JP5884721B2 - スライドシート用のワイヤハーネス配索装置 - Google Patents

スライドシート用のワイヤハーネス配索装置 Download PDF

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本発明はスライドシート用のワイヤハーネス配索装置に関し、特に、400mm以上のロングスライドシート用に好適に用いられるものである。
自動車のシートには電動リクライニング装置やシートヒータなど種々の電装品が装備されており、これらの電装品に給電するために、車体フロアからシートに給電用のワイヤハーネスが配索されている。スライドシートの場合には、ワイヤハーネスをシートのスライド動作に追従させる必要があり、そのためワイヤハーネスに余長部を持たせて配索している。自動車のスライドシートのスライド寸法は通常最大240〜300mm程度である。また、近時、座席前方または座席後方に大きな空間をあけることが出来るように、スライド寸法を最大400〜1200mm程度としたロングスライドシートも提供されている。
この種のスライドシートへのワイヤハーネスの配索構造は、通常、シートレールと平行にハーネスレールを敷設し、該ハーネスレールの側方に電線余長収容ケースを配置し、該電線余長収容ケースでスライドシートの移動に応じて電線の余長を吸収した後に、フロアハーネスと接続している。
また、WO2010/070970号公報に図11(A)(B)に示す装置が提供されている。該装置では、スライドシート100用のシートレール101の内部空間にワイヤハーネス150が配線され、シートレール101はハーネスレールとしても利用され、該シートレールの側方に隣接して平行に電線余長収容ケース110が設置されている。電線余長収容ケース110は車室床材であるモール120の下部に水平配置され、浅底の本体110aに蓋110bを被せて、長円形状の余長電線収容空間110cが形成されている。該電線余長収容ケース110内に前記ワイヤハーネス150がコルゲートチューブ103で外装された状態で、U字にターンさせて収容されている。該電線余長収容ケース110から引き出されたワイヤハーネス150を屈曲させてシートレール101内に挿通し、スライドシート100へと配線されている。
WO2010/070970号公報
特許文献1の装置および前記通常の装置においても、電線余長収容ケース110は本体110aに蓋110bが被せられ、該電線余長収容ケース110が2部品で形成されている。よって、金型作成費用がかかる等、コスト高になると共に、ワイヤハーネスを本体110a内に挿通後に蓋110bで閉鎖する作業が必要となる。
前記ハーネスレールを設けず、シートレールの空間をハーネス挿通路として利用する前記特許文献1の装置では、シートレール内に充填される潤滑油等でワイヤハーネスが汚れやすいと共に、シートレール内の空間にワイヤハーネスを挿通する作業に手数がかかる問題がある。よって、シートレールをハーネスレールとして利用せず、シートレールに沿って配置するハーネスレールを別に設けることが好ましい。
前記ハーネスレールを設けて、電線余長収容ケースと共に配置する装置では、電線余長収容ケースは蓋を設けている一方、ハーネスレールはワイヤハーネス摺動部を開口させる必要があるため、蓋で閉鎖できない。よって、従来は電線余長収容ケースとハーネスレールは別体で形成され、コスト高および設置手数がかかる問題がある。
本発明は前記問題を解消せんとするもので、シートレールとは別にハーネスレールを設けると共に、該ハーネスレールと連続してワイヤハーネスを挿通する電線余長収容ケースを設けた場合に、装置を簡単にしてコスト低下を図ると共に取付作業を簡単にできるようにすることを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、電線余長収容ケース部とハーネスレール部とを一体成形した一部品からなるワイヤハーネス挿通部材を備え、
前記電線余長収容ケース部は底板部と、該底板部の外周縁に沿って立設する周壁と、該周壁の先端を前記底板部と対向方向に突出して形成した保持板部を備え、かつ、該電線余長収容ケース部にターンさせて収容するワイヤハーネスの出入口となる2個のハーネス挿通口を備え、
前記ハーネスレール部は長さ方向全長にハーネス嵌合溝を備え、該ハーネス嵌合溝の一端開口に前記電線余長収容ケース部の1個の前記ハーネス挿通口を連続させ、該ハーネス嵌合溝の他端開口からハーネスを引き出す構成としていることを特徴とするスライドシートのワイヤハーネス配索装置を提供している。
前記のように、電線余長収容ケース部は周壁の突出端から折り返して保持板部を設け、該保持板部で蓋の機能を果たすようにしているため、蓋を不要にでき、その結果、蓋が設けられないハーネスレール部と前記電線余長収容ケース部を一体成形している。
このように、電線余長収容ケース部は言わば本体のみで形成し、蓋を不要とし、かつ、該電線余長収容ケース部とハーネスレール部とを一体成形した一部品とすることで、電線余長収容ケース部の本体と蓋、ハーネスレール部の3部材に分けて形成していた場合と比較して、金型作成費用および樹脂費用の低減により、コスト低下を図ることができる。また、1部品としていることで取付手数も簡単にできる。
前記電線余長収容ケース部の前記底板部は長円状であり、前記周壁の上端から前記保持板部は周壁の長さ方向に間隔をあけて設け、かつ、
前記長円状の周壁の短辺と長辺との境界部分の1カ所に前記周壁を設けずに1個の前記ハーネス挿通口を設け、
前記ハーネス挿通口に前記ハーネス嵌合溝を連通させた前記ハーネスレール部を、前記電線余長収容ケース部の長辺の周壁に沿って平行に設け、又は前記長辺と直交方向に延在させて設けることが好ましい。
前記ハーネスレール部を前記電線余長収容ケース部の長さ方向の一端から前記長辺の周壁に隣接して平行に設けた場合、ハーネスレール部を電線余長収容ケース部の他端より突出させ、後述するようにスライドシートに該ワイヤハーネス挿通部材を固定する場合は該スライドシートに設置可能な最大長さに延長させることが好ましい。
一方、前記ハーネスレール部を前記電線余長収容ケース部の前記長辺と直交方向に延在させ、前記電線余長収容ケース部と前記ハーネスレール部とからなる前記ワイヤハーネス挿通部材の全体形状はL形状としてもよい。この場合も、スライドシートにワイヤハーネス挿通部材を固定する場合は該スライドシートに設置可能な最大の大きさのL形状とすることが好ましい。
前記電線余長収容ケース部とハーネスレール部とからなる前記ワイヤハーネス挿通部材はスライドシートに固定することが好ましい。
具体的には、スライドシートのシートフレームの側板に前記ワイヤハーネス挿通部材を固定し、該ワイヤハーネス挿通部材の底板部を前記シートフレームの側板に当接させてボルト等で垂直向きに固定し、その後、シートサイドカバーを被せることが好ましい。なお、シートフレームの底板下面、後面板等、スライドシートの設置可能なスペースがあれば設置箇所は任意である。
このように、スライドシートに前記ワイヤハーネス挿通部材を固定すると、スライドシートの側方のフロア側に設置スペースを取らず既設設置物と干渉しない。かつ、スライドシートの側方のフロアに水平配置すると、フロア置き荷物や足踏みによる荷重がワイヤハーネス挿通部材に加わり、耐久性が損なわれる恐れがあるが、スライドシートに固定すると前記荷重が負荷されない。
前記スライドシートに前記ワイヤハーネス挿通部材の固定スペースを確保しにくい場合には、前記ワイヤハーネス挿通部材を車室フロア側に設置しても良い。その場合、スライドシートの左右車輪に挟まれた位置に設置し、あるいは縦向きに設置してワイヤハーネス挿通部材の上面積を減少し、車室フロア上から前記荷重が加わりにくい状態とすることが好ましい。
さらに、前記スライドシートがロングスライドシートの場合、前記ワイヤハーネス挿通部材で電線の余長吸収できない場合、前記ワイヤハーネス挿通部材はスライドシートに固定し、該スライドシートの側方のフロア側に第二余長吸収部材を設置し、ワイヤハーネスを前記第二余長吸収部材を挿通した後に前記ワイヤハーネス挿通部材に挿通して電線余長吸収量を増加させることが好ましい。
なお、スライドシートがロングスライドシートではなく、スライド量が240〜300mm程度の一般的なスライドシートの場合は、前記第二余長吸収部材を設けず、フロアハーネスと前記ワイヤハーネス挿通部材に挿通させるワイヤハーネスとを接続すればよい。
前記電線余長収容ケース部およびハーネスレール部に収容するワイヤハーネスはキャタピラ型のプロテクタで外装し、
前記プロテクタは、帯状の平板に長さ方向に延在すると共に幅方向に間隔をあけて設けた複数本の折曲ラインを折り曲げて筒状とすると共に、長さ方向に間隔をあけて幅方向に切り込みを入れて一辺を連続させると共に他辺を分離し、一方側には屈曲するが他方側には屈曲しない状態で連結していることが好ましい。
前記キャタピラ型のプロテクタは、四角筒状等の本体に長さ方向に間隔をあけて切り込みを入れて、前記のように、一方側には屈曲するが他方側には屈曲しないキャタピラ型としている。
前記四角筒状のキャタピラ型のプロテクタは、帯状の平板に長さ方向に延在する4本の折曲ラインを幅方向の中間部に間隔をあけて設け、かつ、該幅方向の両側縁の一方側に係止突片を突設すると共に他方側に前記係止突片を挿入係止する係止穴を設け、前記折曲ラインに沿って折り曲げて四角筒形状とすると共に係止突片を係止穴に挿入係止して四角筒状を保持し、さらに、前記4本の折曲ラインを結ぶ幅方向の切込ラインを長さ方向に間隔をあけて設けて四角筒の3辺を分離して折り曲げ自在に連結された形状としていることが好ましい。
前記電線余長収容ケース部およびハーネスレール部を挿通するワイヤハーネスに前記四角筒状のキャタピラ型のプロテクタを外装した場合、電線余長収容ケース部の底板部と保持板部との間の空間の高さは前記プロテクタの高さに相当させ、ガタツキなく摺動できるようにし、かつ、該プロテクタの屈曲側は周壁に沿わせ、電線余長収容ケース部の内部側は屈曲できない側とし、電線余長収容ケース部内で蛇行しないようにしている。
前記のように、本発明では、電線余長収容ケース部の周壁の突出端から折り返して保持板部を設け、該保持板部に蓋の役目を担わせているため、蓋を不要にでき、その結果、蓋を設けられないハーネスレール部と電線余長収容ケース部を一体成形で設けることができる。
このように、電線余長収容ケース部は本体のみとして蓋を不要にし、かつ、該電線余長収容ケース部とハーネスレール部とを一体成形して一部品とすることで、3部材にわけて形成した場合と比較して、金型作成費用および樹脂費用の低減によりコスト低下を図ることができ、かつ、1部品としていることで取付手数も簡単にできる。
本発明のワイヤハーネス配索装置の第一実施形態を示し、(A)は全体斜視図、(B)は要部断面図である。 ワイヤハーネス挿通部材の平面図、(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図である。 ワイヤハーネスに外装するプロテクタを示し、(A)は斜視図、(B)は拡大展開図、(C)は要部断面図である。 ワイヤハーネス挿通部材内のワイヤハーネスのターン状態を示す側面図である。 ワイヤハーネス挿通部材の第1変形例を示し、(A)は斜視図、(B)は平面図である。 ワイヤハーネス挿通部材の第2変形例の斜視図である。 ワイヤハーネス挿通部材の第3変形例の斜視図である。 ワイヤハーネス挿通部材の第4変形例の平面図である。 第二実施形態を示し、(A)は全体斜視図、(B)は要部断面図である。 第二実施形態で用いる第二余長吸収部材を示し、(A)は斜視図、(B)は断面図、(C)は作動説明図である。 (A)(B)は従来例を示す図面である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図4に本発明の第一実施形態を示す。
図1に示すように、自動車に搭載するスライドシート1に装着した電装品(図示せず)に給電するために、フロアパネル2に配索したフロアハーネスW/Hにワイヤハーネス5をコネクタ接続し、該ワイヤハーネス5を図2に示すワイヤハーネス挿通部材10に通してスライドシート1の内部へ配線している。
スライドシート1のシートフレームの側板4の外面に図1(B)に示すように前記ワイヤハーネス挿通部材10を垂直方向に固定し、シートサイドカバー8で覆っている。該ワイヤハーネス挿通部材10は電線余長収容ケース部11とハーネスレール部12とを樹脂で一体成形した一部品からなる。
前記電線余長収容ケース部11は略長円形状で、その直線状の長辺11aに沿って短辺11b側から他方の短辺11cを越えて直線状にハーネスレール部12を延在している。 電線余長収容ケース部11は略長円形状の底板部20の外周縁から一定寸法をあけた位置に周壁21を立設し、該周壁21の先端から内向きに折り返して保持板部22を設けている。該保持板部22は周壁21の長さ方向に間隔をあけて設け、底板部20との間に所要高さのハーネス挿通路24を設けている。前記保持板部22と対向する底板部20には図2(B)に示すように型抜き穴23を設け、スライド型無しで成形している。
また、前記周壁21の長辺11aと短辺11bとの境界部分に周壁を設けず、ハーネス挿通口25を設け、ハーネスレール部12の全長に沿って設けるハーネス嵌合溝26に連通している。ハーネス挿通口25を設ける長辺11aの端部に連続させて仕切壁27を底板部20から立設している。該仕切壁27の突出端から保持板部28を前記保持板部22と交互に設けている。
電線余長収容ケース部11内で、ハーネスレール部12から前記ハーネス挿通口25を通って挿通するワイヤハーネス5は仕切壁27と短辺11bとの間の経路を通って長辺11dの内面に沿い、短辺11c内面側でUターンした後に長辺11aの内面に沿って配線され、仕切壁27に達する手前に設けたハーネス挿通口29からワイヤハーネス5を引き出してスライドシート1内に配線している。
ハーネスレール部12には長さ方向に連続して、上面開口の凹部からなる前記ハーネス嵌合溝26を設け、図2(C)に示すように、該ハーネス嵌合溝26の底面に引出開口26aを設けている。
本第一実施形態のスライドシート1のスライド量は一般的な240〜300mm程度とし、ハーネスレール部12の長さと電線余長収容ケース部11内でUターンする長さとの合計でワイヤハーネス5の余長寸法を吸収できるようにしている。
該ワイヤハーネス挿通部材10をスライドシート1のシートフレームの側板4に固定するため、前記電線余長収容ケース部11の底板部20の外周縁からボルト穴を設けたブラケット32Aを突設すると共に、ハーネスレール部12の側壁下面からもボルト穴を設けたブラケット32Bを突設している。図1(B)に示すように、ブラケット32A、32Bをシートフレームの側板4のボルト穴(図示せず)と一致させて、ボルトとナットで締結固定している。
かつ、シートフレームの側板4にワイヤハーネス挿通部材10を固定した後に、図1(B)に示すシートサイドカバー8を側板4に取り付けてワイヤハーネス挿通部材10を覆っている。
スライドシート1は、図1に示すように、左右一対で設けているシート脚部3をフロアパネル2上に支持台50を介して搭載した左右一対のシートレール6にスライド自在に取り付けている。各シートレール6は図1(B)に示す構造で、スライドシート1の座席下方に突出したシート脚部3の軸部3aをシートレール6内に挿入し、軸部3aから腕部3bを左右に延在させ、腕部3bの外面に軸支した車輪3cをシートレール6内の側部空間6aに回動自在に嵌合させている。シートレール6の中央の上面開口6cを挟む左右の側部空間6aの上壁6fには、その上面に車室床材となるモール33A、33Bを敷設している。
前記モール33Bにはワイヤハーネス挿通穴33hを設け、前記ハーネスレール部12の先端から引き出すワイヤハーネス5をワイヤハーネス挿通穴33hを通してモール33Bの下部へと配線し、下方でフロアパネル2側に固定すると共にフロアハーネスW/Hとコネクタ接続している。
前記ワイヤハーネス挿通部材10の電線余長収容ケース部11およびハーネスレール部12に摺動自在に配線するワイヤハーネス5に、図3(A)に示す四角筒状のキャタピラ型のプロテクタ30を外装している。該プロテクタ30は図3(B)に示す帯状の連続した長尺材からなる平板40を折り曲げて組み立てている。平板40には、長さ方向Xに延在する4本の折曲ライン41、42、43、44を幅方向Yの中間部に間隔をあけて設け、平板40を幅方向に5個の辺S1〜S5に区画し、折曲ライン41〜44を直角に折り曲げ、幅方向の両側辺S1とS5を重ねることで図3(A)に示すように、四角筒状に組み立てている。
また、平板40の幅方向の両側の一方側の辺S1の側縁に係止突片45を長さ方向Xに間隔をあけて突設している。該係止突片45は円弧状の突出部の根元両側に切込45aを設け、両側に係止辺45bが突出する形状としている。平板40の他方側の辺S5に係止突片45を挿入係止する細長い係止穴46を設けている。該係止穴46の長さ方向両端に切込46aを設け、その先端に小径穴46cを設けている。前記切込46aに係止辺45bがかかるようにし、かつ、小径穴46cで切込46aの先端から亀裂が生じないようにしている。平板40を折曲ライン41〜44に沿って折り曲げ、辺S1とS5を重ねた状態で係止突片45を係止穴46に挿入係止することで、四角筒形状を保持できるようにしている。
平板40には前記4本の折曲ライン41〜44を結ぶ幅方向Yの切込ライン48を長さ方向Xに間隔をあけて設け、辺S2、S3、S4を分離している。該切込ライン48の両端、すなわち、折曲ライン41および44と接する位置には小径穴48aを連続して設け、先端からの亀裂発生を防止している。さらに、切込ライン48の中央部で辺S3の中央位置に直線を湾曲させた円弧状の切込49を設け、長さ方向に隣接する一方側を円弧状に突出させ、他方を円弧状に窪ませ、凹凸嵌合部を設けている。
平板40に設ける折曲ライン41〜44は、図3(C)に示すように、板厚の1/3程度を切削して断面円弧状のラインとしている。前記切込ライン48、係止穴46、係止突片45はすべて平板を打抜いて形成している。よって、平板40を成形した後に、打抜加工、切削加工で形成している。
前記プロテクタ30は予め折曲ライン41〜44を折り曲げる一方、係止突片45は係止穴46に挿入せず、開いた状態でワイヤハーネス5の電線群を折り曲げたプロテクタ30の両側辺S1とS5の間の開口から挿入する。この電線群の挿入後に辺S1とS5を重ね、係止突片45を係止穴46に挿入係止し、電線群を四角筒の中に挿入した状態で外装する。
前記プロテクタ30は四角筒の3辺S2、S3、S4が切込ライン48で長さ方向で分離され、重ねて係止した辺S1とS5が長さ方向で屈曲自在に連結された構成となり、かつ、分離された辺S3は、隣接する辺S3同士が円弧状切込で凹凸嵌合する状態となる。即ち、短尺な四角筒が屈曲自在に長さ方向に順次連結し、かつ、隣接する四角筒同士を凹凸嵌合させているため幅方向にずれない、キャタピラ状のプロテクタとなる。該プロテクタ30は屈曲自在な辺S3を周壁21の内面に添わせ、対向する幅方向にずれない辺S1とS5を電線余長収容ケース部11の内側に配置している。
前記キャタピラ型のプロテクタ30を用い、電線余長収容ケース部11内でプロテクタ30の下辺を底板部20に摺動自在に搭載し、上面を保持板部22、28の下面に添わせていることでガタつき無く摺動自在に収容できる。また、ハーネスレール部12ではハーネス嵌合溝26をプロテクタ30を摺動自在に内嵌する形状としているため、ガタつき無く摺動させることができる。
前記のように、ハーネスレール部12のハーネス嵌合溝26内に挿通するワイヤハーネス5を前記プロテクタ30で外装していると共に、該プロテクタ30の先端部を偏平な角筒状のスライダ9の上部に嵌合固定している。該スライダ9の下側部をハーネス嵌合溝26に設けた引出開口26aから下方へ突出させ、スライダ9の下端開口から引き出すワイヤハーネス5をモール33Bに設けたワイヤハーネス挿通穴33hへ引き込んでいる。
次に、スライドシート1のスライド動作に追従するワイヤハーネス5の動きについて、図4を参照して説明する。
スライドシート1を前後方向に移動すると、該スライドシート1に固定したワイヤハーネス挿通部材10も前後方向へ移動する。該ワイヤハーネス挿通部材10のハーネスレール部12からスライダ9を介して引き出すワイヤハーネス5はモール33Bに設けたワイヤハーネス挿通穴33hを通してフロア下部に引き込んで固定しているため、ワイヤハーネス挿通部材10の電線余長収容ケース部11の内部およびハーネスレール部12内でワイヤハーネス5は移動して電線余長部分を吸収する。
図4はスライドシート1が前方に位置する状態を示し、電線余長収容ケース部11内にワイヤハーネス5が巻き込まれて余長が吸収されている。スライドシート1が後退すると電線余長収容ケース部11からワイヤハーネス5がハーネスレール部12側へ引き出され、ハーネスレール部12側でスライダ9が前進移動して余長部分を引き出す。
前記のように、スライドシート1のスライドに応じたワイヤハーネス5の余長吸収機能を、スライドシート1に固定したワイヤハーネス挿通部材10の電線余長収容ケース部11と、ハーネスレール部12とに分担させている。これにより、ハーネスレール部12から引き出すワイヤハーネス5をフロア側で更に移動させる必要がなく、モール33Bに設けたワイヤハーネス挿通穴33hからフロア下方へと引き込んで、フロアハーネスと接続できる。よって、フロア側に電線余長吸収装置を設置する必要がなくなる。
また、ワイヤハーネス挿通部材10の電線余長収容ケース部11は蓋を不要な構造としているため、該電線余長収容ケース部11とハーネスレール部12とを一体成形した一部品とすることができ、製造コストおよび取付作業コストを低下することができる。特に、スライドシート1の側板にワイヤハーネス挿通部材10を固定し、シートサイドカバー8で覆っているため電線余長収容ケース部11の全面を蓋で覆う必要はない。かつ、フロアに固定していないため、フロア置き荷物や足踏みの荷重が負荷されない。よって、ワイヤハーネス挿通部材10に剛性を高めるためにリブ等を設ける必要はない。
本発明の電線余長収容ケース部11とハーネスレール部12とを一体成形したワイヤハーネス挿通部材10は前記実施形態に限定されず、図5〜図8に示す構造としてもよい。 図5(A)(B)に第1変形例のワイヤハーネス挿通部材10ー1を示す。
第1変形例のワイヤハーネス挿通部材10ー1は電線余長収容ケース部11に対してハーネスレール部12を直交方向に連続させ、全体形状を略L形状としている。他の構成は前記実施形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
スライドシートのシートフレームの形状や他の部品の設置位置との関係で、L形状とする必要がある場合に採用される。
図6に第2変形例のワイヤハーネス挿通部材10ー2を示す。
該第2変形例のワイヤハーネス挿通部材10ー2は第1変形例10−1と同様なL形状としているが、電線余長収容ケース部11の周壁21は保持板部22を突設した部分だけ設けた周壁21aとし、保持板部22を設けていない部分は周壁無し部分21cとしている。該構成とすると樹脂量を減少して軽量化を図ることができ、スライドシート1に固定する場合に、スライドシートの重量増加を抑えることができる。他の構成は第1変形例と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
図7に第3変形例のワイヤハーネス挿通部材10ー3を示す。
該第3変形例のワイヤハーネス挿通部材10ー3は保持板部を間隔をあけて設けず、周壁21の全長にわたって連続保持板部22mを設けている。他の構成は第1、第2変形例と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
図8に第4変形例のワイヤハーネス挿通部材10ー4を示す。
該第4変形例のワイヤハーネス挿通部材10ー4は電線余長収容ケース部11とハーネスレール部12とをJ字状に連結し、電線余長収容ケース部11内でワイヤハーネス5をJ字状に挿通し、U字状にターンさせる前記第一実施形態および第1〜第3変形例と相違する。
よって、第4変形例ではワイヤハーネスの余長吸収寸法は少なくなるが、ワイヤハーネス挿通部材10−4を幅狭として小型化および軽量化を図ることができる。かつ、ワイヤハーネスの屈曲回数は1度であり、前記第一実施形態および第1〜第3変形例ではワイヤハーネスの屈曲回数は2回であるため、ワイヤハーネスの屈曲疲労を低減できる。
図9および図10に第2実施形態のワイヤハーネス配索装置を示す。
第2実施形態はスライド寸法が400〜1200mm程度のロングスライドシート用のワイヤハーネス配索装置である。
該ワイヤハーネス配索装置では、第1実施形態と同様なワイヤハーネス挿通部材10をスライドシート1ー1のシートフレームの側面に固定すると共に、シートレール6の側方フロアのモール33Bの下方に第二余長吸収部材60を設置し、ワイヤハーネスの余長吸収量を増加している。
即ち、ワイヤハーネス5をスライドシート1−1に固定するワイヤハーネス挿通部材10のハーネスレール部12からスライダ9を通して車室床材のモール33Bの下方に配置した第二余長吸収部材60に挿通した後、フロアパネル2に固定してフロアハーネスW/Hと接続している。
前記第二余長吸収部材60はシートレール6の側面の長さ方向の中間位置に設置し、前記ワイヤハーネス挿通部材10のハーネスレール部12との間にスライダ9を架け渡している。該第二余長吸収部材60内に、フロアパネル2に配索するフロアハーネスW/Hから分岐したワイヤハーネス5を挿入し、上面に設けたスライダ摺動部60aに前記スライダ9の下部9cを摺動自在に嵌合し、該スライダ9にワイヤハーネス5を挿通している。
前記第二余長吸収部材60は、図9(B)、図10に示すように、上部を幅狭とすると共に下部の幅を広げたボックス形状で、上部に前後方向に延在する前記スライダ摺動部60aを設けている。該スライダ摺動部60aは上面開口の略凹状で、スライダ9の下面の両側面を摺動自在に保持し、凹部中央に設けた開口60bからスライダ9内に貫通したワイヤハーネス5を下部60dに引き出している。下部60dの側壁下部の前後方向の中央にワイヤハーネス挿通用の開口60eを設け、該開口60eに近接した側壁下部にクランプ穴60fを設けている。開口60eから引き出すワイヤハーネス5にクランプ付きバンド62を巻き付け、該クランプ付きバンド62のクランプ62cをクランプ穴60fに挿入係止して、ワイヤハーネス5の固定点Pとしている。該クランプ付きバンド62で結束したワイヤハーネス5の先端にコネクタを取り付け、フロアハーネスW/Hの端末に取り付けたコネクタと嵌合接続している。
第二余長吸収部材60の上部のスライダ摺動部60a内をスライドシート1と連動してスライダ9が移動し、該スライダ9の移動に応じて図10(C)に示すように、スライダ9から引き出されるワイヤハーネス5が開口60eの近接位置の固定点Pを支点として振り子状に前後に移動する構成としている。他の構成および作用は前記第1実施形態と同様であるため、同様な符号を付して説明を省略する。
本発明のスライドシート用のワイヤハーネス配索装置は前記実施形態に限定されず、ワイヤハーネス挿通部材をスライドシートに固定せずに、シートレールの側方のフロアに固定してもよく、本発明の要旨を越えない範囲で種々に変更することができる。
1 スライドシート
3 シート脚部
2 フロアパネル
4 シートフレームの側板
5 ワイヤハーネス
6 シートレール
9 スライダ
10 ワイヤハーネス挿通部材
11 電線余長収容ケース部
12 ハーネスレール部
20 底板部
21 周壁
22、28 保持板部
25、29 ハーネス挿通口
26 ハーネス嵌合溝
30 キャタピラ型のプロテクタ

Claims (5)

  1. 電線余長収容ケース部とハーネスレール部とを一体成形した一部品からなるワイヤハーネス挿通部材を備え、
    前記電線余長収容ケース部は底板部と、該底板部の外周縁に沿って立設する周壁と、該周壁の先端を前記底板部と対向方向に突出して形成した保持板部を備え、かつ、該電線余長収容ケース部にターンさせて収容するワイヤハーネスの出入口となる2個のハーネス挿通口を備え、
    前記ハーネスレール部は長さ方向全長にハーネス嵌合溝を備え、該ハーネス嵌合溝の一端開口に前記電線余長収容ケース部の1個の前記ハーネス挿通口を連続させ、該ハーネス嵌合溝の他端開口からワイヤハーネスを引き出す構成としていることを特徴とするスライドシートのワイヤハーネス配索装置。
  2. 前記電線余長収容ケース部の前記底板部は長円状であり、前記周壁の上端から前記保持板部は周壁の長さ方向に間隔をあけて設け、かつ、
    前記長円状の周壁の短辺と長辺との境界部分の1カ所に前記周壁を設けずに1個の前記ハーネス挿通口を設け、
    前記ハーネス挿通口に前記ハーネス嵌合溝を連通させた前記ハーネスレール部を、前記電線余長収容ケース部の長辺の周壁に沿って平行に設け、又は前記長辺と直交方向に延在させて設ける請求項1に記載のスライドシートのワイヤハーネス配索装置。
  3. 前記ワイヤハーネス挿通部材はスライドシートに固定している請求項1または請求項2に記載のスライドシートのワイヤハーネス配索装置。
  4. 前記スライドシートはロングスライドシートであり、該スライドシートに前記ワイヤハーネス挿通部材を固定すると共に、前記スライドシートのシートレールの側方の車室床材に第二余長吸収部材を設置し、ワイヤハーネスを前記第二余長吸収部材を挿通した後に前記ワイヤハーネス挿通部材に挿通して余長吸収量を増加させる構成としている請求項3に記載のスライドシートのワイヤハーネス配索装置。
  5. 前記ワイヤハーネス挿通部材の電線余長収容ケース部および前記ハーネスレール部に収容するワイヤハーネスにキャタピラ型のプロテクタを外装しており、
    前記プロテクタは、帯状の平板に長さ方向に延在すると共に幅方向に間隔をあけて設けた複数本の折曲ラインを折り曲げて筒状とすると共に、長さ方向に間隔をあけて幅方向に切り込みを入れて一辺を連続させると共に他辺を分離し、一方側には屈曲するが他方側には屈曲しない状態で連結している請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のスライドシートのワイヤハーネス配索装置。
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