JP5963533B2 - レンズ鏡筒およびカメラシステム - Google Patents

レンズ鏡筒およびカメラシステム Download PDF

Info

Publication number
JP5963533B2
JP5963533B2 JP2012112919A JP2012112919A JP5963533B2 JP 5963533 B2 JP5963533 B2 JP 5963533B2 JP 2012112919 A JP2012112919 A JP 2012112919A JP 2012112919 A JP2012112919 A JP 2012112919A JP 5963533 B2 JP5963533 B2 JP 5963533B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adjustment
lens
lens group
tilt
eccentricity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012112919A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013238792A (ja
JP2013238792A5 (ja
Inventor
佐々木 邦彦
佐々木  邦彦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2012112919A priority Critical patent/JP5963533B2/ja
Publication of JP2013238792A publication Critical patent/JP2013238792A/ja
Publication of JP2013238792A5 publication Critical patent/JP2013238792A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5963533B2 publication Critical patent/JP5963533B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Lens Barrels (AREA)

Description

本発明は、製造誤差による光学素子の偏芯および倒れを調整可能なレンズ鏡筒に関する。
従来から、一眼レフカメラ用交換レンズなどのレンズ鏡筒においては、近年の画質向上のニーズに伴い、光学系を構成する各レンズ群の保持精度を向上させる必要がある。このため、製造誤差により生じるレンズ群の偏芯および倒れを調整する機構が提案されている。
特許文献1には、光軸方向に沿って高さ調整が可能な少なくとも3つの調整ネジを所定間隔で配設したレンズの取付調整装置が開示されている。特許文献1の調整装置は、調整ネジのネジ頭部を部分的に露呈させる切欠部材を形成したリング板と、このリング板を介して鏡胴枠内に取付けるレンズ保持枠と、このレンズ保持枠を調整ネジ側に付勢するバネ部材とを備えている。また、特許文献2には、レンズ保持枠の外周において、回転軸に対して偏芯した円筒部を有する偏芯部材を備え、第1の調整部材および第2の調整部材により偏芯調整および倒し調整を行うことが可能なレンズ鏡筒が開示されている。
特開2003−279822号公報 特許第4817876号
しかしながら、特許文献1、2に開示された構成では、光学系の製造誤差を低減することはできるが、製造誤差の調整に要する時間および調整回数を低減するための構成については記載されていない。このため、製造誤差の調整、すなわち偏芯調整および倒れ調整に要する時間や調整回数が増加する場合がある。
そこで本発明は、偏芯調整および倒れ調整に要する時間および調整回数を低減可能なレンズ鏡筒およびカメラシステムを提供する。
本発明の一側面としてのレンズ鏡筒は、レンズ群を保持するレンズ保持枠と、第1の調整項目を調整するために前記レンズ保持枠の偏芯調整を行う偏芯調整機構と、第2の調整項目を調整するために前記レンズ保持枠の倒れ調整を行う倒れ調整機構とを有し、前記倒れ調整による前記レンズ群の回転中心位置は、光軸方向において前記偏芯調整機構と同一であり、前記倒れ調整機構により前記倒れ調整を行う際、前記レンズ群の倒れによる前記第1の調整項目の変化量および前記レンズ群の偏芯による前記第1の調整項目の変化量が互いに相殺されるように、前記レンズ群の倒れによる前記第1の調整項目の変化量と前記レンズ群の偏芯による前記第1の調整項目の変化量とは互いに符号が異なり、前記レンズ群の倒れによる前記第1の調整項目の変化量の絶対値と前記レンズ群の偏芯による前記第1の調整項目の変化量の絶対値との比が2:1〜1:2の範囲内となる、前記レンズ群と前記偏芯調整機構との間の前記光軸方向における距離が設定されている。
本発明の他の側面としてのカメラシステムは、前記レンズ鏡筒を有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、偏芯調整および倒れ調整に要する時間および調整回数を低減可能なレンズ鏡筒およびカメラシステムを提供することができる。
本実施例におけるレンズ鏡筒の断面図である。 本実施例における第4レンズ群保持枠とその周辺部品の分解斜視図である。 本実施例における第4レンズ群保持枠とその周辺部品の側面図である。 本実施例における偏芯調整用コロおよび倒れ調整用コロの断面図である。 本実施例における偏芯調整および倒れ調整の際の第4レンズ群保持枠の動きを示す図である。 本実施例において、偏芯調整および倒れ調整を行った際の第1の調整項目および第2の調整項目の変動を示すグラフである。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照して、本発明の実施例におけるレンズ鏡筒(一眼レフカメラ用交換レンズ)の構成について説明する。図1は、本実施例における調整機構を備えたレンズ鏡筒100の断面図である。
本実施例のレンズ鏡筒100は、第1〜第4レンズ群L1〜L4からなる4群構成のレンズ装置である。レンズ鏡筒100におけるフォーカス動作(合焦動作)により、第3レンズ群L3の一部であるフォーカスレンズ(レンズL3b)が光軸Oの方向(光軸方向)に移動する。また、レンズ鏡筒100におけるズーム動作(変倍動作)により、全てのレンズ群(第1〜第4レンズ群L1〜L4)が、予め決められた各軌跡に沿って光軸方向に移動する。このとき、メイン回路基板127に設けられたフォーカスレンズ群位置制御装置は、ズーム動作により変化した合焦位置が保たれるように、レンズL3bを駆動制御する。
200は、CCDやCMOS等の撮像素子200aを備えたカメラ本体(撮像装置本体)である。レンズ鏡筒100は、ユーザによりカメラ本体200から着脱可能に保持されている。レンズ鏡筒100とカメラ本体200によりカメラシステムが構成される。
101はマウントである。マウント101は、カメラ本体200に取り付けるためのバヨネット部(不図示)を有し、固定筒102に対して外装環103を介してビス(不図示)で固定されている。103は外装環である。外装環103は、マウント101と固定筒102との間に挟み込まれて固定されている。外装環103には、ズーム指標や操作スイッチ(不図示)が取り付けられている。104は案内筒である。案内筒104は、固定筒102に対してビス(不図示)で固定されている。
案内筒104には、各レンズ群を直進方向にガイドする直進溝が、各レンズ群に対応して4本形成されている。案内筒104の外周には、カム筒105がバヨネット部により光軸周りに回転可能に保持されている。カム筒105には、各レンズ群のズーム動作時の軌跡に対応する各カム溝(不図示)が4本形成されている。直進溝、カム溝、および、各レンズ群保持枠を支えるカムフォロアーであるコロ(不図示)により、ズーム動作時にカム筒105が定位置回転し、所定の軌跡で各レンズ群を光軸方向へ直進移動させることが可能である。
106は、第1レンズ群L1を保持する第1レンズ群保持枠である。第1レンズ群保持枠106は、直進溝、カム溝、および、コロによって直進移動されるフィルター枠107にビスを用いて固定されている。フィルター枠107は、コロ(不図示)によって、直進溝およびカム溝に吊られており、ズーム動作によって光軸方向に直進移動される。また、フィルター枠107の先端において、その外周側にはフード取り付け用のバヨネット部、その内周側にはネジが備えられており、フィルター等のアクセサリーが装着可能となっている。
108は、第2レンズ群L2を保持する第2レンズ群保持枠である。第2レンズ群保持枠108は、コロ(不図示)によって、直進溝およびカム溝に吊られており、ズーム動作によって光軸方向に直進移動される。109は、第3レンズ群L3を構成するレンズ(レンズL3a〜L3e)のうち、レンズL3aを保持するレンズ保持枠である。レンズ保持枠109は、コロ(不図示)によって、直進溝およびカム溝に吊られており、ズーム動作によって光軸方向に直進移動される。
110は、フォーカス群であるレンズL3bを保持するレンズ保持枠である。レンズ保持枠110は、レンズ保持枠109、112により保持された2本のガイドバー114によって直進ガイドされる。レンズL3b(レンズ保持枠110)は、フォーカス駆動部であるモータ(不図示)、モータ軸に設けられたリードスクリュー、および、リードスクリューの駆動力をレンズ保持枠110に伝達するラックにより、光軸方向に駆動される。
111は、レンズL3cを保持するレンズ保持枠である。レンズ保持枠111は、レンズ保持枠109に3個のコロ(不図示)を用いて保持されている。また、レンズ保持枠111は、絞り駆動部および絞り羽根部を備えて構成される電磁絞りユニット115を保持している。112は、レンズL3dを保持するレンズ保持枠である。レンズ保持枠112は、レンズ保持枠109に対してビス止めで固定されている。また、レンズ保持枠112は、光量調整用のND駆動部およびND羽根部を備えて構成されるNDユニット116を保持している。
113は、レンズL3eを保持するレンズ保持枠である。レンズ保持枠113は、振れ補正ユニット117の一部を構成している。振れ補正ユニット117は、レンズ保持枠113を光軸Oに直交する方向(光軸直交方向)に駆動可能に保持され、マグネットおよびコイルを備えて構成される駆動部によりレンズ保持枠113を駆動することで振れ補正を行う。振れ補正ユニット117は、レンズ保持枠109に3個のコロにより吊られることで、レンズ保持枠112に対する光軸直交面内の偏芯調整(位置調整、光軸ズレ調整)が可能である。これにより、振れ補正ユニット117に対して3個のバネ(不図示)により吊られているレンズ保持枠113において、バネや重力による落下量のばらつきを補正するために光軸中心に対する位置調整が可能となる。
119は第4レンズ群直進筒である。第4レンズ群直進筒119は、コロ(不図示)により、直進溝およびカム溝に吊られており、ズーム動作によって光軸方向に直進移動される。また、第4レンズ群直進筒119は、第4レンズ群L4(レンズ群)を保持する第4レンズ群保持枠118(レンズ保持枠)を、3個の偏芯調整用コロ120と3個の倒れ調整用コロ121を介して保持している。第4レンズ群保持枠118は、光軸Oに対する倒れ調整と偏芯調整が可能な状態で保持される。
124はズーム操作環である。ズーム操作環124は、定位置回転させることでカム筒105との連結部材であるズームキー(不図示)によりカム筒105を回転させ、ズーム動作可能に構成されている。また、ズーム操作環124には、固定筒102に固定された不図示の抵抗式リニアセンサ(ポテンショメータ)のセンサピンが嵌まるカム溝(センサカム)が設けられている。ズーム操作環124の回転量に応じて抵抗式リニアセンサの出力が変化し、現在のズーム情報が検出可能である。
125はフォーカス操作環である。フォーカス操作環125は、固定筒102の外側で定位置回転できるように固定筒102と後述する化粧環126により挟持されている。また、フォーカス操作環125は、固定筒102に設けられた2個のフォトインタラプタとフォーカス操作環125の内径に設けられた櫛歯状の遮光部(不図示)により、フォーカス操作環125の回転量と方向を検出する。
126は化粧環である。化粧環126は、フォーカス操作環125が固定筒102から外れることを防止するため、固定筒102に対して3箇所の係合爪で固定されている。127はメイン回路基板である。メイン回路基板127は、フォーカス駆動制御、電磁駆動絞りユニット115、NDユニット116、振れ補正ユニット117などのレンズ鏡筒100の全体の制御を司り、固定筒102にビス止め固定されている。
次に、図2乃至図4を参照して、本実施例における偏芯調整機構122および倒れ調整機構123について説明する。図2は、第4レンズ群保持枠118とその周辺部品の分解斜視図である。図3は、第4レンズ群保持枠118とその周辺部品の側面図であり、図2の構造を組み立てて矢印方向から見た場合を示している。図4(a)、(b)は、それぞれ、偏芯調整用コロ120および倒れ調整用コロ121の断面図である。
上述のように、第4レンズ群保持枠118は、偏芯調整用コロ120および倒れ調整用コロ121により保持されている。第4レンズ群保持枠118には、偏芯調整用コロ取付部118aおよび倒れ調整用コロ取付部118bがそれぞれ3箇所ずつ設けられている。3箇所の偏芯調整用コロ取付部118aおよび倒れ調整用コロ取付部118bは、それぞれ、光軸方向において同位置に設けられている。本実施例において、3箇所の偏芯調整用コロ取付部118aは、第4レンズ群L4の光学的中心位置C4a(R1面、R2面の各面頂点の中点の位置)からの光軸方向における距離がL(L1)となる位置に設けられている。また、3箇所の倒れ調整用コロ取付部118bは、第4レンズ群L4の光学的中心位置C4aからの光軸方向における距離がL2となる位置に設けられている。
偏芯調整機構122は、偏芯調整用コロ120、偏芯調整用コロ取付部118a、および、係合部119aを備えて構成され、後述のように第1の調整項目を調整するために第4レンズ群保持枠118の偏芯調整を行う。偏芯調整用コロ120は、偏芯調整用コロ120の座部120aが第4レンズ群保持枠118の偏芯調整用コロ取付部118aにビス止め固定される。ビスは偏芯調整用コロ120の中心にある穴部を貫通し、偏芯調整用コロ取付部118aにネジを切ることで、偏芯調整用コロ120を、座部120aを中心に回転可能にした状態で固定する。偏芯調整用コロ120の頭部120bは、第4レンズ群直進筒119の光軸方向に向いた3箇所の長穴状の係合部119a(平行係合部)に対して、光軸方向に移動可能であるが光軸直交面内では移動不可能であるように係合している。また、頭部120bは座部120aに対して偏芯しており、偏芯調整用コロ120を座部120aを中心にして回転させることで、第4レンズ群直進筒119に対する第4レンズ群保持枠118の光軸直交面内における位置が調整可能である。
倒れ調整機構123は、倒れ調整用コロ121、倒れ調整用コロ取付部118b、および、係合部119bを備えて構成され、後述のように第2の調整項目を調整するため第4レンズ群保持枠118の倒れ調整を行う。倒れ調整用コロ121は、倒れ調整用コロ121の座部121aが第4レンズ群保持枠118の倒れ調整用コロ取付部118bにビス止め固定される。ビスは偏芯調整用コロ120と同様に、倒れ調整用コロ121の中心にある穴部を貫通し、倒れ調整用コロ取付部118bにネジを切ることで、倒れ調整用コロ121を、座部121aを中心に回転可能にした状態で固定する。倒れ調整用コロ121の頭部121bは、第4レンズ群直進筒119の周方向に向いた3箇所の長穴状の係合部119b(周係合部)に対して、光軸直交面内において移動可能であるが、倒れが生じないように係合している。また、頭部121bは座部121aに対して偏芯しており、倒れ調整用コロ121を座部121aを中心にして回転させることで、第4レンズ群直進筒119に対する第4レンズ群保持枠118の倒れが調整可能である。
このように、偏芯調整機構122および倒れ調整機構123を用いて偏芯調整用コロ120および倒れ調整用コロ121を回転させることで、第4レンズ群保持枠118は、第4レンズ群直進筒119に対し、偏芯調整および倒れ調整を独立に行うことができる。
本実施例では、偏芯調整機構122による第4レンズ群保持枠118の偏芯調整により、レンズ鏡筒100のズーム状態が望遠端(テレ端)の場合(第1のズーム状態の場合)における撮像素子200a(結像面)での像面の傾き(第1の調整項目)を調整する。また、倒れ調整機構123による第4レンズ群保持枠118の倒れ調整により、レンズ鏡筒100のズーム状態が広角端(ワイド端)の場合(第2のズーム状態の場 合)における結像面での像面の傾き(第2の調整項目)を調整する。ただし、本実施例はこれに限定されるものではなく、第1の調整項目および第2の調整項目を、第1のズーム状態および第2のズーム状態のそれぞれにおける光学系の収差としてもよい。
次に、図5を参照して、偏芯調整および倒れ調整の際の第4レンズ群保持枠118の動きについて説明する。図5は、偏芯調整および倒れ調整の際の第4レンズ群保持枠118の動きを示す図である。図5には、偏芯調整機構122および倒れ調整機構123を用いて第4レンズ群直進筒119に対する第4レンズ群保持枠118の偏芯調整および倒れ調整を単位量だけ行った場合において、光軸Oを通る平面における断面図が示されている。偏芯調整および倒れ調整後の第4レンズ群L4は、破線で表されており、そのときの光学的中心位置はC4bである。本実施例において、倒れ調整による第4レンズ群L4の回転中心位置は、光軸方向において偏芯調整機構122(偏芯調整用コロ取付部118a)と同一である。
図5において、倒れ調整後の第4レンズ群L4の光学的中心位置C4bの偏芯調整による偏芯調整量をH、倒れ調整を行ったときの倒れ量をTとすると、倒れ調整により生じる偏芯量Hは、H=T×Lとなる。ここで、第4レンズ群L4が光学的中心位置C4aを中心として単位量だけ偏芯した場合のテレ端時のメリジオナル像面の傾き量(第1の調整項目)をA、ワイド端時のメリジオナル像面の傾き量(第2の調整項目)をBとする。また、第4レンズ群L4が光学的中心位置C4aを中心として単位量だけ倒れた場合の第1の調整項目をC、第2の調整項目をDとする。このとき、第1の調整項目であるテレ端時の像面の倒れ量は、以下の式(1)のように表される。
H×A+T×C+HA=H×A+T×(C+L×A) …(1)
A、B、C、Dは、レンズ鏡筒100の光学的敏感度であり、これらを0にすることは困難である。しかし、C+L×Aが略0となるようにL(L1)を設定することで、倒れ調整を行う際の第1の調整項目であるテレ端時のメリジオナル像面の傾き量を低減することが可能である。
図6(a)は、C+L×A=0となるL(L=L1=約8mm)を設定した場合に、偏芯調整0.02mm、倒れ調整5分を行った際の第1、第2の調整項目の変動を示すグラフである。図6(b)は、偏芯調整用コロ取付部118aを倒れ調整用コロ取付部118bと光軸方向において同位置とし、周方向にずらして配置した時(L=L2=約4mm)とした場合の図6(a)と同様のグラフである。
図6(a)では、倒れ調整をした際の第1の調整項目の変動が微小であるため、第一に偏芯調整を行い、続いて倒れ調整を行うことで、複数回行わなくとも第1の調整項目と第2の調整項目の値が小さくなり、製造誤差を低減することが可能となる。図6(b)では、第一に偏芯調整を行い、続いて倒れ調整を行った際に、倒れ調整による第1の調整項目の変化が大きいため、偏芯調整、倒れ調整を1サイクルとしたときに複数回サイクルを回す必要があり調整に時間が必要となる。図6(a)のように最適な距離L(L1)を設定することで、調整の収束が早くなり、光学系の製造誤差を低減するための調整時間や調整回数を減らすことを可能にしたレンズ鏡筒を提供することが可能となる。
本実施例では、倒れ調整機構123により倒れ調整を行う際、第4レンズ群L4の倒れTおよび偏芯Hによる第1の調整項目の変化量が互いに相殺されるように、第4レンズ群L4と偏芯調整機構122との間の光軸方向における距離L(L1)が設定されている。すなわち、倒れ調整時の第4レンズ群L4の倒れTによって発生する第1の調整項目の変化量と倒れ調整時の第4レンズ群の偏芯Hによって発生する第1の調整項目の変化量とは、互いに相反する符号となっている(互いに符号が異なる)。このような構成により、光学系の製造誤差により生じる偏芯調整および倒れ調整に要する時間を短縮することが可能となる。
また本実施例では、これらの変化量は互いに相反する符号であるだけでなく、これらの変化量の絶対値も略同一の値となっている。このため、倒れ調整時における第1の調整項目の変化量をより効果的に低減することができる。
また本実施例では、図6(a)に示されるように、倒し調整時に発生するレンズ群の倒れTによる第2の調整項目の変化量と、倒し調整時に発生するレンズ群の偏芯Hによる第2の調整項目の変化量とが、同符号となるように距離Lが設定されている。すなわち、倒れ調整機構123により倒れ調整を行う際、第4レンズ群L4の倒れTおよび偏芯Hによる第2の調整項目の変化が互いに同方向であるように距離Lが設定されている。このため、倒れ調整時の第4レンズ群L4の倒れ調整量の絶対値が小さくても第2の調整項目を容易に変化させることが可能である。
本実施例によれば、光学系の製造誤差の調整、すなわち偏芯調整および倒れ調整に要する時間および調整回数を低減可能なレンズ鏡筒およびカメラシステムを提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
例えば、本実施例では倒れ調整時の第4レンズ群L4の倒れTにより発生する第1の調整項目の変化量と倒れ調整時の第4レンズ群L4の偏芯Hにより発生する第1の調整項目の変化量の絶対値を略同一の値としている。ただし本実施例はこれに限定されるものではなく、例えば、これらの絶対値の比を2:1〜1:2の範囲内に設定することでも、本実施例と同様の効果を得ることができる。
また本実施例において、第1の調整項目および第2の調整項目は、それぞれ、テレ端時およびワイド端時の撮像面に対する像面の傾きであるが、これに限定されるものではない。第1の調整項目および第2の調整項目は、それぞれ、コマ収差(中心コマ)や色ズレなどの他の収差であっても、本実施例が適用可能である。
L4 :第4レンズ群
100:レンズ鏡筒
118:第4レンズ群保持枠
122:偏芯調整機構
123:倒れ調整機構

Claims (5)

  1. レンズ群を保持するレンズ保持枠と、
    第1の調整項目を調整するために前記レンズ保持枠の偏芯調整を行う偏芯調整機構と、
    第2の調整項目を調整するために前記レンズ保持枠の倒れ調整を行う倒れ調整機構と、
    を有し、
    前記倒れ調整による前記レンズ群の回転中心位置は、光軸方向において前記偏芯調整機構と同一であり、
    前記倒れ調整機構により前記倒れ調整を行う際、前記レンズ群の倒れによる前記第1の調整項目の変化量および前記レンズ群の偏芯による前記第1の調整項目の変化量が互いに相殺されるように、前記レンズ群の倒れによる前記第1の調整項目の変化量と前記レンズ群の偏芯による前記第1の調整項目の変化量とは互いに符号が異なり、前記レンズ群の倒れによる前記第1の調整項目の変化量の絶対値と前記レンズ群の偏芯による前記第1の調整項目の変化量の絶対値との比が2:1〜1:2の範囲内となる、前記レンズ群と前記偏芯調整機構との間の前記光軸方向における距離が設定されている、ことを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記倒れ調整機構により前記倒れ調整を行う際、前記レンズ群の倒れおよび偏芯による前記第2の調整項目の変化が互いに同方向であることを特徴とする請求項に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記第1の調整項目は、第1のズーム状態での光学系の収差または撮像面に対する像面の傾きであり、
    前記第2の調整項目は、第2のズーム状態での前記光学系の収差または前記撮像面に対する像面の傾きであることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記第1の調整項目および前記第2の調整項目は、それぞれ、コマ収差、色ズレ、および、撮像面に対する像面の傾きの少なくとも一つであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  5. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒を有することを特徴とするカメラシステム。
JP2012112919A 2012-05-17 2012-05-17 レンズ鏡筒およびカメラシステム Expired - Fee Related JP5963533B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012112919A JP5963533B2 (ja) 2012-05-17 2012-05-17 レンズ鏡筒およびカメラシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012112919A JP5963533B2 (ja) 2012-05-17 2012-05-17 レンズ鏡筒およびカメラシステム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2013238792A JP2013238792A (ja) 2013-11-28
JP2013238792A5 JP2013238792A5 (ja) 2015-06-25
JP5963533B2 true JP5963533B2 (ja) 2016-08-03

Family

ID=49763839

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012112919A Expired - Fee Related JP5963533B2 (ja) 2012-05-17 2012-05-17 レンズ鏡筒およびカメラシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5963533B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6381224B2 (ja) 2014-02-21 2018-08-29 キヤノン株式会社 レンズ装置および光学機器
JP6381382B2 (ja) * 2014-09-17 2018-08-29 キヤノン株式会社 レンズ鏡筒および光学機器
JP6447159B2 (ja) 2015-01-20 2019-01-09 コニカミノルタ株式会社 レンズ鏡胴
JP6539456B2 (ja) * 2015-02-18 2019-07-03 株式会社nittoh シリンドリカルレンズの母線周方向角度調整装置、シリンドリカルレンズの母線周方向角度調整装置を有するレンズ鏡筒
JP6645291B2 (ja) * 2016-03-18 2020-02-14 コニカミノルタ株式会社 レンズ鏡筒
JP6750883B2 (ja) 2017-05-31 2020-09-02 キヤノン株式会社 レンズ鏡筒および光学機器
JP7497330B2 (ja) 2021-09-30 2024-06-10 キヤノン株式会社 ステレオレンズ装置および撮像装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006148662A (ja) * 2004-11-22 2006-06-08 Canon Inc 撮像装置の調整方法
JP4817876B2 (ja) * 2006-02-20 2011-11-16 キヤノン株式会社 レンズ鏡筒およびカメラシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013238792A (ja) 2013-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5963533B2 (ja) レンズ鏡筒およびカメラシステム
JP4817876B2 (ja) レンズ鏡筒およびカメラシステム
EP2466355B1 (en) Adjustment device, lens barrel, and optical apparatus
JP2016062096A (ja) レンズ鏡筒
US8767323B2 (en) Optical apparatus
JP2010237250A (ja) 撮像装置
WO2018221723A1 (ja) レンズ鏡筒及び撮像装置
JP5436014B2 (ja) 像振れ補正装置
JP4771520B2 (ja) レンズ鏡筒及び光学機器
JP2013029693A (ja) 光量調節装置および光学機器
JP2024092043A (ja) 光学機器
JP2017116788A (ja) レンズ鏡筒およびこれを用いた光学機器
US20240159987A1 (en) Optical device and image pickup apparatus
JP2014021411A (ja) レンズ鏡筒およびそれを用いた光学機器
JP6811373B2 (ja) レンズ鏡筒
JP6381224B2 (ja) レンズ装置および光学機器
JP5776179B2 (ja) 調芯機構、レンズ鏡筒及び光学機器
JP2009058629A (ja) 撮像装置
JP2016130765A (ja) レンズ鏡筒、光学機器、および、撮像装置
JP7566644B2 (ja) レンズ装置、撮像装置、及び撮像システム
JP5219669B2 (ja) レンズ装置及び光学機器
JP2017116715A (ja) レンズ鏡筒およびそれを有する光学機器
JP2009237409A (ja) 光学機器の調整方法
JP4743875B2 (ja) 光学機器
JP5991774B2 (ja) 光学装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150512

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160325

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160531

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160628

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5963533

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees