JP2014061731A - 車両の衝突判別装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の衝突判別装置に関し、簡素な構成で衝突形態の判別精度を向上させる。
【解決手段】左右一対のサイドメンバ7の前端部にバンパリンフォース8を接続し、その両端をサイドメンバ7よりも車幅方向外側に延在させる。バンパリンフォース8の左右両端部8a,8cのそれぞれに、車両前後方向の減速度を端部減速度として検出する左右一対の端部センサー1,3を設ける。また、バンパリンフォース8における一対のサイドメンバ7間に、車両前後方向の減速度を中央減速度として検出する中央部センサー2を設ける。さらに、一対の端部センサー1,3及び中央部センサー2で検出された三種の減速度の大小関係に基づき、車両10の衝突形態を判別する衝突形態判別手段を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両衝突時の衝突形態を判別する車両の衝突判別装置に関する。
従来、エアバッグ装置やシートベルトプリテンショナー等の乗員保護装置が搭載された車両において、車両前面衝突時の衝突形態を判別したうえで各種乗員保護装置を適切に作動させる技術が開発されている。すなわち、衝突形態に応じて乗員保護装置の種類や作動タイミング等を制御するものである。車両の代表的な前面衝突形態としては、例えばフルラップ正面衝突やオフセット衝突等が挙げられる。
フルラップ正面衝突は、例えば、誤操作により車両が壁面に対して真正面から突進した場合や、直進路上で前方車両に追突したような場合に想定される衝突形態である。このフルラップ正面衝突時には、車体前端における車幅方向の全体に対して衝撃力が作用することから、車体前端が広範囲に変形する可能性がある反面、車両前後方向の変形量が比較的小さくなりやすい。
一方、オフセット衝突は、例えば、前方車両と自車両とが車幅方向にずれた状態で追突した場合や、対向車がセンターラインを越境してきた場合に想定される衝突形態である。このオフセット衝突時では、車体前端における車幅方向の左右いずれか一方側に片寄った範囲に対して衝撃力が作用することから、変形範囲は狭いものの車両前後方向の変形量が比較的大きくなりやすい。
このように、車両衝突時の車体の変形量や衝撃力,衝撃範囲等は、衝突形態によって相違する。したがって、衝突形態に応じて乗員保護装置の種類や作動タイミング等を制御することで、乗員保護性を向上させることが可能となる。
例えば特許文献1には、車両衝突時に作動対象とするエアバッグを衝突形態に応じて選択的に切り替え、エアバッグの展開タイミングを変化させる技術が示されている。この技術では、車両前端部の構造体に貼り付けられたワイヤーの張力に基づいて衝突形態が判別される。これにより、正確な衝突形態を容易に判定することができるとされている。
特許第3693053号公報
ところで、車両の前面衝突形態の一つであるオフセット衝突の中でも、車体前面の車幅方向左右の端部側により片寄った衝突範囲(衝突面積)の狭いオフセット衝突は「スモールオーバーラップ衝突」と呼ばれ、通常のオフセット衝突と区別されている。スモールオーバーラップ衝突は、例えば、車体前面におけるサイドメンバより車幅方向外側の範囲が衝突した場合などの衝突形態であり、車両に回転運動が生じるリスクがより高いという特徴がある。そのため、オフセット衝突とスモールオーバーラップ衝突とでは、車両や乗員の挙動に違いが生じ、作動させる乗員保護装置の種類や作動タイミング等も変わってくる。したがって、オフセット衝突とスモールオーバーラップ衝突のように類似の衝突形態であっても、より詳細かつ正確に衝突形態を判別して、衝突形態に合った乗員拘束を実施することが乗員の安全性を確保する上で重要である。
しかしながら、上記のような特許文献1の技術では、衝突形態を左右のサイドメンバ間に設けたワイヤーの張力に基づいて判別しているため、例えば、車両前面のサイドメンバより外側の部位が衝突されるようなスモールオーバーラップ衝突に対しては、衝突形態を正確に判別することができないと考えられる。また、ワイヤーが断線した場合には衝突形態の判別が事実上不可能となる。特に、ワイヤーが取り付けられる車両前端部の構造体は、衝撃力が直接的に作用する部位であり、損傷を受けやすく断線しやすいと考えられる。このように従来の技術では、衝突形態の判別精度の点で改善の余地があった。もちろん、単純にセンサーの設置箇所数を増加すれば、衝突形態の判定精度を向上させることは簡単であるが、コストの面で現実的ではない。
本件の目的の一つは、上記のような課題に鑑み創案されたもので、簡素な構成で衝突形態の判別精度を向上させることのできる車両の衝突判別装置を提供することである。
なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
(1)ここで開示する車両の衝突判別装置は、左右一対のサイドメンバの前端部に接続され、両端が前記サイドメンバよりも車幅方向外側に延在するバンパリンフォースを備える。
また、前記バンパリンフォースの左右両端部のそれぞれに設けられ、車両前後方向の減速度を端部減速度として検出する左右一対の端部センサーと、前記バンパリンフォースにおける前記一対のサイドメンバ間に設けられ、車両前後方向の減速度を中央減速度として検出する中央部センサーとを備える。
さらに、前記一対の端部センサー及び前記中央部センサーで検出された三種の減速度の大小関係に基づき、前記車両の衝突形態を判別する衝突形態判別手段を備える。
衝突形態判別手段で判別される車両の衝突形態には、少なくともバンパリンフォースに対する衝突位置によって分類された複数の形態が含まれる。車両の衝突形態は、例えばバンパリンフォースの全体に対する衝突であるのか、それとも一部分に対する衝突であるのか、といった基準に則って分類可能である。あるいは、バンパリンフォースの右側に対する衝突であるのか、左側に対する衝突であるのか、あるいは中央に対する衝突であるのか、といった基準に則って分類可能である。
(2)また、前記衝突形態判別手段が、前記一対の端部減速度の各々と前記中央減速度とが同等であるか否かを判定する同等度判定手段と、前記一対の端部減速度及び前記中央減速度の大小関係を判定する大小関係判定手段と、を有することが好ましい。
ここでいう「同等」とは、減速度の度合いが同じ程度であることを意味する。例えば、二つの減速度の差が所定値以下である場合や、二つの減速度の傾き(経時変化の勾配)の差が所定値以下である場合等に、同等度判定手段で「それらの二つの減速度は同等である」と判定される。
(3)また、前記衝突形態判別手段が、前記一対の端部減速度のうち小さい一方が前記中央減速度と同等ではなく、かつ、前記一対の端部減速度のうち大きい他方が前記中央減速度と同等である場合に、他方側に片寄った車両前面の衝突であるオフセット衝突が発生したと判断することが好ましい。
ここで、一対のサイドメンバとの結合部を基準としてバンパリンフォースの各部名称を定義し、それぞれを「左端部」,「中間部」,「右端部」と呼ぶ。「オフセット衝突」とは、バンパリンフォースに対する前面衝突のうち、衝突部位に中間部を含み、かつ、左端部及び右端部の何れか一方を含む衝突形態である。例えば、バンパリンフォースの中央から右半分の部分に対する車両や物体の衝突は、オフセット衝突である。
(4)また、前記衝突形態判別手段が、前記一対の端部減速度のうち小さい一方が前記中央減速度と同等であり、かつ、前記一対の端部減速度のうち大きい他方が前記中央減速度と同等でない場合に、他方側の最端部に片寄った車両前面の衝突であるスモールオーバーラップ衝突が発生したと判断することが好ましい。
「スモールオーバーラップ衝突」とは、バンパリンフォースに対する前面衝突のうち、衝突部位に中間部を含まず、かつ、左端部及び右端部の何れか一方を含む衝突形態である。例えば、バンパリンフォースにおけるサイドメンバとの結合部よりも左右両端部側(外側)の部分への物体の衝突は、スモールオーバーラップ衝突である。一般に、スモールオーバーラップ衝突時の衝突面積は、オフセット衝突時の衝突面積よりも狭い面積である。
(5)また、前記衝突形態判別手段が、前記一対の端部減速度の各々と前記中央減速度とが同等である場合に、車両前面の全体に対する衝突である全面衝突が発生したと判断することが好ましい。
「全面衝突(フルラップ正面衝突)」とは、バンパリンフォースに対する前面衝突のうち、衝突部位に中間部,左端部及び右端部を含み、かつ、衝突面が車両前面に対してほぼ平行な衝突形態である。例えば、誤操作により車両が壁面に対して真正面から突進した場合の衝突や、直進路上での前方車両への追突などは、全面衝突である。
(6)また、前記衝突形態判別手段が、前記一対の端部減速度の各々と前記中央減速度とが同等ではなく、かつ、前記中央減速度が前記一対の端部減速度のうち小さい一方よりも大きく、かつ、前記中央減速度が前記一対の端部減速度のうち大きい他方よりも小さい場合に、他方側に傾斜した車両前面の全体に対する衝突である斜め衝突が発生したと判断することが好ましい。
「斜め衝突」とは、バンパリンフォースに対する前面衝突のうち、衝突部位に中間部,左端部及び右端部を含み、かつ、衝突面が車両前面に対して傾斜した衝突形態である。例えば、車両右左折時における対向車両との正面衝突は、斜め衝突である。
(7)また、前記衝突形態判別手段が、前記中央減速度が前記一対の端部減速度の何れよりも大きい場合に、車両前面の中間部に対する衝突であるポール衝突が発生したと判断することが好ましい。
「ポール衝突」とは、バンパリンフォースに対する前面衝突のうち、衝突部位に中間部を含み、左端部及び右端部を含まない衝突形態である。例えば、運転操作の過誤による電柱や車止めポールへの正面衝突は、ポール衝突である。
(8)また、前記衝突形態判別手段で判別された前記車両の衝突形態に応じて、前記車両に搭載された乗員保護装置の作動状態を制御する制御手段を備えることが好ましい。
開示の車両の衝突判別装置によれば、三種の減速度の大小関係を用いることで、複数の衝突形態を精度よく切り分けて判別することができる。これにより、簡素な構成でそれぞれの衝突形態に見合った適切な乗員保護制御を実施することができる。
一実施形態の衝突判別装置が適用された車両の全体構成を説明するための側面図である。 図1の車両の前端部のボディ構造を例示する斜視図である。 本衝突判別装置の構成を例示するブロック図である。 車両の衝突形態を説明するための模式図であり、(a)は全面衝突、(b)は斜め衝突、(c)はオフセット衝突、(d)はスモールオーバーラップ衝突、(e)はポール衝突をそれぞれ示す。 車両衝突時におけるバンパリンフォースの状態と本衝突判別装置での衝突形態の判別手法とを説明するための模式図及びグラフであり、(a)は全面衝突時、(b)は斜め衝突時、(c)はオフセット衝突時、(d)はスモールオーバーラップ衝突時、(e)はポール衝突時のそれぞれに対応する。 本衝突判別装置での衝突形態の判別手順を例示するフローチャートである。
図面を参照して車両の衝突判別装置について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができるとともに、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。
[1.装置構成]
図1は、本実施形態の衝突判別装置が適用された車両10のドアを取り外した状態での側面図であり、図2はこの車両10のボディ構造を模式的に示す斜視図である。車両10の車室前方には、車両前後方向に沿って水平に延在するサイドメンバ7(フロントサイドメンバ)と、車幅方向に沿って水平に延在するバンパリンフォース8とが設けられる。
サイドメンバ7は、車幅方向に間隔を空けて左側と右側とのそれぞれに一本ずつ設けられる。これらのサイドメンバ7は、例えば左右前輪のホイールハウスに近接してやや内側を通るように配置される。以下、左右それぞれのサイドメンバ7を区別して説明する場合には、左側を左サイドメンバ7aと呼び、右側を右サイドメンバ7bと呼ぶ。
バンパリンフォース8は、左右一対のサイドメンバ7の前端部に接続された骨格部材である。図2に示すように、バンパリンフォース8の左端部は左サイドメンバ7aよりも車幅方向外側(左側)まで延びており、右端部は右サイドメンバ7bよりも車幅方向外側(右側)まで延びている。なお、バンパリンフォース8の前面には一般的に緩衝材が設けられ、例えば軽度の接触による衝撃が緩衝材で吸収される。
ここで、バンパリンフォース8と左サイドメンバ7aとが接続される部位のことを結合部Aと呼び、バンパリンフォース8と右サイドメンバ7bとが接続される部位のことを結合部Bと呼ぶ。また、バンパリンフォース8の各部位を結合部A,結合部Bで区分して、結合部Aよりも左側の部位を左端部8aと呼び、結合部A,B間の部位を中間部8bと呼び、結合部Bよりも右側の部位を右端部8cと呼ぶ。本実施形態では、車両上面視におけるサイドメンバ7の中心線とバンパリンフォース8との交点を基準として、左端部8a,中間部8b及び右端部8cの境界が設定されるものとする。
図2に示すように、バンパリンフォース8の左端部8a,中間部8b,右端部8cのそれぞれには、左端部センサー1(端部センサーの一つ),中央部センサー2,右端部センサー3(端部センサーの一つ)が設けられる。これらは、それぞれのセンサーが設けられた位置での前後方向の減速度(加速度)を検出する加速度センサーである。例えば、車両10の衝突時には、衝撃力の強さに対応する減速度が各々のセンサー1〜3で検出される。
左端部センサー1は、バンパリンフォース8の左端部8aのうち、車幅方向の外側(左端)に設けられ、右端部センサー3も右端部8cのうち、車幅方向の外側(右端)に設けられる。一方、中央部センサー2の位置は、中間部8bの中央(車幅方向中心)に設けられる。これらの各センサー1〜3で検出された減速度の情報は、後述する電子制御装置4に伝達される。
以下、左端部センサー1で検出された減速度のことを第一減速度D1と呼ぶ。同様に、中央部センサー2及び右端部センサー3で検出された減速度のことをそれぞれ、第二減速度D2,第三減速度D3と呼ぶ。第二減速度D2は、バンパリンフォース8の中間部8bに作用する中央減速度であり、第一減速度D1及び第三減速度D3はそれぞれ、バンパリンフォース8の左端部8a,右端部8cに作用する端部減速度である。なお、これらの減速度D1,D2,D3の符号は、車両後方へ向かう方向(つまり、減速方向)を正とする。
図1に示すように、車両10の車室内には、複数の乗員保護装置11〜15が設けられる。例えば、車両10の運転席及び助手席の前方には、乗員の前方に展開するフロントエアバッグ11が設けられ、車室内の側面上部には、ドア及びガラス面に沿って展開するカーテンエアバッグ12が設けられる。また、運転席及び助手席の内部には乗員の側方に展開するサイドエアバッグ13が内蔵され、それぞれの座席前方には乗員の膝にかかる衝撃を吸収するニーエアバッグ14が収納される。さらに、車両10のシートベルトについて、シートベルトに張力を付与することによって乗員の移動を抑制するシートベルトプリテンショナー15が設けられる。これらの乗員保護装置11〜15の動作は、電子制御装置4で制御される。
フロントエアバッグ11,カーテンエアバッグ12,サイドエアバッグ13及びニーエアバッグ14は、図示しないインフレーターからガスの供給を受けて膨張し、所定位置に展開される。インフレーターの動作は、電子制御装置4で制御される。
[2.電子制御装置]
電子制御装置4は、車両10に搭載される各種コンポーネントを総合的に制御するものであり、例えばマイクロプロセッサやROM,RAM等を集積したLSIデバイスや組み込み電子デバイスとして構成される。電子制御装置4の信号入力側には、図3に示すように、左端部センサー1,中央部センサー2及び右端部センサー3が接続される。一方、電子制御装置4の信号出力側には、フロントエアバッグ11,カーテンエアバッグ12,サイドエアバッグ13,ニーエアバッグ14,及びシートベルトプリテンショナー15が接続される。
電子制御装置4は、車両10に作用した衝撃の度合いに応じて衝突形態を判別し、その判別された衝突形態に応じた乗員保護制御を実施する。本実施形態では、全面衝突制御,斜め衝突制御,オフセット衝突制御,スモールオーバーラップ衝突制御及びポール衝突制御の五種類の乗員保護制御について説明する。これらの衝突形態の各々は、バンパリンフォース8に対して物体が衝突したときの前方衝突形態の一つである。
[2−1.制御内容]
(1)全面衝突制御は、車両10が全面衝突したときに実施される制御である。全面衝突とは、衝突部位に左端部8a,中間部8b及び右端部8cの全てを含み、かつ、衝突面が車両前面に対してほぼ平行な衝突形態である。例えば、図4(a)に示すように、車体前面の全幅にわたる物体の衝突であって、車両進行方向に対して垂直面を持つ物体が車両10に衝突した場合や、直進路上で前方車両の急ブレーキによって追突したような場合は、全面衝突に分類される。
全面衝突制御では、衝撃力が作用した直後の慣性により、乗員が車両前方へと急激に移動する可能性が生じるため、運転席及び助手席の両方のフロントエアバッグ11が展開されるとともに、ニーエアバッグ14及びシートベルトプリテンショナー15が駆動される。例えば、運転席及び助手席の双方のフロントエアバッグ11の展開時間が所定の基準時間Tとなるように、インフレーターの作動タイミング及びガス発生量が制御される。また、運転席及び助手席の両方についてニーエアバッグ14が展開し、シートベルトの張力が迅速に増大するように、ニーエアバッグ14及びシートベルトプリテンショナー15が駆動される。
(2)斜め衝突制御は、車両10が斜め衝突したときに実施される制御である。斜め衝突とは、衝突部位に左端部8a,中間部8b及び右端部8cの全てを含み、かつ、衝突面が車両前面に対して傾斜した衝突形態である。例えば、図4(b)に示すように、車体前面の全幅にわたる物体の衝突であって、車両進行方向に対して傾斜した面を持つ物体が車両10に衝突した場合や、車両右左折時に対向車両と正面衝突したような場合は、斜め衝突に分類される。
斜め衝突制御では、衝撃力が作用した直後の慣性により乗員が車両前方へと急激に移動する可能性が生じるため、全面衝突制御と同様に、運転席及び助手席の双方のフロントエアバッグ11が所定の基準時間Tで展開するように制御される。一方、衝突面の傾斜によって運転席側に衝撃力が作用するタイミングと助手席側に衝撃力が作用するタイミングとが若干相違する可能性が生じる。そこで、例えば、運転席及び助手席のうち、衝突面により近い一方について、ニーエアバッグ14の展開が早まり、シートベルトの張力が迅速に増大するように、衝突面に近い一方のニーエアバッグ14及びシートベルトプリテンショナー15が早期に駆動するよう制御される。以下、衝撃力が作用した方向を区別する際には、それぞれの斜め衝突のことを「右斜め衝突」,「左斜め衝突」等と呼ぶ。
(3)オフセット衝突制御は、車両10がオフセット衝突したときに実施される制御である。オフセット衝突とは、衝突部位に中間部8b近傍を含み、かつ、左端部8a及び右端部8cの何れか一方を含む衝突形態である。つまり、左端部8a及び右端部8cの何れか他方には、物体が接触していない衝突形態である。例えば、図4(c)に示すように、バンパリンフォース8のうち右半分の部分全体に対する車両や物体の衝突は、オフセット衝突に分類される。
オフセット衝突制御では、車体の左右何れか一方に片寄った衝撃力が入力されるので、運転席側に衝撃力が作用するタイミングと助手席側に衝撃力が作用するタイミングとが相違する。そのため、オフセット衝突制御では、運転席側と助手席側とでエアバッグ等の乗員保護装置の作動タイミングを相違させることが有効である。
例えば、運転席及び助手席のうち、衝突面により近い一方について、フロントエアバッグ11及びニーエアバッグ14の展開が早まり、かつシートベルトの張力が迅速に増大するように、衝突面に近い一方のフロントエアバッグ11,ニーエアバッグ14,シートベルトプリテンショナー15が早期に駆動されるように制御される。また、オフセット衝突では、その衝撃力の片寄りに応じたモーメントが車体に発生する。このような車体運動に伴って、乗員が車両前方だけでなく車幅方向へと移動する可能性が生じる。そこで、状況に応じて、運転席及び助手席のうち、衝突面が存在する一側についてサイドエアバッグ13を展開するように制御してもよい。以下、衝撃力の片寄り方向を区別する際には、それぞれのオフセット衝突のことを「右オフセット衝突」,「左オフセット衝突」等と呼ぶ。
(4)スモールオーバーラップ衝突制御は、車両10がスモールオーバーラップ衝突したときに実施される制御である。スモールオーバーラップ衝突とは、衝突部位に中間部8bを含まず、かつ、左端部8a及び右端部8cの何れか一方を含む衝突形態である。本実施形態では、車両前面のサイドメンバ7a、7bより車幅方向外側の一方の部位が衝突した場合の形態を指す。つまり、図4(d)に示すように、左端部8a及び右端部8cの何れか一方のみが物体に接触するような衝突形態である。スモールオーバーラップ衝突時の衝突面積は、オフセット衝突時の衝突面積よりも狭い面積である。
スモールオーバーラップ衝突制御では、左右一対のサイドメンバ7のうちの何れか一方に片寄った衝撃力が入力され、その片寄りに応じたモーメントが車体に発生する。一般に、スモールオーバーラップ衝突時に発生するモーメントは、オフセット衝突時に発生するモーメントよりも大きい。このような車体運動に伴って、スモールオーバーラップ衝突では、オフセット衝突時よりも乗員が車幅方向へと移動する可能性がより大きくなる。そこで、例えば、スモールオーバーラップ衝突制御では、オフセット衝突制御に加えて、運転席及び助手席のうち、衝突面が存在する一側についてのカーテンエアバッグ12及びサイドエアバッグ13を展開するように制御される。以下、衝撃力の片寄り方向を区別する際には、それぞれのスモールオーバーラップ衝突のことを「右スモールオーバーラップ衝突」,「左スモールオーバーラップ衝突」等と呼ぶ。
(5)ポール衝突制御は、車両10がポール衝突したときに実施される制御である。ポール衝突とは、衝突部位に中間部8bを含み、左端部8a及び右端部8cを含まない衝突形態である。例えば、図4(e)に示すように、運転操作の過誤による電柱や車止めポールへの正面衝突は、ポール衝突に分類される。
ポール衝突制御では、車体の中央に対して集中的に衝撃力が作用し、車室に伝達される衝撃力が他の衝突形態よりも増大する可能性がある。そこで、例えば、ポール衝突制御では、運転席及び助手席の両方のフロントエアバッグ11が所定の基準時間Tで展開し、かつ、展開完了時の内圧が他の制御時よりも高圧となるように、インフレーターの供給圧力が制御される。また、運転席及び助手席の両方についてのニーエアバッグ14の駆動が早まり、シートベルトの張力が迅速に増大するように、ニーエアバッグ14及びシートベルトプリテンショナー15が全面衝突時よりも早期に駆動される。
[2−2.制御手段]
電子制御装置4は、上記の五種類の乗員保護制御を実施するための手段として、衝突形態判別部5及び制御部6を有する。これらの各要素は、電子回路(ハードウェア)によって実現してもよく、ソフトウェアとしてプログラミングされたものとしてもよいし、あるいはこれらの機能のうちの一部をハードウェアとして設け、他部をソフトウェアとしたものであってもよい。
衝突形態判別部5(衝突形態判別手段)は、左端部センサー1,中央部センサー2及び右端部センサー3の各々で検出された第一減速度D1,第二減速度D2,第三減速度D3の情報に基づき、車両10の衝突形態を判別するものである。この衝突形態判別部5には、図3に示すように、同等度判定部5a,大小関係判定部5b及び最終判定部5cが設けられる。
同等度判定部5a(同等度判定手段)は、バンパリンフォース8における減速度のばらつきであって、第二減速度D2を基準とした車幅方向の減速度のばらつきを判定するものである。すなわち、同等度判定部5aは、第一減速度D1及び第三減速度D3のそれぞれが第二減速度D2と同等の減速度であるか否かを判定する。ここでいう「同等」とは、減速度の度合いが同じ程度であることを意味する。
具体的な判定式を以下に例示する。式1,3,5は、第一減速度D1と第二減速度D2とが同等であるか否かを判定するための判定式であり、式2,4,6は、第二減速度D2と第三減速度D3とが同等であるか否かを判定するための判定式である。なお、式中のD1(t),D2(t),D3(t)はそれぞれ、時刻tにおける第一減速度D1,第二減速度D2,第三減速度D3を表す。
式1,2は、時刻tにおける二つの減速度の差の絶対値が所定値DTH0以下であるときに、それらの二つの減速度が同等であると判別するための不等式である。式3,4は、時刻tにおける二つの減速度の傾きの差の絶対値が所定勾配ΔDTH1以下であるときに、それらの二つの減速度が同等であると判別するための不等式である。
式5,6は、二つの減速度のそれぞれを二乗したものの差の平方根が所定値DTH2以下であるときに、それらの二つの減速度が同等であると判定するための不等式である。同等度判定部5aは、これらのような不等式が成立するか否かを以て、減速度の度合いが同等であるか否かを判定する。ここでの判定結果は、最終判定部5cに伝達される。
Figure 2014061731
大小関係判定部5b(大小関係判定手段)は、バンパリンフォース8に作用した各所の減速度の大小関係であって、第二減速度D2を基準とした第一減速度D1及び第三減速度D3の大小関係を判定するものである。すなわち、大小関係判定部5bは、第一減速度D1が第二減速度D2よりも大きいか小さいかを判定するとともに、第三減速度D3が第二減速度D2よりも大きいか小さいかを判定する。ここでいう「大小関係」とは、ある時刻tにおける減速度の大小のみならず、時々刻々と変化する減速度の大局的な変動を踏まえたうえでの大小関係をも含む。
具体的な判定式を以下に例示する。式7,9,11は、第一減速度D1が第二減速度D2よりも大きいか否かを判定するための判定式であり、式8,10,12は、第三減速度D3が第二減速度D2よりも大きいか否かを判定するための判定式である。
式7,8は、単純に時刻tにおける減速度の大小を比較するための不等式である。また、式9,10は、時刻tにおける減速度の傾きの大小を比較するための不等式であり、式11,12は、所定期間Kにおける減速度の累計値の大小を比較するための不等式である。大小関係判定部5bは、これらのような不等式が成立するか否かを以て、第二減速度D2に対する第一減速度D1及び第三減速度D3のそれぞれの大小関係を判定する。これらの判定式中の時刻t,所定期間Kは、例えば車両10の衝突が検知された時刻を基準として、フロントエアバッグ11,カーテンエアバッグ12,サイドエアバッグ13等の展開にかかる時間や衝突の大きさ等に応じて設定される。ここでの判定結果は、最終判定部5cに伝達される。
Figure 2014061731
最終判定部5cは、同等度判定部5aで判定された同等度と、大小関係判定部で判定された大小関係とに基づき、車両10の衝突形態が五種類の衝突形態のうちの何れであるのかを判別するものである。ここでの判定結果は、制御部6に伝達される。
図5(a)に示すように、第一減速度D1が第二減速度D2と同等であり、かつ、第三減速度D3が第二減速度D2と同等であるとき、最終判定部5cは全面衝突が発生したと判断する。これは例えば、バンパリンフォース8の全体に対してほぼ均等な衝撃力が作用したような状況に相当する。
図5(b)に示すように、第一減速度D1が第二減速度D2と同等ではなく、かつ、第三減速度D3が第二減速度D2と同等でないとき、最終判定部5cは斜め衝突が発生したと判断する。斜め衝突には、車体右側の変形量が車体左側の変形量よりも大きい右斜め衝突と、車体左側の変形量が車体右側の変形量よりも大きい左斜め衝突とが存在する。これらは、第二減速度D2と第一減速度D1との大小関係、あるいは、第二減速度D2と第三減速度D3との大小関係から判別可能である。
例えば、第二減速度D2よりも第一減速度D1が小さいとき(あるいは、第二減速度D2よりも第三減速度D3が大きいとき)に、最終判定部5cは右斜め衝突が発生したと判断する。一方、第二減速度D2よりも第一減速度D1が大きいとき(あるいは、第二減速度D2よりも第三減速度D3が小さいとき)に、最終判定部5cは左斜め衝突が発生したと判断する。
図5(c)に示すように、第二減速度D2と第三減速度D3とが同等であり、かつ、第一減速度D1が第二減速度D2よりも小さいとき、最終判定部5cは右オフセット衝突が発生したと判断する。一方、第二減速度D2と第一減速度D1とが同等であり、かつ、第三減速度D3が第二減速度D2よりも小さいとき、最終判定部5cは左オフセット衝突が発生したと判断する。つまり、二つの同等な減速度が他の減速度よりも大きいとき、同等な減速度が検出された二つの部位に対して衝撃力が作用したものと判断される。
図5(d)に示すように、第二減速度D2と第一減速度D1とが同等であり、かつ、第三減速度D3が第二減速度D2よりも大きいとき、最終判定部5cは右スモールオーバーラップ衝突が発生したと判断する。反対に、第二減速度D2と第三減速度D3とが同等であり、かつ、第一減速度D1が第二減速度D2よりも大きいとき、最終判定部5cは左スモールオーバーラップ衝突が発生したと判断する。つまり、二つの同等な減速度が他の減速度よりも小さいとき、他の減速度が検出された部位に対して衝撃力が作用したものと判断される。
図5(e)に示すように、第一減速度D1が第二減速度D2よりも小さく、かつ、第三減速度D3が第二減速度D2よりも小さいとき、つまり、第二減速度D2が他の減速度と比較して最も大きいとき、最終判定部5cはポール衝突が発生したと判断する。
制御部6(制御手段)は、最終判定部5cが判別した衝突形態に応じて、車両10の乗員保護装置11〜15の作動状態を制御するものである。図5(a)に示すように、衝突形態の判別結果が全面衝突であるとき、制御部6は全面衝突制御を実施する。全面衝突制御では、例えば、運転席及び助手席の両方のフロントエアバッグ11が駆動されるとともに、左右のニーエアバッグ14及びシートベルトプリテンショナー15が駆動される。
図5(b)に示すように、斜め衝突が発生したと判断されたとき、制御部6は斜め衝突制御を実施する。このとき、例えば、衝突形態の判別結果が左斜め衝突であれば、左側のニーエアバッグ14及びシートベルトプリテンショナー15が早期に駆動され、右側のニーエアバッグ14及びシートベルトプリテンショナー15が全面衝突時と同様に駆動される。一方、衝突形態の判定結果が右斜め衝突であれば、右側のニーエアバッグ14及びシートベルトプリテンショナー15が早期に駆動される。なお、何れの場合においても、運転席及び助手席の両方のフロントエアバッグ11は、全面衝突時と同様に作動する。
図5(c)に示すように、右オフセット衝突が発生したと判断されたとき、制御部6は右側のオフセット衝突に対応するオフセット衝突制御を実施する。この場合、例えば、右側のフロントエアバッグ11とともに右側のニーエアバッグ14及びシートベルトプリテンショナー15が早期に駆動され、左側のフロントエアバッグ11,ニーエアバッグ14及びシートベルトプリテンショナー15が全面衝突時と同様に駆動される。一方、左オフセット衝突が発生したと判断されたときには、制御部6が左側のオフセット衝突に対応するオフセット衝突制御を実施する。この場合、左右の乗員保護装置11〜15を駆動する優先順序が右オフセット衝突時の逆となる。
図5(d)に示すように、右スモールオーバーラップ衝突が発生したと判断されたとき、制御部6は右側のスモールオーバーラップ衝突に対応するスモールオーバーラップ衝突制御を実施する。例えば、右側のフロントエアバッグ11,ニーエアバッグ14及びシートベルトプリテンショナー15を早期に駆動するだけでなく、右側のサイドエアバッグ13及び右側のカーテンエアバッグ12も駆動される。なお、左側のフロントエアバッグ11,ニーエアバッグ14及びシートベルトプリテンショナー15は、オフセット衝突時と同様に駆動される。一方、左スモールオーバーラップ衝突が発生したと判断されたときには、制御部6が左側のスモールオーバーラップ衝突に対応するスモールオーバーラップ衝突制御を実施する。この場合、左右の乗員保護装置11〜15を駆動する優先順序が右スモールオーバーラップ衝突時の逆となる。
図5(e)に示すように、ポール衝突が発生したと判断されたとき、制御部6はポール衝突制御を実施する。ポール衝突制御では、例えば、二つのフロントエアバッグ11が所定の基準時間Tで展開し、かつ、展開完了時の内圧が他の制御時よりも高圧となるように、インフレーターの供給圧力が制御される。また、車両10の左右両方のニーエアバッグ14及びシートベルトプリテンショナー15が早期に駆動される。
[2−3.衝突形態の判定条件]
電子制御装置4における衝突形態の判定条件をまとめて以下の表1に示す。表中の記号「≒」は、左辺及び右辺の減速度が同等であることを意味し、不等号は左辺及び右辺の減速度の大小関係を意味するものとする。なお、表1中には『D1>D2<D3』なる判定条件(すなわち、第一減速度D1が第二減速度D2よりも大きく、かつ、第三減速度D3が第二減速度D2よりも大きい場合)を追加してもよい。これは、車両10の左右両端部に対して同時にスモールオーバーラップ衝突が発生した場合に相当する。したがって、判定条件『D1>D2<D3』が成立したときに、左スモールオーバーラップ衝突と右スモールオーバーラップ衝突とが同時に発生したと判断し、これに応じた乗員保護装置11〜15を作動させてもよい。
Figure 2014061731
[3.フローチャート]
図6は、電子制御装置4で実施される制御手順を例示するフローチャートである。このフローは、車両10の電子制御装置4への通電がなされている間は常に、所定周期で繰り返し実施される。
ステップA10では、衝突形態の判定に用いられる第一減速度D1,第二減速度D2及び第三減速度D3の情報が、左端部センサー1,中央部センサー2及び右端部センサー3のそれぞれから電子制御装置4に読み込まれる。ステップA20では、前ステップで読み込まれた各減速度に基づき、車両10が前方衝突したか否かが判定される。ここでは、例えば少なくとも三つの減速度D1,D2,D3のうちの何れかが所定の衝突減速度D0以上であるときに、車両10が前方衝突したものと判断されて、ステップA30に進む。一方、全ての減速度D1,D2,D3が衝突減速度D0未満であれば、そのままこのフローを終了する。この場合、次回以降の演算周期では制御が再びステップA10から実施され、車両10の前方衝突が検出されるまで、三つの減速度D1,D2,D3の読み込みと判定とが繰り返される。
ステップA30では、同等度判定部5aにおいて、第一減速度D1と第二減速度D2とが同等であるか否かが判定される。ここで、第一減速度D1と第二減速度D2とが同等であると判定された場合にはステップA40に進む。一方、この条件が不成立の場合にはステップA90に進む。
ステップA40では、同等度判定部5aにおいて、第三減速度D3と第二減速度D2とが同等であるか否かが判定される。ここで、第三減速度D3と第二減速度D2とが同等であると判定された場合にはステップA50に進む。この場合、車両10が全面衝突したものと判断され、制御部6において全面衝突制御が実施される。これにより、全面衝突に最適な乗員保護装置11〜15が作動する。一方、ステップA40の条件が不成立の場合にはステップA60に進む。
ステップA60では、大小関係判定部5bにおいて、第二減速度D2及び第三減速度D3の大小関係が判定される。ここで、第三減速度D3が第二減速度D2よりも小さい場合にはステップA70に進み、第三減速度D3が第二減速度D2よりも大きい場合にはステップA80に進む。
ステップA70では、車両10が左オフセット衝突したものと判断され、制御部6において左側のオフセット衝突に対応するオフセット衝突制御が実施される。これにより、左オフセット衝突に最適な乗員保護装置11〜15が作動する。また、ステップA80では、車両10が右スモールオーバーラップ衝突したものと判断され、制御部6において右側のスモールオーバーラップ衝突に対応するスモールオーバーラップ衝突制御が実施される。この場合、右スモールオーバーラップ衝突に最適な乗員保護装置11〜15が作動する。
ステップA30からステップA90に進んだ場合、ステップA90ではステップA40と同様に、第三減速度D3と第二減速度D2とが同等であるか否かが判定される。ただし、ステップA90では第一減速度D1と第二減速度D2とが同等ではない。ここで、第三減速度D3と第二減速度D2とが同等であると判定された場合にはステップA100に進む。一方、ステップA90の条件が不成立の場合にはステップA130に進む。
ステップA100では、大小関係判定部5bにおいて、第一減速度D1及び第二減速度D2の大小関係が判定される。ここで、第一減速度D1が第二減速度D2よりも小さい場合にはステップA110に進み、第一減速度D1が第二減速度D2よりも大きい場合にはステップA120に進む。
ステップA110では、車両10が右オフセット衝突したものと判断され、制御部6において右側のオフセット衝突に対応するオフセット衝突制御が実施される。これにより、右オフセット衝突に最適な乗員保護装置11〜15が作動する。また、ステップA120では、車両10が左スモールオーバーラップ衝突したものと判断され、制御部6において左側のスモールオーバーラップ衝突に対応するスモールオーバーラップ衝突制御が実施される。この場合、左スモールオーバーラップ衝突に最適な乗員保護装置11〜15が作動する。
ステップA130では、ステップA60と同様に、大小関係判定部5bにおいて、第二減速度D2及び第三減速度D3の大小関係が判定される。ここで、第三減速度D3が第二減速度D2よりも小さい場合にはステップA140に進み、第三減速度D3が第二減速度D2よりも大きい場合にはステップA170に進む。
ステップA140では、ステップA100と同様に、大小関係判定部5bにおいて、第一減速度D1及び第二減速度D2の大小関係が判定される。ここで、第一減速度D1が第二減速度D2よりも小さい場合にはステップA150に進み、第一減速度D1が第二減速度D2よりも大きい場合にはステップA160に進む。
ステップA150では、車両10がポール衝突したものと判断されて、制御部6においてポール衝突制御が実施される。また、ステップA160,A170のそれぞれのステップでは、車両10が左斜め衝突,右斜め衝突したものと判断されて、制御部6において左右それぞれの斜め衝突に対応する斜め衝突制御が実施される。
このように、車両10の衝突時の衝突形態は、第一減速度D1,第二減速度D2及び第三減速度D3の同等度と大小関係とに基づいて精度よく判別され、それぞれの衝突形態に最適な制御が実施されて、車両10の乗員保護性が向上する。
[4.作用,効果]
(1)上述の通り、本実施形態の車両の衝突判別装置では、バンパリンフォース8の左端部8a,中間部8b,右端部8cのそれぞれに対して、左端部センサー1,中央部センサー2,右端部センサー3が設けられ、それぞれの位置での減速度が第一減速度D1,第二減速度D2,第三減速度D3として検出される。また、電子制御装置4の衝突形態判別部5では、これらの端部減速度(すなわち、第一減速度D1,第三減速度D3)と中央減速度(すなわち、第二減速度D2)との大小関係に基づいて、車両10の衝突形態が判別される。
このように、三種の減速度D1,D2,D3の大小関係を把握し、これらを用いて衝突形態を判別することで、図4(a)〜(e)に示すような複数の衝突形態を精度よく判別することができる。したがって、簡素な構成でそれぞれの衝突形態に見合った適切な乗員保護装置11〜15を最適なタイミングで作動させることができ、乗員保護性を向上させることができる。
(2)また、衝突形態判別部5には、一対の端部減速度及び中央減速度の大小関係を判定する大小関係判定部5bだけでなく、端部減速度と中央減速度とが同等であるか否かを判定する同等度判定部5aが設けられる。この同等度判定部5aでは、中央減速度(第二減速度D2)を基準とした車幅方向の減速度のばらつき(言い換えると、減速度の類似度であって、車幅方向の減速度の分布傾向)が高精度に把握される。このように、端部減速度と中央減速度とが同等であるか否かを判定する手段を設けることで、車両10の衝突形態の判別精度を向上させることができる。
例えば、同等度判定部5aが設けられなければ、図5(b)に示す斜め衝突時の減速度分布と、図5(c)に示すオフセット衝突時の減速度分布とを判別することが困難となる。同様に、図5(c)に示すオフセット衝突時の減速度分布と、図5(d)に示すスモールオーバーラップ衝突時の減速度分布との判別も難しい。これに対し、本実施形態の車両の衝突判別装置では、中央減速度(第二減速度D2)を基準とした端部減速度の同等度を演算することで、これらの衝突状態を正確に切り分けることが可能となり、衝突形態の判別精度を向上させることができる。
(3)特に、上記の車両の衝突判別装置では、表1に示すように、一対の端部減速度(第一減速度D1,第三減速度D3)のうち小さい一方が中央減速度(第二減速度D2)と同等ではなく、かつ、一対の端部減速度のうち大きい他方が中央減速度と同等である場合に、他方側に片寄ったオフセット衝突が発生したと判断される。
上記の判定条件により、図5(c)に示すように、バンパリンフォース8の中間部8bから端部にかけての部位が衝突部位となるオフセット衝突を精度よく判別することができる。このように、端部減速度の大小関係と中央減速度との大小関係とを併用することにより、オフセット衝突の判別精度を高めることができる。
(4)また、上記の車両の衝突判別装置では、表1に示すように、一対の端部減速度(第一減速度D1,第三減速度D3)のうち小さい一方が中央減速度(第二減速度D2)と同等であり、かつ、一対の端部減速度のうち大きい他方が中央減速度と同等でない場合に、他方側の最端部に片寄ったスモールオーバーラップ衝突が発生したと判断される。
上記の判定条件により、図5(d)に示すように、バンパリンフォース8の端部のみが衝突部位となるスモールオーバーラップ衝突を精度よく判別することができる。このように、端部減速度の大小関係と中央減速度との大小関係とを併用することにより、スモールオーバーラップ衝突の判別精度を高めることができる。
(5)また、上記の車両の衝突判別装置では、表1に示すように、一対の端部減速度(第一減速度D1,第三減速度D3)の各々と中央減速度(第二減速度D2)とが同等である場合に、車両前面の全体に対する衝突である全面衝突が発生したと判断される。このように、三種の減速度が同等であることを以て全面衝突を判別することで、全面衝突の判別精度を向上させることができる。
(6)また、上記の車両の衝突判別装置では、表1に示すように、一対の端部減速度(第一減速度D1,第三減速度D3)の各々と中央減速度(第二減速度D2)とが同等ではなく、かつ、中央減速度が一対の端部減速度のうち小さい一方よりも大きく、かつ、中央減速度が前記一対の端部減速度のうち大きい他方よりも小さい場合に、他方側に傾斜した斜め衝突が発生したと判断される。
上記の判定条件により、図5(b)に示すように、バンパリンフォース8の左端部8a,中間部8b及び右端部8cの全てが衝突部位であって、かつ、衝突面が車両前面に対して傾斜している斜め衝突を精度よく判別することができる。このように、端部減速度の大小関係と中央減速度との大小関係とを併用することにより、斜め衝突の判別精度を向上させることができる。
(7)また、上記の車両の衝突判別装置では、表1に示すように、中央減速度(第二減速度D2)が一対の端部減速度(第一減速度D1,第三減速度D3)の何れよりも大きい場合に、ポール衝突が発生したと判断される。このように、端部減速度と中央減速度との大小関係に基づく判定により、ポール衝突の判別精度を高めることができる。
(8)また、上記の車両の衝突判別装置では、衝突形態判別部5で判別された衝突形態に応じて、制御部6で乗員保護装置11〜15の作動状態が制御される。上述の通り、上記の車両の衝突判別装置では、衝突形態の判定精度が向上しているため、乗員保護装置11〜15の制御が実際の車両10の状態に合致したものとなる。したがって、それぞれの衝突形態に対応する乗員保護装置11〜15を適切なタイミング、かつ、適切な作動量,制御量で作動させることができ、乗員保護性を向上させることができる。
[5.変形例]
上述した実施形態に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
例えば、上述の実施形態では三種類の減速度についての同等度と大小関係とに基づいて車両10の衝突形態を判別するものを例示したが、同等度の判定は衝突形態を判別するうえで必須の判定ではない。少なくとも、三種類の減速度の大小関係に基づいて、衝突形態を判定することが可能である。例えば、上記の表1中の判定条件に含まれる記号「≒」を等号「=」に置き換えて、純粋な大小関係のみで衝突形態を判定することができる。具体的な判定条件式は、左端部センサー1,中央部センサー2,右端部センサー3のそれぞれの検出精度や特性に応じて変更すればよい。
また、上述の実施形態では、衝突形態に応じて各種エアバッグ11〜14の展開時間や内圧等を制御するものを例示したが、それぞれの乗員保護制御での具体的な制御内容は上述の実施形態のものに限定されない。例えば、衝突形態に応じて各種エアバッグ11〜14の展開開始時刻,展開終了時刻,展開速度を制御してもよい。また、シートベルトプリテンショナー15の制御に関しては、ベルト張力の大きさを制御するだけでなく、張力を付与するタイミングや時間を制御してもよい。
また、上述の実施形態では、左端部センサー1,中央部センサー2及び右端部センサー3の三種類のセンサーを備えた車両の衝突判別装置を説明したが、センサーの個数はこれに限定されず、少なくとも三個以上であればよい。この場合、少なくとも左端部8a,中間部8b,右端部8cのそれぞれに一つ以上のセンサーを配置すればよい。
左端部センサー1は、バンパリンフォース8の左端部8aに設けられていればよく、すなわち、結合部Aよりも車幅方向左側の任意の位置に設けることができる。同様に、右端部センサー3は結合部Bよりも車幅方向右側の任意の位置に設けることができ、中央部センサー2は結合部A及び結合部B間の任意の位置に設けることができる。
これらのセンサー配置を左右対称とすれば、衝突形態の判定条件も対称的となり、演算構成を簡素化することができる。また、たとえこれらのセンサー配置が左右対称でなくても、例えば上記の表1中の判定条件に含まれる第一減速度D1,第二減速度D2,第三減速度D3のそれぞれに対して適切な係数を乗じることで、左右対称の場合と同様の判定,制御を実施することができる。
また、上述の実施形態に記載の式1〜式12は、それぞれ三種の減速度の同等度や大小関係を判定するための判定式の一例に過ぎない。したがって、少なくとも第二減速度D2を基準とした車幅方向の減速度のばらつきが判定されるものであれば、どのような判定式を用いて同等度を判定してもよい。また、少なくとも第二減速度D2を基準とした第一減速度D1及び第三減速度D3の大小関係が判定されるものであれば、どのような判定式を用いて大小関係を判定してもよい。
1 左端部センサー(端部センサー)
2 中央部センサー
3 右端部センサー(端部センサー)
4 電子制御装置
5 衝突形態判別部(衝突形態判別手段)
5a 同等度判定部(同等度判定手段)
5b 大小関係判定部(大小関係判定手段)
5c 最終判定部
6 制御部(制御手段)
7 サイドメンバ(フロントサイドメンバ)
8 バンパリンフォース
10 車両
11 フロントエアバッグ(乗員保護装置)
12 カーテンエアバッグ(乗員保護装置)
13 サイドエアバッグ(乗員保護装置)
14 ニーエアバッグ(乗員保護装置)
15 シートベルトプリテンショナー(乗員保護装置)

Claims (8)

  1. 左右一対のサイドメンバの前端部に接続され、両端が前記サイドメンバよりも車幅方向外側に延在するバンパリンフォースと、
    前記バンパリンフォースの左右両端部のそれぞれに設けられ、車両前後方向の減速度を端部減速度として検出する左右一対の端部センサーと、
    前記バンパリンフォースにおける前記一対のサイドメンバ間に設けられ、車両前後方向の減速度を中央減速度として検出する中央部センサーと、
    前記一対の端部センサー及び前記中央部センサーで検出された三種の減速度の大小関係に基づき、前記車両の衝突形態を判別する衝突形態判別手段と
    を備えたことを特徴とする、車両の衝突判別装置。
  2. 前記衝突形態判別手段が、
    前記一対の端部減速度の各々と前記中央減速度とが同等であるか否かを判定する同等度判定手段と、
    前記一対の端部減速度及び前記中央減速度の大小関係を判定する大小関係判定手段と、を有する
    ことを特徴とする、請求項1記載の車両の衝突判別装置。
  3. 前記衝突形態判別手段が、
    前記一対の端部減速度のうち小さい一方が前記中央減速度と同等ではなく、かつ、前記一対の端部減速度のうち大きい他方が前記中央減速度と同等である場合に、他方側に片寄った車両前面の衝突であるオフセット衝突が発生したと判断する
    ことを特徴とする、請求項2記載の車両の衝突判別装置。
  4. 前記衝突形態判別手段が、
    前記一対の端部減速度のうち小さい一方が前記中央減速度と同等であり、かつ、前記一対の端部減速度のうち大きい他方が前記中央減速度と同等でない場合に、他方側の最端部に片寄った車両前面の衝突であるスモールオーバーラップ衝突が発生したと判断する
    ことを特徴とする、請求項2又は3記載の車両の衝突判別装置。
  5. 前記衝突形態判別手段が、
    前記一対の端部減速度の各々と前記中央減速度とが同等である場合に、車両前面の全体に対する衝突である全面衝突が発生したと判断する
    ことを特徴とする、請求項2〜4の何れか1項に記載の車両の衝突判別装置。
  6. 前記衝突形態判別手段が、
    前記一対の端部減速度の各々と前記中央減速度とが同等ではなく、かつ、前記中央減速度が前記一対の端部減速度のうち小さい一方よりも大きく、かつ、前記中央減速度が前記一対の端部減速度のうち大きい他方よりも小さい場合に、他方側に傾斜した車両前面の全体に対する衝突である斜め衝突が発生したと判断する
    ことを特徴とする、請求項2〜5の何れか1項に記載の車両の衝突判別装置。
  7. 前記衝突形態判別手段が、
    前記中央減速度が前記一対の端部減速度の何れよりも大きい場合に、車両前面の中間部に対する衝突であるポール衝突が発生したと判断する
    ことを特徴とする、請求項2〜6の何れか1項に記載の車両の衝突判別装置。
  8. 前記衝突形態判別手段で判別された前記車両の衝突形態に応じて、前記車両に搭載された乗員保護装置の作動状態を制御する制御手段を備えた
    ことを特徴とする、請求項1〜7の何れか1項に記載の車両の衝突判別装置。
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