JP5966802B2 - 車両の衝突判別装置 - Google Patents
車両の衝突判別装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5966802B2 JP5966802B2 JP2012206486A JP2012206486A JP5966802B2 JP 5966802 B2 JP5966802 B2 JP 5966802B2 JP 2012206486 A JP2012206486 A JP 2012206486A JP 2012206486 A JP2012206486 A JP 2012206486A JP 5966802 B2 JP5966802 B2 JP 5966802B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- collision
- deceleration
- vehicle
- pair
- decelerations
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Air Bags (AREA)
Description
なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
また、前記バンパリンフォースの左右両端部のそれぞれに設けられ、車両前後方向の減速度を端部減速度として検出する左右一対の端部センサーと、前記バンパリンフォースにおける前記一対のサイドメンバ間に設けられ、車両前後方向の減速度を中央減速度として検出する中央部センサーとを備える。
さらに、前記一対の端部センサー及び前記中央部センサーで検出された三種の減速度の大小関係に基づき、前記車両の衝突形態を判別する衝突形態判別手段を備える。
ここでいう「同等」とは、減速度の度合いが同じ程度であることを意味する。例えば、二つの減速度の差が所定値以下である場合や、二つの減速度の傾き(経時変化の勾配)の差が所定値以下である場合等に、同等度判定手段で「それらの二つの減速度は同等である」と判定される。
ここで、一対のサイドメンバとの結合部を基準としてバンパリンフォースの各部名称を定義し、それぞれを「左端部」,「中間部」,「右端部」と呼ぶ。「オフセット衝突」とは、バンパリンフォースに対する前面衝突のうち、衝突部位に中間部を含み、かつ、左端部及び右端部の何れか一方を含む衝突形態である。例えば、バンパリンフォースの中央から右半分の部分に対する車両や物体の衝突は、オフセット衝突である。
「スモールオーバーラップ衝突」とは、バンパリンフォースに対する前面衝突のうち、衝突部位に中間部を含まず、かつ、左端部及び右端部の何れか一方を含む衝突形態である。例えば、バンパリンフォースにおけるサイドメンバとの結合部よりも左右両端部側(外側)の部分への物体の衝突は、スモールオーバーラップ衝突である。一般に、スモールオーバーラップ衝突時の衝突面積は、オフセット衝突時の衝突面積よりも狭い面積である。
「全面衝突(フルラップ正面衝突)」とは、バンパリンフォースに対する前面衝突のうち、衝突部位に中間部,左端部及び右端部を含み、かつ、衝突面が車両前面に対してほぼ平行な衝突形態である。例えば、誤操作により車両が壁面に対して真正面から突進した場合の衝突や、直進路上での前方車両への追突などは、全面衝突である。
「斜め衝突」とは、バンパリンフォースに対する前面衝突のうち、衝突部位に中間部,左端部及び右端部を含み、かつ、衝突面が車両前面に対して傾斜した衝突形態である。例えば、車両右左折時における対向車両との正面衝突は、斜め衝突である。
「ポール衝突」とは、バンパリンフォースに対する前面衝突のうち、衝突部位に中間部を含み、左端部及び右端部を含まない衝突形態である。例えば、運転操作の過誤による電柱や車止めポールへの正面衝突は、ポール衝突である。
図1は、本実施形態の衝突判別装置が適用された車両10のドアを取り外した状態での側面図であり、図2はこの車両10のボディ構造を模式的に示す斜視図である。車両10の車室前方には、車両前後方向に沿って水平に延在するサイドメンバ7(フロントサイドメンバ)と、車幅方向に沿って水平に延在するバンパリンフォース8とが設けられる。
電子制御装置4は、車両10に搭載される各種コンポーネントを総合的に制御するものであり、例えばマイクロプロセッサやROM,RAM等を集積したLSIデバイスや組み込み電子デバイスとして構成される。電子制御装置4の信号入力側には、図3に示すように、左端部センサー1,中央部センサー2及び右端部センサー3が接続される。一方、電子制御装置4の信号出力側には、フロントエアバッグ11,カーテンエアバッグ12,サイドエアバッグ13,ニーエアバッグ14,及びシートベルトプリテンショナー15が接続される。
(1)全面衝突制御は、車両10が全面衝突したときに実施される制御である。全面衝突とは、衝突部位に左端部8a,中間部8b及び右端部8cの全てを含み、かつ、衝突面が車両前面に対してほぼ平行な衝突形態である。例えば、図4(a)に示すように、車体前面の全幅にわたる物体の衝突であって、車両進行方向に対して垂直面を持つ物体が車両10に衝突した場合や、直進路上で前方車両の急ブレーキによって追突したような場合は、全面衝突に分類される。
電子制御装置4は、上記の五種類の乗員保護制御を実施するための手段として、衝突形態判別部5及び制御部6を有する。これらの各要素は、電子回路(ハードウェア)によって実現してもよく、ソフトウェアとしてプログラミングされたものとしてもよいし、あるいはこれらの機能のうちの一部をハードウェアとして設け、他部をソフトウェアとしたものであってもよい。
電子制御装置4における衝突形態の判定条件をまとめて以下の表1に示す。表中の記号「≒」は、左辺及び右辺の減速度が同等であることを意味し、不等号は左辺及び右辺の減速度の大小関係を意味するものとする。なお、表1中には『D1>D2<D3』なる判定条件(すなわち、第一減速度D1が第二減速度D2よりも大きく、かつ、第三減速度D3が第二減速度D2よりも大きい場合)を追加してもよい。これは、車両10の左右両端部に対して同時にスモールオーバーラップ衝突が発生した場合に相当する。したがって、判定条件『D1>D2<D3』が成立したときに、左スモールオーバーラップ衝突と右スモールオーバーラップ衝突とが同時に発生したと判断し、これに応じた乗員保護装置11〜15を作動させてもよい。
図6は、電子制御装置4で実施される制御手順を例示するフローチャートである。このフローは、車両10の電子制御装置4への通電がなされている間は常に、所定周期で繰り返し実施される。
このように、車両10の衝突時の衝突形態は、第一減速度D1,第二減速度D2及び第三減速度D3の同等度と大小関係とに基づいて精度よく判別され、それぞれの衝突形態に最適な制御が実施されて、車両10の乗員保護性が向上する。
(1)上述の通り、本実施形態の車両の衝突判別装置では、バンパリンフォース8の左端部8a,中間部8b,右端部8cのそれぞれに対して、左端部センサー1,中央部センサー2,右端部センサー3が設けられ、それぞれの位置での減速度が第一減速度D1,第二減速度D2,第三減速度D3として検出される。また、電子制御装置4の衝突形態判別部5では、これらの端部減速度(すなわち、第一減速度D1,第三減速度D3)と中央減速度(すなわち、第二減速度D2)との大小関係に基づいて、車両10の衝突形態が判別される。
上記の判定条件により、図5(c)に示すように、バンパリンフォース8の中間部8bから端部にかけての部位が衝突部位となるオフセット衝突を精度よく判別することができる。このように、端部減速度の大小関係と中央減速度との大小関係とを併用することにより、オフセット衝突の判別精度を高めることができる。
上記の判定条件により、図5(d)に示すように、バンパリンフォース8の端部のみが衝突部位となるスモールオーバーラップ衝突を精度よく判別することができる。このように、端部減速度の大小関係と中央減速度との大小関係とを併用することにより、スモールオーバーラップ衝突の判別精度を高めることができる。
上述した実施形態に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
2 中央部センサー
3 右端部センサー(端部センサー)
4 電子制御装置
5 衝突形態判別部(衝突形態判別手段)
5a 同等度判定部(同等度判定手段)
5b 大小関係判定部(大小関係判定手段)
5c 最終判定部
6 制御部(制御手段)
7 サイドメンバ(フロントサイドメンバ)
8 バンパリンフォース
10 車両
11 フロントエアバッグ(乗員保護装置)
12 カーテンエアバッグ(乗員保護装置)
13 サイドエアバッグ(乗員保護装置)
14 ニーエアバッグ(乗員保護装置)
15 シートベルトプリテンショナー(乗員保護装置)
Claims (7)
- 左右一対のサイドメンバの前端部に接続され、両端が前記サイドメンバよりも車幅方向外側に延在するバンパリンフォースと、
前記バンパリンフォースの左右両端部のそれぞれに設けられ、車両前後方向の減速度を端部減速度として検出する左右一対の端部センサーと、
前記バンパリンフォースにおける前記一対のサイドメンバ間に設けられ、車両前後方向の減速度を中央減速度として検出する中央部センサーと、
前記一対の端部センサー及び前記中央部センサーで検出された三種の減速度の大小関係に基づき、前記車両の衝突形態を判別する衝突形態判別手段とを備え、
前記衝突形態判別手段が、
前記一対の端部減速度の各々と前記中央減速度とが同等であるか否かを判定する同等度判定手段と、
前記一対の端部減速度及び前記中央減速度の大小関係を判定する大小関係判定手段と、を有する
ことを特徴とする、車両の衝突判別装置。 - 前記衝突形態判別手段が、
前記一対の端部減速度のうち小さい一方が前記中央減速度と同等ではなく、かつ、前記一対の端部減速度のうち大きい他方が前記中央減速度と同等である場合に、他方側に片寄った車両前面の衝突であるオフセット衝突が発生したと判断する
ことを特徴とする、請求項1記載の車両の衝突判別装置。 - 前記衝突形態判別手段が、
前記一対の端部減速度のうち小さい一方が前記中央減速度と同等であり、かつ、前記一対の端部減速度のうち大きい他方が前記中央減速度と同等でない場合に、他方側の最端部に片寄った車両前面の衝突であるスモールオーバーラップ衝突が発生したと判断する
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の車両の衝突判別装置。 - 前記衝突形態判別手段が、
前記一対の端部減速度の各々と前記中央減速度とが同等である場合に、車両前面の全体に対する衝突である全面衝突が発生したと判断する
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の車両の衝突判別装置。 - 前記衝突形態判別手段が、
前記一対の端部減速度の各々と前記中央減速度とが同等ではなく、かつ、前記中央減速度が前記一対の端部減速度のうち小さい一方よりも大きく、かつ、前記中央減速度が前記一対の端部減速度のうち大きい他方よりも小さい場合に、他方側に傾斜した車両前面の全体に対する衝突である斜め衝突が発生したと判断する
ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の車両の衝突判別装置。 - 前記衝突形態判別手段が、
前記中央減速度が前記一対の端部減速度の何れよりも大きい場合に、車両前面の中間部に対する衝突であるポール衝突が発生したと判断する
ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の車両の衝突判別装置。 - 前記衝突形態判別手段で判別された前記車両の衝突形態に応じて、前記車両に搭載された乗員保護装置の作動状態を制御する制御手段を備えた
ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の車両の衝突判別装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012206486A JP5966802B2 (ja) | 2012-09-20 | 2012-09-20 | 車両の衝突判別装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012206486A JP5966802B2 (ja) | 2012-09-20 | 2012-09-20 | 車両の衝突判別装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014061731A JP2014061731A (ja) | 2014-04-10 |
JP5966802B2 true JP5966802B2 (ja) | 2016-08-10 |
Family
ID=50617426
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012206486A Expired - Fee Related JP5966802B2 (ja) | 2012-09-20 | 2012-09-20 | 車両の衝突判別装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5966802B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102227219B1 (ko) * | 2014-10-24 | 2021-03-12 | 현대모비스 주식회사 | 에어백 전개를 위한 스몰 오버랩 충돌 판단 방법 |
KR102272076B1 (ko) * | 2014-10-24 | 2021-07-02 | 현대모비스 주식회사 | 스몰 오버랩 충돌에 따른 에어백 전개 방법 |
JP6439598B2 (ja) * | 2015-06-10 | 2018-12-19 | 株式会社デンソー | 車両用衝突判定装置 |
JP6708194B2 (ja) * | 2016-11-24 | 2020-06-10 | 株式会社Soken | 衝突検知装置 |
WO2018097041A1 (ja) * | 2016-11-24 | 2018-05-31 | 株式会社Soken | 衝突検知装置 |
JP6669152B2 (ja) * | 2017-11-21 | 2020-03-18 | マツダ株式会社 | 衝突検出装置 |
CN114872656B (zh) * | 2022-04-29 | 2023-09-05 | 东风汽车集团股份有限公司 | 车辆乘员安全保护系统及控制方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3885757B2 (ja) * | 1999-02-09 | 2007-02-28 | トヨタ自動車株式会社 | 乗員保護装置の起動制御装置 |
JP3693053B2 (ja) * | 2003-01-07 | 2005-09-07 | 日産自動車株式会社 | 車両衝突状態検出装置 |
JP2005147991A (ja) * | 2003-11-19 | 2005-06-09 | Honda Motor Co Ltd | 車両用衝突検出センサ |
JP5011934B2 (ja) * | 2006-03-29 | 2012-08-29 | 株式会社デンソー | 衝突検知手段 |
-
2012
- 2012-09-20 JP JP2012206486A patent/JP5966802B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014061731A (ja) | 2014-04-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5966802B2 (ja) | 車両の衝突判別装置 | |
US6438475B1 (en) | Crash detection system | |
JP4200004B2 (ja) | 自動車における拘束手段のドライブ装置 | |
US9399441B2 (en) | Shape adaptive passenger airbag | |
JP6333283B2 (ja) | 多領域の強化された識別を用いて作動可能な拘束装置を制御する方法および装置 | |
JP6332410B2 (ja) | 衝突を検知するためのシステム及び方法 | |
JP4918503B2 (ja) | 横方向速度を用いた側面衝突の妥当性 | |
JP6107839B2 (ja) | 車両用乗員保護装置 | |
US10023149B2 (en) | Vehicle occupant protection device | |
JP3912163B2 (ja) | 車両の衝突対策システム | |
US20140379222A1 (en) | Method and device for analyzing a collision of a vehicle | |
JP2006088755A (ja) | 衝突物判別装置、保護装置 | |
KR100749172B1 (ko) | 탑승자 보호 장치용 활성화 제어 장치 | |
JP2008514496A (ja) | 乗員保護手段の駆動制御方法および乗員保護手段の駆動制御装置 | |
JP4131403B2 (ja) | 衝突判定装置 | |
JP6089588B2 (ja) | 車両の衝突判別装置 | |
KR102272076B1 (ko) | 스몰 오버랩 충돌에 따른 에어백 전개 방법 | |
CN107878388A (zh) | 车辆的乘员保护装置 | |
JP6265181B2 (ja) | 車両用エアバッグ制御システム | |
JP2009101837A (ja) | 乗員保護制御装置 | |
JP2008528377A (ja) | セーフティシステム | |
JP2021024564A (ja) | 作動可能な保護デバイスを制御する、改善された区別の方法及び装置 | |
JP2009073207A (ja) | エアバッグ制御装置及び乗員保護システム | |
JP2008080979A (ja) | 乗員保護制御装置の制御方法 | |
JP2019027833A (ja) | 衝突検知装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150424 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160212 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160308 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160408 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160607 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160620 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5966802 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |