JP5288235B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は画像形成装置に関するものである。
特許文献1、2には、画像の光沢などを検知するため、反射光検出装置が用いられている。反射光検出装置は、検知対象に光を照射する発光手段と、正反射方向に反射する光を受光する受光手段とを有している。そして、受光手段が受光した光量に基づいて、検知対象の光沢を検知している。
特開2002−31921号公報 特開2006−267165号公報
検知対象から反射する反射光には、正反射光と拡散反射光とがあるが、拡散反射光は、検知対象に照射した光がいろんな角度で反射しているため、正反射方向にも反射する。そのために、正反射方向の光を受光する受光手段が、正反射光の他に正反射方向に拡散した拡散反射光も検知してしまう。その結果、受光手段が受光した受光量から正反射光量を正確に検知することができず、検知対象の光沢を正確に検知することができないという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、精度よく正反射光量を検知することができ画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像を担持するための潜像担持体と、出力対象である画像データから前記画像データを画像形成するためのデータに変換する画象処理手段と、前記画像データを潜像として露光する露光手段と、前記潜像にトナーで現像して画像を形成するための現像手段と、前記潜像担持体に形成された画像を記録媒体に転写するか、又は画像を中間転写体の表面へ順次転写した後に中間転写体上のトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体上に転写された未定着画像を定着して定着画像を形成するための定着手段と、前記中間転写体上の画像および/または前記記録媒体上の画像の特性を計測する画像特性計測手段と、前記画像特性計測手段が計測した画像特性値に基づいて、光沢度を補正する光沢度補正手段と、を備えた画像形成装置において、前記画像特性計測手段は、前記画像に光を照射する発光手段と、前記画像から正反射した正反射光を受光する受光手段と、前記画像から正反射方向に反射した光のうち、正反射光と同一方向に伝播する拡散反射光の光量が最も少ない波長のみ通過させる第1の波長限定手段と、前記発光手段から発した光のうち、正反射光と同一方向に伝播する拡散反射光の光量が最も少ない波長のみ通過させる第2の波長限定手段とを備え、前記受光手段の受光量に基づいて正反射光量を検出する反射光測定装置を有し、前記反射光測定装置を、前記中間転写ベルトとの対向位置または前記記録媒体上に未定着画像を転写する転写位置から定着手段までの間に配置して、前記反射光測定装置の検知結果に基づいて、中間転写ベルト上の未定着画像または記録媒体上未定着画像の高さを計測し、定着後の画像の光沢度を予測するものであり、前記光沢度補正手段は、前記画像特性計測手段が予測した画像の光沢度に基づいて、前記定着手段を制御することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1の画像形成装置において、画像特性を計測するための計測用画像が形成された記録媒体または記録媒体上の出力画像を前記画像特性計測装置計測した結果、画像特性に不具合が存在することが判明した記録媒体を反転させて特定の給紙カセットに収納するよう構成したことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1または2の画像形成装置において、画像特性を計測するための計測用画像が形成された記録媒体または記録媒体上の出力画像を前記画像特性計測装置計測した結果、画像特性に不具合が存在することが判明した記録媒体を、通常記録媒体が排紙される排紙トレイとは、異なる排紙トレイに排紙するよう構成したことを特徴とするものである。
本出願人は、後述する鋭意研究の結果、検知対象から正反射方向に反射する拡散反射光量が光の波長毎に異なることを見出した。そこで、請求項1の発明は、正反射方向に反射する拡散反射光の光量が最も少ない波長の光を受光手段で受光するように構成した。これによって、受光手段が受光する光には、ほとんど拡散反射光が含まれなくなるので、正反射光量を精度よく検知することが可能となる。
本発明によれば、正反射光を精度よく検知することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置の一例であるフルカラープリンタの概略を示す断面構成図である。
このフルカラープリンタは、装置本体70のほぼ中央部に、転写手段たる転写ユニット110を備えている。転写ユニット110は、複数のローラに掛け渡された中間転写ベルト11と、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ12、二次転写手段として機能するローラ部材である二次転写ローラ100などを備えている。その中間転写ベルト11の鉛直方向下方に向いたベルト面に沿って4個の作像ユニット10M,10C,10Y,10Bkを備えている。
各作像ユニット10M,10C,10Y,10Bkは、潜像担持体としての感光体ドラム1を具備している。これらの感光体ドラム1の周りには、それぞれ、帯電装置、現像装置、クリーニング装置等が配置されている。また、各感光体ドラム1に対向する位置には、中間転写ベルト11の内側に一次転写手段としての一次転写ローラ12がそれぞれ設けられている。本実施形態の場合、4個の作像ユニット10M,10C,10Y,10Bkは同一構造に構成されているが、各作像ユニットの現像装置で扱う現像剤の色がマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4色に異なっている。また、本実施形態の場合、4個の作像ユニット10M,10C,10Y,10Bkは、図において左からマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの色順に配置されている。各作像ユニット10M,10C,10Y,10Bkはプロセスカートリッジとして装置本体70に着脱可能に設けられている。
また、各作像ユニット10M,10C,10Y,10Bkの下方には、光書込装置14が設けられている。この光書込装置14は、図示はしないがポリゴンミラーやミラー群等を有しており、光変調されたレーザ光を各色作像ユニットの感光体ドラム1の表面に照射する。光書込装置14は、作像ユニット10M,10C,10Y,10Bkごとに個別に設けてもよいが、共通の光書込装置を用いればコストの点で有利である。なお、本実施形態では、中間転写ベルト11及び光書込装置14もユニット化されており、それぞれ装置本体70に着脱可能に構成されている。
また、装置本体70の下部には、2段の給紙カセット15a,15bがセットされており、各給紙カセットに対応する給紙手段16a,16bが設けられている。給紙手段16a,16bは、それぞれ、呼び出しローラ、供給ローラ及び分離ローラから構成されている。その給紙手段16a,16bによって給送される転写紙等の記録材(以下、「用紙」という。)を搬送するために、搬送ローラ対17が設けられている。上側の搬送ローラ対17の上方(用紙搬送方向の下流側)にはレジストローラ対18が設けられている。そのレジストローラ対18の上方には、二次転写手段として機能するローラ部材である二次転写ローラ100が、中間転写ベルト11が掛け渡されるローラの一つである転写対向ローラ13に対向して設けられている。
また、二次転写部の上側に隣接した位置には、搬送中の用紙に接触することで用紙の搬送方向を規制する搬送規制部材としての転写出口ガイド101が設けられており、この転写出口ガイド101よりも更に下流には定着装置20が設けられている。定着装置20の上方には、用紙搬送方向を切り替えるための第1〜第3の切替爪21,22,23が配置されている。各切替爪21,22,23は、図2に実線と仮想線で示す位置とに、図示しないソレノイド等のアクチュエータにより切り替えられる。符号24〜27は、用紙搬送路中に適宜配置された搬送ローラ対である。また、符号35〜41は、用紙搬送路中に適宜配置された用紙センサである。なお、用紙搬送路は、ガイド板等の部材(符号付さず)により適宜ガイドされている。
また、装置本体70の上面は排紙トレイ30として構成されており、その排紙トレイ30に用紙を排出するための排紙ローラ対29が、定着装置20の左上方に位置して設けられている。
また、本実施形態においては、装置側部に両面ユニット60が設けられている。この両面ユニット60内には、スイッチバック搬送路61及び再給紙路62が形成されている。スイッチバック搬送路61の入口部(装置上側)には第1反転ローラ対31が設けられ、スイッチバック搬送路61の中途には第2反転ローラ対32が設けられている。第1及び第2反転ローラ対31,32は、正逆回転可能に構成されている。そして、再給紙路62をほぼ三等分する位置に、搬送ローラ対26,27が配置されている。前述の第3切替爪23は、第1反転ローラ対31のすぐ隣で、スイッチバック搬送路61から再給紙路62への進入部に位置して配置されている。
両面ユニット60の側面には手差しトレイ33が引き出し及び収納可能に設けられている。図1では、手差しトレイ33を引き出した状態を示してある。この手差しトレイ33から用紙を給紙するために、呼び出しローラ、供給ローラ及び分離ローラからなる給紙手段34が設けられている。その給紙手段34の側方、装置内側に位置して再給紙ローラ28が配設されている。再給紙ローラ28の上下両側には従動ローラがそれぞれ圧接されている。この再給紙ローラ28は正逆回転可能に構成されており、再給紙路62から用紙を再給紙する場合は図中反時計回りに回転駆動され、手差しトレイ33から用紙を給紙する場合は図中時計回りに回転駆動される。
次に、上記のように構成された本フルカラープリンタにおける画像形成動作について簡単に説明する。
各作像ユニット10M,10C,10Y,10Bkの感光体ドラム1が図示しない駆動手段によって図中時計方向に回転駆動され、その感光体ドラム1の表面が帯電装置によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された感光体ドラム表面には、光書込装置14からのレーザ光が照射され、これによって感光体ドラム表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体ドラム1に露光される画像情報は所望のフルカラー画像をマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように形成された静電潜像に現像装置から各色トナーが付与され、トナー像として可視化される。
また、中間転写ベルト11が図2中矢印で示すように図中反時計回りに駆動され、各作像ユニット10M,10C,10Y,10Bkにおいて各一次転写ローラ12の作用により各感光体ドラム1から中間転写ベルト11に各色トナー像が順次重ね転写される。このようにして中間転写ベルト11はその表面にフルカラーのトナー像を担持する。
なお、作像ユニット10M,10C,10Y,10Bkのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2色又は3色の画像を形成したりすることもできる。モノクロプリントの場合は、4個の作像ユニットのうち、図の一番右側のBkユニットを用いて画像形成を行う。
トナー像を転写した後の感光体ドラム表面に付着する残留トナーは、クリーニング装置によって感光体ドラム表面から除去され、次いでその表面が除電器の作用を受けて表面電位が初期化されて次の画像形成に備える。
一方、給紙カセット15a,15bあるいは手差しトレイ33から用紙が選択的に給送され、レジストローラ対18によって、中間転写ベルト11上に担持されたトナー像とのタイミングを取って二次転写部に向けて送出される。本実施形態では、二次転写ローラ100に中間転写ベルト表面のトナー像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加され、これによって中間転写ベルト表面のトナー像が用紙上に一括して転写される。トナー像を転写された用紙は、定着装置20を通過するとき、熱と圧力によってトナー像が用紙に溶融定着される。定着された転写材は、排紙ローラ対29により装置本体70の上面に構成された排紙トレイ30に排出される。片面プリント時の用紙搬送経路(ただし、給紙カセット15a,15bから給紙した場合)を、図2に実線[1]で示す。
なお、上記第2切替爪22の上方の装置上面にオプションの排紙トレイを装着可能であり、その図示しないオプショントレイに定着後の用紙を排出することも可能である。オプショントレイに用紙を排出する場合の用紙搬送経路(ただし、定着装置通過後)を、図2に破線[2]で示す。
用紙両面にプリントを行う場合は、用紙片面にトナー像を定着した用紙を、第1〜第3切替爪21〜23を適切に切り替えることにより、スイッチバック搬送路61内に進入させる。この場合の第1及び第2切替爪21,22は、図2の仮想線の位置に切り替えられる。また、第3切替爪23は、図2の実線の位置に切り替えられる。また、第1及び第2反転ローラ対31,32は正方向(図1で時計回り)に回転される。用紙をスイッチバック搬送路61内に進入させるときの搬送経路(ただし、搬送ローラ対25以降)を、図2に2点鎖線[3]で示す。
スイッチバック搬送路61内に進入した用紙後端をセンサ40で検知したら、第1及び第2反転ローラ対31,32を逆方向(図1で反時計回り)に回転させ、用紙を反転させる。このとき、第3切替爪23を図2の仮想線の位置に切り替えることで、反転させた用紙を再給紙路62へと送り込む。
再給紙路62は、その下端部で手差しトレイ33からの用紙搬送路と合流され、さらに、再給紙ローラ28の奥側で給紙カセット15a,15bからの用紙搬送路と合流される。再給紙路62内を用紙は搬送ローラ対26,27により搬送され、さらに再給紙ローラ28によりレジストローラ対18へと送られる。再給紙路62を通る用紙搬送経路(ただし、第3切替爪23から実線[1]と合流する部分まで)を、図2に1点鎖線[4]で示す。また、手差しトレイ33から用紙を給紙する場合の用紙搬送経路(ただし、再給紙ローラ28を抜けた位置まで)を、図2に点線[5]で示す。
スイッチバック搬送路61で反転させた用紙を再給紙路62を通過させることで用紙の表裏が逆にされ、その用紙裏面に中間転写ベルト11からトナー像が転写され、その裏面画像を定着装置20で定着することにより、表裏両面に画像を担持する用紙を、排紙トレイ30又は図示しないオプショントレイに排出することで、両面プリントが完成する。
次に、本実施形態の特徴点について説明する。
本実施形態においては、記録媒体である用紙に形成された画像の光沢度を検知するため、少なくとも、定着装置から排紙トレイに到るまでの用紙の排紙経路に正反射光を検知する反射光検出装置を設ける。従来の反射光検出装置は、発光手段たる発光素子と画像から正反射方向に反射した光を受光する受光手段たる受光素子とを有している。そして、受光素子が受光した光量に基づいて、画像の光沢を計測し、その計測結果に基づいて、定着温度、色材であるトナー付着量などを制御している。
しかしながら、従来の反射光検出装置は、正反射方向に拡散した拡散反射光も受光素子で検知してしまい、正反射光量を精度よく検知できなかった。そこで、本出願人は、次のような検討を行った。
図3は、可視域での分光特性Aを有する色材であるトナーで形成した画像に対して、各波長帯域の光を照射したときの拡散反射光を検出する反射光検出装置5が受光した受光量と、正反射方向の反射光を検出する反射光検出装置5aが受光した受光量とを示す図である。
拡散反射光を検知する反射光検出装置5は、図4に示すように、発光素子3から発せられた光が、検知対象たる画像2の反射面の垂線に対して0°の角度で入射するよう発光素子3を配置し、反射する光のうち反射面の垂線に対して45°の角度で反射する光を受光するよう受光素子4を配置したものである。正反射方向の反射光を検出する反射光検出装置5aは、図5に示すように、発光素子3aから発せられた光が、検知対象たる画像の反射面の垂線に対して22.5°の角度で入射するよう発光素子3aを配置し、反射する光のうち反射面の垂線に対して入射角と同じ22.5°の角度で反射する光を受光するよう受光素子4aを配置したものである。
図3に示す線分Bは、図6のX1に示すような波長透過率分布を有するフィルターを、拡散反射光を検知する反射光検出装置5の発光素子3と画像2との間に配置してフィルターを透過した光を反射光検出装置5の受光素子4で検知したときの検知結果である。また、図3のDは、図6のX2に示すような波長透過率分布を有するフィルターを反射光検出装置5に配置したときの検知結果であり、Fは、X3の波長透過率分布を有するフィルターを配置したときの反射光検出装置5の検知結果である。また、Hは、X4の波長透過率分布を有するフィルターを配置したときの反射光検出装置5の検知結果であり、Jは、X5の波長透過率分布を有するフィルターを配置したときの反射光検出装置5の検知結果であり、Lは、X6の波長透過率分布を有するフィルターを配置したときの反射光検出装置5の検知結果である。
また、図3に示す線分Cは、図6のX1に示すような波長透過率分布を有するフィルターを反射光検出装置5aの発光素子3aと画像2との間に配置してフィルターを透過した光を反射光検出装置5aの受光素子4aで検知したときの検知結果である。また、図3のEは、図6のX2に示すような波長透過率分布を有するフィルターを反射光検出装置5aに配置したときの検知結果であり、Gは、X3の波長透過率分布を有するフィルターを配置したときの反射光検出装置5aの検知結果である。また、Iは、X4の波長透過率分布を有するフィルターを配置したときの反射光検出装置5aの検知結果であり、Kは、X5の波長透過率分布を有するフィルターを配置したときの反射光検出装置5aの検知結果であり、Mは、X6の波長透過率分布を有するフィルターを配置したときの反射光検出装置5aの検知結果である。
ここで、正反射方向に拡散する拡散反射光は、入射角に対して45°の角度で反射した拡散反射光である。すなわち、反射光検出装置5aは、入射角に対して45°の角度で反射した拡散反射光も検知している。一方、図4に示す反射光検出装置5も、入射角に対して45°角度で反射した拡散反射光を検知している。すなわち、反射光検出装置5の検知結果は、反射光検出装置5aにおいて、正反射方向に反射する拡散反射光量と同じと考えることができる。よって、反射光検出装置5aの検知結果から反射光検出装置5の検知結果を差し引くことで、正反射光量を検知できると考えられる。現に、図3に示すように、各波長帯における反射光検出装置5の検知結果と反射光検出装置5aの検知結果との差は、略同等となっており、反射光検出装置5aの検知結果から反射光検出装置5の検知結果を差し引くことで、正反射光量を精度よく検知できると考えられる。
また、各波長帯における正反射方向への反射光に含まれる拡散反射光の割合を比較推定するため、同図中の各波長帯の正反射方向への反射光に対する拡散光の比を取ると、最少でCとBの比21%であり、最大でMとLの比77%となった。すなわち、図6のX1に示すような波長の光を照射すれば、反射光検出装置5の検知結果に含まれる拡散反射光の割合(ノイズ)を抑えることができ、精度のよく正反射光量を検知できると考えられる。
次に、本実施形態の特徴点について、実施例1、実施例2に基づいて、具体的に説明する。
[実施例1]
まず、実施例1について説明する。
上述したように、各波長帯によって、正反射方向に拡散する拡散反射光量が異なっており、正反射方向に拡散する拡散反射光が最少となる波長の光を照射することで、受光素子4aが検知する受光量の拡散反射光の割合を抑えることができ、精度のよく正反射光量を検知できる。よって、反射光検出装置5aを、正反射方向に拡散する拡散反射光が最少となる波長の光を照射する発光素子3aを用いるよう構成する。これにより、受光素子4aには、正反射方向に拡散する拡散反射光が最少となる波長の光が受光されるようになり、受光素子4aが検知する受光量における拡散反射光の割合を抑えることができ、精度のよく正反射光量を検知できる。また、発光素子3aが発する光は、帯域の広い光とし、正反射方向に拡散する拡散反射光が最少となる波長の光のみを検知するような受光素子4aを用いても、同様な効果を得ることができる。もちろん、正反射方向に拡散する拡散反射光が最少となる波長の光を照射する発光素子3aを用い、正反射方向に拡散する拡散反射光が最少となる波長の光のみを検知する受光素子4aを用いてもよい。
また、発光素子3aとしては、小型化および偏光保持の観点からLD、LED等を用いるが好ましい。また、受光素子4aとしては、PD、CCD、CMOSなどのセンサを好適に用いることができる。
また、図7に示すように、正反射方向に拡散する拡散反射光が最少となる波長のみ通過させる波長限定手段であるバンドパスフィルタ6を設けてもよい。図7に示す構成では、画像2と受光素子4aの受光面との間にバンドパスフィルタ6を配置しているが、発光素子3aと画像2との間にバンドパスフィルタ6を配置してもよい。また、図8に示すように、発光素子3aと画像2との間および画像2と受光素子4aとの間にバンドパスフィルタ6a、6bを設けてもよい。バンドパスフィルタ6を用いることで、正反射方向に拡散する拡散反射光が最少となる波長の光を照射する発光素子を用いなくても、受光素子4aが正反射方向に拡散する拡散反射光が最少となる波長の光のみ受光することができる。また、図8に示すように、両方にバンドパスフィルタ6a、6bを用いることで、確実に受光素子4aが正反射方向に拡散する拡散反射光が最少となる波長の光のみ受光することができる。
図9は、可視域での分光特性aを有するトナーで形成した画像に対して、各波長帯域の光を照射したときの図4の反射光検出装置5が受光した受光量と、図5の反射光検出装置5aが受光した受光量とを示す図である。
図9に示すように、分光特性aを有するトナー色に対しては、gとfとの比率が最少となり、拡散反射光の割合が最少となる波長が、分光特性Aを有するトナー色のときの波長と異なることがわかる。
よって、Y,M,Cそれぞれ分光特性が異なってくるので、それぞれ正反射方向に反射する拡散反射光量が最少となる波長が異なってくる。このため、本実施形態においては、Y色トナー用、M色トナー用、C色トナー用の少なくとも3色分の反射光検出装置を設けるのが好ましい。Y色、M色、C色の反射光検出装置は、それぞれ受光素子が受光する波長が異なるよう構成されている。すなわち、Y色用反射光検出装置は、Y色単色画像に光を照射したときの正反射方向への拡散反射光量が最少となる波長の光を受光素子が受光するよう構成されている。また、M色用反射光検出装置は、M色単色画像に光を照射したときの正反射方向への拡散反射光量が最少となる波長の光を受光素子が受光するよう構成されている。同様に、C色用反射光検出装置は、C色単色画像に光を照射したときの正反射方向への拡散反射光量が最少となる波長の光を受光素子が受光するよう構成されている。これにより、Y色、M色、C色それぞれの画像に対して、反射光検出装置の検知結果に含まれる拡散反射光の割合(ノイズ)を抑えることができ、精度のよく各色の正反射光量を検知できる。なお、Bk色トナーの場合は、いずれの波長でも拡散反射光成分はほとんど検知されない。よって、Bk色の画像の正反射光検知は、Y色用の反射光検出装置、M色用の反射光検出装置、C色用の反射光検出装置いずれかを用いる。
図10は、画像形成装置の各プロセスを模式的に示した図である。
実施例1の反射光検出装置5aは、図中III、IV、Vの位置に配置して、それぞれの位置で形成した画像の特性を計測することができる。以下に、具体的に説明する。
実施例1の反射光検出装置5aを排紙経路である図中Vの位置に配置した場合は、画像の光沢度を計測することができる。画像の光沢度が高い場合は、画像の表面が平滑であるため正反射光量が多くなり、逆に画像の光沢度が低い場合は、画像表面に凹凸がある状態であるため、正反射する光量が減る。このように、画像の光沢度によって正反射光量が増減するので、正反射光量から画像の光沢度を計測することができる。
転写プロセスと定着プロセスとの間の経路IVや、中間転写ベルト11との対向位置IIIに反射光検出装置5aを配置した場合は、形成した画像のパイルハイト(トナー像の高さ)を計測することができる。正反射光は、トナー画像の表面から反射する光であるため、発光素子3aで光を照射してから受光素子4aが正反射光を検知するまでの時間から、パイルハイトを検知することができる。パイルハイトが高いと、時間が短くなり、パイルハイトが低いと時間が長くなるので、受光素子4aが正反射光を検知するまでの時間からトナー画像のパイルハイトを計測することができる。パイルハイトの検知結果は、画像の光沢度の予想に用いることができ、このパイルハイトの検知結果を後述する光沢度補正制御に用いることができる。
[実施例2]
次に、実施例2について説明する。
図11は、実施例2の反射光検出装置50の概略構成図である。
図に示すように、実施例2の反射光検出装置50は、発光手段たる発光素子53と、分岐手段たるビームスプリッタ56と、正反射光遮断手段であり、偏光遮断手段である偏光フィルター57と、第1受光手段たる第1受光素子51と、第2受光手段たる第2受光素子52とを有している。ビームスプリッタ56は、正反射方向に反射した光が入射する位置に配置されている。第1受光素子51は、ビームスプリッタ56で分岐された一方の光が第1受光素子51の受光面に入射する位置に配置し、第2受光素子52は、ビームスプリッタ56で分岐された他方の光が第2受光素子52の受光面に入射する位置に配置されている。偏光フィルター57は、第2受光素子52とビームスプリッタ56との間に配置されている。実施例2の発光素子53は、実施例1同様、偏光保持の観点からLD、LED等を用いている。正反射光は、発光素子53から発する光の偏光方向と直交する方向に偏光する特性を有しているので、偏光フィルター57を発光素子53から発する光の偏光方向と直交する方向の光を遮蔽するものとすることで、正反射光を遮断することができる。このように、偏光フィルター57で正反射光を遮断することで、第2受光素子52には、正反射方向に反射した拡散反射光のみが入射する。一方、第1受光素子51には、正反射光と正反射方向に反射した拡散反射光が入射する。このため、第1受光素子51の受光量から第2受光素子52の受光量を差し引くことで、正反射方向に反射した拡散反射光成分を除去することができ、正反射光の光量を精度よく検知することができる。
用紙Pは、全ての波長において、拡散反射光成分が多いので、実施例1の反射光検出装置5aでは、用紙の正反射光量を精度よく検知することができないため、用紙の光沢度を精度よく検知することができない。しかし、この実施例2の反射光検出装置50は、正反射方向に反射する拡散反射光量に関係なく、正反射光量を精度よく検知できるので、拡散反射光量の多い用紙Pでも、正反射光量を精度よく検知することができ、用紙Pの光沢度も精度よく検知することができる。このため、用紙Pと画像2との光沢差を精度よく検知でき、後述する光沢補正を精度よく行うことができる。
また、図12に示すように、発光素子53と画像2との間に偏光手段たる偏光フィルター57aを配置して、偏光フィルター57aで、画像2に照射する光の偏光方向を揃えてもよい。このように、発光素子53と画像2との間に偏光フィルター57aを設けることによって、LDやLEDなどの偏光が保持された発光素子以外のものでも用いることが可能となる。
また、搬送される用紙Pが傾いていたり、波打っていたりすると、正反射光の偏光方向が、発光素子53から発する光の偏光方向と直交する方向でなくなる場合があり、偏光フィルター57で正反射光を遮断できなくなる場合がある。そこで、図13に示すように、第2受光素子52に入射する光の光軸Zを中心にして偏光フィルター57を回転させる偏光遮断手段回転手段たる回転ステージ58を設けてもよい。なお、光軸Zは、ある広がりをもって正反射方向に反射した光の中心である。偏光フィルター57は、円盤状に形成されており、回転ステージ58には、偏光フィルター57の両面を狭持する不図示の一対のローラ対と、偏光フィルター57を案内するための偏光フィルター57の側面に沿った不図示の案内溝と有している。そして、不図示の駆動モータを駆動させると、不図示のローラ対が回転し、偏光フィルター57が不図示の案内溝に案内されて、偏光フィルター57が光軸Zを中心にして回転する。搬送されている用紙P上の画像2を検知中は、偏光フィルター57を回転させて、少なくとも偏光フィルター57が一回転する期間、連続的に第2受光素子52で受光量を検知する。そして、連続検知データから最小値を検出し、最小値を正反射方向に反射した拡散反射光成分とする。
また、実施例2の反射光検出装置50においては、第2受光素子52の受光光量は、拡散反射光量なので、第2受光素子52の受光光量に基づいて、画像2の濃度、用紙Pや画像2の色を計測することも可能となる。
第2受光素子52の受光光量で用紙Pの色や画像2の色を計測する場合は、発光素子53を狭い帯域の光を照射するよう構成したり、図14、図15に示すように、所定の波長の光の通過させるバンドパスフィルタ55を設けたりする。また、このように、光の波長を限定する場合は、限定する波長を例えば、図3のM、Lに示すような、拡散反射光量が多くなる波長にするのが好ましい。これは、実施例2においては、ビームスプリッタ56を用いて、正反射方向に反射した光を2等分しているため、第2受光素子52の受光量は半減してしまう。このため、例えば、図3のC、Bに示すような拡散反射光量が少ない波長の光にすると、感度の悪い受光素子を用いた場合は、第2受光素子52で拡散反射光を検知できなくなるおそれがあるためである。
図3と図9とを比較するとわかるように、各波長帯で、トナーの色によって拡散反射光量が異なっていることがわかる。よって、拡散反射光量から、トナー色を特定することができる。
従来、形成された画像(トナー色)は、標準とされている用紙Pに形成された単色画像から、色を評価するか、OHPシートなどの透明シートに単色画像を形成し、OHPシート上の画像を透過した透過光を検知することで色を評価していた。しかし、標準の用紙やOHPシートにも所定の分光分布を有しており、標準用紙上に形成された単色画像やOHPシート上に形成された単色画像からでは、厳密な画像の色評価を行えなかった。しかし、以下に説明するように、用紙Pの色と、用紙P上に形成された画像の色とを検知することで、厳密なトナーの色を評価することができる。
図16は、3種類の用紙Pの分光を示す図である。図に示すように、紙の種類によって、その分光特性が違うことがわかる。図17は、各用紙にあるトナー色を用いて単色画像を形成したときの画像の分光特性と、用紙の分光特性とを示す図である。なお、Q1は、分光特性P1の用紙上の画像の分光特性である。また、Q2は、分光特性P2の用紙上の画像の分光特性である。また、Q3は、分光特性P3の用紙上の画像の分光特性である。図に示すように、同じトナー色で画像を形成したにもかかわらず、用紙の種類によって、画像の分光特性がそれぞれ異なることがわかる。
ここで、画像2の分光反射率をIλ、用紙Pの分光反射率Pλ、トナーの分光反射率をTλとすると、
λ=Pλ×Tλ
の関係が得られる。このことから、画像2の分光反射率Iλから用紙Pの分光反射率Pλを除算することで、トナーの分光反射率Tλを求めることができる。図18は、各用紙の分光反射率と、各用紙に形成された画像の分光反射率との比を取ったときのグラフであるが、図18に示すように、各用紙ほぼ同じ分光特性が得られ、この分光特性は、使用したトナーの分光特性とほぼ同じであった。
このように、画像2の分光特性と、用紙Pの分光特性とを検知して、画像2の分光特性から用紙Pの分光特性を除算することで、トナーの分光特性、すなわちトナーの色を評価することができる。
具体的には、画像2が形成された用紙に発光素子53の光を照射して、第2受光素子52で用紙Pから反射した拡散反射光量を検知する。また、第2受光素子52で用紙Pに形成された画像2の拡散反射光量を検知する。そして、画像2の拡散反射光量から用紙Pの拡散反射光量を除算することで、トナー色の拡散反射光量を導出する。そして、導出したトナー色の拡散反射光量に基づいて、トナー付着量と出力画像の色との変換テーブルを補正するなどの後述する色補正を実施する。
また、実施例2の反射光検出装置50を複数設け、各反射光検出装置50のバンドパスフィルタ55が、それぞれ異なる波長を通過するよう構成することで、例えば、Y色トナーとM色トナーの重ね合わせ画像の色も検知することが可能となる。以下に、具体的に説明する。
図14や図15に示すようなバンドパスフィルタ55を備えた実施例2の反射光検出装置50を6つ用紙Pの搬送方向に沿うように直列に配置する。各反射光検出装置のバンドパスフィルタ55が透過する光の波長をそれぞれ異ならせている。具体的には、第1の反射光検出装置には、図6のX1の分光透過率を有するフィルターを設け、第2の反射光検出装置には、図6のX2の分光透過率を有するフィルターを設け、第3の反射光検出装置には、図6のX3の分光透過率を有するフィルターを設ける。同様に、第4の反射光検出装置には、図6のX4の分光透過率を有するフィルターを設け、第5の反射光検出装置には、図6のX5の分光透過率を有するフィルターを設け、第6の反射光検出装置には、図6のX6の分光透過率を有するフィルターを設ける。
また、画像形成装置のRAMなどの記憶手段には、Wiener推定に適用される推定行列が記憶されている。なお、この推定行列は、次のようにして、導出されたものである。
図19に示すように、画像形成装置が再現可能な画像色について、それぞれ5[nm]波長毎にサンプリングして、連続波長の分光特性を測定する。また、これに併せて、図20に示すように、上述のX1〜X6の波長帯域における各画像色の分光特性を5[nm]波長毎にサンプリングする。そして、数1に示すような行列r、vを求める。
Figure 0005288235
なお、数1のnは、連続波長の分光特性を測定したときのサンプリング数であり、mは、測定した画像枚数である。また、kは、X1〜X6の波長帯域における各画像色の分光特性を測定したときのサンプリング数である。
数1に示すような行列を求めたら、行列rと行列vとの相互相関行列、行列vの自己相関行列を導出し、この2つの相関行列からWiener推定に適用される推定行列を導出する。
搬送されてきた用紙上の画像の同一位置の拡散反射光を上記6つの各反射光検出装置の第2受光素子でそれぞれ検知し、図21のような検出結果を得る。6つの反射光検出装置でそれぞれ検知したデータと、記憶手段に記憶されている推定行列とを乗算することによって、検知した画像の連続分光特性を推定する。図22は、ある画像を実測した連続分光特性と、推定行列を用いて推定した連続分光特性とを示す図である。図に示すように、実測した連続分光特性と推定した連続分光特性とは、ほぼ同一の連続分光特性を示していることがわかる。
このように、画像の連続分光特性を推定することができるので、画像形成装置が再現可能な画像色すべてについて、色を検知することが可能となる。よって、Y色、M色、C色の単色画像からなるテスト画像を出力しなくても、実際にユーザーが出力する出力画像の色を検知することが可能となる。これにより、入力された画像データの色と、用紙に出力された画像色とを比較することができる。よって、用紙に出力された画像色が入力された画像データの色と異なる場合は、トナー付着量などを補正して、再度出力することで、色再現性の高い高品位な画像を出力することが可能となる。
実施例2の反射光検出装置50は、先の図10に示す図中I〜Vの位置に配置して、それぞれの位置で画像や用紙の特性を計測することができる。以下に、具体的に説明する。
実施例2の反射光検出装置50を図10の給紙カセットの位置Iや給紙経路の位置IIに配置した場合は、用紙の光沢度や紙の色を検知することができる。このように、IやIIに配置して、用紙の光沢度や色を予め計測しておくことで、Vの排紙経路で画像の色や光沢度と同時に用紙の光沢度や色を計測するものに比べて、後述する光沢補正や色補正の処理時間を短縮することができる。
また、実施例2の反射光検出装置50を中間転写ベルトとの対向位置IIIに設けた場合は、中間転写ベルトの光沢度、画像濃度、画像のパイルハイトなどを計測することができる。画像濃度は、第2受光素子52の検知結果(拡散反射光量)に基づいて計測する。中間転写ベルトの光沢度や画像のパイルハイトの計測結果は、中間転写ベルト上の画像の画像濃度を正確に計測するための情報として用いられる。
実施例2の反射光検出装置50を転写プロセスと定着プロセスとの間の経路IVに設けた場合は、用紙Pの光沢度や用紙Pの色、用紙Pに形成された画像の画像濃度やパイルハイトを計測することができる。IIIの位置に配置した反射光検出装置が検知した画像濃度と、IVの位置で検知した画像濃度とを比較することによって、転写率を計測することができる。これにより、転写電位などを調整するなどして転写率の調整を行うことができる。また、IIIの位置で形成したパイルハイトと、IVの位置で計測したパイルハイトを比較することで画像のつぶれ度合いを計測することができる。このつぶれ度合いは、光沢度補正を精度よく行うための情報として用いることができる。
実施例2の反射光検出装置50を排紙経路Vに配置した場合は、用紙Pの光沢度や用紙Pの色、画像の光沢度や画像の色などを計測することができる。
次に、上述の実施例1の反射光検出装置や実施例2の反射光検出装置50を用いた光沢度補正、実施例2の反射光検出装置50を用いた色補正について、具体的に説明する。
図23は、画像形成装置の電気回路の一部を示すブロック図である。同図において、制御部200は、装置全体の制御を司るものであり、様々な機器やセンサが接続されているが、同図では、本装置の特徴点に関連する機器やセンサだけを示している。制御部200は、演算手段たるCPU200a、記憶手段たるROM200b、RAM200cなどで構成され、ハードウェア上で所定のプログラムを実行することにより、各手段の機能を実現している。
図にしめすように、制御部200は、画像データが入力され、シェーディング補正処理、フィルタ処理、γ補正処理、階調処理等のデジタル信号処理を行い、このデジタル信号を光書込装置に送信する。すなわち、本実施形態においては、制御部200が、画像処理手段として機能している。また、制御部200は、実施例1、2の反射光検出装置5a,50が検知した正反射光量に基づいて、画像の光沢度や画像と用紙との光沢差などを求める。そして、画像の光沢度や画像と用紙との光沢差に基づいて、定着装置20の設定温度などを補正して、画像の光沢度を補正する光沢度補正手段として機能する。また、制御部200は、実施例2の反射光検出装置50が検知した拡散反射光量(第2受光素子の出力値)に基づいて、画像濃度を検知する。そして、検知した画像濃度に基づいて、光書込装置14を制御して潜像ドットを補正したり、帯電装置を制御して帯電バイアスを補正したり、現像装置内のトナー濃度を補正したりして、画像濃度を補正する画像濃度補正手段としても機能する。また、制御部200は、実施例2の反射光検出装置50が検知した拡散反射光量(第2受光素子の出力値)に基づいて、用紙上の画像の色を検知して、光書込装置14を制御して潜像ドットを補正したり、帯電装置を制御して帯電バイアスを補正したり、現像装置内のトナー濃度を補正したりして、画像の色を補正する色補正手段としても機能する。
次に、光沢度補正について、詳しく説明する。
制御部200は、まず、排紙経路に設けた実施例1や実施例2の反射光検出装置5a、50で検知した正反射光量に基づいて、画像の光沢度を把握する。そして、画像の光沢度が、所定の光沢度よりも低い場合は、定着温度を低下させ、定着ローラの回転速度を下げて定着スピードを低下させる。これにより、トナー画像の平滑性が向上し、画像の光沢度を所定の光沢度にすることができる。一方、画像の光沢度が所定の光沢度よりも高い場合は、定着温度を高め、定着ローラの回転速度を増して定着スピードを上げることにより、画像の光沢度を所定の光沢度に下げることができる。
また、トナーが定着ローラから離間しやすくするために、定着ローラや画像を用紙に定着する際に用紙にワックスを塗布する装置を備えた装置においては、定着温度や定着スピードの制御に加えて、ワックス量を制御することで、光沢度補正を行うことができる。
また、色材を有しない透明トナーを画像全体に付着させることで、画像にラミネートされたような光沢を付与することで、画像の光沢度を出している装置の場合は、定着温度や定着スピードの制御に加えて、画像に付着させる透明トナー量を制御することで、光沢度を補正することができる。なお、この装置は、Y、M、C,Bkの作像ユニットの他に、透明トナー用作像ユニットを設ける。そして、この透明トナー用の作像ユニットで画像に透明トナーを付与する。
また、オイルを含有するトナーを用いた場合は、トナーに含有されるオイルによって光沢度が変動する。このため、画像の光沢度が高い場合は、トナー付着量を減少させることによって画像の光沢度を抑えることができる。また、画像の光沢度が低い場合は、トナー付着量を増加させることによって画像の光沢度を高めることができる。
また、実施例2の反射光検出装置50を用いた場合は、用紙の光沢度と画像の光沢度とをそれぞれ検知して、用紙と画像との光沢度の差を導出することができる。そして、用紙と画像との光沢度の差を無くすために、上述のような光沢度補正を実施することができる。
本実施形態においては、正反射光量を精度よく検知することのできる実施例1または実施例2の反射光検出装置5a、50で光沢度を検知することで、精度よく光沢度を検知することができ、精度の高い光沢度補正を行うことができる。また、実施例1においては、少なくともY色用、M色用、C色用の反射光検出装置5aを設ける必要があるが、実施例2の反射光検出装置50は、ひとつでY色、M色、C色の光沢度を検知することができるので、部品点数を削減でき、装置のコストを削減することができる。また、実施例2の反射光検出装置50は、例えば、複数色トナーが重なった色の光沢度も検知することができる。よって、ユーザーが実際に出力する画像から、光沢度を検知することができ、テストパターンを形成して、光沢度を検知して定着温度などを補正するような、光沢度補正モードを設けなくても、光沢度検知して、光沢度補正を行うことができる。この場合は、用紙に出力された画像の光沢度が、所定の光沢度でなかった場合は、定着温度などを補正して、再度出力することで、光沢度が良好な画像を出力することが可能となる。また、実施例2の反射光検出装置50は、第2受光素子で、拡散反射光も検知できるため、画像の同一箇所の光沢度と色とを同時に検知することができ、用紙を搬送しなくても画像の同一箇所の光沢度と色とを検知することができる。
また、図10に示す転写プロセスと定着プロセスとの間の経路IVや、中間転写ベルト11との対向位置IIIに実施例1または2の反射光検出装置5a、50を配置してトナー画像のパイルハイトの計測結果を光沢度補正に用いることもできる。パイルハイトが高いと定着プロセスでトナーが溶融し難いため、光沢度が低下する。一方、パイルハイトが低いと、定着プロセスでトナー溶融しやすいので、光沢度が向上する。このため、トナー画像のパイルハイトを計測することで、画像の光沢度を予想することができる。よって、パイルハイトを計測した結果から予測した画像の光沢度に基づいて、定着温度などを制御して、所定の光沢度が得られるようにしてもよい。
また、上述のオイル含有トナーを用いた装置の場合は、トナー付着量(画像濃度)により、光沢度が変動するので、図10に示す転写プロセスと定着プロセスとの間の経路IVや、中間転写ベルト11との対向位置IIIに実施例2の反射光検出装置50を配置して、第2受光素子が検知する拡散反射光量から計測される画像濃度に基づいて、光沢度を予測することができる。よって、画像濃度を計測した結果から予測した画像の光沢度に基づいて、定着温度などを制御して、所定の光沢度が得られるようにしてもよい。
次に、実施例2の反射光検知装置50を用いた色補正(画像濃度補正)について、詳しく説明する。
制御部200は、まず、所定の付着量で形成したY色、M色、C色のテストパターンを用紙に形成し、排紙経路に実施例2の検知装置を配置し、第2受光素子が検知した拡散反射光量に基づいて、出力画像の色を計測する。このとき、用紙の色も第2受光素子52が検知した拡散反射光量から計測しておき、用紙の色と画像の色とから各トナー色(Y色、M色、C色)を検知する。次に、制御部200は、画像データ(想定出力画像)の色データと、検知した出力画像との色の差異を演算し、演算結果に基づいて、トナー付着量を補正する。具体的には、現像装置内のトナー濃度補正、潜像ドット補正、帯電バイアス補正、転写電流補正などが挙げられる。
また、画像データの色データから、トナー画像のパターン生成・トナー量制御などを行うためのトナー付着量と出力画像(の色)とが対応づけられた変換テーブルを、検知結果に基づいて補正する。なお、実施例2の反射光検出装置を用いることで、画像の色と光沢度とを精度よく検知することができる。
色補正(画像濃度補正)は、給紙カセットにセットされた紙の種類(色)が変わったときに行う。具体的には、図10のIの給紙カセットの位置やIIの給紙経路の位置に紙の色を検知する紙色検知手段を設け、紙の種類(色)が変わったことを紙色検知手段が検知したら、色補正を実行する。これは、図17に示したように、紙の種類(色)が変わり、紙の分光特性が変わると、同じトナー色で画像を形成しても、形成した画像の分光特性がそれぞれ異なって、目視上異なる色となる。よって、このように紙の種類(色)が変わったとき、色補正を実施することで、紙の種類(色)が変わっても、良好な画像を得ることができる。なお、紙色検知手段として、実施例2の反射光検出装置50を用いれば、第2受光素子の検知結果から紙の色が検知でき、第1受光素子の検知結果と第2受光素子の検知結果との差分値から紙の光沢度を精度よく検知することができる。
また、上述したように実施例2の反射光検知装置を6つ用いて、各第2受光素子の検知結果(拡散反射光量)と推定行列とから画像の連続分光特性を推定し、推定した画像の連続分光特性に基づいて、色補正を行うこともできる。これにより、テストパターンなどを形成しなくても、色補正を実施することができる。
また、紙の色のみを検知するだけで、色補正を行うことができる。これは、上述したように、用紙の分光特性P、画像の分光特性I、トナーの分光特性Tとすると、I=P×Tという関係がある。トナーの分光特性は、予め判っているので、紙の分光特性が判れば、画像の分光特性を予測することができる。よって、実施例2反射光検知装置の第2受光素子の検知結果(拡散反射光量)から紙の分光特性を検知することで、色補正を行うことができるのである。
また、上述の色を有しない透明トナーを画像全体に付着させることで、画像にラミネートされたような光沢を付与する装置や、ワックスを塗布する装置の場合は、光沢度の調整によって、色が変動するので、光沢度補正のときに色補正も行う。これは、透明トナー、ワックスなどにも固有の分光特性を有するため、光沢度補正による透明トナー量やワックス量の変動によって色が変動してしまう。よって、透明トナーやワックス量に応じて、トナー付着量を変動させて、色補正を実行する。
また、図10のIIIの位置やIVの位置に拡散反射光量を検知することのできる実施例2の反射光検知装置を配置し、画像濃度を検知し、この画像濃度検知結果から、出力画像の色を予測して、色補正を行ってもよい。また、IIIの位置で検知した画像濃度と、IVの位置で検知した画像濃度とから転写率を演算することができ、転写電流を補正することもできる。
このIIIの位置に実施例2の反射光検出装置を配置することで、第2受光素子の検知結果(拡散反射光量)から画像濃度を検知でき、第1受光素子の検知結果と第2受光素子の検知結果との差分値から得られた正反射光量から中間転写ベルトの光沢度とを精度よく検知することができる。中間転写ベルトの光沢度は、画像濃度の検知結果を補正するためのデータとして用いることができる。すなわち、中間転写ベルトの光沢度が低い場合は、同じトナー付着量でも拡散反射光量が多くなり、中間転写ベルトの光沢度が高い場合は、同じトナー付着量でも拡散反射光量が少なる。よって、中間転写ベルトの光沢度のデータを用いて、拡散反射光量と画像濃度との関係を補正することで、正確な濃度検知を行うことができる。
また、IVの位置に実施例2の反射光検出装置を配置することで、第2受光素子の検知結果(拡散反射光量)から画像濃度を検知でき、第1受光素子の検知結果と第2受光素子の検知結果との差分値から得られた正反射光量から紙の光沢度とを精度よく検知することができる。
また、光沢度を検知するためにテストパターンが形成された用紙を、通常、用紙が排紙される排紙トレイとは、別の排紙トレイに排紙するよう制御してもよい。具体的に説明すると、排紙経路で用紙上の画像の光沢度を検知したら、第1〜第3切替爪21〜23を適切に切り替えて、用紙を図2に破線[2]で示す経路で搬送し、図示しないオプショントレイに排出する。また、給紙トレイ15a、15bとは、別に、裏紙専用カセットを設け、テストパターンが形成された用紙を反転させて、この裏紙専用カセットに収納してもよい。この場合は、排紙経路で用紙上の画像の光沢度を検知したら、第1〜第3切替爪21〜23を適切に切り替えて、テストパターンが形成された用紙を両面ユニット60に搬送して、用紙を反転させる。そして、両面ユニット60からテストパターンが形成された用紙が給紙経路に搬送されたら、給紙ローラを逆回転させて、テストパターンが形成された用紙を裏紙専用カセットに収納する。また、上述では、テストパターンを形成した用紙について説明したが、ユーザーが出力する画像の光沢度や色を検知して、検知の結果、その画像がNGであった場合、このNG画像が形成された用紙をオプショントレイに排紙したり、裏紙専用トレイに格納したりしてもよい。
なお、上述では、電子写真方式における画像形成装置に本発明を適用した構成について説明したが、用紙の光沢度によって画像品質が大きく変動するインクジェット方式の画像形成装置にも適用することができる。さらに、本発明の反射光検知装置は、画像形成装置に限られず、正反射光量を検知する様々な測定機器に用いることができる。
以上、実施例1の反射光検出装置によれば、検知対象に光を照射する発光手段たる発光素子3aと、検知対象から正反射した反射光を受光する受光手段たる受光素子4aとを有し、受光素子4aの受光量に基づいて、反射光量を検知する。そして、正反射光と同一方向に伝播する拡散反射光の光量が最も少ない波長の正反射光を受光素子4aが受光するよう構成している。これにより、受光素子4aが受光する光には、ほとんど拡散反射光が含まれなくなるので、正反射光量を精度よく検知することができる。
また、図7に示すように、検知対象から正反射方向に反射した光のうち、正反射光と同一方向に伝播する拡散反射光の光量が最も少ない波長のみ通過させる波長限定手段たるバンドパスフィルタ6を設けることで、受光素子4aが拡散反射光の光量が最も少ない波長の光を受光することができる。
また、発光素子から発した光のうち、正反射光と同一方向に伝播する拡散反射光の光量が最も少ない波長のみ通過させる波長限定手段たるバンドパスフィルタ6を設けても、受光素子4aが拡散反射光の光量が最も少ない波長の光を受光することができる。
また、実施例2の反射光検出装置によれば、検知対象から正反射方向に反射した光を2方向に分岐させる分岐手段たるビームスプリッタ56と、ビームスプリッタ56によって分岐された一方の光を受光する第1受光手段たる第1受光素子51と、ビームスプリッタ56によって分岐された他方の光のうち、正反射光成分を遮断する正反射光遮断手段たる偏光フィルター57と、偏光フィルター57を通過した拡散反射光を受光する第2受光手段たる第2受光素子52と、第1受光素子51が受光した受光量と第2受光素子52が受光した拡散反射光量の差分値を演算する演算手段たる制御部200とを有している。第2受光素子52は、偏光フィルター57によって正反射光が遮断された光、すなわち、正反射方向に反射した拡散反射光を受光することができる。一方、第1受光素子51は、正反射光と正反射方向に反射した拡散反射光とを受光する。このため、制御部200で第1受光素子51が受光した受光量から第2受光素子52が受光した受光量を差し引くことで、正反射光量を正確に検知することができる。
また、正反射光は、特定の偏光方向を有するので、正反射光遮断手段を特定の偏光方向の光を遮断する偏光遮断手段たる偏光フィルター57とすることで、簡単な構成で正反射光を遮断することができる。
また、用紙が波打っていたり、傾いていたりした場合、用紙上検知対象である画像を反射した正反射光の偏光方向が変動する場合がある。このため、図13に示すように偏光フィルター57を偏光フィルター57に入射する光の光軸Zを中心にして回転させる偏光遮断手段回転手段たる回転ステージ58を設ける。このように構成することで、用紙が波打っていたり、傾いていたりした場合、用紙上検知対象である画像を反射した正反射光の偏光方向が変動しても、回転ステージ58で偏光フィルター57を回転させることで、偏光フィルター57が遮断する偏光方向と、正反射光の偏光方向とを合わせることができる。これにより、用紙が波打っていたり、傾いていたりした場合でも、偏光フィルター57で正反射光を遮断することができ、第2受光素子52で正反射方向に反射した拡散反射光を受光することができる。
また、さらに、図12に示すように発光素子53から発した光を特定の方向に偏光させる偏光手段たる偏光フィルター57aを設けてもよい。これにより、LED、LDなどの偏光が保持された発光素子以外のものを用いても、正反射光を特定の偏光方向(偏光フィルター57aで揃えた偏光方向に対して直交する方向)に偏光させることができる。
図3、図9に示すように、特定波長の拡散反射光量が検知対象である画像の色によって、異なることがわかる。よって、図14や図15に示すように、検知対象から正反射方向に反射した光のうち特定の波長のみ通過させる波長限定手段たるバンドパスフィルタ55を設けて、第2受光素子52が特定の波長の拡散反射光を受光するように構成する。このように、第2受光素子が特定の波長の拡散反射光を受光するように構成することで、第2受光素子の検知結果から、検知対象である画像の色を特定することが可能となる。
また、用紙や中間転写ベルトなど、画像を担持する画像担持体上に色材たるトナーを用いて形成された画像を光学的に検知する光学検知手段として、実施例1の反射光検出装置を用いることによって、画像から反射した正反射光量を精度よく検知することができる。これにより、正反射光量から画像の光沢度などの画像の特性を精度よく計測することができる。
色材たるトナー毎に分光特性が異なってくるので、それぞれ正反射方向に反射する拡散反射光量が最少となる波長が異なってくる。このため、実施例1の反射光検出装置を用いる場合はトナーの色毎に設ける。これにより、Y、M、Cの各色単色画像の正反射光量をそれぞれの反射光検出装置で精度よく検知することができる。よって、Y、M、Cの各色単色画像の光沢度を精度よく計測することができる。
また、実施例1の反射光検出装置が検知した正反射光量に基づいて、画像の光沢度を計測することで、画像の光沢度を精度よく検知することができる。
また、用紙や中間転写ベルトなど、画像を担持する画像担持体上に色材たるトナーを用いて形成された画像を光学的に検知する光学検知手段として、実施例2の反射光検出装置を用いることによって、画像から反射した正反射光量を精度よく検知することができる。これにより、正反射光量から画像の光沢度などの画像の特性を精度よく計測することができる。また、第2受光素子で拡散反射光量も検知することができるので、この拡散反射光量に基づいて、画像濃度、画像の色などの特性も計測することができる。
また、実施例2の反射光検出装置は、第1受光素子の受光量から、第2受光素子で検知した正反射方向に反射した拡散反射光量を差し引くことで、正反射光量を検知しているので、実施例1の反射光検出装置のように、拡散反射光量の大小に関係なく、正反射光量を精度よく検知することができる。このため、実施例2の反射光検出装置は、全ての波長領域で拡散反射光量の多い画像担持体である用紙の正反射光量も精度よく検知することができる。よって、実施例2の反射光検出装置が検知した正反射光量に基づいて、用紙の光沢度などの特性を精度よく検知することができる。
また、実施例2の反射光検出装置が検知した正反射光量に基づいて、画像/用紙の光沢度を計測することで、画像/用紙の光沢度を精度よく検知することができる。
また、実施例2の反射光検出装置の第2受光素子の受光量は、拡散反射光量であるので、拡散反射光量に基づいて画像の濃度および/または画像および/または画像担持体の色を計測することができる。
また、図14や図15に示すように、検知対象から正反射方向に反射した光のうち特定の波長のみ通過させる波長限定手段たるバンドパスフィルタ55を設けた実施例2の反射光検出装置を複数備え、各反射光検出装置のバンドパスフィルタ55が、それぞれ異なる波長を通過させるよう構成する。そして、各反射光検出装置の第2受光素子が検知した受光量に基づいて、画像の連続分光特性を計測する。このように、画像の連続分光特性を計測することで、Y、M、Cの単色画像の色だけでなく、Y、M、C色のトナーが適宜重ね合わせることで形成されるカラー画像の色まで計測することができる。
また、本実施形態の画像形成装置によれば、潜像を担持するための潜像担持体たる感光体ドラム1と、出力対象である画像データから画像データを画像形成するためのデータに変換する画象処理手段たる制御部200と、画像データを潜像として露光する露光手段たる光書込装置14とを備えている。また、潜像に色材で現像して画像を形成するための現像手段たる現像器と、前記潜像担持体に形成された画像を記録媒体に転写するか、又は画像を中間転写体たる中間転写ベルトの表面へ順次転写した後に中間転写ベルト上のトナー像を記録媒体たる用紙に転写する転写手段たる転写ユニット110とを備えている。さらに、用紙上に転写された未定着画像を定着して定着画像を形成するための定着手段たる定着装置20も備えている。そして、中間転写ベルト上の画像および/または用紙上の画像の特性を計測する画像特性計測手段として実施例1の反射光検出装置の検知結果から画像特性を計測する画像特性計測装置を有し、画像特性計測装置が計測した画像特性値に基づいて、光沢度補正手段たる制御部200は、画像の光沢度を補正する。このように、実施例1の反射光検出装置を備えた画像特性計測装置を用いることによって、画像の光沢度を精度よく検知することができ、良好な光沢度補正を行うことができる。
また、中間転写ベルト上の画像および/または用紙上の画像の特性を計測する画像特性計測手段として実施例2の反射光検出装置を備えた画像特性計測装置を有し、画像特性計測装置が計測した画像特性値に基づいて、光沢度補正手段たる制御部200は、画像の光沢度を補正してもよい。実施例2の反射光検出装置を備えた画像特性計測装置を用いても、画像の光沢度を精度よく検知することができ、良好な光沢度補正を行うことができる。
また、実施例2の反射光検出装置を備えた画像特性計測装置は、用紙の光沢度も精度よく検知できるので、制御部200は、検知した用紙の光沢度と画像の光沢度との差異を演算することができる。そして、その演算結果に基づいて、画像の光沢度を補正することで、用紙と画像との間に光沢度の差のない高品位な画像を得ることができる。
実施例2の反射光検出装置を備えた画像特性計測装置は、画像の濃度を計測することができるので、制御部200は、画像特性計測装置が計測した画像濃度に基づいて、画像濃度を補正することができる。これにより、画像濃度が良好な画像を得ることができる。
また、実施例2の反射光検出装置を備えた画像特性計測装置は、画像および用紙の色を計測することができるので、制御部200は、画像特性計測装置が計測した画像および用紙の色に基づいて、画像の色を補正することができる。これにより、色再現性の高い良好な画像を得ることができる。
また、実施例2の反射光検出装置を備えた画像特性計測装置を、用紙に画像を転写する転写位置よりも用紙移動方向上流側に設け、この画像特性計測装置で、用紙の色および光沢度を計測するよう構成した。このように、転写位置よりも用紙移動方向上流側で用紙の光沢度や色を予め計測しておくことで、排紙経路で画像の色や光沢度と同時に用紙の光沢度や色を計測するものに比べて、光沢補正や色補正の処理時間を短縮することができる。
また、画像特性を計測するための計測用画像が形成された用紙または用紙上の出力画像を画像特性計測装置計測した結果、画像特性に不具合が存在することが判明した用紙を反転させて裏紙専用カセットなどの特定の給紙カセットに収納するよう構成した。これにより、用紙を再利用することができる。
また、画像特性を計測するための計測用画像が形成された用紙または用紙上の出力画像を画像特性計測装置計測した結果、画像特性に不具合が存在することが判明した用紙を通常用紙が排紙される排紙トレイとは、異なる排紙トレイに排紙するよう構成した。これにより、ユーザーが排紙トレイに排出された用紙について、計測用画像が形成された用紙やNG画像が形成された用紙と、ユーザーが出力した画像とにわける必要がなくなり、ユーザーの作業の煩雑さを低減することができる。
実施形態に係るフルカラープリンタの概略構成図。 同フルカラープリンタの搬送路の説明図。 可視域での分光特性Aを有するトナー画像に対して、各波長帯域の光を照射したときの拡散反射光検出装置が受光した受光量と、従来の反射光検出装置が受光した受光量とを示す図。 拡散反射光検出装置の概略構成図。 反射光検出装置の概略構成図。 各フィルターの波長透過率分布を示す図。 実施例1の反射光検出装置の構成例を示す図。 実施例1の反射光検出装置の他の構成例を示す図。 可視域での分光特性aを有するトナー画像に対して、各波長帯域の光を照射したときの拡散反射光検出装置が受光した受光量と、従来の反射光検出装置が受光した受光量とを示す図。 画像形成装置の各プロセスを模式的に示した図。 実施例2の反射光検出装置の構成例を示す図。 実施例2の反射光検出装置において、発光素子と画像との間に偏光フィルターを設けた例を示す図。 実施例2の反射光検出装置において、偏光フィルターを回転させるよう構成した例を示す図。 図13に示す構成において、バンドパスフィルタを設けた例を示す図。 図12に示す構成において、バンドパスフィルタを設けた例を示す図。 各用紙の連続分光特性を示す図。 各用紙の連続分光特性と、各用紙に形成した画像の連続分光特性とを示す図。 用紙の連続分光特性と用紙に形成した画像の連続分光特性との比を示す図。 画像形成装置が再現可能な画像色について、それぞれ5[nm]波長毎にサンプリングして、連続波長の分光特性を測定した結果を示す図。 各波長帯域における各画像色の分光特性を5[nm]波長毎にサンプリングした結果を示す図。 搬送されてきた用紙上の画像の同一位置の拡散反射光を6つの各反射光検出装置でそれぞれ検知した検知結果を示す図。 ある画像を実測した連続分光特性と、推定行列を用いて推定した連続分光特性とを示す図。 画像形成装置の電気回路の一部を示すブロック図。
符号の説明
1:感光体ドラム
3,3a,53:発光素子
4,4a:受光素子
5:拡散反射光検出装置
5a,50:反射光検出装置
6,6a,6b,55:バンドパスフィルタ
11:中間転写ベルト
12:一次転写ローラ
14:光書込装置
20:定着装置
30:排紙トレイ
51:第1受光素子
52:第2受光素子
53:発光素子
56:ビームスプリッタ
57,57a:偏光フィルター
58:回転ステージ
60:両面ユニット
200:制御部

Claims (3)

  1. 潜像を担持するための潜像担持体と、
    出力対象である画像データから前記画像データを画像形成するためのデータに変換する画象処理手段と、
    前記画像データを潜像として露光する露光手段と、
    前記潜像にトナーで現像して画像を形成するための現像手段と、
    前記潜像担持体に形成された画像を記録媒体に転写するか、又は画像を中間転写体の表面へ順次転写した後に中間転写体上のトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記記録媒体上に転写された未定着画像を定着して定着画像を形成するための定着手段と、
    前記中間転写体上の画像および/または前記記録媒体上の画像の特性を計測する画像特性計測手段と、
    前記画像特性計測手段が計測した画像特性値に基づいて、光沢度を補正する光沢度補正手段と、を備えた画像形成装置において、
    前記画像特性計測手段は、
    前記画像に光を照射する発光手段と、
    前記画像から正反射した正反射光を受光する受光手段と、
    前記画像から正反射方向に反射した光のうち、正反射光と同一方向に伝播する拡散反射光の光量が最も少ない波長のみ通過させる第1の波長限定手段と、
    前記発光手段から発した光のうち、正反射光と同一方向に伝播する拡散反射光の光量が最も少ない波長のみ通過させる第2の波長限定手段とを備え、前記受光手段の受光量に基づいて正反射光量を検出する反射光測定装置を有し、
    前記反射光測定装置を、前記中間転写ベルトとの対向位置または前記記録媒体上に未定着画像を転写する転写位置から定着手段までの間に配置して、前記反射光測定装置の検知結果に基づいて、中間転写ベルト上の未定着画像または記録媒体上未定着画像の高さを計測し、定着後の画像の光沢度を予測するものであり、
    前記光沢度補正手段は、前記画像特性計測手段が予測した画像の光沢度に基づいて、前記定着手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    画像特性を計測するための計測用画像が形成された記録媒体または記録媒体上の出力画像を前記画像特性計測装置計測した結果、画像特性に不具合が存在することが判明した記録媒体を反転させて特定の給紙カセットに収納するよう構成したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2の画像形成装置において、
    画像特性を計測するための計測用画像が形成された記録媒体または記録媒体上の出力画像を前記画像特性計測装置計測した結果、画像特性に不具合が存在することが判明した記録媒体を、通常記録媒体が排紙される排紙トレイとは、異なる排紙トレイに排紙するよう構成したことを特徴とする画像形成装置。
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