JP5992750B2 - タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
これは、ユーグレナ属に属する微細藻類は、培養が容易な上、好気性条件下で培養すると、炭水化物としてパラミロンを細胞内に蓄積し、その後、嫌気性条件下で培養することにより、蓄積されたパラミロンが分解されてワックス((高級)脂肪酸と(高級)脂肪族アルコールとのエステル)が生成することが知られており(特開昭59−118090号公報)、更に、本発明者らが該ワックスを細胞内に含有する微細藻類を乾燥し、タイヤ用ゴム組成物に配合することにより、本発明の効果が好適に得られ、タイヤ用ゴム組成物に耐オゾン性の向上を目的として配合されるワックスとして、更には充填剤としても当該乾燥物を好適に使用可能である(すなわち、当該乾燥物が充填剤とワックスの効果を併せ持つ配合剤である)ことを見出したからである。
なお、乾燥物の水分含有率は、実施例に記載の方法により測定できる。
なお、カーボンブラックのN2SAは、JIS K 6217−2:2001によって求められる。
すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でサイドウォールなどの各タイヤ部材の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
ユーグレナ・グラシリス・Z株の野生株を、1%グルコースを炭素源とするコーレン・ハットナー培地300mlに接種し、25℃、初期pH3.5で1分間に120回振とう、培養液1リットル、1分間当たり0.5リットルの空気通気下、2000ルックスの光照射下で、6日間培養した。
その後、超音波処理で細胞を破断し、遠心分離にて菌体を採取した後、減圧乾燥機中、40℃で4日間乾燥し、微細藻類乾燥物1を3.6g得た。
製造例1と同様に6日間培養を行った。その後、遠心分離により培養細胞を採取し、pH6.8のリン酸緩衝液100mlに懸濁し、1分間あたり20mlの窒素ガス通気下、室内光下、上記同様の振とう条件で2日間培養した。培養後、製造例1と同様に処理して、微細藻類乾燥物2を4.1g得た。
なお、微細藻類の乾燥物(微細藻類乾燥物1、2)の水分含有率は、カールフィッシャー法により測定した。測定した結果、微細藻類乾燥物1、2の水分含有率は、それぞれ8質量%、9質量%であった。
天然ゴム(NR):RSS#3
ポリブタジエンゴム(BR):宇部興産(株)製のUBEPOL BR150B(シス含量97質量%、ML1+4(100℃)40、Mw/Mn3.3)
シリカ:EVONIK−DEGUSSA社製のウルトラジルVN3(N2SA:175m2/g)
カーボンブラック:新日化カーボン(株)製のニテロン#55S(N2SA:28m2/g)
シランカップリング剤:EVONIK−DEGUSSA社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
石油系ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「桐」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製酸化亜鉛2種
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
表1の配合処方にしたがい、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を充填率が58%になるように充填し、80rpmで140℃に到達するまで混練りして混練り物を得た。
次に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加して混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。さらに、得られた未加硫ゴム組成物を所定のサイズに成形し、150℃の条件下で20分間プレス加硫することにより加硫ゴム組成物を得、約2mm×130mm×130mmの加硫ゴムスラブシートを作成し、試験用サンプルとした。
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターVESを用いて、温度70℃、初期歪10%、動歪2%および周波数10Hzの条件下で加硫ゴムスラブシートの損失正接(tanδ)を測定し、比較例1の転がり抵抗指数を100とし、下記計算式により、転がり抵抗を指数表示した。転がり抵抗指数が大きいほど、転がり抵抗が低減され、好ましいことを示す。
(転がり抵抗指数)=(比較例1のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
JIS K 6259「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−耐オゾン性の求め方」に基づき、オゾン濃度50±5pphm、温度25℃、伸張歪20±2%の条件下で、48時間試験した後の亀裂の状態を観察することで、耐オゾン性を評価した。なお、評価方法は、JISに記載の方式に従い、亀裂の数と大きさを表した。アルファベット(A、B及びC)は、Aが亀裂の数が少なく、Cが亀裂の数が大きいことを示し、数字(1〜5)は、大きいほど、亀裂の大きさが大きいことを示し、「クラック無」は、クラックが発生しなかったことを示す。破断は、試験ゴム片が大きく損傷したことを示す。
試験用ゴム片を、屋外(神戸市内)に3ヶ月間放置し、その後の変色度合いを目視で評価した。
○:変色なし △:わずかに白色化 ×:激しく白色化
(株)岩本製作所製のランボーン摩耗試験機を用い、表面回転速度50m/分、付加荷重3.0kg、落砂量15g/分でスリップ率20%にて各加硫ゴムスラブシートの摩耗量を測定し、それらの摩耗量の逆数をとった。そして、比較例1の摩耗量の逆数を100とし、そのほかの摩耗量の逆数を指数で表した。指数が大きいほど、耐摩耗性に優れることを示す。なお、指数が95以上の場合に、良好であると判断した。
Claims (6)
- ゴム成分及びワックスを細胞内に含有する微細藻類の乾燥物を含有するタイヤ用ゴム組成物。
- 前記微細藻類が、Euglenophyceae網に属する微細藻類である請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 前記微細藻類が、ユーグレナ属に属する微細藻類である請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物を製造する方法であって、
微細藻類を好気性条件で培養した後、嫌気性条件で培養する工程を含むタイヤ用ゴム組成物の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤ。
- 請求項4に記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法により得られるゴム組成物を用いて空気入りタイヤを製造する空気入りタイヤの製造方法。
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