JP2019039792A - 表面測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】測定前の位置決め調整や継続使用時のメンテナンスを簡略化することができる表面測定装置を提供する。【解決手段】表面測定装置1は、被測定物Wの表面Waに対して斜めに光を照射する光源部2と、光源部が被測定物の表面に照射した光の反射光を受光する受光部3とを備え、受光部は、表面に対する平面視で光源部の光軸と同方向に延長配置されるリニアアレイセンサ30と、リニアアレイセンサに反射光を集光する受光用レンズ31とを備え、リニアアレイセンサにおける受光エリアの出力分布によって、表面の光沢有無を測定する。【選択図】図1
Description
本発明は、測定対象物表面の光沢の有無などを測定する表面測定装置に関するものである。
測定対象物の表面の性質や状態を光学的に測定する装置が知られている。このような表面測定装置は、金属表面の光沢の有無を測定することで、金属反射面の酸化度合いや測定対象物の真贋を判定することができ、遊戯機メタル(コイン)や硬貨の偽造防止などに用いることができる。
従来の表面測定装置は、光源から出射された光をスリットやレンズを通して所定の角度で被測定面に照射し、被測定面で反射された光を、レンズやスリットを介して、CCDカメラや光ダイオードなどの受光器にて受光しており、受光器の出力(受光量データ)に基づいて光散乱度を算出している(下記特許文献1参照)。
前述した従来技術のように、被測定面の光散乱度を測定することで、被測定面の光沢の有無(程度)を把握することができる。一般に、反射面に対して所定の入射角度で光を照射した場合、光沢のある反射面では、光散乱が生じたとしても、入射角度と等しい反射角度の方向(正反射方向)で高い反射光量を検出することができる。これに対して、光沢の無い反射面では、正反射方向への反射光量が特に高いということは無く、均等拡散反射が生じるので、正反射方向に対向して受光器を配置すると、光沢のある反射面に比べて低い受光量を検出することになる。
このように、前述した従来の表面測定装置は、光源の光入射角度を被測定面に対して一定の角度に設定し、受光器の受光面を光源の入射角度に対する正反射方向に正確に対面させることで、受光量の高低で被測定面の光沢の有無を判定することができる。
しかしながら、従来の表面測定装置は、光沢の有無を精度良く判定するためには、被測定面に対する光源の向きと受光器の向きを正確に配置することが必要になり、測定前の位置決め調整に多大な時間を要すると共に、測定精度を維持するためには、継続して使用する場合のメンテナンスを頻繁に行わなければならない煩雑さがあった。
また、従来の表面測定装置は、光散乱度を受光器の出力の高低のみで測定しているので、表面の酸化などで比較対象の光沢有無の差が小さくなっている場合には、出力差が小さくなってしまい精度の高い判別を行うことができない場合があった。
本発明は、このような問題に対処するために提案されたものである。すなわち、測定前の位置決め調整や継続使用時のメンテナンスを簡略化することができる表面測定装置を提供すること、比較対象の光沢有無の差が小さい場合にも精度の高い判別を行うことができること、などを課題としている。
このような課題を解決するために、本発明は、以下の構成を具備するものである。
被測定物の表面に対して斜めに光を照射する光源部と、前記光源部が被測定物の表面に照射した光の反射光を受光する受光部とを備え、前記受光部は、前記表面に対する平面視で前記光源部の光軸と同方向に延長配置されるリニアアレイセンサと、該リニアアレイセンサに前記反射光を集光する受光用レンズとを備え、前記リニアアレイセンサにおける受光エリアの出力分布によって、前記表面の光沢有無を測定することを特徴とする表面測定装置。
被測定物の表面に対して斜めに光を照射する光源部と、前記光源部が被測定物の表面に照射した光の反射光を受光する受光部とを備え、前記受光部は、前記表面に対する平面視で前記光源部の光軸と同方向に延長配置されるリニアアレイセンサと、該リニアアレイセンサに前記反射光を集光する受光用レンズとを備え、前記リニアアレイセンサにおける受光エリアの出力分布によって、前記表面の光沢有無を測定することを特徴とする表面測定装置。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の説明で、異なる図における同一符号は同一機能の部位を示しており、各図における重複説明は適宜省略する。
本発明の実施形態に係る表面測定装置1は、被測定物Wにおける表面Waの光沢の有無を主に測定するものであり、光源部2と受光部3を備えている。
光源部2は、表面Waに対して斜めに光を照射するものであり、表面Waとの角度がθ(例えば、30°〜60°)となる光軸Oを有するLED光源などで構成することができる。
受光部3は、光源部2が表面Waに照射した光の反射光を受光するものであり、リニアアレイセンサ30と受光用レンズ31とを備えている。リニアアレイセンサ30は、表面Waに対する平面視で光軸Oと同方向に延長配置されている。リニアアレイセンサ30は、その延長方向に沿った受光エリアを有しており、その受光エリアに沿って複数のセンサが直線的に配列されている。
受光用レンズ31は、リニアアレイセンサ30の延長方向に対して交差する方向に拡散される光をリニアアレイセンサ30の受光エリア内に線状に集光するものであり、例えば、図示のようなシリンドリカルレンズを用いることができる。
表面測定装置1は、図2に示すように、筐体4内に光源部2と受光部3を備えており、光源部2とリニアアレイセンサ30は、筐体4内に配置される制御基板5に端子が接続されている。制御基板5には、制御部(IC)50が実装されている。また、筐体4にはカバー体6が設けられている。カバー体(カバーガラス)6は、光源部2からの照射光と表面Waでの反射光を共に透過するものであり、光源部2及び受光部3と表面Waとの間に配置され、筐体4に内に塵や埃が侵入するのを防いでいる。
このような表面測定装置1は、表面Waでの反射光をリニアアレイセンサ30が受光することで、図3に示す出力分布を得ることができる。図3の出力分布は、横軸がリニアアレイセンサ30の受光エリアの長さ(座標)であり、縦軸がセンサ毎の出力を示している。このようなリニアアレイセンサ30における受光エリアの出力分布において、図3(a)に示すように、特定の長さ位置(座標位置)で高いピークを有する分布を示す場合には、表面Waは光沢が有ると判定することができ、図3(b)に示すように、特定長さ位置のピークが低く比較的広い受光エリアに出力分布が拡がっている場合には、表面Waは光沢が無いと判定することができる。
このような表面測定装置1によると、リニアアレイセンサ30の受光エリア内で反射光を受光するので、受光部3の受光面を光軸Oに対する正反射方向に精度良く対面させる必要が無い。これによって、測定前に受光部3に対して精度の高い位置調整を行うことが不要になる。また、継続使用時に受光部の位置ズレが生じた場合であっても、僅かな位置ズレであれば、リニアアレイセンサ30の受光エリア内の受光で出力分布を得ることができるので、メンテナンスの簡略化が可能になる。
更に表面測定装置1は、図3(a),(b)に示すような出力分布の違いで表面Waの光沢の有無を判別するので、比較対象の受光量のピーク値に差が少ない場合であっても、受光エリア全体への広がり具合を比較することで、光沢の有無を精度良く判別することが可能になる。
そして、表面測定装置1は、図1及び図2に示すように、バンドパスフィルタ7を配置することができる。バンドパスフィルタ7は、筐体4内において光源部3と表面Waの間に配置され、バンドパスフィルタ7を介して光が表面Waに照射される。バンドパスフィルタ7は、判別対象の表面Waの色に合わせた波長特性を有しており、例えば、表面Waの色が金や銀であれば、400nm近辺の波長光を通過させるバンドパス特性に設定される。
このようなバンドパスフィルタ7を備えた表面測定装置1は、表面Waの酸化などで光散乱度の差が少なくなった場合にも、表面Waの色の違いを判別要素に加えることで、精度の高い判別を行うことが可能になる。例えば、400nmの波長光を銀の表面Waに照射した場合、光沢の有無により出力値に差はあるがピークを有する出力が検出される。そして同じ波長光を金の表面Waに照射した場合、金は400nmの波長光に対する反射率が低いため、金の光沢有りと銀の光沢無しとを比較してピーク値に差がないこともありえる。しかしこのような場合であっても。総和の差によって金と銀の色の違いを判別できる。
尚、判別対象の表面Waの色に合わせた波長特性を有する光源部2を用いてもよく、表面Waの色が金や銀の場合、出射する光の中心波長が400nm近辺である光源部を用いることができる。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る表面測定装置1は、測定前の位置決め調整や継続使用時のメンテナンスを簡略化することができると共に、比較対象の光沢有無の差が小さい場合であっても精度の高い判別を行うことができる。よって、本発明の実施形態に係る表面測定装置1は、遊戯機メタル(コイン)の真贋判定や偽造コインの判定などに効果的に用いることができる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。また、上述の各実施の形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用して組み合わせることが可能である。
1:表面測定装置,
2:光源部,
3:受光部,30:リニアアレイセンサ,31:受光用レンズ,
4:筐体,5:制御基板,50:制御部,
6:カバー体,
7:バンドパスフィルタ,
W:被測定物,Wa:表面,O:光軸
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Claims (5)
- 被測定物の表面に対して斜めに光を照射する光源部と、
前記光源部が被測定物の表面に照射した光の反射光を受光する受光部とを備え、
前記受光部は、前記表面に対する平面視で前記光源部の光軸と同方向に延長配置されるリニアアレイセンサと、該リニアアレイセンサに前記反射光を集光する受光用レンズとを備え、
前記リニアアレイセンサにおける受光エリアの出力分布によって、前記表面の光沢有無を測定することを特徴とする表面測定装置。 - 前記受光用レンズは、前記リニアアレイセンサの長手方向に沿って配置されるシリンドリカルレンズであることを特徴とする請求項1記載の表面測定装置。
- 前記光源部は、前記表面の色に合わせたバンドパスフィルタを介して光を前記表面に照射することを特徴とする請求項1又は2記載の表面測定装置。
- 前記光源部は、前記表面の色に対してほとんどの光を反射可能な波長光を出射することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の表面測定装置。
- 前記光源部及び前記受光部と前記表面との間には、照射光及び反射光を透過するカバー体が配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表面測定装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2001004541A (ja) * | 1999-06-24 | 2001-01-12 | Printing Bureau Ministry Of Finance Japan | 光沢検知装置 |
JP3185031B2 (ja) * | 1991-06-17 | 2001-07-09 | 株式会社キーエンス | 光沢検出器 |
JP2001242090A (ja) * | 2000-02-28 | 2001-09-07 | Nkk Corp | 表面検査装置 |
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-
2017
- 2017-08-25 JP JP2017161861A patent/JP2019039792A/ja active Pending
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