JP5974796B2 - ハイブリッド車両およびハイブリッド車両の制御方法 - Google Patents

ハイブリッド車両およびハイブリッド車両の制御方法 Download PDF

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Description

この発明は、ハイブリッド車両およびハイブリッド車両の制御方法に関し、特に、プラネタリギヤを備えるハイブリッド車両およびハイブリッド車両の制御方法に関する。
特開2009−298266号公報(特許文献1)は、エンジンおよび走行用のモータを機械的に接続するプラネタリギヤが設けられる車両の制御装置を開示している。この制御装置は、ヒステリシス付モータトルク算出手段と、エンジン回転数制御手段とを備える。ヒステリシス付モータトルク算出手段は、モータトルクに基づいてヒステリシス付モータトルクを算出する。エンジン回転数制御手段は、ヒステリシス付モータトルクが零付近に設定される歯打ち音回避領域に属する場合に、目標エンジン回転数を上げることで、プラネタリギヤの歯打ち音の発生を抑制する(特許文献1参照)。
特開2009−298266号公報
上記のようなプラネタリギヤを有する車両では、走行用のモータから出力されるトルクが零付近であってエンジンが低回転高トルクで動作する場合に、プラネタリギヤの歯打ち音の発生が顕著となる。このとき、上記の制御装置では、目標エンジン回転数を上げる制御が実行され、この制御のハンチングを防止するためにヒステリシス付モータトルクが用いられる。しかしながら、ヒステリシスが設けられることによって目標エンジン回転数を上げる運転状態が不必要に継続されると、運転効率が高くない動作点でエンジンが運転される時間が長くなり、ハイブリッド車両の燃費が悪化する可能性がある。
それゆえに、この発明の目的は、歯打ち音の発生を抑制する際の燃費の悪化を抑制するハイブリッド車両を提供することである。
また、この発明の別の目的は、歯打ち音の発生を抑制する際の燃費の悪化を抑制するハイブリッド車両の制御方法を提供することである。
この発明によれば、ハイブリッド車両は、内燃機関と、回転電機と、プラネタリギヤと、制御装置とを備える。回転電機は、駆動輪を駆動するための駆動軸に機械的に連結される。プラネタリギヤは、内燃機関の出力軸および駆動軸に機械的に連結される。制御装置は、内燃機関および回転電機を制御する。制御装置は、第1の変更制御部と、第2の変更制御部とを含む。第1の変更制御部は、回転電機のトルクの絶対値が低下したときに、内燃機関の動作点を低トルク側に変更する。第2の変更制御部は、第1の変更制御部による動作点の変更に応じて回転電機のトルクを正方向に増大させる。第1および第2の変更制御部が動作することによる動作点および回転電機のトルクのハンチングを防止するためのヒステリシスが設定される。ヒステリシスは、回転電機のトルクが正トルクであるときに発生するハンチングを防止するための第1のヒステリシスと、回転電機のトルクが負トルクであるときに発生するハンチングを防止するための第2のヒステリシスとを含む。第2のヒステリシスは、第1のヒステリシスよりも小さい。
好ましくは、第1の変更制御部は、所定の第1の判定トルクが正の第1のしきい値よりも小さく、かつ、所定の第2の判定トルクが負の第2のしきい値よりも大きいときに動作点を変更する。第1の判定トルクは、回転電機のトルクの絶対値が低下したときに第1および第2の変更制御部の動作が第1のヒステリシスを有するように設定される。第2の判定トルクは、回転電機のトルクの絶対値が低下したときに第1および第2の変更制御部の動作が第2のヒステリシスを有するように設定される。第1および第2のしきい値は、回転電機のトルクの絶対値が低下したことを示す値である。
好ましくは、第1の変更制御部は、回転電機のトルクが正の第1のしきい値よりも小さく、かつ、負の第2のしきい値よりも大きいときに動作点を変更する。第1の変更制御部は、回転電機のトルクが第1のしきい値よりも第1の値だけ大きい第3のしきい値を超えるか、または第2のしきい値よりも第2の値だけ小さい第4のしきい値を下回ると、動作点を低トルク側に変更する制御を停止する。第2の値は、第1の値よりも小さい。
好ましくは、第1の変更制御部は、第1の動作線に基づいて設定された内燃機関の動作点を、第2の動作線に基づいて算出された内燃機関の動作点へ変更する。第1の動作線は、内燃機関のトルクと回転数との関係を規定する予め定められた動作線である。第2の動作線は、第1の動作線により設定される動作点よりも内燃機関のトルクが小さくなるように内燃機関の動作点を設定するための動作線である。
好ましくは、第1の変更制御部は、内燃機関のパワーが維持されるように動作点を変更する。
また、この発明によれば、ハイブリッド車両は、内燃機関と、回転電機と、プラネタリギヤとを含む。回転電機は、駆動輪を駆動するための駆動軸に機械的に連結される。プラネタリギヤは、内燃機関の出力軸および駆動軸に機械的に連結される。ハイブリッド車両の制御方法は、回転電機のトルクの絶対値が低下したときに、内燃機関の動作点を低トルク側に変更するステップと、内燃機関の動作点を低トルク側に変更するステップによる動作点の変更に応じて回転電機のトルクを正方向に増大させるステップとを含む。内燃機関の動作点を低トルク側に変更するステップ、および回転電機のトルクを正方向に増大させるステップの動作による動作点および回転電機のトルクのハンチングを防止するためのヒステリシスが設定される。ヒステリシスは、回転電機のトルクが正トルクであるときに発生するハンチングを防止するための第1のヒステリシスと、回転電機のトルクが負トルクであるときに発生するハンチングを防止するための第2のヒステリシスとを含む。第2のヒステリシスは、第1のヒステリシスよりも小さい。
好ましくは、内燃機関の動作点を変更するステップは、所定の第1の判定トルクが正の第1のしきい値よりも小さく、かつ、所定の第2の判定トルクが負の第2のしきい値よりも大きいときに動作点を変更するステップを含む。第1の判定トルクは、回転電機のトルクの絶対値が低下したときに、内燃機関の動作点を低トルク側に変更するステップ、および回転電機のトルクを正方向に増大させるステップの動作が第1のヒステリシスを有するように設定される。第2の判定トルクは、回転電機のトルクの絶対値が低下したときに、内燃機関の動作点を低トルク側に変更するステップ、および回転電機のトルクを正方向に増大させるステップの動作が第2のヒステリシスを有するように設定される。第1および第2のしきい値は、回転電機のトルクの絶対値が低下したことを示す値である。
この発明においては、回転電機のトルクが正トルクであるときのハンチングを防止するための第1のヒステリシスよりも、回転電機のトルクが負トルクであるときのハンチングを防止するための第2のヒステリシスが小さく設定される。これにより、歯打ち音の発生を抑制するための内燃機関の動作点の変更が不必要に実行されることを防止することができる。したがって、この発明によれば、歯打ち音の発生を抑制する際の燃費の悪化を抑制することができる。
この発明の実施の形態による制御装置が適用されるハイブリッド車両の全体構成を示すブロック図である。 エンジンの動作線を示す図である。 プラネタリギヤの共線図を示す図である。 モータジェネレータMG2のトルクおよびエンジンの動作線の変化の一例を示すタイムチャートである。 モータジェネレータMG2のトルクおよびエンジンの動作線の変化の一例を示すタイムチャートである。 図1に示す制御装置の歯打ち音回避制御に関する機能ブロック図である。 図1に示す制御装置が実行する歯打ち音回避制御に関する処理の制御構造を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態の変形例による歯打ち音回避制御を説明するための図である。 この発明の実施の形態の変形例による歯打ち音回避制御に関する処理の制御構造を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態による制御装置が適用されるハイブリッド車両の全体構成を示すブロック図である。図1を参照して、ハイブリッド車両100は、エンジン2と、モータジェネレータMG1,MG2と、プラネタリギヤ4と、駆動輪6とを備える。また、ハイブリッド車両100は、蓄電装置Bと、コンバータ10と、インバータ20と、制御装置50とをさらに備える。
ハイブリッド車両100は、エンジン2およびモータジェネレータMG2を動力源として走行するハイブリッド車両である。エンジン2およびモータジェネレータMG2が発生した駆動力は、駆動輪6へ伝達される。
エンジン2は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの燃料を燃焼させて動力を出力する内燃機関である。エンジン2は、スロットル開度(吸気量)や燃料供給量、点火時期などの運転状態を制御装置50からの信号DRVによって電気的に制御可能に構成されている。
モータジェネレータMG1,MG2は、交流回転電機であり、たとえば、3相交流同期電動機である。モータジェネレータMG1は、エンジン2によって駆動される発電機として用いられるとともに、エンジン2を始動することが可能な回転電機としても用いられる。モータジェネレータMG1が発電することによって得られる電力をモータジェネレータMG2の駆動に用いることができる。モータジェネレータMG2は、主としてハイブリッド車両100の駆動輪6を駆動する回転電機として用いられる。
プラネタリギヤ4は、エンジン2の出力軸、モータジェネレータMG1の回転軸、および駆動軸に機械的に連結される。駆動軸は、駆動輪6およびモータジェネレータMG2の回転軸に機械的に連結される。プラネタリギヤ4は、例えば、エンジン2から入力された動力を、モータジェネレータMG1への動力と駆動輪6への動力とに分割する。
プラネタリギヤ4は、リングギヤ42と、ピニオンギヤ44と、キャリア46と、サンギヤ48とを含む。サンギヤ48は、モータジェネレータMG1の回転軸に連結される。キャリア46は、エンジン2の出力軸に連結される。リングギヤ42は、駆動軸に連結される。
サンギヤ48は、外歯歯車である。リングギヤ42は、サンギヤ48に対して同心円上に配置された内歯歯車である。ピニオンギヤ44は、リングギヤ42およびサンギヤ48のそれぞれに噛合う。キャリア46は、ピニオンギヤ44を自転かつ公転自在に保持し、エンジン2の出力軸に連結される。すなわち、キャリア46が入力要素であって、サンギヤ48が反力要素であって、リングギヤ42が出力要素である。
エンジン2の作動中においては、キャリア46に入力されるエンジン2が出力するトルクに対して、モータジェネレータMG1による反力トルクをサンギヤ48に入力すると、これらのトルクを加減算した大きさのトルクが、出力要素であるリングギヤ42に現れる。この場合、モータジェネレータMG1は発電機として機能する。
また、リングギヤ42の回転数(出力回転数)を一定とした場合、モータジェネレータMG1の回転数を制御することにより、エンジン2の回転数を連続的に(無段階に)変化させることができる。すなわち、制御装置50がモータジェネレータMG1の回転数を制御することによって、エンジン2の回転数を例えば燃費が最もよい回転数に制御することができる。
ハイブリッド車両100の走行中にエンジン2を停止させている場合には、モータジェネレータMG1が逆回転している。このとき、モータジェネレータMG1が電動機として機能して正回転方向にトルクを出力すると、キャリア46に連結されているエンジン2にこれを正回転させる方向のトルクが作用し、モータジェネレータMG1によってエンジン2を始動(モータリングもしくはクランキング)することができる。このようなハイブリッド形式は、機械分配式あるいはスプリットタイプと称されている。
なお、プラネタリギヤ4とモータジェネレータMG2との間にリダクションギヤが設けられていてもよい。リダクションギヤは、例えば、モータジェネレータMG2の回転速度を1段階あるいは複数の段階で変速するプラネタリギヤである。
蓄電装置Bは、充放電可能な直流電源であり、たとえば、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の二次電池、あるいはキャパシタなどによって構成される。蓄電装置Bは、負荷装置であるコンバータ10へ電力を供給し、また、電力回生時には、コンバータ10からの電力によって充電される。
コンバータ10は、制御装置50からの信号PWCによって制御される。コンバータ10は、蓄電装置Bからの電圧を昇圧して、インバータ20へ供給する。また、コンバータ10は、モータジェネレータMG1,MG2で発電されインバータ20で整流された電圧を降圧して、蓄電装置Bを充電する。
インバータ20は、コンバータ10に接続される。インバータ20は、制御装置50からの信号PWI1,PWI2によって制御される。インバータ20は、コンバータ10から供給される直流電力を交流電力に変換してモータジェネレータMG1,MG2をそれぞれ駆動する。
制御装置50は、アクセル開度やブレーキ踏込量、ハイブリッド車両速度等に基づいて駆動輪6に伝達される目標駆動力を決定する。そして、制御装置50は、効率良く目標駆動力を出力することができる運転状態になるように、エンジン2、モータジェネレータMG1,MG2を制御する。
以上のような構成において、モータジェネレータMG2のトルク指令値Tmが零付近(すなわち、トルク指令値Tm=0を中心とした予め定められた範囲内)になる場合に、エンジン2、モータジェネレータMG1およびモータジェネレータMG2を連結するプラネタリギヤ4において連続的に歯部同士が衝突することによって発生する歯打ち音等の異音が発生する場合がある。特に、トルク指令値Tmが零付近であってエンジン2が低回転高トルクで動作する場合に、歯打ち音の発生が顕著となる。
そこで、制御装置50は、このような歯打ち音の発生を抑制するために、トルク指令値Tmの絶対値が低下したときに、歯打ち音抑制制御を実行する。以下、この歯打ち音抑制制御について説明する。
図2は、エンジン2の動作線を示す図である。この図2では、エンジン2のトルクTeを縦軸とし、エンジン2の回転数Neを横軸とした座標平面上に設定された動作線が示される。
図3は、プラネタリギヤ4の共線図を示す図である。この図3では、プラネタリギヤ4に含まれるサンギヤ(モータジェネレータMG1の回転軸と結合)、キャリア(エンジン2の出力軸と結合)、およびリングギヤ(モータジェネレータMG2の回転軸と結合)の状態が示される。図3における縦軸は、対応する要素の回転数を示す。なお、エンジン2の回転数Ne、モータジェネレータMG1の回転数Nm1、およびモータジェネレータMG2の回転数Nm2は、共線図において直線で結ばれる関係になる。
図2および図3を参照して、制御装置50は、目標駆動力に基づいてエンジン2に要求されるエンジン要求パワーを算出する。制御装置50は、予め定められた動作線L1(図2の実線)に沿ってエンジン2が動作するようにエンジン2を制御する。
動作線L1は、エンジン2のトルクTeの目標値(以下、目標トルクとも称する。)と、エンジン2の回転数Neの目標値(以下、目標回転数とも称する。)との関係を示し、エンジン2を他の動作線で動作させた場合よりも燃費特性が良くなるように設定される。
制御装置50は、エンジン2に対するエンジン要求パワーの等パワー線L3(図2の破線)と、動作線L1との交点Xを特定する。制御装置50は、交点Xに対応するトルクTe(1)を目標トルクとして決定し、交点Xに対応する回転数Ne(1)を目標回転数として決定する。制御装置50は、エンジン2の実トルクおよび実回転数のそれぞれが決定された目標トルクTe(1)および目標回転数Ne(1)になるようにエンジン2を制御する(図3の実線W1)。
なお、制御装置50は、決定された目標トルクおよび目標回転数に応じて、スロットル開度、燃料噴射量および点火時期のうちの少なくともいずれか一つを調整してエンジン2を制御するようにしてもよいし、エンジン2の制御に加えてまたは代えてモータジェネレータMG1を制御することによって、決定された目標トルクおよび目標回転数が得られるようにエンジン2を制御するようにしてもよい。
モータジェネレータMG2のトルクの絶対値が低下すると、制御装置50は、歯打ち音の発生を抑制するために、エンジン2の動作点を低トルク側へ変更する。具体的には、制御装置50は、プラネタリギヤ4の歯打ち音を回避するための歯打ち音回避動作線L2(図2の一点鎖線)に沿ってエンジン2が動作するようにエンジン2を制御する。
動作線L2は、動作線L1に沿ってエンジン2を動作させる場合よりも歯打ち音の発生が抑制されるように設定された動作線である。動作線L2は、動作線L1と比較して、エンジン2の回転数がNe(3)以上となる領域においては、エンジン2の回転数の変化に対するエンジン2のトルクの変化が同様になるように設定され、エンジンの回転数がNe(3)よりも小さい領域においては、同一の回転数に対してトルクが小さくなるように設定される。なお、図2に示す各動作線は一例であって、その形に限定されない。
制御装置50は、モータジェネレータMG2のトルクの絶対値が低下すると、エンジン要求パワーの等パワー線L3と、動作線L2との交点Yを特定する。制御装置50は、交点Yに対応するトルクTe(2)を目標トルクとして決定し、交点Yに対応する回転数Ne(2)を目標回転数として決定する。制御装置50は、エンジン2の実トルクおよび実回転数のそれぞれが決定された目標トルクTe(2)および目標回転数Ne(2)になるようにエンジン2を制御する(図3の一点鎖線W2)。これにより、エンジン2の出力トルクが低くなるため、歯打ち音の発生が抑制される。
このような歯打ち音抑制制御において、エンジン2の動作点を変更することによる動作点およびモータジェネレータMG2のトルクのハンチングを抑制するためにヒステリシスが設けられる。しかしながら、ヒステリシスが設けられることによって歯打ち音の発生を抑制するための動作点の変更が不必要に継続されると、運転効率が高くない動作点でエンジン2が運転される時間が長くなり、ハイブリッド車両100の燃費が悪化する可能性がある。
そこで、本実施の形態では、モータジェネレータMG2のトルクが正トルクであるときに発生する上記ハンチングを防止するための第1のヒステリシスと、モータジェネレータMG2のトルクが負トルクであるときに発生する上記ハンチングを防止するための第2のヒステリシスとが異なる大きさとされ、第2のヒステリシスが第1のヒステリシスよりも小さく設定される。これにより、動作線L2に基づく動作点が必要以上に継続することがなく、燃費の悪化を抑制することができる。以下、そのメカニズムについて説明する。
なお、モータジェネレータMG2のトルクの方向については、エンジン2のトルクと同じ方向のトルクを駆動軸に出力する場合にトルクの方向が正方向であるとする。言い換えると、ハイブリッド車両100が前進する場合に、モータジェネレータMG2が力行動作を行うトルクの方向が正方向であるとする。
図4および図5は、モータジェネレータMG2のトルクおよびエンジン2の動作線の変化の一例を示すタイムチャートである。図4はモータジェネレータMG2のトルクが正から負へ変化する場合を示し、図5はモータジェネレータMG2のトルクが負から正へ変化する場合を示す。図4および図5を参照して、制御装置50は、エンジン2の動作点を変更するか否かを判定するための判定トルクTjp,Tjnを算出する。判定トルクTjpは、モータジェネレータMG2が正トルクのときの判定に用いられ、判定トルクTjnは、モータジェネレータMG2が負トルクのときの判定に用いられる。
制御装置50は、モータジェネレータMG2のトルク指令値Tmが低下する場合は、トルク指令値Tmに第1のヒステリシストルクを加算して判定トルクTjpを算出する。制御装置50は、トルク指令値Tmが上昇する場合は、トルク指令値Tmから第1のヒステリシストルクを減算して判定トルクTjpを算出する。
制御装置50は、トルク指令値Tmが低下する場合は、トルク指令値Tmに第2のヒステリシストルクを加算して判定トルクTjnを算出する。制御装置50は、トルク指令値Tmが上昇する場合は、トルク指令値Tmから第2のヒステリシストルクを減算して判定トルクTjnを算出する。ここで、制御装置50は、第2のヒステリシストルクを第1のヒステリシストルクよりも小さく設定する。
図4とともに図2を参照して、時刻t0において、制御装置50は、動作線L1(以下、燃費ラインとも称する。)においてエンジン2を運転する(図2の交点X)。時刻t1において、判定トルクTjpがしきい値Thpを下回ると、制御装置50は、エンジン2の動作点を変更して、動作線L2(以下、音抑制ラインとも称する。)においてエンジン2を運転する(図2の交点Y)。エンジン2の動作点が変更されると、エンジン2のトルクが低下する。なお、しきい値Thp,Thnは、エンジン2の動作点を変更するか否かを判定するためのしきい値である。
エンジン2のトルクが低下すると、プラネタリギヤ4を介してエンジン2から駆動軸へ伝達されるトルクが減少する。このとき、制御装置50は、ハイブリッド車両100の駆動力を維持するために、エンジン2からのトルクの減少分をモータジェネレータMG2のトルクによって補う。このため、制御装置50は、モータジェネレータMG2のトルク指令値Tmを正方向に増大させる。そして、エンジン2の動作点が動作線L2上に移動すると、トルク指令値Tmが再び低下する。
時刻t2において、判定トルクTjnがしきい値Thnを下回ると、制御装置50は、燃費ラインの動作点においてエンジン2を運転する。
モータジェネレータMG2のトルク指令値Tmが正トルクであるときは、動作点の切替えによって、トルク指令値Tmがしきい値Thp付近で停滞する現象が発生する。よって、動作点を切替える制御のハンチングが発生しやすいため、第1のヒステリシスを大きくしなければならない。
図5を参照して、時刻t10において、制御装置50は、燃費ラインにおいてエンジン2を運転する。時刻t11において、判定トルクTjnがしきい値Thnを上回ると、制御装置50は、エンジン2の動作点を変更して、音抑制ラインにおいてエンジン2を運転する。エンジン2の動作点が変更されると、エンジン2のトルクが低下する。
エンジン2のトルクが低下すると、プラネタリギヤ4を介してエンジン2から駆動軸へ伝達されるトルクが減少する。上記と同様に、制御装置50は、ハイブリッド車両100の駆動力を維持するために、エンジン2からのトルクの減少分をモータジェネレータMG2のトルクによって補う。このため、制御装置50は、モータジェネレータMG2のトルク指令値Tmを正方向に増大させる。
時刻t12において、判定トルクTjpがしきい値Thpを上回ると、制御装置50は、燃費ラインの動作点においてエンジン2を運転する。
このように、モータジェネレータMG2のトルク指令値Tmが負トルクであるときは、トルク指令値Tmが正トルクであるときとは異なり、動作点の切替えによって、トルク指令値Tmがしきい値Thn付近で停滞する現象が発生しにくい。よって、動作点を切替える制御のハンチングが発生しにくいため、第2のヒステリシスを小さくすることができる。
図6は、図1に示す制御装置50の歯打ち音回避制御に関する機能ブロック図である。図6とともに図2を参照して、制御装置50は、要求駆動力算出部502と、エンジン要求パワー算出部504と、動作点設定部506と、MGトルク設定部508と、動作点変更部510と、エンジン制御部512と、モータ制御部514とを含む。
要求駆動力算出部502は、ハイブリッド車両100に要求される車両要求駆動力Preqを算出する。例えば、要求駆動力算出部502は、アクセルペダルの踏み込み量および車速等に基づいて車両要求駆動力Preqを算出する。要求駆動力算出部502は、車両要求駆動力Preqをエンジン要求パワー算出部504およびMGトルク設定部508へ出力する。
エンジン要求パワー算出部504は、要求駆動力算出部502から受けた車両要求駆動力Preqに基づいてエンジン2に要求されるエンジン要求パワーを算出する。エンジン要求パワー算出部504は、エンジン要求パワーを動作点設定部506へ出力する。
動作点設定部506は、エンジン要求パワー算出部504から受けたエンジン要求パワーに基づいてエンジン2の動作点を設定する。具体的には、動作点設定部506は、エンジン2に対するエンジン要求パワーの等パワー線L3と、動作線L1との交点Xを特定する。動作点設定部506は、交点Xに対応するトルクTe(1)を目標トルクとして設定し、交点Xに対応する回転数Ne(1)を目標回転数として設定する。
MGトルク設定部508は、要求駆動力算出部502から受けた車両要求駆動力Preqと動作点設定部506から受けたエンジン2の目標トルクおよび目標回転数とに基づいてモータジェネレータMG1に対するトルク指令値TgおよびモータジェネレータMG2に対するトルク指令値Tmを設定する。
動作点変更部510は、動作点設定部506から受けたエンジン2の目標トルクおよび目標回転数と、MGトルク設定部508から受けたモータジェネレータMG2に対するトルク指令値Tmとに基づいてエンジン2の動作点を変更するか否かを判定する。
まず、動作点変更部510は、判定トルクTjp,Tjnを算出する。具体的には、動作点変更部510は、モータジェネレータMG2のトルク指令値Tmが低下する場合は、トルク指令値Tmに第1のヒステリシストルクを加算して判定トルクTjpを算出する。動作点変更部510は、トルク指令値Tmが上昇する場合は、トルク指令値Tmから第1のヒステリシストルクを減算して判定トルクTjpを算出する。
動作点変更部510は、トルク指令値Tmが低下する場合は、トルク指令値Tmに第2のヒステリシストルクを加算して判定トルクTjnを算出する。動作点変更部510は、トルク指令値Tmが上昇する場合は、トルク指令値Tmから第2のヒステリシストルクを減算して判定トルクTjnを算出する。ここで、動作点変更部510は、第2のヒステリシストルクを第1のヒステリシストルクよりも小さく設定する。
そして、動作点変更部510は、判定トルクTjpがしきい値Thpよりも小さく、かつ、判定トルクTjnがしきい値Thnよりも大きい場合に、動作点を変更する。具体的には、動作点変更部510は、エンジン要求パワーの等パワー線L3と、動作線L2との交点Yを特定する。動作点変更部510は、交点Yに対応するトルクTe(2)と、交点Yに対応する回転数Ne(2)とを算出する。動作点変更部510は、動作点設定部506が設定した目標トルクおよび目標回転数をトルクTe(2)および回転数Ne(2)へ変更する。
エンジン制御部512は、エンジン2の実トルクおよび実回転数がそれぞれ動作点変更部510から受けたエンジン2の目標トルクおよび目標回転数になるようにエンジン2を制御する。例えば、エンジン制御部512は、目標トルクおよび目標回転数に応じて、スロットル開度、燃料噴射量および点火時期のうちの少なくともいずれか一つを調整してエンジン2を制御する。エンジン制御部512は、エンジン2を制御するための信号DRVを生成し、その生成した信号DRVをエンジン2へ出力する。
モータ制御部514は、動作点変更部510から受けたエンジン2の目標トルクおよび目標回転数と、MGトルク設定部508から受けたトルク指令値Tg,Tmとに基づいてモータジェネレータMG1,MG2を制御する。具体的には、動作点が変更された場合には、ハイブリッド車両100の駆動力を維持するために、モータ制御部514は、エンジン2からのトルクの減少分をモータジェネレータMG2のトルクによって補うように、トルク指令値Tmを正方向に増大させる。モータ制御部514は、モータジェネレータMG1,MG2を制御するための信号PWI1,PWI2を生成し、その生成した信号PWI1,PWI2をインバータ20へ出力する。
図7は、制御装置50が実行する歯打ち音回避制御に関する処理の制御構造を示すフローチャートである。なお、図7に示されるフローチャート中の各ステップについては、制御装置50に予め格納されたプログラムがメインルーチンから呼び出されて、所定周期もしくは所定の条件が成立したことに応答して実行されることによって実現される。あるいは、専用のハードウェア(電子回路)を構築して処理を実現することも可能である(図9についても同様である。)。
図7とともに図2を参照して、まず処理が開始されると、ステップ(以下、ステップをSと記載する)10にて、制御装置50は、ハイブリッド車両100に要求される車両要求駆動力Preqを算出する。例えば、制御装置50は、アクセルペダルの踏み込み量および車速等に基づいて車両要求駆動力Preqを算出する。
続いてS20において、制御装置50は、車両要求駆動力Preqに基づいてエンジン2に要求されるエンジン要求パワーを算出する。
続いてS30において、制御装置50は、エンジン要求パワーに基づいてエンジン2の動作点を設定する。具体的には、制御装置50は、エンジン2に対するエンジン要求パワーの等パワー線L3と、動作線L1との交点Xを特定する。制御装置50は、交点Xに対応するトルクTe(1)を目標トルクとして設定し、交点Xに対応する回転数Ne(1)を目標回転数として設定する。
続いてS40において、制御装置50は、車両要求駆動力Preqとエンジン2の目標トルクおよび目標回転数とに基づいてモータジェネレータMG1に対するトルク指令値TgおよびモータジェネレータMG2に対するトルク指令値Tmを設定する。
続いてS50において、制御装置50は、判定トルクTjp,Tjnを算出する。具体的には、制御装置50は、モータジェネレータMG2のトルク指令値Tmが低下する場合は、トルク指令値Tmに第1のヒステリシストルクを加算して判定トルクTjpを算出する。制御装置50は、トルク指令値Tmが上昇する場合は、トルク指令値Tmから第1のヒステリシストルクを減算して判定トルクTjpを算出する。
制御装置50は、トルク指令値Tmが低下する場合は、トルク指令値Tmに第2のヒステリシストルクを加算して判定トルクTjnを算出する。制御装置50は、トルク指令値Tmが上昇する場合は、トルク指令値Tmから第2のヒステリシストルクを減算して判定トルクTjnを算出する。ここで、制御装置50は、第2のヒステリシストルクを第1のヒステリシストルクよりも小さく設定する。
続いてS60において、制御装置50は、判定トルクTjpがしきい値Thpよりも小さく、かつ、判定トルクTjnがしきい値Thnよりも大きいか否かを判定する。判定トルクTjpがしきい値Thpよりも小さく、かつ、判定トルクTjnがしきい値Thnよりも大きいと判定された場合は(S60にてYES)、制御装置50は、音抑制ラインを選択する(S70)。一方、判定トルクTjpがしきい値Thpよりも小さく、かつ、判定トルクTjnがしきい値Thnよりも大きいと判定されない場合は(S60にてNO)、制御装置50は、燃費ラインを選択する(S80)。
続いてS90において、制御装置50は、音抑制ラインが選択された場合は、エンジン2の動作点を変更する。具体的には、制御装置50は、エンジン要求パワーの等パワー線L3と、動作線L2との交点Yを特定する。制御装置50は、交点Yに対応するトルクTe(2)と、交点Yに対応する回転数Ne(2)とを算出する。制御装置50は、目標トルクおよび目標回転数をトルクTe(2)および回転数Ne(2)へ変更する。制御装置50は、エンジン2を制御するための信号DRVを生成し、その生成した信号DRVをエンジン2へ出力する。
続いてS100において、制御装置50は、モータジェネレータMG1,MG2を制御する。具体的には、動作点が変更された場合には、ハイブリッド車両100の駆動力を維持するために、制御装置50は、エンジン2からのトルクの減少分をモータジェネレータMG2のトルクによって補うように、トルク指令値Tmを正方向に増大させる。制御装置50は、モータジェネレータMG1,MG2を制御するための信号PWI1,PWI2を生成し、その生成した信号PWI1,PWI2をインバータ20へ出力する。
以上のように、この実施の形態においては、モータジェネレータMG2のトルク指令値Tmが正トルクであるときに発生する動作点およびトルク指令値Tmのハンチングを防止するための第1のヒステリシスよりも、トルク指令値Tmが負トルクであるときに発生する動作点およびトルク指令値Tmのハンチングを防止するための第2のヒステリシスが小さく設定される。これにより、歯打ち音の発生を抑制するためのエンジン2の動作点の変更が不必要に実行されることを防止することができる。したがって、この実施の形態によれば、歯打ち音の発生を抑制する際の燃費の悪化を抑制することができる。
[変形例]
この発明の実施の形態の変形例は、実施の形態と比較して、歯打ち音回避制御における動作点を変更するか否かの判定方法が異なる。具体的には、この発明の実施の形態の変形例では、判定トルクを算出する代わりに、モータジェネレータMG2のトルクの絶対値の低下を判定するためのしきい値によってヒステリシスが与えられる。なお、実施の形態の変形例による車両構成は、図1に示した実施の形態による車両構成と同じである。
図8は、この発明の実施の形態の変形例による歯打ち音回避制御を説明するための図である。図8では、図4と同様にモータジェネレータMG2のトルクが正から負へ変化する場合における、モータジェネレータMG2のトルクおよびエンジンの動作線の変化の一例が示される。
図8を参照して、制御装置50は、モータジェネレータMG2のトルクの絶対値の低下を判定するための正のしきい値Thp1,Thp2および負のしきい値Thn1,Thn2を設定する。正のしきい値Thp2は、正のしきい値Thp1に第1のヒステリシストルクが加算された値である。負のしきい値Thn2は、負のしきい値Thn1から第2のヒステリシストルクが減算された値である。第2のヒステリシストルクは、第1のヒステリシストルクよりも小さく設定される。
時刻t20において、制御装置50は、燃費ラインにおいてエンジン2を運転する。時刻t21において、モータジェネレータMG2のトルク指令値Tmがしきい値Thp1を下回ると、制御装置50は、エンジン2の動作点を変更して、音抑制ラインにおいてエンジン2を運転する。エンジン2の動作点が変更されると、エンジン2のトルクが低下する。
エンジン2のトルクが低下すると、プラネタリギヤ4を介してエンジン2から駆動軸へ伝達されるトルクが減少する。このとき、制御装置50は、ハイブリッド車両100の駆動力を維持するために、エンジン2からのトルクの減少分をモータジェネレータMG2のトルクによって補う。このため、制御装置50は、モータジェネレータMG2のトルク指令値Tmを正方向に増大させる。そして、エンジン2の動作点が動作線L2上に移動すると、トルク指令値Tmが再び低下する。
時刻t22において、トルク指令値Tmがしきい値Thn2を下回ると、制御装置50は、燃費ラインの動作点においてエンジン2を運転する。
図9は、この発明の実施の形態の変形例による歯打ち音回避制御に関する処理の制御構造を示すフローチャートである。図9を参照して、S10〜S40,S90,S100については、実施の形態と同様であるので説明を繰り返さない。
S40においてトルク指令値Tg,Tmが設定されると、制御装置50は、トルク指令値Tmがしきい値Thp1よりも小さく、かつ、トルク指令値Tmがしきい値Thn1よりも大きいか否かを判定する(S82)。トルク指令値Tmがしきい値Thp1よりも小さく、かつ、トルク指令値Tmがしきい値Thn1よりも大きいと判定された場合は(S82にてYES)、制御装置50は、音抑制ラインを選択する(S84)。
続いてS86において、制御装置50は、トルク指令値Tmがしきい値Thp2よりも大きい、または、トルク指令値Tmがしきい値Thn2よりも小さいか否かを判定する。トルク指令値Tmがしきい値Thp2よりも大きい、または、トルク指令値Tmがしきい値Thn2よりも小さいと判定された場合は(S86にてYES)、制御装置50は、燃費ラインを選択する(S88)。続いてS90において、制御装置50は、選択された動作線に基づいてエンジン2を制御する。
以上のように、この実施の形態の変形例においては、トルク指令値Tmがしきい値Thp1よりも小さく、かつ、しきい値Thn1よりも大きいときに動作点が変更される。トルク指令値Tmがしきい値Thp1よりも第1のヒステリシストルクだけ大きいしきい値Thp2を超えるか、またはしきい値Thn1よりも第2のヒステリシストルクだけ小さいしきい値Thn2を下回ると、動作点を低トルク側に変更する制御が停止される。第2のヒステリシストルクは、第1のヒステリシストルクよりも小さい。したがって、この実施の形態の変形例においても、実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上記の実施の形態では、コンバータ10を備えるハイブリッド車両100について説明したが、コンバータ10を備えない構成であってもよい。
なお、上記において、エンジン2は、この発明における「内燃機関」の一実施例に対応し、モータジェネレータMG2は、この発明における「回転電機」の一実施例に対応する。また、動作線L1は、この発明における「第1の動作線」の一実施例に対応し、動作線L2は、この発明における「第2の動作線」の一実施例に対応する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 エンジン、4 プラネタリギヤ、6 駆動輪、10 コンバータ、20 インバータ、50 制御装置、100 ハイブリッド車両、B 蓄電装置、MG1,MG2 モータジェネレータ。

Claims (7)

  1. 内燃機関と、
    駆動輪を駆動するための駆動軸に機械的に連結される回転電機と、
    前記内燃機関の出力軸および前記駆動軸に機械的に連結されるプラネタリギヤと、
    前記内燃機関および前記回転電機を制御するための制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記回転電機のトルクの絶対値が低下したときに、前記プラネタリギヤで発生する歯打ち音を抑制するために、前記内燃機関の動作点を低トルク側に変更する第1の変更制御部と、
    前記第1の変更制御部による前記動作点の変更に応じて前記回転電機のトルクを正方向に増大させる第2の変更制御部とを含み、
    前記第1および第2の変更制御部が動作することによる前記動作点および前記回転電機のトルクのハンチングを防止するためのヒステリシスが設定され、
    前記ヒステリシスは、前記回転電機のトルクが正トルクであるときに発生する前記ハンチングを防止するための第1のヒステリシスと、前記回転電機のトルクが負トルクであるときに発生する前記ハンチングを防止するための第2のヒステリシスとを含み、
    前記第2のヒステリシスは、前記第1のヒステリシスよりも小さい、ハイブリッド車両。
  2. 前記第1の変更制御部は、所定の第1の判定トルクが正の第1のしきい値よりも小さく、かつ、所定の第2の判定トルクが負の第2のしきい値よりも大きいときに前記動作点を変更し、
    前記第1の判定トルクは、前記回転電機のトルクの絶対値が低下したときに前記第1および第2の変更制御部の動作が前記第1のヒステリシスを有するように設定され、
    前記第2の判定トルクは、前記回転電機のトルクの絶対値が低下したときに前記第1および第2の変更制御部の動作が前記第2のヒステリシスを有するように設定される、請求項1に記載のハイブリッド車両。
  3. 前記第1の変更制御部は、前記回転電機のトルクが正の第1のしきい値よりも小さく、かつ、負の第2のしきい値よりも大きいときに前記動作点を変更し、前記回転電機のトルクが前記第1のしきい値よりも第1の値だけ大きい第3のしきい値を超えるか、または前記第2のしきい値よりも第2の値だけ小さい第4のしきい値を下回ると、前記動作点を低トルク側に変更する制御を停止し、
    前記第2の値は、前記第1の値よりも小さい、請求項1に記載のハイブリッド車両。
  4. 前記第1の変更制御部は、第1の動作線に基づいて設定された前記内燃機関の動作点を、第2の動作線に基づいて算出された前記内燃機関の動作点へ変更し、
    前記第1の動作線は、前記内燃機関のトルクと回転数との関係を規定する予め定められた動作線であり、
    前記第2の動作線は、前記第1の動作線により設定される動作点よりも前記内燃機関のトルクが小さくなるように前記内燃機関の動作点を設定するための動作線である、請求項1に記載のハイブリッド車両。
  5. 前記第1の変更制御部は、前記内燃機関のパワーが維持されるように前記動作点を変更する、請求項1に記載のハイブリッド車両。
  6. ハイブリッド車両の制御方法であって、
    前記ハイブリッド車両は、
    内燃機関と、
    駆動輪を駆動するための駆動軸に機械的に連結される回転電機と、
    前記内燃機関の出力軸および前記駆動軸に機械的に連結されるプラネタリギヤとを含み、
    前記制御方法は、
    前記回転電機のトルクの絶対値が低下したときに、前記プラネタリギヤで発生する歯打ち音を抑制するために、前記内燃機関の動作点を低トルク側に変更するステップと、
    前記内燃機関の動作点を低トルク側に変更するステップによる前記動作点の変更に応じて前記回転電機のトルクを正方向に増大させるステップとを含み、
    前記内燃機関の動作点を低トルク側に変更するステップ、および前記回転電機のトルクを正方向に増大させるステップの動作による前記動作点および前記回転電機のトルクのハンチングを防止するためのヒステリシスが設定され、
    前記ヒステリシスは、前記回転電機のトルクが正トルクであるときに発生する前記ハンチングを防止するための第1のヒステリシスと、前記回転電機のトルクが負トルクであるときに発生する前記ハンチングを防止するための第2のヒステリシスとを含み、
    前記第2のヒステリシスは、前記第1のヒステリシスよりも小さい、ハイブリッド車両の制御方法。
  7. 前記内燃機関の動作点を変更するステップは、所定の第1の判定トルクが正の第1のしきい値よりも小さく、かつ、所定の第2の判定トルクが負の第2のしきい値よりも大きいときに前記動作点を変更するステップを含み、
    前記第1の判定トルクは、前記回転電機のトルクの絶対値が低下したときに、前記内燃機関の動作点を低トルク側に変更するステップ、および前記回転電機のトルクを正方向に増大させるステップの動作が前記第1のヒステリシスを有するように設定され、
    前記第2の判定トルクは、前記回転電機のトルクの絶対値が低下したときに、前記内燃機関の動作点を低トルク側に変更するステップ、および前記回転電機のトルクを正方向に増大させるステップの動作が前記第2のヒステリシスを有するように設定される、請求項6に記載のハイブリッド車両の制御方法。
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