JP6053349B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、スクロール圧縮機に係り、特に固定スクロール部材と旋回スクロール部材に段差が設けられたスクロール圧縮機に関するものである。
空調装置等に用いられている一般的なスクロール圧縮機では、金属製のハウジングの内部に固定スクロール部材と旋回スクロール部材とが収容され、エンジンまたは電動機の動力により、旋回スクロール部材を、その自転を規制しつつ固定スクロール部材に対して公転旋回させることにより、これら両スクロール部材間に画成される圧縮空間の内部に冷媒ガスを吸入し、該圧縮空間の容積を漸次減少させることにより冷媒ガスを圧縮し、この圧縮冷媒ガスを空調装置等の閉ループ流路中に吐出して循環させるように構成されている。
このようなスクロール圧縮機において、特許文献1に開示されているように、圧縮機自体を大型化することなく圧縮比を高めて圧縮能力を向上させるべく、固定スクロール部材と旋回スクロール部材の端板のベース面に1段階の段付形状を付与するとともに、このベース面の段付き形状に対応して、固定スクロール部材の固定渦巻ラップと旋回スクロール部材の旋回渦巻ラップの先端面にも1段階の段付形状を付与し、これによって圧縮空間の容積をスラスト方向およびラジアル方向の両方向から減少させるようにして圧縮能力を向上させたスクロール圧縮機が実用化されている。
ところが、上記構成のスクロール圧縮機においては、固定渦巻ラップと旋回渦巻ラップの先端面に大きなステップ状の段差が形成されるため、この段差部の根元に曲げ応力が集中しやすくなり、渦巻ラップの段差部が折損してしまう懸念があった。そこで、特許文献2に開示されているように、この段差部を2段階に高さが変化する段差とすることによって、1段階あたりの段差高さを小さくし、上述の応力集中を回避して渦巻ラップの折損を防止したスクロール圧縮機がある。
特許第4365807号公報 特開2009−68412号公報
上記のように、固定渦巻ラップおよび旋回渦巻ラップの先端面に高さが2段階に変化する段差を設けた場合、渦巻ラップの先端面には、2つの段差を境に、渦巻方向の外周側の区間をなす外周側区間と、中間の区間をなす中間区間と、内周側の区間をなす内周側区間とが形成される。
通常、外周側区間、中間区間、内周側区間の渦巻長さは任意に設定することができるが、ラップ強度条件と冷媒ガスの押しのけ量確保の観点から、外周側区間と内周側区間の渦巻長さを長く取ることが効率面で有利であり、一般的である。このため、必然的に中間区間が短く設定される傾向となる。その結果、固定渦巻ラップおよび旋回渦巻ラップの先端面に設けられる、冷媒ガスの圧縮漏れを防止するためのチップシールを中間区間に設けられなくなる。その理由は下記の通りである。
即ち、チップシールの先端は、対面するベース面に押し付けられて摺動するが、この時にチップシールがベース面の段付き部を跨いでしまうと、チップシールが破損してしまうため、段付き部の根元から旋回スクロール部材の旋回直径分を除いた範囲にはチップシールを設置することができず、この範囲を差し引くと、中間区間に設けるべきチップシールの長さが極端に短縮されてしまい、これによりチップシールの安定性が低下してしまうためである。
しかしながら、このように中間区間にチップシールが設けられていないため、中間区間からの圧縮漏れが起こりやすく、前述のように渦巻ラップの折損を防止できる反面、圧縮機としての性能低下を招来していた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、固定スクロール部材と旋回スクロール部材の渦巻ラップに少なくとも2段階の段差部が付与されたスクロール圧縮機において、固定渦巻ラップおよび旋回渦巻ラップの中間区間と中間段との間からの圧縮冷媒ガスの漏洩を防止して圧縮性能を高めることのできるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
即ち、本発明に係るスクロール圧縮機は、固定端板のベース面に固定渦巻ラップが形成された固定スクロール部材と、旋回端板のベース面に旋回渦巻ラップが形成された旋回スクロール部材とが互いに対向して噛み合わされ、前記固定端板および前記旋回端板の前記ベース面は、その高さが前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの渦巻方向に沿って外周側から内周側に向かってステップ状に高くなるように、外周段と、少なくとも1つの中間段と、内周段とを有し、前記固定渦巻ラップと前記旋回渦巻ラップの先端面には、相対する前記外周段と前記中間段と前記内周段の高さに合わせて高さがステップ状に変化する外周側区間と中間区間と内周側区間とが形成されたスクロール圧縮機において、前記中間段または前記中間区間の少なくとも一方に、前記固定スクロール部材と前記旋回スクロール部材との間に供給される潤滑油を保持する潤滑油保持凹部が形成され、前記中間段または前記中間区間の、単位面積あたりの前記潤滑油保持凹部の陥没面積の割合が、前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの渦巻方向の内周側から外周側に向かって大きくなっていることを特徴とする。
具体的には、渦巻方向の内周側から外周側に向かって、微小ディンプルの配置間隔を小さくして数を増やしたり、1個あたりの直径を大きくしたり、微細溝の本数を増やすこと等が考えられる。
上記の構成によれば、固定渦巻ラップと旋回渦巻ラップの中間段または中間区間の少なくとも一方に形成された潤滑油保持凹部によって、冷媒ガスに混合された潤滑油が保持され、中間段と中間区間との間における保油性が高められる。このため、潤滑油のシール作用により、前述したようにチップシールを設置できない中間段と中間区間との間からの圧縮冷媒ガスの漏洩が効果的に防止される。したがって、圧縮性能を高めることができる。
しかも、渦巻方向の内周側の領域においては、圧縮された高圧な冷媒ガスが、微小ディンプルや微細溝を伝わることにより固定渦巻ラップおよび旋回渦巻ラップを横断して直径方向の外側(低圧側)に漏洩しようとしても、この内周側の領域では微小ディンプルまたは微細溝の単位面積当たりの陥没面積の割合が小さいために漏洩しにくくなる。したがって、中間段と中間区間との間の、特に渦巻方向の内周側における圧縮冷媒ガスの漏洩を防止することができる。
また、本発明に係るスクロール圧縮機は、固定端板のベース面に固定渦巻ラップが形成された固定スクロール部材と、旋回端板のベース面に旋回渦巻ラップが形成された旋回スクロール部材とが互いに対向して噛み合わされ、前記固定端板および前記旋回端板の前記ベース面は、その高さが前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの渦巻方向に沿って外周側から内周側に向かってステップ状に高くなるように、外周段と、少なくとも1つの中間段と、内周段とを有し、前記固定渦巻ラップと前記旋回渦巻ラップの先端面には、相対する前記外周段と前記中間段と前記内周段の高さに合わせて高さがステップ状に変化する外周側区間と中間区間と内周側区間とが形成されたスクロール圧縮機において、前記中間段または前記中間区間の少なくとも一方に、前記固定スクロール部材と前記旋回スクロール部材との間に供給される潤滑油を保持する潤滑油保持凹部が形成され、前記潤滑油保持凹部の深さが、前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの渦巻方向の内周側から外周側に向かって深くなっていることを特徴とする。
上記の構成によれば、渦巻方向の内周側の領域においては、圧縮された高圧な冷媒ガスが、微小ディンプルや微細溝を伝わることにより固定渦巻ラップおよび旋回渦巻ラップを横断して直径方向の外側(低圧側)に漏洩しようとしても、この内周側の領域では微小ディンプルまたは微細溝の深さが浅いために漏洩しにくくなる。したがって、中間段と中間区間との間の、特に渦巻方向の内周側における圧縮冷媒ガスの漏洩を防止することができる。
上記構成においては、前記潤滑油保持凹部を、前記中間段または前記中間区間に形成された複数の微小ディンプルとしてもよい。
また、上記構成においては、前記潤滑油保持凹部を、前記中間段または前記中間区間に形成された少なくとも1本の微細溝としてもよい。
上記の各構成によれば、中間段または中間区間の少なくとも一方に形成された複数の微小ディンプル、または少なくとも1本の微細溝により、冷媒ガスに混合された潤滑油が中間段または中間区間の面に良好に保持され、中間段と中間区間との間における保油性が高められる。したがって、圧縮冷媒ガスの漏洩を防止することができる。
さらに、前記微小ディンプルの列の長手方向、および前記微細溝の長手方向は、前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの渦巻方向に沿っていることが望ましい。
上記の構成によれば、前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの直径方向内側で圧縮された冷媒ガスが、微小ディンプルの列や微細溝を通って圧力の低い直径方向外側に漏洩してしまうことが無くなり、これによって圧縮冷媒ガスの漏洩を防止することができる。
また、上記構成において、前記中間段に形成された前記潤滑油保持凹部は、その非形成領域の径方向寸法が、前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの厚み幅より小さいことが望ましい。
上記構成によれば、中間段の全体幅のどの位置に固定渦巻ラップよび旋回渦巻ラップが位置していても、固定渦巻ラップおよび旋回渦巻ラップの中間区間が、中間段に形成された潤滑油保持凹部に重なることができ、これによって中間段と中間区間との間に潤滑油保持凹部が存在しない状態が無くなり、中間段と中間区間との間における保油性を維持して圧縮冷媒ガスの漏洩を防止することができる。
また、前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの中心軸線が鉛直方向に沿う縦型のスクロール圧縮機の場合は、前記潤滑油保持凹部、重力方向下側に位置する前記中間段または前記中間区間の少なくとも一方に形成されていることが望ましい。
上記構成によれば、重力の作用によって潤滑油は重力方向下側に位置する中間段と中間区間との間に溜まりやすいため、この重力方向下側に位置する中間段または中間区間の少なくとも一方に潤滑油保持凹部を形成することにより、中間段と中間区間との間における保油性を維持して圧縮冷媒ガスの漏洩を防止することができる。
また、上記構成において、潤滑油保持凹部の上硬質被膜コーティング層が形成されていてもよい。
さらに、上記構成において、潤滑油保持凹部の上固体潤滑被膜コーティング層が形成されていてもよい。
潤滑油保持凹部の上から硬質被膜をコーティングした場合には、潤滑油保持凹部が形成される面の表面硬度が高められて摩擦係数に優れ、耐摩擦性が向上するため、潤滑油保持凹部を形成したことによる保油性の向上と相まって、圧縮冷媒ガスの漏洩を防止し、圧縮性能を高めることができる。硬質被膜の例としてはDLC被膜を挙げられる。
潤滑油保持凹部の上から固体潤滑被膜をコーティングした場合には、潤滑油保持凹部が形成される面の潤滑性が高められるため、潤滑油保持凹部を形成したことによる保油性の向上と相まって、圧縮冷媒ガスの漏洩を防止し、圧縮性能を高めることができる。また、チップ隙間が接触した場合における摩擦損失を減少させることができる。固体潤滑被膜の例としては二硫化モリブデン被膜を挙げられる。
以上のように、本発明に係るスクロール圧縮機によれば、固定スクロール部材と旋回スクロール部材の渦巻ラップに少なくとも2段階の段差部が付与されたスクロール圧縮機において、固定渦巻ラップおよび旋回渦巻ラップの中間区間と中間段との間からの圧縮冷媒ガスの漏洩を防止して圧縮性能を高めることができる。
本発明の実施形態に係るスクロール圧縮機の概略構成を示す縦断面図である。 (A)は図1に示す固定スクロール部材を拡大し、かつ、図3のII-II線に沿って切断した固定スクロール部材の縦断面図であり、(B)は同じく旋回スクロール部材の縦断面図である。 図2(A),(B)のIII矢視による固定スクロール部材および旋回スクロール部材の正面図である。 固定スクロール部材の斜視図である。 旋回スクロール部材の斜視図である。 固定スクロール部材と旋回スクロール部材との間のチップ隙間を示す拡大縦断面図である。 図3のVII部を拡大して潤滑油保持凹部の第1実施形態を示す図である。 潤滑油保持凹部の第2実施形態を示す図である。 潤滑油保持凹部の第3実施形態を示す図である。 潤滑油保持凹部の第4実施形態を示す図である。 潤滑油保持凹部の第5実施形態を示す図である。 潤滑油保持凹部の第6実施形態を示す図である。 潤滑油保持凹部の第7実施形態を示す図である。 潤滑油保持凹部の第8実施形態を示す図である。 潤滑油保持凹部の第9実施形態を示す図である。 潤滑油保持凹部の第10実施形態を示す図である。 潤滑油保持凹部の第11実施形態を示す図である。 潤滑油保持凹部の第12実施形態を示す図である。 潤滑油保持凹部の参考実施形態を示す図である。
以下に、本発明に係るスクロール圧縮機の複数の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係るスクロール圧縮機の概略構成を示す縦断面図である。このスクロール圧縮機1は、例えば車両用空気調和機に用いられるものであって、圧縮機を駆動する電動機と、この電動機を制御するインバータとが一体に設けられたものである。
スクロール圧縮機1の外殻をなすアルミニウム合金製のハウジング2は、圧縮機構側ハウジング3と電動機側ハウジング4とを、その間に隔壁部材5を挟んでボルト6により締め付け固定して構成されている。隔壁部材5は、圧縮機構側ハウジング3と電動機側ハウジング4との間を隔てる部材であり、両側の部屋を連通させる複数の吸気口5aが設けられている。電動機側ハウジング4の上部にはインバータボックス7が一体に形成され、その内部にインバータ8が設置されている。
圧縮機構側ハウジング3内にはスクロール型の圧縮機構11が組み込まれ、電動機側ハウジング4内には電動機12が組み込まれ、この圧縮機構11と電動機12とが、主軸14を介して同軸状に連結されて一体化されている。主軸14は、その前端付近が、隔壁部材5に圧入されたメインベアリング18に軸支され、後端が、電動機側ハウジング4の後端面に圧入されたサブベアリング19に軸支されている。また、電動機側ハウジング4内には、電動機12を構成するステータ15およびロータ16が組み込まれており、ステータ15は電動機側ハウジング4の内周面に固定され、ロータ16は主軸14の中間部に回転一体に設けられている。
一方、圧縮機構11は、固定スクロール部材21と旋回スクロール部材23とを備えている。図2〜図5にも示すように、固定スクロール部材21は、その固定端板211のベース面211aに渦巻き状の固定渦巻ラップ212が一体に立設された構成であり、旋回スクロール部材23は、固定スクロール部材21と同様に、その旋回端板231のベース面231aに渦巻き状の旋回渦巻ラップ232が一体に立設された構成である。固定渦巻ラップ212と旋回渦巻ラップ232の渦巻形状は実質的に同一である。なお、固定スクロール部材21の固定端板211は、複数のボルト24等によって圧縮機構側ハウジング3の内部端面に固定されている。
旋回スクロール部材23は、その旋回端板231の背面が隔壁部材5のスラスト面5b(図1参照)に摺動自在に当接し、該スラスト面5bと固定スクロール部材21とに挟まれて軸方向への移動を規制されながら圧縮機構側ハウジング3内に保持されている。さらに、旋回スクロール部材23は、その旋回渦巻ラップ232を固定スクロール部材21の固定渦巻ラップ212に噛み合わせた状態で、固定スクロール部材21に対して相互に公転旋回半径だけ偏心し、かつ180°位相をずらした状態で組み付けられている。
主軸14の先端付近には、先述のメインベアリング18に圧入される一段径の大きなジャーナル部14aが形成されている。このジャーナル部14aの前面には主軸14の軸心に対して偏心しているクランクピン14bが突設されており、このクランクピン14bが、ドライブブッシュ31とドライブベアリング32とを介して、旋回スクロール部材23(旋回端板231)の背面側に一体形成されたドライブボス234に回動自在に挿入されている。なお、ドライブブッシュ31には、旋回スクロール部材23に与えられたアンバランス量に起因する振動を打ち消すためのバランスウェイト33が取り付けられている。
さらに、旋回スクロール部材23は、その旋回端板231と、隔壁部材5のスラスト面5bとの間に設けられた公知の自転規制機構35(オルダム接手)によって、隔壁部材5に対して上下方向および左右方向にスライドすることはできるが、隔壁部材5に対して回転(自転)することは阻止されている。そして、旋回スクロール部材23は、隔壁部材5に圧縮機構側ハウジング3を介して固定されている固定スクロール部材21に対し、周方向に同じ向きを保ったままで公転旋回運動できるように支持されている。
固定スクロール部材21の固定端板211には、吐出ポート37と、これを開閉するリード弁タイプの吐出弁38が設けられている。また、固定端板211と圧縮機構側ハウジング3との間には吐出チャンバー40が画成されている。さらに、圧縮機構側ハウジング3には吐出チャンバー40を外部の配管部材に連結するための吐出口41が設けられている。
そして、固定スクロール部材21の固定渦巻ラップ212の先端面212aが旋回スクロール部材23の旋回端板231(ベース面231a)に当接し、旋回スクロール部材23の旋回渦巻ラップ232の先端面232aが固定スクロール部材21の固定端板211(ベース面211a)に当接することにより、固定端板211(211a)および旋回端板231(231a)と、固定渦巻ラップ212および旋回渦巻ラップ232とに囲まれて、対向する一対の気密的な圧縮空間43が形成される。
固定渦巻ラップ212および旋回渦巻ラップ232の先端面212a,232aにはシール嵌合溝が形成され、ここにチップシール45が嵌合されている(図2〜図5参照)。チップシール45は、対向する固定端板211のベース面211aまたは旋回端板231のベース面231aに圧接されながら摺動し、圧縮空間43の圧縮漏れを防止するシール部材であり、例えばシール嵌合溝の底面に開設されて圧縮空間43に連通する図示しない小孔から圧縮空間43内の圧力を供給されることによって対向するベース面211aまたは231aに押し付けられてシール作用を発揮するようになっている。
このように構成されたスクロール圧縮機1において、電動機12が作動して主軸14が回転すると、この回転がクランクピン14bとドライブブッシュ31とドライブベアリング32を経て旋回スクロール部材23を駆動し、旋回スクロール部材23は自転規制機構35の作用により自転せずに固定スクロール部材21に対して公転旋回運動する。これにより、固定スクロール部材21の固定渦巻ラップ212と旋回スクロール部材23の旋回渦巻ラップ232との間に画成された一対の圧縮空間43の容積がスムーズに増減して、吸気、圧縮、排気行程が連続的に行われる。
このため、電動機側ハウジング4の端部に設けられた図示しない冷媒ガス吸入口から低圧な気相状の冷媒ガスが吸入され、この冷媒ガスが電動機側ハウジング4内を流通しながら高熱を発するインバータ8や電動機12を冷却した後に、隔壁部材5の吸気口5aを経て圧縮機構側ハウジング3内に流入する。
圧縮機構側ハウジング3内に流入した冷媒ガスは圧縮空間43に吸い込まれ、圧縮空間43の内容積が、その渦巻形状の外周側から内周側に向かって漸次減少することにより圧縮され、高圧な液相状になって固定端板211の吐出ポート37に設けられた吐出弁38を押し開いて吐出チャンバー40に入り、さらに吐出口41から図示しない空調装置に供給される。
冷媒ガスには潤滑油が混合されており、この潤滑油がミスト状になってハウジング2内に充満し、電動機側ハウジング4内では、メインベアリング18、サブベアリング19等が潤滑され、圧縮機構側ハウジング3内では、精密に組み合わされた固定スクロール部材21と旋回スクロール部材23との間や、クランクピン14b、ドライブブッシュ31、ドライブベアリング32、自転規制機構35等が潤滑される。
図2〜図5に示すように、固定端板211のベース面211aは、その高さが固定渦巻ラップ212の渦巻方向に沿って外周側から内周側に向かって段階的に高くなるように、外周段211outと、中間段211midと、内周段211inとを有している。つまり、ベース面211aの高さが、外周段211out→中間段211mid→内周段211inの順にステップ状に高くなっている。その段差寸法は例えば各段5mm程度である。
同様に、旋回端板231のベース面231aも、その高さが旋回渦巻ラップ232の渦巻方向に沿って外周側から内周側に向かって段階的に高くなるように、外周段231outと、中間段231midと、内周段231inとを有している。したがって、ベース面231aの高さが、外周段231out→中間段231mid→内周段231inの順にステップ状に高くなっている。その段差寸法は固定端板211における段差寸法と同一である。
一方、固定渦巻ラップ212の先端面212a(旋回スクロール部材23のベース面231aと摺動する面)には、相対する旋回端板231のベース面231aの外周段231outと中間段231midと内周段231inの段差寸法に合わせて高さが段階的に変化する外周側区間212outと中間区間212midと内周側区間212inとが形成されている。つまり、固定渦巻ラップ212の高さが、外周側区間212out→中間区間212mid→内周側区間212inの順にステップ状に低くなっている。
同様に、旋回渦巻ラップ232の先端面232a(固定スクロール部材21のベース面211aと摺動する面)にも、相対する固定端板211のベース面211aの外周段211outと中間段211midと内周段211inの段差寸法に合わせて高さが段階的に変化する外周側区間232outと中間区間232midと内周側区間232inが形成されている。したがって、旋回渦巻ラップ232の高さが、外周側区間232out→中間区間232mid→内周側区間232inの順にステップ状に低くなっている。
図3に示すように、固定スクロール部材21および旋回スクロール部材23の中心点Oを挟んで、中間段211midおよび231midと、中間区間212midおよび232midとが、互いに正反対(180°)の位置に来るようにレイアウトされている(図4、図5も参照)。
また、中間段211mid,231midと、中間区間212mid,232midの周方向の長さは、他の段および区間よりも格段に短く設定されている。具体的には、例えば固定スクロール部材21および旋回スクロール部材23の外径寸法が120mm程度である場合に、中間段211mid,231midおよび中間区間212mid,232midの長さは10〜20mm程度とされ、その分、他の段および区間の長さが伸ばされている。
これにより、外周側区間212out,232out、内周側区間212in,232inに設けられるチップシール45に長い角度長が付与されて安定性(シール性)が高められており、その分、長さの短い中間区間212mid,232midにはチップシール45が設けられない構成となっている。
固定スクロール部材21と旋回スクロール部材23が噛み合わされると、固定端板211の外周段211outと中間段211midと内周段211inに、それぞれ旋回渦巻ラップ232の外周側区間232outと中間区間232midと内周側区間232inが当接する。また、旋回端板231の外周段231outと中間段231midと内周段231inに、それぞれ固定渦巻ラップ212の外周側区間212outと中間区間212midと内周側区間212inが当接する。これにより、一対の圧縮空間43(図1参照)が気密的に画成される。
圧縮空間43の高さ、即ちスラスト方向(軸方向)の寸法は、固定端板211と旋回端板231のベース面211a,231aに、ステップ状の外周段211out,231outと、中間段211mid,231midと、内周段211in,231inとが形成されているために、外周側から内周側に向かって段階的に小さくなっている。このため、圧縮空間43の容積が縮小する圧縮行程時には、圧縮空間43の幅寸法のみならず高さ寸法も縮小され、これによって冷媒ガスの圧縮効率が向上されている。
図6に示すように、固定スクロール部材21(固定端板211)のベース面211aを構成する外周段211out、中間段211mid、内周段211inと、旋回スクロール部材23(旋回渦巻ラップ232)の先端面232aを構成する外周側区間232out、中間区間232mid、内周側区間232inとの間には、旋回運動中に互いに接触することがないように、それぞれ所定のチップ隙間δout、δmid、δinが付与されている。同様に、図示しないが、旋回スクロール部材23(旋回端板231)のベース面231aを構成する外周段231out、中間段231mid、内周段231inと、固定スクロール部材21(固定渦巻ラップ212)の先端面212aを構成する外周側区間212outと中間区間212midと内周側区間212inとの間にも、所定のチップ隙間δout、δmid、δinが設けられている。
本実施形態では、各チップ隙間δout,δmid,δinの関係が、
δmid≦δout<δin[mm]
となるように、各チップ隙間δout,δmid,δinの寸法が設定されている。
δmidの数値は、固定スクロール部材21と旋回スクロール部材23が高温化して最大に熱膨張した時でも互いに接触しない寸法に設定しなければならない。因みに、固定スクロール部材21と旋回スクロール部材23の熱膨張時には、その各々の中央部の膨張量が最も大きくなり、外周部の膨張量が最も小さくなる。このように熱膨張した時に、チップ隙間δmidが最小になるように予め設定することが望ましい。
冷間時における各チップ隙間δout,δmid,δinの具体的な数値としては、δmidとして0.05mm、δoutとして0.07mm、δinとして0.10mmを例示することができる。
δoutはδmidよりも大きいことが好ましいが、δmidと同等であってもよい。
次に、本発明の要部について説明する。
図6に示すように、旋回スクロール部材23の中間区間232midおよび固定スクロール部材21の中間区間212mid(図6には非図示)と、固定スクロール部材21の中間段211midおよび旋回スクロール部材23の中間段231mid(図6には非図示)とのうち、少なくとも一方には、冷媒ガスに混合された潤滑油を保持するための潤滑油保持凹部として、下記の第1実施形態(図7参照)から第1実施形態(図1参照)に詳細を示すように、微小ディンプルDや微細溝G等が形成されている。なお、以下の説明では、潤滑油保持凹部が中間区間212mid,232midに形成された例について説明するが、中間段211mid,231midに潤滑油保持凹部を形成していてもよい。
[第1実施形態]
図7は、図3のVII部を拡大して潤滑油保持凹部の第1実施形態を示す図である。
ここでは、潤滑油保持凹部として、中間区間212mid,232midに複数の微小ディンプルDが4本の列状に形成されている。各列における微小ディンプルDの間隔は一定であり、これらの列は、その長手方向が固定渦巻ラップ212および旋回渦巻ラップ232の渦巻方向Sに沿っている。
微小ディンプルDの形成方法としては、機械切削、硬質ボール(またはチップ)の押し当て、ショットピーニング等といった機械的な加工方法、エッチング等の化学的な加工方法、あるいはレーザー加工、放電加工等の電気的な加工方法を例示することができる。
微小ディンプルDの深さは、この部分におけるチップ隙間δmidの約5分の1以下に設定するのが好ましい。中間区間212midおよび232midの部分におけるチップ隙間δmidは、前述したように、例えば冷間時において0.05mm程度に設定されているため、ここでは微小ディンプルDの深さが0.01mm程度とされる。
微小ディンプルDの直径は、固定渦巻ラップ212および旋回渦巻ラップ232の厚み幅Wの約5分の1以下に設定するのが好ましい。厚み幅Wは通常3〜5mm程度であるため、微小ディンプルDの直径は、1mm以下となる。また、微小ディンプルDの間隔は、直径と同等〜3倍程度となっているが、より小さくても、大きくてもよく適宜設定することができる。
このような複数の微小ディンプルDを中間区間212mid,232midに形成したことにより、冷媒ガスに混合された潤滑油が微小ディンプルDの凹部形状の内部に保持されて、中間区間212mid,232midの面に良好に保持される。このため、中間区間212mid,232midと、これに対向する中間段211mid,231mid(図4、図5参照)との間における保油性が格段に高められる。そして、このように保持された潤滑油の発揮するシール作用により、チップシール45を設置できない中間区間212mid,232midと、中間段211mid,231midとの間からの圧縮冷媒ガスの漏洩を効果的に防止することができ、ひいてはスクロール圧縮機1の圧縮性能を高めることができる。
さらに、微小ディンプルDの列の長手方向が固定渦巻ラップ212および旋回渦巻ラップ232の渦巻方向Sに沿っており、これによって渦巻方向Sに沿って隣り合う微小ディンプルDの間隔Cが、渦巻方向Sに直交する方向に沿って隣り合う微小ディンプルDの間隔Rよりも小さくなっているため、固定渦巻ラップ212および旋回渦巻ラップ232の直径方向内側で圧縮された冷媒ガスが、渦巻方向Sに直交して隣り合う微小ディンプルDを経由して圧力の低い直径方向外側に漏洩してしまう虞が無くなり、これによって圧縮冷媒ガスの漏洩を防止してスクロール圧縮機1の圧縮性能を高めることができる。
[第2実施形態]
図8は、潤滑油保持凹部の第2実施形態を示す図である。
ここでも、潤滑油保持凹部として、中間区間212mid,232midに、第1実施形態と同様な複数の微小ディンプルDが形成されているが、その渦巻方向Sに沿う間隔が第1実施形態の場合と異なっている。ここでは、中間区間212mid,232midの単位面積あたりの微小ディンプルDの陥没面積の割合が、渦巻方向Sの内周側から外周側に向かって大きくなっている。具体的には、渦巻方向Sの内周側から外周側に向かって、微小ディンプルDの配置間隔が小さくされ、配置密度が高くされている。
本構成によれば、冷媒ガスの圧縮圧力が低い渦巻方向Sの外周側の領域よりも、圧縮圧力が高くなる渦巻方向Sの内周側の領域において微小ディンプルDの単位面積あたりの陥没面積の割合が小さくなるため、次のような作用・効果が奏される。
即ち、渦巻方向Sの内周側の領域においては、圧縮された高圧な冷媒ガスが、複数の微小ディンプルDを伝わることにより中間区間212mid,232midを横断して固定渦巻ラップ212および旋回渦巻ラップ232の直径方向の外側(低圧側)に漏洩しようとするが、微小ディンプルDの単位面積あたりの陥没面積の割合が小さいために漏洩しにくくなる。したがって、中間区間212mid,232midと、これに対向する中間段211mid,231midとの間の、特に渦巻方向Sの内周側における圧縮冷媒ガスの漏洩を防止し、スクロール圧縮機1の圧縮性能を高めることができる。
[第3実施形態]
図9は、潤滑油保持凹部の第3実施形態を示す図である。
ここでは、第2実施形態と同様に、潤滑油保持凹部として、中間区間212mid,232midに複数の微小ディンプルDが渦巻方向Sに沿う帯状に形成されており、中間区間212mid,232midの単位面積あたりの微小ディンプルDの陥没面積の割合が、渦巻方向Sの内周側から外周側に向かって大きくなっている。具体的には、微小ディンプルDによって形成されている帯の、渦巻方向Sの内周側寄りの幅が細く、外周側寄りの幅が広くなっている。
本構成によれば、第2実施形態と同じく、渦巻方向Sの内周側の領域において、圧縮された高圧な冷媒ガスが、複数の微小ディンプルDを伝わって中間区間212mid,232midを横断してようとしても、微小ディンプルDの単位面積あたりの陥没面積の割合が小さいために横断(漏洩)しにくくなり、これによって圧縮冷媒ガスの漏洩を防止してスクロール圧縮機1の圧縮性能を高めることができる。
[第4実施形態]
図10は、潤滑油保持凹部の第4実施形態を示す図である。
ここでは、第2、第3実施形態と同様に、潤滑油保持凹部として、中間区間212mid,232midに複数の微小ディンプルDが渦巻方向Sに沿って複数列(例えば3列)の帯状に形成されており、中間区間212mid,232midの単位面積あたりの微小ディンプルDの陥没面積の割合が、渦巻方向Sの内周側から外周側に向かって大きくなっている。具体的には、微小ディンプルDの1個あたりの面積(直径)が、渦巻方向Sの内周側から外周側に向かって徐々に大きくなっている。例えば、内周側の端部における微小ディンプルDの直径は0.03mm〜0.05mm程度、外周側の端部における直径は0.08mm〜0.10mm程度である。この幅寸法は適宜設定できる。
本構成によれば、第2、第3実施形態と同じく、渦巻方向Sの内周側の領域において、圧縮された高圧な冷媒ガスが、複数の微小ディンプルDを伝わって中間区間212mid,232midを横断してようとしても、微小ディンプルDの単位面積あたりの陥没面積の割合が小さいために横断(漏洩)しにくくなり、これによって圧縮冷媒ガスの漏洩を防止してスクロール圧縮機1の圧縮性能を高めることができる。
[第5実施形態]
図11は、潤滑油保持凹部の第5実施形態を示す図である。
ここでは、第2〜第4実施形態と同様に、潤滑油保持凹部として、中間区間212mid,232midに複数の微小ディンプルDが渦巻方向Sに沿う複数列(例えば4列)の帯状に形成されており、中間区間212mid,232midの単位面積あたりの微小ディンプルDの陥没面積の割合が、渦巻方向Sの内周側から外周側に向かって大きくなっている。具体的には、微小ディンプルDの1個あたりの渦巻方向Sに沿う長さLが、渦巻方向Sの内周側から外周側に向かって徐々に長くなっている。本構成によれば、第2〜第4実施形態と同様な作用・効果が奏される。
[第6実施形態]
図12は、潤滑油保持凹部の第6実施形態を示す図である。
ここでは、第1実施形態と同様な配置パターンで複数の微小ディンプルDが渦巻方向Sに沿って4列に配列されている。各列における微小ディンプルDの間隔は等間隔であり、各微小ディンプルDの直径は同一である。ただし、微小ディンプルDの深さが、渦巻方向Sの内周側から外周側に向かって深くなっている。例えば、渦巻方向Sの最も内周側の微小ディンプルDの深さが0.005mm程度とごく浅めに設定され、渦巻方向Sの最も外周側の微小ディンプルDの深さが0.05mm程度と深めに設定されている。
本構成によれば、渦巻方向Sの内周側の領域においては、圧縮された高圧な冷媒ガスが、渦巻方向Sに直交する方向に隣接する微小ディンプルDを伝わることにより中間区間212mid,232midを横断して直径方向の外側(低圧側)に漏洩しようとしても、この内周側の領域では微小ディンプルDの深さが浅いために漏洩しにくくなる。したがって、中間区間212mid,232midと中間区間212mid,232midとの間の、特に渦巻方向Sの内周側における圧縮冷媒ガスの径方向への漏洩を防止し、スクロール圧縮機1の圧縮性能を高めることができる。
[第7実施形態]
図13は、潤滑油保持凹部の第7実施形態を示す図である。
ここでは、潤滑油保持凹部として、中間区間212mid,232midに、渦巻方向Sに沿って複数の微細溝Gが形成されている。各微細溝Gは、前述の微小ディンプルDと同様に、機械切削や硬質ボールの押し付け等の機械的な加工方法、エッチング等の化学的な加工方法、あるいはレーザー加工、放電加工等の電気的な加工方法によって形成される。微細溝Gの深さは全て同一かつ均等であり、例えばチップ隙間δmidの約5分の1程度、例えば0.01mm程度とされている。微細溝Gの幅は、チップ隙間δmidの約5分の1以下、例えば0.05mm程度である。
微細溝Gは例えば全部で7本形成されており、長さが長いものと短いものとが交互に配置され、それらの渦巻方向Sの外周側の端部の位置が揃えられている。このため、渦巻方向Sの内周側から外周側に向かって微細溝Gの本数が増大しており、中間区間212mid,232midの単位面積あたりの微細溝Gの陥没面積の割合が、渦巻方向Sの内周側から外周側に向かって大きくなっている。なお、短い微細溝Gの長さは、長い微細溝Gの長さの約3分の1程度であるが、その割合は適宜設定できる。
このような微細溝Gを中間区間212mid,232midに形成したことにより、前述の微小ディンプルDを形成した場合と同様に、冷媒ガスに混合された潤滑油が微細溝Gの凹部形状の内部に保持されて、中間区間212mid,232midの面に良好に保持され、これによって中間区間212mid,232midと、これに対向する中間段211mid,231midとの間における保油性が高められる。そして、保持された潤滑油の発揮するシール作用により、チップシール45を設置できない中間区間212mid,232midと、中間段211mid,231midとの間からの圧縮冷媒ガスの漏洩を効果的に防止することができ、ひいてはスクロール圧縮機1の圧縮性能を高めることができる。
しかも、微細溝Gの長手方向が固定渦巻ラップ212および旋回渦巻ラップ232の渦巻方向Sに沿っているため、固定渦巻ラップ212および旋回渦巻ラップ232の直径方向内側で圧縮された冷媒ガスが、隣り合う微細溝Gを経由して圧力の低い直径方向外側に漏洩してしまうことが起こりにくく、これによって圧縮冷媒ガスの漏洩を防止し、スクロール圧縮機1の圧縮性能を高めることができる。
その上、中間区間212mid,232midの単位面積あたりの微細溝Gの陥没面積の割合が、渦巻方向Sの内周側から外周側に向かって大きくなっているため、渦巻方向Sの内周側の領域においては、圧縮された高圧な冷媒ガスが、複数の微細溝Gを横切って中間区間212mid,232midを横断(漏洩)しようとしても、この内周側の領域では微細溝Gの本数が少なく、そのため微細溝Gの単位面積あたりの陥没面積の割合が小さい上に、微細溝Gの間隔がまばらであるため、冷媒ガスが漏洩しにくくなる。これにより、圧縮冷媒ガスの漏洩を防止してスクロール圧縮機1の圧縮性能を高めることができる。
[第8実施形態]
図14は、潤滑油保持凹部の第8実施形態を示す図である。
ここでは、潤滑油保持凹部として、中間区間212mid,232midに、渦巻方向Sに沿って例えば3本の微細溝Gが形成されている。これら各微細溝Gの幅は、渦巻方向Sの内周側から外周側に向かって広くなっており、例えば、内周側の端部における幅が0.03mm〜0.05mm程度、外周側の端部における幅が0.08mm〜0.10mm程度である。この幅寸法は適宜設定できる。
これにより、中間区間212mid,232midの単位面積あたりの微細溝Gの陥没面積の割合が、渦巻方向Sの内周側から外周側に向かって大きくなっている。これによる作用・効果は、第7実施形態と同様である。
[第9実施形態]
図15は、潤滑油保持凹部の第9実施形態を示す図である。
ここでも、潤滑油保持凹部として、中間区間212mid,232midに、渦巻方向Sに沿って例えば3本の微細溝Gが形成されている。これら各微細溝Gの幅は終始一定であるが、その深さが、渦巻方向Sの内周側から外周側に向かって深くされている。例えば、渦巻方向Sの最も内周側における深さが0.005mm程度とごく浅めに設定され、渦巻方向Sの最も外周側における深さが0.05mm程度と深めに設定されている。
本構成によれば、渦巻方向Sの内周側の領域においては、圧縮された高圧な冷媒ガスが、渦巻方向Sに直交する方向に隣接する微細溝Gを伝わることにより中間区間212mid,232midを横断して直径方向の外側(低圧側)に漏洩しようとしても、この内周側の領域では微細溝Gの深さが浅いために漏洩しにくくなる。したがって、中間区間212mid,232midと中間区間212mid,232midとの間の、特に渦巻方向Sの内周側における圧縮冷媒ガスの径方向への漏洩を防止してスクロール圧縮機1の圧縮性能を高めることができる。
[第10実施形態]
図16は、潤滑油保持凹部の第10実施形態を示す図である。
ここでは、固定スクロール部材21の中間段211midと、旋回スクロール部材23の中間段231midとに、潤滑油保持凹部としての微小ディンプルDまたは微細溝Gが形成されている。この微小ディンプルDまたは微細溝Gは、中間段211mid,231midの全域に亘って形成されている訳ではなく、固定渦巻ラップ212および旋回渦巻ラップ232の近傍となる外縁部には形成されていない。これにより、固定渦巻ラップ212および旋回渦巻ラップ232に干渉されることなく容易に微小ディンプルDまたは微細溝Gを形成することができる。
そして、このように微小ディンプルDまたは微細溝Gが形成されていない領域、即ち非形成領域の径方向寸法W1が、固定渦巻ラップ212および旋回渦巻ラップ232の厚み幅Wより小さく設定されている。また、複数の微小ディンプルDまたは微細溝Gの間の領域も非形成領域となるが、この領域の径方向寸法W2も、固定渦巻ラップ212および旋回渦巻ラップ232の厚み幅Wより小さく設定されている。
このようにすれば、中間段211mid,231midの全体幅のどの位置に固定渦巻ラップ212よび旋回渦巻ラップ232が位置していても、固定渦巻ラップ212および旋回渦巻ラップ232の中間区間212mid,232midが、中間段211mid,231midに形成された微小ディンプルDまたは微細溝Gに重なることができ、これによって中間段211mid,231midと中間区間212mid,232midとの間に潤滑油保持凹部が存在しない状態が無くなり、中間段211mid,231midと中間区間212mid,232midとの間における保油性を維持して圧縮冷媒ガスの漏洩を防止することができる。
[第11実施形態]
図17は、潤滑油保持凹部の第11実施形態を示す図である。
この図17に示すように、固定スクロール部材21および旋回スクロール部材23の中心軸線CLが鉛直方向に沿う縦型のスクロール圧縮機の場合は、潤滑油保持凹部である微小ディンプルDまたは微細溝Gを、重力方向下側の面に位置させるのが好ましい。
本実施形態では、固定スクロール部材21が上側に設置され、旋回スクロール部材23が下側に設置されており、下側に設置されている旋回スクロール部材23の中間段231midに微小ディンプルDまたは微細溝Gが形成されている。あるいは、この中間段231midに対向する固定スクロール部材21の中間区間212midに微小ディンプルDまたは微細溝Gを形成してもよい。
上記構成によれば、重力の作用によって潤滑油が重力方向下側に位置する中間段231midと中間区間212midとの間に溜まりやすいため、この重力方向下側に位置する中間段231midまたは中間区間212midの少なくとも一方に微小ディンプルDまたは微細溝Gを形成することにより、中間段231midと中間区間212midとの間における保油性を維持して圧縮冷媒ガスの漏洩を防止し、スクロール圧縮機の圧縮性能を高めることができる。
[第12実施形態]
図18は、潤滑油保持凹部の第12実施形態を示す図である。
ここでは、上記の各実施形態で説明したように、固定スクロール部材21の中間区間212mid(あるいは中間段211mid)と、旋回スクロール部材23の中間区間232mid(あるいは中間段231mid)に形成された潤滑油保持凹部としての微小ディンプルDまたは微細溝Gの上にコーティング層50が形成されている。
コーティング層50の材質として好ましいのは、DLC(Diamond-like Carbon)等の硬質被膜や、二硫化モリブデン(MoS)被膜等の固体潤滑被膜である。硬質被膜としては、DLCの他に、硬質なメッキ層等にすることが考えられる。また、固体潤滑被膜としては、二硫化モリブデン被膜の他に、テフロン(登録商標)、グラファイト、銅系の軸受材料等にすることが考えられる。
コーティング層50としてDLC等の硬質被膜をコーティングすれば、微小ディンプルDまたは微細溝Gが形成される面の表面硬度が各段に高められて摩擦係数に優れ、耐摩擦性が向上するため、微小ディンプルDまたは微細溝Gを形成したことによる保油性の向上と相まって、圧縮冷媒ガスの漏洩を防止し、圧縮性能を高めることができる。
また、コーティング層50として固体潤滑被膜をコーティングすれば、潤滑油保持凹部が形成される面の潤滑性が高められるため、微小ディンプルDまたは微細溝Gを形成したことによる保油性の向上と相まって、圧縮冷媒ガスの漏洩を防止し、同じく圧縮性能を高めることができる。しかも、チップ隙間δmidが接触した場合における摩擦損失を減少させることができる。
参考実施形態]
図19は、潤滑油保持凹部の参考実施形態を示す図である。
ここでは、固定スクロール部材21の中間区間212midおよびこれに対向する旋回スクロール部材23の中間段231midの少なくとも一方と、固定スクロール部材21の中間段211midおよびこれに対向する旋回スクロール部材23の中間区間232midの少なくとも一方に、複数の微小孔51aが開いた硬質被膜51がコーティングされ、この硬質被膜51の微小孔51aが、第1〜第6実施形態で説明した微小ディンプルDと同様な作用・効果を奏する潤滑油保持凹部として機能する。硬質被膜51の材質としてはDLCが好ましいが、他の種の硬質被膜としてもよい。
上記構成によれば、中間区間212mid(232mid)および中間段211mid(231mid)の表面に、微小孔51aが開いた硬質被膜51をコーティングするだけで潤滑油保持凹部を設けることができ、これら各表面にわざわざ凹形状を形成しなくてもよくなるため、潤滑油保持凹部を簡単に形成することができる。同時に、硬質被膜51によって各表面の表面硬度を高めて耐摩擦性を向上させることができる。
以上のように構成されたスクロール圧縮機1によれば、中間段211mid,231midまたは中間区間212mid,232midの少なくとも一方に、固定スクロール部材21と旋回スクロール部材23との間に供給される潤滑油を保持する潤滑油保持凹部が形成されたことにより、中間段211mid,231midと中間区間212mid,232midとの間からの圧縮冷媒ガスの漏洩を防止して圧縮性能を高めることができる。
なお、本発明は上記実施形態の構成のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更や改良を加えることができ、このように変更や改良を加えた実施形態も本発明の権利範囲に含まれるものとする。例えば、上記の第1〜第1実施形態および参考実施形態を必要に応じて適宜組み合わせてもよい。
また、上記実施形態では、電動機12によって圧縮機構11を駆動する電動スクロール圧縮機について説明したが、電動機12によらず、エンジン等の外部動力によって圧縮機構12を駆動するスクロール圧縮機についても本発明を適用することができる。
1 スクロール圧縮機
11 圧縮機構
12 電動機
21 固定スクロール部材
211 固定端板
211a ベース面
211out 外周段
211mid 中間段
211in 内周段
212 固定渦巻ラップ
212a 先端面
212out 外周側区間
212mid 中間区間
212in 内周側区間
23 旋回スクロール部材
231 旋回端板
231a ベース面
231out 外周段
231mid 中間段
231in 内周段
232 旋回渦巻ラップ
232a 先端面
232out 外周側区間
232mid 中間区間
232in 内周側区間
43 圧縮空間
45 チップシール
50 コーティング被膜(硬質被膜、固体潤滑被膜)
51 微小孔が開いた硬質被膜
51a 微小孔(潤滑油保持凹部)
CL 固定渦巻ラップおよび旋回渦巻ラップの中心軸線
D 微小ディンプル(潤滑油保持凹部)
G 微細溝(潤滑油保持凹部)
S 渦巻方向
W 固定渦巻ラップおよび旋回渦巻ラップの厚み幅
W1,W2 潤滑油保持凹部の非形成領域の径方向寸法

Claims (9)

  1. 固定端板のベース面に固定渦巻ラップが形成された固定スクロール部材と、旋回端板のベース面に旋回渦巻ラップが形成された旋回スクロール部材とが互いに対向して噛み合わされ、
    前記固定端板および前記旋回端板の前記ベース面は、その高さが前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの渦巻方向に沿って外周側から内周側に向かってステップ状に高くなるように、外周段と、少なくとも1つの中間段と、内周段とを有し、
    前記固定渦巻ラップと前記旋回渦巻ラップの先端面には、相対する前記外周段と前記中間段と前記内周段の高さに合わせて高さがステップ状に変化する外周側区間と中間区間と内周側区間とが形成されたスクロール圧縮機において、
    前記中間段または前記中間区間の少なくとも一方に、前記固定スクロール部材と前記旋回スクロール部材との間に供給される潤滑油を保持する潤滑油保持凹部が形成され、
    前記中間段または前記中間区間の、単位面積あたりの前記潤滑油保持凹部の陥没面積の割合が、前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの渦巻方向の内周側から外周側に向かって大きくなっていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 固定端板のベース面に固定渦巻ラップが形成された固定スクロール部材と、旋回端板のベース面に旋回渦巻ラップが形成された旋回スクロール部材とが互いに対向して噛み合わされ、
    前記固定端板および前記旋回端板の前記ベース面は、その高さが前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの渦巻方向に沿って外周側から内周側に向かってステップ状に高くなるように、外周段と、少なくとも1つの中間段と、内周段とを有し、
    前記固定渦巻ラップと前記旋回渦巻ラップの先端面には、相対する前記外周段と前記中間段と前記内周段の高さに合わせて高さがステップ状に変化する外周側区間と中間区間と内周側区間とが形成されたスクロール圧縮機において、
    前記中間段または前記中間区間の少なくとも一方に、前記固定スクロール部材と前記旋回スクロール部材との間に供給される潤滑油を保持する潤滑油保持凹部が形成され、
    記潤滑油保持凹部の深さが、前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの渦巻方向の内周側から外周側に向かって深くなっていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  3. 前記潤滑油保持凹部は、前記中間段または前記中間区間に形成された複数の微小ディンプルであることを特徴とする請求項1または2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記潤滑油保持凹部は、前記中間段または前記中間区間に形成された少なくとも1本の微細溝であることを特徴とする請求項1または2に記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記微小ディンプルの列の長手方向、または前記微細溝の長手方向は、前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの渦巻方向に沿っていることを特徴とする請求項3または4に記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記中間段に形成された前記潤滑油保持凹部は、その非形成領域の径方向寸法が、前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの厚み幅より小さいことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
  7. 前記固定渦巻ラップおよび前記旋回渦巻ラップの中心軸線が鉛直方向に沿う縦型のスクロール圧縮機の場合は、前記潤滑油保持凹部が、重力方向下側に位置する前記中間段または前記中間区間の少なくとも一方に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
  8. 前記潤滑油保持凹部の上に硬質被膜のコーティング層が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
  9. 前記潤滑油保持凹部の上に固体潤滑被膜のコーティング層が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
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