JP5998258B2 - 嵌合具付き袋体の製造方法 - Google Patents
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[1]一対の帯状の基材の対向面に、互いに着脱自在に嵌合する一対の嵌合部がそれぞれ前記基材の長手方向に沿って設けられ、かつ前記基材における前記嵌合部の一方の側端側の対向面に、該基材を切断するのを補助する凹条の切断補助線と、凸条とが、それぞれ長手方向に沿って並行して設けられている嵌合具が、内容物を収容する密封された状態の袋本体にヒートシールにより取り付けられた嵌合具付き袋体の製造方法であって、
前記袋本体を形成する重ね合わされたフィルム材間における前記袋本体の上部に相当する位置に、前記切断補助線及び前記凸条が前記一対の嵌合部よりも、前記袋本体の上端に相当する側に位置するように前記嵌合具を配置し、
前記一対の嵌合部が嵌合された状態で、前記嵌合具の一対の基材間における前記凸条が位置する側に冷却バーを挿入し、前記の重ね合わされたフィルム材の外側からヒートシールバーで挟み込み、前記フィルム材と前記基材と前記凸条とを前記冷却バーと前記ヒートシールバーで挟んで押圧するようにヒートシールする工程を有する、嵌合具付き袋体の製造方法。
また、本発明の嵌合具付き袋体は、本発明の嵌合具を備えているため、開封性が優れている。
<第1実施形態>
(嵌合具)
本実施形態の嵌合具10は、図1および図2に示すように、一対の帯状の基材11、12を有している。
基材11の対向面11aには、基材11の長手方向に沿って雄側嵌合部13が設けられている。また、基材11における雄側嵌合部13の一方の側端11b(以下、単に「側端11b」という。)側の対向面11aに、基材11を切断するのを補助する凹条の切断補助線15と、凸条16a、16bとが、それぞれ基材11の長手方向に沿って並行して設けられている。凸条16aは、切断補助線15よりも基材11の側端11b側に設けられており、凸条16bは、切断補助線15よりも雄側嵌合部13側に設けられている。
基材12の対向面12aには、基材12の長手方向に沿って、雄側嵌合部13と着脱自在に嵌合する雌側嵌合部14が設けられている。また、基材12における雌側嵌合部14の一方の側端12b(以下、単に「側端12b」という。)側の対向面12aに、基材12を切断するのを補助する凹条の切断補助線17と、凸条18a、18bとが、それぞれ基材12の長手方向に沿って並行して設けられている。凸条18aは、切断補助線17よりも基材12の側端12b側に設けられており、凸条18bは、切断補助線17よりも雌側嵌合部14側に設けられている。
嵌合具10は、内容物を収容する袋本体の内面に取り付けられ、雄側嵌合部13と雌側嵌合部14とを着脱することで、該袋本体に形成した開口を自在に開閉できる。
耐熱層の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等の熱可塑性樹脂が挙げられる。ヒートシール層としては、耐熱層より融点の低い熱可塑性樹脂等が挙げられる。
また、基材11は、積層フィルムからなる基材には限定されず、単層フィルムからなる基材であってもよい。
基材12は、基材11と同じ材質の基材が使用でき、積層フィルムからなる基材が好ましい。
基材11、12の厚みは、0.1〜0.3mmが好ましい。基材11、12の厚みとは、切断補助線、凸条および嵌合部が設けられていない部分の厚みである。
雄側嵌合部13と雌側嵌合部14の形状は特に制限はなく、それらを着脱することで、袋体に形成した開口の開閉が繰り返し行えるものであれば、任意の形状を採用できる。
雄側嵌合部13および雌側嵌合部14の材質としては、基材11、12と同じ材質が使用できる。
切断補助線15は、切断の容易性の点から、V字状の溝として形成され、凹条の断面形状が三角形状になっていることが好ましい。ただし、切断補助線15の凹条の断面形状は、その切断補助線15に沿って基材11を切断できる形状であればよく、半円形状、矩形状であってもよい。
基材11が前記耐熱層とヒートシール層が積層された積層フィルムからなる基材である場合、袋本体に取り付ける際のヒートシール時に切断補助線15の断面形状が崩れ難い点から、切断補助線15の深さは、その凹条の底が基材11のヒートシール層まで達しない深さであることが好ましい。
凸条16aと凸条16bは、嵌合具10を袋本体の内面にヒートシールにより取り付ける際、ヒートシールバーによって基材11の切断補助線15近傍に加わる圧力を低減する役割を果たす。これにより、ヒートシール時の熱によって切断補助線15近傍の樹脂が溶融して、切断補助線15の凹条の断面形状が崩れることを抑制できる。そのため、嵌合具10を袋本体に取り付けた後、切断補助線15に沿って基材11と共に袋本体を容易に切断して袋本体を開封できる。
凸条16aと凸条16bの断面形状は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
凸条16bの高さは、凸条16aと同じ理由から、0.02〜1.0mmが好ましい。
凸条16bと切断補助線15との距離d2(図2(B))は、0.2〜5.0mmが好ましく、0.5〜3.0mmがより好ましい。前記距離d2が0.2mm以上であれば、嵌合具10を袋体にヒートシールする際、凹状部に圧力が加わらず、断面形状の変形を抑制しやすい。前記距離d2が5.0mm以下であれば、嵌合具10を袋体にヒートシールする際、凸条16bに圧力が集中して凹状部に圧力が加わらず、切断補助線15の凹条の断面形状が崩れることを抑制しやすい。なお、凸条16bと切断補助線15との距離d2とは、凸条16bの切断補助線15側の縁と、切断補助線15の凸条16b側の縁との距離である。
凸条16a、16bの材質は、基材11と同じ材質を採用できる。基材11が前記耐熱層とヒートシール層が積層された積層フィルムからなる基材である場合は、嵌合具10を袋本体に取り付ける際のヒートシール時に熱によって変形し難く、切断補助線15の断面形状を維持しやすい点から、凸条16a、16bの材質は耐熱層と同じ材質が好ましい。
凸条18aと凸条18bの断面形状および高さの好ましい態様は、凸条16aと凸条16bの断面形状および高さの好ましい態様と同じである。
また、凸条18aと切断補助線17との距離の好ましい範囲は、凸条16aと切断補助線15との距離d1の好ましい範囲と同じである。凸条18bと切断補助線17との距離の好ましい範囲は、凸条16bと切断補助線15との距離d2の好ましい範囲と同じである。
次に、前述した嵌合具10を備えた嵌合具付き袋体1(以下、単に「袋体1」という。)について説明する。
袋体1は、図3に示すように、内容物を収容する密封された状態の袋本体20と、袋本体20内の上部に横方向に沿って設けられた嵌合具10とを有している。
袋本体20の形状は、本実施形態では矩形である。ただし、袋本体20の形状は矩形には限定されない。また、袋本体20の大きさも特に限定されず、袋本体20に収容する内容物によって適宜選定すればよい。
基材層としては、二軸延伸ナイロン、二軸延伸ポリプロピレンなどが挙げられる。
シーラント層としては、直鎖状低密度ポリエチレン、無延伸ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマーなどが挙げられる。
また、前記積層フィルムには、バリア層などの機能層を設けてもよい。
また、フィルム材21、22は、シーラント層のみからなる単層フィルムであってもよい。
また、袋本体20における嵌合具10の切断補助線15、17の末端部分に対応する位置には、図3に示すように、ノッチ24が形成されている。ノッチ24の形状は、この例では三角形状であるが、特に限定されず、半円形状、直線状などであってもよい。
一方、基材11の切断補助線15近傍、および基材12の切断補助線17近傍は、他の部分に比べてヒートシールが弱くなり、場合によってはほとんどヒートシールされないこともある。しかし、基材11の切断補助線15の両側の凸条16a、16bの部分がしっかりとフィルム材21に溶着される。同様に、基材11の切断補助線15近傍はほとんどヒートシールされないこともあるが、切断補助線17の両側の凸条18a、18bの部分がしっかりとフィルム材22に溶着される。そのため、嵌合具10が袋本体20から剥離することはなく、使用上問題は生じない。
(嵌合具)
本発明の嵌合具の他の実施形態である嵌合具10Aについて、図6に基づいて説明する。嵌合具10Aにおいて、前述した嵌合具10と同じ部分は、同じ符号を付して説明を省略する。
嵌合具10Aは、図6に示すように、一対の帯状の基材11、12を有している。基材11の対向面11aには、基材11の長手方向に沿って雄側嵌合部13が設けられ、雄側嵌合部13の側端11b側に、切断補助線15と凸条16aが順に、基材11の長手方向に沿って並行して設けられている。基材12の対向面12aには、それぞれ基材12の長手方向に沿って雌側嵌合部14が設けられ、雌側嵌合部14の側端12b側に、切断補助線17と凸条18aとが順に、それぞれ基材12の長手方向に沿って並行して設けられている。
すなわち、嵌合具10Aは、凸条16bと凸条18bとが設けられていない以外は、嵌合具10と同じである。
嵌合具10Aを備えた嵌合具付き袋体は、内容物を収容する密封された状態の袋本体に、嵌合具10と同様に、基材11の側端11b側、および基材12の側端12b側が該袋本体の上部側(開口を形成する側)に向くように取り付けることで得られる。嵌合具10Aを使用する場合も嵌合具10の場合と同様に、袋本体へのヒートシールの際、凸条16aの部分が冷却バーとヒートシールバーに挟まれて押圧されることで、基材11の切断補助線15近傍は冷却バーが接触せず、ヒートシールバーから伝わる熱量が少ない。そのため、切断補助線15近傍の樹脂が溶融して切断補助線15の凹条の断面形状が崩れることが抑制される。また、凸条18aの部分が冷却バーとヒートシールバーに挟まれて押圧されることで、基材12の切断補助線17近傍にも冷却バー101が接触せず、切断補助線17近傍の樹脂が溶融して切断補助線17の凹条の断面形状が崩れることが抑制される。よって、嵌合具10Aを取り付けた袋体も、切断補助線15、17の断面形状が維持され、それら切断補助線15、17に沿って容易に開封できる。
また、本発明の嵌合具は、一方の基材のみに、切断補助線と凸条が設けられた嵌合具であってもよい。
10 嵌合具
11、12 基材
11a、12a 対向面
11b、12b 一方の側端
13 雄側嵌合部
14 雌側嵌合部
15、17 切断補助線
16a、16b、18a、18b 凸条
20 袋本体
Claims (1)
- 一対の帯状の基材の対向面に、互いに着脱自在に嵌合する一対の嵌合部がそれぞれ前記基材の長手方向に沿って設けられ、かつ前記基材における前記嵌合部の一方の側端側の対向面に、該基材を切断するのを補助する凹条の切断補助線と、凸条とが、それぞれ長手方向に沿って並行して設けられている嵌合具が、内容物を収容する密封された状態の袋本体にヒートシールにより取り付けられた嵌合具付き袋体の製造方法であって、
前記袋本体を形成する重ね合わされたフィルム材間における前記袋本体の上部に相当する位置に、前記切断補助線及び前記凸条が前記一対の嵌合部よりも、前記袋本体の上端に相当する側に位置するように前記嵌合具を配置し、
前記一対の嵌合部が嵌合された状態で、前記嵌合具の一対の基材間における前記凸条が位置する側に冷却バーを挿入し、前記の重ね合わされたフィルム材の外側からヒートシールバーで挟み込み、前記フィルム材と前記基材と前記凸条とを前記冷却バーと前記ヒートシールバーで挟んで押圧するようにヒートシールする工程を有する、嵌合具付き袋体の製造方法。
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