JP2017116788A - レンズ鏡筒およびこれを用いた光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズ保持部材の光学調整を行っても、光学調整時にレンズ保持部材に対し光軸の周りに回転可能な枠体と固定部材との相対変化を抑制するようにしたレンズ鏡筒およびこれを用いた光学機器を提供する。
【解決手段】少なくとも一つ以上のレンズ群を保持するレンズ保持部材と、前記レンズ保持部材の外周側に設けられ、前記レンズ群の光軸方向に固定される固定部材と、前記レンズ保持部材に対し光軸の周りに回転可能な枠体と、を有し、前記固定部材に対して前記レンズ保持部材の位置調整が可能なレンズ鏡筒であって、前記枠体は、前記レンズ保持部材に対して光軸直交面での移動を許容し、光軸を含む面での移動を規制する第1の規制手段と、前記固定部材に対して前記光軸を含む面での移動を許容し、前記光軸直交面での移動を規制する第2の規制手段と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、レンズユニットを保持するレンズ保持枠を有するレンズ鏡筒およびこれを用いた光学機器に関し、レンズ保持枠の光学調整が行われるカメラ、プロジェクタ等に好適なものである。
従来、レンズユニットを保持する複数のレンズ保持枠の相対的な光軸ずれを調整して、レンズ鏡筒内を組み立てるようにしたレンズ保持枠の位置調整機構が知られている(特許文献1)。
特許文献1に開示されている光学機器の位置調整機構では、第1のレンズ保持枠と第1のレンズ保持枠と一体となる補強板とレンズユニットを保持する第2のレンズ保持枠との間に、調整機構を設けている。上記調整機構によって、第2のレンズ保持枠をレンズユニットを保持する第1のレンズ保持枠に対して光軸直交面内で移動させ、光軸ずれを修正することができるように構成している。この際、第1のレンズ保持枠は固定部材である案内筒の内側に存在しており、第2レンズ保持枠は固定枠である前記案内筒に対しても調整される構成となっている。
また、特許文献2では、ベース側のレンズ保持枠に対して、調整レンズ保持枠を偏芯調整ピンと固定部材であるビス等を用いて、レンズの偏芯調整作業ができるようにレンズの偏芯調整装置を構成している。
特開2006−058582号公報 特開2007−011052号公報
しかしながら、上述の特許文献1、2に開示された従来技術では、従来、レンズ鏡筒において光学性能を上げるために光学調整を行うレンズ保持枠に取り付く部材は、レンズ保持枠の光学調整時に一緒に動いてしまう。
具体的には、最も物体側のレンズ(1群レンズ)の前側に製品名称等を記載した化粧枠を備える場合がある。すると、最も物体側のレンズに対して光学調整を行う場合、光軸直交面内で化粧枠の動きによっては、光学調整を行うレンズ保持枠と外径側の固定枠との間に存在する隙間が変化してしまい、外観の品位を損なう可能性があった。
また、1群レンズは光学タイプによっては光軸方向へ調整させる場合があり、その際には光軸中心の回転を伴うことがある。このような事例では、1群レンズと一体となった化粧枠も同様の動きとなるため、固定枠に対し化粧枠に記載された製品名称の回転が生ずるといった問題も考えられる。
また、光学調整を行うレンズ保持枠が2群レンズ以降に係るものであっても、特許文献1のように第2のレンズ保持枠と固定枠である案内筒との隙間の変化が生じることとなり、隙間の変化でレンズの外側を光が通ることで不要光が撮像素子に届いたりする。即ち、いわゆる光線モレの原因にもなりうる。
本発明の目的は、レンズ保持部材の光学調整を行っても、光学調整時にレンズ保持部材に対し光軸の周りに回転可能な枠体と固定部材との相対変化を抑制するようにしたレンズ鏡筒およびこれを用いた光学機器を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係るレンズ鏡筒は、少なくとも一つ以上のレンズ群を保持するレンズ保持部材と、前記レンズ保持部材の外周側に設けられ、前記レンズ群の光軸方向に固定される固定部材と、前記レンズ保持部材に対し光軸の周りに回転可能な枠体と、を有し、前記固定部材に対して前記レンズ保持部材の位置調整が可能なレンズ鏡筒であって、前記枠体は、前記レンズ保持部材に対して光軸直交面での移動を許容し、光軸を含む面での移動を規制する第1の規制手段と、前記固定部材に対して前記光軸を含む面での移動を許容し、前記光軸直交面での移動を規制する第2の規制手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る光学機器は上記レンズ鏡筒を有することを特徴とする。
本発明によれば、レンズ保持部材の光学調整を行っても、光学調整時にレンズ保持部材に対し光軸の周りに回転可能な枠体と固定部材との相対変化を抑制するようにしたレンズ鏡筒およびこれを用いた光学機器を提供することができる。
本発明の実施形態に係るレンズ鏡筒の分解斜視図 本発明の実施形態に係るレンズ鏡筒を搭載した一眼レフカメラの断面図 本発明の実施形態に係るレンズ保持枠の構造を示す斜視図 本発明の実施形態に係る化粧枠の係合突起を示す投影図 本発明の実施形態に係る偏芯コロを回転させたときの1群調整枠の挙動を示す模式図
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
《第1の実施形態》
(光学機器およびレンズ鏡筒)
図2は、光学機器としての撮像装置である一眼レフカメラ(レンズユニットである交換レンズを備えたレンズ鏡筒と、カメラ本体とを備える)に用いられる本発明の実施形態に係るレンズ鏡筒の光軸方向断面図である。また、図1および図3には、レンズ鏡筒に備えられた化粧枠を含むレンズ保持構造を、それぞれ分解斜視図および斜視図で示している。図4は、図3の化粧枠の係合部を示す投影図である。図5は、偏芯ピンを回転させたときの1群調整枠(ベース枠)の挙動を示す模式図である。
(レンズユニット)
本実施形態のレンズ鏡筒は、少なくとも一つ以上のレンズ群を有する交換レンズとして、図2に示すように第1〜第4レンズユニットL1〜L4(L2のみL2AとL2Bに分割されており、以下L2と述べた場合はL2AとL2Bの両方を指す)を有している。ズーミング動作に応じて全てのレンズユニットL1〜L4が光軸方向に移動し、フォーカシング動作に応じて第2レンズユニットの一部のL2Aが光軸方向に移動する。
このとき、第2レンズユニットL2と第4レンズユニットL4とはズームで一体的に移動し、第3レンズユニットL3は光軸方向へ移動するとともに、振れ補正動作を行う振れ補正ユニットであるため光軸直交方向にも移動する。
第1レンズユニットL1は、第1レンズ保持枠(レンズ保持部材)101(以下、単にレンズ保持枠)によって保持されている。また、レンズユニットL2Aは、第2Aレンズ保持枠102によって保持されており、レンズユニットL2Bは、第2Bレンズ保持枠103によって保持されている。また、第3レンズユニットL3は第3レンズ保持枠104によって保持されており、第4レンズユニットL4は第4レンズ保持枠105によって保持されている。
(フォーカスユニット)
118はフォーカスユニットであり、固定筒である案内筒109に固定されている。フォーカスユニット118は、主として振動型モータと差動機構とで構成されており、振動型モータのロータ回転量とマニュアル操作環129の回転量に応じたフォーカスキー130の回転量を出力する。なお、振動型モータに換えてステッピングモータを用いてもよい。
(ズーム)
131はズーム操作環で、周方向に設けられた溝部に不図示のコロが係合することで、光軸方向の移動が阻止された状態で光軸回りに回転可能となっている。ズーム操作環131の内周には、カム筒108にビス止めされた不図示のズームキーが係合する凹部が形成されている。ズームキーがこの凹部に係合することにより、ズームキーを介してズーム操作環131と一体的にカム筒110を回転させることができる。
第2AレンズユニットL2Aを保持する第2Aレンズ保持枠102は、外周に設けられたカムフォロアであるコロがフォーカスカム筒117の外周に設けられたカム溝部に係合している。また、フォーカスカム筒にはフォーカスキーの係合部を有し、一体的に回転するよう構造となっている。
(振れ補正ユニット112)
そして、振れ補正ユニット112は、第3レンズユニットL3を略光軸直交方向に移動可能に保持しており、マグネットおよびコイルとから構成される駆動部によって第3レンズユニットL3を駆動する。また、振れ補正ユニット112にはメカ絞りユニット121が固定されており、ズーミング時にメカ絞りユニットがカム筒の回転に連動して開口径を変化させることで、ズーミング時も開放Fナンバーが一定に保たれている。
(表示、制御など)
132は目盛シートで、フォーカスユニット118の出力であるフォーカスキー130と一体的に回転し、目盛窓と合わせて焦点位置の表示を行う。また、133はメイン基板で、フォーカスユニット118、電磁絞りユニット120、振れ補正ユニット112、不図示のジャイロ基板およびエンコーダフレキシブル基板と可撓性フレキシブル基板を介して又は直接、電気的に接続され、各種制御を行う。
134はマウント106にビス止められ、メイン基板133とフレキシブル基板を介して接続された接点ブロックであり、カメラ本体との通信および電源の供給を行うために設けられている。また、135は裏蓋で、マウント106に結合して有害光をカットしている。
(オートフォーカスとマニュアルフォーカス)
オートフォーカス時には振動型モータの駆動により、マニュアルフォーカス時にはマニュアル操作環を手動で回転させることにより、フォーカスキーに回転力を付与することができる。これにより、第2AレンズユニットL2Aが進退し、フォーカシングを行うことができる。なお、振れ補正動作時には、振動ジャイロの出力およびエンコーダフレキシブル基板の出力に応じて振れ補正ユニット112を制御する。そして、第3レンズユニットL3を、略光軸直交面内で、発生している振れによる像面(フィルム撮像面)での像の移動を打ち消す方向に駆動する。
(マウント、固定筒など)
106はマウントで、カメラ本体200に取り付けるためのバヨネット部を有しており、固定筒107にビス止めされている。108は外装筒で、マウント106と固定筒107との間に挟み込まれて固定されている。固定筒107には、不図示の目盛窓、名称プレート、SWパネルが取り付けられており、SWパネルに設けられた不図示のスイッチを切り換えることによって、オートフォーカスや振れ補正などのカメラ機能を選択して使用することができる。109は固定筒107に対して固定された案内筒であり、この案内筒109の外周には、カム筒110が光軸周りに回転できるように係合している。
(フィルタ枠)
固定部材としてのフィルタ枠127は案内筒109の先端にビス止め固定され、フィルタ枠127の先端にはバヨネット部が、内周にはネジ部がそれぞれ設けられており、それぞれ不図示のフード、フィルタ、キャップ等のアクセサリーが装着可能となっている。フィルタ枠127の内径側には、レンズ保持枠101に対し光軸の周りに回転可能な化粧枠125が存在する。そして、化粧枠125の外形側に弾性部材128(本実施形態ではスポンジ状部材)が固定部材(本実施形態では両面テープ)で固定されており、隙間を埋めることで防滴と防塵性能の向上が可能となっている。
(化粧枠125)
125は化粧枠で、前面にレンズ名称等が表示されたネームシート126を貼り付け可能であり、第1レンズ保持枠101に対して以下の構造で保持されている。すなわち、化粧枠125の光軸方向位置、及び倒れは、後に詳述するように化粧環125の係合爪125a(第1の規制手段)が第1レンズ保持枠101の溝部101a(第1の係合部材)に係合することで、規制(位置決め)される。
より具体的には、係合爪125aと溝部101aに備えられた不図示の引っかけ形状によって、光軸方向に化粧枠125が第1レンズ保持枠101に対して引き込み力を持ち、光軸方向に対向する当接面が接することで倒れと光軸方向位置が決められている。本構成では、係合爪125aと溝部101aで倒れと光軸方向位置だけが決められ、光軸中心の回転は自由となっている(許容している)。
また、化粧枠125の光軸直交面内の移動は、後に詳述するように化粧枠125の係合突起125b(第2の規制手段)が直進枠(直進部材)113の壁形状(溝形状)113a(第2の係合部材)に係合することで規制される。一方、光軸を含む面での移動(倒れ、光軸方向の移動)は自由となっている(許容している)。
(第1レンズ保持枠101)
ベース枠(ベース部材)122の内径側には第1レンズ保持枠101(レンズ保持枠)が設けられ、ベース枠122に対して光軸周りに回転しつつ前後に進退することが可能となっている。これは、後述するようにベース枠122に設けられたリードカム122a(第3の係合部材、壁形状、第一壁形状)上をレンズ保持枠101に備わる偏芯コロ124(第1の偏芯コロ部材、円筒部材、第一円筒部材)が係合することによる。ここで、リードカム122aは光軸方向に対して傾斜した2つの面が対向して形成される溝形状(壁形状)を備えている。
調整終了後は、ナット137とビス140によってナット固定用リードカム122bを挟み込むことで、回転方向の固定が行われる。本実施形態では、ナットで挟み込んで固定しているが、ビスで固定してもよい。
リードカム122aを使用した上記光軸方向の調整機構と、不図示の第2Aレンズ保持枠102の使用位置調整機構、及びマウントの厚さ(いわゆるバックフォーカス)を組み合わせることによって、以下を行うことができる。即ち、本実施形態では、製造誤差による広角側と望遠側の焦点位置のズレ(ズームによるピント移動)、及び撮像面上での像面湾曲、フォーカスレンズの指標位置に対するピント位置ズレを補正することができる。
なお、上記調整時の調整項目を何に設定するかは光学系によって様々であり、本実施形態の項目以外でも球面収差、コマ収差といった諸収差や焦点距離や歪曲を調整することが可能である。
また、偏芯コロ124は、後に詳述するように回転させることで第1レンズ保持枠101のベース枠122に対する倒れを調整することが可能である。本実施形態では、3箇所とも偏芯コロ124を使用しているが、少なくとも1箇所以上の偏芯コロ124を使用すれば倒れ調整をすることが可能である。
(ベース枠122)
ベース枠122は、後に詳述するようにビス138によって固定された3個の偏芯コロ136(第2の偏芯コロ部材、第二円筒部材、第二偏芯部材)によって、直進枠113に対する偏芯位置が規制されている。そして、ベース枠122は、光軸方向からバネワッシャー123を介してビス139によって固定されることによって、光軸方向、及び倒れを規制された状態で保持される。
(直進枠113)
直進枠113は、光軸方向に伸びる2つの面が対向して形成される第二壁形状113b(第4の係合部材)を3箇所備え、ベース枠122に設けられた3個の偏芯コロ136が第二壁形状113bに嵌まるように固定されている。この状態で3個の偏芯コロ136を回転させることで、光軸直交面内に調整が可能となっている(偏芯調整)。
このとき、ビス139で固定後、1/4周程度ビスを緩めることで直進枠113に対してベース枠122が理想的には固定されないが、バネワッシャーによって付勢される状態となり、スムーズに偏芯調整が可能となっている。このようなビス139は、倒れと光軸方向の位置を決める部品となっている。
(2―4群ベース枠111)
ここで、2―4群ベース枠111、振れ補正ユニット112、及び第二ベース枠(直進枠)113には、夫々、カムフォロアであるコロ114〜116がビスで締結されている。そして、これらのコロ114〜116は、案内筒109の案内溝部及びカム筒110のカム溝部に係合している。
上述の構成において、カム筒110を光軸周りに回転させると、コロ114〜116と、案内溝部及びカム溝部との係合作用により、2−4群ベース枠111、振れ補正ユニット112及び直進枠113が、光軸方向に移動し、ズーミング動作が行われる。
ベース枠である2−4群ベース枠111には、2−4群ベース枠111に対して光軸周りに回転できるように係合されたフォーカスカム筒117が配置され、フォーカス時の駆動ユニットであるフォーカスユニット118による駆動力で回転駆動される。そして、第2Aレンズ保持枠102は、2−4群ベース枠111の案内溝とフォーカスカム筒117のカム溝によって2−4群ベース枠111に対して光軸方向に移動し、フォーカス動作が行われる。
(第2Bレンズ保持枠103)
第2Bレンズ保持枠103は、2−4群ベース枠111に対して3個の偏芯コロである2B用偏芯コロ119によって不図示の偏芯調整機構を介して固定されている。また、2−4群ベース枠111には電磁絞りユニット120が不図示の固定手段によって固定されている。さらに、2−4群ベース枠111には第4レンズ保持枠105が光軸直交方向に調整可能に固定されている。そして、2−4群ベース枠111がズーミング時に動くことにより、第2レンズユニットL2(L2A、及びL2B)、第4レンズユニットL4が同軌跡で動くことになる。
(第1レンズ保持枠101、化粧枠125などの保持および光学調整)
本実施形態において、固定されたフィルタ枠127に対し、レンズ保持枠101はベース枠122に保持され、ベース枠122はフィルタ枠127に対し光軸方向にのみ移動する直進枠113に保持される。そして、直進枠113は最も外周側の固定筒107(フィルタ枠127とビスで一体化される)に対して固定された案内筒109および光軸周りに回転するカム筒110に保持される。また、化粧枠125はレンズ保持枠101に保持される。
そして、本実施形態では、レンズ保持枠101の倒れ調整(偏芯コロ124の回転)、偏芯調整(偏芯コロ136の回転)、光軸方向調整(カム筒110の回転)を行う。このとき、光軸方向調整に伴う回転の影響が考慮される。
このような本実施形態では、レンズ保持枠101の偏芯調整(偏芯コロ136の回転)や倒れ調整(偏芯コロ124の回転)を行った際に、化粧枠125のフィルタ枠127に対する光軸直交面内の隙間の変化や回転が生じない。また、レンズ保持枠101の倒れ調整(偏芯コロ124の回転)、光軸方向調整(カム筒110の回転)を行った際に、化粧枠125はレンズ保持枠101に対する変化を生じない。
以下、本実施形態におけるレンズ保持枠101の光学調整に関し、各部材間の構成および作用を個別に説明する。
1)化粧枠125とレンズ保持枠101
化粧枠125の係合爪125aがレンズ保持枠101の溝部に係合し、レンズ保持枠101に対する化粧枠125の倒れが規制されると共に、レンズ保持枠101に対する化粧枠125の光軸方向位置が規制される。但し、化粧枠125のレンズ保持枠101に対する光軸直交面内の変位(光軸周りの回転、光軸に対する偏芯)は規制されない。
このように、本実施形態では、第1レンズ保持枠101の倒れ調整、及び光軸方向に駆動した際には、化粧枠125は第1レンズ保持枠101と同一の倒れ量で、且つ、同一の光軸方向の移動量で動くことができる(但し、上述した略光軸中心の回転は除く)。このため、調整の際に化粧枠125と第1レンズ保持枠101に隙間が生じるといった事態を避けることが可能となっている。
2)化粧枠125と直進枠113
化粧枠125の係合突起125bが直進枠113の壁形状(溝形状)113aに係合し、化粧枠125の直進枠113に対する光軸直交面内の変位(光軸周りの回転、光軸に対する偏芯)が規制される。但し、化粧枠125の直進枠113に対する光軸方向位置は規制されない。
このように、直進枠113に対してベース枠122、及びベース枠122に吊られたレンズ保持枠101が光軸直交面内で調整された際には、係合突起125bと直進枠113の壁形状113aの係合により、化粧枠125は光軸直交面内に動くことがない。このため、化粧枠125とフィルタ枠(固定枠)127との隙間を変えることなく調整可能となっている。
本実施形態のより具体的な構成を示せば、以下の通りである。まず、直進枠113は光軸方向に延びる2つの面が対抗して形成される壁形状113a(=溝形状)を120度等分で3箇所備えている。壁形状113に化粧枠125の係合突起125b(=係合部)が係合することで、光軸直交面内の移動(光軸に対する偏芯、光軸周りの回転)を規制している。
そして、係合突起125bは壁形状113aに対して球形状部で接しており、この球形状部は光軸方向において偏芯コロ124と同一位置(略一致した位置を含む)に存在させている(図4内破線部)。そのため、偏芯コロ124によるレンズ保持枠101の倒れ調整を行った際の光軸方向で回転中心位置を略揃えることが可能となっている(図4)。
3)上記1)および2)により、レンズ保持枠101がレンズユニットの光軸周りに回転しても化粧枠125は回転しない。その結果、製品名称が調整によって回転するといった事態を避けることが可能となっている。
そして、直進枠113に対しレンズ保持枠101が光軸直交面内で調整された際に、化粧枠125は光軸直交面内で変化しない。これにより、直進枠113に対する化粧枠125の光軸中心の回転方向の回転位置も規制される。
4)レンズ保持枠101とベース枠122
レンズ保持枠101に設けられた倒れ調整用の偏芯コロ124(円筒部材、第一円筒部材)が、ベース枠122に設けられたリードカム122a(光軸方向に対して傾斜した2つの面が対向して形成される壁形状、第一壁形状)に係合する。これにより、偏芯コロ124を回転させることで、レンズ保持枠101のベース枠122に対する倒れ調整が可能であり、レンズ保持枠101はベース枠122に対して光軸周りに回転しつつ光軸方向に変位する。
このとき、光軸方向における偏芯コロ124の位置は、化粧枠125の係合突起125bにおける球形状部の中心位置に一致(略一致も含む)し、偏芯コロ124によるレンズ保持枠の倒れ調整を行った際の光軸方向で回転中心位置を略揃えることが可能となる。
5)ベース枠122と直進枠113
ベース枠122に設けられたレンズ保持枠101の偏芯調整用の3個の偏芯コロ136が、直進枠113に設けられた光軸方向に伸びる2つの面が対向して形成される第二壁形状113bに嵌合する。これにより、偏芯コロ136を回転させることで、直進枠113に対してベース枠122の光軸直交面内の偏芯調整が可能である。
(光学調整の手順)
次に、第1レンズユニットL1と直進枠113とを一体的に連結するレンズ保持構造における光学調整の手順について詳細に説明する。光学調整は、上記で説明した構成部品のうち、マウント106、固定筒107、マニュアル操作環129、メイン基板133、裏蓋135、フォーカスユニット118およびこれらに固定された部品を組み込む前に行う。
行う際には、案内筒109を調整工具本体(不図示)に固定した状態で、第1レンズユニットL1を保持したレンズ保持枠101を、その他のレンズユニットL2〜L4に対して光軸直交面内の位置(偏芯)、倒れ、光軸方向の位置を調整して取り付ける。
調整時は、各種光学性能をモニタしつつ調整する場合と、第1レンズ保持枠101の位置をモニタしつつ調整する場合の2種類が考えられる。本実施形態では、光学性能、特にコマ収差と撮像素子に対する結像面の倒れ(サジタル、メリジオナルの両方)を各ズーム位置でモニタして光軸直交面内の位置(偏芯調整)、倒れの調整を行っている。また、光軸方向の位置について、不図示の第2Aレンズ保持枠102の使用位置調整機構、及びマウントの厚さも組み合わせて調整を行っている。
これにより、レンズユニットL1〜L4およびこれらを保持する各部品の製造誤差によって生ずる光学性能の劣化を修正し、所望の光学特性を得ることができる。また、前述した製造誤差による広角側と望遠側の焦点位置のズレ(ズームピント移動)、及び撮像面上での像面湾曲、フォーカスのピント位置ズレについても同工程で調整可能となっている。
(レンズ保持構造の組み立て、調整方法)
次に、これらの部品により構成されるレンズ保持構造の組み立て、調整方法について説明する。各種偏芯コロ(124、及び136)は、ビス止め後に偏芯コロに設けられたスリ割り形状に、例えばマイナスドライバーのような工具をひっかけて回転することで行うことが可能となっている。
図5で、偏芯コロ136の偏芯部を反時計周り方向に回転させると、偏芯コロ136が設置されているベース枠(1群調整枠)122の座グリ部中心(黒点)は、破線の軌跡に従い、直進枠113基準でみると偏芯部を回転中心として矢印方向に偏芯回転する。そして、ベース枠122は光軸直交面内で移動する(ベース枠基準でみると無偏芯部である回転軸中心)。
このように、3箇所の偏芯コロ136を回転させることにより、ベース枠122を光軸直交面内での所望の位置に移動させることができる。これにより、直進筒113に対する第1レンズユニットL1の光軸直交方向のズレ(偏芯)を補正することができる。
上記偏芯調整時には、偏芯コロ136の偏芯方向を周方向に偏芯させることで調整を行ったが、偏芯コロ136の偏芯方向を光軸方向に偏芯させることでレンズの倒し調整を行うことが可能である。本実施形態では、同原理を用いることで、具体的にはリードカム122aに係合する偏芯コロ124を使用することで、ベース枠122に対する第1レンズ保持枠101の倒れを調整している。
ここで、偏芯コロ124、136の偏芯量は、想定される必要な光軸ズレ修正量分よりも第1レンズ保持枠101が移動できるように設定されていることは言うまでもない。
以上説明したように、本実施形態では、第1レンズ保持枠101を組み付けた後、光学調整を行い、各光学パラメータを調整することができるように構成している。
そして、このような本実施形態によれば、偏芯、倒れの調整をスムーズに、且つ、化粧枠125と固定枠であるフィルタ枠との隙間の変化が発生しないように調整することを可能としたレンズ鏡筒を提供するこができる。その結果、外観の品位を損なうことなく、また、隙間が大きい範囲を無くすことができるために外部からの埃や水分の浸入を抑制することが可能である。
(変形例)
上述した実施形態では、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の範囲内で種々の変形が可能である。
(変形例1)
上述した実施形態では、第1レンズユニットL1を保持する第1レンズ保持枠101に対する化粧枠125を前提とする構成を示したが、本発明はこれに限られない。即ち、第2レンズユニットL2以降のレンズユニットを保持するレンズ保持枠に対する枠体が、係合爪125a、係合突起125bに相当する構成を備えるものであっても良い。
(変形例2)
上述した実施形態では、化粧枠125の係合爪125aがレンズ保持枠101の溝部に係合する構成としたが、光軸方向位置と倒れを決定する構成であれば、周溝に対してピン部材を打ち込んでも構わないし、バヨネット方式でも可能である。
(変形例3)
上述した実施形態では、レンズユニットとして4群ズームレンズを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られず、任意の光学系にも同様に適用できる。
(変形例4)
また、上述した実施形態では、一眼レフフィルムカメラに用いられる交換レンズとしてのレンズ鏡筒について説明したが、本発明はこれに限られず、レンズシャッタカメラ、デジタルカメラ、ビデオカメラ等に同様に適用できる。
更には、光学機器としてこのような撮像装置に限られず、光学機器としてのプロジェクタ(表示素子としての光変調素子を備え、レンズ鏡筒のレンズユニットで静止画像や動画像を投影面に表示する)等に同様に適用できるものである。
L1・・第1レンズユニット、101・・第1レンズ保持枠(レンズ保持枠)、125・・化粧枠、125a・・係合爪、125b・・係合突起、127・・フィルタ枠(固定部材)

Claims (10)

  1. 少なくとも一つ以上のレンズ群を保持するレンズ保持部材と、
    前記レンズ保持部材の外周側に設けられ、前記レンズ群の光軸方向に固定される固定部材と、
    前記レンズ保持部材に対し光軸の周りに回転可能な枠体と、
    を有し、前記固定部材に対して前記レンズ保持部材の位置調整が可能なレンズ鏡筒であって、
    前記枠体は、
    前記レンズ保持部材に対して光軸直交面での移動を許容し、光軸を含む面での移動を規制する第1の規制手段と、
    前記固定部材に対して前記光軸を含む面での移動を許容し、前記光軸直交面での移動を規制する第2の規制手段と、
    を有することを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記光軸を含む面での移動は、倒れおよび前記光軸方向の移動であり、
    前記光軸直交面での移動は、前記光軸に直交する方向の変位および前記光軸の周りの回転であることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記枠体は化粧枠であることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記レンズ保持部材の外周側に設けられるベース部材と、
    前記ベース部材の外周側に設けられる直進部材と、
    を有し、
    前記レンズ保持部材は前記第1の規制手段と係合する第1の係合部材を備え、
    前記直進部材は前記第2の規制手段と係合する第2の係合部材を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記第1の規制手段は係合爪であり、前記第2の規制手段は係合突起であり、
    前記第1の係合部材は溝であり、前記第2の係合部材は前記係合突起を挟む壁であることを特徴とする請求項4に記載のレンズ鏡筒。
  6. 前記レンズ保持部材に倒れ調整用の第1の偏芯コロ部材を備え、
    前記ベース部材に前記第1の偏芯コロ部材が係合する第3の係合部材を備えることを特徴とする請求項4または5に記載のレンズ鏡筒。
  7. 前記第3の係合部材はリードカムであり、前記第1の偏芯コロ部材の回転で前記レンズ保持部材が前記ベース部材に対して前記光軸の周りに回転しつつ前記光軸方向に移動する
    ことを特徴とする請求項6に記載のレンズ鏡筒。
  8. 前記第2の規制手段は係合するための球形状部を備え、前記球形状部の中心位置と前記第1の偏芯コロ部材は前記光軸方向で同一位置にあることを特徴とする請求項6または7に記載のレンズ鏡筒。
  9. 前記ベース部材に偏芯調整用の第2の偏芯コロ部材を備え、
    前記直進部材に前記第2の偏芯コロ部材が係合する第4の係合部材を備えることを特徴とする請求項4乃至8のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  10. 撮像素子もしくは光変調素子と、請求項1乃至9のいずれか1項を備えるレンズ鏡筒と、を有することを特徴とする光学機器。
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