JP5990479B2 - エンジンユニットのセンサ設置構造 - Google Patents

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この発明は、回転電機のロータの回転位置を検出するための位置検出センサが、クランクケースに隣接する位置に配置されるエンジンユニットのセンサ設置構造に関するものである。
自動二輪車等のエンジンユニットとして、クランク軸の軸方向の一端側に設けられる交流発電用の回転電機を、エンジン始動のための始動モータとして用いるものが知られている。
この種の用途で交流発電用の回転電機を用いる場合には、回転電機を円滑に駆動させるために、ロータ上の永久磁石の移動位置に応じてステータ側のU相,V相,W相の各磁極のコイルに適正タイミングで通電を行う必要がある。このため、この種の用途で用いられる回転電機においては、ロータの回転位置を検出するための位置検出センサが設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載の回転電機は、クランク軸の端部に結合される有底円筒状のロータの内周面に、異なる磁極面が円周方向に沿って交互に現れるように永久磁石が取り付けられるとともに、ロータ側の永久磁石と磁極を対向させるようにして、ロータの内側の非回転部にステータが配置されている。この回転電機のステータは、放射状に延出する複数のティースを有し、三相のコイルが決められたティースに巻回されている。また、この回転電機では、U,V,Wの各相の磁極(ティース)の先端部付近に磁束の変化を検出するセンサとしてホールICユニットが取り付けられ、そのホールICユニットから出力される信号を基にして磁石の位置、すなわち、ロータの回転位置を検出するようになっている。なお、ホールICユニットは、ホールICの素子が樹脂内に埋設されて構成されている。
また、この特許文献1に記載の回転電機の場合、有底円筒状のロータが、当該ロータの開口側がクランクケース側を向くようにしてクランク軸の端部に取り付けられており、ステータとそのステータに付設されるホールICユニットとはクランクケースの壁部の外側面に取り付けられている。ステータやロータは、クランクケースの壁部に取り付けられるエンジンカバーによってこれらの外側を覆われている。
特開2010−200421号公報
しかしながら、上記の回転電機が搭載されるエンジンユニットの場合、クランクケースとエンジンカバーとに囲まれた空間部内にホールICユニットがステータとともに取り付けられることになるため、高温の潤滑オイルがクランクケースからエンジンカバー内に流入する環境下では、磁束の変化を検出するホールICの素子を埋設する樹脂の耐久性を考慮する必要がある。
また、上記の回転電機が搭載されるエンジンユニットにおいては、ステータのティースの先端側の限られたスペースにホールICユニットが取り付けられるため、ホールICユニットの形状やサイズ、取り付け部位が限られ、設計の自由度の向上が期待される。
そこでこの発明は、エンジンカバー内が高温になり易い環境下でも採用でき、ホールICユニットやエンジンカバー内の設計の自由度も高めることができるエンジンユニットのセンサ設置構造を提供しようとするものである。
この発明に係るエンジンユニットのセンサ設置構造では、上記課題を解決するために以下の構成を採用した。
請求項1に係る発明は、クランク軸(16)の端部に取り付けられるロータ(52)と当該ロータ(52)に近接する非回転部に取り付けられるステータ(53)とを有する回転電機(50)と、ロータ(52)の回転位置を検出する位置検出センサ(58)と、クランク軸(16)を回転可能に支持するクランクケース(17)と、前記クランクケース(17)に取り付けられて前記クランク軸(16)の端部と前記回転電機(50)の外側を覆うエンジンカバー(51)と、を備え、前記位置検出センサ(58)が、前記ロータ(52)に設けられた永久磁石(54)と、前記ロータ(52)上の永久磁石(54)の回転位置に応じた磁束の変化を検出するホールICユニット(57)と、を備えた構成とされたエンジンユニットのセンサ設置構造において、前記ホールICユニット(57)が前記エンジンカバー(51)の外側に設置されるとともに、前記ホールICユニット(57)の磁束検出部の近傍部から、前記ロータ(52)上の永久磁石(54)の磁力を受ける前記ステータ(53)の磁極(55a)の近傍部、若しくは、前記永久磁石(54)の通過軌道の近傍部に延出する透磁率の高い磁束誘導部材(70)が設けられていることを特徴とするものである。
これにより、ロータ側の永久磁石の回転に伴う磁束の変化は、磁束誘導部材を通してエンジンカバーの外側のホールICユニットによって検出されることになる。
請求項2に係る発明は、請求項1に係るエンジンユニットのセンサ設置構造において、前記磁束誘導部材(70)は、前記エンジンカバー(51)と前記クランクケース(17)の突き合わせ部を跨いで配設され、前記磁束誘導部材(70)と前記突き合わせ部の間にはシール部材(62)が介装されていることを特徴とするものである。
これにより、突き合わせ部と磁束誘導部材の間の隙間を通した潤滑オイル等の漏出がシール部材によって防止される。また、組み付け時には、磁束誘導部材の外面にシール部材を装着した状態で、磁束誘導部材を突き合わせ部を跨ぐようにしてセットし、その状態でエンジンカバーをクランクケースに取り付けることが可能になる。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係るエンジンユニットのセンサ設置構造において、前記ホールICユニット(57)はカバー部材(60)によって覆われ、当該カバー部材(60)が前記エンジンカバー(51)と前記クランクケース(17)の少なくともいずれか一方に取り付けられていることを特徴とするものである。
これにより、ホールICユニットを、カバー部材を介してエンジンカバーやクランクケースに容易に取り付けることが可能となる。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に係るエンジンユニットのセンサ設置構造において、前記ロータ(52)に設けられる永久磁石(54)は、異なる磁極面が前記ロータ(52)の円周方向に沿って交互に現れるように着磁され、回転電機として機能するときに、前記ステータ(53)のU相,V相,W相の各磁極との間で磁束の入出が行われる永久磁石であり、前記磁束誘導部材(70)は、前記U相,V相,W相の各磁極の磁束入出位置に対応してそれぞれ設けられていることを特徴とするものである。
これにより、ロータ側の永久磁石がU相,V相,W相の各磁極の近傍を通過するタイミングが、各磁極に対応する磁束誘導部材を通してホールICユニットによって検出されることになる。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に係るエンジンユニットのセンサ設置構造において、前記磁束誘導部材(70)は、一端側が前記ステータ(53)の磁極(55a)に取り付けられるとともに、他端側の近傍が前記エンジンカバー(51)と前記クランクケース(17)の間に挟み込まれて支持されていることを特徴とするものである。
これにより、磁束誘導部材が、ステータの磁極とエンジンカバーの接合部とによって安定的に支持されることになる。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1項に係るエンジンユニットのセンサ設置構造において、前記ステータ(53)には、前記エンジンカバー(51)と前記クランクケース(17)の突き合わせ部を跨いで前記エンジンカバー(51)の外側に延出する腕部材(90)が一体に取り付けられ、前記磁束誘導部材(170)は、前記腕部材(90)に沿わせて取り付けられていることを特徴とするものである。
これにより、磁束誘導部材が、ステータに一体に取り付けられた腕部材によって安定的に支持されることになる。
この発明によれば、エンジンカバーの外側に設置されたホールICユニットが、磁束誘導部材を通してロータの回転に伴う磁束の変化を検出することになるため、高温の潤滑オイルの流入等によってエンジンカバー内が高温になり易い環境下においても、ホールICユニットをその環境に置かずに採用することができる。また、この発明によれば、ホールICユニットがエンジンカバー内の限られた狭い特定位置に設置されるものでないことから、ホールICユニットやエンジンカバー内の設計の自由度も高めることができる。
この発明の実施形態に係る自動二輪車の側面図である。 この発明の第1の実施形態のエンジンユニットの図1のA−A断面に対応する断面図である。 図2の一部を拡大した断面図である。 図1に示すエンジンユニットの一部を拡大した側面図である。 図4のB矢視に対応する図である。 図5のD−D断面に対応する断面図である。 この発明の第2の実施形態の図3に対応する断面図である。 この発明の第2の実施形態の図4に対応する側面図である。 この発明の第2の実施形態の図8と同方向から見た永久磁石の極性を示す図である。 この発明の第2の実施形態の図9のC−C断面に対応する断面図である。 この発明の第3の実施形態の図3と同様の断面図の一部を拡大した図である。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面において、矢印FRは、車両の前方を指し、矢印UP、LFは、車両の上方と左側方をそれぞれ指すものとする。また、以下で説明する各実施形態においては、共通部分に同一符号を付して重複する説明を省略するものとする。
(車両構成)
図1は、エンジンユニット2を搭載した自動二輪車1の側面を示す図である。
この自動二輪車1は、エンジンユニット2が車体前後方向の中央に搭載され、エンジンユニット2の後部上方に乗員が着座するシート3が設けられ、シート3の下方に燃料タンク4が設けられている。
前輪Wfは、フロントフォーク5に回転可能に支持され、フロントフォーク5の上部に操舵ハンドル6が設けられている。後輪Wrは、スイングアーム7を介して車体フレームに揺動可能に支持されている。
(エンジンユニット)
図2は、図1のA−A断面に対応するエンジンユニット2の断面図である。
エンジンユニット2は、内燃機関であるレシプロ式のエンジン10と、多段式の変速機11が一体ブロックとして構成され、エンジン10と変速機11が遠心クラッチ8とミッションクラッチ12を介して動力伝達可能とされている。
エンジン10は、シリンダブロック13のシリンダボア内にピストン14が摺動自在に嵌装され、ピストン14がコンロッド15を介してクランク軸16に連結されている。このエンジン10は、図1に示すように、シリンダブロック13がクランク軸16に対して車体前方に延出する略水平姿勢で車両に搭載される。クランク軸16は、シリンダブロック13の一端部(後端部)に一体に結合されたクランクケース17に軸受18を介して回転可能に支持されている。また、シリンダブロック13の他端部(前端部)には、ピストン14との間で燃焼室19を形成するシリンダヘッド20が取り付けられている。
なお、図2中21は、燃焼室19内に臨むようにシリンダヘッド20に設置された点火装置であり、22は、シリンダヘッド20の端部に設けられ、クランク軸16と連動して図示しない吸排気バルブを開閉駆動する動弁装置である。また、同図中23は、クランク軸16上のコンロッド15との連結部(クランクピン)の軸方向両側に設けられたクランクウェブであり、17aは、クランク軸16のほぼ全域を収容するクランクケース17内のクランク室である。
クランク軸16の軸方向の一端部(図2の紙面右側の端部)の外周には、遠心クラッチ8が設けられている。この遠心クラッチ8は、クランク軸16の一端部に一体に固定されたクラッチインナ24と、クランク軸16の一端側の外周に回転可能に支持されたクラッチアウタ25と、クラッチインナ24と一体に回転してクラッチインナ24とクラッチアウタ25を遠心力によって接続状態にする遠心ウェイト26と、を備えている。遠心クラッチ8は、クランク軸16の回転速度が所定速度以上に達したときに、クランク軸16の回転動力をクラッチアウタ25に出力する。
また、クラッチアウタ25には、ミッションクラッチ12の入力ギヤ27と噛合する出力ギヤ28が一体回転可能に結合されている。
クランクケース17内のクランク軸16の回転中心Oよりも車両後方側位置には、変速機11のメイン軸29とカウンタ軸30がクランク軸16と平行に設けられている。メイン軸29とカウンタ軸30はそれぞれ軸受(符号省略)を介してクランクケース17内に回転可能に支持され、メイン軸29はクランク軸16の車両後方側に隣接する位置に配置され、カウンタ軸30はメイン軸29の車両後方側に隣接する位置に配置されている。
変速機11のメイン軸29上にはメイン変速ギヤ群M1が配設され、カウンタ軸30上にはメインギヤ群M1と噛合するカウンタギヤ群M2が配設されている。メイン軸29の軸方向の一端部には、クランク軸16側の出力ギヤ28に噛合される前記の入力ギヤ27とミッションクラッチ12とが設けられている。入力ギヤ27は、メイン軸29の外周上に回転可能に支持されている。また、カウンタ軸30の軸方向の他端部には出力スプロケット33が取り付けられている。出力スプロケット33には動力伝達用のチェーン(図示せず。)が掛け回され、そのチェーンを介してカウンタ軸30の回転が駆動輪である後輪Wrに伝達されるようになっている。
変速機11では、クランクケース17内に設けられた図示しないシフトドラムの回動操作によってメインギヤ群M1とカウンタギヤ群M2の駆動伝達ギヤが選択され、それによってニュートラルを含む任意の変速ギヤ段(ギヤポジション)が設定される。
ミッションクラッチ12は、入力ギヤ27と一体に結合された状態でメイン軸29上に回転可能に支持された有底円筒状のクラッチアウタ35と、メイン軸29にスプライン嵌合された略円盤状のクラッチインナ36と、クラッチアウタ35に一体回転可能に係止された複数の駆動摩擦板37と、クラッチインナ36に一体回転可能に係止され駆動摩擦板37と摩擦接触する複数の従動摩擦板38と、駆動摩擦板37と従動摩擦板38を圧接方向に付勢するクラッチスプリング(図示せず。)と、駆動摩擦板37と従動摩擦板38の間に作用するクラッチスプリングの付勢力を解除操作する操作板40と、を備えている。
クラッチアウタ35側の駆動摩擦板37とクラッチインナ36側の従動摩擦板38は、軸方向に交互に配置され、クラッチスプリングの付勢力を受けて相互に押し付けられることにより、クラッチアウタ35とクラッチインナ36の間の動力伝達を可能し、操作板40によってクラッチスプリングの付勢力が解除操作されることにより、クラッチアウタ35とクラッチインナ36の間の動力伝達を遮断する。
また、操作板40は、シフトペダル(図示せず)と連動して軸方向に進退操作され、運転者によってシフトペダルが操作されたときに、駆動摩擦板37と従動摩擦板38の間に作用するクラッチスプリングの付勢力を解除し、それによってクラッチアウタ35とクラッチインナ36の間の動力伝達を遮断する。
また、クランクケース17の後部下側には、キックスタータ41のキックスピンドル42が回動可能に取り付けられている。このキックスピンドル42は、キックペダル43の踏み降ろしがあった場合にのみ、その回転をクランク軸16に伝達するようになっている。
ところで、クランク軸16の軸方向の他端部は、クランクケース17の側壁(壁部)を貫通してクランクケース17の外側に突出している。このクランクケース17から突出したクランク軸16の他端側には、交流発電機とエンジン10の始動モータとを兼ねる回転電機(以下、「ACGスタータ50」と呼ぶ。)が設けられている。クランク軸16の他端とACGスタータ50の前面側と周域とは、クランクケース17の側壁にボルト締結等によって取り付けられる有底円筒状のエンジンカバー51によって覆われている。
図3は、図2のACGスタータ50の設置部を拡大して示した図である。
ACGスタータ50は、クランク軸16の端部に取り付けられる有底円筒状のロータ52と、ロータ52の内周側に配置されるステータ53と、を備えている。ロータ52は、底壁52aがクランクケース17と逆側(エンジンカバー51の底壁51a側)に位置されるようにクランク軸16の先端部に固定され、ステータ53は、クランクケース17の側壁に突設されたボス部17bにボルト締結によって固定されている。
ロータ52の内周面には、ロータ52の軸心方向に向く異なる磁極面(N極面とS極面)が円周方向に沿って交互に現れるように永久磁石54が取り付けられている。永久磁石54は、磁化方向が基本的にロータ52の半径方向に沿うようにして、ロータ52の内周側に配置されている。永久磁石54は、この実施形態では、短冊状の複数の磁石片がロータ52の内周面に取り付けられたものであるが、円筒状の強磁性体を、異なる磁極面が円周方向に沿って交互に現れるように着磁したものであっても良い。
ステータ53は、放射方向に突出する複数のティース55を有し、その各ティース55にU相,V相,W相のいずれかのコイル56が巻回されている。各ティース55の先端部55aは、ロータ52の内周の永久磁石54の磁極面に微小隙間をもって対峙するようになっている。各ティース55の先端部55aは、永久磁石54との間で磁束の入出が行われるステータ53側の磁極を構成する。
図4は、図1に示すエンジンカバー51部分を拡大して示した図である。
エンジンカバー51は、図3,図4に示すように、ロータ52の底壁52aの外側を覆う底壁51aと、ロータ52の外周域を覆う周壁51bと、を有し、周壁51bの開口側の端面がクランクケース17の側壁に突設された接合壁17cに突き合わされ、その状態でボルト締結等によってクランクケース17に取り付けられている。
エンジンカバー51の周壁51bの外面には、永久磁石54の移動に応じたステータ53の磁極(ティース55の先端部55a)の磁束の変化を検出するホールICユニット57,57Aが設置されている。ホールICユニット57は、ステータ53のU相,V相,W相の各一の磁極(ティース55の先端部55a)に対応して計3つ設けられており、ホールICユニット57Aは、ステータ53の任意の磁極(ティース55の先端部55a)に対応して一つ設けられている。各ホールICユニット57,57Aは、図3に示すように(図3は、ホールICユニット57を示すが、ホールICユニット57Aも同様の構造とされている。)、ホールIC素子57aが樹脂57bの内部に埋設された構造とされている。また、各ホールICユニット57,57Aは、ホールIC素子57aを埋設する樹脂57bの外側が金属、若しくは、樹脂からなる凹状のカバー部材60によって覆われており、カバー部材60は、エンジンカバー51の周壁51bにビス止め等によって固定されている。
ホールICユニット57,57Aによって磁束の変化を検出される各磁極(ティース55の先端部55a)には、鉄等の透磁率の高い磁束誘導部材からなる磁束誘導ロッド70,70Aが取り付けられている。磁束誘導ロッド70,70Aは、対応するティース55の先端部55aからステータ53の径方向外側方向に延出するロッド本体部70a,70Aaと、ロッド本体部70a,70Aaの基端に略直角に屈曲して設けられた屈曲係止部70b,70Abと、を備え、屈曲係止部70b,70Abが、対応するティース55の先端部55aに嵌合固定されるようになっている。
基端側が対応するティース55の先端部55aに取り付けられた磁束誘導ロッド70,70Aaは、ロッド本体部70a,70Aaが永久磁石54とロータ52の軸方向の端面を非接触状態で径方向に跨ぎ、さらにエンジンカバー51の周壁51bとクランクケース17の接合壁17cの突き合わせ部を跨いでエンジンカバー51の周壁51bの外側に延出している。エンジンカバー51の周壁51bから外側に延出したロッド本体部70a,70Aaの先端部は、対応するホールICユニット57,57Aの磁束検出部に対向している。エンジンカバー51の周壁51bとクランクケース17の接合壁17cの突き合わせ部には、ロッド本体部70a,70Aaを、エンジンカバー51の周壁51bの外側に引き出すための挿通溝61が設けられている。また、ロッド本体部70a,70Aaには、シール部材である樹脂製のグロメット62が取り付けられ、そのグロメット62によってロッド本体部70a,70Aaと挿通溝61の間が液密に封止されている。
各磁束誘導ロッド70,70Aは、一端側がステータ53の対応する磁極に取り付けられるとともに、他端側の縁部がエンジンカバー51の周壁51bとクランクケース17の接合壁17cとの間にグロメット62を介して支持されている。また、この実施形態では、磁束誘導ロッド70,70Aは、ホールICユニット57,57Aの磁束検出部の近傍部から、ステータ53の対応する磁極の近傍部に延出している。
上述した各ホールICユニット57,57Aは、対応する磁束誘導ロッド70,70Aと、ロータ52側の永久磁石54とともに、ロータ52の回転位置を検出するための位置検出センサ58を構成している。位置検出センサ58の3つのホールICユニット57によって検出された信号は、ACGスタータ50の電流制御装置(図示せず)に出力され、電流制御装置でU相,V相,W相の各コイル56の通電を制御する(転流タイミングを制御する)のに用いられる。また、位置検出センサ58のホールICユニット57Aによって検出された信号は、クランク軸16上の特定回転位置を示す信号としてエンジン制御装置(図示せず)に出力され、エンジン制御装置でエンジンの点火タイミング等を制御するのに用いられる。
また、ホールICユニット57Aによって検出された信号は、3つのホールICユニット57によって検出された信号とともに、クランク軸16上のエンジン点火位置以外の任意の回転角度を検出するのにも用いられる。
図5,図6は、位置検出センサ58によるロータ52の回転検出原理を示す図である。
以下、図5,図6を参照してロータ52の回転検出原理について説明する。なお、ここではU相,V相,W相の各磁極に対する永久磁石54の通過を検出する3つのホールICユニット57を「通電制御用のホールICユニット57」と呼び、エンジンの点火位置を検出するホールICユニット57Aを「点火位置検出用のホールICユニット57A」と呼ぶものとする。また、通電制御用のホールICユニット57に対応する磁束誘導ロッド70は「通電制御用の磁束誘導ロッド70」と呼び、点火位置検出用のホールICユニット57Aに対応する磁束誘導ロッド70Aは「点火位置検出用の磁束誘導ロッド70A」と呼ぶものとする。
ロータ52の内周面には、前述のように短冊状の複数の永久磁石54が異なる磁極(N極とS極)が円周方向に沿って交互に並ぶように取り付けられているが、複数の永久磁石54のうちの任意の一つには、検出ターゲット用の指標磁石75(永久磁石)が一体に設けられている。この指標磁石75は、永久磁石54の任意の磁石片の軸方向の一端部(ロータ52の開口端側の端部)側の領域に一体に設けられ、永久磁石54の一般部のロータ中心側に向く磁極と異なる磁極(例えば、永久磁石54の一般部のロータ中心側に向く磁極がS極であればN極)に着磁されている。この実施形態の場合、指標磁石75は、図6に示すように、永久磁石54の一般部と同じ強磁性体上に上記のように着磁されているが、永久磁石54の軸方向の一端部のロータ中心側に臨む面に別体の磁石を接合するようにしても良い。指標磁石75を含む軸方向の一端側の磁石列は、指標磁石75の前後で同磁極(図5の例の場合N極)が3つ連続して並ぶ。
また、図5に示すように、通電制御用の磁束誘導ロッド70の屈曲係止部70bの延出長さは、永久磁石54の軸方向の他端部(ロータ52の底壁52a側)に近接する長さとされ、これに対し、点火位置検出用の磁束誘導ロッド70Aの屈曲係止部70Abの延出長さは、指標磁石75の回転軌道に対向する領域までの長さとされている。なお、通電制御用の磁束誘導ロッド70の屈曲係止部70bのうちの、指標磁石75の回転軌道に対向する領域には、図示しない磁気遮蔽部材を取り付けることにより、指標磁石75の回転軌道から受ける磁束の影響を少なくすることができる。通電制御用の磁束誘導ロッド70は、永久磁石54の磁石列のうちの指標磁石75の存在しない領域の磁束を通電制御用のホールICユニット57に誘導し、点火位置検出用の磁束誘導ロッド70Aは、永久磁石54のうちの指標磁石75の存在する領域の磁束を点火位置検出用のホールICユニット57Aに誘導する。
ここで、指標磁石75を含むロータ52の端部の磁石列においては、前述のように指標磁石75の前後で同磁極が3つ連続することになるため、点火位置検出用のホールICユニット57Aによって同磁極が3連続する磁束の変化が検出されたときに、クランク軸16上の特定位置(角度)を割り出すことができる。この実施形態においては、クランク軸16上の特定位置をエンジンの点火位置に対応させている。
また、クランク軸16の回転角度は、点火位置検出用のホールICユニット57Aの検出信号と、各通電制御用のホールICユニット57の検出信号を用いて以下のようにして求めることができる。
すなわち、点火位置検出用のホールICユニット57Aにおいては、エンジンカバー51に対するクランク軸16上の特定角度を検出することができるため、点火位置検出用のホールICユニット57Aで検出信号が出力されてからの各通電制御用のホールICユニット57の検出信号のパルスをカウントすることにより、クランク軸16上の特定角度を起点とした複数ヶ所の角度を検出することができる。
以上のように、この実施形態のエンジンユニット2においては、位置検出センサ58の各ホールICユニット57,57Aがエンジンカバー51の周壁51bの外面に設置され、ステータ53の各磁極の永久磁石54の回転に伴う磁束の変化が磁束誘導ロッド70,70Aを通して各ホールICユニット57,57Aによって検出されるようになっているため、クランクケース17側の高熱を受けてエンジンカバー51内が高温になり易い環境下においても、ホールICユニット57,57Aを常温状態に維持することができる。そして、この実施形態のエンジンユニット2の場合、エンジンカバー51の周壁51bの外側の広いスペースにホールICユニット57,57Aが配置されることになるため、ホールICユニット57,57Aの形状やサイズの自由度が高まるとともに、エンジンカバー51内の部品配置の自由度が高まる。
また、この実施形態のエンジンユニット2は、磁束誘導ロッド70,70Aがエンジンカバー51の周壁51bとクランクケース17の接合壁17cの突き合わせ部を跨いで配置されるとともに、磁束誘導ロッド70,70Aと突き合わせ部の間がグロメット62によって密閉されるため、クランク室17aからエンジンカバー51内に潤滑オイルが流入する場合にも、その潤滑オイルが磁束誘導ロッド70の引き出し部を通して外部に漏出するのをグロメット62によって阻止することができる。
さらに、エンジンユニット2の組み付け時には、磁束誘導ロッド70,70Aのロッド本体部70a,70Aaにグロメット62を装着し、その状態でグロメット62を挿通溝61に係合させてエンジンカバー51をクランクケース17に締結固定するだけで、グロメット62と磁束誘導ロッド70,70Aを突き合わせ部間に容易に取り付けることができる。
また、この実施形態の場合、各ホールICユニット57,57Aがカバー部材60によって覆われ、そのカバー部材60がエンジンカバー51の外面にビス止め等によって取り付けられるため、ホールICユニット57,57Aを容易に、かつ安定的にエンジンカバー51に取り付けることができる。
なお、カバー部材60は、クランクケース17側に取り付けても良く、クランクケース17とエンジンカバー51の双方に跨って取り付けるようにしても良い。また、カバー部材60とクランクケース17、或いは、エンジンカバー51との間で、水や埃の侵入を防ぐためのシール部材を設けるようにしても良い。
また、この実施形態のエンジンユニット2においては、ステータ53のU相、V相,W相の各磁極に磁束誘導ロッド70が取り付けられ、その各磁束誘導ロッド70を通してロータ52の永久磁石54による磁束の変化を、対応するホールICユニット57によって検出することができるため、ロータ52側の永久磁石54がU相,V相,W相の各磁極の近傍を通過するタイミングを正確に検出することができる。
さらに、この実施形態のエンジンユニット2は、磁束誘導ロッド70,70Aの基端部がステータ53の対応する磁極に取り付けられる一方で、磁束誘導ロッド70,70Aの先端部の近傍がエンジンカバー51とクランクケース17の突き合わせ部の間に挟持される構造とされているため、磁束誘導ロッド70,70Aを、ステータ53の磁極とエンジンカバー51の接合部とによって容易に、かつ安定的に支持することができる。
図7は、この発明の第2の実施形態のACGスタータ50の設置部を拡大して示した図であり、図8は、この発明の第2の実施形態のエンジンカバー51部分を拡大して示した図である。また、図9,図10は、第2の実施形態の位置検出センサ158の構造を説明するための図である。
この実施形態のエンジンユニットは、基本的な構成は第1の実施形態とほぼ同様であるが、第1の実施形態では、磁束誘導ロッド70,70Aの基端部がステータ53の磁極に直接取り付けられるとともに、磁束誘導ロッド70,70Aの先端部の近傍がエンジンカバー51とクランクケース17の突き合わせ部間に挟持されているのに対し、エンジンカバー51とクランクケース17の突き合わせ部を跨いでエンジンカバー51の外側に延出する腕部材90がステータ53に一体に取り付けられ、その腕部材90にU相用,V相用,W相用の各磁束誘導プレート170(磁束誘導部材)と点火位置検出用の磁束誘導プレート170A(磁束誘導部材)が取り付けられている。
腕部材90は、樹脂材料からなる平面視が略扇状の部材であり、扇の内側に相当する付根部側がステータ53の内周縁部にビス止め等によって一体に固定されている。また、腕部材90は、前記付根部側が、クランクケース17側のボス部17bに形成された切欠き部92と、ステータ53の内周縁部との間に挟み込まれた状態でステータ53とともにボス部17bに固定されている。腕部材90のうちの、ステータ53の径方向外側に延出する側の端部には、開口側がエンジンカバー51の周壁51bの外面に対峙する凹形状部93が一体に形成されている。凹形状部93は、腕部材90の端部から上方側に隆起するように設けられている。腕部材90のステータ53の径方向外側に延出する領域の上面から凹形状部93の底壁内面にかけては、U相用,V相用,W相用の3つの磁束誘導プレート170と点火位置検出用の磁束誘導プレート170Aが、ロータ中心を中心とした放射状に取り付けられている。
また、腕部材90に取り付ける各磁束誘導プレート170,170Aの先端側は、腕部材90の凹形状部93の底壁内面に沿うように屈曲部170a,170Aaが設けられている。腕部材90の凹形状部93の内側壁には、U相用,V相用,W相用の各ホールICユニット57と点火位置検出用のホールICユニット57Aが取り付けられている。U相用,V相用,W相用の各ホールICユニット57は、それぞれの磁束検出部がU相用,V相用,W相用の各磁束誘導プレート170の屈曲部170aに対向し、点火位置検出用のホールICユニット57Aは、磁束検出部が点火位置検出用の磁束誘導プレート170Aの屈曲部170Aaに対向している。なお、ホールICユニット57,57Aは筒状のカバー部材60によって保持され、カバー部材60はねじ止めや、溶着、一体成形等によって腕部材90の凹形状部93と一体化されている。この実施形態の場合、U相用,V相用,W相用の各ホールICユニット57と点火位置検出用のホールICユニット57Aを、磁束誘導プレート170,170Aとともに腕部材90に予め取り付けておくことができるため、ホールICユニット57,57Aと磁束誘導プレート170,170Aの位置精度を高めることができるとともに、組み付け作業性も高めることができる。
また、腕部材90と、その腕部材90に取り付けられた磁束誘導プレート170,170Aとは、エンジンカバー51の周壁51bとクランクケース17の接合壁17cの突き合わせ部を跨いで、エンジンカバー51の径方向外側に延出している。エンジンカバー51の周壁51bとクランクケース17の接合壁17cには挿通溝94が形成されており、その挿通溝94と腕部材90及び磁束誘導プレート170との間にはシール部材であるグロメット95が介装されている。また、腕部材90の先端側の凹形状部93にはフランジ部93aが一体に設けられ、そのフランジ部93aがエンジンカバー51の周壁51bと、クランクケース17の接合壁17cの少なくともいずれか一方にビス止め等によって固定されるようになっている。なお、腕部材90の凹形状部93と、エンジンカバー51の周壁51bやクランクケース17の接合壁17cとの間には、シール部材を介装することが望ましい。
なお、この実施形態の場合、腕部材90の凹形状部93がホールICユニット157,157Aを覆うカバー部材を構成している。
ところで、この実施形態の各永久磁石154は、図9に示すようにロータ52の内周面に沿うように円弧状に形成され、円弧方向の中央部を挟んで両側に相反磁極(N極とS極)が現れるように着磁されている。ロータ52の内周面に取り付けられた複数の永久磁石154は、ロータ52の軸心に対向する側の面と、ロータ52の軸方向の端部側の面とに、異磁極が円周方向に沿って交互に現れるようになっている。
複数の永久磁石154のうちの任意の一つの永久磁石154には、図9,図10に示すように、検出ターゲット用の指標磁石75(永久磁石)が一体に設けられている。指標磁石75は、永久磁石154の円弧方向の略半部の軸方向の一部(ロータ半径方向の外側部分)の領域に一体に設けられ、永久磁石154の一般部のロータ中心側に向く磁極と異なる磁極(例えば、永久磁石54の一般部のロータ中心側に向く磁極がS極であればN極)に着磁されている。この実施形態の場合、指標磁石75は、図9に示すように、永久磁石154の一般部と同じ強磁性体上に上記のように着磁されているが、永久磁石154の軸方向の一端側の面の一部に別体磁石を接合するようにしても良い。この指標磁石75を含むロータ半径方向の外側領域の磁石列は、指標磁石75の前後で同磁極(図9の例の場合N極)が3つ連続して並ぶ。
また、各磁束誘導プレート170,170Aの屈曲部170a,170Aaと逆側の端縁170b,170Abは、永久磁石154のロータ52の軸方向の端部側の面に近接するようにクランク状に屈曲している。U相用,V相用,W相用の3つの磁束誘導プレート170の端縁170bの延出長さは、永久磁石154の厚み方向(ロータ52の径方向に沿う方向)の全域に亙る長さに設定され、点火位置検出用の磁束誘導プレート170Aの端縁170Abの延出長さは、指標磁石75の移動軌道に対向するように、永久磁石154の厚み方向の一部のみに跨る長さに設定されている。なお、U相用,V相用,W相用の各磁束誘導プレート170と点火位置検出用の磁束誘導プレート170Aの各端縁170b,170Abは、ステータ53上の対応する磁極に指向している。したがって、この実施形態の場合、各磁束誘導プレート170は対応する磁極に直接取り付けられていないものの、対応する磁極の磁束を、エンジンカバー51の外側のホールICユニット57に確実に誘導することができる。
この実施形態の場合も、指標磁石75を含む端部の磁石列では、前述のように指標磁石75の前後で同磁極が3つ連続することになるため、点火位置検出用のホールICユニット57Aによって同磁極が3連続する磁束の変化が検出されたときに、クランク軸16上の特定位置を割り出すことができる。
この実施形態のエンジンユニットは、基本的に第1の実施形態とほぼ同様の効果を得ることができる。
ただし、この実施形態では、エンジンカバー51とクランクケース17の突き合わせ部を跨いでエンジンカバー51の外側に延出する樹脂製の腕部材90がステータ53に一体に取り付けられ、磁束をホールICユニット57,57Aに誘導する磁束誘導プレート170,170Aが腕部材90に取り付けられているため、各磁束誘導プレート170,170Aをステータ53とともにエンジンカバー51やクランクケース17に安定的に取り付けることができる。
また、この実施形態の場合、予め各磁束誘導プレート170,170Aを腕部材90に取り付け、その腕部材90をステータ53に一体に取り付けておくことができるため、エンジンカバー51やクランクケース17に対する各磁束誘導プレート170,170Aの組み付けが容易になるという利点がある。
図11は、この発明の第3の実施形態を示す図である。以下、第3の実施形態について説明するが、この第3の実施形態は基本構成は第2の実施形態とほぼ同様であるため、共通部分は第2の実施形態を示す図面を適宜参照するものとする。
この第3の実施形態は、基本的な構造は第2の実施形態とほぼ同様であるが、磁束誘導プレート170,170Aを支持する腕部材90のエンジンカバー51の外側に引き出される側の端部の形状が第2の実施形態のものと異なっている。すなわち、第2の実施形態では、腕部材90の端部にホールICユニット157,157Aの外側を覆う凹形状部93が形成されていたが、この第3の実施形態においては、凹形状部93に代えて単純に略直角に屈曲する屈曲壁93Aが設けられている。屈曲壁93Aには、磁束誘導プレート170,170Aの各屈曲部170a,170Aaが取り付けられている。
また、この第3の実施形態の場合、各ホールICユニット157,157Aと、腕部材90の屈曲壁93Aの外側領域を覆う別体のカバー部材65が設けられ、このカバー部材65がエンジンカバー51の周壁51bとクランクケース17の接合壁17cの少なくともいずれか一方にビス止め等によって取り付けられている。なお、カバー部材65と、エンジンカバー51とクランクケース17の間にはシール部材を介装することが望ましい。
この第3の実施形態は、第2の実施形態とほぼ同様の効果を得ることができるが、腕部材90の端部の形状を簡素化できるため、腕部材90を容易に形成できる、というさらなる利点がある。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
例えば、上記の各実施形態では、磁束誘導ロッド70や磁束誘導プレート170がエンジンカバー51とクランクケース17の合わせ面で跨っているが、エンジンカバー51やクランクケース17に貫通孔を設け、その貫通孔を通して磁束誘導ロッド70や磁束誘導プレート170を外側に引き出すようにしても良い。この場合も、貫通孔にはシール部材であるグロメットを介装することが望ましい。
2…エンジンユニット
16…クランク軸
17…クランクケース
50…ACGスタータ(回転電機)
51…エンジンカバー
52…ロータ
53…ステータ
54,154…永久磁石
55a…先端部(磁極)
57,57A…ホールICユニット
58…位置検出センサ
60…カバー部材
62,95…グロメット(シール部材)
65…カバー部材
70,70A…磁束誘導ロッド(磁束誘導部材)
90…腕部材
93…凹形状部(カバー部材)
170,170A…磁束誘導プレート(磁束誘導部材)

Claims (6)

  1. クランク軸(16)の端部に取り付けられるロータ(52)と当該ロータ(52)に近接する非回転部に取り付けられるステータ(53)とを有する回転電機(50)と、
    ロータ(52)の回転位置を検出する位置検出センサ(58)と、
    クランク軸(16)を回転可能に支持するクランクケース(17)と、
    前記クランクケース(17)に取り付けられて前記クランク軸(16)の端部と前記回転電機(50)の外側を覆うエンジンカバー(51)と、を備え、
    前記位置検出センサ(58)が、前記ロータ(52)に設けられた永久磁石(54)と、前記ロータ(52)上の永久磁石(54)の回転位置に応じた磁束の変化を検出するホールICユニット(57)と、を備えた構成とされたエンジンユニットのセンサ設置構造において、
    前記ホールICユニット(57)が前記エンジンカバー(51)の外側に設置されるとともに、
    前記ホールICユニット(57)の磁束検出部の近傍部から、前記ロータ(52)上の永久磁石(54)の磁力を受ける前記ステータ(53)の磁極(55a)の近傍部、若しくは、前記永久磁石(54)の通過軌道の近傍部に延出する透磁率の高い磁束誘導部材(70)が設けられていることを特徴とするエンジンユニットのセンサ設置構造。
  2. 前記磁束誘導部材(70)は、前記エンジンカバー(51)と前記クランクケース(17)の突き合わせ部を跨いで配設され、
    前記磁束誘導部材(70)と前記突き合わせ部の間にはシール部材(62)が介装されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンユニットのセンサ設置構造。
  3. 前記ホールICユニット(57)はカバー部材(60)によって覆われ、当該カバー部材(60)が前記エンジンカバー(51)と前記クランクケース(17)の少なくともいずれか一方に取り付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンユニットのセンサ設置構造。
  4. 前記ロータ(52)に設けられる永久磁石(54)は、異なる磁極面が前記ロータ(52)の円周方向に沿って交互に現れるように着磁され、回転電機として機能するときに、前記ステータ(53)のU相,V相,W相の各磁極との間で磁束の入出が行われる永久磁石であり、
    前記磁束誘導部材(70)は、前記U相,V相,W相の各磁極(55a)の磁束入出位置に対応してそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジンユニットのセンサ設置構造。
  5. 前記磁束誘導部材(70)は、一端側が前記ステータ(53)の磁極(55a)に取り付けられるとともに、他端側の近傍が前記エンジンカバー(51)と前記クランクケース(17)の間に挟み込まれて支持されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエンジンユニットのセンサ設置構造。
  6. 前記ステータ(53)には、前記エンジンカバー(51)と前記クランクケース(17)の突き合わせ部を跨いで前記エンジンカバー(51)の外側に延出する腕部材(90)が一体に取り付けられ、
    前記磁束誘導部材(170)は、前記腕部材(90)に沿わせて取り付けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエンジンユニットのセンサ設置構造。
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