JP5960943B2 - 炭素繊維前駆体アクリル繊維用油剤組成物、炭素繊維前駆体アクリル繊維束とその製造方法、ならびに炭素繊維束の製造方法 - Google Patents
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Description
また、アルカリ金属およびアルカリ土類金属を含有する炭素材料を高温で焼成した後に水蒸気賦活することで、活性炭を得る技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。これはアルカリ金属およびアルカリ土類金属が炭素質のガス化において触媒物質となりうることを示している。
また、アルカリ金属源として、油剤中のアルカリ金属を50ppm以下に低減した炭素繊維製造用の油剤が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
また、特許文献4に記載の油剤は、劣化しにくく、ピッチ系炭素繊維の不融化時の分解や焼成時の切断などを抑制することはできるものの、昨今の要求に十分に応えられる高品位な炭素繊維を得ることは困難であった。
さらに、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、クロム、ニッケル、亜鉛、銅、チタン、およびアルミニウムの含有量がそれぞれ2ppm以下であることが好ましい。
また、前記非イオン界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルであることが好ましい。
さらに、前記ポリオルガノシロキサンがアミノ変性基を有することが好ましい。
また、前記ポリオルガノシロキサンが両末端にアミノ変性基を有することが好ましい。
さらに、両末端にアミノ変性基を有するポリオルガノシロキサン100質量部に対して、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを5〜45質量部含有し、かつ前記両末端にアミノ変性基を有するポリオルガノシロキサンは、25℃における動粘度が50〜300mm2/s、アミノ当量が1500〜5000g/molであることが好ましい。
また、前記ポリオルガノシロキサン100質量部に対して、帯電防止剤を0.5〜4質量部含有することが好ましい。
さらに、ナトリウムおよびカリウムの含有量の合計が5ppm以下、マグネシウムおよびカルシウムの含有量の合計が20ppm以下、かつマグネシウム、鉄、クロム、ニッケル、亜鉛、銅、チタン、およびアルミニウムの含有量の合計が40ppm以下であることが好ましい。
また、本発明の炭素繊維束の製造方法は、前記炭素繊維前駆体アクリル繊維束を焼成し、ナトリウムおよびカリウムの含有量の合計が5ppm以下、マグネシウムおよびカルシウムの含有量の合計が10ppm以下、かつマグネシウム、鉄、クロム、ニッケル、亜鉛、銅、チタン、およびアルミニウムの含有量の合計が20ppm以下である炭素繊維束を得ることを特徴とする。
また、本発明の炭素繊維前駆体アクリル繊維束の製造方法は、前記炭素繊維前駆体アクリル繊維用油剤組成物を水中に分散させてミセルを形成させた水系乳化溶液を水膨潤状態の前駆体繊維束に付与する工程と、水系乳化溶液が付与された前駆体繊維束を乾燥緻密化する工程とを有することを特徴とする。
[炭素繊維前駆体アクリル繊維用油剤組成物]
本発明の炭素繊維前駆体アクリル繊維用油剤組成物(以下、「油剤組成物」という。)は、ポリオルガノシロキサンと非イオン界面活性剤とを含有する。
帯電防止剤はイオン型と非イオン型に大別され、イオン型としてはアニオン系、カチオン系及び両性系があり、非イオン型ではポリエチレングリコール型及び多価アルコール型がある。帯電防止の観点からイオン型が好ましく、中でも脂肪族スルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキシド付加物硫酸エステル塩、高級アルコールリン酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキシド付加物硫酸リン酸エステル塩、第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤、高級アルコールエチレンオキシド付加物ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステルなどが好ましく用いられる。
これら帯電防止剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
酸化防止剤としては公知の様々な物質を用いることができるが、フェノール系や硫黄系の酸化防止剤が好適である。
フェノール系酸化防止剤の具体例としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4,4’−ブチリデンビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、トリエチレングリコールビス〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート等が挙げられる。
硫黄系の酸化防止剤の具体例としては、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジトリデシルチオジプロピオネート等が挙げられる。
これら酸化防止剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これら抗菌剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
油剤組成物中に含まれる金属成分のうち、特にアルカリ金属とアルカリ土類金属は炭素質との反応性が高い。従って、油剤組成物中にこれら金属成分が10ppmを超えて存在すると、油剤組成物が付着した前駆体繊維束を耐炎化する際に油剤成分と共にアルカリ金属やアルカリ土類金属が飛散し、凝集した後に繊維束に濃縮された形で再付着する。その結果、炭素化工程で炭素質構造を損傷して、機械的特性が安定して発現しにくくなり、得られる炭素繊維束の品質を低下させる。
アルカリ金属やアルカリ土類金属の含有量は、それぞれ5ppm以下が好ましい。特に、アルカリ金属の中でもナトリウムおよびカリウムの含有量がそれぞれ5ppm以下であることが好ましい。また、アルカリ土類金属の中でもマグネシウムおよびカルシウムの含有量がそれぞれ5ppm以下であることが好ましい。
マグネシウム、鉄、クロム、ニッケル、亜鉛、銅、チタン、およびアルミニウムの含有量の合計は、10ppm以下であることが好ましい。
従って、油剤組成物は、特にナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、クロム、ニッケル、亜鉛、銅、チタンおよびアルミニウムの含有量がそれぞれ2ppm以下であることが好ましい。
硫黄元素は耐炎化工程で酸化されてSOxと成り得る。これらと前記アルカリ金属やアルカリ土類金属が結合して塩として存在した場合、一般にそれらの塩は融点よりも炭素構造との反応開始温度の方が低く、炭素化工程においてある形状を有しながら炭素構造と反応しやすい。そのため、得られる炭素繊維束の品質に影響を及ぼす程度の欠陥点を形成しやすくなる。
従って、油剤組成物中の硫黄の含有量は少ないほど好ましく、硫黄の含有量が200ppm以下であれば、アルカリ金属やアルカリ土類金属と結合する割合が減るので、炭素繊維束の品質を良好に維持できる。
また、油剤組成物を構成する各成分として、金属成分の含有量が少ないものを用いるのも効果的である。金属成分の含有量が少ない非イオン界面活性剤としては、例えば花王株式会社製の「エマルゲン109P」が好適である。また、帯電防止剤として、花王株式会社製の「コータミン24P」なども好適である。
油剤組成物を30質量%の濃度で水に分散させたエマルションを、2℃毎分で昇温しながら110℃まで加熱し、110℃で2時間加熱して実質的に水分を含まない絶乾物とした後、2gを白金坩堝に秤量し、マッフル炉内で800℃に昇温して灰化する。前記白金坩堝に5mol/Lの塩酸水溶液2mLを加え、ホットプレート上で加熱乾固する。乾固物に1molの塩酸水溶液10mlを加え溶解する。その後、高周波誘導結合プラズマ発光分析装置(日本ジャーレルアッシュ株式会社製、商品名:IRIS−AP)を用いて金属成分を分析し、予め準備した検量線によって定量化し、濃度(含有量)を求める。
硫黄については、上述した灰化操作の際に硫黄酸化物として発生したガスを過酸化水素水に吸収させて捕集し、その後、吸収液中の硫酸イオンをイオンクロマトグラフ(Dionex社製、商品名:DX−500型)を用いて測定し、定量化することで濃度(含有量)を求める。
従って、本発明の油剤組成物は、高品位で安定な物性の発現性を有する炭素繊維束を得るのに有用である。
本発明の炭素繊維前駆体アクリル繊維束の製造方法においては、上述したポリオルガノシロキサンと、非イオン界面活性剤と、必要に応じて帯電防止剤、酸化防止剤、抗菌剤を配合した油剤組成物を、水膨潤状態の前駆体繊維束に付与する工程(油剤処理)を行い、ついで油剤処理された前駆体繊維束を乾燥緻密化する工程を行う。
以下、炭素繊維前駆体アクリル繊維束の製造方法における各工程について詳しく説明する。
本発明に用いる、油剤処理前の前駆体繊維束としては、公知技術により紡糸されたアクリル繊維束を用いることができる。具体的には、アクリロニトリル重合体を紡糸して得られるアクリル繊維束が挙げられる。
アクリロニトリル重合体は、アクリロニトリルを主な単量体とし、これを重合して得られる重合体である。アクリロニトリル重合体は、アクリロニトリルのみから得られるホモポリマーであってもよく、主成分であるアクリロニトリルに加えて他の単量体を併用したアクリロニトリル共重合体であってもよい。
アクリロニトリルと共重合可能なビニル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有ビニル系単量体がより好ましい。アクリロニトリル共重合体におけるカルボキシル基含有ビニル系単量体単位の含有量は1.5〜4質量%が好ましい。
これらビニル系単量体は、1種単独で用いても良よく、2種以上を併用してもよい。
なお、紡糸原液は適正な粘度・流動性を必要とするため、重合体濃度は25質量%を超えない範囲が好ましい。
凝固浴として溶剤を含む水溶液を用いる場合、水溶液中の溶剤濃度は、ボイドがなく緻密な構造を形成させ高性能な炭素繊維束を得られ、かつ延伸性が確保でき生産性に優れる等の理由から、50〜85質量%、凝固浴の温度は10〜60℃が好ましい。
重合体あるいは共重合体を溶剤に溶解し、紡糸原液として凝固浴中に吐出して繊維化して得た凝固糸には、凝固浴中または延伸浴中で延伸する浴中延伸を行うことができる。あるいは、一部空中延伸した後に、浴中延伸してもよく、延伸の前後あるいは延伸と同時に水洗を行って水膨潤状態の前駆体繊維束を得ることができる。
浴中延伸は、通常50〜98℃の水浴中で1回あるいは2回以上の多段に分割するなどして行い、空中延伸と浴中延伸の合計倍率が5〜15倍になるように凝固糸を延伸するのが、得られる炭素繊維束の性能の点から好ましい。
炭素繊維束への油剤組成物の付与には、本発明の油剤組成物を水中に分散させて、ミセルを形成させた水系乳化溶液(エマルション)を用いる。その際、ミセルの平均粒子径が0.01〜0.5μmとなるように、ホモジナイザー等を用いて分散させるのが好ましい。ミセルの平均粒子径が上記範囲内であれば、前駆体繊維束の表面に油剤組成物を均一に付与できる。
なお、水系乳化溶液中のミセルの平均粒子径は、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、商品名:LA−910)を用いて測定することができる。
ポリオルガノシロキサンは、予めイオン交換樹脂に通してイオン交換した後、ろ過して、金属低減処理を施しておくのが好ましい。また、水系乳化溶液に用いる水としては、超純水を用いるのが好ましい。
各成分の混合または水中分散は、プロペラ攪拌、ホモミキサー、ホモジナイザー等を使って行うことができる。特に、150MPa以上に加圧可能な超高圧ホモジナイザーを用いることが好ましい。
なお、「所定の濃度」は油剤処理時の前駆体繊維束の状態によって調整される。所定の濃度とした分散液を、以下「油剤処理液」という。
浴中延伸の後に洗浄を行う場合は、浴中延伸および洗浄を行った後に得られる水膨潤状態の繊維束に油剤組成物の水系乳化溶液を付与することもできる。
油剤処理液を水膨潤状態の前駆体繊維束に付着させる方法としては、ローラーの下部を油剤処理液に浸漬させ、そのローラーの上部に前駆体繊維束を接触させるローラー付着法、ポンプで一定量の油剤処理液をガイドから吐出し、そのガイド表面に前駆体繊維束を接触させるガイド付着法、ノズルから一定量の油剤処理液を前駆体繊維束に噴射するスプレー付着法、油剤処理液の中に前駆体繊維束を浸漬した後にローラー等で絞って余分な油剤処理液を除去するディップ付着法等の公知の方法を用いることができる。
これらの方法の中でも、均一付着の観点から、前駆体繊維束に十分に油剤処理液を浸透させ、余分な処理液を除去するディップ付着法が好ましい。より均一に付着するためには油剤付与工程を2つ以上の多段にし、繰り返し付与することも有効である。
水系乳化溶液が付与された前駆体繊維束は、続く乾燥工程で乾燥緻密化される。
乾燥緻密化の温度は、繊維のガラス転移温度を超えた温度で行う必要があるが、実質的には含水状態から乾燥状態によって異なることもある。例えば温度が100〜200℃程度の加熱ローラーによる方法にて緻密乾燥化するのが好ましい。このとき加熱ローラーの個数は、1個でもよく、複数個でもよい。
緻密乾燥化した前駆体繊維束には、加熱ローラーにより延伸処理を施すのが好ましい。該延伸処理により、得られる炭素繊維前駆体アクリル繊維束の緻密性や配向度をさらに高めることができる。特に、加熱ローラーにより緻密乾燥化した前駆体繊維束を搬送させながら、ローラー速度を変えることで、1.1〜4倍に延伸することで、得られる炭素繊維前駆体アクリル繊維束の緻密性や配向度をより向上できる。
加熱ローラーの温度としては150〜200℃程度が好ましい。温度が150℃未満であると、可塑化が不完全となり、延伸をかけた際に毛羽等が発生し、続く炭素化工程で繊維束が巻き付いて、工程障害を招き操業性が低下することがある。一方、温度が200℃を超えると、酸化反応や分解反応などが開始され、炭素繊維前駆体アクリル繊維束を焼成して得られる炭素繊維束の品質を低下させる場合がある。
そして、炭素繊維前駆体アクリル繊維束は焼成工程に移され、炭素繊維束となる。
このようにして得られる本発明の炭素繊維前駆体アクリル繊維束は、本発明の油剤組成物が乾燥質量に対して0.1〜2質量%付着しいていることが好ましく、より好ましくは0.5〜1.5質量%である。油剤組成物の付着量が0.1質量%未満であると、油剤組成物本来の機能を十分に発現することが困難となる場合がある。一方、油剤組成物の付着量が2質量%を超えると、過剰に付着した油剤組成物が、焼成工程において高分子化して、単繊維間の接着の誘因となる場合がある。
なお、「乾燥質量」とは、乾燥緻密化処理された後の前駆体繊維束の乾燥繊維質量のことである。
メチルエチルケトンによるソックスレー抽出法に準拠し、90℃のメチルエチルケトンに炭素繊維前駆体アクリル繊維束を8時間浸漬させて油剤組成物を抽出し、抽出前の炭素繊維前駆体アクリル繊維束の質量W1、および抽出後の炭素繊維前駆体アクリル繊維束の質量W2をそれぞれ測定し、下記式(i)により油剤組成物の付着量を求める。
油剤組成物の付着量(質量%)=(W1−W2)/W2×100 ・・・(i)
炭素繊維前駆体アクリル繊維束を110℃で2時間乾燥させた後、10gを白金坩堝に秤量し、マッフル炉内で800℃に昇温して灰化する。前記白金坩堝に5mol/Lの塩酸水溶液2mLを加え、ホットプレート上で加熱乾固する。乾固物に1molの塩酸水溶液10mlを加え溶解する。その後、高周波誘導結合プラズマ発光分析装置を用いて金属成分を分析し、予め準備した検量線によって定量化し、濃度(含有量)を求める。
炭素繊維束中のこれら金属成分の含有量は、炭素繊維前駆体アクリル繊維束の場合と同様の操作により測定できる。
本実施例に用いた各成分、および各種測定方法、評価方法は以下の通りである。
<ポリオルガノシロキサン>
・ポリジメチルシロキサンA:25℃における動粘度が55mm2/s、アミノ当量が1500g/molである、両末端にアミノ変性基を有するポリジメチルシロキサン(信越化学工業株式会社製、商品名:X−22−161B)。
・ポリジメチルシロキサンB:25℃における動粘度が300mm2/s、アミノ当量が5000g/molである、両末端にアミノ変性基を有するポリジメチルシロキサン(チッソ株式会社製、商品名:FM−3325)。
・ポリジメチルシロキサンC:25℃における動粘度が110mm2/s、アミノ当量が5000g/molである、側鎖に1級アミンを有するポリジメチルシロキサン(信越化学工業株式会社製、商品名:KF−865)。
・ポリジメチルシロキサンD:25℃における動粘度が80mm2/s、アミノ当量が4000g/molである、側鎖に1級及び2級アミンを有するポリジメチルシロキサン(東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名:BY16−205)。
・界面活性剤A(ポリオキシエチレンアルキルエーテル):ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王株式会社、商品名:エマルゲン109P)。
・界面活性剤B(ポリオキシエチレンアルキルエーテル):ポリオキシエチレンセチルエーテル(和光純薬工業株式会社、販売コード:164−21312)。
・界面活性剤C(ポリオキシエチレンアルキルエーテル):ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王株式会社、商品名:エマルゲン108)。
・界面活性剤D(ポリオキシエチレンアルキルエーテル):ポリオキシエチレンステアリルエーテル(日光ケミカルズ株式会社、商品名:NIKKOL BS−20)。
・界面活性剤E:ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(シグマ アルドリッチ ジャパン株式会社、商品名:PLURONIC F−68)。
・界面活性剤F:ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(シグマ アルドリッチ ジャパン株式会社、商品名:TWEEN 20)。
・第四級アンモニウム塩A:ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド(花王株式会社製、商品名:コータミン24P)。
・第四級アンモニウム塩B:ジアルキルエチルメチルアンモニウムエトサルフェート(ライオン・アクゾ株式会社製、商品名:アーカード2HT−50ES)。
<金属成分および硫黄の分析>
油剤組成物を30質量%の濃度で水に分散させたエマルションを、2℃毎分で昇温しながら110℃まで加熱し、110℃で2時間加熱して実質的に水分を含まない絶乾物とした後、2gを白金坩堝に秤量し、マッフル炉内で800℃に昇温して灰化した。前記白金坩堝に5mol/Lの塩酸水溶液2mLを加え、ホットプレート上で加熱乾固した。乾固物に1molの塩酸水溶液10mlを加え溶解した。その後、高周波誘導結合プラズマ発光分析装置(日本ジャーレルアッシュ株式会社製、商品名:IRIS−AP)を用いて金属成分を分析し、予め準備した検量線によって定量化し、濃度(含有量)を求めた。
硫黄については、上述した灰化操作の際に硫黄酸化物として発生したガスを過酸化水素水に吸収させて捕集し、その後、吸収液中の硫酸イオンをイオンクロマトグラフ(Dionex社製、商品名:DX−500型)を用いて測定し、定量化することで濃度(含有量)を求めた。
なお、上述の方法によって定量不可能な程度に微量であると判断された成分については、実質的に含有していないと見なし、評価結果には0ppmと記載した。
炭素繊維前駆体アクリル繊維束を105℃で1時間乾燥させた後、メチルエチルケトンによるソックスレー抽出法に準拠し、90℃のメチルエチルケトンに8時間浸漬して付着した油剤組成物を溶媒抽出した。抽出前の炭素繊維前駆体アクリル繊維束の質量W1、および抽出後の炭素繊維前駆体アクリル繊維束の質量W2をそれぞれ測定し、上記式(i)により油剤組成物の付着量を求めた。
炭素繊維束の製造を開始し、定常安定化した状態で炭素繊維束のサンプリングを行い、JIS−R−7608に規定されているエポキシ樹脂含浸ストランド法に準じて、炭素繊維束のストランド強度を測定した。なお、測定回数は10回とし、その平均値を評価の対象とした。
先のストランド強度の測定を行った後、連続して10日間焼成を行い、1回/日の頻度で炭素繊維束をサンプリングし、上述した方法と同様にしてストランド強度を測定した。
各日のストランド強度の平均値の合計(10日分)の変動係数を算出し、下記評価基準にて機械的特性の発現性を評価した。
○:変動係数が5%以下。
×:変動係数が5%より大きい。
<油剤組成物の調製>
金属低減処理として、予めポリジメチルシロキサンAにイオン交換樹脂(三菱化学株式会社製、商品名:PK218H型)を添加し、テフロンコーティングした容器内で、60℃で30分間攪拌した後、目開き5μmのテフロンフィルターに通してイオン交換樹脂を除いた。
金属低減処理を施したポリジメチルシロキサンAに、界面活性剤Aを添加攪拌しながら、油剤組成物の濃度が30質量%になるように、実質的に水分子以外の不純物を含まない超純水(和光純薬工業株式会社製、商品名;Ultrapure Water)を加え、ホモミキサーで乳化した。この状態でのミセルの平均粒子径をレーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、商品名:LA−910)を用いて測定したところ、1μm程度であった。
その後、さらに高圧ホモジナイザーにより、ミセルの平均粒子径が0.3μm以下になるまで分散した。さらに、帯電防止剤を加え、油剤組成物の水系乳化溶液(エマルション)を得た。
油剤組成物中の各成分の種類と配合量(ポリオルガノシロキサン100質量部に対する各成分の量(質量部))を表1に示す。また、油剤組成物の金属成分および硫黄の分析結果を表1に示す。
油剤組成物を付着させる前駆体繊維束は、次の方法で調製した。アクリロニトリル共重合体(組成比:アクリロニトリル/アクリルアミド/メタクリル酸=96/3/1(質量比))をジメチルアセトアミドに溶解し、紡糸原液を調製し、ジメチルアセトアミド水溶液を満たした凝固浴中に孔径(直径)60μm、孔数60000の紡糸ノズルより吐出し凝固糸とした。凝固糸は水洗槽中で脱溶媒するとともに5倍に延伸して水膨潤状態の前駆体繊維束とした。
先に得られた油剤組成物の水系乳化溶液を超純水で希釈して、油剤組成物の濃度が1.7質量%になるように調整した油剤処理液を満たした油剤処理槽に、水膨潤状態の前駆体繊維束を導き、水系乳化溶液を付与させた。
その後、水系乳化溶液が付与された前駆体繊維束を表面温度180℃のローラーにて乾燥緻密化した後に、表面温度190℃のローラーを用い2倍延伸を施し炭素繊維前駆体アクリル繊維束を得た。
得られた炭素繊維前駆体アクリル繊維束の油剤付着量を測定した。結果を表1に示す。
得られた炭素繊維前駆体アクリル繊維束を、220〜260℃の温度勾配を有する耐炎化炉に通して耐炎化し、耐炎化繊維束とした。引き続き、該耐炎化繊維束を窒素雰囲気中で400〜1300℃の温度勾配を有する炭素化炉で焼成して炭素繊維束とした。
得られた炭素繊維束のストランド強度および機械的特性の発現性を評価した。結果を表1に示す。
油剤組成物を構成する各成分の種類と配合量を表1に示すように変えた以外は、実施例1と同様にして油剤組成物を調製し、炭素繊維前駆体アクリル繊維束および炭素繊維束を製造し、各測定および評価を実施した。結果を表1に示す。
ポリオルガノシロキサンとして、ポリジメチルシロキサンAを金属低減処理せず用い、非イオン界面活性剤として界面活性剤Cを用い、帯電防止剤として帯電防止剤Bを用い、超純水の代わりにイオン交換水を用いた以外は、実施例1と同様にして油剤組成物を調製し、炭素繊維前駆体アクリル繊維束および炭素繊維束を製造し、各測定および評価を実施した。結果を表2に示す。
油剤組成物を構成する各成分の種類と配合量を表2に示した。ポリオルガノシロキサンA〜Dのいずれかを金属低減処理せず用い、非イオン界面活性剤として界面活性剤CまたはDを用い、帯電防止剤として帯電防止剤Bを用い、超純水の代わりにイオン交換水を用いた以外は、実施例1と同様にして油剤組成物を調製し、炭素繊維前駆体アクリル繊維束および炭素繊維束を製造し、各測定および評価を実施した。結果を表2に示す。
各実施例で得られた炭素繊維束はストランド強度が高く、かつ10日間の連続操業中においてもストランド強度の変動が少なく、優れた機械的特性を安定して発現できた。
各比較例で得られた炭素繊維束は、実施例と同程度のストランド強度を有していたものの、10日間の連続操業によりストランド強度が大きく変動し、優れた機械的特性を安定して発現することができなった。
本発明の炭素繊維前駆体アクリル繊維束から得られた炭素繊維束は、プリプレグ化したのち複合材料に成形することもできる。また、炭素繊維束を用いた複合材料は、ゴルフシャフトや釣り竿などのスポーツ用途、さらには構造材料として自動車や航空宇宙用途、また各種ガス貯蔵タンク用途などに好適に用いることができ、有用である。
Claims (11)
- ポリオルガノシロキサンと、ポリオキシエチレン鎖を有する非イオン界面活性剤とを含有する炭素繊維前駆体アクリル繊維用油剤組成物であって、
当該組成物中のナトリウムおよびカリウムの含有量がそれぞれ2ppm以下、マグネシウムおよびカルシウムの含有量がそれぞれ2ppm以下であり、かつマグネシウム、鉄、クロム、ニッケル、亜鉛、銅、チタン、およびアルミニウムの含有量の合計が20ppm以下であり、
当該組成物中の硫黄の含有量が200ppm以下である、炭素繊維前駆体アクリル繊維用油剤組成物。 - ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、クロム、ニッケル、亜鉛、銅、チタン、およびアルミニウムの含有量がそれぞれ2ppm以下である、請求項1に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維用油剤組成物。
- 前記非イオン界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルである、請求項1または2に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維用油剤組成物。
- 前記ポリオルガノシロキサンがアミノ変性基を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維用油剤組成物。
- 前記ポリオルガノシロキサンが両末端にアミノ変性基を有する、請求項4に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維用油剤組成物。
- 両末端にアミノ変性基を有するポリオルガノシロキサン100質量部に対して、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを5〜45質量部含有し、かつ前記両末端にアミノ変性基を有するポリオルガノシロキサンは、25℃における動粘度が50〜300mm2/s、アミノ当量が1500〜5000g/molである、請求項5に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維用油剤組成物。
- 前記ポリオルガノシロキサン100質量部に対して、帯電防止剤を0.5〜4質量部含有する、請求項1〜6のいずれかに記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維用油剤組成物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維用油剤組成物が付着した、炭素繊維前駆体アクリル繊維束。
- ナトリウムおよびカリウムの含有量の合計が5ppm以下、マグネシウムおよびカルシウムの含有量の合計が20ppm以下、かつマグネシウム、鉄、クロム、ニッケル、亜鉛、銅、チタン、およびアルミニウムの含有量の合計が40ppm以下である、請求項8に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維束。
- 請求項9に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維束を焼成し、ナトリウムおよびカリウムの含有量の合計が5ppm以下、マグネシウムおよびカルシウムの含有量の合計が10ppm以下、かつマグネシウム、鉄、クロム、ニッケル、亜鉛、銅、チタン、およびアルミニウムの含有量の合計が20ppm以下である炭素繊維束を得る、炭素繊維束の製造方法。
- 請求項8または9に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維束の製造方法であって、
前記炭素繊維前駆体アクリル繊維用油剤組成物を水中に分散させてミセルを形成させた水系乳化溶液を水膨潤状態の前駆体繊維束に付与する工程と、
水系乳化溶液が付与された前駆体繊維束を乾燥緻密化する工程とを有する、炭素繊維前駆体アクリル繊維束の製造方法。
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