JP2005113166A - サブゼロ処理方法 - Google Patents

サブゼロ処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005113166A
JP2005113166A JP2003345194A JP2003345194A JP2005113166A JP 2005113166 A JP2005113166 A JP 2005113166A JP 2003345194 A JP2003345194 A JP 2003345194A JP 2003345194 A JP2003345194 A JP 2003345194A JP 2005113166 A JP2005113166 A JP 2005113166A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooled
cooling tank
liquefied refrigerant
cooling
sub
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003345194A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirokazu Kawabata
浩和 川端
Naohiko Naruse
尚彦 成瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toagosei Co Ltd filed Critical Toagosei Co Ltd
Priority to JP2003345194A priority Critical patent/JP2005113166A/ja
Publication of JP2005113166A publication Critical patent/JP2005113166A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Heat Treatment Of Articles (AREA)
  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)

Abstract

【課題】 冷却槽の有効容積を損なわず、しかも低温の冷却媒体を直接被冷却物に吹付けることなく、温度分布の均一な内部雰囲気を有する冷却槽内で対象物をサブゼロ処理する方法の提供。
【解決手段】 液化冷媒の供給口および排気口を有する冷却槽内に被冷却物を置き、前記供給口から、液化冷媒および/またはその気化ガスを直接に被冷却物に当てない向きに噴射しながら、冷却槽内に対流拡散する冷気により該被冷却物を冷却させ、該冷却物を冷却した後の冷気が、排出口から排出されるか、または前記液化冷媒の供給口にて新規液化冷媒および/またはその気化ガスにより、再び低温な冷気として冷却槽内を循環するように冷却物、液化冷媒の供給口および排気口を配置したことを特徴とするサブゼロ処理方法。被冷却物を−60℃以下にまで冷却することを特徴とする上記のサブゼロ処理方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、機械部品等の鉄鋼材を0℃以下の低温に冷却することにより、通常の焼入れによる硬化をさらに進める熱処理に関するものであり、かかる熱処理により鉄鋼材の硬度や寸法安定性を改良することができる。また、本発明における熱処理は、被冷却体を0℃以下の低温に冷却する点で一般的にサブゼロ処理と称されている。
高硬度の鋼材を得るための手段として、焼入れ処理が一般的に知られている。焼入れにより、鋼はオーステナイトからマルテンサイトに変態して硬くなる。特許文献1に記載のように、残留オーステナイトが少ない程、より高硬度になることが知られており、残留オーステナイトを低減させる手段として、サブゼロ処理が有効である。
サブゼロ処理においては、従来冷却媒体としてドライアイス、ドライアイス・アセトン、ドライアイス・メタノール、また液体窒素(沸点−196℃)および液化炭酸等が用いられている。また、処理対象物(以下被冷却物ということがある)の冷却方法としては、冷却媒体中に被冷却物を浸漬する方法(浸漬法)、内部を冷凍機等で冷却された冷却槽内に被冷却物を入れておく方法(低温雰囲気法)、液体窒素や液化炭酸等の低温冷媒を被冷却物に直接噴射する方法(直接噴霧法)等があった。
上記冷却方法のうち浸漬法や直接噴霧法は、急激に被冷却物を冷やすために割れや変形を発生させる恐れがあり、材料における硬度の均一性、寸法安定性等の要求の厳しい場合には、適用が困難であった。そのため、硬度の均一性が求められる例えば刃物のような長尺物のサブゼロ処理には、もっぱら低温雰囲気法が採用されていた。
この低温雰囲気法では例えば特許文献2に記載の発明のように、通常冷却槽内にファンを装備しそれによって内部雰囲気を撹拌することが行われていた。
しかしながら、ファン付き冷却槽を使用する場合には、冷却槽内にファン用および冷気循環用のスペースが必要となり、冷却槽の大きさの割には被冷却物を収納する有効容積が少ないという新たな問題が存在した。それと同時に、長い冷却槽を用いる長尺物のサブゼロ処理においては、冷却槽内の温度分布を均一にすることが困難であるという問題もあった。このため従来の冷却槽では、複数のファンを配置して冷却槽内を十分撹拌するようにしたり、被冷却物の周囲に過大な冷気循環用スペースを取って被冷却物に冷気が行き渡るようにしており、これにより被冷却物に比して大きな冷却槽が必要とされていた。
特開2002−3937号公報(段落0002〜0006) 特開平10−060524号公報(特許請求の範囲及び図1〜2)
本発明によれば、刃物のような長尺物に対しても均一に精度の高いサブゼロ処理を、短時間ですることができる。また、本発明に用いる冷却槽は撹拌用のファンを設ける必要がなく、それだけ小さい設置スペースで用が足り、また少ない冷却媒体量でサブゼロ処理をすることができ、省エネルギーと生産性の大幅な向上が図れる。
本発明においては、冷却槽の有効容積を損なわず、しかも低温の冷却媒体を直接被冷却物に吹付けることなく、温度分布の均一な内部雰囲気を有する冷却槽内で対象物をサブゼロ処理する方法を提供することを課題とした。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、液化冷媒の供給口および排気口を有する冷却槽内に被冷却物を置き、前記供給口から、液化冷媒および/またはその気化ガスを直接に被冷却物に当てない向きに噴射しながら、冷却槽内に対流拡散する冷気により該被冷却物を冷却させ、該冷却物を冷却した後の冷気が、排出口から排出されるか、または前記液化冷媒の供給口にて新規液化冷媒および/またはその気化ガスにより、再び低温な冷気として冷却槽内を循環するように冷却物、液化冷媒の供給口および排気口を配置したことを特徴とするサブゼロ処理方法である。
液化冷媒としては、液体窒素および液化炭酸等が挙げられ、冷却速度が速い点で液体窒素が好ましい。冷却槽の形状は、特に限定されないが、被冷却物の周囲に0.1〜0.5m程度の空間があればよく、この空間を含めて収納し易い形状であることが好ましく、相対的に細長い直方体となっても構わない。
冷却槽の壁面は、断熱材料で構成されることが好ましく、具体的には硬質ウレタンフォーム等の断熱効果を持った材料を使用できる。
液化冷媒またはその気化ガスの冷却槽への供給においては、供給口の先にノズルを使用することが好ましい。液化冷媒を霧状に噴射できるスプレーノズルを用いるのがさらに好ましい。
本発明においては、上記のとおり、供給口から噴射させる液化冷媒またはその気化ガスを直接に被冷却物に当てない。過度に低温の冷媒を直接処理対象物に当てると、対象物の劣化が起こり易く、処理製品の歩留まりが低下する。供給口から出てくる冷媒を直接処理対象物に当てないためには、処理対象物を置く位置と供給口の先のノズルの向きを調節する。例えば、処理対象物を冷却槽のほぼ中央に置き、供給口を出る冷媒が最初に当たる物を冷却槽の壁面とするように、ノズルの向きを調整すればよい。
本発明においては、冷却槽内の気体を強制撹拌することなく、噴射される冷媒の持つ運動エネルギーおよび/または冷媒の気化による体積膨張等により、槽内の雰囲気ガスを対流拡散させる。冷媒の好ましい供給速度は、冷却槽内の容積、サブゼロ処理温度、対象物の重量等により異なる。
通常、本発明においては、冷却槽の中央部に、被冷却物を置き、冷却槽の側面寄り下部に設置した液化冷媒の供給口から液化冷媒および/またはその気化ガスが直接に被冷却物に当らないように上方向きに噴射し、天井に当るか天井で反転した気化ガスが被冷却物を冷却する。
上記のようにするため、本発明によれば、常にフレッシュな低温気化ガスの状態で被冷却物を冷却でき、被冷却物により加温された暖かい気化ガスが、そのまま被冷却物の冷却、場合によっては加熱に使われることを避けられ、常に低温の液化冷媒および/またはその気化ガスの潜熱および顕熱を有効に利用することができる。この液化冷媒の供給口、排気口の個数は、特に限定されない。その配置は、液化冷媒の供給量と排気量がバランスし、かつ液化冷媒および/または気化ガスが、対流循環できるスペースがあればよい。
図2で表わされる従来の装置では、液化冷媒の供給口は任意の場所に配置され、撹拌ファンによって冷却槽内を強制的に撹拌することにより、温度分布を均一にするよう作られており、被冷却物によって加温された気化ガスが、冷却槽内を循環し、液化冷媒の供給口から噴射された液化ガスおよび/または気化ガスと混合して、撹拌ファンによって強制撹拌され、再び被冷却物に当るようになっている。このため、被冷却物に当る気化ガスの温度が、液化冷媒供給口から噴射された新規の液化ガスおよび/または気化ガスや、あるいは一旦被冷却物に当り加温された暖かい気化ガスが冷却槽内を混合しながら対流しており、幅広い温度分布があることがわかる。このため、被冷却物は均一な冷却をすることができず、均一なサブゼロ処理をすることはできない。
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明のサブゼロ処理方法の一実施例を示す概略図である。断熱材1で囲まれた直方体の冷却槽2の内部に被冷却物9が置かれている。図示していない液体窒素ボンベまたは液化炭酸ボンベから送られてくる冷媒は、液体冷媒導入弁8を経て配管3に入り、冷却槽内にある冷媒供給口5に達する。冷媒供給口5から噴射される冷媒は、最初冷却槽の壁面に当たった後、拡散して被冷却物9を冷却する。被冷却物9の近傍に設置された熱電対6で測定された温度を温度調節計7にフィードバックし、これを受けて温度調節計7が液体冷媒導入弁8の開閉程度をコントロールすることにより、サブゼロ処理温度を調整する。
図1で表わされる装置(実施例A)および図2で表わされる従来の装置(比較例B)のそれぞれに、被冷却物として鋼板(200×3,000×20)を10枚ずつ収納した。同時に熱電対を鋼板の中央部にセットした。実施例Aの装置にある液化冷媒の供給口(合計で16個)から圧力0.5MPa-G、温度-196℃の液体窒素を毎分約2リットルで噴出させた。(比較例B)の冷却槽にも、(実施例A)と同量の液体窒素を供給した。また、(比較例B)の撹拌ファンは被冷却物表面から30cmの位置に設置し、その風速は毎秒約10mとした。
実施例Aおよび比較例Bの冷却を行った場合の被冷却物の冷却速度を図3に示した。図3から明らかなように、実施例Aでは冷却に要する時間が約12分であり、それは比較例Bの約21分に比べて約57%である。
本発明のサブゼロ処理方法は、鉄鋼製の各種製品または部品の高硬度化の手段として有用である。
本発明の一実施形態を表わす概略図である。
従来のサブゼロ処理方法を表わす概略図である。
サブゼロ冷却を行った場合の被冷却物の冷却速度を表わす縦軸を温度、横軸を時間とするグラフである。
符号の説明
1・・・断熱材
2・・・冷却槽
3・・・冷媒導入経路
4・・・低温ガス排出口
5・・・液体冷媒供給口
6・・・熱電対
7・・・温度調節計
8・・・液体冷媒導入弁
9・・・被冷却物
10・・・撹拌ファン

Claims (2)

  1. 液化冷媒の供給口および排気口を有する冷却槽内に被冷却物を置き、前記供給口から、液化冷媒および/またはその気化ガスを直接に被冷却物に当てない向きに噴射しながら、冷却槽内に対流拡散する冷気により該被冷却物を冷却させ、該冷却物を冷却した後の冷気が、排出口から排出されるか、または前記液化冷媒の供給口にて新規液化冷媒および/またはその気化ガスにより、再び低温な冷気として冷却槽内を循環するように冷却物、液化冷媒の供給口および排気口を配置したことを特徴とするサブゼロ処理方法。
  2. 被冷却物を−60℃以下にまで冷却することを特徴とする請求項1記載のサブゼロ処理方法。
JP2003345194A 2003-10-03 2003-10-03 サブゼロ処理方法 Pending JP2005113166A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003345194A JP2005113166A (ja) 2003-10-03 2003-10-03 サブゼロ処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003345194A JP2005113166A (ja) 2003-10-03 2003-10-03 サブゼロ処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005113166A true JP2005113166A (ja) 2005-04-28

Family

ID=34538540

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003345194A Pending JP2005113166A (ja) 2003-10-03 2003-10-03 サブゼロ処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005113166A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012207306A (ja) * 2011-03-28 2012-10-25 Ipsen Inc 焼入れ方法及び同方法を実施するための装置
JP2014185809A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Taiyo Nippon Sanso Corp サブゼロ処理装置
JP2017025357A (ja) * 2015-07-16 2017-02-02 中外炉工業株式会社 鋼帯の冷却装置
CN107345729A (zh) * 2017-07-21 2017-11-14 中国科学院理化技术研究所 一种深冷处理装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012207306A (ja) * 2011-03-28 2012-10-25 Ipsen Inc 焼入れ方法及び同方法を実施するための装置
US9617611B2 (en) 2011-03-28 2017-04-11 Ipsen, Inc. Quenching process and apparatus for practicing said process
JP2014185809A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Taiyo Nippon Sanso Corp サブゼロ処理装置
US9845517B2 (en) 2013-03-22 2017-12-19 Taiyo Nippon Sanso Corporation Sub-zero treatment device
JP2017025357A (ja) * 2015-07-16 2017-02-02 中外炉工業株式会社 鋼帯の冷却装置
CN107345729A (zh) * 2017-07-21 2017-11-14 中国科学院理化技术研究所 一种深冷处理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103740904B (zh) 喷雾冷却装置、热处理装置以及喷雾冷却方法
CN102822357A (zh) 热处理方法
US20120028202A1 (en) Heat treatment device and heat treatment method
JP2003004353A (ja) 冷却方法および冷却装置
JP2005113166A (ja) サブゼロ処理方法
JPH1060524A (ja) サブゼロ処理方法及び装置
US9617611B2 (en) Quenching process and apparatus for practicing said process
JP2007046073A (ja) 連続式金属熱処理システム
US8347639B2 (en) Method and apparatus for tempering treatment of meat, tempered meat treated by the method, and refrigerated meat storage
CN102912091A (zh) 提高正火钢板综合力学性能的方法及其冷却系统
CN102787228B (zh) 用于在真空炉中对材料淬火的方法和设备
KR20070017059A (ko) 연속식 금속 열처리 시스템
CN102747206B (zh) 一种生产冷轧相变强化高强度带钢的水淬方法
JP3425527B2 (ja) 凍結鋳型の製造法、及びその保管法
JP2005320593A (ja) 連続式金属熱処理システム
JP2016089212A (ja) 水焼入れ装置及び水焼入れ方法
CN102851484A (zh) 钟罩式退火炉水雾风冷工艺及装置
JP2003129127A (ja) ホットガスによる熱処理品のガス冷却方法及び装置
JPH07314087A (ja) 凍結鋳型の製造法、保管法及び凍結鋳型を用いた鋳造法
JP3653143B2 (ja) 食品凍結装置
CN207362289U (zh) 铝合金退火冷却炉
CN202081147U (zh) 一种带钢水淬冷却装置
JPS6041131B2 (ja) 堅型回転式サブゼロ処理法
JPH0861821A (ja) 低温,冷凍倉庫
KR100766834B1 (ko) 제빵용 저온고습냉장 발효기

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071016

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071031

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20080108

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20080507

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02