部を径方向外方から見た図。 同第2例を示す、ラジアルころ軸受用保持器の斜視図。 同じく、不連続部の周辺部分を、この不連続部の間隔が拡がった状態(a)と、狭まった状態(b)とで示す展開図。
[実施の形態の第1例]
図1〜2は、請求項1〜2に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。
本発明のラジアルころ軸受用保持器7bは、前述した従来構造のラジアルころ軸受用保持器7a(図6〜7参照)と同様に、単列に配置された各ころ6(図4参照)を、転動自在に保持する為のものであり、円周方向の1箇所に不連続部12aを設けている。
又、この不連続部12aを挟んで設けられた円周方向一端部13aと、円周方向他端部14aとを、係合部15aにより、これら両端部13a、14a同士の軸方向に関する相対変位を抑えた(実質的に阻止した)状態で係合している。
この様な係合部15aは、前記円周方向一端部13aに形成された第一の凹凸部16aと、前記円周方向他端部14aに形成された第二の凹凸部17aとから成る。
前記第一の凹凸部16aは、軸方向に離隔した状態で形成された1対の第一の係合凸部18a、18bと、第一の係合凹部19aとから成る。このうち、一方(図1〜2の左側)の第一の係合凸部18aは、前記円周方向一端部13aの軸方向中間部の軸方向一端寄り部分に、円周方向(前記円周方向他端部14a側)に延出した状態で形成している。又、他方(図1〜2の右側)の第一の係合凸部18bは、前記円周方向一端部13aの軸方向中間部の軸方向他端寄り部分に、円周方向(前記円周方向他端部14a側)に延出した状態で形成している。更に、前記第一の係合凹部19aは、前記両第一の係合凸部18a、18b同士の軸方向に関する間部分に、円周方向(前記円周方向他端部14aと反対方向)に凹入した状態で形成している。
又、前記第二の凹凸部17aは、互いに軸方向に離隔した状態で設けられた1対の第二の係合凸部20a、20bと、互いに軸方向に離隔した状態で設けられた1対の第二の係合凹部21a、21bとから成る。このうち、一方の第二の係合凸部20aは、前記第一の係合凹部19aの軸方向一端部分と整合する位置に、円周方向(前記円周方向一端部13a側)に延出した状態で形成している。又、他方の第二の係合凸部20bは、前記第一の係合凹部19aの軸方向他端部分と整合する位置に、円周方向(前記円周方向一端部13a側)に延出した状態で形成している。
又、一方の第二の係合凹部21aは、前記一方の第二の係合凸部20aの軸方向一方側に、円周方向(前記円周方向一端部13aと反対方向)に凹入した状態で形成している。
又、他方の第二の係合凹部21は、前記他方の第二の係合凸部20bの軸方向他方側に、円周方向(前記円周方向一端部13aと反対方向)に凹入した状態で形成している。
本例の場合、前記一方の第一の係合凸部18aの軸方向他方側に前記一方の第二の係合凸部20aを配置する共に、前記他方の第一の係合凸部18bの軸方向一方側に前記他方の第二の係合凸部20bを配置した状態で、前記第一の凹凸部16aと、前記第二の凹凸部17aとを凹凸係合させている。この様に凹凸係合した状態で、前記一方の第一の係合凸部18aと前記一方の第二の係合凸部20a、及び前記他方の第一の係合凸部18bと前記他方の第二の係合凸部20bとを軸方向に係合させて、前記円周方向両端部13a、14a同士の軸方向に関する相対変位を規制(実質的に阻止)している。
特に本例のラジアルころ軸受用保持器7aの場合、前記不連続部12aを挟んで設けられた円周方向一端面22aのうちの、一端側、他端側両リム部8b、9bと軸方向に関して整合する部分を含み、この部分と同一面上に存在する面を、一端側支承面23a、23aとしている。
又、円周方向他端面24aのうちの、前記一端側、他端側両リム部8b、9bと軸方向に関して整合する部分を含み、この部分と同一面上に存在する面を、他端側支承面25a、25aとしている。
そして、前記円周方向両端面22a、24a同士の円周方向の隙間26のうち、前記各一端側支承面23a、23aと、前記各他端側支承面25a、25aとの間に存在する隙間を、他の部分の隙間よりも小さくしている。
即ち、図2(a)に示す様に、前記各一端側支承面23a、23aと前記各他端側支承面25a、25aとの間の隙間H、Hを、前記両第一の係合凸部18a、18bの先端面と前記両第二の係合凹部21a、21bの奥端面との間の隙間H、H、及び前記第一の係合凹部19aの奥端面と前記両第二の係合凸部20a、20bの先端面との間の隙間H、Hよりも小さくしている(H<H、H<H)。
この様な構成を有する本例のラジアルころ軸受用保持器7aは、図2(b)に示す様に、前記円周方向両端面22a、24a同士が最も近付いた状態では、前記隙間Hのみが0になり(H=0、隙間が消滅し)、前記他の隙間H、Hは0より大きいままとなる(H>0、H>0、隙間が残る)。
上述の様に本例のラジアルころ軸受用保持器7aによれば、前記各一端側支承面23a、23aと前記両他端側支承面25a、25aとが当接した(隙間が消滅した)状態でも、その他の部分には隙間が残る(当接しない)。この為、運転時のラジアルころ軸受用保持器7aの弾性変形等に基づいて、前記円周方向両端面22a、24a同士が強く当接した場合でも、この当接に基づく荷重を、前記一端側、他端側両リム部8b、9bを設けた、円周方向に関する剛性が高い部分で支承する事ができる。その結果、前記ラジアルころ軸受用保持器7aの一部、特に円周方向両端に設けた各柱部10b、10bの軸方向中間部に過大な応力が生じる事を防止して、このラジアルころ軸受用保持器7aの耐久性の向上を図れる。
[実施の形態の第2例]
図3は、総ての請求項に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例のラジアルころ軸受用保持器7cは、複列に配置されたころ(図示省略)を転動自在に保持する為のものである。この様な保持器7cは、それぞれが欠円環状で軸方向に間隔をあけて互いに同心に設けられた、一端側リム部8cと、他端側リム部9cと、特許請求の範囲の中間側リム部に相当する中央側リム部27とを有する。この中央側リム部27は、前記一端側、他端側両リム部8c、9cの軸方向中央位置に設けている。
又、軸方向に隣り合う前記一端側、中央側、他端側各リム部8c、27、9c同士の間に掛け渡される状態で、円周方向に亙って間欠的に、複数本の柱部28、28を設けている。そして、円周方向に隣り合うこれら各柱部28、28と前記一端側、中央側、他端側各リム部8c、27、9cとにより四周を囲まれた部分を、それぞれころ(図示省略)を転動自在に保持する為のポケット29、29としている。
尚、本例の場合、一方(図3の左側)の列を構成する各ポケット29、29と、他方(図3の右側)の列を構成する各ポケット29、29との円周方向に関する位相を互いに一致させている。
又、本例の保持器7cも、前述した実施の形態の第1例と同様に、円周方向の1箇所に不連続部12bを設けている。又、この不連続部12bを挟んで設けられた円周方向一端部13bと円周方向他端部14bとの軸方向に関する相対変位を、係合部15bにより規制(実質的に阻止)している。
この様な係合部15bは、前記円周方向一端部13bの軸方向に離隔した位置に形成した第一の凹凸部16b、16cと、前記円周方向他端部14bの軸方向に離隔した位置に形成した第二の凹凸部17b、17cとから成る。
このうち、一方(図3の左側)の第一の凹凸部16bは、第一の係合凸部18cと、第一の係合凹部19cとから成る。この第一の係合凸部18cは、一方の列を構成する前記各ポケット29、29の軸方向中央部に整合する位置に、円周方向(前記円周方向他端部14b側)に延出した状態で形成している。又、前記第一の係合凹部19cは、前記第一の係合凸部18cの軸方向一方側に、円周方向(前記円周方向他端部14bと反対方向)に凹入した状態で形成している。
又、他方(図3の左側)の第一の凹凸部16cは、第一の係合凸部18dと第一の係合凹部19dとから成り、前記一方の第一の凹凸部16b(第一の係合凸部18c、第一の係合凹部19c)と、前記中央側リム部27に関して鏡面対称に形成している。
又、一方(図3の左側)の第二の凹凸部17bは、第二の係合凸部20cと、第二の係合凹部21cとから成る。この第二の係合凸部20cは、前記一方の第一の係合凹部19cと軸方向に関して整合する位置に、円周方向(前記円周方向一端部13bと反対方向)に凹入した状態で形成している。又、前記第二の係合凹部21cは、前記第一の係合凸部18cと軸方向に関して整合する位置に、円周方向(前記円周方向他端部13bと反対方向)に凹入した状態で形成している。
又、他方(図3の右側)の第二の凹凸部17cは、第二の係合凸部20dと第二の係合凹部21dとから成り、前記一方の第二の凹凸部17b(第二の係合凸部20c、第二の係合凹部21c)と、前記中央側リム部27に関して鏡面対称に形成している。
本例の場合、前記一方の第一の係合凸部18cの軸方向一方側に前記一方の第二の係合凸部20cを配置する共に、前記他方の第一の係合凸部18dの軸方向他方側に前記他方の第二の係合凸部20dを配置した状態で、前記両第一の凹凸部16b、16cと、前記両第二の凹凸部17b、17cとを凹凸係合させている。この様に凹凸係合した状態で、前記一方の第一の係合凸部18cと前記一方の第二の係合凸部20cとを、前記他方の第一の係合凸部18dと前記他方の第二の係合凸部20dとを、それぞれ軸方向に係合させて、前記円周方向一端部13bと、前記円周方向他端部14bとの軸方向に関する相対変位を規制(実質的に阻止)している。
又、本例の場合、前記不連続部12bを挟んで設けられた円周方向一端面22bのうちの、一端側、中央側、他端側各リム部8c、27、9cと軸方向に関して整合する部分を含み、これら各部分と同一面上に存在する面を、一端側支承面23b、23bとしている。
又、円周方向他端面24bのうちの、前記一端側、中央側、他端側各リム部8c、27、9cと軸方向に関して整合する部分を含み、これら各部分と同一面上に存在する面を、他端側支承面25b、25bとしている。
そして、前記円周方向両端面22b、24b同士の円周方向の隙間26aのうち、前記各一端側支承面23b、23bと、前記各他端側支承面25b、25bとの間に存在する隙間を、他の部分の隙間よりも小さくしている。
即ち、図3(a)に示す様に、前記各一端側支承面23b、23bと前記各他端側支承面25b、25bとの間の隙間H、Hを、前記両第一の係合凸部18c、18dの先端面と前記両第二の係合凹部21c、21dの奥端面との間の隙間H、H、及び前記両第一の係合凹部19c、19dの奥端面と前記両第二の係合凸部20c、20dの先端面との間の隙間H、Hよりも小さくしている(H<H、H<H)。
この様な構成を有する本例のラジアルころ軸受用保持器7cが、図3(b)に示す様に、前記円周方向両端面22b、24b同士が最も近付いた状態では、前記隙間Hのみが0になり(H=0、隙間が消滅し)、前記他の隙間H、Hは0より大きいままとなる(H>0、H>0、隙間が残る)。
上述の様に本例のラジアルころ軸受用保持器7aによれば、前記各一端側支承面23b、23bと前記各他端側支承面25b、25bとが当接した(隙間が消滅した)状態でも、その他の部分には隙間が残る(当接しない)。この為、運転時のラジアルころ軸受用保持器7cの弾性変形等に基づいて、前記円周方向両端面22b、24b同士が強く当接した場合でも、この当接に基づく荷重を、前記一端側、中央側、他端側両リム部8c、27、9cを設けた、円周方向に関する剛性が高い部分で支承する事ができる。その他の構成及び作用・効果に就いては、前述した実施の形態の第1例の場合とほぼ同様である。
前述した実施の形態の各例では、円周方向1箇所に不連続部を有する保持器の構造を対象としているが、円周方向複数個所に不連続部を有する(部分円筒形である複数の保持器のそれぞれの円周方向両端縁同士を係合させて成る所謂分割型)保持器の構造も、本発明の対象となる。
又、本発明は、前述した実施の形態の各例の様に、単列型、複列型の構造以外にも、3列以上の多列型のラジアルころ軸受用保持器の構造に適応する事もできる。
又、前述した実施の形態の第2例では、複列型のラジアルころ軸受用保持器に於いて、
円周方向両端面の、一端側、中央側、他端側各リム部と軸方向に整合する位置で、円周方向に関する荷重を支承(当接)させている。但し、円周方向両端面の、一端側、他端側各リム部と軸方向に整合する位置でのみ、円周方向に関する荷重を支承(当接)する様な構造とする事もできる。
1 ラジアルころ軸受
2 外径側部材
3 外輪軌道
4 軸
5 内輪軌道
6 ころ
7、7a、7b、7c 保持器
8、8a、8b、8c 一端側リム部
9、9a、9b、9c 他端側リム部
10、10a、10b 柱部
11、11a、11b ポケット
12、12a、12b 不連続部
13、13a、13b 円周方向一端部
14、14a、14b 円周方向他端部
15、15a、15b 係合部
16、16a、16b、16c 第一の凹凸部
17、17a、17b、17c 第二の凹凸部
18、18a、18b、18c、18d 第一の係合凸部
19、19a、19c、19d 第一の係合凹部
20、20a、20b、20c、20d 第二の係合凸部
21、21a、21b、21c、21d 第二の係合凹部
22、22a、22b 円周方向一端面
23a、23b 一端側支承面
24、24a、24b 円周方向他端面
25a、25b 他端側支承面
26、26a 隙間
27 中間側リム部
28 柱部
29 ポケット

Claims (3)

  1. 少なくとも円周方向1箇所に不連続部を有するものであり、
    複数個のリム部と、複数本の柱部と、複数個のポケットと、係合部とを備え、
    このうちの各リム部は、それぞれが欠円環状で、軸方向に間隔をあけて互いに同心に設けられており、
    前記各柱部は、円周方向に亙って間欠的に、前記各リム部同士の間に掛け渡される状態で設けられており、
    前記各ポケットは、軸方向に隣り合う前記各リム部と円周方向に隣り合う前記各柱部とにより四周を囲まれる部分に設けられており、
    前記係合部は、前記不連続部を挟んで設けられた円周方向一端部と円周方向他端部とを、円周方向に関する相対変位を可能に、且つ、軸方向に関する相対変位を阻止する状態で係合するものであるラジアルころ軸受用保持器に於いて、
    前記不連続部を挟んで設けられた円周方向一端面のうちの、軸方向一端側に設けられたリム部と軸方向に関して整合する部分、及び軸方向他端側に設けられたリム部と軸方向に関して整合する部分を一端側支承面とし、円周方向他端面のうちの、軸方向一端側に設けられたリム部と軸方向に関して整合する部分、及び軸方向他端側に設けられたリム部と軸方向に関して整合する部分を他端側支承面とし、前記円周方向一端面と前記円周方向他端面との間に存在する円周方向に関する隙間のうち、前記一端側支承面と、前記他端側支承面との間に存在する隙間が、他の部分の隙間よりも小さくなっており、
    前記係合部が、前記円周方向一端部に軸方向中央部を挟んで両側に軸方向に離隔した状態で設けられた1対の第一の係合凸部と、前記円周方向他端部に軸方向中央部を挟んで両側に軸方向に離隔した状態で設けられた1対の第二の係合凸部とを備えており、前記円周方向一端部が前記円周方向他端部に対し軸方向片側から他側に向けて軸方向に相対変位するのを、前記1対の第一の係合凸部のうちの一方の第一の係合凸部と前記1対の第二の係合凸部のうちの一方の第二の係合凸部とが軸方向に係合する事により阻止し、前記円周方向一端部が前記円周方向他端部に対し軸方向他側から片側に向けて軸方向に相対変位するのを、前記1対の第一の係合凸部のうちの他方の第一の係合凸部と前記1対の第二の係合凸部のうちの他方の第二の係合凸部とが軸方向に係合する事により阻止する事を特徴とするラジアルころ軸受用保持器。
  2. 前記円周方向一端面のうち、前記各柱部の軸方向中央部と軸方向に関して整合する部分と、前記円周方向他端面のうち、前記各柱部の軸方向中央部と軸方向に関して整合する部分との円周方向の隙間が、前記一端側支承面と前記他端側支承面との円周方向の隙間よりも大きい、請求項1に記載したラジアルころ軸受用保持器。
  3. 前記各リム部が、それぞれが欠円環状で、軸方向に間隔をあけて互いに同心に設けられた、一端側リム部と、他端側リム部と、軸方向に関してこれら一端側、他端側両リム部同士の間部分に配置された少なくとも1個の中間側リム部とであり、
    前記円周方向一端面のうちの、前記各リム部と軸方向に関して整合する部分を一端側支承面とし、
    前記円周方向他端面のうちの、前記各リム部と軸方向に関して整合する部分を他端側支承面としている、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したラジアルころ軸受用保持器。
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