JP2005330901A - 冷凍装置のポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 循環水を用いた冷凍装置のポンプにおいて、駆動機構の収納空間から循環水の移送通路側に空気が混入し、循環水中の酸素濃度が上昇してしまうことを抑制する。
【解決手段】 仕切板(44)に形成された貫通孔(54)における収納空間(51)側に、空気漏れ抑制手段としてのオイルシール(72)を設ける。
【選択図】 図2

Description

本発明は、温調された循環水を温度制御対象に供給し、該温度制御対象の温調を行う冷凍装置に用いられるポンプ構造に関するものである。
従来より、半導体製造装置などの温度制御対象に温調した循環水を供給し、この温度制御対象の温調を行う冷凍装置(チラー装置)が知られている。
例えば、特許文献1に開示されている冷凍装置は、循環水が循環する循環経路に、循環水の温度調整を行う温度調整部と、該温度調整部によって温調された循環水と温度制御対象とを熱交換させる熱交換部とを備えている。また、循環経路には、循環水を循環経路内で循環移送するポンプと、循環水を一時的に貯留することによって循環水の温度を均一化させるタンクとが接続されている。
以上の構成により、このような従来例の冷凍装置は、半導体製造装置と、上記温度調整部によって温調された循環水とを上記熱交換部において熱交換させることにより、半導体製造装置の温調を行い、この半導体製造装置によって製造される半導体の品質を向上できるようにしている。
ところで、上述したような冷凍装置に用いられるポンプとして、例えばキャンドポンプを用い、このキャンドポンプをタンク内、あるいは循環経路に配置して利用する場合、キャンドポンプ内に収納される駆動機構(モータ)の熱が循環水に伝熱しやすくなり、温度制御対象に供給される循環水の温度精度が損なわれてしまうという問題があった。このような駆動機構の熱が循環水に伝熱しまうことを抑制するために、例えば上記ポンプとして図4に示すような浸漬型ポンプ(80)を用いることが考えられる。
この浸漬型ポンプ(80)は、循環水が吸引されて吐出するまでの間の移送通路(第2空間)(82)が形成されるケーシング(第2ケーシング部)(84)の上方に、駆動機構(85)が収納される収納空間(第1空間)(81)が形成されるケーシング(第1ケーシング部)(83)が設けられる構造となっている。そして、この浸漬型ポンプ(80)における第2ケーシング部(84)をタンク(90)内の循環水に浸漬させる一方、第1ケーシング部(83)をタンク(90)内の上方外側に配置することで、上記第1ケーシング部(83)に収納された駆動機構(85)の熱が移送通路(82)を流通する循環水、さらにはタンク(90)内に貯留された循環水に伝熱してしまうことを抑制できる。
特開2002−110492号公報
ところが、上述したような冷凍装置に上記浸漬型ポンプ(80)を適用した場合には、新たに以下のような問題が考えられる。
上記浸漬型ポンプ(80)は、上述のように駆動機構(85)が収納される第1ケーシング部(83)を空気中に露出して配置している。ここで、第1ケーシング部(83)には、駆動機構(85)の放熱を行うための放熱口(86)が形成されている。さらに、第2ケーシング部(84)内の移送通路(82)と第1ケーシング部(83)内の収納空間(81)とは、駆動機構(85)によって回転駆動する駆動軸(87)が貫通する貫通孔(88a,88b)におけるわずかな隙間を介して連通している。よって、第1ケーシング部(83)の放熱口(86)より収納空間(81)内に入り込んだ空気が上記貫通孔(88a,88b)の隙間を通じて移送通路(82)内に混入してしまうことがあった。そして、このような移送通路(82)内への空気の混入により、この浸漬型ポンプで移送される循環水中に酸素が溶け込んでしまう可能性がある。
以上のような理由によって、冷凍装置の循環水中の酸素濃度が高くなると、循環水中でバクテリアが増殖し、このバクテリアの増殖に起因して循環水中にスカムが発生するため、このスカムによって冷凍装置の配管内が汚れてしまう、あるいはこの冷凍装置の循環経路に接続される例えばフィルタや脱気装置などが目詰まりを引き起こしてしまうという問題が生じる。
なお、一般的にこのような浸漬ポンプ(80)には、移送通路(82)を流通する循環水が収納空間(81)側に漏れ込んでしまわないよう、例えば貫通孔(88b)近傍における移送通路(82)側に液漏れ防止手段としてのメカニカルシール(89)が設けられている。しかしながら、上記メカニカルシール(89)は、移送通路(82)から収納空間(81)側への循環水の漏れ込みを防止することを主目的として設けられているため、上述したような収納空間(81)から移送通路(82)側への空気の漏れ込みに対しては、十分なシール効果を得ることが困難であった。
本発明は、このような問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的は、冷凍装置のポンプにおいて、駆動機構の収納空間から循環水の移送通路側に空気が混入し、循環水中の酸素濃度が上昇してしまうことを抑制することである。
本発明は、冷凍装置に適用されるポンプ内に、収納空間から循環水の移送通路への空気の漏れ込みを抑制する空気漏れ防止手段を設けるようにしたものである。
具体的に、第1の発明は、循環水を温調して温度制御対象(S)に供給する冷凍装置に用いられ、該循環水を循環経路(2)内で循環させる冷凍装置のポンプを前提としている。そして、この冷凍装置のポンプは、 駆動軸(41)と、該駆動軸(41)を駆動する駆動機構(42)と、該駆動軸(41)に支持される羽根車(43)と、上記駆動機構(42)が配置されるとともに空気で満たされる第1空間と、上記羽根車(43)が配置されるとともに循環水が移送される第2空間とを区画する仕切板(44)と、該仕切板(44)に形成されて上記駆動軸(41)が貫通する貫通孔(54)とを備え、上記貫通孔(54)の近傍には、第2空間(52)から第1空間(51)側への液体の漏れを抑制する液漏れ防止手段(71)が設けられ、上記貫通孔(54)の近傍で、かつ上記液漏れ防止手段(71)よりも第1空間(51)側には、第1空間(51)から第2空間(52)側への空気の漏れを抑制する空気漏れ防止手段(72)が設けられているものである。
上記第1の発明では、駆動機構(42)によって駆動軸(41)が回転駆動すると、駆動軸(41)に支持された羽根車(43)が第2空間(52)において回転する。そして、羽根車(43)の回転によって、循環水は第2空間(52)に導入されて該第2空間(52)を流通した後、ポンプの外部へ移送される。この際、液漏れ防止手段(71)は、第2空間(52)を流通する循環水が、貫通孔(54)と駆動軸(41)との間のわずかな隙間部を介して第1空間(51)に漏洩してしまうことを抑制する。
一方、冷凍装置は、このようなポンプ動作によって循環経路(2)内を循環する循環水を温調し、温度制御対象(S)に供給することで、温度制御対象(S)の温調がなされる。
ここで、本発明では、貫通孔(54)の近傍における第1空間(51)側に空気漏れ防止手段(72)を設けている。よって、第1空間(51)の空気が、上記貫通孔(54)の隙間部を介して第2空間(52)側に混入してしまうことを抑制できる。したがって、循環水中に空気中の酸素が溶解してしまうことを抑制できる。
第2の発明は、第1の発明の冷凍装置のポンプにおいて、駆動軸(41)は、鉛直方向に延びて形成され、第1空間(51)の下方に、第2空間(52)が形成され、該第1空間(51)と該第2空間(52)との間には、第3空間(53)が形成され、仕切板(44)は、第1空間(51)と第3空間(53)とを区画する第1仕切板(44a)と、第2空間(52)と第3空間(53)とを区画する第2仕切板(44b)とで構成され、貫通孔(54)は、上記第1仕切板(44a)に形成された第1貫通孔(54a)と、上記第2仕切板(44b)に形成された第2貫通孔(54b)とで構成され、第2仕切板(44b)には、第2空間(52)より第3空間(53)に漏洩した循環水を第2空間(52)に返送する液戻し用貫通孔(57)が形成され、液漏れ防止手段(71)は、第2貫通孔(54b)の近傍に設けられる一方、空気漏れ防止手段(72)は、第1貫通孔(54a)の近傍に設けられているものである。
上記第2の発明では、仕切板(44)を第1と第2の仕切板(44a,44b)によって構成することで、このポンプには、上方より順に、第1空間(51)、第3空間(53)、第2空間(52)が形成される。ここで、第2貫通孔(54b)の近傍に液漏れ防止手段(71)を設けているにも拘わらず、第2空間(52)を流通する循環水が第2貫通孔(54b)の隙間部を通過してしまった場合、この循環水を第3空間(53)に貯めることができる。よって、この循環水が第1空間(51)側に漏れ込んでしまうこと確実に抑制できる。なお、第3空間(53)に貯まった循環水は、第2仕切板(44b)に形成された液戻し用貫通孔(57)を介して第2空間(52)に返送される。
ここで、上記液戻し用貫通孔(57)を第2仕切板(44b)に形成すると、第1空間(51)内の空気が仮に第3空間(53)に入り込んでしまう場合、この空気が上記液戻し用貫通孔(57)を介して第2空間(52)側に混入する可能性が大きくなる。
ところが、本発明では、第1貫通孔(54a)の近傍に空気漏れ防止手段(72)を設けている。このため、第1空間(51)の空気が第3空間(53)に入り込んでしまうことを抑制できる。よって、第1空間(51)から第2空間(52)側への空気の混入を抑制でき、循環水中に空気中の酸素が溶解してしまうことを抑制できる。
本発明では、以下の効果が発揮される。
上記第1の発明によれば、空気漏れ防止手段(72)を設けることによって、第1空間(51)から第2空間(52)側への空気の混入を抑制し、循環水中に酸素が溶け込んでしまうことを抑制できるようにしている。このため、循環水中の溶存酸素濃度を低減でき、溶存酸素濃度の上昇に伴うバクテリアの増殖を抑制できる。したがって、バクテリアの増殖に起因するスカムの発生も抑制できる。
このようにすると、このポンプが設けられる冷凍装置の配管、あるいは例えばフィルタや脱気装置などがスカムによって目詰まりを引き起こしてしまうことを抑制できる。また、このようにバクテリアやスカムの発生を抑制することで、循環水の抵抗率(絶縁性)の低下を抑えることができる。このようにすると、絶縁性の高い熱搬送媒体によって温度制御されることが好ましい、例えばプラズマエッチングやステッパなどの温度制御にこのポンプが備えられる冷凍装置を適用することができる。
上記第2の発明によれば、第1空間(51)と第2空間(52)との間に第3空間(53)を形成することで、仮に第2空間(52)を流通する循環水が第2貫通孔(54b)の隙間部を通過してしまった場合にも、この循環水を第3空間(53)に貯め込むことができる。よって、第2空間(52)の循環水が第1空間(51)に直接漏洩し、第1空間(51)に収納される駆動機構(42)が濡れてしまうことを確実に抑制できる。
また、第2仕切板(44b)に液戻し用貫通孔(57)を形成することで、第3空間(53)に貯まった循環水を第2空間(52)に返送することができる。よって、第3空間(53)に貯まる循環水の水位が上昇し、この循環水が第1貫通孔(54a)を介して第1空間(51)に漏洩してしまうことを効果的に抑制できる。
さらに、第1貫通孔(54a)の近傍には、空気漏れ防止手段(72)を設けている。よって、第2仕切板(44b)に上記液戻し用貫通孔(57)を形成した場合にも、第1空間(51)から第2空間(52)へ空気が混入してしまうことを抑制できる。よって、循環水の溶存酸素濃度の上昇を抑え、第1の発明で上述した作用効果を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。
<冷凍装置の構成>
実施形態に係る冷凍装置は、半導体製造装置を温度制御対象(S)とし、熱搬送媒体である循環水によって上記半導体製造装置の温度制御を行う、いわゆる水冷式のチラー装置である。具体的に、この冷凍装置は、半導体製造装置を冷却することで該半導体製造装置を所定の温度に保持するように構成されている。
図1に示すように、冷凍装置(1)は、循環水の温度調整を行う温度調整部(10)と、該温度調整部(10)によって温調された循環水と半導体製造装置(S)とを熱交換させる熱交換部(20)とが配管で接続されることにより、循環水が循環する循環経路(2)が構成されている。
温度調整部(10)は、冷媒回路(3)に接続されており、該冷媒回路(3)内の冷媒が冷凍サイクルにおける蒸発行程を行う蒸発器として機能している。そして、この温度調整部(10)は、循環水と冷媒とを熱交換させることにより循環水の熱を吸熱して、循環水の冷却を行うように構成されている。
熱交換部(20)は、温度制御対象である半導体製造装置(S)と隣接して配置されている。そして、冷却された循環水が熱交換部(20)を流通することで、この熱交換部(20)は、循環水と半導体製造装置(S)とを熱交換させ、該半導体製造装置(S)を冷却するように構成されている。
また、上記温度調整部(10)と上記熱交換部(20)との間で、かつ該熱交換部(20)の上流側の循環経路(2)には、タンク(30)と脱気装置(60)とが接続されている。
上記脱気装置(60)は、循環水中の酸素を循環経路(2)外へ排出するためのものである。この脱気装置(60)は、大略的に脱気膜(61)、液トラップ(62)、脱気ポンプ(63)、減圧弁(64)、及び電磁弁(65)で構成されている。
脱気膜(61)は、電磁弁(65)及び減圧弁(64)を介してタンク(30)と熱交換部(20)との間の配管に接続されている。また、脱気膜(61)は、後述のタンク(30)の下部と接続されている。さらに、脱気膜(61)は、水分中から遊離した酸素などの気体が吸引される第1酸素分離用配管(5a)を介して液トラップ(62)と接続されている。なお、液トラップ(62)は、上記第1酸素分離用配管(5a)で吸引された気体中に含まれる水分を捕捉するように構成されており、この水分を液トラップ(62)の外部へ排出するドレン配管(62a)を備えている。さらに、液トラップ(62)は、第2酸素分離用配管(5b)を介して脱気ポンプ(63)と接続されている。
なお、上記電磁弁(65)は、開閉自在に構成されており、電磁弁(65)が開の状態となると、タンク(30)より熱交換部(20)へ流通する循環水の一部が減圧弁(64)で減圧された後、脱気装置(60)に導入される一方、電磁弁(65)が閉の状態となると、タンク(30)より熱交換部(20)へ流通する循環水は、脱気装置(60)に導入されず、通常の循環経路(2)を流通する。
上記タンク(30)は、温度調整部(10)の下流側の循環経路(2)に接続されている。このタンク(30)は、略円筒形状に形成されている。そして、タンク(30)には、循環水を循環経路(2)内で循環させるポンプ(33)が備えられている。
<冷凍装置のポンプ構成>
次に、上記ポンプ(33)の構成について、図2を参照しながら説明する。なお、図2は、ポンプ(33)の概略構成を示す縦断面図である。
ポンプ(33)は、縦長で略円筒状のケーシング(40)を備えている。そして、ポンプ(33)は、ケーシング(40)内に、鉛直方向に延在する駆動軸(41)と、該駆動軸(41)を回転駆動する駆動機構(モータ)(42)と、上記駆動軸(41)の下部に支持される羽根車(43)とを備えている。
ケーシング(40)は、大略的にポンプ(33)の上部に位置する第1ケーシング部(40a)と、ポンプ(33)の下部に位置する第2ケーシング部(40b)とを備えている。
第1ケーシング部(40a)は、ポンプ(33)の上側略半分を覆っている。この第1ケーシング部(40a)は、上述した冷凍装置(1)のタンク(30)の上方外側に位置し、空気中に露出された状態となっている。そして、第1ケーシング部(40a)の上端には、上記駆動機構(42)を冷却するための空気が導入される複数の放熱口(56)が形成されている。なお、上記放熱口(56)は、図示しないが、第1ケーシング部(40a)の外周壁にも形成されている。
第2ケーシング部(40b)は、ポンプ(33)の下側略半分を覆っている。この第2ケーシング部(40b)は、上述した冷凍装置(1)のタンク(30)の内部に位置している。そして、第2ケーシング部(40b)の下端部には、タンク(30)内に貯留された循環水に浸漬される複数の吸込口(55)が形成されている。また、上記第1ケーシング部(40a)と第2ケーシング部(40b)との間におけるケーシング(40)の側壁には、ポンプ(33)に吸引された循環水が冷凍装置(1)の循環経路(2)に吐出される吐出口(58)が形成されている。
ケーシング(40)の内部空間は、ポンプ(33)の上下方向中間部に形成された2つの仕切板(44a,44b)によって大略的に3つの空間に区画されている。この3つの空間のうち、上側寄りの空間は、上記駆動機構(42)が収納されるとともに空気で満たされている収納空間(第1空間)(51)を構成している。一方、下側寄りの空間は、上記羽根車(43)が収納されるとともに循環水が移送される移送通路(第2空間)(52)を構成している。さらに、2つの仕切板(44a,44b)の間の空間は、後述するバッファ空間(第3空間)(53)を構成している。なお、上記2つの仕切板(44a,44b)は、上側寄りの第1仕切板(44a)と下側寄りの第2仕切板(44b)とで構成されている。
上記収納空間(51)は、第1ケーシング部(40a)の上側寄りに形成された第3仕切板(48)によって、さらに2つの空間に区画されている。この2つの空間のうち、第3仕切板(48)の下側に位置するモータ収納空間(51a)には、上述した駆動機構(42)が収納されている。この駆動機構(42)は、第1ケーシング部(40a)の内壁に保持されたステータ(42a)と、このステータ(42a)の内周側に位置し、駆動軸(41)の外周面に連結されたロータ(42b)とで構成されている。
上記駆動軸(41)は、ケーシング(40)の上縁から下縁に亘って鉛直方向に延在して形成されている。なお、この駆動軸(41)は、第1仕切板(44a)に形成される第1貫通孔(54a)及び第2仕切板(44b)に形成される第2貫通孔(54b)を貫通している。また、駆動軸(41)は、上記第3仕切板(48)に保持される第1軸受け(45)と、上記第1仕切板(44a)に形成される軸受け板(49)に保持される第2軸受け(46)とによって回転自在に支持されている。
また、上記第3仕切板(48)の上側に位置するファン収納空間(51b)には、冷却ファン(47)が収納されている。この冷却ファン(47)は、駆動軸(41)の上端に固定支持されており、駆動軸(41)の回転駆動に伴って水平回転するように構成されている。なお、上記第3仕切板(48)には、図示しない開口が形成され、ファン収納空間(51b)と上記モータ収納空間(51a)とは連通している。以上の構成により、冷却ファン(47)が回転すると、第1ケーシング部(40a)の上端に形成された放熱口(56)よりファン収納空間(51b)に空気が導入される。そして、この空気が、第3仕切板(48)に形成された図示しない開口を介してモータ収納空間(51a)を流通することで、上記駆動機構(42)が冷却される。
上記移送通路(52)は、上記吸込口(55)及び吐出口(58)と連通しており、循環水が流通可能に構成されている。この移送通路(52)には、上記駆動軸(41)の下部と、この駆動軸(41)の外周に支持された羽根車(43)とが収納されている。また、移送通路(52)には、該移送通路(52)内を流通する循環水が収納空間(51)側へ漏れてしまうことを抑制するメカニカルシール(液漏れ防止手段)(71)が設けられている。このメカニカルシール(71)は、第2貫通孔(54b)の移送通路(52)側における下部近傍に配置されている。そして、メカニカルシール(71)は、移送通路(52)内を流通する循環水が、上記第2貫通孔(54b)と駆動軸(41)との間のわずかな隙間部を介してバッファ空間(53)、さらには収納空間(51)へ漏洩してしまうことを抑制するように構成されている。
上記バッファ空間(53)は、上記メカニカルシール(71)を設けているにも拘わらず、移送通路(52)内の循環水が第2貫通孔(54b)の隙間部を通過してしまった際、この漏洩した循環水が直接的に収納空間(51)に到達してしまうことを防止する容積確保用の空間である。したがって、仮に移送通路(52)内の循環水が第2貫通孔(54b)の隙間部を通過してしまった場合にも、この循環水はバッファ空間(53)に貯まることになり、循環水が収納空間(51)内へ漏れてしまうことは抑制される。
また、第2仕切板(44b)には、液戻し用貫通孔(57)が形成されている。この液戻し用貫通孔(57)は、移送通路(52)よりバッファ空間(53)に漏洩し、このバッファ空間(53)に貯まった循環水を返送する通路として構成されている。
さらに、本発明の特徴として、ポンプ(33)には、上記収納空間(51)から上記移送通路(52)側への空気の漏れを抑制するオイルシール(空気漏れ防止手段)(72)が備えられている。具体的に、オイルシール(72)は、上記メカニカルシール(71)よりも収納空間(51)側で、第1貫通孔(54a)の上部近傍に配置されている。そして、オイルシール(72)は、冷却ファン(47)によって収納空間(51)に導入された空気が、上記第1貫通孔(54a)と駆動軸(41)との間の隙間部を介してバッファ空間(53)、さらには移送通路(52)に混入してしまうことを抑制するように構成されている。
−運転動作−
次に、本実施形態に係る冷凍装置及びポンプの運転動作について説明する。
冷凍装置(1)の通常運転時においては、図1に示すポンプ(33)が起動するとともに、温度調整部(10)が蒸発器として機能する。また、脱気装置(60)の電磁弁(65)が閉の状態となる。
循環水が温度調整部(10)を流通すると、この循環水は、冷媒に蒸発熱を奪われて所定の温度に冷却される。このようにして温度調整された循環水は、タンク(30)に流入し、一時的に貯留される。
一方、ポンプ(33)においては、図2に示す駆動機構(42)によって駆動軸(41)が回転駆動する。その結果、移送通路(52)において駆動軸(41)に支持される羽根車(43)が回転する。そして、この羽根車(43)の回転によって、タンク(30)内に貯留された循環水が吸引口(55)より移送通路(52)内に導入される。その後、この循環水は、移送通路(52)において上方に移送され、吐出管(58)より循環経路(2)に吐出される。
このようにして循環経路(2)を循環する循環水は、図1に示すフィルタ(36)を通過する。この際、循環水中の微小粒子は、フィルタ(36)に捕集される。フィルタ(36)を通過した循環水は、熱交換部(20)を流通する。そして、この熱交換部(20)において、循環水と半導体製造装置(S)とが熱交換され、該半導体製造装置(S)が冷却される。一方、半導体製造装置(S)の熱を吸熱して加温された循環水は、再び温度調整部(10)を流通する。そして、この循環水が再び冷却され所定の温度に温度調整される。このように、循環水が温度調整部(10)と熱交換部(20)とを介して循環経路(2)を循環することで、半導体製造装置(S)の温度が一定温度に保持される。
一方、脱気装置(60)においては、電磁弁(65)が開となっている状態で脱気ポンプ(63)が起動すると、タンク(30)より熱交換部(20)へ流通する循環水の一部が減圧弁(64)、及び電磁弁(65)を介して脱気膜(61)へ流入する。ここで、脱気膜(61)には、脱気ポンプ(63)によって負圧が作用しており、脱気膜(61)を流通する循環水中の酸素などは、気体となって分離され、第1酸素分離用配管(5a)より液トラップ(62)へ流出する。この際、気体に含まれたわずかな水分は、ドレン配管(62a)より液トラップ(62)の外部へ排出される。また、液トラップ(62)に捕集された酸素を含む気体は、さらに第2酸素分離用配管(5b)を介して脱気ポンプ(63)に吸引され、循環経路(2)の外部へ排出される。一方、脱気膜(41)によって酸素などの気体が分離された循環水は、タンク(30)に返送される。
−実施形態の効果−
上記実施形態では、以下の効果が発揮される。
上記実施形態では、第1貫通孔(54a)における収納空間(51)側に、該収納空間(51
から移送通路(52)への空気の漏れを抑制するオイルシール(72)を設けている。このため、放熱口(56)を介して収納空間(51)に導入された空気が第1貫通孔(54a)を介してバッファ空間(53)に入り込み、この空気が移送通路(52)に混入してしまうことを抑制できる。よって、循環水中に酸素が溶け込んでしまうことを抑制できる。したがって、循環水中の溶存酸素濃度を低減でき、溶存酸素濃度の上昇に伴うバクテリアの増殖、さらにはバクテリアの増殖に起因するスカムの発生も抑制できる。
このようにすると、このポンプ(33)が設けられる冷凍装置(1)の配管、あるいはフィルタ(36)や脱気装置(60)などが上記スカムによって目詰まりを引き起こしてしまうことを抑制でき、フィルタ(36)や脱気装置(60)のメンテナンス頻度を低減できる。
また、上記実施形態では、収納空間(51)と移送通路(52)との間にバッファ空間(53)を設けている。よって、仮に移送通路(52)を流通する循環水が第2貫通孔(54b)を通過してしまった場合にも、この循環水をバッファ空間(53)に貯め込むことができる。よって、移送通路(52)の循環水が収納空間(51)に直接漏洩し、駆動機構(42)が濡れてしまうことを確実に抑制できる。
<実施形態の変形例>
次に、上述した実施形態に係る冷凍装置のポンプの変形例について説明する。この変形例のポンプ(33)は、図3に示すように、バッファ空間(53)が形成されておらず、ケーシング(40)の内部空間が仕切板(44)によって収納空間(51)と移送通路(52)とに区画形成されているものである。なお、この変形例では、液漏れ防止手段としてのメカニカルシール(71)が仕切板(44)に形成された貫通孔(54)における移送通路(52)側に形成されている。なお、このメカニカルシール(71)は、上述した実施形態よりも上方寄り(収納空間(51)側寄り)に形成されている。
また、この変形例においても、貫通孔(54)における収納空間(51)側に空気漏れ防止手段としてのオイルシール(72)が設けられている。よって、収納空間(51)の空気が貫通孔(54)と駆動軸(41)との隙間部を介して移送通路(52)に混入してしまうことを抑制できる。したがって、循環水中に酸素が溶解してしまうことを抑制でき、上述したスカムの発生を抑制できる。
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態について以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、収納空間(51)より移送通路(52)側への空気の漏れを抑制する空気漏れ防止手段(72)としてオイルシールを用いている。しかしながら、このような空気漏れを抑制できるものであれば、これに替わって如何なる空気漏れ防止手段(72)を用いてもよい。
実施形態に係る冷凍装置の全体構成を示す概略回路図である。 実施形態に係る冷凍装置のポンプの概略構成を示す縦断面図である。 変形例に係る冷凍装置のポンプの概略構成を示す縦断面図である。 従来の浸漬型ポンプの概略構成図である。
符号の説明
(1) 冷凍装置
(33) ポンプ
(40) ケーシング
(40a) 第1ケーシング部
(40b) 第2ケーシング部
(41) 駆動軸
(42) 駆動機構
(43) 羽根車
(44) 仕切板(第1仕切板(44a),第2仕切板(44b))
(51) 収納空間(第1空間)
(52) 移送通路(第2空間)
(53) バッファ空間(第3空間)
(54) 貫通孔(第1貫通孔(54a),第2貫通孔(54b))
(55) 吸込口
(56) 放熱口
(57) 液戻し用貫通孔
(71) メカニカルシール(液漏れ防止手段)
(72) オイルシール(空気漏れ防止手段)

Claims (2)

  1. 循環水を温調して温度制御対象(S)に供給する冷凍装置に用いられ、該循環水を循環経路(2)内で循環させる冷凍装置のポンプであって、
    駆動軸(41)と、該駆動軸(41)を駆動する駆動機構(42)と、該駆動軸(41)に支持される羽根車(43)と、上記駆動機構(42)が配置されるとともに空気で満たされる第1空間と、上記羽根車(43)が配置されるとともに循環水が移送される第2空間とを区画する仕切板(44)と、該仕切板(44)に形成されて上記駆動軸(41)が貫通する貫通孔(54)とを備え、
    上記貫通孔(54)の近傍には、第2空間(52)から第1空間(51)側への液体の漏れを抑制する液漏れ防止手段(71)が設けられ、
    上記貫通孔(54)の近傍で、かつ上記液漏れ防止手段(71)よりも第1空間(51)側には、第1空間(51)から第2空間(52)側への空気の漏れを抑制する空気漏れ防止手段(72)が設けられている冷凍装置のポンプ。
  2. 請求項1に記載の冷凍装置のポンプにおいて、
    駆動軸(41)は、鉛直方向に延びて形成され、
    第1空間(51)の下方に、第2空間(52)が形成され、該第1空間(51)と該第2空間(52)との間には、第3空間(53)が形成され、
    仕切板(44)は、第1空間(51)と第3空間(53)とを区画する第1仕切板(44a)と、第2空間(52)と第3空間(53)とを区画する第2仕切板(44b)とで構成され、
    貫通孔(54)は、上記第1仕切板(44a)に形成された第1貫通孔(54a)と、上記第2仕切板(44b)に形成された第2貫通孔(54b)とで構成され、
    第2仕切板(44b)には、第2空間(52)より第3空間(53)に漏洩した循環水を第2空間(52)に返送する液戻し用貫通孔(57)が形成され、
    液漏れ防止手段(71)は、第2貫通孔(54b)の近傍に設けられる一方、空気漏れ防止手段(72)は、第1貫通孔(54a)の近傍に設けられている冷凍装置のポンプ。
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