JP5966353B2 - 有機半導体トランジスタ - Google Patents

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Description

本発明は、有機半導体トランジスタに関するものである。
薄膜トランジスタは、液晶表示素子等の表示用スイッチング素子として幅広く用いられている。従来、薄膜トランジスタは、アモルファスや多結晶のシリコンを用いて作製されている。
一方、近年有機EL(Electro−Luminescence)素子等に代表される有機半導体の研究が盛んに行なわれている。それとともに有機物をシリコン材料に代えて軽量、柔軟性の特徴を生かして回路に組み込もうとする研究が報告されるようになってきた。
このような薄膜トランジスタに用いる有機物としては、低分子化合物又は高分子化合物が用いられる。低分子化合物としては、ペンタセン、テトラセン等のポリアセン化合物(例えば、特許文献1〜3参照。)、銅フタロシアニン等のフタロシアニン化合物(例えば、特許文献4、5参照。)が提案されている。
また、高分子化合物としては、セクシチオフェン等の芳香族オリゴマー(例えば、特許文献6参照)、ポリチオフェン、ポリチエニレンビニレン、ポリ(p−フェニレンビニレン)等の高分子化合物(例えば、特許文献7〜10及び非特許文献1参照。)が提案されている。
特開平5−55568号公報 特開平10−270712号公報 特開2001−94107号公報 特開平5−190877号公報 特開2000−174277号公報 特開平8−264805号公報 特開平8−228034号公報 特開平8−228035号公報 特開平10−125924号公報 特開平10−190001号公報
Appl.Phys.Lett., 73,108(1998)
本発明の課題は、電荷移動度の低下が抑制されつつ、大面積化が実現される有機半導体トランジスタを提供することにある。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
複数の電極と、
下記一般式(I)で示されるフルオレン化合物を1種含有する有機半導体層と、
を備える有機半導体トランジスタ。
〔一般式(I)中、Rは、炭素数1以上8以下のアルキル基を表す。R及びRは、各々独立に、炭素数1以上8以下のアルキル基、又は炭素数1以上8以下のアルコキシ基を表す。nは1以上3以下の整数を表す。〕
請求項2に係る発明は、
前記複数の電極が、ソース電極、ドレイン電極及びゲート電極であり、
更に絶縁層を備え、
前記ゲート電極は、前記ソース電極及びドレイン電極の双方から離間して設けられ、
前記有機半導体層は、前記ソース電極及びドレイン電極の双方に接して設けられ、
前記絶縁層は、前記有機半導体層と前記ゲート電極とに挟まれて設けられ、
かつ電界効果型である、請求項1に記載の有機半導体トランジスタ。
請求項3に係る発明は、
前記複数の電極が、ソース電極、ドレイン電極及びゲート電極であり、
前記ソース電極及びドレイン電極は、対向して設けられ、
前記ゲート電極は、前記ソース電極及びドレイン電極の双方から離間して設けられ、
前記有機半導体層は、前記ソース電極及びドレイン電極の双方に接して設けられ、
かつ静電誘導型である、請求項1に記載の有機半導体トランジスタ。
請求項1に係る発明によれば、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)を用いた有機半導体層を備える有機半導体トランジスタに比べ、電荷移動度の低下が抑制されつつ、大面積化が実現される有機半導体トランジスタが提供される。
請求項2に係る発明によれば、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)を用いた有機半導体層を備える有機半導体トランジスタに比べ、電荷移動度の低下が抑制されつつ、大面積化が実現される有機半導体トランジスタが提供される。
請求項3に係る発明によれば、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)を用いた有機半導体層を備える有機半導体トランジスタに比べ、電荷移動度の低下が抑制されつつ、大面積化が実現される有機半導体トランジスタが提供される。
本実施形態の有機半導体トランジスタの層構成の一例を示した概略構成図である。 他の実施形態の有機半導体トランジスタの層構成の一例を示した概略構成図である。 他の実施形態の有機半導体トランジスタの層構成の一例を示した概略構成図である。 他の実施形態の有機半導体トランジスタの層構成の一例を示した概略構成図である。
以下、本実施形態について詳細に説明する。なお本明細書で推測する作用や機能によって本発明が制限されることはない。
本実施形態の有機半導体トランジスタは、複数の電極と、下記一般式(I)で示されるフルオレン化合物を1種含有する有機半導体層と、を備える。
一般式(I)で示されるフルオレン化合物を用いた有機半導体層を備えた有機半導体トランジスタは、電荷移動度の低下が抑制されつつ、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)を用いた有機半導体層を備える有機半導体トランジスタに比べ、大面積化が実現される。
この理由としては、以下のことが考えられる。
まず、一般式(I)で示されるフルオレン化合物は、R及びRとして、溶解性を付与すると考えられるアルキル基又はアルコキシ基を、フルオレン骨格の一端のみにチオフェン環が連結した、非対称な骨格の両端に有するものであるから、電荷移動度の低下の原因となるアルキル基又はアルコキシ基による障害が抑制されるものと考えられる。
そのため、アルキル基又はアルコキシ基による電荷移動度の低下を抑制しつつ、電子デバイスの作製で一般に用いられる有機溶媒に対する優れた溶解性も有すると考えられる。
つまり、一般式(I)で示される化合物は、電荷移動度の低下の抑制と優れた溶解性とを両立する化合物と考えられる。
なお、本願明細書において、「チオフェン環」とは、チオフェン環基又は複数のチオフェン環がつながっているものを意味する。
一般式(I)で示されるフルオレン化合物を用いた有機半導体層は、一般式(I)で示されるフルオレン化合物が、上述のように溶解性に優れるため、該化合物を有機溶媒に溶解した溶液を用いた、湿式の方式(いわゆるウェットプロセス)による形成が実現される。
このようにして得た有機半導体層では、一般式(I)で示されるフルオレン化合物の有機溶媒への溶解性の高さから、大面積化しても、ひび割れや亀裂や欠けなど、成膜における故障が抑えられると考えられる。
以上から、本実施形態における有機半導体トランジスタは、電荷移動度の低下が抑制されつつ、大面積化が実現されるものとなる。
また、本実施形態における有機半導体トランジスタは、一般式(I)で示されるフルオレン化合物が成膜性に優れ、湿式の方式により有機半導体層の成膜が実現されることから、柔軟基板(フレキシブル基板)への有機半導体層の成膜も実現され、その結果、柔軟な有機半導体トランジスタの提供も実現する。
以下、下記一般式(I)で示されるフルオレン化合物について詳細に説明し、次いで、本実施形態の有機半導体トランジスタについて説明する。
一般式(I)中、Rは、炭素数1以上8以下のアルキル基を表す。R及びRは、各々独立に、炭素数1以上8以下のアルキル基、又は炭素数1以上8以下のアルコキシ基を表す。nは1以上3以下の整数を表す。
一般式(I)中、Rが表すアルキル基としては、炭素数1以上8以下(望ましくは3以上6以下)のアルキル基であり、具体的には例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、又はヘキシル基等が挙げられる。Rが表すアルキル基は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよい。
一般式(I)中、Rが表すアルキル基としては、炭素数1以上8以下(望ましくは3以上6以下)のアルキル基であり、具体的には例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、又はオクチル基等が挙げられる。Rが表すアルキル基は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよい。
一般式(I)中、Rが表すアルコキシ基としては、炭素数1以上8以下(望ましくは3以上6以下)のアルコキシ基であり、具体的には例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロピル基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基、又はペンチルオキシ等が挙げられる。Rが表すアルコキシ基は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよい。
一般式(I)中、Rが表すアルキル基としては、炭素数1以上8以下(望ましくは3以上6以下)のアルキル基であり、具体的には例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、又はオクチル基等が挙げられる。Rが表すアルキル基は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよい。
一般式(I)中、Rが表すアルコキシ基としては、炭素数1以上8以下(望ましくは3以上6以下)のアルコキシ基であり、具体的には例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロピル基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基、又はペンチルオキシ等が挙げられる。Rが表すアルコキシ基は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよい。
一般式(I)中、R及びRは、同一の基を示していても、異なる基を示していてもよいが、溶解性、成膜性の観点から、異なる基を示していることがよい。
一般式(I)中、nは1以上3以下の整数であるが、2以上3以下が望ましい。
以下、一般式(I)で示されるフルオレン化合物の具体例につき、例示するが、これらに限定されるものではない。なお、「構造No」の数字は、具体例である例示化合物の番号を示す。
以下、一般式(I)で示されるフルオレン化合物の製造方法について説明する。
一般式(I)で示されるフルオレン化合物は、例えば、クロスカップリングビアリール合成を利用して得られる。クロスカップリングビアリール合成は、Suzuki反応、Kharasch反応、Negishi反応、Stille反応、Grignard反応、又はUllmann反応などを用いられる。具体的には、例えば下記スキームに従って合成されるが、これに限定するものではない。
また、一般式(II)及び(III)中、X及びGは、それぞれ独立にハロゲン原子、B(OH)、下記構造式(IV−1)で示される置換基、下記構造式(IV−2)で示される置換基、又は下記構造式(IV−3示される)で置換基を表す。また、一般式(II)及び(III)中、R、R、R及びnは、一般式(I)中のR、R、R及びnと同義である。
上記合成反応の際に用いてもよい金属、金属触媒、塩基、及び溶媒としては、以下のものが挙げられる。
上記金属としては、例えば、Pd、Cu、Ti、Sn、Ni、Pt等が用いられる。
上記金属錯体としては、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh))、酢酸パラジウム(II)(Pd(OCOCH)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba))、ジ(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム(Pd(PPh3)2Cl2)、1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド−ジクロロメタン錯体(Pd(dppf)Cl2)、Pd/C、又は、ニッケル(II)アセチルアセトナート(Ni(acac)2)等が用いられる。
上記塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム(NaCO)、炭酸カリウム(KCO3)、炭酸セシウム(CsCO)、又は水酸化バリウム(Ba(OH))などの無機塩基や、トリエチルアミン(NEt)、ジイソプロピルアミン(NH(i−Pr))、ジエチルアミン(NHEt)、ジメチルアミン(NHMe2)、トリメチルアミン(NMe)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)、N,N−ジメチル-4-アミノピリジン(DMAP)、ピリジンなどの有機塩基が用いられる。
上記溶媒は、反応を著しく阻害しない溶媒であればよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ジエチルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ−テル溶媒、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール又は水等が用いられる。
また、上記反応際に、必要に応じて、例えば、トリフェニルホスフィン(PPh3)、トリ−o−トリルホスフィン(P(o−Tol)、トリブチルホスフィン(P(t−Bu))、トリエチルホスフィン(PEt)等が用いられる。
ただし、上記Meは「CH」、Etは「C」、Phは「C」、i−Prは「(CHCH2」、o−Tolは「o−CH」、t−Buは「(CHC」を表す。
上記合成反応は、例えば、常圧(1気圧)下、不活性ガス(例えば窒素、又はアルゴン等)雰囲気下に実施されるが、加圧条件下で実施してもよい。また、上記合成反応の反応温度20℃以上300℃以下の範囲であるが、より好ましくは50℃以上180℃以下の範囲である。また、上記合成反応の反応時間は、反応条件により異なるが、数分以上20時間以下の範囲から選択すればよい。
上記反応において、金属や金属錯体触媒の使用量は、特に限定されるものではないが、一般式(I)に対して0.001モル%以上10モル%以下であり、より好ましくは、0.01モル%以上5.0モル%以下である。
また。塩基の使用量は、一般式(I)で示される化合物に対してモル比で0.5以上4.0以下の範囲であり、より好ましくは1.0以上2.5以下の範囲である。
そして、上記反応後、反応溶液を水中に投入して、よく攪拌し、反応生成物が固形物(結晶物)の場合は吸引濾過で濾取することにより粗生成物が得られる。一方、反応生成物が油状物の場合には、酢酸エチル、トルエン等の適当な溶剤で抽出して粗生成物が得られる。その後、得られた粗成生物をカラム精製(シリカゲル、アルミナ、活性白土、活性炭等を用いたカラム精製)するか、又は溶液中にこれらの吸着剤を添加し、不要分を吸着させる等の処理を行い精製する。また、反応生成物が結晶の場合には、さらに適当な溶剤(例えばヘキサン、メタノール、アセトン、エタノール、酢酸エチル、トルエン等)から、再結晶させて精製する。このようにして、目的とするフルオレン化合物が得られる。
<有機半導体トランジスタ>
本実施形態の有機半導体トランジスタは、複数の電極と、前記一般式(I)で示されるフルオレン化合物を1種含有する有機半導体層と、を備える。この構成に該当するものであれば、その他の構成は特に限定されない。
以下、図を参照しつつ、より詳細に説明するが、これに限定されない。
図1、図2、図3及び図4は、本実施形態の有機半導体トランジスタの一例の構成を説明する断面図である。ここで、図1、図2及び図3は、電界効果型(Field Effect Transistor)の有機半導体トランジスタについて示したものである。また、図4は、静電誘導型(Static Induction Transitor)の有機半導体トランジスタについて示したものである。
図1、図2及び図3に示す電界効果型の有機半導体トランジスタは、離間して設けられたソース電極2及びドレイン電極3と、ソース電極2及びドレイン電極3の双方に接する有機半導体層4と、ソース電極2及びドレイン電極3の双方から離間したゲート電極5と、有機半導体層4とゲート電極5とに挟まれて設けた絶縁層6と、を備える。
電界効果型の有機半導体トランジスタは、現在広く用いられているトランジスタの一形態であり、高速なスイッチング動作、製造方法の簡易性、高集積化への適性、が利点として挙げられる。
図1、図2及び図3に示す電界効果型の有機半導体トランジスタは、ゲート電極5に印加される電圧によってソース電極2からドレイン電極3に流れる電流を制御する。
図1に示す有機半導体トランジスタは、基板1上にゲート電極5を備え、ゲート電極5の上に更に絶縁層6を備える。絶縁層6上には、離間して形成したソース電極2とドレイン電極3とを備える。ソース電極2及びドレイン電極3から露出する絶縁層6は、有機半導体層4で覆われる。
図2に示す有機半導体トランジスタは、絶縁層6上にソース電極2又はドレイン電極3のどちらか一方が形成され、絶縁層6上に形成されたソース電極2又はドレイン電極3及び絶縁層6を覆うように有機半導体層4が形成され、有機半導体層4を挟むようにして、形成されていないソース電極2又はドレイン電極3のいずれか一方が有機半導体層4上に形成される。
図3に示す有機半導体トランジスタは、絶縁層6の上に有機半導体層4が形成され、有機半導体層上にソース電極2及びドレイン電極3が離間して形成される。
図4に示す静電誘導型のトランジスタ(Static Induction Transitor)は、対向して設けられたソース電極2及びドレイン電極3と、ソース電極2及びドレイン電極3の双方に接する有機半導体層4と、ソース電極2及びドレイン電極3の双方から離間したゲート電極5と、を有している。すなわち、基板1上にソース電極2と有機半導体層4及びドレイン電極3をこの順に有し、有機半導体層4内に複数のゲート電極5を有している。ゲート電極5は、紙面の手前から奥への方向に、ソース電極2及びドレイン電極3の双方と平行になるように配置され、各々のゲート電極5同士も相互に平行となるように設けられている。
図1、図2、図3及び図4に示す有機半導体トランジスタ素子においては、ゲート電極5に印加される電圧によってソース電極2からドレイン電極3に流れる電流が制御される。
各電極に用いられる材料としては、効率よく電荷注入するための材料であり、金属、金属酸化物、導電性高分子、炭素及びグラファイト等が使用される。
電極に用いる金属としてはマグネシウム、アルミニウム、金、銀、銅、白金、クロム、タンタル、インジウム、パラジウム、リチウム、カルシウム及びこれらの合金が挙げられる。金属酸化物としては、酸化リチウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化スズインジウム、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化インジウム亜鉛酸化スズインジウム(ITO)、酸化スズ(NESA)、酸化亜鉛、酸化インジウム亜鉛等の金属酸化膜があげられる。
電極に用いる導電性高分子としては、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリチオフェン誘導体、ポリピロール、ポリピリジン、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体等があげられる。
なお、本実施の形態において、導電性とは、体積抵抗率で10Ωcm以下の範囲を意味する。一方、絶縁性とは、体積抵抗率で1014Ωcm以上の範囲を意味する。
また、体積抵抗率の測定は、JIS−K−6911(1995)に準じて、円形電極(三菱油化(株)製ハイレスターIPのURプローブ:円柱状電極の外径Φ16mm、リング状電極部の内径Φ30mm、外径Φ40mm)を用い、22℃/55%RH環境下、電圧100V印加し、印加後5sec後の電流値をアドバンテスト製、微小電流計R8340Aを用いることにより測定し、その電流値により、体積抵抗から、体積抵抗率を求める。
ドレイン電極3及びソース電極2に用いる材料のイオン化ポテンシャルと、有機半導体層4に用いる一般式(I)で示されるフルオレン化合物のイオン化ポテンシャルの差は、電荷注入特性の観点から、1.0eV以内であることが好ましく、特に0.5ev以内であることがさらに好ましい。
これら電極と一般式(I)で示されるフルオレン化合物のイオン化ポテンシャルの差を考慮すると、電極材料としては、Auを用いることが好ましい。
なお、導電性を有する基板を用いた場合、例えば、高濃度にドープされたシリコン基板は、その基板をゲート電極として兼ねることもできる。
電極の形成方法としては、上記原料を蒸着法やスパッタ等の方法によって薄膜を形成し、この薄膜を公知のフォトリソグラフ法やリフトオフ法によって成形する方法、アルミニウムなどを熱転写する方法、インクジェット等によりレジスト層を形成し、このレジスト層をエッチングする方法がある。また導電性高分子を溶媒に溶解し、この溶液をインクジェット等によりパターニングしてもよい。
ソース電極2及びドレイン電極3の膜厚としては、特に限定するものではないが、一般に数nm以上数百μm以下の範囲であることが好ましく、より好適には1nm以上100μm以下であり、さらに好適には10nm以上10μm以下である。
ソース電極2からドレイン電極3までの距離(チャンネル長)は、一般には数百nm以上数mm以下の範囲が好ましく、さらに好適には1μm以上1mm以下である。
絶縁層6としては、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化タンタル、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化タンタル、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム等の無機物、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリススチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレンブタジエン共重合体、塩化ビニルデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂等の有機絶縁高分子等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
無機物の絶縁層の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギービーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、大気圧プラズマ法などのドライプロセス、さらには、スプレー塗布法、スピン塗布法、ブレード塗布法、浸漬塗布法、キャスト法、ロール塗布法、バー塗布法、ダイ塗布法、エアーナイフ法、インクジェット法などの塗布方法のウェットプロセスが挙げられ、使用する材料及び素子の特性に応じて選択して採用される。
有機絶縁高分子を用いた絶縁層の形成方法は、上記ウェットプロセスを用いることが好ましい。
絶縁層6の膜厚としては、特に限定するものではないが、一般に数nm以上数百μm以下の範囲であることが好ましく、より好適には、1nm以上100μm以下であり、さらに好適には10nm以上10μm以下である。
また、絶縁層6の有機半導体層4と接する界面は、例えば、ヘキサメチルジシラザン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン等のシラン化合物で処理されてもよく、有機絶縁層の場合は、ラビング処理されていてもよい。
基板1としては、リン等を高濃度にドープしたシリコン単結晶やガラス、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリススチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレンブタジエン共重合体、塩化ビニルデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂等のプラスチック基板等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
特に、電子ペーパー又はデジタルペーパーや携帯電子機器に用いられる電子回路に本実施形態の有機半導体トランジスタを用いる場合、基板1としては、可撓性がある基板を用いることが望ましい。特に曲げ弾性率が1000MPa以上である基板を用いることにより可撓性がある表示素子の駆動回路や電子回路が作製される。
有機半導体層4を形成する方法としては、スピン塗布法、キャステング法、浸漬塗布法、ダイ塗布法、ロール塗布法、バー塗布法、インクジェット法など、ウェットプロセスによる各印刷手法が用いられる。
上述の通り、一般式(I)で示されるフルオレン化合物は、有機溶媒に対して優れた溶解性を示すため、これらを溶解した溶液を用いて有機半導体層を形成するウェットプロセスは、一般式(I)で示される化合物を含有する有機半導体の形成方法として好適である。
塗布液の溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサンノンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、ヘキサン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、工面などの炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシアセトニトリル、グルタロジニトリル、ベンソニトリルなどのニトリル系溶媒、ジメチルスルフォキサイド、スルフォラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどの非プロトン性極性溶媒などが挙げられるが、これに限定するものではない。また、これら溶媒を単独でも複数種併用してもよい。
有機半導体層4の膜厚としては、特に限定するものではないが、一般に数nm以上数百μm以下の範囲が好ましく、より好適には1nm以上100μm以下であり、さらに好適には5nm以上10μm以下である。
また、有機半導体層4はドーピング処理されてもよい。なお、ドーパトントとしてドナー性ドーパント、アクセプター性ドーパントのいずれも使用され得る。
ドナー性ドーパントとしては、有機半導体層4の有機化合物に電子を供与する機能を有する化合物であれば好ましく用いられる。ドナー性ドーパントとしては、例えば、Li、Na、K、Rb、Cs等のアルカリ金属、Ca、Sr、Baなどのアルカリ土類金属、Y、La、Ce、Pr,Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Ybなどの希土類金属、アンモニウムイオンなどが挙げられる。
アクセプター性ドーパントとしては、有機半導体層4の有機化合物に電子を取り去る機能を有する化合物であれば好ましく用いられる。アクセプター性ドーパントとしては、例えば、Cl、Br、I、ICl、ICl、IBrなどのハロゲン化合物、PF、AsF、SbF、BF、BF、SOなどのルイス酸、HF、HCl、HNO、HSOなどのプロトン三、酢酸、ギ酸、アミノ酸などの有機酸、FeCl、TiCl、HfClなどの遷移金属化合物、Cl、Br、I、ClO−、スルホン酸アニオンなどの電解質アニオン、テトラシアノエチレン、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、11,11,12,12−テトラシアノナフト−2,6−キノジメタン、2,5−ジフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタンなども有機化合物などが挙げられる。
さらに水分や酸素による有機半導体トランジスタの劣化を防ぐために保護層を設けてもよい。具体的な保護層の材料としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al等の金属、MgO、SiO、TiO等の金属酸化物、ポリエチレン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂が挙げられる、保護層の形成には、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ重合法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、コーティング法が適用される。
なお、本実施形態の有機半導体トランジスタを用いた電子デバイスを作製する場合には、基板上に、1個以上の本実施形態の有機半導体トランジスタを搭載した構成(半導体装置)として利用することができ、この半導体装置に、さらに他の素子や回路等を組み合わせることにより所望の電子デバイスが作製される。
以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
目的物の同定には、1H−NMRスペクトル(1H−NMR、溶媒:CDCl、VARIAN株式会社製、UNITY−300、300MHz)と、IRスペクトル(KBr錠剤法にてフーリェ変換赤外分光光度計(株式会社 堀場製作所、FT−730、分解能4cm−1))を用いた。
[合成例1]
−例示化合物20の合成−
下記スキームに従い、窒素雰囲気下において、1−ブロモ−4−n−オクチルベンゼン(25.0g)、2−チオフェンボロン酸(10.8g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.3g)、2N炭酸ナトリウム水溶液(10ml)を加え、10時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、中間体1(26.2g)を得た。
次に、下記スキームに従い、中間体1(26.2g)をN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)に溶解させ、N−ブロモこはく酸イミド(17.5g)加え、18時間攪拌した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、中間体2(28.8g)を得た。
次に、3つ口フラスコにn−BuLiを65ml入れ、窒素気流下、メタノール-ドライアイス浴で−78℃に冷却して、中間体2(28.0g)を溶解させた無水テトラヒドロフラン(100ml)溶液を10分かけて滴下する。メタノール-ドライアイス浴をはずして、35℃で2時間加温撹拌する。
再びメタノール-ドライアイス浴で−78℃に冷却し、Tri−n−butyl Borate(38.6g)、無水テトラヒドロフラン(50ml)を加え、−78℃で4時間撹拌する。その後、室温(25℃)にて12時間撹拌する。
室温(25℃)にて、2M−HCl(135ml)を加えて、室温(25℃)で2時間撹拌する。有機層と水層を分離し、水層をエーテル(100mL)で抽出する。そこに2,2−Dimetyl−1,3−propanedio(l12.5g)を加え、撹拌した後、無水硫酸ナトリウムを加える。硫酸ナトリウムを濾別し、溶媒留出した後、減圧蒸留で未反応のTri−n−butyl Borateを除き、中間体3(18.5g)を得た。
次いで、中間体3(5.6g)と2−ヘキシル−7ブロモ−9,9−ジヘキシルフルオレン(3.0g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.4g)、2N炭酸ナトリウム水溶液を加え、10時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、[例示化合物20]2.2gを得た。
得られた[例示化合物20]の同定は、H−NMRスペクトル(H−NMR、溶媒:CDCl、VARIAN株式会社製、UNITY−300、300MHz)と、IRスペクトル(KBr法にてフーリェ変換赤外分光光度計(株式会社 堀場製作所、FT−730、分解能4cm−1)を用いた。
[合成例2]
−例示化合物21の合成−
合成例1と同様に、中間体2(15.0g)を獲得し、次に、窒素雰囲気下において、中間体2(15.0g)、2−チオフェンボロン酸(6.3g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.0g)、2N炭酸ナトリウム水溶液を加え、35時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、中間体4(7.5g)を得た。
次に、中間体4(7.5g)をN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)に溶解させ、N−ブロモこはく酸イミド(4.3g)加え、18時間攪拌した。反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、中間体5(9.0g)を得た。
次に、3つ口フラスコにn−BuLi(16.3ml)を入れ、窒素気流下、メタノール−ドライアイス浴で−78℃に冷却して、中間体5(7.5g)を溶解させた無水テトラヒドロフラン(100ml)溶液を10分かけて滴下する。メタノール−ドライアイス浴をはずして、35℃で2時間加温撹拌する。
再びメタノール−ドライアイス浴で−78℃に冷却し、Tri−n−butyl Borateを9.7gの無水テトラヒドロフラン50ml溶液を加え、−78℃で5時間撹拌する。その後、室温(25℃)にて12時間撹拌する。
室温(25℃)にて、2M−HCl(35ml)を加えて、室温(25℃)で2時間撹拌する。有機層と水層を分離し、水層をエーテル(100mL)で抽出する。そこに2,2−Dimetyl−1,3−propanediol(3.5g)を加え撹拌した後、無水硫酸ナトリウムを加える。硫酸ナトリウムを濾別し、溶媒留出した後、減圧蒸留で未反応のTri−n−butyl Borateを除き、中間体6(4.5g)を得た。
次に、中間体6(4.5g)と2−ヘキシル−7ブロモ−9,9−ジヘキシルフルオレン(2.8g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.5g)、2N炭酸ナトリウム水溶液を加え、20時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、[例示化合物21]0.7gを得た。
得られた[例示化合物21]の同定は、合成例1と同様に、H−NMRスペクトルと、赤外吸収スペクトルを用いた。
[合成例3]
−例示化合物23の合成−
窒素雰囲気下において、4−ブロモフェノール(25.0g)、炭酸カリウム(21.7g)、テトラブチルアンモニウムブロマイド(2.3g)をメチルエチルケトン(100ml)に溶解させた後、1−ブロモオクタン(30.7g)をメチルエチルケトン(15ml)に溶解させた混合溶液を滴下させる。5時間攪拌した後、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、中間体7(42.5g)を得た。
次に、窒素雰囲気下において、中間体7(15.0g)、2−チオフェンボロン酸(7.3g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.2g)、2N炭酸ナトリウム水溶液を加え、8時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、中間体8(9.1g)を得た。
次に、中間体8(9.1g)をN,N−ジメチルホルムアミド(150ml)に溶解させ、N−ブロモこはく酸イミド(6.1g)加え、18時間攪拌した。反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、中間体9(8.1g)を得た。
次に、3つ口フラスコにn−BuLi(16.5ml)を入れ、窒素気流下、メタノール-ドライアイス浴で−78℃に冷却して、中間体9を8.0g溶解させた無水テトラヒドロフラン(100ml)溶液を10分かけて滴下する。メタノール-ドライアイス浴をはずして、35℃で2時間加温撹拌する。
再びメタノール-ドライアイス浴で−78℃に冷却し、Tri−n−butyl Borate(9.8g)、無水テトラヒドロフラン(50ml)溶液を加え、−78℃で5時間撹拌する。その後、室温(25℃)にて12時間撹拌する。
室温(25℃)にて、2M−HCl(35ml)を加えて、室温(25℃)で2時間撹拌する。有機層と水層を分離し、水層をエーテル(100mL)で抽出する。そこに2,2−Dimetyl−1,3−propanedio(l3.8g)を加え撹拌した後、無水硫酸ナトリウムを加える。硫酸ナトリウムを濾別し、溶媒留出した後、減圧蒸留で未反応のTri−n−butyl Borateを除き、中間体10(4.8g)を得た。
次に、中間体10(4.8g)と2−ヘキシル−7ブロモ−9,9−ジヘキシルフルオレン(2.8g)、テトラヒドロフラン (100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.1g)、2N炭酸ナトリウム水溶液を加え、8時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、[例示化合物23]1.8gを得た。
得られた[例示化合物23]の同定は、合成例1と同様に、H−NMRスペクトルと、赤外吸収スペクトルを用いた。
[合成例4]
−例示化合物28の合成−
合成例2と同様に、中間体6(10.0g)を獲得し、次に、窒素雰囲気下において、中間体6(10.0g)、2−チオフェンボロン酸(3.9g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.8g)、2N炭酸ナトリウム水溶液を加え、50時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(トルエン)で分離し、中間体11(7.8g)を得た。
次に、中間体11(7.8g)をN,N−ジメチルホルムアミド(300ml)に溶解させ、N−ブロモこはく酸イミド(3.5g)加え、18時間攪拌した。反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、中間体12(6.3g)を得た。
次に、3つ口フラスコにn−BuLi(14.5ml)を入れ、窒素気流下、メタノール−ドライアイス浴で−78℃に冷却して、中間体5(6.3g)を溶解させた無水テトラヒドロフラン(100ml)溶液を10分かけて滴下する。メタノール−ドライアイス浴をはずして、35℃で2時間加温撹拌する。
再びメタノール−ドライアイス浴で−78℃に冷却し、Tri−n−butyl Borate(8.5g)、無水テトラヒドロフラン(50ml)溶液を加え、−78℃で5時間撹拌する。その後、室温(25℃)にて12時間撹拌する。
室温(25℃)にて、2M−HCl(30ml)を加えて、室温(25℃)で2時間撹拌する。有機層と水層を分離し、水層をエーテル(100mL)で抽出する。そこに2,2−Dimetyl−1,3−propanediol(3.3g)を加え撹拌した後、
無水硫酸ナトリウムを加える。硫酸ナトリウムを濾別し、溶媒留出した後、減圧蒸留で未反応のTri−n−butyl Borateを除き、中間体13(4.1g)を得た。
次に、中間体13(4.1g)と2−ヘキシル−7ブロモ−9,9−ジヘキシルフルオレン(2.0g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.6g)、2N炭酸ナトリウム水溶液を加え、12時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(トルエン)で分離し、イソプロピルアルコールとトルエンの混合溶媒で再結晶を行い[例示化合物28]1.2gを得た。
また、得られた[例示化合物28]の同定は、合成例1と同様に、H−NMRスペクトルと、赤外吸収スペクトルを用いた。
[合成例5]
−例示化合物30の合成−
下記スキームに従い、窒素雰囲気下において、1-ブロモ−4−tert−ブチルベンゼン(19.8g)、2−チオフェンボロン酸(10.8g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.3g)、2N炭酸ナトリウム水溶液(10ml)を加え、10時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、中間体14(23.7g)を得た。
次に、下記スキームに従い、中間体14(23.0g)をN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)に溶解させ、N−ブロモこはく酸イミド(16.8g)加え、18時間攪拌した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、中間体15(22.8g)を得た。
次に、3つ口フラスコにn−BuLi(65ml)を入れ、窒素気流下、メタノール-ドライアイス浴で−78℃に冷却して、中間体15(20.0g)を溶解させた無水テトラヒドロフラン(100ml)溶液を10分かけて滴下する。メタノール-ドライアイス浴をはずして、35℃で2時間加温撹拌する。
再びメタノール-ドライアイス浴で−78℃に冷却し、Tri−n−butyl Borate(38.6g)、無水テトラヒドロフラン(50ml)を加え、−78℃で4時間撹拌する。その後、室温(25℃)にて12時間撹拌する。
室温(25℃)にて、2M−HCl(135ml)を加えて、室温(25℃)で2時間撹拌する。有機層と水層を分離し、水層をエーテル(100mL)で抽出する。そこに2,2−Dimetyl−1,3−propanedio(l12.5g)を加え、撹拌した後、無水硫酸ナトリウムを加える。硫酸ナトリウムを濾別し、溶媒留出した後、減圧蒸留で未反応のTri−n−butyl Borateを除き、中間体16(16.2g)を得た。
次いで、中間体16(4.3g)と2−ヘキシル−7ブロモ−9,9−ジヘキシルフルオレン(3.0g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.4g)、2N炭酸ナトリウム水溶液を加え、10時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、[例示化合物30]1.8gを得た。
得られた[例示化合物30]の同定は、H−NMRスペクトル(H−NMR、溶媒:CDCl、VARIAN株式会社製、UNITY−300、300MHz)と、IRスペクトル(KBr法にてフーリェ変換赤外分光光度計(株式会社 堀場製作所、FT−730、分解能4cm−1)を用いた。
[合成例6]
−例示化合物29の合成−
次に、実施例2と同様に中間体6を合成し、中間体6(5.2g)と9,9−ジオクチルフルオレン−2、7−ジボロン酸(2.0g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.5g)、2N炭酸ナトリウム水溶液を加え、20時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、[例示化合物29]0.7gを得た。
得られた[例示化合物29]の同定は、合成例1と同様に、H−NMRスペクトルと、赤外吸収スペクトルを用いた。
[合成例7]
−例示化合物31の合成−
下記スキームに従い、窒素雰囲気下において、1−ブロモ−4−エチルベンゼン(23.5g)、2−チオフェンボロン酸(10.8g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.3g)、2N炭酸ナトリウム水溶液(10ml)を加え、10時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、中間体17(24.1g)を得た。
次に、下記スキームに従い、中間体17(20g)をN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)に溶解させ、N−ブロモこはく酸イミド(17.5g)加え、18時間攪拌した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、中間体18(18.4g)を得た。
次に、3つ口フラスコにn−BuLi(65ml)を入れ、窒素気流下、メタノール-ドライアイス浴で−78℃に冷却して、中間体18(18.0g)を溶解させた無水テトラヒドロフラン(100ml)溶液を10分かけて滴下する。メタノール-ドライアイス浴をはずして、35℃で2時間加温撹拌する。
再びメタノール-ドライアイス浴で−78℃に冷却し、Tri−n−butyl Borate(38.6g)、無水テトラヒドロフラン(50ml)を加え、−78℃で4時間撹拌する。その後、室温(25℃)にて12時間撹拌する。
室温(25℃)にて、2M−HCl(135ml)を加えて、室温(25℃)で2時間撹拌する。有機層と水層を分離し、水層をエーテル(100mL)で抽出する。そこに2,2−Dimetyl−1,3−propanedio(l12.5g)を加え、撹拌した後、無水硫酸ナトリウムを加える。硫酸ナトリウムを濾別し、溶媒留出した後、減圧蒸留で未反応のTri−n−butyl Borateを除き、中間体19(16.5g)を得た。
次いで、中間体19(4.8g)と2−ヘキシル−7ブロモ−9,9−ジヘキシルフルオレン(3.0g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.4g)、2N炭酸ナトリウム水溶液を加え、10時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、[例示化合物31]1.8gを得た。
得られた[例示化合物31]の同定は、H−NMRスペクトル(H−NMR、溶媒:CDCl、VARIAN株式会社製、UNITY−300、300MHz)と、IRスペクトル(KBr法にてフーリェ変換赤外分光光度計(株式会社 堀場製作所、FT−730、分解能4cm−1)を用いた。
[合成例8]
−例示化合物32の合成−
下記スキームに従い、窒素雰囲気下において、1−ブロモ−4−デシルベンゼン(28.5g)、2−チオフェンボロン酸(10.8g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.3g)、2N炭酸ナトリウム水溶液(10ml)を加え、10時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、中間体20(24.8g)を得た。
次に、下記スキームに従い、中間体20(20g)をN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)に溶解させ、N−ブロモこはく酸イミド(17.5g)加え、18時間攪拌した。反応後、トルエンで抽出し、有機相を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、中間体21(19.4g)を得た。
次に、3つ口フラスコにn−BuLi(65ml)を入れ、窒素気流下、メタノール-ドライアイス浴で−78℃に冷却して、中間体21(19.0g)を溶解させた無水テトラヒドロフラン(100ml)溶液を10分かけて滴下する。メタノール-ドライアイス浴をはずして、35℃で2時間加温撹拌する。
再びメタノール-ドライアイス浴で−78℃に冷却し、Tri−n−butyl Borate(38.6g)、無水テトラヒドロフラン(50ml)を加え、−78℃で4時間撹拌する。その後、室温(25℃)にて12時間撹拌する。
室温(25℃)にて、2M−HCl(135ml)を加えて、室温(25℃)で2時間撹拌する。有機層と水層を分離し、水層をエーテル(100mL)で抽出する。そこに2,2−Dimetyl−1,3−propanedio(l12.5g)を加え、撹拌した後、無水硫酸ナトリウムを加える。硫酸ナトリウムを濾別し、溶媒留出した後、減圧蒸留で未反応のTri−n−butyl Borateを除き、中間体22(15.7g)を得た。
次いで、中間体22(5.8g)と2−ヘキシル−7ブロモ−9,9−ジヘキシルフルオレン(3.0g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.4g)、2N炭酸ナトリウム水溶液を加え、10時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、[例示化合物32]1.6gを得た。
得られた[例示化合物32]の同定は、H−NMRスペクトル(H−NMR、溶媒:CDCl、VARIAN株式会社製、UNITY−300、300MHz)と、IRスペクトル(KBr法にてフーリェ変換赤外分光光度計(株式会社 堀場製作所、FT−730、分解能4cm−1)を用いた。
[合成例9]
−例示化合物33の合成−
次いで、中間体22(5.6g)と2−エチル−7ブロモ−9,9−ジヘキシルフルオレン(3.2g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.4g)、2N炭酸ナトリウム水溶液を加え、10時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、[例示化合物33]2.1gを得た。
得られた[例示化合物33]の同定は、H−NMRスペクトル(H−NMR、溶媒:CDCl、VARIAN株式会社製、UNITY−300、300MHz)と、IRスペクトル(KBr法にてフーリェ変換赤外分光光度計(株式会社 堀場製作所、FT−730、分解能4cm−1)を用いた。
[合成例9]
−例示化合物34の合成−
次いで、中間体3(6.0g)と2−デシル−7ブロモ−9,9−ジヘキシルフルオレン(3.0g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.4g)、2N炭酸ナトリウム水溶液を加え、10時間還流した。反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマト(ヘキサン)で分離し、[例示化合物34]2.1gを得た。
得られた[例示化合物34]の同定は、H−NMRスペクトル(H−NMR、溶媒:CDCl、VARIAN株式会社製、UNITY−300、300MHz)と、IRスペクトル(KBr法にてフーリェ変換赤外分光光度計(株式会社 堀場製作所、FT−730、分解能4cm−1)を用いた。
[実施例1]
電気抵抗率7×10−3Ω・cmのシリコン基板をゲート電極として兼ね、その上に、厚さ200nmの熱SiO膜を形成し絶縁膜とした。次に、絶縁膜を形成したシリコン基板に対して、電子工業用アセトン中で5分間超音波洗浄、電子工業用2−プロパノール中で5分間超音波洗浄し、乾燥窒素で乾燥させた後、UV−オゾン照射を15分間行い、絶縁膜の表面を洗浄した。その後、絶縁膜を形成したシリコン基板を、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルシジラザン(Aldrich社製)の蒸気にさらした後、乾燥窒素で乾燥させた。
次に、電子工業用トルエンに、例示化合物20を0.4質量%で溶解させ、この溶液を上記洗浄したシリコン基板(絶縁膜)上にスピンコート法(2000rpmで20秒)で塗布し、自然乾燥した後、窒素雰囲気下、100℃で1分間加熱し有機半導体層を形成した。得られた有機半導体層の厚さは、85nmであった。
次に、有機半導体層上に、メタルマスクを用い、真空蒸着(真空度2×10−4Pa)にて、金(Au)を60nmの厚さで蒸着して、ソース電極及びドレイン電極を形成し、有機半導体トランジスタを作製した。なお、ソース電極からドレイン電極までのチャンネル長は1.5mm、チャンネル幅は50μmとした。
以上のように作製した有機半導体トランジスタは、p型トランジスタとして特性を示した。
<評価>
(溶解性・成膜性の評価)
例示化合物20をトルエンに溶解させた溶液で形成した上記有機半導体層の表面について、ひび割れや亀裂や欠けなどの欠陥の発生を1mm×1mmの範囲で光学顕微鏡によって観察し、溶解性及び成膜性を評価した。結果を表1に示す。評価基準は以下の通りである。また、溶媒をトルエンからテトラヒドロフラン、キシレン、ジクロロエンタン、クロロホルムに代えたときの成膜性についても評価した。
−溶解性成膜性の評価基準−
拡大鏡を用いて判断し、以下の評価基準に基づいて評価した。
○:全面的に膜で覆われており、良好
△:部分的に膜で覆われていない部分あり
×:膜で覆われていない部分が多数有り
(電荷移動度の評価)
作製直後のトランジスタにつき、電流−電圧特性の飽和領域から電荷移動度を求めた。更に、トランジスタを25℃で保存し、1ヶ月経過後に再度、トランジスタ特性を評価し電荷移動度を測定した。結果を表1に示す。
[実施例2〜10]
実施例1における有機半導体層の形成に用いた例示化合物20の代わりに、例示化合物21、例示化合物23、例示化合物28、例示化合物29、例示化合物30、例示化合物31、例示化合物32、例示化合物33、例示化合物34を使用した以外は実施例1と同様にして有機半導体トランジスタを作製した。得られた有機半導体トランジスタは、実施例1と同様の方法で評価した。
[比較例1]
実施例1において、例示化合物20の代わりに、13,6−N−サルフィニルアセトアミドペンタセン(Aldrich社製)を比較化合物1として用い、加熱温度を160℃とした以外は実施例1と同様に操作して有機半導体トランジスタを作製し、比較例1とした。
[比較例2]
比較例1において用いた13,6−N−サルフィニルアセトアミドペンタセンの代わりにポリ(3−ヘキシルチオフェン)(Aldrich社製)を比較化合物2として用い、溶媒をクロロホルムに代えた以外は、実施例1と同様に操作して有機半導体トランジスタを作製し、比較例2とした。
[比較例3]
比較例1において用いた13,6−N−サルフィニルアセトアミドペンタセンの代わりに下記構造式(II)を比較化合物3として用いた以外は、実施例1と同様に操作して有機半導体トランジスタを作製し、比較例3とした。
[比較例4]
比較例1において用いた13,6−N−サルフィニルアセトアミドペンタセンの代わりに下記構造式(III)を比較化合物4として用いた以外は、実施例1と同様に操作して有機半導体トランジスタを作製し、比較例4とした。
比較例1〜4の有機半導体トランジスタは、実施例1と同様の方法で評価を行なった。結果を表1に示す。
上記表1から、実施例の有機半導体層は、比較例の有機半導体層に比べて、溶解性及び成膜性に優れていることがわかる。
また、実施例の有機半導体トランジスタは、比較例の有機半導体トランジスタに比べて、作製直後における電荷移動度が大きく、また作製1ヵ月後においても電荷移動度の低下が抑制されることがわかる。
1 基板
2 ソース電極
3 ドレイン電極
4 有機半導体層
5 ゲート電極
6 絶縁層

Claims (3)

  1. 複数の電極と、
    下記一般式(I)で示されるフルオレン化合物を1種含有する有機半導体層と、
    を備える有機半導体トランジスタ。


    〔一般式(I)中、Rは、炭素数1以上8以下のアルキル基を表す。R及びRは、各々独立に、炭素数1以上8以下のアルキル基、又は炭素数1以上8以下のアルコキシ基を表す。nは1以上3以下の整数を表す。〕
  2. 前記複数の電極が、ソース電極、ドレイン電極及びゲート電極であり、
    更に絶縁層を備え、
    前記ゲート電極は、前記ソース電極及びドレイン電極の双方から離間して設けられ、
    前記有機半導体層は、前記ソース電極及びドレイン電極の双方に接して設けられ、
    前記絶縁層は、前記有機半導体層と前記ゲート電極とに挟まれて設けられ、
    かつ電界効果型である、請求項1に記載の有機半導体トランジスタ。
  3. 前記複数の電極が、ソース電極、ドレイン電極及びゲート電極であり、
    前記ソース電極及びドレイン電極は、対向して設けられ、
    前記ゲート電極は、前記ソース電極及びドレイン電極の双方から離間して設けられ、
    前記有機半導体層は、前記ソース電極及びドレイン電極の双方に接して設けられ、
    かつ静電誘導型である、請求項1に記載の有機半導体トランジスタ。
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