JP5967289B2 - アクリロニトリルブタジエンゴム組成物、アクリロニトリルブタジエンゴム成形品及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、アクリロニトリルブタジエンゴム組成物、それを架橋して得られるアクリロニトリルブタジエンゴム成形品及びその製造方法に関する。
アクリロニトリルブタジエンゴムは、耐油性、耐摩耗性、耐老化性が良好なゴムとして知られており、オイルシール、ガスケット、耐油ホース、コンベアベルト、印刷ロール、紡績用トップロールなどの耐油製品等に用いられている。しかしながら、非粘着性、耐熱性等の特性において劣り、使用する用途によっては改善が求められるところである。
一方、フッ素樹脂は、摺動性、耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、耐候性、柔軟性、電気的性質、非粘着性等の特性に優れ、自動車、産業機械、OA機器、電気電子機器等の幅広い分野で使用されている。フッ素樹脂は、とりわけ摺動性に優れており、その低い摩擦係数は樹脂の中でも突出している。しかしながら、フッ素樹脂は、結晶性の耐熱性熱可塑性樹脂に比べ、機械的特性や荷重たわみ温度で示されるような物理的な特性に劣る場合が多く、使用範囲が限定されているのが実情であった。
そのような中で、ゴムと樹脂とを併用することによって、その特性を改善することも考えられている。
例えば、特許文献1には、未加硫フッ素ゴム、未加硫アクリルゴムまたは未加硫ニトリルゴムを主成分として溶解し、フッ素樹脂粉末を分散させた勇気溶剤型のゴム糊を塗布することにより形成される低粘着性弾性コーティング層を有するオイルシールが記載されている。
特許文献2には、ジエン系ゴムと、熱可塑性フルオロ樹脂と、平均分子量50000以下の低分子量含フッ素重合体とを配合してなる潤滑性ゴム組成物が記載されている。
特許文献3には、フッ素樹脂(A)および非フッ素架橋ゴム(B)からなる熱可塑性重合体組成物であって、フッ素樹脂(A)が、含フッ素エチレン性重合体(a)からなり、非フッ素架橋ゴム(B)が、少なくとも1種のゴム(b)の少なくとも一部を架橋したものである熱可塑性重合体組成物が記載されている。
特許文献2には、ジエン系ゴムと、熱可塑性フルオロ樹脂と、平均分子量50000以下の低分子量含フッ素重合体とを配合してなる潤滑性ゴム組成物が記載されている。
特許文献3には、フッ素樹脂(A)および非フッ素架橋ゴム(B)からなる熱可塑性重合体組成物であって、フッ素樹脂(A)が、含フッ素エチレン性重合体(a)からなり、非フッ素架橋ゴム(B)が、少なくとも1種のゴム(b)の少なくとも一部を架橋したものである熱可塑性重合体組成物が記載されている。
本発明は、非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性に優れた成形品を与え得るアクリロニトリルブタジエンゴム組成物、それを架橋して得られる成形品、及び、上記成形品を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らが、非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性に優れた成形品を与え得るゴム組成物について鋭意検討し、ゴム組成物の製造方法に着目したところ、アクリロニトリルブタジエンゴムと特定のフッ素樹脂とを共凝析してゴム組成物を製造することにより、ゴム組成物から得られる成形品の非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性が優れた成形品を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、アクリロニトリルブタジエンゴム(A)とフッ素樹脂(B)とを含み、フッ素樹脂(B)はパーハロポリマーであり、アクリロニトリルブタジエンゴム(A)とフッ素樹脂(B)とを共凝析して得られた共凝析組成物からなることを特徴とするアクリロニトリルブタジエンゴム組成物である。
本発明のアクリロニトリルブタジエンゴム組成物は、フッ素樹脂(B)がアクリロニトリルブタジエンゴム(A)中に粒子状に分散しており、フッ素樹脂(B)の平均分散粒子径が3〜700nmであることが好ましい。
フッ素樹脂(B)は、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、及び、クロロトリフルオロエチレン/テトラフルオロエチレン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
アクリロニトリルブタジエンゴム(A)は、結合アクリロニトリル量が10質量%以上であることが好ましい。
本発明はまた、上記アクリロニトリルブタジエンゴム組成物を架橋して得られるアクリロニトリルブタジエンゴム成形品でもある。
本発明は更に、(I)アクリロニトリルブタジエンゴム(A)とパーハロポリマーであるフッ素樹脂(B)とを共凝析して共凝析組成物を得た後、上記アクリロニトリルブタジエンゴム組成物を得る工程、及び、(II)アクリロニトリルブタジエンゴム組成物を成形し、架橋する成形架橋工程、を含むことを特徴とするアクリロニトリルブタジエンゴム成形品の製造方法でもある。
本発明はそして、上記製造方法により得られるアクリロニトリルブタジエンゴム成形品でもある。
本発明のアクリロニトリルブタジエンゴム組成物は、上記構成を有することから、非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性に優れた成形品を製造することができる。
本発明のアクリロニトリルブタジエンゴム成形品は、非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性に優れるため、シール材、ガスケット、Oリング材、パッキン材等として有用である。
本発明のアクリロニトリルブタジエンゴム成形品は、非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性に優れるため、シール材、ガスケット、Oリング材、パッキン材等として有用である。
本発明のアクリロニトリルブタジエンゴム(以下、「NBR」とも言う。)組成物は、NBR(A)とパーハロポリマーであるフッ素樹脂(B)とを共凝析して得られた共凝析組成物からなるものである。
上記共凝析組成物からなるものであることによって、フッ素樹脂(B)がNBR組成物中に均一に分散しており、NBR組成物から得られる成形品は、優れた非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性を有するとともに、NBRが本来有する柔軟性も損なわない。
上記共凝析組成物からなるものであることによって、フッ素樹脂(B)がNBR組成物中に均一に分散しており、NBR組成物から得られる成形品は、優れた非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性を有するとともに、NBRが本来有する柔軟性も損なわない。
従来、NBRにPTFE等のフッ素樹脂をロールや押出機等で機械混練する手法では、ナノ分散が困難であり、機械強度等の常態物性の低下が起こる。そのため、極少量しかフッ素樹脂を添加できず、所望する非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性を得ることができなかった。
本発明のNBR組成物は、共凝析により得られる共凝析組成物からなるものであることによって、多量のフッ素樹脂を添加してもフッ素樹脂を均一に分散させることが可能となり、その結果、NBR組成物から得られる成形品は、従来のNBRよりも非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性が著しく向上する。また、配合で多用されるカーボンを配合してもその性能は維持される。
本発明のNBR組成物は、共凝析により得られる共凝析組成物からなるものであることによって、多量のフッ素樹脂を添加してもフッ素樹脂を均一に分散させることが可能となり、その結果、NBR組成物から得られる成形品は、従来のNBRよりも非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性が著しく向上する。また、配合で多用されるカーボンを配合してもその性能は維持される。
上記共凝析の方法としては、例えば、(i)NBR(A)の水性分散液と、フッ素樹脂(B)の水性分散液とを混合した後に凝析させる方法、(ii)NBR(A)の粉末を、フッ素樹脂(B)の水性分散液に添加した後に凝析させる方法、(iii)フッ素樹脂(B)の粉末を、NBR(A)の水性分散液に添加した後に凝析させる方法が挙げられる。
上記共凝析の方法としては、特に各樹脂が均一に分散し易い点で、上記(i)の方法が好ましい。このような方法で、粉末状の共凝析組成物が得られる。
上記共凝析の方法としては、特に各樹脂が均一に分散し易い点で、上記(i)の方法が好ましい。このような方法で、粉末状の共凝析組成物が得られる。
上記共凝析組成物は、NBR(A)の水性分散液と、フッ素樹脂(B)の水性分散液とを混合した後に凝析し、次いで凝析物を回収し、所望により乾燥させることにより得られたものであることが好ましい。
また、本発明のNBR組成物は、少なくとも上記共凝析組成物を混練りすることにより得られるものであることが好ましい。
例えば、本発明のNBR組成物は、上記共凝析組成物、並びに、必要に応じて添加される架橋剤(C)、架橋促進剤、受酸剤、副資材等を、ゴム工業で使用される一般的なオープンミルロール、インターナルミキサー等により混練りすることによって得ることができる。このような方法で、ペレット等としてNBR組成物が得られる。
以下、本発明のNBR組成物の各成分について詳述する。
例えば、本発明のNBR組成物は、上記共凝析組成物、並びに、必要に応じて添加される架橋剤(C)、架橋促進剤、受酸剤、副資材等を、ゴム工業で使用される一般的なオープンミルロール、インターナルミキサー等により混練りすることによって得ることができる。このような方法で、ペレット等としてNBR組成物が得られる。
以下、本発明のNBR組成物の各成分について詳述する。
(A)NBR
NBR(A)は、耐油性、耐摩耗性、耐老化性が良好なゴムであり、また、フッ素ゴムと比較すると、耐寒性に優れ、安価である。NBR(A)としては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴムとポリ塩化ビニルとのブレンドゴム(NBR−PVC)等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
NBR(A)は、耐油性、耐摩耗性、耐老化性が良好なゴムであり、また、フッ素ゴムと比較すると、耐寒性に優れ、安価である。NBR(A)としては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴムとポリ塩化ビニルとのブレンドゴム(NBR−PVC)等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
NBR(A)は、通常、アクリロニトリル( 以下、「AN」と言う。)とブタジエンとの共重合により製造されるものである。結合AN量が多ければ耐油性が上がり、少なければ耐寒性が上がる。なお、上記NBR−PVCのような極性樹脂とのブレンドゴムである場合には、ブレンドゴム中に含まれるNBR(PVC等のブレンドされるゴムは除く)に対する結合ANの含有量が多くなると相容性が良くなる。結合AN量は特に限定されず、通常、結合AN量が10質量%以上である。加工性や機械的特性が優れることから、結合AN量は15〜55質量%であることが好ましい。結合AN量は、JIS K6384に準拠して測定される値である。
NBR(A)は、100℃におけるムーニー粘度が20〜130であることが好ましい。より好ましくは、30〜100である。ムーニー粘度は、ASTM D1646に準拠して測定される値である。
本発明のNBR組成物は、更に、架橋剤(C)を含むものであってもよい。架橋剤(C)は、NBRの種類等によって適切に選択すればよく、一般的にNBR組成物の架橋に用いられる架橋剤を用いることができる。
(C)架橋剤
本発明のNBR組成物を架橋するための架橋系としては、硫黄架橋系、パーオキサイド架橋系、イミダゾール架橋系、トリアジン架橋系、オキサゾール架橋系、チアゾール架橋系のいずれも採用できるが、未架橋ゴムに架橋性基(キュアサイト)が含まれる場合はキュアサイトの種類によって、または架橋された架橋成形品に付与する特性や用途により適宜選択すればよい。
本発明のNBR組成物を架橋するための架橋系としては、硫黄架橋系、パーオキサイド架橋系、イミダゾール架橋系、トリアジン架橋系、オキサゾール架橋系、チアゾール架橋系のいずれも採用できるが、未架橋ゴムに架橋性基(キュアサイト)が含まれる場合はキュアサイトの種類によって、または架橋された架橋成形品に付与する特性や用途により適宜選択すればよい。
架橋剤(C)としては、架橋系に合わせて硫黄系架橋剤、パーオキサイド架橋剤、イミダゾール架橋剤、トリアジン架橋剤、オキサゾール架橋剤、チアゾール架橋剤のいずれも採用でき、単独で使用または併用してもよい。架橋剤(C)の添加量はNBR(A)100質量部に対して0.1〜10.0質量部であることが好ましく、より好ましくは0.2〜3.0質量部である。
NBRの場合には、硫黄架橋系又はパーオキサイド架橋系が通常採用されるので、架橋剤(C)は、硫黄系架橋剤又はパーオキサイド架橋剤であることが好ましく、硫黄系架橋剤がより好ましい。
硫黄系架橋剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄、塩化硫黄、二塩化硫黄、ジスルフィド化合物及びポリスルフィド化合物からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい硫黄系架橋剤として挙げられる。
硫黄系架橋剤の配合量は、NBR(A)100質量部に対して、0.1〜10.0質量部が好ましく、特に好ましくは0.2〜3.0質量部である。
パーオキサイド架橋剤としては、熱や酸化還元系の存在下で容易にパーオキシラジカルを発生する有機過酸化物が好ましくあげられる。
有機過酸化物としては、たとえば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロキシパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートなどを例示することができる。そのなかでも好ましいものはジアルキル化合物である。一般に活性−O=O−の量、分解温度などから種類ならびに配合量が選ばれる。配合量は通常、NBR(A)100質量部に対して0.1〜15.0質量部、好ましくは0.3〜5.0質量部である。
架橋性ゴム組成物は、架橋を補助するために、架橋促進剤、架橋助剤、共架橋剤、受酸剤等の添加剤を含むものであってもよい。
架橋剤、架橋促進剤、架橋助剤及び共架橋剤は、NBRを架橋するために用いられるものである。ここで、架橋とは、架橋剤によりNBRの同一または異なるポリマー鎖同士を架橋するものであり、このように架橋することにより、前記NBRは、引張り強さが向上し、良好な弾性を有するものとなる。
パーオキサイド架橋剤を使用する場合には、p−キノンジオキシム、p,p′−ジベンゾイルキノンジオキシム、ラウリルメタアクリレート、エチレングリコールアクリルレート、トリエチレングリコールジメタアクリルレート、テトラエチレングリコールジメタクリルレート、ポリエチレングリコールジメタクリルレート、トリメチロールプロペントリメタアクリルレート、メチロールメタアクリルレート、ジアリールフマレート、ジアリールフタレート、テトラアリールオキシエタン、トリアリールシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、マレイミド、フェニールマレイミド、N,N′−m−フェニレンビスマレイミド、無水マレイン酸、イタコン酸、ジビニールベンゼン、ビニールトルエン、1,2−ポリブタジエン等の架橋助剤を使用することもできる。
(B)フッ素樹脂
フッ素樹脂(B)は、パーハロポリマーであることが好ましい。ここで、上記フッ素樹脂(B)は、完全にハロゲン化されたフッ素樹脂であり、完全にハロゲン化されたフッ素樹脂とは、少なくとも1つのフッ素を有し、ポリマー主鎖骨格をなす炭素原子に結合する元素が、水素を含まず、フッ素、塩素などのハロゲン、またはフルオロアルキル基、フルオロアルコキシ基であることを意味する。
フッ素樹脂(B)がパーハロポリマーであることによって、得られるNBR成形品の非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性が優れる。
フッ素樹脂(B)は、例えば、少なくとも1種の含フッ素エチレン性単量体に基づく重合単位を有する重合体であり、上記含フッ素エチレン性単量体はパーハロモノマーである。
フッ素樹脂(B)としては、溶融加工性のフッ素樹脂であることが好ましい。溶融加工性のフッ素樹脂を用いることによって、本発明のNBR成形品は、より優れた非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性を備えるものとなる。
フッ素樹脂(B)は、パーハロポリマーであることが好ましい。ここで、上記フッ素樹脂(B)は、完全にハロゲン化されたフッ素樹脂であり、完全にハロゲン化されたフッ素樹脂とは、少なくとも1つのフッ素を有し、ポリマー主鎖骨格をなす炭素原子に結合する元素が、水素を含まず、フッ素、塩素などのハロゲン、またはフルオロアルキル基、フルオロアルコキシ基であることを意味する。
フッ素樹脂(B)がパーハロポリマーであることによって、得られるNBR成形品の非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性が優れる。
フッ素樹脂(B)は、例えば、少なくとも1種の含フッ素エチレン性単量体に基づく重合単位を有する重合体であり、上記含フッ素エチレン性単量体はパーハロモノマーである。
フッ素樹脂(B)としては、溶融加工性のフッ素樹脂であることが好ましい。溶融加工性のフッ素樹脂を用いることによって、本発明のNBR成形品は、より優れた非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性を備えるものとなる。
溶融加工性のフッ素樹脂としては、例えば、テトラフルオロエチレン(TFE)/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)共重合体、TFE/HFP/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)共重合体、TFE/PAVE共重合体〔PFA〕、ポリクロロトリフルオロエチレン〔PCTFE〕、及び、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)/TFE共重合体、からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。また、溶融加工性であれば、低分子量のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いることも可能である。
フッ素樹脂(B)の融点は、NBR(A)の架橋の温度以上であることが好ましい。フッ素樹脂(B)の融点は、NBR(A)の種類により適宜決定されるが、160℃以上であることが好ましく、180℃以上であることがより好ましく、200℃以上であることが更に好ましい。上限は特に限定されないが、例えば、300℃であってよい。
融点が低すぎると、耐熱性が充分に向上しないおそれがある。
フッ素樹脂(B)の融点は、示差走査熱量計を用い、ASTM D−4591に準拠して、昇温速度10℃/分にて熱測定を行い、一度融点ピークの吸熱終了温度+30℃になったら、降温速度−10℃/分で50℃まで降温させ、再度昇温速度10℃/分で吸熱終了温度+30℃まで昇温させ、得られた吸熱曲線のピーク温度である。
融点が低すぎると、耐熱性が充分に向上しないおそれがある。
フッ素樹脂(B)の融点は、示差走査熱量計を用い、ASTM D−4591に準拠して、昇温速度10℃/分にて熱測定を行い、一度融点ピークの吸熱終了温度+30℃になったら、降温速度−10℃/分で50℃まで降温させ、再度昇温速度10℃/分で吸熱終了温度+30℃まで昇温させ、得られた吸熱曲線のピーク温度である。
フッ素樹脂(B)は、372℃におけるメルトフローレート〔MFR〕が0.3〜200g/10分であることが好ましく、1〜100g/10分であることがより好ましい。MFRが小さすぎると低摩擦性に劣るおそれがあり、MFRが大きすぎると成形が困難になるおそれがある。
上記MFRは、ASTM D3307−01に準拠し、温度372℃、荷重5kgで測定して得られる値である。
上記MFRは、ASTM D3307−01に準拠し、温度372℃、荷重5kgで測定して得られる値である。
また、非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性により優れるNBR成形品が得られる点から、フッ素樹脂(B)は、TFE単位(a)とHFP単位(b)とからなる共重合体(以下、「FEP」ともいう。)であることが好ましい。
FEPは、TFE単位(a)及びHFP単位(b)のみからなる共重合体、又は、TFE単位(a)、HFP単位(b)、並びに、TFE及びHFPと共重合可能な単量体に基づく重合単位からなる共重合体である。
FEPは、TFE単位(a)及びHFP単位(b)のみからなる共重合体、又は、TFE単位(a)、HFP単位(b)、並びに、TFE及びHFPと共重合可能な単量体に基づく重合単位からなる共重合体である。
FEPが、TFE単位(a)、HFP単位(b)、並びに、TFE及びHFPと共重合可能な単量体に基づく重合単位からなる共重合体である場合、TFE及びHFPと共重合可能な単量体としては、下記式:
CF2=CF−ORf6
(式中、Rf6は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)〔PAVE〕、及び、下記式:
CF2=CF(CF2)nX8
(式中、X8は、フッ素原子又は塩素原子を表し、nは2〜10の整数を表す。)で表されるビニル単量体等が挙げられる。TFE及びHFPと共重合可能な単量体がパーハロモノマーであるため、得られるNBR成形品の非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性がより優れる。パーハロモノマーのなかでも、PAVEであることがより好ましい。
上記フッ素樹脂(B)は、例えば、TFE/HFP共重合体、及び、TFE/HFP/PAVE共重合体からなる群より選択される少なくとも1種の共重合体であることが好ましい。
CF2=CF−ORf6
(式中、Rf6は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)〔PAVE〕、及び、下記式:
CF2=CF(CF2)nX8
(式中、X8は、フッ素原子又は塩素原子を表し、nは2〜10の整数を表す。)で表されるビニル単量体等が挙げられる。TFE及びHFPと共重合可能な単量体がパーハロモノマーであるため、得られるNBR成形品の非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性がより優れる。パーハロモノマーのなかでも、PAVEであることがより好ましい。
上記フッ素樹脂(B)は、例えば、TFE/HFP共重合体、及び、TFE/HFP/PAVE共重合体からなる群より選択される少なくとも1種の共重合体であることが好ましい。
上記PAVEとしては、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)〔PMVE〕、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)〔PEVE〕、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)〔PPVE〕、及び、パーフルオロ(ブチルビニルエーテル)からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、なかでも、PMVE、PEVE及びPPVEからなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
フッ素樹脂(B)は、テトラフルオロエチレン(TFE)単位(a)及びヘキサフルオロプロピレン(HFP)単位(b)からなる重合体であり、TFE単位(a)/HFP単位(b)が、モル比で80.0〜90.0/10.0〜20.0である共重合体であることが好ましい。
得られるNBR成形品の圧縮永久歪をより小さくする観点からは、フッ素樹脂(B)は、特定の組成を有する下記フッ素樹脂(B1)及び(B2)からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
フッ素樹脂(B1)及び(B2)は、特定の組成を有するテトラフルオロエチレン単位及びヘキサフルオロプロピレン単位からなる共重合体である。特定の組成を有するフッ素樹脂(B1)又は(B2)を用いることで、本発明のNBR組成物から得られる成形品の非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性を損なうことなく、成形品の低圧縮永久歪性を向上させられる。
フッ素樹脂(B1)及び(B2)は、特定の組成を有するテトラフルオロエチレン単位及びヘキサフルオロプロピレン単位からなる共重合体である。特定の組成を有するフッ素樹脂(B1)又は(B2)を用いることで、本発明のNBR組成物から得られる成形品の非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性を損なうことなく、成形品の低圧縮永久歪性を向上させられる。
フッ素樹脂(B1)は、テトラフルオロエチレン(TFE)単位(a)及びヘキサフルオロプロピレン(HFP)単位(b)のみからなる重合体であり、TFE単位(a)/HFP単位(b)が、モル比で80.0〜87.3/12.7〜20.0である共重合体である。上記の特定範囲の組成を有するフッ素樹脂(B1)を用いると、得られるNBR成形品の圧縮永久歪性を悪化させることなく非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性を付与することができる。
フッ素樹脂(B1)は、NBR成形品の圧縮永久歪性を悪化させない観点、機械物性を優れたものとする観点から、(a)/(b)が、モル比で82.0〜87.0/13.0〜18.0であることが好ましく、83.0〜86.5/13.5〜17.0であることがより好ましく、83.0〜86.0/14.0〜17.0であることが更に好ましい。(a)/(b)が大きすぎると、得られるNBR成形品の圧縮永久歪性が損なわれるおそれがある。(a)/(b)が小さすぎると、機械物性が低下する傾向がある。
フッ素樹脂(B2)は、TFE単位(a)、HFP単位(b)、並びに、TFE及びHFPと共重合可能な単量体に基づく重合単位(c)からなる共重合体であり、(a)/(b)が、モル比で80.0〜90.0/10.0〜20.0であり、(c)/{(a)+(b)}が、モル比で0.1〜10.0/90.0〜99.9である共重合体である(なお、{(a)+(b)}は、TFE単位(a)とHFP単位(b)との合計を意味する。)。(a)/(b)が、モル比で80.0〜90.0/10.0〜20.0であり、(c)/{(a)+(b)}が、モル比で0.1〜10.0/90.0〜99.9であることによって、得られるNBR成形品の圧縮永久歪性を悪化させることなく非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性を付与することができる。
フッ素樹脂(B2)は、圧縮永久歪をより小さくする観点、機械物性を優れたものとする観点から、(a)/(b)が、モル比で82.0〜88.0/12.0〜18.0であることが好ましい。
フッ素樹脂(B2)は、(c)/{(a)+(b)}が、モル比で0.3〜8.0/92.0〜99.7であることが好ましい。
TFE及びHFPと共重合可能な単量体は、上記と同じである。
フッ素樹脂(B2)において、TFE及びHFPと共重合可能な単量体に基づく重合単位(c)は、PAVE単位であることが好ましい。そして、フッ素樹脂(B2)は、TFE単位、HFP単位、及び、PAVE単位のみからなる共重合体であることがより好ましい。
フッ素樹脂(B1)及び(B2)は、融点が160℃以上であることが好ましく、180℃以上であることがより好ましく、200℃以上であることが更に好ましい。上限は特に限定されないが、例えば、300℃であってよい。
(NBR組成物)
本発明のNBR組成物は、NBR(A)/フッ素樹脂(B)が体積比(NBR(A)/フッ素樹脂(B))で60/40〜98/2であることが好ましい。フッ素樹脂(B)の割合が少なすぎると、得られるNBR成形品の非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性が充分でなくなるおそれがあり、NBR(A)の割合が少なすぎると、柔軟性が損なわれるおそれがある。NBR組成物から得られる成形品の柔軟性と、成形品の非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性との両方が良好な点から、体積比(A)/(B)は、65/35〜95/5であることがより好ましく、70/30〜90/10であることが更に好ましい。
本発明のNBR組成物は、NBR(A)/フッ素樹脂(B)が体積比(NBR(A)/フッ素樹脂(B))で60/40〜98/2であることが好ましい。フッ素樹脂(B)の割合が少なすぎると、得られるNBR成形品の非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性が充分でなくなるおそれがあり、NBR(A)の割合が少なすぎると、柔軟性が損なわれるおそれがある。NBR組成物から得られる成形品の柔軟性と、成形品の非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性との両方が良好な点から、体積比(A)/(B)は、65/35〜95/5であることがより好ましく、70/30〜90/10であることが更に好ましい。
本発明のNBR組成物は、フッ素樹脂(B)がアクリロニトリルブタジエンゴム(A)中に粒子状に分散しており、フッ素樹脂(B)の平均分散粒子径が3〜700nmであることが好ましい。
上記範囲の平均分散粒子径を有することによって、得られるNBR成形品の非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性がより優れる。フッ素樹脂(B)の平均分散粒子径が大きすぎると、非粘着性や低摩擦性が充分でなくなるおそれがあり、小さすぎると、混練時に分散粒子が再凝集し易くなり機械物性が損なわれるおそれがある。
フッ素樹脂(B)の平均分散粒子径は、5〜600nmであることがより好ましく、10〜500nmであることが更に好ましく、15〜400nmが特に好ましく、20〜300nmが更により好ましく、20〜200nmが殊更に好ましい。
フッ素樹脂(B)の平均分散粒子径は、少なくとも上記共凝析組成物を混練りすることにより得られた本発明のNBR組成物を、共焦点レーザー顕微鏡にて顕微鏡観察を行ったり、上記NBR組成物から作製されるプレスシートから超薄切片を切り出し、当該超薄切片を透過型電子顕微鏡(TEM)にて顕微鏡観察を行ったりして、得られた画像を光学解析装置にて二値化処理することにより求めることができる。
上記範囲の平均分散粒子径を有することによって、得られるNBR成形品の非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性がより優れる。フッ素樹脂(B)の平均分散粒子径が大きすぎると、非粘着性や低摩擦性が充分でなくなるおそれがあり、小さすぎると、混練時に分散粒子が再凝集し易くなり機械物性が損なわれるおそれがある。
フッ素樹脂(B)の平均分散粒子径は、5〜600nmであることがより好ましく、10〜500nmであることが更に好ましく、15〜400nmが特に好ましく、20〜300nmが更により好ましく、20〜200nmが殊更に好ましい。
フッ素樹脂(B)の平均分散粒子径は、少なくとも上記共凝析組成物を混練りすることにより得られた本発明のNBR組成物を、共焦点レーザー顕微鏡にて顕微鏡観察を行ったり、上記NBR組成物から作製されるプレスシートから超薄切片を切り出し、当該超薄切片を透過型電子顕微鏡(TEM)にて顕微鏡観察を行ったりして、得られた画像を光学解析装置にて二値化処理することにより求めることができる。
本発明のNBR組成物は、NBR(A)及びフッ素樹脂(B)、並びに、必要に応じて架橋剤、架橋促進剤、受酸剤等を含み、更に、相溶性向上のため、少なくとも1種の多官能化合物を含むものであってもよい。多官能化合物とは、1つの分子中に同一又は異なる構造の2つ以上の官能基を有する化合物である。多官能化合物とは、1つの分子中に同一又は異なる構造の2つ以上の官能基を有する化合物である。
多官能化合物が有する官能基としては、カルボニル基、カルボキシル基、ハロホルミル基、アミド基、オレフィン基、アミノ基、イソシアネート基、ヒドロキシ基、エポキシ基等、一般に反応性を有することが知られている官能基であれば任意に用いることができる。これらの官能基を有する化合物は、NBR(A)との親和性が高いだけではなく、フッ素樹脂(B)が持つ反応性を有することが知られている官能基とも反応しさらに相溶性が向上することが期待される。
本発明のNBR組成物は、更に、通常のゴム配合物に添加される副資材を含むものであってよい。
副資材としては、老化防止剤(例えば、ジフェニルアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体等)、加工助剤(例えば、ステアリン酸等)、充填剤(例えば、カーボンブラック、カオリンクレー、タルク、ケイソウ土等)、可塑剤、着色剤、安定剤、接着助剤、離型剤、導電性付与剤、熱伝導性付与剤、表面非粘着剤、柔軟性付与剤、耐熱性改善剤、難燃剤等の各種添加剤等が挙げられる。これらの副資材は、本発明の効果を損なわない範囲で使用すればよい。
本発明のNBR組成物は、カーボンブラックを含有することが好ましい。カーボンブラックを含有することによって、機械強度や耐摩耗性が優れる成形品が得られる。
本発明のNBR組成物はカーボンブラックを配合しても、上記非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性を維持することができる。
本発明のNBR組成物はカーボンブラックを配合しても、上記非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性を維持することができる。
カーボンブラックの含有量は、NBR(A)とフッ素樹脂(B)との合計100質量部に対し、1〜100質量部であることが好ましく、5〜80質量部であることがより好ましく、10〜60質量部であることが更に好ましい。
上記範囲の含有量であることによって、機械強度や耐摩耗性がより優れる。
上記範囲の含有量であることによって、機械強度や耐摩耗性がより優れる。
本発明のNBR成形品は、NBR(A)とフッ素樹脂(B)とを含む上記NBR組成物を架橋することにより得られるものである。本発明のNBR成形品は、上記NBR組成物を架橋して得られるものであれば限定されないが、後述する製造方法により得られるものであることが好ましい。
本発明のNBR成形品は、上記NBR組成物から得られるものであるため、優れた非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性を有し、更に柔軟性にも優れる。
本発明のNBR成形品は、優れた非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性を利用して、シール材、パッキン材、Oリング材等として有用である。
具体的には、つぎの成形品が例示できるが、これらに限定されるものではない。
シール材:
半導体製造装置、液晶パネル製造装置、プラズマパネル製造装置、プラズマアドレス液晶パネル、フィールドエミッションディスプレイパネル、太陽電池基板等の半導体関連分野では、O(角)−リング、パッキン、ガスケット、ダイアフラム、その他の各種シール材等があげられ、これらはCVD装置、ドライエッチング装置、ウェットエッチング装置、酸化拡散装置、スパッタリング装置、アッシング装置、洗浄装置、イオン注入装置、排気装置に用いることができる。具体的には、ゲートバルブのO−リング、クォーツウィンドウのO−リング、チャンバーのO−リング、ゲートのO−リング、ベルジャーのO−リング、カップリングのO−リング、ポンプのO−リング、ダイアフラム、半導体用ガス制御装置のO−リング、レジスト現像液、剥離液用のO−リング、その他の各種シール材として用いることができる。
半導体製造装置、液晶パネル製造装置、プラズマパネル製造装置、プラズマアドレス液晶パネル、フィールドエミッションディスプレイパネル、太陽電池基板等の半導体関連分野では、O(角)−リング、パッキン、ガスケット、ダイアフラム、その他の各種シール材等があげられ、これらはCVD装置、ドライエッチング装置、ウェットエッチング装置、酸化拡散装置、スパッタリング装置、アッシング装置、洗浄装置、イオン注入装置、排気装置に用いることができる。具体的には、ゲートバルブのO−リング、クォーツウィンドウのO−リング、チャンバーのO−リング、ゲートのO−リング、ベルジャーのO−リング、カップリングのO−リング、ポンプのO−リング、ダイアフラム、半導体用ガス制御装置のO−リング、レジスト現像液、剥離液用のO−リング、その他の各種シール材として用いることができる。
自動車分野では、エンジンならびに周辺装置に用いるガスケット、シャフトシール、バルブステムシール、各種シール材や、AT装置の各種シール材に用いることができる。燃料系統ならびに周辺装置に用いるシール材としては、O(角)−リング、パッキン、ダイアフラム等があげられる。具体的には、エンジンヘッドガスケット、メタルガスケット、オイルパンガスケット、クランクシャフトシール、カムシャフトシール、バルブステムシール、マニホールドパッキン、酸素センサー用シール、インジェクターO−リング、インジェクターパッキン、燃料ポンプO−リング、ダイアフラム、クランクシャフトシール、ギアボックスシール、パワーピストンパッキン、シリンダーライナーのシール、バルブステムのシール、自動変速機のフロントポンプシール、リアーアクスルピニオンシール、ユニバーサルジョイントのガスケット、スピードメーターのピニオンシール、フートブレーキのピストンカップ、トルク伝達のO−リング、オイルシール、排ガス再燃焼装置のシール、ベアリングシール、キャブレターのセンサー用ダイアフラム等として用いることができる。
航空機分野、ロケット分野及び船舶分野では、ダイアフラム、O(角)−リング、バルブ、パッキン、各種シール材等があげられ、これらは燃料系統に用いることができる。具体的には、航空機分野では、ジェットエンジンバルブステムシール、ガスケット及びO−リング、ローテーティングシャフトシール、油圧機器のガスケット、防火壁シール等に用いられ、船舶分野では、スクリューのプロペラシャフト船尾シール、ディーゼルエンジンの吸排気用バルブステムシール、バタフライバルブのバルブシール、バタフライ弁の軸シール等に用いられる。
化学プラント分野では、バルブ、パッキン、ダイアフラム、O(角)−リング、各種シール材等があげられ、これらは医薬、農薬、塗料、樹脂等化学品製造工程に用いることができる。具体的には、化学薬品用ポンプ、流動計、配管のシール、熱交換器のシール、硫酸製造装置のガラス冷却器パッキング、農薬散布機、農薬移送ポンプのシール、ガス配管のシール、メッキ液用シール、高温真空乾燥機のパッキン、製紙用ベルトのコロシール、燃料電池のシール、風洞のジョイントシール、ガスクロマトグラフィー、pHメーターのチューブ結合部のパッキン、分析機器、理化学機器のシール、ダイアフラム、弁部品等として用いることができる。
現像機等の写真分野、印刷機械等の印刷分野及び塗装設備等の塗装分野では、乾式複写機のシール、弁部品等として用いることができる。
また、上記分野の各種ロール及びベルトに用いることができる。
また、上記分野の各種ロール及びベルトに用いることができる。
食品プラント機器分野では、バルブ、パッキン、ダイアフラム、O(角)−リング、各種シール材等があげられ、食品製造工程に用いることができる。具体的には、プレート式熱交換器のシール、自動販売機の電磁弁シール等として用いることができる。
原子力プラント機器分野では、パッキン、O−リング、ダイアフラム、バルブ、各種シール材等があげられる。
一般工業分野では、パッキング、O−リング、ダイアフラム、バルブ、各種シール材等があげられる。具体的には、油圧、潤滑機械のシール、ベアリングシール、ドライクリーニング機器の窓、その他のシール、六フッ化ウランの濃縮装置のシール、サイクロトロンのシール(真空)バルブ、自動包装機のシール、空気中の亜硫酸ガス、塩素ガス分析用ポンプのダイアフラム(公害測定器)等に用いられる。
電気分野では、具体的には、新幹線の絶縁油キャップ、液封型トランスのベンチングシール等として用いられる。
燃料電池分野では、具体的には、燃料電池セルの電極間、電極とセパレーター間のシール材や水素・酸素・生成水配管のシール(パッキン)等として用いられる。
電子部品分野では、具体的には、放熱材原料、電磁波シールド材原料、コンピュータのハードディスクドライブのガスケット等に用いられる。
現場施工型の成形に用いることが可能なものとしては特に限定されず、例えばエンジンのオイルパンのガスケット、磁気記録装置用のガスケット、クリーンルーム用フィルターユニットのシーリング剤等があげられる。
また、磁気記録装置(ハードディスクドライブ)用のガスケット、半導体製造装置やウェハー等のデバイス保管庫等のシールリング材等のクリーン設備用シール材に特に好適に用いられる。
摺動部材:
自動車関連分野では、ピストンリング、シャフトシール、バルブステムシール、クランクシャフトシール、カムシャフトシール、オイルシール、トランスミッションシール等があげられる。
一般に、他材と接触して摺動を行う部位に用いられるNBR製品があげられる。
自動車関連分野では、ピストンリング、シャフトシール、バルブステムシール、クランクシャフトシール、カムシャフトシール、オイルシール、トランスミッションシール等があげられる。
一般に、他材と接触して摺動を行う部位に用いられるNBR製品があげられる。
非粘着性部材:
コンピュータ分野での、ハードディスククラッシュストッパー等があげられる。
OA分野での、定着ロール、ベルト等が上げられる。
コンピュータ分野での、ハードディスククラッシュストッパー等があげられる。
OA分野での、定着ロール、ベルト等が上げられる。
撥水撥油性を利用する分野:
自動車のワイパーブレード、屋外テントの引き布等があげられる。
自動車のワイパーブレード、屋外テントの引き布等があげられる。
医療分野:
注射器のガスケット等が挙げられる。
注射器のガスケット等が挙げられる。
つぎに本発明のNBR成形品の製造方法について説明する。本発明のNBR成形品の製造方法により製造されたNBR成形品は、より非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性に優れる。
NBR成形品は、(I)NBR(A)とフッ素樹脂(B)とを共凝析して共凝析組成物を得た後、上記NBR組成物を得る工程、及び、(II)NBR組成物を成形し、架橋して、架橋成形品を得る成形架橋工程を含む製造方法により得ることができる。
以下、各工程について説明する。
(I)工程
この工程は、NBR(A)とフッ素樹脂(B)とを共凝析して共凝析組成物を得た後、上記NBR組成物を得る工程である。
この工程は、NBR(A)とフッ素樹脂(B)とを共凝析して共凝析組成物を得た後、上記NBR組成物を得る工程である。
上記共凝析の方法としては、例えば、(i)NBR(A)の水性分散液と、フッ素樹脂(B)の水性分散液とを混合した後に凝析する方法、(ii)NBR(A)の粉末を、フッ素樹脂(B)に添加した後に凝析する方法、(iii)フッ素樹脂(B)の粉末を、NBR(A)の水性分散液に添加した後に凝析する方法が挙げられる。
上記共凝析の方法としては、特に各樹脂が均一に分散し易い点で、上記(i)の方法が好ましい。
上記(i)〜(iii)の凝析方法における凝析は、例えば、凝集剤を用いて行うことができる。このような凝集剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、硫酸アルミニウム、ミョウバン等のアルミニウム塩、硫酸カルシウム等のカルシウム塩、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム等のマグネシウム塩、塩化ナトリウムや塩化カリウム等の一価カチオン塩等の公知の凝集剤が挙げられる。凝集剤により凝析を行う際、凝集を促進させるために酸又はアルカリを添加してpHを調整してもよい。
NBRの架橋系によっては架橋剤が必要であるので、工程(I)は、NBR(A)とフッ素樹脂(B)とを共凝析して共凝析組成物を得た後、共凝析組成物と架橋剤(C)とを混練りすることによりNBR組成物を得る工程であることが好ましい。
共凝析組成物と架橋剤(C)との混練りは従来公知の方法により行うことができる。例えば、オープンロールを使用して共凝析組成物と架橋剤(C)とが充分に混練りされる程度の時間及び温度で混合すればよい。
フッ素樹脂(B)の平均分散粒子径を3〜700nmとする観点から、上記混練りは、フッ素樹脂の融点より50℃以上低い温度の条件で行うことが好ましい。
また、架橋剤(C)だけでなく、上記受酸剤、架橋促進剤、副資材等を混合してもよい。
フッ素樹脂(B)の平均分散粒子径を3〜700nmとする観点から、上記混練りは、フッ素樹脂の融点より50℃以上低い温度の条件で行うことが好ましい。
また、架橋剤(C)だけでなく、上記受酸剤、架橋促進剤、副資材等を混合してもよい。
(II)成形架橋工程
この工程は、工程(I)で得られたNBR組成物を成形し架橋して架橋成形品を製造する工程である。成形及び架橋の順序は限定されず、成形した後架橋してもよいし、架橋した後成形してもよいし、成形と架橋とを同時に行ってもよい。
この工程は、工程(I)で得られたNBR組成物を成形し架橋して架橋成形品を製造する工程である。成形及び架橋の順序は限定されず、成形した後架橋してもよいし、架橋した後成形してもよいし、成形と架橋とを同時に行ってもよい。
例えばホース、長尺板もの等の場合は押出成形した後架橋する方法が適切であり、異形の成形品の場合は、ブロック状の架橋物を得た後切削等の成形処理を施す方法も採れる。また、ピストンリングやオイルシール等の比較的単純な成形品の場合、金型等で成形と架橋を同時に並行して行うことも通常行われている方法である。
成形方法としては、例えば押出成形法、金型等による加圧成形法、インジェクション成形法等が例示できるが、これらに限定されるものではない。
架橋方法も、スチーム架橋法、加圧成形法、放射線架橋法、加熱により架橋反応が開始される通常の方法が採用できる。加工性の点から、加熱による架橋反応が好適である。
架橋を行う温度は、NBR(A)の架橋温度以上であり、フッ素樹脂(B)の融点以下の温度であることが好ましい。
架橋時間としては、例えば、1分間〜24時間であり、使用する架橋剤などの種類により適宜決定すればよい。
架橋時間としては、例えば、1分間〜24時間であり、使用する架橋剤などの種類により適宜決定すればよい。
NBR組成物の成形及び架橋の方法及び条件は、採用する成形及び架橋において公知の方法及び条件の範囲内でよい。
限定されない具体的な架橋条件としては、通常、150〜180℃の温度範囲、1分間〜24時間の架橋時間内で、使用する架橋剤等の種類により適宜決めればよい。
本発明の製造方法によれば、フッ素樹脂の特性、例えば非粘着性、耐熱性及び低摩擦性が格段に向上したNBR成形品を得ることができる。
しかも、表面領域以外では逆にNBRの特性が発揮でき、NBR成形品全体として、低圧縮永久歪性、非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性のいずれにもバランスよく優れたNBR成形品が得られる。さらに、得られるNBR成形品には、フッ素樹脂とNBRの明確な界面状態が存在しないので、表面のフッ素樹脂に富む領域が脱落や剥離することもなく、NBRの表面をフッ素樹脂の塗布や接着で改質した場合と比較して、耐久性に優れている。
しかも、表面領域以外では逆にNBRの特性が発揮でき、NBR成形品全体として、低圧縮永久歪性、非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性のいずれにもバランスよく優れたNBR成形品が得られる。さらに、得られるNBR成形品には、フッ素樹脂とNBRの明確な界面状態が存在しないので、表面のフッ素樹脂に富む領域が脱落や剥離することもなく、NBRの表面をフッ素樹脂の塗布や接着で改質した場合と比較して、耐久性に優れている。
つぎに本発明を実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
本明細書における各種の特性については、つぎの方法で測定した。
(1)フッ素樹脂の単量体組成
核磁気共鳴装置AC300(Bruker−Biospin社製)を用い、測定温度を(ポリマーの融点+50)℃として19F−NMR測定を行い求めた。
核磁気共鳴装置AC300(Bruker−Biospin社製)を用い、測定温度を(ポリマーの融点+50)℃として19F−NMR測定を行い求めた。
(2)フッ素樹脂の融点
示差走査熱量計RDC220(Seiko Instruments社製)を用い、ASTM D−4591に準拠して、昇温速度10℃/分にて熱測定を行い、一度融点ピークの吸熱終了温度+30℃になったら、降温速度−10℃/分で50℃まで降温させ、再度昇温速度10℃/分で吸熱終了温度+30℃まで昇温させ、得られた吸熱曲線のピークから融点を求めた。
示差走査熱量計RDC220(Seiko Instruments社製)を用い、ASTM D−4591に準拠して、昇温速度10℃/分にて熱測定を行い、一度融点ピークの吸熱終了温度+30℃になったら、降温速度−10℃/分で50℃まで降温させ、再度昇温速度10℃/分で吸熱終了温度+30℃まで昇温させ、得られた吸熱曲線のピークから融点を求めた。
(3)フッ素樹脂のメルトフローレート〔MFR〕
MFRは、ASTM D3307−01に準拠し、メルトインデクサー(東洋精機社製)を用いて、280℃、5kg荷重下で内径2mm、長さ8mmのノズルから10分間あたりに流出するポリマーの質量(g/10分)をMFRとした。
MFRは、ASTM D3307−01に準拠し、メルトインデクサー(東洋精機社製)を用いて、280℃、5kg荷重下で内径2mm、長さ8mmのノズルから10分間あたりに流出するポリマーの質量(g/10分)をMFRとした。
(4)フッ素樹脂の貯蔵弾性率(E’)
貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定により70℃で測定する値であり、アイティ−計測制御社製動的粘弾性装置DVA220で長さ30mm、巾5mm、厚み0.25mmのサンプルを引張モード、つかみ幅20mm、測定温度25℃から200℃、昇温速度2℃/min、周波数1Hzの条件で測定した。
貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定により70℃で測定する値であり、アイティ−計測制御社製動的粘弾性装置DVA220で長さ30mm、巾5mm、厚み0.25mmのサンプルを引張モード、つかみ幅20mm、測定温度25℃から200℃、昇温速度2℃/min、周波数1Hzの条件で測定した。
(5)フッ素樹脂の熱分解開始温度(1%質量減温度)
熱分解開始温度は、示差熱・熱重量測定装置〔TG−DTA〕を用いて加熱試験に供したフッ素樹脂の質量が1質量%減少する時の温度を熱分解開始温度とした。
熱分解開始温度は、示差熱・熱重量測定装置〔TG−DTA〕を用いて加熱試験に供したフッ素樹脂の質量が1質量%減少する時の温度を熱分解開始温度とした。
(6)動摩擦係数
(株)レスカ製フリクションプレーヤーFPR2000で、加重20g(Pinは、φ5mm材質SUJ2)、回転モード、回転数120rpm、回転半径10mmで測定を行い、回転後5分以上経過した後、安定した際の摩擦係数を読み取り、その数値を動摩擦係数とした。
(株)レスカ製フリクションプレーヤーFPR2000で、加重20g(Pinは、φ5mm材質SUJ2)、回転モード、回転数120rpm、回転半径10mmで測定を行い、回転後5分以上経過した後、安定した際の摩擦係数を読み取り、その数値を動摩擦係数とした。
(7)非粘着性(タック値)
(株)レスカ製タッキンク試験機(TAC−II)を用いて、表面温度を40℃にした成形シートに下記条件でコントロールされた測定プローブ(円柱型φ5.0mm、SUS304)を押付け、引き離す過程での粘着力を測定した。
・進入速度 120mm/min
・加圧力 500gf
・加圧時間 30s
・引き離し速度 600mm/min
(株)レスカ製タッキンク試験機(TAC−II)を用いて、表面温度を40℃にした成形シートに下記条件でコントロールされた測定プローブ(円柱型φ5.0mm、SUS304)を押付け、引き離す過程での粘着力を測定した。
・進入速度 120mm/min
・加圧力 500gf
・加圧時間 30s
・引き離し速度 600mm/min
(8)耐油性
JIS B2401 9.2.5に準じて、引張強さ変化率、伸び変化率、硬度変化率、体積変化率を測定した。
・使用油 IRM903
・油温 120℃
・浸漬時間 70時間
JIS B2401 9.2.5に準じて、引張強さ変化率、伸び変化率、硬度変化率、体積変化率を測定した。
・使用油 IRM903
・油温 120℃
・浸漬時間 70時間
(9)耐熱性
JIS B2401 9.2.3に準じて、引張強さ変化率、伸び変化率、硬度変化率を測定した。
・雰囲気温度 120℃
・時間 70時間
JIS B2401 9.2.3に準じて、引張強さ変化率、伸び変化率、硬度変化率を測定した。
・雰囲気温度 120℃
・時間 70時間
(10)引張強さ
JIS K6251に準じて測定した。
JIS K6251に準じて測定した。
(11)伸び
JIS K6251に準じて測定した。
JIS K6251に準じて測定した。
(12)硬度
JIS K6253に準じ、デュロメータ タイプAにて測定した(ピーク値)。
JIS K6253に準じ、デュロメータ タイプAにて測定した(ピーク値)。
(13)フッ素樹脂の平均分散粒子径
実施例、比較例で製造した架橋性組成物(NBR組成物)を用いて、熱プレス機により160℃、4MPaの条件下で圧縮成形し、厚さ2mmのシートを作製した。
作製したプレスシートを用いて、先端部分が1mm四方になるようトリミング用剃刀でトリミングを行い、その後、ウルトラミクロトーム((株)ライカ製ULTRACUT S)の試料ホルダーに固定、チャンバー内を液体窒素で−80℃まで冷却し、厚さ90nmの超薄切片を切り出した。
得られた超薄切片を20%エタノール溶液を付着させた白金リングにて回収し、銅製シートメッシュ(応研商事(株)製200A、φ3.0mm)に付着させた。
その後、透過型電子顕微鏡((株)日立製作所製H7100FA)を用いて、銅製シートメッシュに付着させた超薄切片の観察を行った。
顕微鏡観察により得られたネガフィルムをスキャナー(EPSON製GT−9400UF)にて電子画像化し、光学解析装置((株)ニレコ製LUZEX AP)を用いて電子像の二値化処理を行い、分散相の平均分散粒子径を求めた。
実施例、比較例で製造した架橋性組成物(NBR組成物)を用いて、熱プレス機により160℃、4MPaの条件下で圧縮成形し、厚さ2mmのシートを作製した。
作製したプレスシートを用いて、先端部分が1mm四方になるようトリミング用剃刀でトリミングを行い、その後、ウルトラミクロトーム((株)ライカ製ULTRACUT S)の試料ホルダーに固定、チャンバー内を液体窒素で−80℃まで冷却し、厚さ90nmの超薄切片を切り出した。
得られた超薄切片を20%エタノール溶液を付着させた白金リングにて回収し、銅製シートメッシュ(応研商事(株)製200A、φ3.0mm)に付着させた。
その後、透過型電子顕微鏡((株)日立製作所製H7100FA)を用いて、銅製シートメッシュに付着させた超薄切片の観察を行った。
顕微鏡観察により得られたネガフィルムをスキャナー(EPSON製GT−9400UF)にて電子画像化し、光学解析装置((株)ニレコ製LUZEX AP)を用いて電子像の二値化処理を行い、分散相の平均分散粒子径を求めた。
(14)アクリロニトリルブタジエンゴムの結合AN量
JIS K6384に準じて測定した。
JIS K6384に準じて測定した。
また、表及び明細書中の使用材料は、それぞれ次に示すものである。
酸化亜鉛:酸化亜鉛 2種、堺化学(株)製
ステアリン酸:アデカSA−400、アデカ(株)製
硫黄(微粉):#325、鶴見化学工業(株)製
アンテージRD(老化防止剤):川口化学工業(株)製
サンワックス171P:三洋化成工業(株)製
シーストS:東海カーボン(株)製
ニップシールVN3:東ソー・シリカ(株)製
TP−95:中産業(株)製
アクターR(加硫剤):川口化学工業(株)製
サンセラーCM−G(加硫促進剤):三新化学工業(株)製
サンセラーTT−G(加硫促進剤):三新化学工業(株)製
ステアリン酸:アデカSA−400、アデカ(株)製
硫黄(微粉):#325、鶴見化学工業(株)製
アンテージRD(老化防止剤):川口化学工業(株)製
サンワックス171P:三洋化成工業(株)製
シーストS:東海カーボン(株)製
ニップシールVN3:東ソー・シリカ(株)製
TP−95:中産業(株)製
アクターR(加硫剤):川口化学工業(株)製
サンセラーCM−G(加硫促進剤):三新化学工業(株)製
サンセラーTT−G(加硫促進剤):三新化学工業(株)製
アクリロニトリルブタジエンゴムエマルジョン(A1)
(商品名:Nipol 1562、結合AN量:33.5質量%、濃度41重量%のエマルジョン、日本ゼオン(株)製)
(商品名:Nipol 1562、結合AN量:33.5質量%、濃度41重量%のエマルジョン、日本ゼオン(株)製)
FEP水性ディスパージョン(B1)
(TFE/HFP共重合体、TFE/HFP=87.9/12.1(モル比)、固形分濃度21重量%、MFR31.7g/10min、融点215℃)
FEP水性ディスパージョン(B2)
(TFE/HFP共重合体、TFE/HFP=87.9/12.1(モル比)、固形分濃度5重量%、MFR31.7g/10min、融点215℃)
FEP水性ディスパージョン(B3)
(TFE/HFP共重合体、TFE/HFP=89.1/10.1(モル比)、固形分濃度22重量%、MFR5.7g/10min、融点245℃)
(TFE/HFP共重合体、TFE/HFP=87.9/12.1(モル比)、固形分濃度21重量%、MFR31.7g/10min、融点215℃)
FEP水性ディスパージョン(B2)
(TFE/HFP共重合体、TFE/HFP=87.9/12.1(モル比)、固形分濃度5重量%、MFR31.7g/10min、融点215℃)
FEP水性ディスパージョン(B3)
(TFE/HFP共重合体、TFE/HFP=89.1/10.1(モル比)、固形分濃度22重量%、MFR5.7g/10min、融点245℃)
実施例1−1
真空乳化装置(PVQ−5UN、みずほ工業(株)製)のホモミキサー(掻取り攪拌翼無し)内に、水2000ccと塩化マグネシウム10gをあらかじめ混合した溶液にFEP水性ディスパージョン(B1)とアクリロニトリルブタジエンゴムエマルジョン(A1)とを、固形分が体積比で85/15(アクリロニトリルブタジエンゴム/FEP)となるようにあらかじめ混合した溶液670gを投入し、4000rpmで3分間混合し、共凝析した。
共凝析後、固形分を取り出し、乾燥炉で60℃、120時間乾燥させた後、表1に示す所定の配合物をオープンロールにて、先に酸化亜鉛、ステアリン酸、硫黄、老化防止剤(アンテージRD)、ワックス(サンワックス171P)、カーボン(シーストS)、シリカ(ニップシールVN3)、オイル(TP−95)を混練(A練り)した後、加硫剤(アクターR)、加硫促進剤(サンセラーCM−G及びTT−G)を混練(B練り)して架橋性組成物(NBR組成物)とした。上述した方法でフッ素樹脂の平均分散粒子径を算出した結果、平均分散粒子径は110nmであった。
その後、成形金型内で成形し、160℃、10分間、40kg/cm2の加圧下で架橋して、架橋成形品を得た。
真空乳化装置(PVQ−5UN、みずほ工業(株)製)のホモミキサー(掻取り攪拌翼無し)内に、水2000ccと塩化マグネシウム10gをあらかじめ混合した溶液にFEP水性ディスパージョン(B1)とアクリロニトリルブタジエンゴムエマルジョン(A1)とを、固形分が体積比で85/15(アクリロニトリルブタジエンゴム/FEP)となるようにあらかじめ混合した溶液670gを投入し、4000rpmで3分間混合し、共凝析した。
共凝析後、固形分を取り出し、乾燥炉で60℃、120時間乾燥させた後、表1に示す所定の配合物をオープンロールにて、先に酸化亜鉛、ステアリン酸、硫黄、老化防止剤(アンテージRD)、ワックス(サンワックス171P)、カーボン(シーストS)、シリカ(ニップシールVN3)、オイル(TP−95)を混練(A練り)した後、加硫剤(アクターR)、加硫促進剤(サンセラーCM−G及びTT−G)を混練(B練り)して架橋性組成物(NBR組成物)とした。上述した方法でフッ素樹脂の平均分散粒子径を算出した結果、平均分散粒子径は110nmであった。
その後、成形金型内で成形し、160℃、10分間、40kg/cm2の加圧下で架橋して、架橋成形品を得た。
実施例1−2
表1に示す配合量としたこと以外は、実施例1−1と同様の方法で架橋性組成物及び架橋成形品を得た。
表1に示す配合量としたこと以外は、実施例1−1と同様の方法で架橋性組成物及び架橋成形品を得た。
実施例2−1及び2−2
固形分が体積比で75/25(アクリロニトリルブタジエンゴム/FEP)となるようにあらかじめ混合した溶液を用いたこと、表1に示す配合量としたこと以外は、実施例1−1と同様の方法で架橋性組成物及び架橋成形品を得た。
固形分が体積比で75/25(アクリロニトリルブタジエンゴム/FEP)となるようにあらかじめ混合した溶液を用いたこと、表1に示す配合量としたこと以外は、実施例1−1と同様の方法で架橋性組成物及び架橋成形品を得た。
実施例3−1及び3−2
FEP水性ディスパージョン(B1)の代わりに(B2)を用いたこと、表1に示す配合量としたこと以外は、実施例2−1と同様の方法で架橋性組成物及び架橋成形品を得た。
FEP水性ディスパージョン(B1)の代わりに(B2)を用いたこと、表1に示す配合量としたこと以外は、実施例2−1と同様の方法で架橋性組成物及び架橋成形品を得た。
実施例4−1及び4−2
FEP水性ディスパージョン(B1)の代わりに(B3)を用いたこと、表1に示す配合量としたこと以外は、実施例2−1と同様の方法で架橋性組成物及び架橋成形品を得た。
FEP水性ディスパージョン(B1)の代わりに(B3)を用いたこと、表1に示す配合量としたこと以外は、実施例2−1と同様の方法で架橋性組成物及び架橋成形品を得た。
比較例1−1、1−2及び1−3
実施例1−1において、混合溶液の代わりにアクリロニトリルブタジエンゴムエマルジョン(A1)のみの溶液670gを用いたことと、表1に示す配合量としたこと以外は実施例1−1と同様の方法で、固形分(固形分(A1’))を取り出し、架橋性組成物及び架橋成形品を得た。
実施例1−1において、混合溶液の代わりにアクリロニトリルブタジエンゴムエマルジョン(A1)のみの溶液670gを用いたことと、表1に示す配合量としたこと以外は実施例1−1と同様の方法で、固形分(固形分(A1’))を取り出し、架橋性組成物及び架橋成形品を得た。
比較例2−1及び2−2
比較例1−1で得られた固形分(A1’)と、実施例1−1において混合溶液の代わりにFEP水性ディスパージョン(B1)のみの溶液670gを用いて得られた固形分(B1’)をそれぞれ乾燥炉で60℃、120時間乾燥させた後、オープンロールにて固形分(A1’)/(B1’)の体積比85/15となる様に混練した後、表1に示す所定の配合物をオープンロールにて、先に酸化亜鉛、ステアリン酸、硫黄、老化防止剤(アンテージRD)、ワックス(サンワックス171P)、カーボン(シーストS)、シリカ(ニップシールVN3)、オイル(TP−95)を混練(A練り)した後、加硫剤(アクターR)、加硫促進剤(サンセラーCM−G及びTT−G)を混練(B練り)して架橋性組成物とした。その後、成形金型内で成形し、160℃、10分間、40kg/cm2の加圧下で架橋して、架橋性組成物及び架橋成形品を得た。
比較例1−1で得られた固形分(A1’)と、実施例1−1において混合溶液の代わりにFEP水性ディスパージョン(B1)のみの溶液670gを用いて得られた固形分(B1’)をそれぞれ乾燥炉で60℃、120時間乾燥させた後、オープンロールにて固形分(A1’)/(B1’)の体積比85/15となる様に混練した後、表1に示す所定の配合物をオープンロールにて、先に酸化亜鉛、ステアリン酸、硫黄、老化防止剤(アンテージRD)、ワックス(サンワックス171P)、カーボン(シーストS)、シリカ(ニップシールVN3)、オイル(TP−95)を混練(A練り)した後、加硫剤(アクターR)、加硫促進剤(サンセラーCM−G及びTT−G)を混練(B練り)して架橋性組成物とした。その後、成形金型内で成形し、160℃、10分間、40kg/cm2の加圧下で架橋して、架橋性組成物及び架橋成形品を得た。
比較例3−1及び3−2
オープンロールにて固形分(A1’)/(B1’)の体積比75/25となる様に混練したこと、表1に示す配合量としたこと以外は、実施例1−1と同様の方法で架橋性組成物及び架橋成形品を得た。
オープンロールにて固形分(A1’)/(B1’)の体積比75/25となる様に混練したこと、表1に示す配合量としたこと以外は、実施例1−1と同様の方法で架橋性組成物及び架橋成形品を得た。
非粘着性、耐油性、耐熱性、摩擦特性を評価した結果を表2に示す。
本発明のNBR組成物は、優れた非粘着性、耐油性、耐熱性及び低摩擦性を有するNBR成形品を製造することができるため、上記特性が要求される種々の用途に好適に利用可能である。特に、シール材、パッキン材、ガスケット、Oリング等の材料として好適である。
Claims (5)
- アクリロニトリルブタジエンゴム(A)とフッ素樹脂(B)とを含み、
フッ素樹脂(B)はパーハロポリマーであり、
アクリロニトリルブタジエンゴム(A)とフッ素樹脂(B)とを共凝析して得られた共凝析組成物からなり、
フッ素樹脂(B)は、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、及び、クロロトリフルオロエチレン/テトラフルオロエチレン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であり、融点が160℃以上である
ことを特徴とするアクリロニトリルブタジエンゴム組成物。 - フッ素樹脂(B)がアクリロニトリルブタジエンゴム(A)中に粒子状に分散しており、フッ素樹脂(B)の平均分散粒子径が3〜700nmである請求項1記載のアクリロニトリルブタジエンゴム組成物。
- アクリロニトリルブタジエンゴム(A)は、結合アクリロニトリル量が10質量%以上である請求項1又は2記載のアクリロニトリルブタジエンゴム組成物。
- 請求項1、2又は3記載のアクリロニトリルブタジエンゴム組成物を架橋して得られるアクリロニトリルブタジエンゴム成形品。
- (I)アクリロニトリルブタジエンゴム(A)とパーハロポリマーであるフッ素樹脂(B)とを共凝析して共凝析組成物を得た後、請求項1、2又は3記載のアクリロニトリルブタジエンゴム組成物を得る工程、及び、
(II)アクリロニトリルブタジエンゴム組成物を成形し、架橋する成形架橋工程、
を含むことを特徴とするアクリロニトリルブタジエンゴム成形品の製造方法。
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