JP5982474B2 - ジルコニウム基合金の製造方法 - Google Patents

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Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、以下の全ての出願の優先権を主張する部分継続出願である:2010年2月1日に出願された米国許出願第12/697,322号。同出願は、2005年3月23日に出願された米国特許出願第11/087,844の分割出願である。同分割出願は、2004年3月23日付に出願された米国仮特許出願第60/556,600号ならびに2004年4月22日付けでそれぞれ出願された米国仮特許出願第60/564,416号、同第60/564,417号及び同第60/564,469号の優先権を主張する。これらの全ての開示内容は参照により本明細書中に組込まれる。
本発明は、広義には、原子炉の燃料集合体で使用する帯板及び管類の形成に使用可能なジルコニウム基合金に関する。特に、本発明は、必須且つ重要な最終熱処理によりZr−Nb基合金の炉内腐食性及び炉内クリープ性の両方またはいずれか一方を改善する新技術に関する。本発明は、合金元素の添加により創り出され且つ高温下の水系原子炉内で優れた耐食性を発揮するZr−Nb基合金に利用される。
加圧水型原子炉及び沸騰水型原子炉などの原子炉の開発においては、燃料集合体の設計に際し、被覆材、グリッド、案内管など全ての燃料集合体の構成部品には非常に大きな要求が課されている。そのような構成部品は、従来、商品名ジルロ(TM)と呼ばれるジルコニウム基合金である耐食性合金から製造され、該耐食性合金は、米国特許第4,649,023号(Sabol他)明細書により教示されるように、約0.5〜2.0重量%のNbと、0.9〜1.5重量%のSnと、Mo、V、Fe、Cr、Cu、NiまたはWから選択される0.09〜0.11重量%の第3の合金化元素と、Zr残余とを含有する。該特許には、約0.25重量%までの第3の合金化元素を含有する組成物も教示されているが、約0.1重量%が好ましい。Sabol他の「高燃焼度のための被覆材合金の開発(Development of a Cladding Alloy for High Burnup)」、Zirconium in the Nuclear Industry : EighthInternational Symposium, L. F. Van Swan and C. M. Eucken, Eds., AmericanSociety for Testing and Materials, ASTM STP 1023, Philadelphia, 1989. pp.227-244には、ジルカロイ−4と比較して改善されたジルロ(0.99重量%のNb、0.96重量%のSn、0.10重量%のFe、残余は主にジルコニウム)の耐食性が報告された。
このような炉心構成部品には、求められる滞留時間をより長くし、より高い冷却材温度に耐え得る(これらはいずれも合金腐食の増大を引き起こす)という大きな要求が課せられている。これら大きな要求は、腐食及び水素化に対する優れた耐性、ならびに適切な加工性及び機械特性を有する合金の開発を促してきた。この分野のその他の刊行物には、米国特許第5,940,464号明細書、同6,514,360号明細書(Mardon他、及び、Jeong他)、及び、再審査証明書5,940,464号CI(共にMardon他)、及び、論文"Advanced Cladding Material for PWR Application:AXIOMTM", Pan他、Proceedingsof 2010 LWR Fuel Performance/Top Fuel WRFPM, Orlando, FL 09/26-29/2010 ("technicalpaper")が含まれる。
Mardon他は、低量の錫組成物を含有する燃料被覆材或いは燃料集合体案内管の全体或いは外側部を形成するためのジルコニウム合金であって、0.8〜1.8重量%のNb、0.2〜0.6重量%のSn、0.02〜0.4重量%のFe、30〜180ppmの含有量の炭素、10〜120ppmの含有量のケイ素及び600〜1800ppmの含有量の酸素、そして、Zr残余を含有するジルコニウム合金を教示している。Jeong他は、Cu添加があり得る、Nb、Sn、Fe、Cr、Zrを含有する、高燃焼度の原子燃料用途のニオブ含有ジルコニウム合金を教示している。Pan他は前記"technicalpaper"において、合金X1、X4、X5、X5Aを列挙しているものの、実際の組成物の重量%を意図的に非常に一般的にしか述べておらず、この点において、極めて不明確である。Pan他は引張応力、伸び、及びクリープのデータを報告し、顕微鏡写真及び炉内腐食及び酸化物の厚さを示している。
ジルコニウム合金における水系腐食は複雑な多段階プロセスである。原子炉内の合金の腐食は、腐食プロセスの各段階に影響を与え得る強い放射線場の存在によって、更に複雑になる。酸化の初期段階では、薄く緻密な黒色酸化物膜が生じるが、これは保護性であり、更なる酸化を妨げる。この緻密なジルコニア層は、高温高圧において通常安定である正方晶結晶構造を示す。酸化が進行するにつれて、酸化物層内の圧縮応力を金属基層内の引張り応力によって相殺することができなくなり、酸化物は遷移を受ける。この遷移が生じてしまうと、酸化物層の一部だけが保護性のまま残る。次に、変化した酸化物の下方で緻密な酸化物層が再生される。新しい緻密な酸化物層は、多孔質酸化物の下で成長する。ジルコニウム合金における腐食は、この成長及び遷移の反復プロセスによって特徴付けられる。最終的には、このプロセスは、非保護性の多孔質酸化物の比較的厚い外側層をもたらす。ジルコニウム合金における腐食プロセスについての様々な研究がなされている。これらの研究は、放射線照射された燃料棒の被覆材上の酸化物の厚さの現場計測から、十分に制御された実験室条件下でジルコニウム合金上に形成される酸化物の詳細なミクロキャラクタリゼーションまでに及んでいる。しかしながら、ジルコニウム合金の炉内腐食は、極めて複雑な多重パラメータのプロセスである。単一の理論では、今のところまだそれを完全に定義することはできない。
腐食は、水酸化リチウムの存在下で加速される。加圧水型原子炉(PWR)の冷却材はリチウムを含有するので、酸化物層中のリチウムの濃縮による腐食の加速は、回避されなければならない。米国特許におけるいくつかの開示、米国特許第5,112,573号明細書及び同第5,230,758号明細書(いずれもFoster他)には、それまでのジルロ組成物と同様の耐食性を保持しながらより経済的に製造され、より容易に制御される組成を提供する改善されたジルロ組成物が教示されている。それは、0.5〜2.0重量%のNbと、0.7〜1.5重量%のSnと、0.07〜0.14重量%のFeと、0.03〜0.14重量%のNi及びCrのうちの少なくとも1つとを含有し、残余はZrであった。この合金は、15日間の520℃の高温水蒸気で、633mg/dm2以下の重量増加を示した。米国特許第4,938,920号明細書(Garzarolli)は、0〜1重量%のNbと、0〜0.8重量%のSnと、鉄、クロム及びバナジウムから選択される少なくとも2つの金属とを有する組成物を教示する。しかしながら、Garzarolliの前記米国特許は、ニオブ及び錫の両方、一方のみまたは他方のみを有する合金を開示していない。
ジルロ及びジルカロイ−4の炉内腐食性能(In-Reactor Corrosion Performance of ZIRLO andZircaloy-4)」、Zirconium in the Nuclear Industry : TenthInternational Symposium, A. M. Garde and E. R. Bradley Eds., American Societyfor Testing and Materials, ASTM STP 1245, Philadelphia 1994, pp. 724-744において、Sabol他は、改善された腐食性能に加えて、ジルロ材料は、ジルカロイ−4よりも大きい寸法安定性(特に、照射クリープ及び照射成長)も有することを実証した。つい最近になって、米国特許第5,560,790号明細書(Nikulina他)は、微細構造がZr−Fe−Nb粒子を含有する、高錫含量のジルコニウム系材料を教示した。この合金組成物は、0.5〜1.5重量%のNbと、0.9〜1.5重量%のSnと、0.3〜0.6重量%のFeと、少量のCr、C、O及びSiとを含有し、残余がZrであった。
これらの改良されたジルコニウム基組成物は、優れた耐食性ならびに優れた加工特性を提供すると主張されているが、経済的な観点から、原子力発電所の運転は、冷却材温度をより高くし、燃焼度をより高くし、冷却材中のリチウム濃度をより高くし、サイクルをより長くし、そして、炉心内滞留時間をより長くする方向に変化しているため、被覆材の腐食負荷が増大している。燃焼度が70,000MWd/MTUに近づき、それを越えるにつれて、この傾向が継続すると、ジルコニウム基合金の腐食特性の更なる改善が必要となる。本発明の合金はそのような耐食性を提供する。
耐食性の増大を可能にするもう1つの方法は、合金の形成方法自体によるものである。合金元素を管類また帯板にするには、従来、インゴットを真空溶融及びβ焼入れした後、抽伸(reduction)、中間焼鈍及び最終焼鈍の処理をして合金に形成しており、少なくとも1つの中間焼鈍のための中間焼鈍温度は、通常、約596℃(1105°F)よりも高い。米国特許第4,649,023号(Sabol他)では、インゴットはβ焼入れ後に押出して管形にし、β焼鈍した後、代替的にピルガーミル(pilger mill)内で冷間加工し、そして少なくとも3回中間焼鈍する。広範囲の中間焼鈍温度が開示されるが、第1の中間焼鈍温度は好ましくは600℃(1112°F)であり、それに続く中間焼鈍温度は580℃(1076°F)である。β焼鈍工程は、好ましくは約954℃(約1750°F)の温度を用いる。Foster他は、米国特許第5,230,758号において、3つの中間焼鈍温度、約593℃(1100°F)、約677℃(1250°F)及び約732℃(1350°F)における成形性と水蒸気腐食を測定した。中間焼鈍温度の増加と成形性及び耐食性の両方の増加との間には因果関係がある。米国特許第5,887,045号(Mardon他)は、少なくとも2つの中間焼鈍工程が640〜760℃(1184〜1400°F)の間で実行される合金形成方法を開示する。
これまでに概説した従来技術による耐食性の改良は、合金組成物の添加や異なる中間焼鈍温度の使用を含むものであるが、注目すべきは、最終熱処理温度が関係するものではないことに注意されたい。Rudling他は、「ジルカロイ−2及びジルカロイ−4のPWR燃料被覆材の腐食性能」("(Corrosion Performance of Zircaloy-2 and Zircaloy-4 PWR FuelCladding,") Zirconium in the Nuclear Industry: Eight InternationalSymposium, ASTM STP 1023, L.F. Van Swam and C. M. Eucken, eds. American Societyfor Testing and Materials, Philadelphia, 1989, pp. 213-226, において、同じインゴットから製造されたZr-4燃料棒被覆材が、応力緩和(SRA)の最終熱処理と完全再結晶(RXA)の最終熱処理とで、同じ酸化物厚さの腐食を示すことを報告している(表1)。
Figure 0005982474
Foster他は、米国特許第5,125,985号において、 最終絞り及び中間焼鈍温度を利用してクリープを制御する簡単な方法を示している。最終絞りを減らすとクリープは減少し、中間焼鈍温度を増加させるとクリープは減少する。用途が異なれば、炉内クリープが炉内腐食よりも重要であり得る。そのような一例は、ZrB2で被覆された燃料ペレットを含む燃料棒である。ZrB2は中性子吸収体である。中性子が吸収されるとき、棒の内圧を上昇させるHeガスが放出される。この場合に、燃料と被覆材との境目の密閉が持続されるようにクリープ耐性の被覆材が必要である。燃料と被覆材との境目が密閉されていると、燃料と被覆材との間隙のHeガスの発生による燃料温度の上昇が確実に回避される。発明の概要において以下に述べる新技術は被覆材の腐食或いは被覆材の炉内クリープの何れも最終熱処理により改善されることを示すものである。
原子炉における更なる問題点は、原子燃料集合体に用いられる溶接部の腐食である。典型的な燃料棒では、原子燃料ペレットが被覆材内に配置されるが、被覆材はその両端に端栓を溶接することによって封止される。しかしながら、端栓を被覆材に結合する溶接部は、一般に、被覆材自体よりも更に大きな程度、通常は非溶接金属の2倍の腐食性を示す。溶接部の急速な腐食は、非溶接材料の腐食よりも安全性に関して更に大きいリスクを引き起こすが、その保護はこれまでは無視されてきた。更に、グリッドは多くの溶接部を有し、構造上の一体性は溶接部の適切な耐食性に依存する。
このように、原子力開発の今日の段階にあっても尚、当該分野で既知の合金を上回る、優れた耐食性及び優れた炉内照射クリープ耐性を発揮する新しいジルコニウム被覆材合金、及び同様にして優れた耐食性を発揮する、被覆材上に端栓を保持するため及びグリッドの帯板を接合するための優れた溶接部が引続き不可欠である。そして、この分野には、このような被覆材の特許及び学術文献が極めて多数存在し、僅かな変更が、広範な実験の後に、重大で劇的な改善を示すものがあることがわかる。このように、この特定の分野では、僅かな変更も容易に特許性を有すことがある。
従って、本発明の目的は特定のタイプの最終熱処理の組合せの選択を通じて、Zr−Nb合金に優れた耐食性及び優れた炉内照射クリープ耐性の両方或いは何れか一方を提供することである。
以下の発明の開示及びそれに続く明細書の他の箇所で述べる新しい技術は、炉内腐食は、予想外にも最終熱処理の特定のタイプに部分的に依存することを示している。
本発明のZr−Nb合金は、優れた合金化学、優れた溶接部耐食性を有し、合金生成時に低い中間焼鈍温度を用いる優れた合金成形方法によるものである。
Zr−Nb−Sn−Feタイプの合金の炉内腐食に与える必須かつ重要な最終熱処理の影響を示す新しい技術が図1及び2に示されている。図1は、ボグトル2号機(Vogtle Unit 2)PWR内で1、2、及び3サイクル照射された0.77重量%Snのジルロについての炉内酸化物の厚さの腐食データを示す。被覆材の全てが同じインゴットから製造され、最終熱処理以外、同一処理を施されている。被覆材は、応力除去焼鈍(SRA)、部分再結晶化(PRXA)及び完全再結晶化(RXA)の3つの異なる最終熱処理が施される。
耐食性及び炉内照射クリープ耐性の両方或いは何れか一方について予期しない結果をもたらす、本発明に有用な包括的なジルコニウム基合金の製造方法は、請求項1にあるように、
(a)
0.2 〜1.5重量%のニオブと、
0.01〜0.6重量%の鉄と、
0.0〜0.8重量%の錫と、
0.0〜0.5重量%のクロムと、
0.0〜0.3重量%の銅と、
0.0〜0.3重量%のバナジウムと、
0.0〜0.1重量%のニッケルと、
少なくとも97重量%の、不純物を含む残部としてのジルコニウムと、
を混合し、
(b)当該混合物に対して、溶融、鍛造、焼入れ、圧延、及び焼鈍処理を施し、その後に、
(c)当該混合物に対して、
i)改善された耐食性を与えるPRXA(15〜20%RXA)、或いは、ii)改善された耐クリープ特性を与えるPRXA(80〜95%RXA)、のいずれか1つより選択される最終熱処理を施すことを特徴とする。不純物は60ppm或いは0.006重量%より低濃度を意味する。
他の更に詳しい組成は明細書及び特許請求の範囲に記載されている。
本発明を部分的に最とも良く図示する、0.77低−Snジルロの室温降伏応力に対する腐食酸化物の厚さ及びその最終合金顕微鏡組織を示す図である。 本発明を部分的に最とも良く図示する、標準ジルロの室温降伏応力に対する腐食酸化物の厚さ及びその最終合金顕微鏡組織を示す図である。 0.77低−Snジルロの製造済みの室温降伏応力に対する炉内照射クリープ速度及びその最終合金顕微鏡組織を図示する。 本発明を部分的に最とも良く図示する、標準ジルロ、最適ジルロ、及び、合金X1、X4及びX5についての燃焼度の関数としての腐食による酸化物の厚さを示す図である。 ジルコニウム合金管を形成するための方法の処理フロー図である。 ジルコニウム合金帯板を形成するための方法の処理フロー図である。 585℃(1085°F)及び約554℃(1030°F)の中間焼鈍温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、標準ジルロの360℃(680°F)水試験の重量増加を示すグラフである。 585℃(1085°F)及び約554℃(1030°F)の中間焼鈍温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X1の360℃(680°F)水試験の重量増加を示すグラフである。 585℃(1085°F)及び約554℃(1030°F)の中間焼鈍温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X4の360℃(680°F)水試験の重量増加を示すグラフである。 585℃(1085°F)及び約554℃(1030°F)の中間焼鈍温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X5の5360℃(680°F)水試験の重量増加を示すグラフである。 585℃(1085°F)及び約554℃(1030°F)の中間焼鈍温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X6の360℃(680°F)水試験の重量増加を示すグラフである。 585℃(1085°F)及び約554℃(1030°F)の中間焼鈍温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、標準ジルロの約427℃(800°F)水蒸気試験の重量増加を示すグラフである。 585℃(1085°F)及び約554℃(1030°F)の中間焼鈍温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、合金XIの約427℃(800°F)水蒸気試験の重量増加を示すグラフである。 585℃(1085°F)及び約554℃(1030°F)の中間焼鈍温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X4の約427℃(800°F)水蒸気試験の重量増加を示すグラフである。 585℃(1085°F)及び約554℃(1030°F)の中間焼鈍温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X5の約427℃(800°F)水蒸気試験の重量増加を示すグラフである。 約596℃(1105°F)及び約554℃(1030°F)の中間焼鈍温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X6の約427℃(800°F)水蒸気試験の重量増加を示すグラフである。 低温中間及び最終焼鈍温度で処理された標準ジルロの帯状部品の約427℃(800°F)水蒸気試験の重量増加を比較して示すグラフである。
ここで、図を参照する。図1は、大変重要なことに、酸化物の厚さが最終熱処理に依存する事を示している。図1は0.77Snジルロの腐食を示している。全ての被覆材は同じインゴットから製造され、最終熱処理以外、同一処理が施されている。被覆材はSRA、PRXA、及びRXAという3つの異なる最終熱処理を受けている。最大の腐食(最大の酸化物厚さ)は、RXA(完全再結晶化)最終熱処理が施された被覆材により示されている。有意に少ない腐食がSRA及びPRXA(15%〜20%)最終熱処理をそれぞれ施された被覆材の双方について示されている。
図2は、大変重要なことに、ボグトル2号機(Vogtle Unit 2)PWRにて1、2、及び3サイクル照射された標準ジルロ(1.02重量%Sn)についての炉内酸化物の厚さを示している。全ての被覆材は同じインゴットから製造され、最終熱処理以外、同一処理が施されている。被覆材はSRA及びRXAの2つの異なる最終熱処理を受けている。図2は、大変重要なことに、図1中の0.77重量%Snジルロによって示されたように酸化物の厚さが最終熱処理に依存していることを示している。最大の腐食(最大の酸化物厚さ)は、RXA最終熱処理が施された被覆材により示されている。有意に少ない腐食がSRA最終熱処理を施された被覆材によって示されている。
上述のように、用途によっては、優れた炉内クリープ耐性は優れた耐食性と同程度に重要である。炉内クリープ耐性も最終熱処理に依存する。図3は、大変重要なことに、ボグトル2号機(Vogtle Unit 2)PWRにて1、2、及び3サイクル照射された0.77重量%Snジルロ(本発明の請求項1)についての安定した炉内クリープ速度を示している(段落0013参照)。図3はRXA最終熱処理を施された被覆材による最も高い炉内クリープ耐性(即ち、最も低い炉内クリープ速度)が示されている。最も低い炉内クリープ耐性(即ち、最も高いクリープ速度)がSRA最終熱処理を施された被覆材により示されている。中間的な炉内クリープ耐性がPRXA最終熱処理により示されている。このように、この点ではRXAが最良であるとともにSRA及びPRXAのどちらも効果的である。
従って、炉内クリープに対する最終熱処理の影響は炉内腐食に対する影響と反対である。その結果、被覆材はSRA或いはPRXA(15〜20%RXA)最終熱処理により炉内耐食性を最大限に改善するか、或いは、PRXA(80〜95%RXA)或いはRXA最終熱処理により炉内クリープ耐性を最大限に改善するか、の何れかで最適化できる。
より実質的に詳細には、これらの用語RXA、PRXA、SRA等はそれぞれ以下のように説明される。
SRAは、顕微鏡組織が応力除去焼鈍されるような最終熱処理を意味する。
RXAは、顕微鏡組織が完全に再結晶化されるような最終熱処理を意味する。
PRXA(15〜20%RXA)は、15〜20%の顕微鏡組織が再結晶化され、80〜85%の顕微鏡組織が応力除去焼鈍される最終熱処理を意味する。
PRXA(80〜95%RXA)は、80〜95%の顕微鏡組織が再結晶化され、5〜20%の顕微鏡組織が応力除去焼鈍される最終熱処理を意味する。
上記SRA、PRXA、及びRXAは最終熱処理処理方法についての更に詳細な内容を表わすものである。しかし、この技術分野は、特許出願では、広範な結論が広い技術範囲を有する改善された合金を示唆する分野、例えば、0.4〜1.5重量%のニオブ及び0.1〜0.8重量%の錫は、0.0〜3.0重量%のニオブ及び0.1〜3.5重量%の錫から見て新規性を欠く或いは自明であると考えるのが当然の分野ではないことを明確にしたい。この分野では、図4に示されるように、組成物X4及びX5と比較して標準ジルロは組成元素が以下のように10分の数重量%異なるが:
標準ジルロ:0.5〜2重量%のニオブ、0.9〜1.5重量%の錫;
X4 :1重量%のニオブ、0重量%の錫、その他;
X5 :0.7重量%のニオブ、0.3重量%の錫、その他;
組成元素の相違は一見小さいものの、改善された酸化物厚さをもたらす非常に重要で劇的な相違である。特に、燃焼度70GWd/MTUでは、酸化物の厚さは3.5分の1に減少する。
図4は、非常に劇的な事に、75GWd/MTUにおける、合金X1の酸化物厚さの範囲が約35〜40マイクロメートル、合金X4の酸化物厚さの範囲が約16〜26マイクロメートルであり、全てが標準ジルロからの大きな改善であることを示している。
本発明の更なる目的は原子炉の高温環境で用いられるジルコニウム基合金を提供する事であり、この合金は0.2〜1.5重量%のニオブ及び0.01〜0.6重量%の鉄、それに0.0〜0.8重量%の錫と、0.0〜0.5重量%のクロムと、0.0〜0.3重量%の銅と、0.0〜0.3重量%のバナジウムと、0.0〜0.1重量%のニッケルとから選択される追加の合金要素、さらに不純物を含む、少なくとも97重量%のジルコニウム残余、を含有する。大幅に改善した合金X1、X4及びX5の更なる説明は以下の通りである。
合金X4: 本発明の更なる目的は原子炉の高温環境で用いられるジルコニウム基合金(合金X4と称する。)を提供する事であり、この合金は0.6〜1.5重量%のニオブ、0.02〜0.3重量%のCu、0.01〜0.1重量%の鉄、0.15〜0.35重量%のクロム、少なくとも97重量%のジルコニウム残余、不純物を含む(請求項9〜12)。
合金X5: 本発明の更なる目的は原子炉の高温環境で用いられるジルコニウム基合金(合金X5と称する。)を提供する事であり、この合金は0.2〜1.5重量%のニオブ、0.25〜0.45重量%の鉄、0.05〜0.4重量%の錫、0.15〜0.35重量%のクロム、0.01〜0.1重量%のニッケル、少なくとも97重量%のジルコニウム残余、不純物を含む(請求項13〜16)。
合金X1: 本発明の更なる目的は原子炉の高温環境で用いられるジルコニウム基合金(合金X1と称する。)を提供する事であり、この合金は0.4〜1.5重量%のニオブ、0.05〜0.4重量%の錫、0.01〜0.1重量%の鉄、0.02〜0.3重量%の銅、0.12〜0.3重量%のバナジウム、0.0〜0.5重量%のクロム、少なくとも97重量%のジルコニウム残余、不純物を含む(請求項4〜8)。
合金X6: 本発明の更なる目的は原子炉の高温環境で用いられるジルコニウム基合金(「最適」ジルロ合金とも呼ばれ、合金X6と称する。)を提供する事であり、図4に示されるように、この合金は0.4〜1.5重量%のニオブ、0.1〜0.8重量%の錫、0.01〜0.6重量%の鉄、0.0〜0.5重量%のクロム、少なくとも97重量%のジルコニウム残余、不純物を含む(請求項17〜22)。この合金にあっても標準ジルロに対して非常に優れている。
合金X1の最終熱処理はPRXA(〜80%RXA)であり、このPRXA(〜80%RXA)は最大で優れた(即ち、低い)炉内クリープ耐性に関係する。加えて、合金X1の耐食性は標準ジルロに対して有意に増大し、Snの減少とCuの添加により、燃焼度70GWd/MTUで2.2倍増大している(図4参照)。更に、X1合金のPRXA最終熱処理におけるRXAの量が約15〜20%にまで減少するときには、X1合金の耐食性は更に改善する。
合金X4の最終熱処理は最大で優れた炉内クリープ耐性に関係するPRXA(〜80%RXA)である。合金X4の耐食性は燃焼度70GWd/MTUで標準ジルロに対して約3.5倍増大している(図4参照)。Snの減少とCu及びCrの添加により、標準ジルロに対する合金X4の耐食性は有意に増大している。加えて、X4合金のPRXA最終熱処理におけるRXAの量が約15〜20%にまで減少するときには(15〜20%RXA)、X4合金の耐食性は更に改善する。
合金X5の最終熱処理はPRXA(〜50%RXA)であり、このPRXA(〜50%RXA)は最大で優れた炉内クリープ耐性と最大で優れた炉内耐食性との中間であると考えられる。図4は燃焼度70GWd/MTUで合金X5の耐食性が標準ジルロに対して約3.0倍増大していることを示している。注目すべきは、Snの減少、Feの増加、及びCrの添加により、合金X5の耐食性が標準ジルロに対して有意に増大していることである。
本発明の合金から被覆材、帯板、管または当該技術分野において公知である同様の物品を形成する一連の工程は、図5A及び5Bに示される。被覆管を作るために、図5Aに示されるように、真空溶融インゴットまたは当該技術分野において公知の他の同様の材料から、複合的なジルコニウム基合金を製造した。好ましくは、インゴットを特定の量の合金化元素と共にスポンジジルコニウムから真空アーク溶融した。次にインゴットを鍛造して、その後鍛造材をβ焼入れした。β焼入れは、通常、材料(ビレットとしても知られる)を、およそ1273K〜1343Kの間であるそのβ温度まで加熱することによって行なわれる。焼入れは、一般に、材料を水により急速に冷却することからなる。β焼入れの後、押出しが行われる。その後の処理は、複数の冷間抽伸工程による管胴部の冷間加工を、設定温度における一連の中間焼鈍と交互に含む。冷間抽伸工程は、好ましくは、ピルガーミルにおいて行なわれる。中間焼鈍は、約516〜591℃(960〜1105°F)の範囲内の温度で実行される。材料は、任意で、最終冷間圧延の前に再度β焼入れし、それから物品に形成してもよい。
管では、押出し後のより好ましい一連の事象は、ピルガーミルにおける材料の最初の冷間抽伸と、約554〜591℃(約1030〜1125°F)の温度での中間焼鈍と、第2の冷間抽伸工程と、約554〜約577℃(約1030〜1070°F)の温度範囲内の第2の中間焼鈍と、第3の冷間抽伸工程と、約554〜約577℃(約1030〜1070°F)の温度範囲内の第3の中間焼鈍とを含む。第1の中間焼鈍の前の抽伸工程は、管抽伸押出し(TREX)であり、好ましくは、管を約55%抽伸させる(reducing the tubing about 55%)。その後に続く抽伸は、好ましくは、管を約70〜80%抽伸させる。
ピルガーミルにおける各抽伸パスは、形成中の材料を少なくとも51%抽伸するのが好ましい。次に、材料は、好ましくは、最終の冷間抽伸を経る。材料は、約427〜約704℃(約800〜1300°F)の温度における最終焼鈍によって更に処理してもよい。
帯板を作るために、真空溶融インゴットまたは当該技術分野において公知の他の同様の材料から複合的なジルコニウム基合金(compositional zirconium based alloys)を製造した。インゴットを好ましくは、特定の量の合金化元素と共にスポンジジルコニウムからアーク溶融した。次にインゴットを矩形断面の材料に鍛造し、次いでβ焼入れした。その後、図5Bに示されるような処理は、β焼入れの後の熱間圧延工程と、1つまたは複数の冷間圧延工程及び中間焼鈍工程による冷間加工とを含み、中間焼鈍温度は、
約516〜約596℃(960〜1105°F)の温度で行なわれる。次に材料は、好ましくは、最終パス及び焼鈍を経るが、最終焼鈍温度は、約427〜約704℃(約800〜1300°F)の範囲内である。上述した最終熱処理も示されている。
合金帯板を作るためのより好ましい手順は、約554〜約577℃(約1030〜1070°F)の範囲内の中間焼鈍温度を含む。更に、ミルにおけるパスは、好ましくは、形成中の材料を少なくとも40%抽伸させる。
耐食性は、焼鈍のうちの少なくとも1つに対して、約596℃(1105°F)よりも高い典型的な従来の焼鈍温度とは対照的に、一貫して約516〜約596℃(960°F〜1105°F)の範囲内の、最も好ましくはおよそ約554〜約577℃(1030°F〜1070°F)の範囲内の中間焼鈍温度を用いて改善されることが分かった。図6〜図10に示されるように、360℃(680°F)水オートクレーブ中の腐食について本発明の一連の好ましい合金の実施例を試験し、重量増加を測定した。合金X1、X4、X5及びX6として示される本発明の合金の好ましい実施例から管材料を製造し、360℃(680°F)水オートクレーブ内に配置した。100日間のデータを入手した。長期間の曝露に対して360℃(680°F)水オートクレーブ内で測定した耐食性が、原子炉内に置かれた同様の合金の耐食性データと相関することは、これまでに分かっている。以下に更に記述されるこれらの実施例の好ましい組成は表2に示される。組成の好ましい範囲は表3に示される。
Figure 0005982474
Figure 0005982474
腐食/酸化に対する中間焼鈍温度の影響を評価するため、標準ジルロならびに合金X1、X4及びX5の管を約554℃及び585℃(1030°F及び1085°F)の中間焼鈍温度で処理した。重量増加をある期間にわたり測定して、本発明の合金を耐食性について試験した。ここで、重量増加は、主に、腐食プロセス中に生じる酸素の増加(重量増加に対する水素取り込みの寄与は比較的小さく、無視することができる)に起因する。一般に、腐食による重量増加は急速に開始し、その後、時間経過にともない速度は減少する。この初期の腐食/酸化プロセスは、遷移前(pre-transition)腐食と呼ばれる。一定の期間の後、腐食速度は、時間とともにほぼ線形増加する。この腐食/酸化段階は、遷移後(post-transition)腐食または急速腐食と呼ばれる。予想されるように、耐食性がより大きい合金は、遷移前及び遷移後の段階においてより低い腐食速度を呈する。
図6〜10は、360℃(680°F)の水腐食試験データを示す。図6〜10に示されるように、約554℃(1030°F)の中間焼鈍温度で処理した管の重量増加は、より高い中間焼鈍温度の場合よりも少なかった。更に、図7〜10中の合金X1、X4、X5及びX6の重量増加は、図6の標準ジルロの重量増加よりも少なかった。このように、合金の組成を変更し中間焼鈍温度を低くすると重量増加が少なくなるが、重量増加の減少は耐食性の増大と相関し、耐食性の増大は、本発明の改良された合金組成物及びより低い中間焼鈍温度と直接相関する。合金の化学配合は耐食性の増大と相関する。図6〜10に示される360℃(680°F)の水オートクレーブ試験からの重量増加は全て、遷移前の段階にある。中間焼鈍温度の低下による360℃(680°F)水オートクレーブの腐食重量増加における改善は図6〜10を見ると小さく見えるが、原子炉内におけるこれらZr−Nb合金の第2相粒子の析出と、薄い酸化物の厚さに起因する酸化物の低い伝導性による熱フィードバックとにより、原子炉内耐食性の改善は、360℃(680°F)の水オートクレーブデータが示すよりも高いと期待される。このような第2相粒子の析出は原子炉内でのみ生じ、オートクレーブ試験では生じない。
遷移後腐食に対する中間焼鈍温度の影響を評価するため、図11〜図15に示されるように、約427℃(800°F)水蒸気オートクレーブ試験を行った。遷移後腐食を起こすために十分な時間、試験を行った。遷移後腐食速度は、一般に、約80mg/cm2の重量増加の後に始まる。約554℃及び585℃(1030°F及び1085°F)の中間焼鈍温度を用いて、合金X1、X4、X5及び標準ジルロを処理した。約554℃及び585℃(1030°F及び1085°F)の中間焼鈍温度を用いて合金X6(最適ジルロ)の管を処理した。管を約110日間の間、約427℃(800°F)水蒸気オートクレーブ内に配置した。図11〜図15は、約554℃(1030°F)の中間焼鈍温度で処理した合金の遷移後の重量増加が、585℃または約596℃(1085°Fまたは1105°F)のより高い温度で処理した合金材料の場合よりも少ないことを示す。更に、図12〜図15の合金X1、X4、X5及びX6(最適ジルロ)の重量増加は、図11に示される従来の開示された標準ジルロの重量増加よりも少ない。従って、中間焼鈍温度を低くすると、安全面では被覆材またはグリッドが腐食から保護されることにより有意な利点が得られるため、また、コスト面では燃料集合体の交換をあまり頻繁に行なわなくてよいため、そして効率面では腐食がより少ない被覆材は燃料棒のエネルギーを冷却材により良く伝達するため、従来技術に対して実質的な改善となる。
520℃及び600℃(968°F及び1112°F)の中間焼鈍温度で標準ジルロ帯板を処理した。重量増加をある期間にわたって測定することによって、材料の耐食性試験をした。ここで重量増加は、主に、腐食プロセス中に生じる酸素の増加(重量増加に対する水素取り込みの寄与は比較的小さく、無視することができる)に起因する。520℃(968°F)の中間焼鈍温度及び600℃(1112°F)の最終焼鈍温度で低温帯板を処理した。600℃(1112°F)の中間焼鈍温度及び625℃(1157°F)の最終焼鈍温度で標準帯板を処理した。図16は、低温処理された材料が、高温処理された材料よりも腐食/酸化が有意に少ないことを示す。
本発明のジルコニウム合金は、新しい合金の組み合わせの化学組成によって優れた耐食性を提供する。この合金は、一般に、水系原子炉における(燃料ペレットを密閉する)被覆材及び(燃料棒間隔維持用)帯板に形成される。合金は、一般に、0.2〜1.5重量%のニオブ、0.01〜0.6重量%の鉄、及び、0.0〜0.8重量%の錫と、0.0〜0.5重量%のクロムと、0.0〜0.3重量%の銅と、0.0〜0.3重量%のバナジウムと、0.01〜0.1重量%のニッケルとからなる群の少なくとも1つの追加の合金元素を含む。合金の残余は、少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムである。不純物は、約900〜1500ppmの酸素を含有し得る。
本発明の第1実施例は、重量%で、約0.4〜1.5%のNb、0.05〜0.4%のSn、0.01〜0.1%のFe、0.02〜0.3%のCu、0.12〜0.3%のV、0.0〜0.5%のCr及び不純物を含む少なくとも97%のZr残余、を有するジルコニウム合金であり、以下では、合金X1と称する。この実施例及びこれに続く全ての実施例は、ニッケル、クロム、炭素、ケイ素、酸素などの追加のその他の構成元素を0.50重量%以下、好ましくは0.30重量%以下含むべきであり、残余はZrである。クロムは、任意で合金X1に添加される。クロムが合金X1に添加されると、合金は以下において合金X1+Crと称する。
合金X1を管に加工し、その腐食速度を、ジルロタイプ合金及びZr−Nb組成を含み、同様に管に加工された一連の合金の腐食速度と比較した。その結果が図4に示されている。図4は合金X1の炉内耐食性は標準ジルロに対して2.2倍増大していることを示している。合金X1の化学配合は原子炉内の耐食性については従来技術を大幅に改善する。
本発明の第2実施例は、重量%で、約0.6〜1.5%のNb、0.01〜0.1%のFe、0.02〜0.3%のCu、0.15〜0.35%のCr及び少なくとも97%のZrを有するジルコニウム合金であり、以下では合金X4と称する。図4は合金X4の炉内耐食性は標準ジルロに対して3.5倍増大していることを示している。合金X4の好ましい組成は、約1.0%のNb、約0.05%のFe、約0.25%のCr、約0.08%のCu及び少なくとも97%のZrである合金の重量%範囲を有する。
好ましい合金X4を管に加工し、その腐食速度を標準ジルロの腐食速度と比較した。合金X4の化学配合は、合金X1と同様に、原子炉内の耐食性については従来技術に対して大幅な改善を得る。
本発明の第3の実施例は、重量%で、約0.2〜1.5%のNb、0.05〜0.4%のSn、0.25〜0.45%のFe、0.15〜0.35%のCr、0.01〜0.1%のNi及び少なくとも97%のZrを有するジルコニウム合金であり、以下では、合金X5と表す。この組成は、炭素、ケイ素、酸素などの追加のその他の構成元素を0.5重量%以下、好ましくは0.3重量%以下で有するべきであり、残余はZrである。
合金X5の好ましい組成は、約0.7%のNb、約0.3%のSn、約0.35%のFe、約0.25%のCr、約0.05%のNi及び少なくとも97%のZrである合金の重量%値を有している。
合金X5の好ましい実施例を管に加工し、その腐食速度を、同様に管に加工された一連の合金の腐食速度と比較した。図4は合金X5の炉内耐食性は標準ジルロに対して3.0倍増大していることを示している。
合金X5の化学配合は原子炉内の耐食性については従来技術に対して大幅な改善を得る。
本発明のもう一つの実施例は、合金X6(「最適ジルロ」)で表される低錫ジルロ合金である。図4は合金X6の炉内耐食性は標準ジルロに対して1.5倍増大していることを示している。合金中の錫を少なくすると、耐食性が増大する。しかしながら、錫は原子炉内のクリープ強度を増大させ、錫の量が少なすぎると、合金の所望のクリープ強度を保持するのが困難になる。従って、この合金中の錫の最適量は、これらの2つのファクターの釣合いをとったものでなければならない。従って、この実施例は、重量%で、0.4〜1.5%のNb、0.1〜0.8%のSn、0.01〜0.6%のFe及び不純物を含む、少なくとも97%のZr残余を必須に含有する低錫合金であり、以下では合金X6と称する。合金X6の好ましい組成は、約1.0%のNb、約0.65%のSn、約0.1%のFe及び不純物を含む、少なくとも97%のZrの重量%範囲を有する。
他の合金元素で錫のクリープ耐性強化効果を代替させる場合には、錫を減少してもよい。合金X6(「最適ジルロ」)の第2の好ましい実施例は、一般に、同じ重量%の構成元素に0.05〜0.5%のCrを加えたものであり、以下では合金X6+Crと称す。合金X6+Crの好ましい実施例は、約1.0%のNb、約0.65%のSn、約0.1%のFe及び約0.2%のCrを有する。
合金X6は原子炉内の耐食性については従来技術に対して大幅な改善を得る。
溶接部耐食性 典型的な原子燃料集合体は多数の燃料棒を有する。各燃料棒において、端栓が溶接された被覆管内に原子燃料ペレットが配置され封止される。しかしながら、端栓と被覆材の溶接部は、溶接していない被覆材本体と比べると腐食し易く、その程度は、通常2倍である。
クロムを含有するジルコニウム合金は、溶接部の耐食性が大きい。従って、ジルコニウム合金中にクロムを添加すると、クロムを含有しない従来のジルコニウム合金よりも実質的な利点が得られる。
表4に示されるように、溶接部の腐食に対するその影響について多数の合金を試験した。84日間の360℃(680°F)水オートクレーブ試験において、帯板レーザ溶接部(laser strip welds)に対するその影響についていくつかの合金を試験した。これらの合金のうちのいくつかはクロムを有し、それ以外の合金は、意図的でない微量の場合を除いてクロムを含有しなかった。879日の360℃(680°F)水オートクレーブ試験において、磁気力溶接部より成る、更に他の合金管の溶接部を試験した。2つのオートクレーブ試験において配置した各溶接部試験片は、溶接部と、溶接部の両側の約6.35ミリメートル(約0.25インチ)の端栓及び管とを含んでいた。また、溶接部のない別の同じ長さの管試験片を試験に含めた。溶接部及び管試験片において重量増加データを収集した。重量増加データか、または試験片上の異なる位置における金属学的酸化物厚さ測定のいずれかから、非溶接部腐食に対する溶接部腐食の比率を測定した。
Figure 0005982474
表4に示されるように、クロムを含有しないジルコニウム合金は、基質金属に対する溶接部の腐食比が1.71またはそれより高かった。対照的に、クロムを含有するジルコニウム合金は、最大比が1.333またはそれより低かった。クロムの添加は、基質金属に対する溶接部の腐食比率を低下させる。従って、クロムの添加は、溶接部腐食を有意に低下させ、それにより原子燃料集合体の安全性、コスト及び効率が向上する。
基質金属の腐食と溶接部の腐食の差は、空孔濃度(vacancy concentration)の差によって説明することができる。溶接部領域は溶接中に高温に加熱され、基質材料よりも速い速度で冷える。温度の典型的な上昇過程において、金属内の空孔は、温度と共に指数関数的に増加する。温度上昇中に導入される原子空孔の小部分は、溶接部の冷却中に急冷するが、その結果、溶接部領域の空孔濃度がより高くなる。従って、空孔濃度は、非溶接部領域中の熱による影響を受けた領域よりも溶接部の方が高い。ジルコニウム合金の水側腐食は、空孔と酸素イオンの交換により生じると想定されるので、溶接部領域の空孔濃度が大きいと、空孔と酸素の交換が増加するため、空孔が合金化元素によりピンニングされなければ、溶接部領域における腐食が増大する。この交換を減少させると、溶接部の耐食性を改善することができる。βジルコニウム中においてクロムは高溶解度を有するため(約47%重量%)、クロムはβ相における空孔をピンニングするのに有効な固溶体元素であり、かくして、急冷された溶接部領域における酸素イオンと過飽和状態の空孔との交換に起因する腐食の拡大が抑えられる。
本発明の十分且つ完璧な説明を特許法の定めるところに従って行ったが、その思想または特許請求の範囲から逸脱することなく変更をなし得ることは理解されるべきである。例えば、中間焼鈍の時間は、本発明の思想を依然として保持しながら広く変更することができる。

Claims (22)

  1. 原子炉の高温環境で使用するための改善された耐食及び改善された耐クリープ特性の一方示すジルコニウム基合金の製造方法であって、
    (a)
    0.2 〜1.5重量%のニオブと、
    0.01〜0.6重量%の鉄と、
    0.0〜0.8重量%の錫と、
    0.0〜0.5重量%のクロムと、
    0.0〜0.3重量%の銅と、
    0.0〜0.3重量%のバナジウムと、
    0.0〜0.1重量%のニッケルと、
    少なくとも97重量%の、不純物を含む残部としてのジルコニウムと、
    を混合し、
    (b)当該混合物に対して、溶融、鍛造、焼入れ、圧延、及び焼鈍処理を施し、その後に、
    (c)当該混合物に対して、
    i)改善された耐食性を与えるPRXA(15〜20%RXA)、或いは、ii)改善された耐クリープ特性を与えるPRXA(80〜95%RXA)、のいずれか1つより選択される最終熱処理を施すことを特徴とする、ジルコニウム基合金の製造方法
  2. 前記合金は、PRXA(15〜20%RXA)の最終熱処理により炉内耐食特性が改善されていることを特徴とする、請求項1のジルコニウム合金の製造方法
  3. 前記合金は、PRXA(80〜95%RXA)の最終熱処理により炉内耐クリープ特性が改善されていることを特徴とする、請求項1のジルコニウム合金の製造方法
  4. 前記合金は、
    0.4 〜1.5重量%のニオブと、
    0.05〜0.4重量%の錫と、
    0.01〜0.1重量%の鉄と、
    0.02〜0.3重量%の銅と、
    0.12〜0.3重量%のバナジウムと、
    0.0 〜0.5重量%のクロムと、
    少なくとも97重量%の、不純物を含む残部としてのジルコニウムとから成るものであることを特徴とする、請求項1のジルコニウム合金の製造方法
  5. 前記合金は、
    1.0重量%のニオブと、
    0.3重量%の錫と、
    0.05重量%の鉄と、
    0.12重量%の銅と、
    0.18重量%のバナジウムと、
    少なくとも97重量%の、不純物を含む残部としてのジルコニウムとから成るものである請求項4のジルコニウム合金の製造方法
  6. 前記合金は、
    0.7 重量%のニオブと、
    0.3 重量%の錫と、
    0.05重量%の鉄と、
    0.12重量%の銅と、
    0.18重量%のバナジウムと、
    少なくとも97重量%の、不純物を含む残部としてのジルコニウムとから成るものである請求項4のジルコニウム合金の製造方法
  7. 前記合金は、PRXA(15〜20%RXA)の最終熱処理により炉内耐食特性が改善されていることを特徴とする、請求項4のジルコニウム合金の製造方法
  8. 前記合金は、PRXA(80〜95%RXA)の最終熱処理により炉内耐クリープ特性が改善されていることを特徴とする、請求項4のジルコニウム合金の製造方法
  9. 前記合金は、
    0.6 〜1.5重量%のニオブと、
    0.01〜0.1重量%の鉄と、
    0.02〜0.3重量%の銅と、
    0.15〜0.35重量%のクロムと、
    少なくとも97重量%の、不純物を含む残部としてのジルコニウムとから成るものであることを特徴とする、請求項1のジルコニウム合金の製造方法
  10. 前記合金は、
    1.0重量%のニオブと、
    0.05重量%の鉄と、
    0.08重量%の銅と、
    0.25重量%のクロムと、
    少なくとも97重量%の、不純物を含む残部としてのジルコニウムとから成るものである請求項9のジルコニウム合金の製造方法
  11. 前記合金は、PRXA(15〜20%RXA)の最終熱処理により炉内耐食特性が改善されていることを特徴とする、請求項9のジルコニウム合金の製造方法
  12. 前記合金は、PRXA(80〜95%RXA)の最終熱処理により炉内耐クリープ特性が改善されていることを特徴とする、請求項9のジルコニウム合金の製造方法
  13. 前記合金が、
    0.2 〜1.5 重量%のニオブと、
    0.05〜0.4 重量%の錫と、
    0.25〜0.45重量%の鉄と、
    0.15〜0.35重量%のクロムと、
    0.01〜0.1 重量%のニッケルと、
    少なくとも97重量%の、不純物を含む残部としてのジルコニウムとから成るものである請求項1のジルコニウム合金の製造方法
  14. 前記合金が、
    0.7 重量%のニオブと、
    0.3 重量%の錫と、
    0.35重量%の鉄と、
    0.25重量%のクロムと、
    0.05重量%のニッケルと、
    少なくとも97重量%の、不純物を含む残部としてのジルコニウムとから成るものである請求項13のジルコニウム合金の製造方法
  15. 前記合金は、PRXA(15〜20%RXA)の最終熱処理により炉内耐食特性が改善されていることを特徴とする、請求項13のジルコニウム合金の製造方法
  16. 前記合金は、PRXA(80〜95%RXA)の最終熱処理により炉内耐クリープ特性が改善されていることを特徴とする、請求項13のジルコニウム合金の製造方法
  17. 原子炉の高温環境で使用するためのジルコニウム合金の製造方法であって、
    (a)
    0.4〜 1.5重量%のニオブと、
    0.4〜 0.8重量%の錫と、
    0.05〜0.3重量%の鉄と、
    0.0〜 0.5重量%のクロムと、
    少なくとも97重量%の、不純物を含む残部としてのジルコニウムと、
    を混合し、
    (b)当該混合物に対して、溶融、鍛造、焼入れ、圧延、及び焼鈍処理を施し、その後に、
    (c)当該混合物に対して、
    i)改善された耐食性を与えるPRXA(15〜20%RXA)、或いは、ii)改善された耐クリープ特性を与えるPRXA(80〜95%RXA)、のいずれか1つより選択される最終熱処理を施すことを特徴とする、ジルコニウム合金の製造方法
  18. 前記合金が、
    0.4 〜1.5重量%のニオブと、
    0.6 〜0.7重量%の錫と、
    0.05〜0.3重量%の鉄と、
    少なくとも97重量%の、不純物を含む残部としてのジルコニウム残部とから成るものである請求項17のジルコニウム合金の製造方法
  19. 前記合金が、
    0.4 〜1.5重量%のニオブと、
    0.61〜0.69重量%の錫と、
    0.05〜0.3重量%の鉄と、
    少なくとも97重量%の、不純物を含む残部としてのジルコニウムとから成るものである請求項17のジルコニウム合金の製造方法
  20. 前記合金が、
    1.0 重量%のニオブと、
    0.65重量%の錫と、
    0.1 重量%の鉄と、
    少なくとも97重量%の、不純物を含む残部としてのジルコニウムとから成るものである請求項17のジルコニウム合金の製造方法
  21. 前記合金がさらに、0.05〜0.5重量%のクロム含む請求項17のジルコニウム合金の製造方法
  22. 前記合金が、
    1.0 重量%のニオブと、
    0.65重量%の錫と、
    0.1 重量%の鉄と、
    0.2 重量%のクロムと、
    少なくとも97重量%の、不純物を含む残部としてのジルコニウムとから成るものである請求項17のジルコニウム合金の製造方法
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