JP2016113265A - シート後処理装置 - Google Patents

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Hiromichi Toda
拓道 戸田
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Abstract

【課題】カールしたシートが中間トレイ上に残留した場合でもそのシートの残留を検出することを可能にするシート後処理装置を提供すること。【解決手段】中間トレイ200上の、シート検出センサー375の検出可能領域外にシートSHTが残留している蓋然性が高い場合には、中間トレイ200を(a)の水平姿勢から(b)の傾斜姿勢に遷移させ、FD整合部材231をXa方向一杯まで移動させると、(c)のX方向にリターンさせ、その後、中間トレイ200を(d)の水平姿勢に戻す。中間トレイ200上にシートSHTが残留している場合には、FD整合部材231の往復移動により、そのシートSHTが移動して、シート検出センサー375の検出可能範囲内に入れば、そのシートSHTの検出が可能になる。【選択図】図17

Description

本発明は、画像形成装置から排出されたシートに後処理を施すシート後処理装置に関する。
プリンターなどの画像形成装置から排出された画像形成後のシートを中間トレイに一旦収容し、整合などの処理を施した後、搬送し、排紙トレイに収容するシート後処理装置が開発されている。
このシート後処理装置のように中間トレイから排紙トレイにシートを搬送する構成では、搬送途中でジャム(紙詰まり)が発生することにより中間トレイ上にシートが残留してしまうことがあり得る。このため、残留したシートを検出するための検出センサーが中間トレイに設けられるようになっている。搬送されるべきシートが中間トレイ上に残留していることを検出できれば、その旨をユーザーに通知したり、画像形成装置に通知して以降のプリント動作を中断させたりする制御が可能になる。
中間トレイに設けられる検出センサーとしては、例えば発光素子と受光素子を備える反射型の光学センサーがある。光学センサーが用いられる場合、光学センサーが中間トレイよりも下の位置に配置され、発光素子から上方に発せられた光が中間トレイに設けられた透孔を介して中間トレイ上のシートに当たって反射すると、その反射光が当該透孔を介して受光素子で受光されることにより当該シートを検出する構成が多い。
特開2007−297202号公報 特開2003−40489号公報
画像形成装置で使用される用紙を含むシートには、紙種、厚みなどによってカールが発生し易いものが存在する。
カールしたシートが中間トレイから排紙トレイへの搬送中のジャムにより中間トレイ上に残留した場合、カールの度合い(反りの大きさ)によっては、シートの浮いている部分の、中間トレイのシート載置面からの高さが高くなり、その浮いている部分が検出センサーの高さ方向の検出可能範囲の域外に位置していると、検出センサーの真上にシートが存していてもそのシートを検出できないことが生じる。このような問題は、光学センサーを用いる場合に限られない。例えば、傾倒可能な細い棒状のアクチュエーターの上にシートが乗ったときにそのシートの重みによってアクチュエーターが倒れることによりシートを検出するアクチュエーター付のスイッチなどでも同様に生じ得る。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、カールしたシートが中間トレイ上に残留したとしてもそのシートの残留を検出することを可能にするシート後処理装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係るシート後処理装置は、画像形成装置から排出されたシートが積載される中間トレイと、前記中間トレイ上のシートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送されて来たシートを収容する排紙トレイと、前記中間トレイ上のシートを検出する検出手段と、前記中間トレイ上において前記検出手段が検出できない位置にシートが残留していると想定される場合に当該残留シートの検出が可能になるように、当該残留シートと当該検出手段の少なくとも一方を相対的に移動させる所定の動作を行う移動手段と、を備えることを特徴とする。
また、前記中間トレイ上のシートを整合する整合手段を備え、前記整合手段は、前記中間トレイ上のシートの排出方向先端縁と後端縁の一方または両方のそれぞれに当接して前記排出方向に沿った縦方向に移動可能な第1の整合部材、および前記中間トレイ上のシートの前記排出方向に直交する幅方向両端縁の一方または両方のそれぞれに当接して前記幅方向に移動可能な第2の整合部材の少なくとも一方を有し、前記移動手段は、前記残留シートに当接して当該残留シートを移動させる移動部材を有し、前記第1と第2の整合部材は、それぞれ前記残留シートを前記縦方向及び幅方向に移動させる際の前記移動部材を兼ねるとしても良い。
ここで、前記整合手段は、前記第1と第2の整合部材の両方を有し、前記移動手段は、前記残留シートに前記縦方向中央部と端部のいずれか一方が他方よりも上側に突出した第1状態のカールおよび前記幅方向中央部と端部のいずれか一方が他方よりも上側に突出した第2状態のカールのうちいずれのカールが発生し易いかを判断する判断手段を備え、前記第1状態のカールが発生し易いことを判断すると前記第1の整合部材を移動させ、前記第2状態のカールが発生し易いことを判断すると前記第2の整合部材を移動させるとしても良い。
また、前記排紙トレイは、前記幅方向に前記中間トレイに対して装置正面側に配置され、前記第2の整合部材は、前記中間トレイ上のシートの装置正面側の幅方向端縁に当接する正面側の整合部材と装置背面側の幅方向端縁に当接する背面側の整合部材のそれぞれがあり、前記中間トレイは、前記背面側の整合部材のみと一緒に昇降可能であり、前記中間トレイが下降している第1姿勢において前記正面側と背面側のそれぞれの整合部材により当該中間トレイ上のシートの前記幅方向の整合が行われ、前記中間トレイが上昇している第2姿勢において前記背面側の整合部材のみにより当該中間トレイ上のシートが装置背面側から装置正面側に向かって押し出す動作が実行され、前記背面側の整合部材が、前記中間トレイ上のシートを搬送する際の前記搬送手段および前記残留シートを幅方向に移動させる際の前記移動部材の両方を兼ねるとしても良い。
さらに、前記画像形成装置のシート排出口と前記中間トレイの間の位置に配され、前記画像形成装置から排出されたシートを当該中間トレイに案内するガイド部材を備え、前記中間トレイは、昇降可能であり、前記ガイド部材は、前記シートの排出方向上流側の支点を中心に当該排出方向下流側の端部が上下に揺動可能であり、前記中間トレイが下降している第1姿勢では、当該ガイド部材の上面が当該中間トレイのシート載置面に沿うように倒れた姿勢になり、前記中間トレイが上昇している第2姿勢では、当該ガイド部材の前記排出方向下流側の端部が当該中間トレイの高さ位置に揃うように起き上がった姿勢になり、前記整合手段は、前記中間トレイ上のシートの排出方向先端縁に当接して前記縦方向に移動可能な第1の整合部材を有し、前記中間トレイが前記第1姿勢のときに前記整合を実行し、前記搬送手段は、前記中間トレイが前記第2姿勢のときに前記搬送を実行し、前記移動手段は、前記所定の動作として、前記中間トレイが前記第2姿勢のときに前記搬送手段による搬送動作の終了後に、前記中間トレイを前記第2姿勢から第1姿勢に遷移させた状態で、前記第1の整合部材を前記排出方向下流側から上流側に向かって移動させるとしても良い。
ここで、前記移動手段は、前記第1の整合部材を前記排出方向下流側から上流側に向かって移動させた後、前記中間トレイを前記第1姿勢から元の第2姿勢に遷移させるとしても良い。
また、前記移動手段は、前記所定の動作を所定条件が満たされた場合にのみ実行するとしても良い。
ここで、前記所定条件は、前記中間トレイ上のシートの種類、厚みおよびサイズの少なくとも一つが当該シートにカールが発生し易いものとして予め決められた種類、厚みおよびサイズと一致しているという条件を含むとしても良い。
また、前記所定条件は、前記画像形成装置の設置環境が前記シートにカールが発生し易いものとして予め決められた環境と一致しているという条件を含むとしても良い。
さらに、前記所定条件は、前記搬送手段による搬送終了後であること、画像形成装置による画像形成ジョブが終了後、次の画像形成ジョブの開始までの間であること、当該シート後処理装置の電源が投入されたこと、および紙詰まり発生の検出後に当該紙詰まりの検出された状態が解除されたことの少なくとも一つであるという条件を含むとしても良い。
また、前記移動手段は、前記所定の動作を複数回実行するとしても良い。
さらに、前記中間トレイ上に残留していると想定される残留シートが前記所定の動作により前記検出手段により検出された場合に、当該残留紙が存する旨をユーザーに通知する通知手段、またはその旨を前記画像形成装置に通知する通知手段を備えるとしても良い。
上記の構成をとれば、中間トレイ上の、検出手段が検出できない位置に例えばカールしたシートが残留している場合に、当該残留シートと検出手段の少なくとも一方を移動させる動作により、当該残留シートのうち、カールによる浮き部分以外の、中間トレイのシート載置面と接触している部分が検出手段に近づき、その接触部分を含むシート部分が検出手段の検出可能域内に位置するようになれば、その残留シートの検出が可能になる。
(a)は、画像形成装置とシート後処理装置を含む画像形成システムの外観を示す斜視図であり、(b)は、(a)に示されている排紙トレイの近傍の拡大図である。 画像形成装置の構成を模式的に示す正面図である。 画像形成装置の電子制御系統の構成を示すブロック図である。 シート後処理装置の外観を示す斜視図である。 シート後処理装置において、中間トレイのシート載置面が水平になっているときの外観を示す斜視図である。 (a)は、図4に示す線分VI(a)−VI(a)に沿った断面図であり、(b)は、図5に示す線分VI(b)−VI(b)に沿った断面図である。 シート検出センサーの構成を示す図である。 シート後処理装置の電子制御系統の構成を示すブロック図である。 シート後処理装置の中間トレイにおいて、画像形成装置から排紙されたシートの束が整合されるときの様子を示す斜視図である。 図9に示す線分IX−IXに沿った断面図である。 シート後処理装置の中間トレイにおいて、整合されたシートの束がFD方向に搬送される様子を示す斜視図である。 シート後処理装置の中間トレイにおいて、ステープラーによって綴じられた後のシートの束の全体が排出位置まで搬送される様子を示す斜視図である。 シート後処理装置の中間トレイがシートの束を載せたまま水平姿勢に遷移したときの外観を示す斜視図である。 シート後処理装置の中間トレイにおいて、押出部材がシートの束を中間トレイから排紙トレイへ向けて押し出している様子を示す斜視図である。 シート後処理装置の排紙トレイにシートの束が収容されている様子を示す斜視図である。 シート後処理装置の中間トレイ上にカールが生じているシートが載置されている様子を示す斜視図である。 (a)〜(d)は、FDカールが生じたシートを中間トレイ上で移動させる動作を順番に示した模式図である。 (a)〜(e)は、CDカールが生じたシートを中間トレイ上で移動させる動作を順番に示した模式図である。 シート後処理装置で実行される制御の内容を示すフローチャートである。 整合処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 ステープル処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 シート排出処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 再検出要否判断処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 シート情報テーブルの内容を示す図である。 環境情報テーブルの内容を示す図である。 残留紙移動処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 カール選択情報テーブルの内容を示す図である。
以下、本発明に係るシート後処理装置を含む画像形成システムの実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
[画像形成システムの外観]
図1(a)は、本発明の実施形態に係る画像形成システムの外観を示す斜視図である。
画像形成システムは、画像形成装置として複合機(multi-function peripheral:MFP)100を備えている。さらに、MFP100の筐体内にはシート後処理装置(以下、「後処理装置」と略する。)150が組み込まれ、MFP100と一体化されている。
MFP100は、デスクトップ型であり、筐体の背が机上に設置可能な程度に低いものであり、スキャナー、カラーコピーおよびカラープリンターの機能を併せ持つ。その筐体の上面には、自動原稿送り装置(auto document feeder:ADF)110が開閉可能に装着されている。ADF110の直下の筐体部分にはスキャナー120が内蔵されている。
スキャナー120の直下には隙間130が開いており、その奥に排紙部140が設置されている。すなわち、MFP100は胴内排紙型であり、この隙間130を排紙空間として利用する。この排紙空間130の中に後処理装置150が装着されている。
MFP100の前面のうち、排紙空間130の手前に位置する部分には排紙トレイ210が配置されており、その横には操作パネル170が配置されている。後処理装置150よりも下の筐体部分にはプリンター部180が内蔵されており、その底部に給紙カセット11が引き出し可能に取り付けられている。
図1(b)は、排紙トレイ210の近傍の拡大図である。後処理装置150は、排紙部140から排紙空間130の中へ排紙された1枚のシートまたはシートの束STCに対して後処理を行い、その後、シートの束STCを排紙空間130の外へ押し出す。押し出されたシートの束STCが、図1(b)に示されているように排紙トレイ210に収容される。排紙部140から1枚のシートだけが排紙された場合も同様である。後処理には例えば、シートを整合する処理、ステープラーで綴じる処理、押し出す処理が含まれる。
以下、MFP100において操作パネル170が配置されている側を装置正面側、装置正面側からMFP100を見たときに、後側(奥側)を装置背面側という場合がある。
[画像形成装置の構成]
図2は、MFP100の構成を模式的に示す正面図であり、主にプリンター部180の内部構造を示している。
図2に示すようにプリンター部180は、給送部10、作像部20、定着部30および排紙部40を備え、画像データに基づいてシートにトナー像を形成する画像形成動作を実行する。画像形成動作には、シートの片面(表面)にのみ画像を形成する片面モードと、シートの表面と裏面のそれぞれに画像を形成する両面モードが含まれる。
給送部10は、ローラー群12、13、14を利用して給紙カセット11からシートSHTを1枚ずつ作像部20へ給送する。給紙カセット11に収容可能なシートSHTの材質は紙または樹脂であり、A3、A4、A5、B4などの各サイズのシートをユーザーが選択的に給紙カセット11にセットすることが可能な構成になっている。
給紙カセット11には、セットされているシートのサイズを検出するシートサイズ検出センサー11aが設けられている。シートサイズ検出センサー11aにより検出されたシートサイズの情報は、第1制御部60(図3)に送られる。
また、給紙カセット11の近傍の位置には、MFP100の周辺環境における温湿度を検出する温湿度検出センサー11bが設けられている。温湿度検出センサー11bにより検出された装置周辺の温湿度の情報は、第1制御部60に送られる。
作像部20は、給送部10から送られたシートSH2の上にトナー像を形成する。具体的には、4つの作像ユニット21Y、21M、21C、21Kのそれぞれがまず、露光部26からのレーザー光により感光体ドラム25Y、25M、25C、25Kの表面を画像データに基づいたパターンで露光し、その表面に静電潜像を作像する。作像ユニット21Y〜21Kは、次にその静電潜像を、対応する色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の各色のトナーで現像する。
感光体ドラム25Y〜25K上の現像によるトナー像は、1次転写ローラー22Y、22M、22C、22Kと感光体ドラム25Y、25M、25C、25Kとの間に生じる電界による静電作用により感光体ドラム25Y〜25Kから中間転写ベルト23の表面上に転写される(一次転写)。この一次転写の際、各色のトナー像が、同図の反時計方向に周回走行する中間転写ベルト23の同じ位置に重ね合わせて転写されるように、作像ユニット21Y〜21Kによる各色の作像動作が中間転写ベルト23の走行方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。この一次転写により、中間転写ベルト23上にカラートナー像が形成される。
中間転写ベルト23上のカラートナー像は、中間転写ベルト23の走行により二次転写ローラー24に向かう。中間転写ベルト23上のカラートナー像が二次転写ローラー24に到達するタイミングに合わせて、給送部10からシートSH2が搬送されて来ており、そのシートSH2が中間転写ベルト23と二次転写ローラー24との間のニップを通る際に、中間転写ベルト23上のカラートナー像が二次転写ローラー24による静電作用によりシートSH2の表面へ転写される(二次転写)。二次転写ローラー24を通過したシートSH2は、定着部30へ搬送される。
定着部30は、二次転写ローラー24を通過したシートSH2の上のカラートナー像を熱定着させる。具体的には、定着ローラー31と加圧ローラー32との間のニップにシートSH2が通紙されるとき、定着ローラー31に内蔵されるヒーターの熱がシートSH2の表面へ加えられ、シートSH2の加熱部分に対して加圧ローラー32による圧力が加えられる。定着ローラー31からの熱と加圧ローラー32からの圧力とにより、カラートナー像がシートSH2の表面上に定着する。定着ローラー31の温度は、温度センサー34により検出され、定着ローラー31の温度が定着に適した定着温度に維持されるように、温度センサー34の温度検出結果に基づきヒーターの加熱量が制御される。
排紙部40は、定着後のシートを排紙空間130へ排紙する。図2において排紙部40は、切換板41、排紙口42、排紙ローラー43、反転口44、反転ローラー45、反転ガイド板46、および反転経路47を含む。
切換板41は、定着部30を通過した後のシートの通路を排紙ローラー43への通路と反転ローラー45への通路のいずれかに切り換える。
具体的には、片面モード時の画像形成後のシートおよび両面モード時に表面と裏面への画像形成後のシートについては、排紙ローラー43への通路に切り換えられる。一方、両面モード時に表面への画像形成後のシートであり裏面への画像形成が未だ行われていないシートについては、反転ローラー45への通路に切り換えられる。
排紙ローラー43は、切換板41に沿って移動してきたシートSH3を排紙口42から排紙空間130の下部へ送り出し、後処理装置150に収容させる。
反転ガイド板46は、反転口44の外側から排紙空間130の天井131へ向けて延びて、その天井131から少し離れた位置に支持されており、その天井131との隙間に、両面モード時に表面への画像形成後のシートSH4を待機させる場所を確保する。
反転ローラー45は、両面モード時に、切換板41に沿って移動してきたシートSH4を反転口44から排紙空間130の上部へ送り出して反転ガイド板46の上へ載せ、そのシートSH4の後端が自身を通過する直前に逆回転して、そのシートSH4を反転ガイド板46から反転口44の中へ取り込み、反転経路47へ送る(スイッチバック)。
反転経路47は、反転ローラー45によって送られるシートSH5を複数のローラー対の駆動力で給送部10内のローラー対14へ戻す。その後、そのシートSH5は給送部10により作像部20へ送られ、作像部20で形成されたカラートナー像がシートSH5の裏面に形成される。そのシートSH5は、再び定着部30の処理を受けて、排紙部40において排紙ローラー43によって排紙され、後処理装置150に収容される。
[画像形成装置の電子制御系統]
図3は、MFP100の電子制御系統の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、この電子制御系統ではプリンター部180、操作部50、第1制御部60および第1通信部80がバス90を通して互いに通信可能に接続されている。
操作部50は、ユーザーの操作または外部の電子機器との通信を通してプリントジョブの要求とプリント対象の画像データとを受け付けて、それらを第1制御部60へ伝える。
操作部50は、操作パネル170、スキャナー120、および外部インタフェース(I/F)52を含む。操作パネル170は、図1(a)に描かれているように、押しボタン、タッチパネル、およびディスプレイを含む。操作パネル170は、操作画面および各種パラメーターの入力画面等のGUI画面をディスプレイに表示して、ユーザーによる操作入力を受け付けて、受け付けた操作情報を第1制御部60へ伝える。
スキャナー120は、ADF110が自動的に取り込んだ原稿、またはユーザーがADF110の直下の原稿台に載せた原稿の面に光を照射し、その反射光をセンサーにより光電変換して画像データを生成するスキャンジョブを実行する。スキャンジョブにより生成された画像データは、外部I/F52を介して外部のメモリーに保存される。
また、外部I/F52は、ネットワーク接続された他の電子機器と通信することができ、プリント対象の画像データをそれらの電子機器から受信する。
第1制御部60は、CPU61、RAM62およびROM63を含む。
CPU61は、ファームウェアに従って、バス90に接続されたプリンター部180、操作部50、第1通信部80を制御する。RAM62は、CPU61がファームウェアを実行する際の作業領域をCPU61に提供すると共に、操作部50が受け付けた画像データを保存する。ROM63は、書き込み不可の半導体メモリーであり、ファームウェアを格納する。
CPU61が各種ファームウェアを実行することにより、第1制御部60は操作部50からの操作情報に基づき、MFP100内の各要素を制御する。具体的には、第1制御部60は、操作部50に操作画面を表示させてユーザーによる操作入力を受け付けさせる。この操作には、スキャンジョブ、プリントジョブ、コピージョブの実行指示、後処理装置150による後処理に関する指示などが含まれる。
第1制御部60は、操作部50が受け付けたユーザーの操作入力に基づきスキャンジョブやプリントジョブの実行などの各処理をプリンター部180、スキャナー120などに実行させる。また、後処理に関する指示が受け付けられた場合には、第1制御部60は、ジョブ開始時にその指示内容を示すジョブ情報を後処理装置150に送信する。このジョブ情報には、プリントジョブとコピージョブにおけるプリント枚数(全枚数)P、シートのサイズ、排紙時のシートの姿勢(縦置きと横置きとの別)、画像形成モード(片面モードと両面モードの別)、後処理実行の要否、後処理の種類、部数、ステープル綴じする場合のシートの綴じ枚数Nなどが含まれる。
さらに、第1制御部60は、ジョブ実行中に排紙部40による排紙の予告、すなわちその排紙のタイミングを前もって通知するための信号を後処理装置150へ送る。また、シートサイズ検出センサー11aにより検出されたシートサイズの情報、および温湿度検出センサー11bにより検出された装置周辺の温湿度の情報を後処理装置150に送る。
例えば、操作部50がユーザーからのプリントジョブまたはコピージョブを受け付けたとき、第1制御部60は、ジョブで用いられるべき画像データを操作部50からRAM62へ転送させる。この画像データは、プリントジョブの場合には、外部I/F52から取得された画像データであり、コピージョブの場合には、スキャナー120で生成された画像データである。
第1制御部60は次に、そのジョブの示す画像形成条件に従って、給送部10には給送すべきシートの種類とその給送のタイミングとを指定し、作像部20には形成すべきトナー像を表す画像データを提供し、定着部30には、維持すべき定着ローラー31の表面温度を指定し、排紙部40にはシートを後処理装置150に収容させるべきか、反転ガイド板46の上で反転させるべきかを指示する。
第1通信部80は、後処理装置150の電子制御系統と有線または無線で通信し、特に第1制御部60と後処理装置150の制御部との間での情報交換を中継する。
[後処理装置の構造]
図4、図5は、後処理装置150の外観を示す斜視図である。図6(a)は、図4に示す線分VI(a)−VI(a)に沿った断面図であり、図6(b)は、図5に示す線分VI(b)−VI(b)に沿った断面図である。
図4〜図6に示すように後処理装置150は、中間トレイ200、排紙トレイ210、CD整合部材221,222、FD整合部材231、FD搬送部材232、保持部材241,242、ステープラー250、押出部材260、およびガイド部材280を備える。
中間トレイ200は、MFP100の排紙口42から排出されたシートが一時的に積載収容されるトレイであり、MFP100からのシートの排出方向(図4〜図6に示されているX軸方向であり、以下「FD方向」という。)に対するシート載置面200Eの傾きを変更可能である。図4は、シート載置面200Eが水平に対して傾斜している様子を示し、図5は、シート載置面200Eが水平になっている様子を示している。以下、シート載置面200Eが傾斜している場合の中間トレイ200の姿勢(図4)を傾斜姿勢といい、シート載置面200Eが水平になっている場合の中間トレイ200の姿勢(図5)を水平姿勢という。
排紙トレイ210は、排出方向(FD方向)に対して垂直な幅方向(図4〜図6に示されているY軸方向であり、以下「CD方向」という。)において中間トレイ200に対して立壁211を隔てて装置正面側に隣接配置される。
CD整合部材221、222は、中間トレイ200が傾斜姿勢のときにシート載置面200E上でCD方向においてシートの束を両側から挟んで整合させる。
FD整合部材231とFD搬送部材232は、中間トレイ200が傾斜姿勢のときにシート載置面200E上でFD方向においてシートの束を両側から挟んでFD方向へ搬送する。ステープル綴じが行われる場合にはシートの束をステープラー250によるステープル綴じ位置までFD方向に搬送する動作を行う。また、シートの全体がシート載置面200Eに載置される位置(排出位置)までFD方向に搬送させる動作も行う。
保持部材241,242は、中間トレイ200が傾斜姿勢のときに、それぞれの先端部がシート載置面200Eから突出して、シート載置面200E上のシートを傾斜方向の下側から保持して、シートの傾斜方向の下方への滑落を防ぐ。
ステープラー250は、シート載置面200E上のシートの束をステープル綴じする。
押出部材260は、中間トレイ200が水平姿勢にあるときにシート載置面200E上でCD方向に往復運動して、シート載置面200E上のシートを装置正面側の排紙トレイ210に向けて押し出す動作を実行する。
ガイド部材280は、MFP100の排紙口42と中間トレイ200の間の位置に配され、排紙口42から排紙されたシートをシート載置面200Eに案内する部材であり、中間トレイ200の傾斜姿勢から水平姿勢への姿勢変更と水平姿勢から傾斜姿勢への姿勢変更のそれぞれに伴って上下に揺動する構成になっている。
以下、これらの部材の詳細について説明する。
−中間トレイ−
図4〜図6に示すように中間トレイ200は、FD方向の端部のうち、排紙口42から遠い方200A(以下、「中間トレイ200の上端部」という。)に支軸201を含む。支軸201は、後処理装置150の筐体202に軸支されている。
中間トレイ200は、支軸201を中心に、FD方向の端部のうち排紙口42に近い方200B(以下、「中間トレイ200の下端部」という。)を上下に揺動可能であり、中間トレイ200の下端部200Bを上下に変位させることにより、FD方向に対する載置面200Eの傾きを変更する。
具体的には、MFP100から中間トレイ200へ1枚ずつ排紙されたシートのトータルの枚数が1部のシートの束を構成するシート枚数に至るまでの期間では、中間トレイ200は、図4、図6(a)に示すように傾斜姿勢になる。この期間中に中間トレイ200上では、MFP100から排紙されたシートに対して整合等の後処理が行われる。
一方、1部のシートの束が中間トレイ200から排紙トレイ210へ押し出される期間では、中間トレイ200は、図5、図6(b)に示すように水平姿勢に遷移する。これにより、中間トレイ200から排紙トレイ210へのシートの搬送路が形成される。
図4に示すように排紙口42のすぐ外側には、排紙ガイド板203が設置されている。
排紙ガイド板203は、排紙口42から排紙されたシートを中間トレイ200のシート載置面200Eへ案内する。1枚のシートが排紙口42から排紙される度に、そのシートがシート載置面200E上に載った後、シート載置面200Eの傾斜に沿って下方に滑落し、シートの排出方向後端縁が筐体202の下端部の側面207に当たって停止する。これにより、各シートが筐体202の側面207に接触する位置に揃う。
図5に示すように中間トレイ200の下端部200Bの近傍には、シート検出センサー375が埋め込まれている。シート検出センサー375は、図7に示すように発光素子375aと受光素子375bを有する反射型の光学センサーであり、中間トレイ200上に存するシートSHTを光学的に検出する。
具体的には、発光素子375aから出射した光Laが中間トレイ200に開けられた透孔200Fを通過して、中間トレイ200上のシートSHTに当たると、その反射光Lbが透孔200Fを介して受光素子375bで受光され、光電変換によりシートSHTが存在する旨の検出信号が出力される構成になっている。中間トレイ200上にシートSHTが存在しない、または存在するがカールにより上方に浮いてしまい、高さ方向にシート検出センサー375の検出可能範囲(例えば、数ミリまたは十数ミリ程度)内に入っていないために、反射光Lbを受光素子375bで受光できない場合には、シートSHTが存在しない旨の検出信号が出力される。この検出信号は、後述の第2制御部300(図8)に出力される。
図5に戻って中間トレイ200が水平姿勢にあるときには、シート載置面200Eが中間トレイ200と排紙トレイ210との間を仕切る立壁211の上端よりも高い位置になるように構成されている。これにより、中間トレイ200に収容されたシートを立壁211に妨げられることなく排紙トレイ210へ搬送することができる。
中間トレイ200の揺動は、図6(b)に示すように中間トレイ200の下方に配置されたリフトモーター204とカム機構205の動作により実行される。リフトモーター204のシャフトの回転力がカム機構205により中間トレイ200の上下方向の揺動力に変換され、変換された揺動力により中間トレイ200が支軸201を中心に揺動することにより、中間トレイ200の姿勢変更が実行される。
−排紙トレイ−
図4と図5に示すように排紙トレイ210の載置面は、中間トレイ200との間を仕切る立壁211からCD方向(Y軸方向)に対して斜め上方へ傾いている。排紙トレイ210の載置面の傾斜により、中間トレイ200から押し出されたシートは、その傾斜方向の下端が立壁211に接触する位置に揃う。
−CD整合部材−
図4に示すようにCD整合部材221,222は、中間トレイ200のシート載置面200EのCD方向(Y軸方向)における両側の縁部をホーム位置として、中間トレイ200が傾斜姿勢にあるときにCD方向に往復運動可能である。
装置背面側のCD整合部材221は、引張バネ(不図示)を介して筐体202の装置背面側のフレーム(不図示)と連結されている。この引張バネの引張力よりCD整合部材221の背面が、隣接する押出部材260の延長部261(図5、図6(b))に接触する。CD整合部材221は、押出部材260が排紙トレイ210へ向かって前進するときは押出部材260の延長部261に押されて同じ方向へ前進し、押出部材260が元の位置へ向かって後退するときは引張バネに引かれて同じ方向へ後退する。つまりCD整合部材221は、押出部材260と連動する構成になっている。
一方、装置正面側のCD整合部材222の駆動は、CD整合モーターと駆動機構(不図示)により行われる。CD整合モーターは、後述の第2制御部からの駆動信号に応じてシャフトを回転させ、駆動機構がそのシャフトの回転力をCD整合部材222の往復運動の駆動力に変換する。このようにCD整合部材222は、CD整合部材221とは独立して駆動される。また、CD整合部材221,222は、中間トレイ200の姿勢変更に伴って中間トレイ200と一緒に移動することはなく、筐体202にCD方向に移動可能に支持されている。
−FD整合部材−
図4に示すようにFD整合部材231は、中間トレイ200が傾斜姿勢のときに、シート載置面200Eに設けられたFD方向(X軸方向)の溝208からFD整合部材231の上端部が突出した状態で、溝208に沿って往復運動可能である。FD整合部材231は、シート載置面200E上のシートのFD方向における先端部に接触してそのシートをFD方向へ先導するようにして搬送する。
また、FD整合部材231は、図5、図6(b)に示すように中間トレイ200の上端部200Aに位置するとき、基端部231B(図4)を軸としてその上端部231Aを揺動させてシート載置面200Eの溝208の中へ倒れ込み、その溝208内のホーム位置HM1へ退避可能になっている。FD整合部材231は、中間トレイ200の姿勢変更に伴って中間トレイ200と一体に移動する。
FD整合部材231の駆動は、FD整合モーターと駆動機構(不図示)により行われる。FD整合モーターは、例えばステッピングモーターであり、後述の第2制御部からの駆動信号に応じてシャフトを回転させ、駆動機構がそのシャフトの回転力をFD整合部材231の往復運動の駆動力に変換する。
−FD搬送部材−
図4に示すようにFD搬送部材232は、中間トレイ200が傾斜姿勢にあるとき、シート載置面200Eに設けられたFD方向の溝209からFD搬送部材232の上端部が突出した状態で、溝209に沿って往復運動可能である。FD搬送部材232は、シート載置面200E上のシートのFD方向における後端縁に接触してそのシートをFD方向へ推し進めるようにして搬送する。
FD搬送部材232は、図6(a)に示すように中間トレイ200の下端部200Bからその傾斜の延長方向に更に下降し続けることにより、筐体202の下端部の側面207よりも下側のホーム位置HM2へ退避可能である。FD搬送部材232は、中間トレイ200の姿勢変更に伴って中間トレイ200と一緒に移動することはなく、筐体202にFD方向に移動可能に支持されている。
FD搬送部材232の駆動は、FD搬送モーターと駆動機構(不図示)により行われる。FD搬送モーターは、例えばステッピングモーターであり、後述の第2制御部からの駆動信号に応じてシャフトを回転させ、駆動機構がそのシャフトの回転力をFD搬送部材232の往復運動の駆動力に変換する。このようにFD搬送部材232の移動は、FD整合部材231とは独立して行われる。
−保持部材−
図4、図5に示すように一対の保持部材241,242は、中間トレイ200の下端部200Bに配されている。いずれの保持部材もシート載置面200Eに設けられた開口の中に没入している退避位置と、保持部材の上端部が開口から上方に突出した突出位置とに切り換え可能になっている。図4〜図6は、保持部材241,242が突出位置に位置している様子を示している。保持部材241,242は、中間トレイ200の姿勢変更に伴って中間トレイ200と一体に移動する。保持部材241,242の退避位置と突出位置の切り換えは、ここでは切換ソレノイドの駆動力により行われるが、例えば直動モーターなどの他のアクチュエータを用いるとしても良い。
−ステープラー−
図4、図5に示すようにステープラー250は、中間トレイ200の支軸201の近傍に設置され、上下方向に隙間を介して配された針打出し部と針受け部を含む。ステープラー250は、針打出し部と針受け部の間の隙間にシートの束の角が位置した状態で、そのシートの束を針打出し部と針受け部とで上側と下側の両方から挟み込むことにより、そのシートの束の角にステープル針を打ち込む。これにより、そのシートの束が綴じられる。
−押出部材−
図4に示すように中間トレイ200が傾斜姿勢のときに押出部材260は、シート載置面200E上のCD方向(Y軸方向)における装置背面側の縁部に位置して、CD整合部材221に当接している。シート載置面200Eには、図5に示すように押出部材260を案内するためのCD方向の溝200P、200Q、200Rが設けられている。
押出部材260は、CD整合部材221との当接状態を保ったまま、溝200P〜200Rに沿ってシート載置面200E上をCD方向の一方の縁から反対側の縁まで往復運動可能である。更に、押出部材260は、中間トレイ200が水平姿勢のときには、傾斜姿勢のときの位置(図4)よりもCD方向に(Y軸の負方向へ)移動して、シート載置面200Eの外の位置へ退避可能になっている。押出部材260は、中間トレイ200の姿勢変更に伴って中間トレイ200と一体に移動する。
押出部材260の駆動は、CD搬送モーターと駆動機構(不図示)により行われる。CD搬送モーターは、後述の第2制御部からの駆動信号に応じてシャフトを回転させ、駆動機構がそのシャフトの回転力を押出部材260の往復運動の駆動力に変換する。
−ガイド部材−
図4〜図6に示すようにガイド部材280は、後処理装置150のうち、中間トレイ200の下端部200Bよりも下側(X軸の負側)の領域に配されている。ガイド部材280は、排紙口42に近い方の端部を軸に、遠い方の端部を上下に揺動可能である。
図4、図6(a)に示すように、中間トレイ200が傾斜姿勢にあるときには、ガイド部材280が下方に倒れてガイド部材280の上面がFD方向と平行になり、シート載置面200Eの延長部分と一致する。これにより、排紙口42から排紙されたシートは、ガイド部材280の上面に沿ってシート載置面200Eに案内される。
一方、図5、図6(b)に示すように中間トレイ200が水平姿勢にあるときには、ガイド部材280が起き上がった状態になり、ガイド部材280の、排紙口42から遠い方の端部(排出方向下流側の端部)がシート載置面200Eと略同じ高さになり、高さ位置が揃うようになる。これにより、排紙口42から排紙されたシートが中間トレイ200の下部へ侵入することが阻止される。
ガイド部材280の揺動は、FD搬送部材232の移動に連動して行われる。具体的には、FD搬送部材232への駆動力がガイド部材280の揺動機構に伝達される構成になっている。図6(a)の破線で示すようにFD搬送部材232がホーム位置HM2に位置しているときには、ガイド部材280が倒れた姿勢になり、図6(b)に示すようにFD搬送部材232がPRV領域まで移動したときには、ガイド部材280が起き上がった姿勢になるように揺動機構に駆動力が伝達される。
[後処理装置の電子制御系統]
図8は、後処理装置150の電子制御系統の構成を示すブロック図である。
同図に示すように第2制御部300がバス390を通して、駆動部310〜360、シート検出センサー375、および第2通信部380へ通信可能に接続されている。
−駆動部−
駆動部は、整合部310、搬送部320、保持部330、綴じ部340、収容部350および押出部360からなる。これらの駆動部は、いずれも可動部材の動力源に対するドライバーであり、可動部材を動作させる際、第2制御部300からの駆動信号に応じてその可動部材の動力源を制御する。
整合部310は、CD整合部材221,222、FD整合部材231および押出部材260にシートを整合させる際に、CD整合モーター、FD整合モーターおよびCD搬送モーターを制御する。
搬送部320は、FD整合部材231とFD搬送部材232にシートをFD方向へ搬送させる際にFD整合モーターとFD搬送モーターとを制御する。
保持部330は、保持部材241,242を突出位置と退避位置の切り換えの際に切換ソレノイドを制御する。綴じ部340は、ステープラー250によるシートの束ね加工を制御する。収容部350は、中間トレイ200を支軸201まわりに揺動させる際にリフトモーター204を制御する。押出部360は、押出部材260にシートを押し出させる際にCD搬送モーターを制御する。
整合部310〜押出部360は、可動部材の位置または姿勢を検出するための位置センサーを含み、これらの位置センサーで検出された可動部材の位置または姿勢を第2制御部300へ通知する。
−第2制御部−
第2制御部300は、CPU301、RAM302、ROM303および情報テーブル記憶部304を含む。
CPU301は、ファームウェアに従って整合部310〜押出部360を制御する。また、CPU301は、残留紙判断処理部305および残留紙移動処理部306を有する。残留紙判断処理部305は、後述の再検出要否判断処理を実行し、残留紙移動処理部306は、後述の残留紙移動処理を実行する。
RAM302は、CPU301がファームウェアを実行する際の作業領域をCPU301に提供する。ROM303は、ファームウェアを格納する。
情報テーブル記憶部304は、シート情報テーブル307、環境情報テーブル308およびカール選択情報テーブル309を格納している記憶部である。各情報テーブル307〜309に書き込まれている情報は、再検出要否判断処理および残留紙移動処理において利用される。
このような構成において第2制御部300は、MFP100からのジョブ情報を受け付けると、実行すべき後処理の種類、ならびに後処理対象のシートの種類、サイズ、1部あたりの枚数、および部数等の情報を読み取る。
また、第2制御部300は、読み取った情報とMFP100からの排紙予告とに基づいて、整合部310〜押出部360に動作タイミングを指示する。
すなわち、整合部310にはシートを整合すべきタイミングが指示され、搬送部320にはFD方向へシートを搬送すべきタイミングと距離とが指示され、保持部330には、シートを保持すべきタイミングが指示される。また、ステープル綴じ部340にはステープル綴じの実行タイミングが指示され、収容部350には中間トレイ200の傾きを変化させるべきタイミングが指示され、押出部360には中間トレイ200からシートを押し出すべきタイミングが指示される。
また、第2制御部300は、シート検出センサー375の検出信号に基づきシート載置面200E上におけるシートの有無を検出する。この検出結果は、主に紙詰まり(ジャム)の検出と残留紙の検出に用いられる。
ここで、紙詰まりとは、シートが所定のタイミングを経過しても目標の位置まで達していない現象全般をいう。紙詰まりには、(a)中間トレイ200が傾斜姿勢のときにシート載置面200E上のシートをFD整合部材231とFD搬送部材232がFD方向に搬送する際の紙詰まりと、(b)中間トレイ200が水平姿勢のときにシート載置面200E上のシートを押出部材260が排紙トレイ210に向かって押し出す際の紙詰まりが含まれる。
第2制御部300は、(a)のシート搬送時と、(b)のシート押出時のそれぞれにおいて、その各動作の開始から所定時間が経過したときに本来、検出されるべきではないシートがシート検出センサー375により検出された場合に、そのシートが正常に搬送または押出が完了しなかったとして、そのシートの紙詰まりを判断する。紙詰まりの発生を検出すると、第2制御部300は、搬送動作、押出動作を中断させて、紙詰まりが発生した旨の警告をMFP100の第1制御部60に伝える。第1制御部60は、第2制御部300からの警告を受け付けると、後処理装置150で紙詰まりが発生している旨のメッセージを操作パネル170に表示させて、ユーザーに知らせる。
一方、残留紙とは、押出部材260によるシートの押出動作の後に中間トレイ200上に残留している残留シートのことであり、この残留紙にはカールしているシートが含まれる。この残留紙の検出動作の詳細は、後述する。
−第2通信部−
第2通信部380は、MFP100の第1通信部80と有線または無線で通信し、特に第1制御部60と第2制御部300との間での情報交換を中継する。
[後処理装置の動作]
図9〜図15は、後処理装置150が、MFP100から排紙されたシートに対して後処理を行う動作を工程順に示す図である。以下、これらの図面の順に後処理装置150の動作を説明する。
−整合動作−
MFP100から複数枚のシートが1枚ずつ後処理装置150へ排紙される度に、その排紙の予告がMFP100の第1制御部60から後処理装置150の第2制御部300へ通知される。その予告に応じて第2制御部300は、まず整合部310に整合部材221、222と押出部材260とを、その最初のシートが排紙され始めるよりも前に所定の位置(以下、「初期位置」という。)へ移動させて、そこで待機させる。
具体的には、第2制御部300は、後処理に関するジョブ情報を第1制御部60から取得し、そのジョブ情報からシートのサイズと姿勢とを読み取る。シートの「姿勢」とは、その短辺がFD方向に対して平行(横向き)であるか垂直(縦向き)であるかを表す。第2制御部300は次に、読み取った情報に基づいて、FD整合部材231、CD整合部材221、222および押出部材260の初期位置を算定して、整合部310に指示する。
FD整合部材231の初期位置は、その初期位置から筐体202の下端部の側面207までの距離がシートSHTのFD方向におけるサイズと一致するように決定される。
CD整合部材221、222と押出部材260の初期位置は、CD整合部材221と222の間のCD方向の距離がシートのCD方向におけるサイズと一致し、かつCD方向においてシートの角がステープラー250による所定の針打ち込み位置(ステープル綴じ位置)と同じ位置に揃えられるように決定される。
各部材の初期位置に基づいて整合部310は、FD整合モーターとCD整合モーターとの駆動時間を設定し、その設定に従って各整合モーターが駆動された結果、予告された排紙の開始前に整合部材221、222と押出部材260が初期位置へ移動して待機する。
MFP100からシートが排紙されるタイミングは、シートごとに第1制御部60から第2制御部300へ予告される。その予告を受ける度に第2制御部300は、整合部310に整合部材221、222と押出部材260とを以下のように、予告されたタイミングに合わせて小刻みに移動させて、排紙されたシートの束を整合させる。
図9は、中間トレイ200において、MFP100から排紙されたシートSHTの束が整合されるときの様子を示す斜視図である。
図9に示すようにMFP100の排紙口42から排紙されたシートSHTは、排紙口42のすぐ外側で排紙ガイド板203によって下方へ移動し、更に中間トレイ200のシート載置面200Eに沿って移動する。このシートSHTの移動は、排紙ローラー43(図2参照)の回転力による。シートSHTの後端が通過するまで排紙ローラー43は、回転を継続してシートSHTを移動させ続ける。
このとき、第2制御部300は、整合部310にCD整合部材221、222と押出部材260とを初期位置からシート載置面200EのCD方向(Y軸方向)の縁へ向けて少し移動させる一方、FD整合部材231を初期位置から載置面のFD方向(X軸方向)の端へ向けて少し移動させる。これにより、CD整合部材221、222、押出部材260およびFD整合部材231で囲まれた載置面の領域は、シートSHTの面積よりも少し大きく拡げられる。この拡げられた領域へシートSHTは進入する。この拡げられた領域を形成するときの各部材の位置を後退位置という。
図10は、図9に示されている線分IX−IXに沿った断面図である。
第2制御部300は、整合部310にまず、後退位置に位置するFD整合部材231を、シートSHTの全体が排紙口42の外へ出切るタイミングに合わせてシート載置面200E上を排出方向上流側へ向けて再度、初期位置INTまで移動させる。
これにより、シートSHTはFD整合部材231に衝突し、その衝撃とシート載置面200Eの傾斜とによってその傾斜方向の下側へ移動する。その後、シートSHTは、傾斜方向の上側の端(排出方向先端縁)を初期位置INTに位置するFD整合部材231に押さえられ、かつ下側の端(排出方向後端縁)を筐体202の下端部の側面207に接触させた状態で静止する。こうして、シートSHTはFD方向に整合(FD整合)される。
次に、第2制御部300は、整合部310に、後退位置に位置するCD整合部材221,222と押出部材260とをシート載置面200Eの内側へ向けて初期位置まで再度、移動させる。これにより、シートSHTは、排出方向に直交する幅方向両端縁がCD方向の両側から初期位置のCD整合部材221,222と押出部材260に当接して、これらの部材の間に挟まれる。こうして、シートSHTはFD方向に加えてCD方向においても整合(CD整合)される。このCD整合の際に押出部材260が整合部材を兼用することになる。
FD整合部材231、CD整合部材221,222および押出部材260の上記の移動(初期位置から後退位置を経て再び初期位置に戻る動作)は、新たなシートSHTが排紙される度に繰り返される。こうして、中間トレイ200に収容されたシートSHTの束の全体がFD方向とCD方向との両方に整合される。
−FD方向への搬送動作−
第1制御部60からのジョブ情報には、後処理を行うべきシートSHTの1部あたりの枚数が規定されている。この枚数のシートSHTの全てが中間トレイ200に収容されたことを検知したとき、第2制御部300は、搬送部320にFD整合部材231とFD搬送部材232の移動を開始させる。
図11は、中間トレイ200において、整合されたシートの束STKがFD方向に搬送される様子を示す斜視図である。第2制御部300は、整合部310にはCD整合部材221,222と押出部材260とでシートの束STKをCD方向の両側から保持された状態に維持させる。その一方で、第2制御部300は、搬送部320にはFD整合部材231をその束STKの先端縁に当接させたまま、FD搬送部材232をホーム位置HM2からFD方向(X軸の正方向)へ前進させる。
FD搬送部材232がホーム位置HM2から筐体202の下端部の側面207(図10)を通過するとき、第2制御部300は、搬送部320にFD整合部材231をFD方向(X軸の正方向)へ向けて、FD搬送部材232と同じ速度で移動させる。これによりシートの束STKは、FD整合部材231とFD搬送部材232とに挟まれた状態でシート載置面200E上を、その傾斜方向の上側へ向かって搬送される。FD整合部材231を束STKの先端縁に当接させたまま束STKを搬送することにより、FD整合部材231が束STKの先端縁の、FD方向への移動のガイド機能を果たし、FD方向に対して束STKが斜行して搬送されることが防止される。
第1制御部60からのジョブ情報が、シートの束STKをステープラー綴じの要求を示している場合、第2制御部300は、その束STKの角がステープラー250のステープル綴じ位置に到達するまで、搬送部320にFD整合部材231とFD搬送部材232とを移動させ続ける。
具体的には、ジョブ情報から束STKの含むシートのサイズと横向き/縦向きの別とを読み取り、それらに基づいて、その束STKの角を目標の領域に到達させるのに必要な移動距離を算定して搬送部320に指示する。搬送部320はその移動距離に基づいてFD整合モーターとFD搬送モーターとの駆動時間を決める。図11に示されているようにシートの束STKの角がステープラー250のステープル綴じ位置に到達したとき、第2制御部300は搬送部320にFD整合部材231とFD搬送部材232とでその束STKを一旦停止して、その領域に保持させる。その上で第2制御部300は、ステープル綴じ部340にステープラー250を駆動させて、その束STKを綴じさせる。
その後、第2制御部300は、搬送部320にFD整合部材231とFD搬送部材232との移動を再開させる。この移動の再開によりFD整合部材231が中間トレイ200の上端部200Aに到着すると、中間トレイ200の溝208の中、すなわちホーム位置HM1に戻る。一方、FD搬送部材232は、シートの束STKをFD方向(X軸の正方向)へ押し続ける。こうして束STKは、その先端がFD整合部材231のホーム位置HM1を越え、その後端が中間トレイ200の下端部200Bを越えてシート載置面200E上に載る位置(排出位置)まで搬送される(図12)。
ステープル綴じ後の束STKが排出位置まで搬送されると、第2制御部300は、保持部330に保持部材241,242を退避位置から突出位置に移動させる(図12)。これにより、シートの束STKがシート載置面200E上に、その傾斜にかかわらず安定に保持される。
−中間トレイから排紙トレイへの押出動作−
シートの束STKが排出位置まで搬送されてその束STKの全体がシート載置面200E上に載ったとき、FD搬送部材232は、図6(b)に示す範囲PRVに進入しているので、ガイド部材280が図6(b)に示すように起き上がった姿勢になる。
このとき第2制御部300は、保持部330に保持部材241,242を突出位置に位置させたまま、収容部350に中間トレイ200を揺動させて、傾斜姿勢からシート載置面200が水平になる水平姿勢に遷移させる。この遷移の前に、CD整合部材221,222がホーム位置に戻される。
図13は、中間トレイ200がシートの束STKを載せたまま水平姿勢に遷移したときの外観を示す斜視図である。第2制御部300は、中間トレイ200を水平姿勢に遷移させると、保持部材241,242を突出位置に保持したまま、押出部360に押出部材260を装置背面側のホーム位置から装置正面側の排紙トレイ210へ向けて前進させる。
図14は、押出部材260がシートの束STKを中間トレイ200から排紙トレイ210へ向けて押し出している様子を示す斜視図である。同図に示すようにシート載置面200Eの高さ位置が立壁211の上端よりも高いので、押出部材260に押されたシートの束STKは立壁211の上を通過して排紙トレイ210へ移動する。
図15は、シートの束STKが排紙トレイ210に収容されている様子を示す斜視図である。同図に示すように排紙トレイ210に収容されたシートの束STKは、排紙トレイ210の載置面の傾斜により、その傾斜方向の下端が立壁211に接触する位置に揃う。これによりシートの束STKの排紙トレイ210への収容が完了する。
シートの束STKの排紙トレイ210への押出動作時に押出部材260が中間トレイ200の、立壁211に面した縁まで前進すると、第2制御部300は、図15に示すように押出部材260を後退させ、押出部材260が中間トレイ200の、立壁211とは反対側(装置背面側)の縁まで後退すると、押出部材260の移動を停止させる。この押出部材260の停止位置は、ホーム位置に位置しているCD整合部材221よりも装置背面側の位置になっている。
そして、押出部材260を後退後、停止させると、第2制御部300は、収容部350に中間トレイ200を揺動させて、シート載置面200Eが傾斜する傾斜姿勢(図4)に遷移させる。中間トレイ200が傾斜姿勢に戻ったとき、押出部材260の延長部261がCD整合部材221よりも装置背面側に位置するので、次に押出部材260が装置正面側に前進するときには、その延長部261がCD整合部材221の装置背面側の面を前進する方向に押すことによりCD整合部材221が押出部材260と一緒に前進する。
この中間トレイ200の姿勢変更の動作と並行して第2制御部300は、搬送部320にFD搬送部材232を図6(b)に示すようにホーム位置HM2へ移動させる。
これによりFD搬送部材232が図6(b)に示されている範囲PRVから離脱して、ガイド部材280の上面が揺動により下方に倒れてFD方向と平行になり、傾斜姿勢の中間トレイ200のシート載置面200Eの延長部分と一致する。
第2制御部300はその後、MFP100の第1制御部60から新たなシートSHTの排紙の予告を受け付けると、その予告に応じて、図9以降に示されている各動作を整合部310などに繰り返させる。
第2制御部300は、第1制御部60から指示されたジョブの対象部数と同じ回数、図9〜図15に示されている動作を繰り返させる。これによりMFP100から排紙されて中間トレイ200に一時的に収容されたシートに対して束ごとに後処理を行い、それらの束が中間トレイ200から押し出されて排紙トレイ210に積載収容される。
上記では、シートの束STKがMFP100から排紙される場合のその束STKの整合などの各動作を説明したが、1枚のシートSHTだけがMFP100から排紙される場合も、ステープル綴じを除いて基本的に同じ動作が実行される。すなわち、1枚のシートSHTに対する整合、搬送、中間トレイ200の傾斜姿勢から水平姿勢の遷移、排紙トレイ210への押し出しの各動作である。
この1枚のシートSHTが例えば図16に示すようなカールが生じているシートSHTの場合、押出部材260による押出動作が正常に行われず、押出動作中に紙詰まりが発生して、中間トレイ200上にシートSHTが残留してしまうことがある。特に、MFP100のような胴内排紙型の場合、定着部30から排紙口42までの搬送路の湾曲が急な構成が多く、その湾曲部を通過する際に定着後のシートのカールが大きくなることもある。
中間トレイ200上に残留したシート(以下、「残留紙」という。)SHTがシート検出センサー375により検出されれば残留を検出できる。ところが、カールにより残留紙SHTの、シート載置面200Eから浮いている部分Sfがシート検出センサー375の検出可能範囲の域外の位置に存するとすれば、シート検出センサー375ではその残留紙SHTを検出できない。このことを具体的に図17の模式図で説明する。
図17(a)は、図16に示すシート載置面200E上の残留紙SHTを排紙トレイ210の位置する方向から見たときの様子を示す模式図である。ここで、図17(a)に示す左右方向Jをシート縦方向、これに直交するCD方向をシート横方向といい、残留紙SHTのカールをFDフェースカールという。FDフェースカールは、残留紙SHTの縦方向Jの中央部が縦方向Jの両端部よりも上側に向かって突出した状態のカールである。
図17(a)に示すように残留紙SHTにFDフェースカールが生じている場合、残留紙SHTのJ方向一方の端縁Saと他方の端縁Sbがシート載置面200Eに接し、これ以外のシート部分Sfがカールによる浮き部分になる。この残留紙SHTの浮き部分Sfのシート載置面200Eからの高さがhの場合、中間トレイ200の下に配置されたシート検出センサー375によるシート載置面200E上におけるシート検出可能範囲の高さがhよりも小さければその残留紙SHTを検出できない。
シート載置面200E上の残留紙SHTをシート検出センサー375で検出できないということは、残留紙SHTが存在している旨をユーザーに通知できず、また次のジョブの実行時にMFP100から排紙されたシートSHTと残留紙SHTとが衝突して紙詰まりになったりするおそれがある。
そこで、本実施の形態では、シート検出センサー375が検出できない位置に残留紙SHTが残留していると想定される場合に当該残留紙SHTのシート検出センサー375による検出が可能になるように、FD整合部材231を往復移動させる所定の動作を行って、その検出を試みる処理(残留紙移動処理)を行う(図17(b)〜図17(d))。
具体的には、押出部材260による押出動作の終了後にシート検出センサー375により残留紙SHTが検出されず、かつ所定条件(後述)を満たした場合には、中間トレイ200を水平姿勢から傾斜姿勢に遷移させる(図17(a)から図17(b))。この際、ガイド部材280が倒れてガイド部材280の上面が傾斜姿勢のシート載置面200Eの延長部分と一致する状態になるように、FD搬送部材232の移動によるガイド部材280の揺動動作も一緒に行われる。
続いて、図17(b)に示すようにシート載置面200E上においてFD整合部材231をホーム位置HM1からX軸方向(FD方向)の負の方向Xaに移動させる。このFD整合部材231のXa方向への移動により、シート載置面200E上にFDカールの残留シートSHTが存在していれば、FD整合部材231が残留紙SHTの端縁Sbに当接して、その残留紙SHTをXa方向に押し進めることができる。
図17(c)に示すようにFD整合部材231がXa方向一杯まで移動すると、リターンしてX軸方向に沿ってホーム位置HM1まで戻る。残留紙SHTは、移動方向先頭側の端縁Saがガイド部材280上に位置し、移動方向後端側の端縁Sbがシート検出センサー375の略真上に位置するところまで移動している。このとき、残留紙SHTの端縁Sbを含む周辺のシート部分(後端部)Scがシート検出センサー375の検出可能範囲内に入っていれば、残留紙SHTがシート検出センサー375により検出される。但し、残留紙SHTの後端部Scのカールによる湾曲が大きい場合には、未だシート検出センサー375の検出可能範囲内に入らない場合もある。
このため、さらに図17(d)に示すように中間トレイ200を傾斜姿勢から水平姿勢に再度、遷移させる動作を行う。この際、ガイド部材280が起き上がった状態になるように、FD搬送部材232の移動によるガイド部材280の揺動動作も一緒に行われる。
残留紙SHTが図17(c)に示す状態にあるときには、図17(c)に示す傾斜姿勢よりも図17(d)に示す水平姿勢の方がシート載置面200Eと残留紙SHTの後端部Scの下面とのなす角θが小さくなる。
従って、シート載置面200Eから残留紙SHTの後端部Scまでの高さhが小さくなり、それだけ残留紙SHTの後端部Scがシート検出センサー375の検出可能範囲内に入り易くなって、シート検出センサー375により検出され易くなる。
このように残留紙SHTをシート検出センサー375の検出可能範囲内に入るように移動させる動作を行ってシート検出センサー375による検出を試みることにより、この動作を行う前には検出できなかった残留紙SHTをその動作後に検出できるようになる。なお、図17(a)ではFDフェースカールを、残留紙SHTの縦方向の両端縁Sa,Sbのみがシート載置面200Eに接し、これ以外のシート部分Sfの全部が浮く状態のカールとしたが、これに限られない。縦方向の中央部のみが浮き、その両側の部分全体がシート載置面200Eに接するような状態のカールでも、残留紙の縦方向中央部が両端部よりも上側に向かって突出した状態に変わりはなく、FDフェースカールに含まれる。このようなカールが生じた残留紙SHTでも、シート載置面200E上に残留している位置によっては、シート検出センサー375で検出されない場合があり、そのような場合に上記の移動動作を行うことにより検出することが可能になる。
図17では、シート載置面200E上にFDフェースカールの残留シートSHTが存在している場合の例を説明したが、同じフェースカールでもシートの向きが異なるフェースカール、具体的にはシートSHTの横方向(CD方向)中央部が横方向両端部よりも上側に向かって突出した状態のCDフェースカールが生じる場合もある。
図18(a)は、シート載置面200E上に載置されているCDフェースカールが生じたシートSHTを中間トレイ200の上端部200B(図5)から見たときの様子を示す模式図であり、右側が装置正面側に相当し、左側が装置背面側に相当する。
図18(a)では、シートSHTの装置正面側の端縁Scと背面側の端縁Sdがシート載置面200Eに接し、これ以外のシート部分Sfの全体が浮いているCDフェースカールが発生している場合の例を示している。
CDフェースカールが生じているシートSHTを押出部材260の移動により排紙トレイ210側に押し出す動作を行った場合に、その動作の途中で図18(b)に示すようにシートSHTの押出方向先端側の端縁Scの一部がシート載置面200Eに設けられた溝の中に入り込んだりシート載置面200E上の微小な凹凸(不図示)に引っ掛かったりすることがある。このようになると、シートSHTの押出方向後端側の端縁Sdを押出部材260で押し進めても、それ以上、シートSHTを搬送できずに(破線で示す状態)、そのシートSHTがシート載置面200上に残留してしまうことがある。残留したシート(残留紙)SHTがシート検出センサー375の検出可能範囲内に入っていれば、その残留紙SHTを検出できるが、検出可能範囲内に入っていなければその残留紙SHTを検出できない(図18(c)に示す状態)。
そこで、CDフェースカールが生じている残留紙SHTに対しては、押出動作の後、再度、押出部材260をホーム位置から排紙トレイ210側に装置正面側一杯まで移動させた後、元に戻す往復動作を行って(図18(d)〜(e))、その往復動作の間に図18(e)に示すように残留紙SHTの端縁Sdがシート検出センサー375の検出可能範囲内を通過すれば、その残留紙SHTを検出することが可能になる。
上記のようにFDフェースカールが生じた残留紙SHTに対してはFD整合部材231を用い、CDフェースカールが生じた残留紙SHTに対しては押出部材260を用いて、残留紙SHTを移動させて検出を試みる動作(残留紙移動処理)を行えば、FDフェースカールとCDフェースカールのいずれのカールが生じた残留紙SHTでも、その動作後に検出が可能になる。
なお、シートSHTのカールにはフェースカールだけではなく、反りの方向が逆向きのバックカールもある。例えば、シートSHTの縦方向の端部が中央部よりも上側に向かって突出した状態のFDバックカール、シートSHTの横方向の端部が中央部よりも上側に向かって突出したCDバックカールである。
これらのバックカールが発生した場合も、その反りの大きさによって残留紙SHTがシート検出センサー375により検出されないことがあり得るので、フェースカール同様に残留紙移動処理の実行により残留紙SHTの検出が可能になる。
残留紙SHTの縦方向の中央部と端部のいずれか一方が他方よりも上側に向かって突出した状態を第1状態とすると、FDフェースカールとFDバックカールが第1状態のカールに属する。第1状態のカールを以下、FDカールという。
また、残留紙SHTの横方向の中央部と端部のいずれか一方が他方よりも上側に向かって突出した状態を第2状態とすると、CDフェースカールとCDバックカールが第2状態のカールに属する。第2状態のカールを以下、CDカールという。
[後処理装置で実行される制御のフローチャート]
図19は、図9〜図18に示されている後処理装置150で実行される制御の内容を示すフローチャートであり、上記の残留紙移動処理を含む。この制御は、後処理装置150の第2制御部300がMFP100の第1制御部60からジョブの開始を通知されたときに開始される。
まず、第2制御部300は、画像形成装置(MFP)100からジョブ情報を取得すると(ステップS1)、そのジョブ情報に基づき、整合処理(ステップS2)、ステープル処理(ステップS3)、シート排出処理(ステップS4)を順に実行し、ジョブ終了でなければ(ステップS5で「NO」)、ステップS2に戻って、ステップS2以降処理の処理を実行し、ジョブ終了であれば(ステップS5で「YES」)、当該制御を終了する。
図20は、整合処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、整合に用いる各部材、すなわちCD整合部材221,222、FD整合部材231および押出部材260を最初のシートが排紙され始めるよりも前にホーム位置から初期位置に移動して待機させる(ステップS21)。この初期位置は、取得したジョブ情報に含まれるシートのサイズと姿勢とに基づき決められる。
MFP100からの排紙予告に応じてFD整合とCD整合を行う(ステップS22、S23)(図9参照)。具体的には、MFP100の排紙口42からシートが排紙され始める前に整合に用いる各部材を初期位置から後退位置に移動させる。そして、中間トレイ200上にシートが進入して来るタイミングに応じて、後退位置の各部材を初期位置まで移動させる。これにより、中間トレイ200上のシートが整合に用いる各部材の間に挟まれてCD方向とFD方向にそれぞれ整合される。
後処理としてのステープル綴じの実行の要否を判断する(ステップS24)。ステープル綴じの要否は、ジョブ情報に含まれる。
ステープル綴じを行うことを判断すると(ステップS24で「YES」)、MFP100から排紙されたシートの全枚数が綴じ枚数Nに一致するか否かを判断する(ステップS25)。この綴じ枚数Nは、ジョブ情報に含まれる。
排紙されたシートの全枚数が綴じ枚数Nに一致していないことを判断すると(ステップS25で「NO」)、ステップS22に戻って、次に排紙されるシートの整合を行う(ステップS22,S23)。排紙されたシートの全枚数が綴じ枚数Nに一致するまで、MFP100から1枚のシートが排紙される度に、ステップS22〜S24の処理を繰り返す。全枚数が綴じ枚数Nに一致したことを判断すると(ステップS25で「YES」)、リターンする。
一方、ステープル綴じを行わないことを判断すると(ステップS24で「NO」)、MFP100から排紙されたシートの全枚数がプリント枚数Pに一致するか否かを判断する(ステップS26)。このプリント枚数Nは、ジョブ情報に含まれる。
排紙されたシートの全枚数がプリント枚数Pに一致していないことを判断すると(ステップS26で「NO」)、ステップS22に戻って、次に排紙されるシートの整合を行う(ステップS22,S23)。排紙されたシートの全枚数がプリント枚数Pに一致するまで、MFP100から1枚のシートが排紙される度に、ステップS22〜S24の処理を繰り返す。全枚数がプリント枚数Pに一致したことを判断すると(ステップS26で「YES」)、リターンする。
図21は、ステープル処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すようにステープル綴じの実行の要否を判断する(ステップS31)。
ステープル綴じを行うことを判断すると(ステップS31で「YES」)、CD整合部材221,222と押出部材260とで、整合後のシート束を保持させたまま、FD整合部材231とFD搬送部材232とを移動させて、そのシート束をステープル綴じ位置まで搬送させる(ステップS32)(図11、図12参照)。この動作に伴って、FD整合部材231をホーム位置に戻し(ステップS33)、ステープラー250を駆動させてそのシート束にステープル綴じを施した後(ステップS34)、リターンする。
一方、ステープル綴じを行わないことを判断すると(ステップS31で「NO」)、CD整合部材221,222と押出部材260とで、整合後のシート束を保持させたまま、FD整合部材231とFD搬送部材232とを移動させて、そのシート束を排出位置まで搬送させる(ステップS35)。この動作に伴って、FD整合部材231をホーム位置に戻した後(ステップS36)、リターンする。
図22は、シート排出処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように保持部材241,242を退避位置から突出位置に切り換える(ステップS51)。次に、CD整合部材221,222をホーム位置に戻す動作を実行する(ステップS52)。
そして、中間トレイ200を上昇させて、傾斜姿勢から水平姿勢に遷移させて(ステップS53)(図13参照)、押出部材260を装置背面側から装置正面側に移動して、シート載置面200E上のシートの束STKまたは1枚のシートSHTを排紙トレイ210に向けて押し出すことにより搬送する(ステップS54)(図14参照)。
押出部材260の移動距離がシート載置面200Eの装置正面側の縁部に至るまでに相当する所定値に達すると、押出部材260をリターンさせて装置背面側のホーム位置に戻す(ステップS55)。押出部材260の押出動作が正常に行われれば、シート載置面200E上の全てのシートが排紙トレイ210に収容されるので、押出動作の終了後にシート載置面200E上にシートが残ることは生じない。ところが、シートSHTのカールなどにより押出動作が正常に行われず、シート載置面200E上にシートSHTが残留紙となって残ってしまう場合がある。
そこで、押出動作の終了後にシート検出センサー375による残留紙の検出を実行し、残留紙が検出されると(ステップS56で「YES」)、残留紙ジャムの発生をMFP100の第1制御部60に通知して(ステップS63)、ステップS61に移る。
MFP100の第1制御部60は、後処理装置150の第2制御部300から残留紙ジャムが発生したことを受け付けると、操作パネル170に、残留紙ジャムの発生およびその残留紙を取り除く操作を行うべき旨の警告メッセージを表示させる。ユーザーは、この警告メッセージを見ることにより、その残留紙を取り除くことができる。ユーザーに残留紙ジャムの発生を通知できれば良いので、通知の方法は、メッセージ表示に限られず、例えば音声による通知などであっても良い。後処理装置150がユーザーに対して残留紙が存する旨を通知する操作部などの通知手段(不図示)を備える構成であれば、その通知手段により通知する構成をとることもできる。
なお、第1制御部60は、残留紙ジャムの発生を受け付け付けたときに画像形成動作を実行中の場合には、その画像形成動作を中断して、残留紙ジャムが解除されたことが後処理装置150から通知されると、その中断を解除して画像形成動作を再開させる。
一方、残留紙が検出されなかった場合には(ステップS56で「NO」)、残留紙が存在する蓋然性は低いといえるが、発生したカールにより残留紙がシート検出センサー375の検出可能範囲内に入っていないために検出されなかったこともあり得る。
そこで、中間トレイ200上における残留紙の再検出を行う必要があるか否かを判断する再検出要否判断処理を実行し(ステップS57)、必要と判断されると(ステップS58で「YES」)、残留紙移動処理(ステップS59)を実行する構成としている。
図23は、再検出要否判断処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、中間トレイ200上において押出動作の対象となったシート(以下、「排出対象のシート」という。)の種類、厚み、サイズを示す情報を取得する(ステップS71)。これらの情報は、ジョブ情報に含まれる。
取得した情報とシート情報テーブル307に書き込まれている情報とから、排出対象のシートがカールし易いシートであるか否かを判断する(ステップS72)。
図24は、シート情報テーブル307の内容を示す図である。
同図に示すようにシート情報テーブル307には、種類、厚み、サイズ、カール発生の各欄が設けられている。種類の欄には、普通紙、コート紙などのシート種類が書き込まれ、厚みの欄には、d1などシートの厚みが書き込まれている。サイズの欄には、小サイズと大サイズの2つが書き込まれている。例えば、小サイズは、A4サイズ以下を示し、大サイズは、B4サイズ以上を示す。
カール発生の欄には、カール発生なし、カール発生あり(小)、カール発生あり(大)の3段階が書き込まれている。シートは、その種類、厚み、サイズの違いによって、画像形成後、特に定着後にカールが発生し易いものと発生し難いものがある。
そこで、シートの種類、厚み、サイズのそれぞれの組み合わせによって、どの程度のカールが発生するのかを予め実験などで測定して、そのカール(反り)の大きさを3段階に区別したものである。つまり、シート情報テーブル307の情報は、カールが発生し易いシートとして予め決められたものがどのシートになるのかを示す情報といえる。
例えば、2つの閾値TH1,TH2(>TH1)を用い、カールの大きさが閾値TH1以下の範囲に属するシートをカール発生なし、閾値TH1より大きくTH2以下の範囲に属するシートをカール発生あり(小)、閾値TH2よりも大きい範囲に属するシートをカール発生あり(大)とされる。本実施の形態では、排出対象のシートがシート情報テーブル307に書き込まれている「カール発生あり」のシートと一致した場合に、カールが発生し易いシートと判断する。なお、シートの種類、厚み、サイズの組み合わせに限られず、例えばカールの発生が種類、厚み、サイズのいずれか一つまたは2つのみに起因するような場合には、その一つまたは2つのみを判断する構成をとることもできる。
図23に戻って、排出対象のシートがカールの発生し易いシートであることを判断すると(ステップS73で「YES」)、そのカール発生により残留紙がシート検出センサー375の検出可能範囲内に入らないために検出できない状態が発生している蓋然性が高いとして、残留紙再検出が必要と判断し(ステップS78)、リターンする。この場合、残留紙再検出のために残留紙移動処理が実行される(後述)。
一方、シートの種類、厚み、サイズの条件では、排出対象のシートがカールの発生し易いシートとはいえないことを判断すると(ステップS73で「NO」)、次に環境情報を取得する(ステップS74)。環境情報は、MFP100から現在の温湿度検出センサー11bによる検出結果を取得することにより行われる。
取得した環境情報と環境情報テーブル308に書き込まれている情報とから排出対象のシートにカールが発生し易い環境であるか否かを判断する(ステップS75)。
図25は、環境情報テーブル308の内容を示す図である。
同図に示すように環境情報テーブル308には、温度、湿度、カール発生の各欄が設けられている。シートは、環境温度と湿度の違いによってカールの発生の程度が異なるものが多い。具体的には、高温高湿環境が特にカールが発生し易い環境になる。そこで、環境温度と湿度の範囲によって、どの程度のカールが発生するのかを予め実験などで測定して、そのカール(反り)の大きさを3段階に区別したものである。つまり、環境情報テーブル308の情報は、カールが発生し易い環境して予め決められたものがどのような環境であるのかを示す情報といえる。
本実施の形態では、MFP100の設置環境(ここでは温度と湿度)が環境情報テーブル308に書き込まれている「カール発生あり」の環境と一致した場合に、カールが発生し易い環境であると判断する。なお、温度と湿度の組み合わせに限られず、例えばカールの発生の有無が温度と湿度の一方にのみ起因するような条件でジョブが実行される場合には、温度と湿度の一方のみを判断する構成をとることもできる。
図23に戻って、カールが発生し易い環境であることを判断すると(ステップS76で「YES」)、残留紙再検出が必要と判断して(ステップS78)、リターンする。この場合、シート種類等のシート条件では残留紙再検出が不要と判断されたが、環境条件では残留紙再検出が必要と判断されたことになり、残留紙移動処理が実行される。
一方、環境条件でも、排出対象のシートがカールの発生し易いシートとはいえないことを判断すると(ステップS76で「NO」)、残留紙再検出が不要と判断して(ステップS77)、リターンする。
押出動作後に中間トレイ200に残留紙として残ったとしてもカールがほとんど発生しないシートであれば、カールによりシート検出センサー375の検出可能範囲内に入らなくなる状態が発生している蓋然性がかなり低いといえる。つまり、残留紙が存在していればシート検出センサー375で検出されるはずであり、検出されないということは、残留紙が存在していないとして、残留紙再検出が不要であり、残留紙再検出のための残留紙移動処理を不要と判断するものである。
図26は、残留紙移動処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、排出対象のシートの種類を示す情報を取得し(ステップS81)、画像形成モードを示す情報を取得する(ステップS82)。シートの種類と画像形成モードを示す情報は、ジョブ情報に含まれる。
取得した情報とカール選択情報テーブル309に書き込まれている情報とから、排出対象のシートがFDカールとCDカールのいずれが発生し易いシートであるか否かを判断する(ステップS83)。
図27は、カール選択情報テーブル309の内容を示す図である。
同図に示すようにカール選択情報テーブル309には、シート種類、画像形成モード、発生するカールの各欄が設けられている。シート種類の欄には普通紙やコート紙などのシート種類(同図ではA、Bなどの記号で示す)が書き込まれ、画像形成の欄には片面モードと両面モードの区別が書き込まれている。発生するカールの欄には、シートの種類と画像形成モードの組み合わせごとに、CDカールとFDカールのいずれが発生し易いかを予め実験などで検証した結果が書き込まれている。
図26に戻って、排出対象のシートがFDカールの発生し易いシートであることを判断すると(ステップS84で「YES」)、保持部材241,242を突出位置から退避位置に戻す(ステップS85)。そして、中間トレイ200を水平姿勢から傾斜姿勢に遷移させる(ステップS86)。この際、ガイド部材280が倒れた状態になるようにガイド部材280の揺動動作も一緒に行われる(図17(b)参照)。
そして、FD整合部材231をホーム位置からXa方向(図17)に向かって所定量、移動させた後、リターンさせてホーム位置に戻す往復動作を行い(ステップS87)(図17(c)参照)、その後、中間トレイ200を傾斜姿勢から水平姿勢に再度、遷移させて(ステップS88)、リターンする(図17(d)参照)。この際、ガイド部材280が起き上がった状態になるようにガイド部材280の揺動動作も一緒に行われる。
なお、FD整合部材231の往復動作の途中で、FD整合部材231が残留紙をXa方向に押すことにより残留紙が移動して、その結果、シート検出センサー375により残留紙が検出された場合には、ステップS88を実行せずにリターンしても良い。往復動作の途中で残留紙が検出された場合には、検出されたことが一時的に記憶される。このことは、次のCDカールの場合も同様である。
一方、排出対象のシートがFDカールではなく、CDカールの発生し易いシートであることを判断すると(ステップS84で「NO」)、押出部材260をホーム位置から装置正面側に向かって所定量、移動させた後、リターンさせてホーム位置に戻す往復動作を行って(ステップS89)、リターンする(図18(d)〜(e))。
なお、FD整合部材231、押出部材260のそれぞれの往復動作の回数は、1回に限られず、例えば予め決められた複数回とすることもできる。1回の往復動作では残留紙がシート検出センサー375の検出可能範囲に入らなくても、2回目以降の各往復動作の連続実行により検出可能範囲に入るようになる場合があり得るからである。
往復動作の回数は、残留紙に発生していると想定されるカールの量(図24に示す大や小など)に応じて変更する制御をとることもできる。例えば、カールの量がα1の場合には、回数をβ1(1以上の整数)、カールの量がα2(>α1)の場合には、回数をβ2(>β1)とすることができる。
図22に戻って、ステップS60では、シート検出センサー375により中間トレイ200上に残留しているシートが検出されたか否かを判断する。残留しているシートが検出、つまり残留紙が存することが検出されたことを判断すると(ステップS60で「YES」)、ステップS63に移る。この検出には、現時点での検出と、この直前に実行された残留紙移動処理の途中に検出されて一時的に記憶された上記の検出も含まれる。
一方、残留紙の存することが検出されなかったことを判断すると(ステップS60で「NO」)、ステップS63をスキップして(実行せず)、ステップS61に移る。また、ステップS58において再検出が不要と判断された場合(ステップS58で「NO」)、ステップS61に移る。
ステップS61では、中間トレイ200を水平姿勢から傾斜姿勢に遷移させて、ステップS62では、保持部材241,242が未だ突出位置に位置していれば退避位置に戻し、その後、リターンする。
以上、説明したように本実施の形態では、押出動作の終了後に、シート検出センサー375では検出されないが、中間トレイ200上に残留紙が存在している蓋然性が高いと想定される所定条件(シート種類、厚み、サイズ、設置環境など)を満たした場合には、残留紙が存すると想定される場合の当該残留紙がシート検出センサー375により検出されるように、当該残留紙を移動させる所定の動作を実行して、その検出を試みる。
従って、実際に残留紙が中間トレイ200上に存していた場合には、その残留紙を検出することができるようになり、残留紙検出の精度が向上するとともに、残留紙があることをユーザーに通知等することができる。
本発明は、シート後処理装置に限られず、画像形成装置とこれに装着されるシート後処理装置とを含む画像形成システムであるとしても良い。
また、シート後処理装置が実行する再検出要否判断処理と残留紙移動処理とを含む残留紙再検出方法であるとしても良い。さらに、その方法をコンピュータが実行するプログラムであるとしても良い。また、本発明に係るプログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD−ROM、DVD−RAM、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体、フラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態ではカールが発生し易いシートの種類やサイズ、カールが発生し易い環境であるという所定条件を満たした場合に、押出動作後にシート検出センサー375では検出できない残留紙が生じる蓋然性が高いという想定の下、残留紙移動処理を実行し、一方で所定条件を満たさない場合には残留紙の存在する蓋然性が低いとして整合部材を移動させないことにより後処理装置150の処理の簡素化を図る構成としたが、これに限られない。例えば、押出動作の終了の度に必ず残留紙移動処理を実行する構成をとることもできる。
また、所定条件は、上記のシートの種類や周辺環境などに限られない。例えば、定着温度を可変可能な構成であり、定着温度が高い場合に低い場合よりも定着後のシートにカールが発生し易い場合には、その定着温度の設定値を所定条件とすることもできる。さらに、片面モードではカールがほとんど発生しないが両面モードではカールが発生し易いシートであれば、画像形成モードを所定条件とすることもできる。装置構成に応じて、上記の一つまたは2以上の組み合わせを所定条件とすることができる。
(2)上記実施の形態では、昇降可能な中間トレイ200がFD方向一方端側の支軸201を中心に他方端側が上下に揺動し、下降している傾斜姿勢(第1姿勢)と上昇している水平姿勢(第2姿勢)とに姿勢変更する構成例を説明したが、この揺動機構に限られない。例えば、中間トレイ200のシート載置面200Eが水平のまま上下に昇降する構成をとることもできる。
また、中間トレイ200が昇降可能な構成に限られず、例えば中間トレイ200が固定されている構成をとることもできる。この構成においてFD整合部材231とFD搬送部材232をFD方向の整合部材として用い、いずれか一方または両方を残留紙移動処理において所定量、移動させる所定の動作を行うことにより、残留紙がシート検出センサー375の検出可能範囲内に入るように移動させる構成をとることもできる。
さらに、中間トレイ200に対して排紙トレイ210が装置正面側に配置される構成に代えて、例えば中間トレイ200に対して排紙トレイ210がFD方向下流側に配置されており、FD搬送部材232を中間トレイ200から排紙トレイ210へのシートの搬送手段とする構成をとる場合には、次のようにすることができる。
すなわち、FDカールに対しては、FD搬送部材232とFD整合部材231のいずれか一方または両方を移動部材として所定量、移動させ、CDカールに対しては、CD整合部材221,222のいずれか一方または両方を移動部材として所定量、移動させる。中間トレイ200が昇降可能な場合、固定の場合のいずれにも適用できる。
中間トレイ200と排紙トレイ210の位置関係、中間トレイ200におけるシート検出センサー375の設置位置に応じて、残留紙移動処理において移動させる移動部材を予め決めることができる。
(3)上記実施の形態では、残留紙移動処理を押出部材260の押出動作の終了後、すなわち中間トレイ200から排紙トレイ210へのシートの搬送動作の終了後に行うとしたが、実行時期はこれに限られない。例えば、画像形成装置100による画像形成ジョブの終了後、次の画像形成ジョブの開始までの間、後処理装置150への電源投入および紙詰まり検出後に当該紙詰まりの検出された状態が解除されたことの少なくとも一つを実行時期の条件とすることができる。画像形成ジョブの開始と終了を示す情報を画像形成装置100から取得する構成、電源投入を検出する構成、紙詰まり検出とその検出状態の解除を判断する構成を設けることにより実現できる。これらの実行時期に至ったことを、上記の所定条件を満たした場合に含めることができる。
(4)上記実施の形態では、中間トレイ200上のシートを排紙トレイ210に向けて搬送する搬送手段に、シートを一方向に押し出す押出部材260を用いる構成例を説明したが、これに限られず、例えば搬送ベルトなどを用いる構成とすることもできる。
また、中間トレイ200上の残留紙を移動させるための所定の動作を行う移動手段を、整合手段としてのFD整合部材231,整合手段および搬送手段としての押出部材260が兼用する構成例を説明したが、これに限られず、例えば他の専用の部材(搬送ベルトなど)を残留紙の移動のための移動部材として配置する構成もあり得る。
さらに、中間トレイ200上の残留紙を移動させるためにFD整合部材231などを移動させるとしたが、例えばシート検出センサー375をFDカールの場合にはFD方向に移動させ、CDカールの場合にはCD方向に移動させる構成をとることもできる。この場合、シート検出センサー375から中間トレイ200を介して中間トレイ200上のシートまでの間に光路が確保されるように、シート検出センサー375の移動方向に沿って中間トレイ200に透孔を設ける構成、中間トレイ200の、シート検出センサー375の移動領域に対応する部分を透光性の素材で形成する構成などをとることができる。透光性の素材で形成することについては、実施の形態でも適用できる。
このように、残留紙を移動させるための移動部材とシート検出センサー375との少なくとも一方を相対的に移動させる動作を所定の動作として行う構成をとることができる。
また、中間トレイ200上のシート(残留紙を含む)を検出する検出手段として、反射型の光学センサーであるシート検出センサー375を用いる構成例を説明したが、これに限られない。
例えば、傾倒可能な棒状のアクチュエータ付のマイクロスイッチを用いることもできる。このマイクロスイッチを用いる場合、アクチュエータの先端部が中間トレイ200のシート載置面200Eから突出され、載置されるシートがアクチュエータの先端部の上に乗ったときにそのシートの重みによりアクチュエータが倒されるとシートが検出される構成がとられる。カールにより残留紙がアクチュエータに接しない状態になるとその残留紙を検出できなくなる。他の種類のセンサーやスイッチ等であっても良い。
(5)上記実施の形態では、後処理装置150が実行する後処理をステープル綴じとする構成例を説明したが、これに限られない。後処理には例えば、中間トレイ200上のシートに孔をあけるパンチ処理、シートを整合する整合処理などがあり、またシートを中間トレイ200から排紙トレイ210に搬送する搬送処理も画像形成後のシートに対する後処理と捉えることもできる。これらの各処理の少なくとも一つを後処理として実行する後処理装置に適用できる。
(6)上記実施の形態では、CD方向にシートを挟む一対のCD整合部材221,222の両方を相互に近づく方向に移動させることにより、CD整合を行う構成例を説明したが、これに限られない。例えば、停止しているCD整合部材221の位置を基準に、CD整合部材222だけを移動させることによりCD整合を行う構成とすることもできる。
なお、上記は1枚のシートSHTのみが排紙される場合でもシートの束STKと同様にCD整合とFD整合を行う構成例を説明したが、これに限られず、例えば1枚のシートSHTのみが排紙される場合には整合を実行しない構成とすることもできる。この構成の場合、整合だけが行われず、1枚のシートSHTを一旦、中間トレイ200に収容した後、FD搬送部材232によりFD方向に排出位置まで搬送する動作が行われる。これ以降は、上記の動作と同様である。
(7)上記実施の形態では、後処理装置150の装着対象となる画像形成装置100を多機能複合機とした場合の例を説明したが、これに限られない。画像形成装置100の高さ方向中程に少なくとも一方向に開口を有する空間が設けられた、例えば複写機、ファクシミリ装置などの画像形成装置とすることができる。また、画像形成装置100は、電子写真方式によるものに限られず、例えばインクジェット方式によるものであっても良い。
さらに、上記のCD整合部材221,222、FD整合部材231、FD搬送部材232、押出部材260などの各部材について、形状や個数などが上記に限られないことはいうまでもなく、装置構成に適した形状などが決められる。
また、上記実施の形態及び上記変形例の内容を可能な限り、それぞれ組み合わせるとしても良い。
本発明は、画像形成装置から排出されたシートに後処理を施すシート収容装置に広く適用することができる。
11a シートサイズ検出センサー
11b 温湿度検出センサー
60 第1制御部
100 画像形成装置
150 シート後処理装置
200 中間トレイ
200E シート載置面
210 排紙トレイ
221,222 CD整合部材
231 FD整合部材
232 FD搬送部材
260 押出部材
300 第2制御部
305 残留紙判断処理部
306 残留紙移動処理部
307 シート情報テーブル
308 環境情報テーブル
309 カール選択情報テーブル
375 シート検出センサー
SHT 残留紙(残留シート)

Claims (12)

  1. 画像形成装置から排出されたシートが積載される中間トレイと、
    前記中間トレイ上のシートを搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により搬送されて来たシートを収容する排紙トレイと、
    前記中間トレイ上のシートを検出する検出手段と、
    前記中間トレイ上において前記検出手段が検出できない位置にシートが残留していると想定される場合に当該残留シートの検出が可能になるように、当該残留シートと当該検出手段の少なくとも一方を相対的に移動させる所定の動作を行う移動手段と、
    を備えることを特徴とするシート後処理装置。
  2. 前記中間トレイ上のシートを整合する整合手段を備え、
    前記整合手段は、
    前記中間トレイ上のシートの排出方向先端縁と後端縁の一方または両方のそれぞれに当接して前記排出方向に沿った縦方向に移動可能な第1の整合部材、および前記中間トレイ上のシートの前記排出方向に直交する幅方向両端縁の一方または両方のそれぞれに当接して前記幅方向に移動可能な第2の整合部材の少なくとも一方を有し、
    前記移動手段は、
    前記残留シートに当接して当該残留シートを移動させる移動部材を有し、
    前記第1と第2の整合部材は、それぞれ前記残留シートを前記縦方向及び幅方向に移動させる際の前記移動部材を兼ねることを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置。
  3. 前記整合手段は、
    前記第1と第2の整合部材の両方を有し、
    前記移動手段は、
    前記残留シートに前記縦方向中央部と端部のいずれか一方が他方よりも上側に突出した第1状態のカールおよび前記幅方向中央部と端部のいずれか一方が他方よりも上側に突出した第2状態のカールのうちいずれのカールが発生し易いかを判断する判断手段を備え、
    前記第1状態のカールが発生し易いことを判断すると前記第1の整合部材を移動させ、前記第2状態のカールが発生し易いことを判断すると前記第2の整合部材を移動させることを特徴とする請求項2に記載のシート後処理装置。
  4. 前記排紙トレイは、前記幅方向に前記中間トレイに対して装置正面側に配置され、
    前記第2の整合部材は、
    前記中間トレイ上のシートの装置正面側の幅方向端縁に当接する正面側の整合部材と装置背面側の幅方向端縁に当接する背面側の整合部材のそれぞれがあり、
    前記中間トレイは、前記背面側の整合部材のみと一緒に昇降可能であり、
    前記中間トレイが下降している第1姿勢において前記正面側と背面側のそれぞれの整合部材により当該中間トレイ上のシートの前記幅方向の整合が行われ、
    前記中間トレイが上昇している第2姿勢において前記背面側の整合部材のみにより当該中間トレイ上のシートが装置背面側から装置正面側に向かって押し出す動作が実行され、
    前記背面側の整合部材が、前記中間トレイ上のシートを搬送する際の前記搬送手段および前記残留シートを幅方向に移動させる際の前記移動部材の両方を兼ねることを特徴とする請求項2または3に記載のシート後処理装置。
  5. 前記画像形成装置のシート排出口と前記中間トレイの間の位置に配され、前記画像形成装置から排出されたシートを当該中間トレイに案内するガイド部材を備え、
    前記中間トレイは、昇降可能であり、
    前記ガイド部材は、
    前記シートの排出方向上流側の支点を中心に当該排出方向下流側の端部が上下に揺動可能であり、前記中間トレイが下降している第1姿勢では、当該ガイド部材の上面が当該中間トレイのシート載置面に沿うように倒れた姿勢になり、前記中間トレイが上昇している第2姿勢では、当該ガイド部材の前記排出方向下流側の端部が当該中間トレイの高さ位置に揃うように起き上がった姿勢になり、
    前記整合手段は、
    前記中間トレイ上のシートの排出方向先端縁に当接して前記縦方向に移動可能な第1の整合部材を有し、前記中間トレイが前記第1姿勢のときに前記整合を実行し、
    前記搬送手段は、
    前記中間トレイが前記第2姿勢のときに前記搬送を実行し、
    前記移動手段は、
    前記所定の動作として、前記中間トレイが前記第2姿勢のときに前記搬送手段による搬送動作の終了後に、前記中間トレイを前記第2姿勢から第1姿勢に遷移させた状態で、前記第1の整合部材を前記排出方向下流側から上流側に向かって移動させることを特徴とする請求項2に記載のシート後処理装置。
  6. 前記移動手段は、
    前記第1の整合部材を前記排出方向下流側から上流側に向かって移動させた後、前記中間トレイを前記第1姿勢から元の第2姿勢に遷移させることを特徴とする請求項5に記載のシート後処理装置。
  7. 前記移動手段は、
    前記所定の動作を所定条件が満たされた場合にのみ実行することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のシート後処理装置。
  8. 前記所定条件は、
    前記中間トレイ上のシートの種類、厚みおよびサイズの少なくとも一つが当該シートにカールが発生し易いものとして予め決められた種類、厚みおよびサイズと一致しているという条件を含むことを特徴とする請求項7に記載のシート後処理装置。
  9. 前記所定条件は、
    前記画像形成装置の設置環境が前記シートにカールが発生し易いものとして予め決められた環境と一致しているという条件を含むことを特徴とする請求項7または8に記載のシート後処理装置。
  10. 前記所定条件は、
    前記搬送手段による搬送終了後であること、画像形成装置による画像形成ジョブが終了後、次の画像形成ジョブの開始までの間であること、当該シート後処理装置の電源が投入されたこと、および紙詰まり発生の検出後に当該紙詰まりの検出された状態が解除されたことの少なくとも一つであるという条件を含むことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載のシート後処理装置。
  11. 前記移動手段は、
    前記所定の動作を複数回実行することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のシート後処理装置。
  12. 前記中間トレイ上に残留していると想定される残留シートが前記所定の動作により前記検出手段により検出された場合に、当該残留紙が存する旨をユーザーに通知する通知手段、またはその旨を前記画像形成装置に通知する通知手段を備えることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のシート後処理装置。
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