JP5967592B2 - 光電変換素子 - Google Patents

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Description

本発明は、フォトニック結晶構造を備えた光電変換素子に関するものである。
現在、例えば、太陽電池または光センサなどに、入射光を光電変換することで電気信号に変換する光電変換素子が一般的に用いられている。このような光電変換素子には半導体が用いられており、半導体のバンドギャップを越えるエネルギーを持った電磁波(光)が入射したとき、半導体において電子が、価電子帯から伝導帯へ励起され、光電変換が発生する。
例えば、アモルファス半導体であるa‐Siでは、波長700nm程度以下に吸収があることが一般的に知られている(光の吸収端が700nm付近)。つまり、吸収端より短波長の電磁波(光)では、光起電力材料において光の吸収があるため、光起電力材料では光電変換が発生する。しかし、加工方法や製造方法の改善により、実際のデバイスでは820nm程度まで吸収が存在するため、波長700nmから820nm程度までの帯域でも光起電力の発生が期待できる。
図22は、a‐Si(厚み330nm)の光の波長に対する吸収率の実測値を表す図である。
図22に示すように、a‐Siの場合、波長約520nm以下では吸収のピークが続き、波長が520nm付近から、吸収端の波長である820nmの方へ大きくなるとともに、吸収率が低下している。これは、半導体の吸収端から吸収ピーク間では、光と電子との相互作用が弱くなるため、この間の電磁波(光)はa‐Siを透過しやすくなるからである。したがって、半導体の吸収端から吸収ピーク間で光電変換効率が悪くなる。このため、この吸収端から吸収ピーク間で、半導体が充分に光を吸収するには、半導体を厚膜化する必要がある。
近年では、光の吸収率を向上させるために、例えば特許文献1〜4に開示されているように、フォトニック結晶を用いた光電変換素子が開発されている。
図23は、特許文献1に開示されている太陽電池セルの構成を表す概略図である。
フォトニック結晶は、誘電率が異なる周期構造が、誘電体内に人工的に形成されたものである。
図23に示すように、太陽電池セル101では、分散型ブラッグ反射器(DBR)114に積層された光起電力材料112に、複数のエアホールが形成されたフォトニック結晶構造110が形成されている。
光起電力材料112に進入した入射光iから、フォトニック結晶構造110によって正反射された反射光r0、フォトニック結晶構造110によって回折された回折光r1、フォトニック結晶構造110によって屈折された屈折光tが生じる。
回折光r1は、入射角θ3より大きな角度θ’で回折されるため、光起電力材料112内の光路長を長くすることに寄与する。また、光起電力材料112と外界の空気との界面では、内部全反射が起きることにより、回折光r1は、光起電力材料112内での共鳴を起こす。このため、光起電力材料112による光の吸収率が向上する。
また、屈折光tと、分散型ブラッグ反射器114で反射されフォトニック結晶構造110に戻る光とは、フォトニック結晶構造110の内部で跳ね返って行き来する共鳴を起こし、徐々に吸収される。このことも、光の吸収率を改善する。
このような、太陽電池セル101では、光起電力材料112およびフォトニック結晶構造110内で入射光を共鳴させることで光を吸収し、光起電力セルの吸収効率を向上させることができる。特に、共鳴波長を、入射光の吸収率が小さい長波長側にもたせることで、太陽光の広範囲の波長を吸収できる吸収体とすることができる。
また、非特許文献2には、バンド端が形成されたフォトニック結晶を用いた太陽電池について開示されている。非特許文献2に開示されている太陽電池の構成について、図24を用いて説明する。
図24に示す太陽電池200では、有機材料の光起電力層203にフォトニック結晶を加工し、そのバンド端を用いることで、光起電力層203の吸収を増強する。その結果として、フォトニック結晶により設計したバンドのバンド端を用いることで、光起電力層203で吸収する波長のうち、吸収の低い波長の吸収を増強し、全体の光起電力量を増加させている。
日本国公表特許公報「特表2009‐533875号(2009年9月17日公表)」 日本国公開特許公報「特開2006‐24495号(2006年1月26日公開)」 日本国公開特許公報「特開2006‐32787号(2006年2月2日公表)」 国際公開特許公報「WO2007/108212(2007年9月27日国際公開)」
C.Manolatou, M.J.Khan, Shanhui Fan, Pierre R.Villeneuve, H.A.Haus, Life Fellow, IEEE, and J.D.Joannopoulos "Coupling of Modes Analysis of Resonant Channel Add-Drop Filters"/IEEE JOUNAL OF QUANTUM ELECTRONICS/SEPTEMBER 1999 VOL.35, NO.9, PP.1322-1331 J.R.Tumbleston, Doo-Hyun Ko, Edward T.Samulski, and Rene Lopez "Absorption and quasiguided mode analysis of organic solar cells with photonic crystal photoactive layers"/OPTICS EXPRESS/Optical Society of America/ April 27, 2009 Vol.17,No.9 PP.7670-7681
しかしながら、特許文献1に開示された太陽電池セル101には、以下のような課題点が存在する。特許文献1には、フォトニック結晶の効果に関する詳細な記述が無いため、フォトニック結晶の効果として、厚み等の条件を変更した場合に共鳴の効果であるQ値(もしくは結合の容易さとして後述する係数κ、αなど)が大きくなるのか小さくなるのかが不明である。
つまり、フォトニック結晶は、(1)Q値を大きくすれば、光と対象デバイスとの相互作用が無くなり、光が対象デバイスに吸収されにくくなるという効果を持つため、光の吸収に寄与させるためには、無制限にQ値が大きくなれば良いわけではない。
また、上掲の非特許文献1に記載されたフォトニック結晶のモード結合理論を本願発明者グループが検討した結果、(2)フォトニック結晶の構造が持つ外部との結合の容易さκv(共振器としてのQv)と光起電力デバイスがもともと持つ特性としての吸収の容易さαa(共振器としてのQα)がほぼ等しければ、最大の吸収効果を持つということを新たに見出した。
このため、上記(1)(2)を考慮すると、フォトニック結晶の設計条件として、より効率的に吸収される条件が、特許文献1には明示されていないことが問題点である。要するに、特許文献1の開示から、フォトニック結晶による吸収増強の効果を十分に発揮するための知見を到底得ることはできない。
また、非特許文献2についても同様に、より効率的に吸収される条件が明示されていないため、フォトニック結晶によるバンド端を形成することはできても、吸収に寄与させるために設計される波長帯域が狭くなる。このように、光を吸収する波長帯域が狭いため、光起電力層203の波長方向(波長帯域)に対する全体の光起電力量向上が小さい。このため、非特許文献2の太陽電池200では、光電変換を行なうデバイスとして、実用上の難点がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、フォトニック結晶構造を備えた光電変換素子の光の吸収率を高めることにある。
上記の課題を解決するために、本発明の光電変換素子は、光電変換層と、当該光電変換層の内部に形成されたフォトニック結晶とを備えた光電変換素子であって、
(1)上記フォトニック結晶は、上記光電変換層の内部に、当該光電変換層の媒質より屈折率が小さい柱状の媒質が配置されたものであり、
上記フォトニック結晶による共鳴ピークの波長をλとしたとき、
上記柱状の媒質は、λ/4以上、λ以下のピッチで、二次元に周期的に配置されており、
(2)上記フォトニック結晶と外界との結合の強度を表す係数κVの逆数に比例し、上記フォトニック結晶と外界との結合による共鳴効果の大きさを表すQ値としてのQと、上記光電変換層の媒質による光の吸収係数の逆数に比例し、上記光電変換層の媒質による共鳴効果の大きさを表すQ値としてのQαとが、Q=Qαを満たす関係にあることを特徴とする。
上記構成によると、上記光電変換層の内部にはフォトニック結晶が形成されているので、光電変換層に入射した光を、上記フォトニック結晶により共鳴させることができる。
そして、上記フォトニック結晶では、柱状の媒質が、λ/4以上、λ以下のピッチで、二次元的に配置されている。このため、上記フォトニック結晶の逆格子空間におけるΓ点にバンド端が形成され、当該バンド端により規定される光の波長がλとなる。
これにより、フォトニック結晶が形成された上記光電変換層に入射する光のうち、垂直方向からの入射光であって、波長λの光を、上記光電変換層内に閉じ込めて共鳴させることができる。このように、角度依存性を持って光電変換層で共鳴された共鳴ピーク波長λの光は、上記光電変換層の媒質によって吸収される。
ここで、上記係数κVと吸収係数とがほぼ等しくなっている場合、言い換えると、QとQαとがほぼ等しくなっている場合、光電変換層の媒質による光の吸収が最大になるとともに、吸収される光の波長帯域が最大になる。
なお、QとQαとがほぼ等しくなくても、上記のようにQ=Qαの条件が満たされる場合には、フォトニック結晶による光の吸収効果が高くなる。
したがって、上記の構成により、フォトニック結晶構造を備えた光電変換素子の光の吸収率を高めることができ、前述した波長520nmから820nm程度までの帯域における光起電力を増大させることができる。また、バンド端により規定される共鳴ピークの波長を、光電変換層の媒質による吸収率の低い波長帯域に合わせることにより、より広範囲の波長帯域の光を吸収できる光電変換素子を得ることができる。
本発明の光電変換素子は、複数の半導体が積層された光電変換層と、当該光電変換層の内部に形成されたフォトニック結晶とを備えた光電変換素子であって、複数積層された上記半導体のうち、少なくとも1つの層に突起が形成されており、上記フォトニック結晶は、上記突起が形成された半導体を含むものであり、上記フォトニック結晶による共鳴ピークの波長をλとしたとき、上記突起は、λ/4以上、λ以下のピッチで、二次元に周期的に配置されており、上記フォトニック結晶と外界との結合の強度を表す係数κVの逆数に比例し、上記フォトニック結晶と外界との結合による共鳴効果の大きさを表すQ値としてのQと、上記光電変換層の媒質による光の吸収係数の逆数に比例し、上記光電変換層の媒質による共鳴効果の大きさを表すQ値としてのQαとが、Q=Qαを満たす関係にあることを特徴としている。
上記構成のように、半導体層に複数の突起を形成することで、フォトニック結晶を構成することができる。このように形成されたフォトニック結晶では、突起が、λ/4以上、λ以下のピッチで、二次元に周期的に配置されているので、Γ点方向にバンド端が形成される。これにより、上記光電変換層に入射する光のうち、垂直方向からの入射光であって、波長λの光を、上記光電変換層内に閉じ込めて共鳴させることができる。このように、光電変換層で共鳴された波長λの光は、上記光電変換層の媒質によって吸収される。
ここで、上記係数κVと吸収係数とがほぼ等しくなっている場合、言い換えると、QとQαとがほぼ等しくなっている場合、光電変換層の媒質による光の吸収が最大になるとともに、吸収される光の波長帯域が最大になる。
なお、QとQαとがほぼ等しくなくても、上記のようにQ=Qαの条件が満たされる場合には、フォトニック結晶による光の吸収効果が高くなる。
したがって、上記の構成により、フォトニック結晶構造を備えた光電変換素子の光の吸収率を高めることができ、前述した波長520nmから820nm程度までの帯域における光起電力を増大させることができる。また、バンド端により規定される共鳴ピークの波長を、光電変換層の媒質による吸収率の低い波長帯域に合わせることにより、より広範囲の波長帯域の光を吸収できる光電変換素子を得ることができる。
本発明の光電変換素子は、光電変換層と、当該光電変換層の内部に形成されたフォトニック結晶とを備えた光電変換素子であって、上記フォトニック結晶は、上記光電変換層の内部に、当該光電変換層の媒質より屈折率が小さい柱状の媒質が配置されたものであり、上記フォトニック結晶による共鳴ピークの波長をλとしたとき、上記柱状の媒質は、λ/4以上、λ以下のピッチで、二次元に周期的に配置されており、上記フォトニック結晶と外界との結合の強度を表す係数κVの逆数に比例し、上記フォトニック結晶と外界との結合による共鳴効果の大きさを表すQ値としてのQと、上記光電変換層の媒質による光の吸収係数の逆数に比例し、上記光電変換層の媒質による共鳴効果の大きさを表すQ値としてのQαとが、Q=Qαを満たす関係にある。
本発明の光電変換素子は、複数の半導体が積層された光電変換層と、当該光電変換層の内部に形成されたフォトニック結晶とを備えた光電変換素子であって、複数積層された上記半導体のうち、少なくとも1つの層に突起が形成されており、上記フォトニック結晶は、上記突起が形成された半導体を含むものであり、上記フォトニック結晶による共鳴ピーク波長をλとしたとき、上記突起は、λ/4以上、λ以下のピッチで、二次元に周期的に配置されており、上記フォトニック結晶と外界との結合の強度を表す係数κVの逆数に比例し、上記フォトニック結晶と外界との結合による共鳴効果の大きさを表すQ値としてのQと、上記光電変換層の媒質による光の吸収係数の逆数に比例し、上記光電変換層の媒質による共鳴効果の大きさを表すQ値としてのQαとが、Q=Qαを満たす関係にある。
このため、光電変換素子の光の吸収率を、向上させることができる効果を奏する。
本発明の光電変換素子の構成を表す断面図である。 本発明の光電変換素子の構成を表す斜視図である。 本発明の光電変換素子のフォトニック結晶の構成を表す斜視図である。 本発明の光電変換素子の三角格子構造を有するフォトニック結晶の構成を表す平面図である。 本発明の光電変換素子の正方格子構造を有するフォトニック結晶の構成を表す平面図である。 三角格子構造(六方細密構造中の1つの平面断面構造)の逆格子空間中の位置を示す説明図である。 フォトニック結晶におけるフォトニックバンドを表す図である。 本発明の光電変換素子の吸収波長を表す図である。 バンドギャップが形成されているフォトニックバンドを表す図である。 光の共鳴ピークを波長と強度との関係において示すグラフである。 フォトニック結晶を持つ光起電力デバイスの結合の大きさとQ値との関係を説明するための説明図である。 フォトニック結晶の欠陥による共振器を作成した場合に、当該共振器のQ値を説明するための説明図である。 本発明の光電変換素子の構成を表す断面図である。 断面が台形のナノロッドが形成されたフォトニック結晶の構成を表す断面図である。 領域ごとに、ナノロッドのピッチが異なるフォトニック結晶の構成を表す平面図である。 光電変換素子の製造工程を示す工程図である。 第2の実施の形態に係る光電変換素子の構成を表す斜視図である。 (a)は、第2の実施の形態に係る光電変換素子の構成を表す断面図であり、(b)は、第2の形態に係る光電変換素子の他の構成例を表す断面図である。 第3の実施の形態に係る光電変換素子の構成を表す斜視図である。 (a)は第3の実施の形態に係る光電変換素子の構成を表す断面図であり、(b)は第3の形態に係る光電変換素子の他の構成例を表す断面図である。 第4の実施の形態に係る光電変換素子の構成を表す斜視図である。 a‐Siの光の波長に対する吸収率を表すグラフである。 フォトニック結晶を備えた従来の太陽電池セルの構成を表す概略図である。 従来のフォトニック結晶を用いた太陽電池の構成を表す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
(光電変換素子の構成)
図1は、本発明の光電変換素子10の構成を表す断面図である。図2は、光電変換素子10の構成を表す斜視図である。
光電変換素子10は、入射光を、光電変換することで電流に変換する素子であり、例えば太陽電池セルや、光検出センサなど、光を電気信号へと変換する装置に用いることができるものである。
光電変換素子10は入射光を光電変換するための半導体層(光電変換層)13を備えている。この半導体層13の内部には、半導体層13とは屈折率が異なるナノロッド(柱状の媒質)19が形成されることで構成されるフォトニック結晶21が形成されている。
光電変換素子10は、このフォトニック結晶21により形成されるバンド端に対応する状態の光の波長を強く共鳴させることで、光の吸収率を向上させるものである。なお、フォトニック結晶21が形成されている半導体層13の構造について、詳細は後述する。
光電変換素子10は、光が光電変換素子10に入射する側とは反対側の最外層に配された裏面金属電極11(金属層)と、裏面金属電極11に積層されている透明導電膜12と、透明導電膜12に積層されている半導体層13と、半導体層13に積層されている透明導電膜17と、透明導電膜17に積層されているガラス18とを備えている。なお、透明導電膜17は、半導体層13の媒質より屈折率が小さい媒質からなる2つの層の一方であり、透明導電膜12は、その2つの層の他方である。
光電変換素子10では、ガラス18の、透明導電膜17との接触面とは逆の面が、光の入射面である。光電変換素子10は、この入射面から入射した光を、半導体層13で光電変換することで、入射光の光量に対応して電流を生成する。そして、例えば、半導体層13を挟んで配されている裏面金属電極11及び透明導電膜17を外部抵抗で接続することで、電気信号として外部に出力することができる。
ここで、光電変換素子10のうち、光の入射面(側)を表面(側)と称し、裏面金属電極11の、半導体層13との接触面とは逆の面(側)を裏面(側)と称する。同様に、光電変換素子10を構成する各膜のうち、入射面側に配されている面(側)を表面(側)と称し、裏面金属電極11側に配されている面(側)を裏面(側)と称する。
ガラス18は、例えば、屈折率が1.52程度の材質からなる。
裏面金属電極11は、AgやAlなどの反射率の高い金属からなり、半導体層13で光電変換されることで生成された電流を取り出して、外部に出力するためのものである。
また、裏面金属電極11を、反射板としても機能させることができ、半導体層13で光電変換されず、透過してきた光を、再び半導体層13へと反射させることもできる。裏面金属電極11を、半導体層13の裏面の全面を覆って配することで、半導体層13を透過した光を確実に反射することができるので、より、光の吸収効率が高い光電変換素子10を構成することができる。
透明導電膜(TCO;Transparent Conducing Oxide)12・17は、透明な導電膜であり、半導体層13を挟んで配されている。透明導電膜12・17は、半導体層13の媒質より屈折率が小さい媒質からなっており、例えば、ITO、ZnO、SnOなどからなる。
半導体層13は、光起電力材料であり、例としてa‐Si(アモルファスシリコン)からなり、入射光を光電変換することで電流を発生させるための起電力層である。本実施の形態では、半導体層13は、裏面側(透明導電膜17が配されている側)から順に、n型半導体(n型半導体層)14、i型半導体(真性半導体層)15、及びp型半導体(p型半導体層)16が積層して形成されたp‐i‐n型の半導体である。
半導体層13には、n型半導体14、i型半導体15、及びp型半導体16より屈折率が小さいナノロッド19が、2次元的に、規則的に配された周期構造を有する2次元フォトニック結晶21が配されている。
(フォトニック結晶の構成)
次に、フォトニック結晶21の構成について説明する。
図1に示すように、フォトニック結晶21は、半導体層13に形成されており、複数のナノロッド19が、光の波長程度の厚みを持つ半導体層13の媒質内に周期的に配置された2次元フォトニック結晶である。
半導体層13のうち、ナノロッド19が形成されている領域が、フォトニック結晶21である。本実施の形態では、ナノロッド19は、半導体層13の全面に形成されているものとする。
ナノロッド19は、n型半導体14、i型半導体15、及びp型半導体16を構成するa‐Siよりも屈折率が小さい材料からなる。つまり、ナノロッド19は、半導体層13における低屈折率領域である。また、ナノロッド19は、絶縁機能を有し、透過率が高い材料からなり、半導体層13における低屈折率領域である。ナノロッド19は、屈折率が1.0〜2.0程度の材料からなり、例として、空気や、屈折率が1.45のSiO等からなる。
このほかに、ナノロッド19の材料として、屈折率1.6程度のJAS(透明樹脂材料)、SOG(Spin−on Glass)材料として用いられるHSQ(Hydrogen Silsequioxane:水素シルセスオキサン)として、例えばFOX(東レ・ダウコーニング社の登録商標)などを用いることもできる。
ナノロッド19の高さ(半導体層13の厚み方向の長さ)は、半導体層13の厚みの1/4以下、または半導体層13の厚みと等しくなるように形成されている。
また、図3に示すように、ナノロッド19は、半導体層13に、円柱状等、柱状に形成されている。図3は、フォトニック結晶21の構成を表す斜視図である。
図4は、三角格子状にナノロッド19が配されているフォトニック結晶21の構成を表す平面図である。図4に示すように、フォトニック結晶21は、後述する逆格子空間におけるΓ点に、バンド端が形成されるように、ナノロッド19が二次元に周期的に配置されている。
具体的には、ナノロッド19は、ピッチ(間隔)aが、波長λに対して、λ/4以上、λ以下となるように、周期的に配置されている。ここで、波長λは、後述するように、バンド端によって規定される波長である。すなわち、波長λは、フォトニック結晶21により共鳴させる波長の共鳴ピーク波長である。
また、ナノロッド19は、フォトニック結晶21を平面視したとき、三角形の各頂点に配されることで、六角形の各頂点と、中心とに周期的に配置されている。すなわち、フォトニック結晶21は、ナノロッド19が二次元に三角格子状に配された構造を有する。
または、図5に示すように、ナノロッド19は、フォトニック結晶21を平面視したとき、四角形の各頂点に配置されていてもよい。すなわち、フォトニック結晶21は、ナノロッド19が二次元に正方格子状に配された構造を有していてもよい。
図5は、四角格子状にナノロッド19が配されているフォトニック結晶21の構成を表す平面図である。
いずれの格子形状であっても、後述する逆格子空間におけるΓ点に、バンド端を形成することができる。
ナノロッド19の半径は、ピッチaを基準として、0.2a以上、0.4a以下の範囲を取ることが好ましい。
次に、このように、ナノロッド19が半導体層13に配された光電変換素子10に形成されるバンド端について説明する。
(バンド端)
図6は、三角格子(六方細密構造の1つの平面断面構造)の逆格子空間中の位置を示す説明図である。図7は、フォトニック結晶21におけるフォトニックバンドを表す図である。
フォトニック結晶21における面内方向の方位は、図6に示すように、三角格子(結晶工学での六方細密構造の2次元平面部分)の逆格子空間ベクトルで表した結晶の方位によって示すことができる。半導体層13であるフォトニック結晶21に入射した光が感じる結晶配置は、逆格子空間(第1ブリルアンゾーン)で表した配置となるからである。
図6では、K点は、Γ点を囲む正六角形の格子形状のうちの1つの角を示し、その角と隣接する角との間の点がM点である。Γ点、K点、及びM点で表される三角形が単位格子であり、六角形で表される逆格子空間には、12個の単位格子が含まれている。1つの単位格子について方向を決めておけば、全ての単位格子についても方向を決めることができる。
図6で、Γ点が示す方向は、フォトニック結晶21の直上から、フォトニック結晶21の表面に向かう方向である。すなわち、半導体層13に鉛直方向に入射する方向である。
また、図6の矢印ΓM、矢印MK、矢印KΓが示す逆格子空間ベクトルは、それぞれ、フォトニック結晶21の面内の方向を表している。ΓM、MK、KΓのように、起点終点の組み合わせによって面内の方向を表す。例えば、Γ点からK点への方向へは、特定の波長をもった光のみが伝播される。
図7では、縦軸は規格化周波数であり、横軸は逆格子空間中の位置を表している。
規格化周波数は、フォトニック結晶21のピッチaと光の周波数とが相関関係にあるために用いられるパラメータであり、a/λとして表される。したがって、図7では、グラフの縦軸の上に向かって、波長λが小さくなる。
図7に示す各バンドは、フォトニック結晶21での共鳴する波長の点をつなげたものである。
フォトニック結晶21は、上述したように、ピッチaが波長λに対して1/4倍以上1倍以下となるように、複数のナノロッド19が周期的に配された構成なので、図7に示すように、Γ点に、フォトニック結晶21のフォトニックバンドの極値であるバンド端Bが形成される。
このバンド端Bでは、規格化周波数に対応する共鳴ピークの波長λが、フォトニック結晶21の面全体で強く共鳴する。このバンド端Bでの共鳴効果を得ることで、半導体層13に入射した光の寿命(lifetime)を増加させることができる。そして、増加した寿命期間での、半導体層13と、光との相互作用により、半導体層13での吸収率を向上させることができる。
このように、フォトニック結晶21の構成によると、Γ点と呼ばれる、フォトニック結晶21に対して垂直方向から入射する光に対してのみ、共鳴を起こすことが可能なバンド端Bを利用することができる。
このバンド端Bを利用することで、フォトニック結晶21に入射する光のうち、垂直方向からの入射光であって、波長λの光を、フォトニック結晶21で共鳴させることができる。そして、フォトニック結晶21で共鳴された波長λの光は、半導体層13の媒質によって吸収される。
従って、光電変換素子10の光の吸収率を向上させることができる。
図8は、光電変換素子10の吸収波長を表している。図8に示すように、光電変換素子10では、通常のa‐Siからなる半導体での吸収波長に加え、バンド端Bでの共振波長の吸収率を向上させることができる。本実施の形態の光電変換素子10では、a‐Siの吸収端の波長(820nm近傍)から、吸収のピーク波長(520nm)間の吸収率が低い波長である650nm近傍の波長の吸収率を向上させることができる。この対象波長は、ナノロッドのピッチaを変えることで、規格化周波数から変更することができる。
なお、バンド端Bによって、規定される規格化周波数は、おおよそ0.3〜0.5程度である。
このように、光電変換素子10では、フォトニック結晶21内で、特定角度からの入射光を強く共鳴させることで、面全体で光の吸収率を向上させることができる。特に、半導体の吸収端から吸収ピーク間の吸収率が低い波長域に共鳴ピークをもたせることで、光電変換素子10として全体的な吸収率を向上させることができる。
加えて、光電変換素子10では、Γ点と呼ばれる、光電変換素子10に対して垂直方向から入射した光のみ共鳴させる構成である。光電変換素子10で共鳴させることができるのは、90°±1°程度の入射角で入射した光である。
すなわち、フォトニック結晶21の構成によると、半導体層13に対する垂直方向からの光の入射角をθとしたとき、−1°≦θ1≦1°程度からの入射光の光を、Γ点により形成されるバンド端Bで共鳴させることができる。ここで、θ1は、バンド端Bにおいてバンドが面内方向成分(M方向もしくはK方向)に同一の規格化周波数を持つ長さによって決定される。
このように、半導体層13で共鳴された共鳴ピークの波長λの光は、半導体層13の媒質によって吸収される。
すなわち、光電変換素子10によると、強く共鳴させる光の波長の入射角を制限することができる。このため、光電変換素子10を例えば、光の入射角度センシング素子などの光センサ素子に用いることができる。
また、光電変換素子10のフォトニック結晶21では、ナノロッド19のピッチaを、波長λに対して、1/4倍〜1倍に設定しているので、バンドギャップが形成されない。
図9は、バンドギャップが形成されているフォトニックバンドを表す図である。フォトニックバンドは、フォトニック結晶内で存在できない光の波長帯域(禁制帯)である。
例えば、図9に示すように、高誘電バンドと、低誘電バンドとの間に、フォトニック結晶によるバッドギャップが形成されている場合、バンドギャップ中の波長は、フォトニック結晶に入射することができない。このため、この規格化周波数に対応する波長帯の光の吸収効率が低下する。
一方、光電変換素子10のように、ナノロッド19のピッチaを、波長λに対して、1/4倍〜1倍に設定することによる共振条件を選択することで、フォトニック結晶21中にバンドギャップが形成されることを防止することができ、バンドギャップによる特定の波長が反射されることなく、光の吸収効率を向上させることができる。
このように、光電変換素子10は、半導体層13に形成されたフォトニック結晶21により、外部からの特定の波長、及び特定の入射角の光を効率的に取り込むことができるので、単位面積辺りの光の吸収量を増やすことで、光半導体層の起電力量を増加させ、かつ指向性を向上させることができる。
(Q値に基づくフォトニック結晶の設計)
ここで、光電変換素子10の外部とフォトニック結晶20との光の結合の大きさをQ値を用いて考える。Q値は、電気工学の共振のQ値と同様、電磁波としての光の共鳴効果の大きさを表す。Q値の表し方は、いろいろあるが、下記の式1または式2によって表すことができる。
Q=λ/Δλ …式1
Q=ωU/(−dU/dt) …式2
図10は、光の共鳴ピークを波長と強度との関係において示すグラフである。図10に示すように、上記式1のλは共鳴ピークの波長であり、Δλは半値幅である。
上記式2のωは、共振角周波数、Uは共振器内の内部エネルギー、tは時間である。
式1から、半値幅Δλが小さくなるほど共鳴が強くなるので、共鳴が強いほどQ値が大きくなることが分かる。また、共鳴が強いほど、共振の振幅は大きくなり、波動が減衰しにくくなるため、Q値が大きいほど、共振器に光が存在する時間(ライフタイム)が長くなることが分かる。
また、式2から、共振器からエネルギーが失われる程度が小さいほど、すなわち−dU/dtが小さいほど、Q値が大きくなることが分かるので、Q値は、共振器が光を閉じ込める強さを表すともいえる。
レーザー発光ダイオードなどにフォトニック結晶を作り込む場合には、共鳴を強くして発光強度を増大させたいため、Q値をできるだけ大きくすることが、フォトニック結晶を設計するときの目標となる。
しかし、本発明の場合、上記とは逆に、Q値をできるだけ小さくし、共振器に閉じ込められる光の波長帯域を広げ(つまり、半値幅を広げ)るとともに、こうすると、外部とフォトニック結晶との光の結合が行いやすくなるため、光のライフタイムを短くして、半導体層に吸収される度合いを大きくすることが、フォトニック結晶を設計するときの目標となる。
ここで、図11に示すナノロッド19が配されたフォトニック結晶21を図12に示す共振器とみなし、外部空間およびフォトニック結晶21の母材の媒質(すなわちフォトニック結晶21を構成する半導体層13)を含めた系全体で、Q値を考える。光電変換素子10全体のQ値をQとし、フォトニック結晶21と外部空間との結合に関するQ値をQ、フォトニック結晶21の面内方向の伝播に関するQ値をQin、上記媒質による光の吸収に関するQ値をQα、前記裏面金属電極11による光の吸収に関するQ値(すなわち、金属による減衰吸収の効果)をQとすると、以下の関係式(式3)が成り立つ。
なお、上記Qαは、下記の式4でも示すように、フォトニック結晶21の母材の光吸収係数αの逆数に比例する。
1/Q=1/Q+1/Qin+1/Qα+1/Q …式3
は、フォトニック結晶21と外部空間との結合の強度(結合のしやすさ)を表す係数κVの逆数に比例し、フォトニック結晶21と外部空間との結合による外部空間への光の出やすさを表す。なお、フォトニック結晶21の構造が決まれば、時間領域差分(FDTD:Finite Difference Time Domain)法を用いて、Qを算出することができる。すなわち、Qは、フォトニック結晶21の構造によって決まるQ値である。
inは、フォトニック結晶21に進入した光が、水平方向に伝播するときの伝播のしやすさを表すので、光閉じ込めの観点では、光が閉じ込められずに、共振器から漏れていく漏れやすさを表す。QαおよびQは、それぞれ、媒質および裏面金属電極11を形成する金属が光を吸収することによる共鳴効果の大きさを表す。Qは測定によって求めることができる。
一方、Qαは、媒質に固有の吸収係数α、媒質の屈折率nおよび共鳴ピークの波長λと、下記の式4の関係を有している。すなわち、Qαは、媒質の材料によって決まるQ値である。
α=2πn/λQα …式4
上記式3の関係式において、Q=Qαとなるとき、言い換えると、κV=αaとなるとき、媒質による光の吸収が最大になるとともに、吸収される光の波長帯域が最大になる。
また、共振器での共振効果が理想的であり、光半導体デバイスの面内に光が漏れることが無ければ、Qin=∞とみなすことができる。
以上より、
=π・n・Q/(λ・α・Q+π・n) …式5
が導かれる。
ここで、Q=Qαとなるようにフォトニック結晶21を設計した光電変換素子10全体のQ値(Q)を、式5を使って具体的に求めてみる。まず、媒質をa‐Siとすると、その屈折率nは4.154、吸収係数αは65534cm−1となる。さらに、波長λを660nm、金属のQを4000とすると、
=11.1
と非常に小さな値になり、式1から、Δλ=59.5nmが導かれ、非常に広い半値幅になる。
したがって、Q=Qαとなるようにフォトニック結晶21を設計(ナノロッド19の半径およびピッチaなどを設計)すれば、上述したバンド端Bによって規定される共鳴ピーク波長λの光が媒質によって吸収され易く、かつ、広い波長範囲で共鳴効果を得ることができる。
言い換えると、本発明の光電変換素子は、フォトニック結晶の構造によって決まるQ値と、フォトニック結晶を作り込む光電変換層の媒質の材料によって決まるQ値とを一致させたフォトニック結晶を、光電変換層中に備えた光電変換素子であるといえる。
ここで、係数κVと吸収係数αaとの関係について補足する。まず、光起電力材料はもともとある程度高い光の吸収率を持っているので、αaは大きい傾向があり、Qαは逆に小さくなる傾向がある。
一方で、光起電力材料中にフォトニック結晶を加工した場合、一般的に、光起電力材料の屈折率がナノロッドの屈折率より1以上高いため、フォトニック結晶をそのまま加工すると、係数κVが小さくなり、Qが逆に大きくなる傾向にある。したがって、もともと、κV≦αa(Q≧Qα)の大小関係が存在する。
本発明の達成目標として、光起電力デバイスでの光吸収量を増強させるためには、バンド端Bを形成するように周期的にナノロッドが配されたフォトニック結晶により構成された共鳴器に結合された光が、光起電力デバイスの吸収過程に移ることが必要である。この効果が最大になるのが、κV=αa(Q=Qα)である。
上記の前提から、光起電力デバイスの光の吸収量の増強を行なうためには、κV=αa(Q=Qα)が必要であり、そのためには、κVを大きくする(Qを小さくする)必要がある。κVを大きくする(Qを小さくする)ためには、フォトニック結晶で構成される共鳴器全体(デバイス全体)の結合の割合を大きくする(光起電力デバイスのQ値、すなわち上記Qを小さくする)必要がある。
加えて、上記係数κVと吸収係数αaとがほぼ等しくなっており、光の吸収が一定以上(αaが約5.0%以上)である場合、特に、光の吸収効果が高くなる対象波長帯域(共鳴波長の帯域)を広くすることができる。このため、角度依存性を持ち、共鳴波長の帯域を広げる効果が大きい。
なお、前述したモード結合理論を考慮すると、より詳細な議論が可能となる。具体的には、光電変換素子10内の透明導電膜12に相当する透明層の厚みが、光の反射時の位相差θ2に対して、θ2=2mπ(m=0,1,2…)を満たす場合、光半導体層に吸収される光エネルギー量の割合をPとすると、
=(8・Qα/Q)/(1+2Qα/Q+2Qα/Q
となる。この関係式から、光の9割以上を利用するためには、Q=Qαを満たす関係でフォトニック結晶構造を設計することが望ましいことを導ける。
(フォトニック結晶の変形例)
次に、フォトニック結晶の変形例について説明する。
図13は、本発明の光電変換素子30の構成を表す断面図である。
光電変換素子30は、光電変換素子10のフォトニック結晶21に換えて、フォトニック結晶23を備えている。他の構成は、光電変換素子10と同様である。
フォトニック結晶23は、ナノロッド39の高さが、半導体層13の厚みと同じである点で、フォトニック結晶21の構成と相違する。フォトニック結晶23は、半導体層13を貫通して形成された円柱形状の孔である。
さらに、ナノロッド19、39のように円柱形状に限定されず、断面形状が台形となるように形成してもよい。
図14は、断面が台形であるナノロッドが形成されたフォトニック結晶の構成を表す断面図である。
図14に示すフォトニック結晶24は、半導体層13に、断面が台形であるナノロッド49が形成されている。ナノロッド49は、半導体層13の表面に形成されている上面の面積の方が、半導体層13の内部に形成されている下面の面積より大きくなるように形成されている。
すなわち、ナノロッド49は、光電変換素子30の光の入射面側の面である上面の面積の方が、反端側の面である下面の面積より大きくなるような台形柱である。
これにより、エッチングなどにより、半導体層13にナノロッド49を形成する際の加工を容易にすることができる。
図15は、領域ごとに、ナノロッドのピッチが異なるフォトニック結晶の構成を表す平面図である。
図15に示すように、1つのフォトニック結晶中に、ナノロッドのピッチの異なる領域を複数配してもよい。
図15に示すように、フォトニック結晶22は、半導体層13に、ナノロッド19がピッチa1で形成されている領域A1と、ナノロッド19がピッチa2で配されている領域A2と、ナノロッド19がピッチa3で形成されている領域A3とが配されたものである。
ピッチa1、ピッチa2、及びピッチa3は、それぞれ異なる一定の値であり、かつ、それぞれ、波長λの1/4以上1以下を満たす値である。
図15に示すように、半導体層13を平面視したときの半導体層13の一辺に平行な方向に、等ピッチで配されているナノロッド19が50個〜100個程度含まれるように、領域A1、領域A2、領域A3を設ける。
これにより、領域A1、領域A2、及び領域A3では、それぞれのΓ点で、それぞれ異なるバンド端が形成される。このため、それぞれの領域A1、A2、A3でのΓ点の規格化周波数に対応する波長λ1、λ2、λ3が共鳴波長となる。
このように、フォトニック結晶22では、1つのフォトニック結晶22で、複数の異なる波長λ1、波長λ2、及び波長λ3の光を共鳴させることができるので、それぞれの領域を用いて、複数の波長の光の吸収率を向上させることができる。
(光電変換素子の製造工程)
次に、光電変換素子10の製造工程の具体的な一例について説明する。図16は、光電変換素子10の製造工程を示す工程図である。
まず、図16の(a)に示すように、ガラス18上にSnO等を蒸着して透明導電膜17を形成し、さらに、ナノロッド19となるSiO等の材料を350nmの厚みで透明導電膜17上に蒸着し、SiO層81を形成する。
次に、図16の(b)に示すように、SiO層81上にフォトレジスト82を、900nm程度の厚みを持つように塗布した後、電子ビーム露光によって、ナノロッド19の配置パターンに対応するパターンを描画する。フォトレジスト82がポジ型の感光材料であれば、露光された部分を現像によって除去することによって、ピッチa=150〜250nm程度および直径r=60nm程度で規定されたナノロッド19の配置パターンを形成する。
続いて、図16の(c)に示すように、上記配置パターンの全体にわたって、Alを300nm程度の厚みで蒸着し、Al膜83を形成する。
その後、図16の(d)に示すように、フォトレジスト82を除去することにより、ナノロッド19の形成部位にのみ、Al膜83を残す。なお、フォトレジスト82の除去工程により、SiO層81の厚みは350nmから若干減少し、330nm程度の厚みになる。
さらに、図16の(e)に示すように、四フッ化炭素(CF)をエッチングガスとする誘導結合型反応性イオンエッチング(ICP−RIE:Inductive Coupled Plasma‐Reactive Ion Etching)を用い、残ったAl膜83をマスクとして、マスクされていないSiOを精度よく除去する。これにより、ナノロッド19が透明導電膜17上に2次元的に配置された中間体90が作製される。
次に、図16の(f)に示すように、中間体90の表面全体にa‐Siを蒸着し、p型不純物をドープすることによりp型半導体16を形成し、その上にa‐Siを蒸着してi型半導体15を形成し、その上にさらにa‐Siを蒸着し、n型不純物をドープすることによりn型半導体14を形成する。
続いて、塩酸(HCl)を用いて、ウェットエッチングにより残っていたAl膜83を除去する。
最後に、図16の(g)に示すように、SnOを蒸着して透明導電膜12を形成し、さらに、裏面金属電極11を積層すると、光電変換素子10が完成する。
〔実施の形態2〕
本発明の光電変換素子に関する第2の実施形態について、図17、図18の(a)(b)に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施の形態1にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図17は、本実施の形態に係る光電変換素子50の構成を表す斜視図である。図18の(a)は、本実施の形態に係る光電変換素子50の構成を表す断面図である。図18の(b)は、本実施の形態に係る光電変換素子50の他の構成例を表す断面図である。
実施の形態1で説明した光電変換素子10の半導体層13は、n型半導体14、i型半導体15、及びp型半導体16が積層された構成であった。一方、本実施の形態に係る光電変換素子50の半導体層53は、p型半導体56、i型半導体55、n型半導体54が横に接合されたp-i-n型の半導体である。
光電変換素子50は、反射層51(金属層)と、反射層51に積層されている絶縁層52と、絶縁層52に積層されている半導体層53と、半導体層53の一方の端部に沿って半導体層53に積層されている電極57aと、半導体層53の他方の端部に沿って半導体層53に積層されている電極57bと、電極57a、電極57b、及び半導体層53に積層されているパッシベーション膜58とを備えている。そして、フォトニック結晶25は、半導体層53のうち、i型半導体55に形成されている。
なお、パッシベーション膜58は、半導体層53の媒質より屈折率が小さい媒質からなる2つの層の一方であり、絶縁層52は、その2つの層の他方である。
反射層51は、光電変換素子50のうち、最も裏面側に配されており、MoやAl等の反射率の高く、吸収の小さい金属材料からなる。
反射層51は、光電変換素子50の入射面側から入射した光のうち、半導体層53を透過した光を、再び半導体層53へと反射させるためのものである。このため、反射層51は、半導体層53の裏面の全面を覆って形成することが好ましい。
絶縁層52は、例えば、パッシベーション膜58と同様の材料からなる。
半導体層53は、同層に形成されているn型半導体54、i型半導体55、p型半導体56からなる。n型半導体54、i型半導体55、p型半導体56は、それぞれa-Siからなり、i型半導体55に、n型半導体54及びp型半導体56がそれぞれ接合されている。すなわち、絶縁層52の上層に、i型半導体55を介して、n型半導体54及びp型半導体56が配されている。
i型半導体55には、ナノロッド59が規則的に形成されている。本実施の形態では、i型半導体55が、フォトニック結晶25である。
なお、p型半導体56およびn型半導体54の上には、電力取り出し用の電極57a、57bがそれぞれ積層されているため、i型半導体55の上面が、受光面となる。したがって、フォトニック結晶25が作りこまれたi型半導体55を上下に挟むパッシベーション膜58と絶縁層52とのうち、少なくともパッシベーション膜58を透明とすれば、フォトニック結晶に光を取り込むことができる。
ナノロッド59は、三角格子状に形成されることにより構成される六角形の格子状にi型半導体55の全面に形成されている。ナノロッド59のピッチaは、フォトニック結晶21と同様に、フォトニック結晶21の内部で強く共鳴させる波長(共鳴ピークの波長)λ(nm)に対して、1/4〜1/1である。
ナノロッド59の高さは、i型半導体55の厚さの1/4以下となるように形成されている。なお、図18の(b)に示すように、ナノロッド59の高さは、i型半導体55の厚さと同じであってもよい。
電極57a、電極57bは、半導体層53で光電変換されることで生成された電流を外部に取り出すための電力引出し用電極である。電極57aは、p型半導体56に積層されて形成されており、電極57bは、n型半導体54に積層して形成されている。これにより、主に、i型半導体55における光励起によって発生した電荷は、p型半導体56上の電極57a、n型半導体54上の電極57bおよび外部抵抗によって形成された回路を流れる電流となり、外部抵抗に起電力を発生させる。
パッシベーション膜58は、屈折率nが1.2から2.0程度の材料からなり、半導体層13の媒質(例えば、a‐Si)の屈折率より低い誘電体によって形成されている。パッシベーション膜58は、SiO、SiNx等の無機絶縁材料を用いることができ、半導体層13及び半導体層13に積層されている電極57a、電極57bを覆って形成されている。
このように、半導体層53は、図1に示すpin縦型構造ではなく、pin横型(ラテラル型)構造を有している。すなわち、半導体層53は、p型半導体56、i型半導体55およびn型半導体54がこの順に横並びして隣接した構造を採っている。
ラテラル構造は、光電変換素子を薄くするのに有利である。さらに、ラテラル構造は、各層の重なりが、縦型構造より少ないため、各層間の寄生容量が小さくなる結果、センシング速度(光応答速度)が縦型構造より速くなるというメリットも持っている。
さらに、光電変換素子50の構成によると、光電変換素子10と同様の効果を得ることができる。
〔実施の形態3〕
本発明の光電変換素子に関する第3の実施形態について、図19、図20の(a)(b)に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施の形態1、2にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図19は、本実施の形態に係る光電変換素子60の構成を表す斜視図である。図20の(a)は、本実施の形態に係る光電変換素子60の構成を表す断面図である。図20の(b)は、本実施の形態に係る光電変換素子60の他の構成例を表す断面図である。
本実施の形態に係る光電変換素子60は、矩形状のi型半導体65の対向する両端部において、i型半導体65上にn型半導体64aと、n型半導体64bとを積層したnin構造を有している。半導体層63は、i型半導体65、n型半導体64a、及びn型半導体64bからなる。
n型半導体64a、n型半導体64bには、それぞれITOからなる透明電極67a、透明電極67bが積層されている。そして、透明電極67a、透明電極67bには、それぞれ金属材料からなる電極57a、電極57bが積層されている。n型半導体64a、64bは、何れもa-Siからなる。パッシベーション膜58は、半導体層63及び半導体層63上に配されている電極57a、電極57bを覆って形成されている。
このように、光電変換素子60は、矩形状のi型半導体65の対向する両端部において、i型半導体65上にn型半導体64a、64bを積層したnin構造を有し、a−Siを半導体層とするTFTと同様の構造を備えている。両端部のn型半導体64a、64bの上には、電力取り出し用の電極がそれぞれ積層されているため、i型半導体65のうち、n型半導体64a、64bが形成されていない中央部が、受光面となる。光電変換素子60では、この部分に、ナノロッド59が形成されてなるフォトニック結晶25が形成されている。
ナノロッド59のピッチ等は、実施の形態1、2で説明したものと同じである。
透明電極67a、透明電極67bおよび電極57a、電極57bの2層構造にすることにより、電極57a、電極57bが移動し、電極57aと、電極57bとの間の絶縁抵抗を低下させるマイグレーションを防止することができる上、電極57a及び電極57b全体の抵抗値を下げることもできる。
i型半導体65の裏面側には、TFTのゲート絶縁膜と同じ働きをする絶縁層(GI、AOなどと呼ばれる)層52が存在し、絶縁層52の裏面側をTFTのゲート電極と同じ働きをする裏面金属電極11が覆っている。裏面金属電極11の形成材料として、Ti、Alなどを選択できる。
上記の構成において、主に、i型半導体65における光励起によって発生した電荷は、i型半導体65の両側に配された電極57a、電極57bおよび外部抵抗によって形成された回路を流れる電流となり、外部抵抗に起電力を発生させる。
また、逆スタガ型のTFT(Thin Film Transistor)をフォトトランジスタとする光センサにフォトニック結晶を作り込む場合には、半導体層の中で、ゲート電極の上方に位置する部位にフォトニック結晶を作り込めばよい。TFTに照射された光のうち、ゲート電極に到達した光は、ゲート電極によって反射され、フォトニック結晶に戻されるので、戻ってきた光を含めて光起電力の増強効果を得ることができる。
図20の(a)に示すように、ナノロッド59の高さは、i型半導体65の厚さの1/4以下となるように形成されている。なお、図20の(b)に示すように、ナノロッド59の高さは、i型半導体65の厚さと同じであってもよい。
〔実施の形態4〕
本発明の光電変換素子に関する第4の実施形態について、図21に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施の形態1〜3にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図21は、本実施の形態に係る光電変換素子70の構成を表す断面図である。
光電変換素子70の半導体層73は、裏面側から順に、n型半導体74、i型半導体75、及びp型半導体76が積層されている。そして、n型半導体74、i型半導体75、及びp型半導体76には、それぞれ複数の突起79c、突起79b、及び79aが形成されている。突起79c、突起79b、及び79aはそれぞれ対応する位置に形成されている。この対応する位置に積層されている突起79c、突起79b、及び79aがナノロッド79である。
フォトニック結晶27は、半導体層73に、ナノロッド79が形成されているものである。
ナノロッド79は、光電変換素子70のように、n型半導体74、i型半導体75、及びp型半導体76のそれぞれに形成された突起79c、突起79b、及び79aから構成されていてもよいし、n型半導体74、i型半導体75、及びp型半導体76のうち、何れか1層に形成された突起からなっていてもよい。n型半導体74、i型半導体75、及びp型半導体76のうち、何れか1層に突起を形成する場合、光電変換は主としてi型半導体75内で生じるため、n型半導体74とi型半導体75との界面か、あるいは、i型半導体75とp型半導体76との界面に突起を形成することが好ましい。
このナノロッド79のピッチ、半径等は、実施の形態1〜3で説明したものと同じである。
すなわち、ナノロッド79は、フォトニック結晶27による共鳴ピーク波長をλとしたとき、1/4倍以上、1倍以下のピッチで、二次元に周期的に配置されている。
さらに、フォトニック結晶27では、フォトニック結晶27と外界との結合の強度を表す係数κVの逆数に比例し、フォトニック結晶27と外界との結合による共鳴効果の大きさを表すQ値としてのQと、半導体層73の媒質による光の吸収係数αaの逆数に比例し、上記光電変換層の媒質による共鳴効果の大きさを表すQ値としてのQαとが、Q=Qαを満たす関係にある。
ガラス基板78は、エッチングされるなどにより、ナノロッド79の形成領域に、複数の凹部が形成されている。この凹部は、隣接する間隔がピッチaの三角格子により構成される六角形の格子となるように、ガラス基板78の裏面に形成されている。
そして、ガラス基板78の凹部が形成されている面に、順に、TCOである透明導電膜77、a-Siからなるp型半導体76、a-Siからなるi型半導体75、a-Siからなるn型半導体74、TCOである透明導電膜72、及び裏面金属電極71(金属層)が積層される。これにより、ガラス基板78に積層された各層に、ガラス基板78に形成された凹部に対応する凹凸が形成される。
これにより、光電変換素子70は、光電変換素子10、30、50、60と同様の効果を得ることができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔まとめ〕
上記のように、本発明の態様1に係る光電変換素子は、光電変換層と、当該光電変換層の内部に形成されたフォトニック結晶とを備えた光電変換素子であって、上記フォトニック結晶は、上記光電変換層の内部に、当該光電変換層の媒質より屈折率が小さい柱状の媒質が配置されたものであり、上記フォトニック結晶による共鳴ピークの波長をλとしたとき、上記柱状の媒質は、λ/4以上、λ以下のピッチで、二次元に周期的に配置されており、上記フォトニック結晶と外界との結合の強度を表す係数κVの逆数に比例し、上記フォトニック結晶と外界との結合による共鳴効果の大きさを表すQ値としてのQと、上記光電変換層の媒質による光の吸収係数の逆数に比例し、上記光電変換層の媒質による共鳴効果の大きさを表すQ値としてのQαとが、Q=Qαを満たす関係にあることを特徴とする。
上記構成によると、上記光電変換層の内部にはフォトニック結晶が形成されているので、光電変換層に入射した光を、上記フォトニック結晶により共鳴させることができる。
そして、上記フォトニック結晶では、柱状の媒質が、λ/4以上、λ以下のピッチで、二次元的に配置されている。このため、上記フォトニック結晶の逆格子空間におけるΓ点にバンド端が形成され、当該バンド端により規定される光の波長がλとなる。
これにより、フォトニック結晶が形成された上記光電変換層に入射する光のうち、垂直方向からの入射光であって、波長λの光を、上記光電変換層内に閉じ込めて共鳴させることができる。このように、角度依存性を持って光電変換層で共鳴された共鳴ピーク波長λの光は、上記光電変換層の媒質によって吸収される。
ここで、上記係数κVと吸収係数とがほぼ等しくなっている場合、言い換えると、QとQαとがほぼ等しくなっている場合、光電変換層の媒質による光の吸収が最大になるとともに、吸収される光の波長帯域が最大になる。
なお、QとQαとがほぼ等しければ、フォトニック結晶による光の吸収効果が高くなる。
したがって、上記の構成により、フォトニック結晶構造を備えた光電変換素子の光の吸収率を高めることができ、前述した波長520nmから820nm程度までの帯域における光起電力を増大させることができる。また、バンド端により規定される共鳴ピークの波長を、光電変換層の媒質による吸収率の低い波長帯域に合わせることにより、より広範囲の波長帯域の光を吸収できる光電変換素子を得ることができる。
本発明の態様2又は態様3に係る光電変換素子は、上記態様1において、上記フォトニック結晶では、平面視したとき、上記柱状の媒質は、三角形の各頂点に配置されているか、または、四角形の各頂点に配置されていることが好ましい。
これにより、逆格子空間におけるΓ点にバンド端が形成され、当該バンド端により規定される光の波長がλとなるフォトニック結晶を構成することができる。このため、波長λの光を、光電変換素子の内部で共鳴させることで、光の吸収率を向上させることができる。
本発明の態様4に係る光電変換素子は、上記態様1〜3において、上記フォトニック結晶では、上記柱状の媒質は、上記光電変換層の厚みの1/4以下の高さを持って、上記光電変換層の媒質内に配置されていることが好ましい。
上記構成により、上記光電変換層に形成する上記柱状の媒質が、当該光電変換層の高さより小さいので、上記光電変換層に、上記柱状の媒質を容易に形成することができる。すなわち、フォトニック結晶の形成が容易である。
本発明の態様5に係る光電変換素子は、上記態様1〜3において、上記フォトニック結晶では、上記柱状の媒質は、上記光電変換層の厚みと等しい高さを持って、上記光電変換層の媒質内に配置されていることが好ましい。
上記の構成は、公知の半導体プロセス技術を用いて、比較的容易に作製することができるフォトニック結晶の一構成例である。
本発明の態様6に係る光電変換素子は、上記態様1〜5において、上記フォトニック結晶では、上記柱状の媒質が、2次元的に一定のピッチで配されている領域と、当該領域とは異なるピッチで、2次元的に一定のピッチで配されている領域とが配されていることが好ましい。
上記構成のように、一定のピッチで配されている上記柱状の媒質のピッチを、領域ごとに異ならせることで、領域ごとに、フォトニック結晶によるバンド端により規定される共鳴ピーク波長を異ならせることができる。このため、領域ごとに、フォトニック結晶による共鳴ピーク波長を複数発生させることができるので、さらに光の吸収率の向上効果を得ることができる。
本発明の態様7に係る光電変換素子は、上記態様1〜6において、上記光電変換層は、光電変換層の媒質より屈折率が小さい媒質からなる2つの層によって挟まれ、上記2つの層の少なくとも一方は、透明であることを特徴とする。
上記の構成によれば、高屈折率のコアを、低屈折率のクラッドで被覆した光ファイバと同じ原理で、光電変換層の表面に垂直な方向に伝播し、漏れ出ようとする光を閉じ込めることができる。この結果、光電変換層による光の吸収率をさらに向上させることができる。
なお、フォトニック結晶に光を進入させるため、上記2つの層のうち、少なくとも、光電変換素子の受光面側に配された層を透明とすればよい。
本発明の態様8に係る光電変換素子は、上記対応1〜7において、上記光電変換層は、p型半導体層、真性半導体層およびn型半導体層の各層の隣接構造、あるいは、n型半導体層、真性半導体層およびn型半導体層の各層の隣接構造を有し、上記隣接構造は、各層が縦積みされた縦型構造、または横並びされた横型構造であることを特徴とする。
上記のように、p型半導体層、真性半導体層およびn型半導体層の各層の隣接構造を備えた光電変換素子は、いわゆるpin型光電変換素子である。また、n型半導体層、真性半導体層およびn型半導体層の各層の隣接構造を備えた光電変換素子は、いわゆるnin型光電変換素子である。
pin型またはnin型の光電変換素子は、真性半導体層で電子および正孔が生成され、効率良く電流を取り出すことができるので、太陽電池または光センサなどの用途に適している。
また、縦型構造は、光電変換素子の占有面積を小さくするのに有利であり、横型(ラテラル)構造は、光電変換素子を薄くするのに有利である。さらに、横型構造は、各層の重なりが、縦型構造より少ないため、各層間の寄生容量が小さくなる結果、センシング速度(光応答速度)が縦型構造より速くなるというメリットも持っている。
本発明の態様9に係る光電変換素子は、上記態様1〜8において、光が上記光電変換素子に入射する側とは反対側の最外層には、上記反対側の全体を覆う金属層が設けられていることを特徴とする。
これにより、上記金属層は、光電変換層などを通り抜けた光を、再び、光電変換層に戻すように反射するので、光電変換率を向上させることができる。また、上記金属層は、電流を取り出す電極の1つとしての役割を果たすこともできる。
本発明の態様10に係る光電変換素子は、上記態様1〜9において、上記柱状の媒質は、光の入射面側である上面の面積の方が、反対側の面である下面の面積より大きくなるような台形柱であることを特徴とする。
これにより、エッチング等により上記柱状の媒質を形成する際の加工を容易にすることができる。
なお、フォトニック結晶を光電変換層の全体にわたって形成することは本発明にとって必須ではなく、フォトニック結晶が光電変換層の一部領域に形成されていれば、従来より光電変換率を向上させる効果が得られる。この場合、上記金属層を、フォトニック結晶が形成された上記一部領域に対応した下方領域の全体に設けることが好ましい。
本発明の態様11に係る光電変換素子は、複数の半導体が積層された光電変換層と、当該光電変換層の内部に形成されたフォトニック結晶とを備えた光電変換素子であって、複数積層された上記半導体のうち、少なくとも1つの層に突起が形成されており、上記フォトニック結晶は、上記突起が形成された半導体を含むものであり、上記フォトニック結晶による共鳴ピークの波長をλとしたとき、上記突起は、λ/4以上、λ以下のピッチで、二次元に周期的に配置されており、上記フォトニック結晶と外界との結合の強度を表す係数κVの逆数に比例し、上記フォトニック結晶と外界との結合による共鳴効果の大きさを表すQ値としてのQと、上記光電変換層の媒質による光の吸収係数の逆数に比例し、上記光電変換層の媒質による共鳴効果の大きさを表すQ値としてのQαとが、Q=Qαを満たす関係にあることを特徴としている。
上記構成のように、半導体層に複数の突起を形成することで、フォトニック結晶を構成することができる。このように形成されたフォトニック結晶では、突起が、λ/4以上、λ以下のピッチで、二次元に周期的に配置されているので、Γ点方向にバンド端が形成される。これにより、上記光電変換層に入射する光のうち、垂直方向からの入射光であって、波長λの光を、上記光電変換層内に閉じ込めて共鳴させることができる。このように、光電変換層で共鳴された波長λの光は、上記光電変換層の媒質によって吸収される。
ここで、上記係数κVと吸収係数とがほぼ等しくなっている場合、言い換えると、QとQαとがほぼ等しくなっている場合、光電変換層の媒質による光の吸収が最大になるとともに、吸収される光の波長帯域が最大になる。
なお、QとQαとがほぼ等しければ、フォトニック結晶による光の吸収効果が高くなる。
したがって、上記の構成により、フォトニック結晶構造を備えた光電変換素子の光の吸収率を高めることができ、前述した波長520nmから820nm程度までの帯域における光起電力を増大させることができる。また、バンド端により規定される共鳴ピークの波長を、光電変換層の媒質による吸収率の低い波長帯域に合わせることにより、より広範囲の波長帯域の光を吸収できる光電変換素子を得ることができる。
なお、ある着目した請求項に記載された構成と、その他の請求項に記載された構成との組み合わせが、その着目した請求項で引用された請求項に記載された構成との組み合わせのみに限られることはなく、本発明の目的を達成できる限り、その着目した請求項で引用されていない請求項に記載された構成との組み合わせが可能である。
本発明は、光電変換素子全般に利用することができ、特に、太陽電池または光センサなどの光電変換素子に好適である。
10、30、50、60、70 光電変換素子
11、71 裏面金属電極(金属層)
12 透明導電膜(2つの層の一方)
17 透明導電膜(2つの層の他方)
13、53、63、73 半導体層(光電変換層)
14、54、64a、74 n型半導体
15、55、65、75 i型半導体
16、56、76 p型半導体
18 ガラス
19、39、49、59、79 ナノロッド(柱状の媒質)
21、22、23、24、25、27 フォトニック結晶
51 反射層(金属層)
52 絶縁層
58 パッシベーション膜(2つの層の一方)
a,a1,a2,a3 ピッチ
A1,A2,A3 領域

Claims (10)

  1. 光電変換層と、当該光電変換層の内部に形成されたフォトニック結晶とを備えた光電変換素子であって、
    上記フォトニック結晶は、上記光電変換層の内部に、当該光電変換層の媒質より屈折率が小さい柱状の媒質が配置されたものであり、
    上記フォトニック結晶による共鳴ピークの波長をλとしたとき、
    上記柱状の媒質は、λ/4以上、λ以下のピッチで、上記フォトニック結晶の逆格子空間におけるΓ点にバンド端が形成されるように二次元に周期的に配置されており、
    上記フォトニック結晶と外界との結合の強度を表す係数κVの逆数に比例し、上記フォトニック結晶と外界との結合による共鳴効果の大きさを表すQ値としてのQと、上記光電変換層の媒質による光の吸収係数の逆数に比例し、上記光電変換層の媒質による共鳴効果の大きさを表すQ値としてのQαとが、Q=Qαを満たす関係にあることを特徴とする光電変換素子。
  2. 上記フォトニック結晶では、平面視したとき、上記柱状の媒質は、三角形の各頂点に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 上記フォトニック結晶では、平面視したとき、上記柱状の媒質は、四角形の各頂点に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
  4. 上記フォトニック結晶では、上記柱状の媒質は、上記光電変換層の厚みの1/4以下の高さを持って、上記光電変換層の媒質内に周期的に配置されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の光電変換素子。
  5. 上記フォトニック結晶では、上記柱状の媒質は、上記光電変換層の厚みと等しい高さを持って、上記光電変換層の媒質内に周期的に配置されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の光電変換素子。
  6. 上記フォトニック結晶では、上記柱状の媒質が、2次元的に一定のピッチで配されている領域と、当該領域とは異なるピッチで、2次元的に一定のピッチで配されている領域とが配されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の光電変換素子。
  7. 上記光電変換層は、光電変換層の媒質より屈折率が小さい媒質からなる2つの層によって挟まれ、上記2つの層の少なくとも一方は、透明であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  8. 上記光電変換層は、p型半導体層、真性半導体層およびn型半導体層の各層の隣接構造、あるいは、n型半導体層、真性半導体層およびn型半導体層の各層の隣接構造を有し、上記隣接構造は、各層が縦積みされた縦型構造、または横並びされた横型構造であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  9. 光が上記光電変換素子に入射する側とは反対側の最外層には、上記反対側の全体を覆う金属層が設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  10. 上記柱状の媒質は、光の入射面側である上面の面積の方が、反対側の面である下面の面積より大きくなるような台形柱であることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の光電変換素子。
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