JP5979974B2 - スクロール圧縮機およびその設計方法 - Google Patents
スクロール圧縮機およびその設計方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5979974B2 JP5979974B2 JP2012114622A JP2012114622A JP5979974B2 JP 5979974 B2 JP5979974 B2 JP 5979974B2 JP 2012114622 A JP2012114622 A JP 2012114622A JP 2012114622 A JP2012114622 A JP 2012114622A JP 5979974 B2 JP5979974 B2 JP 5979974B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- stage
- outer peripheral
- section
- fixed
- inner peripheral
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Rotary Pumps (AREA)
Description
即ち、本発明に係るスクロール圧縮機は、固定端板のベース面に固定渦巻ラップが形成された固定スクロール部材と、旋回端板のベース面に旋回渦巻ラップが形成された旋回スクロール部材とが互いに対向して噛み合わされ、前記旋回スクロール部材を、その自転を規制しつつ前記固定スクロール部材に対し公転旋回させることにより、前記固定渦巻ラップと前記旋回渦巻ラップとの間に画成される圧縮空間の内容積を、その渦巻形状の外周側から内周側に向かって漸次減少させて該圧縮空間内に吸入した冷媒ガスを圧縮して吐出するように構成され、前記固定端板および前記旋回端板の前記ベース面は、その高さが前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの渦巻方向に沿って外周側から内周側に向かってステップ状に高くなるように、外周段と、少なくとも1つの中間段と、内周段とを有し、前記固定渦巻ラップと前記旋回渦巻ラップの先端面には、相対する前記外周段と前記中間段と前記内周段の高さに合わせて高さがステップ状に変化する外周側区間と中間区間と内周側区間とが形成され、前記外周側区間と前記内周側区間とにチップシールが設けられ、前記中間区間に前記チップシールが設けられていないスクロール圧縮機において、前記外周段と前記外周側区間との間のチップ隙間をδout、前記中間段と前記中間区間との間のチップ隙間をδmid、前記内周段と前記内周側区間との間のチップ隙間をδinとした場合に、前記各チップ隙間δout,δmid,δinの関係が、δmid≦δout<δinとなるように前記各チップ隙間δout、δmid、δinが設定されていることを特徴とする。
アブレイダブルコーティングは、面積の小さい中間区間の先端面にのみ施され、外周側区間と内周側区間の先端面には施されないため、このアブレイダブルコーティングが端板の中間段と摺動して摩耗しても、その摩耗粉による冷媒経路の汚染(コンタミネーション)を最小限に留めることができる。
まず、本発明の第1実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るスクロール圧縮機の概略構成を示す縦断面図である。このスクロール圧縮機1は、例えば車両用空気調和機に用いられるものであって、圧縮機を駆動する電動機と、この電動機を制御するインバータとが一体に設けられたものである。
図2〜図5に示すように、固定端板211のベース面211aは、その高さが固定渦巻ラップ212の渦巻方向に沿って外周側から内周側に向かって段階的に高くなるように、外周段211outと、中間段211midと、内周段211inとを有している。つまり、ベース面211aの高さが、外周段211out→中間段211mid→内周段211inの順にステップ状に高くなっている。その段差寸法は例えば各段5mm程度である。
δmid≦δout<δin[mm]
となるように、各チップ隙間δout,δmid,δinの寸法が設定されている。
δmidの数値は、固定スクロール部材21と旋回スクロール部材23が高温化して最大に熱膨張した時でも互いに接触しない寸法に設定しなければならない。因みに、固定スクロール部材21と旋回スクロール部材23の熱膨張時には、その各々の中央部の膨張量が最も大きくなり、外周部の膨張量が最も小さくなる。このように熱膨張した時に、チップ隙間δmidが最小になるように予め設定することが望ましい。
冷間時における各チップ隙間δout,δmid,δinの具体的な数値としては、δmidとして0.05mm、δoutとして0.07mm、δinとして0.10mmを例示することができる。
δoutはδmidよりも大きいことが好ましいが、δmidと同等であってもよい。
次に、本発明の第2実施形態について、図7を参照して説明する。
この図7に示す構成では、図6に示す中間段211midおよび中間区間232midの組が、それぞれ複数組、例えば2組ずつ設けられて、中間段211mid1,211mid2と中間区間232mid1,232mid2となっており、その各々のチップ隙間が、δmid1,δmid2となっている。その他の部分の構成は図6と同様である。
δmid1≦δmid2≦δmidn≦δout<δin[mm]
となるように、各チップ隙間δmid1,δmid2,…δmidnの寸法が設定されている。
次に、本発明の第3実施形態について、図8を参照して説明する。
この図8に示す構成では、旋回スクロール部材23(旋回渦巻ラップ232)の中間区間232midの先端面に、アブレイダブルコーティング48が施されている点以外は、図6に示した構成と同様である。このアブレイダブルコーティング48は、固定スクロール部材21側の固定渦巻ラップ212(図6には非図示)の中間区間212midの先端面にも施されている。その他の部分にアブレイダブルコーティング48は施されていない。
11 スクロール型の圧縮機構
12 電動機
21 固定スクロール部材
211 固定端板
211a ベース面
211out 外周段
211mid 中間段
211in 内周段
212 固定渦巻ラップ
212a 先端面
212out 外周側区間
212mid 中間区間
212in 内周側区間
23 旋回スクロール部材
231 旋回端板
231a ベース面
231out 外周段
231mid 中間段
231in 内周段
232 旋回渦巻ラップ
232a 先端面
232out 外周側区間
232mid 中間区間
232in 内周側区間
43 圧縮空間
45 チップシール
48 アブレイダブルコーティング
δout,δmid,δmid1,δmid2,δin チップ隙間
Claims (5)
- 固定端板のベース面に固定渦巻ラップが形成された固定スクロール部材と、旋回端板のベース面に旋回渦巻ラップが形成された旋回スクロール部材とが互いに対向して噛み合わされ、
前記旋回スクロール部材を、その自転を規制しつつ前記固定スクロール部材に対し公転旋回させることにより、前記固定渦巻ラップと前記旋回渦巻ラップとの間に画成される圧縮空間の内容積を、その渦巻形状の外周側から内周側に向かって漸次減少させて該圧縮空間内に吸入した冷媒ガスを圧縮して吐出するように構成され、
前記固定端板および前記旋回端板の前記ベース面は、その高さが前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの渦巻方向に沿って外周側から内周側に向かってステップ状に高くなるように、外周段と、少なくとも1つの中間段と、内周段とを有し、
前記固定渦巻ラップと前記旋回渦巻ラップの先端面には、相対する前記外周段と前記中間段と前記内周段の高さに合わせて高さがステップ状に変化する外周側区間と中間区間と内周側区間とが形成され、
前記外周側区間と前記内周側区間とにチップシールが設けられ、前記中間区間に前記チップシールが設けられていないスクロール圧縮機において、
前記外周段と前記外周側区間との間のチップ隙間をδout、
前記中間段と前記中間区間との間のチップ隙間をδmid、
前記内周段と前記内周側区間との間のチップ隙間をδin
とした場合に、前記各チップ隙間δout,δmid,δinの関係が、
δmid≦δout<δin
となるように前記各チップ隙間δout,δmid,δinが設定されていることを特徴とするスクロール圧縮機。 - 前記中間段と前記中間区間とが複数組ある場合には、その各々の組の前記チップ隙間を、その渦巻方向の外周側から順に、δmid1,δmid2,…δmidnとした場合に、前記各チップ隙間δout,δmid1,δmid2,…δmidn,δinの関係が、
δmid1≦δmid2≦δmidn≦δout<δin
となるように前記各チップ隙間δmid1,δmid2,…δmidnが設定されていることを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。 - 前記中間区間の先端面、および前記中間段の少なくとも一方にアブレイダブルコーティングが施されたことを特徴とする請求項1または2に記載のスクロール圧縮機。
- 固定端板のベース面に固定渦巻ラップが形成された固定スクロール部材と、旋回端板のベース面に旋回渦巻ラップが形成された旋回スクロール部材とが互いに対向して噛み合わされ、
前記旋回スクロール部材を、その自転を規制しつつ前記固定スクロール部材に対し公転旋回させることにより、前記固定渦巻ラップと前記旋回渦巻ラップとの間に画成される圧縮空間の内容積を、その渦巻形状の外周側から内周側に向かって漸次減少させて該圧縮空間内に吸入した冷媒ガスを圧縮して吐出するように構成され、
前記固定端板および前記旋回端板の前記ベース面は、その高さが前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの渦巻方向に沿って外周側から内周側に向かって段階的に高くなるように、外周段と、少なくとも1つの中間段と、内周段とを有し、
前記固定渦巻ラップと前記旋回渦巻ラップの先端面には、相対する前記外周段と前記中間段と前記内周段の高さに合わせて高さがステップ状に変化する外周側区間と中間区間と内周側区間とが形成され、
前記外周側区間と前記内周側区間とにチップシールが設けられ、前記中間区間に前記チップシールが設けられていないスクロール圧縮機の設計方法において、
前記外周段と前記外周側区間との間のチップ隙間をδout、
前記中間段と前記中間区間との間のチップ隙間をδmid、
前記内周段と前記内周側区間との間のチップ隙間をδin
とした場合に、前記各チップ隙間δout,δmid,δinの関係が、
δmid≦δout<δin
となるように前記各チップ隙間δout、δmid、δinを設定することを特徴とするスクロール圧縮機の設計方法。 - 前記チップ隙間δmidの寸法公差を、前記チップ隙間δoutおよび前記チップ隙間δinの寸法公差以下に設定することを特徴とする請求項4に記載のスクロール圧縮機の設計方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012114622A JP5979974B2 (ja) | 2012-05-18 | 2012-05-18 | スクロール圧縮機およびその設計方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012114622A JP5979974B2 (ja) | 2012-05-18 | 2012-05-18 | スクロール圧縮機およびその設計方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013241862A JP2013241862A (ja) | 2013-12-05 |
JP5979974B2 true JP5979974B2 (ja) | 2016-08-31 |
Family
ID=49842975
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012114622A Active JP5979974B2 (ja) | 2012-05-18 | 2012-05-18 | スクロール圧縮機およびその設計方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5979974B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6442171B2 (ja) | 2014-06-27 | 2018-12-19 | 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 | スクロール圧縮機 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0828461A (ja) * | 1994-07-11 | 1996-01-30 | Toshiba Corp | スクロール膨張機 |
JP2002364561A (ja) * | 2001-06-04 | 2002-12-18 | Hitachi Ltd | スクロール式流体機械 |
JP4365807B2 (ja) * | 2005-06-10 | 2009-11-18 | 三菱重工業株式会社 | スクロール圧縮機 |
JP5166803B2 (ja) * | 2007-09-13 | 2013-03-21 | 三菱重工業株式会社 | スクロール圧縮機 |
-
2012
- 2012-05-18 JP JP2012114622A patent/JP5979974B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013241862A (ja) | 2013-12-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3173253B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
US10550842B2 (en) | Epitrochoidal type compressor | |
WO2007000854A1 (ja) | 流体機械及び冷凍サイクル装置 | |
JP2011027076A (ja) | スクロール圧縮機 | |
EP3109476B1 (en) | Scroll compressor | |
US11939977B2 (en) | Scroll compressor including fixed and orbiting scroll having stepped portions and a surface hardened treatment | |
JP6053349B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP2009074461A (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP2008514865A (ja) | スクリュー圧縮機シール | |
JP2001323881A (ja) | 圧縮機 | |
JP5178612B2 (ja) | スクリュー圧縮機 | |
JP6906887B2 (ja) | スクロール流体機械 | |
US11401937B2 (en) | Scroll compressor having wear preventing member located between key portion of orbiting scroll and key of Oldham ring | |
JP2011174453A (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP5979974B2 (ja) | スクロール圧縮機およびその設計方法 | |
JP2004028017A (ja) | スクロール型圧縮機 | |
JP6118702B2 (ja) | スクロール圧縮機および冷凍機器 | |
JP7233935B2 (ja) | スクロール型流体機械 | |
WO2019043741A1 (ja) | 圧縮機 | |
JP7246479B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
JPH10259701A (ja) | 容積型流体機械 | |
JP2017015000A (ja) | スクロール型流体機械 | |
JP2008121490A (ja) | 回転式圧縮機 | |
JP2016148297A (ja) | 圧縮機 | |
JP7308986B2 (ja) | スクロール圧縮機および冷凍サイクル装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141212 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151013 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20151015 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151214 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160628 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160726 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5979974 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |