JP6069240B2 - 冬用空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する冬用空気入りタイヤ及び該冬用空気入りタイヤの製造方法に関する。
冬用空気入りタイヤでは、アイスバーン路面での摩擦を向上させるために様々な取り組みがなされている。例えば、掘り起こし摩擦を改善するためには、従来からトレッド表面の凹凸を増やすべく種々の配合剤を組合せて配合しているが、一般的には発熱性等が悪化することになる。
特許文献1には、米穀のもみ殻、麦殻、コルク片、オガクズなどのセルロース物質を主体とする粉体加工品をトレッドに含むことで、粘着摩擦と掘り起こし摩擦を向上した冬用タイヤが提案されている。しかし、氷上性能、低燃費性、ウェットグリップ性能のバランスという点では、改善の余地がある。
特許4262357号公報
本発明は、前記課題を解決し、氷上性能、低燃費性、ウェットグリップ性能の性能バランスに優れるとともに、石油資源の使用量も低減された冬用空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分及びミクロフィブリル化植物繊維を含むゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する冬用空気入りタイヤに関する。
前記ゴム成分が、天然ゴム、改質天然ゴム、合成ゴム及び変性合成ゴムからなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
前記ミクロフィブリル化植物繊維がセルロースミクロフィブリルであることが好ましい。
前記ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径が10μm以下であることが好ましい。
前記ミクロフィブリル化植物繊維の含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して1〜100質量部であることが好ましい。
オイルとして、テレビン油及び/又は微細藻類由来のオイルを含むことが好ましい。
前記テレビン油の含有量がゴム成分100質量部に対して0.01〜50質量部であることが好ましい。
前記微細藻類が、Euglenophyceae網に属する微細藻類であることが好ましい。
前記微細藻類が、ユーグレナ属に属する微細藻類であることが好ましい。
前記微細藻類由来のオイルが、前記微細藻類を培養した後、精製することにより得られたオイル成分であることが好ましい。
前記微細藻類由来のオイルが、前記微細藻類を、脂肪酸を添加した培地で培養することにより得られたものであることが好ましい。
前記微細藻類由来のオイルが、前記微細藻類を、好気性条件で培養した後、嫌気性条件で培養することにより得られたものであることが好ましい。
本発明はまた、前記ミクロフィブリル化植物繊維及び前記ゴム成分を予め混合する工程(A)を含む前記冬用空気入りタイヤの製造方法に関する。
前記ミクロフィブリル化植物繊維並びに、前記テレビン油及び/又は微細藻類由来のオイルを混合する工程(a)と、該工程で得られた混合物と前記ゴム成分を更に混合する工程(A)とを含むことが好ましい。
本発明によれば、ゴム成分及びミクロフィブリル化植物繊維を含むゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する冬用空気入りタイヤであるので、氷上性能、低燃費性及びウェットグリップ性能の性能バランスに優れる。また、上記ミクロフィブリル化植物繊維は、植物由来であるため、本発明の冬用空気入りタイヤは、石油資源の使用量が低減されており、環境に配慮されたタイヤである。
まず、本発明の冬用空気入りタイヤが有するトレッドを構成するゴム組成物について説明する。
本発明におけるゴム組成物は、ゴム成分及びミクロフィブリル化植物繊維を含む。ミクロフィブリル化植物繊維を添加することで、トレッド表面に微細な起伏を生じさせ、掘り起こし摩擦を起こすことができる。また、ミクロフィブリル化植物繊維同士が絡み合うことで、低燃費性を良好にし、ミクロフィブリル化植物繊維の親水性効果により、凍結路に対する粘着摩擦効果も期待できる。これらの作用により、氷上性能、低燃費性及びウェットグリップ性能の性能バランスを改善できるものと推察される。
また、ミクロフィブリル化植物繊維は、石油を原料としない材料(石油外資源)であるため、石油資源の使用量を低減することができる。
ゴム成分としてはとくに限定されないが、天然ゴム、改質天然ゴム、合成ゴム及び変性合成ゴムが挙げられるが、天然ゴム又は改質天然ゴムを含むことが好ましく、天然ゴム又は改質天然ゴムと共に合成ゴムを含むことがより好ましい。
天然ゴム(NR)としては、TSR20,RRS#3などの一般的に用いられているものが挙げられ、改質天然ゴムとしては、エポキシ化天然ゴム(ENR)や脱タンパク質天然ゴムなどが挙げられる。NRや改質天然ゴムを含有する場合、ゴム成分100質量%中の合計含有率は10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましい。合計含有率が10質量%未満であると、耐摩耗性の悪化、低温脆化温度が高くなる傾向がある。また、該合計含有率は、70質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましい。合計含有率が70質量%を超えると、氷上性能が低下する傾向がある。
ENRのエポキシ化率は5モル%以上であることが好ましく、10モル%以上であることがより好ましい。ENRのエポキシ化率が、5モル%未満であると、ゴム組成物に対する改質効果が小さい傾向がある。また、ENRのエポキシ化率は、80モル%以下であることが好ましく、60モル%以下であることがより好ましい。ENRのエポキシ化率が、80モル%をこえると、ポリマー成分がゲル化する傾向がある。
ENRを含有する場合、ENRの含有率は10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましい。ENRの含有率が10質量%未満であると、ウェットグリップ性能が低下する傾向がある。また、ENRの含有率は70質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましい。ENRの含有率が70質量%をこえると、氷上性能及びウェットグリップ性能が低下する傾向がある。
合成ゴムとしては、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)などのジエン系ゴムが挙げられ、グリップ性能、転がり抵抗および耐摩耗性をバランスよく向上させることができるという理由から、BR、SBRからなる群から選ばれる少なくとも1種のゴムが好ましく、BRがより好ましい。なお、これら合成ゴムは、アミノ基等の変性基が付与された変性合成ゴムであってもよい。また、将来の石油枯渇を想定した場合、より好ましくは、これらのジエン系ポリマーを使用しない、もしくはモノマーに再生可能な生物由来原料を使用していることが好ましい。このような生物由来原料から製造されたジエン系合成ゴムとしては、例えば、BRの場合、バイオエタノールに触媒を作用させてブタジエンを得て、重合するなどの公知の方法により得ることができる。
BRを含有する場合、ゴム成分100質量%中のBRの含有率は10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましい。BRの含有率が10質量%未満であると、充分な氷上性能が得られないおそれがある。また、該含有率は90質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましい。BRの含有率が90質量%を超えると、加工性が悪化するおそれがある。
SBRを含有する場合、SBRの含有率は5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。SBRの含有率が5質量%未満であると、良好なウェットグリップ性能が得られないおそれがある。また、該含有率は50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。SBRの含有率が50質量%を超えると、充分な氷上性能が得られないおそれがある。
ミクロフィブリル化植物繊維としては、とくに限定されないが、良好な補強性が得られるという点から、セルロースミクロフィブリルが好ましい。セルロースミクロフィブリルとしては、例えば、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、農作物残廃物、布、再生パルプ、古紙、バクテリアセルロース、ホヤセルロース等の天然物に由来するものが好ましい。
ミクロフィブリル化植物繊維の製造方法としては特に限定されないが、例えば、上記セルロースミクロフィブリルの原料を水酸化ナトリウム等の薬品で化学処理した後、リファイナー、二軸混錬機(二軸押出機)、二軸混錬押出機、高圧ホモジナイザー、媒体撹拌ミル、石臼、グラインダー、振動ミル、サンドグラインダー等により機械的に磨砕ないし叩解する方法が挙げられる。この方法では、化学処理によって原料からリグニンが分離されるため、リグニンを実質的に含有しないミクロフィブリル化植物繊維が得られる。
ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径は、ゴム補強効果が良好である観点から、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下、更に好ましくは1μm以下、特に好ましくは0.5μm以下である。ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径の下限は特に限定されないが、ミクロフィブリル化植物繊維の水分散液とゴム成分とを混合する場合に、濾水性の悪化による作業性の悪化を抑制できる観点から、4nm以上であることが好ましい。
ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維長は、好ましくは5mm以下、より好ましくは1mm以下であり、また、好ましくは1μm以上、より好ましくは50μm以上である。平均繊維長が下限未満の場合や上限を超える場合は、前述の平均繊維径と同様の傾向がある。なお、ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径及び平均繊維長は、走査型電子顕微鏡写真の画像解析、透過型顕微鏡写真の画像解析、X線散乱データの解析、細孔電気抵抗法(コールター原理法)等によって測定できる。
ミクロフィブリル化植物繊維の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上であり、また、好ましくは100質量部以下、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。上記範囲内であれば、ゴム補強効果とエネルギーロスのバランスが良好であり、また、ゴム成分と複合化する工程での各種材料の歩留まりや作業性も良好である。
ゴム成分とミクロフィブリル化植物繊維との相溶性を向上させるために、テレビン油、トール油、セラック樹脂、工業リグニン、ヘキサメチレンテトラミン、微細藻類の乾燥物、微細藻類から抽出された油分などを配合しても良い。氷上性能の観点から、テレビン油、微細藻類から抽出された油分が好ましい。
テレビン油とは、松精油、テレピン油、ターペンタインとも呼ばれ、マツ科の樹木のチップや松脂を水蒸気蒸留することによって得られ、α−ピネン、β−ピネン、p−シメンを主成分とする。製法によって、ガム・テレビン油、ウッド・テレビン油、サルフェート・テレビン油に大別される。ガム・テレビン油は、松ヤニを水蒸気蒸留することによって得られる。ウッド・テレビン油は、針葉樹の樹皮や切り株を水蒸気蒸留や乾留することによって得られる。サルフェート・テレビン油は、製紙用のパルプ製造時の加熱処理で発生する蒸気を濃縮することによって得られる。テレビン油は、製法はいずれでも良く、原料となる樹木の種類も特に問わない。
テレビン油を含有する場合、テレビン油の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.05質量部以上、更に好ましくは0.1質量部以上であり、また、好ましくは50質量部以下、より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは3質量部以下、特に好ましくは1質量部以下、最も好ましくは0.5質量部以下である。上記範囲内であれば、ミクロフィブリル化植物繊維を良好に分散させ、氷上性能、ウェットグリップ性能及び低燃費性をバランス良く改善できる。
微細藻類から抽出された油分としては、微細藻類由来のオイルが好適に使用でき、微細藻類由来のオイルとは、微細藻類により産生される脂肪族系炭化水素を意味する。脂肪族系炭化水素としては、微細藻類が産生する脂肪族系炭化水素であれば特に限定されず、例えば、n−ヘプタデセン等の炭素数が15〜50の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素;n−エイコサジエン等の炭素数が15〜50の飽和又は不飽和の脂肪酸;ラウリン酸メチル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸メチル等の炭素数が15〜50の飽和又は不飽和の脂肪酸エステル等が挙げられる。また、これらをフィッシャー・トロプシュ法などにより炭素数を改変したり、水添により二重結合を飽和させたものであってもよい。なかでも、炭素数が15〜50(好ましくは炭素数が15〜40)の飽和又は不飽和の脂肪酸エステル(特に、(高級)脂肪酸と(高級)脂肪族アルコールとのエステル)が好ましい。
微細藻類由来のオイルの融点は、−60〜70℃であることが好ましく、−50〜30℃であることがより好ましく、−50〜10℃であることがさらに好ましく、−50〜5℃であることが特に好ましい。−60℃未満では、オイルが揮発しやすい恐れがある。70℃を超えると、氷上性能が劣る可能性がある。
なお、本明細書において、融点は、DSC(示差走査熱量測定)におけるピーク温度であり、複数のピークがある場合は、最も融解熱量ΔH(J/g)が大きいピーク温度を融点とする。
微細藻類としては、体内の栄養分の一部を炭化水素(脂肪族系炭化水素)に変換する性質を有する藻類であれば特に限定されず、二酸化炭素を資化できる藻類が好ましい。具体的には、Euglenophyceae網に属する微細藻類、クロレラ (Chlorella)属に属する微細藻類、イカダモ(Scenedesmus)属に属する微細藻類、デスモデスムス(Desmodesmus)属に属する微細藻類、スピルリナ(Spirulina)属に属する微細藻類、アルスロスピラ(オルソスピラ)(Arthrospira)属に属する微細藻類、ボツリオコッカス(Botryococcus)属に属する微細藻類(特に、ボツリオコッカス・ブラウニー(Botryococcus braunii ))、シュードコリシスチス(Pseudochoricystis)属に属する微細藻類(特にシュードコリシスチスエリプソイディア(Pseudochoricystis ellipsoidea))等が挙げられる。これらの微細藻類は、オイル(脂肪族系炭化水素)を生合成できることが知られている。なかでも、オイルの生産性の観点からEuglenophyceae網に属する微細藻類が好ましい。
Euglenophyceae網に属する微細藻類としては、例えば、ユーグレナ(Euglena)属、アスタシア属、カウキネア属、トックリヒゲムシ属、ペラネマ属、ウチワヒゲムシ属、レボキンクリス属、ストロンボモナス属に属する微細藻類等が挙げられる。なかでも、ユーグレナ属に属する微細藻類が好ましい。
これは、ユーグレナ属に属する微細藻類は、培養が容易な上、好気性条件下で培養すると、炭水化物としてパラミロンを細胞内に蓄積し、その後、嫌気性条件下で培養することにより、蓄積されたパラミロンが分解されてオイル((高級)脂肪酸と(高級)脂肪族アルコールとのエステル)が生成することが知られており(特開昭59−118090号公報)、更に、本発明者らが該オイルを可塑剤成分としてゴム組成物に配合することにより、本発明の効果をより効果的に得られることを見出したからである。
また、ユーグレナ属に属する微細藻類は、培養条件によっては、乾燥菌体質量の50質量%にも達する極めて高い生産効率でオイル((高級)脂肪酸と(高級)脂肪族アルコールとのエステル)を生産することが知られており(特開昭59−118090号公報)、生産効率の点でも、他の天然由来オイル類と比較して優れている。
ユーグレナ属に属する微細藻類は、動物学ではミドリムシ目、植物学ではEuglenophyceae網、ミドリムシ目に属する鞭毛虫の一群であり、池や沼等の天然水系に自然に生息している採取、培養が容易なものである。代表的なものとして、ユーグレナ・グラシリス・Z株、ユーグレナ・グラシリス・バシラリス変株、ユーグレナ・ビリディス、アスタシア・ロンガ等が挙げられるが、これらに限定されるものでなく、また公知の方法で処理した各種変異株も使用することができる。
微細藻類の培養には、各種微生物を培養する公知の方法が適用できる。具体的には、炭素源、窒素源、無機塩、ビタミン類を適量加えた培地であれば良く、公知のものとしては、コーレン・ハットナー培地(Korren and Hutner,J.Protozool.14,Supple.17(1967))、ハットナー培地(Hutner,J.Protozool,6,23(1959))、クレマー・マイヤー培地(Cramer and Myers,Arch.Mikrobiol,17,384,(1952))等が挙げられるが、この限りではない。
また微細藻類の培養、微細藻類からのオイルの抽出に関しては、公知の方法、例えば、北岡らの成書(「ユーグレナ」北岡正三郎編、学会出版センター(1989年))や、化学と工業(谷口道子、化学と工業、52巻、262項(1999))などに詳しくまとめられている方法に基づいて行うことができる。また、上記微細藻類のなかでも、ユーグレナ属、クロレラ属、スピルリナ属、アルスロスピラ属に属する微細藻類等は、既に工業的規模で培養されている。
炭素源としては、グルコース、澱粉水解物、糖蜜、グルタミン酸、酢酸、エタノールなどが好ましく、2種類以上を組み合わせて用いてもかまわない。
窒素源としては、アンモニア、アンモニウム塩、グルタミン酸、アスバラギン酸などが好ましく、2種類以上を組み合わせて用いてもかまわない。また前記炭素源と窒素源の質量比(C/N)は4〜30が好ましい。
無機塩としては、カルシウム、マグネシウム、マンガン、鉄類を含む無機塩を組み合わせることが望ましい。
ビタミン類としては、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンB16等を組み合わせて加えることが好ましい。
培養温度は20℃〜35℃が好ましく、27℃〜33℃がより好ましい。20℃未満でも35℃を超えても培養は可能であるが、成長が遅くなりオイルの生成効率が悪くなる傾向がある。
培養は、暗所で行っても明所で行ってもよい。すなわち、光照射を行ってもよく、暗黒下や、室内光下でもよい。
液体又は懸濁液で培養する際には、適度の振盪、若しくは攪拌を行うことが望ましい。また、培養は好気性条件下で行うことが望ましく、通気は、培養液1リットル、1分間あたり0.4〜2リットルが、生育上望ましい。また、通気と炭素源供与をかねて、酸素/二酸化炭素混合溶液を通気してもかまわない。
また、特開昭59−118090号公報に記載のように、パラミロンのオイルへの変換を促進するため、ユーグレナ属に属する微細藻類を好気性条件下で一定期間培養してパラミロンを細胞内に蓄積した後、嫌気性条件下に移行させて培養し、オイル((高級)脂肪酸と(高級)脂肪族アルコールとのエステル)を生成させることが望ましい。この場合、4日〜7日間好気性条件下で培養し、成長の定常期に達したところで、嫌気性条件下に変換して1〜3日間培養することが望ましい。これにより、多量のオイルを効率良く生成できる。
嫌気性条件下に変換する方法としては、例えば、好気性条件下で培養した細胞を遠心分離等で集めた後、リン酸緩衝液等の溶液に懸濁し、窒素ガスを通気する方法等が挙げられる。
また、オイル((高級)脂肪酸と(高級)脂肪族アルコールとのエステル)は、構成する脂肪酸、脂肪族アルコールの炭素数が小さいほど、また不飽和度が大きいほど低い融点を示す傾向がある。そのため、特開昭61−254193号公報に記載のように、微細藻類の培養の際に、脂肪酸を添加することによって、生成するオイルの融点を目的に応じて制御することができる。
本発明のように、得られたオイル(脂肪酸エステル)を加工性の向上、氷上性能、耐摩耗性の改善等を目的として可塑剤としてタイヤ用ゴム組成物に配合する場合、ユーグレナ属に属する微細藻類を通常の培地(脂肪酸が添加されていない培地)で培養することにより得られる不飽和結合が少ない脂肪酸エステルは、25℃で固形状であるため、可塑剤として充分な効果(特に、加工性及び氷上性能の向上効果)が得られないおそれがある。そのため、脂肪酸エステルの融点を低下させるために脂肪酸を添加することが好ましい。これにより、加工性及び氷上性能の向上効果が向上し、得られたオイルをより好適に可塑剤として使用することができる。
従って、上記添加物とは別に、特定の組成のオイル(例えば、特定の炭素数を有するオイルや特定数の不飽和結合を有するオイル)を生成させる目的で、脂肪酸を添加することが好ましい。脂肪酸を添加するタイミングとしては、特に限定されず、培養の初期段階から添加しておいてもよいが、上述のように、ユーグレナ属に属する微細藻類を好気性条件下で一定期間培養してパラミロンを細胞内に蓄積させた後、嫌気性条件下に移行する際、又は嫌気性条件下への移行の前後24時間以内に行うことが好ましい。これにより、添加した脂肪酸を構成成分とする脂肪酸エステルを効率的に生成できる。
脂肪酸の炭素数としては、生成するオイル(例えば、脂肪酸エステル)の望ましい融点を考慮すると、8〜40が好ましく、10〜30がより好ましく、15〜30がさらに好ましい。
上記脂肪酸としては、ミリストレイン酸、パルミトレインン酸、オレイン酸、ネルボン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、ガドレイン酸、ゴンドイン酸、セトレイン酸、エルカ酸等の不飽和脂肪酸;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ツベルコロステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸等の飽和脂肪酸等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。なかでも、不飽和脂肪酸が好ましく、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、ネルボン酸、エライジン酸、ガドレイン酸、セトレイン酸、エルカ酸のような不飽和結合(二重結合)を分子内に1つ有する不飽和脂肪酸がより好ましい。これにより、得られる脂肪酸エステルが不飽和結合を有することとなり、脂肪酸エステルの融点を低下させることができ、可塑剤としてより好適に使用できる脂肪酸エステルが得られる。
脂肪酸の添加量としては、培地に対して0.1〜5質量%程度が好ましい。
培養した微細藻類(細胞)からオイル成分を精製する方法としては、公知のいずれの方法を用いても構わない。例えば、培養液よりろ過、及び/又は遠心分離により細胞を集め、有機溶媒により抽出する方法、細胞を超音波等で破砕し、遠心分離することによりオイル成分を分離する方法、細胞を超音波等で破砕し、有機溶媒により抽出する方法等が挙げられる。また、カラムクロマトグラフィー等で、さらに精製しても構わない。
精製することにより得られたオイル成分は、ゴム成分や他の配合物と混練することにより、本発明の効果が好適に得られるゴム組成物が得られる。
微細藻類由来のオイルを含有する場合、微細藻類由来のオイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.05質量部以上、更に好ましくは0.1質量部以上であり、また、好ましくは50質量部以下、より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは3質量部以下、特に好ましくは1質量部以下、最も好ましくは0.5質量部以下である。上記範囲内であれば、ミクロフィブリル化植物繊維を良好に分散させ、氷上性能、ウェットグリップ性能及び低燃費性をバランス良く改善できる。
本発明では、上記テレビン油、微細藻類由来のオイルや、トール油、セラック樹脂、工業リグニン、ヘキサメチレンテトラミン、微細藻類の乾燥物などと共に、他の天然由来のオイルや石油系オイルを配合してもよい。
上記他の天然由来のオイルや石油系オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油脂、その混合物等を用いることができる。プロセスオイルとしては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル(アロマオイル)等が挙げられる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生湯、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油等が挙げられるが、特に種類は制限されない。
上記他の天然由来のオイルや石油系オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは100質量部以下、より好ましくは50質量部以下である。
100質量部を超えると、充分なウェットグリップ性能が得られないおそれがある。
本発明におけるゴム組成物には、前記成分以外にも、従来よりタイヤ工業で使用される配合剤、たとえば、シリカやカーボンブラックのような充填剤、可塑剤、老化防止剤、硫黄、加硫促進剤、酸化亜鉛、ステアリン酸などを、必要に応じて適宜配合することができる。
また、本発明におけるゴム組成物の製造方法は、ゴム成分、ミクロフィブリル化植物繊維を混合する方法であれば特に限定されないが、例えば、ミクロフィブリル化植物繊維とゴム成分を予め混合する工程(A)を含む製造方法が好適である。
上記工程(A)では、ミクロフィブリル化植物繊維及びゴム成分を混合する。このように、予めミクロフィブリル化植物繊維及びゴム成分を混合することで、ゴム組成物中にミクロフィブリル化植物繊維を充分に分散できる。ミクロフィブリル化植物繊維及びゴム成分を容易に混合できるという点から、該工程では、ミクロフィブリル化植物繊維及びゴム成分を水等の溶媒中で混合することが好ましい。
上記工程(A)では、ミクロフィブリル化植物繊維の水分散液を使用することが好ましい。これにより、ミクロフィブリル化植物繊維とゴム成分とを短時間で均一に混合できる。ミクロフィブリル化植物繊維の水分散液中、ミクロフィブリル化植物繊維の含有量(固形分)は、好ましくは2〜40質量%、より好ましくは5〜30質量%である。
必要に応じて、上記工程(A)において、ミクロフィブリル化植物繊維とゴム成分を混合する前に、上記テレビン油及び/又は微細藻類由来のオイルとミクロフィブリル化植物繊維とを混合する工程(a)を含むことが好ましい。これにより、前述する工程(A)でゴム成分と、工程(a)で得られた混合物とを混合した際、ゴム成分中にミクロフィブリル化植物繊維をより良好に分散できる。
工程(A)と必要に応じて工程(a)とにより、ミクロフィブリル化植物繊維がゴムマトリクス中に均一に分散したマスターバッチを調製できる。なお、工程(A)で得られた混合物がスラリー状態である場合は、上記混合物を公知の方法で凝固、乾燥した後、バンバリーミキサー等で混練りすることにより、マスターバッチを調製できる。このマスターバッチを他の配合剤と混練することにより、本発明におけるゴム組成物が得られる。
本発明におけるゴム組成物は、トレッドに使用され、本発明は該トレッドを有する冬用空気入りタイヤに関する。本発明の冬用空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて公知の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて各種添加剤を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤのトレッドの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形することにより未加硫タイヤを形成した後、加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造できる。
本発明の冬用空気入りタイヤは、乗用車、トラック・バス等に好適に使用できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例、及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
<微細藻類由来のオイルの調製例>
グルコース:ナカライテスク(株)製
硫酸アンモニウム:関東化学(株)製
コーンスティープリカー:王子コーンスターチ(株)製
硫酸マグネシウム:関東化学(株)製
リン酸一カリウム:和光純薬工業(株)製
エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩:ナカライテスク(株)製
モール塩:和光純薬工業(株)製
硫酸亜鉛:和光純薬工業(株)製
硫酸マンガン:関東化学(株)製
ビタミンB:シグマアルドリッチ社製
ビタミンB12:シグマアルドリッチ社製
グルコース20g、硫酸アンモニウム7g、コーンスティープリカー5g、硫酸マグネシウム0.5g、リン酸一カリウム0.5g、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩0.05g、モール塩0.05g、硫酸亜鉛0.025g、硫酸マンガン0.02g、ビタミンB5mg、ビタミンB1210μgを水道水1Lに溶解し、2L容量のジャーファーメンターに仕込んで、オートクレーブで滅菌(120℃、20分)した。これに予め同様の培地で前培養したユーグレナ・グラシリス(Euglena grasilis)の培養液100mlを接種し、オレイン酸3.0gを無菌的に添加し、室内光の下、28℃で72時間、120rpmの好気的な条件で振盪培養した。この時、培地のpHはpHコントローラーを用い、2N水酸化ナトリウム水溶液で3.5になるよう、培養終了まで維持した。
更に、遠心分離により培養細胞を採取し、pH6.8のリン酸バッファーに懸濁し、室内光の下、1分間に20mlの窒素ガス通気下で2日間、120rpmの嫌気的な条件で振盪培養した。
その後、培養細胞は超音波処理により破砕を行い、(クロロホルム:メタノール=1:2)の溶液により、オイル成分を抽出し、微細藻類由来のオイル2.8gを得た。
<マスターバッチの調製例>
天然ゴムラテックス:HYTEX HA(Golden Hope Plantations(ゴールデン・ホープ・プランテーションズ)社製の天然ゴムラテックス、固形分:60質量%、平均粒径:1μm)
ミクロフィブリル化植物繊維:ダイセル化学工業(株)製のセリッシュKY−100G(平均繊維長:0.5mm、平均繊維径:0.02μm、固形分:10質量%)
テレビン油:日本テルペン化学(株)製テレピン油
微細藻類由来のオイル:上記調製例を参照
<製造例1:マスターバッチ1の調製>
表1の配合に従い、高速ホモジナイザー(IKA社製のバッチ式ホモジナイザーT65Dウルトラタラックス(Ultraturrax T25))を用いて、24,000rpmの条件でミクロフィブリル化植物繊維及びテレビン油を水中で1時間撹拌分散させ、ついで天然ゴムラテックスを添加し、さらに30分撹拌分散させた。得られた混合液を5質量%ギ酸水溶液で凝固し、水洗後、40℃の加熱オーブン中で乾燥させることでマスターバッチ1を得た。
<製造例2:マスターバッチ2の調製>
テレビン油の代わりに微細藻類由来のオイルを用いたこと以外はマスターバッチ1と同様の方法でマスターバッチ2を得た。
<製造例3:マスターバッチ3の調製>
テレビン油を配合しない点以外はマスターバッチ1と同様の方法でマスターバッチ3を得た。
<製造例4:マスターバッチ4の調製>
天然ゴムラテックスをそのまま5%ギ酸水溶液で凝固し、水洗後、40℃の加熱オーブン中で乾燥させることでマスターバッチ4を得た。
Figure 0006069240
<実施例1〜3および比較例1>
BR:宇部興産(株)製のUBEPOL BR150B
マスターバッチ1〜4:上記製造例で調製
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220
オイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスオイルPS323
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C
ステアリン酸:日油(株)製のビーズステアリン酸つばき
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM
表2の配合に従い、135℃に加熟した250ccインターナルミキサーを用いて、88rpmの条件で加硫促進剤及び硫黄以外の薬品と各種マスターバッチとを3分間混練りした。混練りしたゴムを排出して、60℃、24rpmの条件で6インチオープンロールにより加硫促進剤と硫黄を添加、5分間混練し、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を150℃でプレス加熱することで、加硫ゴム組成物を得た。作製した加硫ゴム組成物を用い、以下に示す評価を行った。結果を表2に示す。
(氷上性能)
−5℃に温度制御された恒温室内に設置された−2℃の氷面上に、前記加硫ゴム組成物を2kg/cmで押し付け、20km/hで滑らせるときの摩擦係数(氷上摩擦係数)を測定し、比較例1の氷上摩擦性能指数を100とし、下記計算式により、各配合の氷上摩擦係数を指数表示した。氷上摩擦性能指数が大きいほど、空気入りタイヤとして用いた場合に、氷上摩擦性能が高く、氷上性能に優れることを示す。
(氷上摩擦性能指数)=(各配合の氷上摩擦係数)/(比較例1の氷上摩擦係数)×100
(ウェットグリップ性能)
前述の方法で調製された加硫ゴム組成物の2mmゴムスラブシートから測定用試験片を切り出し、粘弾性スペクトロメータVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度0℃、初期歪み10%、動歪み0.5%の条件下で各配合の損失正接(tanδ)を測定し、比較例1のtanδを100として、下記計算式により指数表示した(ウェットグリップ性能指数)。指数が大きいほど、空気入りタイヤとして用いた場合に、ウェットグリップ性能が優れることを示す。
(ウェットグリップ性能指数)=(各配合のtanδ)/(比較例1のtanδ)×100
(転がり抵抗指数)
前述の方法で調製された加硫ゴム組成物の2mmゴムスラブシートから測定用試験片を切り出し、粘弾性スペクトロメータVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度70℃、初期歪10%、動歪2%、周波数10Hzの条件下で、各測定用試験片のtanδ(損失正接)を測定し、比較例1のtanδを100として、下記計算式により指数表示した(転がり抵抗指数)。
(転がり抵抗指数)=(各配合のtanδ)/(比較例1のtanδ)×100
転がり抵抗指数が小さい程、空気入りタイヤとして用いた場合に良好な転がり抵抗特性(低燃費性)を与えることを示す。
Figure 0006069240
表2より、フィラーとしてカーボンブラックを用いた比較例1と比較して、ミクロフィブリル化植物繊維を配合した実施例3では、氷上性能、ウェットグリップ性能及び低燃費性の性能バランスを顕著に改善できた。テレビン油又は微細藻類由来のオイル、並びにミクロフィブリル化植物繊維を配合した実施例1、2では、前記性能バランスを更に改善できた。

Claims (14)

  1. ゴム成分及びミクロフィブリル化植物繊維を含むゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する冬用空気入りタイヤ。
  2. 前記ゴム成分が、天然ゴム、改質天然ゴム、合成ゴム及び変性合成ゴムからなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項1記載の冬用空気入りタイヤ。
  3. 前記ミクロフィブリル化植物繊維がセルロースミクロフィブリルである請求項1又は2記載の冬用空気入りタイヤ。
  4. 前記ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径が10μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の冬用空気入りタイヤ。
  5. 前記ミクロフィブリル化植物繊維の含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して1〜100質量部である請求項1〜4のいずれかに記載の冬用空気入りタイヤ。
  6. オイルとして、テレビン油及び/又は微細藻類由来のオイルを含む請求項1〜5のいずれかに記載の冬用空気入りタイヤ。
  7. 前記テレビン油の含有量がゴム成分100質量部に対して0.01〜50質量部である請求項6記載の冬用空気入りタイヤ。
  8. 前記微細藻類が、Euglenophyceae網に属する微細藻類である請求項6記載の冬用空気入りタイヤ。
  9. 前記微細藻類が、ユーグレナ属に属する微細藻類である請求項6又は8記載の冬用空気入りタイヤ。
  10. 前記微細藻類由来のオイルが、前記微細藻類を培養した後、精製することにより得られたオイル成分である請求項6、8及び9のいずれかに記載の冬用空気入りタイヤ。
  11. 前記微細藻類由来のオイルが、前記微細藻類を、脂肪酸を添加した培地で培養することにより得られたものである請求項6、8、9及び10のいずれかに記載の冬用空気入りタイヤ。
  12. 前記微細藻類由来のオイルが、前記微細藻類を、好気性条件で培養した後、嫌気性条件で培養することにより得られたものである請求項6、8、9、10及び11のいずれかに記載の冬用空気入りタイヤ。
  13. 前記ミクロフィブリル化植物繊維及び前記ゴム成分を予め混合する工程(A)を含む請求項1〜12のいずれかに記載の冬用空気入りタイヤの製造方法。
  14. 前記ミクロフィブリル化植物繊維並びに、前記テレビン油及び/又は微細藻類由来のオイルを混合する工程(a)と、該工程で得られた混合物と前記ゴム成分を更に混合する工程(A)とを含む請求項13に記載の製造方法。
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