以下、添付図面を参照して、この発明に係る印刷制御装置、印刷制御システム、印刷制御方法及び印刷制御プログラムの一実施形態を詳細に説明する。なお、本発明は図面に示される実施形態に限定されるものではない。
(実施形態1)
まず、本実施形態に係る印刷制御システムの構成について図1を用いて説明する。本実施形態においては、印刷制御システムは、プリンタ制御装置(DFE:Digital Front End)10(以下、「DFE10」という。)と、インタフェースコントローラ(MIC:Mechanism I/F Controller)20(以下、「MIC20」という。)と、プリンタ機30(画像形成装置)と、後処理機としてグロッサ40及び低温定着機50とが接続されて構成される。
DFE10は、MIC20を介してプリンタ機30と通信を行い、プリンタ機30での画像の形成を制御する。また、DFE10には、PC(Personal Computer)が接続され、DFE10は、PCから画像データを受信して、当該画像データを用いて、プリンタ機30がCMYKの各トナー及びクリアトナーに応じたトナー像を形成するための画像データを生成してこれをMIC20を介してプリンタ機30に送信する。
プリンタ機30には、CMYKの各トナーと色材のない透明なクリアトナーとが少なくとも搭載されており、各トナーに対して感光体、帯電器、現像器及び感光体クリーナを含む作像ユニット、露光器及び定着機が各々搭載されている。プリンタ機30は、MIC20を介してDFE10から送信された画像データに応じて、露光器から光ビームを照射して各トナーに応じたトナー像を感光体上に形成してこれを用紙に転写しこれを定着機によって所定の範囲内の温度(通常温度)での加熱及び加圧で定着させる。これによって用紙に画像が形成される。このようなプリンタ機30の構成については周知であるため、ここでその詳細な説明を省略する。
グロッサ40は、プリンタ機30で一度用紙に定着されたトナー像を、該用紙に再定着し、該用紙上の該トナー像の表面の平滑度をより向上させることで、該トナー像の表面の光沢度を高める装置である。装置の実現手段については特に限定しない。グロッサ40は、DFE10によりオン又はオフが制御され、オンにされた場合に、プリンタ機30により用紙に形成された画像を高温及び高圧で加圧する。これにより用紙に形成された画像全体において所定以上のトナーが付着した各画素のトナーの総付着量は均一に圧縮される。従って、グロッサ40は、プリンタ機30が形成した用紙上のトナー像を該用紙に再定着し、該用紙上の該トナー像の表面の平滑度をより向上させることで該トナー像の光沢度を高めることができる。
低温定着機50には、クリアトナー及び当該クリアトナーを定着させるための定着機が搭載されており、低温定着機50が用いるためにDFE10が生成した後述のクリアトナー版の画像データが入力される。低温定着機50は、当該低温定着機50が用いるためのクリアトナー版の画像データ(クリアトナー版データ)をDFE10が生成した場合にはこれを用いてクリアトナーによるトナー像を形成して、グロッサ40が加圧した用紙上に当該トナー像を重ねて、定着機によって通常よりも低い加熱または加圧で用紙に定着させる。
ここで、PCから入力される画像データについて説明する。画像出力に際し、PCにおいてユーザが所定の操作を行うと、予めインストールされた画像処理アプリケーションにより画像データが生成され、印刷設定データとともに印刷データとしてDFE10に送信される。ここで、印刷設定データは画像データの画像出力時に用いるものであり、例えば、使用する用紙を指定する情報や給紙トレイを指定する情報等が含まれる。
次に、DFE10の構成について説明する。DFE10は、ハードウェア構成として、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)等の制御部と、各種データや各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の主記憶部と、各種データや各種プログラムを記憶するHDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶部とを備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている(何れも図示せず)。
機能的構成としては、DFE10は、図2に例示されるように、用紙情報取得部11と、レンダリングエンジン12と、有色トナー領域抽出部13と、si1部14と、TRC(Tone Reproduction Curve)部15と、si2部16と、ハーフトーンエンジン17と、クリアプロセッシング18と、si3部19と、メディアカタログ10aと、光沢効果選択テーブル10bとを有する。ここで、用紙情報取得部11、レンダリングエンジン12、有色トナー領域抽出部13、si1部14、TRC部15、si2部16、ハーフトーンエンジン17、クリアプロセッシング18及びsi3部19は、DFE10の制御部が主記憶部や補助記憶部に記憶されている各種プログラムを実行することにより実現されるものである。
si1部14、si2部16及びsi3部19はいずれも、画像データを分離する(separate)機能と、画像データを統合する(integrate)機能とを有するものである。また、メディアカタログ10a及び光沢効果選択テーブル10bは例えば補助記憶部に記憶されるものである。
用紙情報取得部11は、印刷媒体となる用紙の用紙種別を判定し、この用紙種別に関する用紙情報をメディアカタログ10aから読み出す。また、用紙情報取得部11は、メディアカタログ10aから読み出した用紙情報を、レンダリングエンジン12に出力する。ここで、用紙種別の判定方法は、特に問わず、種々の方法を用いることが可能である。例えば、PC等を介して用紙種別が明示的に入力(指定)された場合には、この指定された用紙種別を、印刷媒体となる用紙の用紙種別と判定してもよい。また、用紙種別を特定可能な所定の情報(例えば、後述する給紙トレイを識別する識別情報)を受け付けた場合には、この情報に基づいて印刷媒体となる用紙の用紙種別を判定(特定)してもよい。なお、用紙情報取得部11は、取得部に相当する。
メディアカタログ10aは、各用紙に関する用紙情報を保持したデータテーブル等であり、図3に示すように、各用紙のメディア名称、種別(普通紙、光沢紙、マット紙等)、サイズ、光沢度、当該用紙が格納された給紙トレイのトレイ番号等を対応付けた用紙情報を格納している。ここで、光沢度とは、用紙(特殊紙)の印刷面がどのような光沢を持つかを表すパラメータである。例えば、「光沢紙」や「マット紙」等の用紙について、これら用紙自体が有する光沢の度合いが数値により表されている。なお、図3では、光沢度の数値が高い程、光沢感が増大するものとしている。また、給紙トレイは、プリンタ機30に備えられており(図示せず)、メディアカタログ10aに登録された各用紙種別の用紙が、対応するトレイ番号の給紙トレイに格納されているものとする。また、メディア名称は、メディアカタログ10aに登録されている各メディアに対し、重複しないユニークな名称がつけられる。
PCに搭載されたプリンタドライバは、MIB(Management Information Base)等のプロトコルを用いてメディアカタログ10aを参照し、印刷に用いる用紙種別を指定(選択)可能なUI(User Interface)をユーザに提供する。そして、ユーザによりメディアカタログ10aから一のメディア名称が指定(選択)されると、用紙情報取得部11は、この指定されたメディア名称に対応付けられた用紙情報をメディアカタログ10aから読み出し、レンダリングエンジン12に出力する。また、ユーザから特定の給紙トレイが指定(選択)された場合には、用紙情報取得部11は、この給紙トレイに関連付けられた用紙種別に関する用紙情報をメディアカタログ10aから読み出し、レンダリングエンジン12に出力する。
なお、本実施形態では、DFE10自身が、メディアカタログ10aを備える形態とするが、これに限らず、DFE10以外の他の装置が記憶したメディアカタログ10aを、用紙情報取得部11が参照する形態としてもよい。
レンダリングエンジン12には、PCから送信された画像データと、用紙情報取得部11から出力された用紙情報の一つである光沢度と、有色トナー領域抽出部13が抽出した有色トナー領域を表す有色トナー領域情報と、が入力される。有色トナー領域とは、有色トナーが用紙(記録媒体の一例)に付着される領域を示している。なお、以下では、「用紙(記録媒体の一例)」の括弧書きを省略し、単に「用紙」として説明する。
レンダリングエンジン12は、入力された画像データを言語解釈し、ベクター形式で表現された画像データをラスタ形式に変換するとともに、RGB形式で表現された色空間をCMYK形式の色空間に変換することで、CMYK各々の有色版(CMYKの有色版)となる各8ビットの画像データ(CMYKの有色版の各8ビットの画像データ(有色版データ))を生成し、有色トナー領域抽出部13及びsi1部14に出力する。
また、レンダリングエンジン12は、入力された用紙情報に含まれる光沢度に対応する濃度情報(濃度値)を、光沢効果選択テーブル10bから読み出す。そして、レンダリングエンジン12は、有色トナー領域抽出部13から入力された有色トナー領域情報が表す有色トナー領域の各画素に対し、後述する光沢効果選択テーブル10bから読み出した濃度値を画素値として設定することで、光沢制御版となる8ビットの画像データ(光沢制御版の8ビットの画像データ(光沢制御版データ))を生成し、この光沢制御版の画像データをsi1部14に出力する。なお、レンダリングエンジン12は、光沢制御版生成部に相当する。
ここで、光沢制御版の画像データ(光沢制御版データ)とは、転写紙に付与する視覚的または触覚的な効果である光沢効果に応じたクリアトナーを付着させる制御を行うため、当該光沢効果の種類を特定した画像データであり、RGBやCMYKの有色版と同様に画素群で構成される。光沢制御版の画像データを構成する各画素は、CMYKの有色版の画像データ(有色版データ)の画素に対応する。また、CMYKの有色版及び光沢制御版はともにページ単位で構成される。なお、本実施形態では、濃度値を8ビットで表すものとするが、その表し方は特に問わず、「0」〜「255」の値で表す形態としてもよいし、0〜100%のパーセント表示で表す形態としてもよい。また、濃度値は16ビットや32ビットで表す形態としてもよい。
また、光沢効果選択テーブル10bは、用紙自体が有する光沢効果としての光沢度と、この光沢効果と同等の光沢効果を実現するのに必要なクリアトナー(クリア信号)の濃度値と、当該光沢効果の種類との対応関係を示すとともに、当該光沢効果を実現するための後処理機に関する制御情報と、プリンタ機30で用いるクリアトナー版の画像データ及び後処理機で用いるクリアトナー版の画像データと、の対応関係を示すテーブルである。
ここで、後処理機は、印刷制御システムの構成に応じて様々な構成を採用することができる。本実施形態においては、プリンタ機30に、後処理機としてグロッサ40及び低温定着機50が接続される構成である。このため、後処理機に関する制御情報とは、グロッサ40のオン又はオフを示す情報となる。また、後処理機で用いるクリアトナー版の画像データとしては、低温定着機50で用いるクリアトナー版の画像データがある。
図4は、光沢効果選択テーブル10bの一例を示す図である。同図のように、光沢効果選択テーブル10bには、光沢度の範囲毎に、対応する濃度値と光沢効果の各種類とが対応付けられている。また、各濃度値に対して光沢効果の各種類が対応付けられている。
レンダリングエンジン12は、例えば、用紙情報取得部11から入力された用紙情報の光沢度が"250"であった場合、この光沢度に対応する濃度値"98"を光沢効果選択テーブル10bから読み出し、有色トナー領域を構成する各画素の画素値として設定することで光沢制御版の画像データを生成する。そして、後述するクリアプロセッシング18では、この有色トナー領域の各画素に設定された濃度値によって、光沢効果の種類を特定する。なお、図4では、濃度値をパーセント表示で表した例を示している。
また、図4に示す光沢効果選択テーブル10bでは、光沢効果の種類として光沢の有無に関するものを挙げている。光沢の有無に関する光沢効果については、大別して4種類あり、光沢の度合い(光沢度)順に、"鏡面光沢"、"ベタ光沢"、"網点マット"及び"つや消し"等の各種類がある。鏡面光沢やベタ光沢は、光沢を与える度合いが高く、逆に、網点マットやつや消しは、光沢を抑えるためのものである。特に、つや消しは、通常の用紙が有する光沢度より低い光沢度を実現するものである。ここで、光沢効果選択テーブル10bに登録された濃度値及び光沢効果毎の光沢度は、印刷に用いる用紙の光沢度を表すとともに、光沢効果によって付加される光沢効果の光沢度を表している。つまり、光沢効果選択テーブル10bに登録された各濃度値について、対応する光沢効果を選択することで、印刷に用いる用紙と同等の光沢度を、当該光沢効果によって与えることが可能である。
具体的には、濃度値の範囲"84"〜"98"に対して、光沢を増加させる光沢効果(鏡面光沢及びベタ光沢)が対応付けられており、濃度値の範囲"2"〜"16"に対して、光沢を抑える光沢効果(網点マット及びつや消し)が対応付けられている。
より具体的には、例えば、濃度値の範囲"94"〜"98"に対しては光沢効果として鏡面光沢(PM:Premium Gross)が対応付けられており、このうち、"94"、"96"及び"98"の3つの濃度値に対して各々異なるタイプ(タイプA〜C)の鏡面光沢が対応付けられている。また、濃度値の範囲"84"〜"90"に対しては、ベタ光沢(G:Gross)が対応付けられており、このうち、"84"、"86"、"88"及び"90"の4つの濃度値に対して各々異なるタイプ(タイプ1〜4)のベタ光沢が対応付けられている。また、濃度値の範囲"10"〜"16"に対しては、網点マット(M:Matt)が対応付けられており、このうち、"10"、"12"、"14"及び"16"の4つの濃度値に対して各々異なるタイプ(タイプ1〜4)の網点マットが対応付けられている。また、濃度値の範囲"2"〜"6"に対しては、つや消し(PM:Premium Matt)が対応付けられており、このうち、"2"、"4"及び"6"の3つの濃度値に対して各々異なるタイプ(タイプA〜C)のつや消しが対応付けられている。これらの同一の光沢効果の異なるタイプはプリンタ機や低温定着機で使用するクリアトナー版の画像データを求める式に違いがあり、プリンタ本体や後処理機の動作は同じである。また、濃度値"0"には、光沢効果を与えないことが対応付けられている。
なお、光沢効果選択テーブル10bに格納された、後処理機に関する制御情報と、プリンタ機30で用いるクリアトナー版の画像データ及び後処理機で用いるクリアトナー版の画像データと、の対応関係については後述する。
図2に戻り、有色トナー領域抽出部13は、レンダリングエンジン12が生成したCMYKの有色版の画像データを参照し、有色トナーが付着される領域(有色トナー領域)を抽出する。また、有色トナー領域抽出部13は、有色トナー領域を構成する画素群(クラスター)の大きさが、予め定められた閾値以上か否かを判断し、当該閾値未満の場合には、その集まりを有色トナー領域から除外する。そして、有色トナー領域抽出部13は、ページ内における有色トナー領域の位置、即ち有色トナー領域を構成する画素群の位置を表した有色トナー領域情報を生成し、レンダリングエンジン12に出力する。なお、有色トナー領域抽出部13は、抽出部に相当する。
以下、図5−1及び図5−2を参照し、有色トナー領域抽出部13の動作について説明する。ここで、図5−1及び図5−2は、有色トナー領域抽出部13の動作を説明するための図である。有色トナー領域抽出部13は、まずCMYKの有色版を構成する画像データの画素毎に、有色トナーが付着されるか否かを判断すると、図5−1に示すように、有色トナーが付着される一群の画素からなる領域を有色トナー領域としてそれぞれ抽出する。図5−1において、ハッチングを施した領域A1〜A4は、CMYKの何れかの有色トナーが付着される有色トナー領域である。
続いて、有色トナー領域抽出部13は、抽出した領域A1、A2、A3及びA4の各々について、当該有色トナー領域を構成する画素群の大きさを所定の閾値と比較し、閾値未満となった領域を有色トナー領域から除外する。図5−2では、図5−1に示した領域A1〜A4のうち、領域A3及びA4が閾値未満と判定された状態を示しており、この閾値以上の大きさを有した領域A1及びA2が、有色トナー領域とされている。このように、領域の大きさが微小となる、閾値未満の大きさの画素群については、ユーザがその領域に光沢効果を指定する可能性は低いため、有色トナー領域から除外することで処理の円滑化を図る。なお、閾値として設定する値は特に問わず、例えば、一の有色トナー領域を構成する画素の個数が300個以上等と設定することができる。
図2に戻り、si1部14は、CMYKの有色版の画像データをTRC部15に出力し、光沢制御版の画像データをクリアプロセッシング18に出力する。TRC部15には、si1部14を介してCMYKの有色版の画像データが入力される。TRC部15には、入力されたCMYKの有色版の画像データに対してキャリブレーションにより生成された1D_LUTのガンマカーブでガンマ補正を行う。
si2部16は、TRC部15でガンマ補正されたCMYKの有色版の各8ビットの画像データを、インバースマスクを生成するためのデータとしてクリアプロセッシング18へ出力する。ハーフトーンエンジン17には、si2部16を介してガンマ補正後のCMYKの有色版の画像データが入力される。ハーフトーンエンジン17は、入力されたCMYKの有色版の画像データをプリンタ機30に出力するためのCMYKの有色版の各2ビットの画像データのデータ形式に変換するハーフトーン処理を行い、ハーフトーン処理後のCMYKの有色版の各2ビットの画像データを出力する。
クリアプロセッシング18には、レンダリングエンジン12が変換した8ビットの光沢制御版の画像データがsi1部14を介して入力されるとともに、TRC部15がガンマ補正を行ったCMYKの有色版の各8ビットの画像データがsi2部16を介して入力される。
クリアプロセッシング18は、前述の光沢効果選択テーブル10b(図4参照)を参照し、入力された光沢制御版の画像データの画素に設定された画素値(濃度値)に対応する光沢効果を判断し、当該判断に応じて、グロッサ40のオン又はオフを決定するとともに、入力されたCMYKの有色版の各8ビットの画像データを用いてインバースマスクやベタマスクを適宜生成することにより、クリアトナーを付着させるための2ビットのクリアトナー版の画像データを適宜生成する。そして、光沢効果の判断の結果に応じて、クリアプロセッシング18は、プリンタ機30で用いるクリアトナー版の画像データ(クリアトナー版データ)と、低温定着機50で用いるクリアトナー版の画像データ(クリアトナー版データ)とを適宜生成してこれらを出力するとともに、グロッサ40のオン又はオフを示すオンオフ情報を出力する。なお、クリアプロセッシング18は、クリアトナー版生成部および後処理制御部に相当する。
ここで、インバースマスクとは、光沢効果を与える対象の領域を構成する各画素上のCMYKのトナー及びクリアトナーを合わせた総付着量が均一になるようにするためのものである。具体的には、CMYKの有色版の画像データにおいて、当該対象の領域を構成する画素が表す濃度値を全て反転させた画像データがインバースマスクとなる。インバースマスクは、例えば、下記式1で表される。
Clr=100−(C+M+Y+K)・・・(式1)
但し、Clr<0となる場合、Clr=0
式1において、Clr,C,M,Y,Kは、クリアトナー及びC,M,Y,Kの各トナーのそれぞれについて、各画素における濃度値から換算される濃度率を表すものである。即ち、式1によって、C,M,Y,Kの各トナーの総付着量にクリアトナーの付着量を加えた総付着量を、光沢効果を与える対象の領域を構成する全ての画素について100%にする。なお、C,M,Y,Kの各トナーの総付着量が100%以上である場合には、クリアトナーは付着させずに、その濃度率は0%にする。これは、C,M,Y、Kの各トナーの総付着量が100%を超えている部分は定着処理により平滑化されるためである。このように、光沢効果を与える対象の領域を構成する全ての画素上の総付着量を100%以上にすることで、当該対象の領域においてトナーの総付着量の差による表面の凸凹がなくなり、この結果、光の正反射による光沢が生じるのである。但し、インバースマスクには、式1以外により求められるものがあり、インバースマスクの種類は複数有り得る。
また、ベタマスクとは、光沢効果を与える対象の領域を構成する各画素上にクリアトナーを均一に付着させるためのものである。具体的には、例えば下記式2で表される。
Clr=100・・・(式2)
なお、光沢効果を与える対象の画素の中でも、100%以外の濃度率が対応付けられるものがあるようにしても良く、ベタマスクのパターンは複数有り得る。
図4に示したように、光沢効果選択テーブル10bには、光沢効果に対応して、グロッサ40のオン又はオフを示すオンオフ情報と、プリンタ機30で用いるクリアトナー版1の画像データ及び低温定着機50で用いるクリアトナー版2の画像データの内容とが各々示されている。例えば、光沢効果が鏡面光沢である場合、グロッサ40をオンにすることが示されるとともに、プリンタ機30で用いるクリアトナー版1の画像データは、インバースマスクを表すものであり、低温定着機50で用いるクリアトナー版2の画像データは、不要(no data)であることが示されている。なお、インバースマスクA〜Cは、例えば上記式1を基にした互いに異なる式により求められるものである。
また、光沢効果がベタ光沢である場合、グロッサ40をオフにすることが示されているとともに、プリンタ機30で用いるクリアトナー版1の画像データは、インバースマスクであり、低温定着機50で用いるクリアトナー版2の画像データは、不要であることが示されている。なお、インバースマスク1〜4は、例えば上記式1を基にした互いに異なる式により求められるものである。
また、光沢効果が網点マットである場合、グロッサ40をオフにすることが示されているとともに、プリンタ機30で用いるクリアトナー版1の画像データは、ハーフトーン(網点)を表すものであり、低温定着機50で用いるクリアトナー版2の画像データは、不要であることが示されている。また、光沢効果がつや消しである場合、グロッサ40をオフにすることが示されているとともに、プリンタ機30で用いるクリアトナー版1の画像データはなく、低温定着機50で用いるクリアトナー版2の画像データは、ベタマスクを表すものであることが示されている。なお、ベタマスクは、例えば上述の式2により求められるものである。
クリアプロセッシング18は、上述した光沢効果選択テーブル10bを参照して、光沢制御版の画像データの各画素の画素値として設定された濃度値から光沢効果を判断するとともに、グロッサ40のオン又はオフを判断して、プリンタ機30及び低温定着機50でどのようなクリアトナー版の画像データを用いるかを判断する。なお、クリアプロセッシング18は、グロッサ40のオン又はオフの判断を1ページ毎に行う。そして、上述したように、クリアプロセッシング18は、当該判断の結果に応じて、クリアトナー版の画像データを適宜生成してこれを出力するとともに、グロッサ40に対するオンオフ情報を出力する。
si3部19は、ハーフトーン処理後のCMYKの有色版の各2ビットの画像データと、クリアプロセッシング18が生成した2ビットのクリアトナー版の画像データとを統合し、統合した画像データをMIC20に出力する。なお、si3部19は、出力部に相当する。
なお、クリアプロセッシング18は、プリンタ機30で用いるクリアトナー版の画像データ及び低温定着機50で用いるクリアトナー版の画像データのうち少なくとも一方を生成しない場合があるので、クリアプロセッシング18が生成した方のクリアトナー版の画像データがsi3部19で統合され、両方のクリアトナー版の画像データをクリアプロセッシング18が生成していない場合には、si3部19からはCMYKの有色版の各2ビットの画像データが統合された画像データが出力される。この結果、DFE10からは各々2ビットの4つ〜6つの画像データがMIC20へ送り出されることになる。また、si3部19は、クリアプロセッシング18が出力したグロッサ40に対するオンオフ情報もMIC20に出力する。
MIC20は、図6に例示されるように、DFE10から出力された画像データのうちCMYKの有色版の画像データをプリンタ機30に出力し、プリンタ機30で用いるクリアトナー版の画像データがある場合にはこれもプリンタ機30に出力し、DFE10から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ40をオン又はオフにして、低温定着機50で用いるクリアトナー版の画像データがある場合にはこれを低温定着機50に出力する。グロッサ40はオンオフ情報によって定着を行う経路と行わない経路とを切り替えても良い。低温定着機50はクリアトナー版の画像データの有無によってオン又はオフの切り替えやグロッサ40と同様の経路の切り替えをしても良い。
次に、図7〜図9を用いて、本実施形態に係る印刷制御システムが行う光沢効果制御処理の手順について説明する。ここで、図7は、本実施形態のDFE10が行う光沢効果制御処理の手順を示すフローチャートである。
まず、PCから印刷データが入力されると、用紙情報取得部11は、この印刷データに基づいて、用紙情報取得処理を実行する(ステップS1)。
ここで、図8は、ステップS1の用紙情報取得処理の手順を示すフローチャートである。用紙情報取得部11は、PCから入力された印刷データに用紙種別を指定する情報が含まれているか否かを判断する(ステップS11)。ここで、用紙種別を指定する情報が含まれていると判断した場合(ステップS11;Yes)、用紙情報取得部11は、メディアカタログ10aから、指定された用紙種別に対応する用紙情報の一つである光沢度を読み出し(ステップS12)、ステップS15に移行する。
また、ステップS11において、用紙種別を指定する情報が含まれていないと判断した場合(ステップS11;No)、用紙情報取得部11は、入力された印刷データに給紙トレイを指定する情報が含まれているか否かを判断する(ステップS13)。ここで、給紙トレイを指定する情報が含まれていると判断した場合(ステップS13;Yes)、用紙情報取得部11は、メディアカタログ10aから、指定された給紙トレイに対応する用紙情報の一つである光沢度を読み出し(ステップS14)、ステップS15に移行する。なお、給紙トレイを指定する情報が含まれないと判断した場合には(ステップS13;No)、光沢度"0"を含む用紙情報をレンダリングエンジン12に出力し(ステップS16)、図7のステップS2に移行する。
ステップS15において、用紙情報取得部11は、ステップS12又はS14で読み出した用紙情報を、レンダリングエンジン12に出力し(ステップS15)、図7のステップS2に移行する。
図7に戻り、レンダリングエンジン12は、印刷データに含まれた画像データの入力を受け付けると、この画像データからCMYKの有色版の各8ビットの画像データを生成し、si1部14及び有色トナー領域抽出部13に出力する(ステップS2)。続いて、有色トナー領域抽出部13は、ステップS2で生成されたCMYKの有色版の画像データから、有色トナー領域抽出する有色トナー領域抽出処理を実行する(ステップS3)。
ここで、図9は、ステップS3の有色トナー領域抽出処理の手順を示すフローチャートである。まず、有色トナー領域抽出部13は、CMYKの有色版の画像データを参照し、当該CMYKの有色版の画像データに含まれた有色トナー領域を抽出する(ステップS31)。続いて、有色トナー領域抽出部13は、ステップS31で抽出した各有色トナー領域の大きさについて所定の閾値と比較し、閾値未満と判断したものを有色トナー領域から除外する(ステップS32)。
次いで、有色トナー領域抽出部13は、ステップS32の処理結果となる、閾値以上の大きさと判断した有色トナー領域について、画像データのページ内における有色トナー領域の位置、即ち有色トナー領域を構成する画素群の位置を表した有色トナー領域情報を生成する(ステップS33)。そして、有色トナー領域抽出部13は、ステップS33で生成した有色トナー領域情報を、レンダリングエンジン12に出力し(ステップS34)、図7のステップS4に移行する。
図7に戻り、レンダリングエンジン12は、有色トナー領域抽出部13から有色トナー領域情報の入力を受け付けると、ステップS1の用紙情報取得処理で取得された用紙情報に含まれる光沢度に対応する濃度値を、光沢効果選択テーブル10bから読み出す(ステップS4)。続いて、レンダリングエンジン12は、有色トナー領域情報が表す有色トナー領域の各画素に、ステップS4で読み出した濃度値を画素値として設定した8ビットの光沢制御版の画像データを生成し、si1部14に出力する(ステップS5)。
TRC部15は、si1部14を介してCMYKの有色版の各8ビットの画像データを受け付けると、このCMYKの有色版の各8ビットの画像データに対して、キャリブレーションにより生成された1D_LUTのガンマカーブでガンマ補正を行い、si2部16に出力する(ステップS6)。
ハーフトーンエンジン17は、si2部16を介してガンマ補正後のCMYKの有色版の画像データを受け付けると、このCMYKの有色版の各8ビットの画像データに対して、プリンタ機30に出力するためのCMYKの有色版の各2ビットの画像データのデータ形式に変換するハーフトーン処理を施すことで、ハーフトーン処理後のCMYKの有色版の各2ビットの画像データを取得する(ステップS7)。
また、クリアプロセッシング18は、光沢効果選択テーブル10bを参照し、光沢制御版の画像データの画素に設定された画素値(濃度値)に対応する光沢効果を判断する。クリアプロセッシング18は、光沢制御版の画像データを構成する全ての画素について、このような判断を行う。なお、光沢制御版の画像データにおいては、光沢効果を与える領域を構成する全ての画素について基本的に同一の濃度値を表すため、同一の濃度値が設定された画素については同一の光沢効果と判断する。このようにして、クリアプロセッシング18は、光沢効果を与える領域(有色トナー領域)と、当該領域に対して与える光沢効果の種類とを判断する。そして、クリアプロセッシング18は、当該判断に応じて、グロッサ40のオン又はオフを決定するとともに、ガンマ補正後のCMYKの有色版の各8ビットの画像データを適宜用いて、クリアトナーを付着させるための2ビットのクリアトナー版の画像データを適宜生成する(ステップS8)。
そして、si3部19は、ステップS7で得られたハーフトーン処理後のCMYKの有色版の各2ビットの画像データと、ステップS8で適宜生成した2ビットのクリアトナー版の画像データとを統合し、この統合した画像データと、ステップS8で決定されたグロッサ40のオン又はオフを示すオンオフ情報とをMIC20に対して出力する(ステップS9)。なお、ステップS8で、クリアトナー版の画像データを生成していない場合には、ステップS9では、ステップS7で得られたハーフトーン処理後のCMYKの有色版の各2ビットの画像データのみが統合されてMIC20に出力される。
ここで、光沢効果の種類に応じた具体例について説明する。ここでは、光沢を与えるための鏡面光沢及びベタ光沢と、光沢を抑えるための網点マット及びつや消しとの各種類について具体的に説明する。また、ここでは、1ページ内で同一種類の光沢効果が指定された場合について説明する。
ステップS8において、クリアプロセッシング18は、8ビットの光沢制御版の画像データの画素に設定された画素値(濃度値)に対応する光沢効果を、図4に例示される光沢効果選択テーブル10bから特定する。例えば、濃度値が"94"〜"98"である画素に対応する光沢効果は、鏡面光沢であると判断する。この場合、更に、クリアプロセッシング18は、ガンマ補正後のCMYKの有色版の各画像データにおいて、光沢制御版の画像データを用いることで例えば上記式1によりインバースマスクを生成する。このインバースマスクを表すものが、プリンタ機30で用いるクリアトナー版の画像データとなる。なお、低温定着機50ではクリアトナー版の画像データを用いないため、クリアプロセッシング18は、低温定着機50で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。
そして、ステップS9では、si3部19が、プリンタ機30で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS7で得られたハーフトーン処理後のCMYKの有色版の各2ビットの画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ40のオンを示すオンオフ情報とをMIC20に出力する。
MIC20は、DFE10から出力された画像データであるCMYKの有色版の画像データ及びプリンタ機30で用いるクリアトナー版の画像データをプリンタ機30に出力し、DFE10から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ40をオンにする。プリンタ機30は、MIC20から出力されたCMYKの有色版の画像データ及びクリアトナー版の画像データを用いて、露光器から光ビームを照射して各トナーに応じたトナー像を感光体上に形成してこれを用紙に転写しこれを通常温度での加熱及び加圧により定着させる。これによって用紙に、CMYKの有色版のトナーの他クリアトナーが付着されて、画像が形成される。その後、グロッサ40が当該用紙を再定着する。低温定着機50に対してはクリアトナー版の画像データは出力されていないため、低温定着機50では、クリアトナーが付着されずに、当該用紙が排紙される。ここで、本実施の形態では、用紙に画像が形成された例を示しているが、用紙は記録媒体の一例であって、画像が形成可能な記録媒体であれば、用紙であっても他の材料からなる記録媒体であってもよい。
この結果、画像データによって規定された領域全体でCMYKの各トナー及びクリアトナーの総付着量が均一に圧縮されているため、当該領域の表面から強い光沢が得られる。また、クリアトナーは、光沢制御版で規定された有色トナー領域に付着されるため、当該有色トナー領域の表面から、用紙と同等の光沢が得られることになる。これにより、有色トナーの付着により変性する用紙(有色トナー領域)の質感(光沢)を、有色トナー領域以外の領域の質感と同等に保つことができる。
また、ステップS8において、クリアプロセッシング18は、例えば、濃度値が"84"〜"90"である画素に対応する光沢効果は、ベタ光沢であると判断する。特に、濃度値が"90"である画素に対しては、ベタ光沢タイプ1であると判断する。この場合、クリアプロセッシング18は、ガンマ補正後のCMYKの有色版の各画像データにおいて当該領域に対応する画像データを用いて、インバースマスク1を生成する。当該インバースマスク1を表すものが、プリンタ機30で用いるクリアトナー版の画像データとなる。なお、当該領域に対して低温定着機50ではクリアトナー版の画像データを用いないため、DFE10は、低温定着機50で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。
そして、ステップS9では、si3部19が、プリンタ機30で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS7で得たハーフトーン処理後のCMYKの有色版の各2ビットの画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ40のオフを示すオンオフ情報とをMIC20に出力する。
MIC20は、DFE10から出力された画像データであるCMYKの有色版の画像データ及びプリンタ機30で用いるクリアトナー版の画像データをプリンタ機30に出力し、DFE10から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ40をオフにする。プリンタ機30は、MIC20から出力されたCMYKの有色版の画像データ及びプリンタ機30で用いるクリアトナー版の画像データを用いて、用紙に、CMYKのトナー及びクリアトナーを付着させた画像を形成する。グロッサ40はオフにされているため、その後、用紙は、高温及び高圧で加圧されることはない。また、低温定着機50に対してはクリアトナー版の画像データは出力されていないため、低温定着機50では、クリアトナーが付着されずに、当該用紙が排紙される。
この結果、光沢効果としてベタ光沢が指定された領域には、CMYKの各トナー及びクリアトナーの総付着量が比較的均一になり、当該領域の表面からやや強い光沢が得られる。また、クリアトナーは、光沢制御版で規定された有色トナー領域に付着されるため、当該有色トナー領域の表面から、使用した用紙と同等の光沢が得られることになる。これにより、有色トナーの付着により変性する用紙(有色トナー領域)の質感(光沢)を、有色トナー領域以外の領域の質感と同等に保つことができる。
また、ステップS8において、クリアプロセッシング18は、例えば、濃度値が"10"〜"16"である画素に対応する光沢効果は、網点マットであると判断する。この場合、クリアプロセッシング18は、ハーフトーンを表す画像データを、プリンタ機30で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。なお、当該領域に対して低温定着機50ではクリアトナー版の画像データを用いないため、DFE10は、低温定着機50で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。
そして、ステップS9では、DFE10は、プリンタ機30で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS7で得たハーフトーン処理後のCMYKの有色版の各2ビットの画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ40のオフを示すオンオフ情報とをMIC20に出力する。
MIC20は、DFE10から出力された画像データであるCMYKの有色版の画像データ及びプリンタ機30で用いるクリアトナー版の画像データをプリンタ機30に出力し、DFE10から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ40をオフにする。プリンタ機30は、MIC20から出力されたCMYKの有色版の画像データ及びクリアトナー版の画像データを用いて、用紙に、CMYKのトナー及びクリアトナーを付着させた画像を形成する。グロッサ40はオフにされているため、その後、用紙は、高温及び高圧で加圧されることはない。また、低温定着機50に対してはクリアトナー版の画像データは出力されていないため、低温定着機50では、クリアトナーが付着されずに、当該用紙が排紙される。
この結果、光沢効果として網点マットが指定された領域にはクリアトナーにより網点が付加されることにより、表面の凹凸が生じて、当該領域の表面の光沢がやや抑えられる。また、クリアトナーは、光沢制御版で規定された有色トナー領域に付着されるため、当該有色トナー領域の表面から、使用した用紙と同等の光沢が得られることになる。これにより、有色トナーの付着により変性する用紙(有色トナー領域)の質感(光沢)を、有色トナー領域以外の領域の質感と同等に保つことができる。
また、ステップS8において、クリアプロセッシング18は、例えば、濃度値が"2"〜"6"である画素に対応する光沢効果は、つや消しであると判断する。この場合、クリアプロセッシング18は、プリンタ機30で用いるクリアトナー版の画像データを生成せず、ベタマスクを、低温定着機50で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。
そして、ステップS9では、DFE10は、低温定着機50で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS7で得たハーフトーン処理後のCMYKの有色版の各2ビットの画像データを統合し、統合した画像データと、グロッサ40のオフを示すオンオフ情報とをMIC20に出力する。
MIC20は、DFE10から出力された画像データのうちCMYKの有色版の画像データをプリンタ機30に出力し、DFE10から出力された画像データのうち低温定着機50で用いるクリアトナー版の画像データを低温定着機50に出力する。また、MIC20は、DFE10から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ40をオフにする。プリンタ機30は、MIC20から出力されたCMYKの有色版の画像データを用いて、用紙に、CMYKのトナーを付着させた画像を形成する。グロッサ40はオフにされているため、その後、用紙は、高温及び高圧で加圧されることはない。
低温定着機50は、MIC20から出力されたクリアトナー版の画像データを用いてクリアトナーによるトナー像を形成して、グロッサ40を通過した用紙上に当該トナー像を重ねて、低温での加熱及び加圧により用紙に定着させる。
この結果、光沢効果としてつや消しが指定された領域には、ベタマスクによるクリアトナーの付着によって表面の凹凸が生じて、当該領域の表面の光沢が抑えられる。また、クリアトナーは、光沢制御版で規定された有色トナー領域に付着されるため、当該有色トナー領域の表面から、使用した用紙と同等の光沢が得られることになる。これにより、有色トナーの付着により変性する用紙(有色トナー領域)の質感(光沢)を、有色トナー領域以外の領域の質感と同等に保つことができる。
以上のように、本実施形態によれば、DFE10が、使用する用紙の光沢度を取得し、有色トナーが付着される用紙面上の有色トナー領域に対し、使用する用紙の光沢度と同等の光沢効果を与えることが可能な、クリアトナーを付着させるためのクリアトナー版の画像データを、プリンタ機30に後続するグロッサ40や低温定着機50等の後処理機の有無やその種類に応じて適宜生成し、生成したクリアトナー版の画像データを出力するとともに、所与する光沢効果に応じて後処理機を制御する。これにより、用紙の光沢度と同等の光沢度を与える光沢効果を、有色トナー領域に付与することができるため、有色トナー領域の光沢効果を、用紙自体の光沢効果と同等とすることができる。また、これにより、用紙自体の光沢効果を保持した状態で印刷することができるため、ユーザが期待した光沢効果で印刷物を提供することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。また、以下に例示するような種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、用紙情報取得部11、レンダリングエンジン12及び有色トナー領域抽出部13を個別に設けた構成としたが、これに限らず、レンダリングエンジン12が、用紙情報取得部11及び/又は有色トナー領域抽出部13の機能を具備する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、クリアプロセッシング18は、光沢制御版の画像データに基づいて、光沢効果を施す領域(有色トナー領域)とその光沢効果の種類とを判断する構成としたが、これに限らず、用紙情報取得部11が取得した用紙情報の一つである光沢度及び有色トナー領域抽出部13が抽出した有色トナー領域情報を、クリアプロセッシング18に直接入力する構成とした場合には、これら入力された情報に基づいて、光沢効果を施す領域とその光沢効果の種類とを判断してもよい。
また、上記実施形態において、印刷制御システムは、DFE10、MIC20、プリンタ機30、グロッサ40及び低温定着機50を備えるように構成したが、これに限らない。例えば、DFE10、MIC20及びプリンタ機30を一体的に形成して一つの画像形成装置として構成するようにしてもよいし、更に、グロッサ40及び低温定着機50を備えた画像形成装置として形成するようにしてもよい。
また、上記実施形態の印刷制御システムにおいては、CMYKの複数の色のトナーを用いて画像を形成するようにしたが、一色のトナーを用いて画像を形成するようにしてもよい。
また、実施形態において、DFE10で実行される各種プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、当該各種プログラムを、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録してコンピュータプログラムプロダクトとして提供するように構成してもよい。
(実施形態2)
実施形態1では、DFE10に用紙情報取得部11と、レンダリングエンジン12と、有色トナー領域抽出部13とを設け、DFE10で用紙情報取得処理、有色トナー領域抽出処理、CMYKの有色版および光沢制御版の画像データ生成処理を行うように構成したがこれに限定されるものではない。すなわち、一の装置で行っていた複数の処理のいずれかを、一の装置とネットワークを介して接続する1以上の他の装置で行う構成にしてもよい。
また、上記の「一の装置とネットワークを介して接続する1以上の他の装置で行う構成」の場合、一の装置で行われた処理で発生したデータ(情報)を一の装置から他の装置に出力する処理、そのデータを他の装置が入力する処理等、一の装置・他の装置間、さらには、他の装置間同士で行われるデータの入出力処理を含むような構成となる。
つまり、他の装置が1つの場合では、一の装置・他の装置間で行われるデータの入出力処理を含むような構成となり、他の装置が2以上の場合では、一の装置・他の装置間、及び、第一の他の装置・第二の他の装置間のように他の装置間同士でデータの入出力処理を含むような構成となる。
以下の実施形態2の印刷制御システムは、DFEの機能の一部を、ネットワーク上のサーバ装置上に実装したものである。
図10は、実施形態2に係る印刷制御システムの構成の一例を示す図である。本実施形態の印刷制御システムは、DFE110と、MIC20と、プリンタ機30と、後処理機としてグロッサ40及び低温定着機50と、クラウド上のサーバ装置60とを備えている。
本実施形態では、DFE110がインターネット等のネットワーク(クラウド)を介して単一のサーバ装置60と接続された構成となっている。また、本実施形態では、サーバ装置60に実施形態1のDFE10における用紙情報取得部、レンダリングエンジン、および有色トナー領域抽出部を設け、サーバ装置60で、用紙情報取得処理、有色トナー領域抽出処理、CMYKの有色版および光沢制御版の画像データ生成処理を行う構成となっている。ここで、MIC20、プリンタ機30、グロッサ40、低温定着機50の機能および構成は、実施形態1と同様であるため説明を省略する。
DFE110は、MIC20を介してプリンタ機30と通信を行い、プリンタ機30での画像の形成を制御する。また、DFE110にはPCが接続され、DFE110は、PCから画像データを受信し、当該画像データをサーバ装置60に送信する。その後、サーバ装置60で生成された、プリンタ機30がCMYKの各トナー及びクリアトナーに応じたトナー像を形成するための画像データをMIC20を介してプリンタ機30に送信する。詳細は後述する。
PCについても実施形態1と同様であり、画像出力に際し、ユーザが所定の操作を行うと、予めインストールされた画像処理アプリケーションにより画像データを生成し、印刷設定データとともに印刷データとしてDFE110に送信する。
次に、サーバ装置60について説明する。図11は、実施形態1にかかるサーバ装置の機能的構成の一例を示す図である。サーバ装置60は、ハードウェア構成として、装置全体を制御するCPU等の制御部と、各種データや各種プログラムを記憶するROMやRAM等の主記憶部と、各種データや各種プログラムを記憶するHDD等の補助記憶部とを備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている(何れも図示せず)。
サーバ装置60は、図11に示すように、メディアカタログ10aと、光沢効果選択テーブル10bと、通信部65と、用紙情報取得部61と、レンダリングエンジン62と、有色トナー領域抽出部63とを主に備えている。ここで、通信部65、用紙情報取得部61、レンダリングエンジン62、有色トナー領域抽出部63は、サーバ装置60の制御部が主記憶部や補助記憶部に記憶されている各種プログラムを実行することにより実現されるものである。
メディアカタログ10aおよび光沢効果選択テーブル10bは、例えば補助記憶部に記憶されている。また、メディアカタログ10aは、図3を用いて説明した実施形態1のメディアカタログ10aと同様である。光沢効果選択テーブル10bは、図4を用いて説明した実施形態1の光沢効果選択テーブル10bと同様である。
通信部65は、DFE110との間で各種データや要求の送受信を行う。具体的には、通信部65は、DFE110から、画像データと印刷設定データとを含む印刷データと、CMYKの有色版および光沢制御版の生成要求とを受信する。また、通信部65は、後述するレンダリングエンジン62により生成されたCMYKの有色版および光沢制御版の画像データをDFE110に送信する。
用紙情報取得部61は、印刷データに含まれる印刷設定データなどから、印刷媒体となる用紙の用紙種別を判定し、この用紙種別に関する用紙情報をメディアカタログ10aから読み出す。また、用紙情報取得部61は、メディアカタログ10aから読み出した用紙情報を、レンダリングエンジン62に出力する。ここで、用紙種別の判定方法は、特に問わず、種々の方法を用いることが可能であり、実施形態1と同様である。
レンダリングエンジン62には、DFE110から送信された印刷データに含まれる画像データと、用紙情報取得部61から出力された用紙情報の一つである光沢度と、有色トナー領域抽出部63が抽出した有色トナー領域を表す有色トナー領域情報と、が入力される。
レンダリングエンジン62は、入力された画像データを言語解釈し、ベクター形式で表現された画像データをラスタ形式に変換するとともに、RGB形式で表現された色空間をCMYK形式の色空間に変換することで、CMYKの有色版の各8ビットの画像データを生成し、有色トナー領域抽出部63および通信部65に出力する。
また、レンダリングエンジン62は、入力された用紙情報に含まれる光沢度に対応する濃度情報(濃度値)を、光沢効果選択テーブル10bから読み出す。そして、レンダリングエンジン12は、有色トナー領域抽出部63から入力された有色トナー領域情報が表す有色トナー領域の各画素に対し、光沢効果選択テーブル10bから読み出した濃度値を画素値として設定することで、光沢制御版の8ビットの画像データを生成し、この光沢制御版の画像データを通信部65に出力する。ここで、CMYKの有色版および光沢制御版の画像データの生成については、実施形態1と同様である。
有色トナー領域抽出部63は、レンダリングエンジン62が生成したCMYKの有色版の画像データを参照し、有色トナーが付着される領域(有色トナー領域)を抽出する。また、有色トナー領域抽出部63は、有色トナー領域を構成する画素群(クラスター)の大きさが、予め定められた閾値以上か否かを判断し、当該閾値未満の場合には、その集まりを有色トナー領域から除外する。そして、有色トナー領域抽出部63は、ページ内における有色トナー領域の位置、即ち有色トナー領域を構成する画素群の位置を表した有色トナー領域情報を生成し、レンダリングエンジン62に出力する。有色トナー領域抽出部63の動作については実施形態1と同様である(図5−1、5−2参照)。
次に、DFE110について説明する。図12は、実施形態2のDFEの機能的構成の一例を示す図である。DFE110は、ハードウェア構成として、装置全体を制御するCPU等の制御部と、各種データや各種プログラムを記憶するROMやRAM等の主記憶部と、各種データや各種プログラムを記憶するHDD等の補助記憶部とを備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている(何れも図示せず)。
本実施形態のDFE110は、si1部114と、TRC15と、si2部16と、ハーフトーンエンジン17と、クリアプロセッシング18と、si3部19と、光沢効果選択テーブル10bを主に備えている。ここで、si1部114、TRC部15、si2部16、ハーフトーンエンジン17、クリアプロセッシング18及びsi3部19は、DFE110の制御部が主記憶部や補助記憶部に記憶されている各種プログラムを実行することにより実現されるものである。
光沢効果選択テーブル10bは、例えば補助記憶部に記憶されている。また、光沢効果選択テーブル10bは、図4を用いて説明した実施形態1の光沢効果選択テーブル10bと同様である。また、TRC15と、si2部16と、ハーフトーンエンジン17と、クリアプロセッシング18と、si3部19の機能および構成については実施形態1のDFE10と同様である。
si1部114は、PCから送信された画像データと印刷設定データとを含む印刷データと、CMYKの有色版および光沢制御版の生成要求とをサーバ装置60に送信する。また、si1部114は、サーバ装置60において生成されたCMYKの有色版および光沢制御版の画像データを、サーバ装置60から受信する。
次に、図13、14を用いて、本実施形態に係る印刷制御システムが行う光沢効果制御処理の手順について説明する。まず、サーバ装置60において行われる処理について説明する。図13は、本実施形態のサーバ装置が行う光沢効果制御処理の手順を示すフローチャートである。
まず、通信部65は、DFE110から印刷データと、CMYKの有色版および光沢制御版の生成要求とをDFE110から受信する(ステップS51)。用紙情報取得部61は、受信した印刷データ(印刷設定データ含む)に基づいて、用紙情報取得処理を実行する(ステップS52)。ここで、用紙情報取得処理の手順については、実施形態1における図8の手順と同様であるため、説明を省略する。
次に、レンダリングエンジン62は、通信部65により画像データを含む印刷データを受信すると、受信した画像データからCMYKの有色版の各8ビットの画像データを生成し、通信部65及び有色トナー領域抽出部63に出力する(ステップS53)。
続いて、有色トナー領域抽出部63は、ステップS53で生成されたCMYKの有色版の画像データから、有色トナー領域抽出する有色トナー領域抽出処理を実行する(ステップS54)。ここで、有色トナー領域抽出処理の手順については、実施形態1における図9の手順と同様であるため、説明を省略する。
そして、レンダリングエンジン62は、有色トナー領域抽出部63から有色トナー領域情報の入力を受け付けると、ステップS52の用紙情報取得処理で取得された用紙情報に含まれる光沢度に対応する濃度値を、光沢効果選択テーブル10bから読み出す(ステップS55)。続いて、レンダリングエンジン62は、有色トナー領域情報が表す有色トナー領域の各画素に、ステップS55で読み出した濃度値を画素値として設定した8ビットの光沢制御版の画像データを生成し、通信部65に出力する(ステップS56)。
そして、通信部65は、レンダリングエンジン62から出力されたCMYKの有色版の画像データおよび光沢制御版の画像データをDFE110に送信する(ステップS57)。
次に、DFE110において行われる処理について説明する。図14は、本実施形態のDFEが行う光沢効果制御処理の手順を示すフローチャートである。
si1部14は、PCから印刷データが入力されると、印刷データと、CMYKの有色版および光沢制御版の生成要求とをサーバ装置60に送信する(ステップS71)。その後、si1部14は、サーバ装置60において生成されたCMYKの有色版の画像データおよび光沢制御版の画像データを、サーバ装置60から受信し(ステップS72)、CMYKの有色版の画像データをTRC部15に出力して、光沢制御版の画像データをクリアプロセッシング18に出力する。
TRC部15は、si1部14を介してCMYKの有色版の各8ビットの画像データを受け付けると、このCMYKの有色版の各8ビットの画像データに対して、キャリブレーションにより生成された1D_LUTのガンマカーブでガンマ補正を行い、si2部16に出力する(ステップS73)。
ハーフトーンエンジン17は、si2部16を介してガンマ補正後のCMYKの有色版の画像データを受け付けると、このCMYKの有色版の各8ビットの画像データに対して、プリンタ機30に出力するためのCMYKの有色版の各2ビットの画像データのデータ形式に変換するハーフトーン処理を施すことで、ハーフトーン処理後のCMYKの有色版の各2ビットの画像データを取得する(ステップS74)。
また、クリアプロセッシング18は、光沢効果選択テーブル10bを参照し、光沢制御版の画像データの画素に設定された画素値(濃度値)に対応する光沢効果を判断する。クリアプロセッシング18は、光沢制御版の画像データを構成する全ての画素について、このような判断を行う。なお、光沢制御版の画像データにおいては、光沢効果を与える領域を構成する全ての画素について基本的に同一の濃度値を表すため、同一の濃度値が設定された画素については同一の光沢効果と判断する。このようにして、クリアプロセッシング18は、光沢効果を与える領域(有色トナー領域)と、当該領域に対して与える光沢効果の種類とを判断する。そして、クリアプロセッシング18は、当該判断に応じて、グロッサ40のオン又はオフを決定するとともに、ガンマ補正後のCMYKの有色版の各8ビットの画像データを適宜用いて、クリアトナーを付着させるための2ビットのクリアトナー版の画像データを適宜生成する(ステップS75)。
そして、si3部19は、ステップS74で得られたハーフトーン処理後のCMYKの有色版の各2ビットの画像データと、ステップS75で適宜生成した2ビットのクリアトナー版の画像データとを統合し、この統合した画像データと、ステップS75で決定されたグロッサ40のオン又はオフを示すオンオフ情報とをMIC20に対して出力する(ステップS76)。なお、ステップS75で、クリアトナー版の画像データを生成していない場合には、ステップS76では、ステップS74で得られたハーフトーン処理後のCMYKの有色版の各2ビットの画像データのみが統合されてMIC20に出力される。
このように本実施形態では、用紙情報取得処理、有色トナー領域抽出処理、CMYKの有色版および光沢制御版の画像データ生成を、クラウド上のサーバ装置60で行っているので、実施形態1の効果の他、複数のホスト装置(PC)やDFE110が存在する場合でも、メディアカタログや光沢効果選択テーブルの変更等も一括して行うことができ、管理者の便宜となる。
なお、本実施形態では、クラウド上の単一のサーバ装置60に、用紙情報取得部61、レンダリングエンジン62、有色トナー領域抽出部63を設け、サーバ装置60で、用紙情報取得処理、有色トナー領域抽出処理、CMYKの有色版および光沢制御版データの生成処理を行うように構成したが、これに限定されるものではない。
すなわち、例えば、クラウド上に2以上のサーバ装置を設け、上記各処理を、2以上のサーバ装置で分散させて実行するように構成してもよい。図15は、クラウド上に2つのサーバ(第1サーバ装置70と第2サーバ装置80)を設けたネットワーク構成図である。図15の例では、第1サーバ装置70と第2サーバ装置80とで、用紙情報取得処理、有色トナー領域抽出処理、CMYKの有色版および光沢制御版の画像データ生成を分散して行うように構成する。
また、本実施形態では、用紙情報取得処理、有色トナー領域抽出処理、CMYKの有色版および光沢制御版の画像データ生成処理を、クラウド上のサーバ装置60で行っているが、TRC部15によるガンマ補正、ハーフトーンエンジン17によるハーフトーン処理、およびクリアプロセッシング18によるクリアトナー版の画像データの生成処理についても1または2以上のサーバ装置で実行する構成としてもよい。
さらに、用紙情報取得処理、有色トナー領域抽出処理、CMYKの有色版および光沢制御版の画像データ生成処理、TRC部15によるガンマ補正、ハーフトーンエンジン17によるハーフトーン処理、およびクリアプロセッシング18によるクリアトナー版の画像データの生成処理のうち、いずれか1つまたは複数の処理、または全ての処理を、1または2以上のサーバ装置で実行するように構成してもよい。
また、本実施形態では、用紙情報取得処理、有色トナー領域抽出処理、CMYKの有色版および光沢制御版の画像データ生成を、クラウド上のサーバ装置60で行っているが、これらの処理をPC(ホスト装置)において実行する構成としてもよい。また、用紙情報取得処理、有色トナー領域抽出処理、CMYKの有色版および光沢制御版の画像データ生成処理、TRC部15によるガンマ補正、ハーフトーンエンジン17によるハーフトーン処理、およびクリアプロセッシング18によるクリアトナー版の画像データの生成処理のうち、いずれか1つまたは複数の処理をPC(ホスト装置)において実行する構成としてもよい。