JP2018059497A - モータポンプ及びこれを備える排水設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータポンプの部品を複雑な形状に加工する必要なく、簡易な方法で、冷却液の循環流路を形成することができる手段を提供する。
【解決手段】モータポンプ10は、冷却ジャケット57が、モータフレーム34の外周面を取り囲み、循環羽根車60が中間ケーシング内で主軸31に取り付けられる。ステータ33を冷却するための冷却液が、循環羽根車の回転によって、中間ケーシングの連通孔を通して中間ケーシングの内部空間から冷却ジャケットの内部空間へ供給される。管状部材58が、冷却ジャケットの内部空間から中間ケーシングの内部空間内に延びており、主軸が貫通する貫通孔を有する隔壁部材59が、循環羽根車の下方で中間ケーシングに取り付けられる。隔壁部材の貫通孔は、循環羽根車の吸い込み口に連通し、管状部材は、隔壁部材の下方で開口している。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータポンプ及びモータポンプを備える排水設備に関する。
一般に、汚水や雑排水等の移送には、水中モータポンプが使用される。例えば、建築物の地階部分で生じた汚水等は、流入管を介して更に下に設置された排水槽(ピット)に一時貯留され、その後、所定の起動水位に達すると、ピット内に設置された水中ポンプによって汚水ますに汲み上げられ、汚水ますを介して公共下水道管に排水される。水中ポンプでは、一般にモータ部分が羽根車の上方に設置されており、従って、ピット内の水位が低下するとモータ部分が気中に露出する。モータの発熱による温度上昇を防止するため、水中ポンプは、所定の停止水位が決められており、停止水位に達すると運転が停止される。しかし、汚水の臭気問題の抑制のため、汚水はできるだけピットの底面近くまで吸い上げることが好ましい。このような観点から、モータの周囲にジャケットを設け、ジャケット内に液体を循環させることによってモータを冷却することが行われている。
液体の循環による冷却方法として、移送対象である汚水を利用する汚水循環冷却方式と、冷却用の冷却液を使用する冷却液循環方式とがある。汚水循環冷却方式では、汚物や夾雑物によってジャケット内部が詰まるおそれがある。また、メンテナンス時においては、ジャケット内の清掃に手間がかかり、また、臭気の問題もある。このようなことから、冷却用の冷却液を使用する冷却液循環方式の需要が高まっている。
冷却液循環方式では、汚水等の移送のための主羽根車とは別個に、冷却液を循環させるための循環羽根車を用いることが行われている。特許文献1は、循環羽根車を用いたポンプの冷却液循環構造を記載している。この構造では、モータ部とポンプ部との間でモータシャフトをシールするメカニカルシールが、単一の圧縮ばねを有するダブル・メカニカルシールとして構成され、圧縮ばねに循環羽根車が組み込まれている。また、冷却液の循環流路形成のために、冷却ジャケットとポンプケーシングとの間に配置されるブラケット類が複雑な形状に加工されている。
特開2012−57551号公報
モータポンプの部品を複雑な形状に加工する必要なく、簡易な方法で、冷却液の循環流路を形成することができる手段が求められている。
本発明の一実施形態によれば、回転することにより水を移送可能に構成された主羽根車と、主羽根車に接続された主軸と、主軸と一体に回転するロータ及びロータの外周側に設けられたステータを収容するモータフレームと、主羽根車を収容するポンプケーシングと、モータフレームとポンプケーシングとの間に配置されてポンプケーシングと共に水の流路を画定する、中間ケーシングと、モータフレームの外周面を取り囲む冷却ジャケットと、中間ケーシング内で主軸に取り付けられた循環羽根車と、を備えるモータポンプであって、中間ケーシングは、冷却ジャケットの内部空間に連通する連通孔を有しており、これにより、ステータを冷却するための冷却液を、循環羽根車の回転によって、中間ケーシン
グの内部空間から連通孔を通して冷却ジャケットの内部空間へ供給することができ、モータポンプは、さらに、冷却ジャケットの内部空間から中間ケーシングの内部空間内に延びる管状部材と、主軸が貫通する貫通孔を有し、循環羽根車の下方に配置されるように中間ケーシングに取り付けられる隔壁部材と、を備えており、隔壁部材の貫通孔は、循環羽根車の吸い込み口に連通しており、管状部材の一端は、隔壁部材の下方で開口している、モータポンプが提供される。この構成によれば、既存の水中モータポンプに、冷却ジャケット、循環羽根車、管状部材および隔壁部材を設けることにより、気中運転可能な水中モータポンプを提供することができる。冷却液は、循環羽根車の回転によって冷却ジャケット内に供給され、隔壁部材によって仕切られた上部空間と下部空間との大きな圧力差によって、管状部材を通してポンプブラケット内に戻される。従って、従来技術と異なり、冷却液の循環路を形成するためにモータポンプの部品を複雑な形状に加工する必要が無い。
本発明の一実施形態によれば、回転することにより水を移送可能に構成された主羽根車と、主羽根車に接続された主軸と、主軸と一体に回転するロータ及びロータの外周側に設けられたステータを収容するモータフレームと、主羽根車を収容するポンプケーシングと、モータフレームとポンプケーシングとの間に配置されてポンプケーシングと共に水の流路を画定する、中間ケーシングと、モータフレームの外周面を取り囲む冷却ジャケットと、中間ケーシング内で主軸に取り付けられた循環羽根車と、を備えるモータポンプであって、中間ケーシングは、冷却ジャケットの内部空間に連通する連通孔を有しており、これにより、ステータを冷却するための冷却液を、循環羽根車の回転によって、中間ケーシングの内部空間から連通孔を通して冷却ジャケットの内部空間へ供給することができ、モータポンプは、さらに、主軸が貫通する貫通孔を有し、循環羽根車の下方に配置されるように中間ケーシングに取り付けられる隔壁部材であって、貫通孔は循環羽根車の吸い込み口に連通する、隔壁部材と、それぞれ、冷却ジャケットの内部空間から中間ケーシングの内部空間内に延びており、隔壁部材の下方で開口する一端及び冷却ジャケットの内部空間内で開口する他端を有する、少なくとも2本の管状部材と、を備えており、少なくとも2本の管状部材は、冷却ジャケットの内部空間において、上下方向において互いに異なる位置で開口する他端を有する第1の管状部材及び第2の管状部材を含む、モータポンプが提供される。この構成によれば、既存の水中モータポンプに、冷却ジャケット、循環羽根車、管状部材および隔壁部材を設けることにより、気中運転可能な水中モータポンプを提供することができる。冷却液は、循環羽根車の回転によって冷却ジャケット内に供給され、隔壁部材によって仕切られた上部空間と下部空間との大きな圧力差によって、管状部材を通してポンプブラケット内に戻される。従って、従来技術と異なり、冷却液の循環路を形成するためにモータポンプの部品を複雑な形状に加工する必要が無い。また、複数の管状部材は、冷却ジャケットの内部空間において、上下方向において互いに異なる位置で開口する他端を有する第1の管状部材及び第2の管状部材を含むので、冷却液の液面が低下した場合にも、冷却液の循環を継続させることができる。
本発明の一実施形態によれば、回転することにより水を移送可能に構成された主羽根車と、主羽根車に接続された主軸と、主軸と一体に回転するロータ及びロータの外周側に設けられたステータを収容するモータフレームと、主羽根車を収容するポンプケーシングと、モータフレームとポンプケーシングとの間に配置されてポンプケーシングと共に水の流路を画定する、中間ケーシングと、モータフレームの外周面を取り囲む冷却ジャケットと、中間ケーシング内で主軸に取り付けられた循環羽根車と、を備えるモータポンプであって、中間ケーシングは、冷却ジャケットの内部空間に連通する連通孔を有しており、これにより、ステータを冷却するための冷却液を、循環羽根車の回転によって、中間ケーシングの内部空間から連通孔を通して冷却ジャケットの内部空間へ供給することができ、モータポンプは、さらに、主軸が貫通する貫通孔を有し、循環羽根車の下方に配置されるように中間ケーシングに取り付けられる隔壁部材であって、貫通孔は循環羽根車の吸い込み口に連通する、隔壁部材と、冷却ジャケットの内部空間から中間ケーシングの内部空間内に
延びており、隔壁部材の下方で開口する一端及び冷却ジャケットの内部空間内で開口する他端を有する、管状部材と、循環羽根車の外周部またはそれより上方で中間ケーシングの内部空間に連通し、中間ケーシングの内部空間から冷却ジャケットの内部空間に冷却液を案内する管状の案内部材と、を備える、モータポンプが提供される。この構成によれば、既存の水中モータポンプに、冷却ジャケット、循環羽根車、管状部材および隔壁部材を設けることにより、気中運転可能な水中モータポンプを提供することができる。冷却液は、循環羽根車の回転によって冷却ジャケット内に供給され、隔壁部材によって仕切られた上部空間と下部空間との大きな圧力差によって、管状部材を通してポンプブラケット内に戻される。従って、従来技術と異なり、冷却液の循環路を形成するためにモータポンプの部品を複雑な形状に加工する必要が無い。また、循環羽根車の外周部またはそれより上方で中間ケーシングの内部空間に連通し、中間ケーシングの内部空間から冷却ジャケットの内部空間に冷却液を案内する管状の案内部材が設けられているので、冷却液の液面が低下した場合でも、液面の上方で冷却液を供給することが可能になる。また、案内部材を設けることにより、管状部材の上端開口を低い位置に配置することができるので、冷却液の液面が低下した場合でも冷却液の循環を継続させることができる。
本発明の第1実施形態に係るモータポンプの断面図である。 図1の部分拡大図である。 図1に示す軸受ハウジングの上面図である。 図1に示す隔壁部材の上面図である。 図1に示す循環羽根車の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るモータポンプの断面図である。 本発明の第3実施形態に係るモータポンプの断面図である。 本発明の第4実施形態に係る排水設備の全体構成図である。 本発明の第5実施形態に係る排水設備の全体構成図である。
以下、本発明の各実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明はあくまでも一例を示すものであって、本願発明の技術的範囲を以下の実施形態に限定する趣旨ではない。また、図面では、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。また、以下の説明において、「上」「下」等の方向を示す用語は、図1等に示す各実施形態のモータポンプの設置状態について用いられる。換言すれば、「上」とは、主羽根車から遠い側を意味し、「下」とは、主羽根車に近い側を意味する。図1等は、モータがポンプ本体の上方に位置するように、モータポンプが縦置きで使用される例を示している。しかし、モータポンプは、モータとポンプ本体とが横方向に配列されるように横置きで使用されることもできる。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るモータポンプ10の断面図である。図1Aは、図1の部分拡大図である。図2は、図1に示す軸受ハウジング37の上面図である。図3は、図1に示す隔壁部材59の上面図である。図4は、図1に示す循環羽根車60の一例を示す図である。
モータポンプ10は、例えば、汚水、廃水、または、河川水のように、夾雑物および汚物が混じった液体を移送するための汚水用ポンプとして使用される。図示するように、モータポンプ10は、ポンプ本体20と、モータ30と、を備える。
ポンプ本体20は、軸線ALを中心に回転する主羽根車21と、主羽根車21を収容するポンプケーシング22およびポンプブラケット23と、を備える。主羽根車21は、モ
ータ30の主軸31に接続され、主軸31の回転に伴って回転する。ポンプケーシング22は、吸込口22aおよび吐出口22bを有し、ポンプブラケット23と共に水の流路を画定する。ポンプ本体20では、主羽根車21が回転することにより、吸込口22aから吐出口22bへ水が移送される。
ポンプブラケット23は、ポンプケーシング22にビス(図示せず)などで固定され、主羽根車21の背面(図1中、上側)を覆う。ポンプブラケット23は、例えば、アルミニウム合金または銅合金など、熱伝導性の高い素材で形成されることが好ましい。ポンプブラケット23における主羽根車21の背面を覆う底部24には、モータ30の主軸31が挿通するための貫通孔(符号省略)が形成されている。さらに、この貫通孔には、主軸31を封止するためのメカニカルシール(第1封止部)25が設けられている。
モータ30は、主羽根車21に回転駆動力を提供する。モータ30は、軸線ALを中心に回転する主軸31と、主軸31と一体に回転するロータ32と、ロータ32の外周側に設けられたステータ33と、を備える。なお、本実施形態では、モータ30は、誘導電動機として構成され、ロータ32は、ロータコア321と、二次導体322と、を有するが、同期電動機などの他の方式が採用されてもよい。ステータ33は、ステータコア331と、ステータコア331に巻回されるステータコイル332と、を有する。ステータコイル332には、電力ラインが接続され、ケーブル43を通じて外部電源(例えば、商用電源)から電力が供給される。
モータ30は、モータフレーム34を備えている。モータフレーム34の筒状のモータフレーム本体34aの内周面に、ステータコア331が固定される。モータフレーム本体34aは、ステンレスで形成されてもよいし、アルミニウム合金または銅合金などの金属で形成されてもよい。モータフレーム34は、さらに、モータフレーム本体34aと係合する負荷側側板35および反負荷側側板36と、を備える。負荷側側板35は、モータフレーム本体34aの下端部と係合し、反負荷側側板36は、モータフレーム本体34aの上端部と係合する。負荷側側板35は、例えばアルミニウム合金または銅合金など、熱伝導性のよい素材で形成されることが好ましい。以下、モータ30におけるポンプ本体20側(図1中、下側)を「負荷側」といい、その反対側(図1中、上側)を「反負荷側」という。本実施形態では、負荷側側板35および反負荷側側板36は、モータフレーム本体34aとは別個の部材として構成されている。しかし、他の実施形態では、負荷側側板35および反負荷側側板36は、モータフレーム本体34aと一体に形成されていてよい。負荷側側板35に負荷側軸受ハウジング37を係合することにより、モータ30が構成される。本実施形態では、負荷側側板35は、モータフレーム本体34aの内側に嵌入されており、負荷側側板35の外周面がモータフレーム本体34aの内周面と接触するように係合している。
負荷側側板35は中空に形成されている。負荷側側板35の内周側に負荷側軸受ハウジング37が固定される。負荷側軸受ハウジング37は、モータ30の主軸31を軸支するための負荷側軸受38を有する。また、負荷側軸受ハウジング37には、負荷側軸受38よりも負荷側に、モータ30の主軸31を封止するためのメカニカルシール39(第2封止部)が設けられている。このように、モータポンプ10では、2つのメカニカルシール25,39が設けられる。これにより、主羽根車21によって移送される水及び中間ケーシング(本実施形態では負荷側軸受ハウジング37及びポンプブラケット23)内の冷却液(後述)がモータ30内に侵入するのを防止できる。本実施形態では、メカニカルシール25,39は、タンデム形メカニカルシールを構成している。しかし、他の実施形態では、メカニカルシール25,39は、単一の圧縮ばねを有するダブル形メカニカルシールを構成していてもよい。
反負荷側側板36は、モータフレーム34の反負荷側に配置されている。図1に示す例では、反負荷側側板36は、モータフレーム本体34aの内側に嵌入されて、モータフレーム本体34aと係合されている。反負荷側側板36は、中空に形成され、内周側に反負荷側軸受ハウジング40が部分的に嵌入される。反負荷側軸受ハウジング40は、モータ30の主軸31を軸支するための反負荷側軸受41を有する。反負荷側軸受ハウジング40は、反負荷側側板36の端部に密閉固定されている。こうした構成により、モータポンプ10の耐水性を向上することができ、例えばIP68(JIS C 0920)程度の耐水性を実現できる。
冷却ジャケット57がモータフレーム34の外周面を取り囲むように配置される。具体的には、筒状の冷却ジャケット本体57aが、モータフレーム本体34aを取り囲むように配置される。冷却ジャケット57は、さらに、冷却ジャケット本体57aの軸方向両端部に取り付けられる負荷側ジャケット側板55および反負荷側ジャケット側板56を備える。本実施形態では、負荷側ジャケット側板55および反負荷側ジャケット側板56は、冷却ジャケット本体57aとは別個の部材として構成されている。しかし、他の実施形態では、負荷側ジャケット側板55および反負荷側ジャケット側板56は、冷却ジャケット本体57aと一体に形成されていてよい。冷却ジャケット57の内周面とモータフレーム34の外周面との間の空間(換言すれば、冷却ジャケット57の内部空間)は、最上部に空気層70を残して冷却液27で満たされる。冷却液27は、ステータ33を冷却するために使用される。冷却液27として、例えば、プロピレングリコール溶液またはエチレングリコール溶液等の不凍液を用いることができる。空気層70は、温度変化による冷却液27の体積変化を吸収するために設けることができる。しかし、冷却ジャケット57等の耐圧性能等によっては、空気層70は、必ずしも設けられなくてよい。
負荷側軸受ハウジング37とポンプブラケット23とを負荷側ジャケット側板55を介して係合することにより、ポンプ本体20とモータ30とが接続される。このように、本実施形態では、負荷側軸受ハウジング37及びポンプブラケット23が、モータフレーム34とポンプケーシング22との間に配置される中間ケーシングを構成する。
本実施形態では、負荷側軸受ハウジング37及びポンプブラケット23の内部空間が冷却液27で満たされている。負荷側軸受ハウジング37は、冷却ジャケット57の内部空間に連通する連通孔371〜374を有している(図1及び図1Aでは、連通孔372、373のみが示されている)。モータポンプ10内で冷却液27を循環させるための循環羽根車60が、メカニカルシール25,39の間で主軸31に取り付けられている。循環羽根車60は、主軸31と一体に回転する。循環羽根車60の回転により、冷却液27を、負荷側軸受ハウジング37及びポンプブラケット23の内部空間から連通孔371〜374を介して冷却ジャケット57内の内部空間へ供給することができる。
本実施形態では、循環羽根車60は、遠心羽根車である。図4は、循環羽根車60を羽根側から(換言すれば、軸方向前面側から)見たときの、循環羽根車60の概略構成を示す。図4に示すように、一例として、循環羽根車60は、主板63の平面に対して実質的に垂直方向に且つ主板63の内周側から外周側に延びる複数の羽根61を備えている。図4中、62は、主軸31が挿通されるボス部である。羽根61の内周側縁部61aによって、循環羽根車60の吸い込み口の位置(図4中、破線により画定される位置)が画定される。しかし、他の実施形態では、循環羽根車60は、遠心羽根車でなくてもよく、例えば、軸流式羽根車であってもよい。しかし、循環羽根車60として遠心羽根車を用いることにより、後述する隔壁部材59の構成を簡素化することができる。
モータポンプ10は、さらに、冷却ジャケット57の内部空間から負荷側軸受ハウジング37及びポンプブラケット23の内部空間内に延びる管状部材58を備えている。管状
部材58は、冷却ジャケット57の内部空間内をモータフレーム本体34aの外周面に沿って延在する。本実施形態では、2本の管状部材58が、それぞれ、連通孔372、374を通って負荷側軸受ハウジング37及びポンプブラケット23内を延在する(図1及び図1Aには、連通孔372を通る管状部材58のみが示されている)。しかし、管状部材58の数は特に限られない。連通孔372、374は、これを通る管状部材58の部分の外径よりも大きな直径を有するように形成されている。これにより、連通孔372、374は、管状部材58の周囲で冷却ジャケット57の内部空間に連通することが可能である。尚、図1の例では、管状部材58は、モータフレーム34(本実施形態では、負荷側側板35)に締結により固定されている。しかし、管状部材58の固定される位置及び固定方法は特に限られない。
図2は、負荷側軸受ハウジング37の上面図である。図2では、負荷側軸受ハウジング37に係合する負荷側ジャケット側板55及び冷却ジャケット本体57aも示されている。図2の例では、負荷側軸受ハウジング37は、周方向に等間隔に配置された4つの連通孔371〜374を備えており、そのうち2つの連通孔372、374に管状部材58が挿通されている。しかし、連通孔の数及び配置は、図2の例に限られない。連通孔371〜374のすべてに管状部材58が挿通されてよい。しかし、図2に示すように、複数(図2の例では4つ)の連通孔の一部(図2の例では2つ)に管状部材58が挿通されていてもよい。この場合、管状部材58が挿通されない連通孔(図2の例では、連通孔371、373)については、管状部材58の直径を考慮する必要がないので、その寸法は特に限られない。
本実施形態では、モータポンプ10は、主軸31が貫通する中央貫通孔59aを有する環状の隔壁部材59を備える。隔壁部材59は、メカニカルシール25,39の間で、循環羽根車60の軸方向前面側(図1中、下側;換言すれば、ポンプブラケット23側)に配置される。
図1及び図1Aに示すように、本実施形態では、隔壁部材59の外周部は、ポンプブラケット23に取り付けられている。具体的には、隔壁部材59の外周部は、ポンプブラケット23に形成された環状の段部23aと負荷側ジャケット側板55との間に挟持される。これにより、隔壁部材59を軸方向に関して固定することができると共に、隔壁部材59の外周部を通過しようとする冷却液27の流れを阻止することができる。しかし、隔壁部材59の外周部は、例えば溶接によってポンプブラケット23に固定されてもよい。
図3は、隔壁部材59の上面図である。図3には、隔壁部材59の外周部が取り付けられたポンプブラケット23も示されている。隔壁部材59の中央貫通孔59aは、これを貫通する主軸31の部分(または循環羽根車60のボス部62)の外径よりも大きい直径を有している。これにより、図1及び図1Aに示されるように、中央貫通孔59aは、循環羽根車60の吸い込み口に連通可能である。
また、図3の例では、隔壁部材59は、主軸31が貫通する中央貫通孔59aとは別個の貫通孔591、592を有している。貫通孔591、592の各々に管状部材58が挿通される(図1では、貫通孔591に挿通される管状部材58のみが示されている)。従って、隔壁部材59に形成される貫通孔の数及び配置は、管状部材58の数及び配置に対応している。貫通孔591、592の直径は、実質的に、貫通孔591、592を通る管状部材58の部分の外径と同じである。また、管状部材58は貫通孔591、592に溶接等により固定されている。これにより、隔壁部材59を回転方向に関して固定することができると共に、管状部材58の外周面を通過しようとする冷却液27の流れを阻止することができる。しかし、管状部材58の外周面と貫通孔591、592との間に実質的な隙間が形成されない限り、管状部材58は、隔壁部材59に必ずしも溶接されなくてもよ
い。
隔壁部材59は、ポンプブラケット23と共に、循環羽根車60の吸い込み口に吸い込まれる冷却液27の吸い込み流路を画定する。隔壁部材59の中央貫通孔59aは、主軸31(または循環羽根車60のボス部62)の周囲で循環羽根車60の吸い込み口に連通可能である。図4には、循環羽根車60の吸い込み口と、中央貫通孔59aとの位置関係が破線で示されている。この例では、吸い込み口を画定する羽根61の内周側縁部61aの位置と、中央貫通孔59aを画定する隔壁部材59の内周面の位置とが実質的に一致している。
管状部材58は、両端が開放されている。具体的には、管状部材58の一端(換言すれば、上端開口)58aが冷却ジャケット57の内部空間で開口し、他端(換言すれば、下端開口)58bがポンプブラケット23内における隔壁部材59の下方で開口する。冷却液27でステータ33を十分に冷却する必要があるので、管状部材58の上端開口58aは、ステータ33よりも上方で位置決めされることが好ましい。冷却液27は、冷却ジャケット57及び中間ケーシング(本実施形態では負荷側軸受ハウジング37及びポンプブラケット23)の内部空間に充填される。冷却液27が確実に管状部材58に流入するように、冷却液27の液面は、常に、上端開口58aよりも上方に位置することが好ましい。反負荷側ジャケット側板56と冷却液27の液面との間には空気層70が形成されてよい。管状部材58の下端開口58bの位置は、中間ケーシング(本実施形態では、負荷側軸受ハウジング37及びポンプブラケット23)内で隔壁部材59より下方の位置であれば、特に限られない。しかし、冷却液27の冷却効果の観点から、下端開口58bの位置は、ポンプブラケット23の底部24の近傍であることが好ましい。
ポンプブラケット23は、ポンプケーシング22と共に、主羽根車21により移送される水の流路を画定している。従って、ポンプブラケット23は、水により常に冷却されており、冷却液27は、ポンプブラケット23を介して水により冷却される。冷却液27は、循環羽根車60の遠心力によって、ポンプブラケット23と隔壁部材59とにより画定された吸い込み流路を通って、中央貫通孔59aに流入する。さらに、冷却液27は、循環羽根車60の吸い込み口に吸い込まれ、負荷側軸受ハウジング37内に吐き出される。吐き出された冷却液27は、負荷側軸受ハウジング37の連通孔371〜374を通して冷却ジャケット57の内部空間に流入する。
冷却液27は、冷却ジャケット57内を上昇しながら、発熱したステータコイル332と熱交換することにより、ステータコイル332を冷却し、自身は、ステータコイル332の熱により温められて膨張する。冷却液27の膨張による体積変化を、空気層70により吸収することができる。こうして、管状部材58の外側では、ポンプブラケット23から冷却ジャケット57の上部に向けて、冷却液27の供給流路が形成される。
一方、管状部材58の内部は、冷却液27の戻り流路を形成する。循環羽根車60の軸方向前面側に配置された隔壁部材59によって、循環羽根車60の吸い込み側の低圧領域と吐き出し側の高圧領域とが仕切られる。さらに、冷却液27は、ステータコイル332と熱交換しながら冷却ジャケット57内を上昇するので、冷却液27は、冷却ジャケット57の上部に行くほど高温になり、冷却ジャケット57内の圧力は上部に行くほど高くなる。こうして、冷却ジャケット57の上部の高圧領域と隔壁部材59の下方の低圧領域との間の大きな差圧によって、冷却液27は、管状部材58の上端開口58aから管状部材58に流入し、下端開口58bに向けて流れる。ポンプブラケット23が水で冷却されているので、下端開口58bから噴出した高温の冷却液27は、ポンプブラケット23との熱交換により冷却される。そして、再び、循環羽根車60の回転によって、冷却液27は、上記の供給流路を通って冷却ジャケット57の上部に向けて流れる。こうして、冷却液
27は、モータポンプ10内で循環する。冷却液27の循環は、図1及び図1Aに矢印で示されている。
尚、本実施形態では、隔壁部材59は貫通孔591、592を有し、管状部材58は貫通孔591、592を通って隔壁部材59の下方に突出している。しかし、隔壁部材59は、必ずしも貫通孔591、592を有していなくてもよい。下端開口58bが隔壁部材59の下方に位置する限り、管状部材58は、例えば、負荷側ジャケット側板55及びポンプブラケット23を貫通して配置されてもよい。
尚、本実施形態では、隔壁部材59は、環状の単一部材として構成されているが、隔壁部材59は、例えば径方向に沿って、複数の部片に分割されていてもよい。隔壁部材59が径方向に沿って複数の部片に分割されている場合、中央貫通孔59aは、当該複数の部片を組み合わせることにより形成されることができる。また、そのように形成された中央貫通孔59aは、必ずしも切れ目なく閉じられた孔でなくてもよい。
こうして、本実施形態によれば、冷却ジャケット57、循環羽根車60、管状部材58および隔壁部材59によって、モータ30を冷却する冷却機構を形成することができる。これにより、気中運転可能なモータポンプ10を提供することができる。従来技術と異なり、モータポンプ10のブラケット類を複雑な形状に加工する必要なく、簡易な方法で、冷却液27の循環流路を形成することができる。従って、モータポンプ10の製造コストを抑制することができる。
[第2実施形態]
図1に示される第1実施形態のモータポンプ10では、実質的に同じ上下方向位置で開口する上端開口58aを有する2本の管状部材58が、それぞれ、軸受ハウジング37の連通孔372、374を通って配置されている(図2及び図3を参照)。具体的には、モータポンプ10は、冷却液27でステータ33を十分に冷却できるように、管状部材58の上端開口58aがステータ33の上端よりも高い位置で開口するように構成されている。また、冷却液27が確実に管状部材58に流入するように、冷却液27の液面が、常に、上端開口58aよりも上方に位置するように構成されている。しかし、冷却ジャケット57内の冷却液27の液面は、経時的に低下する場合がある。例えば、冷却液27としてプロピレングリコール溶液等の水溶液が使用される場合、冷却液の水分が、モータポンプ10の接液部の一般的な材料である鋳鉄と反応し、水素ガス等のガスを生成する。反応ガスの生成によって冷却液27の水分が失われ、冷却液27の液面が低下する。また、メカニカルシール25、39等の部品の劣化により冷却液27の漏れが生じる場合があり、この場合も冷却液27の液面が低下する。
冷却液27の液面が低下し、管状部材58の上端開口58aより下方に位置すると、冷却液27が管状部材58に流入しないので、冷却液27が循環しなくなる。すると、ポンプブラケット23で冷却された低温の冷却液27でステータ33を冷却することが困難になる。従って、モータ30が急激に過熱し、焼損または停止する事態が生じる。
本発明の第2実施形態は、複数の管状部材を備え、複数の管状部材が、少なくとも上端開口の位置が互いに異なる2本の管状部材を含むモータポンプを提供する。図5に、第2実施形態によるモータポンプ10Aの一例を示す。図5に示すモータポンプ10Aは、それぞれ、軸受ハウジング37の連通孔372、374を通って配置される2本の管状部材258、259を備えている。2本の管状部材258、259は、互いに異なる上下方向位置で開口する上端開口258a、259aを有している。図5の例では、連通孔372を通る管状部材258の上端開口258aが、ステータ33の上端より高い位置で開口している。一方、連通孔374を通る管状部材259の上端開口259aは、ステータ33
の上端より低い位置で開口している。モータポンプ10Aのその他の構成は、モータポンプ10の構成と実質的に同様であるので、詳しい説明は省略する。
冷却ジャケット57内の冷却液27の液面が、管状部材258の上端開口258aよりも高い位置にある場合、冷却液27は、管状部材258の上端開口258a及び管状部材259の上端開口259aのそれぞれに流入する。しかし、上記したように、冷却ジャケット57内の冷却液27の液面は経時的に低下し得る。冷却ジャケット57内の冷却液27の液面が管状部材258の上端開口258aよりも低くなると、冷却液27は、管状部材258の上端開口258aに流入しない。しかし、冷却液27は、上端開口258aよりも低い位置にある、管状部材259の上端開口259aに流入することができる。管状部材259の下端開口259bから噴出した高温の冷却液27は、ポンプブラケット23との熱交換により冷却される。低温の冷却液27は、再び、循環羽根車60の回転によって負荷側軸受ハウジング37内に吐き出される。吐き出された冷却液27は、負荷側軸受ハウジング37の連通孔371〜374を通して冷却ジャケット57の内部空間に流入する。こうして、冷却液27の循環を継続させることができ、モータ30の急激な過熱を防止することができる。尚、この場合、ステータ33の上端(より具体的には、モータフレーム本体34aの上端)が冷却液27で直接冷却されないので、図1の場合と比べてステータ33の温度が上昇し得る。この場合、適宜、ステータ33の温度をモニターする機構を設けることにより、メンテナンスのタイミングを図ることができる。
このように、第2実施形態では、冷却液27の液面が低下しても、冷却液27の循環を継続させることができる。従って、モータ30が焼損または停止する事態を避けることができる。
尚、図示の例では、モータポンプ10Aは、2本の管状部材258、259を備え、2本の管状部材258、259の上端開口258a、259aが、それぞれ、互いに異なる上下方向位置に配置されている。しかし、モータポンプ10Aは、3本以上の管状部材を備えていてもよく、その場合、3本以上の管状部材の上端開口の全てが、それぞれ、互いに異なる上下方向位置で開口していてもよい。または、3本以上の管状部材のうち幾つかの管状部材の上端開口が、同じ上下方向位置で開口していてもよい。第2実施形態では、複数の管状部材のうち2本の管状部材の上端開口が、互いに異なる上下方向位置で開口していればよい。
[第3実施形態]
図6は、本発明の第3実施形態を示す。第3実施形態のモータポンプ10Bは、上記の管状部材58、258、259と実質的に同様の構成を有する管状部材358と、管状の案内部材380との組み合わせを含む。管状部材358は、冷却ジャケット57の内部空間から、中間ケーシング内における隔壁部材359の下方の空間(図示の例では、ポンプブラケット23の内部空間)へ通じる、冷却液27の戻り流路を形成する。一方、案内部材380は、冷却液27の供給流路を形成する。案内部材380は、管状部材358と異なり、隔壁部材359の下方で開口する下端を有しない。案内部材380は、中間ケーシング内における隔壁部材359の上方の空間(図示の例では、負荷側軸受ハウジング37の内部空間)から冷却ジャケット57の内部空間へ冷却液27を案内する。モータポンプ10Bのその他の構成は、モータポンプ10、10Aの構成と実質的に同様であるので、詳しい説明は省略する。
案内部材380は、冷却ジャケット57の内部空間を延びており、循環羽根車60の外周部またはそれより上方で負荷側軸受ハウジング37の内部空間に連通するように配置される。一例として、案内部材380は、金属等の硬質材料で形成された管状部材であり、図6に示すように、その下端(符号省略)が、負荷側軸受ハウジング37の外面で連通孔
374の周囲に溶接等で固定されている。しかし、案内部材380の固定方法及び固定位置は特に限られない。案内部材380は、連通孔374の直径よりも小さい外径を有するように形成されてもよく、連通孔374を通って延在していてもよい。この場合、案内部材380は、連通孔374の内部または負荷側軸受ハウジング37の内面で、負荷側軸受ハウジング37に固定されてよい。案内部材380は、負荷側軸受ハウジング37と一体に形成されていてもよい。また、案内部材380は、ゴム等の軟質材料で形成されていてもよい。
図示の例では、案内部材380の上端開口380aは、ステータ33の上端より高い位置で開口している。循環羽根車60から負荷側軸受ハウジング37内に吐き出された、加速された冷却液27は、負荷側軸受ハウジング37の連通孔371〜374を通って冷却ジャケット57の内部空間に流入する。このとき、連通孔374に流入した冷却液27は、案内部材380の上端開口380aからモータフレーム34に向けて放出される。放出された冷却液27は、モータフレーム34の外周面に沿って流れ落ち、この間にモータフレーム34を介してステータ33と熱交換する。これにより、ステータ33が冷却される。
このように、第3実施形態では、管状部材358が冷却液27の戻り流路を形成し、案内部材380が冷却液27の供給流路を形成する。案内部材380を設けることにより、冷却液27の液面が低下した場合でも、液面より高い位置で冷却液27を放出することができる。図6に示すように、案内部材380の上端開口380aは、ステータ33の上端よりも高い位置で開口していることが好ましい。これにより、冷却液27の液面がステータ33の上端より低い位置まで低下した場合でも、冷却液27でステータ33の上端を冷却することができる。また、案内部材380を設けることによって、管状部材358の上端開口358aを比較的低い位置に配置することができる。図6の例では、管状部材358の上端開口358aは、ステータ33の上端よりも低い位置で開口している。管状部材358の上端開口358aを比較的低い位置に配置することにより、冷却液27の液面が低下しても冷却液27の循環を継続させることができる。すなわち、管状部材358を通った高温の冷却液27は、ポンプブラケット23により冷却されて、再び循環羽根車60に吸い込まれ、負荷側軸受ハウジング37内に吐き出される。吐き出された低温の冷却液27は、負荷側軸受ハウジング37の連通孔371〜373と、連通孔374及びこれに接続された案内部材380とを通して、冷却ジャケット57の内部空間に供給される。こうして冷却液27の循環を維持することにより、常に、低温の冷却液27を冷却ジャケット57の内部空間に供給することができる。そして、案内部材380により、冷却液27の液面が低下した場合でも、ステータ33の全体を冷却することが可能になる。
第3実施形態において、管状部材358及び案内部材380の数は特に限られない。モータポンプ10Bは、少なくとも1本の管状部材358と少なくとも1本の案内部材380を備えていればよい。しかし、液面が低下した場合の冷却効果の観点からは、案内部材380は複数本設けられていることが好ましい。また、案内部材380は、部分的に冷却ジャケット57の外側に配置されていてもよい。すなわち、案内部材380は、上端開口380aが冷却ジャケット57の内部空間に連通し、下端開口が、循環羽根車60の外周部またはそれより上方で中間ケーシングの内部空間に連通していればよい。また、案内部材380の上端開口380aは、モータフレーム34に面する向きで形成されていてもよい。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態によれば、上記のモータポンプ10、10A、10Bを含む排水設備を提供することができる。排水設備は、下水道管よりも低い位置に設置された排水槽であるピット内に収容され、排水された水を一時貯留する汚水槽と、ピット内の汚水槽の
外に設けられて汚水槽の流出口に接続されるモータポンプ10、10A、10Bと、を備える。
図7は、本発明の第4実施形態による排水設備の例を示す。図7では、第1実施形態のモータポンプ10を含む排水設備を示している。排水設備110は、建築物(例えばビル)100の地階部分Bの下側に設置した排水槽であるピットPi内に設けられている。ピットPiには、開口(マンホール)124が形成されており、開口124には蓋125が取り付けられている。排水設備110は、ピットPi内に設けられた汚水槽112と、この汚水槽112の流出口116に接続されたモータポンプ10と、を備える。図7の例では、1台のモータポンプ10が縦置きで設置されている。しかし、モータポンプ10は複数台設置されてもよく、また、横置きで使用されてもよい。
汚水槽112は、全体として略直方体状(箱状)であり、底面112a、側面112b、及び上面112cにより画定される内部空間を有している。上面112cに開口部113が形成されており、開口部113は蓋114で覆われている。汚水槽112には、蓋114を貫通して流入管115が内部に挿入されている。流入管115は、地階部分Bより配管され、地階部分Bにおいて発生した汚水等を汚水槽112内に流入させる。ただし、流入管115は、汚水槽112の蓋114とピットPiの蓋125とを貫通するものに限定されず、汚水槽112の側面112bまたは上面112cを貫通してもよいし、ピットPiの側面または上面を貫通して配管されてもよい。尚、図示の例では、汚水槽112の底面112aには、流出口116に近づくほど低くなるように傾斜が設けられているが、このような傾斜は設けられていなくてもよい。
126は、汚水槽112内に配置される、一例としてフロート式の水位センサである。本実施形態では水位センサ126は、モータポンプ10の停止水位Hs1を検知する第1フロート126aと、停止水位Hs1より高い水位である、モータポンプ10の起動水位Hs2を検知する第2フロート126bと、を備えている。127は、第1フロート126a及び/又は第2フロート126bを保護する、例えばパネル部材等で形成されるカバーである。しかし、水位センサ126は、フロート式でなくてもよい。
モータポンプ10は、吸込口に吸込配管123が接続され、吐出口に吐出配管122が接続されている。吸込配管123と吐出配管122とのそれぞれには、モータポンプ10の交換およびメンテナンスのために仕切弁118が設けられている。また、吐出配管122には、逆流防止弁117が設けられている。逆流防止弁117は、吐出配管122に代えて、又は加えて、吸込配管123に設けられてもよい。
汚水槽112は、例えば樹脂または金属により形成される複数のパネル部材1120が連結されることにより形成されており、図7では、一点鎖線によって汚水槽112における複数のパネル部材1120の区切りを示している。しかし、図示の例に限られず、汚水槽112は任意の枚数のパネル部材1120で形成されればよい。複数のパネル部材1120は、ピットPiの開口124を通じてピットPi内に搬入され、複数のパネル部材1120が組み立てられて汚水槽112が形成される。本実施形態では流出口116は他の底面112aを構成するパネル部材1120と比べて下方に突出する凸部であるので、本実施形態では、汚水槽112を支持する架台119が設けられている。

複数のパネル部材1120は、例えば樹脂または金属により形成される。また、パネル部材1120は、複数層の素材により形成されてもよく、例えば断熱性に優れた繊維強化プラスチック(FRP)、合成樹脂発泡体、及び、合成樹脂外装などが積層されて形成されてもよい。複数のパネル部材1120のそれぞれは、ピットPiに形成されている開口
(マンホール)24を通過できるように、一辺の長さが開口24の径Dmよりも小さくなっている。例えば、本実施形態では、ピットPiの開口24は径Dmが600mmの円柱状であり、複数のパネル部材1120のそれぞれは、板面の各辺が径Dmより小さく、略500mm四方である。ただし、複数のパネル部材1120は、それぞれが同一の大きさの板面形状である必要はなく、例えば底面を画定するパネル部材1120と側面を画定するパネル部材1120とで大きさが異なっていてもよい。また、パネル部材1120は、板面の各辺の長さが開口24の径Dmより小さいものに限定されず、板面の長辺が径Dmより大きいと共に短辺が径Dmより小さくてもよい。このようにパネル部材1120の大きさが決められることにより、開口24を通じて地階部分BからピットPi内にパネル部材1120を搬入することができる。このため、地階部分BとピットPiとに新たに開口を形成しなくても、パネル部材1120をピットPi内に搬入できる。
モータポンプ10は、汚水槽112の流出口116及びモータポンプ10の吸込配管123を通じて汚水等を吸い込み、吐出配管122を通じて汚水等を汚水ます191に排水する。汚水ます191に排水された汚水等は、汚水ます193を介して公共下水道管180に排水されていく。
以上説明した本実施形態の排水設備110では、ピットPiの開口124を通じて複数のパネル部材1120がピットPi内に搬入され、複数のパネル部材1120が組み立てられて汚水槽112が形成される。このため、既設建築物の排水槽をそのまま本実施形態の汚水槽112を収納するピットPiとして利用することができ、経済的に本実施形態の排水設備110に改良することができる。また、汚水等の流路と図示しない通気口を除いて汚水槽112は密閉されており、汚水槽112の上方に開口部113および蓋114が設けられている。また、汚水槽112は上面112c、側面112b、底面112aで画定される内部空間を有し、汚水槽112とピットPiとのそれぞれにおいて蓋114,125により内部が覆われているので、悪臭が上階に漏れるのを防止することができる。
そして、ピットPi内の汚水槽112の外にモータポンプ10が設けられている。モータポンプ10は、モータ30のための上記した冷却機構を備えている。従って、モータ30が水没しない状態でも、モータ30に過度な温度上昇を生じさせることなく運転可能である。また、作業員は、汚水槽112内に入ることなく汚水槽112外でモータポンプ10の交換を行うことができ、モータポンプ10のメンテナンスや交換を容易に行うことができる。しかし、モータポンプ10は、汚水槽112内に設置することもできる。その場合でも、モータポンプ10が気中運転可能であることから、モータポンプ10の運転が停止される所定水位Hs1を低く設定することができる。従って、排水運転終了時の汚水等の残留量を少なくして腐敗を抑制することができ、これは、悪臭対策に効果的である。また、上記したように、モータポンプ10の冷却液27の循環流路は、従来のブラケット類を複雑な形状に加工することなく形成することができる。従って、モータポンプ10を、簡易且つ安価な方法で製造することができる。これは、排水設備110の製造コストを抑制する。
[第5実施形態]
図8は排水設備の他の実施形態を示す概略側断面図である。図8の排水設備110Aは、汚水槽112に代えてバレル112が設けられており、その他の構成は排水設備110と同様である。バレル112は、有底の円筒状であり、本実施形態では天井を有していない。このバレル112は、ピットPiの開口(マンホール)124からピットPi内に搬入できるように、開口124の径Dm(例えば650mm)よりも小さい外径(例えば600mm)となっている。ピットPi内のバレル112の外部にモータポンプ10が接続されている。バレル112は、ピットPi内に複数が設置されてもよいし、1つのバレル112に対して2つ以上のモータポンプ10が接続されてもよい。複数のバレル112が互いに連通管で接続され、1つのバレル112の内部に流入管115が接続されてもよい
。しかし、バレル112は互いに連通管で接続されなくてもよいし、バレル112毎に流入管115が接続されてもよい。
こうした排水設備110Aにおいても、既設建築物の排水槽をそのまま本実施形態のバレル112を収納するピットPiとして利用することができ、経済的に本実施形態の排水設備110Aに改良することができる。また、モータポンプ10がバレル112の外部に設けられているので、作業員は、バレル112内に入ることなくバレル112外でモータポンプ10の交換を行うことができる。これにより、排水設備10と同様に、モータポンプ10のメンテナンスや交換を容易に行うことができる。しかし、モータポンプ10は、バレル112内に設置することもできる。その場合でも、モータポンプ10が気中運転可能であることから、運転が停止される所定水位Hs1を低く設定することができる。従って、排水運転終了時の汚水等の残留量を少なくして腐敗を抑制することができ、これは、悪臭対策に効果的である。また、上記したように、モータポンプ10の冷却液27の循環流路は、従来のブラケット類を複雑な形状に加工することなく形成することができる。従って、モータポンプ10を、簡易且つ安価な方法で製造することができる。これは、排水設備110Aの製造コストを抑制する。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその均等物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
本発明は、以下の態様を含む。
1.回転することにより水を移送可能に構成された主羽根車と、
主羽根車に接続された主軸と、
主軸と一体に回転するロータ及びロータの外周側に設けられたステータを収容するモータフレームと、
主羽根車を収容するポンプケーシングと、
モータフレームとポンプケーシングとの間に配置されてポンプケーシングと共に水の流路を画定する、中間ケーシングと、
モータフレームの外周面を取り囲む冷却ジャケットと、
中間ケーシング内で主軸に取り付けられた循環羽根車と、を備えるモータポンプであって、
中間ケーシングは、冷却ジャケットの内部空間に連通する連通孔を有しており、これにより、ステータを冷却するための冷却液を、循環羽根車の回転によって、中間ケーシングの内部空間から連通孔を通して冷却ジャケットの内部空間へ供給することができ、モータポンプは、さらに、
冷却ジャケットの内部空間から中間ケーシングの内部空間内に延びる管状部材と、
主軸が貫通する貫通孔を有し、循環羽根車の下方に配置されるように中間ケーシングに取り付けられる隔壁部材と、を備えており、
隔壁部材の貫通孔は、循環羽根車の吸い込み口に連通しており、
管状部材の一端は、隔壁部材の下方で開口している、モータポンプ。
2.管状部材の他端は、冷却ジャケットの内部空間においてステータよりも上方の位置で開口する、上記1.に記載のモータポンプ。
3.冷却ジャケットの内部空間は、最上部に空気層を含む、上記1.または2.に記載のモータポンプ。
4.中間ケーシングは、主軸が貫通する貫通孔を有し且つポンプケーシングと係合するポンプブラケットと、主軸を軸支する軸受け部を有してモータフレームおよびポンプブラケ
ットと係合する軸受ハウジングと、を含み、
連通孔は、軸受ハウジングに形成されており、
管状部材は、連通孔を通る、上記1.〜3.のいずれかに記載のモータポンプ。
5.冷却ジャケットは、冷却ジャケットの筒状本体の端部に取り付けられるジャケット側板を備え、
モータフレームは、モータフレームの筒状本体の端部に取り付けられるフレーム側板を備え、
軸受ハウジングは、フレーム側板およびジャケット側板を介してモータフレームおよびポンプブラケットと係合している、上記4.に記載のモータポンプ。
6.主軸と軸受ハウジングとの隙間を封止する第1封止部と、
主軸とポンプブラケットとの隙間を封止する第2封止部と、を備え、
循環羽根車は、第1封止部と第2封止部との間で主軸に取り付けられる、上記4.または5.に記載のモータポンプ。
7.隔壁部材が、ポンプブラケットと共に、循環羽根車に吸い込まれる冷却液の吸い込み流路を画定している、上記4.〜6.のいずれかに記載のモータポンプ。
8.回転することにより水を移送可能に構成された主羽根車と、
主羽根車に接続された主軸と、
主軸と一体に回転するロータ及びロータの外周側に設けられたステータを収容するモータフレームと、
主羽根車を収容するポンプケーシングと、
モータフレームとポンプケーシングとの間に配置されてポンプケーシングと共に水の流路を画定する、中間ケーシングと、
モータフレームの外周面を取り囲む冷却ジャケットと、
中間ケーシング内で主軸に取り付けられた循環羽根車と、を備えるモータポンプであって、
中間ケーシングは、冷却ジャケットの内部空間に連通する連通孔を有しており、これにより、ステータを冷却するための冷却液を、循環羽根車の回転によって、中間ケーシングの内部空間から連通孔を通して冷却ジャケットの内部空間へ供給することができ、モータポンプは、さらに、
主軸が貫通する貫通孔を有し、循環羽根車の下方に配置されるように中間ケーシングに取り付けられる隔壁部材であって、貫通孔は循環羽根車の吸い込み口に連通する、隔壁部材と、
それぞれ、冷却ジャケットの内部空間から中間ケーシングの内部空間内に延びており、隔壁部材の下方で開口する一端及び冷却ジャケットの内部空間内で開口する他端を有する、少なくとも2本の管状部材と、
を備えており、
少なくとも2本の管状部材は、冷却ジャケットの内部空間において、上下方向において互いに異なる位置で開口する他端を有する第1の管状部材及び第2の管状部材を含む、モータポンプ。
9.第1の管状部材の他端は、ステータの上端よりも高い位置で開口し、第2の管状部材の他端は、ステータの上端よりも低い位置で開口する、上記8.に記載のモータポンプ。10.冷却ジャケットの内部空間は、最上部に空気層を含む、上記8.または9.に記載のモータポンプ。
11.中間ケーシングは、主軸が貫通する貫通孔を有し且つポンプケーシングと係合するポンプブラケットと、主軸を軸支する軸受け部を有してモータフレームおよびポンプブラケットと係合する軸受ハウジングと、を含み、
連通孔は、軸受ハウジングに形成されており、
第1の管状部材及び第2の管状部材の少なくとも一方は、連通孔を通る、上記8.〜10.のいずれかに記載のモータポンプ。
12.冷却ジャケットは、冷却ジャケットの筒状本体の端部に取り付けられるジャケット
側板を備え、モータフレームは、モータフレームの筒状本体の端部に取り付けられるフレーム側板を備え、軸受ハウジングは、フレーム側板およびジャケット側板を介してモータフレームおよびポンプブラケットと係合している、上記11.に記載のモータポンプ。
13.主軸と軸受ハウジングとの隙間を封止する第1封止部と、
主軸とポンプブラケットとの隙間を封止する第2封止部と、を備え、
循環羽根車は、第1封止部と第2封止部との間で主軸に取り付けられる、上記11.または12.に記載のモータポンプ。
14.隔壁部材が、ポンプブラケットと共に、循環羽根車に吸い込まれる冷却液の吸い込み流路を画定している、上記11.〜13.のいずれかに記載のモータポンプ。
15.回転することにより水を移送可能に構成された主羽根車と、
主羽根車に接続された主軸と、
主軸と一体に回転するロータ及びロータの外周側に設けられたステータを収容するモータフレームと、
主羽根車を収容するポンプケーシングと、
モータフレームとポンプケーシングとの間に配置されてポンプケーシングと共に水の流路を画定する、中間ケーシングと、
モータフレームの外周面を取り囲む冷却ジャケットと、
中間ケーシング内で主軸に取り付けられた循環羽根車と、を備えるモータポンプであって、
中間ケーシングは、冷却ジャケットの内部空間に連通する連通孔を有しており、これにより、ステータを冷却するための冷却液を、循環羽根車の回転によって、中間ケーシングの内部空間から連通孔を通して冷却ジャケットの内部空間へ供給することができ、モータポンプは、さらに、
主軸が貫通する貫通孔を有し、循環羽根車の下方に配置されるように中間ケーシングに取り付けられる隔壁部材であって、貫通孔は循環羽根車の吸い込み口に連通する、隔壁部材と、
冷却ジャケットの内部空間から中間ケーシングの内部空間内に延びており、隔壁部材の下方で開口する一端及び冷却ジャケットの内部空間内で開口する他端を有する、管状部材と、
循環羽根車の外周部またはそれより上方で中間ケーシングの内部空間に連通し、中間ケーシングの内部空間から冷却ジャケットの内部空間に冷却液を案内する管状の案内部材と、
を備える、モータポンプ。
16.案内部材の一端は、冷却ジャケットの内部空間において、管状部材の他端よりも高い位置で開口する、上記15.に記載のモータポンプ。
17.案内部材の一端は、ステータの上端よりも高い位置で開口し、管状部材の他端は、ステータの上端よりも低い位置で開口する、上記16.に記載のモータポンプ。
18.冷却ジャケットの内部空間は、最上部に空気層を含む、上記15.〜17.のいずれかに記載のモータポンプ。
19.中間ケーシングは、主軸が貫通する貫通孔を有し且つポンプケーシングと係合するポンプブラケットと、主軸を軸支する軸受け部を有してモータフレームおよびポンプブラケットと係合する軸受ハウジングと、を含み、
中間ケーシングは、複数の前記連通孔を有しており、
複数の連通孔は、前記軸受ハウジングに形成されており、
案内部材の一端は、複数の連通孔のうちの1つに連通する、上記15.〜18.のいずれか一項に記載のモータポンプ。
20.管状部材が、複数の連通孔のうちの別の1つを通る、上記19.に記載のモータポンプ。
21.冷却ジャケットは、冷却ジャケットの筒状本体の端部に取り付けられるジャケット側板を備え、
モータフレームは、モータフレームの筒状本体の端部に取り付けられるフレーム側板を備え、
軸受ハウジングは、フレーム側板およびジャケット側板を介してモータフレームおよびポンプブラケットと係合している、上記19.または20.に記載のモータポンプ。
22.主軸と軸受ハウジングとの隙間を封止する第1封止部と、
主軸とポンプブラケットとの隙間を封止する第2封止部と、を備え、
循環羽根車は、第1封止部と第2封止部との間で主軸に取り付けられる、上記19.〜21.のいずれかに記載のモータポンプ。
23.隔壁部材が、ポンプブラケットと共に、循環羽根車に吸い込まれる冷却液の吸い込み流路を画定している、上記19.〜22.のいずれかに記載のモータポンプ。
24.循環羽根車は、遠心羽根車である、上記1.〜23.のいずれかに記載のモータポンプ。
25.下水道管よりも低い位置に設置された排水槽であるピット内に収容され、排水された水を一時貯留する汚水槽と、ピット内の汚水槽の外に設けられて汚水槽の流出口に接続される、上記1.〜24.のいずれかに記載のモータポンプと、を備える排水設備。
本発明は、モータポンプおよびこれを備える排水設備に広く適用することができる。
AL 軸線
B 地階部分
Pi ピット
Dm 開口径
Hs1 停止水位
Hs2 起動水位
10、10A、10B モータポンプ
20 ポンプ本体
21 主羽根車
22 ポンプケーシング
22a 吸込口
22b 吐出口
23 ポンプブラケット
23a 段部
24 底部
25 第1封止部
27 冷却液
30 モータ
31 主軸
32 ロータ
33 ステータ
34 モータフレーム
34a モータフレーム本体
35 負荷側側板
36 反負荷側側板
37 負荷側軸受ハウジング
38 負荷側軸受
39 第2封止部
40 反負荷側軸受ハウジング
41 反負荷側軸受
43 ケーブル
55 負荷側ジャケット側板
56 反負荷側ジャケット側板
57 冷却ジャケット
57a 冷却ジャケット本体
58 管状部材
58a 上端開口
58b 下端開口
59 隔壁部材
59a 中央貫通孔
60 循環羽根車
61 羽根
61a 内周側縁部
62 ボス部
63 主板
70 空気層
100 ビル
110 排水設備
110A 排水設備
112 汚水槽
112a 底面
112b 側面
112c 上面
113 開口部
114 蓋
115 流入管
116 流出口
117 逆流防止弁
118 仕切り弁
119 架台
122 吐出配管
123 吸込配管
124 マンホール
125 蓋
126 水位センサ
126a 第1フロート
126b 第2フロート
127 カバー
180 公共下水道管
191、193 汚水ます
258、259 管状部材
258a、259a 上端開口
258b、259b 下端開口
321 ロータコア
322 二次導体
331 ステータコア
332 ステータコイル
358 管状部材
358a 上端開口
358b 下端開口
359 隔壁部材
371、372、373、374 連通孔
380 案内部材
380a 上端開口
591、592 貫通孔
1120 パネル部材

Claims (25)

  1. 回転することにより水を移送可能に構成された主羽根車と、
    前記主羽根車に接続された主軸と、
    前記主軸と一体に回転するロータ及び前記ロータの外周側に設けられたステータを収容するモータフレームと、
    前記主羽根車を収容するポンプケーシングと、
    前記モータフレームと前記ポンプケーシングとの間に配置されて前記ポンプケーシングと共に前記水の流路を画定する、中間ケーシングと、
    前記モータフレームの外周面を取り囲む冷却ジャケットと、
    前記中間ケーシング内で前記主軸に取り付けられた循環羽根車と、を備えるモータポンプであって、
    前記中間ケーシングは、前記冷却ジャケットの内部空間に連通する連通孔を有しており、これにより、前記ステータを冷却するための冷却液を、前記循環羽根車の回転によって、前記中間ケーシングの内部空間から前記連通孔を通して前記冷却ジャケットの内部空間へ供給することができ、前記モータポンプは、さらに、
    前記冷却ジャケットの内部空間から前記中間ケーシングの内部空間内に延びる管状部材と、
    前記主軸が貫通する貫通孔を有し、前記循環羽根車の下方に配置されるように前記中間ケーシングに取り付けられる隔壁部材と、を備えており、
    前記隔壁部材の貫通孔は、前記循環羽根車の吸い込み口に連通しており、
    前記管状部材の一端は、前記隔壁部材の下方で開口している、モータポンプ。
  2. 前記管状部材の他端は、前記冷却ジャケットの内部空間において前記ステータよりも上方の位置で開口する、請求項1に記載のモータポンプ。
  3. 前記冷却ジャケットの内部空間は、最上部に空気層を含む、請求項1または2に記載のモータポンプ。
  4. 前記中間ケーシングは、前記主軸が貫通する貫通孔を有し且つ前記ポンプケーシングと係合するポンプブラケットと、前記主軸を軸支する軸受け部を有して前記モータフレームおよび前記ポンプブラケットと係合する軸受ハウジングと、を含み、
    前記連通孔は、前記軸受ハウジングに形成されており、
    前記管状部材は、前記連通孔を通る、請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  5. 前記冷却ジャケットは、前記冷却ジャケットの筒状本体の端部に取り付けられるジャケット側板を備え、
    前記モータフレームは、前記モータフレームの筒状本体の端部に取り付けられるフレーム側板を備え、
    前記軸受ハウジングは、前記フレーム側板および前記ジャケット側板を介して前記モータフレームおよび前記ポンプブラケットと係合している、請求項4に記載のモータポンプ。
  6. 前記主軸と前記軸受ハウジングとの隙間を封止する第1封止部と、
    前記主軸と前記ポンプブラケットとの隙間を封止する第2封止部と、を備え、
    前記循環羽根車は、前記第1封止部と前記第2封止部との間で前記主軸に取り付けられる、請求項4または5に記載のモータポンプ。
  7. 前記隔壁部材が、前記ポンプブラケットと共に、前記循環羽根車に吸い込まれる冷却液
    の吸い込み流路を画定している、請求項4〜6のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  8. 回転することにより水を移送可能に構成された主羽根車と、
    前記主羽根車に接続された主軸と、
    前記主軸と一体に回転するロータ及び前記ロータの外周側に設けられたステータを収容するモータフレームと、
    前記主羽根車を収容するポンプケーシングと、
    前記モータフレームと前記ポンプケーシングとの間に配置されて前記ポンプケーシングと共に前記水の流路を画定する、中間ケーシングと、
    前記モータフレームの外周面を取り囲む冷却ジャケットと、
    前記中間ケーシング内で前記主軸に取り付けられた循環羽根車と、を備えるモータポンプであって、
    前記中間ケーシングは、前記冷却ジャケットの内部空間に連通する連通孔を有しており、これにより、前記ステータを冷却するための冷却液を、前記循環羽根車の回転によって、前記中間ケーシングの内部空間から前記連通孔を通して前記冷却ジャケットの内部空間へ供給することができ、前記モータポンプは、さらに、
    前記主軸が貫通する貫通孔を有し、前記循環羽根車の下方に配置されるように前記中間ケーシングに取り付けられる隔壁部材であって、前記貫通孔は前記循環羽根車の吸い込み口に連通する、隔壁部材と、
    それぞれ、前記冷却ジャケットの内部空間から前記中間ケーシングの内部空間内に延びており、前記隔壁部材の下方で開口する一端及び前記冷却ジャケットの内部空間内で開口する他端を有する、少なくとも2本の管状部材と、
    を備えており、
    前記少なくとも2本の管状部材は、前記冷却ジャケットの内部空間において、上下方向において互いに異なる位置で開口する前記他端を有する第1の管状部材及び第2の管状部材を含む、モータポンプ。
  9. 前記第1の管状部材の前記他端は、前記ステータの上端よりも高い位置で開口し、前記第2の管状部材の前記他端は、前記ステータの上端よりも低い位置で開口する、請求項8に記載のモータポンプ。
  10. 前記冷却ジャケットの内部空間は、最上部に空気層を含む、請求項8または9に記載のモータポンプ。
  11. 前記中間ケーシングは、前記主軸が貫通する貫通孔を有し且つ前記ポンプケーシングと係合するポンプブラケットと、前記主軸を軸支する軸受け部を有して前記モータフレームおよび前記ポンプブラケットと係合する軸受ハウジングと、を含み、
    前記連通孔は、前記軸受ハウジングに形成されており、
    前記第1の管状部材及び第2の管状部材の少なくとも一方は、前記連通孔を通る、請求項8〜10のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  12. 前記冷却ジャケットは、前記冷却ジャケットの筒状本体の端部に取り付けられるジャケット側板を備え、
    前記モータフレームは、前記モータフレームの筒状本体の端部に取り付けられるフレーム側板を備え、
    前記軸受ハウジングは、前記フレーム側板および前記ジャケット側板を介して前記モータフレームおよび前記ポンプブラケットと係合している、請求項11に記載のモータポンプ。
  13. 前記主軸と前記軸受ハウジングとの隙間を封止する第1封止部と、
    前記主軸と前記ポンプブラケットとの隙間を封止する第2封止部と、を備え、
    前記循環羽根車は、前記第1封止部と前記第2封止部との間で前記主軸に取り付けられる、請求項11または12に記載のモータポンプ。
  14. 前記隔壁部材が、前記ポンプブラケットと共に、前記循環羽根車に吸い込まれる冷却液の吸い込み流路を画定している、請求項11〜13のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  15. 回転することにより水を移送可能に構成された主羽根車と、
    前記主羽根車に接続された主軸と、
    前記主軸と一体に回転するロータ及び前記ロータの外周側に設けられたステータを収容するモータフレームと、
    前記主羽根車を収容するポンプケーシングと、
    前記モータフレームと前記ポンプケーシングとの間に配置されて前記ポンプケーシングと共に前記水の流路を画定する、中間ケーシングと、
    前記モータフレームの外周面を取り囲む冷却ジャケットと、
    前記中間ケーシング内で前記主軸に取り付けられた循環羽根車と、を備えるモータポンプであって、
    前記中間ケーシングは、前記冷却ジャケットの内部空間に連通する連通孔を有しており、これにより、前記ステータを冷却するための冷却液を、前記循環羽根車の回転によって、前記中間ケーシングの内部空間から前記連通孔を通して前記冷却ジャケットの内部空間へ供給することができ、前記モータポンプは、さらに、
    前記主軸が貫通する貫通孔を有し、前記循環羽根車の下方に配置されるように前記中間ケーシングに取り付けられる隔壁部材であって、前記貫通孔は前記循環羽根車の吸い込み口に連通する、隔壁部材と、
    前記冷却ジャケットの内部空間から前記中間ケーシングの内部空間内に延びており、前記隔壁部材の下方で開口する一端及び前記冷却ジャケットの内部空間内で開口する他端を有する、管状部材と、
    前記循環羽根車の外周部またはそれより上方で前記中間ケーシングの内部空間に連通し、前記中間ケーシングの内部空間から前記冷却ジャケットの内部空間に前記冷却液を案内する管状の案内部材と、
    を備える、モータポンプ。
  16. 前記案内部材の一端は、前記冷却ジャケットの内部空間において、前記管状部材の前記他端よりも高い位置で開口する、請求項15に記載のモータポンプ。
  17. 前記案内部材の前記一端は、前記ステータの上端よりも高い位置で開口し、前記管状部材の前記他端は、前記ステータの上端よりも低い位置で開口する、請求項16に記載のモータポンプ。
  18. 前記冷却ジャケットの内部空間は、最上部に空気層を含む、請求項15〜17のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  19. 前記中間ケーシングは、前記主軸が貫通する貫通孔を有し且つ前記ポンプケーシングと係合するポンプブラケットと、前記主軸を軸支する軸受け部を有して前記モータフレームおよび前記ポンプブラケットと係合する軸受ハウジングと、を含み、
    前記中間ケーシングは、複数の前記連通孔を有しており、
    前記複数の連通孔は、前記軸受ハウジングに形成されており、
    前記案内部材の一端は、前記複数の連通孔のうちの1つに連通する、請求項15〜18のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  20. 前記管状部材が、前記複数の連通孔のうちの別の1つを通る、請求項19に記載のモータポンプ。
  21. 前記冷却ジャケットは、前記冷却ジャケットの筒状本体の端部に取り付けられるジャケット側板を備え、
    前記モータフレームは、前記モータフレームの筒状本体の端部に取り付けられるフレーム側板を備え、
    前記軸受ハウジングは、前記フレーム側板および前記ジャケット側板を介して前記モータフレームおよび前記ポンプブラケットと係合している、請求項19または20に記載のモータポンプ。
  22. 前記主軸と前記軸受ハウジングとの隙間を封止する第1封止部と、
    前記主軸と前記ポンプブラケットとの隙間を封止する第2封止部と、を備え、
    前記循環羽根車は、前記第1封止部と前記第2封止部との間で前記主軸に取り付けられる、請求項19〜21のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  23. 前記隔壁部材が、前記ポンプブラケットと共に、前記循環羽根車に吸い込まれる冷却液の吸い込み流路を画定している、請求項19〜22のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  24. 前記循環羽根車は、遠心羽根車である、請求項1〜23のいずれか一項に記載のモータポンプ。
  25. 下水道管よりも低い位置に設置された排水槽であるピット内に収容され、排水された水を一時貯留する汚水槽と、前記ピット内の前記汚水槽の外に設けられて前記汚水槽の流出口に接続される、請求項1〜24のいずれか一項に記載のモータポンプと、を備える排水設備。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019206837A (ja) * 2018-05-29 2019-12-05 株式会社荏原製作所 ポンプシステム
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