JP5988360B2 - 配線基板 - Google Patents

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Description

本発明は、高速動作化された半導体素子などの電子部品が搭載される配線基板に関するものである。
半導体素子の動作速度の高速化によって、半導体素子などの電子部品が搭載される配線基板においては、高速信号が配線基板内を伝搬する。高速信号が配線基板内を伝播すると、信号の反射または減衰によって信号品質が劣化し、半導体素子またはシステムの動作の安定化を妨げるという問題がある。そのため、従来の配線基板では、信号貫通導体の周囲を接地貫通導体で囲んで擬似同軸構造とすることによって、配線基板内の信号配線層と信号貫通導体との特性インピーダンスの不連続性を低減するということが考えられている。
また、図9(a)に示されているように、外部回路との接続用の電極95と接地配線層94との間に発生する容量成分を低減させて特性インピーダンスを向上させるために、接地配線層94の開口部94bの径を電極95の径よりも大きくして、電極95と接地配線層94との重なりをなくした配線基板が考えられている(例えば、特許文献1を参照。)。
また、図9(b)に示されているように、複数の信号貫通導体96を有していることによって、インダクタンス成分を低減させ、例えば10GHz以上の伝送特性を改善し30GHzまで良好な伝送特性を得られるようにした配線基板が考えられている(例えば、特許文献2を参照。)。
特開2001−160598号公報 特開2011−091359号公報
しかしながら、図9(b)に示された配線基板は、複数の信号貫通導体96を有しているため、単一の信号貫通導体を有する構造に比べて、インダクタンス成分が減少しているものの、信号貫通導体96と接地配線層94との距離が小さくなっており、接地配線層94との間の容量成分が増加してしまう。その結果、例えば14GHz以上の伝送特性はインダクタンス成分の減少によって改善されているものの、例えば10GHz前後においては増加した容量成分の影響で逆に伝送特性が低下する可能性がある。
本発明の一つの態様による配線基板は、複数の絶縁層が積層された絶縁基板と、絶縁基板の内部または上面に設けられた信号配線層と、絶縁基板の下面に設けられた電極と、絶縁基板の内部に配置された複数の接地配線層と、絶縁基板の内部に設けられた信号貫通導体部と、絶縁基板の内部に設けられた複数の接地貫通導体とを含んでいる。複数の接地配線層は、信号配線および電極の間において互いに上下方向に配置されており、それぞれ開口部を有している。信号貫通導体部は、複数の接地配線層のそれぞれの開口部を通るように絶縁基板の内部において上下方向に延びており、信号配線層および電極を電気的に接続している。複数の接地貫通導体は、絶縁基板の内部において信号貫通導体部を囲むように設けられており、複数の接地配線層を電気的に接続している。そして、複数の接地配線層は、電極に最も近い第1の接地配線層と、第1の接地電極層よりも上方に位置する第2の接地配線層とを含んでおり、第1の接地配線層の開口部は、電極よりも大きいサイズを有しており、第2の接地配線層の開口部は、第1の接地配線層の開口部よりも小さいサイズを有している。信号貫通導体部のうち第2の接地配線層よりも低い位置に存在する部分は、それぞれ、絶縁層を貫通する複数の信号貫通導体から成る複数の多貫通導体部と、絶縁層を貫通する一つの信号貫通導体から成るとともに前記複数の多貫通導体部の間に位置している単一貫通導体部とを含んでおり、複数の多貫通導体部が単一貫通導体部によって互いに電気的に接続されている。
本発明の一つの態様による配線基板において、信号貫通導体部のうち第2の接地配線層よりも低い位置に存在する部分は、それぞれ複数の信号貫通導体から成る複数の多貫通導体部と、一つの信号貫通導体から成る単一貫通導体部とを含んでおり、複数の多貫通導体部が単一貫通導体部によって電気的に接続されていることによって、所望周波数帯域の全体にわたって信号の反射損失が低減されており、信号の伝送特性が向上されている。
本発明の一つの実施形態における配線基板を示す縦断面図である。 図1に示された配線基板においてXにて示された部分の拡大図である。 (a)は、図2に示された配線基板のA−A線における横断面図であり、(b)は、図2に示された配線基板のB−B線における横断面図である。 (a)は、図2に示された配線基板のC−C線における横断面図であり、(b)は、図2に示された配線基板のD−D線における横断面図である。 (a)および(b)のそれぞれは、図4(b)に示された構造の他の例を示す横断面図である。 (a)および(b)のそれぞれは、図3(b)に示された構造の他の例を示す横断面図である。 従来の配線基板の伝送特性を示すグラフである。 本実施形態の配線基板の伝送特性を示すグラフである。 (a)および(b)は、従来の配線基板を示す縦断面図である。
本発明の実施形態における配線基板について図面を参照して説明する。
図1〜図3に示されているように、本実施形態における配線基板1は、絶縁基板2と、絶縁基板2の内部または上面に設けられた信号配線層3と、絶縁基板2の下面に設けられた電極5と、絶縁基板2の内部に配置された複数の接地配線層4と、絶縁基板2の内部に設けられた信号貫通導体部6と、絶縁基板2の内部に設けられた複数の接地貫通導体7とを含んでいる。
図1〜図3において、1は配線基板、2は絶縁基板、2a〜2iは絶縁層、3は信号配線層、4は接地配線層、4aは開口部、4bは開口部(大開口部ともいう)、5は電極、6は信号貫通導体部、6aは信号貫通導体部6における多貫通導体部、6bは複数の多貫通導体部6aを電気的に接続する単一貫通導体部、7は接地貫通導体、8は表層配線層を示す符号である。
図1は、本発明の配線基板1を模式的に示すものであり、絶縁基板2の絶縁層2a〜2iの層数や厚み、信号配線層3,接地配線層4,開口部4a,大開口部4b,電極5,信号貫通導体部6,接地貫通導体7および表層配線層8の大きさや配置については、配線基板1に要求される特性に応じて設定されるものである。また、配線基板1には電源導体層および電源貫通導体も形成されるが、図1においては省略されている。
複数の接地配線層4は、信号配線3および電極5の間において互いに上下方向に配置さ
れており、それぞれ開口部4aまたは4bを有している。信号貫通導体部6は、複数の接地配線層4のそれぞれの開口部4aまたは4bを通るように絶縁基板2の内部において上下方向に延びており、信号配線層3および電極5を電気的に接続している。複数の接地貫通導体7は、絶縁基板2の内部において信号貫通導体部6を囲むように設けられており、複数の接地配線層4を電気的に接続している。
また、複数の接地配線層4は、電極5に最も近い第1の接地配線層41と、第1の接地配線層41よりも上方に位置する第2の接地配線層42とを含んでおり、第1の接地配線層41の開口部4bは、電極5よりも大きいサイズを有しており、第2の接地配線層42の開口部4aは、第1の接地配線層41の開口部4aよりも小さいサイズを有している。
また、信号貫通導体部6のうち第2の接地配線層42よりも低い位置に存在する部分は、それぞれ複数の信号貫通導体6dから成る複数の多貫通導体部6aと、一つの信号貫通導体6dから成る単一貫通導体部6bとを含んでおり、複数の多貫通導体部6aが単一貫通導体部6bによって電気的に接続されている。
図1に示された例において、絶縁基板2は9層の絶縁層2a〜2iで構成されており、絶縁基板2の内部に信号配線層3,接地配線層4,信号貫通導体部6および接地貫通導体7が形成されている。絶縁基板2の主面のうち、一方主面(図1における上面)には表層配線層8が形成され、他方主面(図1における下面)には電極5が形成されている。図1に示された例において、表層配線層8は、半導体素子の端子が電気的に接続される接続パッドとして示されている。電極5は、半田等の接合材またはピン等を介して外部回路基板等に電気的に接続されるものである。この表層配線層8と電極5とが、絶縁基板2の内部に形成された信号配線層3,接地配線層4,信号貫通導体部6および接地貫通導体7によって電気的に接続されている。
絶縁基板2の絶縁層2a〜2iは、酸化アルミニウム質焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,炭化珪素質焼結体,窒化珪素質焼結体,ムライト質焼結体またはガラスセラミックス等のセラミック材料、あるいは、ポリイミド,エポキシ樹脂,フッ素樹脂,ポリノルボルネンまたはベンゾシクロブテン等の有機樹脂材料、あるいはセラミック材料の粉末を有機樹脂材料中に分散して成る複合絶縁材料等の電気絶縁材料から成るものである。
絶縁層2a〜2iは、例えばセラミックグリーンシート積層法またはアディティブ法等の基板形成手段によって形成される。
絶縁基板2が、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、まず、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化カルシウムまたは酸化マグネシウム等の原料粉末に適当な有機バインダーおよび溶剤等を添加混合して泥漿状となし、これをドクターブレード法等のシート形成方法によってシート状となすことによって絶縁層2a〜2iとなるセラミックグリーンシートを得る。このセラミックグリーンシートを適当な大きさに切断して、上下に積層して積層体を作製し、この積層体を還元雰囲気中で約1600℃の温度で焼成することによって複数の絶縁層2a〜2iが積層された絶縁基板2が製作される。
絶縁基板2がエポキシ樹脂から成る場合であれば、例えば、まず、ガラス繊維を織り込んだ布にエポキシ樹脂を含浸させて成るガラスエポキシ樹脂から成る基板を最下層の絶縁層2hとし、その上面に液状の熱硬化性または感光性のエポキシ樹脂前駆体をスピンコート法もしくはカーテンコート法等により被着させ、これを加熱あるいは紫外線等の光を照射することで硬化処理することによって絶縁層2gを形成する。さらにこの上に必要な層数に応じて繰り返し絶縁層を形成することで複数の絶縁層2a〜2iを形成することができる。
信号配線層3,接地配線層4,電極5,信号貫通導体部6(信号貫通導体6d),接地貫通導体7,および表層配線層8等の配線導体は、絶縁基板2がセラミック材料から成る場合であれば、例えばタングステン(W),モリブデン(Mo),モリブデン−マンガン(Mo−Mn),銅(Cu),銀(Ag)または銀−パラジウム(Ag−Pd)等の金属粉末によるメタライズで形成することができ、絶縁基板2が有機樹脂材料から成る場合であれば、例えば銅(Cu),銀(Ag),ニッケル(Ni),クロム(Cr),チタン(Ti),金(Au)またはニオブ(Nb)またはそれらの合金等の金属材料から成る薄膜等で形成することができる。
絶縁基板2がセラミック材料から成る場合であれば、上記した絶縁基板2を作製する工程において、セラミックグリーンシートに金型による打ち抜き加工またはレーザー加工によって信号貫通導体部6(信号貫通導体6d)および接地貫通導体7用の貫通孔を形成して、この貫通孔を上記金属の粉末に適当な有機バインダーまたは溶剤等を添加混合して得た金属ペーストで充填しておき、セラミックグリーンシートの表面には信号配線層3,接地配線層4,電極5および表層配線層8の所定のパターンで金属ペーストを印刷塗布しておいて、セラミックグリーンシートとともに焼成することによって形成することができる。
絶縁基板2が有機樹脂材料から成る場合であれば、上記のように形成する絶縁層と、銅層を無電解めっき法または蒸着法等の薄膜形成技術およびフォトリソグラフィ技術を採用することによって形成して成る配線導体とを交互に作製すればよい。例えば、感光性樹脂を用いて貫通孔を有する絶縁層を形成し、絶縁層上に所定パターン形状のマスクを形成して、スパッタリング法,真空蒸着法またはメッキ法によって貫通孔内および絶縁層の表面に所定形状の金属薄膜を形成すればよい。または、マスクを形成せずに絶縁層の上面の全面に金属薄膜を形成した後に、所定形状のマスクを形成して不要な部分をエッチングによって除去する方法で形成してもよい。あるいは、例えば銅から成る金属箔を所定形状に加工して絶縁層上に転写することで信号配線層3,接地配線層4,電極5および表層配線層8を形成してもよい。また、信号貫通導体部6(信号貫通導体6d)および接地貫通導体7は、上記金属の粉末とバインダーとから成るペーストを貫通孔に充填することで形成してもよい。
図1に示された例において、信号配線層3は、絶縁基板2の内部の絶縁層2cおよび2d間に形成されており、この信号配線層3を絶縁層2cおよび2dを介して挟むようにして接地配線層4が形成されていることによって、所謂ストリップ線路構造が構成されている。このようにストリップ線路構造とすることで、信号配線層3は、信号配線層3の配線幅および信号配線層3と接地配線層4との間に介在する絶縁層2cおよび2dの厚みを設定することによって、その特性インピーダンスを任意の値(一般的には、シングル配線で50Ωあるいは差動配線であれば100Ω)に設定することができる。特性インピーダンスを
整合させた信号配線層3によって、信号の良好な伝送特性を有する配線基板1を実現することが可能となる。
信号配線層3は、高周波信号を伝送するのに適した構造であればよく、上記のようなストリップ線路に限られるものではない。例えば、マイクロストリップ線路または2つの平行な線路導体からなる差動線路構造としてもよい。この差動線路の場合は、2つの線路導体のそれぞれから電極5までの間を本実施形態の配線基板のような擬似同軸構造とすればよい。
また、配線基板1の厚み方向への信号の伝送は信号貫通導体部6によって行なわれる。信号貫通導体部6は、その一端が信号配線層3に電気的に接続され、絶縁層2d〜2iを
貫通して、その他端が電極5に電気的に接続されている。信号貫通導体部6は、絶縁層2dおよび2e間、絶縁層2eおよび2f間、および絶縁層2hおよび2i間に形成された接地配線層4も貫通しているが、接地配線層4に開口部4aおよび4bが形成されていることによって接地配線層4とは絶縁されている。開口部4aおよび4bは、信号貫通導体部6のサイズ(なお、円形状であれば径)より大きく、開口部4aの内周は信号貫通導体部6の外周面から離間している。
複数の接地貫通導体7は、開口部4aおよび4bの外側で接地配線層4に電気的に接続されているとともに、信号貫通導体部6を囲むようにして絶縁層2c〜2hを貫通して設けられている。このように、信号貫通導体部6とその周囲の複数の接地貫通導体7とによって擬似同軸線路が構成されている。このような擬似同軸構造となっていることで、信号貫通導体部6は、その直径および接地貫通導体7と間の距離を設定することによって、特性インピーダンスを任意の値に設定することができる。
本実施形態の配線基板においては、図1および図2に示された例のように、少なくとも絶縁基板2の下面に最も近い接地配線層4の開口部4bは、平面視において電極5よりも大きいサイズ(なお、円形状であれば径)を有している。開口部4bを大開口部4bともいう。平面視において電極5が大開口部4b内に位置することによって、少なくとも最下層の接地配線層4と電極5との重なりがなくなるので、これらの間に発生する不要な容量を抑えることができる。図1および図2に示された例では、絶縁層2hおよび2i間の接地配線層4の開口部のみを大開口部4bとしているが、絶縁層2f〜2iの厚みまたは比誘電率によっては、電極5からさらに離れた接地配線層4の開口部4aも大開口部4bと同様に大きくして、接地配線層4と電極5との間に発生する不要な容量をさらに抑えるようにしてもよい。通常は、最下層の接地配線層4から1〜3層上の接地配線層4の開口部4aを大開口部4bと同様に大きくとすれば、不要な容量成分を特性インピーダンスに影響を与えない程度にすることができる。
本実施形態の配線基板においては、大開口部4bを有する接地配線層4の上下に位置する絶縁層2f〜2iを貫通する信号貫通導体部6(言い換えれば、大開口部4bの外側で接地配線層4に接続される接地貫通導体7に囲まれる信号貫通導体部6)は、複数の信号貫通導体6dから成る多貫通導体部6aと、一つの信号貫通導体6dから成る単一貫通導体部6bとによって構成されている。
本実施形態の配線基板1は、複数の信号貫通導体6dから成る多貫通導体部6aだけの配線基板に比べて、多貫通導体部6aよりも高いインダクタンス成分を有する単一貫通導
体部6bによって、多貫通導体部6aによって増加した接地配線層4との間の容量成分の影響を低減させることができる。
また加えて、単一貫通導体部6bによって、接地配線層4との間の容量成分そのものも小さくすることができるため、例えば30GHzまで良好な反射損失を保ちつつ、かつ例えば10GHz前後の伝送特性も改善することができる。
図3(a)に示された例において、配線基板1の下面から離れた位置においては、接地配線層4の開口部4aを通る信号貫通導体部6は1つだけであり、図4(b)に示された例のように、配線基板1の他方主面に最も近い絶縁層2iにおいては2つの信号貫通導体6dが通っている。
図3(b)に示されているように、信号配線層3に電気的に接続された信号貫通導体6dとその下方に位置する2つの信号貫通導体6dとは、接続導体6cを介して接続されている。また、図4(a)に示されているように、多貫通導体部6aと単一貫通導体部6bも、接続導体6cを介して接続されている。接続導体6cは、複数の信号貫通導体6dの並びに沿った形状とすればよく、単一貫通導体部6bにおける信号貫通導体6dは、接続導体6cの略中心の位置に接続されるのが望ましい。
平面視において、接地配線層4の開口部4aは、例えば円形状であり、複数の接地貫通導体7は、開口部4aに沿って開口部4aの外側に設けられており、信号貫通導体部6の中心を基準とする円周上に配置されているのが好ましい。
複数の接地貫通導体7が信号貫通導体部6の中心を基準とする円周上に配置されていることによって、伝送される信号の漏洩をあらゆる方向に対して抑制することができるので、伝送される信号の損失がさらに低減された配線基板となる。
“信号貫通導体部6の中心を基準とする円周上に配置”とは、図3(a)に示されているように、信号貫通導体部6が一つの信号貫通導体6dから成る場合は、一つの信号貫通導体6dの中心Cを中心とする円周上に配置されていることをいう。なお、図3(a)において、中心Cを中心とする円周が、二点鎖線によって仮想的に示されている。
また、図4(b)に示されているように、信号貫通導体部6が二つの信号貫通導体6dから成る多貫通導体部6aの場合は、二つの信号貫通導体6dの配置の中心Cを中心とする円周上に配置されていることをいう。なお、図4(b)において、中心Cを中心とする円周が、二点鎖線によって仮想的に示されている。
また、図5(a)に示されているように、信号貫通導体部6が三つの信号貫通導体6dから成る多貫通導体部6aの場合は、三つの信号貫通導体6dの配置の中心Cを中心とする円周上に配置されていることをいう。ここで、図5(a)に示された三つの信号貫通導体6dの配置について説明すると、三つの信号貫通導体6dは、正三角形の頂点に配置されている。したがって、三つの信号貫通導体6dの配置の中心Cとは、三つの信号貫通導体6dによって形成される正三角形の中心のことをいう。なお、図5(a)において、中心Cを中心とする円周が、二点鎖線によって仮想的に示されている。
また、図5(b)に示されているように、信号貫通導体部6が四つの信号貫通導体6dから成る多貫通導体部6aの場合は、四つの信号貫通導体6dの配置の中心Cを中心とする円周上に配置されていることをいう。ここで、図5(b)に示された四つの信号貫通導体6dの配置について説明すると、四つの信号貫通導体6dは、正四角形(正方形)の頂点に配置されている。したがって、四つの信号貫通導体6dの配置の中心Cとは、四つの信号貫通導体6dによって形成される正四角形の中心のことをいう。なお、図5(b)において、中心Cを中心とする円周が、二点鎖線によって仮想的に示されている。
本実施形態において、信号貫通導体部6が三つ以上の信号貫通導体6dによって構成されている場合、これら複数の信号貫通導体6dは、例えば正三角形または正四角形等の正多角形の頂点に配置されている。そして、複数の接地貫通導体7が、正多角形の頂点に配置された複数の信号貫通導体6dの配置の中心を基準とする円周上において、互いに等間隔に配置されていることによって、信号貫通導体部6を伝送される信号の漏れが低減されている。
複数の接地貫通導体7は、信号貫通導体部6を囲むように配置されるためには、信号貫通導体部6の周囲に少なくとも3つ以上配置されることが好ましく、さらに好ましくは、図3(a)に示されているように、信号貫通導体部6の周囲に4つ以上の接地貫通導体7が配置されていることが好ましい。また、円周上に配置された複数の接地貫通導体7は、近接する2つの接地貫通導体7間の距離が信号貫通導体部6によって伝送される信号の波
長の1/4以下となるようにされていると、信号が2つの接地貫通導体7間を通って漏洩することを抑制できる。
図5(a)および(b)に示されているように、絶縁層2f、2hおよび2iを通る信号貫通導体6dは、3つおよび4つのように2つより多くてもよい。図5(a)に示されているように、信号貫通導体6dが3つの場合は、平面視において3つの信号貫通導体6dが正三角形の頂点に位置するように配置され、図5(b)に示されているように、信号貫通導体6dが4つの場合は、平面視において4つの信号貫通導体6dが正方形の頂点に位置するように配置されることが好ましい。このように、信号貫通導体6dが3つ以上の場合にその配置を正多角形とすることで、擬似的に径の大きい信号貫通導体部6とその周囲に円状に配置された複数の接地貫通導体7との距離が全周にわたって同程度となり、インピーダンスをより細かく整合させることができる。
信号貫通導体6dおよび接地貫通導体7等の貫通導体は、配線基板1を作製する際の上下の絶縁層の位置ずれよる断線を防止するために、上下の絶縁層間に貫通導体の径よりも大きくて位置ずれを吸収できる大きさの接続導体を配置して、接続導体を介して接続することが好ましい。
図2に示されているように、多貫通導体部6aにおける複数の信号貫通導体6dは、絶縁層2f〜2i間に配置された接続導体6cによって互いに電気的に接続されていることが好ましい。複数の信号貫通導体6dが互いに電気的に接続されていない場合は、例えば上述のような位置ずれ、または導体材料の充填不良によって、複数の信号貫通導体6dのうちの1つが断線されると、伝送特性が大幅に劣化してしまう。なお、並列に接続された他の信号貫通導体6dは断線されていないので、導通検査ではこの断線不良を判別することが困難な場合がある。
また、多貫通導体部6aが4つの信号貫通導体6dによって構成されている場合、接続導体6cは、図6(a)に示されているように、四角形、あるいは図6(b)に示されているように、4つの信号貫通導体6dの並びの中心部から4つの信号貫通導体6dのそれぞれへ延びた形状(すなわち、十字形状)であってもよい。1つの信号貫通導体6dから他の信号貫通導体6dへの信号の伝送経路がいずれも最短距離となり伝送損失が小さくなることから、図6(a)に示された例のような四角形であるのが好ましい。同様に、図5(a)に示された例のように、多貫通導体部6aが3つの信号貫通導体6dによって構成されている場合であれば、角部に信号貫通導体6dが接続されるような三角形であることが好ましい。接続導体6cは、複数の信号貫通導体6dによって囲まれた部分、または複数の信号貫通導体6dのうちの任意の2つの信号貫通導体6d間に挟まれた部分において、信号貫通導体6dの径以上の幅で形成されるのが好ましい。
複数の信号貫通導体6dを互いに電気的に接続する接続導体6cは、信号貫通導体6dの断線パターンによる特性の低下を抑えることができるので、複数の信号貫通導体6dから成る部分の全ての絶縁層間に配置されることが好ましい。
このような擬似同軸構造の信号貫通導体部6の特性インピーダンスの値は、伝送される信号の周波数が10GHz以上である場合には、要求される伝送特性に応じて一般的な50Ωよりも高い60〜70Ω程度に設定されることが好ましい。これは、電極5の特性インピーダンスが、接地配線層4と電極5との間に発生する容量によって50Ωよりも低い値となるため、擬似同軸構造の信号貫通導体部6の特性インピーダンスを50Ωよりも高い値にすることによって、擬似同軸構造の信号貫通導体部6から電極5にかけての平均の特性インピーダンスを50Ωに近づけることで伝送特性を改善することができるからである。
具体例としては、絶縁基板2の比誘電率が5.2であり、信号貫通導体部6および接地貫
通導体7の直径が75μmである場合には、1つの信号貫通導体部6を囲むように信号貫通導体部6の中心から半径250μmの円周上に等間隔に4つの直径75μmの接地貫通導体7
を配列(なお、信号貫通導体部6と接地貫通導体7との間の距離は175μm)することで
特性インピーダンスを略50Ωとすることができる。このとき、接地配線層4の開口部4aの直径は500μmとすればよい。
絶縁基板2の他方主面に形成された電極5の直径が750μmであり、他方主面から100μmの位置にある接地配線層4に直径が1800μmの大開口部4bを設けて不要な容量を低減させた場合に、図6に示された例のような、大開口部4bを有する接地配線層4の上下に位置する絶縁層2f〜2iを貫通する信号貫通導体部6を直径75μmとして、この信号貫通導体部6の中心から半径900μmの円周上に等間隔に8つの接地貫通導体7を配列(信
号貫通導体部6と4つの各接地貫通導体7それぞれとの間の距離は688μm)とした、従
来の配線基板における擬似同軸構造の信号貫通導体86の特性インピーダンスの値は、87Ω程度と大きいものとなってしまう。
これに対して、図1に示された例のように、上記と同様の大開口部4bを有する接地配線層4および接地貫通導体7で、大開口部4bを有する接地配線層4の上下に位置する絶縁層2を貫通する信号貫通導体部6を2つの信号貫通導体6から成る多貫通導体部6aとして、2つの信号貫通導体6dそれぞれの直径を75μm、それらの間の距離を300μm
として配置した配線基板における擬似同軸構造の信号貫通導体部6の特性インピーダンスの値は64Ω程度となり、大開口部4bを設けても特性インピーダンスの上昇を抑制することができる。さらに、信号貫通導体部6を2つの信号貫通導体6dから成る多貫通導体部6aと一つの信号貫通導体6dから成る単一貫通導体部6bとが電気的に接続された構成することによって、信号貫通導体部6の特性インピーダンスの値を多貫通導体部6aのみによって構成された場合に比べて約69Ωと高くすることができ、10GHz前後の低周波側での伝送特性を改善することができる。
また、従来の配線基板および本実施形態の配線基板における擬似同軸構造の信号貫通導体の電気特性をシミュレーションによって算出した。図7および図8は、そのシミュレーション結果における伝送特性のうち、反射特性(S11)を示すグラフであり、横軸は周波数を、縦軸は反射量を示している。また、図8において、実線は本実施形態の配線基板の特性を示し、破線は従来の配線基板の特性を示している。
本実施形態の配線基板のシミュレーションモデルでは、信号配線層3は、幅が65μmで厚みが10μmであって、その上下に厚さ100μmの絶縁層を介して接地配線層4を配置す
ることで、特性インピーダンスが50Ωであるストリップ線路とした。この信号配線層3から0.2mmまでは上記した、1つの直径75μmの信号貫通導体部6と、直径500μmの開口部4aを有する接地配線層4と、直径75μmの4つの接地貫通導体7とからなる擬似同軸構造として、そこから電極5までの0.5mmのうち、0.1mmは2つの直径75μmの信号貫通導体6dを300μm離間させて配置した多貫通導体部6a、0.1mmは一つの信号貫通導体6dから成る単一貫通導体部6b、残りの電極5までの0.3mmは多貫通導体部6aと
し、2つの直径75μmの信号貫通導体6dを300μm離間させて配置した多貫通導体部6
aと、直径が1,800μmの大開口部4bを有する接地配線層4と、4つの直径75μmの接
地貫通導体7とからなる擬似同軸構造とした。2つの直径75μmの信号貫通導体6dおよび信号貫通導体部6は125μm×425μmの接続導体6cで接続されている。
これに対して従来の配線基板のシミュレーションモデルは、信号配線層3から電極5までは図9(b)に示された例のような構造で、本実施形態のモデルに対して、接続導体96cから電極95までの0.5mmを全て2つの信号貫通導体部96dから成る多貫通導体部96a
とした点以外は同様の構成である。
図に示されているように、従来の配線基板においては、10GHzで反射損失が−22.8dBとなっているのに対して、本実施形態の配線基板においては、10GHzで反射損失が−24.7dBと改善されているのに加えて、30GHzまで反射損失が−23dB以下になっていることがわかる。通常、反射損失が−15dB以下であると、信号を伝送するのに問題がないとされる。
このようなことから、本実施形態の配線基板は、電極5に近い部分においても特性インピーダンスが整合されており高周波信号を伝送することのできる配線基板であるといえる。
1:配線基板
2:絶縁基板
2a〜2h:絶縁層
3:信号配線層
4:接地配線層
4a:開口部
4b:大開口部
5:電極
6:信号貫通導体部
6a:多貫通導体部
6b:単一貫通導体部
6c:接続導体
6d:信号貫通導体
7:接地貫通導体
8:表層配線層

Claims (3)

  1. 複数の絶縁層が積層された絶縁基板と、
    該絶縁基板の内部または上面に設けられた信号配線層と、
    前記絶縁基板の下面に設けられた電極と、
    前記絶縁基板の前記内部の前記信号配線および前記電極の間において互いに上下方向に配置されており、それぞれ開口部を有している複数の接地配線層と、
    前記複数の接地配線層のそれぞれの前記開口部を通るように前記絶縁基板の前記内部において上下方向に延びており、前記信号配線層および前記電極を電気的に接続している信号貫通導体部と、
    前記絶縁基板の前記内部において前記信号貫通導体部を囲むように設けられており、前記複数の接地配線層を電気的に接続している複数の接地貫通導体とを備えており、
    前記複数の接地配線層は、前記電極に最も近い第1の接地配線層と、該第1の接地配線層よりも上方に位置する第2の接地配線層とを含んでおり、前記第1の接地配線層の前記開口部は、前記電極よりも大きいサイズを有しており、前記第2の接地配線層の前記開口部は、前記第1の接地配線層の前記開口部よりも小さいサイズを有しており、
    前記信号貫通導体部のうち前記第2の接地配線層よりも低い位置に存在する部分は、それぞれ、前記絶縁層を貫通する複数の信号貫通導体から成る複数の多貫通導体部と、前記絶縁層を貫通する一つの信号貫通導体から成るとともに前記複数の多貫通導体部の間に位置している単一貫通導体部とを含んでおり、前記複数の多貫通導体部が前記単一貫通導体部によって互いに電気的に接続されていることを特徴とすることを特徴とする配線基板。
  2. 平面視において、前記開口部は円形状であり、前記複数の接地貫通導体は前記信号貫通導体部の中心を基準とする円周上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
  3. 前記多貫通導体部の前記複数の信号貫通導体は、前記絶縁層間に配置された接続導体によって互いに電気的に接続されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配線基板。
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