複雑性を低減した、装填及び/又は放出機構を有する装置を提供することが、本発明の1つの目的である。カプセルの装填および放出の代替的機構を提供することも本発明の目的である。さらに、設計オプションおよびユーザの利便性を改善するために、上部装填または前部装填のどちらかまたは別のカテゴリーの装置として設計されうるところの代替的装置を提供することも本発明の目的である。
1杯分の配量のカプセルから飲み物を調製または抽出するための非常に幅広いタイプの装置は、飲料調製チェンバーの使用をもたらし、該飲料調製チェンバーは、通常、開構成および閉構成の間で一方が他方に対して移動させられうるところの2つの部分において実行される。そのような2つのチェンバー部分のうち、1つの部分は、装置のフレームに対して固定され得、飲料調製チェンバーが画定される。もう1つのチェンバー部分は、ユーザによって作動された(レバー)機構(典型的には、ピストンロッドへ係合され、次に、移動されなければならない該チェンバー部分にヒンジされた、レバー)によって移動されうる。
本発明の別の目的は、構造的および使用の事項の両面で特に単純であるという結果をもたらす、コーヒーまたは他の飲料を調製する新しい飲料調製装置を実現することである。
本発明の別の重要な任務は、特に信頼性の高い、コーヒーまたは他の飲料を調製するための飲料調製装置を開発することである。
本発明の別の目的は、実装されることが容易で経済的であるところの飲料調製装置によって、飲み物を製造するための方法を開発することである。
したがって、本発明に従い、飲料調製装置であって、
第1チェンバー部分、および
第2チェンバー部分
を備え、
第1チェンバー部分および第2チェンバー部分は、開位置と閉位置との間で動かされるように相互に移動可能である、ここで、該開位置において、該カプセルは該第1チェンバー部分と該第2チェンバー部分との間において飲料調製位置に挿入され、該第1チェンバー部分と該第2チェンバー部分の該閉位置においては、該カプセルは該飲料調製位置から逃れることができない、
該装置はさらに、該カプセルのそこへの挿入を可能にするように且つ前記カプセルを該飲料調製位置に位置付けるように配設されたカプセルハンドラーを備え、
該カプセルハンドラーは待機位置と放出位置との間で移動可能であり、
該カプセルハンドラーが該待機位置にあるとき、該カプセルハンドラーは該カプセルを該飲料調製位置に留めておくように、且つ該第1チェンバー部分と該第2チェンバー部分とが該閉位置から該開位置まで相互に動かされるとき、該カプセルは、該カプセルハンドラーが該放出位置にあるときは、重力の影響下で該飲料調製位置から自由に落下しうるように、該カプセルハンドラーと該カプセルとは相互に適合されている、
上記装置が提供される。
本発明に従い、カプセルを用いて飲料を調製するためのシステムであって、該システムは、飲料調製装置およびカプセルを備え、該飲料調製装置は、
第1チェンバー部分、および
第2チェンバー部分
を備え、
第1チェンバー部分および第2チェンバー部分は、開位置と閉位置との間で動かされるように相互に移動可能である、ここで、該開位置において、該カプセルは該第1チェンバー部分と該第2チェンバー部分との間において飲料調製位置に挿入され、該第1チェンバー部分と該第2チェンバー部分の該閉位置においては、該カプセルは該飲料調製位置から逃れることができない、
該装置はさらに、該カプセルのそこへの挿入を可能にするように且つ前記カプセルを該飲料調製位置に位置付けるように配設されたカプセルハンドラーを備え、
該カプセルハンドラーは待機位置と放出位置との間で移動可能であり、
該カプセルハンドラーが該待機位置にあるとき、該カプセルハンドラーは該カプセルを該飲料調製位置に留めておくように、且つ該第1チェンバー部分と該第2チェンバー部分とが該閉位置から該開位置まで相互に動かされるとき、該カプセルは、該カプセルハンドラーが該放出位置にあるときは、重力の影響下で該飲料調製位置から自由に落下しうるように、該カプセルハンドラーと該カプセルとは相互に適合されている、
上記システムをも提供することである。
カプセルハンドラーは、このカプセルハンドラーが待機位置にあるとき、カプセルが飲料調製位置に既に保持され調製の準備ができているという利点をもたらすことが理解されよう。そのために、カプセルは、第1チェンバー部分および第2チェンバー部分が飲料調製のために該カプセルを閉じる前に、飲料調製位置に予め位置付けされうる。これは、カプセルのより正確な位置付けを可能にする。これはまた、装置内のカプセルのより複雑でない運動を可能にする。それ故に、装置の信頼性は高められ且つ装置のコストは低減されうる。
任意的に、カプセルハンドラーは、該カプセルハンドラーが待機位置にあるとき、カプセルを該カプセルハンドラー内に保持するための保持手段を備えている。したがって、カプセルハンドラーが待機位置にあるとき、カプセルを、たとえば飲料調製位置に保持することは単純化される。
任意的に、カプセルハンドラーは、カプセルを飲料調製位置へ案内するための案内手段を備える。ここで、案内手段は、カプセルハンドラーが待機位置にあるとき及び放出位置にあるときの両方で、カプセルと係合するように配設される。したがって、カプセルは、装置に挿入されおよび飲料調製位置から放出される両方の場合に案内されうる。
任意的に、カプセルハンドラーは、待機位置と放出位置との間を、案内手段の案内方向に対して実質的に平行な方向に移動可能である。
任意的に、カプセルハンドラーは、第1チェンバー部分の移動方向に対して実質的に垂直な方向に移動可能である。したがって、カプセルハンドラーと第1チェンバー部分の互いに対する非常に単純な運動が、得られうる。任意的に、カプセルハンドラーは、第2チェンバー部分の移動方向に対して実質的に垂直な方向に移動可能である。
任意的に、カプセルハンドラーは、第1チェンバー部分および第2チェンバー部分に対して移動可能である。
任意的に、カプセルハンドラーは、第1チェンバー部分及び/又は第2チェンバー部分の移動方向に移動不能である。したがって、カプセルハンドラーは、第1チェンバー部分及び/又は第2チェンバー部分の運動方向内にカプセルのために飲料調製位置を画定しうるが、第1チェンバー部分及び/又は第2チェンバー部分の運動方向に実質的に垂直な方向における、待機位置と放出位置との間のカプセルハンドラーの運動は許される。
好ましくは、カプセルは、たとえばフランジの形状をした案内エッジを備えうるところの案内手段を備える。案内手段は、カプセルの案内エッジに係合するように配設された2つの案内レールを備える。任意的に、案内手段は、カプセルハンドラー内のカプセルの飲料調製位置まで、カプセルの案内エッジを摺動的に案内するための摺動部を備える。
カプセルが、待機位置に位置付けられたときのカプセルハンドラー内において飲料調製位置に置かれるとき、保持手段は案内エッジに当接するように配設されうる。
任意的に、保持手段は案内レール内に配設される。任意的に、案内手段(たとえば案内レール)と保持手段とは、一致して動きうる。任意的にカプセルハンドラーは、保持手段がカプセルを越えるのを強いるように配設される。したがって、保持手段、カプセルハンドラー及び/又は該保持手段と相互作用するカプセルの少なくとも一部分は、可撓性を有する。したがって、カプセルは保持手段を越えて曲げられ、及び/又は保持手段はカプセルを越えて曲げられうる。
任意的に、カプセルハンドラーが待機位置から放出位置へ動き且つカプセルが飲料調製位置にあるとき、カプセルハンドラーは、保持手段が案内エッジの最も幅広い点を通過するように配設されている。任意的に、カプセルハンドラーが待機位置から放出位置まで動き且つカプセルが飲料調製位置にあるとき、カプセルハンドラーは、案内エッジが延在しているところの平面内で上方に動くように配設されている。
保持手段と相互作用しているカプセルの部分の横方向寸法よりも僅かに小さな横方向寸法を有しているカプセルハンドラーの通路によって、保持手段は形成されうる。任意的に、保持手段は、少なくとも1つの、好ましくは2つの突起を備える。少なくとも1つの突起は実質的に剛性でありうる。2つの突起部を備え且つ第1チェンバー部分および第2チェンバー部分に対して可動であるカプセルハンドラーは、該2つの突起部がカプセルに対して同じ方向に動くように保持手段がカプセルを越えるように動かされることを可能にする。これは例えば、相互に反対方向に動く保持手段よりも単純な保持手段の運動を可能にする。
代替的または追加的に、保持手段は引き込め可能である。そのために、保持手段は、アクチュエーター、ロッド、レバー、カムまたはワイヤ等の機構によって起動されうる。
任意的に、カプセルハンドラーは、カプセルが該カプセルハンドラー内にあって飲料調製位置にあるとき、該カプセルの出口面を第2チェンバー部分の飲料調製板に当接してまたは近くに位置付けるように配設される。この飲料調製板は、カプセルハンドラー内の飲料調製位置にあるカプセルに対して不動でありうる。したがって、単純な装置構成が得られうる。代替的に、飲料調製板は、カプセルハンドラー内の飲料調製位置にあるカプセルに対して可動でありうる。したがって、飲料調製位置へのカプセルの挿入または飲料調製位置からのカプセルの放出が容易になされうる。
任意的に、第2チェンバー部分は、第1チェンバー部分が開位置から閉位置へ動かされる間、移動不能に留まるように配設され、かつ調製後は、第1チェンバー部分の閉位置から開位置への移動方向に実質的に反対方向に、飲料調製位置に対して動くように配設される。ここで、第2チェンバー部分(12)は、調製前、すなわち、装置がカプセルを受け取る準備ができた時からこのカプセルを用いて飲料を実際に調製する時までの間には動かされない。第2チェンバー部分は、カプセルが飲料調製位置に挿入されると、該カプセルが第2チェンバー部分に当接するような位置に動かないで留まりうる。またここで、第2チェンバー部分は、装置が開けられると、装填位置にあるカプセルから離れるように動かされうる。それ故に、第2チェンバー部分に当接するカプセルの正確な装填は、第2チェンバー部分がカプセルから離れるように動かされるとき、カプセルの容易な取り外しと結び付けられうる。第2チェンバー部分は、第1チェンバー部分と同時に動き始めうることが理解されよう。また、第2チェンバー部分は、第1チェンバー部分よりも早くまたは遅く動き始めることも可能である。
任意的に、第1チェンバー部分の少なくとも一部分、たとえば先頭エッジとカプセルハンドラーとは、第1チェンバー部分の該部分が該カプセルハンドラー内を通過できるように、たとえば、カプセルのリムに当接するように相互に適合される。このことは、第1チェンバー部分がカプセルを漏れ無く閉じることを可能にしうる。
任意的に、第2チェンバー部分の少なくとも一部分、たとえば先頭部分とカプセルハンドラーとは、第2チェンバー部分の該部分が該カプセルハンドラー内を通過できるように、たとえば、カプセルの出口面に当接するように相互に適合さる。それ故に、カプセルは、装置に挿入されると直ぐに、第2チェンバー部分に当接することを可能にされうる。
任意的に、装置がカプセルの挿入の準備ができたとき、装置はカプセルハンドラーが待機位置に位置付けられるように配設される。したがって、カプセルは、カプセルハンドラー内に挿入されると飲料調製位置に直ちに達する。
代替的に、カプセルハンドラーは、待機位置とは異なる装填位置から待機位置まで可動であり、かつ装置がカプセルを挿入するための準備ができたとき、該装置は、カプセルハンドラーが装填位置に位置付けられるように配設される。したがって、カプセルハンドラーは、カプセルが挿入されるとカプセルを飲料調製位置へ転送するために、装填位置から待機位置へ転送されるべきである。このことは、装置に追加の設計上の自由を与える。
代替的に、カプセルハンドラーは、該カプセルハンドラーが装填位置にあるとき、保持手段が飲料調製位置とは異なる挿入位置にカプセルを保持するように配設される。カプセルハンドラーは、カプセルをカプセルハンドラーに対して実質的に運動不能に保持しつつ、挿入位置から飲料調製位置までカプセルを転送させるように配設される。
任意的に、カプセルハンドラーは、待機位置から放出位置まで回転軸の周りを回転させられるように配設される。任意的に、カプセルハンドラーは、装填位置から待機位置まで回転軸の周りを回転させられるように配設される。
カプセルハンドラーは、第1チェンバー部分と第2チェンバー部分とに分離されうる。
任意的に、カプセルハンドラーは、同一材料の一体部分(モノリシック)である。カプセルハンドラーは、例えば単一射出成形された、例えばプラスチック部分でありうる。このことは装置の複雑性を大きく低減する。好ましくは、飲料調製位置において及び/又は装填位置においてカプセルを保持するカプセルハンドラーの少なくとも1部分は、モノリシック部分でありうる。保持手段は、モノリシックなカプセルハンドラーの一体部分を形成しうる。したがって、保持手段を含むカプセルハンドラーは、モノリシック部分でありうる。
好ましくは、第1チェンバー部分が閉位置から出発して開位置に到達する前に、カプセルハンドラーが待機位置から放出位置へ到達するように、装置は、カプセルハンドラーおよび第1チェンバー部分の個々の移動が連結されるように配設される。
任意的に、第1チェンバー部分の閉位置から開位置への移動の開始が、カプセルハンドラーの待機位置から放出位置への移動の開始に対して遅れるように、装置は、カプセルハンドラーおよび第1チェンバー部分の個々の移動が連結されるように配設される。
任意的に、第1チェンバー部分が開位置から閉位置に到達する前にカプセルハンドラーが装填位置から待機位置に到達するように、装置は、カプセルハンドラーおよび第1チェンバー部分の個々の移動が連結されるように配設される。
任意的に、第1チェンバー部分の開位置から閉位置への移動の開始が、カプセルハンドラーの装填位置から待機位置への移動の開始に対して遅れるように、装置は、カプセルハンドラーおよび第1チェンバー部分の個々の移動が連結されるように配設される。
任意的に、装置はさらに、カプセルハンドラー内に挿入されたときカプセルの少なくとも部分を受け取るための収容器を備え、収容器はカプセルハンドラーがカプセルに対して動きうるように配設される。好ましくは、収容器は可動部分を備え、該可動部分は、飲料調製位置へ動かされるために、カプセルを該収容器から出すことを可能にするために該収容器を開けるように配設される。
好ましい実施態様において、カプセルは、抽出可能製品、たとえば焙煎され挽かれたコーヒーを備える。したがって、装置は、飲料、たとえばコーヒー飲料、たとえばエスプレッソまたはコーヒー大の調製のために使われうる。
カプセルは、流体が該カプセルに入ることを可能にする、多孔質の及び/又は穿孔された入口面、及び/又は飲料が該カプセルから出ることを可能にする、多孔質の及び/又は穿孔された出口面を夫々備えうる。好ましくは、カプセルは、一人分の飲料、たとえば1カップの飲料を調製するように設計される。好ましくは、カプセルは、1回使用のカプセル、すなわち1回の使用後に処分されるべきものとして設計される。
任意的に、本発明に従うシステムは、
カプセルは作動部材を備え、且つ
飲料調製装置は、
該カプセルを保持するように配設されたカプセルホールダ、
カプセルが該カプセルホールダ内にあるとき該カプセルの方へ流体を供給するために配設された流体供給ユニット、
該カプセルへ供給されるべき該流体のパラメータを制御するために配設された流れ制御ユニット、ここで、該流れ制御ユニットは少なくとも第1モードおよび第2モードの1つで選択的に操作されるように配設されている、
を備え、
第1モードにおいて、パラメータは第1レベルに調節され、第2モードにおいて、パラメータは第1レベルとは異なる第2レベルに調節され、
流れ制御ユニットは、第1位置と第2位置との間で可動なスイッチ部材を備え、かつカプセルがカプセルホールダ内にあるとき、スイッチ部材は、第1または第2位置に配置されるべき該カプセルの作動部材によって係合されるように配設され、および
該システムは、スイッチ部材が第1位置にあるとき、流れ制御ユニットは第1モードにあるように配設され、かつスイッチ部材が第2位置にあるとき、流れ制御ユニットは第2モードにあるように配設されている。
ここで、カプセルホールダは、第1チェンバー部分(の部分)備えうる。ここで、カプセルは、好ましくは実質的に剛性の、コップ状本体および該本体を閉じるための蓋を備えうる。
このことは、作動部材の特性及び/又は作動部材の有無に依存して、第1モードまたは第2モードで、システムは操作されうるという利点をもたらす。さらに、作動部材及び/又はスイッチング部材は、カプセルをカプセルホールダ内に容易に正しく位置付けうることを助けうる。それ故に、カプセルはカプセルハンドラーによって飲料調製位置に位置付けられえ、そしてカプセルホールダ内のカプセルの位置付けは、該作動部材及び/又はスイッチング部材によって助けられえ、飲料調製位置おけるカプセルの非常に精密な位置付けが可能である。
任意的に、スイッチ部材は、カプセルホールダの内壁の第1窪み部内に位置付けられ及び/又は作動部材はカプセルの外側輪郭の第2窪み部内に位置付けられる。
任意的に、スイッチング部材はカプセルホールダの内壁に対して第1窪み部内にへこんで置かれ、及び/又は作動部材はカプセルの外側輪郭に相対的に第2窪み部内にへこんで置かれる。
好ましくは、パラメータは、カプセルへ供給されるべき流体の流量、圧力および体積の内の1以上である。該パラメータはまた、温度、該流体をカプセルへ供給する継続時間、時間の関数としての該カプセルへ供給されるべき該流体の流量、時間の関数としての該カプセルへ供給されるべき該流体の圧力、時間の関数としての該カプセルへ供給されるべき該流体の体積、および時間の関数としての該カプセルへ供給されるべき該流体の温度の内の1以上でありうる。
したがって、作動部材を有するカプセルが装置に導入されるとき、カプセルの作動部材は、第2位置に位置付けられるようにスイッチング部材に自動的に係合しうる。したがって、流れ制御ユニットは、第2モードにあるであろう。このことは、装置が、第2レベルでのパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力を持つ流体を供給する原因になる。好ましくは、第2レベルは、飲料が調製されることが可能なようにレベルを設定される。代替的に、カプセルが装置に導入されていないとき、作動部材は存在せず、従ってスイッチング部材は第1位置に存在しうる。したがって、流れ制御ユニットは、第1モードにあるであろう。この場合に、装置は、パラメータ、たとえば流量及び/又は圧力を有する第1レベルの流体を自動的に供給する。これは、デフォールト(初期設定)モードと呼ばれうる。第1レベルは、装置をすすぐために十分な流量及び/又は圧力を提供するように設定されうるが、一方、第1レベル流量及び/又は圧力は、ユーザに対して与えられる危険性を取り除きまたは少なくとも減少させるように十分に低く設定されることが理解されよう。したがって、第1モードにおける流量及び/又は圧力は、第2モードにおける流量及び/又は圧力よりも小さくありうる。第1レベルおよび第2レベルの両方とも、カプセルへ供給されるべき流体の流量および圧力がゼロでないように選択されるべきであることが理解されよう。
代替的に、作動部材を有していないカプセルが装置に導入されるとき、作動部材が存在しないので、スイッチング部材は第1位置にありうる。したがって、流れ制御ユニットは、第1モードにあるであろう。この場合には、装置は第1レベルでのパラメータ、たとえば、流量及び/又は圧力を有する流体を供給する。第1レベルは、第1タイプの飲料が調製されることが可能であるように設定されうる。作動部材を有するカプセルが装置に導入されるとき、カプセルの作動部材は、第2位置に位置付けるようにスイッチング部材と自動的に係合しうる。それ故に、流れ制御ユニットは第2モードにあるであろう。このことは自動的に、装置が第2レベルでのパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力をもつ流体を供給する原因になる。第2レベルは第2タイプの飲料が調製されることが可能なように設定されうる。このことは、飲料の調製において多様性をもたらしうる。たとえば、第1モードを用いて、低い圧力における第1タイプの飲料、たとえば紅茶またはアメリカンコーヒーを調製すること、および、第2モードを用いて、高い圧力における第2タイプの飲料、たとえばエスプレッソコーヒーを調製することが可能である。
代替的に、作動部材を有する第1カプセルが装置に導入されるとき、第1カプセルの作動部材は、第1位置に位置付けるようにスイッチング部材と自動的に係合しうる。それ故に、流れ制御ユニットは第1モードにあるであろう。この場合、装置は、自動的に第1レベルでのパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力をもつ流体を提供する。第1レベルは、第1カプセルを用いて第1タイプの飲料が調製されうるように設定されうる。異なる作動部材を有する第2カプセルが装置に導入されるとき、第2カプセルの異なる作動部材は、第2位置に位置付けるようにスイッチング部材と自動的に係合しうる。それ故に、流れ制御ユニットは、第2モードにあるであろう。このことは自動的に、装置が第2レベルでのパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力をもつ流体を供給する原因になる。第2レベルは、第2カプセルを用いて第2タイプの飲料が調製されうるように設定されうる。このことは、飲料の調製において多様性をもたらしうる。たとえば、第1モードおよび作動部材を有する第1カプセルを用いて、低い圧力における第1タイプの飲料、たとえば紅茶またはアメリカンコーヒーを調製すること、および、第2モードおよび異なる作動部材を有する第2カプセルを用いて、高い圧力での第2タイプの飲料、たとえばエスプレッソコーヒーを調製することが可能である。
カプセルホールダの内壁に相対的に第1窪み部にへこんで置かれたスイッチング部材は、スイッチング部材が、たとえば外部物体による損傷から保護されるという利点をもたらすことが理解されよう。カプセルの外側輪郭に相対的に第2窪み部にへこんで置かれた作動部材は、作動部材が、たとえばカプセルの製造中、輸送中または取り扱い中の損傷から保護されるという利点をもたらすことが理解されよう。それ故に、本発明に従うシステムはロバスト(頑健)である。任意的に、スイッチング部材はカプセルホールダの内壁に対してへこんで置かれ、かつ作動部材はカプセルの外側輪郭に対してへこんで置かれる。
任意的に、カプセルホールダの内壁は突起部分を備え、かつスイッチング部材は上記突起部分に対してへこんで置かれる。このことは、突起部分は作動部材を取り囲む保護壁を形成しうるという利点をもたらす。
任意的に、カプセルホールダの内壁の突出部分は、カプセルがカプセルホールダ内にあるとき、カプセルの第2窪み部内に延在する。したがって、カプセルと装置とは、スイッチング部材および作動部材のための余分の保護を提供するようにかみ合いうる。
任意的に、作動部材、たとえば突起部は、カプセルの対称軸に配置される。対称軸は、カプセルが上記軸の周りを対称的に回転させられるようなものでありうる。このことは、装置内のカプセルの回転的配位は重要でなく、そして作動部材は装置に対して常に正しく位置付けられ、カプセルの装置への挿入は消費者にとって容易であるという利点をもたらす。
任意的に、スイッチング部材は、カプセルがカプセルホールダ内にあるとき、該カプセルの対称軸と同軸的に位置付けられる。したがって、装置内のカプセルの回転的配位は重要でなく、かつ作動部材が装置に対して常に正しく位置付けられるように、スイッチング部材は位置付けられうる。スイッチング部材は、カプセルホールダの対称軸に位置付けられうる。より一般的には、スイッチング部材の少なくとも部分は、カプセルがカプセルホールダ内にあるとき、作動部材に同軸的に位置付けられうる。
本実施態様において、作動部材はカプセルの突起部である。これは、作動部材を含むカプセルの容易な製作をもたらす。また、突起部は、簡単な仕方でスイッチング部材と係合できる。スイッチング部材は、スイッチの一部でありえ、好ましくは、カプセルの突起部と相互作用するように配設されうる。
好ましくは、突起部は、カプセルの第2窪み部内に備えられ、該突起部はコップ状本体の外側輪郭内に実質的に存在する。それ故に、突起部は、製造中、輸送中または取扱中の変形または他の損傷から保護される。それ故に、突起部の正しい機能は保証されうる。したがって、カプセルホールダの内壁の突起部分は、カプセルがカプセルホールダ内にあるとき、カプセルの第2窪み部内に延在しえ、一方、カプセルの突起部の形状の作動部材は、突起部分内の第1窪み部内にへこんで置かれたスイッチング部材と係合するようにカプセルホールダの内壁の突起部分内に延在しうる。
好ましくは、第2窪み部の最大幅は、突起部の最小幅の6倍よりは小さく、より好ましくは4倍よりも小さい。したがって、突起部は、窪み部内にしっかりと保持され、損傷または不正な変更・改ざん(タンパー)からより良く保護される。
任意的に、システムは、スイッチング部材の位置を検出するための光検出手段を備える。したがって、システムの機械的部分は最小化される。光検出手段は、少なくとも1つの光遮蔽ユニットを備えうる。そのような光遮蔽ユニットはそれ自身公知であり、通常は光源および光検出器を含む。光源および光検出器は通常は光路に沿って互いに向き合って位置付けられる。スイッチング部材は、少なくとも1の光遮蔽ユニットの光路を選択的に妨害しまたは自由にするための羽根を備えうる。
任意的に、システムは、スイッチング部材の位置を検出するための磁気検出手段を備える。したがってまた、機械的部分は最小化されうる。磁気検出手段は、少なくとも1の磁気誘導センサーを備えうる。スイッチング部材は、磁気誘導センサーによって検出されるための磁気指示器、たとえば磁石または磁化可能部分を備えうる。通常、磁気指示器は、磁気誘導センサーに十分近いときに検出され、磁気誘導センサーから十分離れているときには、検出されない。このことは、磁気指示器が磁気誘導センサーに近い予め決められた位置にあるか否かを決定する簡単なやり方を提供する。
任意的に、システムは、作動部材の位置を検出するための光検出手段を備える。光検出手段は、少なくとも1の光遮蔽ユニットを備えうる。作動部材は、少なくとも1の光遮蔽ユニットの光経路を選択的に遮蔽しまたは自由にするための羽根を備えうる。
任意的に、システムは、作動部材の位置を検出するための磁気検出手段を備える。磁気検出手段は、少なくとも1つの磁気誘導センサーを備えうる。作動部材は、磁気検出手段によって検出されるための磁気指示器を備える。
任意的に、流れ制御ユニットは流体の流量を制御するための弁を備える。代替的に、流れ制御ユニットは流体の圧力を制御するための弁を備える。代替的に、流れ制御ユニットは、流体の流量及び/又は圧力を制御するための弁を備える。それ故に、流量及び/又は圧力は簡単な仕方で制御されうる。
任意的に、弁は、カプセルの作動部材によって機械的に作動される。このことは、機械的に単純で信頼性の高いシステムをもたらす。カプセルの作動部材、たとえば突起部は、たとえば、弁の軸または頭と直接的または間接的に相互作用しうる。スイッチング部材は、たとえば、弁の軸または頭の部分でありうる。
代替的または付加的に、弁は電子式、電気式、磁気式、空気圧式及び/又は油圧式のアクチュエーターによって作動される。上記電子式、電気式、磁気式、空気圧式及び/又は油圧式のアクチュエーターは、スイッチング部材によって起動されうる。スイッチング部材は、たとえば、電気式のスイッチの部分でありえ、このスイッチの作動が、弁を電気的に、磁気的に、空気圧的及び/又は油圧的に作動させる。スイッチング部材は、スイッチの作動が弁を電気的、磁気的、空気圧的及び/又は油圧的に作動させるところの空気圧的または油圧的スイッチの部分でありえる。
任意的に、弁は、第1モードにおける流量及び/又は圧力が、第2モードにおける流量及び/又は圧力よりも小さいように配設される。
任意的に、流れ制御ユニットは、カプセルへ供給されるべき流体の流量及び/又は圧力を制御するために流体供給ユニットへ指示するように配設される。
任意的に、弁は、第1モードにおいて該弁が閉位置にあるが漏洩を許容し、かつ第2モードにおいて該弁が開位置にあるような漏洩弁として設計される。閉位置と開位置との間でスイッチングをおこなう弁は、閉位置において弁は漏洩し、第1モードにおける流量及び/又は圧力は第2モードにおける流量及び/又は圧力と異なる非常に簡単な仕方を提供する。簡単な仕方の漏洩弁は、第1レベルでの流量及び/又は圧力を、たとえばすすぐために提供しうる。
任意的に、スイッチング部材は、スイッチング部材がカプセルの作動部材によって係合されないとき、第1位置にある。このことは、第1モード、たとえばすすぎモードの任意の簡単な起動を提供する。
任意的に、流れ制御ユニットはカプセルの作動部材によって係合されると第2位置にある。任意的に、スイッチング部材はカプセルの別の作動部材によって係合されると第1位置にある。
任意的に、流れ制御ユニットは、さらに第3モードにおいて稼働するように配設される、ここで第3モードにおいては、パラメータ、たとえば流量、体積及び/又は圧力が、第1レベルおよび第2レベルとは別の第3レベルへ調節される。流れ制御ユニットはまた、4以上の異なるモードにおいて稼働するように配設されうることが理解されよう。第3モードは、第2モードを作動させる作動部材とは異なる第2作動部材を有するカプセルによって起動されうる。第2作動部材はまた、第1モードを作動する作動部材と異なりうる。任意的に、スイッチング部材は、カプセルの第2作動部材によって係合されると第3位置にある。しかし、第2作動部材は、好ましくはカプセルの同じ位置に置かれており、好ましくは唯一の点で、たとえば突起部の長さにおいてのみ異なる。
類似の作動部材によって作動せられる3以上のモードを提供することは、複数の作動部材が単一のカプセル上に存在する必要がなく、むしろカプセル毎に単一の作動部材で十分であるという利点をもたらす。たとえば、カプセルの単一の突起部は、存在するときはその長さで及び/又はその不存在で、装置を3以上のモードの内の1つにおいて稼働させうる。このことは、作動部材が上で記載されたようにカプセルの対称軸上に位置付けられているとき、より一層容易に実装されうる。
制御ユニットはまた、パラメータ(たとえば、流量、体積及び/又は圧力)の無段制御を最小および最大レベル間で可能にするように配設されうる。突起部の長さは、流量及び/又は圧力及び/又は体積の代表値でありえる。流量は、カプセルの突起部の長さに比例することが可能である。圧力がカプセルの突起部の長さに比例することも可能である。体積がカプセルの突起部の長さに比例することも可能である。
任意的に、システムは、第1カプセルと第2カプセルとを備える。第1カプセルは、第1作動部材を備えうる。第2カプセルは、第1作動部材とは異なる第2作動部材を備えうる。第1作動部材は、流れ制御ユニットを第2モードにおいて稼働させるように配設されうる。第2作動部材は、流れ制御ユニットを第3モードにおいて稼働させるように配設されうる。第1作動部材は、たとえば第1長さを有する突起部でありえ、かつ第2作動部材は、カプセル上の同じ位置にあるけれども、第1長さとは異なる第2長さを有する類似の突起部でありうる。
それ故に、第1作動部材を有するカプセルが装置に導入されるとき、カプセルの第1作動部材は、装置に第2レベルでのパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力で、自動的に流体を供給させる。第2レベルは、第1タイプの飲料が調製されるように設定されうる。第2作動部材を有するカプセルが装置に導入されるとき、カプセルの第2作動部材は、自動的にスイッチング部材を第3位置にさせる。このことは、装置に第3レベルでのパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力で、流体を供給させる。第3レベルは、第2タイプの飲料が調製されるように設定されうる。このことは、飲料の調製において多能性を提供しうる。たとえば、低圧での第1タイプの飲料、たとえば紅茶またはアメリカンコーヒーを調製すること、そして高圧での第2タイプの飲料、たとえばエスプレッソコーヒーを調製することが可能である。付け加えると、カプセルが装置に導入されていないとき、作動部材がないので、装置は第1レベルでの流量及び/又は圧力で、自動的に流体を供給する。第1レベルは、装置をすすぐために十分な流量及び/又は圧力を供給するように設定されうること、一方、装置をすすぐための第1レベルの流量及び/又は圧力は、ユーザーへ与えられるリスクを取り除くまたは少なくとも低減するために、十分に低く設定されうることが理解されよう。それに加えて、第1モードにおける流量及び/又は圧力は、第2モードおよび第3モードにおける流量及び/又は圧力よりも小さいものでありうる。装置に第1レベルでのパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力で流体を供給させることは、第1および第2作動部材とは異なる長さを有する別の作動部材を備えた第3カプセルを提供することによって得られうることも理解されよう。このことは、第3タイプの飲料を調製するためにも利用されうる。
任意的に、システムのカプセルは、飲料成分、好ましくは抽出可能な製品、たとえば焙煎されかつ挽かれたコーヒーを備える。
任意的に、カプセルは、流体が入ることを可能にする及び/又は飲料がカプセルから出ることを可能にする、多孔質の及び/又は穿孔された入口面及び出口面を夫々備える。
任意的に、本発明に従う飲料調製装置に用いるのに適したカプセルは、装置をすすぎ及び/又は湯垢を除去するための洗浄剤及び/又は湯垢除去剤を夫々備える。適切な洗浄剤および湯垢除去剤はそれ自体公知である。すすぎ及び/又は湯垢除去は上で記載されたようにデフォルトモードで実行されうるので、洗浄剤及び/又は湯垢除去剤を備えているカプセルは必ずしも作動部材を備える必要はないことが理解されよう。
本発明はまた、上に記載されたシステムの飲料調製装置に関する。そのような装置は、カプセルを保持するように配設されたカプセルホールダ、カプセルが該カプセルホールダ内にあるときに流体をカプセルへ供給する流体供給ユニット、カプセルへ供給されるべき流体のパラメータを制御するように配設された流れ制御ユニットを備えうる。ここで、該流れ制御ユニットは、少なくとも第1モードおよび第2モードの内の1つで選択的に操作されるように配設され、第1モードにおいて、パラメータは第1レベルに調節され、そして第2モードにおいて、パラメータは第1レベルとは異なる第2レベルに調節される。該流れ制御ユニットは、第1位置と第2位置との間を動きうるスイッチング部材を備え、該スイッチング部材は、カプセルが該カプセルホールダ内にあるとき、カプセルの作動部材によって係合されるように配設され、第1または第2位置に位置付けられる。そして、該流れ制御ユニットは、スイッチング部材が第1位置にあるときには、該流れ制御ユニットが第1モードにあるように配設され、そして該流れ制御ユニットは、スイッチング部材が第2位置にあるときには、該流れ制御ユニットが第2モードにあるように配設される。任意的に、スイッチング部材は、カプセルホールダの内壁の第1窪み部内に位置付けられる。
飲料調製装置は、それ自体公知の追加的な部材、たとえば貯水槽、ヒーター、圧力下で水を供給するポンプ、飲料分配注ぎ口、使用済みカプセルのためのくず入れ等の内の1つ以上を装備された一層複雑な機械(たとえばコーヒーマシン)の部分でありうる。
本発明はまた、本発明に従うシステムのカプセルに関する。前に述べたように、そのようなカプセルは飲料成分を備えうる。そのようなカプセルは、上に記載されたように飲料調製装置をすすぎ及び/又は湯垢を除去するための洗浄剤及び/又は湯垢除去剤を備えることも可能である。そのようなカプセルは、作動部材を備えうることが明らかであろう。そのようなカプセルは、作動部材、たとえば飲料調製装置のデフォルトモードを起動するためのものを備えないこともありえる。
本発明の1側面に従うと、飲料調製装置において摂取可能な飲料を調製するためのカプセルであって、
好ましくは実質的に剛性のコップ状本体
該本体を閉じるための蓋、および
該飲料調製装置のスイッチング部材と係合するように配設された作動部材
を備えている、上記カプセルが提供される。
そのようなカプセルは、上に記載されたようにシステムの飲料調製装置において飲料を調製するために用いられうることが理解されよう。そのようなカプセルは、飲料調製装置のスイッチング部材に係合しうる。
好ましくは、作動部材はカプセルの突起部である。これは容易に製造されうる。突起部は、たとえばコップ状本体から延在しているピンでありうる。該ピンは、たとえば幅が0.5〜4mmでありうる。該ピンは、たとえば長さが1〜6mmでありうる。
コップ状本体は、プラスチック材料から、たとえば射出成形法によって実質的に製造されうる。突起部は、目的に適った、コップ状本体の射出位置の伸長でありうる。したがって、突起部は、コップ状本体のデザインにおいて容易に組み込まれうる。
任意的に、突起部はカプセルの窪み部内に含まれ、該突起部はコップ状本体の外側輪郭内に実質的に存在する。したがって、突起部は、製造、運搬または取扱中の変形または他の損傷から保護される。それ故に、突起部の正しい機能が保証されうる。
代替的に、作動部材はカプセルの窪み部である。窪み部の深さは、スイッチング部材に第1および第2(および任意的に別の)位置の間の違いを識別させうる。
任意的に、窪み部は、蓋と反対方向のコップ状本体内に設置される。
任意的に、作動部材は蓋と反対方向のコップ状本体に設置される。作動部材は、好ましくはコップ状本体の外側輪郭に設置される。
任意的に、作動部材は、カプセルの対称軸上に位置付けられる。対称軸は、カプセルが上記軸の周りに回転対称である。このことは、装置内のカプセルの回転配位が重要でなく、そして作動部材は装置に対して常に正しく位置付けられるであろうという利点をもたらし、装置内へのカプセルの挿入は消費者にとって容易である。
任意的に、作動部材とコップ状本体とは、同一材料(モノリシック)部分を形成する。
任意的に、カプセルは周囲を囲むリムを備える。好ましくは、周囲を囲むリムは、コップ状本体の開端部で該本体に対して外向きに延在する。好ましくは、カプセルは、該開端部を閉じる蓋を備える。
好ましくは、カプセルは、(或る量の)飲料成分、たとえば抽出可能な製品、たとえば焙煎されかつ挽かれたコーヒーを備える。カプセルは、流体が入ることを可能にする多孔質の及び/又は穿孔された入口面、及び/又は飲料がカプセルから出ることを可能にする多孔性の及び/又は穿孔された出口面を夫々備えうる。
そのようなカプセルはまた、キットの部分(好ましくは該キットの第2カプセルとして)を形成しうる。そのようなキットは、飲料調製装置内に第1の摂取可能な飲料を調製するための第1カプセルと第2の摂取可能な飲料を調製するための第2カプセルとを備え得、各カプセルは、
好ましくは実質的に剛性のコップ状本体、
該本体を閉じるための蓋、
飲料成分の或る量
を備え、
該第1カプセルは、該飲料調製装置のスイッチング部材に係合するように配設された作動部材を備えておらず、かつ
該第2カプセルは、該飲料調製装置のスイッチング部材に係合するように配設された作動部材を備えている。
そのようなカプセルは、上に記載されたようにシステムの飲料調製装置で飲料を調製するために使用されうることが理解されよう。そのようなカプセルは、上記飲料調製装置のスイッチング部材を係合しえ、または係合しなくてもよい。
それ故に、第1飲料は、第1の流量及び/又は圧力での流体で調製されえ、一方、第2飲料は、第2の流量及び/又は圧力での流体で調製されうる。第1飲料成分は第2飲料成分とは異なっていることが理解されよう。
本発明はまた、飲料調製装置内に第1の摂取可能飲料を調製するための第1カプセルと第2の摂取可能飲料を調製するための第2カプセルとを備えるキットであって、各カプセルは
好ましくは実質的に剛性のコップ状本体、
該本体を閉じるための蓋、
飲料成分の或る量
を備え、
該第1カプセルは、該飲料調製装置のスイッチング部材に係合するように配設された第1作動部材を備え、かつ
該第2カプセルは、該飲料調製装置のスイッチング部材に係合するように配設された、該第1作動部材とは別の第2作動部材を備えている、
上記キットに関する。
そのようなカプセルは、上に記載されたようなシステムの装置内において第1および第2飲料を調製するために用いられうることが理解されよう。そのような第1カプセルは、上記飲料調製装置のスイッチング部材が第1位置にあるような該スイッチング部材と係合するように配設され得、そして流れ制御ユニットは第1モードにおいて稼働する。そのような第2カプセルは、上記飲料調製装置のスイッチング部材が第2位置にあるような該スイッチング部材と係合するように配設されえ、そして流れ制御ユニットは第2モードにおいて稼働する。代替的に、そのような第1カプセルは、上記の飲料調製装置のスイッチング部材が第2位置にあるような該スイッチング部材と係合するように配設されえ、そして流れ制御ユニットは第2モードにおいて稼働する。そのような第2カプセルは、上記飲料調製装置のスイッチング部材が第3位置にあるような該スイッチング部材と係合するように配設されえ、そして流れ制御ユニットは第3モードにおいて稼働する。
任意的に、第1作動部材の寸法は、第2作動部材の寸法とは異なる。
第1作動部材は、第1カプセルの第1突起物でありうる。第2作動部材は、第2カプセルの第2突起物でありうる。第2突起物は、第1突起物よりも背が高くありうる。第1または第2突起物は、たとえば、コップ状本体から延在しているピンでありうる。該ピンは、たとえば幅が0.5〜4mmでありうる。該ピンは、たとえば長さが1〜6mmでありうる。
コップ状本体は、プラスチック材料から、たとえば射出成形法によって実質的に製造されうる。突起部は、目的に適った、コップ状本体の射出位置の伸長でありうる。
任意的に、突起部はカプセルの窪み部内に含まれ、該突起部はコップ状本体の外側輪郭内に実質的に存在する。
代替的に、第1作動部材は第1カプセルの第1窪み部でありうる。第2作動部材は第2カプセルの第2窪み部でありうる。第1窪み部の深さは、第2窪み部の深さと異なりうる。
任意的に、作動部材と夫々のコップ状本体とは、一体的部分を形成する。
好ましくは、第1カプセルは第1飲料成分を備える。好ましくは、第2カプセルは第2飲料成分を備える。好ましくは、第1飲料成分は第2飲料成分と異なる。したがって、第1飲料は、第1飲料成分と1つの流量及び/又は圧力での流体とを用いて調製されうる。したがって、第2飲料は、第2飲料成分と別の流量及び/又は圧力での流体とを用いて調製されうる。
第1飲料成分は、たとえば、体積、質量、密度、組成、挽かれたサイズなどにおいて第2飲料成分と異なりうる。
第1及び/又は第2飲料成分は、抽出可能な製品、たとえば焙煎されかつ挽かれたコーヒーでありうる。
カプセルは、流体がカプセルに入ること及び/又は飲料がカプセルから出ることを夫々可能にする、多孔質及び/又は穿孔された、入口面及び/又は出口面を夫々備えうる。
本発明はまた、洗浄剤及び/又は湯垢除去剤を備える第1カプセルと、たとえば飲料成分を備える第2カプセルとを備えるキットに関する。ここで、上に記載したように、第1カプセルは飲料調製装置を第1モードにさせるように配設されえ、かつ第2カプセルは飲料調製装置を第2モードにさせるように配設されうる。
本発明に従う、飲料成分を備えるカプセルから摂取に適した飲料を調製するための方法であって、
カプセルを準備すること、および
第1チェンバー部分、および
第2チェンバー部分、
保持手段を備えるカプセルハンドラー
を備える装置を準備すること、
を含み、
該カプセルが該第1チェンバー部分と該第2チェンバー部分との間に挿入されうるように、該第1チェンバー部分と該第2チェンバー部分とを互に対して開位置に位置付けること、
該カプセルを該カプセルハンドラー内に挿入すること、および該カプセルハンドラーに待機位置を取らせて、飲料調製位置における該カプセルは該第1チェンバー部分と該第2チェンバー部分との間にある、
該カプセルが該飲料調製位置から離脱できないように、該カプセルの該飲料調製位置に対応して、該第1チェンバー部分および該第2チェンバー部分を互に対して閉位置に位置付けること、
該保持手段が該カプセルを越えて通過するように、該カプセルハンドラーを該待機位置から該放出位置まで動かすこと、
該カプセルが重力の影響下で該飲料調製位置から自由に落下することを可能にするように、該第1チェンバー部分および該第2チェンバー部分を互に対して開位置に位置付けること、
のステップを包含している、上記方法も提供される。
任意的に、本方法は、カプセルハンドラーが保持手段にカプセルを越えるように強いさせることを含む。
好ましくは、カプセルがカプセルハンドラーの飲料調製位置にあるとき、本方法は、カプセルの出口面を第2チェンバー部分の飲料調製板に当接しまたは近くに位置付けることを含む。
任意的に、本方法は、カプセルハンドラーが待機位置に位置付けられるとき、装置内にカプセルを挿入することを含む。したがって、カプセルは、カプセルハンドラー内に挿入されると、飲料調製位置に直ちに到達する。
代替的に、本方法は、カプセルハンドラーが待機位置とは異なる装填位置に位置付けられたときに装置内にカプセルを挿入すること、および該カプセルハンドラーを装填位置から待機位置へ動かすこと、を含みうる。したがって、カプセルは装填位置から待機位置へ転送される。このことは、装置に対する設計上の追加的な自由度をもたらしうる。
任意的に、本方法は、カプセルの挿入があると、カプセルの案内エッジ、たとえばリムを保持することを含む。任意的に、本方法は、カプセルハンドラー内のカプセルの飲料調製位置へカプセルの案内エッジを摺動的に案内することを含む。
任意的に、本方法は、カプセルハンドラーが装填位置にあるときに飲料調製位置とは異なる挿入位置にカプセルを保持することを含む。カプセルハンドラーは、カプセルハンドラーに対して実質的に動かないようにカプセルを保持しながら挿入位置から待機位置までカプセルを転送するように配設されうる。
任意的に、本方法は、カプセルハンドラーを待機位置から放出位置まで旋回させることを含む。任意的に、本方法は、カプセルハンドラーを装填位置から待機位置まで旋回させることを含む。
任意的に、本方法は、カプセルハンドラーを提供することを含み、ここで、保持手段は2つの突起部によって形成され、かつカプセルハンドラーを第1チェンバー部分および第2チェンバー部分に対して動かすことは、2つの突起部がカプセルに対して同じ方向に動くように、カプセルを越えて保持手段が動かされることを可能にする。
好ましくは、本方法は、第1チェンバー部分が閉位置から出発して開位置へ到達する前に、カプセルハンドラーを待機位置から放出位置に到達させることを含む。
任意的に、本方法は、カプセルハンドラーの待機位置から放出位置への移動の開始に対して遅れて第1チェンバー部分の閉位置から開位置への移動を開始させることを含む。
任意的に、本方法は、第1チェンバー部分が開位置から閉位置へ到達する前に、カプセルハンドラーを装填位置から待機位置へ到達させることを含む。
任意的に、本方法は、カプセルハンドラーの装填位置から待機位置への移動の開始に対して遅れて第1チェンバー部分の開位置から閉位置への移動を開始させることを含む。
任意的に、本方法は
該飲料調製装置であって、さらに、
該カプセルを保持するように配設されたカプセルホールダ、
該カプセルが該カプセルホールダ内にあるとき、流体を該カプセルへ供給するための流体供給ユニット、
を備える該飲料調製装置を準備すること、および
少なくとも第1モードおよび第2モードの1つにおいて該カプセルへ流体を選択的に供給すること、ここで、該カプセルの作動部材に依存して、該第1モードにおいては、該カプセルへ供給されるべき該流体のパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力は、第1レベルへ調節され、かつ該第2モードにおいては、該パラメータ、たとえば該流量及び/又は該圧力は、該第1レベルとは異なる第2レベルへ調節される、
を包含している。
任意的に、本方法は、
作動部材を備えているカプセルを準備すること、
該飲料調製装置であって、さらに、
該カプセルを保持するように配設されたカプセルホールダ、
該カプセルが該カプセルホールダ内にあるとき、流体を該カプセルへ供給するための流体供給ユニット、
を備える該飲料調製装置を準備すること、および
少なくとも第1モードおよび第2モードの1つにおいて該カプセルへ流体を選択的に供給すること、ここで、該カプセルの作動部材に依存して、該第1モードにおいては、該カプセルへ供給されるべき該流体のパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力は、第1レベルへ調節され、かつ該第2モードにおいては、該パラメータ、たとえば該流量及び/又は該圧力は、該第1レベルとは異なる第2レベルへ調節される、
を包含している。本発明は、飲料を調製するための本発明に従う装置におけるカプセルの使用にも関係している。
ここで、カプセルホールダは、第1チェンバー部分(の部分)を備えうる。ここで、カプセルは、好ましくは実質的に剛性の、コップ状本体およびこの本体を閉じるための蓋、を備えうる。
一般的に、本発明に従う方法は、上述されたシステムに対応している各ステップを備えうることが理解されよう。
一般的に、本発明に従う方法は、以下の事象の系列:
a) カプセルハンドラーを待機位置に位置付けること、
b) 第1チェンバー部分と第2チェンバー部分とを開位置に位置付けること、
c) カプセルをカプセルハンドラー内へ挿入すること、
d) カプセルハンドラーに飲料調製位置にカプセルを案内及び/又は位置付けさせること、この飲料調製位置でカプセルは保持手段によって保持される、
e) 第1チェンバー部分および任意的に第2チェンバー部分を閉位置へ動かすこと、
f) 流体、たとえば圧力下の熱湯をカプセルへ供給することによって飲料を調製すること、
g) カプセルハンドラーを放出位置まで動かすこと、この際に保持手段がカプセルを越えて進む、
h) 第1チェンバー部分および任意的に第2チェンバー部分を開位置へ動かすこと、
i) カプセルがもはや保持手段並びに第1及び/又は第2チェンバー部分によって保持されていない故に、カプセルを飲料調製位置から落とすこと、
を包含しうる。
ステップa)とb)との順番は逆にしてもよいことは明らかであろう。さらに、カプセルハンドラーは、ステップc)の前に装填位置に位置付けられることが可能である。それから、ステップd)は、カプセルハンドラーを装填位置から待機位置へ動かすことを含みうる。ステップf)とg)との順番を逆にしてもよいことは明らかであろう。第2チェンバー部分が調製前には動かずに留まりそして調製後に動く場合に、追加的なステップj)は、別の飲料を調製する前に第2チェンバー部分を初期位置へ戻すこと、を含みうる。
本発明の別の局面によると、カプセルから食料製品、特に飲料を調製するための飲料調製装置であって、
カプセルを飲料調製位置の方へ挿入するための領域が画定されているフレーム、
該フレームによって画定された摺動領域内に摺動するように配設された、第1チェンバー部分と第2チェンバー部分とによって画定された飲料調製チェンバー、ここで、そのような複数のチェンバー部分は、閉じる構成と開く構成およびその逆との間で両方が互いに対しておよび上記フレームに対して摺動しうる、
該チェンバーに飲料調製流体を供給するためのおよび該チェンバー自身から調製された飲料を排出するための、それぞれの導管、
該フレームに対して固定された飲料調製位置内にカプセルを、好ましくは上部から挿入するための、1対の向き合った案内通路、
上記飲料調製位置にカプセルを保持する少なくとも1つの(好ましくは2つの)部材、
を備えることを特徴とする、上記装置を提供する。
少なくとも1つの部材は指令されると、カプセルが飲料調製位置から直接下向きに落ちることを可能にすることによって保持位置と自由位置との間で逆方向に動かされうる。
明らかに、一般的に、本発明に従う装置は、より複雑な機械、たとえばそれ自体公知の付加的部材、たとえば、熱湯を供給するためのボイラー、ポンプ、およびコーヒー分配口などを備えたコーヒー機械内に挿入されうる。
本発明の本局面において、飲料調製流体をチェンバー内へ供給するための導管および調製された製品をチェンバー自身から排出するための導管は、必要に応じて変化する数、たとえば単一の供給導管および単一の出口導管または数個の供給導管または出口導管でありうる。
本発明の目的に対して、装置フレームは、使用中に絶対的な基準システムに対して実質的に固定されていると考えられ、装置内にカプセルを挿入するための、フレーム内に画定された領域は、動かない。
明らかに、本発明の本局面に従うと、飲料調製位置に収容されたカプセルは、フレームに対して決して位置を変えない。事実、飲料調製チェンバーの両部分は、飲料調製チェンバーを閉じるために、および刺通針によって可能な刺通を実行するために、およびチェンバーが開くことおよび針からのカプセルの分離、および飲料調製位置から直接のカプセルの落下を実行するために、必要な全ての動きを、非常に簡単な仕方で実行するために運動状態に置かれる。このことは、公知のタイプの装置に対して装置の信頼性および装置の構造的な単純性の点において顕著な利点を含む。
本発明の好ましい実施態様に従うと、カプセルを支持するための少なくとも1つの部材は、カプセルを底から支えるように配設され、かつそれは、指令されると、カプセルの飲料調製位置から直接下方への落下を可能にすることによって、支持位置、たとえば待機位置と解放位置、たとえば放出位置との間で、逆方向に動かされうる。
本発明の好ましい実施態様に従うと、装置は、飲料調製チェンバーを開閉するための指令レバーを備え、該指令レバーは、閉位置と開位置との間およびその逆との間で、2つのチェンバー部分の連結運動の、単一の運動学的連鎖に結びつけられている。
実際に、単一の指令でかつ1以上の電気的作動部の助け無しに、公知のタイプの装置が、特に、刺通針が存在する場合にカプセルを収容しているチェンバー部分からカプセルの取り出しを実行するように構成されているところのやり方を著しく単純化することによって、両飲料調製チェンバー部分を動かすことは可能である。
特に利点のある好ましい実施態様に従うと、本発明の装置は、案内通路の横たわる平面に実質的に一致するまたは平行な面上に、保持部材のための運動部材を提供する。通路が装置の「軸」に沿う空間を必要としないので(ここで、軸はフレーム摺動領域内の飲料調製チェンバー部分の摺動方向として理解される)、そのような平面上の保持部材の運動は、装置構成を著しく簡単化すること、たとえば装置の全体的な寸法をかなり限定することを可能にする。好ましくは、この観点において、本発明の好ましい実施態様は、動く部材が少なくとも保持部材のために上向きの移動器を備えることを提供する。
任意的に、上記運動学的連鎖は、フレームにヒンジされたピンに偏心的な仕方でヒンジされた第1端部での運動ピストンロッドを備え、上記ピンは制御レバーへの運動学的接続によって回転し、上記運動ピストンロッドは反対側の第2端部で、上記第2チェンバー部分に一体化されたピンにヒンジされ、かつ上記第2チェンバー部分の摺動方向に沿って摺動するように結合される。
任意的に、上記運動学的連鎖は、その一つの運動学的端部へ制御レバーが関節結合され、かつその反対方向の運動学的端部へ第1押出ピストンロッドが関節結合された介在物群を備え、第1押出ピストンロッド上記第1調製チェンバー部分へ関節結合されている。
任意的に、上記介在物群は、
1端部で上記第1押出ピストンロッドにヒンジされ、かつ反対方向の端部でフレームにヒンジされたクランク、
1端部でフレームにヒンジされ、かつ該円弧状アームのヒンジされた軸に対して角度的に交互に置かれた1対の向き合った相欠きはぎ接合を有する円弧状アーム、ここで、上記クランクは上記相欠きはぎ接合の間に位置付けられ、上記相欠きはぎ接合は、該円弧状アームの回転の方向に従って代替的に上記クランクに衝突されるように適合される、
第2ピストンロッドであって、その両端部は上記円弧状アームの中間位置で、制御レバーのフレームへのヒンジされた軸に向き合った制御レバーの突起部へ
それぞれヒンジされた第2ピストンロッド、
を備える。
任意的に、上記円弧状アームがフレームへヒンジする軸と、上記押出ピストンロッドが第1飲料調製チェンバー部分へヒンジする軸と、および上記運動ピストンロッドが第2飲料調製チェンバー部分へヒンジする軸とは、上記チェンバー部分の摺動軸さえも横たわっているその同じ平面上に横たわり、上記摺動軸は、それらと交差することによって、上記第1番目の軸に直交している。
任意的に、上記案内通路、および上記カプセルを支持する少なくとも1つの部材は、それらの間で一体化される。
任意的に、装置は、上記案内通路に実質的に一致したまたは平行な平面上の上記少なくとも1つの支持部材のための運動手段を備える。
任意的に、上記運動手段は、上記少なくとも1つの上記支持部材に上方への移動を課すように配設および備えられた移動器を備える。
任意的に、上記運動手段は、飲料調製位置にあるカプセルのための位置設定部材を備え、上記案内通路および上記通路から外に出る1対の凸体上記支持部材の1対を構成し、カプセルは上記位置設定部材上に画定され、カプセルが飲料調製位置にあるとき、上記位置設定器は、上記凹面をカプセルの直径端部の上方に運ぶように上方に移動可能である。
任意的に、上記上方移動器は、上記フレームに保持されそして上記レバーおよび上記位置設定器の両方と相互作用する線形カムを有する運動学的機構を備え、その結果
上記制御レバーの完全に上げられた位置において、上記位置設定器は、飲料調製位置にあるカプセルのために支持位置にあり、一方、上記飲料調製チェンバーは完全に開いている、
フレーム上の上記完全に上げられた位置から完全に下げられた位置への上記制御レバーの回転は、上記飲料調製チェンバーを閉じることを引き起こし、カプセルは、それを収容している上記第1チェンバー部分および位置設定器内の上記支持部材の両方によって係合されたままである、
フレーム上の上記完全に下げられた位置から上記制御レバーの上向きの最初の部分的な回転は、上記位置設定器の垂直上昇を引き起こし、該飲料調製チェンバーは実質的に閉じられたままである、
上記最初の部分的な回転に続く、上記制御レバーが完全に上げられた位置までの上記制御レバーの上向きの2番目の部分的な回転は、上記飲料調製チェンバーを開くこと、および上記カプセルの下向きの落下および上記位置設定器の下向きの移動を引き起こす。
任意的に、線形カムを有する運動学的機構は、上記チェンバー部分の摺動軸に平行にフレームの内側側部上を摺動するよう拘束された少なくとも1つの細長い摺動部を備え、上記摺動部は、上記位置設定器と一体化されたピンに摺動可能に結合された、上向きに傾斜された少なくとも1つの区域によって形成された、線形カムを有する成形された小孔を備える。上記摺動部上で、上記制御レバーと相互作用する領域を与えられる上記小孔に反対の位置において、上記相互作用領域は、上記制御レバーをフレームへヒンジするための軸の方向に平行な方向に従い曲げることによって弾性的に変形可能である、該摺動部の端部フラップを提供する。同じ制御レバーが完全に上げられた位置にあるとき、上記端部フラップは上記制御レバーと一体の押出付属部の重複を可能にするように形作られ、上記制御レバーが完全に下げられた位置にあるとき、上記押出付属部はその代わりに該摺動部の上記端部フラップ(28A)の該終端面で終わる。
任意的に、上記端部フラップの上記終端面は、上記押出付属部による上記端部小フラップのフレームの外側方向への弾性的な変形を防ぐために、フレームの外側で斜角を付けられる。
任意的に、該摺動部の上記端部フラップの上面は、上記押出付属部による曲げによる弾性的な変形を容易にするために、フレームの内側方向に上側部分で斜角を付けられる。
任意的に、上記装置は、カプセルから抽出することによって食料製品を製造するための機械の部分である。
述べたように、別の局面によれば、本発明は、飲料調製装置によるカプセルからの飲料調製を実行するための方法さえも備える。そのような方法は、
該装置フレームに対して固定された飲料調製位置にカプセルを案内すること、
上記飲料調製位置にカプセルを底から支持すること、
その中にカプセルが配設されるところの飲料調製位置の方へ飲料調製チェンバーの2つの部分を反対方向から接近させること、
上記チェンバー部分によって画定された該飲料調製チェンバーを閉じること、
上記チェンバーを飲料調製流体によって、好ましくはそれを収集領域の方へ向けることによって横断させること
カプセルが上記飲料調製位置から直接に下方に落下することを可能にするように下側で自由にすること、
によって特徴付けられる。
本方法の好ましい実施態様に従うと、カプセルが下方に落下することを可能にするようにカプセルを自由にするための局面は、上記飲料調製位置から、カプセルを支持する少なくとも1つの部材を上方に動かすための局面を備え、そのような運動の間、カプセルは該飲料調製位置に静止したままであるが、一方、支持局面の間、該支持部材は、同じ部材の近くにあるところのカプセルの部分を変形させる。該カプセルの部分は、実際には支持部材の上向きの運動の障害物である。該支持部材は、防害を形成するカプセル部分を越えるよう強制されうる。
本発明は、図面を参照しつつ、これに限定されない例によってこれ以降説明されるであろう。
図面において、似た構成要素は似た参照符号で指示される。
図は、本発明に従うカプセル(2)を用いて飲料を調製するための本発明に従う装置(1)を含むシステムの実施例における典型的な事象の系列の略図を示している。
以下の実施例において、カプセル(2)は、周囲壁(4)を備えている。周囲壁(4)は、ここでは、実質的に円筒形であるとして表示されているが、別の形状、たとえば切頭円錐、(半)球面、多角形等が可能であることが理解されよう。
実施例において、カプセル(2)はさらに、入口面(6)を備えている。入口面(6)は、カプセル(2)内に容れられた飲料成分と相互作用させるために液体、たとえば熱水をカプセル(2)に入れることを可能にするように構成されている。実施例において、入口面(6)は、第1端部で該周囲壁(4)を閉じて、周囲壁(4)と一体化されている。また、本実施例において、入口面(6)は、液体がカプセル(2)へ入ることを可能にするための穿孔を備えている。入口面(6)はまた、多孔質でありうることが理解されよう。代替的にたとえば、液体がカプセルへ入ることを可能にするために、入口面(6)を、たとえば貫通によって開けるように装置が配設されている場合に、入口面(6)は流体を通さないことも可能でありうる。
本実施例において、カプセル(2)はさらに出口面(8)を備えている。出口面(8)は、飲料及び/又は液体が、たとえば飲料成分と相互作用した後に、カプセルから出ることを可能にするようにデザインされている。本実施例において、出口面は、カプセルの外向きに延在しているフランジ様リム(10)に接続された別個のシートである。ここで、リム(10)は周囲壁(4)と一体化されている。ここで、出口面(8)は、第2端部でカプセルを閉じている。本実施例において、出口面(8)は複数の出口開口部を備えているシートである。出口面(8)はまた、多孔質でありうることが理解されよう。代替的に、たとえば、カプセルから飲料及び/又は液体が出ることを可能にするために、出口面(8)を、たとえば貫通によって開けるように装置が配設されている場合に、出口面(8)は流体を通さなくてもよい。
本実施例において、周囲壁、リム(10)および入口面(6)は、単一部分を形成している。本実施例において、この単一部分は実質的に剛性であり、そして、たとえばプラスチック材料で作られている。
本実施例において、カプセル(2)は、該カプセルがその軸の周りに回転対称であるような対称軸を有している。本実施例において、該カプセルは、リムが延在している平面において非対称である。
本実施例において、装置(1)は、カプセル(2)の飲料調製中にその対称軸が実質的に水平であるようにカプセル(2)が横倒しに設置されるようにデザインされている。
図1A〜1Gは、カプセル(2)を用いて飲料を調製ための本発明に従う装置の第1実施例における典型的な事象の系列の略図を示している。
図1A〜1Gの本実施例において、装置(1)は、第1チェンバー部分(16)、ここでは囲み部材の形状をしている、を備えている。該囲み部材(16)は、少なくとも部分的にカプセル(2)を包囲するように配設されている。図1A〜1Gの本実施例において、装置(1)はさらに、第2チェンバー部分(12)、ここでは飲料調製板(12)の形状をしている、を備えている。カプセル(2)の出口面(8)が該飲料調製板(12)に当接するかまたは少なくとも近傍に運ばれるとき、カプセル(2)から出る飲料が該飲料調製板(12)を通って排出されうるように飲料調製板(12)は構成されている。そのために、飲料調製板(12)は、図1A〜1Gには示されていないが公知の技術である穿孔を備えうる。囲み部材(16)はまた、カプセル(2)および飲飲料調製板(12)上に該囲み部材(16)を閉じることによって、カプセル(2)を閉じ込める飲料調製チェンバー(18)を形成するように配設されている。囲み部材(16)は、カプセル(2)の入口面(6)へ液体、たとえば熱湯を供給するための液体供給手段(図示されていないが、公知技術である)を備えうることが理解されよう。
図1A〜1Gの本実施例において、装置(1)はさらに、カプセルハンドラー(14)を備えている。本実施例におけるカプセルハンドラーの特徴および機能は、以下において説明されるであろう。
図1A〜1Gに従う装置の典型的な機能は以下の通りである。
始動位置においては、図1Aに示されたように、囲み部材(16)と飲料調製板(12)との間にカプセル(2)を挿入することが可能であるように、囲み部材(16)は飲料調製板(12)から離して配置される。飲料調製板(12)から離れている囲み部材(16)はまた、飲料調製板(12)に対する囲み部材(16)の開位置とも言われる。図1Aにおいて、カプセルハンドラー(14)は、装填位置に配置されている。カプセルハンドラー(14)のこの装填位置において、カプセル(2)は、矢印A1で指示されたように該カプセルハンドラー内へ挿入されうる。
カプセル(2)がカプセルハンドラー(14)内へ挿入されると、該カプセルハンドラーは、図1Bの矢印A2で指示されたように(本実施例においては下向きに)待機位置の方へ動かされる。図1Cにおいて、待機位置にあるカプセルハンドラー(14)が示されている。本実施例において、カプセルハンドラー(14)は、図1Aにおいて示された装填位置と図1Cにおいて示された待機位置との間で軸(20)の周りを旋回可能であることに留意すべきである。待機位置において、本実施例では、カプセル(2)の出口面(8)は飲料調製板(12)に当接している。
カプセルハンドラー(14)が待機位置に到達し終えると、囲み部材(16)は、飲料調製チェンバー(18)を形成するためにカプセル(2)の上に閉じうる。したがって、囲み部材(16)と飲料調製板(12)とは、カプセル(2)の飲料調製位置を画定する。ここで、カプセルハンドラー(14)が待機位置にあるとき、カプセル(2)は飲料調製位置にあることが理解されよう。図1Cにおいて、囲み部材(16)を閉じることは矢印A3で指示されている。囲み部材(16)のこの運動は、カプセル(2)を支持しているカプセルハンドラー(14)が待機位置に到達する前に、既に始まっていることが理解されよう。
カプセル(2)が囲み部材(16)と飲料調製板(12)とによって飲料調製チェンバー(18)内に閉じ込められている間に(図1D参照)、たとえば圧力下での液体、たとえば熱湯は、入口面(6)を通してカプセル(2)へ入るように供給されうる。それ故に、飲料はカプセル(2)内部で調製されうる。調製された飲料および場合によっては残留する液体は、今や出口面(8)を通してカプセル(2)から出て行きうる。
図1Dから分かるように、本実施例において、囲み部材(16)の先端部およびカプセルハンドラー(14)は、該先端部がカプセル(2)のリム(10)に当接するようにカプセルハンドラー(14)内を通過するように相互に適合させられている。このことは、カプセル(2)に対する囲み部材(16)の液漏れのない閉鎖を可能にしうる。囲み部材およびカプセルハンドラーの類似の適合が,図2D、2E、3D、5D、15aおよび16aにおいて見得ることが理解されよう。
本実施例において、飲料が調製された後、カプセルハンドラー(14)は、図1Dの矢印A4で指示されたように放出位置まで上向きに動かされる。本実施例において、放出位置は装填位置と一致している。それ故に、図1Eに示されたように、カプセル(2)が囲み部材(16)と飲料調製板(12)とによって飲料調製チェンバー(18)内に依然として閉じ込められている間に、カプセルハンドラー(14)は装填位置に戻して配置されえ、または装填位置の方向へ戻る動きを始めうる。囲み部材(16)は、動いているカプセルハンドラー(14)と一緒にカプセル(2)が連れられていくことを防いでいる。
最後に、囲み部材(16)は、矢印A5で指示されたように飲料調製板(12)から離れるように動かされる。飲料調製板(12)と囲み部材(16)との間に十分な空間があるとき、カプセル(2)は、図1Gに示されたように飲料調製板(12)から取り除かれるように、図1Fの矢印A6で指示されたように例えば重力によって放出されうる。
本実施例において、カプセルハンドラー(14)が図1Dに示されたように待機位置にある間に、液体はカプセル(2)へ供給される。少し変更された実施態様において、カプセルハンドラーが図1Eに示されたように装填位置にある間、またはカプセルハンドラー(14)が待機位置から装填位置へ動いている間に、液体はカプセル(2)へ供給されうる。
図1A〜1Gに関して記載されたような装置(1)は、たとえば、カプセルハンドラー(14)が上向き、たとえば水平面に対して実質的に垂直な方向を指すように装填位置が設計されているとき、上部装填装置として設計されうることが理解されよう。代替的に、たとえば、カプセル(2)を受け取るカプセルハンドラー(14)部分が飲料調製板(12)の直ぐ上方に位置付けられるように装填位置が設計されているとき、装置(1)は前面装填装置として実質的に設計されうる。装置(1)はまた、上部装填と前面装填との中間にあるもの、たとえば、装填位置におけるカプセルハンドラー(14)が水平面となす角度に依存している別のカテゴリーの装置として設計されうることも理解されよう。好ましくは、したがって、カプセルが挿入されるとき、カプセルの出口面(8)が、装置(1)が置かれうるところの水平面と約30°から60°の間の角度を成すように、たとえば上部でないところに、装填トレイ(14)が配置されるように、装填位置は設計される。どのような理論にも拘束されことを望まないで、そのような装填位置は、ユーザに良い体験を提供することおよびカプセルを装填トレイに一層容易に挿入しうるようにしたこと、が見出された。
図2A〜2Hは、カプセル(2)を用いて飲料を調製するための本発明に従う装置(1)の第2実施例における典型的な事象の系列の略図を示している。
図2Aは、カプセル(2)が装填位置においてカプセルハンドラー(14)内に挿入され終えた状況を示している。本実施例において、装置(1)はさらに、装填トレイ(14)に加えて、装填位置においてカプセル(2)を受けるための収容器(32)を備えている。該収容器は、固定部分(34)(装置(1)の残りの部分に対して静止している)および可動部分(36)を備えている。収容器(32)は、後ほど説明するように、カプセル(2)を装置(1)内へ挿入する際に助けうる。
カプセル(2)がカプセルハンドラー(14)及び収容器(32)内に挿入され終えると、カプセルハンドラー(14)は、ここでは下方に、待機位置の方へ動かされる。カプセル(2)がカプセルハンドラー(14)と一緒に動きうるために、収容器(32)の可動部分(36)は開く。本実施例において、該可動部分は、収容器軸(38)の周りを回転する。図2Bには可動部分(36)は丁度開いたものとして、一方、図2Cには収容器(32)が完全に開かれているとして表示されている。
本実施例のカプセルハンドラー(14)の実施態様は、図2Gおよび2Hにおいて最もよく見える。該カプセルハンドラーは、本体(22)を備えている。本体(22)は穴部(24)を有している。本実施例において、穴部(24)のサイズおよび形状は、カプセル(2)の周囲壁(4)のサイズおよび形状に実質的に対応している。したがって、カプセルの周囲壁(4)は、穴部(24)内に設置されうる。本実施例において、穴部(24)の周囲の少なくとも部分は、窪んだ棚部(26)を有している。窪み部(26)は、カプセル(2)のリム(10)を支持するための案内手段として動作する。本実施例において、該窪み部のサイズおよび形状は、カプセルのリム(10)のサイズおよび形状に実質的に対応している。したがって、リム(10)は窪み部(26)内に位置付けられうる。それ故に、本実施例において、カプセル(2)の出口面(8)は、カプセルハンドラー(14)の外面と実質的に同一平面に位置付けられうる。
本実施例において、カプセルハンドラー(14)はさらに、切り抜き部(28)を備えている。ここで、切り抜き部(28)の幅は、カプセルの周囲壁(4)の幅に実質的に対応している。カプセルハンドラー(14)はさらに、突起部(30)を備えている。本実施例において、カプセルハンドラー(14)は、切り抜き部(28)の両側に対称的に置かれた2つの突起部を備えている。本実施例において、突起部(30)間の最短距離は、カプセル(2)のリム(10)の最大断面寸法よりも少し小さい。本実施例において、突起部(30)は、窪んだ棚部(26)に隣接している。突起部(30)は、カプセル(2)のリム(10)が窪み部(26)から滑り出るのを防止する保持手段として動作することが理解されよう。一方、切り抜き部(28)は、カプセル(2)の周囲壁(4)が穴部(24)から滑り出ることを可能にしている。したがって、本実施例において、カプセル(2)は、窪み部(26)と突起部(30)によって、リム(10)でカプセルハンドラー(14)内に保持されている。
ここで、カプセルハンドラー(14)は、カプセル(2)がカプセルハンドラー(14)に対して停止しているような仕方で、カプセル(2)の装填位置から飲料調製位置へカプセル(2)を転送する。装填位置から飲料調製位置へのカプセル(2)の動きは、本実施例においては円弧の一区間に沿った移動である。
カプセルハンドラー(14)が図2Cに示されるように待機位置に到達したとき、図2Dに示されたように、囲み部材(16)は飲料調製チェンバー(18)を形成するようにカプセル(2)の上に閉じうる。該囲み部材の移動は、カプセル(2)とカプセルハンドラー(14)とが飲料調製位置に到達し終る前から開始しうることが理解されよう。
カプセル(2)が囲み部材(16)と飲料調製板(12)とによって飲料調製チェンバー(18)内に閉じ込められている間に(図2E参照)、たとえば圧力下での液体、たとえば熱湯は、入口面(6)を通してカプセル(2)へ入るように供給されうる。それ故に、飲料はカプセル(2)の内部で調製されうる。調製された飲料および場合によると残留する液体は、今や出口面(8)を通してカプセル(2)から出て行きうる。飲料は、飲料調製板(12)および飲料案内手段(40)を通って容器(42)、たとえばコップの方へ通過しうる。
本実施例においては図2Fに示されたように、飲料が調製された後、カプセルハンドラー(14)は放出位置の方へ、ここでは上方に動かされる。ここでは、放出位置は装填位置と一致している。本実施例において該カプセルハンドラーが、依然として図2Fの装填位置へ完全には戻らないことが理解されよう。カプセルハンドラー(14)を放出位置の方へ移動させることによって、突起部(30)はカプセル(2)のリム(10)を越えることが理解されよう。囲み部材(16)は、カプセル(2)が動いているカプセルハンドラー(14)に一緒に連れて行かれるのを防止する。本実施例において、突起部(30)は、突起部(30)、カプセルハンドラー(14)、及び/又はカプセル(2)のリム(10)の柔軟性に依存して、カプセル(2)を越えるよう強制される。突起部(30)はまた、可撓性のある仕方において、たとえば弾性要素、たとえば板ばね、螺旋ばね又はゴム物質などを手段として、カプセルハンドラー(14)に搭載されうることが理解されよう。代替的または追加的に、突起部(30)は、多くの例がそれ自体公知であるところの運動機構、たとえば、ロッド、カム、ワイヤなどによって能動的に引っ込められうる。
次に囲み部材(16)は、図2Gに示されたように飲料調製板(12)から離れるように動かされる。飲料調製板(12)と囲み部材(16)との間に十分な空間があるとき、カプセル(2)は、たとえば重力によって放出されうる。カプセル(2)は、図2Hに示されたようにゴミ箱(44)内に落とされうる。そのために、カプセルは、案内手段(46)によって案内されうる。
最後に、本実施例において、カプセルハンドラー(14)は、図2Hに示されたように装填位置まで戻され、そして装置(1)は別のカプセル(2)を受けるために待機する。
本実施例において、カプセルハンドラー(14)が図2Eに示されたように待機位置にある間に、液体はカプセル(2)へ供給される。わずかに変形された実施態様において、カプセルハンドラーが図2F若しくは2Hに示されたように装填位置にある間に、または装填トレイ(14)が飲料調製位置から装填位置まで動いている間に、液体はカプセル(2)へ供給されうる。
図2A〜2Hにレバー(48)が示されている。このレバーは、カプセルハンドラー(14)および囲み部材(16)、おそらく、および収容器(32)の可動部分(36)の運動を作動しうることが理解されよう。そのために、レバー(48)は、たとえば従来の手段、たとえばギア、レバー、ロッド、カム、ピニオン、ラックまたはワイヤ等によって、カプセルハンドラー(14)、および囲み部材(16)、おそらく、および収容器(32)の可動部分(36)に連結させられうる。カプセルハンドラー(14)および囲み部材(16)、おそらく、および収容器(32)の可動部分(36)は、自動化されたアクチュエーター、たとえば電気モータ、プランジャーまたは油圧式若しくは空気式のアクチュエーターによって作動されることが可能であることも理解されよう。
図2Aの実施例において、カプセル(2)は、ハウジング(52)の開口部(50)を通過してカプセルハンドラー(14)内に挿入されている。したがって、カプセルハンドラーは、ハウジング(52)によってユーザから遮断されている。図2Eにおいて、本実施例においては、カプセルハンドラー(14)はシールド(54)を備えていることが分かりうる。カプセルハンドラー(14)が装填位置にない間、シールド(54)は、ハウジング(52)の開口部(50)を覆うように配位され寸法付けされている。したがって、ユーザは、装置(1)の内部部分から遮断されている。それ故に、装置(1)の安全性は改善されている。
図2Aの実施例において、カプセル(2)は、収容器(32)内に挿入され終えている。収容器の内面、たとえば固定部分(34)および可動部分(36)の形状および寸法は、本実施例では実質的にカプセル(2)の外側面の形状および寸法に対応することが理解されよう。したがって、収容器(32)は、カプセルハンドラー(14)内にカプセル(2)を正しく設置することを助ける。本実施例において、カプセル(2)は、入口面(6)で窪み部(56)を備えている。この窪み部(56)は、収容器(32)の突起部(58)と協働する。したがって、カプセル(2)を収容器(32)およびカプセルハンドラー(14)内へ正しく挿入することの容易さは、さらに改善されさえすることが可能である。代替的または追加的に、カプセル(2)は、収容器(32)の窪みと協働する突起部を有してもよいことが理解されよう。
図3A〜3Fは、カプセル(2)を用いて飲料を調製するための本発明に従う装置(1)の第3実施例における典型的な事象の系列の略図を示している。
図3A〜3Fの実施例において、装置(1)は、第2チェンバー部分を飲料調製板(12)の形態において備えている。カプセル(2)の出口面(8)が飲料調製板(12)に当接するか、または少なくとも近くに運ばれたときに、カプセル(2)から出る飲料は、飲料調製板(12)を通して排出されうるように、飲料調製板(12)は設計されている。そのために、飲料調製板(12)は、図3A〜3Fに示されないが、穿孔を有しうる。
図3A〜3Fの実施例において、装置(1)はさらに、カプセルハンドラー(14)を備えている。本実施例におけるカプセルハンドラーの特徴と機能は以下に説明されるであろう。
図3A〜3Fの実施例において、装置(1)はさらに、第1チェンバー部分を囲み部材(16)の形態において備える。囲み部材(16)は、カプセル(2)を包囲するために配設される。囲み部材(16)はまた、囲み部材(16)をカプセル(2)と飲料調製板(12)との上に閉じることによって、カプセル(2)を閉じ込める飲料調製チェンバー(18)を形成するために配設される。囲み部材(16)は、液体、たとえば熱湯をカプセル(2)の入口面(6)へ供給するための液体供給手段(図示されていない)を備えうることが理解されよう。
図3A〜3Fに従う装置の典型的な機能は以下の通りである。
始動位置において、図3Aに示されたようにカプセル(2)を囲み部材(16)と飲料調製板(12)との間に挿入することが可能であるように、囲み部材(16)は飲料調製板(12)から離れて位置付けされる。飲料調製板(12)から離れている囲み部材(16)はまた、飲料調製板(12)に対する囲み部材(16)の開位置とも言われる。図3Aにおいて、カプセルハンドラー(14)は、装填位置に位置付けられる。カプセルハンドラー(14)のこの装填位置において、カプセル(2)は、矢印A7で示されているようにカプセルハンドラー(14)内に挿入されうる。
本実施例において、カプセルハンドラー(14)の装填位置は、カプセルハンドラー(14)の待機位置と同じ位置である。したがって、カプセル(2)がカプセルハンドラー(14)内に挿入されると、該カプセルは図3Bに示されたように飲料調製位置の方へ動く。カプセル(2)が飲料調製位置にあるとき、本実施例においては、カプセル(2)の出口面(8)は飲料調製板(12)に当接する。
本実施例において、カプセルハンドラー(14)は2つの溝(60)を備える(1つの溝(60)のみが図3A〜3Fの断面において示されている)。溝(60)は、飲料調製位置の方への運動において、カプセル(2)の案内エッジ(10)を案内する案内手段として働く。本実施例において、溝(60)は、カプセル(2)の案内エッジ(10)が、該溝を通して滑ることを可能にする摺動部として働く。
カプセルハンドラー(14)はさらに、突起部(30)を備えている。本実施例において、カプセルハンドラー(14)は、各溝(60)に1つ、お互いに反対向きに対称的に設置された2つの突起部(30)を備えている。本実施例において、突起部(30)間の最短距離は、カプセル(2)のリム(10)の最大断面寸法よりもわずかに小さい。突起部(30)は、カプセル(2)のリム(10)が底で溝(60)から滑り落ちることを防止する保持手段として働くことが理解されよう。したがって、本実施例において、カプセル(2)は溝(60)と突起部(30)によって、リム(10)においてカプセルハンドラー(14)内に保持されている。
カプセル(2)が、待機位置におけるカプセルハンドラー(14)を伴って飲料調製位置に到達したとき、囲み部材(16)は、飲料調製チェンバー(18)を形成するためにカプセル(2)の上に閉じうる。したがって、囲み部材(16)と飲料調製板(12)は、カプセル(2)の飲料調製位置を規定する。図3Bにおいて、囲み部材(16)を閉じることは、矢印A8で指示されている。
カプセル(2)が囲み部材(16)と飲料調製板(12)とによって飲料調製チェンバー(18)内に閉じ込められているとき(図3C参照)、圧力下での液体、たとえば熱湯は、入口面(6)を通して供給されてカプセル(2)に入れる。したがって、飲料はカプセル(2)内部で調製されうる。調整された飲料および場合によると残留する液体は、出口面(8)を通ってカプセル(2)から出て行きうる。
本実施例において飲料が調製された後、図3Cの矢印A9で示されたように、カプセルハンドラー(14)は、放出位置へ、ここでは上方へ動かされる。したがって、図3Dに示されたように、カプセル(2)が囲み部材(16)と飲料調製板(12)とによって飲料調製チェンバー(18)内にまだ閉じ込められている間に、カプセルハンドラー(14)は放出位置内に位置付けられうるか又は放出位置の方へ動き始めうる。カプセルハンドラー(14)を待機位置から放出位置まで動かす間に、保持手段(ここでは突起部(30)によって形成されている)は、カプセルを越えることが理解されよう。本実施例において、突起部(30)、カプセルハンドラー(14)及び/又はカプセル(2)のリム(10)の柔軟性に依存して、突起部(30)はカプセル(2)を越えるよう強いられる。突起部(30)はまた、柔軟な仕方で、たとえば弾性要素、たとえば板ばね、螺旋ばね又はゴム物質などを手段として、カプセルハンドラー(14)へ搭載されうることが理解されよう。代替的または付加的に、突起部(30)は、多くの例がそれ自体公知であるところの運動機構、たとえば、ロッド、カム、ワイヤなどによって能動的に引っ込められうる。囲み部材(16)は、動いているカプセルハンドラー(14)と一緒にカプセル(2)が持ち去られることを防止する。
最後に、囲み部材(16)は、矢印A10で示されたように飲料調製板(12)から離れるように動かされる。飲料調製位置と囲み部材(16)との間に十分な空間が存在するとき、カプセル(2)は、図3Fで示されたように飲料調製板(12)から離れるように、図3Eの矢印A11で示されたように、たとえば重力によって放出されうる。もし望まれるならば、カプセルハンドラー(14)は、ここでは下向きに待機位置まで戻されえて、装置(1)は別のカプセルを受け取る準備を完了する。
本実施例において、図3Cに示されたようにカプセルハンドラー(14)が待機位置にある間に、液体はカプセル(2)へ供給される。僅かに変形された実施態様においては、図3Dに示されたようにカプセルハンドラー(14)が放出位置にある間に、またはカプセルハンドラー(14)が待機位置から放出位置へ動いている間に、液体はカプセル(2)へ供給されうる。
図3A〜3Fに関して記載された装置(1)は、上部装填装置として設計されうることが理解されよう。
図4は、図3A〜3Fに関して議論されてきたように、装置(1)に用いるためのカプセルハンドラー(14)の1実施例を示している。本実施例において、カプセルハンドラー(14)は、第1案内手段(62A)および第2案内手段(62B)を備えている。第1案内手段(62A)は、第1溝(60A)を備えている。第2案内手段(62B)は、第2溝(60B)を備えている。本実施例において、カプセルハンドラー(14)は、第1および第2案内手段(62A、62B)を接続しているブリッジ(66)を備えている。したがって、本実施例において、カプセルハンドラー(14)は、同一材料(モノリシック)部品として設計されている。モノリシック部品であるカプセルハンドラー(14)は、装置(1)の複雑性を非常に低減する。
使用中、カプセルハンドラー(14)は、飲料調製板(12)の近くに位置付けられうる。該カプセルハンドラーは、前面(68A、68B)で飲料調製板(12)に当接する。したがって、溝(60A、60B)は飲料調製板(12)によって補完されうる。該溝は該案内手段内に完全に形成されていることも可能であることが理解されよう。そして、各溝は、リッジによって飲料調製板(12)および囲み部材(16)の方へ側面を区切られる(図5A参照)。本実施例において、ブリッジ(66)は、飲料調製板(12)の上方に配置されるように設計されている。
図4のカプセルハンドラー(14)は、実質的にT字形の挿入スロット(64)を備えている。カプセル(2)のリム(10)が溝(60A、60B)に案内されるように、カプセル(2)は挿入スロット(64)内に挿入されうる。該カプセルは、飲料調製位置の方へ飲料調製板(12)に沿って溝(60A、60B)を通して摺動しうる。カプセル(2)のリム(10)は、該カプセルが飲料調製位置にあるとき、突起部(30A、30B)によって支持されうる。
図5A〜5Fは、カプセル(2)を用いて飲料を調製するための本発明に従う装置(1)の第4実施例における典型的な事象の系列の略図を示している。
図5A〜5Fの実施例において、装置(1)は、飲料調製板(12)の形状の第2チェンバー部分を備えている。カプセル(2)の出口面(8)が飲料調製板(12)に当接し、または少なくとも飲料調製板(12)の近くへ運ばれるとき、カプセル(2)を出る飲料は飲料調製板(12)を通して排出されうるように、飲料調製板(12)は設計されている。そのために、図5A〜5Fに示されていないが、飲料調製板(12)は穿孔を備えうる。
図5A〜5Fの実施例において、装置(1)はさらにカプセルハンドラー(14)を備えている。本実施例におけるカプセルハンドラー(14)の特徴および機能は、以下で説明されるであろう。
図5A〜5Fの実施例において、装置(1)はさらに、囲み部材(16)の形状の第1チェンバー部分を備えている。囲み部材(16)は、カプセル(2)を取り囲むように配設されている。囲み部材(16)はまた、囲み部材(16)をカプセル(2)と飲料調製板(12)との上に閉じることによってカプセル(2)を閉じ込める飲料調製チェンバー(18)を形成するように配設されている。囲み部材(16)は、液体、たとえば熱湯をカプセル(2)の入口面(6)へ供給するための液体供給手段(図示されていない)を備えうることが理解されよう。
図5A〜5Fに従う装置の典型的な機能は以下の通りである。
始動位置においては、図5Aに示されたように、囲み部材(16)と飲料調製板(12)との間にカプセル(2)を挿入することが可能であるように、囲み部材(16)は飲料調製板(12)から離して配置される。飲料調製板(12)から離れている囲み部材(16)はまた、飲料調製板(12)に相対的な囲み部材(16)の開位置として言及される。図5Aにおいて、カプセルハンドラー(14)は、装填位置に配置されている。カプセルハンドラー(14)のこの装填位置において、カプセル(2)は、矢印A7で示されるように該カプセルハンドラー内へ挿入されうる。
本実施例において、カプセルハンドラー(14)の装填位置は、カプセルハンドラー(14)の待機位置と同じ位置である。したがって、カプセル(2)がカプセルハンドラー(14)内に挿入され終えると、該カプセルは、図5Bに示されたように飲料調製位置の方へ移動する。カプセル(2)が飲料調製位置にあるとき、本実施例においてはカプセル(2)の出口面(8)は飲料調製板(12)に当接する。
本実施例において、カプセルハンドラー(14)は、2つの溝(60)を備えている(1つの溝のみが、図5A〜5Fの断面図中に示されている)。溝(60)は、飲料調製位置の方への移動においてカプセル(2)の案内エッジ(10)を案内する案内手段として動作する。本実施例において、溝(60)は、カプセル(2)の案内エッジ(10)が該溝を通して摺動することを許す摺動部として動作する。
カプセルハンドラー(14)はさらに、突起部(30)を備えている。本実施例において、カプセルハンドラー(14)は、各溝(60)に1つずつ相互に向き合って対称的に置かれた2つの突起部(30)を備えている。本実施例において、突起部(30)間の最短距離は、カプセル(2)のリム(10)の最大断面寸法よりもわずかに短い。突起部(30)は、カプセル(2)のリム(10)が溝(60)から滑り落ちるのを防止するための保持手段として動作することが理解されよう。したがって、本実施例において、カプセル(2)は、溝(60)と突起部(30)とによって、そのリム(10)でカプセルハンドラー(14)内に保持される。
待機位置にあるカプセルハンドラー(14)によってカプセル(2)が飲料調製位置に到達したとき、囲み部材(16)は、飲料調製チェンバーを形成するためにカプセル(2)の上で閉じうる。したがって、囲み部材(16)と飲料調製板(12)とは、カプセル(2)の飲料調製位置を画定する。図5Bにおいて、囲み部材(16)を閉じることは、矢印A8によって指示されている。
図5Cから分かるように、本実施例において、飲料調製板(12)の先頭部分(12’)とカプセルハンドラー(14)とは、カプセル(2)の出口面(8)にぶつかるように先頭部分(12’)がカプセルハンドラー(14)内へ通るように相互に適合される。したがって、カプセル(2)は、装置内へ挿入されると直ちに飲料調製板(12)に当接するように作られる。囲み部材(16)とカプセルハンドラー(14)とを同様に適合させることが、図13a、14a、15aおよび16aにおいて見られうることが理解されよう。
カプセル(2)が囲み部材(16)と飲料調製板(12)とによって飲料調製チェンバー(18)内に閉じ込められている間に(図5C参照)、圧力下の液体、たとえば熱湯は、入口面(6)を通して供給され、カプセル(2)へ入る。したがって、飲料はカプセル(2)内部で調製されうる。調製された飲料および場合によると残留する液体は、今や出口面(8)を通してカプセル(2)から出て行きうる。
本実施例において、飲料が調製された後、カプセルハンドラー(14)は、図5Cの矢印A9で指示されたように放出位置まで、ここでは上向きに動かされる。それ故に、図5Dに示されるように、カプセル(2)が囲み部材(16)と飲料調製板(12)とによって飲料調製チェンバー(18)内に依然として閉じ込められている間に、カプセルハンドラー(14)は放出位置に位置付けられ、または放出位置の方向へ動き始めうる。
カプセルハンドラー(14)を待機位置から放出位置まで移動させている間に、支持手段(ここでは突起部(30)によって形成されている)は、カプセルを越えて通過することが理解されよう。本実施例において、突起部(30)は、突起部(30)、カプセルハンドラー(14)及び/又はカプセル(2)のリム(10)の可撓性によって、カプセル(2)を越えるように強制される。突起部(30)はまた、可撓性のある仕方において、たとえば弾性要素、たとえば板ばね、螺旋ばね又はゴム物質などを手段として、カプセルハンドラー(14)に搭載されうることが理解されよう。代替的または追加的に、突起部(30)は、多くの例がそれ自体公知であるところの運動機構、たとえば、ロッド、カム、ワイヤなどによって能動的に引っ込められうる。
最後に、囲み部材(16)と飲料調製板(12)とは、図5Dの矢印A10およびA10’で示されたように離れるように動かされる。囲み部材(16)と飲料調製板(12)との両方を飲料調製位置から離れるように移動させることは、カプセル(2)を自由にさせるのを助けることが理解されよう。飲料調製板(12)を飲料調製位置から離れるように移動させることは、カプセル(2)が飲料調製板(12)へ付着して残るのを防ぎうることが理解されよう。飲料調製板(12)と囲み部材(16)との間に十分な空間があるとき、カプセル(2)は、図5Fに示されたように飲料調製位置から運び去られるように、図5Eの矢印A11で示されたように、たとえば重力によって放出されうる。もし望まれるならば、カプセルハンドラー(14)は待機位置まで、ここでは下向きに戻され得て、装置(1)は別のカプセルを受け入れる準備ができる。第2チェンバー部分(12)は飲料調製後にのみ移動されることが理解されよう。第2チェンバー部分(12)は、飲料調製前に、すなわち装置がカプセルを受け入れる準備ができた時とカプセルを用いて飲料を実際に調製する時との間では移動されない。本実施例において、第2チェンバー部分(12)は、第1チェンバー部分(16)と共に同時に動き始めうることが理解されよう。また、第2チェンバー部分(12)は、第1チェンバー部分(16)よりも早くまたは遅く動き始めることも可能である。
本実施例において、図5Cに示されたようにカプセルハンドラー(14)が待機位置にある間、液体はカプセル(2)へ供給される。若干変更された実施態様においては、図5Dに示されたようにカプセルハンドラー(14)が放出位置にある間に、またはカプセルハンドラー(14)が待機位置から放出位置へ動いている間に、液体はカプセル(2)へ供給されうる。
図5A〜5Fについて記載されたような装置(1)は、上部装填装置として設計されうることが理解されよう。
図6〜16に、本発明に従う装置の第5実施例が、本発明それ自体を理解するのに必要な部材に限定して表示されている。既に述べたように、本発明に従う装置は、より複雑な機械、たとえばそれ自体公知の付加的部材、たとえば、熱湯を供給するためのボイラー、ポンプおよびコーヒーを分配する注ぎ口などを備えたコーヒー機械の内部に挿入されうることの理解は残っている。
図6〜16を参照して、本発明に従う飲料調製装置は、全体として番号1で指示される。本装置は、主として長手方向展開部(たとえば、底部(211A)、2つの長手方向壁部(211B)および上部(211C)によって形成されている)を有する外側フレーム(211)を備えている。そのようなフレームは内部が実質的に空洞で、2つの飲料調製チェンバー部分(それぞれ、上述した囲み部材(16)に対応している第1チェンバー部分(16)および第2チェンバー部分(214))のための摺動領域(212)を主として画定している。摺動は、フレームの長手方向展開部の中心軸X、この軸はそれ故に摺動方向に一致している、に沿って生じる。
特に、飲料調製チェンバーの第1部分(16)は、カプセル(2)を受け取るように適合された収容器を形成している空洞(216)をその内部に持つところの、ビーカーまたはコップのような形状の、好ましくは円筒形状の本体(215)を有している。このような実装例において、カプセル(2)は、たとえば、切頭円錐形状本体および穿孔されうる壁を備えた上面(これまでは、出口面(8)と言われた)および輪状フランジ(10)を有するタイプのカプセルである。これら図面から分かるように、カプセル(2)が第1チェンバー部分(16)内に収容されるとき、カプセルのフランジ(10)は、コップ状本体(215)の終端部に当接している。
第1チェンバー部分(16)は、たとえば、コップ様本体(216)から横方向に外向きに延在している、1対の反対向き第1円柱形カーソル(215A)によって、フレーム(211)の側壁(211B)上に設けられた1対の長手方向案内(217)(側断面における図面においては1つだけが図示され、この1つは切断面から見られ、もう1つは別の見えない壁上に画定されている)に沿って移動するように配設されている。
本実施例において、カプセル識別子(16A)が第1チェンバー部分(16)の底部から伸展している。さらに該チェンバー部分(16)の底部上に、後ほど詳しく説明されるように、抽出用流体のための供給導管(16B)の始まり部分が画定されている。供給導管(16B)の上方に、供給流体回路の漏洩防止/空防止弁(16C)が存在している。
飲料調製チェンバーの第2部分(214)は、中空本体(214A)を備え、該中空本体(214A)は、飲料調製チェンバーが閉じられるとき、中間バッファ(12、214B)板(以前に述べた飲料調製板(12)に対応している)によって閉じられた第1側部を有し、該中間バッファ板は、複数の穴(214C)を有し且つ第1チェンバー部分(16)のカップ様本体(215)を閉じるように適合されている。該中空本体(214A)はさらに、飲料用の出口導管(214D)を設けられた向き合う第2側部を有している。本実施例において、該中空本体(214A)は、軸Xに沿って移動するように配設されたサブフレーム(214E)に取り付けられている。特に、サブフレーム(214E)は、向き合う側部に、長手方向案内(217)に摺動するように配設された、たとえば四角形状をした複数の第2カーソル(214F)を有している。
中間閉バッファ(12、214B)の穴(214C)は、実際に、適切な圧力でカプセルから抽出された飲料の通過を可能にする穴である。本実施例において、該バッファ部(12、214B)上にも、図示されていないが、カプセル(2)の上部面(8)の刺通を可能にする刺通手段がある(したがって該上部面(8)は刺通されうる壁によって構成されている)。該バッファ部は、飲料調製チェンバーが閉じられるとき、カプセル(2)のフランジ(10)上に封止的に付着するように形作られている。
本実施例において、使用されたカプセル(2)は、液体透過性の面を備えた、すなわち飲料調製液体の通過を可能にする穴を備えたタイプのカプセル(2)であることに注目すべきである。そのような面は、第1チェンバー部分(16)のコップ様本体(215)の底部の方を向くような面である。そのような底部には刺通手段はない。明らかに、本発明の他の実施態様に従うと、両面で刺通されうるところのカプセルの場合に、そのような第1チェンバー部分(16)にも、1以上の刺通手段が存在しうる。別の実施態様において、該バッファ部に面した抽出流体透過性の壁を備え、カプセルが使用されえ、したがって、このバッファ上に別の刺通手段の必要性はない。
これ以降で詳しく説明されるように、本実施例において、飲料調製チェンバーの複数の部分(16および214)は、開位置(図13a、13b)(ここで、複数のチェンバー部分は離れるように軸Xに沿って動かされ、そしてカプセル(2)は、これを飲料調製位置Pに配設するために装置内に挿入され得る)と閉位置(図7、8、9、15a、15b)(ここで、複数のチェンバー部分(16および214)は、コップ様本体(215)とそこに収容されたカプセル(2)とを閉じるためにバッファ部(12、214B)と結合される)との間を移動する。これ以降で一層明らかになるように、本実施例において、飲料調製位置Pは、フレーム(211)に相対的に固定されている。本実施例において、第2チェンバー部分(214)は、カプセル(2)の挿入の後では、カプセル(2)の出口面から近い距離にあり、そして閉じられると、カプセルの方へ動かされる。図5A〜5Fに示されたように、挿入されると、カプセル出口面(8)が、第2チェンバー部分(214)に当接することも可能であることが理解されよう。
本実施例において、第1チェンバー部分(16)および第2チェンバー部分(214)の両方ともに、摺動方向Xに直交した幾らかの遊び有すること、たとえば、摺動方向Xを横断する2つの水平軸に対して(そして特に、それぞれに215Aおよび214Fを通過する軸の周りに)ありうる軽い構造的な隙間を回復させるために且つXに沿うその摺動の間のロッキングを避けるために、僅かの振動を起こすことが可能であることが注目されるべきである。
カプセル(2)を飲料調製位置Pに設定するために、上述したカプセルハンドラーに対応する位置設定器(14)が、本実施例においては有利にはフレーム様本体の形状で備えられ、それ故に、2つの向き合う平行案内通路(60)が、カプセル(2)のフランジ(10)の対向部分のために画定される。案内通路(60)は、カプセルのフランジの外径と実質的に同じかまたは少し広い間隔で、それら通路間を離して置かれる。そのような案内通路はさらに、フレーム様本体(14)の中間位置で、通路自体から突出し、且つカプセルに対する支持部材または保持部材として働くところの1対の突起部(ここでは凸部)(30)で、終わる。事実、そのような凸部(30)は、カプセルフランジの外径よりも小さな間隔を有し、且つ、したがってカプセルフランジが、フレームの上部(211C)に配設された挿入領域(64)を用いて案内通路(14)内に挿入されるとき、カプセルはこれを保持するところの凸部(30)まで該通路に沿って落下する。それ故に位置設定器(14)が待機位置にある、すなわちカプセル(2)の挿入を受け入れる準備が整ったときに、保持手段(30)はカプセル(2)が飲料調製位置P内に落下するのを可能にするように位置付されることが理解されよう。本実施例において、第2チェンバー部分(214)は、位置設定器がカプセル(2)の挿入を受け入れる準備が整ったとき、位置設定器(14)から或る間隔のある位置まで移動させられる。位置設定器(14)がカプセル(2)の挿入を受け入れる準備が整ったとき、第2チェンバー部分(214)は位置設定器(14)に近接するまたは当接することも可能であることが理解されよう。後者の状況において、位置設定器(14)内に挿入されたカプセル(2)が飲料調製位置Pに達するとき、出口面(8)は該板(12)に当接しうる。
本実施態様において、位置設定器(14)は、実質的に固定されている摺動領域(212)の長手方向軸Xに沿った或る位置を占めている。このことは、位置設定器(14)が動かないことを意味するのではなく(後ほど詳しく説明するように、そのような位置設定器は垂直方向、すなわち軸Xに直交する方向へ移動しうる)、単に、軸X、すなわち飲料調製チェンバー(16、214)部分の摺動方向に沿って動かされ得ないことを意味だけである。好ましい実施態様において、フレーム様形状をもつそのような位置設定器の配位は、軸Xに対して実質的に直角である、すなわち通路(60)は飲料調製チェンバー部分の摺動方向に直角である。
これ以降、装置の操作を可能にする運動学的構成要素が記載されよう。明らかに、これ以降簡単のために、そのような構成要素は単数として説明されるが、好ましい実施態様において、実際にはそれらは(図面からよく分かるように)、軸Xがその中に存在している垂直平面に対して対称的に配設された1対の構成要素によって構成されている。
説明されたように、本実施例において、複数の飲料調製チェンバー部分(16および214)は、軸Xに沿って相互に相対的に且つフレーム(211)に相対的に移動しうる。飲料調製チェンバーを開いたりまたは閉じたりすることを可能にするために制御レバー(48)があり、該制御レバー(48)は、閉構成と開構成との間のおよびその逆の間の2つのチェンバー部分(16および214)の連動された運動の運動学的連鎖に関係付けられている。
本実施例において、制御レバー(48)は、軸Xに直交し且つ通路(60)にも直交した軸Z(本実施例において水平軸)に従いフレーム(211)に蝶番で動くように止められる(以後「ヒンジされる」と称する)。そのようなレバー(48)は、介在物群によって、水平関節軸Fに従い且つ軸Xと交差して、第1飲料調製チェンバー部分(16)の突起(215A)に関節接合された第1押出しピストンロッド(223)へ接続されている。第1チェンバー部分(16)への第1ピストンロッド(223)の押し出しは、軸Xに沿ったその移動を可能にする。さらに特に本実施例において、上述した介在物群は、クランク(224A)を備え、該クランク(224A)は、軸Xと交差している水平軸Hによって、一端部で第1押出ピストンロッド(223)にヒンジされ且つ反対側の端部でフレーム(211)にヒンジされている(図面から分かるように、クランクの回転は角度的に制限される、すなわち、第1チェンバー部分の運動の目的に必要でないので、完全な回転をしない)。介在物群はさらに、クランク(224A)に同軸的にヒンジされた円弧状アーム(224B)を備え、該アームは、回転軸Hに対してそれらの間で角度的に離して置かれた2つの対向した相欠きはぎ接合(224B’、224B”)を有する。クランク(224A)は、上記相欠きはぎ接合(224B’、224B”)の間に配設され、したがって、同じ相欠きはぎ接合(224B’、224B”)は、円弧状アームの軸Hの周りの回転の要領に従って、上記クランク(224A)に対して交互に衝突するように適応させられている。最後に、介在物群は、第2ピストンロッド(225)を備え、該第2ピストンロッド(225)の複数の端部が、円弧状アーム(224B)の中間位置内で、およびヒンジ軸Zに対しほぼ反対方向のレバー(48)の突起(48’)に夫々ヒンジされている。
本実施例において、レバー(48)が上方に上げられるとき(飲料調製チェンバーの開構成がこれに対応している、図13a、13b、14a、14b参照)、第2ピストンロッド(225)は、円弧状アーム(224B)の軸Hに従うヒンジピンの行路に部分的に従うような弓状形状を有している。この構成、すなわち上方に上げられたレバー(48)を有する構成において、クランク(224A)と第1押出しピストンロッド(223)とは、下向きの頂点をもつ鋭角を成す。この構成から、制御レバー(48)を下げることは、第2ピストンロッド(225)の上昇および結果として起きる円弧状アーム(224A)の上方への回転を引き起こし、該円弧状アーム(224A)は、相欠きはぎ接合(224B’、224B”)間に備えられた所定の角度だけ、第2相欠きはぎ接合(最も下方のもの、224B”)がクランク(224A)に衝突するまでは如何なる効果も伴わずに回転する、これに、同じクランク(224A)の端部およびそれにヒンジされた第1ピストンロッド(223)の持ち上げが対応し、かつ結果として生じる、飲料調製チェンバー部分(16)の飲料調製位置Pの方への押出しが対応する。
上述したように、制御レバー(48)からの運動学的連鎖は、第1飲料調製チェンバー部分(16)を動かすことを可能にし、本実施例において、同時にこれは、第2飲料調製チェンバー部分(214)の、配位され且つ連動された運動を可能にさえする。このことは、摺動軸Xと交差する水平軸Gに従い、飲料調製チェンバーの第2部分(214)から横方向に突出したピン(214F)に一端でヒンジされた第3運動ピストンロッド(226)のお陰で生じる。本実施例において、そのようなピン(214F)は、飲料調製チェンバーの第2部分(214)と一体化され、そしてそれは一緒に一体的に移動する。反対の端部で、そのような第3ピストンロッド(226)は、ヒンジピンに偏心的な仕方でクランク(224A)の軸Hに対してヒンジされている。実際には、制御レバー(48)によるクランク(224A)の回転運動は、偏心的なヒンジのお陰で、偏心的な回転、および、したがって該ピストンロッド(226)のヒンジする端部を下げまたは上げること、および軸Xに平行な方向に沿う軸Gの結果的な運動を引き起こし、すなわち、それは、軸Xに沿った飲料調製チェンバーの第2部分(214)の移動を引き起こす。したがって、上部から下方へのレバー(48)の回転は、飲料調製位置Pの方への第1飲料調製チェンバー部分(16)の移動を導き、そして結果として、該チェンバー自身を閉じるような飲料調製位置Pの方への第2チェンバー部分(214)の随伴した移動を導く。一方、下部から上方へのレバー(48)の回転は、第2チェンバー部分(214)の反対方向への結果的な移動を伴って、第1チェンバー自身を開けるように飲料調製位置Pからの第1飲料調製チェンバー部分(16)の移動を導く。もし第2チェンバー部分の運動が図5A〜5Fに従い望まれるならば、第3運動ピストンロッド(226)を使う構成は僅かに変更されうることが理解されよう。
本実施例において、第3ピストンロッド(226)はフレーム(211)の外側にあることは注目さるべきである。明らかに、ピン(214E)は、ピン自身の移動を可能にするように軸Xの方向に引き延ばされたフレーム(211)の側部(211B)上で画定された開口部(図示されていない)を通る貫通ピンである。
寸法の観点からは、本実施例において、第1チェンバー部分(16)の移動は、第2チェンバー部分(214)の移動に対して非常に大きい。後者(第2チェンバー部分(214)の移動)は、実際には非常に限定されており、たとえば、そのことは、図13aおよび15aに夫々示された線分T’とT”との差によって与えられる。
装置の記載を終了するために、飲料調製を実行した後に、チェンバー(16、214)が開かれ、飲料調製位置Pからカプセル(2)を除去することが生じる仕方を説明することが必要である。
本発明に従うと、このことは、位置Pからカプセルを動かすことなく、カプセルの下側で自由にし、そして下方へのカプセルの落下を可能にするように保持部材(30)が動かされることによって起きる。
本発明の好ましい実施態様に従うと、案内通路(60)の展開軸の横たわる平面に実質的に一致しているかまたは平行である或る平面上での、すなわち、本実施例の記載においては垂直方向に従う運動を可能にするところの支持部材のための運動手段がある。本実施例において、フレーム様本体(14)の形状をもつ位置設定器は、運動部材、またはより一般的には以下で記載される構成要素のグループによって形成された上方への移動器(227)によって垂直に移動されられる。そのような移動器(227)は、図番に文字「b」を付された図13b〜16b、および図10に見られる。
移動器(227)は、フレーム(211)に固定され、かつレバー(48)および位置設定器(14)の両方と相互作用する線形カムを有する運動学的機構を備えている。その結果、カプセル(2)を支持している構成における位置設定器(14)(図13b、14b)は、レバー(48)の上げられた位置に対応するが、一方、チャンバーの閉じおよびカプセルの支持(両者はそれぞれ第1チェンバー部分(16)および案内通路(60)の保持部材(30)による)(位置設定器(14)は、前の構成に対して動かない)は、レバーの下方への回転に対応している(図15b、16b)。この構成において通常、飲料調製プロセスが起きる。この点から、レバー(48)の上方への回転(図16b)は、第1チェンバー部分(16)およびカプセル(2)の如何なる運動も無しに(該カプセルは閉じられた飲料調製チェンバー内にロックされたままである)、位置設定器(14)の垂直上昇を生じさせる。実際には、本実施例において、円弧状アーム(224B)の2つの相欠きはぎ接合(224B’、224B”)を有する構造によって課されたレバー回転の最初の26°の遅延があり(第1回転部分において、円弧状アームは、第1相欠きはぎ接合(224B”)が下方へそれを押すことによってクランク(224A)に出会うまでは、クランク(224A)を押さない)、そのことは、チェンバーが開かない原因となる。ブロックされたカプセル(2)を有する位置設定器のそのような垂直運動は、カプセルのフランジ(10)の直径端部上に支持凸体(30)を押し付け、フランジを変形させ、かつ同じ直径端部上での凸体の配置を可能にする効果を有している。事実、凸体(30)はカプセルをもはや支持しない。
制御レバー(48)の上向き回転を続けることによって、飲料調製チェンバーは開く(チェンバーの該部分(16および214)は、上述したように離れるように動かされる)。通路(60)によって軸方向にブロックされたカプセル(2)は、第1チェンバー部分(16)のコップ様本体から完全に自由にされない限りは、飲料調製位置Pに留まっている。カプセルがもはやそこに収容されなくなると、該カプセルはいかなる物によってももはや支えられず、したがって下向きに落ち、飲料調製位置Pを空にする。制御レバー(48)の回転を続けると、落されたカプセルと一緒に、位置設定器(14)は、新しいカプセルを受け取るための初期位置に再び下げられる。
線形カム(227)を有する運動学的機構は、たとえば、長手方向中間平面に対して対称的に配設された1対の細長い摺動部(228)を備えている。これ以降、記載はそれぞれに対して実質的に同じであるから、これら細長い摺動部の1つのみが言及される。各摺動部(228)は、軸Xに平行なフレーム(211)の内側を摺動するように配設される。そしてそれは、線形カムに形成された小孔(229)を有し、該小孔は特に、該摺動部自身の方向に平行な(すなわち水平である)第1端部区域(229A)、上向きに傾けられた第2中央区域(229B)および第1管に平行な第3区域(229C)によって形成されている。そのような成形された小孔(229)において、位置設定器(14)に一体化されているピン(230)が、摺動するように配設されている。
成形された小孔(229)に対する摺動部(228)の反対部分から、レバー(48)と相互作用するための領域がある。特に、そのような領域は摺動部(228)の端部フラップ(228A)とみなされる。そのようなフラップは、レバー(48)が持ち上げられた位置にあるとき(図13b、14b)、同じレバーと一体化された押出付属部(48A)のオーバーラップを許すように成形されている。反対に、押出付属部(48A)は、レバー(48)が下げられた位置にあるとき(図15b)、摺動部の端部フラップ(228A)にロックされている。摺動部の端部フラップ(228A)の端部面(228A’)は、フレーム(211)の外側方向へ斜角をつけられており(斜角は図10で見ることができる)、一方、摺動部の端部フラップ(228A)の上部面(228A”)は、上部部分でフレーム(211)の内側方向へ斜角をつけられている。更に、そのようなフラップ(228A)は、水平面において弾性的に変形可能である、すなわち、水平に可撓性がある。レバー(48)の上方から下方への回転の間、押出付属部(48A)は、フレームの外側の方へ曲げるように強いることによって且つ同じ付属部(48A)が該フラップ(228A)の端部面(228A’)の背後の後部位置へ到達することを許すことによって、端部フラップ(228A)の斜角を付けられた上部面(228A”)上を這う。この局面の間、摺動部(228)は移動しない。
レバー(48)を持ち上げると(回転の最初の26°については、図16b)、押出付属部(48A)は、第2チェンバー部分(214)の方へそれを押し、そして、ピンが成形された小孔(229)の傾けられた管(229A)を通して移動するときにピン(230)を線形カム(229)と一緒に成形された小孔を通して移動させ、その結果として位置設定器(14)を持ち上げることによって、摺動部(228)のフラップ(228A)の端部面(228A’)に衝突する。この局面において、支持部材(30)は、飲料調製チェンバーによってのみ支持されているカプセル(2)のフランジ(10)を垂直に越える。摺動部(228)の前方への移動の間、同じことが運動に逆らう手段、たとえば、摺動部(228)の端部と第2チェンバー部分(2149との間に配設されたらせんバネの形状の弾性部材(231)にされる。そのような弾性部材(231)は、摺動部の前方への移動の間、圧縮される。したがって、制御レバー(48)の回転が続けられると、該付属部(48A)はフラップ(228A)の上方に位置付けられる限り上方に移動する。この地点で、バネ(231)の弾性力は、ピン(230)を成形された小孔(229)を通して反対方向に移動させることによって、すなわち位置設定器(14)を下向きに戻すことによって、摺動部を戻すように強いる(再び、図13b)。この局面において、カプセルは、戻っている(制御レバー(48)の上昇局面)第1チェンバー部分(16)によって支持されておらず、そして従って、それは下方に落下する。位置設定器(14)は、新しいカプセルを受け取るための位置(本実施例においては飲料調製位置Pに対応している)に引き戻される。
まとめると、装置の操作は以下のようである。図番に「a」の付けられた図13〜16はチェンバー部分(16および214)の運動を表示し、一方、図番に「b」の付けられた図13〜16は位置設定器(14)の運動を表示していることは注目されるべきである。装置の同じ動作局面は、図の同じ番号に対応する。
図13aおよび13bに、開チェンバーを有し、カプセルの挿入を待っている装置が表示されている。制御レバー(48)は上げられ、摺動部(228)は、成形された小孔(229)の第1水平端部管(229A)上の位置設定器(14)のピン(230)を伴い且つ小フラップ(228A)の斜角を付けられた上部面(228A”)上の制御レバーの押出付属部(48A)を伴い後退する。位置設定器(228)はカプセルを受け取るように下げられる。
図14aおよび14bにおいて、図13の状態が実質的に、しかし案内通路(60)内に位置付けられ、支持凸体(30)上に置かれているカプセル(2)を伴って、すなわち、飲料調製位置Pにおける状態が、表示されている。制御レバー(48)は依然として完全に上げられている。
制御レバー(48)は、図15a及び15bに示されたようにフレームの方へ完全に回わされる。第1チェンバー部分(16)および第2チェンバー部分(214)は、位置設定器(14)の方へ移動させられ、ここで、該チェンバーの中にカプセルを容れることによってカプセル(2)があり、該チェンバーを封止的に閉じる。本実施例において、刺通手段はカプセルの2つの向かいあった面を刺通する。
本構成において、クランク(224A)およびピストンロッド(223)は、軸Xよりも高い値にある相互関節点で約3°の配置誤差でほとんど一直線上にあることは注目されるべきである。レバー(48)のこの下降局面において、押出付属部(48A)は、その端部面(228A’)に配設された、摺動部(228)の小フラップ(228A)を曲げる。摺動部(228)および結果的に位置設定器(14)は、レバー(48)のこの下降局面においては動かない。
この局面において、レバーが完全に下げられた状態で、水による飲料調製は、供給導管(16B)を通してカプセル内部で生じる。カプセルの内容物から抜き出された液体は、穴(214C)を通りそして引き続き出口導管(214D)を通りバッファ(214C)から出、そして分配領域(図6〜16に表示されていない)の方へ導かれる。
分配が終わると、今使用されたカプセルを排出し、そして新しいカプセルを挿入するために、制御レバー(48)は上げられる。この最初の26°の回転のために(図16a、16b)、位置設定器(14)の上昇は(押出付属部(48A)によって課された摺動部(228)の運動のお陰で)、カプセルのフランジの直径端部を局部的に変形しつつ、凸体(30)が上方へ通過するように生じる。レバー(48)の回転を続けると、位置設定器(14)は上げられたままであり、そしてチェンバー部分(16および214)は位置設定器から離れるように動き、するともはや何物にも支えられていないところのカプセルを自由にし、そして使用済みのカプセルを集めるための領域(図示されていない)の方へ自由に落ちる。弾性部材(231)は、摺動部(228)を戻し、位置設定器(14)を下方に(図13a、13b)または初期位置に運ぶ。
明らかに、本記載で使われた「水平の」および「垂直の」という言い方は、与えられた実施例の特定の参照システム、すなわち図表におけるように水平方向に配設された摺動軸Xを有するシステム、に対する言い方である。装置が水平でない軸Xを有して搭載されるべきであるような場合には、言い方は結果的に変わるであろう。
位置設定器(14)の通路(60)は、軸Xに対して傾けられてでも(上で記載された実施例におけように直角ではなく)配設されうることはさらに注目されるべきである。その場合に、下側で通路を自由にするために、保持部材(30)の運動の間に、カプセルの位置が変化しないという概念は妥当であり続ける(人は、たとえば傾けられた案内通路およびカプセル自身の軸に対して傾けられた(直角でない)フランジを有するカプセルを予期できる)。一般に、本発明の一局面に従うと、カプセルの軸は、決して傾きを変えず、かつ好ましくは摺動軸Xに平行のままである。
装置の記載された構造は、構造的かつ操作的な簡単化の観点から、明確な利点をもたらす。事実そのような構造によって、抽出と調製から排出までの様々な局面の間、カプセルはもはや動かされず(チェンバー部分およびカプセルを支持する手段は動く)、それ故に、カプセル自体を動かしかつ支持するための複雑な機構を回避している。さらに、フレームの軸を横断する方向に従って動く、コンパクトな形状を有する、カプセルの位置設定器の使用は、全体の寸法を顕著に減らすことを可能にする。
明らかに、今記載された好ましい装置からは独立して、本発明に内在している利点は、飲料調製装置によってカプセルからの調製を実装するための方法によっても達せられる。ここで、該飲料調製装置は、本実施例において、上に述べたことを考慮して、装置のフレーム(211)に相対的に固定された飲料調製位置Pへのカプセル(2)の案内局面、飲料調製位置Pにカプセルを底部から保持するための局面、調製位置Pの方へ飲料調製チェンバーの2つの部分(16および214)の反対方向からカプセルに接近し引き続きチェンバーを封止的に閉じるための局面を備えている。
従って、調製は、カプセルを有するチェンバーを調製液体によって横断させることによって生じるようになされ、そして調製された液体は分配または収集領域の方へ導かれる。調製局面が終わると、該カプセルは下側で自由にされ、それが飲料調製位置から直接に落ちることを可能にする。
特定な場合に、カプセルが下方に落ちることを可能にするようにカプセルを自由にするための局面は、カプセル保持部材(30)が飲料調製位置Pから上方に動く局面を備えている。そのような保持部材(30)の運動の間、カプセルは飲料調製位置に依然としてあり、そして保持部材(30)は、保持局面の間中、当該保持部材に近いカプセル部分を変形させる。実際には、そのようなカプセル部分は、保持部材(30)の上への運動に対する障害物である。
図17Aおよび図17Bは、本発明に従うシステムの第6実施例の略図を示す。システムは、カプセル(2)と、そのカプセル(2)を用いて飲料を調製するための飲料調製装置(1)とを備えている。図17Bのカプセルは、図18により詳細に表示されている。
本実施例において、カプセル(2)は実質的に剛性のコップ状本体(106)を備えている。コップ状本体(106)は、周囲壁(4)を備えている。ここで、周囲壁(4)は実質的に円筒形として表示されているが、他の形状、例えば切頭円錐形、(半)球状、多角形等が可能であることが理解されよう。本実施例において、カプセル(2)はさらに蓋(10)を備えている。本実施例において、蓋(110)は本体(106)の開口端部を閉じている。
本実施例において、カプセル(2)はさらに入口面(6)を備えている。ここで、入口面(6)はコップ状本体(106)の部分である。入口面(6)は、カプセル(2)内に容れられた飲料成分と相互作用するように流体、たとえば熱湯がカプセル(2)へ入ることを可能にするように配置されている。本実施例において、該入口面はコップ状本体(106)と一体化され、第1の端部で周囲壁(4)を閉じている。また、本実施例において、入口面(6)は流体がカプセル(2)に入ることを可能にするために孔(114)を備えている。入口面(6)はまた多孔質でありうることも理解されよう。代替的に、入口面(6)は流体を通さなくてもよいが、例えばその場合には流体がカプセル(2)に入ることを可能にするように、装置は入口面(6)をたとえば貫通によって開けるように配設されている。
本実施例において、カプセル(2)はさらに出口面(8)を備えている。出口面(8)は、飲料及び/又は流体が、たとえば飲料成分と相互作用した後に、カプセルから出ることを可能にするように配設されている。本実施例において、該出口面は、蓋(110)によって形成されている。本実施例において、出口面(8)は、カプセルの外側に延在しているフランジ様のリム(10)に接続された1の独立したシートである。ここでリム(10)は、周囲壁(4)と一体化されている。出口面(8)は第2の端部でカプセルを閉じている。本実施例において、出口面(8)は複数の出口開口部(120)を備えるシートである。出口面(8)はまた多孔質でありうることが理解されよう。代替的に、出口面(8)は流体を通さなくてもよいが、例えばその場合には、飲料及び/又は流体がカプセル(2)から出ることを可能にするように、装置は出口面(8)をたとえば貫通によって開けるように配設されている。
本実施例において、カプセル(2)は対称軸を有しており、該カプセルは前記軸に関して回転対称である。本実施例において、カプセル(2)は、リム(10)が延在しているところの平面に対しては非対称である。
図17Bおよび図18において分かるように、カプセル(2)はさらに、作動部材(122)を備えている。本実施例において、作動部材(122)は突起部(124)として設計されている。本実施例において、突起部(124)は窪み部(126)内に配設されている。図17Bにおいて、突起部(124)の遠位端部は入口面(6)と実質的に同一平面にあることが見られうる。したがって、突起部(124)は、コップ状本体(106)の外側輪郭内に実質的に存在している。このことは、突起部(124)が、製造、輸送または取扱中の変形または別の損傷に対して保護されるという利点をもたらす。
本実施例において、作動部材(122)はコップ状本体(106)の一体の部分である。本実施例において、作動部材(122)はカプセルの対称軸上に配設されている。本実施例において、突起部(124)はカプセルの対称軸に沿って延在している。本実施例において、窪み部(126)も対称軸の周りに対称的に配設されている。
システムの装置(1)は、カプセル(2)を保持するためのカプセルホールダ(127)を備えている。本実施例において、カプセルホールダ(127)は、第1チェンバー部分、すなわち囲み部材(16)と、ここでは支持板(12)の形態での第2チェンバー部分とを備えている。該囲み部材と支持板(12)とは一緒に、飲料調製チェンバー(18)を取り囲んでいる。飲料を調製するとき、カプセル(2)は飲料調製チェンバー(18)内に配設されるであろう。
本実施例において、装置(1)はさらに流体供給ユニット(134)を備えている。流体供給ユニット(134)は流体をカプセル(2)へ供給するように配設されている。本実施例において、流体供給ユニット(134)は圧力下で熱湯をカプセル(2)へ供給するように配設されている。
図17Aおよび図17Bにおいて分かるように、装置(1)はさらに流れ制御ユニット(136)を備えている。流れ制御ユニット(136)は、カプセル(2)へ供給されるべき流体の流量及び/又は圧力を制御するように配設されている。本実施例において、流れ制御ユニット(136)は弁(138)を備えている。本実施例において、弁(138)は弁頭(140)および弁軸(142)を備えている。図17Aにおいて分かるように、本実施例においては、弁軸(142)は弁頭(140)の両側に延在している。弁(138)はさらに弁座(144)およびバネ(146)を備えている。バネ(146)は、弁座(144)に対して弁頭(140)を閉じる位置まで押す。弁(138)を通過する流体の流量は、弁頭(140)が弁座(144)から離れて持ち上げられる距離を制御することによって制御されうることが理解されよう。本実施例において、該弁頭は溝(148)を備えている。溝(148)は、閉位置において弁座(144)と接触しているところの弁頭(140)の表面を横断している。その結果、弁(138)は、閉位置にあるとき、意図的に漏らすであろう。すなわち、弁頭(140)が弁座(144)と当接しているとき、該溝が弁(138)を通過する流体の最小流量または最小圧力を規定している。上記の最小流量および上記の最小圧力はゼロよりも大きい。
これまでに記載されたようなシステムは、次のように操作されうる。
システムは、第1モードおよび第2モードで選択的に操作されうる。図17Aは、第1モードで用いられているシステムを表示している。図17Bは、第2モードで用いられているシステムを表示している。
第1モードにおいて、本実施例においては、カプセル(2)が飲料調製チェンバー(18)内に挿入されていない。次に、弁頭(140)は弁座(144)に当接し、そして流体は、上記の最小流量及び/又は上記の最小圧力で飲料調製チェンバー(18)へ供給される。ここで、弁軸(142)は第1位置を取る。それ故に、第1モードにおいて、流量及び/又は圧力は、第1レベルに調節される。この流量及び/又は圧力は、飲料調製装置(1)をすすぐのに十分である。すすぎ中に圧力下の熱湯が危険にも飲料調製チェンバーから噴出する危険を減らすために、最小流量及び/又は最小圧力が選択されうることが理解されよう。
第2モードにおいて、本実施例においては、カプセル(2)が飲料調製チェンバー(18)内に挿入されている。次に、カプセル(2)の作動部材(122)が弁(138)の弁軸(142)に当接している。飲料調製チェンバー(18)がカプセル(2)を取り囲んでいる囲み部材(16)と支持板(12)とによって形成されるときに、突起部(124)の長さおよび弁軸(142)の長さは、弁頭(140)が弁座(144)から所定の距離だけ自動的に持ち上げられるように相互に適合される。したがって、弁軸(142)は第2位置を取る。それ故に、弁(138)は閉位置から開位置へ作動され、そして流体が、流量及び/又は圧力が第2レベルに調節されて、飲料調製チェンバー(18)へ供給される。第2モードにおける流量及び/又は圧力は、第1モードにおける流量及び/又は圧力よりも高いであろう。第2モードにおける流量及び/又は圧力は、カプセル(2)を用いて飲料を調製するために望ましい流量及び/又は圧力に従って選択されうることが理解されるであろう。
第2モードにおいても、流体はカプセル(2)へ供給されるであろう。流体は入口面(6)を通してカプセル(2)へ入るであろう。カプセル(2)の内部空間において、流体はカプセル(2)内に含まれた飲料成分と相互作用し、したがって飲料を生成するであろう。飲料は出口面(8)を通ってカプセル(2)から出る。本実施例において、飲料は支持板(12)を通して飲料調製チェンバーから出る。それに加えて該支持板は、飲料を容器、たとえばコップの方へ導くための開口部(図示されていない)を備えうる。
したがって、より一般的には、流れ制御ユニット(136)は、第1モードおよび第2モードの1つで選択的に操作されるように配設される。第1モードにおいて、流量及び/又は圧力は第1レベルに調節される。第2モードにおいて、流量及び/又は圧力は該第1レベルとは異なる第2レベルに調節される。一般には、流れ制御ユニット(136)は、ここでは弁(138)によってより特別には弁(138)の弁軸(142)によって形成され、かつ該カプセルの作動部材(122)と選択的に係合されるように配設されたスイッチング部材(150)を備えている。上記のスイッチング部材(150)は、流れ制御ユニット(136)と結合され、そして流れ制御ユニット(136)の一体の部分を形成し、その結果、流れ制御ユニット(136)は、作動部材(122)に依存して第1モードまたは第2モードに切替えられる。本実施例において、流れ制御ユニット(136)は、該スイッチング部材が作動部材(122)によって係合されていないとき(該スイッチング部材は第1位置にある)、第1モードにあり、そして該スイッチング部材がカプセルの作動部材(122)によって係合されているとき(該スイッチング部材は第2位置にある)、第2モードにある。
窪み部(126)内の作動部材(122)は、該スイッチング部材によって検出されうることが理解されよう。したがって、窪み部(126)は検出チェンバー(143)を形成し、ここで作動部材(122)は検出されうるが、損傷からは保護されている。
図17Aおよび図17Bの実施例において、囲み部材(16)は、管状部材(145)を備えている。管状部材(145)は囲み部材(16)の内壁(149)の突出部分を形成している。弁軸(142)すなわちスイッチング部材(150)は、管状部材(145)によって形成された内壁(149)の凹所(147)内に配設されている。弁軸(42)、すなわち凹所(47)内のスイッチング部材(50)は、カプセル(2)の突起部(124)によって検出されうることが理解されよう。それ故に、凹所(147)はまた、検出チェンバー(143)を形成し、該作動部材は弁軸(142)と相互作用しうるが、作動部材(122)と弁軸(142)すなわちスイッチング部材(150)の両方とも損傷から保護される。
管状部材(145)は、たとえば図13aに示されたカプセル識別子(16A)の巧妙な実施態様でありうることが理解されよう。スイッチング部材(150)および関連した流れ制御ユニット(136)を含む実施態様は図6〜16に示された実施態様において用いられうることも理解されよう。事実、図17Aおよび17Bに示された実施態様は、図1〜16に示された任意の実施態様と共同して用いられうることが明らかであろう。事実、これ以降、図18〜21に示されるはずの実施態様も、図1〜16に示された任意の実施態様と共同して用いられうる。
作動部材(122)は、たとえば、カプセル(2)のコップ状本体内の窪み部(126)として設計されたとき、たとえば図2Aに示されたような窪み部(56)のように用いられうることも理解されよう。この窪み部(56)は収容器(32)の突起部(58)と協働する。したがって、カプセル(2)を収容器(32)内に且つカプセルハンドラー(14)内に正しく挿入することの容易さは、さらに改善さえされうる。そのために、代替的または追加的に、カプセル(2)は、収容器(32)の窪み部と協働する突起部(124)を備えうることが理解されよう。
カプセル識別子(16A)または管状部材(145)及び/又は作動部材(122)(たとえば窪み部(56、126))は、装置内で、たとえば囲み部材(16)内でカプセルを中央に置くのを助けうる。したがって、カプセル(2)を正しく装填することは、よりロバストな仕方においてさえ提供されうる。
本実施例において、カプセルは窪み部(126)を備え、該窪み部(126)は、カプセル(2)が第1チェンバー部分(16)内にあるときに、第1チェンバー部分(16)の管状部材(145)は窪み部(126)内に突出するように配設され、一方、管状部材(145)は凹所(147)を有し、その中にカプセル(2)の突起部(124)(窪み部(26)内に置かれた)が突出し、凹所(47)はさらにスイッチング部材(50)を収容していることが理解されよう。
図19は本発明に従うシステム(1)の第7実施例の略図を示している。図19は図17Bに類似する。図19のシステムの装置(1)は、図17Bのシステムの装置(1)と同じでありうる。図19のシステムは、図17Bに示されたカプセル(2)(第1カプセル(2)とも言われる)とは異なるところの第2カプセル(2’)を備えている。図19の実施例において、第2カプセル(2’)の第2の突起部(124’)は、図17Bのカプセル(2)の突起部(124)(第1突起部(124)とも言われる)よりも背が高く選ばれている。本実施例において、第2カプセル(2’)の第2突起部(124’)は、その長さを除いては、第1カプセル(2)の第1突起部(124)と同じであることが理解されよう。第2カプセル(2’)に相対的な第2突起部(24’)の位置はまた、第1カプセル(2)に相対的な第1突起部(24)の位置と同じである。
その結果、図19の実施例において、第2カプセル(2’)が飲料調製チェンバー(18)内に挿入されるときに、第2カプセル(2’)の第2突起部(124’)が、図17Bのカプセル(2)が飲料調製チェンバー(18)内に挿入されるときよりも大きな距離だけ弁座(144)から弁頭(140)を持ち上げる。したがって、第2突起部(124’)は、弁軸(142)が第3位置をとるようにする。それ故に、弁(38)は第3モードにおいて操作される。第3モードにおいては、流量及び/又は圧力は第3レベルに調節される。第3モードにおける流量及び/又は圧力は、第2モードにおける流量及び/又は圧力よりも高いであろう。本実施例において、各突起部(124、124’)の長さは流量及び/又は圧力を代表するものであることが理解されよう。該突起部の長さは、流量及び/又は圧力に比例しうる。第3モードにおける流量及び/又は圧力は、第2カプセル(2’)を用いて第2の飲料を調製するために要求された流量及び/又は圧力に従って選択されうることが理解されよう。該第1カプセル(2)が該第1突起(124)を有し、かつ第2カプセル(2’)が該第2突起(124’)を有するときに、2つの作動部材(124、124’)が2つの異なるモードでの装置(4)の操作を提供するので、閉位置において漏洩するように弁(138)を設計することは必要でないことが理解されよう。
代替的には、作動部材を有さない第3カプセル(2”)が飲料調製チェンバー(18)内に導入されるときに、作動部材は存在しないので、装置(1)は第1レベルでの流量及び/又は圧力で流体を自動的に提供する。第1レベルは、第1飲料が調製されるように設定されうる。このことはまたさらに、飲料の調製における多様性をもたらしうる。
それ故に、調製されるべき飲料に応じて、カプセルへ供給されるべき流体の流量及び/又は圧力を自動的に調節することが可能である。例えば、第1飲料、たとえば比較的低い圧力でアメリカンコーヒーを、そして比較的高い圧力でエスプレッソコーヒーを調製することが可能である。飲料成分を含んでいるカプセルは、飲料調製装置(1)が作動部材(122)に従って要求された流量及び/又は圧力で流体を自動的に供給するようにする。したがって一般的に、作動部材の有無に基づいて選択的に作動せられるべき2つのモードを提供することが可能である。また、各作動部材の寸法、たとえば突起部の長さに基づいて選択的に作動せられるべき2つのモードを提供することも可能である。また、各作動部材の寸法、たとえば突起部の長さに基づいて選択的に作動せられるべき3以上のモードを提供することも可能である。また、各作動部材の寸法、たとえば突起部の長さおよび作動部材の有無に基づいて選択的に作動せられるべき3以上のモードを提供することも可能である。上の場合の全てにおいて、モードの内の1つがすすぎモード表していることが理解されよう。そのようなすすぎモードは、第1モードにおいて意図的に漏らすところの弁を用意することによって容易に提供されうることが理解されよう。
消費者に選択オプションを提供するために、相互に異なるカプセル、たとえば互いに異なる飲料を調製するためのカプセルを備えているキットを提供することは可能である。そのようなキットは、作動部材を備えていない第1カプセルおよび上述したような作動部材を備えている第2カプセルを含みうる。代替的には、そのようなキットは、上述したように、第1作動部材を備える第1カプセルおよび第1作動部材とは異なる第2作動部材を備える第2カプセルを備えうる。ここで、第1カプセルは第1飲料成分を有し得、そして第2カプセルは第2飲料成分を有しうる。第1飲料成分は第2飲料成分と異なりうる。第1飲料成分は、たとえば第2飲料成分とタイプ、原産地、体積、重量、密度、組成、挽かれたサイズ等の1以上で異なりうる。
そのようなキットの第1カプセルと第2カプセルとは、作動部材の有無、または各作動部材の形状及び/又は寸法で異なりうることが理解されよう。これ以外では、そのようなキットの第1カプセルと第2カプセルの幾何が同一であることが可能であることが理解されよう。そのようなキットの第1カプセルと第2カプセルとはまた、それに含まれた飲料成分が異なりうる。
図17A、図17Bおよび図19の実施例において、弁(138)は、カプセルの作動部材(122)によって機械的に作動される。これは機械的に単純でかつ信頼性の高いシステムを提供する。
図20A及び図20Bは、本発明に従うシステムの第8実施例の略図を示している。本実施例において、スイッチング部材(150)はスイッチ(152)のレバーによって形成される。スイッチ(152)は制御器(154)へ接続されている。本実施例において、制御器(154)は流体供給ユニット(134)を制御するように配設されている。制御器(154)および流体供給ユニット(134)は、制御器(154)が、流体供給ユニット(134)によって供給される流体の流量及び/又は圧力を調節しうるように配設されている。それに加えて、制御器(154)は、たとえば該流体供給ユニットのポンプを制御してもよい。本実施例において、流れ制御ユニット(136)は、制御器(154)およびスイッチ(152)を含んでいる。
図20Aおよび図20Bに示されたシステムは、次のように操作されうる。システムは、第1モードおよび第2モードで選択的に操作されうる。図20Aは、第1モードで使用されているシステムを表示している。図20Bは、第2モードで使用されているシステムを表示している。
第1モードにおいて,本実施例において、カプセル(2)は飲料調製チェンバー(18)内に挿入されていない。その結果、スイッチ(152)は作動されず、図20Aに表示されているようにスイッチング部材(150)は第1位置にある。制御器(154)は、スイッチ(152)が作動されていないことを検出し、そして流体供給ユニット(134)へカプセルに流体を供給するように指示し、流量及び/又は圧力は第1レベルに調節される。第1レベルの流量及び/又は圧力は、本実施例において、飲料調製装置(1)をすすぐのに十分なように選択される。
第2モードにおいて,本実施例において、カプセル(2)は飲料調製チェンバー(18)内に挿入されている。その結果、カプセル(2)の作動部材(122)はスイッチ(152)を作動させる。突起部(124)の長さとスイッチレバー(150)の寸法及び/又は位置とは、該スイッチが作動部材(122)の存在を検出するように相互に適合させられうる。スイッチング部材(150)は、図20Bに示されたように第2位置にある。制御器(154)は、スイッチ(152)が作動されていることを検出し、そして流体供給ユニット(134)へカプセルに流体を供給するように指示し、従って流量及び/又は圧力は第2レベルに調節される。第2レベルの流量及び/又は圧力は、本実施例において、第1レベルの流量及び/又は圧力よりも高い。第2モードの流量及び/又は圧力は、カプセル(2)を用いて飲料を調製するために、要求された流量及び/又は圧力に従って選択されうることが理解されよう。
また、第2モードにおいて、流体はカプセル(2)へ供給されるであろう。流体は、入口面(6)を通してカプセル(2)に入れられる。カプセル(2)の内部空間において、流体はカプセル(2)に含まれた飲料成分と接触し、したがって飲料を生成するであろう。飲料は、出口面(8)を通してカプセル(2)を出る。本実施例において、飲料は支持板(30)を通して飲料調製チェンバーから出る。それに加えて、支持板は、飲料を容器、たとえばコップに導くために開口部(図示されない)を備えうる。
スイッチ(152)はまた、スイッチング部材(150)が第1の距離を越えて押し下げられた場合と、これとは異なる第2の距離を越えて押し下げられた場合との違いを検出するように配設されうることが理解されよう。そのような場合に、図20Aおよび図20Bに示されたようなシステムはまた、変更すべき所は変更して、図19に示されたように第3モードにおいて操作されるように配設されうる。
したがって、図20Aおよび図20Bに示されたようなシステムは、少なくとも第1モードおよび第2モードの内の1つにおいて操作されうる。該装置は、第1モードにおいて、第1カプセルに第1レベルに調節された流量及び/又は圧力で流体を供給するように配設されえ、そして第2モードにおいて、第2カプセルに第1レベルとは異なる第2レベルに調節された流量及び/又は圧力で流体を供給するように配設されうる。制御器(154)はまた、他のパラメータ、たとえばカプセルへ供給されるべき流体の体積、カプセルへ流体を供給する継続時間、時間の関数としてのカプセルへ供給されるべき流体の量及び/又は圧力(流量及び/又は圧力のプロファイル)、及び/又は流体の温度を、たとえば第1若しくは第2作動部材の検出に応じて調節するように流体供給ユニット(134)へ指示することが可能であることが理解されよう。
スイッチ(152)は変位センサーとして設計されることも可能である。したがって、該変位センサーによって作動部材の寸法は決定されうる。それ故に、流量及び/又は圧力の無段制御が得られうる。
図21Aおよび図21Bは、本発明に従うシステムの第9実施例の略図を示している。本実施例において、スイッチング部材(150)は、図20Aおよび図20Bに示されたスイッチと類似のスイッチ(152)の部分である。本実施例において、制御器(154)は、流体供給ユニット(134)から飲料調製チェンバー(18)への流体流路内の弁(138)を制御するように配設されている。本実施例において、流れ制御ユニット(136)は、制御器(154)、弁(138)およびスイッチ(152)を含んでいる。
図21Aおよび21Bに示されたようなシステムは、次のように操作されうる。システムは、第1モードおよび第2モードで選択的に操作されうる。図21Aは、第1モードで使用されているシステムを示している。図21Bは、第2モードで使用されているシステムを示している。
第1モードにおいて、本実施例においては、カプセル(2)は飲料調製チェンバー(18)内に挿入されていない。したがって、スイッチ(152)は作動されず、図20Aに示されたようにスイッチング部材は第1位置にある。制御器(154)は、スイッチング部材(150)が第1位置にあることを検出し、そして流量及び/又は圧力が第1レベルに調節されるように弁(138)を調節する。第1レベルにおける流量及び/又は圧力は、本実施例において飲料調製装置(1)をすすぐのに十分であるように選択される。
第2モードにおいて、本実施例においては、カプセル(2)は飲料調製チェンバー(18)内に挿入される。すると、カプセル(2)の作動部材(122)はスイッチ(152)を作動し、図21Bに示されたようにスイッチング部材(150)は第1位置にある。突起部(124)の長さおよびスイッチング部材(150)の寸法及び/又は位置は、該スイッチが作動部材(122)の存在を検出するように相互に適合されられうる。制御器(154)は、第2位置にあるスイッチング部材(150)を検出し、そして弁(138)を調節して、流量及び/又は圧力は第2レベルに調節される。本実施例における第2レベルの流量及び/又は圧力は、第1レベルの流量及び/又は圧力よりも大きい。第2モードにおける流量及び/又は圧力は、カプセル(2)を用いて飲料を調製するために要求される流量及び/又は圧力に従い選択されうることが理解されよう。
また第2モードにおいては、流体はカプセル(2)へ供給される。該流体は入口面(6)を通してカプセル(2)に入れられる。カプセル(2)の内部空間において、該流体はカプセル(2)内の飲料成分と相互作用し、飲料を生成する。飲料は出口面(8)を通ってカプセル(2)から出る。本実施例において、飲料は、支持板(12)を通って飲料調製チェンバーから出る。それに加えて、該支持板は、飲料を容器、たとえばコップの方へ導くための開口部(図示されていない)を備えうる。
スイッチ(152)はまた、スイッチング部材(150)が第1の距離を越えて押し下げられた場合とこれとは異なる第2の距離を越えて押し下げられた場合との違いを検出するように配設されうることが理解されよう。そのような場合、図21Aおよび図21Bに示されたようなシステムはまた、変更すべき所は変更して、図19に示されたように第3モードにおいて操作されるように配設されうる。
したがって、図21Aおよび図21Bに示されたようなシステムは、少なくとも第1モードおよび第2モードの内の1つにおいて操作されうる。該装置は、第1モードにおいて、第1カプセルに第1レベルに調節された流量及び/又は圧力で流体を供給し、そして第2モードにおいて、第2カプセルに第1レベルとは異なる第2レベルに調節された流量及び/又は圧力で流体を供給するように配設されうる。制御器(154)は、他のパラメータ、たとえばカプセルへ供給されるべき流体の体積、及び/又は流体の温度を、第1若しくは第2作動部材の検出に応じて調節するように流体供給ユニット(134)へ指示することが可能であることがまた理解されよう。
スイッチ(152)は変位センサーとして設計されることも可能である。それ故に、作動部材の寸法は、該変位センサーによって決定されうる。したがって、弁(138)の無段制御、すなわち流量及び/又は圧力の無段制御が得られうる。
図21Aおよび21Bの実施例において、弁(138)は、電子制御によって調節される。代替的若しくは付加的に、該弁は、電子式、磁気式、空気圧式及び/又は油圧式のアクチュエーターによって作動させられうる。
図20A、20B、21Aおよび21Bの実施例において、スイッチ(152)は電子式スイッチを備えている。該スイッチはまた、空気式若しくは油圧式スイッチを備え得、該スイッチの作動は、電気的、磁気的、空気圧的及び/又は油圧的に弁を作動させ、及び/又は従って制御器に流体供給ユニットを指図させる。
スイッチ(152)は、スイッチング部材(150)の位置を光学的に決定するように配設されることが可能である。可能性のある実施態様が図22A〜22Dに示されている。図22A〜22Dの実施例において、スイッチング部材(150)は羽根(156)を備えている。スイッチ(152)は、第1光遮蔽ユニット(158A)および第2光遮蔽ユニット(158B)を備えている。第1光遮蔽ユニット(158A)は、第1光源(160A)および第1光検出器(162A)を備えている(図22D参照)。第1光検出器(162A)は、第1光源(160A)によって放射された光を受けるように第1光経路(164A)に沿って置かれる。第2光遮蔽ユニット(158B)は、同じように配設された、第2光源(160B)および第2光検出器(162B)を備えている。
本実施例において、該スイッチング部材が作動されないとき(図22A参照)、羽根(156)は、それが第1光経路(164A)および第2光経路(164B)を遮蔽するように第1位置に置かれる。したがって、夫々、光検出器(162A、162B)は、光源(160A、160B)によって放射された光を検出しない。
該スイッチング部材が作動されるとき、羽根(156)は、スイッチング部材(150)の軸方向に動かされる。該スイッチング部材が第1の距離を越えて押圧されるとき、羽根(156)は、第1光経路(164A)がもはや羽根(156)によって遮蔽されず、一方、第2光経路(164B)は羽根(156)によって依然として遮蔽されるように第2位置へ動かされうる(図22B参照)。したがって、第1光検出器(162A)は、第1光源(160A)によって放射された光を検出するが、一方、第2光検出器(162B)は第2光源(160B)によって放射された光を検出しない。本実施例において、該スイッチング部材が、第1距離よりも長い第2距離を越えて押圧されるとき、羽根(156)は、第1光経路(164A)と第2光経路(164B)の両方とも、もはや羽根(156)によって遮蔽されないような第3位置に動かされうる(図22C参照)。したがって、両光検出器(162A、162B)は、光源(160A、160B)によって放射された光を検出する。
スイッチ(152)は、スイッチング部材(150)の検出された位置を示す情報を制御器(154)へ提供しうることが理解されよう。該制御器はこの情報を処理し、そして上記したように任務を実行する。
羽根が第1位置または第2位置にあるかを検出するために、該スイッチは、単一の光遮蔽ユニットを備えることも可能であることが理解されよう。該スイッチは、たとえば、羽根(156)の4以上の異なる位置を検出するために、3以上の光遮蔽ユニットを備えることも可能である。該羽根が該第1位置または第2位置にあるかを決定するために、該スイッチは複数の光遮蔽ユニットを備えることも可能である。このことは、たとえばスイッチにおいて冗長性を与えてもよい。
図22A〜22Cの実施例において、スイッチ(152)は、スイッチング部材(152)と囲み部材(128)との間の流体漏れを防いでいる封止部(166)を備えている。図22A〜22Cの実施例において、バネ(146)は、作動されないときに、スイッチング部材(150)を第1位置へ戻すために配設されている。
図22A〜22Dの実施例において、羽根(156)は、スイッチング部材(150)の部分である。該羽根はカプセルの作動部材の部分であることも可能であることが理解されよう。したがって、カプセルの該羽根は、(少なくとも1つの)光遮蔽ユニットの光経路を選択的に遮蔽しまたは自由(遮蔽なし)にすることができる。
スイッチ(152)は、スイッチング部材(150)の位置を磁気的に決定するように配設されることも可能である。可能な実施態様が図23A〜23Cに示されている。図23A〜23Cの実施例において、スイッチング部材(150)は磁気指示器(168)を備えている。本実施例において、磁気指示器(168)は永久磁石である。スイッチ(152)は、第1磁気誘導センサー(170A)と第2磁気誘導センサー(170B)とを備えている。第1磁気誘導センサー(170A)は、本実施例において第1ホール効果センサーを備えている。第2磁気誘導センサー(170B)は、本実施例において第2ホール効果センサーを備えている。
本実施例において、該スイッチング部材が作動されていないとき(図23A参照)、磁石(168)は、これが第1磁気誘導センサー(170A)に十分に近いように第1位置に置かれ、従って第1磁気誘導センサー(170A)は磁石(168)の存在を検出する。第1位置において、磁石(168)は、第2磁気誘導センサー(170B)から十分に離れているので、第2磁気誘導センサー(170B)は磁石(168)の存在を検出しない。
該スイッチング部材が作動されるとき、磁石(168)は、スイッチング部材(150)の軸方向に動かされる。該スイッチング部材が第1の距離を越えて押圧されるとき、磁石(168)は、これが第1磁気誘導センサー(170A)および第2磁気誘導センサー(170B)の両方に十分近いように第2位置へ動かされえて、従って第1および第2磁気誘導センサー(170A、170B)の両方が磁石(168)の存在を検出する。本実施例において、スイッチング部材が第1距離よりも大きな第2距離を越えて押圧されるとき、磁石(168)は、これが第1磁気誘導センサー(170A)から十分に離れているように第3位置に動かされ得て、従って第1磁気誘導センサー(170A)は磁石(168)の存在を検出せず、そして、磁石(168)が第2磁気誘導センサー(170B)に十分近くて、第2磁気誘導センサー(170B)は磁石(168)の存在を検出する。
スイッチ(152)は、スイッチング部材(150)の検出された位置を示す情報を制御器(154)へ提供しうることが理解されよう。該制御器は、この情報を処理し、そして上記したように任務を実行する。
該スイッチは、磁石が第1位置か第2位置に存在するかを決定するために、単一の磁気誘導センサーを備えることも可能であることが理解されよう。該スイッチは、たとえば、磁石(168)の3つを超える異なる位置を検出するために、3以上の磁気誘導センサーを備えることも可能である。該スイッチは、磁石が第1位置か第2位置に存在するかを決定するために、複数の磁気誘導センサーを備えることも可能である。このことは、たとえばスイッチにおいて冗長性を与えうる。
図23A〜23Cの実施例において、スイッチ(152)は、スイッチング部材(150)と囲み部材(128)との間での流体漏れを防いでいる封止部(166)を備えている。図23A〜23Cの実施例において、バネ(146)は、スイッチング部材(150)が作動されないときにはこれを第1位置へ戻すように配設されている。
図23A〜23Cの実施例において、磁気指示器(168)は永久磁石である。該磁気指示器は、磁化可能な指示器、たとえば強磁性物質であることも可能である。そのような場合、磁気誘導センサー(170A、170B)は、磁化可能な指示器を磁化するための磁化手段、たとえば永久磁石または電磁石を備えうる。
図23A〜23Cの実施例において、磁気指示器(168)はスイッチング部材(150)の部分である。磁気指示器はカプセルの作動部材の部分であることも可能なことが理解されよう。したがって、カプセルの磁気指示器は、(少なくとも1つの)磁気誘導センサーによって選択的に検出されうる。
図22A〜22Cおよび図23A〜23Cの実施例において、囲み部材(16)は後部(16D)および前部(16E)を含んでいる。前部(16E)は、囲み部材(16)の軸方向に沿って、後部(16D)に対して動きうる。後部(16D)と前部(16E)とは、封止部材(16F)を介して接続されている。封止部材は、後部(16D)と前部(16E)とを封止的に接続する。さらに、後部(16D)と前部(16E)との間には、空隙(16G)が備えられる。流体が、供給導管(16B)を介して囲み部材(16)内に注入されると、該流体は空隙(16G)を満たす。空隙(16G)に生じた圧力は、後部(16D)と前部(16E)とを引き離すよう強制するであろう。その結果、前部(16E)、たとえば前部(16E)の前縁(16H)は、カプセル(2)があるときにはこれに押し付けられるであろう。好ましくは、前縁(16H)は、カプセル(2)のフランジ様リム(10)に対して押し付けられる。これは、囲み部材(16)のカプセル(2)に対する封止を改善する。
前述の明細において、発明の実施態様の具体的な実施例を参照して、発明は記載されてきた。しかし、添付された請求項において記載されたようなより広い本発明の精神と範囲から離れないで、様々な別の実施態様および変更がなされうることは明らかであろう。
本実施例において、カプセルの周囲壁は実質的に円筒形であるように表示されているが、別の形状、例えば切頭円錐形、(半)球状、多角形等が可能であることが理解されよう。
本実施例において、カプセルの飲料調製中、カプセルがその対称軸で実質的に水平に位置付けられるように、装置は設計されている。調製中、対称軸はまた、下向きまたは上向きに傾斜されうることが理解されよう。
本実施例において、カプセルハンドラーは、軸の周りを旋回するか又は実質的に直線的に移動される。場合によっては、カプセルハンドラーはまた、装填位置から待機位置までおよび待機位置から放出位置までの運動の別の経路を描くこともできることが理解されよう。カプセルハンドラーは、たとえば溝の中を、ロッドまたはカム等によって案内されうる。
図1A〜1Gおよび図2A〜2Hの実施例において、カプセルは、装填位置にカプセルハンドラーにより挿入され且つカプセルハンドラーによって飲料調製位置まで転送されるが、一方、該カプセルはカプセルハンドラーに対して実質的に不動である。図3A〜3F、図4A〜4Fおよび図6〜16の実施例において、カプセルは、待機位置にカプセルハンドラーにより挿入され、且つカプセルハンドラーを通しカプセルハンドラーに摺動的に転送される。図3A〜3F、図4A〜4Fおよび図6〜16に示された実施態様に類似の別の実施態様において、装置がカプセルを受け取るために待機しているとき、カプセルハンドラーは、待機位置とは異なる装填位置にあることも可能であることが理解されよう。それ故に、カプセルハンドラーは、たとえば、図3Dに示されたように持ち上げられた位置に位置付けられうる。それから、カプセルは、カプセルハンドラー内に挿入されえ、そしてカプセルハンドラーによって下向きに飲料調製位置まで転送されうるが、一方、該カプセルはカプセルハンドラーに対して実質的に不動である。図1A〜1Gまたは2A〜2Hの実施態様に似た実施態様において、カプセルがカプセルハンドラーへ挿入されるとカプセルを挿入位置から飲料調製位置まで摺動させうるように、曲がっているカプセルハンドラーが、曲線状の案内、たとえば曲線状の溝を備えているように、カプセルハンドラーは変更されることも可能であることが理解されよう。
本実施例において、流れ制御ユニットは、複数の個別のモードの内の1つで機能するように操作される。制御ユニットはまた、これらの個別のモード間で任意のモードにおいて操作されることが理解されよう。それ故に、最小および最大レベル間の流量及び/又は圧力の無段制御が提供される。流量はカプセルの突起部の長さに比例することが可能である。圧力がカプセルの突起部の長さに比例することも可能である。
本実施例において、スイッチング部材(150)はカプセルホールダの内壁の窪み部(147)内に置かれ、そして作動部材(122)はカプセルの外側輪郭の窪み部(126)内に置かれている。スイッチング部材(150)のみがカプセルホールダの内壁の窪み部内に置かれるときに、または作動部材のみがカプセルの外側輪郭の窪み部内に置かれるときにも、本発明の利点が、少なくとも部分的に得られることが理解されよう。代替的には、スイッチング部材も作動部材も窪みに置かれないことがありうる。
本実施例において、カプセルホールダの内壁は突出する部分を備え、そしてスイッチング部材は前記の突出する部分に相対的にへこんだところに置かれうる。カプセルの外壁、たとえばコップ状本体は、突出する部分を備え、そして作動部材は前記の突出する部分に相対的にへこんだところに置かれることも可能であることが理解されよう。
図19の実施例において、作動部材はカプセルの外側輪郭を越えて突出している。2以上の操作モードを提供するために、たとえばお互いに異なる長さを持っている互いに異なる作動部材を備えることも可能であることが理解されよう。ここで、全ての作動部材は、個々のカプセルの外側輪郭内に留まっている。
本実施例において、カプセルの入口面および出口面は、穿孔されているとして記載された。入口面及び/又は出口面は、多孔質であることも可能であることが理解されよう。たとえば、装置が夫々入口面及び/又は出口面を、たとえば刺し貫くことによって、開けるように配設されている場合に、入口面及び/又は出口面は流体を通さないことも可能である。
しかし、他の変形、別の実施態様、および代替案も可能である。したがって、明細書、図面および実施例は、それに限定するというよりは1つの例示と見なされるべきである。
請求項において、括弧内に置かれたいかなる参照符号も請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。用語「備えている」は、請求項において列挙された以外の他の特徴または段階の存在を排除しない。さらに、用語「1(つの)」は「唯一」に限定されると解釈されるべきではなく、「少なくとも1(つの)」を意味するように使用され、複数を排除しない。或る(複数の)手段が互いに異なる請求項において挙げられているという単なる事実は、これら手段の組合せが有利に使用され得ないということを意味しない。