JP5993760B2 - 鋼管杭の連結構造 - Google Patents

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Description

本発明は、地盤中に回転圧入される鋼管杭の連結構造に関するもので、鋼管杭において下方の杭本体の上端部に上方の杭本体の下端部を連結したり、杭本体の下端部に掘削ヘッドを連結するのに使用される鋼管杭の連結構造に関する。
従来における鋼管杭の連結構造としては、例えば下記特許文献1に記載されたものがある。これを図5〜図7によって説明する。この鋼管杭の連結構造は、下方側杭本体1の上端部に上方側杭本体1の下端部を連結するにあたり、下半部が下方側杭本体1の上端部に内嵌合され且つ上半部が上方側杭本体1の下端部に内嵌合される円筒状の連結部材10Nを備え、下方側杭本体1の上端部及び上方側杭本体1の下端部には夫々周方向一定間隔おきにボルト挿通孔7を設け、連結部材10Nの上端部側及び下端部側には、連結枠16を杭本体1の連結端部に内嵌合した時に杭本体側ボルト挿通孔7と合致する位置にボルト挿通孔8を設けると共に、連結部材10Nの内周面側には、各連結部材側ボルト挿通孔8と軸方向に対向する位置でナット10を保持するナット保持部9を設けておいて、連結部材10Nの下半部を下方側杭本体1の上端部に内嵌合し、ボルト12を杭本体側ボルト挿通孔7から連結部材側ボルト挿通孔8に挿通してナット保持部9内に保持されたナット10に螺合締結することによって、連結部材10Nを下方側杭本体1の上端部に固定し、この連結部材10Nの上半部を上方側杭本体1の下端部に内嵌合して、図6の(a) に示すように、ボルト13を杭本体側ボルト挿通孔7から連結部材側ボルト挿通孔8に挿通してナット保持部9内に保持されたナット10に螺合締結することにより、連結部材10Nを上方側杭本体1の下端部に固定して、両杭本体1,1を一体的に連結するようにしたものである。この連結構造によれば、これまでの溶接による杭本体どうしの連結作業のように溶接用電源や発電機などの設備が不要となり、また溶接作業のような熟練を要しないため、作業コストの低減化が図られ、施工期間の短縮化が図られる。尚、この連結構造は、図7に示すような、螺旋翼4付きで先端部に掘削ヘッド2を備えた鋼管杭Kの連結にも適用される。
特開2010−127029号公報
上記特許文献1に記載された鋼管杭の連結構造によれば、このような連結構造の鋼管杭Kをオーガマシンなどの杭打込機よって地盤中に回転圧入する際に、図6の(b) に示すように、鋼管からなる杭本体1が図中の矢印H方向に回転する時の杭本体1から連結枠10Nへの力の伝達は、杭本体1側のボルト挿通孔7の孔壁とボルト13の軸部13aとの間に生ずる支圧力δ及びボルト軸部13aの剪断抵抗と、連結部材10N側のボルト挿通孔8の孔壁とボルト13の軸部13aとの間における、杭本体1側の支圧力δと反対方向の支圧力η及びボルト軸部13aの剪断抵抗とによって行なわれる。
この場合、連結部材10Nは杭本体1内に嵌合されているから、杭本体1の外径が例えば120mm、その肉厚が例えば4.5mmの場合、杭本体1の内周面と連結部材10Nの外周面の間には例えば0.5〜1.0mmの隙間μがあって、しかも、杭本体連結時のボルト13・ナット10による締め付け作業は一般に手作業であるため、杭本体1と連結部材10Nの間に大きな締め付け力は生じておらず、従って杭本体1の内周面と連結部材10Nの外周面との間に摩擦力は働いていない。
従って、鋼管杭Kを回転圧入させる時には、模式的に描いた図6の(b) に示すように、杭本体1の捻じり力によって、ボルト13の軸部13aには杭本体1の内周面と連結部材10Nの外周面との間の隙間μに対応する部分に剪断変形が生じて図示のように変形し、杭本体1の捻じり力が連続して作用すると、ボルト13が破損する前に杭本体1側のボルト挿通孔7が広がるように変形し、支圧力の限界に達して、杭本体1から連結部材10Nへの捻じり力も限界に達する状態となる。そこで、本発明は、上記の事情に鑑み、ボルト接合部を強度の増大を図って、杭本体1から連結枠への捻じり力の伝達を大幅に向上することのできる鋼管杭の連結構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明は、地盤中に回転圧入される鋼管杭Kの連結構造であって、下方側杭本体1の上端部に上方側杭本体1の下端部を連結するにあたり、下半部が下方側杭本体1の上端部に内嵌合され且つ上半部が上方側杭本体1の下端部に内嵌合される円筒状の連結部材Nを備え、下方側杭本体1の上端部及び上方側杭本体1の下端部には夫々周方向一定間隔おきにボルト挿通孔7を設け、連結部材Nの上部側及び下部側には杭本体側ボルト挿通孔7と合致する位置にボルト挿通孔8を設けると共に、連結部材Nにはボルト挿通孔8が開口する外周面部に平面部25を設け、且つ該平面部25の両側縁には、平面部25より突出する突起部26,26が条設されており、連結部材Nの内周面側には各連結部材側ボルト挿通孔8と軸方向に対向する対向位置でナット10を保持するナット保持部9を設け、連結部材Nを下方側杭本体1の上端部と上方側杭本体1の下端部とにわたって嵌合し、ボルト13を各杭本体側ボルト挿通孔7から各連結部材側ボルト挿通孔8に挿通して、ナット保持部9に保持されたナット10に螺合締結することによって上下両杭本体1,1を連結し、鋼管杭Kの回転圧入時に、連結部材Nの平面部25に対向する周壁部分28がボルト13を介して内側へ引き付けられるように変形して前記平面部25に圧接するようにしたことを特徴としている。
請求項2に係る発明は、地盤中に回転圧入される鋼管杭の連結構造であって、下方側杭本体1の上端部に上方側杭本体1の下端部を連結するにあたり、杭本体1の外径と同じ外径を有する円筒状本体20の上下端部に、外径が杭本体1の内径より径小で上方側杭本体1の下端部及び下方側杭本体1の上端部が夫々外嵌合する上下基筒部21,21を形成してなる円筒状の連結部材Mを備え、下方側杭本体1の上端部及び上方側杭本体1の下端部には夫々周方向一定間隔おきにボルト挿通孔7を設け、連結部材Mの上下各基筒部21には杭本体側ボルト挿通孔7と合致する位置にボルト挿通孔8を設けると共に、各基筒部側ボルト挿通孔8が開口する外周面部に平面部25を設け、且つ該平面部25の両側縁には、平面部25より突出する突起部26,26が条設されており、各基筒部21の内周面側には基筒部側ボルト挿通孔8と軸方向に対向する対向位置でナット10を保持するナット保持部9を設け、連結部材Mの上下基筒部21,21に下方側杭本体1の上端部及び上方側杭本体1の下端部を夫々嵌合し、ボルト13を各杭本体側ボルト挿通孔7から各基筒側ボルト挿通孔8に挿通して、ナット保持部9に保持されたナット10に螺合締結することにより上下両杭本体1,1を連結し、鋼管杭Kの回転圧入時に、各基筒部21の平面部25に対向する杭本体1の周壁部分28がボルト13を介して内側へ引き付けられるように変形して前記平面部25に圧接するようにしたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、地盤中に回転圧入される鋼管杭の連結構造であって、杭本体1の下端部に掘削ヘッド2を連結するにあたり、杭本体1の外径と同じ外径を有して下端部に掘削ヘッド2を形成した円筒状ヘッド本体3の上端部に、外径が杭本体1の内径より径小で杭本体1の下端部が外嵌合する基筒部6を形成してなる円筒状の連結部材Qを備え、杭本体1の下端部には周方向一定間隔おきにボルト挿通孔7を設け、基筒部6には、杭本体側ボルト挿通孔7と合致する位置にボルト挿通孔8を設けると共に、基筒部側ボルト挿通孔8が開口する外周面部に平面部25を設け、且つ該平面部25の両側縁には、平面部25より突出する突起部26,26が条設されており、基筒部6の内周面側には基筒部側ボルト挿通孔8と軸方向に対向する対向位置でナット10を保持するナット保持部9を設け、基筒部6を杭本体1の下端部に内嵌合して、ボルト13を、各杭本体側ボルト挿通孔7から基筒部側ボルト挿通孔8に挿通して、ナット保持部9に保持されたナット10に螺合締結することにより杭本体1の下端部に連結部材Qを一体的に連結し、鋼管杭Kの回転圧入時に、基筒部6の平面部25に対向する杭本体1下端部の周壁部分28がボルト13を介して内側へ引き付けられるように変形して前記平面部25に圧接するようにしたことを特徴とする。
請求項は、請求項1〜の何れかに記載の鋼管杭の連結構造において、前記平面部25の幅をボルト頭部13bの対角長と同等又はそれ以上とすることを特徴とする。
請求項は、請求項1〜の何れかに記載の鋼管杭の連結構造において、前記ナット保持部9は、連結部材N側、連結部材Mの基筒部21側又は連結部材Qの基筒部6側ボルト挿通孔8を中心に左右対称位置に突設され、ナット10の回転及び前後方向の移動を制限する両側一対のアーム壁11,11と、ナット10の落下を阻止するように連結部材N、連結部材Mの基筒部21又は連結部材Qの基筒部6の内周面所要位置に周設された突条壁12とからなることを特徴とする。
上記解決手段による発明の効果を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明によれば、図3の(a) に示すように、連結部材Nにはボルト挿通孔8が開口する外周面部に平面部25を設けていることから、連結部材Nを介して下方側杭本体1と上方側杭本体1とを一体的に連結した鋼管杭Kを、杭打込機によって地盤中に回転圧入する時に、模式的に描いた図3の(b) に示すように、杭本体1が図中の矢印H方向に回転すると、この杭本体1の捻じり力により、ボルト13の首部13aoが図示のように変形すると同時に、連結部材Nの平面部25に対向する杭本体1の周壁部分28が内側へ引き付けられて圧潰変形し、斯かる変形後の杭本体周壁部分28の内径が連結部材Nの最大外径より小さくなるため、杭本体周壁部分28が連結部材Nの平面部25に圧接して、杭本体周壁部分28と前記平面部25との間に大きな摩擦力が作用し、それによって連結部材Nによるボルト接合部の捻じり強度が杭本体1自体の捻じり強度よりも大きくなる。これによって杭本体1から連結部材Nへの捻じり力の伝達を大幅に向上させることができる。尚、杭本体1内周面と連結部材N外周面との間には、図3の(b) に示すように隙間μがあるから、杭本体1の回転圧入時にボルト軸部13aはその隙間μに対応する部分が剪断変形するが、この剪断変形と同時に杭本体周壁部分28が連結部材側平面部25へ引き付けられるように圧潰変形するから、その隙間μは図示のように塞がれた状態となる。
又本発明によれば、前記平面部25の両側縁に平面部25より突出する突起部26,26を条設したことにより、杭本体周壁部分28が両突起部26,26に引っ掛かり易くなって平面部25側への引き付け作用が有効に働き、周壁部分28の圧潰変形が容易で平面部25に的確に圧接すると共に、図3の(b) に示すように両突起部26,26のうち杭本体1回転方向先方側の突起部26に対し杭本体周壁部分28による局部的な支圧力γが作用することによって、杭本体周壁部分28と前記平面部25との間の摩擦力が増大し、連結部材N、連結部材Mの基筒部21又は連結部材Qの基筒部6によるボルト接合部の捻じり強度をより一層高めることができる。
請求項2に係る発明によれば、連結部材Mの基筒部21にはボルト挿通孔8が開口する外周面部に平面部25を設けていることで、連結部材Mを介して下方側杭本体1と上方側杭本体1とを一体的に連結した鋼管杭Kを、杭打込機により地盤中に回転圧入する時に、図3の(b) の模式図に示すように、杭本体1の捻じり力によりボルト13の首部13aoが図示のように剪断変形し、これにより基筒部21の平面部25に対向する杭本体1の周壁部分28が内側へ引き付けられて圧潰変形し、変形後の杭本体周壁部分28の内径が基筒部21の最大外径より小さくなるため、杭本体周壁部分28が基筒部21の平面部25に圧接して、杭本体周壁部分28と前記平面部25の間に大きな摩擦力が作用し、それにより基筒部21によるボルト接合部の捻じり強度が杭本体1自体の捻じり強度よりも大きくなる。これによって杭本体1から連結部材Mの基筒部21への捻じり力の伝達を大幅に向上させることができる。
又本発明によれば、前記平面部25の両側縁に平面部25より突出する突起部26,26を条設したことにより、杭本体周壁部分28が両突起部26,26に引っ掛かり易くなって平面部25側への引き付け作用が有効に働き、周壁部分28の圧潰変形が容易で平面部25に的確に圧接すると共に、図3の(b) に示すように両突起部26,26のうち杭本体1回転方向先方側の突起部26に対し杭本体周壁部分28による局部的な支圧力γが作用することによって、杭本体周壁部分28と前記平面部25との間の摩擦力が増大し、連結部材N、連結部材Mの基筒部21又は連結部材Qの基筒部6によるボルト接合部の捻じり強度をより一層高めることができる。
請求項3に係る発明によれば、連結部材Qの基筒部6にはボルト挿通孔8が開口する外周面部に平面部25を設けていることから、鋼管杭Kを地盤中に回転圧入する時に、図3の(b) の模式図に示すように、杭本体1の捻じり力によってボルト13の首部13aoが図示のように剪断変形し、これにより基筒部6の平面部25に対向する杭本体1の周壁部分28が内側へ引き付けられて圧潰変形し、変形後の杭本体周壁部分28の内径が基筒部6の最大外径より小さくなるため、杭本体周壁部分28が基筒部6の平面部25に圧接して、杭本体周壁部分28と前記平面部25の間に大きな摩擦力が作用し、それによって基筒部6によるボルト接合部の捻じり強度が杭本体1自体の捻じり強度よりも大きくなる。これによって杭本体1から連結部材Qの基筒部6への捻じり力の伝達を大幅に向上させることができる。
又本発明によれば、前記平面部25の両側縁に平面部25より突出する突起部26,26を条設したことにより、杭本体周壁部分28が両突起部26,26に引っ掛かり易くなって平面部25側への引き付け作用が有効に働き、周壁部分28の圧潰変形が容易で平面部25に的確に圧接すると共に、図3の(b) に示すように両突起部26,26のうち杭本体1回転方向先方側の突起部26に対し杭本体周壁部分28による局部的な支圧力γが作用することによって、杭本体周壁部分28と前記平面部25との間の摩擦力が増大し、連結部材N、連結部材Mの基筒部21又は連結部材Qの基筒部6によるボルト接合部の捻じり強度をより一層高めることができる。
請求項に係る発明によれば、平面部25の幅をボルト頭部13bの対角長Lと同等又はそれ以上とすることによって、杭本体周壁部分28が圧潰変形した時に、ボルト頭部13bが杭本体周壁部分28の外面部28oに沈み込んで、連結部材N、連結部材Mの基筒部21又は連結部材Qの基筒部6と杭本体1と間の支圧力を高める効果がある。
請求項に係る発明によれば、ナット保持部9は、ナット10の回転及び前後方向の移動を制限する両側一対のアーム壁11,11と、ナット10の落下を阻止するように連結部材N、連結部材Mの基筒部21又は連結部材Qの基筒部6の内周面所要位置に周設された突条壁12とからなるため、ナット保持部9の構造が簡単で、ナット10の挿入が容易となる。また、突条壁12は、ナット10の落下を阻止する機能のみならず、連結部材N、連結部材Mの基筒部21又は連結部材Qの基筒部6によるボルト接合部の捻じり強度を高める補強リブとして機能するから、連結部材N、連結部材Mの基筒部21又は連結部材Qの基筒部6によるボルト接合部の捻じり強度を高めることができる。
(a) は本発明に係る鋼管杭の連結構造の外観を示す拡大正面図、(b) は(a) のX−X線断面図である。 (a) は連結部材の平面図、(b) は(a) のY−Y線断面図である。 (a) は図1の(b) の一部拡大図、(b) は(a) に示すボルト接合部の作用を模式的に描いた説明断面図である。 螺旋翼付き鋼管杭を製作する場合の各連結部材の断面構造を示す説明図である。 (a) は従来の鋼管杭連結構造における連結部材を示す斜視図、(b) はこの連結部材を使用した鋼管杭の一部を示す正面図である。 (a) は従来の鋼管杭連結構造におけるボルト接合部の拡大断面図で、(b) は(a) に示すボルト接合部の作用を模式的に描いた説明断面図である。 螺旋翼付き鋼管杭を示す斜視図である。
以下に本発明の好適な一実施形態を図面に基づいて説明すると、図1の(a) は連結部材Nによって接続された鋼管杭Kの接続部の外観正面図、(b) は接続部の断面図を示したもので、この連結部材Nは、下方側杭本体1の上端部に上方側杭本体1の下端部を接続するにあたって、下半部が下方側杭本体1の上端部に内嵌合され且つ上半部が上方側杭本体1の下端部に内嵌合されるようになっている。鋼管杭Kには杭本体1の上端部及び下端部に夫々周方向一定間隔おきにボルト挿通孔7が設けられ、この実施形態では、ボルト挿通孔7は、杭本体1の周方向90°の間隔で4つ設けられている。図1の(a) ,(b) において13は、鋼管杭Kの接続に使用されるボルトを示す。
連結部材Nは、連結すべき鋼管杭Kの杭本体1の内径より僅かに小さい外径を有する円筒状体からなるもので、鋳造、鍛造あるいは切削加工によって形成され、その材料としては、鋼材、鉄材、ステンレス材、合金材が使用される。図2の(a) ,(b) に示すように、連結部材Nの上部側及び下部側には、この連結部材Nを杭本体1の連結端部に内嵌合した時に杭本体側ボルト挿通孔7と合致する位置にボルト挿通孔8が設けられると共に、この連結部材Nにはボルト挿通孔8が開口する外周面部に、平面部25が連結部材Nの長さ方向(軸方向)全長にわたって形成されている。そして、平面部25の両側縁には、平面部25より突出し且つ連結部材Nの外周面24よりも突出する突起部26が平面部25の全長にわたって条設されている。突起部26は、連結部材Nを杭本体1の連結端部に内嵌合する時にその嵌合に支障をきたすものではない。尚、平面部25からの突起部26の突出高さは、杭本体1の外径を例えば120mm、その肉厚を例えば4.5mmとし、杭本体1の内周面と連結部材Nの外周面との平均間隙を0.5〜1.0mmとした場合、0.3〜0.7mmとされる。また、連結部材Nの外周面24からの突起部26の突出高さは、平面部25からの突起部26の突出高さより僅かに低い。
図1の(b) 及び図2の(a) ,(b) に示すように、連結部材Nの内周面側には各連結部材側ボルト挿通孔8と軸方向に対向する対向位置でナット10を保持するナット保持部9が設けられ、上部側の各ナット保持部9は、各連結部材側ボルト挿通孔8を中心として左右対称位置に突設されて、上部の入口Oより前記対向位置に挿入したナット10の回転及び前後方向移動を阻止する両側一対のアーム壁11,11と、前記対向位置でのナット10の落下を阻止するように連結部材Nの内周面所要位置に周設された突条壁12からなるもので、両保持壁11,11の夫々先端部に突設された突片11a,11aにより、ナット10の前後方向の移動を制限するようになっている。下部側の各ナット保持部9は、図2の(b) に示すように、上部側の各ナット保持部9ではアーム壁11,11の突片11a,11aが両アーム壁11,11の夫々上端部に突設されているのに対し、両アーム壁11,11の夫々下端部に突設されている点が違うだけで、それ以外は上部側の各ナット保持部9と同じ構成である。
また図2の(b) に示すように、連結部材Nの内周面の上部側及び下部側に夫々周方向に連続して設けられた突条壁12は、上部側及び下部側の各ナット保持部9においてナット10の落下を阻止する機能を有するのみならず、連結部材N自体の捻じり強度を高める補強リブとして機能する。また、図1の(b) 及び図2の(a) に示すように、連結部材Nの平面部25と反対側にあるナット締付面27は、連結部材Nの長さ方向全長にわたって平面部25と同じく平面状に形成されているから、ボルト13の締め付け力を有効に発揮させることができる。
上記のような構成よりなる連結部材Nを使用して、図1の(a) に示すように下方側杭本体1の上端部に上方側杭本体1の下端部を連結するには、先ず、連結部材Nの内周面側の上部側及び下部側に設けてある各ナット保持部9にナット10を挿入して保持しておく。この場合、上部側のナット保持部9にナット10を挿入するには、上方の入口Oよりナット10をそのままナット保持部9へ落とし込めばよいが、下部側のナット保持部9に挿入する時は、ナット10を下方の入口Oから適宜に斜め姿勢にしながらナット保持部9に挿入すればよい。
しかして、下方側杭本体1の上端部に連結部材Nの下半部を内嵌合した後、ボルト13を、各杭本体側ボルト挿通孔7から各連結部材側ボルト挿通孔8挿通すると共に、ボルト13の先端部を、各ナット保持部9に保持されているナット10に螺合して締め付けることにより、連結部材Nの下半部を下方側杭本体1の上端部に連結する。この後、下方側杭本体1の上端から突出している連結部材Nの上半部に、上方側杭本体1の下端部を外嵌合し、ボルト13を、各杭本体側ボルト挿通孔7から各連結部材側ボルト挿通孔8挿通すると共に、ボルト13の先端部を、各ナット保持部9に保持されているナット10に螺合して締め付けることで、連結部材Nの上半部を上方側杭本体1の下端部に連結して、両杭本体1,1を一体的に連結する。この連結状態を図1の(a) ,(b) に示す。
図3の(a) は図1の(b) に示すボルト接合部の一部を拡大したものであり、(b) は(a) に示した連結部材Nによるボルト接合部の作用を模式的に描いた拡大説明断面図である。しかして、上述のように連結部材Nを介して下方側杭本体1と上方側杭本体1を一体的に連結した鋼管杭Kを、オーガマシンなどの杭打込機によって地盤中に回転圧入する時に、図3の(b) の模式図に示すように、杭本体1が図中の矢印H方向に回転すると、杭本体1の捻じり力により、ボルト軸部13aの首部13aoが変形すると同時に、連結部材Nの前記平面部25に対向する杭本体1の周壁部分28が、内側へ引き付けられるように圧潰変形する。そして、このような変形後には杭本体周壁部分28の内径が連結部材Nの最大外径より小さくなるから、杭本体周壁部分28が連結部材Nの平面部25に圧接した状態となって、杭本体周壁部分28の内面と連結部材Nの平面部25との間に大きな摩擦力が作用する。これにより連結部材Nによるボルト接合部の捻じり強度(捻じりモーメント)が杭本体1自体の捻じり強度(杭本体1が耐えうる捻じりモーメント)より大きくなり、杭本体1から連結枠10Nへの捻じり力の伝達が大幅に向上されることになる。尚、この連結部材Nの外周面と杭本体1の内周面との間にも、図6の(b) に示す従来のボルト接合部と同様に隙間μがあるため、杭本体1の回転圧入時にボルト軸部13aはその隙間μに対応する首部13ao部分が剪断変形するが、こ剪断変形と同時に杭本体周壁部分28が連結部材側平面部25へ引き付けられるように圧潰変形するから、このボルト接合部の断面形状は図6の(b) の模式図に示すような状態となり、その隙間μは塞がれてしまう。
この場合、連結部材Nの平面部25にはその両側縁に、平面部25より突出すると共に連結部材Nの外周面24よりも突出する突起部26,26が平面部25の全長にわたって条設されているから、杭本体周壁部分28が両突起部26,26に引っ掛かり易くなって平面部25側への引き付け作用が有効に働き、周壁部分28の圧潰変形が容易で平面部25に的確に圧接すると共に、図3の(b) に示すように両突起部26,26のうち杭本体1回転方向先方側の突起部26に対し杭本体周壁部分28による局部的な支圧力γが作用することにより、杭本体周壁部分28と前記平面部25との間に作用する摩擦力が増大し、連結部材Nによるボルト接合部の捻じり強度をより一層高めることができる。
杭として使用される鋼管は、一般に肉厚が小さく、その捻じり強度はボルト軸部と鋼管のボルト挿通孔との支圧力で決まることが多く、従って捻じり強度を高めるにはボルトの本数を増やせばよいわけであるが、現場での作業性やコストの面からはボルト本数を出来るだけ少なくする方が合理的である。このような点で、本発明に係る鋼管杭連結構造は、ボルト1箇所当たりの支圧力を大きくすることができ、従ってボルト本数を少なくすることができる。尚、本実施形態では、ボルト13の本数は、周方向に90°の間隔で4本の偶数本設けている。このボルト13の本数は、3本とか5本の奇数本にもできるが、奇数本よりも偶数本の方が、ボルト締め付け力を有効に発揮させることができる。
また、使用される鋼管は、一般に、ロールフォーミングで成形されることが多く、その成形加工時の加工硬化によって捻じり強度が規格値の倍近くになることが多いことから、連結部材N側の捻じり強度を鋼管杭Kの杭本体1側の規格値の3倍以上に設計され、従って連結部材Nの肉厚も必然的に杭本体1の2〜3倍と厚く設計される。本実施形態では、連結部材Nの肉厚を杭本体1の肉厚の約2倍とされ、しかして連結部材Nの材料強度は、杭本体1の材料強度の2倍程度である。
本発明に係る連結部材Nにはボルト挿通孔8が開口する外周面24に平面部25を設けていることから、鋼管杭Kを杭打込機によって地盤中に回転圧入する時に、図3の(b) に示すように、杭本体1が図中の矢印H方向に回転すると、この杭本体1の捻じり力により、ボルト13の首部13aoが剪断変形して、これにより連結部材Nの平面部25に対向する杭本体1の周壁部分28が内側へ引き付けられて圧潰変形し、この圧潰変形後の杭本体周壁部分28の内径が連結部材Nの最大外径より小さくなるため、杭本体周壁部分28が連結部材Nの平面部25に圧接して、杭本体周壁部分28と前記平面部25との間に大きな摩擦力が作用し、それによって連結部材Nによるボルト接合部の捻じり強度が杭本体1自体の捻じり強度よりも大きくなる。これにより杭本体1から連結部材Nへの捻じり力の伝達を大幅に向上させることができる。
また、図1の(a) ,(b) 及び図3の(a) に示すように、連結部材Nに設ける平面部25の幅Wをボルト頭部13bの対角長Lより若干長くすることによって、鋼管杭Kの回転圧入時に杭本体周壁部分28が連結部材Nの平面部25側に圧潰変形した時に、ボルト頭部13bが図3の(b) に示すように杭本体周壁部分28の外面部28oに沈み込んで、連結部材Nと杭本体1の支圧力をより一層高める効果がある。
以上は、鋼管杭Kの杭先端部が支持層に達するまで所定長さの杭本体1を順次継ぎ足してゆく杭打ち工事に使用される鋼管杭Kの連結構造についての説明であるが、次に、鋼管杭の製造時に、1本の鋼管杭の杭本体を複数に分割して、その分割体どうしを連結して鋼管杭Kを製造する場合の連結構造の実施形態について説明する。
図4は、図7に示されるように杭本体1の下端部に螺旋翼4付き掘削ヘッド2を設けると共に杭本体1の中間所要部に螺旋翼4を設けてなる多翼型鋼管杭Kの組み付け前の状態を示す。この図4において、Mは杭本体1,1どうしを連結するための連結部材を示し、Qは杭本体1の下端部に螺旋翼4付き掘削ヘッド2を連結するための連結部材を示す。
連結部材Mは、下方側杭本体1の上端部に上方側杭本体1の下端部を連結するにあたって、杭本体1の外径と同じ外径を有する円筒状本体20の上下端部に、外径が杭本体1の内径より径小で上方側杭本体1の下端部及び下方側杭本体1の上端部が夫々外嵌合する上下の基筒部21,21を形成してなるもので、下方側杭本体1の上端部及び上方側杭本体1の下端部には夫々周方向一定間隔おきにボルト挿通孔7を設け、下各基筒部21には杭本体側ボルト挿通孔7と合致する位置にボルト挿通孔8を設けると共に、各基筒部21のボルト挿通孔8が開口する外周面部に平面部25を設け、各基筒部21の内周面側には基筒部側ボルト挿通孔8と軸方向に対向する対向位置でナット10を保持するナット保持部9を設け、連結部材Mの上下基筒部21,21に下方側杭本体1の上端部及び上方側杭本体1の下端部を夫々嵌合し、ボルト13を各杭本体側ボルト挿通孔7から各基筒側ボルト挿通孔8に挿通して、ナット保持部9に保持されたナット10に螺合締結することにより上下両杭本体を一体的に連結し、しかして鋼管杭K(図7参照)を回転圧入する時に、各基筒部21の前記平面部25に対向する杭本体1の周壁部分28が、前述した連結部材Nの場合と同様に圧潰変形して前記平面部25に圧接することにより、連結部材Mの基筒部21によるボルト接合部の捻じり強度が杭本体1自体の捻じり強度より大きくなるように構成している。
この連結部材Mにおいて、各基筒部21の外周面部に設けた平面部25及びその周辺の構成については、図3によって説明した連結部材Nの場合と全く同じであるため、その詳しい説明を省略する。
また、この連結部材Mの円筒状本体20には螺旋翼4が突設されているが、円筒状本体20に螺旋翼4が突設されない場合もある。また、連結部材Mの上下各基筒部21の内周面側に設けたナット保持部9は、図2によって説明した連結部材Nのナット保持部9と全く同じ構成であるため、その説明を省略する。
上記のように、上記連結部材Mの基筒部21(図4参照)にはボルト挿通孔8が開口する外周面部に平面部25を設けたことによって、杭打込機により地盤中に回転圧入する時に、図3の(b) の模式図に示すように、杭本体1の捻じり力によりボルト13の首部13aoが剪断変形し、これにより基筒部21の平面部25に対向する杭本体1の周壁部分28が内側へ引き付けられて圧潰変形し、この圧潰変形後の杭本体周壁部分28の内径が基筒部21の最大外径より小さくなるため、杭本体周壁部分28が基筒部21の平面部25に圧接して、杭本体周壁部分28と前記平面部25の間に大きな摩擦力が作用し、それにより基筒部21によるボルト接合部の捻じり強度が杭本体1自体の捻じり強度よりも大きくなる。これによって杭本体1から連結部材Mの基筒部21への捻じり力の伝達を大幅に向上させることができる。
杭本体1の下端部に螺旋翼4付き掘削ヘッド2を連結する連結部材Qは、図4の下半部に示すように、杭本体1の外径と同じ外径を有して下端部に掘削ヘッド2を形成した円筒状ヘッド本体3の上端部に、外径が杭本体1の内径より径小で杭本体1の下端部が外嵌合する基筒部6を形成してなるもので、基筒部6には周方向一定間隔おきにボルト挿通孔8を設け、杭本体1の下端部には、杭本体側ボルト挿通孔7と合致する位置にボルト挿通孔8を設けると共に、基筒部6のボルト挿通孔8が開口する外周面部に平面部25を設け、基筒部6の内周面側には基筒部側ボルト挿通孔8と軸方向に対向する対向位置でナット10を保持するナット保持部9を設け、基筒部6を杭本体1の下端部に内嵌合して、ボルト13を、各杭本体側ボルト挿通孔7から基筒部側ボルト挿通孔8に挿通して、ナット保持部9に保持されたナット10に螺合締結することにより杭本体1の下端部に連結部材Qを一体的に連結し、しかして鋼管杭Kの回転圧入時に、基筒部6の前記平面部25に対向する杭本体1下端部の周壁部分28が圧潰変形して前記平面部25に圧接することにより、基筒部6側の捻じり強度が杭本体1自体の捻じり強度よりも大きくなるようにしたものである。掘削ヘッド2の略円錐形状底部2a下面に切削刃5が突設されている。
この連結部材Qにおいて、各基筒部6の外周面部に設けた平面部25及びその周辺の構成については、連結部材Mと同様に図3によって説明した連結部材Nの場合と全く同じであるため、その詳しい説明を省略する。
また、この連結部材Qの円筒状ヘッド本体3には螺旋翼4が突設されているが、円筒状ヘッド本体3に螺旋翼4が突設されない場合もある。また、連結部材Qの基筒部6の内周面側に設けたナット保持部9は、連結部材Mと同様に図2によって説明した連結部材Nのナット保持部9と全く同じ構成であるため、その説明を省略する。
上記のように、上記連結部材Qの基筒部6(図4参照)にはボルト挿通孔8が開口する外周面部に平面部25を設けたことによって、鋼管杭Kを地盤中に回転圧入する時に、図3の(b) の模式図に示すように、杭本体1の捻じり力によってボルト13の首部13aoが図示のように剪断変形し、これにより基筒部6の平面部25に対向する杭本体1の周壁部分28が内側へ引き付けられて圧潰変形し、変形後の杭本体周壁部分28の内径が基筒部6の最大外径より小さくなるため、杭本体周壁部分28が基筒部6の平面部25に圧接して、杭本体周壁部分28と前記平面部25の間に大きな摩擦力が作用し、それによって基筒部6によるボルト接合部の捻じり強度が杭本体1自体の捻じり強度より大きくなる。これによって杭本体1から連結部材Qの基筒部6への捻じり力の伝達を大幅に向上させることができる。
上記多翼型鋼管杭Kを組み付けるには、図4に示すように、連結部材Mの下基筒部21を下方側杭本体1の上端部に内嵌合して、ボルト13(図7参照)を杭本体側ボルト挿通孔7から基筒部側ボルト挿通孔8に挿通してナット保持部9内に保持されたナット10に螺合締結することにより、連結部材Mを下方側杭本体1の上端部に固定し、この後に上基筒部21を上方側杭本体1の下端部に内嵌合して、上記同様にボルト13を杭本体側ボルト挿通孔7から基筒部側ボルト挿通孔8に挿通してナット保持部9内に保持されたナット10に螺合締結することにより、連結部材Mの上基筒部21を杭本体1の上端部に固定し、これによって両杭本体1,1を一体的に連結する。こうして上下両杭本体1,1を連結部材Mを介して連結した後、下方の杭本体1の下端部に、螺旋翼4付き掘削ヘッド2を連結するための連結部材Qを取り付ける。この連結部材Qの取付けも、上記同様に下方側杭本体1の下端部を円筒状ヘッド本体3の基筒部6に外嵌合し、ボルト13を杭本体側ボルト挿通孔7から基筒部側ボルト挿通孔8に挿通して各ナット保持部9内に保持されているナット10に螺合締結することにより、杭本体1の下端部に連結部材Qを取り付け固定することができる。
図4に示す実施形態の鋼管杭Kは、杭本体1の下端部と中間部に螺旋翼4を有する多翼型鋼管杭であるが、杭本体1の下端部の掘削ヘッド2にのみ螺旋翼4をもつ拡底型や、螺旋翼4をもたず、杭本体1の下端部に掘削ヘッド2のみ取り付けたストレート型の鋼管杭において、杭本体1を複数に分割して、その分割した杭本体1どうしを連結する場合も、上述した連結部材M,Qを使用することができる。
K 鋼管杭
N 連結部材
M 連結部材
Q 連結部材
1 杭本体
6 基筒部
7 杭本体側ボルト挿通孔
8 連結部材側ボルト挿通孔
9 ナット保持部
10 ナット
12 突条壁
13 ボルト
21 基筒部
25 連結部材の平面部
26 突起部
28 杭本体側の周壁部分

Claims (5)

  1. 地盤中に回転圧入される鋼管杭の連結構造であって、下方側杭本体の上端部に上方側杭本体の下端部を連結するにあたり、下半部が下方側杭本体の上端部に内嵌合され且つ上半部が上方側杭本体の下端部に内嵌合される円筒状の連結部材を備え、下方側杭本体の上端部及び上方側杭本体の下端部には夫々周方向一定間隔おきにボルト挿通孔を設け、連結部材の上部側及び下部側には杭本体側ボルト挿通孔と合致する位置にボルト挿通孔を設けると共に、連結部材にはボルト挿通孔が開口する外周面部に平面部を設け、且つ該平面部の両側縁には、平面部より突出する突起部が条設されており、連結部材の内周面側には各連結部材側ボルト挿通孔と軸方向に対向する対向位置でナットを保持するナット保持部を設け、連結部材を下方側杭本体の上端部と上方側杭本体の下端部とにわたって嵌合し、ボルトを各杭本体側ボルト挿通孔から各連結部材側ボルト挿通孔に挿通して、ナット保持部に保持されたナットに螺合締結することにより上下両杭本体を連結し、鋼管杭の回転圧入時に、連結部材の平面部に対向する杭本体の周壁部分がボルトを介して内側へ引き付けられるように変形して前記平面部に圧接するようにした鋼管杭の連結構造。
  2. 地盤中に回転圧入される鋼管杭の連結構造であって、下方側杭本体の上端部に上方側杭本体の下端部を連結するにあたり、杭本体の外径と同じ外径を有する円筒状本体の上下端部に、外径が杭本体の内径より径小で上方側杭本体の下端部及び下方側杭本体の上端部が夫々外嵌合する上下基筒部を形成してなる円筒状の連結部材を備え、下方側杭本体の上端部及び上方側杭本体の下端部には夫々周方向一定間隔おきにボルト挿通孔を設け、連結部材の上下各基筒部には杭本体側ボルト挿通孔と合致する位置にボルト挿通孔を設けると共に、各基筒部側ボルト挿通孔が開口する外周面部に平面部を設け、且つ該平面部の両側縁には、平面部より突出する突起部が条設されており、各基筒部の内周面側には基筒部側ボルト挿通孔と軸方向に対向する対向位置でナットを保持するナット保持部を設け、連結部材の上下基筒部に下方側杭本体の上端部及び上方側杭本体の下端部を夫々嵌合し、ボルトを各杭本体側ボルト挿通孔から各基筒側ボルト挿通孔に挿通して、ナット保持部に保持されたナットに螺合締結することにより上下両杭本体を連結し、鋼管杭の回転圧入時に、各基筒部の平面部に対向する杭本体の周壁部分がボルトを介して内側へ引き付けられるように変形して前記平面部に圧接するようにした鋼管杭の連結構造。
  3. 地盤中に回転圧入される鋼管杭の連結構造であって、杭本体の下端部に掘削ヘッドを連結するにあたり、杭本体の外径と同じ外径を有して下端部に掘削ヘッドを形成した円筒状ヘッド本体の上端部に、外径が杭本体の内径より径小で杭本体の下端部が外嵌合する基筒部を形成してなる円筒状の連結部材を備え、杭本体の下端部には周方向一定間隔おきにボルト挿通孔を設け、基筒部には、杭本体側ボルト挿通孔と合致する位置にボルト挿通孔を設けると共に、基筒部側ボルト挿通孔が開口する外周面部に平面部を設け、且つ該平面部の両側縁には、平面部より突出する突起部が条設されており、基筒部の内周面側には基筒部側ボルト挿通孔と軸方向に対向する対向位置でナットを保持するナット保持部を設け、基筒部を杭本体の下端部に内嵌合して、ボルトを、各杭本体側ボルト挿通孔から基筒部側ボルト挿通孔に挿通して、ナット保持部に保持されたナットに螺合締結することにより杭本体の下端部に連結部材を連結し、鋼管杭の回転圧入時に、基筒部の平面部に対向する杭本体下端部の周壁部分がボルトを介して内側へ引き付けられるように変形して前記平面部に圧接するようにした鋼管杭の連結構造。
  4. 前記平面部の幅をボルト頭部の対角長と同等又はそれ以上とする請求項1〜3の何れかに記載の鋼管杭の連結構造。
  5. 前記ナット保持部は、連結部材側ボルト挿通孔8を中心に左右対称位置に突設され、ナットの回転及び前後方向の移動を制限する両側一対のアーム壁と、ナットの落下を阻止するように連結部材又は連結部材の基筒部の内周面所要位置に周設された突条壁とからなる請求項1〜4の何れかに記載の鋼管杭の連結構造。
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