JP6466768B2 - レーダ装置 - Google Patents

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本発明は、追尾対象を追尾する機能を備えたレーダ装置に関する。
従来から知られているレーダ装置として、例えば特許文献1には、簡単な構成で、物標追尾等の処理で用いることができる有用な情報を取得することが可能な信号処理装置を備えたレーダ装置が開示されている。
特開2011−242253号公報
ところで、上述のようなレーダ装置等、既知のレーダ装置では、レーダ装置が有するアンテナが自船を中心として水平方向に沿って360度回転する毎に(すなわち、1スキャン毎に)、レーダ画像が生成される。よって、追尾物標のエコー像も、1スキャン毎に更新されることになる。しかしながら、レーダ装置のアンテナが360度回転するには、例えば一例として2.3秒程度の時間が必要となる。すなわち、追尾物標のエコー像の更新時間も2.3秒程度となるため、表示器において追尾物標の移動状態が滑らかに表示されず、ユーザが追尾物標の位置をリアルタイムに把握できない、という問題が生じる。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、その目的は、追尾物標の移動状態を滑らかに表示することである。
(1)上記課題を解決するため、本発明のある局面に係るレーダ装置は、所定タイミング毎に送波される送信波の反射波に基づいて生成される、前記所定タイミングのそれぞれに対応したエコー画像、に表示される追尾対象を追尾するレーダ装置であって、前記追尾対象の予測位置を、前記所定タイミングよりも時間間隔が短いタイミングである予測タイミング毎に予測するとともに、前記予測位置を前記予測タイミング毎に表示器に表示させる予測位置算出部、を備えている。
(2)好ましくは、前記レーダ装置は、前記予測位置を前記追尾対象のエコー像とは異なる像としての予測位置シンボルとして生成し、該予測位置シンボルを前記追尾対象のエコー像とともに前記予測タイミング毎に前記表示器に表示させる映像生成部、を更に備えている。
(3)更に好ましくは、前記映像生成部は、前記追尾対象の特徴に応じて、前記予測位置シンボルの特徴を決定する。
(4)更に好ましくは、前記追尾対象の特徴は、該追尾対象の大きさである。
(5)好ましくは、前記予測位置シンボルの特徴は、該予測位置シンボルの大きさ、色、及び形状、のうちの少なくとも1つである。
(6)好ましくは、前記映像生成部は、前記追尾対象のエコー像が前記予測位置に位置するように前記追尾対象のエコー像を移動させ該エコー像を前記予測タイミング毎に前記表示器に表示させるエコー像移動部、を有している。
(7)好ましくは、前記レーダ装置は、前記送信波の送波及び前記反射波の受波を行う送受波部が搭載される船舶と前記追尾対象とを結ぶ直線が延びる方向を自船方向とした場合における、前記追尾対象の速度ベクトルの自船方向成分を算出する自船方向速度算出部、を更に備え、前記予測位置算出部は、前記追尾対象の過去の移動速度と、前記自船方向速度算出部によって算出された前記追尾対象の速度ベクトルの自船方向成分と、に基づいて、前記予測位置を予測する。
(8)更に好ましくは、前記自船方向速度算出部は、前記送受波部から送波される前記送信波の周波数と、前記送受波部で受波される前記反射波の周波数との差に基づき、前記追尾対象の速度ベクトルの自船方向成分を算出する。
(9)好ましくは、前記レーダ装置は、前記表示器を更に備える。
本発明によれば、追尾物標の移動状態を滑らかに表示できる。
本発明の実施形態に係るレーダ装置のブロック図である。 図1に示す映像生成部によって生成される映像の一例を示す図であって、表示器に表示される映像の一部を拡大して示す図である。 エコー像の更新が行われない時間帯(n−1スキャン時とnスキャン時との間の時間帯)において、予測位置シンボルの位置が順次、更新される様子を示す図である。 変形例に係るレーダ装置のブロック図である。 図4に示す映像生成部によって生成される映像の一例を示す図であって、表示器に表示される映像の一部を拡大して示す図である。 変形例に係るレーダ装置の表示器に表示される映像の一部を拡大して示す図である。 変形例に係るレーダ装置の表示器に表示される映像の一部を拡大して示す図である。 変形例に係るレーダ装置のブロック図である。 n−1スキャン時とnスキャン時との間の時間帯において、エコー像の位置が順次、更新される様子を示す図である。 変形例に係るレーダ装置のブロック図である。 自船の位置を基準とした追尾物標の代表点の座標を示す図である。 式(2)に含まれる各パラメータについて説明するための図である。 追尾物標の航跡を模式的に示す図である。 予測位置の算出過程を説明するためのフローチャートである。 図14に示すステップS10での動作を示すフローチャートである。
以下、本発明に係るレーダ装置1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。本発明は、追尾対象として選択された物標を追尾するレーダ装置として広く適用することができる。以下では、追尾対象として設定されたターゲットを「追尾物標」という。また、以下では、図中同一または相当部分には、同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施形態に係るレーダ装置1のブロック図である。本実施形態のレーダ装置1は、例えば、漁船等の船舶に備えられる舶用レーダである。レーダ装置1は、主に他船等の物標の探知に用いられる。また、レーダ装置1は、追尾物標として選択された物標を追尾することが可能に構成されている。レーダ装置1は、複数の追尾物標を、同時に追尾可能に構成されている。尚、以下では、レーダ装置1が備えられている船舶を「自船」という。
図1に示すように、レーダ装置1は、アンテナユニット2と、追尾処理部3と、現在位置予測部4(予測位置算出部)と、映像生成部5と、表示器6と、を備えている。
アンテナユニット2は、アンテナ2aと、受信部2bと、A/D変換部2cと、を含んでいる。
アンテナ2aは、指向性の強いパルス状電波(送信波)を送波可能なレーダアンテナである。また、アンテナ2aは、物標からの反射波を受波するように構成されている。レーダ装置1は、パルス状電波を送波してから反射波を受波するまでの時間を測定する。これにより、レーダ装置1は、物標までの距離rを検出することができる。アンテナ2aは、水平面上で360°回転可能に構成されている。アンテナ2aは、パルス状電波の送波方向を変えながら(アンテナ角度を変えながら)、電波の送受波を所定のタイミング毎に繰り返し行うように構成されている。以上の構成で、レーダ装置1は、自船周囲の平面上の物標を、360°にわたり探知することができる。
なお、以下の説明では、パルス状電波を送波してから次のパルス状電波を送波するまでの動作を「スイープ」という。また、電波の送受信を行いながらアンテナを360°回転させる動作を「スキャン」と呼ぶ。以下では、あるスキャンのことを、「nスキャン」といい、nスキャンから1個前のスキャンのことを、「n−1スキャン」という。尚、nは自然数である。
受信部2bは、アンテナ2aで受波した反射波から得られるエコー信号を検波して増幅する。受信部2bは、増幅したエコー信号を、A/D変換部2cへ出力する。A/D変換部2cは、アナログ形式のエコー信号をサンプリングし、複数ビットからなるデジタルデータ(エコーデータ)に変換する。ここで、上記エコーデータは、アンテナ2aが受波した反射波から得られたエコー信号の強度(信号レベル)を特定するデータを含んでいる。A/D変換部2cは、エコーデータを、追尾処理部3及び映像生成部5へ出力する。
追尾処理部3は、A/D変換部2cから出力されたエコーデータに基づいて追尾物標を特定し、当該追尾物標を追尾する追尾処理を行うように構成されている。具体的には、追尾処理部3は、過去のスキャン時における追尾物標の座標から推測される速度ベクトルに基づき、追尾物標の座標、及び予測速度ベクトルを算出する。追尾処理部3は、算出した追尾物標の座標及び予測速度ベクトルを、現在位置予測部4及び映像生成部5へ通知する。追尾処理部3による追尾物標の座標及び予測速度ベクトルの算出処理は、スキャン毎に(本実施形態の場合、例えば一例として、約2.3秒毎に)行われる。なお、追尾処理部3が行う処理は、従来から知られている追尾処理装置によって行われる処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
現在位置予測部4は、追尾処理部3から通知された追尾物標の座標及び予測速度ベクトルに基づき、追尾物標の最新の位置と予測される位置(予測現在位置、予測位置)を算出する。具体的には、現在位置予測部4は、追尾物標の座標と、予測速度ベクトルと、追尾物標が前記座標に位置するときの時刻からの経過時刻と、に基づき、予測現在位置を算出する。現在位置予測部4は、例えば一例として1秒間に60回、予測現在位置を算出する。すなわち、現在位置予測部4は、約0.017秒毎(予測タイミング毎)に予測現在位置を算出する。現在位置予測部4で算出された予測現在位置は、該予測現在位置が算出される都度、映像生成部5に通知される。
図2は、映像生成部5によって生成される映像の一例を示す図であって、表示器6に表示される映像の一部を拡大して示す図である。映像生成部5は、A/D変換部2cから出力されたエコーデータと、追尾処理部3から通知された追尾物標の座標及び予測速度ベクトルと、現在位置予測部4によって予測された予測現在位置と、に基づき、表示器6で表示される映像Pを生成する。
具体的には、映像生成部5は、A/D変換部2cから出力されたエコーデータに基づき、スキャン毎(約2.3秒毎)に、自船周辺のエコー画像EPを生成する。また、映像生成部5は、追尾処理部3から通知された追尾物標の座標PTm(m=1,2,…)に基づき、追尾物標に対応するエコー像TGmが追尾物標であることを示すための当該エコー像TGmを囲むマーカーMKmの画像を生成する。また、映像生成部5は、追尾処理部3から通知された予測速度ベクトルに基づき、該予測速度ベクトルの方向に対応する方向に延びるとともに該予測ベクトルの大きさに対応する長さを有する直線Lmの画像を生成する。また、映像生成部5は、現在位置予測部4によって予測された予測現在位置に基づき、スキャン間(n−1スキャン時とnスキャン時との間)における追尾物標の位置を示す予測位置シンボルSBmの画像を生成する。図2に示す例では、予測位置シンボルSB,SBは、丸印として表示される。映像生成部5は、上述したエコー画像EPに、マーカーMKm、直線Lm、及び予測位置シンボルSBmを重ねて表示することにより、表示器6に表示される映像Pを生成する。なお、図2では、追尾物標が2つ存在する場合を図示している。
表示器6では、上述のようにして映像生成部5によって生成された映像Pが表示される。本実施形態に係るレーダ装置1のスキャン間隔は、上述のように約2.3秒である。よって、追尾物標のエコー像TGm位置も2.3秒毎に更新される。また、表示器6では、追尾処理部3によって算出された追尾物標の予測速度ベクトルが、直線Lmとして表示される。具体的には、表示器6では、追尾物標の予測速度ベクトルの始点が追尾物標のエコー像TGmの位置と重なり、且つ当該ベクトルが追尾物標の予測進行方向を向くように、予測速度ベクトルが直線Lmとして表示される。これにより、ユーザは、追尾物標の位置をスキャン間隔毎(本実施形態の場合、約2.3秒毎)に把握することができるとともに、追尾物標の進行方向及び速さを把握することができる。
図3は、エコー像TGmの更新が行われない時間帯(n−1スキャン時とnスキャン時との間の時間帯)において、予測位置シンボルSBmの位置が順次、更新される様子を示す図である。表示器6では、上述のように、追尾物標の位置を示す予測位置シンボルSBmの位置が、スキャン間隔よりも短い間隔で(本実施形態の場合、約0.017秒毎に)更新される。予測位置シンボルSBmは、直線Lm上を、該直線Lmに沿って動作する。これにより、表示器6では、エコー像TGmの位置が動かない時間帯であっても、予測位置シンボルSBmの位置が時間経過とともに図3(A)から図3(F)のように動く。これにより、ユーザは、滑らかに動く予測位置シンボルSBmの位置を、追尾物標の動きとして認識することができるため、追尾物標の位置をより正確に把握することができる。
[効果]
以上のように、本実施形態に係るレーダ装置1では、追尾物標のエコー像TGmの位置の更新間隔(約2.3秒)よりも短い時間間隔(約0.017秒)で、追尾物標の動きを推測する予測位置シンボルSBmが更新される。これにより、ユーザは、エコー像TGmが更新される時間間隔よりも短い時間間隔で追尾物標の動きを把握することができる。
従って、レーダ装置1によれば、追尾物標の移動状態を滑らかに表示することができる。
また、レーダ装置1では、追尾物標のエコー像TGmの位置については、従来のレーダ装置1の場合と同様スキャン毎(本実施形態の場合、約2.3秒毎)に更新される一方、当該エコー像TGmの動きを予測する予測位置シンボルSBmの位置については、短時間で(本実施形態の場合、約0.017秒毎に)更新される。
予測位置シンボルSBmの位置は、あくまで追尾物標の予測位置であり、レーダ装置1によって検出された実際の追尾物標の位置とは異なる。すなわち、レーダ装置1によれば、実際にレーダ装置1によって検出された追尾物標のエコー像TGmが、スキャン毎にその位置に表示されたままの状態となるので、例えばエコー像TGmそのものを予測速度ベクトルに基づいて移動させる場合と比べて、レーダ装置1の信頼性を確保できる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
(1)図4は、変形例に係るレーダ装置1aのブロック図である。本変形例に係るレーダ装置1aの追尾処理部3aは、特徴識別部3bを有している。特徴識別部3bは、追尾物標の特徴(例えば、追尾物標の大きさ)を識別するように構成されている。具体的には、特徴識別部3bは、追尾処理部3aによって検出された追尾物標のエコー像TGmの大きさを、例えば大、中、小の3段階にランク分けする。
図5は、図4に示す映像生成部5aによって生成される映像の一例を示す図であって、表示器6に表示される映像の一部を拡大して示す図である。映像生成部5aは、特徴識別部3bによってランク分けされたエコー像TGmのランク(大、中、小)に応じた大きさの予測位置シンボルSBmを生成する。具体的には、映像生成部5aは、ランク大のエコー像については、半径が比較的大きな予測位置シンボルを生成し、ランク中のエコー像については、ランク大のエコー像の予測位置シンボルよりも半径が小さな予測位置シンボルを生成し、ランク小のエコー像については、ランク中のエコー像の予測位置シンボルよりも半径が小さな予測位置シンボルを生成する。なお、図5では、エコー像TG1のランクが中であり、エコー像TG2のランクが小である例を図示している。
以上のように、本変形例によれば、追尾対象の特徴(本変形例の場合、追尾物標の大きさ)に応じて、予測位置シンボルSBmの特徴(本変形例の場合、予測位置シンボルSBmの大きさ)を決定している。これにより、ユーザは、予測位置シンボルSBmの大きさによって、追尾物標の大きさをある程度推測することができる。
なお、本変形例では、追尾対象の大きさに、予測位置シンボルSBmの大きさを対応させる例を挙げて説明したが、これに限らない。具体的には、図6に示すように、追尾対象の大きさに、予測位置シンボルSBmの色を対応させてもよい。なお、図6では、予測位置シンボルに付される色の違いを、ハッチングの模様の違いに対応させて示している。或いは、図7に示すように、追尾対象の大きさに、予測位置シンボルSBmの形状を対応させてもよい。
(2)図8は、変形例に係るレーダ装置1bのブロック図である。本変形例に係るレーダ装置1bの映像生成部5bは、エコー像移動部5cを有している。
エコー像移動部5cは、追尾物標に対応するエコー像TG1を、短い時間間隔で算出される予測現在位置へ、順次、移動させる(図9参照)。すなわち、本変形例に係るレーダ装置1bでは、短い時間間隔で(例えば約0.017秒毎に)エコー像TG1が移動する。
以上のように、本変形例に係るレーダ装置1bによれば、短い時間間隔でエコー像TG1そのものが移動するため、追尾物標のエコー像と予測位置シンボルとが別々に表示される場合と比べて、シンプルな表示画面にすることができる。
(3)図10は、変形例に係るレーダ装置1cのブロック図である。本変形例に係るレーダ装置1cは、上述した実施形態に係るレーダ装置1が備える構成要件の他に、瞬時速度算出部7(自船方向速度算出部)と、座標変換部8と、を備えている。また、本変形例の現在位置予測部4aは、上述した実施形態の現在位置予測部4とは、その動作が異なる。以下では、上記実施形態と異なる箇所について主に説明し、それ以外の箇所については説明を省略する。
図11は、自船Sの位置を基準とした追尾物標の代表点Ptの座標(x,y)を示す図である。瞬時速度算出部7は、アンテナ2aから追尾物標に送波された送信波の周波数と、追尾物標からの反射波の周波数との差に基づいて算出されたいわゆるドップラー周波数を用いて、追尾物標の速度の瞬時値(瞬時速度Vr)を算出する。瞬時速度算出部7は、スキャン毎(アンテナ2aが1回転する毎)に瞬時速度Vrを算出する。瞬時速度Vrは、自船位置を基準とした方位角θと、自船Sと追尾物標の代表点Ptとを結ぶ直線方向(自船方向)における瞬時速度の大きさ|Vr|とで特定される。
座標変換部8は、極座標系(r−θ座標系)で求められた追尾物標の瞬時速度Vrを、直交座標系(x−y座標系)に変換する。座標変換部8は、座標変換した追尾物標の瞬時速度Vrに関するデータを、現在位置予測部4aに出力する。
現在位置予測部4aは、座標変換部8から出力された追尾物標の瞬時速度Vrに関するデータと、追尾処理部3から通知された予測速度ベクトル(以下、本変形例において、当該予測ベクトルを第1予測速度ベクトルと称する)と、に基づき、追尾物標の予測速度ベクトルとしての第2予測速度ベクトルを予測する。この第2予測速度ベクトルは、以下で詳しく説明する手法によって導出されることにより、第1予測速度ベクトルよりも精度が高くなる。
図11を参照して、追尾物標の代表点Ptの座標(x,y)を、距離r(自船Sと追尾物標の代表点Ptとの距離)と、方位角θ(自船Sを基準とした追尾物標の代表点Ptの方位角)とで表すと、以下で示す式(1)のようになる。
[数1]
x=r・sinθ
y=r・cosθ …(1)
式(1)を時間微分することで、第2予測速度ベクトルのx成分(Δx)及びy成分(Δy)は、それぞれ、以下で示す式(2)のように表せる。図12は、式(2)に含まれる各パラメータについて説明するための図である。
[数2]
Δx=Δr・sinθ+r・cosθ・Δθ
Δy=Δr・cosθ+r・sinθ・Δθ …(2)
式(2)におけるΔrは、瞬時速度算出部7で算出された瞬時速度の大きさ|Vr|であるため、式(2)は以下のように表せる。
[数3]
Δx=|Vr|・sinθ+r・cosθ・Δθ
Δy=|Vr|・cosθ+r・sinθ・Δθ …(3)
式(3)における|Vr|、θ、rは、既に算出された値である。よって、式(3)においてΔθを求めることができれば、追尾物標の予測位置を算出することができる。
図13は、追尾物標の航跡を模式的に示す図である。また図14は、予測位置の算出過程を説明するためのフローチャートである。以下では、図13及び図14を参照して、現在位置予測部4aによる追尾物標の予測位置の算出過程を説明する。
まず、ステップS1では、図13におけるφが予測される。具体的には、φは、以下の式(4)により算出される。
[数4]
φ=φ’+(φ’−φ”) …(4)
次に、ステップS10では、追尾物標の動作が、どのような動作であるかが判定される。具体的には、ステップS10では、追尾物標の動作が、レギュラー動作1、レギュラー動作2、及びイレギュラー動作、のいずれかに分類される。なお、レギュラー動作1とは、第1予測速度ベクトルの向き(自船側に向いているか、自船と反対側に向いているか)と、瞬時速度ベクトルの向き(自船側に向いているか、自船と反対側に向いているか)とが同じ場合の動作である。また、レギュラー動作2とは、第1予測速度ベクトルの向きがθ+φ=π/2となる向きであり且つ瞬時速度ベクトルが0となる場合の動作である。また、イレギュラー動作とは、上述したレギュラー動作1,2に該当しない動作である。
図15は、ステップS10での動作を示すフローチャートである。まず、ステップS11では、nスキャン時における追尾物標の瞬時速度が判定される。
ステップS11において、瞬時速度Vrが0よりも大きい場合、すなわち、瞬時速度Vrの向きが自船側に向いている場合(ステップS12)、次に、ステップS13では、θ+φの値がπ/2未満であるか否かが判定される。θ+φの値がπ/2未満であった場合(ステップS13のYes)、現在位置予測部4aは、当該追尾物標の動作をレギュラー動作1と判定する。一方、θ+φの値がπ/2以上であった場合(ステップS13のNo)、現在位置予測部4aは、当該追尾物標の動作をイレギュラー動作と判定する。
ステップS11において、瞬時速度Vrが0の場合(ステップS14)、次に、ステップS15では、θ+φの値が0であるか否かが判定される。θ+φの値が0であった場合(ステップS15のYes)、現在位置予測部4aは、当該追尾物標の動作をレギュラー動作2と判定する。一方、θ+φの値が0でなかった場合(ステップS15のNo)、現在位置予測部4aは、当該追尾物標の動作をイレギュラー動作と判定する。
ステップS11において、瞬時速度Vrが0よりも小さい場合、すなわち、瞬時速度Vrの向きが自船と反対方向に向いている場合(ステップS16)、次に、ステップS17では、θ+φの値がπ/2よりも大きいか否かが判定される。θ+φの値がπ/2よりも大きい場合(ステップS17のYes)、現在位置予測部4aは、当該追尾物標の動作をレギュラー動作1と判定する。一方、θ+φの値がπ/2以下であった場合(ステップS17のNo)、現在位置予測部4aは、当該追尾物標の動作をイレギュラー動作と判定する。
再び図14を参照して、ステップS10において追尾物標の動作がレギュラー動作1であると判定された場合(ステップS3)、ステップS6では、以下の式(5)に基づいてΔθが算出される。
Figure 0006466768
ステップS10において追尾物標の動作がレギュラー動作2であると判定された場合(ステップS4)、ステップS7では、以下の式(6)に基づいてΔθが算出される。ここで、V’は、図13に示すように、最新のスキャン時に得られるスキャン間速度であり、V”は、前回のスキャン時に得られたスキャン間速度である。V’は、前回のスキャン時における追尾物標の代表点Pt’の位置(x’,y’)と、最新のスキャン時における追尾物標の代表点Ptの位置(x,y)とに基づいて算出される。V”は、前々回のスキャン時における追尾物標の代表点Pt”の位置(x”,y”)と、前回のスキャン時における追尾物標の代表点Pt’の位置(x’,y’)とに基づいて算出される。
Figure 0006466768
ステップS10において追尾物標の動作がイレギュラー動作であると判定された場合(ステップS5)、ステップS8では、Δθが0とされる。イレギュラー動作であると判定された場合には、予測誤差を最小とするために、Δθが0とされる。
そして、ステップS8では、上述のように算出されたΔθの値が式(3)に代入されて得られたΔx及びΔyの値から第2予測速度ベクトルが算出され、この第2予測速度ベクトルに基づいて、予測タイミング毎(約0.017秒毎)に予測位置が算出される(ステップS9)。本変形例では、このようにして算出された予測位置に基づき、予測位置シンボルがエコー画像上で移動する。
以上のように、本変形例に係るレーダ装置1cによれば、予測位置シンボルSBmの予測位置を、過去のスキャン時における追尾物標の速度ベクトルV’,V”だけでなく、最新スキャン時における追尾物標の瞬時速度Vrにも基づいて算出している。これにより、上述した実施形態の場合と比べて、予測位置をより正確に算出することができる。すなわち、レーダ装置1cによれば、予測位置シンボルSBmを、実際の追尾物標の動きに近い動きで移動させることができる。
また、レーダ装置1cでは、瞬時速度Vrを、アンテナ2a(送受波部)から送波される送信波の周波数と、アンテナ2aで受波される追尾物標からの反射波の周波数との差に基づいて算出している。すなわち、レーダ装置1cでは、いわゆるドップラー周波数を用いて、追尾物標の瞬時速度Vrを算出している。これにより、瞬時速度Vrを適切に算出することができる。
(4)図10に示す変形例では、第1予測速度ベクトル及び瞬時速度Vrに基づいて第2予測速度ベクトルを算出したが、これに限らず、その他の情報にも基づいて第2予測速度ベクトルを算出してもよい。その他の情報としては、例えば一例として、追尾物標の航跡(エコートレイル)等を挙げることができる。
1,1a,1b,1c レーダ装置
4,4a 現在位置予測部(予測位置算出部)

Claims (9)

  1. 所定タイミング毎に送波される送信波の反射波に基づいて生成される、前記所定タイミングのそれぞれに対応したエコー画像、に表示される追尾対象を追尾するレーダ装置であって、
    前記追尾対象の予測位置を、前記所定タイミングよりも時間間隔が短いタイミングである予測タイミング毎に予測するとともに、前記予測位置を前記予測タイミング毎に表示器に表示させる予測位置算出部、を備えていることを特徴とする、レーダ装置。
  2. 請求項1に記載のレーダ装置において、
    前記予測位置を前記追尾対象のエコー像とは異なる像としての予測位置シンボルとして生成し、該予測位置シンボルを前記追尾対象のエコー像とともに前記予測タイミング毎に前記表示器に表示させる映像生成部、を更に備えていることを特徴とする、レーダ装置。
  3. 請求項2に記載のレーダ装置において、
    前記映像生成部は、前記追尾対象の特徴に応じて、前記予測位置シンボルの特徴を決定することを特徴とする、レーダ装置。
  4. 請求項3に記載のレーダ装置において、
    前記追尾対象の特徴は、該追尾対象の大きさであることを特徴とする、レーダ装置。
  5. 請求項3又は請求項4に記載のレーダ装置において、
    前記予測位置シンボルの特徴は、該予測位置シンボルの大きさ、色、及び形状、のうちの少なくとも1つであることを特徴とする、レーダ装置。
  6. 請求項に記載のレーダ装置において、
    前記映像生成部は、前記追尾対象のエコー像が前記予測位置に位置するように前記追尾対象のエコー像を移動させ該エコー像を前記予測タイミング毎に前記表示器に表示させるエコー像移動部、を有していることを特徴とする、レーダ装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のレーダ装置において、
    前記送信波の送波及び前記反射波の受波を行う送受波部が搭載される船舶と前記追尾対象とを結ぶ直線が延びる方向を自船方向とした場合における、前記追尾対象の速度ベクトルの自船方向成分を算出する自船方向速度算出部、を更に備え、
    前記予測位置算出部は、前記追尾対象の過去の移動速度と、前記自船方向速度算出部によって算出された前記追尾対象の速度ベクトルの自船方向成分と、に基づいて、前記予測位置を予測することを特徴とする、レーダ装置。
  8. 請求項7に記載のレーダ装置において、
    前記自船方向速度算出部は、前記送受波部から送波される前記送信波の周波数と、前記送受波部で受波される前記反射波の周波数との差に基づき、前記追尾対象の速度ベクトルの自船方向成分を算出することを特徴とする、レーダ装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のレーダ装置において、
    前記表示器を更に備えることを特徴とする、レーダ装置。
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