JP5988905B2 - サブゼロ処理装置 - Google Patents
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Description
サブゼロ処理方法の1つとして、被冷却物を収容する冷却槽内の雰囲気を冷凍機や液化窒素により冷却することで、被冷却物を冷却する低温雰囲気法が知られている。
特許文献1には、上記サブゼロ処理を実施する際に使用するサブゼロ処理装置(図12参照)が開示されている。
図12を参照するに、特許文献1に記載のサブゼロ処理装置100は、冷却槽102と、冷媒導入経路103と、液冷媒導入弁104と、温度調節計105と、攪拌ファン108と、整流板109と、を有する。
攪拌ファン108は、冷却槽102に収容されている。攪拌ファン108は、液体窒素を霧状にして、冷却槽102内に拡散させると共に、冷却槽102内の低温窒素ガス(低温ガス)を撹拌する。
また、排気口102Aを設ける冷却槽102の側壁の位置によっては、低温窒素ガスが処理空間の冷却に十分寄与する前に、排気口102Aから排気されてしまうため、被冷却物101を冷却する際に使用する液体冷媒が多く必要となる。
これにより、被冷却物を均一に冷却することができる(言い換えれば、被冷却物の品質のばらつきを抑制できる。)。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るサブゼロ処理装置の外観を示す側面図である。図2は、図1に示す冷却槽本体に収容されたサブゼロ処理装置の構成要素を説明するための図であり、図1に示す蓋体を透過させて、図1に示す冷却槽をA視した平面図である。
したがって、図2では、第1の実施の形態のサブゼロ処理装置10の構成要素である蓋体36の図示を省略する。
また、図1〜図3において、同一構成部分には、同一符号を付す。
第1ないし第4の側壁39−1〜39−4は、矩形とされた底板38の外周縁を囲むように配置されている。第1ないし第4の側壁39−1〜39−4の下端は、底板38と一体とされている。
第1及び第2の側壁39−1,39−2は、それぞれ隣接する第3及び第4の側壁39−3,39−4と一体とされている。
温度センサ16としては、例えば、熱電対を用いることができる。この場合、先端部16Aは、温接点接合点となる。
液冷媒導入弁24は、冷媒供給部23に液体冷媒を供給するか否か、及び冷媒供給部23に供給する液体冷媒の供給量を調節するための弁である。
液冷媒導入弁24は、ファン収容室45内の温度が上昇して、ファン収容室45内の温度が所定の温度範囲(例えば、−80〜−70℃)から外れたときに、ファン収容室45内に液体冷媒を供給する。
整流部材25は、板状部材47と、吸い込み口48と、第1及び第2の吹き出し口49−1,49−2と、を有する。板状部材47は、均一な厚さとされた部材である。
板状部材47の上端面は、蓋体36の下面36aと接触しており、板状部材47の下端面は、底板38の上面38aと接触している。
また、板状部材47の横方向の一方の端面は、第3の側壁39−3の内面と接触しており、板状部材47の横方向の他方の端面は、第4の側壁39−4の内面と接触している。
つまり、吸い込み口48、並びに第1及び第2の吹き出し口49−1,49−2は、厚さが均一な同一の板状部材47に設けられている。
吸い込み口48は、被冷却物載置室43の雰囲気をファン収容室45に導くための貫通部である。
第1及び第2の吹き出し口49−1,49−2は、ファン収容室45の雰囲気を被冷却物載置室43に導くためのものである。
他には、例えば、長方形または楕円形とされた貫通溝を板状部材47の横方向或いは縦方向に配置させてもよいし、該貫通溝の大きさを異ならせてもよい。
これにより、吸い込み口48を介して吸い込まれた被冷却物載置室43の雰囲気は、攪拌ファン27の後ろ側方に広がり、ファン収容室45の雰囲気は、第1及び第2の吹き出し口49−1,49−2を介して、被冷却物載置室43に導入される。
回転駆動装置29は、冷却槽13の外部に設けられている。回転駆動装置29は、回転軸28を介して、攪拌ファン27を回転させる。回転駆動装置29としては、例えば、モータを用いることができる。
排気部材本体55は、筒状とされた部材であり、一方の端が開放端とされている。排気部材本体55の開放端側の端部は、第3の側壁39−3に設けられた貫通穴14に挿入されている。排気部材本体55の外径は、貫通穴14の内径と等しい。
排気口配置空間59は、被冷却物載置室43のうち、上半分に位置する空間であって、かつ横方向の幅が吸い込み口48の横方向の最大の幅(図3の場合、吸い込み口48の直径)と一致する空間である。
排気口56は、排気口配置空間59内に配置された排気部材本体55の他端に設けられている。これにより、排気口56は、冷却槽13の第1ないし第4の側壁39−1〜39−4から離間した被冷却物載置室45の内部に配置されている。
ところで、冷却槽13内の温度が所定の温度範囲内の温度となり、液体冷媒の供給を停止すると、排気部材本体55(言い換えれば、排気部材31)を介して、冷却槽13の外部の大気が侵入し、大気中に含まれる水分が排気部材本体55内で結露し、凍結して、排気部材本体55内を閉塞させてしまうことがある。
これにより、被冷却物11を均一に冷却することができる(言い換えれば、被冷却物11の品質のばらつきを抑制できる。)。
具体的には、第3の側壁39−3に替えて、第1の側壁39−1、第4の側壁39−4、蓋体36のいずれかに貫通穴14を設けてもよい。
図8において、図2に示す第1の実施の形態のサブゼロ処理装置10と同一構成部分には、同一符号を付す。また、図8では、説明の便宜上、第1の実施の形態の変形例に係るサブゼロ処理装置を構成する蓋体(図1に示す蓋体36)の図示を省略する。
第1の実施の形態の変形例に係るサブゼロ処理装置65では、被冷却物11と第1の側壁39−1との間に位置する排気口配置空間59に、排気口56が配置されるように、第1の側壁39−1の近傍に位置する第3の側壁39−3に貫通穴14が設けられている。
図9は、第2の実施の形態に係るサブゼロ処理装置を説明するための図であり、該サブゼロ処理装置を構成する蓋体を透過させて、該サブゼロ処理装置を平面視した図である。
これにより、整流部材71は、冷却槽13内において、整流部材71の内側に配置され、かつ直方体とされた被冷却物載置室81と、整流部材71の外側に配置され、かつ平面視コの字型とされたファン収容室82と、を区切っている。
第1の板状部材72−1は、攪拌ファン27と排気部材31との間に配置されている。第1の板状部材72−1は、第1の側壁39−1に対して平行となるように配置されている。第1の板状部材72−1は、攪拌ファン27と対向する吸い込み口48を有する。
図9及び図10を参照するに、第2の板状部材72−2は、第3の側壁39−3に対して平行となるように、冷却槽13内で、かつ第3の側壁39−3の近くに配置されている。第2の板状部材72−2は、横方向の一方の端が第1の板状部材72−1と一体とされており、横方向の他方の端が第1の側壁39−1の内面と接触している。
第2の吹き出し口74−2は、第1の吹き出し口74−1と同様な形状とされている。第2の吹き出し口74−2は、第1の吹き出し口74−1と同様な機能を有する。
Claims (6)
- 被冷却物が載置される被冷却物載置室、及び前記被冷却物載置室と接続されたファン収容室を有する冷却槽と、
前記被冷却物載置室と前記ファン収容室とを区切るように前記冷却槽内に配置され、かつ前記被冷却物載置室の雰囲気を前記ファン収容室に導く吸い込み口、及び前記ファン収容室の雰囲気を前記被冷却物載置室に導く吹き出し口を有する整流部材と、
前記吸い込み口と対向するように前記ファン収容室に収容され、該ファン収容室に供給された液体冷媒を霧状または低温ガスにして、前記冷却槽内の雰囲気を攪拌する攪拌ファンと、
前記被冷却物載置室を構成する前記冷却槽に設けられた貫通穴から前記被冷却物載置室の内部に延在し、かつ排気口を有する排気部材と、
を有し、
前記排気口は、前記被冷却物載置室のうち、上半分に位置する空間であって、かつ横方向の幅が前記吸い込み口の横方向の最大の幅と一致する排気口配置空間に設けられており、
前記排気口は、前記被冷却物と前記整流部材との間に位置する前記排気口配置空間に配置することを特徴とするサブゼロ処理装置。 - 前記排気部材は、排気部材本体を有し、
前記排気部材本体は、前記排気口が上方を向くように配置されることを特徴とする請求項1記載のサブゼロ処理装置。 - 前記排気部材本体は、円筒状配管であり、
前記排気部材本体の延在方向と直交する面で、前記排気口を通過するように、前記排気部材を切断した状態において、前記排気口は、前記排気口の両端と前記排気部材本体の中心とを結ぶことで形成される中心角が90度以内となるように構成することを特徴とする請求項2記載のサブゼロ処理装置。 - 前記冷却槽は、冷却槽本体と、該冷却槽本体上に配置される蓋体と、を有し、
前記排気口は、前記蓋体と対向するように配置することを特徴とする請求項2または3記載のサブゼロ処理装置。 - 前記排気部材は、前記排気口の下方に水抜き用の穴を有することを特徴とする請求項4記載のサブゼロ処理装置。
- 前記整流部材は、少なくとも1つの均一な厚さとされた板状部材を有し、
前記吸い込み口及び前記吹き出し口は、同一の前記板状部材を貫通していることを特徴とする請求項1ないし5のうち、いずれか1項記載のサブゼロ処理装置。
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