JP5982764B2 - 自動分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、血清、血漿、尿といった生体試料中に含まれる特定成分を分析する自動分析装置に係る。特に本発明は、比較的長い処理時間を要する免疫測定においても高い処理能力を発揮可能な自動分析装置に係る。
複数の反応容器(測定容器を兼ねる場合もある)を、エンドレスな搬送経路を有する搬送系(コンベア系)に並べて、順次測定する形式の自動分析装置が、臨床検査の領域で従来から広く用いられている。臨床検査の領域で用いる自動分析装置に求められる性能としては、第1に広範な測定濃度域にわたる検査結果の信頼性であり、第2に処理速度すなわち時間当たりの処理量(スループット)である。前記自動分析装置の搬送系が、搬送経路に沿って直列的に配された処理ユニットに、複数のワーク(反応容器に相当)を順次搬送するワーク処理系である場合、一般にスループットを向上させるためには、個々の処理ユニットの処理速度をいかに高めるか、また複数のワークを同時に処理する構成をいかに工夫するかが重要である。
個々の処理ユニットの処理速度については、律速過程となる処理ユニットを特定し、その処理ユニットの処理速度の向上に努める必要がある。複数のワークを同時に処理する方法としては、例えば複数の反応容器を載置可能な回転式反応テーブルに、スループット時間(出力のサイクルタイム)ごとに反応容器を一つずつ搬入し、所定の反応時間が経過した反応容器を順次搬出するという方法が広く採用されている。前記方法によれば、[免疫反応時間÷サイクルタイム]で計算される個数分以上の反応容器を載置可能な反応テーブルを用意する必要がある。また、処理ユニットのうち分注装置、反応ライン(反応処理部)、洗浄装置および検出部を2系統並設することによって処理能力を向上させた装置構成も開示されている(例えば特許文献1参照)。なお、ここでいうサイクルタイムとは、周期的動作を行なう、各処理ユニットまたは自動分析装置全体の周期を表す。
自動分析装置を制御するために、通常、処理ユニット間の同期的動作を周期的にとらえて、処理サイクルの集合であるタイムチャートを作成する。通常、サイクルタイムは、自動分析装置が検査結果を周期的に出力する周期、すなわちスループット時間と一致する。ただし、サイクルタイムの取り扱い方(定義の仕方)によってはスループット時間の整数倍または整数分の一と一致する場合もある。
自動分析装置の処理速度を向上させるためにはサイクルタイムを短縮する必要がある。例えば処理速度が1時間当たり240テストの場合、サイクルタイムはその逆数に相当する15秒となり、当該サイクルタイムの間に各処理ユニットが同期的に作動し、最終工程で一つの検査結果を出力する。
各処理ユニットの処理内容によっては、一連の処理が、設定したサイクルタイムに収まらない場合がある。例えば、免疫反応のためのインキュベーションのように1テスト当たり10分間程度の時間を要する処理については、前述したように複数の反応容器を同時に温調処理可能な反応テーブルを用いることで、10秒から数十秒のサイクルタイムを単位とした動作制御が可能である。反応テーブルが回転式の場合、通常、サイクルタイムごとに例えば1ピッチ回動し、停止した所定の回動箇所で反応容器の搬出・搬入が行なわれる。
一方、免疫測定操作において、固相試薬に結合した成分(Bound)と液相遊離成分(Free)との分離(以下、B/F分離とよぶ)は、その成否が免疫測定の測定感度に影響するため、相当の処理時間を要する工程である。免疫反応速度を高めることを目的に、固相担体として懸濁性の磁性微粒子を使用する場合、B/F分離用磁石による、前記磁性微粒子が、分散懸濁状態から反応容器の内壁面局所に捕集される(集磁状態)までの移行時間(捕集時間)は15秒以上かかることが推測される。その理由として、前記磁性微粒子が懸濁性を保つためには、比重の重い磁性成分含量をあまり高くすることができないからである。当該場合においても、処理速度を低下させないために、サイクルタイムは15秒に設定し、後続する処理サイクルにおいて、捕集箇所を変えた磁性微粒子の捕集を継続するようにタイムチャートを設定することが考えられる。しかしながら、反応テーブル上でB/F分離を実施する場合、処理サイクルが一つ進むたびに、反応テーブル上の反応容器は異なる位置に搬送されるため、その間に、直前の処理サイクルで捕集した磁性微粒子が磁石の影響下から離れて再分散するため、捕集効率が低下する。すなわち、サイクルタイムを15秒に設定すればスループットは高く維持できるが、微粒子捕集のための処理プロセス数を増加すると結果報告までの時間は増加する。また、捕集時間が例えば20秒かかる場合、2サイクル分(計30秒)のサイクルタイムを使用して捕集が達成できたとしても、他の処理ユニットのサイクルタイムも30秒となるので、むだな待ち時間が多くなりスループットが低下する。磁性微粒子の捕集時間に合わせてサイクルタイムを20秒とする場合も、その分だけスループットが低下する。
特開平3−279863号公報
本発明は、自動分析装置のサイクルタイムを増大させる要因となる処理工程が存在する場合でも、処理速度(スループット)を低下させない構成を有する自動分析装置を提供することを目的とする。さらに本発明は、検査結果の信頼性を確保しつつ、処理能力を低下させない構成を有する自動分析装置を提供することを目的とする。より具体的には、サイクルタイムを増大させる要因となりがちなB/F分離を含む反応処理工程が存在する場合でも、処理能力を高く保つ自動分析装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、自動分析装置を構成する各処理ユニットのサイクルタイムについて検討を重ねた結果、本発明を完成した。
すなわち本発明の第一の態様は、
反応容器を供給する供給手段と、
反応容器に収容した溶液を反応させる第1から第n(nは2以上)の反応手段と、
前記供給手段から供給された反応容器を受け入れ、前記反応容器を第1から第nの反応手段へそれぞれ搬送可能な第1から第nの搬送手段と、
第1から第nの搬送手段に載置した反応容器に液体を分注可能な分注手段と、
第1から第nの反応手段で反応させた反応容器に収容した溶液からの測定信号を検出する検出手段と、
を備えた自動分析装置であって、
前記供給手段、前記分注手段および前記検出手段による周期的動作を、反応容器あたりT秒のサイクルタイムで実施し、
第1から第nの反応手段および第1から第nの搬送手段による周期的動作を、反応容器あたりnT秒のサイクルタイムで実施する、
前記自動分析装置である。
また本発明の第二の態様は、第1から第nの反応手段および第1から第nの搬送手段による周期的動作を、それぞれT秒の位相差で実施する、前記第一の態様に記載の自動分析装置である。
また本発明の第三の態様は、
反応容器を供給する供給手段と、
反応容器に収容した溶液を反応させる第1および第2の反応手段と、
前記供給手段から供給された反応容器を受け入れ、前記反応容器を第1の反応手段へ搬送可能な第1の搬送手段と、
前記供給手段から供給された反応容器を受け入れ、前記反応容器を第2の反応手段へ搬送可能な第2の搬送手段と、
第1または第2の搬送手段に載置した反応容器に、液体を分注可能な分注手段と、
第1または第2の反応手段で反応させた、反応容器に収容した溶液からの測定信号を検出する検出手段と、
を備えた自動分析装置であって、
前記供給手段、前記分注手段および前記検出手段による周期的動作を、反応容器あたりT秒のサイクルタイムで実施し、
第1および第2の反応手段、ならびに第1および第2の搬送手段による周期的動作を、反応容器あたり2T秒のサイクルタイムで実施し、
第1の反応手段および第1の搬送手段による周期的動作と、第2の反応手段および第2の搬送手段による周期的動作とを、T秒の位相差で交互に実施する、
前記自動分析装置である。
また本発明の第四の態様は、
各反応手段による反応容器に収容した溶液の反応が、抗原抗体反応を利用した反応であり、
反応容器に固相を含んだ溶液を収容しており、かつ
各反応手段に、前記固相と結合した試料中の成分(Bound)と前記固相と結合していない試料中の成分(Free)とを分離する、B/F(Bound/Free)分離部をさらに設けた、
前記第一から第三のいずれかの態様に記載の自動分析装置である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の自動分析装置における供給手段とは、反応容器を後述する搬送手段に供給する手段である。なお、反応容器を収納した収納部を設けてもよい。また、前記搬送手段に供給するまでの供給経路上に、反応容器に収容した試薬を封入するためのシールに付されたコード(例えば、ドットコード、バーコード、二次元コードなど)を識別する読み取り部や、前記シールを破開する破開部を設けてもよく、前記搬送手段への反応容器の供給を間欠的に動作させることで、前記搬送手段に至るまでに、前記読み取り部によるコードの読み取り、および前記破開部によるシール破開が可能である。
本発明の自動分析装置における反応手段は、後述する搬送手段より搬送された反応容器を複数載置でき、かつ前記反応容器を一定温度に保持可能な反応テーブルを設けた手段である。なお前記反応テーブルの移送経路上に、前記反応容器に収容した溶液の反応処理に必要な、中間試薬の供給部をさらに設けてもよい。また、前記反応手段による反応容器に収容した溶液の反応が抗原抗体反応を利用した反応であり、かつ前記反応容器に固相を含んだ溶液を収容している場合、前記固相と結合した試料中の成分(Bound)と液相中にある前記固相と結合していない試料中の成分(Free)とを分離するB/F(Bound/Free)分離部を、前記反応テーブルの移送経路上にさらに設けてもよい。
本発明の自動分析装置における搬送手段は、前記供給手段から供給された反応容器を受け入れ、前記反応容器を反応手段へ搬送可能な手段である。なお、前記搬送手段が、前記反応手段で反応させた溶液を収容した反応容器を受け入れ、後述の検出手段に搬送する機能を有していてもよい。また、前記搬送手段に、検出のための発光基質を分注可能な基質分注部や、載置した反応容器を撹拌可能な撹拌部などを、搬送経路上に設けてもよい。
本発明の自動分析装置における分注手段は、前記搬送手段に載置した反応容器に、試料、試薬、希釈液(水など)といった液体を分注可能な手段である。なお、本発明の自動分析装置は、反応手段および搬送手段は複数備えているが、分注手段は、その分注精度が検査結果に直接影響するので、分注精度に係る機械差の問題を回避するため、少なくとも試料を分注するための分注手段は共通した1つの手段とするのが好ましい。
本発明の自動分析装置における検出手段は、前記反応手段で反応させた、反応容器に収容した溶液からの測定信号を検出する手段であり、公知の分光学的検出手段や電気化学的検出手段が使用できる。なお、本発明の自動分析装置は、反応手段および搬送手段は複数備えているが、検出手段は、その検出精度が検査結果に直接影響するので、検出精度に係る機械差の問題を回避するため、分注手段と同様、共通した1つの手段とするのが好ましい。
本発明の自動分析装置のうち、供給手段による反応容器の供給は、読み取り部や破開部を供給経路上に設けたとしても比較的短時間で供給動作を行なうことができる。分注手段による液体の吸引/吐出動作(分注操作)ともに数秒以内に終了するため、供給手段と同様、比較的短時間に分注操作を行なうことができる。また、検出手段による反応容器に収容した溶液からの測定信号の検出も、検出器筐体のシャッタの開閉、反応容器の搬入・搬出および検出器筐体内の反応容器の搬送を伴うことがあるが、各動作は短時間で終了するため、全体としては比較的短時間に行なうことができる。一方、反応手段による反応容器に収容した溶液の反応は、連続した長めの時間(例えば10分間程度)を要する。
そこで、本発明の自動分析装置は、比較的動作時間の短い、供給手段による反応容器の供給、分注手段による液体の分注、および検出手段による反応容器に収容した溶液からの測定信号の検出を、反応容器あたりT秒のサイクルタイムで実施する一方、連続した長めの処理時間を要する反応手段および搬送手段についてはそれぞれn(nは2以上)個ずつ設けて反応容器あたりnT秒のサイクルタイムで稼働している。本発明の自動分析装置に設ける反応手段および搬送手段は、2以上あればよく、多く設けるほど処理速度を向上させることができる。しかしながら、反応手段および搬送手段を多く設けると、自動分析装置自体の大型化につながることから、反応手段および搬送手段の設置組数は、好ましくは2組、多くても3組となる。
本発明の自動分析装置において、第1の反応手段による反応容器に収容した溶液の反応処理および第1の搬送手段による反応容器の搬送と、第nの反応手段による反応容器に収容した溶液の反応処理および第nの搬送手段による反応容器の搬送とを同時に作動させる、並列処理を行なうと、供給手段の各搬送手段への供給および各搬送手段から検出手段への搬送をそれぞれ同時に行なうこととなり、これは一つの供給手段および一つの検出手段を前提とする限り不可能である。そのため、第1の反応手段による反応容器に収容した溶液の反応処理および第1の搬送手段による反応容器の搬送と、第nの反応手段による反応容器に収容した溶液の反応処理および第nの搬送手段による反応容器の搬送との間に、時間差(位相差)を設けると好ましい。さらに、第1から第nの反応手段による反応容器に収容した溶液の反応処理、および第1から第nの搬送手段による反応容器の搬送を、それぞれT秒の位相差で実施すると特に好ましい。
特に好ましい態様の一例として、本発明の自動分析装置が、二つの反応手段と二つの搬送手段とを備えた装置であって、供給手段による反応容器の供給、分注手段による液体の分注、および検出手段による検出を15秒のサイクルタイムで行ない、反応手段および搬送手段のサイクルタイムを30秒(15秒×2)で行ない、第1の反応手段による反応容器に収容した溶液の反応処理および第1の搬送手段による反応容器の搬送と、第2の反応手段による反応容器に収容した溶液の反応処理および第2の搬送手段による反応容器の搬送との間に、15秒の位相差を設けた装置があげられる。特に好ましい態様の別の例として、本発明の自動分析装置が、3つの反応手段と3つの搬送手段とを備えた装置であって、供給手段による反応容器の供給、分注手段による液体の分注、および検出手段による検出を10秒のサイクルタイムで行ない、反応手段および搬送手段のサイクルタイムを30秒(10秒×3)で行ない、第1の反応手段による反応容器に収容した溶液の反応処理および第1の搬送手段による反応容器の搬送と、第2の反応手段による反応容器に収容した溶液の反応処理および第2の搬送手段による反応容器の搬送との間、ならびに第2の反応手段による反応容器に収容した溶液の反応処理および第2の搬送手段による反応容器の搬送と、第3の反応手段による反応容器に収容した溶液の反応処理および第3の搬送手段による反応容器の搬送との間に、それぞれ10秒の位相差を設けた装置があげられる。
本発明の自動分析装置に備える複数の反応手段において、反応手段に設ける反応テーブルに載置可能な反応容器数、B/F分離部の設置数やその配置、中間試薬供給部の有無などは、同一構成、同一機能を有するものが通常である。しかしながら、例えば、反応テーブルやB/F分離部の機械差が問題となる場合は、各反応手段に異なる検査項目を割り当て、当該検査項目の測定に適した構成を設けてもよく、その場合は、結果として各反応手段の構成や機能が異なることになる。
本発明の自動分析装置は、
反応容器を供給する供給手段と、
反応容器に収容した溶液を反応させる第1から第n(nは2以上)の反応手段と、
前記供給手段から供給された反応容器を受け入れ、前記反応容器を第1から第nの反応手段へそれぞれ搬送可能な第1から第nの搬送手段と、
第1から第nの搬送手段に載置した反応容器に液体を分注可能な分注手段と、
第1から第nの反応手段で反応させた反応容器に収容した溶液からの測定信号を検出する検出手段と、
を備えた自動分析装置であって、
前記供給手段、前記分注手段および前記検出手段による周期的動作を、反応容器あたりT秒のサイクルタイムで実施し、
第1から第nの反応手段および第1から第nの搬送手段による周期的動作を、反応容器あたりnT秒のサイクルタイムで実施する、
ことを特徴としている。前記自動分析装置は、供給手段によりT秒のサイクルタイムで供給される反応容器が、第1の搬送手段、第2の搬送手段、(・・・第nの搬送手段、)の順に一定(好ましくはT秒)の位相差をもって載置される一方、各搬送手段はnT秒のサイクルタイムで搬送手段による反応手段への反応容器の搬送、反応手段による反応容器に収容した溶液の反応処理、前記搬送手段による前記反応手段で反応させた反応容器の検出手段への搬送を行なうため、実質的には、T秒のサイクルタイムで検出手段による反応容器に収容した溶液からの測定信号の検出が可能となる。よって、反応手段がB/F分離操作や試薬分注操作などサイクルタイムを増大させる要因となり得る工程を含んであったとしても、全体では処理能力を高く維持することが可能である。また、本発明の自動分析装置において、高い処理精度が要求される検出手段および分注手段は、それぞれ共通の1つの手段で行なっているため、処理能力が高く、検査結果の信頼性も確保できる。
本発明の自動分析装置の一態様を示す。 本発明の自動分析装置を制御するタイムチャートの一態様を示す。 本発明の自動分析装置に備える反応手段の一態様を示す。
以下、図面に基づき本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の自動分析装置の一態様を図1に示す。図1は、各種処理ユニットから構成された、抗原抗体反応を利用した測定(2ステップサンドイッチ法)を実施するための装置をブロック図の形で示している。また、図1に示す装置を用いて前記測定を行なうときの、タイムチャート(時間の経過図)の一態様を図2に示す。
まず、図1に示す自動分析装置の構成および前記装置を用いた測定の手順を概説する。図1に示す装置は、
免疫測定前の反応容器を収納する反応容器収納部11と、反応容器収納部11に収納された反応容器をL0の位置まで移送する反応容器移送部12と、を設けた反応容器供給手段10と、
反応容器をL1の位置、L2の位置、L3の位置またはL4の位置に搬送可能な反応容器搬送部21と、L4の位置で基質を分注する基質分注部22と、を設けた反応容器搬送分注手段20と、
L5の位置で反応容器を受け入れ/受け渡しを行ない、試料と試薬との反応および未反応成分の分離/洗浄を行なう反応手段30と、
L6の位置に載置された反応容器から発する光を検出する検出手段40と、
分注水および試料をL2の位置で反応容器に分注可能な分注手段50と、
L0の位置、L1の位置またはL6の位置にある反応容器を把持し、L1の位置、L6の位置または容器廃棄部70に搬送可能な把持手段61と、
L3の位置またはL5の位置にある反応容器を把持し、L5の位置またはL3の位置に搬送可能な把持手段62と、
を備えている。なお、反応容器搬送分注手段20、反応手段30および把持手段62はそれぞれ2系列(以下、A系列・B系列)備えている(基質分注部22は共通)。
反応容器収納部11には固相試薬をシールで封入した反応容器(不図示)が収納されており、前記収納部に収納された反応容器は、反応容器移送部12によりL0の位置まで移送される。反応容器移送部12のうち反応容器の移送経路上には、反応容器のシールに付されたコードを識別するコード識別部13と、反応容器のシールを破開するシール破開部14を設けており、L0の位置まで移送される間に反応容器の識別およびシール破開を行なう。L0の位置まで移送された反応容器は、把持手段61で反応容器を把持し持ち上げ、反応容器搬送部21a(A系列)・21b(B系列)のL1aの位置(A系列)またはL1bの位置(B系列)に交互に載置する。
L1aの位置(A系列)またはL1bの位置(B系列)に載置された反応容器は、反応容器搬送部21a(A系列)・21b(B系列)によりL2aの位置(A系列)またはL2bの位置(B系列)まで搬送され、分注手段50により分注水および試料を分注する。分注手段50は、吸排機構(不図示)に接続された可動のノズルヘッド(不図示)を設けた分注アーム51を備えており、分注アーム51が有するノズルヘッドに、ブロック矢印で表す軌道下に設けたピペットチップ供給部52でピペットチップを装着し、分注水供給部53および試料供給部54から分注水および試料をそれぞれ分注して、分注位置(L2aの位置またはL2bの位置)にある反応容器に分注水および試料を分注することができる。ここで分注水とは、検査項目に共通の希釈水または緩衝液であって、所定量を試料に加えることで試料の液性や粘性を均一にし、測定結果を安定させるための水性液体をいう。反応容器搬送部21a(A系列)・21b(B系列)のうち反応容器の移送経路上(L2の位置からL3の位置までの間)には、反応容器を載置したラックごと振動撹拌可能な撹拌部23a(A系列)・23b(B系列)を設けており、前記撹拌部により、分注水および試料が分注された反応容器内の液体、および後述の基質がさらに分注された反応容器内の液体をただちに均一混合することができる。
反応容器搬送部21a(A系列)・21b(B系列)によりL3aの位置(A系列)またはL3bの位置(B系列)まで搬送された反応容器は、把持手段62a(A系列)・62b(B系列)で反応容器を把持し持ち上げ、反応手段30a(A系列)・30b(B系列)のL5aの位置(A系列)またはL5bの位置(B系列)に載置する。反応手段30には、試料と固相試薬との1次反応部31、固相試薬に結合した特定の試料成分(Bound)と液体中の試料(Free)との分離洗浄(以下、第1B/F分離)部32、検出用ラベル試薬を含んだ中間試薬の分注部33、撹拌部34、目的の試料成分が結合した固相試薬と中間試薬との2次反応部35、試料成分を介して固相試薬に結合した中間試薬(Bound)と液体中の中間試薬(Free)との分離・洗浄(以下、第2B/F分離)部36を設けており、L5aの位置(A系列)またはL5bの位置(B系列)で受け入れた反応容器を所定の時間的位相差をもって、1次反応部31、第1B/F分離部32、中間試薬分注部33、撹拌部34、2次反応部35、第2B/F分離部36の順に搬送し反応処理を実行する。第2B/F分離終了後の反応容器は、L5aの位置(A系列)またはL5bの位置(B系列)で把持手段62a(A系列)・62b(B系列)に受け渡し、反応容器をL3aの位置(A系列)またはL3bの位置(B系列)に載置する。
L3aの位置(A系列)またはL3bの位置(B系列)に載置された反応容器は、反応容器搬送部21a(A系列)・21b(B系列)により、基質分注部22を設けた、L4aの位置(A系列)またはL4bの位置(B系列)まで搬送され、酵素免疫測定用の基質液が分注器により分注される。基質液が分注された反応容器は、反応容器搬送部21a(A系列)・21b(B系列)により、撹拌部23a(A系列)・23b(B系列)を設けた位置まで搬送され、所定時間、振動撹拌後、L1aの位置(A系列)またはL1bの位置(B系列)まで搬送される。L1aの位置(A系列)またはL1bの位置(B系列)には、それまでA系列・B系列で並行処理された反応液すなわち測定液を含む反応容器が、所定の時間的位相差をもって交互に搬送される。把持手段61は、L1aの位置(A系列)およびL1bの位置(B系列)にある反応容器を交互に把持し持ち上げ、L6の位置に載置する。L6の位置に載置された反応容器は、検出手段40により反応容器に収容した溶液から発する光を検出後、把持手段61により容器廃棄部70まで搬送される。
次に、図2に示すタイムチャートを用いて、本発明の自動分析装置における、各手段による処理サイクルの内容および時間的同期関係を詳細に説明する。図2に示すタイムチャートは、横軸に各処理ユニットを、縦軸に30秒の時間軸を、それぞれ配している。図2に示すタイムチャートのうち、左側4カラムすなわち反応容器移送部12、把持手段61、分注アーム51および検出手段40の処理サイクル(サイクルタイム)はそれぞれ15秒であり、中央から右のカラムすなわち反応容器搬送部21a・21b、把持手段62a・62b、反応手段30a・30bの処理サイクル(サイクルタイム)はそれぞれ30秒である。なお、図2に示すタイムチャートには、原則として、処理ユニット相互の時間的同期関係を記述するために必要なイベントのみを記載している。また、図2に示すタイムチャートでは1秒刻みで処理内容を記載しているが、実際にはより細かい刻み方(例えば0.1秒刻みや0.5秒刻み)で時間制御を行なってもよい。
操作手順に従い、図2に示すタイムチャート(図1に示す装置を用いた試料分析)の内容を説明する。
(1)反応容器移送部12
T=0から1秒までの間に反応容器収納部11から反応容器移送部12上の位置L0まで搬送された反応容器は、T=1から2秒までの間に把持手段61により把持される。後続の反応容器を位置L0まで搬送する同様のイベントがT=15から16秒までの間に行なわれ、T=16から17秒までの間に把持手段61により把持される。すなわち、反応容器移送部12の処理サイクルは15秒で制御される。
(2)把持手段61(その1)
把持手段61は、T=1から2秒までの間に反応容器を把持し、T=2から3秒までの間に反応容器搬送部21a上の位置L1aに載置する。一方、T=16から17秒までの間に把持した反応容器は、T=17から18秒までの間に反応容器搬送部21b上の位置L1bに載置する。反応容器の載置位置がL1aとL1bの交互になるものの、把持手段61の処理サイクルは15秒で制御される。なお、把持手段61の処理内容には、前述した反応容器移送部12から反応容器搬送部21への把持・載置の他に、反応および基質分注が終了した反応容器を検出手段60に把持・載置する処理、および検出を終えた反応容器を容器廃棄部70に把持移送する処理が含まれるが、これらのタイミングについては後述する。
(3)分注アーム51
分注アーム51は、T=0から2秒までの間にピペットチップ供給部52でピペットチップを装着し、T=3から5秒までの間にピペットチップの濡れ状態を整え(図2では「チップリンス」と表記)、T=5から7秒までの間に分注水供給部53で分注水を吸引する。続いて、分注アーム51はノズルヘッドを試料供給部54まで移動し、T=8から10秒までの間に分注水に加えて試料をピペットチップ内に吸引・保持する。その後、分注アーム51はT=10から11秒までの間にノズルヘッドを反応容器搬送部21a上の分注位置L2aに移動し、T=11から12秒までの間に吸引した試料および分注水を分注位置L2aにある反応容器に分注する。ノズルヘッドに装着されたピペットチップは、その後T=13から14秒までの間にピペットチップ廃棄部(図1には不図示)に廃棄される。一方、T=15から30秒までの間の処理内容は、試料(および分注水)の分注先が、反応容器搬送部21b上の分注位置L2bにある反応容器であること以外は、前述した処理と同様である。すなわち、分注アーム51を要部とする分注手段50は15秒の処理サイクルで制御される。
(4)反応容器搬送部21(その1)
図2に示す反応容器搬送部21のタイムチャートには、
(A)新しい反応容器の受け入れから試料(および分注水)分注までの工程と、
(B)撹拌を経て反応手段30に搬送するまでの工程と、
(C)反応手段30による反応終了後、反応手段30より受け入れた反応容器を検出手段40へ搬送するまでの工程と、
が異なる位相状態において共存している状態で記載されている。
まず、2系列ある反応容器搬送部21のうちの片側21aについて説明する。把持手段61によりT=2から3秒までの間に反応容器搬送部21a上の位置L1aで受け入れた反応容器は、T=4から5秒までの間に分注位置L2aまで搬送される。その後、(3)分注アーム51で述べたように、T=11から12秒までの間に試料(および分注水)が反応容器内に分注される。分注された反応容器は、反応容器搬送部21aにより、T=16から17秒までの間に撹拌部23aの位置まで搬送され、T=17から21秒までの間に振動撹拌される。撹拌が終了してから約10秒後、動作を表すタイムチャートは次のサイクルに移行する。前記次のサイクルのT=1から2秒までの間に、撹拌終了後の反応容器は反応容器搬送部21aにより反応手段30へ搬出する位置L3aに搬送され、L3aの位置にある反応容器はT=2から3秒までの間に把持手段62aにより把持され、反応手段30上の受け入れ位置L5aに載置される。
一方、もう片側の反応容器搬送部21bは、T=17から18秒までの間に把持手段61により把持された反応容器を位置L1bで受け入れ、前述した反応容器搬送部21aについて記述したタイミングから15秒ずつ位相がずれたタイミング、すなわちT=19から20秒までの間に分注位置L2bに搬送、T=26から27秒までの間に試料(および分注水)分注、次のサイクルのT=1から2秒までの間に撹拌部23bの位置に搬送、次のサイクルのT=2から6秒までの間に振動撹拌、次のサイクルのT=16から17秒までの間に位置L3bに搬送、T=17から18秒までの間に把持手段62bによる把持および受け入れ位置L5bへの載置、が行なわれる。なお、反応容器搬送部21の他の処理内容については後述する。
(5)反応手段30
本発明の自動分析装置に備える反応手段30の具体的な態様の一例を図3に示す。図3に示す反応手段30は、周縁部に反応容器保持座を20個(AからT)有した回転テーブルを設けている。なお、図1に示す自動分析装置は図3に示す反応手段30を二つ備えている。
図3に示す反応手段に設けた回転テーブルにある反応容器保持座のうち、反応容器搬送部21のL3の位置に載置された反応容器を受け入れる(または反応容器をL3の位置へ受け渡す)位置L5に位置する反応容器保持座をAとし、それ以降は反時計回りにB、C、Dの順に反応容器保持座の記号を割り振っている。反応手段30には、第1B/F分離および第2B/F分離のための2基のB/F分離ユニット37a・37bを設けている。なお、第1B/F分離にはB/F分離ユニット37aを使用し、第2B/F分離には2基のB/F分離ユニット37a・37bを使用する。さらに各B/F分離ユニットには反応容器中の磁性微粒子を集磁するための磁石38、およびノズル洗浄するための洗浄槽39a・39bを設けている(洗浄用ノズルを支えるアーム(図3には不図示)およびその動作軌道を扇形線で示している)。B/F分離ユニット37aは反応容器保持座B・Cに位置する反応容器に対してB/F分離を行ない、B/F分離ユニット37bは反応容器保持座L・Nに位置する反応容器に対してB/F分離を行なう。なお、反応容器保持座E・Mの位置にも磁石を設けているが、その理由はB/F分離におけるノズル吸排動作前に予備集磁するためである。磁性微粒子を集磁・捕集するには比較的長時間を要する。例えば30秒の処理サイクル中に微粒子の捕集操作および反応液/洗浄液のノズル吸排動作とを収めることが困難な場合は、B/F分離の一つ手前の処理サイクルを使って微粒子の捕集を早めに開始する、すなわち予備集磁を行なう構成が必要となる。
図3に示す反応手段において、回転テーブルの回転に要する時間は30秒の処理サイクルのうちの約1秒間である。それ以外の時間は停止しており、その間に第1B/F分離および第2B/F分離が行なわれる。なお、中間試薬の分注も反応手段内で行なうが、それ自体は1秒程度で終了する簡単な工程であり、他の処理ユニットとの時間的同期関係を考慮する必要がないので図2には記載していない。T=2から3秒までの間に反応手段30上の容器受け渡し位置L5に受け入れた反応容器は、B/F分離に要する時間を含めた合計10分程度の反応時間を経て、T=28から29秒までの間のタイミングで反応容器搬送部21上の位置L3に受け渡す。
図3に示す反応手段を用いた第1B/F分離および第2B/F分離の動作タイミングについて、図2に示すタイムチャートを用いて説明する。なお、図3に示す反応手段に設けた回転テーブルは、1処理サイクル(30秒)ごとに反時計回りに9ピッチ回転して停止する。
反応容器保持座Aの位置に受け入れた反応容器は、約4分後(8処理サイクル後)に反応容器保持座Mの位置まで移送され、第1B/F分離を行なう。まず、Mの位置で予備集磁処理を約28秒間行なう(図2ではMの位置での集磁状態の期間を縦の両端矢印で示している)。その後、次の処理サイクルで反応容器を反応容器保持座Mの位置からBの位置に移送し、Bの位置にて再び約27秒間集磁操作を行ないつつ、前記操作中T=8から20秒までの間に、ノズルによる試料を含む反応液の吸引と、3回の洗浄液吐出/吸引操作を行なう(図2ではBの位置でのノズル吸引状態を逆三角形、ノズル吐出状態を三角形でそれぞれ示し、前記逆三角形/三角形の高さで吸引/吐出時間を示す)。
第1B/F分離後の反応容器は、次の処理サイクルで反応容器保持座Kの位置(中間試薬分注部33)に移送され、検出用ラベル試薬を含んだ中間試薬が分注される。中間試薬分注後の反応容器は、約3分後(6処理サイクル後)に反応容器保持座Eの位置まで移送され、第2B/F分離を行なう。まず、Eの位置で予備集磁処理を約27秒間行なう(図2ではEの位置での集磁状態の期間を縦の両端矢印で示している)。その後、次の処理サイクルで反応容器を反応容器保持座Eの位置からNの位置に移送し、Nの位置にて再び約28秒間の集磁操作を行ないつつ、前記操作中T=3から13秒までの間に、ノズルによる中間試薬を含む反応液の吸引と、2回の洗浄液吐出/吸引操作を行ない、最後に洗浄液吐出操作を1回行なう(図2ではNの位置でのノズル吸引状態を逆三角形、ノズル吐出状態を三角形でそれぞれ示し、前記逆三角形/三角形の高さで吸引/吐出時間を示す)。その後、次の処理サイクルで反応容器を反応容器保持座Nの位置からCの位置に移送する。Cの位置では、集磁操作を行ないつつT=2.6から4.2秒までの間で反応液の吸引を行なった後、磁石38を移動することで集磁操作を解除し、洗浄液を約1.2秒間吐出する。前記操作により、磁性微粒子は反応容器中の液体全体にわたって分散した状態となる(以下、完全分散とよぶ)(図2ではCの位置でのノズル吸引状態を逆三角形、ノズル吐出状態を三角形、完全分散の操作を灰色三角形でそれぞれ示し、前記逆三角形/三角形の高さで吸引/吐出時間を示す)。完全分散後、T=6から28秒までの間、磁石38を移動させることで再び集磁状態を維持する。集磁状態を解除する前の1.6秒間で反応液を吸引した後、T=28から29.2秒までの間で集磁状態を解除し、洗浄液を吐出する(2回目の完全分散)。その後、次の処理サイクルで反応容器を反応容器保持座Cの位置からLの位置に移送し、約28秒間の集磁操作を行ないつつT=24から29秒までの間で洗浄液の吸引/吐出/吸引操作を行ない、第2B/F分離を終了する。
図1に示す自動分析装置のように、反応手段を二つ備えている場合、もう一方の反応手段の処理サイクルは、T=17から18秒までの間に、反応容器搬送部21のL3の位置に載置された反応容器を受け入れる位置L5に反応容器を載置し、前述した動作タイミングにより合計10分程度の反応時間(第1B/F分離および第2B/F分離を含む)を行ない、T=13から14秒までの間に、L5の位置に載置された反応容器を反応容器搬送部21のL3の位置へ受け渡す。なお、第1B/F分離、第2B/F分離の処理内容は、15秒の位相差を有する以外は前述した動作タイミングと同様である。
前述したように、第2B/F分離では完全分散の動作を2回行なう。これは、中間試薬に含まれるラベル試薬が非特異的に固相微粒子に吸着することを防止するためである。分析目的成分に結合していないラベル試薬がわずかでも反応容器中に残っていると、免疫測定の検出限界に直接悪影響を及ぼす。また、完全分散の後B/F分離のために液相を吸引する際、誤って微粒子を吸引してしまうと分析の測定感度が低下する。このため、完全分散の後は、とくに集磁操作に十分な時間をかける必要がある。本例では、1回目の完全分散後の集磁時間に約22秒、2回目の完全分散後の集磁時間に約28秒、それぞれ要している。
(6)反応容器搬送部21(その2)
反応手段30aにより反応処理を終えた反応容器は、T=0から1秒までの間に把持手段62aにより反応容器搬送部21a上にある位置L3aに載置される。その後、T=14から15秒までの間にL4aの位置にある基質分注部22にて基質が分注される。その後、撹拌部の位置まで搬送し、約4秒間振動撹拌後、T=21から22秒までの間にL1aの位置まで搬送し、T=23から24秒までの間に把持手段61により検出手段40中の容器受け入れ/受け渡し位置L6に載置する。
一方、反応手段30bにより反応処理を終えた反応容器は、T=15から16秒までの間に、把持手段62bにより反応容器搬送部21b上にある位置L3bに載置される。その後、T=29から30秒までの間にL4bの位置にある基質分注部22にて基質が分注される。その後、撹拌部の位置まで搬送し、約4秒間振動撹拌後、T=6から7秒までの間にL1bの位置まで搬送し、T=7から8秒までの間に把持手段61により検出手段40中の容器受け入れ/受け渡し位置L6に載置する。
すなわち、検出手段40への搬出位置L1aおよびL1bには、それまでに並行処理されてきた反応液すなわち測定液を含む反応容器が15秒の位相差をもって交互に搬送される。把持手段61は、位置L1aからの反応容器と位置L1bからの反応容器を交互に検出手段40の容器受け入れ/受け渡し位置L6へ把持移送することになる。
(7)検出手段40
検出手段40は、T=22から23秒までの間に容器受け入れ/受け渡し位置L6の位置に設けたシャッタを開け、T=23から24秒までの間に把持手段61により移送された反応容器を受け入れる。次に、T=25から26秒までの間に測定を終了した別の反応容器をL6から搬出し、T=26から27秒までの間にシャッタを閉じる。反応容器からの測光のタイミングについては、検出部の処理サイクル15秒のうちL6の位置に設けたシャッタが開く前(例えばT=20から21秒までの間)に設定することができる。
一方、検出手段40は、前述の反応容器と15秒位相がずれた、T=7から8秒までの間に容器受け入れ/受け渡し位置L6の位置に設けたシャッタを開け、T=8から9秒までの間に把持手段61により移送された反応容器搬送部21bのL1bの位置にある反応容器を受け入れる。他の動作タイミングも15秒位相がずれた状態となっており、検出部は実質的に処理サイクル15秒となっている。
(8)把持手段61(その2)
把持手段61は、T=25から26秒までの間に、検出手段40より測定終了後の反応容器をL6の位置で把持し、T=26から27秒までの間で前記反応容器を容器廃棄部70まで移送する。位相が15秒ずれた、T=10から12秒までの間のL6の位置からの容器持ち上げおよび容器廃棄の処理も同様に行なわれる。
以上、処理サイクルが15秒の反応容器供給部11、把持手段61、分注手段50、検出手段40、に対して処理サイクルが30秒の反応容器搬送部21、把持手段62、反応手段30を2系列備え、各系列の反応処理を15秒の位相差で行なうことで、15秒間隔での測定を可能にしている。
10:反応容器供給手段
11:反応容器収納部
12:反応容器移送部
13:コード識別部
14:シール破開部
20:反応容器搬送分注手段
21:反応容器搬送部
22:基質分注部
23:撹拌部
30:反応手段
31:1次反応部
32:第1B/F分離部
33:中間試薬分注部
34:撹拌部
35:2次反応部
36:第2B/F分離部
37:B/F分離ユニット
38:磁石
39:洗浄槽
40:検出手段
50:分注手段
51:分注アーム
52:ピペットチップ供給部
53:分注水供給部
54:試料供給部
61、62:把持手段
70:容器廃棄部

Claims (4)

  1. 反応容器を供給する供給手段と、
    反応容器に収容した溶液を反応させる第1から第n(nは2以上)の反応手段と、
    前記供給手段から供給された反応容器を受け入れ、前記反応容器を第1から第nの反応手段へそれぞれ搬送可能な第1から第nの搬送手段と、
    第1から第nの搬送手段に載置した反応容器に液体を分注可能な分注手段と、
    第1から第nの反応手段で反応させた反応容器に収容した溶液からの測定信号を検出する検出手段と、
    を備えた自動分析装置であって、
    前記供給手段、前記第1からの第nの反応手段、前記第1から第nの搬送手段、前記分注手段および前記検出手段による動作はそれぞれ所定のサイクルタイムで実施され、かつ
    前記供給手段、前記分注手段および前記検出手段によるそれぞれの周期的動作を、反応容器あたりT秒のサイクルタイムで実施し、
    第1から第nの反応手段および第1から第nの搬送手段によるそれぞれの周期的動作を、反応容器あたりnT秒のサイクルタイムで実施する、
    前記自動分析装置。
  2. 第1から第nの反応手段および第1から第nの搬送手段によるそれぞれの周期的動作を、それぞれT秒の位相差で実施する、請求項1に記載の自動分析装置。
  3. 反応容器を供給する供給手段と、
    反応容器に収容した溶液を反応させる第1および第2の反応手段と、
    前記供給手段から供給された反応容器を受け入れ、前記反応容器を第1の反応手段へ搬送可能な第1の搬送手段と、
    前記供給手段から供給された反応容器を受け入れ、前記反応容器を第2の反応手段へ搬送可能な第2の搬送手段と、
    第1または第2の搬送手段に載置した反応容器に、液体を分注可能な分注手段と、
    第1または第2の反応手段で反応させた、反応容器に収容した溶液からの測定信号を検出する検出手段と、
    を備えた自動分析装置であって、
    前記供給手段、前記第1および第2の反応手段、前記第1の搬送手段、前記第2の搬送手段、前記分注手段および前記検出手段による動作はそれぞれ所定のサイクルタイムで実施され、かつ前記供給手段、前記分注手段および前記検出手段によるそれぞれの周期的動作を、反応容器あたりT秒のサイクルタイムで実施し、
    第1および第2の反応手段、ならびに第1および第2の搬送手段によるそれぞれの周期的動作を、反応容器あたり2T秒のサイクルタイムで実施し、
    第1の反応手段および第1の搬送手段による周期的動作と、第2の反応手段および第2の搬送手段による周期的動作とを、それぞれT秒の位相差で交互に実施する、
    前記自動分析装置。
  4. 各反応手段による反応容器に収容した溶液の反応が、抗原抗体反応を利用した反応であり、
    反応容器に固相を含んだ溶液を収容しており、かつ
    各反応手段に、前記固相と結合した試料中の成分(Bound)と前記固相と結合していない試料中の成分(Free)とを分離する、B/F(Bound/Free)分離部をさらに設けた、
    請求項1から3のいずれかに記載の自動分析装置。
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