JP5974683B2 - 粒子内部に空隙を有する粒子及びその製造方法 - Google Patents

粒子内部に空隙を有する粒子及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、粒子内部に空隙を複数有する粒子、具体的には粒子内部に空隙を複数有する球状又は略球状のシリカ含有粒子、及びそれを製造する方法に関する。
多孔質粒子や中空粒子は、中実粒子と比較し比重が小さいことから、様々な用途に使用されている。特にシリカベースの粒子は、低誘電率性、耐熱性、断熱性、耐衝撃性、耐圧性などの特性に優れるという特徴を有する。そのため、軽量化、断熱性能、寸法安定性の付与等を目的として各種素材に添加されている。例えば軽量化目的のため、携帯電子機器や自動車などのモールディングコンパウンド等の樹脂成形部品、移動体用塗料や部材、各種建築材料などに用いられている。この他にも多孔質粒子や中空粒子は数多くの適用分野が見込まれている。
上述のように各種素材に添加する場合、多孔質粒子や中空粒子の特性を効率良く活かすために、素材中に粒子を均一に分散させる必要がある。しかし、多孔質粒子や中空粒子は、その構造故に中実粒子と比較して物理的強度が低いという問題がある。その結果、素材中に分散させる場合に外殻が破壊されて本来の粒子の構造を維持できず、特性が低下してしまう場合がある。このような状況から、多孔質粒子や中空粒子の特性を活かしながらも、機械的強度の高い代替粒子の出現が強く要求されてきている。
中空粒子及びその製造方法として、先行技術には以下のような報告がある。特許文献1には、メトキシシリケート[Si(OCH]やエトキシシリケート[Si(OC]などの有機硅素化合物と発泡材とを、混合霧化した後に加熱分解することにより、中空シリカ粉末が得られることが記載されている。
また、特許文献2においては、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)に、アルコール、水、及び酸触媒を加えて部分加水分解を行わせた後、フタル酸ジブチルを添加し、この溶液を界面活性剤を含んだアンモニア水溶液中で混合撹拌・乳化し、重縮合反応させることにより球状中空多孔質シリカ粒子を製造する方法が提案されている。
さらに、特許文献3においては、テトラアルコキシシランと水との間の加水分解反応及び縮重合反応により合成される、ミクロンサイズの粒径を有する球状シリカ粒子が提案されている。このシリカ粒子を構成する殻は、外側が緻密で内側ほど粗な濃度傾斜構造をもったミクロンサイズの殻である。
また、特許文献4においては、特定条件下でケイ酸アルカリ金属からシリカ以外の支持体上に活性シリカを沈殿させた後、該支持体を除去することによって、緻密シリカシェルからなる中空シリカ粒子を製造する方法も提案されている。
さらに、特許文献5においては、シリカでコーティングされた炭酸カルシウムを調製し、それを水に分散し、酸を添加して炭酸カルシウムを溶解させることにより緻密なシリカ殻からなる高分散のシリカナノ中空粒子を製造する方法が提案されている。
特開平6−91194号公報 特許第2590428号公報 特開平11−29318号公報 特許第3419787号公報 特開2005−263550号公報
上記先行技術文献において得られるシリカ中空粒子は、殻が脆弱であるか、及び/又は、殻の厚みが不十分であり、その結果、物性、主に強度の面で問題があった。
例えば上記特許文献1、2、又は3に記載の方法は、気−液あるいは液−液(水相−油相)の界面でシリカを析出させる、いわゆる界面反応を利用したものである。この場合、得られるシリカ中空粒子の殻内には細孔が存在するため、脆弱なものとなる。
上記特許文献4又は5に記載の方法は、シリカ以外の支持体上にシリカを沈着させ、その後支持体を除去することによりシリカの中空粒子を形成する方法である。このような方法では、得られるシリカ中空粒子の殻は緻密なものとなるが、粒子径に比べ、殻を十分に厚くすることが困難であった。特に支持体の粒子径が大きくなるに従い、その傾向が顕著となった。支持体の粒子径が大きくなるに従い殻を厚くすることが困難になる理由は次のように考えられる。支持体の粒子径が大きくなると、それに伴い粒子の比表面積は減少し、分散液中のシリカが沈着できる領域が減少する。その結果、シリカは十分に支持体上に沈着できず、遊離してしまうことが原因であると考えられた。
また、上記特許文献4又は5に記載の方法では、支持体としてシリカ以外の材質を用いる必要があることから、その支持体の成分が残存し、中空粒子の純度が低下するという問題もあった。
このように、従来のシリカ系中空粒子では、強度が低いという問題があり、配合時などに応力を受けると、粒子が破壊されて、粒子本来の形状を維持できないという問題が存在していた。
本発明は、上記課題を解決することを目的として本発明者らによって完成されたものである。すなわち、本発明の第1の態様は、粒子内部に閉じた空隙を複数有する球状又は略球状のシリカ含有多孔質粒子であって、平均一次粒子径が0.3〜2.0μmであり、水銀圧入法により測定される414MPaにおける見掛け密度が1.13〜2.13g/mLであり、長径/短径の値が1.00〜1.03である粒子に関する。上記粒子は、実質的にシリカのみからなるのが好ましい。
本発明の第2の態様は、粒子内部に閉じた空隙を複数有する球状又は略球状のシリカ含有多孔質粒子を製造する方法であって、
シリカを含有する中実粒子を準備する工程(1)と、
該中実粒子を700℃以上1000℃以下の温度で熱処理する工程(2)と、
熱処理後の該中実粒子とアルカリ溶液とを混合することにより、該中実粒子の内部の一部を溶解して粒子内部に空隙を形成する工程(3)と、
を含む製造方法に関する。
本発明の好ましい実施形態においては、上記工程(2)において、熱処理の前に、リチウム化合物を1種以上添加する。
上記シリカ含有多孔質粒子及び上記中実粒子は、実質的にシリカのみからなるのが好ましい。
本発明のシリカ含有多孔質粒子を製造する方法においては、従来の多孔質又は中空シリカ粒子と比較して物理的強度が高い多孔質粒子を作成することができる。本発明のシリカ含有多孔質粒子は、樹脂組成物や塗料組成物に配合した場合、混合や分散時に強い負荷を受けても粒子本来の構造を維持されるという長所がある。また本発明の製造方法により得られる粒子は樹脂などのマトリクス中における分散性にも優れ、均一に分散される。このような高強度、高分散性により、粒子内部に空隙を複数有するシリカ粒子特有の低誘電率性、耐熱性、断熱性、耐衝撃性、耐圧性などの特性を活かすことができる。
本発明の多孔質粒子の断面SEM(走査型電子顕微鏡)写真である。
以下に、発明を実施するための最良の形態を含む本発明の実施の態様について詳細に説明するが、本発明は、それによって何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて特定されるものであることはいうまでもない。
(シリカ含有多孔質粒子)
本発明の第1の態様は、シリカ含有粒子に関する。本発明のシリカ含有粒子は粒子内部に閉じた空隙を複数有する球状又は略球状のシリカ含有多孔質粒子である。
上記シリカ含有多孔質粒子の平均一次粒子径は0.3〜2.0μmである。本願明細書において、「平均一次粒子径」は、透過型電子顕微鏡(TEM)法により特定される値を意味する。特に限定されるわけではないが、具体的には、TEMで上記多孔質粒子を観察し、一次粒子の数が10となる視野をランダムに5視野選択し、合計50個の一次粒子について最大径を測定する。その最大径の平均値を、平均一次粒子径とすることができる。
上記多孔質粒子の平均一次粒子径は、好ましくは0.4〜2.0μm、より好ましくは0.7〜1.0μmである。上記範囲内であれば、空隙率の高い(すなわち、見掛け密度が低い)粒子が効率よく合成できる点で好ましい。
本発明の上記多孔質粒子は、水銀圧入法により測定される、414MPa(60000psia)における見掛け密度が1.13〜2.13g/mLである。本願明細書において、「見掛け密度」とは、多孔質粒子の質量を、外殻の体積と全空隙部の体積を合わせた値で除して求められる値、[(多孔質粒子の質量)/(外殻及び全空隙部の総体積)]をいう。
水銀圧入法とは、多孔性物質の細孔を分析するための方法の一種である。この方法は、水銀の表面張力が大きいことを利用し、粉体の細孔に水銀を浸入させるために圧力を加え、かけた圧力と、圧入された水銀量から細孔分布や見掛け密度を求めることができる方法である。水銀は表面張力が高く、通常の圧力下では細孔内部に浸潤しないため、測定は加圧下で行う。本発明においては、見掛け密度は、414MPa(60000psia)の加圧下、水銀圧入法により測定した値をいう。なお、「psi」とは、重量ポンド毎平方インチ(pound per square inch)のことであり、psia(psi absolute)とは、ゲージ圧に大気圧を足した圧力を重量ポンド毎平方インチで表したものである。
水銀圧入法による密度は、水銀圧入式ポロシメーターを用いて測定することができる。水銀圧入式ポロシメーターの例としては、特に限定されないが、オートポアシリーズ(株式会社島津製作所製)等を挙げることができる。
本発明の多孔質粒子は、上述のように測定された見掛け密度が1.13〜2.13g/mLである。見掛け密度は、空隙部の体積と相関しており、空隙部の体積が大きいほど、シリカを含む外殻層の割合が少なくなるため、見掛け密度は小さくなる。見掛け密度は、1.13g/mL以上、2.13g/mL以下であるのが好ましく、1.50g/mL超、1.75以下であるのがより好ましい。
本発明の多孔質粒子は、球状又は略球状の粒子である。具体的には、透過型電子顕微鏡で観察することにより算出される多孔質粒子の長径/短径の値、いわゆるアスペクト比が1.00〜1.03の範囲にある。長径/短径の値が1に近づくほど、粒子は球状に近い形状を有することを意味する。粒子が球状であれば、多孔質粒子にかかる応力が均一に分散されることから、一般的に応力に対する抵抗性が強くなる。これに対し、長径/短径の値が高く、粒子が扁平な場合には、応力はある点に集中的にかかる可能性があることから、長径/短径の値が高い多孔質粒子の外殻は、球状粒子のそれに比べて割れやすい傾向がある。このように、球状粒子では樹脂等と配合した場合でも破壊されにくいことから、長径/短径の値が1.00〜1.03の範囲にあるのが有利である。
長径/短径の値(アスペクト比)は、特に限定されないが、例えば次のように測定することができる。まず粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、粒子の像を取得する。その像から粒子を任意に選択し、粒子を長方形で囲んだ時の最小長方形(通常、外接長方形と呼ばれる)を定義する。その最少長方形の長辺と、短辺の長さを測定し、その比(長辺/短辺)を算出する。
上記粒子は、シリカを95質量%以上含んでいるのが好ましく、98質量%以上含んでいるのがより好ましく、実質的にシリカのみからなるのが特に好ましい。「実質的にシリカのみからなる」とは、上記粒子の99質量%以上がシリカから形成されており、シリカの物性に影響を与えるような量の別の成分を含まないことをいう。また上記粒子が100質量%シリカである(外殻がシリカのみからなる)のも好ましい。
上記多孔質粒子は、さらに表面処理が行われているものであってもよい。表面処理としては、例えばシランカップリング剤による表面処理が挙げられる。特に限定されないが、上記シランカップリング剤の例としては、ビニルトリメトキシシラン及びビニルトリエトキシシラン等のビニル基含有シランカップリング剤;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、及び3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有系シランカップリング剤;p−スチリルトリメトキシシラン等のスチリル基含有シランカップリング剤;3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、及び3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のメタクリル基含有シランカップリング剤;3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリル基含有シランカップリング剤;N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びN−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩等のアミノ基含有シランカップリング剤;3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のウレイド基含有シランカップリング剤;3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン及び−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト基含有シランカップリング剤;ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のスルフィド基含有シランカップリング剤;並びに、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート基含有シランカップリング剤等が挙げられる。
(粒子内部に空隙を有する多孔質粒子の製造方法)
本発明の第2の態様は、多孔質粒子の製造方法に関する。本製造方法は、
粒子内部に閉じた空隙を複数有する球状又は略球状のシリカ含有多孔質粒子を製造する方法であって、
シリカを含有する中実粒子を準備する工程(1)と、
該中実粒子を700℃以上1000℃以下の温度で熱処理する工程(2)と、
熱処理後の該中実粒子とアルカリ溶液とを混合することにより、該中実粒子の内部の一部を溶解して粒子内部に空隙を形成する工程(3)と、
を含む製造方法である。
・工程(1)について
工程(1)は、シリカを含有する中実粒子を準備する工程である。中実粒子は、シリカを95質量%以上含んでいるのが好ましく、98質量%以上含んでいるのがより好ましく、実質的にシリカのみからなるのが特に好ましい。「実質的にシリカのみからなる」とは、上記外殻の99質量%以上がシリカから形成されており、シリカの物性に影響を与えるような量の別の成分を含まないことをいう。また中実粒子が100質量%シリカである(中実粒子がシリカのみからなる)のも好ましい。
上記中実粒子を準備する方法は特に限定されず、既製品を利用してもよいし、合成してもよい。特に限定されないが、シリカ中実粒子の代表的な合成法としては湿式法が挙げられる。湿式法においては、ケイ酸エステルを加水分解したり、ケイ酸塩を鉱酸で中和したりすることによりシリカが合成される。湿式法としては、沈降(沈殿)法やゾルゲル法が知られているが、所望の性質に応じてどのような方法を採用してもよい。
・工程(2)について
工程(2)は、上記(1)で準備した中実粒子を所定の温度で熱処理する工程(仮焼成工程)である。この仮焼成により、粒子内には非晶質シリカ相と、結晶質シリカ相Iと、結晶質シリカ相IIとが形成される。仮焼成前後で一次粒子径は変化しないが、内部の相組成は変化する。即ち、仮焼成前の粒子は実質的に非晶質シリカ相の単相からなるが、焼成後の粒子は、非晶質シリカ相に加え、非晶質シリカ相よりも密度の高い結晶質シリカ相Iと結晶質シリカ相IIをも含む。結晶質シリカ相IはX線回折測定によるメインピークが2θ=25.8〜26.1の範囲にあり、結晶質シリカ相IIはX線回折測定によるメインピークが2θ=26.4〜26.7の範囲にある。結晶質シリカ相Iは結晶質シリカ相IIより密度が低く、工程(3)の条件を適切に選択すれば、非晶質シリカ相と結晶質シリカ相Iを除去し、結晶質シリカ相IIのみを選択的に残すことができる。非晶質シリカ相と結晶質シリカ相Iが除去され、結晶質シリカ相IIは維持された結果、内部に空隙を設けた多孔質の粒子を得ることができる。
上記工程(3)における適切な条件とは、非晶質シリカ相と共に結晶質シリカ相Iを除去できる条件である。該条件については、工程(3)の説明の項にて詳述する。結晶質シリカ相IIは結晶質シリカ相Iより密度が高く、機械的強度も高い。本発明の方法によれば、結晶質シリカ相IIを外殻とすることができるので、粒子全体としての機械的強度が高い多孔質シリカ粒子を得ることができる。また、結晶質シリカ相IIの機械的強度が高い分、その外殻を薄くしても十分な機械的強度を有する多孔質シリカ粒子を得ることができる。すなわち、空隙率の高い(見掛け密度が低い)シリカ粒子を得ることができる。
上記X線回折測定は、特に限定されないが、例えば株式会社リガク製、X線回折装置RINT−TTRIIIを用い、X線の波長は1.54Å(Cuターゲット)、2θ=10〜70°の範囲で、電圧50kV、電流300mA、ステップ幅0.04°、計数時間0.5秒の条件で行うことができる。(結晶質シリカ相Iのメインピーク強度)/(結晶質シリカ相IIのメインピーク強度)は、通常0.1〜100で、0.5〜50が好ましい。本願明細書において、(結晶質シリカ相Iのメインピーク強度)/(結晶質シリカ相IIのメインピーク強度)は生データ、すなわちベースライン補正を行わず算出した値を意味する。
熱処理は、700℃以上1000℃以下の温度で行う。温度が700℃未満であれば、中実粒子の外縁に結晶質シリカ相IIが形成されないか、あるいは結晶質シリカ相IIの領域が狭く、その結果、工程(3)において、外殻が全く形成されない、あるいは、十分な厚さの外殻が形成されないことから、粒子の強度が低い点で好ましくない。一方、温度が1000℃以上であれば、粒子は結晶質シリカ相IIのみからなるか、あるいは結晶質シリカ相IIの領域が広くなり過ぎる点で好ましくない。また、さらに外殻に、別の結晶質シリカ相III(結晶質シリカ相I、IIよりもさらに密度の高い相)が形成される場合もある。その結果、工程(3)においてシリカ相が十分に除去されず、所定の空隙率(または見掛け密度)を有する多孔質シリカ粒子が得られない。
上記工程(2)の好ましい実施形態においては、熱処理の前に、リチウム化合物を1種以上上記中実粒子に添加することができる。リチウム化合物は結晶化助剤として機能する。上記リチウム化合物は例としては、特に限定されないが、金属リチウム、炭酸リチウム、酢酸リチウム、安息香酸リチウム、臭化リチウム、塩化リチウム、フッ化リチウム、リン酸二水素リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、水酸化リチウム、ヨウ化リチウム、メタケイ酸リチウム、硝酸リチウム、窒化リチウム、オルトケイ酸リチウム、シュウ酸リチウム、酸化リチウム、サリチル酸リチウム、ステアリン酸リチウム、硫酸リチウム、硫化リチウム、酒石酸リチウム、四ほう酸リチウムなどが挙げられる。中でも炭酸リチウムは、加熱により炭酸イオンが蒸発することから、系中に陰イオン由来の残留物が生じない点で好ましい。
リチウムは、工程(2)において結晶化助剤として作用した後、下記の工程(3)を経ることによって除去され、粒子中にはほとんど残存しない。そのため、リチウム化合物は、結晶化助剤としての作用に優れている点に加え、最終的に得られる粒子中のシリカの純度にほとんど影響を与えない点で好ましい結晶化剤である。
・工程(3)について
次に、工程(3)について説明する。工程(3)は、工程(2)において仮焼成した中実粒子を、アルカリ溶液と接触させることにより、非晶質シリカ包含部位と結晶質シリカ相Iを選択的に分解して該中実粒子の内部の一部を溶解して粒子内部に複数の空隙を形成する工程である。この条件は、非晶質シリカ相のみを除去する条件と比較して、より高温で行う必要があり、かつより多くの量のアルカリを必要とする。
最終的に得られる粒子は、外見上は球又は略球状の形状を有している。しかし、粒子を切断する手段、例えばクロスセクションポリッシャ(CP装置)を用いて粒子断面を切断し、その断面を走査型電子顕微鏡等の観察手段を用いて観察すると、粒子の断面は、通常、蜂の巣状、或いはレンコンの断面に類似の、粒子内部に複数の空隙を有する構造していることが確認できる。
工程(3)において使用できるアルカリとしては特に限定されないが、例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、及び水酸化バリウム等の水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、及び炭酸ナトリウムカリウム等の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム及び炭酸水素カリウム等の炭酸水素塩などが挙げられる。
リチウム化合物の添加量については、好ましくはLi/Siのモル比が0.01(mol/mol)以上となるような量とする。Li/Siのモル比の上限は、通常、100(mol/mol)である。
上記アルカリの量は、作製する多孔質粒子の空隙率(または見掛け密度)、あるいはアルカリ溶解する条件(特に温度)に依存するが、概ね、SiO1molに対し0.05〜50mol用いるのが好ましい。好ましくは、中実粒子100gあたりアルカリ溶液を100g以上用いる。また中実粒子をアルカリ溶液と接触させる際の温度は、特に限定されないが、70〜130℃であるのが好ましい。必要に応じてオートクレーブ等の圧力容器内で工程(3)を行なってもよい。
アルカリ溶液に含まれる溶媒としては、水が好ましい。水以外にも、上記アルカリを溶解させる溶媒であれば特に限定されず、有機溶媒単独若しくは2種以上の混合物、又は水と1以上の有機溶媒との混合物等も溶媒として用いることができる。上記有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、1−プロパノール、ペンタノール、及びエチレングリコール等のアルコール類、アセトン等のケトン類などが挙げられる。
工程(3)で得られた多孔質粒子は、所望により、公知の方法に基づいて分離し、洗浄し、乾燥させることによって、粉末状物質として得ることができる。
<粒子の用途>
このようにして得られた多孔質粒子は、種々の用途に使用できる。特に限定されないが、例えば各種フィルムのアンチブロッキング剤や滑り性付与剤、液晶表示装置用等の各種スペーサー、半導体封止材料や液晶用シール剤等の各種電子部品用封止剤、光拡散剤、化粧品用添加剤、歯科材料、トナー外添剤、カラム充填剤等に適用可能である。
以下に実施例と共に比較例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。また、以下において、得られた多孔質粒子の平均一次粒子径、外殻の厚さ、見掛け密度及び長径/短径は次のようにして測定した。
(平均一次粒子径)
透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、一次粒子の数が10となる視野をランダムに5視野選択し、合計50個の一次粒子について最大径を測定し、その平均値を求めて、平均一次粒子径とした。
(見掛け密度)
120℃で1時間乾燥したサンプルをセルに秤量し、株式会社島津製作所製、オートポアIV9510を用いて測定した。
(多孔質粒子の長径/短径)
透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、一次粒子の数が10となる視野をランダムに5視野選択し、合計50個の一次粒子について最大径(長径)と最小径(短径)を測定し、長径を短径で除した値をシリカ多孔質粒子の長径/短径とした。
(D50)
レーザー回折式粒度分布測定装置(日揮装(株)マイクロトラックMT3000)を用いて、体積基準の累積分布の50%径(D50)を測定した。本方法では、粒子が凝集していない場合には一次粒子径のD50が測定されるが、粒子が凝集している場合には、二次粒子径(凝集粒子径)のD50が測定される。
(外殻の厚さ)
概ね同体積の多孔質粒子とエポキシ樹脂(エポキシG2)とをガラス板上で混合し、シリコーンプレートに塗布し、80℃で10分間真空脱泡処理を行なった後、120℃で30分間加熱してエポキシ樹脂を硬化させて、多孔質粒子と硬化エポキシ樹脂の複合体を得た。日本電子(株)製クロスセクションポリッシャSM−09010を用い、イオン加速電圧4.0kVで20時間、上記複合体を処理して、断面観察用サンプルを作成した。
上記断面観察用サンプルを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、切断された一次粒子の数が3となる視野をランダムに5視野選択し、合計15個の一次粒子について、切断された各一次粒子の殻のうち、最も厚さの薄い個所の厚さを測定し、その平均値を求めて、外殻の厚さとした。
(実施例1)
25%アンモニア水溶液204gと、エタノール85.5gと、水184gとを容器に投入し、温度を25℃とした後、撹拌しながら、多摩化学工業株式会社製、正珪酸エチル(テトラエトキシシラン)を9.36g/分の速度で45分間滴下し、中実シリカ粒子を含有するスラリーを得た。このスラリーを濾過し、濾別した固形分を水洗した後、130℃で乾燥することにより、中実シリカ粒子を得た。
上記中実シリカ粒子30gに、水150gと、炭酸リチウム0.7gとを投入し、室温で1時間撹拌した後、得られた混合スラリーを130℃で乾燥することにより、中実シリカ粒子とリチウムの混合粉を得た。
上記混合粉を730℃で30分焼成し、焼成粉を得た。
この焼成粉を透過型電子顕微鏡で観察したところ、平均一次粒子径は0.39μmであり、長径/短径の値が1.00であった。また上記方法により測定される見掛け密度は2.18g/mLであった。
中実粒子を含有する上記焼成粉15gに、水150gと、水酸化ナトリウム5gとを投入し、混合物を80℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、濾別した固形分を水洗した後、130℃で乾燥することにより、多孔質シリカ粒子を得た。
この多孔質シリカ粒子を透過型電子顕微鏡で観察したところ、平均一次粒子径が0.33μm、長径/短径の値が1.01であった。更に上述の方法によって測定した外殻の厚さは38nmであった。また上記方法により測定される見掛け密度が1.46g/mLであり、D50は0.43μmであった。結果を表1に示す。
(実施例2)
25%アンモニア水溶液102gと、エタノール65.5gと、水92gとを容器に投入し、温度を25℃とした後、多摩化学工業株式会社製、正珪酸エチル(テトラエトキシシラン)を4.67g/分の速度で45分間滴下し、中実シリカ粒子を含有するスラリーを得た。このスラリーを濾過し、濾別した固形分を水洗した後、130℃で乾燥することにより、中実シリカ粒子を得た。
上記中実シリカ粒子30gに、水150gと、炭酸リチウム0.7gとを投入し、室温で1時間撹拌した後、得られた混合スラリーを130℃で乾燥することにより、中実シリカ粒子とリチウムの混合粉を得た。
上記混合粉を800℃で30分焼成し、焼成粉を得た。
この焼成粉を透過型電子顕微鏡で観察したところ、平均一次粒子径が0.72μmであり、長径/短径の値が1.00であった。また上記方法により測定される見掛け密度は2.19g/mLであった。
中実粒子を含有する上記焼成粉15gに、水150gと、水酸化ナトリウム5gとを投入し、100℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、濾別した固形分を水洗した後、130℃で乾燥することにより、多孔質シリカ粒子を得た。
この多孔質シリカ粒子を透過型電子顕微鏡で観察したところ、平均一次粒子径が0.65μmであり、長径/短径の値が1.01であった。更に上述の方法によって測定した外殻の厚さは99nmであった。また上記方法により測定される見掛け密度が1.59g/mLであり、D50は0.75μmであった。結果を表1に示す。
(実施例3)
25%アンモニア水溶液102gと、エタノール171gと、水92gとを容器に投入し、温度を25℃とした後、撹拌しながら、多摩化学工業株式会社製、正珪酸エチル(テトラエトキシシラン)を9.36g/分の速度で22.5分間滴下し、中実シリカ粒子を含有するスラリーを得た。このスラリーを濾過し、濾別した固形分を水洗した後、130℃で乾燥することにより、中実シリカ粒子を得た。
上記中実シリカ粒子30gに、水150gと、炭酸リチウム0.7gとを投入し、室温で1時間撹拌した後、得られた混合スラリーを130℃で乾燥することにより、中実シリカ粒子とリチウムの混合粉を得た。
上記混合粉を850℃で30分焼成し、焼成粉を得た。
この焼成粉を透過型電子顕微鏡で観察したところ、平均一次粒子径が1.04μmであり、長径/短径の値が1.00であった。また上記方法により測定される見掛け密度は2.17g/mLであった。
中実シリカ粒子を含有する上記焼成粉15gに、水150gと、水酸化ナトリウム5gとを投入し、105℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、濾別した固形分を水洗した後、130℃で乾燥することにより、多孔質シリカ粒子を得た。
この多孔質シリカ粒子を透過型電子顕微鏡で観察したところ、平均一次粒子径が0.92μmであり、長径/短径の値が1.01であった。更に上述の方法によって測定した外殻の厚さは222nmであった。また上記方法により測定される見掛け密度が2.11g/mLであり、D50は1.06μmであった。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1で得られた中実シリカ粒子含有スラリー287.75gと、25%アンモニア水溶液51gと、エタノール85.5gと、水46gとを容器に投入し、温度を25℃とした後、撹拌しながら、多摩化学工業株式会社製、正珪酸エチル(テトラエトキシシラン)を9.36g/分の速度で22.5分間滴下し、中実シリカ粒子を含有するスラリーを得た。このスラリーを濾過し、濾別した固形分を水洗した後、130℃で乾燥することにより、中実シリカ粒子を得た。
得られた中実シリカ粒子30gに水150gと、炭酸リチウム0.7gとを投入し、室温で1時間撹拌した後、得られた混合スラリーを130℃で乾燥することにより、中実シリカ粒子とリチウムの混合粉を得た。
上記混合粉を900℃で30分焼成し、焼成粉を得た。
この焼成粉を透過型電子顕微鏡で観察したところ、平均一次粒子径が1.97μmであり、長径/短径の値が1.00であった。また上記方法により測定される見掛け密度は2.15g/mLであった。
中実粒子を含有する上記焼成粉15gに、水150gと、水酸化ナトリウム5gとを投入し、120℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、濾別した固形分を水洗した後、130℃で乾燥することにより、多孔質シリカ粒子を得た。
この多孔質シリカ粒子を透過型電子顕微鏡で観察したところ、平均一次粒子径が1.89μm、長径/短径の値が1.00であった。更に上述の方法によって測定した外殻の厚さは244nmであった。また上記方法により測定される見掛け密度が1.48g/mLであり、D50は2.00μmであった。結果を表1に示す。
(実施例5)
25%アンモニア水溶液102gと、エタノール65.5gと、水92gとを容器に投入し、温度25℃とした後、多摩化学工業株式会社製、正珪酸エチル(テトラエトキシシラン)を4.67g/分の速度で45分間滴下し、中実シリカ粒子を含有するスラリーを得た。このスラリーに炭酸リチウム1.4gを投入し、室温で1時間撹拌した。得られた混合スラリーを130℃で乾燥することにより、中実シリカ粒子とリチウムの混合粉を得た。
上記混合粉を950℃で30分焼成し、焼成粉を得た。
この焼成粉を透過型電子顕微鏡で観察したところ、平均一次粒子径が0.71μmであり、長径/短径の値が1.00であった。また上記方法により測定される見掛け密度は2.18g/mLであった。
得られた中実シリカ粒子焼成粉15gに、水150gと、水酸化ナトリウム5gとを投入し、125℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、濾別した固形分を水洗した後、130℃で乾燥することにより、多孔質シリカ粒子を得た。
この多孔質シリカ粒子を透過型電子顕微鏡で観察したところ、平均一次粒子径が0.63μmであり、長径/短径の値が1.00であった。更に上述の方法によって測定した外殻の厚さは60nmであった。また上記方法により測定される見掛け密度が1.17g/mLであり、D50は0.87μmであった。結果を表1に示す。
(比較例1)
堺化学工業社製CWS−50(炭酸カルシウム)30gと、水500gと、25%アンモニア水溶液87gとを反応容器に投入し、温度を25℃とした後、撹拌しながら、多摩化学工業株式会社製、正珪酸エチル(テトラエトキシシラン)を2.5g/分の速度で12.8分間滴下することにより、CWS−50(炭酸カルシウム)を支持体とし、その表面に正珪酸エチル由来のシリカが積層された複層粒子を含有するスラリーを得た。その後、2.4Mの塩酸を7ml/分の速度で71.4分間滴下することにより、炭酸カルシウムが除去された中空シリカ粒子を含有するスラリーを得た。このスラリーを濾過し、濾別した固形分を水洗した後、130℃で乾燥することにより、中空シリカ粒子を得た。
この中空シリカ粒子を透過型電子顕微鏡で観察したところ、平均一次粒子径が53nmであり、長径/短径の値が1.12であった。更に上述の方法によって測定した外殻の厚さは4nmであった。また上記方法により測定される見掛け密度が1.00g/mLであり、D50は54.76μmであった。結果を表1に示す。
表1から分かるように、実施例1〜5の、本発明の範囲に属する多孔質粒子は、従来の中空シリカ粒子(比較例1)と比較して、平均一次粒子径が大きく、またD50が小さい。この結果から、本発明の範囲に属する多孔質粒子は、従来の中空粒子に比べて凝集しにくく、取り扱い性に優れることが分かる。さらに長径/短径の値がほぼ1であることから、本発明の範囲に属する多孔質粒子は、真球状か、ほぼ真球状の粒子であることが分かる。
表1から分かるように、実施例1〜5の、本発明の範囲に属する多孔質粒子は、外殻が比較例の粒子と比べて約10倍〜約60倍厚いことが明らかとなった。従って、本発明の多孔質粒子は、従来の中空粒子に比べて、物理的強度が高く、配合時などにかかる応力に対する耐性を有していることが期待される。

Claims (7)

  1. 粒子内部に閉じた空隙を複数有する球状又は略球状のシリカ含有多孔質粒子であって、
    平均一次粒子径が0.3〜2.0μmであり、
    水銀圧入法により測定される414MPaにおける見掛け密度が1.13〜2.13g/mLであり、
    長径/短径の値が1.00〜1.03であり、
    シリカを95質量%以上含む
    粒子。
  2. 前記粒子は、シリカを98質量%以上含む
    請求項1記載の粒子。
  3. 前記粒子は、実質的にシリカのみからなる
    請求項1記載の粒子。
  4. 粒子内部に閉じた空隙を複数有する球状又は略球状のシリカ含有多孔質粒子を製造する方法であって、
    シリカを95質量%以上含有する中実粒子を準備する工程(1)と、
    該中実粒子を700℃以上1000℃以下の温度で熱処理する工程(2)と、
    熱処理後の該中実粒子とアルカリ溶液とを混合することにより、該中実粒子の内部の一部を溶解して粒子内部に空隙を形成する工程(3)と、
    を含み、
    該シリカ含有多孔質粒子は、シリカを95質量%以上含む
    製造方法。
  5. 前記工程(2)において、熱処理の前に、リチウム化合物を1種以上添加する
    請求項記載の製造方法。
  6. 前記シリカ含有多孔質粒子及び前記中実粒子は、シリカを98質量%以上含む
    請求項4又は5記載の製造方法。
  7. 前記シリカ含有多孔質粒子及び前記中実粒子は、実質的にシリカのみからなる
    請求項は5記載の製造方法。
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