JP5974972B2 - スライドシート用のワイヤハーネス配索装置 - Google Patents

スライドシート用のワイヤハーネス配索装置 Download PDF

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Description

本発明はスライドシート用のワイヤハーネス配索装置に関し、特に、400mm以上のロングスライドシート用に好適に用いられるものである。
自動車のシートには電動リクライニング装置やシートヒータなど種々の電装品が装備されており、これらの電装品に給電するために、車体フロアからシートに給電用のワイヤハーネスが配索されている。スライドシートの場合には、ワイヤハーネスをシートのスライド動作に追従させる必要があり、そのためワイヤハーネスに余長部を持たせて配索している。自動車のスライドシートのスライド寸法は通常最大240〜300mm程度である。近時、座席前方または座席後方に大きな空間をあけることが出来るように、助手席や後部座席等でスライド寸法を最大300〜1200mm程度とするロングスライドシートが提供されている。このようなロングスライドシートでは、ワイヤハーネスの余長部の長さが大となり、この長いワイヤハーネスの余長部をスライドシートの前後移動に追従させて吸収できる装置が必要となる。
この種の車体フロアとロングスライドシートとの間に配索するハーネス配索装置として、特開2010−193599号公報(特許文献1)に図24(A)(B)および図25(A)(B)に示す装置が提供されている。該装置では、スライドシート100用のシートレール101の側方に隣接して平行にワイヤハーネス用レール102がフロアに敷設されると共に、該ワイヤハーネス用レール102の側方に隣接して平行に電線余長収容ケース110が設置され、スライドシート100の移動領域であるシートレール101の側方に別体のワイヤハーネス用レール102と電線余長収容ケース110とが平行配置されている。スライドシート100に配線されるワイヤハーネスW/Hは、フロアハーネスから分岐し、コルゲートチューブで外装された状態で電線余長収容ケース110内に挿通され、該電線余長収容ケース110からワイヤハーネス用レール102へ挿通され、該ワイヤハーネス用レール102内でスライドシート100と連動するスライダ105内を通されてスライドシート100に配線されている。
特開2010−193599号公報
特許文献1の装置では、シートレール101と隣接した側方にワイヤハーネス用レール102と電線余長収容ケース110とが並列配置されている。シートレール101の側方では車室床材となる両側のモールの間の開口にワイヤハーネス用レール102を露出させているため、上方からワイヤハーネス用レール102が見え、該ワイヤハーネス用レール102が長尺であると見栄えが悪くなる問題がある。かつ、シートレール101の側方は荷物がフロア上に置かれやすく、かつ、乗員に足踏みされやすい。ワイヤハーネス用レール102および電線余長収容ケース110は前記モール下方に配置されるが、フロア置き荷物や足踏みによる負荷がかかるため、剛性が必要となる。
特に、略長円形状の浅底の樹脂ケース内に電線を挿通させている電線余長収容ケース110をモール下方に水平配置すると、フロア置き荷物や足踏みによる負荷で破損が生じる恐れがある。そのため、該電線余長収容ケース110にリブを設けて剛性を高める必要があるが、ケース内部に突出するリブにより余長吸収量が低下し、その分、電線余長収容ケースが大型化する。電線余長収容ケースが大型化すると、シートレールの側方に配管されるエアダクト等の既存設置物と干渉しやすくなる問題もある。
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、電線余長収容ケースにフロア置き荷物や足踏みによる負荷がかからないようにすると共に、シートレールの側方の床材に配置する装置はできるだけ小型化して既存物と干渉しないようにする事を課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、
スライドシートに固定され、該スライドシート内にワイヤハーネスを引き出す出口と、該ワイヤハーネスをターンさせて収容する余長収容部と、該余長収容部の入口に連続すると共に前後方向に延在するスライダ摺動部を備えた余長収容ケースと、
前記スライドシートのシートレールの側方のフロアに固定するハーネスレールと、
前記余長収容ケースのスライダ摺動部と前記ハーネスレールとに上部と下部をそれぞれ摺動自在に嵌合すると共に、前記ワイヤハーネスを貫通しているスライダとを備え、
前記スライダの下部から引き出されるワイヤハーネスを前記ハーネスレールに設けた開口から外部に引き出しているスライドシート用のワイヤハーネス配索装置を提供している。
前記本発明のワイヤハーネス配索装置では、従来はシートレールの側方のフロアに設置していた余長収容ケースをスライドシートに固定することを特徴とし、フロアに設置しないことによりフロア置き荷物や足踏みによる荷重を受けないようにしている。
また、シートレールの側方のフロアにハーネスレールを設置しているが、余長吸収の大半をスライドシートに固定した前記余長収容ケースで余長を吸収しているため、シートレール側方のフロアに設置するハーネスレールの長さを短くできる。しかも、特許文献1のように、該ハーネスレールの側方に余長収容ケースを設置しないため、シートレールの側方での設置スペースを大幅に減少でき、既存設置物と干渉する問題を解消できる。
前記スライドシートのシートフレームの側板の外面、シートフレームの底板下面、あるいは背面板に前記余長収容ケースを固定することが好ましい。
前記シートフレームの底板下面に前記余長収容ケースを固定する場合は、余長収容ケースを水平向きで固定する。
前記余長収容ケースはシートフレームの側板に垂直方向に固定し、該余長収容ケースに前記スライダを組みつけた状態で、該余長収容ケースおよび前記スライダを外部から覆うシートサイドカバーを前記シートフレームの側板に固定している。
フロアに固定する前記ハーネスレールは前記シートレールの長さ方向の中間部に配置し、該ハーネスレールの長さ方向の中央部にワイヤハーネス引き出し用の前記開口を設け、該開口から引き出したワイヤハーネスを前記ハーネスレールまたはフロアに固定していることが好ましい。例えば、前記開口からの引出位置で前記ワイヤハーネスにクランプ付きの締結バンドを巻き付け、該締結バンドのクランプを該ハーネスレールのケースに設けたクランプ穴に挿入固定している。
スライドシートのシートフレーム側板に対して垂直方向に固定する前記余長収容ケースは、前後方向に直線状に延在する前記スライダ摺動部の上部に横向き長円形状の前記余長収容部を備え、前記スライダ摺動部の後端を前記余長収容部の後端下部と連通させ、該余長収容部内にワイヤハーネスをU字状またはJ字状にターンさせて出口からスライドシート内に引き出すようにし、かつ、
前記スライダ摺動部の下面に前後方向に延在するスライダ引出開口を設け、該スライダ摺動部から突出するスライダが、スライドシートの前後移動に応じてスライダ摺動部内を摺動できる構成としている。
前記余長収容ケースは比較的浅底の本体と、該本体にワイヤハーネスを収容した後に被せる蓋とから構成している。
前記スライダ摺動部の長さ(L1)は、シートフレームの側板に固定する場合は、該シートフレームの側板の長さに対応し、シートフレームの側板の前後寸法が長ければ、余長収容ケースの前後寸法を長くしてスライダ摺動部を長くでき、フロア側に設置するハーネスレールの長さを短くできる。
また、スライドシートのシートフレームの側板の前後および上下方向の空きスペースを十分に利用して余長収容ケースを大型化した場合も、該余長収容ケース内での余長吸収寸法を長くでき、ハーネスレールの長さを短くできる。
スライドシートのスライド寸法が300〜1200mm、好ましくは400〜600mm程度のロングスライドシートである場合、前記余長収容ケースのスライダ摺動部の長さ(L1)とハーネスレールの長さ(L2)との比は、L1:L2=1:4〜3:2とし、かつ、フロアに設置する前記ハーネスレールの長さ(L2)はシートレールの長さ(L3)の1/2〜1/3としている。
前記ハーネスレールは前記スライダの下部が前後方向に摺動する前記スライダ摺動部をボックスの上面の前後長さ方向の全長に設けると共に、該スライダから引き出される電線をボックス内の空間に垂れさげ、該ボックスの前後長さ方向の側壁中央に設けた前記開口から外部に引き出し、この引出位置でワイヤハーネスを固定し、この固定点を支点として前記スライダの前後移動に応じてワイヤハーネスがボックス内で振り子状に前後に揺れる構成とすることが好ましい。
前記ハーネスレールは車室床材となるカーペット材の下部に配置し、該ハーネスレールの上面の前記スライダ摺動部のみ前記カーペット材の開口両側に配置する両側モールの間に露出させている。
前記ハーネスレールは従来のハーネスレールと比較して短く、かつ、カーペット材の下方に位置する部分の水平面積が小さいため、フロア置き荷物や足踏みによる荷重がかかりにくい。
前記車室床材となる前記カーペット材と車両の最下面の金属板からなるフロアパネルとの間に空間があり、該空間に振動吸収材、遮熱材、遮音材等が充填され、車室に伝わる振動、騒音、熱を吸収して車室内は快適空間に保持されている。前記シートレールはフロアパネルの上面に搭載した支持材の上面に固定して敷設され、スライドシートの車輪をスライド自在に嵌合する凹部が前記モールに設けた開口に露出されている。前記ハーネスレールはシートレールの側方に隣接して前記モールとフロアパネルとの間の空間に収容し、前記のように、上面のスライダ摺動部のみモールの開口に露出させている。
前記ハーネスレールの上面側のモールは、前記スライダ摺動部を挟んで両側に敷設しており、前記シートレール側の一方側はシートレール上面に敷設するモールでカバーし、反対側の他方側のみハーネスレール用のモールを敷設して、ハーネスレールの上面をカバーすることが好ましい。
前記構成とすると、ハーネスレールの両側上面にそれぞれモールを敷設する場合と比較して、片側のみにモールを敷設すればよいだけとなり、作業が簡単になり、コストダウンを図ることができる。
前記スライダは、前記余長収容ケースのスライダ摺動部に摺動自在に嵌合する上部に連続する中間部が、前記スライダ摺動部の下面に前後方向に延在させて設けた引出開口から下向きに突出し、該中間部の下部をスライドシートから離れる方向に屈曲させた後に、該スライダの下部を下向きに屈曲させ、前記ハーネスレールのスライダ摺動部に摺動自在に嵌合し、
該スライダは前記上部、中間部および下部は連続した筒状とし、ワイヤハーネスを貫通させている。
前記スライダは樹脂成形品からなり、一部材、または分割した2部材からなり、
前記2部材に分割したスライダに、分割したワイヤハーネスをそれぞれ挿通し、これらワイヤハーネスの分割端にそれぞれコネクタを接続し、コネクタ同士を嵌合して分割したワイヤハーネスを接続する構成としてもよい。
前記スライダはシートフレームの側板に固定する前記余長収容ケースとフロアに固定する前記ハーネスレールとの間で上下に架け渡すため高さ寸法が長くなりやすく、かつ、スライダは屈曲させている。よって、スライダを一部材で形成すると、スライダ内へのワイヤハーネスの通し作業に手数がかかるため、前記2部材に分割するとワイヤハーネスの通し作業が容易となる。
前記のようにスライダを分割する場合、前記スライダの上部と中間部との間で分割し、上部側スライダと中間・下部側スライダとに分け、
前記余長収容ケースのスライダ摺動部を摺動する前記ワイヤハーネスを前記上部側スライダに通すと共に、該ワイヤハーネスの先端にコネクタを接続し、該コネクタに下方へ突出する把持片を設け、
かつ、前記余長収容ケースのスライダ摺動部の先端開口の両側縁から返し片を開口に向けて突設し、前記中間・下部側スライダに挿通するワイヤハーネス端末に接続したコネクタを前記余長収容ケースのスライダ摺動部に前記返し片を押し広げて前記開口を通して挿入した後、前記返し片が自動復帰して前記開口を塞ぐ構成とすることが好ましい。
前記構成とすると、前記上部側スライダと中間・下部側スライダの分割端にそれぞれ位置させるワイヤハーネス端末の前記コネクタの嵌合作業時に、上部側スライダ内のコネクタは前記把持片を持って位置決め保持できる。一方、前記中間・下部側スライダ内のコネクタは前記余長収容ケースのスライダ摺動部に前記返し片を押し開いて挿入し、該挿入後に返し片で開口が閉鎖されるため、コネクタが脱落せず、コネクタ同士の嵌合作業が容易にできる。
スライドシートのスライド寸法を長くしてロングスライドシートとすると、余長収容部のスライダ摺動部の前後長さを延ばす必要がある。しかしながら、スライドシートに余長収容ケースを固定するため、該余長収容ケースをスライドシートから突出させることはできず、スライダ摺動部の長さを容易に延長できない。また、ハーネスレールの前後長さを大とすると、既存の設置物と干渉する恐れがある。
よって、前記余長収容ケースの前記スライダ摺動部の後端の前記スライダ引出開口に連続して、前記長円形状の余長収容部の後端側円弧部の頂点の下側面に延長スライダ引出開口を設ける一方、
前記スライダの前記スライダ摺動部を摺動する上部を回転自在に下部に軸着し、
前記スライダ摺動部の後端より前記余長収容部の後端側円弧部の頂点までの区間を、前記スライダは前記上部を上向き傾斜させながら移動可として、該スライダの移動範囲を増大することができる。
このように、余長収容ケースの前後直線状のスライダ摺動部の後端に、円弧状に摺動可能とするスライダ引出開口を設けると共に、スライダを揺動可とすることで、余長収容ケースを前後方向に延長することなく、スライダの移動寸法を延長することができる。
前記余長収容ケースに挿通するワイヤハーネスはキャタピラ型のプロテクタで外装し、 前記プロテクタは、帯状の平板に長さ方向に延在すると共に幅方向に間隔をあけて設けた複数本の折曲ラインを折り曲げて筒状とすると共に、長さ方向に間隔をあけて幅方向に切り込みを入れて一辺を連続させると共に残りの他辺を分離し、一方側には屈曲するが他方側には屈曲しない状態で連結していることが好ましい。
前記キャタピラ型のプロテクタは、四角筒状等の本体に長さ方向に間隔をあけて切り込みをいれて、前記のように、一方側には屈曲するが他方側には屈曲しないキャタピラ型とすることが好ましい。
前記四角筒状のキャタピラ型のプロテクタは、帯状の平板に長さ方向に延在する4本の折曲ラインを幅方向の中間部に間隔をあけて設け、かつ、該幅方向の両側縁の一方側に係止突片を突設すると共に他方側に前記係止突片を挿入係止する係止穴を設け、前記折曲ラインに沿って折り曲げて四角筒形状とすると共に係止突片を係止穴に挿入係止して四角筒状を保持し、さらに、前記4本の折曲ラインを結ぶ幅方向の切込ラインを長さ方向に間隔をあけて設けて四角筒の3辺を分離して折り曲げ自在に連結された形状としている。
前記ワイヤハーネスの外装材とするキャタピラ型のプロテクタは、前記余長収容ケースの外周壁内面に摺接する一面に接触用リブを突設し、該接触用リブを前記外周壁の内面からなる摺接面に線接触させて摺接抵抗を低減してもよい。さらに、キャタピラ型のプロテクタを三角筒状として、三角形の頂点を摺接面に線接触させ、あるいは半円筒状として円弧面を摺接面側に配置して線接触させて、接触抵抗を低減してもよい。
前記四角筒状、三角筒状、半円筒状等のキャタピラ型のプロテクタは、押し出し成形した平板を打抜加工して形成し、これを折り曲げて組み立てて形成でき、従来のワイヤハーネス外装材のコルゲートチューブより安価に形成でき、かつ、運搬時は平板形状のままであるため嵩ばらない。しかも、閉鎖された筒状でないため、ワイヤハーネスに容易に外装することができる。
前記余長収容ケースおよびスライダに貫通するワイヤハーネスに前記四角筒状のキャタピラ型のプロテクタを外装した場合、余長収容ケースの高さは前記プロテクタの高さに相当させ、かつ、前記スライダは断面四角形状の角筒としてプロテクタをガタツキなく摺動できるようにすることが好ましい。
スライドシートをロングスライドシートとする場合、自動車の助手席に搭載することが好ましいが、ロングスライドシートに前記ハーネスレールを対応させるために前後寸法を長くすると、フロアの前側のクロスメンバー(FRクロスメンバー)の設置位置と干渉し、ハーネスレールを前記クロスメンバーの上面側に設置する必要がある。
前記のように、スライドシートは自動車の助手席に搭載する場合、
前記ハーネスレールの後半側はフロアの前側のクロスメンバーの上面側に配置され、該ハーネスレールの後半部は水平方向に延在するレール形状部とする一方、前記クロスメンバーの前方に配置される前記ハーネスレールの前半部は前記クロスメンバーの前方側面に沿って下向きに突出するボックス形状部とし、前記レール形状部から前記ボックス形状部内へ前記ワイヤハーネスを下向きに湾曲させて配索し、かつ、
前記ボックス形状部の後面下部にワイヤハーネス引出口を設け、該ワイヤハーネス引出口の近傍に前記ワイヤハーネスを回転自在に支持する構成とすることが好ましい。
前記のように、ハーネスレールの前半をクロスメンバーの前側面に添わせたボックス形状部とすることで、該ボックス形状部内で後端上部側から挿入するワイヤハーネスを、上方前向き姿勢から前端で湾曲させて下方で後向きとして挿通して、前端湾曲経路と下方後向き経路とを上端前向き経路にプラスして、ハーネスレールの前後寸法を増大することなく、ハーネスレール内のワイヤハーネスの挿通長さを大として余長吸収量を増大できる。かつ、該ボックス形状部内でワイヤハーネスの挿通姿勢が変わるが、ワイヤハーネス引出口でクランプ等で回転自在に支持しているため、ワイヤハーネスを無理なくボックス形状部内で湾曲させて引き出すことができる。
また、前記スライドシートをロングスライドシートとして自動車の助手席に搭載する場合、前記ハーネスレールをフロアの前側のクロスメンバーの上面側に配置すると共に、該ハーネスレールは平面視で後側円弧部を有するU字形状とし、該ハーネスレールの一側辺に沿って前後直線状に延在するスライダ摺動部を設け、前記スライダから引き出す前記ワイヤハーネスを後側円弧部および他側辺の前後直線状経路を経て前端のワイヤハーネス引出口から外方へ引き出す構成としてもよい。
前記のように、ハーネスレールの全体をクロスメンバーの上面側に配置すると共に、横方向に突出させてU字形状とし、ワイヤハーネスを水平方向の後端で湾曲させて迂回させることでワイヤハーネスの挿通長さを増大し、ハーネスレールの前後長さの増大を抑制してもよい。
また、前記ハーネスレールは前後直線状に延在するスライダ摺動部を設けると共に、該スライダ摺動部の前後両端の近傍から横向き又は下向きに突出する膨出部を設け、該膨出部の中央部に設ける支軸に前記スライダから引き出されるワイヤハーネスを一巻きした後に前記ハーネスレールに設けたワイヤハーネス引出口から外部に引き出す構成としてもよい。
ハーネスレールがFRクロスメンバーと干渉する場合は、前記膨出部は水平方向へ膨出させ、該膨出部内でワイヤハーネスを水平方向で迂回させる。また、ハーネスレールがクロスメンバーと干渉しない場合は前記膨出部は下向き垂直方向へ膨出させ、該膨出部内でワイヤハーネスを垂直方向で迂回させる。
前記ハーネスレールをフロアに設置するワイヤハーネス配索装置は、スライド量が300〜1200mm、好ましくは400〜600mmのロングスライドシートに好適に用いられる
前記のように、本発明のスライドシート用のワイヤハーネス配索装置は、余長収容ケースをスライドシートに固定し、フロアに設置しないため、フロア置き荷物や足踏みによる荷重を受けず、余長収容ケースに剛性アップのためにリブを設ける必要はなく、耐久性を高めることができる。かつ、シートレールの側方のフロアに余長収容ケースを配置しないため、シートレールの側方のフロア設置スペースを大幅に減少でき、既存設置物と干渉する問題を解消できる。
本発明のワイヤハーネス配索装置の第1実施形態のスライドシートを示す概略全体斜視図である。 第1実施形態の要部断面図である。 第1実施形態の要部拡大斜視図である。 (A)は図3に示す余長収容ケース内のワイヤハーネスのターン状態を示す側面図、(B)は余長収容ケースとスライダとの組みつけ状態を示す(A)のB−B線断面図面である。 ハーネスレールを示し、(A)は斜視図、(B)は断面図である。 スライドシートの移動と本装置内でのワイヤハーネスの移動の関係を示す図面である。 ワイヤハーネスに外装するプロテクタを示し、(A)は斜視図、(B)は拡大展開図、(C)は要部断面図である。 (A)(B)は余長収容ケースの変形例を示す図面である。 スライダの第1変形例を示す斜視図である。 (A)(B)は前記第1変形例の結合前後の断面図である。 (A)(B)(C)はスライダの第2変形例を示す図面である。 スライドシートへの余長収容ケースの固定位置を変えた変形例を示す図面である。 (A)〜(C)は余長収容ケースに挿通するワイヤハーネスのプロテクタの変形例を示す図面である。 本発明のワイヤハーネス配索装置の第2実施形態を示し、(A)は余長収容ケースの概略断面図、(B)は要部拡大図、(C)はスライダの要部斜視図、(D)はスライダの作動図である。 本発明のワイヤハーネス配索装置の第3実施形態を示し、(A)はスライドシート前進時の説明図、(B)はスライドシート後退時の説明図である。 (A)は前記第3実施形態のハーネスレールの要部拡大断面図、(B)および(C)はワイヤハーネスの配索姿勢の変化を示す図面である。 本発明のワイヤハーネス配索装置の第4実施形態を示し、(A)は要部斜視図、(B)はハーネスレールの斜視図、(C)は(B)のC−C線断面図である。 第4実施形態のスライドシートの前進時の状態を示し、(A)は概略正面図、(B)は概略平面図である。 第4実施形態のスライドシートの後退時の状態を示し、(A)は概略正面図、(B)は概略平面図である。 本発明のワイヤハーネス配索装置の第5実施形態を示し、(A)は要部斜視図、(B)はハーネスレールの斜視図、(C)は(B)のC−C線断面図である。 (A)は第5実施形態のスライドシートの後退時の概略正面図、(B)は前進時の概略正面図である。 (A)(B)は第5実施形態の変形例の概略正面図である。 イヤハーネス配索装置の参考実施形態を示し、(A)は全体斜視図、(B)は要部断面図である。 従来例を示し、(A)は全体斜視図、(B)は(A)のB−B線断面図である。 (A)(B)は前記従来例の作動説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図7に本発明の第1実施形態を示す。
図1に示すように、自動車に搭載する助手席側のスライドシート1を400〜600mm程度スライドできるロングスライドシートとしている。該スライドシート1に装着した電装品(図示せず)に給電するために、フロアパネル2からスライドシート1へワイヤハーネス5を配線している。
スライドシート1のシートフレームの側板4の外面に図2〜図4に示すように余長収容ケース10を垂直方向に固定している。該スライドシート1に左右一対で設けるシート脚部3をフロアパネル2上に支持台50を介して搭載した左右一対のシートレール6にスライド自在に取り付けている。各シートレール6は図2に示す構造で、スライドシート1の座部下方に突出したシート脚部3の軸部3aをシートレール6内に挿入し、軸部3aから腕部3bを左右に延在させ、腕部3bの外面に軸支した車輪3cをシートレール6内の側部空間6aに回動自在に嵌合している。シートレール6の中央の上面開口6cを挟む左右の側部空間6aの上壁6fには、その上面に車室床材となるモール15A、15Bを敷設している。
一方のシートレール6の側方のフロアには、該シートレール6の長さ方向の中間位置にハーネスレール7を設置し、前記余長収容ケース10との間にスライダ9を架け渡している。該ハーネスレール7内に、フロアパネル2に配索するフロアハーネスW/Hから分岐したワイヤハーネス5を挿入し、該ハーネスレール7の上面に設けたスライダ摺動部7aに前記スライダ9の下部9cを摺動自在に嵌合し、該スライダ9に前記ワイヤハーネス5を貫通している。該スライダ9の上部9aは前記余長収容ケース10のスライダ摺動部10aに摺動自在に嵌合し、該スライダの上部9aから引き出すワイヤハーネス5を余長収容ケース10の余長収容部10b内に挿入し、ターンさせた後に出口10eよりワイヤハーネス5を引き出してスライドシート1の内部へ配線している。
前記余長収容ケース10はシートフレームの側板4にボルト等で固定している。余長収容ケース10にスライダ9を組みつけ、ワイヤハーネス5を通した状態で、余長収容ケース10およびスライダ9を覆うシートサイドカバー8をシートフレームの側板4に取り付けている。
該余長収容ケース10は比較的浅底の本体11と、該本体11にワイヤハーネスを収容した後に被せる蓋12とからなる。図4に示すように、余長収容ケース10は前後方向に直線状に延在する前記スライダ摺動部10aと、その上部に仕切壁10wを介して横向き長円形状の前記余長収容部10bを設けている。スライダ摺動部10aの後端を余長収容部10bの後端下部と円弧部10gを介して連通させている。長円形状とした余長収容部10b内にワイヤハーネス5をUターンさせ、後部中央に設けた前記出口10eからスライドシート1内に引き出すようにしている。
前後方向に直線状に延在させるスライダ摺動部10aは上部の余長収容部10bより前方へ突出させている。スライダ摺動部10aの下面に図4(B)に示すように、前後方向に延在するスライダ引出開口10iを設け、該スライダ摺動部10aから突出するスライダ9が、スライドシート1の前後移動に応じてスライダ摺動部10a内を摺動できるようにしている。
スライドシート1のスライド寸法が400〜600mm程度のロングスライドシートである場合、余長収容ケース10スライダ摺動部の長さ(L1)とハーネスレール7の長さ(L2)との比は、L1:L2=1:4〜3:2となる。また、ハーネスレール7の長さ(L2)はシートレール6の長さ(L3)の1/2〜1/3としている。
前記ハーネスレール7は、図1、図5に示すように、上部を幅狭とすると共に下部の幅を広げたボックス形状で、上部に前後方向に延在する前記スライダ摺動部7aを設けている。該スライダ摺動部7aは上面開口の略凹状で、スライダ9の下面9uを摺動自在に保持し、凹部中央に設けた開口7bからスライダ9内に貫通するワイヤハーネス5をボックス下部7dの空間に垂れ下がるように引き出している。ボックス下部7dの側壁の前後方向の中央にワイヤハーネス挿通用の開口7eを設け、該開口7eに近接した側壁下部にクランプ穴7fを設けている。開口7eから引き出すワイヤハーネス5にクランプ付きバンド31を巻き付け、該クランプ付きバンド31のクランプ31cをクランプ穴7fに挿入係止して、ワイヤハーネス5を固定している。該クランプ付きバンド31で結束したワイヤハーネス5の先端にコネクタを取り付け、フロアハーネスW/Hの端末に取り付けたコネクタと嵌合接続している。
ハーネスレール7の上部のスライダ摺動部7a内をスライドシート1と連動してスライダ9が移動し、該スライダ9の移動に応じて図4(A)および図6に示すように、スライダ9から引き出されるワイヤハーネス5が開口7eの近接位置の固定点Pを支点として振り子状に前後に揺動する構成としている。
ハーネスレール7は図2に示すように、車室床材のモール15Cの下部に配置し、該ハーネスレール7の上面のスライダ摺動部7aのみ、モール15Cとシートレール6の上面に敷設する前記モール15Bの間の開口に露出させている。
即ち、ハーネスレール7の上面にはスライダ9の片側にのみハーネスレール7用のモール15Cを敷設し、他側の上面はシートレール6とハーネスレール7を近接配置することで、シートレール6上のモール15Bでカバーしている。
前記スライダ9は、図4(B)に示すように、余長収容ケース10のスライダ摺動部10aに摺動自在に嵌合する上部9aと連続する中間部9bがスライダ摺動部10aの下面の前後方向に延在する引出開口10iから下向きに突出し、中間部9bの下側をスライドシート1から離れる方向に屈曲させた後に、該スライダの下部9cを下向きに屈曲させ、ハーネスレール7のスライダ摺動部7aに摺動自在に嵌合させている。スライダ9の上部9a、中間部9bおよび下部9cはワイヤハーネスを貫通できる角筒状として連通させている。
余長収容ケース10内に摺動自在に収容するワイヤハーネス5に、図7(A)に示す四角筒状のキャタピラ型のプロテクタ30を外装している。該プロテクタ30は図7(B)に示す帯状の連続した長尺材からなる平板40を折り曲げて組み立てている。平板40には、長さ方向Xに延在する4本の折曲ライン41、42、43、44を幅方向Yの中間部に間隔をあけて設け、平板40を幅方向に5個の辺S1〜S5に区画し、折曲ライン41〜44を直角に折り曲げ、幅方向の両側辺S1とS5を重ねることで図7(A)に示すように、四角筒状に組み立てている。
また、平板40の幅方向の両側の一方側の辺S1の側縁に係止突片45を長さ方向Xに間隔をあけて突設している。該係止突片45は円弧状の突出部の根元両側に切込45aを設け、両側に係止辺45bが突出する形状としている。平板40の他方側の辺S5に係止突片45を挿入係止する細長い係止穴46を設けている。該係止穴46の長さ方向両端に切込46aを設け、その先端に小径穴46cを設けている。前記切込46aに係止辺45bがかかるようにし、かつ、小径穴46cで切込46aの先端から亀裂が生じないようにしている。平板40を折曲ライン41〜44に沿って折り曲げ、辺S1とS5を重ねた状態で係止突片45を係止穴46に挿入係止することで、四角筒形状を保持できるようにしている。
平板40には前記4本の折曲ライン41〜44を結ぶ幅方向Yの切込ライン48を長さ方向Xに間隔をあけて設け、辺S2、S3、S4を分離している。該切込ライン48の両端、すなわち、折曲ライン41および44と接する位置には小径穴48aを連続して設け、先端からの亀裂発生を防止している。さらに、切込ライン48の中央部で辺S3の中央位置に直線を湾曲させた円弧状の切込49を設け、長さ方向に隣接する一方側を円弧状に突出させ、他方を円弧状に窪ませ、凹凸嵌合部を設けている。
平板40に設ける折曲ライン41〜44は、図7(C)に示すように、板厚の1/3程度を切削して断面円弧状のラインとしている。前記切込ライン48、係止穴46、係止突片45はすべて平板を打抜いて形成している。よって、平板40を成形した後に、打抜加工、切削加工で形成している。
前記プロテクタ30は予め折曲ライン41〜44を折り曲げる一方、係止突片45は係止穴46に挿入せず、開いた状態でワイヤハーネス5の電線群を折り曲げたプロテクタ30の両側辺S1とS5の間の開口から挿入する。この電線群の挿入後に辺S1とS5を重ね、係止突片45を係止穴46に挿入係止し、電線群を四角筒の中に挿入した状態で外装する。
前記プロテクタ30は四角筒の3辺S2、S3、S4が切込ライン48で長さ方向で分離され、重ねて係止した辺S1とS5が長さ方向で屈曲自在に連結された構成となり、かつ、分離された辺S3は、隣接する辺S3同士が円弧状切込で凹凸嵌合する状態となる。即ち、短尺な四角筒が屈曲自在に長さ方向に順次連結し、かつ、隣接する四角筒同士を凹凸嵌合させているため幅方向にずれない、キャタピラ状のプロテクタとなる。
前記キャタピラ型のプロテクタ30を用いると、余長収容ケース10のスライダ摺動部10aにガタつき無く内嵌できると共に、余長収容部10bの本体11の底面と蓋12の下面にプロテクタ30の上下面がスライド自在に摺動し、安定した姿勢で余長収容部10b内を移動させることができる。
次に、スライドシート1の前後移動に追従するワイヤハーネス5の動きについて、図6を参照して説明する。
図中、ステップ#7のスライドシート前端位置より少し後退したステップ#1のスライドシートが定常位置とすると、該位置では、余長収容部10b内でワイヤハーネスが前端側の短辺の内面に沿ってUターンし最大長さで余長が吸収され、スライダ摺動部10a内でスライダ9は後端側に位置する一方、ハーネスレール7内ではスライダ9は前後方向の中間に位置する。
#1の定常位置から少し後退する#2位置へ後退移動すると、まず、ハーネスレール7内でスライダ9が後退してワイヤハーネス5の余長を調整する。
#2より後退して#3位置へ移動すると、ハーネスレール7内でスライダ9はハーネスレール7の後端位置に達した後、余長収容部10bからワイヤハーネスを引き出してスライダ摺動部10aでスライダ9が前進してワイヤハーネス5の余長を調整する。
#3より後退して#4のスライドシート後端位置へ移動すると、スライダ摺動部10a内でスライダ9は前端位置まで移動してワイヤハーネス5の余長を調整する。
#4のスライドシート後端位置から#5の位置に前進すると、ハーネスレール7内でスライダ9が前進してワイヤハーネスの余長を調整する。
#5より#6の位置に前進すると、ハーネスレール7内で前端位置にスライダ9が達した後にスライダ摺動部10a内でスライダ9が後退し、余長収容部10bにワイヤハーネスが巻き込まれていき、ワイヤハーネスの余長を調整する。
#6より#7のスライドシート前端位置まで前進すると、余長収容部10bへ更にワイヤハーネスが巻き込まれていき、スライダ摺動部10a内でスライダ9が後退し、ワイヤハーネスの余長を調整する。
前記のように、スライドシート1の前後移動に応じて、まず、ハーネスレール7側でスライダ9が前後移動してワイヤハーネスの余長を調整する。其の際、ハーネスレール7では前後方向の中央の固定点Pでワイヤハーネス5は固定されているため、スライダ9の前後移動に応じてワイヤハーネス5が固定点Pを支点として左右方向に振られる。
ハーネスレール7側でスライダ9が後端または前端に達すると、余長収容ケース10側でスライダ9がスライダ摺動部10a内で前後移動し余長収容部10b内でターンしているワイヤハーネスを出入させてワイヤハーネスの余長を調整している。
前記のように、スライドシート1のスライドに応じたワイヤハーネスの余長吸収機能を、スライドシート1に固定した余長収容ケース10と、フロアに固定したハーネスレール7の2部材に分担させている。よって、スライドシート1がロングスライドシートで、ワイヤハーネスの余長寸法が長い場合にも、ハーネスレール7の長さを短くして対応することができる。
また、本発明の装置では、余長収容ケース10をスライドシート1に固定し、フロアに固定していないため、フロア置き荷物や足踏みの荷重がかからない。よって、余長収容ケース10の剛性を高めるためにリブ等を設ける必要はない。かつ、シートレールの側方のフロアに配置するハーネスレール7は短尺にできるため、設置スペースを大きくとらず、既存設置物と干渉する問題を回避できる。
図8に余長収容ケースの第1変形例を示す。
第1変形例の余長収容ケース10−1は、スライダ摺動部10aは前記第1実施形態と同様に前後方向に延在する直線状であり、その上部に余長収容部10bを設けている。該余長収容部ではプロテクタ30で外装したワイヤハーネス5を、U字状ではなく、J字状にターンさせており、スライダ摺動部10aと余長収容部10bとを連続する後端の円弧状10nでワイヤハーネスを1度屈曲させるだけであり、余長収容部10bの前側では屈曲させていない。
図8(A)はスライドシートの前進位置を示し、余長収容ケース10−1は前進し、スライダ9もハーネスレール7内を前進し、余長収容部10b内でプロテクタ30で外装したワイヤハーネス5は余長部分が収容される。
図8(B)はスライドシートの後退位置を示し、余長収容ケース10−1は後退し、スライダ9もハーネスレール7内で後退し、余長収容部10b内からプロテクタ30で外装したワイヤハーネス5は余長が引き出される。
余長収容ケース10−1では余長収容部10bでワイヤハーネスはU字状ではなくJ字状にターンさせるため余長吸収長さは減少するが、スライドシートのスライド量が260mm程度の場合は十分に余長を吸収できる。また、スライドシートのシートフレームの長さが大である場合は、余長収容ケース10−1を長くでき、ロングスライドにも適用可能となる。
また、余長収容部10bでワイヤハーネスはJ字状にターンさせて屈曲回数を低減しているため、ワイヤハーネスの屈曲疲労を低減できる。かつ、余長収容ケース10−1が細幅にできる。
図9および図10にスライダ9の第1変形例を示す。
スライドシートに固定する余長収容ケース10とフロアに固定するハーネスレール7との間で上下に架け渡すスライダ9は、その上下長さが大となり、かつ、余長収容ケース10のスライダ摺動部10aに嵌合する上部では後向きに屈曲させるため、該スライダ9内へのワイヤハーネスの通し作業は手数がかかることになる。さらに、余長収容ケース10はスライドシートに固定される一方、ハーネスレール7はフロアに固定され、固定作業に時間差が発生する。そのため、余長収容ケース10とハーネスレール7に架け渡すスライダ9はいずれか一方に先付けした後に他方に後付けされることになり、その間、スライダ9からワイヤハーネスが外部に露出し、損傷が発生しやすくなる。
前記した問題に対して、余長収容ケース10に組みつける部分と、ハーネスレール7に組みつける部分とでスライダ9を分割して、ワイヤハーネスの挿通作業性およびスライダ9の取付作業性を改善している。即ち、スライダを余長収容ケース10のスライダ摺動部10aに嵌合する上部側スライダ9−1と、ハーネスレール7のスライダ摺動部7aに嵌合する中間・下部側スライダ9−2とに分割している。
ワイヤハーネス5もスライダの分割位置で分割し、該分割位置でコネクタ接続している。具体的には、余長収容ケース10および上部側スライダ9−1に配索するワイヤハーネス5−1と、中間・下部側スライダ9−2およびハーネスレール7に配索するワイヤハーネス5−2とに分割している。
分割ワイヤハーネス5−1は前記キャタピラ型のプロテクタ30で外装し、余長収容部10bおよびスライダ摺動部10aに摺動自在に挿通している。該分割ワイヤハーネス5−1の分割側端末に雌コネクタ20を接続して、スライダ摺動部10a内に位置させている。
一方、分割ワイヤハーネス5−2にはプロテクタ30を外装しておらず、該分割ワイヤハーネス5−2の端末に雄コネクタ21を接続し、中間・下部側スライダ9−2の先端開口側内面に突設したランス9rに雄コネクタ21の外面に突設した係止部21aを係止して位置決め保持している。
前記上部側スライダ9−1の分割端側に位置させる分割ワイヤハーネス5−1の端末の雌コネクタ20と、前記中間・下部側スライダ9−2の分割端に位置させる分割ワイヤハーネス5−2の端末の雄コネクタ21とは、図10(B)に示すように、コネクタ結合して分割ワイヤハーネス5−1と5−2とを接続している。該コネクタ結合時には、中間・下部側スライダ9−2の先端に位置決め保持されている雄コネクタ21に対して、余長収容ケースのスライダ摺動部10a内で摺動自在に嵌合されている上部側スライダ9−1内の雌コネクタ20を嵌合していき、雌雄コネクタ20と21とを嵌合接続している。
図11(A)〜(C)にスライダの第2変形例を示す。
該第2変形例は、前記図9、図10に示す第1変形例の分割スライダの分割端に配置したコネクタ同士の結合作業性を改善している。
該第2変形例では、余長収容ケースのスライダ摺動部10a内で移動して、保持されていない雌コネクタ20に把持片25を突設し、スライダ摺動部10aの下面に設けた開口10iから突出し、作業員が把持片25を把持して位置決め保持できるようにしている。 かつ、スライダ摺動部10aの先端開口の両側縁から上下一対の返し片10mを揺動自在に開口に向けて突設している。
図11(B)に示すように、中間・下部側スライダ9−2に挿通する分割ワイヤハーネス5−2の端末に接続した雄コネクタ21を余長収容ケース10のスライダ摺動部10aの先端開口から前記返し片10mを押し広げて開口を通して挿入した後、返し片10mが自動復帰して開口を塞ぎ、挿入した雄コネクタ21がスライダ摺動部10aから抜けるのを防ぐ。この状態で、雌コネクタ20の把持片25を持って雄コネクタ21と嵌合接続させている。
前記構成とすると、上部側スライダ9−1と中間・下部側スライダ9−2の分割端に位置させる分割ワイヤハーネス5−1、5−2の端末の雌雄コネクタ20、21の嵌合作業時に、上部側スライダ9−1内の雌コネクタ20は把持片25を持って位置決め保持できる一方、中間・下部側スライダ9−2内の雄コネクタ21は返し片10mを押し開いて挿入し、挿入後に返し片10mで開口が閉鎖されるため、コネクタが脱落せず、コネクタ同士の嵌合作業が容易となる。
図12に、余長収容ケース10を固定するスライドシート1の位置を第1実施形態と相違させた変形例を示す。
該変形例では、スライドシート1のシートフレームの底板40の下面で、左右のシート脚部3の間に余長収容ケース10を水平に固定している。該余長収容ケース10の形状は第1実施形態と同様であり、配置姿勢を垂直(縦向き)から水平(横向き)に変更している。また、余長収容ケース10とスライダ9を介して連結するハーネスレール7も設置位置を左右のシートレール6の間のフロアに変更している。他の構成は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
前記のように、余長収容ケース10を固定するスライドシート1の位置はシートフレームの側面に限定されず、下面でもよい。さらに、シートフレームの背面側でもよく、設置スペースがあり、既存部材と干渉しない位置であれば、余長収容ケース10の固定位置は限定されない。
図13にワイヤハーネスに外装するキャタピラ型のプロテクタ30の変形例を示す。
図13(A)(B)に示す変形例1では、余長収容ケース10の外周壁の内面に沿って摺動するプロテクタ30の辺S3の高さ方向の中間部にリブ30rを長さ方向に連続して突設している。このように、リブ30rを突設すると、余長収容ケース10の外周壁内面にリブ30rが摺接し、摩擦抵抗が低減する。よって、余長収容ケース内でのプロテクタに収容したワイヤハーネスの移動がスムーズに行えると共に、該プロテクタ30の耐久性を高めることができる。
図13(C)に示す変形例2では、キャタピラ型のプロテクタ30−1は断面三角状とし、三角形の頂点30tを余長収容ケースの外周壁内面に摺接させて摩擦抵抗を低減している。該断面三角形のキャタピラ型のプロテクタ30−1を用いる場合、図示のように、余長収容ケースも変形して、外周壁10kを断面V形状として、プロテクタ30−1の外面との隙間を狭くして、プロテクタ30−1で外装したワイヤハーネス5をガタつき無く移動できるようにしていることが好ましい。
図14に本発明の第2実施形態を示す。
第2実施形態は、余長収容ケース10ー1は第1実施形態の余長収容ケース10と外形は略同等で前後長さ寸法も同等としている。該余長収容ケース10ー1のスライダ摺動部を設ける直線部の長さL10を第1実施形態と同一としながら、スライダ摺動部10a−1の寸法は後端側をL11だけ延ばし、合計L10+L11の長さL12としている。
なお、スライダ摺動部の長さが第1実施形態と同じL10であれば、スライダ摺動部の前端側から長さL11だけ短くすればよく、小型化を図れる。
具体的には、図14(A)(B)に示すように、余長収容ケース10−1の直線状のスライダ摺動部10aの底面に設けているスライダ引出口10iの後端に連続して、長円形状の余長収容部10bの後端側の円弧部10gの頂点10g−tに相当する位置まで上向き円弧状の延長スライダ摺動部10mとし、その底面にスライダ引出開口10uを設けている。
一方、スライダ9は図14(C)(D)に示すように、余長収容ケース10−1のスライダ摺動部10a、10mを挿通する部分を別体9−5とし、ハーネスレール側に連結する本体9−6にピン9pを介して回転自在に連結している。これにより、直線状のスライダ摺動部10aから上向き円弧状のスライダ摺動部10mに移動する時に、円弧状のスライダ摺動部10mの壁面により強制的に、図14(D)に示すように、別体9−5がピン9pを支点として回転して傾斜し、スライダ摺動部10mを挿通できるようにしている。
前記のように、余長収容ケース10−1の長円形状の余長収容部10bの後端側円弧部に沿った部分にスライダ9を挿通可能としてスライダ摺動部を延長することにより、前後直線状に延在するスライダ摺動部10aの長さを大とすることなく、スライドシートのスライド量を増大できる。
図15および図16に本発明の第3実施形態の示す。
第3実施形態のスライドシートも、第1実施形態と同様に、自動車の助手席に搭載するロングスライドシートである。該ロングスライドシートではフロアの前側のクロスメンバー(FRクロスメンバー)50の設置位置と干渉する場合が多い。その場合、ハーネスレールを前記クロスメンバー50の上面側に設置する必要がある。
図15に示すように、ハーネスレール7Bの形状を第1実施形態のハーネスレール7と変えている。ハーネスレール7Bは、その後半部をクロスメンバー50の上面50aに配置し、水平方向に延在するレール形状部55としている。一方、クロスメンバー50の前方に配置されるハーネスレール7Bの前半部はクロスメンバー50の前方側面50bに沿って下向きに突出するボックス形状部56としている。ハーネスレール7Bはレール形状部55からボックス形状部56内へワイヤハーネス5を下向きに湾曲させて挿通している。
図16(A)に示すように、ボックス形状部56の後面下部にワイヤハーネス引出口57を設け、該ワイヤハーネス引出口57の近傍にワイヤハーネス5をバンドクランプ58を介して回転自在に支持している。ハンドクランプ58はワイヤハーネス5に締結するバンド部58aの係止部58bから係止羽根58cを突設し、該係止羽根58cの軸部58dを取付穴59に回転自在に通して取り付けている。
このように、ワイヤハーネス5を回転自在に保持することで、スライドシートのスライドに応じてワイヤハーネス5のボックス形状部56内での挿通姿勢の変化に対応できるようにしている。即ち、前進時は、図15(A)のように、ワイヤハーネス5はボックス形状部56内で前方へ大きく迂回し、図16(B)に示す姿勢となる。一方、後退時は、図15(B)に示すように、ワイヤハーネス5はボックス形状部56内で後側面に沿って挿通し、図16(C)に示すように、ワイヤハーネス5は立ち上がり状態となる。
前記図16(B)(C)に示すように、ワイヤハーネス5の姿勢が変化しても、ワイヤハーネス5をクランプ58で回転自在に支持していることで、ワイヤハーネス5に無理な負荷をかけることなく対応できる。
このように、クロスメンバー50の凹凸を利用して、ハーネスレール7Bの前半部にボックス形状部56を設けることで、ボックス形状部56内で後端上部側から挿入するワイヤハーネス5を、上方前向き姿勢から前端で湾曲させて下方後向きにして、前端湾曲経路と下方後向き経路とを上端経路にプラスして、ハーネスレールの前後寸法を増大することなく、ハーネスレール内のワイヤハーネスの挿通長さを大きくできる。
図17〜19に本発明の第4実施形態を示す。
第4実施形態も第3実施形態と同様に、ハーネスレールがフロアのクロスメンバー50に干渉する場合に適用するものであり、クロスメンバー50の上面50aにハーネスレール7Cを配置している。
ハーネスレール7Cは平面視で後側円弧部62を有するU字形状とし、全体形状を横幅が広い浅底とし、設置高さを低くし、かつ、前後方向の中間部をクロスメンバー50上に位置させている。該ハーネスレール7Cは一側辺61に沿って前端から後方に向けて長さ方向の中間位置まで直線状に延在するスライダ摺動部65を突設すると共に、対応した内部側にも仕切壁66を突設している。
ハーネスレール7C内において、スライダ摺動部65内を摺動するスライダ9から引き出されるワイヤハーネス5は仕切壁66を越えて後方に迂回した後、他側辺63に沿って前進移動し、前端に設けたワイヤハーネス引出口67から外方へ引き出している。かつ、該ワイヤハーネス引出口67の近傍でワイヤハーネス5をクランプによってハーネスレール7に保持している。
図18に示すスライドシートの前進時、スライダ9が余長収容ケース10内で後退し、ハーネスレール7C内で前端位置にあり、スライダ9から引き出されたワイヤハーネス5は図18(B)に示すよう、後方への迂回量は少なくなる。
一方、図19に示すスライドシートの後退時、スライダ9が余長収容ケース10内で前進し、ハーネスレール7C内で後方へ移動し、スライダ9から引き出されたワイヤハーネス5は図19(B)に示すよう、後方へ大きく迂回する。
このように、ハーネスレール7Cを横方向に突出させて迂回させることによって、ハーネスレールの前後長さの増大を抑制できる。
図20及び図21に本発明の第5実施形態を示す。
第5実施形態も第3、第4実施形態と同様に、クロスメンバー50の上面にハーネスレール7Dを配置し、横幅を広くした浅底形状としている。具体的には、ハーネスレール7Dは前後直線状に延在するスライダ摺動部70と、該スライダ摺動部70の前後両端の近傍から一側方に横向きの半円状に膨出する膨出部71を備え、スライダ摺動部70は膨出部71より上方へ突出させている。
膨出部71の中央部に設けた支軸73にスライダ9から引き出されるワイヤハーネス5を図21に示すように一巻きした後、スライダ摺動部70の前端に設けたワイヤハーネス引出口75から外部に引き出している。該ワイヤハーネス引出口75の近傍でワイヤハーネス5をクランプ76でハーネスレール7Dに保持している。
図21(A)に示すように、スライドシートの後退時に、スライダ9はハーネスレール7D内で後端に位置し、ワイヤハーネス5をハーネスレール7D内で支軸73に一巻して前端より外方へ引き出している。一方、スライドシートの前進時、スライダ9はハーネスレール7D内で前進し、ワイヤハーネス5は支軸73に一巻した後に折り返し状に前端より外方へ引き出している。ハーネスレール7Dを前記形状としても、余長吸収量を増大でき、ハーネスレールの前後長さを抑制できる。
図22(A)(B)に第5実施形態の変形例を示す。
該変形例では、ハーネスレール7Dを垂直方向に配置し、ワイヤハーネス5を上下方向で迂回させて余長を吸収している。他の構成は第5実施形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
図23(A)(B)に参考実施形態を示す。
該参考実施形態はスライドシートのスライド量が第1実施形態より短い場合に好適に採用でき、フロアに固定するハーネスレールを不要としている。
スライドシート1に余長収容ケース10を固定し、該余長収容ケース10のスライダ摺動部10aに摺動自在に嵌合するスライダ9−3の下端をモール15Bの上方に位置させ、スライダ9−3の下端開口から引き出すワイヤハーネス5をモール15Bに設けた穴15hから下向きに配線している。該穴15を通してフロア下に引き込まれたワイヤハーネス5は余長を持たせてクランプ付きバンドで締結し、該バンドのクランプを車体に係止している。該ワイヤハーネス5の先端はフロアハーネスW/Hとコネクタ接続している。
本発明のスライドシート用のワイヤハーネス配索装置は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を越えない範囲で種々に変更することができる。
1 スライドシート
2 フロアパネル
3 シート脚部
4 シートフレームの側板
5 ワイヤハーネス
6 シートレール
7 ハーネスレール
7a スライダ摺動部
9 スライダ
10 余長収容ケース
10a スライダ摺動部
10b 余長収容部
30 キャタピラ型のプロテクタ

Claims (10)

  1. スライドシートに固定され、該スライドシート内にワイヤハーネスを引き出す出口と、該ワイヤハーネスをターンさせて収容する余長収容部と、該余長収容部の入口に連続すると共に前後方向に延在するスライダ摺動部を備えた余長収容ケースと、
    前記スライドシートのシートレールの側方のフロアに固定するハーネスレールと、
    前記余長収容ケースのスライダ摺動部と前記ハーネスレールとに上部と下部をそれぞれ摺動自在に嵌合すると共に、前記ワイヤハーネスを貫通しているスライダとを備え、
    前記スライダの下部から引き出されるワイヤハーネスを前記ハーネスレールに設けた開口から外部に引き出しているスライドシート用のワイヤハーネス配索装置。
  2. 前記余長収容ケースは前記スライドシートのシートフレームの側板に縦向きに固定し、該余長収容ケースに前記スライダを組みつけた状態で、該余長収容ケースおよび前記スライダを外部から隠蔽するシートカバーを前記シートフレームに固定している請求項1に記載のスライドシート用のワイヤハーネス配索装置。
  3. 前記ハーネスレールは前記シートレールの長さ方向の中間部に配置し、該ハーネスレールの長さ方向の中央部にワイヤハーネス引き出し用の前記開口を設け、該開口から引き出したワイヤハーネスを前記ハーネスレールまたはフロアに固定している請求項1または請求項2に記載のスライドシート用のワイヤハーネス配索装置。
  4. 前記余長収容ケースは、前後方向に直線状に延在する前記スライダ摺動部の上部に長円形状の前記余長収容部を備え、前記スライダ摺動部の後端を前記余長収容部の後端下部と連通させ、該余長収容部内にワイヤハーネスをターンさせて出口からスライドシート内に引き出すようにし、かつ、
    前記スライダ摺動部の下面に前後方向に延在するスライダ引出開口を設け、該スライダ摺動部から突出するスライダが、スライドシートの前後移動に応じてスライダ摺動部内を摺動できる構成としている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のスライドシート用のワイヤハーネス配索装置。
  5. 前記スライダは樹脂成形品からなり、一部材、または分割した2部材からなり、
    前記2部材に分割したスライダに、分割したワイヤハーネスをそれぞれ挿通し、これらワイヤハーネスの分割端にコネクタを接続し、コネクタ同士を嵌合して分割したワイヤハーネスを接続している請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のスライドシート用のワイヤハーネス配索装置。
  6. 前記余長収容ケースの前記スライダ摺動部の後端の前記スライダ引出開口に連続して、前記長円形状の余長収容部の後端側円弧部の頂点の下側面に延長スライダ引出開口を設ける一方、
    前記スライダの前記スライダ摺動部を摺動する上部を回転自在に下部に軸着し、
    前記スライダ摺動部の後端より前記余長収容部の後端側円弧部の頂点までの区間を、前記スライダは前記上部を上向き傾斜させながら移動可として、該スライダの移動範囲を増大している請求項4に記載のスライドシート用のワイヤハーネス配索装置。
  7. 前記余長収容ケース内を貫通させるワイヤハーネスにキャタピラ型のプロテクタを外装しており、
    前記プロテクタは、帯状の平板に長さ方向に延在すると共に幅方向に間隔をあけて設けた複数本の折曲ラインを折り曲げて筒状とすると共に、長さ方向に間隔をあけて幅方向に切り込みを入れて一辺を連続させると共に他辺を分離し、一方側には屈曲するが他方側には屈曲しない状態で連結している請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のスライドシート用のワイヤハーネス配索装置。
  8. 前記スライドシートは自動車の助手席に搭載されるものであり、
    前記ハーネスレールの後半部はフロアの前側のクロスメンバーの上面側に配置され、該ハーネスレールの後半部は水平方向に延在するレール形状部とする一方、前記クロスメンバーの前方に配置される前記ハーネスレールの前半部は前記クロスメンバーの前方側面に沿って下向きに突出するボックス形状部とし、前記レール形状部から前記ボックス形状部内へ前記ワイヤハーネスを下向きに湾曲させて配索し、かつ、
    前記ボックス形状部の後面下部にワイヤハーネス引出口を設け、該ワイヤハーネス引出口の近傍に前記ワイヤハーネスを回転自在に支持している請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のスライドシート用のワイヤハーネス配索装置。
  9. 前記スライドシートは自動車の助手席に搭載されるものであり、
    前記ハーネスレールをフロアの前側のクロスメンバーの上面側に配置すると共に、該ハーネスレールは平面視で後側円弧部を有するU字形状とし、該ハーネスレールの一側辺に沿って前後直線状に延在するスライダ摺動部を設け、前記スライダから引き出す前記ワイヤハーネスを後側円弧部および他側辺の前後直線状経路を経て前端のワイヤハーネス引出口から外方へ引き出す構成としている請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のスライドシート用のワイヤハーネス配索装置。
  10. 前記ハーネスレールは前後直線状に延在するスライダ摺動部を設けると共に、該スライダ摺動部の前後両端の近傍から横向き又は下向きに突出する膨出部を設け、該膨出部の中央部に設ける支軸に前記スライダから引き出されるワイヤハーネスを一巻きした後に前記ハーネスレールに設けたワイヤハーネス引出口から外部に引き出す構成としている請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のスライドシート用のワイヤハーネス配索装置。
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