JP5985953B2 - 携帯型キー - Google Patents

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本発明は、建物の扉の錠前の施・解錠に使用することができる携帯型キーに関する。
特許文献1乃至特許文献3は、携帯型キーに関するものである。この種の携帯型キーは、合成樹脂材で成形された扁平状のキーヘッドと、このキーヘッドに一体的に取付けられた金属製のキーブレードとか成る。そして、使用時、前記キーブレードは、キーヘッドの側壁部に形成された凹所状収納部から引き出され、或いは付勢バネを含む飛び出し機構によって、凹所状収納部から飛び出し、使用位置まで突出する。なお、特許文献如何によっては、上記キーブレードは、キーケースの収納部から使用位置までそのままスライドさせて引き出す構造のものがある。いずれにしても、キーブレードは、錠前の鍵穴に差し込む使用時に、キーヘッドの先端部の先端面と直交するように、コンパクト型キーヘッドの長手方向に突出し、この突出した位置を「中立位置」とする。
しかしながら、特許文献1乃至特許文献3のメカニカルキーは、日常的に使用するメカニカルキーではないので、例えば建具の玄関ドアに設けられた錠前用の鍵穴に使用するには不向きであった。
何故ならば、これら公知のメカニカルキーは、使用時は、把手を介してキーブレードに過度の荷重がかかった場合に、荷重を逃がす工夫が施されていないからである。
建具としてのドア用錠前は、色々にものが存在するが、中には、機械的にも電気的にも解錠可能な「電気錠」が存在する。そして、電気錠も種々の型式のものが存在するが、メカニカルキーで電気錠を解錠する際、デッドボルトを押し戻すバネ部材のバネ力が常に作用しているものもある。
付言すると、携帯型キーが、もっぱら車両のエンジンを切り換えるために使用されるのであれば問題はないが、比較的、デッドボルトを施錠方向に付勢するバネ力が強い建具用錠前に使用するためには、携帯型キーの「中立位置」を保持しながら、把手を介してキーブレードに掛かる過度の荷重を逃がしてやることが望まれる。それは、大きな操作力が把手を介してキーブレードに加わった時、キーの基端部の嵌合内周面(接合面)と把手の内面に形成された筒状支軸の外周面(接合面)や、合成樹脂材に成形された把手の先端部のキーが接触する先端縁が破損し、或いは破損する恐れがあるからである。そこで、このような問題点を解決するために本発明が出現した。
なお、特許文献4乃至特許文献6は、「ポップアップ式携帯キー」に関するもので、例えば特許文献6には、把手を構成するベース体(下方ケース)29の先端部に割溝を有する筒状の支軸27bを形成し、該筒状支軸内にコイルバネ42と操作ボタン41を組み込むと共に、該筒状支軸にキーの基端部(ヘッド部)16の支持孔(嵌合孔)48を外嵌合し、さらに、前記支持孔48にキー飛び出し用のねじりばね50を組み込み、キーを支持する挟持部材28をカバー30側に設ける事項が記載されている(符号は特許文献6のもの)。
特開2006−249875 特開2008−7549 特開2009−95683 特許第3886692号 特表2012−501392 特許第4673776号
本願発明の所期の目的は、建具用錠前のシリンダ錠の鍵穴に差し込み、解錠操作しても、把手とキーブレードとの接合部分が破損しない携帯型キーを提供することである。第2の目的は固定支軸を有効的に活用することである。第3の目的は、中立保持手段を固定支軸に合理的に組み合わせることができることである。
本発明の携帯型キーは、把手の先端部に固定支軸を介して回転可能に設けられ、かつ使用時に建具用錠前のシリンダ錠の鍵穴に差し込まれるキーブレードとから成る携帯型キーに於いて、前記キーブレードが前記把手の収納位置から先端面に略直交する使用位置まで回転した時に、該使用位置を保つ中立保持手段を前記固定支軸に設け、前記中立保持手段は、前記固定支軸の中心軸部分の同心円に形成された嵌合部分に所定の範囲内で回転自在に嵌合し、かつ前記キーブレードの基端部の係合部分と係合可能な受け部分を有する回転板と、この回転板に一端部が支持された状態で前記中心軸部分に設けられ、一方、他端部が前記固定支軸に支持された保持バネ部材とから成り、前記把手を回して操作する時に、前記保持バネ部材の保持係数の設定トルク値に対して、前記固定支軸と前記キーブレードの基端部の接合部分に該設定トルク値を超える荷重が前記回転体を介して加わると、前記キーブレードは、前記保持バネ部材のバネ力に抗して前記使用位置からさらに回転する方向に位置変位することを特徴とする。
上記構成に於いて、中立保持手段を構成する保持バネ部材及び回転板は、一つの固定支軸に嵌合する状態で設けられており、前記保持バネ部材の一端部は回転板のバネ端支持部分に保持され、一方、その他端部は前記固定支軸のバネ端支持部分に保持されていることを特徴とする。また、固定支軸の嵌合部分の凹所は、中心軸部分の同心円状に形成された環状凹所と、この環状凹所に連通する弧状凹所とから成り、一方、回転体は、保持バネ部材を介して前記環状凹所に嵌合する短筒状部分と、この短筒状部分から半径外方向に突出し前記弧状凹所内で回転する係合突起と、この係合突起に形成された前記保持バネ部材用のバネ端支持部と、さらに、前記短筒状部分に連設すると共にキーブレードの基端部の係合部分と係合可能な受け部分とを有する。また把手の先端部には、キーブレードが保持バネ部材のバネ力に抗して使用位置からさらに回転する方向に位置変位した時に、所定角度で受け止めるストッパー面が形成されていることを特徴とする。さらに、把手はトランスポータを内蔵し、また前記固定支軸は、携帯型把手の中心を通る中心線に対して偏心する位置に設けられていることを特徴とする。
(a)請求項1に記載の発明は、建具用錠前のシリンダ錠の鍵穴に差し込み、解錠操作しても、把手とキーブレードとの接合部分が破損しない。付言すると、キーブレードに掛かる過度の荷重に対して、キーブレードは、固定支軸に設けられた回転体を介して保持バネ部材のバネ力に抗して使用位置からさらに回転する方向に位置変位することから、中立保持手段は、いわば緩衝機能を発揮する。
(b)請求項2に記載の発明は、中立保持手段を一つの固定支軸に嵌合する状態で設けたので、固定支軸を有効的に活用することができる。付言すると、例えば中立保持手段を構成する保持バネ部材用の支持部材を他の箇所に設ける必要がない。
(c)請求項3に記載の発明は、中立保持手段を固定支軸に合理的に組み合わせることができる。
(d)請求項4に記載の発明は、中立保持手段に無理な荷重が加わらないので、回転体や保持バネ部材を保護することができる。
(e)請求項5に記載の発明は、把手の先端部のスペースを有効的に活用することができる。したがって、電気部品を収納するスペースを多く取ることができる。
図1乃至図19は本発明の実施形態を示す各説明図。
携帯型キーを構成するキーブレードが使用(中立)位置まで回転した状態の斜視図。 キーブレードが収納位置に収まっている状態の右側面図。 携帯型把手の先端部側から見た説明図。 キーブレードを収納した状態の斜視図。 図4の5−5線の概略断面拡大説明図。 主要部の分解斜視図。 要部(固定支軸、中立保持手段、キーホルダー、操作ボタン用付勢バネ、操作ボタン等)の平面視からの分解説明図。 Step1として、固定支軸に保持バネ部材を外嵌合状態に装着した斜視からの概略説明図。 Step2として、保持バネ部材に回転体を外嵌合状態に装着した斜視からの概略説明図。 図9における概略断面説明図。 Step3として、固定支軸の同軸上に於いて、回転体の上方にキーホルダーの筒状基端部が位置する斜視からの概略説明図(操作ボタン用付勢バネ及び操作ボタンは省略)。 キーホルダーの筒状基端部の裏側に突出形成された係合部分の説明図。 キーブレードの収納位置の説明図。 収納位置から中途位置を経て中立位置に至るキーホルダーの係合部分の位置変位を示す説明図(中立保持手段の回転板はそのまま)。 キーブレードが使用位置まで回転した状態の説明図。 要部(操作ボタン用付勢バネ、操作ボタンの係止構造)の概略説明図。 主要部(固定支軸、中立保持手段を構成する回転板と保持バネ部材)の概略断面説明図。 主要部の作用を示す説明図(特に、保持力が左側に解除された説明)。 建物の扉の錠前の施・解錠に使用する説明図。
図1乃至図19は、本発明の一実施形態の携帯型キーXである。特に、図1は携帯型キーXを構成するキーブレード(以下、「キー」という。)2が使用(中立)位置まで回転した状態の斜視図、図6は主要部の分解斜視図、図7は固定支軸5、中立保持手段8、キーホルダー3、操作ボタン用付勢バネ11、操作ボタン12等の要部を平面視から示した分解説明図、図8は固定支軸5に中立保持手段8を構成する保持バネ部材9を外嵌合状態に装着した斜視からの概略説明図である。ここで、図1、図6、図7及び図8を参照にして、主な構成部材を概略的に説明する。
1は把手で、この把手1は、ベース体13とこのベース体13に固定される蓋板17とから成る(図6参照)。図1を基準にすると、1aは把手1の先端部、一方1bは把手1の後端部である。把手1の手前側の一側壁には横向き凹所のキー用収納部15が形成されている。キー2は、キー用収納部15から図1で示す使用位置(中立位置)まで略180度回転して停止する。この時キー2は、後述する中立保持手段8のストッパー機能を有する回転体10の受け部分10dの端面で受け止められている。
前記キー2は、筒状基端部3a及び該筒状基端部3aに連設する接続部分3bを有するキーホルダー3と、このキーホルダー3の前記接続部分3bに差し込み固定されるキー本体(ブレード部分)4とから成る(図6参照)。
5は把手1の先端部1aの偏心部位に設けられた固定支軸で、この固定支軸5は、例えば図7や図8で示すように、柱状の中心軸部分6と、この中心軸部分6の下部(本実施形態ではベース体13の上面)に同心円状に突壁状に周設され、かつ内側に凹所7aを有する嵌合部分7とから成る。前記中心軸部分6は、上端部が段差状に形成され、その大径部分6aには保持バネ部材9が外嵌合し、一方、小径部分6bには操作ボタン用付勢バネ11の下端部を保持するバネ端用係止部分6cが形成されている。そして、後者の小径部分6bの上端部は、前記操作ボタン用付勢バネ11の下端部を支持する。
本発明の特徴的技術手段は、図6、図7等で示す中立保持手段8である。この中立保持手段8は、例えば把手1のベース体13の先端部上面に設けられたキー用の固定支軸5と、この固定支軸5の同心円に突壁状に形成された嵌合部分7に所定の範囲内で回転自在に内嵌合又は外嵌合すると共に、キー2の中立位置からの荷重によりキー2のさらなる回転に基づいて所定量回転する回転体10と、その一端部が前記固定支軸5に係止され、一方、他端部が該回転体10に係止された保持バネ部材9とから成り、前記中立保持手段8は、所定のトルクを超えない範囲内で、把手1の収納部15から略180度回転した突出した中立位置から、キー2がさらに回転しないように保持する機能を有する(キー2の中立位置保持機能)。
付言すると、本発明は、キー2が把手1の収納位置15から先端面に略直交する使用位置まで回転した時に、該使用位置(中立状態)を保つ中立保持手段8を把手1の先端部1aの固定支軸5に設け、前記中立保持手段8は、前記固定支軸5の中心軸部分6の同心円に形成された嵌合部分7に所定の範囲内で回転自在に嵌合し、かつ前記キー2の筒状基端部3aの内周壁に突設された周方向の係合部分22と係合可能な周方向の受け部分10dを有する回転板10と、この回転板に一端部9aが支持された状態で前記中心軸部分6に設けられ、一方、他端部9bが前記固定支軸5に支持された保持バネ部材9とから成り、錠前の鍵穴にキー本体4を差し込んで前記把手1を回して操作する時に、前記保持バネ部材9の保持係数の設定トルク値に対して、前記固定支軸5と前記キー2の基端部3aの接合部分に該設定トルク値を超える荷重が前記回転体10を介して加わると、前記キー2は、前記保持バネ部材9のバネ力に抗して前記使用位置からさらに回転する方向に位置変位する(特徴部分)。
ところで、この種の携帯型キーは、普通一般に、鍵(キーブレード)が、固定支軸を介して把手(ケース)の側壁の凹所状収納部から回転して把手の先端面と直交する位置まで突出し、鍵の基端部或いは把手の先端部及び支軸に形成されたオス・メスの係止手段によって左右に振れないように係止されている(例えば特開昭63−110377号の図1、特表2012−501392号の図1)。
しかしながら、本実施形態では、把手1はその先端部1aに上述した特徴的技術手段である固定支軸5と中立保持手段8を備え、把手1を回して操作する時に、中立保持手段8を構成する保持バネ部材9の保持係数の設定トルク値に対して、前記固定支軸5とキー2の基端部3aの接合部分に該設定トルク値を超える荷重が前記回転体10を介して加わると、前記キー2は、前記保持バネ部材9のバネ力に抗して前記使用位置からさらに回転する方向に位置変位する(キー2が中立位置から荷重が加わる方向へ緩衝的に逃げる)。
またこの種の携帯型キーは、普通一般に、筒状支軸或いは鍵の基端部に形成した軸受リングに嵌め込んで操作ボタンを軸方向に押し込むと(例えば特開昭63−110377号)、鍵側の係止部分から操作ボタン側の係合突起が外れ、その結果、筒状支軸等に組み込まれた圧縮バネの復帰力により、鍵がケースの収納部から飛び出す構造となっているが、本実施形態も、図6、図7、図16等で示すように、固定支軸5の同軸上に把手1の蓋体17の円形貫通孔18に嵌合する操作ボタン12と、該操作ボタン用付勢バネ11が設けられ、前記操作ボタン用付勢バネ11は、同時にキー2を外方向へ略180度飛び出させる機能も有している。
したがって、本実施形態では、該操作ボタン12を操作ボタン用付勢バネ11のバネ力に抗して押し込むと、操作ボタン12の外周面の縦方向の係合突片12bが蓋体17の被係合部分(縦溝)19から外れとると同時にキー2の筒状基端部3aの内周壁上端部に形成した被係合部分(係合溝)に係合し、これにより、操作ボタン12とキー2は操作ボタン用付勢バネ11のバネ力によって同時に回転し始め、実施形態では、キー2は把手1の一側壁の凹所状収納部15から略180度飛び出すように回転する。しかし、付勢バネ11及び操作ボタン12等は、発明の課題との関係では、発明の本質的事項ではないものの、組み合わせの際、蓋体17の円形貫通孔18及びベース体13の固定支軸5の中心軸部分6に関係しているので、図16を参照にして簡単に説明する。図16に於いて、上方から説明すると、18は蓋体17の円形貫通孔、19は左右一対の被係合部分(例えば山形状の係合溝)、12は内部にバネ端係止部分12a及び外部に左右一対の縦方向係合突片12bを有する操作ボタン、11は操作ボタン用付勢バネ、13はベース体、5は固定支軸、6は固定支軸を構成する中心軸部分である。
上記付勢バネ11は、その上端部11aが操作ボタン12のバネ端係止部分12aに固定されかつ所定方向にねじりを加えた状態で、その下端部11bが前記中心軸部分6の係止部分6cに係止される。したがって、付勢バネ11は、中心軸部分6の小径部分6bに乗っかり、その状態でキャップ状の操作ボタン12に包まれる格好となる。また、操作ボタン12の上端部は蓋体17の円形貫通孔に嵌挿状態となる。そして、図5で示したように、キー2の筒状基端部3aが上記部材に外嵌合状態と成る。
さて、図19で示すように、本実施形態の携帯型キーXは、主に、建具としてのドア38の自由端部38aに設けられた錠前39のシリンダ錠40の鍵穴40aにメカニカルキーとしてのキー本体(ブレード部分)4を差し込む際に使用される。その際、大きな操作力が把手1を介してキー2に加わった時、キーの基端部、本実施形態では、キーホルダー3の筒状基端部3aの嵌合内周面(接合面)と把手1の内面に形成された固定支軸5の外周面(接合面)や、合成樹脂材で成形された把手1の先端部1aのキーホルダー3の筒状基端部3aの外面が接触する先端縁が破損し、或いは破損する恐れがある。そこで、このような問題点を解決するために本発明が出現した。
図4は、キー2がコンパクト型ケース或いは扁平型ケースの把手1の一側部にその長手方向に形成されたキー収納溝或いは凹所状の収納部7に完全に収まっている状態である。これに対して、図1はキー2が使用位置まで回転した状態である。すなわち、この時、キー2は略中心線O上の中立位置に中立保持手段8(保持バネ部材9と回転体10)に保持されている。ここで「略中心線O上」の「略」とは、おおよその意味であり、例えば多少の、+αの回転角を加味した場合も含まれる。したがって、キーブレード2が完全に中立位置まで突出した際に、キーが容易に動かないように保持バネ部材9でキー2を保持するためのα角を、例えば2度程度加味したやや傾倒状態の場合も含まれる。この実施形態では、把手1と、該把手1にキー2を構成するキーホルダー3の筒状基端部3aに、前述したように、操作ボタン12を備えた弾性復帰的な鍵飛び出し用付勢バネ11を組み込むために、やや複雑な構成になっているが、筒状基端部3aの嵌合孔の構造や固定支軸5の構成は、任意に設計変更することができる。
図5は、図4の5−5線概略断面の拡大説明図、図6は主要部の分解斜視図である。例えば図6で示すように、把手1は、例えばベース体(下ケース)13と、図示しない固定手段(例えば単数又は複数個の固着具)を介して該ベース体13に重なるように合体する蓋体(上ケース)17とから成る。
把手1は、単なる扁平型基盤であっても良く、望ましくはドア38側の錠前39の錠制御装置に対する電子認証用の交換手段を含む電子回路(トランスポーター)を内蔵した扁平状のケースである。本実施形態では、図示しないトランスポータを内蔵するために、ベース体13の内面に形成された突壁状周壁13aで囲まれた凹所14に電子回路が収納される。そのために、固定支軸5をベース体13の先端部内面の偏心位置に突出形成している。そして、実施形態では、前記突壁状周壁13aの前記固定支軸5側には、凹所状の収納部15に連通するやや弧状のストッパー面16が形成され、該弧状ストッパー面16は先端部にベース体13の先端面と直交状態に交差する受面16aを含み、使用時、前記キー2が保持バネ部材9のバネ力に抗して使用位置からさらに傾く方向に回転した場合に所定の角度で、それ以上過度に回転しないように受け止める。
小判形状の蓋体(上ケース)17の先端部には、操作ボタン12用の円形貫通孔18が形成され、該円形貫通孔18は固定支軸5と同軸上に形成されている。符号11はキー飛び出し用付勢バネで、この付勢バネ11の上端部11aはキャップ状操作ボタン12の内部に形成された係止部分12aに係止され、一方、他端部11bは把手1を構成するベース体13に設けられた固定支軸12bのバネ端用係止溝7bに係止固定されている。
図6にはキー2の分解状態も示されている。実施形態のキー2は、把手1に対して、交換可能な鍵部品である。キー2の筒状基端部3aは、組合せの際、ベース体13の固定支軸5に、幾つかのStepを経た後に固定支軸5に外嵌合する。
実施形態の保持バネ部材9及び回転板10は、一つの中心軸部分6及び嵌合部分7にそれぞれ嵌合(保持バネ部材9は中心軸部分6に対して外嵌合、回転板10はその下端部が中心軸部分6に対して外嵌合であると共に嵌合部分7に対して内嵌合)する状態で設けられており、前記保持バネ部材9の下端部9aは、固定支軸5を構成する嵌合部分7のバネ端支持溝7bに係止され、一方、その上端部9bは、回転板10に形成されたバネ端支持部10cに固定的に保持されている。
固定支軸5と回転体10の構成について説明する。固定支軸5を構成する嵌合部分7の凹所7aは、中心軸部分6の同心円状に形成された不番の環状凹所と、この環状凹所にそれぞれ対向状態に連通する左右一対の弧状凹所とから成り、一方回転体10は、一方、回転体10は、保持バネ部材9を介して前記環状凹所に嵌合する短筒状部分10aと、この短筒状部分から半径外方向に突出し前記弧状凹所内で回転する単数又は複数の羽状の係合突起10bと、この係合突起の一つに形成された前記保持バネ部材用のバネ端支持部10cと、さらに、前記短筒状部分10aの上方に段差状に連設すると共に、キー2の筒状基端部3aの内周壁下部に周方向に弧状に突出形成された係合部分22と係合可能な受け部分10dとを有する。
ここで図8乃至図11を参照にして、キー2の筒状基端部3aを固定支軸5に装着する一例について説明する。キー2は、ベース体13の固定支軸5に、幾つかのStepを経た後に、保持バネ部材9、回転体10を介して固定支軸5に外嵌合する点は説明した通りである。
まず図8は、Step1として、固定支軸5の中心軸部分6に保持バネ部材9を外嵌合状態に装着した斜視からの概略説明図である。この時保持バネ部材9の一端部9aは、固定支軸5の嵌合部分7に形成した半径方向のバネ端用係止溝7bに固定的に嵌め込まれる。
次に図9は、Step2として、保持バネ部材9に回転体10を外嵌合状態に装着した斜視からの概略説明図である。この時、回転体10の下端部側に相当する短筒状部分10aは、固定支軸5の嵌合部分7の内側の凹所7aに内嵌合し、前述した保持バネ部材9の他端部9bは回転体10のバネ端支持部10cに固定的に保持される。図10は、固定支軸5に対する中立保持手段8に装着状態の一例を示す概略断面説明図である。
そして、図11は、Step3として、固定支軸5の同軸上に於いて、回転体10の上方にキーホルダー3の筒状基端部3aが位置する斜視からの概略説明図である。図11では、便宜上、操作ボタン用付勢バネ11及び操作ボタン12は省略してあるが、図5で示すように、Step3の場合には、予め操作ボタン12の内側のバネ端係止部分12aに付勢バネ11の上端部11aを係止させ、その状態で前記付勢バネ11の下端部11bを中心軸部分6の小径部分6bに形成した係止部分溝6cに係止させ、該中心軸部分6の上端部に勢バネ11と共に操作ボタン12を載せ、然る後に、キー2の筒状基端部3aの嵌合孔21を、図5で示すように固定支軸、中立保持手段8に外嵌合させる。キー2を中立保持手段8を介して固定支軸5に回転可能に装着すると、キー2は、実施形態では、付勢バネ11のバネ力により、固定支軸5を中心として軸周りに回転可能と成る。
なお、操作ボタン12及び付勢バネ11を発明の特定事項としない実施形態の場合には、キー2は手動で使用位置まで回される。
ここで図12を参照にして、キーホルダー3の筒状基端部3aの新規構成について説明する。図12はキーホルダー3の筒状基端部3aの裏側に弧状に突出形成された係合部分22を示す。また図13はキー2の収納位置を示す。実施形態のキー2の係合部分22は、キー2が収納位置から中途位置を経て略180度回転して中立位置に至った時に、回転体10を保持バネ部材9のバネ力に抗して回転させる場合に重要な意味を持つ。
そこで、図14の(a)乃至(d)を参照にして、筒状基端部3aの弧状係合部分22の位置変位について説明する。図14(a)乃至(d)では、キー2はいずれも時計方向(右回り)に回転する。
まず、図14(a)の収納位置では、弧状突起の係合部分22は把手1の収納部15側(図面上、右上)に位置し、該係合部分22の一端部22aは回転体10の弧状突起の受け部分10dの一端面aに略当接している。換言すると、係合部分22の他端部22bは回転体10の弧状突起の受け部分10dの反対側の他端面bから略180度離れている。
次に図14(b)の中途位置では、弧状突起の係合部分22は把手1の収納部15側から回転しながら多少離れる(図面上、右側)。この時、係合部分22の一端部22bは回転しながら受け部分10dの一端面aから次第に離れて行く。何故ならば、回転体10は回転しないからである。次に図14(c)は、係合部分22が略180度回転した状態で、該係合部分22は把手1の収納部15側から相当離れている。この時、キー2は使用位置(中立位置)まで回転したので、係合部分22の他端部22bは回転体10の受け部分10dの他端面bに当接し、ストッパー機能を有する中立保持手段8(9、10)で、使用位置(中立位置)が保持されている。
そして、図14(d)は、把手1を回して操作する時に、中立保持手段8の保持バネ部材9の保持係数の設定トルク値に対して、把手1の固定支軸5とキー2の筒状基端部3aの接合部分に該設定トルク値を超える荷重が中立保持手段8の回転体10を介して加わり、キー2が保持バネ部材9のバネ力に抗して図14(c)の使用位置からさらに回転する方向に位置変位した状態を示す。この時、回転体10の受け部分10dの他端面bは、キー2の係合部分22の他端部22bに押されることから、回転体10は中立位置から保持バネ部材9のバネ力に抗して時計方向に回転する。
上記図14の(a)乃至(d)は、主にキー2の係合部分22の位置変位に視点を置いた説明図であるのに対して、図17は固定支軸5を基準にしたキー2と中立保持手段8(保持バネ部材9、回転板10)の位置変位の説明図である。前述したように、キー2の係合部分22は回転しながら中立位置へと回転するが、それまでは回転板10は静止状態である。そして、図17の上方の図は、キー2が中立位置の状態を示す。この時、回転板10は中立位置を保持した初期位置に存在する。そこで、キー2に所定以上の荷重が加わり、キー2が図14(d)の状態に成ると、図17の左下の図の如く、回転板10は保持バネ部材9のバネ力に抗して固定支軸5の嵌合部分7の凹所7a内で回転する。なお、図17の右下の図の如く、キー2が戻る方向へ回転した場合には、保持バネ部材9のバネ力は回転板10に何ら作用しない。なお、図15はキーブレードが使用位置まで回転した状態の説明図、図16は要部(操作ボタン用付勢バネ11、操作ボタン12の係止構造)の概略説明図である。操作ボタン12の係止構造等は、発明の限定要件ではないので、詳細な説明は省略する。
本実施形態は、特許文献4乃至特許文献6に記載の如く「ポップアップ式携帯キー」であるが、本実施形態も、望ましくは、ポップアップ式携帯キーである。また、ドア38側の錠前39の錠制御装置に対する電子認証用の交換手段を含む電子回路(トランスポーター)を内蔵するか否かを問わず適用することができる。
本発明は、建物の扉の錠前を機械式に施・解錠する際に使用することができる。
X…携帯型キー、2…携帯型把手、1a…先端部、2…キーブレード(キー)、3…キーホルダー、3a…筒状基端部、3b…接続部分、4…キー本体、5…固定支軸、6…中心軸部分、7…嵌合部分、7a…凹所、7b…バネ端用係止溝、8…中立保持手段、9…保持バネ部材、10…回転体、10a…短筒状部分、10b…係合突起、10c…バネ端支持部、10d…受け部分、11…操作ボタン用付勢バネ、12…操作ボタン、13…ベース体、16…ストッパー面、17…蓋体、18…円形貫通孔、21…嵌合孔、22…係合部分、23…係合溝、O…中心線、a…受け部分の一端部、b…受け部分の他端部、22a…係合部分の一端部、22b…係合部分の他端部、38…ドア、39…錠前。

Claims (5)

  1. 把手の先端部に固定支軸を介して回転可能に設けられ、かつ使用時に建具用錠前のシリンダ錠の鍵穴に差し込まれるキーブレードとから成る携帯型キーに於いて、前記キーブレードが前記把手の収納位置から先端面に略直交する使用位置まで回転した時に、該使用位置を保つ中立保持手段を前記固定支軸に設け、前記中立保持手段は、前記固定支軸の中心軸部分の同心円に形成された嵌合部分に所定の範囲内で回転自在に嵌合し、かつ前記キーブレードの基端部の係合部分と係合可能な受け部分を有する回転板と、この回転板に一端部が支持された状態で前記中心軸部分に設けられ、一方、他端部が前記固定支軸に支持された保持バネ部材とから成り、前記把手を回して操作する時に、前記保持バネ部材の保持係数の設定トルク値に対して、前記固定支軸と前記キーブレードの基端部の接合部分に該設定トルク値を超える荷重が前記回転体を介して加わると、前記キーブレードは、前記保持バネ部材のバネ力に抗して前記使用位置からさらに回転する方向に位置変位することを特徴とする携帯型キー。
  2. 請求項1に於いて、中立保持手段を構成する保持バネ部材及び回転板は、一つの固定支軸に嵌合する状態で設けられており、前記保持バネ部材の一端部は回転板のバネ端支持部分に保持され、一方、その他端部は前記固定支軸のバネ端支持部分に保持されていることを特徴とする携帯型キー。
  3. 請求項1に於いて、嵌合部分の凹所は、中心軸部分の同心円状に形成された環状凹所と、この環状凹所に連通する弧状凹所とから成り、一方、回転体は、保持バネ部材を介して前記環状凹所に嵌合する短筒状部分と、この短筒状部分から半径外方向に突出し前記弧状凹所内で回転する係合突起と、この係合突起に形成された前記保持バネ部材用のバネ端支持部と、さらに、前記短筒状部分に連設すると共にキーブレードの基端部の係合部分と係合可能な受け部分とを有することを特徴とする携帯型キー。
  4. 請求項1に於いて、把手の先端部には、キーブレードが保持バネ部材のバネ力に抗して使用位置からさらに回転する方向に位置変位した時に、所定角度で受け止めるストッパー面が形成されていることを特徴とする携帯型キー。
  5. 請求項1に於いて、把手はトランスポータを内蔵し、また前記固定支軸は、携帯型把手の中心を通る中心線に対して偏心する位置に設けられていることを特徴とする携帯型キー。
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