JP5994318B2 - 軸受装置 - Google Patents
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このうちのハウジングは、互いの対向面同士を突き合わせた状態で、互いに結合固定された1対のハウジング素子と、これら両ハウジング素子の対向面に形成された1対の凹部同士を組み合わせて成る支持孔とを備える。
又、前記ラジアルころ軸受は、複数のころと、これら各ころを転動自在に保持する環状の保持器と、内周面に外輪軌道が形成された外輪部材とを備える。
又、このうちの保持器は、円周方向に分割された複数の保持器素子同士を組み合わせて成るもの、又は、円周方向の1箇所に切れ目を有すると共に、この切れ目の円周方向幅を弾性的に拡縮可能なものである。
特に、本発明の軸受装置に於いては、前記外輪部材は、部分円筒状である。
又、前記1対のハウジング素子のうちの一方のハウジング素子の凹部には、前記外輪部材が内嵌されている。
又、前記1対のハウジング素子のうちの他方のハウジング素子の凹部の内周面には、外輪軌道が直接形成されている。
又、前記外輪部材は、円周方向両端面を、それぞれ前記他方のハウジング素子の対向面の一部で、この他方のハウジング素子の凹部の両側に隣接する部分に突き合わせている。
又、前記外輪部材の内周面に形成された外輪軌道と、前記他方のハウジング素子の凹部の内周面に直接形成された外輪軌道とにより、単一の円筒面が形成されている。
又、前記1対のハウジング素子のうち、前記外輪部材を内嵌した前記一方のハウジング素子は、エンジンを構成する軽合金製のシリンダヘッド又はシリンダブロックである。
又、前記外輪軌道を直接形成した凹部を有する前記他方のハウジング素子は、鉄系合金製の抑えブロックである。
又、前記外輪部材は、鉄系合金製である。
尚、本発明を実施する場合には、前記外輪部材を、円周方向に分割された複数の外輪素子同士を組み合わせて成るものとする事もできる。
或いは、前記一方のハウジング素子を、前記シリンダブロックとする場合には、前記ラジアルころ軸受により、クランクシャフトや振動低減用のバランスシャフトのジャーナル部を回転自在に支持する事ができる。
又、前記両凹部のうち、一方のハウジング素子の凹部に内嵌した外輪部材の円周方向両端面を、それぞれ前記他方のハウジング素子の対向面の一部に突き合わせている為、この事によって、前記外輪部材の円周方向に関する位置決めが図られている。従って、別途、この外輪部材の円周方向に関する位置決めを図る為の機構を設ける必要がなく、その分だけ構造を簡単にできる。
図1〜3は、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、主として、抑えブロック5aの凹部11aに内嵌する別体の外輪部材を省略した点にある。その他の部分の構造及び作用は、一部を除き、前述の図5〜7に示した従来構造の場合と同様である。この為、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分、並びに、前述した従来構造と異なる部分を中心に説明する。
尚、本例の場合、シリンダヘッド4aが、特許請求の範囲に記載した一方のハウジング素子に相当し、前記抑えブロック5aが、特許請求の範囲に記載した他方のハウジング素子に相当する。
図4は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、外輪部材17bの円周方向両端面と、抑えブロック5bの対向面7の一部との突き合わせ部を、それぞれ円周方向に関して突出したV字形凸面21と、円周方向に関して凹んだV字形凹面22との凹凸係合部としている。この様な構成を有する本例の軸受装置の場合には、前記外輪部材17bの内周面である外輪軌道13の円周方向片半部と、前記抑えブロック5bの凹部11aの内周面である前記外輪軌道13の円周方向他半部との繋ぎ目の形状が、この外輪軌道13の幅方向中間部に折れ曲がり部を有するV字形となる。この為、ラジアルころ軸受の動作中に、各ころ15、15(図1〜3参照)が前記外輪軌道13の円周方向片半部(又は他半部)から他半部(又は片半部)に乗り移る際の負荷荷重移動を、比較的(上述した第1例の様に、当該繋ぎ目の形状を円周方向に対して直角な直線形状とする場合に比べて)緩徐に行わせる事ができる。この結果、前記ラジアルころ軸受の寿命を延長できる。又、本例の場合には、前記両突き合わせ部を、それぞれ上述した様なV字形凸面21とV字形凹面22との凹凸係合部としている為、この様な係合態様により、前記外輪部材17bと前記抑えブロック5bとの軸方向に関するずれ止め効果を得られる。
その他の部分の構造及び作用は、上述した第1例の場合と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略する。
又、本発明は、エンジンのクランクシャフトやバランスシャフトのジャーナル部を支持するのに利用可能な軸受装置に適用する事もできる。
又、本発明の軸受装置をエンジンに組み込んで使用する場合、このエンジンは、例えば建機用エンジンや汎用エンジン等の、自動車用エンジン以外のものであっても良い。
又、本発明を実施する場合には、上述した実施の形態の第2例の構造に対して、特許文献2に記載された発明の特徴を付加する事、即ち、前記外輪軌道13の円周方向片半部の円周方向両端部と、この外輪軌道13の円周方向他半部の円周方向両端部とを、それぞれ円周方向両端縁に向かう程内径寸法が大きくなる方向に傾斜した傾斜面とする構成を付加する事もできる。この様な構成を採用すれば、前記特許文献2にも詳しく記載されている様に、前記外輪軌道13の円周方向両半部同士の間に径方向に関する多少のずれが生じた場合でも、これら円周方向両半部同士の繋ぎ目部分に、前記各ころ15、15の転動面に損傷を与える様なエッジを有する段差が生じる事を防止できる。
2 カムシャフト
3 ジャーナル部
4、4a シリンダヘッド
5、5a、5b 抑えブロック
6 対向面
7 対向面
8 ボルト
9 支持孔
10 凹部
11、11a 凹部
12 外輪
13 外輪軌道
14 内輪軌道
15 ころ
16 保持器
17、17a、17b 外輪部材
18 突片
19a、19b 係合凹部
20 保持器素子
21 V字形凸面
22 V字形凹面
Claims (2)
- ハウジングとラジアルころ軸受とを備え、
このうちのハウジングは、互いの対向面同士を突き合わせた状態で互いに結合固定された1対のハウジング素子と、これら両ハウジング素子の対向面に形成された1対の凹部同士を組み合わせて成る支持孔とを備えたものであり、
前記ラジアルころ軸受は、複数のころと、これら各ころを転動自在に保持する環状の保持器と、内周面に外輪軌道が形成された外輪部材とを備えたものであって、
このうちの保持器は、円周方向に分割された複数の保持器素子同士を組み合わせて成るもの、又は、円周方向の1箇所に切れ目を有すると共に、この切れ目の円周方向幅を弾性的に拡縮可能なものである
軸受装置に於いて、
前記外輪部材は、部分円筒状であり、
前記1対のハウジング素子のうちの一方のハウジング素子の凹部には、前記外輪部材が内嵌されており、
前記1対のハウジング素子のうちの他方のハウジング素子の凹部の内周面には、外輪軌道が直接形成されており、
前記外輪部材は、円周方向両端面を、それぞれ前記他方のハウジング素子の対向面の一部で、この他方のハウジング素子の凹部の両側に隣接する部分に突き合わせており、
前記外輪部材の内周面に形成された外輪軌道と、前記他方のハウジング素子の凹部の内周面に直接形成された外輪軌道とにより、単一の円筒面が形成されており、
前記1対のハウジング素子のうち、前記外輪部材を内嵌した前記一方のハウジング素子は、エンジンを構成する軽合金製のシリンダヘッド又はシリンダブロックであり、
前記外輪軌道を直接形成した凹部を有する前記他方のハウジング素子は、鉄系合金製の抑えブロックであり、
前記外輪部材は、鉄系合金製である
事を特徴とする軸受装置。 - 前記外輪部材の円周方向両端面と前記他方のハウジング素子の対向面との突き合わせ部が、それぞれ円周方向に関して突出したV字形凸面と円周方向に関して凹んだV字形凹面との凹凸係合部になっている、請求項1に記載した軸受装置。
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Family Applications (1)
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2012
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