JP5991679B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、室内ユニットの内部を殺菌する機能を備えた空気調和機に関する。
従来より、空気調和機の室内ユニットは、その本体の前面および上面に設けられ、室内の空気を室内ユニット内に吸い込むための吸い込み口と、本体の下部に設けられ、室内ユニット内の空気を室内に吹き出すための吹き出し口とを有する。また、室内ユニットは、その本体内に、エアフィルタ、熱交換器、および送風ファンを有する。吸い込み口を介して吸い込まれた空気は、まずエアフィルタによって除塵され、次に熱交換器によって熱交換され、そして送風ファンによって吹き出し口を介して室内に吹き出される。
このような空気調和機の室内ユニットは、空気中に浮遊するほこり(ダスト)等が室内空気と一緒に室内ユニット内に吸い込まれるために、ほこり等が室内ユニット内の壁面、送風ファン、および熱交換器などに付着しやすい。また、この付着したほこり等に含まれる雑菌またはかび等の微生物が室内ユニット内で繁殖しやすい。特に、冷房運転の停止後において、熱交換器の表面に凝縮(結露)した凝縮水が室内ユニット内で蒸発し、それにより室内ユニット内部の湿度が高くなると、微生物が繁殖しやすい。
この問題に対処するために、微生物の繁殖を抑制するためのオゾンを室内ユニット内に発生させる浄化装置が設けられた空気調和機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−272888号公報
しかしながら、浄化装置によって発生したオゾンに長期間曝露されると、オゾンの酸化作用により、空気調和機の室内ユニット内の部材が劣化するという問題がある。
オゾン(O)は、不安定な気体であるため、常温では徐々に分解して安定した酸素(O)となる。ところが、低湿度または低温度の環境下では、オゾンの分解速度が低下する。したがって、例えば冬季の乾燥した時期において、浄化装置によって発生したオゾンが、略密閉状態である室内ユニット内に長期間残存しやすい。その結果、室内ユニット内の部材が長期間オゾンに曝される。
特に、浄化装置がコロナ放電等の放電を利用してオゾンを発生させるように構成されている場合、低湿度の環境下では、オゾン生成量が増加する。そのため、冬場の乾燥した時期に、このような浄化装置によってオゾンを発生させると、高濃度のオゾンが室内ユニット内に長期間残存しやすい。
そこで、本発明は、室内ユニット内に残存するオゾンを原因とする室内ユニット内の部材の劣化を抑制することを課題とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の態様によれば、送風ファンと、放電によって少なくともオゾンを発生させる浄化装置とを内部に備える室内ユニットを有し、前記浄化装置によって発生されたオゾンによって前記室内ユニット内を浄化する空気調和機であって、室内から前記室内ユニット内に吸い込まれる空気の温度を検出する吸い込み空気温度検出手段をさらに有し、空調運転を停止してから所定の時間経過するまで前記浄化装置が作動することにより前記室内ユニット内を浄化し、前記浄化装置の停止後、前記送風ファンが作動して前記室内ユニット内のオゾンを外部に吹き出し、前記吸い込み空気温度検出手段によって検出された吸い込み空気温度に基づいて前記室内ユニット内の残存オゾン濃度を算出し、算出した残存オゾン濃度に基づいて、残存オゾンによる前記室内ユニット内の部材の劣化を抑制するように、前記浄化装置の停止後の前記送風ファンの作動時間である浄化後作動時間が決定される、空気調和機が提供される。
本発明によれば、浄化装置の停止後に送風ファンが作動することにより、浄化装置によって室内ユニット内に発生されたオゾンがその外部に吹き出される。これにより、室内ユニット内にオゾンが残存することが抑制される。その結果、空気調和機の室内ユニット内の部材のオゾンを原因とする劣化を抑制することができる。
本発明のこれらの態様と特徴は、添付された図面についての好ましい実施の形態に関連した次の記述から明らかになる。この図面においては、
本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内ユニットの横断面図 実施の形態1に係る空気調和機の制御系のブロック図 実施の形態1に係る空気調和機の運転の行程図 実施の形態1に係る、室内ユニット内の残存オゾン濃度と送風ファンのON/OFF設定との関係の一例を示す図 実施の形態4に係る空気調和機の運転の行程図 実施の形態4に係る、室内ユニット内の相対湿度と送風ファンのON/OFF設定との関係の一例を示す図 実施の形態5に係る空気調和機の浄化装置の概略的構成図 実施の形態5に係る空気調和機の室内ユニットの横断面図 放電電流積分値と放電電極の先端曲率半径との関係を示す図 オゾン発生速度、イオン発生速度、および放電電極の先端曲率半径の関係を示す図 放電電極の先端曲率半径と室内ユニット内のオゾン濃度との関係を示す図 実施の形態5に係る、浄化装置の制御の流れを示す図 累計の放電時間と放電電極の先端曲率半径との関係を示す図 累計の放電時間と放電電流との関係を示す図 実施の形態6に係る、浄化装置の制御の流れを示す図 実施の形態7に係る、浄化装置の制御の流れを示す図 実施の形態7の改良形態に係る、浄化装置の制御の流れを示す図 実施の形態7の別の改良形態に係る、浄化装置の制御の流れを示す図
本発明は、送風ファンと、放電によって少なくともオゾンを発生させる浄化装置とを内部に備える室内ユニットを有し、前記浄化装置によって発生されたオゾンによって前記室内ユニット内を浄化する空気調和機であって、空調運転を停止してから所定の時間経過するまで前記浄化装置が作動することにより前記室内ユニット内を浄化し、前記浄化装置の停止後、前記送風ファンが作動して前記室内ユニット内のオゾンを外部に吹き出すように構成されている。
浄化装置の停止後に送風ファンが作動することにより、浄化装置によって室内ユニット内に発生されたオゾンがその外部に吹き出される。これにより、室内ユニット内にオゾンが残存することが抑制される。その結果、空気調和機の室内ユニット内の部材のオゾンを原因とする劣化を抑制することができる。
前記空気調和機が、室内から前記室内ユニット内に吸い込まれる空気の温度を検出する吸い込み空気温度検出手段をさらに有し、前記吸い込み空気温度検出手段の検出温度に基づいて、前記浄化装置の停止後の前記送風ファンの作動時間である浄化後作動時間を決定するように構成されてもよい。
オゾンは、室内温度が高温の場合、すなわち冷房運転が実施された場合、室内ユニット内が高湿度であるために、室内ユニット内のオゾンの分解速度が高い。そのため、浄化装置の停止後のオゾンの残像量が少ない。一方、室内温度が低温の場合、すなわち暖房運転が実施された場合、室内ユニット内が低湿度であるために、室内ユニット内のオゾンの分解速度が低い。そのため、浄化装置の停止後のオゾンの残存量が多い。したがって、吸い込み空気温度検出手段によって検出された室内空気の温度に基づいて、室内ユニット内の残存オゾンを外部に排出するために必要な送風ファンの作動時間を設定することができる。これにより、送風ファンの必要以上に作動させることなく、浄化装置の停止後のオゾンの残存を抑制することができる。
前記送風ファンの前記浄化後作動時間が、前記浄化装置の作動が開始される前の空調運転モードに基づいて決定されてもよい。
空調運転の一つのモードとして冷房運転が実施された場合、室内ユニット内が高湿度であるために、室内ユニット内のオゾンの分解速度が高い。そのため、浄化装置の停止後のオゾンの残像量が少ない。一方、空調運転の一つのモードとして暖房運転が実施された場合、室内ユニット内が低湿度であるために、室内ユニット内のオゾンの分解速度が低い。そのため、浄化装置の停止後のオゾンの残存量が多い。したがって、浄化装置の作動が開始される前の空調運転モードに基づいて、室内ユニット内の残存オゾンを外部に排出するために必要な送風ファンの作動時間を設定することができる。これにより、送風ファンの必要以上に作動させることなく、浄化装置の停止後のオゾンの残存を抑制することができる。
前記空気調和機が、前記室内ユニット内の空気を外部に吹き出すための吹き出し口と、前記吹き出し口を開閉するルーバーとをさらに有し、前記ルーバーによって前記吹き出し口を閉じた状態で前記浄化装置が作動し、その後前記ルーバーによって前記吹き出し口を少なくとも部分的に開いた状態で前記送風ファンが作動するように構成されてもよい。
密閉あるいは略密閉な状態の室内ユニット内にオゾンを発生させるため、室内ユニット内に短時間でオゾンを充満させることができる。その結果、浄化装置の作動時間を短縮することができる。さらに、ルーバーによって吹き出し口を少なくとも部分的に開いた状態で送風ファンを作動させることにより、室内ユニット内に充満されたオゾンが外部に吹き出される。また、吹き出し口が少なくとも部分的に開いた状態であるため、使用者は視覚的に送風ファンが作動していることがわかる。その結果、空調運転が終了した後に送風ファンが作動することによって使用者に与えられる違和感が軽減される。
前記浄化装置の停止後、暖房運転を実行しつつ、前記送風ファンが作動してもよい。
浄化装置の停止後に暖房運転を実施することにより、室内ユニット内が高温状態になり、それによりオゾンの分解が活性化される。オゾンの分解が進みつつ、送風ファンによってオゾンが室内ユニットの外部に排出されるため、室内ユニット内のオゾン残存量が、暖房運転を実施しない場合に比べて速く減少する。したがって、送風ファンの作動時間を短くすることができる。
冷房運転を停止した後に、前記送風ファンが作動して前記室内ユニット内を乾燥させ、前記送風ファンの停止後に、前記浄化装置による前記室内ユニット内の浄化を開始してもよい。
冷房運転の停止後に且つ浄化装置の作動を開始する前に、送風ファンによって室内ユニット内を乾燥させることにより、空気中の水分を原因とするオゾンの分解が抑制される。その結果、浄化装置によって発生したオゾンは、室内ユニット内全体に拡散し、室内ユニット内全体を殺菌することができる。
前記空気調和機が、前記室内ユニット内に配置された熱交換器と、室内から前記室内ユニット内に吸い込まれる空気の温度を検出する吸い込み空気温度検出手段と、前記熱交換器の温度を検出する熱交換器温度検出手段とをさらに有し、冷房運転を停止してから前記浄化装置による浄化が開始されるまでの前記送風ファンの作動時間である浄化前作動時間が、前記吸い込み空気温度検出手段の検出温度と前記熱交換器温度検出手段の検出温度とに基づいて決定されてもよい。
室内空気の温度と熱交換器の温度とに基づいて、室内ユニット内の湿度がオゾン殺菌に最適な湿度になるような送風ファンの作動時間を設定することにより、空気調和機の冷房運転の詳細な設定の違いによらず、室内ユニット内を十分に乾燥させることができる。
前記空気調和機が、室外の温度を検出する室外温度検出手段をさらに有し、前記室外温度検出手段の検出温度に基づいて、前記送風ファンの浄化前作動時間を増減してもよい。
室外温度の値に基づいて、空気調和機の室外ユニット内の圧縮機の作動状態および室内ユニット内の熱交換器に付着する凝縮水の量を正確に把握することが可能である。したがって、室内ユニット内を適切な湿度にするために必要な送風ファンの作動時間を高精度に設定することができる。
前記空気調和機が、前記室内ユニット内の空気を外部に吹き出すための吹き出し口と、前記吹き出し口を開閉するルーバーとをさらに有し、前記空気調和機の冷房運転停止後に、前記ルーバーによって前記吹き出し口を少なくとも部分的に開いた状態で前記送風ファンが作動し、その後前記ルーバーによって前記吹き出し口を閉じた状態で前記浄化装置が作動するように構成されてもよい。
密閉あるいは略密閉な状態の室内ユニット内にオゾンを発生させるため、室内ユニット内に短時間でオゾンを充満させることができる。その結果、浄化装置の作動時間を短縮することができる。さらに、ルーバーによって吹き出し口を少なくとも部分的に開いた状態で送風ファンを作動させることにより、室内ユニット内が乾燥される。また、吹き出し口が少なくとも部分的に開いた状態であるため、使用者は視覚的に送風ファンが作動していることがわかる。その結果、冷房運転が終了した後に送風ファン5が作動することによって使用者に与えられる違和感が軽減される。
前記浄化装置が、尖った先端を備える放電電極によって少なくともオゾンを発生するための放電を実行する放電部と、放電部の放電を制御する制御部とを有し、前記制御部は、前記放電電極の先端の曲率半径に基づいて、所定の範囲内のオゾン量が発生するように、前記放電部の放電を制御するように構成されてもよい。
放電電極の先端の曲率半径が経年的に変化しても、放電電極の先端の曲率半径に基づいてオゾンを発生させるための放電を制御することにより、所定の範囲内の量のオゾンを発生させることができる。これにより、オゾンを原因とする室内ユニット内の部材の劣化がより抑制される。
前記放電電極の先端の曲率半径を、前記放電部の累計の放電時間によって決定してもよい。
累計の放電時間によって放電電極の先端の曲率半径を簡単に決定することができる。
前記放電電極の先端の曲率半径を、放電電流の積分値によって決定してもよい。
放電電流の積分値は放電電極の先端の磨耗量と対応するため、放電電流の積分値によって高精度に放電電極の先端の曲率半径を決定することができる。
前記制御部は、前記放電部の駆動率を制御することにより、オゾン発生量を所定の範囲内に維持するように構成されてもよい。
駆動率によって放電部を制御することにより、放電電極への印加電圧を制御する場合に比べて、安価にオゾン発生量を所定の範囲内に制御することができる。
前記制御部が、前記放電電極の先端の曲率半径が所定の限界先端曲率半径に達したときに、前記放電部の駆動率をゼロとするように構成されてもよい。
放電電極の先端の曲率半径が所定の限界先端曲率半径に達したときに、放電部の駆動率をゼロとする、すなわち放電を停止することにより、室内ユニット内の部材に致命的な劣化が生じる量のオゾンの発生を抑制することができる。したがって、空気調和機に室内ユニットに不具合が発生することを抑制することができる。
前記浄化装置が、前記放電部の放電電流が流れ、前記放電電流の積分値が所定の限界放電電流積分値に達すると断線するヒューズをさらに有し、前記ヒューズが断線すると、前記放電部の駆動率がゼロになるように構成されてもよい。
ヒューズによって放電部の放電を機械的に停止するため、浄化装置(すなわち空気調和機)の信頼性が高い。
前記制御部が、前記放電部の放電時間を制御することにより、オゾン発生量を所定の範囲内に維持するように構成されてもよい。
放電時間によって放電部を制御することにより、簡単にオゾン発生量を所定の範囲内に制御することができる。
前記制御部が、前記放電電極の先端の曲率半径が所定の限界先端曲率半径に達したときに、前記放電部の放電時間をゼロとするように構成されてもよい。
放電電極の先端の曲率半径が所定の限界先端曲率半径に達したときに、放電部の放電時間をゼロとする、すなわち放電を停止することにより、室内ユニット内の部材に致命的な劣化が生じる量のオゾンの発生を抑制することができる。したがって、空気調和機に室内ユニットに不具合が発生することを抑制することができる。
前記空気調和機は、前記放電部によって発生したイオンを室内に放出する塵捕集運転を実行してもよい。
イオンによって室内の空気中の塵が帯電し、帯電した塵を室内ユニット内に捕集することができる。
空気調和機が塵捕集運転を実行する場合、前記放電部は通風路またはその近傍に配置されるのが望ましい。
浄化装置の放電部によって発生したオゾンが、通風路を介して室内ユニット内に容易に拡散することができる。また、浄化装置の放電部によって発生したイオンが通風路を介して室内に放出されるため、多くのイオンが室内に放出される。
前記放電部が、負電位が印加された前記放電電極と、前記放電電極の先端と対向し、正電位が印加された対向電極とから構成され、前記放電部によって発生するイオン風が前記通風路を介して前記室内ユニット内に流れるように、前記対向電極が前記放電電極に比べて前記通風路側に配置されるように構成されてもよい。
放電部の対向電極が放電電極に比べて通風路側に配置されることにより、放電電極から対向電極に向かって流れるイオン風を利用して、放電部によって発生したオゾンを室内ユニット内に効率的に移動させることができる。その結果、室内ユニット内全体にオゾンが拡散する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内ユニットの横断面図である。まず、本実施の形態1の空気調和機の構成について、図1を参照しながら説明する。
図1に示すように、空気調和機の室内ユニットの本体1は、その前面から上面にわたって形成された、室内の空気を本体1内に吸い込むための吸い込み口2と、その下部に形成された、本体1内の空気を室内に吹き出すための吹き出し口3とを有する。吸い込み口2と吹き出し口3とを連絡する空気の通風路に、吸い込み口2を介して吸い込まれた空気からほこり(ダスト)を取り除くためのエアフィルタ4と、ファンモータ(図示せず)によって駆動される送風ファン5と、空気と熱交換するための熱交換器6とが設けられている。
空気調和機の空調運転の実行中、本体1の吸い込み口2を介して吸い込まれた空気は、エアフィルタ4を通過する。このとき、エアフィルタ4は、空気に含まれるほこりを捕集する。エアフィルタ4は、吸い込み口2と熱交換器6との間に、且つ、熱交換器6の吸い込み口2側の部分を覆うように設けられている。
エアフィルタ4を通過した空気は、熱交換器6を通過することにより、熱交換器6との間で熱交換される。すなわち、空気は、熱交換器6によって冷却されるまたは加熱される。熱交換後の空気は、送風ファン5によって吹き出し口3を介して室内に吹き出される。吹き出される空気は、ルーバー7によって所定の方向にガイドされる。このようにして、空調運転が実行される。なお、ルーバー7は、室内ユニットの吹き出し口3を開閉できるように構成されている。
空気調和機はまた、室内ユニットの本体1内を除菌するための浄化装置8を有する。浄化装置8は、コロナ放電等の放電により、室内ユニットの本体1内を除菌するためのオゾンを発生させるように構成されている。なお、本実施の形態1の浄化装置8は、コロナ放電方式に限定されず、オゾンが発生可能であればよい。
本実施の形態1において、浄化装置8は、熱交換器6の上部と吸い込み口2に沿って配置されたエアフィルタ4との間に設置されている。浄化装置8は、例えば吹き出し口3または送風ファン5近傍などの任意の位置に配置してもよい。例えば、浄化装置8は、吹き出し口3近傍の通風路内に配置されてもよい。しかし、空気に比べて高比重であるオゾンによって室内ユニットの本体1内の上方に設置されているエアフィルタ4を除菌するためには、浄化装置8は、室内ユニットの本体1内の上方であってエアフィルタ4の近傍の位置に配置されるのが望ましい。また、空気調和機の送風性能を低下させないためには、浄化装置8と送風ファン5との間の距離を長くすることが望ましい。浄化装置8を熱交換器6の上部とエアフィルタ4との間に配置することにより、空気調和機の送風性能の低下を抑制することができる。
なお、本実施の形態1の浄化装置8の空気調和機の長手方向(左右方向)の位置は限定されない。
図2は、実施の形態1に係る空気調和機の制御系のブロック図である。空気調和機の制御部9は、室内ユニット内に吸い込まれた空気の温度を検出する吸い込み空気温度検出手段10と、空調運転を切り替える運転切り替え手段11とからの入力に基づいて、送風ファン5、ルーバー7、浄化装置8、圧縮機12等を制御するように構成されている。
吸い込み空気温度検出手段10は、室内から室内ユニットの本体1内に吸い込まれた空気の温度を検出する。そのために、吸い込み空気温度検出手段10は、例えば、エアフィルタ4を通過した空気が流れる位置であるエアフィルタ4と熱交換器6との間に配置されている。吸い込み空気の温度は、ほぼ室内の温度に相当する。
次に、実施の形態1の空気調和機の動作について説明する。図3は、空気調和機の運転の行程図である。
図3に示すように、空気調和機の空調運転の終了後、制御部9は、ルーバー7によって吹き出し口3を閉じた状態で浄化装置8を作動させるクリーン運転を開始する。浄化装置8を作動させることにより、オゾンが発生する。オゾンは、空気に比べて高比重であるため、室内ユニットの本体1内の上方に配置された浄化装置8から、吸い込み口2から吹き出し口3に至る通風路を介して、熱交換器6と送風ファン5の周囲に充満される。これにより、オゾンによる室内ユニットの本体1内の殺菌が行われる。
ルーバー7によって吹き出し口3が閉じられているため、室内ユニットの本体1内は密閉あるいは略密閉な状態にされる。これにより、オゾンを短時間で効率良く本体1内全体に充満させることができ、その結果浄化装置8の作動時間(クリーン運転の実施時間)を短縮することができる。
クリーン運転が所定の時間実施されると、制御部9は浄化装置8を停止してクリーン運転を終了する。そして、制御部9は、ルーバー7によって吹き出し口3を少なくとも部分的に開いた状態で送風ファン5を作動させる送風運転を開始する。
クリーン運転の終了後に送風ファン5が作動されるとき、吹き出し口3は、ルーバー7によって少なくとも部分的に開いた状態であるのが望ましい。これにより、使用者は視覚的に送風ファン5が作動していることがわかる。その結果、空調運転が終了した後に送風ファン5が作動することによって使用者に与えられる違和感が軽減される。
浄化装置8が停止した後(クリーン運転が終了した後)に、ルーバー7によって吹き出し口3を少なくとも部分的に開いた状態で送風ファン5が作動することにより、室内ユニットの本体1内に充満されたオゾンは外部に排出される。これにより、室内ユニットの本体1内の部材がオゾンに長時間曝されることが抑制され、オゾンによる部材の劣化を軽減することができる。
クリーン運転の終了後に送風ファン5を作動させる時間(浄化後作動時間)は、吸い込み空気温度検出手段10によって検出された吸い込み空気の温度(室内の温度)に基づいて決定されるのが望ましい。まず、吸い込み空気の温度に基づいて、浄化装置8の運転終了後の室内ユニットの本体1内の残存オゾンの濃度を予測することができる。この残存オゾンが完全に室内ユニットの本体1の外部に排出されるように送風ファン5の作動時間(浄化後作動時間)を算出する。
浄化装置8はその放電方式および構成によってオゾンの発生量が異なるが、例えば、コロナ放電方式であって、室内温度20℃の環境下で2時間作動した後において室内ユニット内の残存オゾンの濃度が約0.1ppmとなるように構成された浄化装置8を例に挙げて説明する。
夏季において(例えば室内温度が25〜30℃の環境下において)、空調運転、すなわち冷房運転の終了後にこのような浄化装置8を2時間作動させた場合、浄化装置8の停止後の室内ユニットの本体1内の残存オゾン濃度は、約0.03ppmである。この場合、浄化装置8の停止後に、例えば5分間送風ファン5を作動させると、室内ユニットの本体1内の残存オゾンは完全に外部に排出される。なお、冷房運転を停止した後においては、熱交換器6の表面に凝縮(結露)した凝縮水が蒸発し、それにより室内ユニットの本体1内の湿度が比較的高い。高湿度の環境下ではオゾンの分解が促進されるため、オゾンを外部に排出するための送風ファン5の作動時間は比較的短くなる。
一方、冬季において(例えば室内温度が10〜15℃の環境下において)、空調運転、すなわち暖房運転の終了後にこのような浄化装置8を2時間作動させた場合、浄化装置8の停止後の室内ユニットの本体1内の残存オゾン濃度は、約0.2ppmである。この場合、浄化装置8の停止後に、例えば10分間送風ファン5を作動させると、室内ユニットの本体1内の残存オゾンは完全に外部に排出される。なお、暖房運転を停止した後においては、室内ユニットの本体1内が高温であるために本体1内が乾燥し、それにより室内ユニットの本体1内の湿度が比較的低い。低湿度の環境下ではオゾンの分解が遅いため、オゾンを外部に排出するための送風ファン5の作動時間は比較的長くなる。
図4は、吸い込み空気温度(室内温度)に基づいて予測される室内ユニットの本体1内の残存オゾン濃度と、送風ファン5のON/OFF設定との関係の一例を示している。図4(a)に示すように、吸い込み空気温度(室内温度)が低い場合、残存オゾン濃度(C1)は比較的高いと予測される。したがって、吸い込み空気温度(室内温度)が低いほど、送風ファン5のON時間は長く設定される。一方、図4(b)に示すように、吸い込み空気温度(室内温度)が高い場合、残存オゾン濃度(C2)は比較的低いと予測される。したがって、吸い込み空気温度(室内温度)が高いほど、送風ファン5のON時間は短く設定される。
以上のように、吸い込み空気温度(室内温度)を検出することにより、室内ユニットの本体1内の残存オゾン濃度を予測することが可能である。この予測される残存オゾン濃度に基づいて浄化装置8の停止後の送風ファン5の作動時間を適切に設定することにより、浄化装置8の停止後に室内ユニットの本体1内にオゾンが残存することを抑制することができる。それにより、オゾンを原因とする室内ユニット内の部材の劣化を軽減することができる。さらに、送風ファン5が適切な運転時間で作動されるため、送風ファン5を必要以上に作動させることがなくなり、その結果、消費電力を低減することができる(省エネの効果を得ることができる)。
なお、浄化装置8の停止後に作動させる送風ファン5の回転数を本発明は限定しないが、回転数が高いほど送風ファン5の作動時間を短くすることができる、すなわち室内ユニットの本体1内からオゾンを排出する時間を短くすることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2に係る空気調和機は、浄化装置8の停止後の送風ファン5の作動時間(浄化後作動時間)を浄化装置の作動が開始される前の空気調和機の空調運転モードに基づいて決定する点で、実施の形態1と異なる。
以下、実施の形態2に係る空気調和機について説明する。上述の実施の形態と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
実施の形態1と同様に、空気調和機の空調運転の終了後、制御部9は、ルーバー7によって吹出口3を閉じた状態で浄化装置8を作動させるクリーン運転を開始する。浄化装置8によって発生したオゾンにより、室内ユニットの本体1内が殺菌される。
クリーン運転が所定の時間行われると、制御部9は、浄化装置8を停止し、クリーン運転を終了する。その後、ルーバー7によって吹き出し口3を少なくとも部分的に開口した状態で送風ファン5を作動させる送風運転を制御部9は実行する。送風ファン5を作動させる時間(浄化後作動時間)は、運転切り替え手段11によって切り替えられた空気調和機の空調運転モード、具体的には浄化装置8の作動が開始される前の空調運転モード、例えば暖房運転あるいは冷房運転に基づいて決定される。
例えば、浄化装置8の運転が開始される前(クリーン運転開始前)の空調運転が冷房運転である場合、その冷房運転停止後において、熱交換器6の表面に凝縮(結露)した凝縮水が室内ユニットの本体1内で蒸発し、それにより室内ユニットの本体1内の湿度が高い。この室内ユニット内の高い湿度によってオゾンの分解が促進される。したがって、クリーン運転が開始される前の空調運転が冷房運転の場合には、短い時間で送風ファン5を作動させることにより、室内ユニットの本体1内の残存オゾンを外部に排出する。
一方、浄化装置8の運転が開始される前(クリーン運転開始前)の空調運転が暖房運転である場合、暖房運転によって室内ユニットの本体1内が高温であるために本体1内が乾燥し、それにより本体1内の湿度が低い。湿度が低いとオゾンの分解が遅い。したがって、浄化装置8の運転が開始される前の空調運転が暖房運転の場合には、十分に長い時間で送風ファン5を作動させることにより、室内ユニットの本体1内の残存オゾンを外部に排出する。
以上のように、浄化装置8の作動を開始する前の空気調和機の空調運転モードに基づいて浄化装置8の停止後の送風ファン5の作動時間を適切に設定することにより、浄化装置8の停止後に室内ユニットの本体1内にオゾンが残存することを抑制することができる。それにより、オゾンを原因とする室内ユニット内の部材の劣化を軽減することができる。さらに、送風ファンを必要以上に運転させることがなくなり、省エネの効果を得ることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態3に係る空気調和機は、浄化装置8の停止後に、暖房運転を実行する点で、実施の形態1と異なる。
以下、実施の形態3に係る空気調和機について説明する。実施の形態1と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
実施の形態1と同様に、空気調和機の運転終了後、制御部9は、ルーバー7によって吹き出し口3を閉じた状態で浄化装置8を作動させるクリーン運転を開始する。浄化装置8によって発生したオゾンより、室内ユニットの本体1内が殺菌される。
クリーン運転が所定の時間行われると、制御部9は、浄化装置8を停止し、クリーン運転を終了する。その後、ルーバー7によって吹き出し口3を少なくとも部分的に開口した状態で、暖房運転を実施する。すなわち、送風ファン5を作動させつつ、圧縮機12を作動させる。暖房運転によって室内ユニットの本体1内が高温状態になると、本体1内の残存オゾンの分解が活性化される。オゾンの分解が進みつつ、送風ファン5によってオゾンが室内ユニットの本体1の外部に排出されるため、室内ユニット内のオゾン残存量が、暖房運転を実施しない場合に比べて速く減少する。
以上のように、浄化装置8の停止後に暖房運転を実施することにより、浄化装置8の停止後に室内ユニットの本体1内にオゾンが残存することを抑制することができる。それにより、オゾンを原因とする室内ユニット内の部材の劣化を軽減することができる。したがって、送風ファン5の作動時間を短くすることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態4に係る空気調和機は、空気調和機の冷房運転の終了後に、且つ浄化装置8による室内ユニットの本体1内の浄化(クリーン運転)を開始する前に、送風ファン5を作動させて室内ユニットの本体1内を乾燥させる送風運転を実施する点で、上述の実施の形態と異なる。
以下、実施の形態4に係る空気調和機について説明する。上述の実施の形態と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
まず、冷房運転の終了後に且つ浄化装置8の作動を開始する前に、送風ファン5によって室内ユニットの本体1内を乾燥させる理由を説明する。
冷房運転の終了後は、熱交換器6の表面に凝縮(結露)した凝縮水が室内ユニットの本体1内で蒸発し、それにより室内ユニットの本体1内の湿度が高い。湿度が高い環境下では、浄化装置8によって発生されたオゾンは、室内ユニットの本体1内全体に拡散しにくい。
具体的に説明すると、オゾンは水に溶解すると、水酸化物イオンを触媒としてその分解が促進される。オゾンは、最終的に酸素に分解される。オゾンによる殺菌は、オゾンの分解過程で発生するラジカルの強力な酸化力を利用する。このラジカルは不安定であって寿命が短い。そのため、オゾンによって室内ユニットの本体1内全体を殺菌するためには、オゾンが分解し始める前に、室内ユニットの本体1内全体にオゾンを拡散させる必要がある。
しかしながら、高湿度の環境下では、浄化装置8によって発生されたオゾンが空気中の水分と反応することにより、オゾンの分解が促進される。そのために、室内ユニットの本体1全体にオゾンが拡散されにくい。
また、浄化装置8がコロナ放電等の放電を利用してオゾンを発生させるように構成されている場合、高湿度の環境下では放電によるオゾンの発生が妨げられるために、オゾン発生量そのものが低下する。そのため、発生したオゾンが、浄化装置8近傍に留まるのみで、室内ユニットの本体1内全体に拡散しにくい。
したがって、本実施の形態4の空気調和機は、冷房運転の終了後、浄化装置8がオゾンを発生させる前に、室内ユニットの本体1内を送風ファン5によって乾燥するように構成されている。
制御部9は、本実施の形態4の空気調和機の運転の行程図である図5に示すように、冷房運転の終了後、浄化装置8の作動を開始する前に、送風ファン5を作動させる送風運転を実施する。
具体的には、冷房運転の終了後、制御部9は、ルーバー7によって吹き出し口3を少なくとも部分的に開いた状態で、送風ファン5を作動させる。
冷房運転の終了後に送風ファン5が作動されるとき、吹き出し口3は、ルーバー7によって少なくとも部分的に開いた状態であるのが好ましい。これにより、使用者は視覚的に送風ファン5が作動していることがわかる。その結果、冷房運転が終了した後に送風ファン5が作動することによって使用者に与えられる違和感が軽減される。
冷房運転を停止してから浄化装置8による浄化が開始される前までの送風ファン8の作動時間(浄化前作動時間)、すなわち乾燥に費やす時間は、吸い込み空気温度検出手段10によって検出された吸い込み空気温度(室内温度)と、熱交換器温度検出手段13によって検出された熱交換器6の温度とに基づいて決定されるのが望ましい。具体的には、吸い込み空気温度(室内温度)と熱交換器6の温度に基づいて、冷房運転の終了後の室内ユニットの本体1内の湿度を予測する。そして、予測した湿度が浄化装置8を作動させるのに適した最適湿度(すなわち、浄化装置8によって発生したオゾンが室内ユニットの本体1内全体に拡散することができる湿度)となるように、送風ファン5の浄化前作動時間を算出する。
室内ユニットの本体1内の相対湿度は、吸い込み空気温度(室内温度)と熱交換器6の温度との間の温度差から予測することができる。
例えば、室温27℃、相対湿度47%の室内で空気調和機を設定温度16℃で1時間の冷房運転を実施した場合、冷房運転の終了時の吸い込み空気温度(室内温度)と熱交換器6温度との間の温度差は10℃以上であり、また室内ユニットの本体1内の相対湿度は概ね100%である。この1時間の冷房運転の終了後に送風ファン5を例えば30分間作動させると、吸い込み空気温度(室内温度)と熱交換器6温度との間の温度差は2〜3℃になり、室内ユニットの本体1内の相対湿度は80%に低下する。一方、送風ファン5を作動させない場合、冷房運転の終了後の室内ユニットの本体1内の相対湿度は概ね100%に維持される。
図6は、吸い込み空気温度(室内温度)と熱交換器6の温度とに基づいて予測される室内ユニットの本体1内の相対湿度と、送風ファン5のON/OFF設定との関係の一例を示している。図6(a)に示すように、吸い込み空気温度(室内温度)と熱交換器6温度の温度差が小さい場合、熱交換器6の表面に凝縮(結露)した凝縮水は比較的少なく、室内ユニットの本体1内の相対湿度(H1)は比較的低いと予測される。したがって、吸い込み空気温度(室内温度)と熱交換器6温度の間の温度差が小さいほど、送風ファン5のON時間は短く設定される。一方、図6(b)に示すように、吸い込み空気温度(室内温度)と熱交換器6温度の間の温度差が大きい場合、熱交換器6の表面に凝縮(結露)した凝縮水は比較的多く、室内ユニットの本体1内の相対湿度(H2)は比較的高いと予測される。したがって、吸い込み空気温度(室内温度)と熱交換器6温度の間の温度差が大きいほど、送風ファン5のON時間は長く設定される。
さらに、空気調和機の室外ユニット(図示せず)に、室外の温度を検出する室外温度検出手段(図示せず)を設け、室外温度検出手段によって検出された室外温度に基づいて送風ファン5の浄化前作動時間を増減(補正)してもよい。
室外温度に基づいて、空気調和機の室外ユニット内の圧縮機12の作動状態および室内ユニットの本体1内の熱交換器6に付着する凝縮水の量を正確に把握することができる。説明すると、圧縮機12の作動状態、具体的には圧縮機12の周波数は、ユーザーによって設定された設定室内温度と実際の室内温度とによって決定される。本実施の形態4の空気調和機の場合、圧縮機12の周波数を、室外温度に基づいて増減(補正)するように構成されている。これにより、室外から室内への熱の移動を考慮した周波数で圧縮機12を運転することができ、実際の室内温度を設定室内温度に精度よく制御することができる。
また、実際の室内温度を設定室内温度に精度よく制御できる圧縮機12の周波数(作動状態)に基づいて、室内ユニットの本体1内の熱交換器6の温度をより正確に算出することができる。さらに、この算出した熱交換器6のより正確な温度と室内温度とに基づいて、熱交換器6に付着する凝縮水の量をより正確に把握することができる。そして、熱交換器6に付着するより正確な凝縮水の量に基づいて、室内ユニットの本体1内を適切な湿度にするための送風ファン5の浄化前作動時間をより高精度に算出することができる。
このような、室外温度、圧縮機12の周波数、熱交換器6の温度、熱交換器6に付着する凝縮水の量、および送風ファン5の浄化前作動時間の関係に基づいて、空気調和機の制御部9は、室外温度検出手段によって検出された室外温度から送風ファン5の浄化前作動時間をより適切に補正するように構成されている。これにより、室内ユニットの本体1内を適切な湿度に乾燥させるために必要な送風ファン5の浄化前作動時間を高精度に設定することができる。
送風ファン5による室内ユニットの本体1内の乾燥が終了すると、制御部9は、ルーバー7によって吹き出し口3を閉じた状態で浄化装置8を作動させるクリーン運転を開始する。
以上のように、冷房運転の停止後に且つ浄化装置8の作動を開始する前に、送風ファン5によって室内ユニットの本体1内を乾燥させる。それにより、浄化装置8によって発生したオゾンは、室内ユニットの本体1内全体に拡散し、本体1内全体を殺菌することができる。また、浄化装置8が放電によってオゾンを発生するように構成されている場合、浄化装置8のオゾンの発生量の低下が抑制される。そのため、浄化装置8によって発生したオゾンは、浄化装置8近傍に留まることなく、室内ユニットの本体1内全体に拡散することができる。
なお、冷房運転の停止後と異なり、暖房運転の停止後は、室内ユニットの本体1内の湿度は比較的低い。したがって、暖房運転の停止後は、浄化装置8の作動を開始する前に、送風ファン5によって室内ユニットの本体1内を乾燥させる必要性は低い。
(実施の形態5)
本実施の形態5における空気調和機は、浄化装置8の経年的変化を考慮して浄化装置8を制御する点で、上述の実施の形態と異なる。
以下、実施の形態5に係る空気調和機について説明する。上述の実施の形態と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
まず、浄化装置8の経年的変化を考慮して浄化装置8を制御する理由について説明する。
浄化装置8は、その構成によっては、単位時間あたりのオゾン発生量(オゾン発生速度)が経年的に増加する。オゾン発生速度が増加すると室内ユニットの本体1内のオゾン濃度が過度に上昇し、それにより、室内ユニット内の部材の劣化を促進するまたは室内ユニット近傍にオゾン臭が発生するという問題がある。したがって、オゾン発生速度が経年的に増加することを考慮して、浄化装置8を制御する必要がある。具体的には、室内ユニット内の部材の劣化を抑制でき、また室内ユニット近傍にオゾン臭が発生せず、さらに室内ユニットの本体1内を十分に殺菌できる所定の範囲内のオゾン量が発生するように浄化装置8を制御する必要がある。
発明者は、尖った先端を備える放電電極を用いてオゾンを発生させるための放電を実行するように構成されている浄化装置において、放電電極の先端形状の経年的変化によってオゾン発生速度が経年的に増加することを種々の実験等から見出した。
図7は、オゾン発生速度が経年的に増加しうる、本実施の形態5の浄化装置8の構成を概略的に示している。本実施の形態5の浄化装置8は、図7に示すように、放電電極31とこの放電電極31の先端31aと対向する対向電極32とからなる放電部33と、放電部33の電極間に高電圧を印加する高電圧発生装置34とを有する。
放電電極31は尖った先端31aを備える。この先端31aに強電界が集中することによって放電が発生する。対向電極32は、図7に示すように、円弧形状の断面を備える板状の部材で構成されている。放電電極31は、断面視でその先端31aから対向電極32の表面上の任意の部分までの距離が略等しくなるように対向電極32に対する位置に設けられている。これにより、放電電極31の先端31aに電界が集中し、効率的な放電が可能になる。
なお、放電電極31は、例えば、ステンレス、ニッケル、アルミ、銅、タングステンなどから作製される。加工性を考慮すると、放電電極31の材料は、ステンレスが望ましい。放電電極31の先端31aが鋭いほど、オゾン発生速度が低い(単位時間あたりのオゾン発生量が少ない)。放電電極31の本体は、径が0.3mm以上、1mm以下であれば良い。0.3mm未満では、先端と本体との差が小さすぎる。また、1mmより大きいと、加工が難しい。
また、対向電極32は、ステンレス、ニッケル、アルミ、銅、タングステンなどから作製される。加工性を考慮すると、対向電極32の材料は、ステンレスが望ましい。対向電極32の板厚は、0.3mm以上、2mm以下であれば良い。0.3mm未満では、強度が弱く、製造中などにその形状が変形しやすい。また、1mmより大きいと、加工が難しい。
高電圧発生装置34は、放電電極31と対向電極32との間に高電圧を印加する。例えば、高電圧発生装置34は、放電電極31に負電位を印加し、対向電極32に正電位を印加するように構成されている。高電圧発生装置34が放電部33の電極間に印加する印加電圧は、電極間の短絡が生じない、例えば8kV以下にするのが望ましい。印加電圧が例えば10kVである場合、安全を考慮して絶縁空間距離および絶縁沿面距離を十分に長くする必要があり、それにより浄化装置8が大型化する。
高電圧発生装置34は、制御部9によって制御される。すなわち、制御部9は、高電圧発生装置34を介して、放電部33の放電を制御する。
なお、高電圧発生装置34は、安全性を考慮して、例えば、過剰な電流が流れることを制限するなどの保護回路を備えるのが望ましい。
また、放電電極31に正電位を印加し、また対向電極32に負電位を印加するように高電圧発生装置34を構成してもよい。本発明は、オゾンを発生させるための放電が起こるのであれば、放電電極31および対向電極32それぞれに印加する電位の極性は制限しない。
このような浄化装置8において、放電電極31に負電位を印加しつつ対向電極32に正電位を印加すると、放電電極31の先端31aで放電、具体的にはコロナ放電が起こる。すなわち、放電電極31の先端31aから対向電極32に向かって電子が放出される。
放電電極31の先端31aから放出された電子は、電界によって加速される。この電子が気体分子と衝突すると、この気体分子に運動エネルギーが与えられる。それにより、気流が発生する。また、電子が酸素分子に衝突すると、その分子結合が切れ、それにより酸素原子が生成される。この酸素原子と酸素分子とからオゾンが生成される。さらに、電子が気体粒子にトラップされると、マイナスに帯電したマイナスイオン粒子が生成される。したがって、マイナスイオン粒子を含むイオン風が発生する。放電電極31と対向電極32との間に電圧を印加することによって生じるイオン風は、放電電極31から対向電極32に向かって流れる。
なお、空気調和機は、浄化装置8によって発生されたマイナスイオンによって室内空気中の塵を捕集する塵捕集運転を実行するように構成してもよい。
この塵捕集運転について説明する。塵捕集運転は、ルーパー7によって吹き出し口3を開いた状態で送風ファン5を作動させるとともに、浄化装置8を作動させることによって実施される。なお、冷房運転または暖房運転を行いつつ、浄化装置8を作動させてもよい。
塵捕集運転時、浄化装置8によって発生されたマイナスイオンは、送風ファン5によって吹き出し口3を介して室内空間に供給される。マイナスイオンは室内空気中の塵を帯電させる。帯電した塵は、吸い込み口2を介して室内ユニットの本体1内に吸い込まれ、エアフィルタ4に捕集される。なお、捕集効率を上げるために、エアフィルタ4を、電圧印加装置(図示せず)によって帯電状態の塵の極性と逆の極性に帯電させてもよい。
また、塵捕集運転時、浄化装置8によって生成されたイオンが室内ユニットの本体1内で中和する前に、送風ファン5の回転数を上げることにより、室内空間にイオンをすばやく放出するのが望ましい。さらに、塵捕集が強く望まれる場合にも、送風ファン5の回転数を上げるのが望ましい。なお、送風ファン5の回転数を上げると、室内空間へのイオン放出量が増加するとともに、室内ユニットの本体1内への室内空気の取り込み量も増加する。
さらに、浄化装置8によって発生されたイオンを用いて塵捕集運転を実施する場合、浄化装置8は、図8に示すように、吸い込み口2と吹き出し口3とを連絡する通風路またはその近傍に配置するのが望ましい。特に図8に示すように、浄化装置8は、吹き出し口3の近傍に配置するのが望ましい。
なお、浄化装置8によって発生されたオゾンが室内ユニットの本体1内に拡散するように、すなわちオゾンを含むイオン風が室内ユニットの本体1内に流れるように、対向電極32が放電電極31(先端31a)に比べて通風路側に配置されるように浄化装置8を室内ユニットの本体1に設けるのが望ましい(放電電極31に負電位が印加され、対向電極32に正電位が印加される場合)。
このような構成により、イオン風は通風路を介して室内ユニットの本体1の中心に向かって流れ、イオン風に含まれるオゾンが本体1内に拡散される。それにより、オゾンによって、送風ファン5、熱交換器6、およびエアフィルタ4を十分に殺菌することが可能になる。
特に、イオン風の流れが上向きになるように浄化装置8を吹き出し口3近傍に配置することにより、空気に比べて高比重のオゾンを、室内ユニットの本体1内の上方に配置されたエアフィルタ4近傍まで拡散させることが可能になる。
次に、このような浄化装置8を制御する方法について説明する。
まず、上述したように、発明者は、放電電極31の先端31aの形状の経年的変化によってオゾン発生速度が経年的に増加することを見出した。具体的には、放電電極31の先端31aの磨耗を原因とする、先端31aの曲率半径の変化によってオゾン発生速度が増加することを発明者は見出した。したがって、放電電極31の先端31aの曲率半径に基づいて、所定の範囲内のオゾン量が発生するように浄化装置8の放電部33の放電を制御する必要がある。
放電電極31の先端31aの曲率半径に基づいて、所定の範囲内のオゾン量が発生するように浄化装置8の放電部33の放電を制御するために、発明者は、オゾン発生速度、イオン発生速度、および放電電極31の先端31aの曲率半径の関係を種々の実験によって見出した。
図9は、放電電流の積分値と放電電極31の先端31aの曲率半径との関係を示している。図9に示すグラフの横軸は放電電流の積分値を示し、縦軸は放電電極31の先端31aの曲率半径を示している。放電電流は、放電時に流れる電流であって、その値は、例えば放電電極31と高電圧発生装置34との間を流れる電流値を検出することによって得られる。
図9に示すように、放電電極31の先端31aの曲率半径は、放電電流の積分値が増加するにしたがって単調に増加する。具体的には、初期段階、すなわち放電電流積分値がQ0.1に到達するまでは、曲率半径は、急激に0.1mm程度に増加する。それ以後は、曲率半径はゆるやかに増加する。これは、放電によって放電電極31の先端31aが磨耗し、先端31aの曲率半径が増加するためである。曲率半径が小さい初期段階では僅かな磨耗によって曲率半径が大きく変化する。
したがって、図9に示す関係を見れば、放電電極31の先端31aの磨耗量が放電電流の積分値に対応することがわかる。また、図9に示す関係を用いれば、放電電流積分値に基づいて放電電極31の先端31aの曲率半径を決定することができる。
図10は、放電部33から発生した単位時間あたりのオゾン発生量(すなわちオゾン発生速度)、単位時間あたりのイオン発生量(すなわちイオン発生速度)、および放電電極31の尖端31aの曲率半径の関係を示している。図10に示すグラフの横軸は放電電極31の先端31aの曲率半径を示し、左の縦軸はオゾン発生速度を示し、右の縦軸はイオン発生速度を示している。
図10に示すように、オゾン発生速度(実線)は、放電電極31の先端31aの曲率半径が0.1mmに達するまでは、比較的急激に増加する。それ以後は、放電電極31の先端31aの曲率半径がrend1に達するまで、ゆるやかに増加する。放電電極31の先端31aの曲率半径がrend1を超えると、オゾン発生速度は急激に減少する。放電電極31の先端31aの曲率半径がrend2になると、オゾン発生速度は0になる。
オゾン発生速度の上昇は、放電によって進行する磨耗によって放電電極31の先端31aの曲率半径が増加し、それにより先端31a近傍の放電場が拡大するために起こると考えられる。また、放電電極31の先端31aの曲率半径がrend1より大きくなると、電界が過度に弱まるために放電が起こりにくくなると考えられる。
一方、イオン発生速度(点線)は、放電電極31の先端31aの曲率半径がremd1に達するまでは、ほとんど変化しない。さらに、放電電極31の先端31aの曲率半径がrend1より大きくなると、イオン発生速度は急激に減少する。先端31aの曲率半径がrend2になるとイオン発生速度は0になる。このイオン発生速度の急激な減少は、オゾン発生速度の急激な減少と同様に、放電電極31の先端31a近傍の電界が弱くなるためと考えられる。
図10に示すように、放電電極31の先端31aの曲率半径が増加するにしたがって、イオン発生速度はほとんど変化しないにもかかわらず、オゾン発生速度は単調に増加する。さらに、オゾン発生速度およびイオン発生速度の両方が、放電電極31の先端31a曲率半径がrend1を超えると、急激に減少する。
ここでまでは浄化装置8単独の経年的変化について説明したが、ここからは、浄化装置8を空気調和機の室内ユニットに設置した場合の経年的変化について説明する。
図11は、放電電極31の先端31aの曲率半径と室内ユニット内のオゾン濃度との関係を示している。図11に示すグラフの横軸は放電電極31の先端31aの曲率半径を示し、縦軸は室内ユニット内のオゾン濃度を示している。
図11に示すように、室内ユニット内のオゾン濃度は、放電電極31の先端31aの曲率半径の変化に対して、図10に示すオゾン発生速度と同様に変化する。しかし、初期のオゾン濃度CuniO0に対するオゾン濃度の増加の程度は、図10に示す初期オゾン発生速度V00に対するオゾン発生速度の増加の程度に比べて大きい。これは、室内ユニット内から外部へのオゾンの漏出が発生し、放電部33のオゾン発生速度が上昇すると、オゾン漏出のオゾン濃度低下への寄与が相対的に低下するためと考えられる。
したがって、図10に示す浄化装置8のオゾン発生速度の経年的変化よりも、室内ユニット内のオゾン濃度の経年的変化の方が大きいことがわかる。そのため、室内ユニット近傍にオゾン臭が発生したり、空気調和機が長年使用されると室内ユニット内の部材が劣化することがある。
オゾンによって劣化しやすい室内ユニット内の部材は、特にゴムから作製された部材である。二重結合を有するゴムから作成された部材は、オゾンに曝されることにより劣化する場合がある。例えば、送風ファン5の制振ゴムがクラックの発生等によって劣化すると、異音、振動等が発生することがある。室内ユニット内の部材に使用されるゴム材料として、例えば、ブチルゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、シリコンゴム、エチレン−プロピレンゴム等がある。エチレン−プロピレンゴムおよびシリコンゴムは、耐オゾン性を備えるが、前者は制振性の観点から、後者はコストの観点から使用に制限がある。したがって、一般的には、耐オゾン性の添加剤が加えられたブチルゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴムが使用される。しかしながら、このようなゴム材料から作製された部材であっても、オゾンに過剰に曝されると劣化が生じる。
また、金属材料から作製された部材は、オゾンによってその表面が腐食される可能性がある。例えば、電気接点が腐食すると、その電気抵抗が増加する可能性がある。また例えば、モーター等の駆動源の摺動部が腐食されると、その駆動効率が低下する可能性がある。
ここまで説明してきた、放電電流の積分値と、放電電極31の先端31aの曲率半径と、室内ユニット内のオゾン濃度との関係に基づいて、制御部9は、所定の範囲内のオゾン量が発生するように浄化装置8を制御するように構成されている。以下、図12を参照しながら、制御部9が実行する浄化装置8の制御の流れについて説明する。図12に示すフローは、クリーン運転中に実行される制御の流れを示している。
図12に示すように、ステップS1において、制御部9は、まず、放電電流の積分値を算出する。具体的には、放電電流を定期的にサンプリングし、サンプリングされた放電電流の値を時間積分することによって放電電流の積分値が算出される。なお、電流値の変化は小さいため、1秒〜数分の範囲内の時間間隔のサンプリングで十分である。
次に、ステップS2において、制御部9は、図9に示す放電電流の積分値と放電電極31の先端31aの曲率半径との関係に基づいて、ステップS1で算出した放電電流の積分値に対応する放電電極31の先端31aの曲率半径を決定する。例えば、放電電流の積分値Qxに対応する放電電極31の先端31aの曲率半径rxが決定される。これにより、放電電極31の先端31aの現在の曲率半径がわかる。
続いて、ステップS3において、制御部9は、図11に示す放電電極31の先端31aの曲率半径と室内ユニット内のオゾン濃度との関係に基づいて、ステップS3で決定された放電電極31の先端31aの曲率半径に対応する室内ユニット内のオゾン濃度を決定する。例えば、放電電極31の先端31の曲率半径rxに対応する室内ユニット内のオゾン濃度CuniOxが決定される。これにより、現在のオゾン濃度がわかる。
ステップS4において、制御部9は、ステップS3で決定された室内ユニット内のオゾン濃度に基づいて、クリーン運転における浄化装置8の放電部33の駆動率を決定する。
制御部9は、高電圧発生装置34を制御することにより、放電部33の放電を制御する。具体的には、浄化装置8によって室内ユニットの本体1内を浄化するとき(クリーン運転中)、制御部9は、高電圧発生装置34を介して、放電部33の放電の実行(ON)と停止(OFF)とを交互に繰り返し実行する。駆動率は、単位時間あたりのONの時間であって、例えば、デューティー比である。
具体的には、ステップS3で決定された室内ユニット内のオゾン濃度の増加に対応して、放電部33の駆動率を減少させる。例えば、現在のオゾン濃度CuniOxが初期のオゾン濃度CuniO0に対してα倍に増加していれば、駆動率を初期の駆動率に対して1/α倍に低減する。
駆動率=初期駆動率×(CuniO0/CuniOx)
上述の式を用いて駆動率は決定される。この式に基づけば、浄化装置8から発生するオゾンの量は一定に維持される。ただし、駆動率の値によって放電時のオゾン発生速度が変化する場合、駆動率の補正を実行するのが好ましい。
なお、本発明は、オゾンの発生量を一定に維持するように駆動率を設定することに限定しない。少なくとも、室内ユニット内の部材の劣化を抑制でき、また室内ユニット近傍にオゾン臭が発生せず、さらに室内ユニットの本体1内を十分に殺菌できる所定の範囲内のオゾン量が発生するように駆動率を設定すればよい。所定の範囲のオゾン量は、放電部33の大きさ、印加電圧、室内ユニットの大きさおよび構造等に大きく依存するため、オゾン臭や部材劣化の程度を実際に確かめることによって決定される。
ステップS5において、制御部9は、ステップS4で決定された駆動率を用いて高電圧発生装置34を介して放電部33の放電を制御する。具体的には、制御部9は、駆動率に基づいて、高電圧発生装置34に放電部33への電圧印加を断続的に且つ周期的に実行させる。断続的な電圧印加の周期は、数秒から数10分の範囲が好適である。
なお、図12示すフローにおいて、ステップS2に示す制御は省略可能である。ステップS1で算出される放電電流の積分値と放電電極31の先端31aの曲率半径は図9に示すように一義的に対応し、また、先端31aの曲率半径とステップS3で決定されるオゾン濃度も図10に示すように一義的に対応する。そのため、放電電流の積分値とオゾン濃度も一義的に対応する。したがって、予め実験的に求められた放電電流の積分値とオゾン濃度との対応関係と、ステップS1で算出される放電電流の積分値とに基づいて、オゾン濃度を決定することができる。
以上のように、放電電極31の先端31aの曲率半径が経年的に変化しても、放電電極31の先端31aの曲率半径に基づいてオゾンを発生させるための放電を制御することにより、所定の範囲内の量のオゾンを発生させることができる。これにより、オゾンを原因とする室内ユニット内の部材の劣化がより抑制される。また、駆動率によって放電部33を制御することにより、放電部33の印加電圧を制御する場合に比べて、安価にオゾン発生量を所定の範囲内に制御することができる(印加電圧を制御する場合、高電圧発生装置34を出力電圧値を変更可能に構成する必要がある)。
(実施の形態6)
本実施の形態6は、累計の放電時間を用いて放電電極の先端の曲率半径を決定する点と、放電時間を制御することによって室内ユニット内のオゾン濃度を制御する点で、実施の形態5と異なる。
以下、実施の形態6に係る空気調和機について説明する。上述の実施の形態と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図13は、放電部33の累計の放電時間(放電時間の合計)と、放電電極31の先端31aの曲率半径との関係を示している。図13に示すグラフの横軸は累計の放電時間を示し、縦軸は放電電極31の先端31aの曲率半径を示している。
図13に示すように、累計の放電時間の増加にしたがって放電電極31の先端31aの曲率半径が単調に増加する。図13に示す累計の放電時間と放電電極31の先端31aの曲率半径との関係と、図9に示す放電電流の積分値と放電電極31の先端31aの曲率半径との関係とが、ほぼ同様であることがわかる。したがって、累計の放電時間から放電電極31の先端31aの曲率半径を決定することができる。
この理由は、図14に示す累計の放電時間と放電電流との関係から理解できる。図14に示すように、放電電流(縦軸)は、累計の放電時間(横軸)の増加にしたがって単調に減少する。このように、累計の放電時間に対して放電電流が一義的に対応するため、累計の放電時間に対して放電電流の積分値も一義的に対応する。したがって、図13に示す関係を用いて、放電電流の積分値に代わって累計の放電時間から放電電極31の先端31aの曲率半径を決定することができる。
次に、本実施の形態6の放電部33の制御を、図15を用いて説明する。図15に示すフローは、クリーン運転中に実行される制御の流れを示している。
ステップS11において、累計の放電時間を、制御部9は算出する。累計の放電時間は、例えば、定期的に放電電流の有無を検出し、放電電流が流れている時間を積算することによって算出することができる。なお、定期的に行う放電電流の検出間隔は、放電電流が流れ始めてから終わるまでの間の時間の1/100程度以下の時間であることが、精度向上の観点から望ましい。
ステップS12において、制御部9は、図13に示す累計の放電時間と放電電極31の先端31aの曲率半径との関係と、ステップS11で算出された累計の放電時間とに基づいて、放電電極31の先端31aの曲率半径を決定する。累計の放電時間がtxの場合、対応する曲率半径rxが決定される。これにより、放電電極31の先端31aの現在の曲率半径がわかる。
ステップS13において、制御部9は、図11に示す放電電極31の先端31aの曲率半径と室内ユニット内のオゾン濃度との関係と、ステップS12で決定された曲率半径とに基づいて、オゾン濃度を決定する。これにより、室内ユニット内の現在のオゾン濃度がわかる。
ステップS14において、制御部9は、ステップS13で決定された室内ユニット内のオゾン濃度に基づいて、クリーン運転の実施時間(クリーン運転時間)を決定する。具体的には、室内ユニット内のオゾン濃度の増加に対応して、放電部33の放電時間を減少させる。例えば、室内ユニット内のオゾン濃度CuniOxが初期のオゾン濃度CuniO0に対してα倍に増加していれば、放電時間を初期に対して1/α倍に低減する。
クリーン運転時間=初期クリーン運転時間×(CuniO0/CuniOx)
上述の式を用いてクリーン運転時間は決定される。この式に基づけば、浄化装置8から発生するオゾンの量は一定に維持される。ただし、クリーン運転時間の値によって放電時のオゾン発生速度が変化する場合、クリーン運転時間の補正を実行するのが好ましい。
なお、本発明は、オゾンの発生量を一定に維持するようにクリーン運転時間を設定することに限定しない。少なくとも、室内ユニット内の部材の劣化を抑制でき、また室内ユニット近傍にオゾン臭が発生せず、さらに室内ユニットの本体1内を十分に殺菌できる所定の範囲内のオゾン量が発生するようにクリーン運転時間を設定すればよい。
最後のステップS5において、制御部9は、ステップS4で決定されたクリーン運転時間、放電部33を制御して放電し続ける(オゾンを発生し続ける)。
なお、放電部33の制御に、時間(クリーン運転時間)を用いたが、合わせて駆動率を用いることも可能である。また、放電電極31の先端31aの曲率半径の決定に放電電流の積分値を用い、放電部33の制御に時間を用いることもできる。あるいは、放電電極31の先端31aの曲率半径の決定に累計の放電時間を用い、放電部33の制御に駆動率を用いることもできる。
以上のように、実施の形態5と同様に、放電電極31の先端31aの曲率半径が経年的に変化しても、放電電極31の先端31aの曲率半径に基づいてオゾンを発生させるための放電を制御することにより、所定の範囲内の量のオゾンを発生させることができる。これにより、オゾンを原因とする室内ユニット内の部材の劣化がより抑制される。また、放電電流の積分値ではなく、累計の放電時間を用いることにより、放電電極31の先端31aの曲率半径を、簡単に決定することができる。
(実施の形態7)
本実施の形態7は、実施の形態5および6を改良した形態である。放電電極31の先端31aの曲率半径が、限界の曲率半径(限界先端曲率半径)に達したときに、放電部33の放電を停止させる点で実施の形態5および6と異なる。
以下、本実施の形態7に係る空気調和機について説明する。上述の実施の形態と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図16は、本実施の形態7に係る、制御部9が実行する浄化装置8の制御の流れを示している。図16に示す浄化装置8の制御の流れは、図15に示す実施の形態6に係る浄化装置8の制御の流れと類似する。したがって、異なる部分のみ詳細に説明する。
図16に示すように、図15に示す実施の形態6のステップS11と同様に、ステップS21において、制御部9は、累計の放電時間を算出する。
ステップS22において、図15に示す実施の形態6のステップS12と同様に、制御部9は、ステップS21で算出した累計の放電時間に基づいて、放電電極31の先端31aの曲率半径を決定する。
ステップS23において、制御部9は、ステップS22で決定した放電電極31の先端31aの曲率半径が、限界先端曲率半径に比べて大きいか否かを判定する。
ここで言う「限界先端曲率半径」は、室内ユニット内の部材に致命的な劣化が生じる量のオゾンを発生しうる、予め実験等により導出され、室内ユニット内の構成によって異なる、放電電極31の先端31aの曲率半径である。したがって、放電電極31の先端31aの曲率半径が限界先端曲率半径を超えた状態でクリーン運転が実施されると、室内ユニット内の部材に致命的な劣化が生じる可能性がある。
ステップS22で決定した放電電極31の先端31aの曲率半径rxが限界先端曲率半径rlimitに比べて小さい場合(NOの場合)、ステップS24に進む。一方、そうでない場合(YES)の場合、ステップS27に進む。
ステップS24において、図15に示す実施の形態6のステップS13と同様に、制御部9は、ステップS22で決定した放電電極31の先端31aの曲率半径に基づいて、室内ユニット内のオゾン濃度を決定する。
ステップS25において、図15に示す実施の形態6のステップS14と同様に、制御部9は、ステップS24で決定したオゾン濃度に基づいて、クリーン運転時間を決定する。そして、ステップS26において、制御部9は、ステップS24で決定したクリーン運転時間に基づいて放電部33を制御する。
一方、ステップS23で放電電極31の先端31aの曲率半径rxが限界先端曲率半径rlimitに比べて大きいと判定された場合、ステップS27において、制御部9は、クリーン運転時間をゼロに決定する。そして、制御部9は、ステップS26において、ゼロのクリーン運転時間に基づいて放電部33を制御する。これにより、放電部33が放電を停止する、言い換えるとクリーン運転が中断するまたは開始されない。
上述のように、放電電極31の先端31aの曲率半径に基づいて、室内ユニット内の部材に致命的な劣化が生じる量のオゾンの発生を抑制することができる。したがって、空気調和機に室内ユニットに不具合が発生することを抑制することができる。
図17は、本実施の形態7の改良形態に係る、制御部9が実行する浄化装置8の制御の流れを示している。図17に示す浄化装置8の制御の流れは、図16に示す浄化装置8の制御の流れと類似する。したがって、異なる部分のみ説明する。
図17に示すステップS24に続くステップS25’において、制御部9は、図12に示す実施の形態5のステップS4と同様に、ステップS24で決定した放電電極31の先端31aの曲率半径に基づいて、放電部33の駆動率を決定する。そして、次のステップS26’において、ステップs25’で決定した駆動率に基づいて放電部33を制御する。
一方、図17に示すステップS23おいて、放電電極31の先端31aの曲率半径rxが限界先端曲率半径rlimitに比べて大きいと判定された場合、ステップS27’において、制御部9は、放電部33の駆動率をゼロに決定する。そして、制御部9は、ステップS26’において、ゼロの駆動率に基づいて放電部33を制御する。これにより、放電部33が放電を停止する、言い換えるとクリーン運転が中断するまたは開始されない。
この改良形態においても、放電電極31の先端31aの曲率半径に基づいて、室内ユニット内の部材に致命的な劣化が生じる量のオゾンの発生を抑制することができる。したがって、空気調和機に室内ユニットに不具合が発生することを抑制することができる。
さらに、放電電流の積分値が、限界の放電電流の積分値(限界放電電流積分値)に達したときも、放電部33を停止させることもできる。
ここで言う「限界放電電流積分値」は、「限界先端曲率半径」に対応する放電電流の積分値である。図9に示すように、放電電流の積分値が決定されると、放電電極31の先端31aの曲率半径も一義的に決定される。したがって、限界先端曲率半径rlimitに対応する限界放電電流積分値Qlimitが存在する。この限界放電電流積分値は、予め実験等により導出され、室内ユニット内の構成によって異なる。
図18は、実施の形態7の改良形態であって、限界放電電流積分値を用いる、制御部9が実行する浄化装置8の制御の流れを示している。図18に示す浄化装置8の制御の流れは、図12に示す実施の形態5の浄化装置8の制御の流れと類似する。したがって、異なる部分のみ詳細に説明する。
図18に示すように、制御部9は、図12に示す実施の形態5のステップS1と同様に、ステップS31において、放電電流の積分値を算出する。
ステップS32において、制御部9は、ステップS31で算出した放電電流の積分値Qxが限界放電電流積分値Qlimitに比べて大きいか否かを判定する。小さい場合(NOの場合)、ステップS33に進む。そうでない場合(YESの場合)、ステップS37に進む。
ステップS33において、制御部9は、図12に示す実施の形態5のステップS2と同様に、ステップS31で算出した放電電流の積分値に基づいて、放電電極31の先端31aの曲率半径を決定する。
ステップS34において、制御部9は、図12に示す実施の形態5のステップS3と同様に、ステップS33で決定した放電電極31の先端31aの曲率半径に基づいて、室内ユニット内のオゾン濃度を決定する。
ステップS35において、制御部9は、図12に示す実施の形態5のステップS4と同様に、ステップS33で決定した室内ユニット内のオゾン濃度に基づいて放電部33の駆動率を決定する。そして、ステップS36において、制御部9は、ステップS35で決定した駆動率に基づいて放電部33を制御する。
一方、ステップS32で放電電流の積分値Qxが限界放電電流積分値Qlimitに比べて大きいと判定された場合、ステップS37において、制御部9は、放電部33の駆動率をゼロに決定する。そして、制御部9は、ステップS36において、ゼロの駆動率に基づいて放電部33を制御する。これにより、放電部33が放電を停止する、言い換えるとクリーン運転が中断するまたは開始されない。
なお、放電電流が流れ、放電電流の積分値が所定の限界放電電流積分値に達すると断線するヒューズを浄化装置8に設けてもよい。ヒューズが断線すると、放電部33の駆動率がゼロになる、すなわち放電部33への電流供給が停止し、放電が停止する。ヒューズによって放電部33の放電を機械的に停止するため、所定の限界放電電流積分値を検出して放電部33の放電が停止するように制御する場合に比べて、浄化装置8(すなわち空気調和機)の信頼性が高い。また、放電部33の放電が、ヒューズによって機械的に、且つ制御によって停止するように浄化装置8を構成すれば、さらに高い信頼性を得ることができる。
以上のように、放電電極31の先端31aの曲率半径が限界先端曲率半径を超えたときにまたは放電電流の積分値が限界放電電流積分値を超えたときに、放電部33の放電を停止することにより、室内ユニット内の部材に致命的な劣化が生じうる量のオゾンの発生が抑制される。したがって、空気調和機に室内ユニットに不具合が発生することを抑制することができる。
以上、複数の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されない。
例えば、上述の複数の実施の形態のうちの任意の実施の形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、上述の実施の形態は熱交換器を備えた空気調和機であるが、本発明は、熱交換器を備えていない空気調和機、いわゆる空気清浄機であってもよい。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
2011年6月17日に出願された日本特許出願第2011−134885号、2012年2月20日に出願された日本特許出願第2012−033720号、および2012年2月20日に出願された日本特許出願第2012−033724号それぞれの明細書、図面、及び特許請求の範囲の開示内容は、全体として参照されて本明細書の中に取り入れられるものである。
以上のように、本発明の空気調和機は、浄化装置によって発生されたオゾンによって室内ユニット内を浄化した後、送風ファンを作動させることにより、室内ユニット内に残存するオゾンを効果的に外部に吹き出すことができる。それにより、オゾンを原因とする室内ユニット内の部材の劣化を抑制することができる。したがって、送風ファンおよび浄化装置を有する空気調和機であれば、家庭用、業務用を問わず、本発明を適用することができる。
1 本体
2 吸い込み口
3 吹き出し口
4 エアフィルタ
5 送風ファン
6 熱交換器
7 ルーバー
8 浄化装置
9 制御部
10 吸い込み空気温度検出手段
11 運転切り替え手段
12 圧縮機
13 熱交換器温度検出手段

Claims (19)

  1. 送風ファンと、放電によって少なくともオゾンを発生させる浄化装置とを内部に備える室内ユニットを有し、前記浄化装置によって発生されたオゾンによって前記室内ユニット内を浄化する空気調和機であって、
    室内から前記室内ユニット内に吸い込まれる空気の温度を検出する吸い込み空気温度検出手段をさらに有し、
    空調運転を停止してから所定の時間経過するまで前記浄化装置が作動することにより前記室内ユニット内を浄化し、
    前記浄化装置の停止後、前記送風ファンが作動して前記室内ユニット内のオゾンを外部に吹き出し、
    前記吸い込み空気温度検出手段によって検出された吸い込み空気温度に基づいて前記室内ユニット内の残存オゾン濃度を算出し、算出した残存オゾン濃度に基づいて、残存オゾンによる前記室内ユニット内の部材の劣化を抑制するように、前記浄化装置の停止後の前記送風ファンの作動時間である浄化後作動時間が決定される、空気調和機。
  2. 前記送風ファンの前記浄化後作動時間が、前記浄化装置の作動が開始される前の空調運転モードに基づいて決定される請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記室内ユニット内の空気を外部に吹き出すための吹き出し口と、
    前記吹き出し口を開閉するルーバーとをさらに有し、
    前記ルーバーによって前記吹き出し口を閉じた状態で前記浄化装置が作動し、その後前記ルーバーによって前記吹き出し口を少なくとも部分的に開いた状態で前記送風ファンが作動する、請求項1または2に記載の空気調和機。
  4. 前記浄化装置の停止後、暖房運転を実行しつつ、前記送風ファンが作動する、請求項1からのいずれか一項に記載の空気調和機。
  5. 冷房運転を停止した後に、前記送風ファンが作動して前記室内ユニット内を乾燥させ、
    前記送風ファンの停止後に、前記浄化装置による前記室内ユニット内の浄化が開始される、請求項1からのいずれか一項に記載の空気調和機。
  6. 前記室内ユニット内に配置された熱交換器と、
    室内から前記室内ユニット内に吸い込まれる空気の温度を検出する吸い込み空気温度検
    出手段と、
    前記熱交換器の温度を検出する熱交換器温度検出手段とをさらに有し、
    冷房運転を停止してから前記浄化装置による浄化が開始されるまでの前記送風ファンの作動時間である浄化前作動時間が、前記吸い込み空気温度検出手段の検出温度と前記熱交換器温度検出手段の検出温度とに基づいて決定される、請求項に記載の空気調和機。
  7. 室外の温度を検出する室外温度検出手段をさらに有し、
    前記室外温度検出手段の検出温度に基づいて、前記送風ファンの浄化前作動時間を増減する、請求項に記載の空気調和機。
  8. 前記室内ユニット内の空気を外部に吹き出すための吹き出し口と、
    前記吹き出し口を開閉するルーバーとをさらに有し、
    前記空気調和機の冷房運転停止後に、前記ルーバーによって前記吹き出し口を少なくとも部分的に開いた状態で前記送風ファンが作動し、その後前記ルーバーによって前記吹き出し口を閉じた状態で前記浄化装置が作動する、請求項からのいずれか一項に記載の空気調和機。
  9. 前記浄化装置が、尖った先端を備える放電電極によって少なくともオゾンを発生するための放電を実行する放電部と、放電部の放電を制御する制御部とを有し、
    前記制御部は、前記放電電極の先端の曲率半径に基づいて、所定の範囲内のオゾン量が発生するように、前記放電部の放電を制御する、請求項1からのいずれか一項に記載の空気調和機。
  10. 前記放電電極の先端の曲率半径を、前記放電部の累計の放電時間によって決定する、請求項に記載の空気調和機。
  11. 前記放電電極の先端の曲率半径を、放電電流の積分値によって決定する、請求項に記載の空気調和機。
  12. 前記制御部が前記放電部の駆動率を制御することにより、オゾン発生量を所定の範囲内に維持する、請求項から11のいずれか一項に記載の空気調和機。
  13. 前記制御部は、前記放電電極の先端の曲率半径が所定の限界先端曲率半径に達したときに、前記放電部の駆動率をゼロとする、請求項12に記載の空気調和機。
  14. 前記放電部の放電電流が流れ、前記放電電流の積分値が所定の限界放電電流積分値に達すると断線するヒューズをさらに有し、
    前記ヒューズが断線すると、前記放電部の駆動率がゼロになる、請求項13に記載の空気調和機。
  15. 前記制御部が前記放電部の放電時間を制御することにより、オゾン発生量を所定の範囲内に維持する、請求項から11のいずれか一項に記載の空気調和機。
  16. 前記制御部は、前記放電電極の先端の曲率半径が所定の限界先端曲率半径に達したときに、前記放電部の放電時間をゼロとする、請求項15に記載の空気調和機。
  17. 前記放電部によって発生したイオンを室内に放出する塵捕集運転を実行する、請求項から16のいずれかに一項に記載の空気調和機。
  18. 前記放電部が通風路またはその近傍に配置されている、請求項17に記載の空気調和機。
  19. 前記放電部が、負電位が印加された前記放電電極と、前記放電電極の先端と対向し、正電位が印加された対向電極とから構成され、
    前記放電部によって発生するイオン風が前記通風路を介して前記室内ユニット内に流れるように、前記対向電極が前記放電電極に比べて前記通風路側に配置されている、請求項18に記載の空気調和機。
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