JP5971981B2 - 目標運動予測装置及び目標運動予測方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レーダ等からの信号を用いて船舶等の目標の運動予測を行う目標運動予測装置及び目標運動予測方法に関する。
例えば、船舶等の追尾を行うために、ARPA装置等(Automatic Radar Plotting Aids,Target Tracking)では、目標運動予測が行われている。
このような目標運動予測では、主としてレーダ装置からの観測信号を用いて、追尾している目標の観測位置から予測位置及び予測速度を求めて、予測位置に基づき追尾目標の特定を順次行っている。
この予測位置を求めるに際して、観測信号には、雑音やゆらぎ等による誤差が含まれているため、かかる誤差の影響を受けずに安定した予測を行うために、カルマンフィルタやα−βフィルタが運動予測用フィルタとして一般的に用いられている。
しかしながら、このようなフィルタを用いる場合、フィルタの平滑性を重視すると、信号のばらつきを抑えることができる一方で、変針や変速する目標に対する追従性が悪くなるという問題があり、反対に、フィルタの追従性を重視すると、信号のばらつきの影響を受ける、といった相反する問題がある。
かかる問題に対して、例えば、特許文献1では、平滑性を重視して予測した目標の速度と、追従性を重視して予測した目標の速度とのいずれか一方を基準値と比較して、低速運動している目標か高速運動している目標かを判定し、低速運動している場合には、平滑性を重視した出力を、高速に運動している場合には、追従性を重視した出力を選択し切換える方式を提案している。
また、特許文献2では、旋回の有無を判定するのに、目標のドップラ速度を利用することを記載する。例えば、目標が速力を変えずに旋回したとしてドップラ速度から速度ベクトルを求め、今回求めた速度ベクトルと前回求めた速度ベクトルの時間変化から加速度を求め、加速度が閾値を超える場合に、閾値と比較し、閾値を超えた場合に追従性を重視したフィルタを選択し、閾値を超えない場合に平滑性を重視したフィルタを選択することを記載する。また、ドップラ速度変化率が閾値を超えるか超えないかに応じて、追従性を重視したフィルタか、または平滑性を重視したフィルタかを選択することも記載する。
特開昭63−196816号公報 特開2009−128298号公報(背景技術、段落0032)
しかしながら、特許文献1の方式では、速度の高低だけでフィルタを切換えているため、目標の変針または変速(以下、変針/変速と称する)が正しく判定されずに、運動予測が変針/変速に適切に追従しない虞がある。
また、特許文献2記載のドップラ速度を利用して加速度を求める方式の場合、速力を一定としているから、変速していることが正しく判定されない虞があり、また、ドップラ速度変化率を閾値と比較する方式の場合も、正しく変針または変速が判定されない虞がある。
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、その目的は、ドップラ速度を用いて変針/変速を適切に判定して、運動予測用フィルタの平滑性能または追従性能を変化させることができ、目標の運動の予測精度を向上させることができる目標運動予測装置及び目標運動予測方法を提供することである。
上記課題を解決するために、発明は、時系列的に検出される目標の観測位置に運動予測用フィルタを適用して目標の運動予測を行う目標運動予測装置において、
目標が等速直線運動を行っていると想定した場合の、目標の予測ドップラ速度を求めるドップラ速度予測手段と、
目標の予測ドップラ速度と、検出されたドップラ速度との差であるドップラ速度変化量を求めるドップラ速度変化量演算手段と、
ドップラ速度変化量の大きさによって、変針/変速が行われた可能性を表す変針/変速レベルを求める変針/変速検出手段と、
前記変針/変速レベルに応じて、目標の運動予測用フィルタを変化させて、その追従性または平滑性を変化させる予測フィルタ決定手段と、
を備えることを特徴とする。
また、前記変針/変速検出手段は、ドップラ速度変化量対基準値の比の値から変針/変速レベルを求めることを特徴とする。
また、前記基準値は、ドップラ速度変化量の誤検出確率に基づく値であることを特徴とする。
また、変針/変速検出手段は、目標との距離、目標の観測位置の検出信号の強度、環境に関するパラメータ、ドップラ速度のばらつきから選択された少なくとも1つの要素に応じて、変針/変速レベルを求めることを特徴とする。
また、前記時系列的に検出される目標の観測位置から目標が等速直線運動をしていると想定した場合の推定位置を求めて、該推定位置と予測位置との距離から変針/変速が行われた可能性を表す変針/変速レベルを求める第2変針/変速検出手段と、
前記変針/変速検出手段からの変針/変速レベル及び第2変針/変速検出手段からの変針/変速レベルのいずれか一方を選択して前記予測フィルタ決定手段に供給する選択手段と、
をさらに備えることを特徴とする。
また、前記選択手段は、変針/変速レベルの高い方を選択することを特徴とする。
また、前記選択手段は、少なくとも目標の見合い針路が0度または180度またはそれらを含む規定範囲である場合に、前記第2変針/変速検出手段からの変針/変速レベルを選択し、それ以外の場合に、前記変針/変速検出手段からの変針/変速レベルを選択することを特徴とする。
また、本発明は、時系列的に検出される目標の観測位置に運動予測用フィルタを適用して目標の運動予測を行う目標運動予測方法において、
目標が等速直線運動を行っていると想定した場合の、目標の予測ドップラ速度を求めるドップラ速度予測工程と、
目標の予測ドップラ速度と、検出されたドップラ速度との差であるドップラ速度変化量を求めるドップラ速度変化量演算工程と、
ドップラ速度変化量の大きさによって、変針/変速が行われた可能性を表す変針/変速レベルを出力する変針/変速検出工程と、
前記変針/変速レベルに応じて、目標の運動予測用フィルタを変化させて、その追従性または平滑性を変化させる予測フィルタ決定工程と、
を備えることを特徴とする。
目標が仮に等速直線運動を行っていたとしても、ドップラ速度は変化する。本発明によれば、等速直線運動を行っていると想定した場合の目標の予測ドップラ速度を求め、それを検出されたドップラ速度と比較して、ドップラ速度変化量を求めているので、変針/変速が行われたことを適切に判定することができるようになり、それに応じてフィルタを変化させることで、予測精度を向上させることができる。
本発明による目標運動予測方法に従った目標運動予測装置の第1実施形態のブロック図である。 図1の判定手段の詳細ブロック図である。 本発明の原理を説明するための説明図である。 目標が等速直線運動をしている場合のドップラ速度の変化を表す説明図である。 本発明による目標運動予測方法に従った目標運動予測装置の第2実施形態のブロック図である。 第2変針/変速検出手段による処理の説明図である。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明による目標運動予測方法に従った目標運動予測装置10の第1実施形態のブロック図を表している。この例の目標運動予測装置10は、周囲の海上または空中の船舶または飛行体といった目標を監視するために移動体自体に搭載する他に、海上または空中の船舶または飛行体といった目標を監視するために地上等に定置することができる。この実施形態では、目標運動予測装置(以下、単に「装置」ともいう)10が定置されており、他船等を目標とした場合を例にとることにする。
図示したように、目標運動予測装置10は、大別して、目標の位置を検出する目標検出手段14と、ドップラ速度を検出するドップラ速度検出手段16と、運動予測手段18と、判定手段20と、表示手段22と、を備える。
目標検出手段14は、レーダ装置で得られたレーダ信号から目標を検出し、その観測位置を目標位置として求めるものである。目標位置は、レーダ装置の1回転に相当する1スキャン毎に時系列的に得られる。
ドップラ速度検出手段16は、レーダ装置から得られたレーダ信号からドップラ速度を求めるものである。ドップラ速度は、レーダ装置から繰り返し送信されるパルス波が目標に反射して受信されたときのその受信パルス波の位相差または周波数差等から求めることができる。
運動予測手段18は、目標検出手段14からの目標位置等から目標の予測位置及び予測速度を求めるものである。
判定手段20は、変針/変速を判定し、運動予測手段18で用いる運動予測用フィルタの時定数を決定するものであり、図2に示すように、ドップラ速度予測手段30と、ドップラ速度変化量演算手段32と、変針/変速検出手段34と、予測フィルタ決定手段36と、を備える。
以下、本発明の原理を説明するために、まず装置と目標及びドップラ速度との関係について図3を参照して説明する。
図3(a)において、Sは装置、Tは目標であるとする。そして、基準方向(例えば真北方向)を基準として、目標の針路をθ、目標の速力をv、装置から見た目標の方位をθとする。尚、ここで装置は固定としているので、目標の針路θ及び目標の速力vは、相対針路及び相対速力に等しい。
また、図3(b)において、ドップラ速度をvとし、見合い方向を基準として、装置と目標との見合い針路をθraとする。
図からドップラ速度vについて次のような関係が成り立つことが分かる。
Figure 0005971981
次に、ドップラ速度の変化から目標の変針/変速を検出することを考える。ドップラ速度は、見合い方向の目標の速度であり、仮に、目標が等速直線運動を行っていた場合でも、見合い関係の変化によってドップラ速度が変化するという性質がある(図4参照)。そのため、ドップラ速度予測手段30は、この見合い関係によるドップラ速度変化を除去するために、目標が等速直線運動を行っていると想定して、前スキャンのドップラ速度から現スキャンのドップラ速度を予測する。
このドップラ速度の予測の原理について、図4を用いて説明する。
まず、ある時刻t=tでの目標のドップラ速度をvd0、目標の速力をvr0、目標の針路をθr0、目標の方位をθa0とする。目標が等速直線運動を行っているとすると、時刻tにおける予測ドップラ速度v^は、次のようになる。
Figure 0005971981
ここで、(1)式より、
Figure 0005971981
である。よって、予測ドップラ速度v^は、(2)式に(3)、(4)式を代入して
Figure 0005971981
となる。ここで、(5)式の第2項の符号は±となっているが、一般的に、等速直線運動を行っている目標のドップラ速度は時間経過で増加するので、予測ドップラ速度v^は、
Figure 0005971981
と表すことができる。
次いで、ドップラ速度変化量演算手段32は、求めた予測ドップラ速度と観測ドップラ速度との差を求める。
Figure 0005971981
このドップラ速度変化量Δvは、目標の距離方向(見合い方向)加速度によって変化した距離方向(見合い方向)速度の変化量を表している。(7)式の右辺第3項は、方位変化に対するドップラ速度の変化量を表している。つまり、目標が等速直線運動をした場合のドップラ速度の変化量であるから、この変化量分を除去することで、目標の加速度のみによるドップラ速度変化量を得ることができる。尚、ここで、目標の方位θa0、θはレーダ信号から、目標の速力vr0は、運動予測手段18から得られた値を使用することができる。
次いで、変針/変速検出手段34は、ドップラ速度変化量演算手段で求めたドップラ速度変化量Δvと変針/変速検出基準値vとの比較を行って、目標の変針/変速が発生した可能性を求める。そのため、ドップラ速度変化量Δvと基準値vの比の値である変針/変速レベルm=|Δv|/vを求める。この変針/変速レベルmは変針/変速の可能性の高さを表す指標となる。
ここで、変針/変速検出基準値vは、任意に決定することができ、変数または定数とすることができる。例えば、以下のように決定することができる。
(1) ノイズ等の影響による誤検出確率
変針/変速検出基準値vを、誤検出確率を考慮した値とする。誤検出の要因としては熱雑音などのランダムノイズが考えられる。ドップラ速度変化量Δvの分散V[Δv]及び標準偏差σ[Δv]は、(7)式から次のように表される。
Figure 0005971981
変針/変速検出基準値vを、この標準偏差σ[Δv]またはその見積もり値(これらを標準偏差σ^[Δv]と表す)を用いて決定する。標準偏差σ^[Δv]は、任意の方法により決定することができるが、例えば、(8)式の右辺第1及び2項から、近似的に、
Figure 0005971981
とすることができ、固定値とすることができる。または、(8)式の右辺第3項を考慮に入れて、標準偏差σ^[Δv]をvの標準偏差σ[v]、vの標準偏差σ[v]、θの標準偏差σ[θ]等から決定してもよい。
ノイズが正規分布に従うとすれば、変針/変速検出基準値vを3σ[Δv]の近傍の値にすることによって、誤検出確率を0.27%以下に、4σ[Δv]の近傍の値にすることによって、0.0063%にすることができる。このように、標準偏差に定数aを乗算することで、誤検出確率を所望の確率にすることができる。
(2) 検出信号強度及び距離による影響
変針/変速検出基準値vは、信号強度に依存する値とすることができる。信号強度が小さいとS/C比が悪くなり、Δvの分散は大きくなることが予測できる。同様に、変針/変速検出基準値vは、距離に依存する値とすることができる。レーダ信号の感度は距離の4乗に反比例し、距離が大きくなればそれだけS/C比が悪くなり、Δvの分散は大きくなることが予測できる。よって、信号強度が小さくなるに従い、及び/または目標までの距離が大きくなるに従い、変針/変速検出基準値vを大きくするようにする。
(3) 検出環境による影響
雨雪等の悪天候といった気象の状況、または海象の状況によっては、クラッタが大きくなり、S/C比が悪くなり、Δvの分散は大きくなることが予測できる。その場合に、手動切換等により、変針/変速検出基準値vを大きくするようにしてもよい。
(4) 全体のドップラ速度の分布のばらつき
追尾中の目標のみならず、全体の目標から得られる全ドップラ速度の分布のばらつき(標準偏差、分散)を利用する。全ドップラ速度のばらつきが大きいときには、誤検出確率は増加すると考えられるので、変針/変速検出基準値vを大きくするようにする。
(5) 検出信号の形状
検出信号の2次元の形状、特に、レーダ信号の距離および方位方向の広がりは、目標の大きさに関連する。この目標の大きさやドップラ速度分布のばらつきに応じて変針/変速検出基準値vを変化させてもよい。
以上の(1)〜(5)のいずれか1つを用いて、変針/変速検出基準値vを決定することができ、一般的に、
Figure 0005971981
と置くことができる。ここで、f(R,S,A,Δ,w)は距離R、目標のレーダ信号の強度S、目標のレーダ信号の形状A、ドップラ速度のばらつきΔ、気象または海象のパラメータwの関数とし、これらのパラメータのいずれか1つを変数とすることができる。fは距離Rの増加関数、強度Sの減少関数とするとよい。
予測フィルタ決定手段36は、変針/変速検出手段34で求められた変針/変速レベルmの値から運動予測用フィルタを切換える。例えば、以下の基準に基づき、変針/変速が行われた場合に「1」を、変針/変速が行われていない場合に「0」として、2値化する。
Figure 0005971981
そして、目標が変針/変速したと判定された場合、即ち「1」が出力された場合に、運動予測用フィルタを追従性の高いものとなり、目標が変針/変速していないと判定された場合、即ち「0」が出力された場合に、運動予測用フィルタを平滑性の高いものとなるように、運動予測手段18へとフィルタの時定数の切換を指示する。
運動予測用フィルタとして、α−βフィルタを用いた場合、追従性を高くするにはαの値を大きく、平滑性を高くするにはαの値を小さくすればよい。
ここで、目標予測位置をX、目標の観測位置をX、平滑化位置をXとし、目標平滑加速度をV、とすると、
Figure 0005971981
と表せる。尚、ここで、(k)はスキャン数を表す。上式において、時定数αの値を大きくすることにより、より追従性を高めることができる。
従って、予測フィルタ決定手段36は、次の条件に従い、αの切換を運動予測手段18に指示する。
Figure 0005971981
時定数βに関しても、αと同様に、出力H(m)に応じて切換を行ってもよい。
運動予測手段18は、予測フィルタ決定手段で指示された時定数α(またはβ)を用いて、(13)〜(15)式に基づき、目標の予測位置、及び予測速度を求める。
次いで、運動予測手段18で求められた目標の予測速度は、表示手段22へと送られて、目標位置を始点とするベクトル表示がなされる。
また、運動予測手段18は、目標の予測位置と、目標検出手段14で得られた目標位置とから目標の追尾を行う。
以上の処理によって、目標が変針/変速を行っている場合に、追従性を高めることができるために、ベクトル表示と実際の目標の運動との相違が少なくなるようにすることができる。また、予測ドップラ速度からドップラ速度変化量を求めるとともに誤検出確率が一定になるように基準値との比較を行うことで、精度良く変針/変速を検出することができる。
任意には、予測フィルタ決定手段36は、変針/変速が行われたか2値的に表すH(m)を求める代わりに、変針/変速レベルmを用いて、時定数αの値を連続的に変化させるようにしてもよい。即ち、
Figure 0005971981
としてもよい。尚、ここで、αをmの増加関数としても良い。
(第2実施形態)
図5は、本発明の目標運動予測装置の第2実施形態による判定手段20のブロック図を表している。図5において、第1実施形態と同一・同様の部材・手段は同一の符号を付して、その詳細説明を省略する。
第1実施形態で求めているドップラ速度変化量は、目標が見合い方向に移動している場合に、最も誤検出確率が大きくなるので、見合い針路θraが0度または180度のときには、ドップラ速度変化量による変速検出の誤差が大きくなるおそれがある。
そのためこの実施形態では、判定手段20が、さらに、第2変針/変速検出手段40を備え、変針/変速検出手段34の出力と、第2変針/変速検出手段40の出力を選択する選択手段42と、を備える。
第2変針/変速検出手段40は、図6に示すように、目標が等速直線運動を行っていたと仮定し、N点の追尾目標の観測位置(x(n),y(n))(n=0,・・・,N−1)から、等速直線運動(l(n),l(n))=(n+nv,n+nv)を推定する。等速直線運動は、N点の目標の観測位置と推定位置の距離d(n)の2乗平均が最小となるように設定する。
等速直線運動に沿った推定位置(l(n),l(n))は、
Figure 0005971981
と表すことができる。
よって、この推定位置(l(n),l(n))と、運動予測手段18で得られている予測位置(p(n),p(n))との距離Δ(n)から、変針/変速レベルmを次のようにして求めることができる。
Figure 0005971981
(21)式では、Δは、予測位置と推定位置との距離Δ(n)の平均値としているが、Δ(n)の任意の関数とすることもできる。
また、Δと比較するべき(20)式における分母のΔとしては、以下のように、例えば、目標の観測位置(x(n),y(n))と等速直線運動に沿った推定位置(l(n),l(n))との距離Δ(n)
Figure 0005971981
を用いて、
Figure 0005971981
の(24)式〜(26)式のいずれかとすることができる。ここで、aの値、f、fの関数の形は任意である。または、(20)式の分母として、その他の変数または定数とすることもできる。
選択手段42は、変針/変速検出手段34から出力された変針/変速レベルmと、第2変針/変速検出手段40から出力された変針/変速レベルmと、のいずれかを選択して、予測フィルタ決定手段36へと出力し、予測フィルタ決定手段36は、選択された変針/変速レベルmを用いて、(12)及び(16)式により時定数を2値で変化させるか、または(17)式から時定数を連続的変化させる。
選択手段42の選択条件としては、次のことが考えられる。
(1) 運動予測手段18で得られる見合い針路θraに応じて選択する。例えば、見合い針路θraが0度±Δθ内または180度±Δθ内にある場合には、第2変針/変速検出手段40から出力された変針/変速レベルmを選択し、それ以外は、変針/変速検出手段34から出力された変針/変速レベルmを選択する。
これによって、ドップラ速度変化量の誤検出確率が大きくなる付近において、ドップラ速度変化量を用いずに変針/変速を判定することで、誤検出の影響を受けないようにすることができる。
(2) 変針/変速検出手段34から出力された変針/変速レベルmと、第2変針/変速検出手段40から出力された変針/変速レベルmとを比較し、大きい方を選択する。これによって、追従性を重視した目標の予測を行うことができる。
尚、以上の実施形態の説明では、装置が固定であるとして説明したが、装置が移動体に搭載されている場合にも、同様に適用可能である。その場合には、相対運動系で計算してもよいし、ジャイロ、GPS、スピードログといったセンサからの信号から移動体自体の針路及び速力を求め、それらを目標の相対速度から差し引くことで、目標の真運動を求めて、真運動系で計算してもよい。
10 目標運動予測装置
30 ドップラ速度予測手段
32 ドップラ速度変化量演算手段
34 変針/変速検出手段
36 予測フィルタ決定手段
40 第2変針/変速検出手段
42 選択手段
Δv ドップラ速度変化量
基準値

Claims (6)

  1. 時系列的に検出される目標の観測位置に運動予測用フィルタを適用して目標の運動予測を行う目標運動予測装置において、
    目標が等速直線運動を行っていると想定した場合の、目標の予測ドップラ速度を求めるドップラ速度予測手段と、
    目標の予測ドップラ速度と、検出されたドップラ速度との差であるドップラ速度変化量を求めるドップラ速度変化量演算手段と、
    ドップラ速度変化量対基準値の比の値から変針または変速が行われた可能性を表す変針または変速レベルを求める変針/変速検出手段と、
    前記変針または変速レベルが大きい程その追従性が高くなり、前記変針または変速レベルが小さい程その平滑性が高くなるように目標の運動予測用フィルタを変化させる予測フィルタ決定手段と、
    目標の観測位置から目標の予測位置を求める運動予測手段と、
    前記時系列的に検出される目標の観測位置から目標が等速直線運動をしていると想定した場合の推定位置を求めて、該推定位置と予測位置との距離と該推定位置と観測位置との距離との比の値から変針または変速が行われた可能性を表す変針または変速レベルを求める第2変針/変速検出手段と、
    前記変針/変速検出手段からの変針または変速レベル及び第2変針/変速検出手段からの変針または変速レベルのうち、変針または変速レベルの高い方を選択して前記予測フィルタ決定手段に供給する選択手段と、
    を備えることを特徴とする目標運動予測装置。
  2. 時系列的に検出される目標の観測位置に運動予測用フィルタを適用して目標の運動予測を行う目標運動予測装置において、
    目標が等速直線運動を行っていると想定した場合の、目標の予測ドップラ速度を求めるドップラ速度予測手段と、
    目標の予測ドップラ速度と、検出されたドップラ速度との差であるドップラ速度変化量を求めるドップラ速度変化量演算手段と、
    ドップラ速度変化量対基準値の比の値から変針または変速が行われた可能性を表す変針または変速レベルを求める変針/変速検出手段と、
    前記変針または変速レベルが大きい程その追従性が高くなり、前記変針または変速レベルが小さい程その平滑性が高くなるように目標の運動予測用フィルタを変化させる予測フィルタ決定手段と、
    目標の観測位置から目標の予測位置を求める運動予測手段と、
    前記時系列的に検出される目標の観測位置から目標が等速直線運動をしていると想定した場合の推定位置を求めて、該推定位置と予測位置との距離と該推定位置と観測位置との距離との比の値から変針または変速が行われた可能性を表す変針または変速レベルを求める第2変針/変速検出手段と、
    前記変針/変速検出手段からの変針または変速レベル及び第2変針/変速検出手段からの変針または変速レベルのうち、少なくとも目標の見合い針路が0度または180度またはそれらを含む規定範囲である場合に、前記第2変針/変速検出手段からの変針または変速レベルを選択し、それ以外の場合に、前記変針/変速検出手段からの変針または変速レベルを選択して前記予測フィルタ決定手段に供給する選択手段と、
    を備えることを特徴とする目標運動予測装置。
  3. 前記基準値は、ドップラ速度変化量の誤検出確率に基づく値であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の目標運動予測装置。
  4. 変針/変速検出手段は、目標との距離、目標の観測位置の検出信号の強度、環境に関するパラメータ、ドップラ速度のばらつき、検出信号の形状から選択された少なくとも1つの要素に応じて基準値を求め、ドップラ速度変化量対基準値の比の値から変針または変速レベルを求めることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の目標運動予測装置。
  5. 時系列的に検出される目標の観測位置に運動予測用フィルタを適用して目標の運動予測を行う目標運動予測方法において、
    目標が等速直線運動を行っていると想定した場合の、目標の予測ドップラ速度を求めるドップラ速度予測工程と、
    目標の予測ドップラ速度と、検出されたドップラ速度との差であるドップラ速度変化量を求めるドップラ速度変化量演算工程と、
    ドップラ速度変化量対基準値の比の値から変針または変速が行われた可能性を表す変針または変速レベルを出力する変針/変速検出工程と、
    目標の観測位置から目標の予測位置を求める運動予測工程と、
    前記時系列的に検出される目標の観測位置から目標が等速直線運動をしていると想定した場合の推定位置を求めて、該推定位置と予測位置との距離と該推定位置と観測位置との距離との比の値から変針または変速が行われた可能性を表す変針または変速レベルを求める第2変針/変速検出工程と、
    前記変針/変速検出工程による変針または変速レベル及び第2変針/変速検出工程による変針または変速レベルのうち、変針または変速レベルの高い方を選択する選択工程と、
    前記選択工程により選択された変針または変速レベルに基づいて、前記変針/変速レベルが大きい程その追従性が高くなり、前記変針または変速レベルが小さい程その平滑性が高くなるように目標の運動予測用フィルタを変化させる予測フィルタ決定工程と、
    を備えることを特徴とする目標運動予測方法。
  6. 時系列的に検出される目標の観測位置に運動予測用フィルタを適用して目標の運動予測を行う目標運動予測方法において、
    目標が等速直線運動を行っていると想定した場合の、目標の予測ドップラ速度を求めるドップラ速度予測工程と、
    目標の予測ドップラ速度と、検出されたドップラ速度との差であるドップラ速度変化量を求めるドップラ速度変化量演算工程と、
    ドップラ速度変化量対基準値の比の値から変針または変速が行われた可能性を表す変針または変速レベルを出力する変針/変速検出工程と、
    目標の観測位置から目標の予測位置を求める運動予測工程と、
    前記時系列的に検出される目標の観測位置から目標が等速直線運動をしていると想定した場合の推定位置を求めて、該推定位置と予測位置との距離と該推定位置と観測位置との距離との比の値から変針または変速が行われた可能性を表す変針または変速レベルを求める第2変針/変速検出工程と、
    前記変針/変速検出工程による変針または変速レベル及び第2変針/変速検出工程による変針または変速レベルのうち、少なくとも目標の見合い針路が0度または180度またはそれらを含む規定範囲である場合に、前記第2変針/変速検出工程による変針または変速レベルを選択し、それ以外の場合に、前記変針/変速検出工程による変針または変速レベルを選択する選択工程と、
    前記選択工程により選択された変針または変速レベルに基づいて、前記変針または変速レベルが大きい程その追従性が高くなり、前記変針または変速レベルが小さい程その平滑性が高くなるように目標の運動予測用フィルタを変化させる予測フィルタ決定工程と、
    を備えることを特徴とする目標運動予測方法。
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