JP5960540B2 - 半導体積層ユニット - Google Patents

半導体積層ユニット Download PDF

Info

Publication number
JP5960540B2
JP5960540B2 JP2012170956A JP2012170956A JP5960540B2 JP 5960540 B2 JP5960540 B2 JP 5960540B2 JP 2012170956 A JP2012170956 A JP 2012170956A JP 2012170956 A JP2012170956 A JP 2012170956A JP 5960540 B2 JP5960540 B2 JP 5960540B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling plate
semiconductor
supply pipe
cooling
refrigerant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012170956A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014032991A (ja
Inventor
浩嗣 朝柄
浩嗣 朝柄
啓仁 松井
啓仁 松井
忠史 吉田
忠史 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Soken Inc, Toyota Motor Corp filed Critical Nippon Soken Inc
Priority to JP2012170956A priority Critical patent/JP5960540B2/ja
Publication of JP2014032991A publication Critical patent/JP2014032991A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5960540B2 publication Critical patent/JP5960540B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Description

本発明は、半導体素子を収めた平板型の複数の半導体パッケージと平板型の複数の冷却プレートが交互に積層された半導体積層ユニットに関する。
インバータや電圧コンバータで用いられるIGBTや還流ダイオードなどの半導体素子は、発熱量が大きい。それらの素子は、パワー半導体素子、あるいは単にパワー素子などと呼ばれることがある。発熱量は、流れる電流の大きさに依存する。大きな出力トルクが要求される車輪駆動用のモータ(ハイブリッド車を含む電気自動車用の走行用モータ)に電力を供給するインバータや電圧コンバータは、発熱量の大きいパワー素子を多数用いる。他方、車両搭載機器にはコンパクト性も求められる。そこで、電気自動車用に、パワー素子を収めた平板型の複数の半導体パッケージと平板型の複数の冷却プレートを交互に積層した半導体積層ユニットが提案されている。
例えば、特許文献1には、複数の半導体パッケージ(電子部品)とこれらを冷却するための冷却媒体を内部に流通させる複数の冷却プレート(冷却管)とを交互に積層する半導体積層ユニット(積層型冷却器)が提案されている。その半導体積層ユニットは、半導体パッケージを両面から冷却することで、コンパクトで高い冷却能力を確保している。
特開2010−200478号公報
上記の半導体積層ユニットは、次の構造を有する。即ち、冷却プレートには、半導体パッケージの当接領域の両側に貫通孔が形成されているとともに、その内部に一方の貫通孔から他方の貫通孔へと冷媒が通る流路が形成されている。隣接する冷却プレートの貫通孔同士が接続されている。また、半導体積層ユニットの積層方向の一方の端に位置する冷却プレート(以下、「最外冷却プレート」と称する場合もある)の2つの貫通孔の夫々に、冷媒を供給する供給管と冷媒を排出する排出管が接続されている。以下、隣り合う冷却プレートの貫通孔同士を接続する部分を接続管と称する。供給管と接続管は同じ軸上に配置される。供給管から最外冷却プレートへと流入した冷媒は、最外冷却プレート内へ向かう流れと、接続管を通じて下流の冷却プレートへと向かう流れに分かれる。次の冷却プレート内でも同様に分流し、順次下流の冷却プレートへと冷媒が流れる。冷媒は、複数の冷却プレートを平行に流れ、他方の貫通孔と接続管を通じて合流し、最終的に排出管から出ていく。
複数の冷却プレートに並列に冷媒を流す必要から、供給管からはかなり高い流速で冷媒が供給される。他方、上記のとおり、冷却プレートの貫通孔には接続管が接続され、供給管と接続管は同じ軸上に配置される。供給管から流入した高速の冷媒は最初の冷却プレートと接続管との接続部にぶつかり、流れが乱され、最初の冷却プレートへ向かう冷媒の量が比較的に多くなり、下流の冷却プレートに向かい難い。即ち、供給管に近い冷却プレートほど冷媒が流れ込み易く、供給管から遠い冷却プレートに比べると分配流量が増加する傾向にある。その一方で、供給管が接続されている最外冷却プレートは、半導体パッケージの当接領域が片側にだけ存在するため、両側に当接領域が存在する冷却プレートに比べて、同等の冷却性能は要求されない。つまり、夫々の冷却プレートにおいて、要求される冷却性能に対して冷媒の流量が適合しているとは言い難い。本明細書は、上記構造の半導体積層ユニットにおいて、要求される冷却性能に適した冷媒の流量を確保する技術を提供する。
特許文献1に開示された半導体積層ユニットでは、供給管と接続管は同じ軸上に配置されていた。これは、流路を形成する筒状の構造物は、一般に流体(冷媒)の流れ易さを考慮して、同軸状に配置されることが多いためであると推定される。しかしながら、供給管から流入した直後の高速の冷媒は、冷却プレートと接続管との接続部(特に角部)でその流れが乱され易い。
本明細書が開示する新規な半導体積層ユニットは、供給管の中心軸を、接続管の中心軸よりも冷却プレートの長手方向で冷却プレートの中央から離れる方向に偏心させる。以下、説明を簡単にするため、「冷却プレートの長手方向で冷却プレートの中央」を「冷却プレート長手方向中央」と称する。そして、供給管の中心軸と排出管の中心軸を通る仮想平面による半導体積層ユニットの断面における供給管の開口の両縁のうち冷却プレート長手方向中央に近い内側縁を、供給管に対向する接続管の開口の内側縁よりも冷却プレートの長手方向中央から離れて位置させる。これにより、供給管から流入した直後の冷媒が、冷却プレートと接続管との接続部よりも離れたところに多く流れるようになるため、接続部で乱される冷媒が減って、供給管が接続されている最外冷却プレートの流路に流れ込む冷媒の流量が減少する。その分、接続管を通じて下流の冷却プレートへと向かう冷媒が増加する。つまり、半導体パッケージの当接領域が片側にだけ存在する最外冷却プレートの冷媒流量が減少し、両側に半導体パッケージの当接領域が存在する冷却プレートの冷媒流量が増加する。これにより、複数の冷却プレートの夫々に要求される冷却性能を改善することができる。なお、供給管の中心軸とは、冷媒の流れ方向に沿った軸で、供給管の径方向断面の中心を通る軸のことである。また、接続管の中心軸とは、冷媒の流れ方向に沿った軸で、接続管の径方向断面の中心を通る軸のことである。
上記の半導体積層ユニットは、前述の断面において、供給管の開口の両縁のうち冷却プレート長手方向中央から遠い外側縁の冷却プレートの長手方向位置を、供給管に対向する接続管の開口の外側縁の冷却プレートの長手方向位置と同じにしてもよい。これにより、供給管の開口の外側縁を延長したその先に接続管の開口の外側縁が位置するため、供給管の外側縁付近を流れる冷媒は、その流れを妨げられることなく、その方向に沿ったまま接続管の外側縁に沿って流れる。従って、冷媒の流れがスムースになり圧力損失が減る。なお、供給管の開口と接続管の開口の夫々の外側縁の冷却プレートの長手方向位置は、冷媒の流れが乱されない範囲で同じであればよい。
また、上記の半導体積層ユニットは、冷却プレートの長手方向における供給管の内径を冷却プレートの長手方向における接続管の内径よりも小さくしてもよい。前述の断面における供給管の開口の両縁のうち冷却プレート長手方向中央に近い内側縁を、供給管に対向する接続管の開口の内側縁よりも冷却プレート長手方向中央から離れて位置させることは、換言すると、冷却プレートの長手方向における供給管の内径を冷却プレートの長手方向における接続管の内径よりも小さくすることとなる。
さらに、上記の半導体積層ユニットは、半導体積層ユニットの積層方向の一方の端または他方の端に位置する最外冷却プレートの流路断面積を、これらよりも内側に位置する冷却プレート(以下、「内側冷却プレート」と称する場合がある)の流路断面積よりも小さくしてもよい。これにより、最外冷却プレートの流路抵抗が、内側冷却プレートの流路抵抗よりも高まることから、これら内側冷却プレートを流れる冷媒の流量が増加する。このような流路断面積を適宜調整することで、最外冷却プレートよりも、両側に半導体パッケージの当接領域が存在する内側冷却プレートの流路に冷媒が多く流れるようにして、夫々の冷却プレートに要求される冷却性能に一層適するように冷媒の流量を制御できる。
上記の半導体積層ユニットは、供給管が接続される冷却プレートから最も離れて位置する冷却プレートを、接続管が接続されない貫通孔が内側に窪む凹形状を含んで閉塞してもよい。このような最遠端の冷却プレートの流路に流れ込む冷媒の流れは、凹形状により制御されるため、凹形状を適宜調整することで、最遠端の冷却プレートよりも両側に半導体パッケージの当接領域が存在する内側冷却プレートの流路に冷媒が多く流れるようにして、要求される冷却性能に適するように冷媒の流量を制御できる。
本明細書が開示する半導体積層ユニットの詳細、及び、さらなる改良については発明の実施の形態において説明する。
半導体積層ユニットの模試的斜視図である。 図2(A)は、絶縁シートに挟まれる1個の半導体パッケージの斜視図で、図2(B)は、1個の冷却プレートの斜視図である。 図1のIII−III方向から見たときの半導体積層ユニットの断面図である。 冷却プレートごとの冷媒の流量分配特性を示す説明図である。 冷媒流量比に対する半導体パッケージの温度特性を示す説明図である。 第1変形例の半導体積層ユニットの部分断面図である。 第2変形例の半導体積層ユニットの部分断面図である。 第3変形例の半導体積層ユニットの部分断面図である。
図1に、半導体積層ユニット100の模式的斜視図を示す。半導体積層ユニット100は、電気自動車のモータに交流電力を供給するインバータの一部である。半導体積層ユニット100は、インバータの電子回路のうち、特に発熱量の大きな素子、具体的には交流を発生するスイッチング素子(例えばIGBTなど)を集積したものである。半導体積層ユニット100は、IGBTなどの半導体素子を封止した平板型の複数のパッケージ(半導体パッケージ3)と平板型の複数の冷却プレート2を積層した構造を有している。別言すれば、半導体積層ユニット100は、複数の冷却プレート2が平行に配置され、隣接する冷却プレート2の間に、半導体パッケージ3が挟まれた構造を有している。本実施例の半導体積層ユニット100では、隣接する冷却プレート2の間に、2個の半導体パッケージ3が挟まれる。説明の都合上、冷媒の供給管7と排出管8(後述)が接続される冷却プレートを符号2aで表し、冷却プレート2aに近い方から遠い方へ向かって符号2b〜2jを付す。特定の冷却プレートを指定しない場合は、「冷却プレート2」と表記する。
図2(A)に絶縁シートに挟まれる半導体パッケージの斜視図、図2(B)に冷却プレート2単体の斜視図を示す。半導体パッケージ3と冷却プレート2の間には、絶縁シート4が挿入される。また、図示を省略しているが、各半導体パッケージ3からは電極が伸びており、他の回路と接続される。冷却プレート2の長手方向(図中のX軸方向)の両端には貫通孔12a、12bが設けられている。冷却プレート2の内部は空洞であり、一方の貫通孔12aから流入した冷媒が空洞を通り、他方の貫通孔12bから出ていく。この空洞、即ち冷却プレート2の内部空間が流路に相当する。なお、この流路は、冷却プレート2の長手方向(図中のX軸方向)に延びることから、以下、「横流路」と称する。冷媒は、横流路を流れて冷却プレート2に接する半導体パッケージ3を冷却する。冷却プレート2の長手方向の中央12dを中心とした範囲には、絶縁シート4を介して半導体パッケージ3が当接する当接領域12cが定められている。
貫通孔12a、12bは、冷却プレート2の長手方向で当接領域12cの両側に位置する。本実施形態では、貫通孔12aは冷却プレート2の長手方向に延びる小判形状の長孔であり、貫通孔12bは、貫通孔12aの短径とほぼ同径の円形状である。図1に示すように、複数の冷却プレート2は平行に配置され、隣接する冷却プレート2の貫通孔同士が接続管5、6で接続される。これらの接続管5、6で接続されて冷却プレート2の積層方向に延びる流路を「縦流路」と称する。なお、積層体の一方の端に位置する冷却プレート(最外冷却プレート2a)の貫通孔の外側開口(積層体の端面に位置する開口)には、冷媒を供給する供給管7と冷媒を排出する排出管8が接続される。また、他方の端に位置する最外冷却プレート(図1の冷却プレート2j)の貫通孔の外側開口は塞がれる。接続管5は、径方向の断面形状が円形状の円筒管で、接続管6は、径方向の断面形状が小判形状に扁平している長円筒管である。全ての冷却プレート2の内部空間(流路)は接続管5、6によって相互に連通している。供給管7から供給される冷媒は、一方の貫通孔と接続管5を通じて各冷却プレート内部に流入し、冷却プレート2の内部を横断し、他方の貫通孔と接続管6を通じて排出管8へ至る。なお、冷媒は液体であり、例えばLLC(Long Life Coolant)である。また、冷却プレート2、接続管5、6は、例えばアルミニウムで作られる。
図3に、半導体積層ユニット100を図1のP1−P2線に沿った仮想平面P1−P2で切断しIII−III線から見た断面図を示す。なお、仮想平面P1−P2は、供給管7の中心軸J1及び排出管8の中心軸J2を共に通る平面である。これらの中心軸J1、J2は、冷媒の流れ方向に沿った軸であり、それぞれの管の径方向断面の中心を通る(図中の一点鎖線J1−J11、J2−J22)。供給管7の中心軸J1と排出管8の中心軸J2を通る仮想平面P1−P2による半導体積層ユニット100の断面において、供給管7の中心軸J1は、供給管7に対向する接続管5の中心軸J3よりも、最外冷却プレート2aの長手方向で最外冷却プレート2の長手方向中央から離れる方向(図中のX矢印方向)、つまり最外冷却プレート2aの横流路15aが延びる方向で半導体積層ユニット100の外側に偏心している。また、この断面において、供給管7の開口端の両縁7a、7bのうち、最外冷却プレート2aの長手方向中央に近い内側縁7aは、供給管7に対向する接続管5の開口の内側縁5aよりも最外冷却プレート2aの長手方向中央から離れて位置する。なお、図3では、図を見易くするため、一部の横流路には符号15aを付すことを省略している。
このように構成することで、供給管7から流入した直後の冷媒は、接続管5の内側縁5aに近い(中心軸J3から遠い)ところよりも、内側縁5aから離れた接続管5の中心軸J3に近づいた範囲を多く流れるため、内側縁5aにぶつかって流れが乱される冷媒の量が減る。これにより、冷媒の流れる方向が最外冷却プレート2aの方に変わり難くなることから、最外冷却プレート2aの横流路15aに流れ込む冷媒の流量が減少する。また、その分、縦流路15bを通じて下流の冷却プレート2b〜2jに向かう冷媒が増加するため、最外冷却プレート2aよりも、下流の冷却プレート2b〜2iの流路15aに冷媒を多く流すことが可能となる。
仮想平面P1−P2による断面における供給管7の開口の両縁7a、7bのうち最外冷却プレート2aの長手方向中央に近い内側縁7aを、接続管5の開口の内側縁5aよりも最外冷却プレート2aの長手方向中央から離れて位置させることは、換言すると、最外冷却プレート2aの長手方向における供給管7の内径d1は、最外冷却プレート2aの長手方向における接続管5の内径d2よりも小さい、ということである。
また、仮想平面P1−P2による断面における供給管7の開口の両縁7a、7bのうち最外冷却プレート2aの長手方向中央から遠い外側縁7bの冷却プレート2aの長手方向位置を、接続管5の外側縁5bの冷却プレート2aの長手方向位置と同じにしている。つまり、供給管7の外側縁7bを延長したその先に接続管5の外側縁5bが位置するように構成している。そのため、供給管7の外側縁7bの近くを流れる冷媒は、その流れを妨げられることなく、外側縁7bの内壁を延長した方向に沿ったまま接続管5の外側縁5bに沿って流れる。従って、冷媒の流れがスムースになり圧力損失を減らすことが可能となる。
ところで、半導体積層ユニット100では、供給管7より流入する冷媒は外部で加圧されて送られて来ることから、冷媒の流速が速い。そのため、接続管5の内側縁5aにぶつかって流れが乱される冷媒は、その後、最外冷却プレート2aよりも下流に位置する、2段目の冷却プレート2bや3段目の冷却プレート2cに流れ込み易いことが本願発明者らによって確認されている。図4に、冷却プレート2a〜2jごとの冷媒の流量分配特性を示す。なお、この図において、グラフG1は、前述したように、供給管7の中心軸J1を接続管5の中心軸J3よりも半導体積層ユニット100の外側に偏心させ、かつ、最外冷却プレート2aの内側縁7aを接続管5の内側縁5aよりも最外冷却プレート2aの長手方向中央から離れて配置した構成(以下、「偏心構成」と称する)によるものである。これに対し、グラフG2は、接続管5の中心軸J3と供給管7の中心軸J1とを同じ軸上、つまり同心状に、接続管5と供給管7を配置した構成(以下、「同軸構成」と称する)によるものである。
図4に示す冷媒の流量分配特性から、偏心構成(グラフG1)では、前述した理由により、2段目の冷却プレート2bで、一旦、冷媒の流量分配率が増加した後、3段目の冷却プレート2c以降では減少して、最下流の最外冷却プレート2jまで冷媒の流量分配率はほぼ一定であることがわかる。同軸構成(グラフG2)に比べて、1段目の冷却プレート2a、3段目、4段目の冷却プレート2c、2dの流量分配率が低い分、5段目以降の冷却プレート2e〜2jに分配される冷媒の流量が確保されているものと考えられる。これに対して、同軸構成によるものは、1段目の最外冷却プレート2aから4段目の冷却プレート2dまでいずれも冷媒の流量分配率が偏心構成よりも高くなっている。その分、5段目以降の冷却プレート2e〜2jに分配される冷媒の流量が減少するため、これらの流量分配率はいずれも偏心構成のものよりも低い。全体として、同軸構成よりも、本実施形態の半導体積層ユニット100による構成(偏心構成)の方が3段目以降の冷却プレート2c〜2jの流量分配率がほぼ一定で安定していることがわかる。
ところで、図4は、このような偏心構成を採用することにより、最外冷却プレート2a(1段目の冷却プレート)に分配される冷媒の流量は、同軸構成に比べて減少することを示している。しかし、2段目〜9段目の内側冷却プレート2b〜2iは、その両側に半導体パッケージ3の当接領域12cが存在するのに対して、最外冷却プレート2a、2jには当接領域12cが片側にしか存在しない。そのため、最外冷却プレート2a、2jは、内側冷却プレート2b〜2iと同等の冷却性能は要求されない。つまり、最外冷却プレート2a、2jに分配される冷媒の流量は、内側冷却プレート2b〜2iに比べて少なくてもよいことになる。ここで、図5に、最外冷却プレート2a、2jに必要とされる冷却性能として、内側冷却プレート2b〜2iと最外冷却プレート2a、2jの冷媒流量比に対する半導体パッケージ3の温度を試算した結果を示す。なお、この図において、グラフG3は、内側冷却プレート2b〜2iにより冷却される半導体パッケージ3の温度特性を示し、また、グラフG4は、最外冷却プレート2a、2jにより冷却される半導体パッケージ3の温度特性を示す。
図5に示す半導体パッケージ3の温度特性から、全ての冷却プレート2a〜2jにより冷却される半導体パッケージ3の温度をほぼ同じにするためには、両温度特性の交点から、内側冷却プレート2b〜2iと最外冷却プレート2a、2jの冷媒流量比が0.7前後であればよいことがわかる(望ましくは冷媒流量比は0.7がよい)。本実施形態では、冷却プレート2による半導体パッケージ3の冷却目標温度を例えば3.5℃に設定して、冷媒流量比を例えば0.6以上とした。これにより、最外冷却プレート2a、2jに流入させる冷媒の流量は、内側冷却プレート2b〜2iに流入する冷媒の流量の3/5(=0.6)で足りることになる。ここで、1段目の最外冷却プレート2aに分配される冷媒の流量と、2段目〜9段目の内側冷却プレート2b〜2iに分配される冷媒の流量との比(最外冷却プレート/内側冷却プレート)を、再び図4を参照して確認すると、偏心構成(図4のグラフG1)においては、0.67(=最外冷却プレート2aの分配率/内側冷却プレート2bの分配率)〜0.75(=最外冷却プレート2aの分配率/内側冷却プレート2cの分配率)であることがわかる。従って、冷媒流量比0.6(=3/5)以上を確保できていることから、最外冷却プレート2aによる冷却性能は十分に発揮されていることが確認された。偏心構成を採ることにより、各冷却プレート2a〜2jに要求される冷却性能に適した冷媒の流量を確保することが可能となる。
このような偏心構成は、供給管7の内径と、最外冷却プレート2aに形成される供給管7用の貫通孔の形状を変更すればよく、残りの冷却プレート2b〜2jについて形状変更などを要しない。従って、部品点数の増加などによる製造コストの上昇を最小限に抑えつつも、上述したような要求される冷却性能に適した冷媒流量の確保を可能にし、いずれの半導体パッケージ3においてもその温度がほぼ均一となるように冷却することができる。
図6に、第1変形例の半導体積層ユニットの部分断面図を示す。この例による半導体積層ユニット200では、最外冷却プレート2aの空洞(内部空間)を形成する内壁に突起21を設ける。突起21は、最外冷却プレート2aの横流路15aの横手方向(図中のZ軸方向)に延びており、横流路15aの横手方向全体に亘って横流路15aを狭めている。これにより、横流路15aの一部の流路断面積は、内側冷却プレート2b〜2iの横流路15aの流路断面積よりも小さくなるので、最外冷却プレート2aの流路抵抗が内側冷却プレート2b〜2iの流路抵抗よりも高まる。従って、このような一部の流路断面積を適宜調整することによって、最外冷却プレート2aに分配される冷媒流量の減少分、及び、相対的に増加する内側冷却プレート2b〜2iに流れる冷媒の流量を制御することができるため、目標の冷媒流量比0.6(=3/5)に近づけることが可能となる。
図7に、第2変形例の半導体積層ユニット300の部分断面図を示す。この例による半導体積層ユニット300では、最外冷却プレート2jの空洞(内部空間)を形成する内壁に突起31を設ける。突起31は、最外冷却プレート2jの横流路15aの横手方向(図中のZ軸方向)に延びており、横流路15aの横手方向全体に亘って横流路15aを狭めている。これにより、図6に示す第1変形例と同様に、最外冷却プレート2jの流路抵抗が内側冷却プレート2b〜2iの流路抵抗よりも高まるため、このような一部の流路断面積を適宜調整することによっても、最外冷却プレート2jに分配される冷媒流量の減少分、及び、相対的に増加する内側冷却プレート2h、2iなどに流れる冷媒の流量を制御することができる。従って、第2変形例の半導体積層ユニット300も目標の冷媒流量比0.6(=3/5)に近づける制御が可能となる。
図8に、第3変形例の半導体積層ユニット400の部分断面図を示す。この例による半導体積層ユニット400では、最外冷却プレート2jの貫通孔12aを閉塞する部分にほぼ半球状の窪み41を設ける。窪み41は、最外冷却プレート2jに接続される接続管5の中心軸J3の軸方向(図中のY矢印方向)に突出して、最外冷却プレート2jの貫通孔12aに接続された接続管5の開口部5cを狭めるように突出している。また、この窪み41により、最外冷却プレート2jの横流路15aと接続管5の縦流路15bと接続開口部15cも狭くなるため、横流路15aの一部の流路断面積も小さくなる。これにより、図6に示す第1変形例や図7に示す第2変形例と同様に、最外冷却プレート2jの流路抵抗が内側冷却プレート2b〜2iの流路抵抗よりも高まり、このような一部の流路断面積を適宜調整することで、内側冷却プレート2h、2iなどの冷媒の流量を制御することができる。また、縦流路15bの内側に球面状に突出する窪み41によって、縦流路15bを流れる冷媒の流れを最外冷却プレート2jの横流路15aの方向へ整える整流作用も得られるため、窪み41の半球形状を適宜調整することで、半導体積層ユニット400の全体で発生する圧力損失を低減することができる。
以上説明した実施形態や各変形例において、接続管5、供給管7及び排出管8は、径方向の断面が円形や小判状の長円形でなく、矩形や多角形あるいは冷却プレート2の長手方向に扁平した矩形や多角形でもよい。また、接続管5は、冷却プレート2と別部材でなく、冷却プレート2と一体で成形されるものであってもよい。例えば、冷却プレート2が筐体を構成する2枚の外板で構成され、その外板に、貫通孔の開口の周縁が突き出ている接続部が形成されていてもよい。そのような接続部付きの外板は、プレス加工で容易に形成することが可能である。
また、実施例の半導体積層ユニット100では、仮想平面P1−P2による断面における接続管6の内径d3は、接続管5の内径d2よりも小さい(図3参照)。接続管6の内径d3は接続管5の内径d2と同じであってもよい。また、実施例の半導体積層ユニット100では、仮想平面P1−P2による断面における排出管8の内径d4は、接続管6の内径d3よりも大きい(図3参照)。排出管8の内径d4は接続管6の内径d3と同じであってもよい。
実施例技術に関する留意点を述べる。最外冷却プレート2aが、半導体積層ユニットの積層方向の一方の端に位置する冷却プレートの一例に相当する。また、最外冷却プレート2jが、半導体積層ユニットの積層方向の他方の端に位置する冷却プレートの一例に相当する。接続管5の内側縁5aや外側縁5bが、「冷却プレートと接続管との接続部」の一例に相当する。貫通孔12aが一方の貫通孔の一例、また貫通孔12bが他方の貫通孔の一例、に相当する。冷却プレート2の横流路15aが流路の一例に相当する。半導体積層ユニット400の窪み41が凹形状の一例に相当する。内径d1が供給管の内径の一例、また内径d2が接続管の内径の一例、にそれぞれ相当する。中心軸J1が供給管の中心軸の一例、中心軸J2が排出管の中心軸の一例、中心軸J3が接続管の中心軸の一例、にそれぞれ相当する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:冷却プレート
2a、2j:最外冷却プレート
2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h、2i:内側冷却プレート
3:半導体パッケージ
4:絶縁シート
5、6:接続管
5a:内側縁
5b:外側縁
7:供給管
7a:内側縁
7b:外側縁
8:排出管
12a、12b:貫通孔
12c:当接領域
12d:長手方向中央
15a:横流路
15b:縦流路
21、31:突起
41:窪み41
100、200、300、400:半導体積層ユニット
d1、d2:内径
J1、J2、J3:中心軸
P1−P2:仮想平面

Claims (5)

  1. 平板型の複数の冷却プレートと、半導体素子を収めた平板型の複数の半導体パッケージを交互に積層した半導体積層ユニットであり、
    冷却プレートの長手方向で半導体パッケージ当接領域の両側に貫通孔が形成されているとともに、冷却プレートの内部に一方の貫通孔から他方の貫通孔へと冷媒が通る流路が形成されており、
    隣接する冷却プレートの貫通孔同士が接続管によって接続されており、
    半導体積層ユニットの積層方向の一方の端に位置する冷却プレートの2つの貫通孔の夫々に、冷媒を供給する供給管と冷媒を排出する排出管が接続されており、
    供給管の中心軸と排出管の中心軸を通る仮想平面による半導体積層ユニットの断面において、供給管の中心軸が、供給管に対向する接続管の中心軸よりも、冷却プレートの長手方向で冷却プレートの中央(以下、「冷却プレート長手方向中央」と称する)から離れる方向に偏心しており、かつ、前記断面における供給管の開口の両縁のうち冷却プレート長手方向中央に近い内側縁が供給管に対向する接続管の開口の内側縁よりも、冷却プレート長手方向中央から離れて位置していることを特徴とする半導体積層ユニット。
  2. 前記断面において、供給管の開口の両縁のうち冷却プレート長手方向中央から遠い外側縁の冷却プレートの長手方向位置が、供給管に対向する接続管の開口の外側縁の冷却プレートの長手方向位置と同じであることを特徴とする請求項1に記載の半導体積層ユニット。
  3. 前記断面において、冷却プレートの長手方向における供給管の内径は、冷却プレートの長手方向における接続管の内径よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体積層ユニット。
  4. 半導体積層ユニットの積層方向の一方の端または他方の端に位置する冷却プレートの流路断面積は、これらよりも内側に位置する冷却プレートの流路断面積よりも小さいことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の半導体積層ユニット。
  5. 供給管が接続される冷却プレートから最も離れて位置する冷却プレートは、接続管が接続されない貫通孔が内側に窪む凹形状を含んで閉塞されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の半導体積層ユニット。
JP2012170956A 2012-08-01 2012-08-01 半導体積層ユニット Expired - Fee Related JP5960540B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012170956A JP5960540B2 (ja) 2012-08-01 2012-08-01 半導体積層ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012170956A JP5960540B2 (ja) 2012-08-01 2012-08-01 半導体積層ユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014032991A JP2014032991A (ja) 2014-02-20
JP5960540B2 true JP5960540B2 (ja) 2016-08-02

Family

ID=50282607

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012170956A Expired - Fee Related JP5960540B2 (ja) 2012-08-01 2012-08-01 半導体積層ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5960540B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6708113B2 (ja) * 2016-12-19 2020-06-10 株式会社デンソー 積層型冷却器
JP2019021872A (ja) * 2017-07-21 2019-02-07 株式会社デンソー 積層型熱交換器
JP2020088108A (ja) * 2018-11-21 2020-06-04 三井化学株式会社 冷却装置および構造体

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62257796A (ja) * 1986-05-02 1987-11-10 株式会社日立製作所 電子部品の冷却装置
JP4552805B2 (ja) * 2005-08-19 2010-09-29 株式会社デンソー 積層型熱交換器及びその製造方法
JP4449894B2 (ja) * 2005-12-16 2010-04-14 セイコーエプソン株式会社 熱交換器、光源装置、プロジェクタおよび電子機器
JP4845912B2 (ja) * 2008-03-25 2011-12-28 株式会社豊田自動織機 液冷式冷却装置
JP5423337B2 (ja) * 2009-11-18 2014-02-19 トヨタ自動車株式会社 積層型冷却器
JP5546934B2 (ja) * 2010-04-19 2014-07-09 トヨタ自動車株式会社 冷却装置
JP5445305B2 (ja) * 2010-04-22 2014-03-19 株式会社デンソー 冷却器
JP2012005191A (ja) * 2010-06-15 2012-01-05 Denso Corp 電力変換装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014032991A (ja) 2014-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4479568B2 (ja) 積層型冷却器
JP5157681B2 (ja) 積層型冷却器
US20160211192A1 (en) Cooler
JP2009266937A (ja) 積層型冷却器
JP5960540B2 (ja) 半導体積層ユニット
JP2008198751A (ja) 冷却器及びこれを用いた電力変換装置
JP4941398B2 (ja) 積層型冷却器
JP5683704B2 (ja) 冷却器及び電動機一体型電力変換装置
JP2013165093A (ja) 半導体積層ユニット
JP2015023124A (ja) 積層冷却ユニット
JP2008221951A (ja) 自動車用電子部品の冷却装置
JP5838759B2 (ja) 半導体モジュール
JP2013175639A (ja) 半導体積層ユニット
JP5729261B2 (ja) パワーモジュール
JP2012169429A (ja) 熱交換器
JP4400502B2 (ja) 積層型冷却器
JP2015149825A (ja) 積層冷却ユニット
JP2019066054A (ja) 熱交換器
JP2011247432A (ja) 積層型熱交換器
JP2016207897A (ja) 熱交換器
JP6139342B2 (ja) 積層ユニット
JP5382185B2 (ja) 積層型冷却器
JP5133968B2 (ja) 積層型冷却装置
JP6686842B2 (ja) 積層ユニット
WO2023190755A1 (ja) 冷却構造体及び構造体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150520

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160531

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160623

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5960540

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees