JPH11156131A - フィルタ交換時期判別方法およびそれを用いた空気清浄装置 - Google Patents

フィルタ交換時期判別方法およびそれを用いた空気清浄装置

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JPH11156131A
JPH11156131A JP32625897A JP32625897A JPH11156131A JP H11156131 A JPH11156131 A JP H11156131A JP 32625897 A JP32625897 A JP 32625897A JP 32625897 A JP32625897 A JP 32625897A JP H11156131 A JPH11156131 A JP H11156131A
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filter
air
gas concentration
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time
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JP32625897A
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Nobuyuki Hashimoto
信幸 橋本
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Aiwa Co Ltd
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  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Electrostatic Separation (AREA)
  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルタの交換時期を精度良く判別してフィル
タを有効に利用する。 【解決手段】シロッコファン33を回転させたときのチ
ェンバーエリア28の内部の静圧を圧力センサ30で測
定する。静圧が所定の値以下となったときには、集塵フ
ィルタ25の交換時期に至ったとしてフィルタ交換を促
す。室内の空気のガス濃度をガスセンサ40で測定し、
脱臭フィルタ26で処理された空気のガス濃度をガスセ
ンサ41で測定する。センサ40とセンサ41の出力を
用いて脱臭フィルタ26で処理されたガス濃度を算出す
る。センサ40で測定されたガス濃度やフィルタ26で
処理されたガス濃度と稼動時間からフィルタ使用量を算
出する。フィルタ使用量が所定の値以上となったときに
は、脱臭フィルタ26の交換時期に至ったとしてフィル
タ交換を促す。フィルタの寿命を精度よく判別すること
ができ、フィルタを有効利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフィルタ交換時期判
別方法およびそれを用いた空気清浄装置に関する。詳し
くは、集塵フィルタを用いて形成されたチェンバーエリ
ア内の空気を、ファンを回転させて吸引したときに、チ
ェンバーエリア内の静圧を測定し、測定結果に基づいて
空気清浄装置の集塵フィルタのフィルタ交換時期を判別
するものである。また、吸入される空気や脱臭フィルタ
を用いて清浄化された空気のガス濃度を測定し、測定値
と稼動時間からフィルタ使用量を算出し、このフィルタ
使用量に基づいて空気清浄装置の脱臭フィルタの交換時
期を判別するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から室内の汚れた空気を清浄化する
ために、小型の空気清浄装置が使用されている。この空
気清浄装置では、シロッコファン等を用いて室内の空気
を強制的に吸入し、この吸入された空気を集塵フィルタ
や脱臭フィルタを通過させることにより塵埃や臭いなど
が除去されて清浄化が行われ、清浄化された空気が排気
口から再び室内に排出されるようになされている。
【0003】この空気清浄装置に用いられている集塵フ
ィルタや脱臭フィルタは、空気清浄装置の使用と共に集
塵効果や脱臭効果が減少されるものであり、適当な時期
で交換する必要がある。この交換時期の目安は、例えば
集塵フィルタでは集塵紙の色の変化を利用するものと
し、集塵紙の色が所定の色に近づいたときが集塵フィル
タの交換時期の目安とされる。また脱臭フィルタでは、
脱臭フィルタが交換されてからの空気清浄装置の稼働時
間を測定し、稼働時間が所定時間に達した時が脱臭フィ
ルタの交換時期とされる。さらに、集塵フィルタや脱臭
フィルタを定期的に交換することも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、色の変化を
目視確認する方法では、集塵紙の色が所定の色に近づい
たか否かを使用者が判別しなければならず、集塵フィル
タの交換作業が煩雑となってしまう。さらに、使用者が
色の確認を忘れている場合には、集塵フィルタの交換が
行われなくなってしまう。
【0005】また、空気清浄装置の稼働時間に基づいて
フィルタ交換を行う方法では、例えば塵埃や臭いがひど
い環境で使用される場合が多い空気清浄装置では、所定
の稼働時間に達する前に集塵効果や脱臭効果が減少して
しまうおそれがある。
【0006】さらに、定期的にフィルタ交換する方法で
は、空気清浄装置の稼働時間が短く集塵効果や脱臭効果
が減少していない場合であってもフィルタ交換が行われ
てしまい、フィルタを有効に利用することができない。
【0007】そこで、この発明ではフィルタの交換時期
を精度良く判別してフィルタを有効に利用することがで
きるフィルタ交換時期判別方法および空気清浄装置を提
供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係るフィルタ
交換時期判別方法は、チェンバーエリア内の静圧を測定
し、測定された静圧が判別基準値以下とされたときを集
塵フィルタのフィルタ交換時期とするものである。ま
た、吸入される空気のガス濃度と空気清浄装置の稼動時
間からフィルタ使用量を算出し、算出されたフィルタ使
用量が判別基準値以上とされたときを脱臭フィルタのフ
ィルタ交換時期とするものである。
【0009】この発明に係る空気清浄装置は、チェンバ
ーエリア内の静圧を測定する圧力測定手段と、圧力測定
手段で得られた測定値と判別基準値を比較して比較結果
に基づいて集塵フィルタのフィルタ交換時期を判別する
フィルタ交換時期判別手段と、フィルタ交換時期判別手
段で、フィルタ交換時期に至ったと判別されたときに
は、集塵フィルタの交換を促す報知手段とを有するもの
である。また、ファンの回転速度を切り替える風量切替
手段を有し、フィルタ交換時期判別手段では、風量切替
手段によってファンの回転速度が切り替えられたときに
は、判別基準値をファンの回転速度に応じて切り替える
ものである。さらに、この発明に係る空気清浄装置は、
吸入される空気のガス濃度を測定する処理前ガス濃度測
定手段と、処理前ガス濃度測定手段で測定されたガス濃
度と稼動時間からフィルタ使用量を算出し、このフィル
タ使用量と判別基準値を比較し、比較結果に基づいて脱
臭フィルタのフィルタ交換時期を判別するフィルタ交換
時期判別手段と、フィルタ交換時期判別手段で、フィル
タ交換時期に至ったと判別されたときには、脱臭フィル
タの交換を促す報知手段とを有するものである。また、
脱臭フィルタで清浄化された空気のガス濃度を測定する
処理後ガス濃度測定手段を有し、フィルタ交換時期判別
手段では、処理前ガス濃度測定手段で測定されたガス濃
度と処理後ガス濃度測定手段で測定されたガス濃度と稼
動時間からフィルタ使用量を算出するものである。
【0010】この発明においては、集塵フィルタを用い
て形成されたチェンバーエリア内の空気を、ファンを回
転させて吸引したときに、チェンバーエリア内の静圧が
測定される。ここで、集塵フィルタに吸着された塵埃が
多くなると、空気が集塵フィルタを通過しにくくなって
チェンバーエリア内の静圧が低下される。チェンバーエ
リア内の静圧が判別基準値以下とされたときには、集塵
フィルタに所定量以上の塵埃が吸着されたと判別され
て、集塵フィルタがフィルタ交換時期に至ったと判断さ
れる。このとき、例えばフィルタ交換を促す表示がなさ
れる。また、ファンの回転速度が切り替えられるとチェ
ンバーエリア内の静圧も変化されるので、ファンの回転
速度に応じて判別基準値が可変される。
【0011】また、吸入される空気のガス濃度が例えば
ガスセンサで測定されて、このガスセンサの出力と稼動
時間からフィルタ使用量が算出される。ここで、ガス濃
度が濃い場合や稼動時間が長くなるとフィルタ使用量が
増加し、判別基準値以上とされたときには、脱臭フィル
タに所定量以上のガスが吸収されたと判別されて、脱臭
フィルタがフィルタ交換時期に至ったと判断される。こ
のとき、集塵フィルタの場合と同様にフィルタ交換を促
す表示がなされる。さらに脱臭前後のガス濃度が測定さ
れて、脱臭フィルタで処理されたガス濃度が算出され
る。この算出された処理ガス濃度と稼動時間からフィル
タ使用量をより正確に算出することが可能とされる。
【0012】
【発明の実施の形態】続いて、本発明に係る空気清浄装
置の実施の形態について図面を参照して詳細に説明す
る。
【0013】図1は本発明の実施の形態である空気清浄
装置10の正面図であり、図2は空気清浄装置10の内
部の構成を示した図である。図1において、空気清浄装
置10の筐体11の前面側には吸入口12が設けられて
おり、この吸入口12から室内の空気が吸入される。な
お、吸入口12の前面には、フロントパネル13が設け
られており、空気清浄装置10の内部に異物等が入って
しまうことが防止される。また、筐体11の前面には、
後述するガスセンサ40のためのガス検出孔14が設け
られている。
【0014】筐体11の上部には、空気清浄装置10の
動作を開始させるための電源スイッチや吸入口12から
吸入される空気の量を切り替えるための風量調整スイッ
チおよび空気清浄装置10の動作時間を設定するための
タイマー設定スイッチ等からなる操作部15が設けられ
ており、各スイッチの設定状態が筐体11の前面側に設
けられた表示部16に表示される。また、空気清浄装置
10の上部には、吸入口12から吸入されて清浄化され
た空気を排出するための排出口18が形成されている。
【0015】図2において、空気清浄装置10の内部に
は仕切板21が設けられており、仕切板21には通風孔
21aが形成されている。また通風孔21aの縁部は、
空気清浄装置10の後面側に向けて曲面をもって突出し
て形成されている。さらに通風孔21aよりも大きく例
えば中空で角柱状のダクト部21bが空気清浄装置10
の前面側に向けて突出して形成されている。
【0016】ダクト部21bの前方端部には、板状の金
属板を加工して形成された電極22が配設されている。
この電極22の曲げ加工して形成された対向面22a
は、吸入口12から吸入されてダクト部21bを通過す
る空気の流通方向と平行となるように形成されている。
また、2つの対向面22aの間の空気の流通部分には、
細い金属線のイオン化電極23が2つの対向面22aの
間のほぼ中央に配置されている。
【0017】ダクト部21bの内部には、ダクト部21
bの内面とほぼ等しい大きさの集塵フィルタ25と脱臭
フィルタ26と金網27が、空気清浄装置10の前面か
ら後面に向けて順に内設されている。仕切板21とダク
ト部21bと一体とされた集塵フィルタ25,脱臭フィ
ルタ26,金網27で囲まれる空間は、集塵フィルタ2
5と脱臭フィルタ26の全面で空気を通過させるための
チェンバーエリア28とされる。
【0018】このチェンバーエリア28のダクト部21
bには、チェンバーエリア28の圧力を測定するために
用いられる圧力検出孔21cが設けられており、この圧
力検出孔21cの位置に圧力センサ30が配設され
る。。
【0019】さらに、仕切板21の後方は送風モータ3
2とこれに連結されたシロッコファン33が通風孔21
aに対応して配置される。
【0020】仕切板21には、シロッコファン33を取
り巻くように突出部21dが形成されて、この突出部2
1dと筐体11とで空気清浄装置10の上部に設けられ
た排出口18と連設するように排気ダクト34が形成さ
れている。
【0021】筐体11の内部にはガス検出孔14の位置
に対応してガスセンサ40が配設される。またガスセン
サは排気ダクト34の内部にもガスセンサ41が必要に
応じて配設される。このガスセンサ40,41は、例え
ばSnO2を主成分とする焼結型のn型半導体センサ
で、還元性ガスである臭いの成分のガスが吸着されると
電気伝導度が大きくなるものである。
【0022】このように構成された空気清浄装置10で
は、送風モータ32によってシロッコファン33が回転
されると、吸入口12から室内の空気が吸入される。ま
た、電極22とイオン化電極23との間には高電圧が印
加され、電極22とイオン化電極23間でコロナ放電を
生ずる。吸入口12から吸入された空気が電極22の対
向面22a間を流れると、コロナ放電により電極22と
イオン化電極23間に流れているイオンによって空気中
の塵埃や煙等が帯電される。帯電された塵埃等はシロッ
コファン33の吸引力及び静電気力(クーロン力)によ
って、集塵フィルタ25や帯電した塵埃等とは逆の極性
とされた金網27に吸着される。このようにして塵埃等
が除去されて清浄化される。さらに、塵埃等が除去され
た空気は、脱臭フィルタ26を通過する際に脱臭されて
排気ダクト34を通して排出口18から排出される。
【0023】図3は、空気清浄装置10の回路構成を示
す図である。図3において、電源部50では、例えばA
Cプラグ51を介して供給される例えば商用周波数の電
源から所定の電圧レベルの電源電圧Vaが生成されて制
御部52、高電圧発生部53、モータ駆動部54に供給
される。なお、高電圧発生部53、モータ駆動部54へ
の電源電圧Vaの供給は、後述する制御部52から供給
される制御信号CTに基づいて行われる。
【0024】制御部52には、圧力センサ30やガスセ
ンサ40,41が接続されており、圧力センサ30から
のセンサ出力SPやガスセンサからのセンサ出力SGA,
SGBに基づいて集塵フィルタ25や脱臭フィルタ26の
交換時期の判別が行われ、フィルタの交換が必要と判別
されたときには、表示制御信号DPに基づき表示部16
でフィルタ交換を促す表示が行われる。また制御部52
では操作部15からの操作信号PSに基づいて、操作に
応じた動作を空気清浄装置10で行うために制御信号C
Tが生成される。この制御信号CTは電源部50やモー
タ駆動部54に供給される。さらに、表示制御信号DP
によって、表示部16では空気清浄装置10の動作状態
を示す表示も行われる。
【0025】高電圧発生部53では、電源部50から供
給された電源電圧Vaを用いて電圧Vb,Vcが生成さ
れる。この電圧Vb,Vcが電極22とイオン化電極2
3に供給されて、電極22とイオン化電極23間でコロ
ナ放電を生じるものとされる。
【0026】モータ駆動部54では制御信号CTに基づ
いてモータ駆動信号MDが生成される。このモータ駆動
信号MDが送風モータ32に供給されることにより、シ
ロッコファン33が所定の速度で回転駆動される。な
お、シロッコファン33の回転速度は操作部15によっ
て切替可能とされている。
【0027】次に、図4に示すフローチャートを用い
て、集塵フィルタ25の交換時期判別処理を説明する。
【0028】図4において、ステップST1では圧力セ
ンサ30からセンサ出力があるか否かの判別が行われ
て、センサ出力がある場合にはステップST2に進み、
センサ出力がない場合にはステップST6に進む。
【0029】ステップST2では、チェンバーエリア2
8の静圧が測定されてステップST3に進む。
【0030】ステップST3では、測定して得られた静
圧が集塵フィルタ25の実用寿命静圧値以下であるか否
かの判別が行われる。ここで、集塵フィルタの寿命は、
例えば日本電機工業会標準「JEM1467集じん性能
試験」に基づいて設定される。この集じん性能試験で耐
久日数を経過した集塵フィルタを空気清浄装置に用いる
ものとし、このときの静圧値の平均レベルが図5に示す
ようにフィルタの限界寿命静圧値PLとされる。また、
新しい集塵フィルタを用いたときのチェンバーエリア2
8の静圧値を初期静圧値PSとすると、初期静圧値PSと
限界寿命静圧値PLとの圧力差は「p」とされる。この
圧力差に実用係数Kを乗算して実用寿命静圧値PEの設
定が行われる。例えば実験により求めた実用係数Kが
「K=(1/5)」であるときには、圧力値「p」に実
用係数Kが乗算されて、得られた圧力値「p/5」分だ
け初期静圧値PSから圧力が低下したときの静圧値が実
用寿命静圧値PEとされる。
【0031】このようにして求められた実用寿命静圧値
PEとチェンバーエリア28の静圧値が比較される。空
気清浄装置10の稼働時間が長くなると、集塵フィルタ
25に塵埃が吸着されてチェンバーエリア28の静圧が
低下し、チェンバーエリア28の静圧値が実用寿命静圧
値PE以下とされた時間が所定時間(例えば10分)を
越えたときにはステップST4に進み、実用寿命静圧値
PE以下でないときにはステップST1に戻る。
【0032】なお、空気清浄装置10の操作部15を操
作することにより風量設定が切り替えられた場合には、
シロッコファン33の回転速度が変更されてチェンバー
エリア28の静圧値が可変される。このため、風量設定
に応じて実用寿命静圧値PEも切り替えられる。
【0033】ステップST4では、フィルタの交換時期
となったと判別されて表示部16に集塵フィルタ25の
交換を促す表示がなされてステップ5に進む。なお、こ
のとき空気清浄装置10の動作を停止させるものとして
もよい。
【0034】ステップST5では集塵フィルタ25の交
換が行われたか否かの判別が行われる。ここで、集塵フ
ィルタ25が交換されていないときにはステップST5
に戻り、集塵フィルタ25が交換されたときには、ステ
ップST1に戻る。
【0035】またステップST1からステップST6に
進むと、ステップST6では圧力センサ30からセンサ
出力を得ることができないことから、圧力センサ30で
異常が生じたものと判断されて、表示部16に異常を生
じたことを示す表示がなされて動作が終了される。
【0036】このように、チェンバーエリア28の静圧
を判別することにより集塵フィルタ25の寿命を精度よ
く判別することができると共に、寿命に達したときには
表示部16にフィルタ交換を促す表示が行われるので、
フィルタの色判別等を行うことなく容易に交換時期を精
度良く知ることができる。また、空気清浄装置の風量設
定に応じて実用寿命静圧値PEが切り替えられるので、
正しく集塵フィルタ25の寿命を判別することができ
る。
【0037】次に、脱臭フィルタ26の交換時期の判別
処理について説明する。脱臭フィルタを用いて、例えば
濃度が「K1」であるガスを時間「T1」だけ処理した
ときに脱臭フィルタの寿命に達したと判断されたときに
は、フィルタ設計寿命値は式(1)から求められる。 フィルタ設計寿命値=ガス濃度「K1」×時間「T1」 ・・・(1)
【0038】ここで、ガスセンサ40の出力が最大セン
サ出力SGAmax(ガス濃度=「K2」)のときに、フィ
ルタ設計寿命値とされるまでの時間T2は式(2)より
求められる。
【0039】
【数1】
【0040】このため、ガスセンサ40のセンサ出力が
最大センサ出力SGAmaxに対してどの位の割合であるか
によってガス濃度が求められ、さらに、このガス濃度で
のフィルタ設計寿命値に達するまでの時間を算出するこ
とが可能となる。すなわち、ガスセンサ40のセンサ出
力が最大センサ出力SGAmaxの何パーセントであるかを
算出すると共に、このセンサ出力での稼働時間を乗算し
てフィルタ使用量を算出し、得られたフィルタ使用量を
累積して累積値がフィルタ設計寿命値に達したか否を判
別することにより脱臭フィルタの交換時期の判別が行わ
れる。
【0041】図6は、脱臭フィルタ26の交換時期判別
処理を示すフローチャートであり、ステップST11で
は、新たらしい脱臭フィルタ26が用いられたときにフ
ィルタの累積使用量TTの値が「0」とされて初期化が
行われる。
【0042】次に、ステップST12では、ガス濃度か
ら脱臭フィルタ26のフィルタ使用量が算出される。こ
の脱臭フィルタ26のフィルタ使用量の算出を図7に示
す。
【0043】図7のフローチャートにおいて、ステップ
ST21では、ガスセンサ40からセンサ出力SGAが得
られているか否かの判別が行われて、センサ出力SGAが
得られているときにはステップST22に進み、センサ
出力が得られていないときにはステップST29に進
む。
【0044】ステップST22では、センサ出力SGAが
最大センサ出力SGAmaxに対して、第1の範囲内(例え
ば0%〜25%未満の範囲内)であるか否かの判別が行
われる。ここで、第1の範囲内であるときにはステップ
ST23に進み、第1の範囲内にないときにはステップ
ST24に進む。
【0045】ステップST23では、最大センサ出力S
LMAXと、第1の範囲の略中央値「0.12(12
%)」と、センサ出力SGAがこの範囲内とされている時
間Taとを乗算することにより、フィルタ使用量Tuが算
出されて図6に示すステップST13に進む。
【0046】ステップST22からステップST24に
進むと、ステップST24では センサ出力SGAが最大
センサ出力SGAmaxに対して、第2の範囲内(例えば2
5%〜50%未満の範囲内)であるか否かの判別が行わ
れる。ここで、第2の範囲内であるときにはステップS
T25に進み、第2の範囲内にないときにはステップS
T26に進む。
【0047】ステップST25では、最大センサ出力S
GAmaxと、第2の範囲の略中央値「0.37(37
%)」と、センサ出力SGAがこの範囲内とされている時
間Tbとを乗算することにより、フィルタ使用量Tuが算
出されてステップST13に進む。
【0048】ステップST24からステップST26に
進むと、ステップST26では センサ出力SGAが最大
センサ出力SGAmaxに対して、第3の範囲内(例えば5
0%〜75%未満の範囲内)であるか否かの判別が行わ
れる。ここで、第3の範囲内であるときにはステップS
T27に進み、第3の範囲内にないときにはステップS
T28に進む。
【0049】ステップST27では、最大センサ出力S
GAmaxと、第3の範囲の略中央値「0.62(62
%)」と、センサ出力SGAがこの範囲内とされている時
間Tcとを乗算することにより、フィルタ使用量Tuが算
出されてステップST13に進む。
【0050】ステップST26からステップST28に
進むと、ステップST28では センサ出力SGAが最大
センサ出力SGAmaxに対して、第4の範囲内(例えば7
5%〜100%の範囲内)であると判別されて、最大セ
ンサ出力SGAmaxと、第4の範囲の略中央値「0.87
(87%)」と、センサ出力SGAがこの範囲内とされて
いる時間Tdとを乗算することにより、フィルタ使用量
Tuが算出されてステップST13に進む。
【0051】なお、ステップST21でガスセンサ40
からセンサ出力SGAを得られないと判断されてステップ
ST29に進むと、ステップST29ではガスセンサ4
0が異常であることを示す表示が表示部16に表示され
て脱臭フィルタの交換時期判別処理が終了される。
【0052】ステップST13では、算出されたフィル
タ使用量Tuと累積使用量TTが加算されて新たな累積
使用量TTとされてステップST14に進む。
【0053】ステップST14では、新たな累積使用量
TTがフィルタの設計寿命値以上とされたか否かの判別
が行われて、新たな累積使用量TTがフィルタの設計寿
命値以上でないときにはステップST12に戻り、設計
寿命値以上であるときにはステップST15に進む。
【0054】ステップST15では表示部16に脱臭フ
ィルタ26の交換を促す表示が行われてステップST1
6に進む。
【0055】ステップST16では脱臭フィルタ26の
交換が行われたか否かの判別が行われる。ここで、脱臭
フィルタ26が交換されていないときにはステップST
16に戻り、脱臭フィルタ26が交換されたときには、
ステップST11に戻る。
【0056】このように、ガスセンサ40のセンサ出力
SGAと稼動時間に基づいて脱臭フィルタ26の寿命を精
度よく判別することができると共に、寿命に達したとき
には表示部16にフィルタ交換を促す表示が行われるの
で、容易に交換時期を精度良く知ることができる。
【0057】ところで、上述の脱臭フィルタ26の交換
時期の判別方法では、ガスセンサ40で測定された室内
のガス濃度に基づいてフィルタの交換時期の判別を行う
ものとしたが、脱臭処理前と脱臭処理後のガス濃度、す
なわちガスセンサ40で測定されたガス濃度と排気ダク
ト34内に配設されたガスセンサ41で測定されたガス
濃度に基づいて脱臭フィルタ26の交換時期を判別する
ものとすれば、更に精度よく交換時期の判別を行うこと
ができる。
【0058】ここで、脱臭処理前後のガス濃度に基づく
脱臭フィルタ26の交換時期判別方法を図8に示す。
【0059】図8において、ステップST31では、新
たらしい脱臭フィルタ26が用いられたときに脱臭フィ
ルタ26の累積使用量TTの値が「0」とされて初期化
が行われる。
【0060】次に、ステップST32では、ガスセンサ
40によって脱臭処理前のガス濃度を測定することによ
りセンサ出力SGAが得られる。
【0061】ステップST33では、ガスセンサ41に
よって脱臭処理後のガス濃度を測定さすることによりセ
ンサ出力SGBが得られる。
【0062】ステップST34では、ステップST32
で得られたセンサ出力SGAからステップST33で得ら
れたセンサ出力SGBが減算されて、算出された減算値が
処理ガス濃度を示すセンサ出力SGEとされる。
【0063】次に、ステップST35では、処理ガス濃
度を示すセンサ出力SGEが最大センサ出力SGAmax(=
SGBmax)の何パーセントであるかが算出されて、この
算出値に最大センサ出力SGAmaxと検出時間Tfが乗算さ
れることにより、フィルタ使用量Tuが算出されてステ
ップST36に進む。なお、ステップST35では図7
と同様な処理を行ってフィルタ使用量Tuを算出するこ
ともできる。
【0064】その後、図6に示すステップST13から
ステップST16と同様に、算出されたフィルタ使用量
Tuと累積使用量TTが加算されて新たな累積使用量T
TがステップST36で求められて、この新たな累積使
用量TTがフィルタの設計寿命以上でないとステップS
T37で判断されたときにはステップST32に戻り、
設計寿命以上であると判別されたときにはステップST
38で脱臭フィルタ26の交換を促す表示が行われる。
ステップST39で脱臭フィルタ26が交換されたと判
別されたときにはステップST31に戻って新たな脱臭
フィルタ26に対して交換時期の判別処理が継続され
る。
【0065】このように、脱臭処理前と脱臭処理後のガ
ス濃度を示すセンサ出力から処理ガス濃度を示すセンサ
出力が求められて、このセンサ出力と稼動時間に基づい
て脱臭フィルタ26の交換時期が判別されるので、更に
精度よく交換時期の判別を行うことができる。なお、上
述の実施の形態では、表示部16にフィルタ交換を促す
表示が行われるものとしたが、音声等を利用してフィル
タの交換が必要であることを知らせるものとしても良
い。
【0066】
【発明の効果】この発明によれば、集塵フィルタに吸着
された塵埃が多くなり、空気が集塵フィルタを通過しに
くくなってチェンバーエリア内の静圧が低下されて判別
基準値以下とされたときには、集塵フィルタに所定量以
上の塵埃が吸着されてフィルタ交換時期に至ったと判断
されて、フィルタ交換を促す表示がなされる。
【0067】このように、チェンバーエリア内の静圧、
すなわち集塵フィルタに吸着された塵埃の量に応じてフ
ィルタ交換時期が判断されるので、集塵フィルタの寿命
を精度よく判別できると共に、寿命に達したときには報
知手段によってフィルタの交換が必要であることが知ら
される、交換時期を容易かつ精度良く知ることができ
る。このため、集塵フィルタを有効に利用することがで
きる。
【0068】また、ファンの回転速度に応じて判別基準
値が可変されるので、空気清浄装置の風量設定を切り替
えても、正しく集塵フィルタの寿命を精度良く判別して
集塵フィルタを有効に利用することができる。
【0069】さらに、吸入される空気のガス濃度と稼動
時間からフィルタ使用量が算出されて、フィルタ使用量
が判別基準値以上とされたときには、脱臭フィルタはフ
ィルタ交換時期に至ったと判断されて、集塵フィルタの
場合と同様にフィルタ交換を促す表示がなされる。
【0070】このように、フィルタ使用量が算出され
て、算出されたフィルタ使用量を用いて脱臭フィルタの
寿命が判別されるので、寿命を精度よく判別して脱臭フ
ィルタを有効に利用することができると共に、寿命に達
したときには報知手段によってフィルタの交換が必要で
あることが知らされるので、容易に交換時期を知ること
ができる。このため、脱臭フィルタを有効に利用するこ
とができる。
【0071】また、脱臭前後のガス濃度が測定されて、
脱臭フィルタで処理されたガス濃度が算出されて、この
処理ガス濃度と稼動時間からフィルタ使用量がより正確
に算出される。このため、脱臭フィルタをさらに有効利
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る空気清浄装置10の正面図であ
る。
【図2】空気清浄装置10の内部構成を示す図である。
【図3】空気清浄装置10の回路構成を示す図である。
【図4】集塵フィルタの交換時期判別処理を示すフロー
チャートである。
【図5】集塵フィルタの交換時期判別を説明するための
図である。
【図6】脱臭フィルタの交換時期判別処理を示すフロー
チャートである。
【図7】フィルタ使用量の算出処理を示すフローチャー
トである。
【図8】脱臭処理前後のガス濃度に基づく脱臭フィルタ
の交換時期判別処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 空気清浄装置 12 吸入口 15 操作部 16 表示部 25 集塵フィルタ 26 脱臭フィルタ 28 チェンバーエリア 30 圧力センサ 33 シロッコファン 40,41 ガスセンサ 52 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B03C 3/155 B03C 3/14 A 3/68

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集塵フィルタを用いて形成されたチェン
    バーエリア内の空気をファンを回転させて吸引すること
    により、吸入される空気を集塵フィルタで清浄化し、清
    浄化された空気を上記チェンバーエリアから排出する空
    気清浄装置において、 上記チェンバーエリア内の静圧を測定し、測定された静
    圧が判別基準値以下とされたときを上記集塵フィルタの
    フィルタ交換時期とすることを特徴とするフィルタ交換
    時期判別方法。
  2. 【請求項2】 上記ファンの回転速度が切り替えられた
    ときには、切り替えられた回転速度に応じて上記判別基
    準値を変更することを特徴とする請求項1記載のフィル
    タ交換時期判別方法。
  3. 【請求項3】 脱臭フィルタを用いて吸入された空気を
    清浄化して排出する空気清浄装置において、 吸入される空気のガス濃度と上記空気清浄装置の稼動時
    間からフィルタ使用量を算出し、 上記算出されたフィルタ使用量が判別基準値以上とされ
    たときを上記脱臭フィルタのフィルタ交換時期とするこ
    とを特徴とするフィルタ交換時期判別方法。
  4. 【請求項4】 上記吸入される空気のガス濃度から上記
    脱臭フィルタで清浄化された空気のガス濃度を減算して
    処理ガス濃度を算出し、算出された処理ガス濃度と上記
    稼動時間から上記フィルタ使用量を算出することを特徴
    とする請求項3記載のフィルタ交換時期判別方法。
  5. 【請求項5】 集塵フィルタを用いて形成されたチェン
    バーエリア内の空気をファンを回転させて吸引すること
    により、吸入される空気を集塵フィルタで清浄化し、清
    浄化された空気を上記チェンバーエリアから排出する空
    気清浄装置において、 上記チェンバーエリア内の静圧を測定する圧力測定手段
    と、 上記圧力測定手段で得られた測定値と判別基準値を比較
    して比較結果に基づいて上記集塵フィルタのフィルタ交
    換時期を判別するフィルタ交換時期判別手段と、 上記フィルタ交換時期判別手段で、フィルタ交換時期に
    至ったと判別されたときには、上記集塵フィルタの交換
    を促す報知手段とを有することを特徴とする空気清浄装
    置。
  6. 【請求項6】 上記ファンの回転速度を切り替える風量
    切替手段を有し、 上記フィルタ交換時期判別手段では、上記風量切替手段
    によって上記ファンの回転速度が切り替えられたときに
    は、上記判別基準値を上記ファンの回転速度に応じて切
    り替えることを特徴とする請求項5記載の空気清浄装
    置。
  7. 【請求項7】 脱臭フィルタを用いて吸入された空気を
    清浄化して排出する空気清浄装置において、 吸入される空気のガス濃度を測定する処理前ガス濃度測
    定手段と、 上記処理前ガス濃度測定手段で測定されたガス濃度と稼
    動時間からフィルタ使用量を算出し、このフィルタ使用
    量と判別基準値を比較し、比較結果に基づいて上記脱臭
    フィルタのフィルタ交換時期を判別するフィルタ交換時
    期判別手段と、 上記フィルタ交換時期判別手段で、フィルタ交換時期に
    至ったと判別されたときには、上記脱臭フィルタの交換
    を促す報知手段とを有することを特徴とする空気清浄装
    置。
  8. 【請求項8】 上記脱臭フィルタで清浄化された空気の
    ガス濃度を測定する処理後ガス濃度測定手段を有し、 上記フィルタ交換時期判別手段では、上記処理前ガス濃
    度測定手段で測定されたガス濃度と上記処理後ガス濃度
    測定手段で測定されたガス濃度と稼動時間からフィルタ
    使用量を算出することを特徴とする請求項7記載の空気
    清浄装置。
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