JP5994813B2 - シート収容装置および画像形成システム - Google Patents

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本発明は、画像形成装置から排出されたシートを収容するシート収容装置、および画像形成装置とシート収容装置とを含む画像形成システムに関する。
複写機などの画像形成装置には、通常、画像形成部から排出された画像形成後のシートを収容するシート収容部が配置されている。
特許文献1には、シート収容部として、画像形成部から排出されたシートを収容する排紙トレイと、排紙トレイに収容されたシートを当該排紙方向と平行な方向に搬送する搬送ベルトを備える構成が開示されている。
この構成において、1つのジョブに対する画像形成後のシートが全て排紙トレイに収容されると、搬送ベルトの駆動により排紙トレイ上のシート束を排紙方向と平行な方向に移動させ、その後に、次のジョブに対する画像形成後のシートが、排紙トレイに収容済のシート束の上に積載される制御が行われる。
これにより、画像形成部から排出されたシートをジョブ単位で排紙方向に平行な方向にずらした状態で排紙トレイ上に積載収容することができ、排出されたシート束をジョブごとに仕分けすることができる。
特開2001−213569号公報
上記の特許文献1の構成では、画像形成部から排出されたシートを排紙トレイ上に積載していくので、例えば排紙トレイが画像読取部とこれよりも下方の画像形成部との間に設けられた空間に配置される、いわゆる胴内排紙型の場合、高さ方向に画像読取部と収容トレイとの間の空間(シート収容空間)をある程度、大きくとる必要が生じる。
シート収容空間の高さが小さくなるほど、排紙トレイ上に積載収容可能なシート束の最大枚数が少なくなり、またユーザーがシート収容空間に手を挿し入れて排紙トレイに積載収容されたシート束を取り出そうとする際の取り出し操作を行い難くなるからである。
シート収容空間の高さをより大きくとれば良いが、そうすれば画像形成装置の高さ方向の寸法が大きくなり、画像形成装置の大型化に繋がるので好ましくない。
このような問題は、シート収容部の上方に画像読取装置が配置される構成に限られず、他の装置部分、例えば自動原稿搬送装置などが配置される構成にも生じ得る。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、画像形成装置の大型化を避けつつ収容されたシートの仕分けを行うことができるシート収容装置、および画像形成装置とシート収容装置とを含む画像形成システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係るシート収容装置は、画像形成装置から第1方向に排出されたシートを収容する中間トレイと、前記中間トレイに対して前記第1方向に直交する第2方向側に配された積載トレイと、前記中間トレイに移送対象のシートまたはシート束が収容されるごとにこれを前記第2方向側の積載トレイに移送して当該積載トレイ上に積載収容させる移送手段と、前記中間トレイから前記積載トレイにP(1以上の整数)番目に移送されたシートまたはシート束に対し、(P+1)番目の移送対象のシートまたはシート束の前記第1方向の位置を変位させる変位手段と、を備え、P番目に移送されたシートまたはシート束と(P+1)番目に移送されたシートまたはシート束とが、前記変位手段により前記第1方向の位置が変位された状態で、前記積載トレイ上に積載可能であることを特徴とする。
また、前記変位手段は、前記移送対象のシートまたはシート束を、前記移送に先立って、前記中間トレイ上において前記第1方向に異なる複数の所定位置のいずれかの位置まで搬送する搬送手段であるとしても良い。
ここで、前記搬送手段により搬送されたシートまたはシート束を前記第2方向側の積載トレイに案内する案内手段を備えるとしても良い。
ここで、前記案内手段は、前記中間トレイのシート載置面の、前記複数の所定位置に対応するそれぞれの位置に配され、前記シート載置面に設けられた開口から突出して当該所定位置まで搬送されたシートまたはシート束を案内するための案内位置と当該開口内に入って前記案内を行わない退避位置とに切換可能な複数のガイド部材と、前記移送対象のシートまたはシート束ごとに、前記搬送手段により搬送された位置に対応するガイド部材だけが前記案内位置に存し、これ以外のガイド部材が前記退避位置に存するように、それぞれのガイド部材の位置を切り換える切換手段と、を備えるとしても良い。
ここで、前記ガイド部材は、前記案内位置に存するときに、前記中間トレイから前記積載トレイに移送されるシートまたはシート束の前記第1方向の上流側の端縁または下流側の端縁に接して当該シートまたはシート束を案内するとしても良い。
また、前記案内手段は、前記搬送手段により前記中間トレイ上において前記第1方向に異なる複数の所定位置のいずれかの位置に搬送された各シートまたはシート束の前記第1方向における上流側の端縁または下流側の端縁に接し、当該シートまたはシート束を前記複数の所定位置のいずれかに変位された状態で、前記積載トレイに案内するガイド部材を備えるとしても良い。
また、前記搬送手段は、前記中間トレイ上における移送対象のシートまたはシート束の前記第1方向の上流側端縁に当たった状態で前記第1方向に移動して、当該シートまたはシート束を前記第1方向に搬送させる搬送部材を備えるとしても良い。
さらに、前記中間トレイと前記積載トレイの少なくとも一方を相対的に上下方向に移動させるトレイ移動手段と、前記画像形成装置から排出されたシートが前記中間トレイに搬入される際には、当該中間トレイのシート載置面が前記積載トレイの上端よりも下に位置し、前記シートまたはシート束が前記中間トレイに収容された後、前記中間トレイから前記積載トレイへの移送のために、前記中間トレイのシート載置面が前記積載トレイの上端よりも上または同じ高さになるように、前記トレイ移動手段を制御する移動制御手段と、を備えるとしても良い。
また、前記中間トレイは、前記第1方向下流側の第1端部に設けられた支軸を中心に、当該第1方向上流側の第2端部が当該支軸の周りを上下方向に揺動可能に支持されてなる揺動トレイであり、前記移動制御手段は、前記画像形成装置から排出されたシートが前記揺動トレイに搬入される際には、前記揺動トレイのシート載置面の前記第2端部が前記積載トレイの上端よりも下に位置する傾斜姿勢になり、前記シートまたはシート束が前記揺動トレイに収容された後、前記揺動トレイのシート載置面の前記第2端部が前記積載トレイの上端よりも上または同じ高さに位置する移送姿勢になるように制御するとしても良い。
ここで、前記傾斜姿勢の揺動トレイ上のシートを前記第2方向に整合するための一対の整合部材を備え、前記一対の整合部材は、前記傾斜姿勢の揺動トレイ上のシートに対して前記第2方向下流側に位置する第1整合部材と前記第2方向上流側に位置する第2整合部材からなり、前記第1整合部材は、前記揺動トレイと一体には揺動せず、当該揺動トレイが前記移送姿勢になったときに、当該第1整合部材の上端が当該移送姿勢の揺動トレイよりも下に位置し、前記第2整合部材は、前記揺動トレイと一体に揺動可能かつ当該揺動トレイ上を前記第2方向に移動可能であり、前記移送手段を兼用するとしても良い。
ここで、前記揺動トレイ上に積載され、前記一対の整合部材により整合されたシート束をステープル綴じするステープラーを備えるとしても良い。
ここで、前記ステープラーは、前記シート束の前記第1方向下流側かつ前記第2方向上流側の端部をステープル綴じする位置に配置されているとしても良い。
ここで、前記ステープラーは、前記揺動トレイと一体で揺動するとしても良い。
本発明に係る画像形成システムは、画像読取部とこれよりも下方の画像形成部とを有し前記画像読取部の直下の位置に空間が設けられてなる画像形成装置と、当該画像形成装置の空間に配置される上記のシート収容装置と、を含むことを特徴とする。
上記の構成をとれば、例えば中間トレイに収容されたシートまたはシート束が変位手段により第1方向にずらされた状態で積載トレイ上に積載収容することが可能になるので、積載トレイ上でシートまたはシート束が仕分けされたようになる。
また、中間トレイにはシートまたはシート束が一時的に収容されるだけなので、例えば画像形成装置における画像読取部の直下の位置に設けられた空間に中間トレイを配するとしても、中間トレイと画像読取部との間の空間の高さを大きくとる必要が生じない。
さらにユーザーは、中間トレイではなく、積載トレイに積載収容されたシートまたはシート束を取り出せば良いので、中間トレイと画像読取部との間の空間の高さが大きくなくてもユーザーによるシート取り出しの際の操作性の低下を防止することもできる。
画像形成装置とシート収容装置を含む画像形成システムの全体構成を示す図である。 シート収容装置の正面トレイにシート束が収容されている様子を示す斜視図である。 シート収容装置を装置正面側かつ上方から見たときの概略全体斜視図である。 1枚目のシートが後処理トレイ上に載置されている様子を示す概略斜視図である。 シート束が後処理トレイ上で整合された状態を示す概略斜視図である。 シート束がFD搬送部材によりステープル綴じ位置まで搬送されて停止している様子を示す概略斜視図である。 ステープル綴じ後のシート束がFD搬送部材により搬送される様子を示す概略斜視図である。 シート束がシフト搬送により第1位置まで搬送されて停止した様子と第2位置まで搬送されて停止した様子をそれぞれ別々に模式的に示す平面図である。 シート束がシフト搬送により第1位置まで搬送されて停止した場合の様子を示す概略斜視図である。 揺動トレイを水平姿勢に遷移させた状態を示す概略斜視図である。 揺動トレイ上のシート束を装置正面側に搬送している様子を示す概略斜視図である。 揺動トレイから正面トレイに移送されたシート束が正面トレイに収容されている様子を示す概略斜視図である。 別のシート束がシフト搬送により第2位置まで搬送されて停止した場合の様子を示す概略斜視図である。 正面トレイ上に2つのシート束が積載収容された場合の様子を示す概略斜視図である。 画像形成装置とシート収容装置のそれぞれの制御系の構成を説明するためのブロック図である。 シート収容装置で実行されるシート収容制御の内容を示すフローチャートである。 整合処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 ステープル処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 シフト位置設定処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 シート束の移送処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
以下、本発明に係るシート収容装置および画像形成システムの実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、画像形成システムの全体構成を示す正面図である。
同図に示すように、画像形成システム10は、画像形成装置1と、画像形成装置1に装着されるシート収容装置2を含んでなる。
<画像形成装置1の構成>
画像形成装置1は、スキャナー部3と、プリンター部4と、操作部5と、制御部6を備え、スキャナー部3の直下の位置に、装置正面側に開口1bを有する空間1aを設けてなる胴内排紙型のものであり、原稿の画像を読み取るスキャンジョブと、読み取って得られた画像データに基づいて原稿画像をシートにプリントするコピージョブと、ネットワークを介して接続されている外部端末(不図示)からのジョブの要求を受け付けて、受け付けたジョブに係る画像をシートにプリントするプリントジョブ等の各種ジョブを実行する機能を有する。
スキャナー部(画像読取部)3は、セットされている原稿を搬送して、その原稿の画像を読み取って画像データを得る。
プリンター部(画像形成部)4は、電子写真方式により、スキャナー部3によって得られた画像データまたは外部端末からのプリントジョブのデータに基づいてシート上に画像を形成(プリント)する。なお、プリンター部4は、電子写真方式によるものに限られず、例えばインクジェット方式によるものであっても良い。
プリンター部4は、画像形成時には、最下位置に配されたカセット4aからシートを1枚ずつ給送して、給送された1枚のシートごとに画像を形成し、画像が形成されたシートを1枚ずつ排出ローラー7(図3)により排出する。排出されたシートは、空間1aに配置されたシート収容装置2に搬入される。シート収容装置2は、画像形成装置1からのシートに対してステープル綴じなどの後処理を施す、いわゆる後処理装置である。
操作部5は、ユーザーが画像形成装置1の前に立ったときに操作し易い位置に配置されており、ユーザーによる入力操作、例えばコピー枚数の入力、コピーなどのジョブ開始の指示、ジョブ停止の指示、シート収容装置2における後処理、ここではステープル綴じの実行指示や部数の指定などを受け付けて、受け付けた内容を制御部6に伝える。
制御部6は、操作部5からのユーザーによる入力情報を受け付けると共に、ユーザーの指示によるジョブをスキャナー部3とプリンター部4を制御して円滑に実行させる。また、後処理の実行が指示された場合には、その旨をシート収容装置2に伝え、指示された後処理を実行させる。
以下、画像形成装置1において操作部5が配置されている側を装置正面側、装置正面側から画像形成装置1を見たときに、装置後側(奥側)を装置背面側、右側を装置右側、左側を装置左側といい、装置正面側と装置背面側を結ぶ方向を装置前後方向、これに直交する左右方向を装置横方向という。
<シート収容装置2の構成>
シート収容装置2は、画像形成装置1に設けられた空間1aに配置され、プリンター部4から排出された複数枚のシートからなるシート束に対してステープル綴じするステープル綴じ機能を有し、図2に示すようにステープル綴じ後のシート束Sbを装置正面側に設けられた正面トレイ51に収容するものである。以下、シート収容装置2の具体的構成を図3〜図14を用いて説明する。
図3は、シート収容装置2を装置正面側かつ上方から見たときの概略全体斜視図であり、プリンター部4の排出ローラー7も示している。
同図に示すように、シート収容装置2は、第1収容部101と、第2収容部102と、ステープラー103と、制御部104などを備える。
<第1収容部101の構成>
第1収容部101は、プリンター部4の排出ローラー7から排出されたシートを一時的に収容するものであり、後処理トレイ11と、CD基準板12と、CD整合板13と、FD整合部材14と、FD搬送部材15と、第1ガイド爪16と、第2ガイド爪17を備える。
後処理トレイ11(中間トレイ)は、固定トレイ21と揺動トレイ22を含み、プリンター部4の排出ローラー7により排出されるシートの排出方向(矢印Xで示す方向)に沿って、固定トレイ21、揺動トレイ22がこの順に並べられてなる。以下、後処理トレイ11上において矢印Xで示す方向をシート排出方向という場合がある。
固定トレイ21は、シート収容装置2の装置筐体100に固定支持されている。
揺動トレイ22は、シート排出方向下流側の端部(第1端部)に設けられた支軸22bを中心にシート排出方向上流側の端部22c(第2端部)が上下に揺動可能に装置筐体100に支持されている。
図3は、揺動トレイ22の端部22cが最下位置に位置する傾斜姿勢になっている状態を示しているが、後述のように揺動トレイ22上のシートを装置正面側へ搬送する際には、揺動トレイ22の端部22cが上昇して揺動トレイ22が水平になる水平姿勢(図11)に遷移するようになっている。揺動トレイ22の揺動は、トレイ移動手段として、例えば揺動トレイ22よりも下に配されたカム機構(不図示)をリフトモーターM5(図15)の駆動力で駆動させる構成をとることができる。なお、揺動トレイ22を上下方向に搖動可能な機構であれば、カム機構以外の機構であっても良い。
固定トレイ21も揺動トレイ22もその上面がシート載置面21a,22aになる。
シート載置面21aのシート排出方向上流側の端部21bには、2つの板状のストッパー18a,18bが装置前後方向に沿って間隔を開けた状態で立設されている。
ストッパー18a,18bは、後処理トレイ11上のシートをシート排出方向に整合するときの規制部材として用いられるものである。以下、シートをシート排出方向に整合することをFD整合という。
ストッパー18a,18bの直上には、ストッパー18a,18bと所定の間隔を開けた位置にガイド19a,19bが配置されている。ガイド19a,19bは、プリンター部4の排出ローラー7から排出されたシートを固定トレイ21上に導くものである。
ガイド19a,19bを通過して固定トレイ21上に導かれた1枚のシートは、固定トレイ21のシート載置面21aに載置されるが、シート排出方向長さが固定トレイ21よりも長いシートの場合には、固定トレイ21と揺動トレイ22の両方に跨った状態でシート載置面21a,22aに載置される。第1収容部101のガイド19a,19bが、プリンター部4から排出されるシートの入口部になり、排出ローラー7がプリンター部4から排出されるシートの排出部になる。
CD基準板12は、後処理トレイ11上のシートを装置前後方向に整合するときの基準位置を決める位置決め部材として用いられる。CD基準板12は、揺動トレイ22のシート載置面22aに対して垂直かつシート排出方向に平行な姿勢で、シート載置面22aにシート排出方向に間隔をあけて設けられた装置前後方向に長い2本の溝22d,22eに沿って装置前後方向に移動可能に支持されている。以下、シートを装置前後方向に整合することをCD整合という。
図3は、CD基準板12が最も装置背面側であるホーム位置に位置している様子を示しており、CD整合のときには、ホーム位置から所定距離(例えば、10mm)だけ装置正面側に移動して停止する。この停止位置がCD整合の基準位置となる。この基準位置は、ステープラー103による装置前後方向のステープル綴じ位置の基準にもなっている。
また、CD基準板12は、後述のように最も装置正面側の位置まで移動することにより、後処理トレイ11上のシートを装置正面側に向かって搬送して第2収容部102の正面トレイ51に積載収容させる移送手段を兼用するものでもある。CD基準板12の移動は、移送モーターM4(図15)の駆動力により行われ、例えば2個以上のプーリーに張架された回転ワイヤー(不図示)を介してCD基準板12と移送モーターM4の回転軸を接続して、移送モーターM4の駆動力で回転ワイヤーを回転させてその駆動力をCD基準板12に伝達することにより、CD基準板12を移動させる構成をとることができる。
なお、ワイヤー駆動に限られず、例えばねじ送り機構によりCD基準板12を直動させる構成などとすることもできる。次に説明するCD整合板13、FD整合部材14、FD搬送部材15についても、CD基準板12と同様の移動機構を採用することができる。
CD整合板13は、後処理トレイ11上のシートをCD整合するための部材であり、固定トレイ21のシート載置面21aに対して垂直かつシート排出方向に平行な姿勢で、シート載置面21aに設けられた装置前後方向に長い溝21cに沿って装置前後方向に移動可能に固定トレイ21に支持されている。図3は、CD整合板13が最も装置正面側であるホーム位置に位置している様子を示している。CD整合板13の移動は、CD整合モーターM2(図15)の駆動力により行われる。
固定トレイ21の装置背面側の端部であり、CD整合板13に対向する位置かつCD基準板12よりもシート排出方向上流側の位置には、CD基準板29が配置されている。
CD基準板29は、CD基準板12と同じCD整合の機能を有するものであり、固定トレイ21のシート載置面21aに対して垂直かつシート排出方向に平行な姿勢で、シート載置面21aに設けられた装置前後方向に長い溝21dに沿って装置前後方向に移動可能に支持されている。
なお、CD基準板29は、引張ばね28を介して装置筐体の一部100aと連結されており、引張ばね28による装置背面側に向かう方向の付勢力の作用により、CD基準板29の装置背面側の面29aがCD基準板12のシート排出方向上流側の端部に設けられた突起12aに常時、当接した状態になっている。
CD基準板12が装置正面側に移動すると、装置正面側への力が突起12aを介してCD基準板29に伝わり、CD基準板29が引張ばね28の付勢力に抗してCD基準板12と一体で装置正面側に移動する。
一方、CD基準板12が装置背面側に移動すると、CD基準板29が引張ばね28の付勢力によりCD基準板12の突起12aとの当接状態を維持したまま、CD基準板12と一体で装置背面側に移動する構成になっている。このことからCD基準板12が駆動側、CD基準板29が従動側ということができる。
なお、CD基準板29は、ホーム位置よりも装置背面側へは移動しないように規制がかけられており、後述する揺動トレイ22の水平姿勢への遷移の際に、CD基準板12との係合が解除されると、引張ばね28の付勢力によりホーム位置に戻るようになっている。
FD整合部材14は、後処理トレイ11上のシートをFD整合するために用いられ、揺動トレイ22のシート載置面22aに設けられたシート排出方向に長い溝22fに沿って移動可能に支持されている。
FD整合部材14は、図3に示すホーム位置では、揺動トレイ22の溝22f内に入っている退避姿勢になるが、ホーム位置からシート排出方向とは逆方向(矢印Yで示す方向)に移動してホーム位置よりもシート排出方向上流側に位置しているときには、上端が溝22fから起き上がって突出した突出姿勢(図4)になる。FD整合部材14の移動は、FD整合モーターM3(図15)の駆動力により行われる。
FD搬送部材15は、後処理トレイ11上に載置されているシートをシート排出方向に沿って搬送させるための部材であり、固定トレイ21のシート載置面21aに設けられたシート排出方向に長い溝21eに沿って、上端部が溝21eから突出した姿勢で移動可能に支持されている。図3は、FD搬送部材15が最もシート排出方向上流側であるホーム位置に位置している様子を示している。FD搬送部材15の移動は、搬送モーターM1(図15)の駆動力により行われる。
ガイド爪16は、揺動トレイ22のシート載置面22aに装置前後方向に間隔をあけて設けられたそれぞれの開口16aの内部に1個ずつ配置されている。それぞれのガイド爪16は、図3に示すように開口16aの内部に入っている退避姿勢と、上端部が開口16aから突出した突出姿勢(図9)とを切り換え可能に揺動トレイ22に支持されている。ガイド爪16の姿勢の切り換えは、例えばソレノイドからなるガイド爪A駆動アクチュエーター36(図15)の駆動力により行われる。
ここでは、ガイド爪A駆動アクチュエーター36が駆動されるとそれぞれのガイド爪16が同時に突出姿勢になり、その駆動が停止されると、引張ばね(不図示)の付勢力によりそれぞれが同時に退避姿勢に戻る構成になっている。
ガイド爪17は、揺動トレイ22のシート載置面22aに、ガイド爪16が配置される開口16aよりもシート排出方向下流側の位置に設けられた開口17aの内部に配置されており、図3に示すように開口17aの内部に入っている退避姿勢と、上端部が開口17aから突出した突出姿勢(図13)とを切り換え可能に揺動トレイ22に支持されている。ガイド爪17の姿勢の切り換えは、例えばソレノイドからなるガイド爪B駆動アクチュエーター37(図15)の駆動力により行われる。
ここでは、ガイド爪B駆動アクチュエーター37が駆動されるとガイド爪17が突出姿勢になり、その駆動が停止されると、引張ばね(不図示)の付勢力により退避姿勢に戻る構成になっている。なお、ガイド爪16,17の姿勢を切り換える機構がソレノイドによるものに限られず、他のアクチュエーターによる機構を用いるとしても良い。
ガイド爪16,17は、揺動トレイ22上を装置正面側に搬送されるシート束Sbを案内するためのガイド機能を有するが、このガイド機能の詳細については後述する。
<第2収容部102の構成>
第2収容部102は、正面トレイ51と4個の押さえ爪52を備える。
正面トレイ51(積載トレイ)は、第1収容部101の後処理トレイ11に対してシート排出方向に直交する方向側である装置正面側に配置され、後処理トレイ11(中間トレイ)から装置正面側に搬送されて来たシートを積載収容するものである。
正面トレイ51は、装置正面側から装置背面側に向かって下方に傾斜しているシート載置面51aと、シート載置面51aの装置背面側の端部から上方に垂直に立ち上げられてなる立壁部51bを有する。
正面トレイ51は、シート収容装置2が画像形成装置1に装着された状態で、装置正面側から見たときに操作部5と装置横方向に沿って並ぶ位置関係(図1)、かつ正面トレイ51の装置正面側の端部51dがスキャナー部3の装置正面側の端部3a(図1)よりも装置前後方向に装置正面側に位置する位置関係を有している。
また、図3に示すように正面トレイ51の装置横方向長さが、第1収容部101の揺動トレイ22の装置横方向長さよりも少し長くなっている。
押さえ爪52は、立壁部51bに装置横方向に沿って間隔をあけて設けられた4個の切り欠き部51cのそれぞれの内部に配され、同図に示す没入位置と、後述のように立壁部51bから突出する突出位置(図12)とに切り換え可能に支持されており、突出位置に切り換わることにより、正面トレイ51に収容されたシートを上から押さえて、浮き上がりなどがないように保持する。
<ステープラー103の構成>
ステープラー103は、揺動トレイ22の装置背面側かつシート排出方向下流側の端部に配置されており、針打込部111と針受部112とが上下方向に間隔をおいて設けられている。ステープル綴じは、針打込部111と針受部112の間に、揺動トレイ22上に載置されたシート束の装置背面側かつシート排出方向先端側の端部(角部)が介在した状態で、針打込部111が針受部112に近づく方向に下降して、シート束の角部を針受部112との間で挟み、針打込部111の底部がシート束の最上位のシートを圧接した状態でステープル針を打ち込むことにより行われる。
<ステープル綴じする場合の動作説明>
次に、画像形成装置1から排出されたN(複数)枚のシートSに対してステープル綴じする動作を2回繰り返して、N枚のシートからなるシート束を2部生成する場合の動作を具体的に説明する。このN枚が1部のシート束を構成するシートSの枚数(綴じ枚数)になる。
(1)1部目のシート束について
図3に示すシート待ち受け状態において、画像形成装置1から排出ローラー7を介して1枚目のシートがシート収容装置2に搬入されて来ると、1枚目のシートは、押さえガイド19a,19bを介して後処理トレイ11に導かれ、そのシートの搬送方向後端が排出ローラー7を通過するまでの間、排出ローラー7の駆動力により後処理トレイ11上をシート排出方向(X方向)に搬送される。
1枚目のシートの搬送方向後端が排出ローラー7を通過すると、後処理トレイ11上での搬送が停止され、そのシートが後処理トレイ11に載置される。
図4は、1枚目のシートSが後処理トレイ11上に載置されている様子を示す概略斜視図である。
同図は、シート排出方向長さが固定トレイ21よりも長い大サイズのシートSが固定トレイ21と揺動トレイ22に跨った状態で載置されている場合の例を示している。
シートSが後処理トレイ11上に載置される前に、CD基準板12,29がホーム位置から同図に示す基準位置まで移動しており、シートSが後処理トレイ11上に載置されると、FD整合を行うべく、FD整合部材14がホーム位置からシートSのシートサイズに応じたFD整合位置まで矢印Yで示す方向に移動する。
FD整合位置とは、ストッパー18a,18bからシート排出方向にシートSの搬送方向長さ(シート長)Lだけ離れた位置に相当し、FD整合位置の特定は、シートSのサイズ(A4など)と搬送姿勢(縦または横)を示すシート情報を画像形成装置1から取得することにより行われる。
ここで、シートSの縦の搬送姿勢とは、シートSの長辺と短辺のうち、長辺がシート排出方向に沿った姿勢でシートSが搬送される場合の姿勢であり、横の搬送姿勢とは、シートSの短辺がシート排出方向に沿った姿勢でシートSが搬送される場合の姿勢をいう。
FD整合部材14がFD整合位置まで移動することにより、後処理トレイ11上のシートSがFD整合部材14により矢印Yで示す方向に押されて、シートSの搬送方向先端SfがFD整合部材14に当接しつつ、シートSの搬送方向後端Seがストッパー18a,18bに当接した状態になる。なお、このとき、FD搬送部材15は、ストッパー18a,18bよりもシート排出方向上流側のホーム位置に位置しており、シートSの搬送方向後端Seに接しない(少し間隔があいた)状態になっている。
このFD整合部材14とストッパー18a,18bにより、後処理トレイ11上でシートSがストッパー18a,18bの位置を基準にシート排出方向に整合されることになる(FD整合)。
FD整合が終了すると、次にCD整合を行うべく、CD整合板13がホーム位置からシートSのシートサイズに応じたCD整合位置まで矢印Aで示す方向(装置背面側に向かう方向)に移動する。
CD整合位置とは、CD基準板12から装置前後方向にシートSの幅方向長さ(シート幅)Wだけ離れた位置に相当し、このCD整合位置の特定は、シート情報を画像形成装置1から取得することにより行われる。
CD整合板13がCD整合位置まで移動することにより、後処理トレイ11上のシートSがCD整合板13により矢印Aで示す方向に押されて、シートSの幅方向一方の端縁ScがCD整合板13に当接しつつ、その他方の端縁SdがCD基準板12,29に当接した状態になる。これにより、後処理トレイ11上においてシートSがCD基準板12,29の位置を基準に装置前後方向に整合されることになる(CD整合)。
FD整合部材14は、1枚目のシートSに対するFD整合が終了すると、FD整合位置から所定距離(例えば、10mm)だけ離れた位置まで戻って待機し、CD整合板13もCD整合が終了すると、CD整合位置から所定距離(例えば、10mm)だけ離れた位置まで戻って待機して、次の2枚目のシートSが画像形成装置1から後処理トレイ11上に搬入されて来るのを待つ。
2枚目のシートSが後処理トレイ11上に搬入されると、2枚目のシートSが、整合済の1枚目のシートSの上に積載された状態で上記のFD整合とCD整合が再度、実行される。N枚全てのシートSの搬入が終了するまで、1枚のシートSの搬入ごとにFD整合とCD整合が繰り返し実行される。これにより、後処理トレイ11上に複数枚のシートSが整合された状態で積載されていく。
図5は、1部目のN枚のシートSが積載してなるシート束Sbが後処理トレイ11上で整合された状態を示す概略斜視図である。N枚全てのシートSに対する整合が終了すると、FD整合部材14が矢印Xで示す方向に移動してホーム位置に戻る。なお、CD整合板13は、N枚目のシートSに対するCD整合が終了するとCD整合位置で停止したままになっている。
次に、FD搬送部材15をホーム位置から矢印Xで示す方向に移動させ、基準位置にあるCD基準板12,29とCD整合位置にあるCD整合板13とに挟まれているシート束Sbを矢印Xで示す方向に沿ってステープラー103のステープル綴じ位置まで搬送させて、FD搬送部材15を停止させる。なお、X方向におけるステープル綴じ位置は、ステープル可能な最も長いサイズのシートSに対してFD搬送部材15を作動させないように設定するのが、装置の横方向へのサイズを最も抑制可能であり望ましい。
FD搬送部材15は、中間トレイ11上のシート束Sbの後端Seに当たった状態で矢印X方向に移動して、そのシート束Sbを矢印X方向に押すことによりステープル綴じ位置まで搬送させる。なお、シート束Sbをステープル綴じ位置まで搬送させるためのFD搬送部材15の移動距離は、予めシートサイズと移動距離とを対応付けたステープル位置情報を参照することにより決められる。
図6は、シート束SbがFD搬送部材15によりステープル綴じ位置まで搬送されて停止している様子を示す概略斜視図である。シート束Sbがステープル綴じ位置で停止状態にあるときにステープラー103によりステープル針Sz(図7)によるステープル綴じが実行される。これにより1部目のシート束Sbがステープル綴じされる。
ステープル綴じ後、図7に示すようにFD搬送部材15をさらにシート排出方向(矢印X方向)に移動させて、CD基準板12,29とCD整合板13とに挟まれているシート束Sbをその搬送方向後端Seが揺動トレイ22のシート排出方向上流側の端部22cよりも下流側のシフト位置に至るまで搬送して停止させる。これをシフト搬送という。
シフト位置は、予め決められた2か所(第1位置と第2位置)のうちのいずれかであり、それぞれの部単位(シート束単位)で交互に切り換えられるようになっている。
図8は、シート束Sbがシフト搬送により第1位置まで搬送されて停止した様子と第2位置まで搬送されて停止した様子をそれぞれ別々に模式的に示す平面図である。
同図に示すように第1位置は、X方向にシート束Sbの後端Seがガイド爪16に対応する位置αに至るまでシート束Sbが搬送された場合の位置に相当する。第2位置は、X方向にシート束Sbの後端Seがガイド爪17に対応する位置βに至るまでシート束Sbが搬送された場合の位置に相当する。位置αからX方向に位置βまでの距離Zがシート束Sbのシフト搬送によるX方向のずれ量になる。
シフト搬送によるシート束Sbの搬送距離は、シートSのサイズにより特定される。すなわち、シフト搬送による搬送距離は、整合後のシート束Sbをステープル綴じ位置まで搬送するのに要する距離をL1、ストッパー18a,18bから第1位置に位置するシート束Sbの後端Seまでの距離をL2としたとき、L1とL2の差分である距離(L2−L1)の大きさに基づき求めることができる。ここで、L1は、シートSのサイズに応じて予め決められ、L2は予め決められているので、シートSのサイズが判れば、FD搬送部材15の移動距離(つまり、シフト搬送による搬送距離)も特定できることになる。第2位置の場合も同様である。
このようにシート束単位でシフト位置をX方向に異なる第1位置と第2位置とに切り換え可能としているのは、正面トレイ51に積載収容された後の複数のシート束Sbのうち、上下に重なり合うもの同士が相互にX方向にずれた状態になるようにして(図14参照)、複数のシート束Sbのそれぞれを仕分けするためである。
以下、1部目のシート束Sb−1に対してシフト位置が第1位置に設定され、2部目のシート束Sb−2に対してシフト位置が第1位置から第2位置に切り換えて設定される場合の例を説明する。
シート束Sb−1に対する第1位置へのシフト搬送により、シート束Sb−1が固定トレイ21上には載置されず、揺動トレイ22上に載置される状態になる。
シート束Sb−1に対するシフト搬送が終了すると、図9に示すように揺動トレイ22のシート排出方向上流側の端部22cに配された2つのガイド爪16が退避姿勢から突出姿勢に切り換わった後、FD搬送部材15が矢印Y方向に移動してホーム位置に戻る。
突出姿勢のガイド爪16と第1位置に位置するシート束Sb−1の後端Seと揺動トレイ22の端部22cとの位置関係は、そのシート束Sb−1の後端Seと揺動トレイ22の端部22cとの間に突出姿勢のガイド爪16が位置する関係になる。
FD搬送部材15が矢印Y方向に移動すると、傾斜姿勢の揺動トレイ22上に載置されたシート束Sb−1は、揺動トレイ22の傾斜に沿って固定トレイ21側に滑落しようとするが、突出姿勢のガイド爪16に接して停止し、このガイド爪16によりその滑落が規制されることにより、揺動トレイ22上に載置されたままの状態が維持される。
そして、CD整合板13を装置正面側に移動してホーム位置に戻す動作を行うと、図10に示すように揺動トレイ22のシート排出方向下流側の端部にある支軸22bを支点にシート排出方向上流側の端部22cを持ち上げて、傾斜姿勢の揺動トレイ22を水平姿勢に遷移させる。
揺動トレイ22が水平姿勢になると、揺動トレイ22のシート載置面22aにおける装置正面側の側縁22gの全部が第2収容部102の立壁部51bの上端53よりも上に位置するように上下方向の位置関係が予め決められている。
CD基準板12とステープラー103とガイド爪16,17は、揺動トレイ22と一体で揺動するが、CD整合板13とCD基準板29は、固定トレイ21に支持されているので揺動トレイ22と一体で揺動しない。
揺動トレイ22が水平姿勢にあるときには、CD整合板13の上端131が揺動トレイ22よりも下に位置するように揺動トレイ22の上下方向の揺動範囲とCD整合板13の上下方向高さの大小関係も予め決められている。
なお、揺動トレイ22が傾斜姿勢にあるときには、シート載置面22aにおける装置正面側の側縁22gのうち、シート排出方向下流側の端部である一方端側の縁部22m(第1側縁部)が第2収容部102の立壁部51bの上端53よりも上に位置し、シート排出方向上流側の端部である他方端側の縁部22n(第2側縁部)が立壁部51bの上端53よりも下に位置するようになっている。
揺動トレイ22が水平姿勢になると、CD基準板12とCD基準板29の係合が解除されて、CD基準板29だけが引張ばね28の付勢力によりホーム位置に戻る。
揺動トレイ22の水平姿勢への遷移が終了すると、図11に示すようにCD基準板12が装置背面側から矢印Bで示す方向に装置正面側に移動する。
これにより、水平姿勢にある揺動トレイ22上に載置されているシート束Sb−1の装置背面側の端縁SdがCD基準板12に当たった状態でそのシート束Sb−1がCD基準板12により装置正面側に押されて搬送される。
この搬送の際、シート束Sb−1の後端(端縁)Seがガイド爪16に接して、シート束Sb−1がガイド爪16に案内される。このようにガイド爪16は、シート載置面22aの、第1位置に対応する位置に配され、シート載置面22aに設けられた開口16aから突出して、装置正面側に搬送されるシート束Sb−1を案内するガイド部材として機能する。
揺動トレイ22上のシート束Sb−1は、ガイド爪16により案内されながらCD基準板12により装置正面側に移動し、立壁部51bの上端53よりも上の位置を通過する。
揺動トレイ22が水平姿勢にあるときには、揺動トレイ22の方がCD整合板13よりも上に位置するので、シート束Sb−1の装置正面側への搬送がCD整合板13により妨げられることはない。
CD基準板12によるシート束Sb−1の装置正面側への搬送が進み、シート束Sb−1が立壁部51bの上端53よりも上の位置を通過すると、シート束Sb−1が装置正面側の正面トレイ51のシート載置面51aに落下して、図12に示すように正面トレイ51に移り、正面トレイ51のシート載置面51a上に載置される。これによりシート束Sbの揺動トレイ22から正面トレイ51への移送が完了する。
正面トレイ51のシート載置面51a上に載置されたシート束Sb−1は、シート載置面51aの傾斜に沿って装置背面側に滑落するが、シート束Sb−1の装置背面側の端縁Sd(滑落方向における先端)が装置背面側に立設された立壁部51bに当接して、シート束Sb−1の滑落が立壁部51bにより規制される。これにより、シート束Sb−1が正面トレイ51に収容される。
1部目のシート束Sb−1が正面トレイ51に収容されると、立壁部51bの切り欠き部51cからその切り欠き部51c内に配された押さえ爪52が突出して、正面トレイ51に収容されている1部目のシート束Sb−1が押さえ爪52により上方から押さえつけられた保持状態になる。
押さえ爪52は、次の2部目のシート束Sb−2が正面トレイ51に収容される前に元の没入位置(図3)に戻される。この押さえ爪52の出没動作は、例えばソレノイドからなる押さえ爪駆動アクチュエーター38(図15)の駆動力により行われる。ここでは、押さえ爪駆動アクチュエーター38が駆動されると押さえ爪52の先端が立壁部51bから突出してシート束Sbを押さえ付け、その駆動が停止されると、引張ばね(不図示)の付勢力により没入位置に戻る構成になっている。
(2)2部目のシート束について
1部目のシート束Sb−1の正面トレイ51への収容が終了すると、第1収容部101は、図3に示すシート待ち受け状態に戻る。すなわち、CD基準板12が装置正面側から装置背面側に向かってホーム位置まで戻る。また、揺動トレイ22が下降して傾斜姿勢に戻り、突出姿勢の2つのガイド爪16がそれぞれ退避姿勢に戻る。
CD基準板12がホーム位置に戻ると、装置前後方向にCD基準板12の突起12a(図3)がホーム位置に位置するCD基準板29の背面側に位置する関係になる。これにより、揺動トレイ22が傾斜姿勢に戻った後、再度、CD基準板12がホーム位置から装置正面側の基準位置に移動する際に、突起12aがCD基準板29の装置背面側の面29aに当接することにより、CD基準板12とCD基準板29の係合状態が再開される。
シート待ち受け状態において、2部目について1枚目〜N枚目のシートSが1枚ずつ後処理トレイ11に搬入されて来る度に、上記のFD整合とCD整合が行われる(図4、図5)。N枚目のシートSに対するFD整合とCD整合が終了すると、後処理トレイ11に収容されている2部目のシート束Sb−2がFD搬送部材15によりX方向にステープル綴じ位置まで搬送され(図6)、ステープラー103によるステープル綴じが実行される。これにより2部目のシート束Sb−2がステープル綴じされる。
シート束Sb−2に対するステープル綴じが終了すると、FD搬送部材15をさらにX方向に移動することにより(図7)、シート束Sb−2に対する第2位置へのシフト搬送を実行する(図13)。
シート束Sb−2に対するシフト搬送が終了すると、揺動トレイ22に配されたガイド爪17を退避姿勢から突出姿勢に切り換えた後、FD搬送部材15をホーム位置に戻す。
なお、傾斜姿勢の揺動トレイ22上に載置されたシート束Sb−2は、傾斜姿勢の揺動トレイ22に沿って滑落しようとするが、突出姿勢のガイド爪17に接して停止し、このガイド爪17によりその滑落が規制されることにより、揺動トレイ22上に載置されたままの状態が維持される。
以降、2部目のシート束Sb−2に対しても、1部目のシート束Sb−1と同様に、CD整合板13のホーム位置への移動、揺動トレイ22の傾斜姿勢から水平姿勢への遷移、シート束Sb−2の揺動トレイ22から正面トレイ51への移送後、シート待ち受け状態に戻る動作が順番に実行される。シート束Sb−2は、揺動トレイ22上を装置正面側に向かって搬送される際に、その後端(端縁)Seが突出姿勢のガイド爪17に接して案内される。このようにガイド爪17は、シート載置面22aの、第1位置とは異なる第2位置に対応する位置に配され、シート載置面22aに設けられた開口17aから突出して、装置正面側に搬送されるシート束Sb−2を案内するガイド部材として機能する。
これにより、図14に示すように正面トレイ51上においてシート束Sb−1の上にシート束Sb−2が積載収容される。シート束Sb−1とSb−2とは、上記のように積載収容前のシフト搬送により、X方向に異なる第1位置と第2位置に搬送されたので、そのずれ量(図8の距離Z)の相当分、正面トレイ51上における積載収容の位置が横方向にずれることになる。このシート束の収容位置のずれが積載収容された複数のシート束Sbのそれぞれを区分けすることになり、ユーザーは、正面トレイ51に収容された各シート束Sbを容易に装置正面側から取り出すことができ、かつ、それぞれのシート束Sbを別々のものとして仕分けし易くなる。
上記では、2部のシート束Sbが積載収容される場合の例を説明したが、3部以上でも同様である。すなわち、奇数部についてはそのシート束Sbに対するシフト搬送時のシフト位置が第1位置に設定され、偶数部についてはそのシート束Sbに対するシフト搬送時のシフト位置が第2位置に設定される。
これにより、正面トレイ51上に積載収容された複数のシート束Sbのうち、上下に重なり合うもの同士における収容位置が相互に横方向にずれるようになる。なお、押さえ爪52は、上記の出没動作が部数ごとに繰り返され、ジョブ終了であれば没入位置に戻されて、シート束Sbを押さえつける保持状態が解除される。
<画像形成装置1とシート収容装置2の制御系の構成>
図15は、画像形成装置1とシート収容装置2のそれぞれの制御系の構成を説明するためのブロック図である。
同図に示すように、画像形成装置1の制御部6は、スキャナー部3とプリンター部4を制御してスキャンジョブとコピージョブを実行させる。また、制御部6は、外部インターフェース(I/F)部8を介してネットワークに接続されている外部端末からプリントジョブのデータを受信すると、受信したデータに基づくプリントジョブをプリンター部4に実行させる。
また、ユーザーから操作部5を介してステープル綴じの実行指示を受け付けた場合には、ステープル綴じすべきシートSの枚数(綴じ枚数)、指定された部数の情報などをシート収容装置2の制御部104に送る。
さらに、プリンター部4のカセット4aに配されたシートサイズ検出センサー9aからの検出信号を受信して、カセット4aに収容されているシートSのサイズと搬送姿勢(縦または横)を検出する。シートサイズ検出センサー9aにより検出されたサイズと搬送姿勢がシート収容装置2の制御部104に送られるシート情報になる。
また、排出ローラー7の近傍に際されたシート排出センサー9b(図3)から、排出ローラー7により排出されるシートSのシート排出方向後端(シート後端)の検出信号を受信すると、プリント後のシートSが排出ローラー7から排出されたことを検出する。プリント後の1枚のシートSごとに、そのシートSの排出が検出されると、その旨を示すシート排出信号をシート収容装置2の制御部104に送る。
シート収容装置2の制御部104は、ステープラー103、搬送モーターM1〜リフトモーターM5、ガイド爪A駆動アクチュエーター36、ガイド爪B駆動アクチュエーター37、押さえ爪駆動アクチュエーター38などを制御して、上記のシート束Sbの整合、シフト搬送、ステープル綴じ、揺動トレイ22の姿勢切換、シート束Sbの揺動トレイ22から正面トレイ51への移送、ガイド爪16,17の姿勢切換などを実行させる。
また、制御部104は、CD基準板12がホーム位置に位置していることを検出するためのホーム位置検出センサー31(図11)からの検出信号を受信して、CD基準板12がホーム位置に位置しているか否かを検出する。
ホーム位置検出センサー31は、例えば間隔をあけて配された発光部と受光部を有する光学センサーが用いられる。
この光学センサーが用いられる場合、次のような検出方法をとることができる。
すなわち、CD基準板12がホーム位置に位置したときには、発光部と受光部の間に、CD基準板12と一体で移動する遮蔽部材(不図示)が介在することにより、発光部からの光が遮蔽されて受光部で受光されず、ホーム位置検出センサー31がOFF信号を出力する。また、CD基準板12がホーム位置から離れたときには、その遮蔽部材が発光部と受光部の間から離れることにより、発光部からの光が受光部で受光されることにより、ホーム位置検出センサー31がON信号を出力するように構成される。
制御部104は、ホーム位置検出センサー31からON信号とOFF信号のいずれが出力されているかを検出することにより、CD基準板12がホーム位置に位置しているかホーム位置に位置していないかを検出することができる。ホーム位置の検出方法は、他の検出方法であっても良い。以下に説明する他のホーム位置検出センサー32〜35についても、同様のホーム位置の検出方法をとることができる。
さらに、制御部104は、CD整合板13がホーム位置に位置していることを検出するためのホーム位置検出センサー32からの検出信号を受信して、CD整合板13がホーム位置に位置しているか否かを検出する。
また、制御部104は、FD整合部材14がホーム位置に位置していることを検出するためのホーム位置検出センサー33からの検出信号を受信して、FD整合部材14がホーム位置に位置しているか否かを検出する。
さらに、制御部104は、FD搬送部材15がホーム位置に位置していることを検出するためのホーム位置検出センサー34からの検出信号を受信して、FD搬送部材15がホーム位置に位置しているか否かを検出する。
また、制御部104は、揺動トレイ22が傾斜姿勢(ホーム位置)になっていることを検出するためのホーム位置検出センサー35からの検出信号を受信して、揺動トレイ22がホーム位置に位置しているか否かを検出する。
さらに、制御部104は、画像形成装置1の制御部6とデータや情報をやりとりすることができ、ユーザーによるステープル綴じの実行指示や部数の指定、画像形成装置1で検出されたシート情報などの各種情報を制御部6から取得する。
<シート収容装置2で実行されるシート収容制御の処理内容>
図16は、シート収容装置2で実行されるシート収容制御の内容を示すフローチャートであり、制御部104が画像形成装置1の制御部6からステープル綴じの指示を受け付けた場合に実行される。
図16に示すように、画像形成装置1からジョブ情報を取得する(ステップS1)。
ジョブ情報には、ステープル綴じすべきシート枚数(綴じ枚数)N、部数m、シート情報(サイズ、搬送姿勢)などが含まれる。例えば、N=10、m=5、A4サイズ(縦搬送)の場合、画像形成装置1から縦姿勢で搬送されてきたA4サイズの10枚のシートSからなるシート束Sbにステープル綴じを施して正面トレイ51に収容する動作を5回、繰り返すジョブということになる。
変数nを1に設定した後(ステップS2)、整合処理(ステップS3)、ステープル処理(ステップS4)、シフト位置設定処理(ステップS5)を順番に実行する。
図17は、整合処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、CD基準板12をホーム位置から基準位置に移動させる(ステップS31)。
CD基準板12の移動は、ホーム位置から基準位置までの所定距離に相当する移送モーターM4の回転数または回転角として予め決められた回転数または回転角だけ、移送モーターM4を正転駆動することにより行われる。CD基準板12の基準位置への移動により、CD基準板29も一緒に基準位置まで移動する。
続いて、画像形成装置1から1枚目のシートSに対するシート排出信号を取得すると(ステップS32)、後処理トレイ11上に1枚目のシートSが搬入されてきたとして、FD整合部材14によるFD整合を行い(ステップS33)、CD整合板13によるCD整合を行う(ステップS34)(図4)。
FD整合部材14によるFD整合は、FD整合部材14をホーム位置からシート情報に基づくシート長Lに相当するFD整合位置まで移動する動作により行われる。
FD整合部材14のホーム位置からFD整合位置までの移動距離は、シート長Lごとに予め決められている。FD整合部材14の移動は、ホーム位置からシート長Lに対応するFD整合位置までの移動距離に相当するFD整合モーターM3の回転数または回転角だけ、FD整合モーターM3を正転駆動することにより行われる。
CD整合板13によるCD整合は、CD整合板13をホーム位置からシート情報に基づくシート幅Wに相当するCD整合位置まで移動する動作により行われる。
CD整合板13のホーム位置からCD整合位置までの移動距離は、シート幅Wごとに予め決められている。CD整合板13の移動は、ホーム位置からシート幅Wに対応するCD整合位置までの移動距離に相当するCD整合モーターM2の回転数または回転角だけ、CD整合モーターM2を正転駆動することにより行われる。
画像形成装置1から排出されたシートSの枚数(シート枚数)がNに等しいか否かを判断する(ステップS35)。
シート枚数が綴じ枚数Nに等しくないことを判断すると(ステップS35で「NO」)、FD整合部材14とCD整合板13の両方をその整合位置からホーム位置側に所定距離(上記例では、10mm)だけ戻す動作を行って(ステップS36)、次の2枚目のシートSが搬入されて来るのを待つ。
FD整合部材14とCD整合板13をホーム位置側に所定距離だけ戻す動作は、所定距離に相当するFD整合モーターM3とCD整合モーターM2の回転数または回転角だけ、FD整合モーターM3とCD整合モーターM2を逆転駆動することにより行われる。
画像形成装置1から2枚目のシートSに対するシート排出信号を取得すると(ステップS32)、ステップS33、S34の処理により、1枚目のシートSとこの上に積載された2枚目のシートSとに対する整合を実行して、ステップS35に進む。
シート枚数が綴じ枚数Nに等しくないことを判断すると(ステップS35で「NO」)、再度、ステップS36、S32〜S34の処理を実行する。シート枚数が綴じ枚数Nに等しいと判断するまで、ステップS32〜S36の処理を繰り返し実行する。
シート枚数が綴じ枚数Nに等しくなったことを判断すると(ステップS35で「YES」)、リターンする。
図18は、ステープル処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、まずFD整合部材14をホーム位置に戻す動作を実行する(ステップS41)(図5)。
FD整合部材14をホーム位置に戻す動作は、FD整合モーターM3を逆転駆動して、ホーム位置検出センサー33によりFD整合部材14が検出されると、FD整合モーターM3を停止させることにより行われる。
続いて、FD搬送部材15を移動して後処理トレイ11上の1部目のシート束Sb−1をステープル綴じ位置へ搬送させる(ステップS42)(図6)。
このステープル綴じ位置へのシート束Sb−1の搬送は、上記のステープル位置情報に基づいて決まる搬送距離に相当する搬送モーターM1の回転数または回転角だけ、搬送モーターM1を正転駆動してFD搬送部材15を移動させることにより行われる。
シート束Sb−1をステープル綴じ位置まで搬送すると、ステープラー103によるシート束Sb−1へのステープル綴じを実行して(ステップS43)、リターンする。
図19は、シフト位置設定処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、現在の変数nの値が奇数であるか否かを判断する(ステップS51)。例えば、現在の変数nが「1」であれば奇数と判断して(ステップS51で「YES」)、シフト搬送によるシフト位置を第1位置に設定して(ステップS52)、ステップS54に進む。一方、例えば変数nが偶数であることを判断すると(ステップS51で「NO」)、シフト搬送によるシフト位置を第2位置に設定して(ステップS53)、ステップS54に進む。
ステップS54では、現在の変数nに「1」をインクリメントした値を、新たな変数nとする(更新する)。例えば、現在の変数nが「1」であれば、変数nは「2」に更新される。この更新後、リターンする。
図16に戻って、ステップS6では、直前のステップS5で設定されたシフト位置(第1位置または第2位置)まで、後処理トレイ11に収容されているステープル綴じ後のシート束Sb−1を搬送させるシフト搬送を実行する(図8)。
シート束Sb−1のシフト搬送は、シート束Sb−1のシフト位置までの搬送距離に相当する搬送モーターM1の回転数または回転角だけ、搬送モーターM1を正転駆動してFD搬送部材15を移動させることにより行われる。シフト搬送が終了すると、シート束の移送処理(ステップS7)を実行した後、ステップS8に進む。
図20は、シート束の移送処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、直前のステップS5で設定されたシフト位置(第1位置または第2位置)に対応するガイド爪(16と17のいずれか一方)だけを退避姿勢から突出姿勢に切り換える(ステップS71)。例えば、設定されたシフト位置が第1位置の場合には、ガイド爪16だけが突出姿勢に切り換えられ(図9)、設定されたシフト位置が第2位置の場合には、ガイド爪17だけが突出姿勢に切り換えられる(図13)。
この切り換えは、ガイド爪16についてはガイド爪A駆動アクチュエーター36が駆動され、ガイド爪17についてはガイド爪B駆動アクチュエーター37が駆動されることにより行われる。この意味で、制御部104、ガイド爪A駆動アクチュエーター36、ガイド爪B駆動アクチュエーター37は、複数のガイド爪(ガイド部材)16,17のうち、シート束Sbが搬送された所定位置(第1位置または第2位置)に対応するガイド部材だけが突出姿勢として案内位置に存し、これ以外のガイド部材が退避姿勢として退避位置に存するように、各ガイド部材の位置を切り換える切換手段として機能するといえる。
ガイド爪16または17の退避姿勢から突出姿勢への切り換えを終了すると、FD搬送部材15をホーム位置に戻す動作を実行する(ステップS72)。
FD搬送部材15をホーム位置に戻す動作は、搬送モーターM1を逆転駆動して、ホーム位置検出センサー34によりFD搬送部材15が検出されると、搬送モーターM1を停止させることにより行われる。
続いて、CD整合板13をホーム位置に戻す動作を実行する(ステップS73)。
CD整合板13をホーム位置に戻す動作は、CD整合モーターM2を逆転駆動して、ホーム位置検出センサー32によりCD整合板13が検出されると、CD整合モーターM2を停止させることにより行われる。
そして、揺動トレイ22を上昇させて、傾斜姿勢から水平姿勢に遷移させる(ステップS74)(図10)。
揺動トレイ22の傾斜姿勢から水平姿勢への遷移は、揺動トレイ22を傾斜姿勢から水平姿勢まで姿勢変更するのに要するリフトモーターM5の所定の回転数または回転角だけリフトモーターM5を正転駆動することにより行われる。制御部104は、ステップS74を実行する際に、揺動トレイ22を上下方向に移動させるためにリフトモーターM5を制御する移動制御手段として機能する。
続いて、CD基準板12を装置背面側から装置正面側に移動して、揺動トレイ22に載置されているシート束Sb−1の正面トレイ51への移送を実行する(ステップS75)(図11)。CD基準板12の装置正面側への移動は、CD基準板12が装置背面側の基準位置から装置正面側一杯の所定位置までの所定距離に相当する移送モーターM4の回転数または回転角だけ、移送モーターM4を正転駆動することにより行われる。
CD基準板12の装置正面側への移動完了によりシート束Sb−1が正面トレイ51に移送されたことを判断すると(ステップS76で「YES」)、4個の押さえ爪52によりシート束Sbの保持動作を実行させる(ステップS77)(図12)。押さえ爪52によるシート束Sbの保持動作は、押さえ爪駆動アクチュエーター38を駆動させることにより実行される。
そして、第1収容部101がシート待ち受け状態に戻る(ステップS78〜S80)。
すなわち、CD基準板12を装置正面側から装置背面側に移動して、ホーム位置に戻す動作を実行する(ステップS78)。CD基準板12をホーム位置まで戻す動作は、移送モーターM4を逆転駆動して、ホーム位置検出センサー31によりCD基準板12が検出されると、移送モーターM4を停止させることにより行われる。
CD基準板12をホーム位置に移動すると、揺動トレイ22を下降させ、水平姿勢から傾斜姿勢に遷移させる(ステップS79)(図3)。
揺動トレイ22の水平姿勢から傾斜姿勢への遷移は、リフトモーターM5を逆転駆動して、ホーム位置検出センサー35により揺動トレイ22が水平姿勢に戻ったことが検出されると、リフトモーターM5を停止させることにより行われる。
続いて、突出姿勢のガイド爪16または17を退避姿勢に戻す(ステップS80)。この退避姿勢への遷移は、ガイド爪A駆動アクチュエーター36またはガイド爪B駆動アクチュエーター37の駆動を停止させることにより実行される。
そして、押さえ爪52によるシート束Sbの保持を解除して(ステップS81)、リターンする。この解除は、押さえ爪駆動アクチュエーター38の駆動を停止させることにより実行され、これにより押さえ爪52が没入位置に戻る。
図16に戻って、ステップS8では、ジョブが終了か否かを判断する。ジョブ終了の判断は、指定された部数であるm部目のシート束Sbに対するステープル綴じが終了したことを判断することにより行われる。
ここでジョブが終了ではないことを判断すると(ステップS8で「NO」)、次の部、ここでは2部目のシート束Sb−2に対するステープル綴じを実行すべく、ステップS3に戻って、ステップS3以降の処理を実行する。
シート待ち受け状態において、画像形成装置1から2部目のシートSが1枚ずつ搬入されて来るごとに整合処理(ステップS3)を行い、N枚目のシートSに対する整合処理が終了すると、そのN枚のシートSからなるシート束Sb−2に対するステープル処理(ステップS4)を実行した後、シフト位置設定処理(ステップS5)に進む。
シフト位置設定処理では、図19に示すように現在の変数nが奇数であるか否かを判断する(ステップS51)。例えば、現在の変数nが「2」であれば偶数と判断して(ステップS51で「NO」)、シフト搬送によるシフト位置を第2位置に設定して(ステップS53)、ステップS54に進む。ステップS54では、現在の変数nに「1」をインクリメントした値を新たな変数nとする。例えば、現在の変数nが「2」であれば、「3」に更新される。この更新後、リターンする。
図16に戻ってステップS6では、2部目のシート束Sb−2に対するFD搬送部材15によるシフト搬送、ここではX方向に第2位置へのシフト搬送を実行する。この意味で、FD搬送部材15、制御部104などは、ステップS5,S6を実行する際に、正面トレイ51に移送された1部目のシート束Sb−1に対し、次の移送対象である2部目のシート束Sb−2の後処理トレイ11上におけるX方向(第1方向)の位置を変位させる変位手段として機能するといえる。
ステップS7では、シート束Sb−2に対する移送処理(図20)を実行する。
図20のステップS71では、2部目のシート束Sb−2に対して設定されたシフト位置、ここでは第2位置に対応するガイド爪17が突出姿勢に切り換えられる。シート束Sb−2に対するステップS72〜S79、S81の処理については、シート束Sb−1に対する処理と同じである。ステップS80では、ガイド爪17が退避姿勢に戻される。
図20に示す移送処理により2部目のシート束Sb−2が揺動トレイ22から正面トレイ51に移送される(図14)。この時点で正面トレイ51には、既に1部目のシート束Sb−1が収容されているので、2部目のシート束Sb−2は、その1部目のシート束Sb−1の上に積載収容される。
図16に戻って、ステップS8においてジョブ終了を判断しなければ(ステップS8で「NO」)、シート待ち受け状態において、再度、ステップS3に戻り、3部目のシート束Sb−3に対する整合、ステープル、シフト位置設定等の各処理を実行する(ステップS3〜S7)。
これにより、各部ごとにステープル綴じ後のシート束Sbが順次、正面トレイ51上に積載収容されていく。各部ごとにその積載収容の直前にシフト位置が交互に第1位置と第2位置に切り換えられるので(ステップS5,S6)、正面トレイ51上では各シート束Sbが交互に横方向にずれた状態で積載収容されることになり、各シート束Sbが自動的に区分けされるようになる。
以降、ジョブ終了が判断されるまでステップS3〜S8が繰り返し実行され、ジョブ終了が判断されると(ステップS8で「YES」)、当該制御を終了する。
なお、上記ではシート束Sbにステープル綴じを行うジョブを実行する場合の例を説明したが、例えば1枚以上のシートSに部単位で2部以上をプリントするジョブであるがステープル綴じを実行しない場合には、ステープル綴じを除いて上記と同様の処理が部単位で実行される。この際、シート束Sbのシフト搬送は、部単位で交互にシフト位置が第1位置と第2位置に切り換えられる。
また、例えば1枚のシートSだけにプリントするジョブの場合には、上記の整合とステープル綴じを除いて同じ処理、すなわち揺動トレイ22への搬送、揺動トレイ22の水平姿勢への遷移、揺動トレイ22から正面トレイ51への移送が実行される。
さらに、各部ごとに、同じN枚のシートSからなるシート束Sbをそれぞれ順番にステープル綴じする制御例を説明したが、これに限られない。例えば、綴じ枚数Nが各部で異なる場合もあり得る。
また、1部目はN(複数)枚のシートSからなるシート束Sb、2部目は1枚のシートSだけ、3部目はH(複数かつNとは異なる)枚のシートSからなるシート束Sbなど、部単位で1枚のシートSとシート束Sbとが混在する場合も、正面トレイ61上に積載収容された場合に上下に重なる位置関係になるシートSとシート束Sbのそれぞれに対して異なるシフト位置へのシフト搬送を実行する制御を行うことができる。
以上、説明したように本実施の形態では、後処理トレイ11(中間トレイ)に収容されたシートまたはシート束を当該シートまたはシート束の単位で、X方向(第1方向)にずれた位置に変位させた状態で正面トレイ51(積載トレイ)に積載収容することが可能になるので、正面トレイ51上でシートまたはシート束が自動で仕分けされたようになる。
また、後処理トレイ11にはシートまたはシート束が一時的に収容されるだけなので、例えば後処理トレイ11を画像形成装置1に設けられたスキャナー部3の直下に設けられた空間1aに配する構成であっても、後処理トレイ11とスキャナー部3との間の空間1aの高さ方向の幅を広くとる必要が生じない。さらに、ユーザーは、後処理トレイ11ではなく、正面トレイ51に積載収容されたシートまたはシート束を取り出せば良く、空間1aの高さ方向の幅が狭くても、ユーザーによるシート取り出しの際の操作性の低下を防止することもできる。
本発明は、シート収容装置に限られず、画像形成装置1とこれに装着されるシート収容装置2とを含む画像形成システムであるとしても良い。
また、シート収容装置が実行するシート収容制御方法であるとしても良い。さらに、その方法をコンピュータが実行するプログラムであるとしても良い。また、本発明に係るプログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD−ROM、DVD−RAM、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体、フラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、後処理トレイ11にシート束Sbが収容されるごとにそのシート束Sbに対するシフト搬送時のシフト位置をシート排出方向(X方向)に異なる第1位置と第2位置に交互に切り換え設定する構成例を説明したが、これに限られない。
1部目、2部目、3部目・・というようにシート束Sbを順番に後処理トレイ11から正面トレイ51に移送する場合、P番目(Pは1以上の整数)のシート束Sbに対するシフト位置と、次の(P+1)番目のシート束Sbに対するシフト位置とが異なれば、正面トレイ51上ではP番目のシート束Sbと(P+1)番目のシート束SbとをX方向にずれた状態で上下に重なるように積載収容できる。
つまり、後処理トレイ11に順番に収容される2つのシート束Sbに対するX方向におけるシフト位置が相互に異なるようにシフト搬送が実行されれば良い。
従って、X方向に異なる複数、例えば3つの所定位置のうち、P番目のシート束Sbに対するシフト位置を第1位置、次の(P+1)番目のシート束Sbに対するシフト位置を第2位置、さらに次の(P+2)番目のシート束Sbに対するシフト位置を第3位置などとすることもできる。
また、上記実施の形態では、図6に示すようにステープル綴じ位置に存するシート束Sbに対して正面トレイ51がややX方向下流側にずれた位置に配置されるという位置関係から、シート束Sbのシフト位置を、ステープル綴じ位置よりもX方向下流側である第1位置と第2位置にそれぞれ設定するとしたが、これに限られない。
例えば、ステープル綴じ位置に存するシート束Sbに対して正面トレイ51が丁度、装置正面側に配置される装置構成であれば、ステープル綴じ位置としての第1位置と、これよりもX方向下流側の第2位置をそれぞれシフト位置として設定することもできる。
一例として、最も短い長さのシートサイズに対して、この関係が成立するように設定すれば、装置の横方向の幅を最小限にすることができる。また、最も使用する頻度の高いシートサイズに対して、この関係が成立するように設定すれば、FD搬送部材15の移動頻度を激減させることができ、その移動に要する消費電力の抑制も可能になる。
上記のようにすれば、後処理トレイ11上においてP番目のシート束Sbについては、ステープル綴じ後にステープル綴じ位置に位置したまま装置正面側への搬送による正面トレイ51への移送を行い、次の(P+1)番目のシート束Sbについてはステープル綴じ後にX方向に第2位置へのシフト搬送を行ってから装置正面側への搬送による正面トレイ51への移送を行う構成をとることができる。この場合、P番目のシート束Sbに対するシフト搬送の搬送量を0として制御することもできる。
(2)上記実施の形態では、後処理トレイ11上のシート束SbをX方向にステープル綴じ位置まで搬送する第1搬送手段と、ステープル綴じ後のシート束SbをX方向に異なる第1位置と第2位置のいずれかまで搬送するシフト搬送を行う第2搬送手段をFD搬送部材15が兼用する構成例を説明したが、これに限られない。
例えば、第1搬送手段をFD搬送部材15が担当し、第2搬送手段として別の搬送部材、例えばX方向にスライド可能なFD搬送部材15と同形状の突起片を設けたり、これとは別の搬送ベルトを設けたりする構成をとることもできる。
(3)上記実施の形態では、揺動トレイ22から正面トレイ51への移送対象のシート束Sbを案内するためのガイド部材として、シート束Sbの後端(X方向上流側の端縁)Seに接するガイド爪16,17を設ける構成例を説明したが、これに限られない。
例えば、シート束Sbの後端Seを案内するガイド爪16,17に代えて、シート束Sbの先端Sf(X方向下流側の端縁)に接して当該シート束Sbを案内する別のガイド爪を、異なるシフト位置のそれぞれごとに、そのシフト位置に対応する位置に配置する構成をとることもできる。
また、シート束SbのX方向上流側の端縁とX方向下流側の端縁の両方に接して当該シート束Sbを案内するガイド爪をそれぞれ設ける構成をとることもできる。
さらに、ガイド爪16,17を、シート束Sbの後端Seに接して当該シート束Sbを案内するための案内位置として突出姿勢と、シート束Sbを案内しない退避位置として退避姿勢のいずれかに切り換える構成例を説明したが、これに限られない。
例えば、突出姿勢のガイド爪をX方向に沿ってスライド移動可能として、その突出姿勢のガイド爪をシフト搬送前にはシート束Sbから離間した退避位置に位置し、シフト搬送後かつ正面トレイ51への移送開始前にそのシート束Sbの後端または先端に接する案内位置まで移動する構成が考えらえる。この構成の場合、後処理トレイ11に開口16a,17aを設ける必要がなくなる。
(4)上記実施の形態では、後処理トレイ11上においてシート束Sbごとに、まずシフト搬送(X方向への搬送)を行い、その後、正面トレイ51への移送(X方向に直交する正面側への搬送)を行う、すなわち正面トレイ51への移送に先立って、シフト搬送を行う構成例を説明したが、これに限られない。
最終的に正面トレイ51上に複数のシート束Sbが積載収容された場合に、複数のシート束Sbのうち上下に重なる2つのシート束同士が相互にX方向の位置がずれているように、その2つのシート束Sbのそれぞれについて、後処理トレイ11から正面トレイ51に落下するときにおけるX方向の位置を異ならせる変位制御が行われれば良い。
例えば、シート束Sbのステープル綴じ位置を基準位置、X方向を第1方向、これに直交するB方向(装置正面側の方向)を第2方向、第1方向に対して第2方向側に角度θ1、θ2(>θ1)で傾斜した方向を第1傾斜方向、第2傾斜方向としたとき、P番目のシート束Sbについては基準位置から第2傾斜方向に所定の第1距離Q1だけ搬送した後、正面トレイ51への移送を実行する。そして、次の(P+1)番目のシート束Sbについては基準位置から第1傾斜方向に所定の第2距離Q2(>Q1)だけ搬送した後、正面トレイ51への移送を実行する構成をとることもできる。
後処理トレイ11に例えばシート束Sbを第1傾斜方向に搬送可能な第1搬送ベルトと第2傾斜方向に搬送可能な第2搬送ベルトを設けて、駆動する搬送ベルトをシート束ごとに交互に切り換える構成などをとることにより実現できる。この場合、第1搬送ベルトと第2搬送ベルトがシート束Sbの第1方向の位置を変位させる変位手段を構成する。
(5)上記実施の形態では、水平姿勢にある揺動トレイ22のシート載置面22aの方が正面トレイ51における立壁部51bの上端53よりも上に位置する(高くなる)ように構成した例を説明したが、これに限られない。揺動トレイ22上のシート束Sbを立壁部51bに遮られることなく正面トレイ51のシート載置面51aまで移送できれば良い。例えば、水平姿勢にある揺動トレイ22のシート載置面22aと、正面トレイ51の立壁部51bの上端53(正面トレイ51の上端)とが上下方向に同じ位置(高さ)になるような位置関係とすることもできる。
また、シート束Sbの装置正面側への移送が可能な姿勢であれば、揺動トレイ22が水平姿勢に限られず、例えば揺動トレイ22の装置正面側の側縁22g(図10)よりも装置背面側の方が上になるような前傾姿勢をとる構成とすることもできる。揺動トレイ22の上下方向の揺動機構に加えて装置前後方向への前傾を行える機構を組み込むことにより実現できる。揺動トレイ22上のシート束SbまたはシートSの正面トレイ51への移送時の姿勢を水平姿勢や前傾姿勢などを含む移送姿勢とすることができる。
さらに、揺動トレイ22の姿勢を揺動機構により切り換える構成に限られない。例えば、揺動トレイ22に代えて、水平姿勢のまま上下方向に昇降可能な水平トレイを設ける構成としても良い。
この構成をとる場合、水平トレイの昇降制御は次のようにして行われる。まず、排出ローラー7からシートSが搬入される際には水平トレイのシート載置面が立壁部51bの上端53よりも下に位置するように水平トレイが下降される。そして、水平トレイ上に収容されたシート束Sbに対する整合、ステープル綴じ、シフト搬送が終了すると、水平トレイのシート載置面が立壁部51bの上端53よりも上の位置または上下方向に同じ位置(高さ)になるまで水平トレイが上昇される。その後、水平トレイ上のシート束Sbが正面側に搬送され、そのシート束Sbの水平トレイから正面トレイ51への移送により、そのシート束Sbが正面トレイ51上に積載収容される。
(6)さらに、上記実施の形態では、後処理トレイ11が上下方向に移動可能、かつ正面トレイ51が上下方向に移動しない(固定)としたが、これに限られず、後処理トレイ11と正面トレイ51の少なくとも一方が相対的に上下方向に移動(昇降)可能な構成をとることができる。
装置背面側に位置する第1収容部101に設けられた後処理トレイ11上に一時的に収容されたシートS(またはシート束Sb)を、装置正面側に位置する第2収容部102に設けられた正面トレイ51に装置正面側に向かって搬送できれば良い。
例えば、後処理トレイ11を固定、正面トレイ51を上下に移動可能に構成し、正面トレイ51を、シートS(またはシート束Sb)の装置正面側への搬送時以外には上下方向に後処理トレイ11と同じ高さのホーム位置に位置させ、装置正面側への搬送時にはホーム位置よりも下方の収容位置に降下させる構成をとることもできる。また、後処理トレイ11と正面トレイ51の両方を上下方向に移動可能としても良い。移動対象のトレイを上下方向に移動可能に支持する機構(カム機構など)とそのトレイに上下方向への駆動力を付与するモーターなどの駆動手段を設けることにより実現できる。
なお、画像形成装置1の空間1aの上下方向高さにある程度の余裕がある場合には、例えば後処理トレイ11が正面トレイ51よりも上に位置した状態で後処理トレイ11と正面トレイ51の両方を上下移動不可(固定)の構成をとることも可能である。
(7)上記実施の形態では、装置前後方向に移動可能なCD基準板12が揺動トレイ22上のシート束Sbを正面トレイ51に移送する移送手段を兼用することにより、その構成をできるだけ簡素化するとしたが、これに限られない。例えば、CD基準板12とは異なる部材を移送手段として配置する構成とすることもできる。
また、ステープラー103が揺動トレイ22と一体で揺動する構成例を説明したが、これに限られず、装置構成によってはステープラー103と揺動トレイ22を別体として、ステープラー103を上下に移動しない構成をとることもできる。さらに、ステープラー103が揺動トレイ22に、その揺動トレイ22上のシート束Sbの、X方向(第1方向)下流側かつB方向(第2方向)上流側の端部をステープル綴じする位置に固定配置されるとしたが、これに限られず、他の位置に配置されるとしても良い。
(8)上記実施の形態では、CD基準板12,29とCD整合板13とをCD整合を行うための一対のCD整合部材として用い、停止しているCD基準板12,29に対してCD整合板13を装置前後方向に移動することにより、CD整合を行う構成例を説明したが、これに限られない。
例えば、シートSを挟んで装置前後方向に対向する一対のCD整合部材の両方を相互に近づく方向に移動させることにより、CD整合を行う構成をとることもできる。
(9)上記実施の形態では、正面トレイ51のシート載置面51aが装置正面側から装置背面側に向かって下方に傾斜する姿勢になっている構成例を説明したが、傾斜方向はこれに限られない。例えば、上記とは逆、すなわちシート載置面51aが装置背面側から装置正面側に向かって下方に傾斜する姿勢とすることもできる。この傾斜姿勢をとる場合、装置正面側の端部にシートSの滑落を規制するストッパー(立壁部51bに相当)が立設される。また、正面トレイ51を水平姿勢とすることもできる。
(10)上記実施の形態では、シート収容装置2の装着対象となる画像形成装置1を多機能複合機とした場合の例を説明したが、スキャナー部3(画像読取部)よりも下方にプリンター部4(画像形成部)が配置され、かつ装置正面側に開口1bを有する空間1aがスキャナー部3よりも下方に設けられてなる画像形成装置であれば、例えば複写機、ファクシミリ装置などであっても良い。
また、画像読取部に限られず、これ以外の装置部分、例えば自動原稿搬送装置などと画像形成部との間に設けられた空間(スペース)にシート収容部としてシート収容装置2が装着される構成であれば、その構成に係る画像形成装置にも適用できる。また、例えばプリンター部が上下方向に縦長であり、上下方向中央部の装置正面側の一部分に、シート収容装置を装着可能な空間が設けられているような構成でも、この構成に係るプリンターを画像形成装置に適用することもできる。
(11)上記実施の形態では、後処理トレイ11上においてシート束Sbに対するシフト搬送を行うとしたが、これに限られない。最終的に正面トレイ51上に積載収容された複数のシート束Sbのうち、上下に重なる2つのシート束同士が相互にX方向の位置がずれるように構成されていれば良い。
例えば、正面トレイ51を横方向(X方向)に移動可能に構成し、後処理トレイ11上ではシート束Sbに対するシフト搬送を行わず、シート束SbのX方向の位置を1か所(例えば、ステープル綴じ位置など)だけにして、後処理トレイ11から正面トレイ51にシート束Sbが移送される度に、正面トレイ51を左右方向(X方向)に往復動させる制御をとることもできる。
具体的には、シート束Sbが後処理トレイ11から正面トレイ51に落下する時点における正面トレイ51のX方向における位置が、P番目のシート束Sbと次の(P+1)番目のシート束Sbとで異なるように、正面トレイ51の往復動を制御することができる。これにより、上記シフト搬送を行う場合と同様に、正面トレイ51上でそれぞれのシート束Sbが仕分けされたようになる。
この構成をとる場合、正面トレイ51をシート束Sb単位でX方向に往復動させる駆動手段が、移送対象のシートSまたはシート束Sbの、正面トレイ51上におけるX方向の位置を変位させる変位手段になる。また、後処理トレイ11上におけるシフト搬送と正面トレイ51のX方向への移動の各制御を組み合わせる構成をとることも可能である。
(12)さらに、画像形成装置1に設けられた空間1aに配置されるシート収容装置2として、上記実施の形態では、シートSまたはシート束Sbに対する後処理としてステープル綴じ機能を実行可能な構成例を説明したが、後処理はステープル綴じに限られない。
例えば、後処理トレイ11上のシートSまたはシート束Sbにパンチ穴を開けるパンチ処理を後処理とするシート収容装置に適用可能である。また、後処理トレイ11上のシートSまたはシート束Sbに対するシフト搬送を後処理と捉えることもできる。
また、上記では、P番目のシート束Sbに対する整合〜正面トレイ51への移送が終了した後、次の(P+1)番目のシート束Sbにおける最初(1枚目)のシートSが後処理トレイ11に搬入されて来る場合の構成例を説明したが、これに限られない。
例えば、P番目のシート束Sbに対する正面トレイ51への移送処理の途中に、次の(P+1)番目における1枚目のシートSが画像形成装置1から排出されるような場合には、次の処理を行うこともできる。
すなわち、(P+1)番目における1枚目のシートSを後処理トレイ11とは別の場所(バッファ部:不図示)に一旦待機させる。そして、P番目のシート束Sbに対する正面トレイ51への移送が終了した後、第1収容部101がシート待ち受け状態に戻ると、バッファ部に待機させておいた1枚目のシートSを後処理トレイ11に搬入して整合処理を行う。その2枚目以降の各シートSに対する整合等の処理は、上記と同じである。
なお、上記のCD基準板12、FD整合部材14、ガイド爪16,17などの各部材について、形状や個数などが上記に限られないことはいうまでもなく、装置構成に適した形状や個数などが決められる。
また、上記実施の形態及び上記変形例の内容を可能な限り、それぞれ組み合わせるとしても良い。
本発明は、画像形成装置から排出されたシートを収容するシート収容装置に広く適用することができる。
1 画像形成装置
1a 空間
2 シート収容装置
3 スキャナー部
4 プリンター部
6,104 制御部
7 排出ローラー
10 画像形成システム
11 後処理トレイ(中間トレイ)
12,29 CD基準板
13 CD整合板
15 FD搬送部材
16,17 ガイド爪
16a,17a 開口
21 固定トレイ
21a,22a,51a シート載置面
22 揺動トレイ
51 正面トレイ(積載トレイ)
103 ステープラー
M1 搬送モーター
M4 移送モーター
S シート
Sb シート束
Se シート束のX方向上流側の端縁
Sf シート束のX方向下流側の端縁

Claims (14)

  1. 画像形成装置から第1方向に排出されたシートを収容する中間トレイと、
    前記中間トレイに対して前記第1方向に直交する第2方向側に配された積載トレイと、
    前記中間トレイに移送対象のシートまたはシート束が収容されるごとにこれを前記第2方向側の積載トレイに移送して当該積載トレイ上に積載収容させる移送手段と、
    前記中間トレイから前記積載トレイにP(1以上の整数)番目に移送されたシートまたはシート束に対し、(P+1)番目の移送対象のシートまたはシート束の前記第1方向の位置を変位させる変位手段と、
    を備え
    P番目に移送されたシートまたはシート束と(P+1)番目に移送されたシートまたはシート束とが、前記変位手段により前記第1方向の位置が変位された状態で、前記積載トレイ上に積載可能であることを特徴とするシート収容装置。
  2. 前記変位手段は、
    前記移送対象のシートまたはシート束を、前記移送に先立って、前記中間トレイ上において前記第1方向に異なる複数の所定位置のいずれかの位置まで搬送する搬送手段であることを特徴とする請求項1に記載のシート収容装置。
  3. 前記搬送手段により搬送されたシートまたはシート束を前記第2方向側の積載トレイに案内する案内手段を備えることを特徴とする請求項2に記載のシート収容装置。
  4. 前記案内手段は、
    前記中間トレイのシート載置面の、前記複数の所定位置に対応するそれぞれの位置に配され、前記シート載置面に設けられた開口から突出して当該所定位置まで搬送されたシートまたはシート束を案内するための案内位置と当該開口内に入って前記案内を行わない退避位置とに切換可能な複数のガイド部材と、
    前記移送対象のシートまたはシート束ごとに、前記搬送手段により搬送された位置に対応するガイド部材だけが前記案内位置に存し、これ以外のガイド部材が前記退避位置に存するように、それぞれのガイド部材の位置を切り換える切換手段と、
    を備えることを特徴とする請求項3に記載のシート収容装置。
  5. 前記ガイド部材は、
    前記案内位置に存するときに、前記中間トレイから前記積載トレイに移送されるシートまたはシート束の前記第1方向の上流側の端縁または下流側の端縁に接して当該シートまたはシート束を案内することを特徴とする請求項4に記載のシート収容装置。
  6. 前記案内手段は、
    前記搬送手段により前記中間トレイ上において前記第1方向に異なる複数の所定位置のいずれかの位置に搬送された各シートまたはシート束の前記第1方向における上流側の端縁または下流側の端縁に接し、当該シートまたはシート束を前記複数の所定位置のいずれかに変位された状態で、前記積載トレイに案内するガイド部材を備えることを特徴とする請求項3に記載のシート収容装置。
  7. 前記搬送手段は、
    前記中間トレイ上における移送対象のシートまたはシート束の前記第1方向の上流側端縁に当たった状態で前記第1方向に移動して、当該シートまたはシート束を前記第1方向に搬送させる搬送部材を備えることを特徴とする請求項2〜のいずれか1項に記載のシート収容装置。
  8. 前記中間トレイと前記積載トレイの少なくとも一方を相対的に上下方向に移動させるトレイ移動手段と、
    前記画像形成装置から排出されたシートが前記中間トレイに搬入される際には、当該中間トレイのシート載置面が前記積載トレイの上端よりも下に位置し、前記シートまたはシート束が前記中間トレイに収容された後、前記中間トレイから前記積載トレイへの移送のために、前記中間トレイのシート載置面が前記積載トレイの上端よりも上または同じ高さになるように、前記トレイ移動手段を制御する移動制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のシート収容装置。
  9. 前記中間トレイは、
    前記第1方向下流側の第1端部に設けられた支軸を中心に、当該第1方向上流側の第2端部が当該支軸の周りを上下方向に揺動可能に支持されてなる揺動トレイであり、
    前記移動制御手段は、
    前記画像形成装置から排出されたシートが前記揺動トレイに搬入される際には、前記揺動トレイのシート載置面の前記第2端部が前記積載トレイの上端よりも下に位置する傾斜姿勢になり、
    前記シートまたはシート束が前記揺動トレイに収容された後、前記揺動トレイのシート載置面の前記第2端部が前記積載トレイの上端よりも上または同じ高さに位置する移送姿勢になるように制御することを特徴とする請求項に記載のシート収容装置。
  10. 前記傾斜姿勢の揺動トレイ上のシートを前記第2方向に整合するための一対の整合部材を備え、
    前記一対の整合部材は、
    前記傾斜姿勢の揺動トレイ上のシートに対して前記第2方向下流側に位置する第1整合部材と前記第2方向上流側に位置する第2整合部材からなり、
    前記第1整合部材は、
    前記揺動トレイと一体には揺動せず、当該揺動トレイが前記移送姿勢になったときに、当該第1整合部材の上端が当該移送姿勢の揺動トレイよりも下に位置し、
    前記第2整合部材は、
    前記揺動トレイと一体に揺動可能かつ当該揺動トレイ上を前記第2方向に移動可能であり、前記移送手段を兼用することを特徴とする請求項に記載のシート収容装置。
  11. 前記揺動トレイ上に積載され、前記一対の整合部材により整合されたシート束をステープル綴じするステープラーを備えることを特徴とする請求項10に記載のシート収容装置。
  12. 前記ステープラーは、
    前記シート束の前記第1方向下流側かつ前記第2方向上流側の端部をステープル綴じする位置に配置されていることを特徴とする請求項11に記載のシート収容装置。
  13. 前記ステープラーは、
    前記揺動トレイと一体で揺動することを特徴とする請求項11または12に記載のシート収容装置。
  14. 画像読取部とこれよりも下方の画像形成部とを有し前記画像読取部の直下の位置に空間が設けられてなる画像形成装置と、
    当該画像形成装置の空間に配置される請求項1〜13のいずれか1項に記載のシート収容装置と、
    を含むことを特徴とする画像形成システム。
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