JP5957286B2 - ワイヤハーネス止水構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤハーネス止水構造に関する。
図8に示すように、自動車の車体パネル501を貫通するようにワイヤハーネス503を配設するためのグロメット505が各種提案されている。図例のワイヤハーネス503は、車体パネル501によって仕切られる車室外部507と車室内部509において、外周が保護チューブやテープ等の保護部材511によって覆われている。グロメット505は、大径の本体部513が車体パネル501の貫通孔515に水密に嵌合される。ワイヤハーネス503は、貫通孔515と本体部513との間が止水されるとともに、本体部513とワイヤハーネス503との間(即ち、グロメット内)が止水される。
このグロメット内での止水は、例えば特許文献1に開示される止水構造によって行われる。即ち、図9に示すように、それぞれの電線517の周面間に止水剤519が塗布される。止水剤519の塗布された止水部521は、止水シート523を巻き締めて、電線束を円形断面の電線束に結束する。止水シート523の両端にはテープ525が巻き付けられる。このようにして形成された止水部521を有するワイヤハーネス503は、止水部521がハーネス挿通穴514に緊密嵌合されてグロメット505へ装着されている。
一方、グロメットが使用されるワイヤハーネス止水構造には、止水剤519を使用しないものも提案されている。例えば特許文献2に開示のワイヤハーネス止水構造は、図10に示すように、エンジンルームと車室内を仕切るダッシュパネル527の貫通孔515に、グロメット529の本体部513を装着し、本体部513に長尺のチューブ531を連設し、チューブ531を車室外部507であるエンジンルーム内に配置する。本体部513とチューブ531の内部にワイヤハーネス503を非結束状態で挿通させ、その状態でチューブ531の先端の近傍位置と、その位置から離間した本体部寄りの位置とに、チューブ531の内径を絞り込んだ少なくとも2段の絞り部(第1固定部533、第2固定部535)を設ける。絞り部では、チューブ531の外周に固定用のバンド537を締め付けることで、チューブ531の内径を絞り込んでいる。グロメット529を出たワイヤハーネス503には、屈曲部539を設けることで、電線517をばらけさせている。
特開2005−71790号公報 特開2008−17638号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたワイヤハーネス503は、充填作業に手間がかかる上、止水剤519の乾燥にも時間がかかり、止水作業時間が長くなる。また、止水剤519が使用されるため、コスト増となる。また、特許文献2に開示されるワイヤハーネス止水構造は、長尺のチューブ531への電線517の挿通に手間がかかり、止水作業時間が長くなるとともに、大きなグロメット529が必要となり、コスト増となる。また、チューブ531内に挿通された電線517同士に確実に隙間があるか外部から判断できない。このため、毛管現象の生じる可能性があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、止水作業時間が短縮でき、安価なワイヤハーネス止水構造を提供することにある。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 車室外部と車室内部とを仕切る車体パネルに穿設された貫通孔に筒状の本体部の外周が水密に取り付けられると共に前記本体部に一端部が接続された小径の管状部を有するグロメットと、非結束状態の複数の電線が前記貫通孔に対して所定の高低差をもって配索される立ち上がり配索部を有すると共に該立ち上がり配索部が前記管状部に挿通されるワイヤハーネスと、前記管状部に挿通された前記ワイヤハーネスにおける外径の異なる複数種の前記電線の外周に突設され、隣接する前記電線との間に隙間を形成する拡径部と、を備え、前記拡径部が、前記隙間を形成する前記電線の外径が大きくなるにしたがって前記隙間が大きくなるように設けられることを特徴とするワイヤハーネス止水構造。
上記(1)の構成のワイヤハーネス止水構造によれば、ワイヤハーネスの立ち上がり配索部がグロメットの管状部に挿通された状態で、管状部の下端開口部がワイヤハーネスの被水側(車室外部側)となるようにグロメットを車体パネルに取付ける。すると、被水部分の水が吸い上げられる管状部の車室外部側の下端開口部と上端開口部との間には所定の高低差が生じるので、車室内部側には水が入り難くすることができる。更に、複数の電線が管状部に挿通された立ち上がり配索部では、毛管現象によって被水部分の水が吸い上げられる可能性があるが、少なくとも一本の電線の外周に突設された拡径部によって、隣接する電線との間隔が拡径部の肉厚分離れ、電線間の隙間が大きくなる。そこで、電線間の隙間が大きくなることで、毛管現象によって吸い上げられる水の高さ(吸い上げ可能高さ)は低くなり、管状部に挿通された電線の外周に拡径部を突設しない場合に比べて、グロメットの管状部の下端開口部と上端開口部との高低差を低く(管状部の長さを短く)することができる。
(2) 車室外部と車室内部とを仕切る車体パネルに穿設された貫通孔に筒状の本体部の外周が水密に取り付けられると共に前記本体部に一端部が接続された小径の管状部を有するグロメットと、非結束状態の複数の電線が前記貫通孔に対して所定の高低差をもって配索される立ち上がり配索部を有すると共に該立ち上がり配索部が前記管状部に挿通されるワイヤハーネスと、前記管状部に挿通された前記ワイヤハーネスの少なくとも一本の前記電線の外周に突設され、隣接する前記電線との間に隙間を形成する拡径部と、を備え、前記拡径部が、前記複数の電線のうち最大外径を有する電線に設けられることを特徴とするワイヤハーネス止水構造。
上記(2)の構成のワイヤハーネス止水構造によれば、相互に接触したときに小径の電線よりも隙間が小さくなる最大外径を有する電線と他の電線との間が、拡径部によって離間される。大径の電線との隙間は、小径の電線との隙間よりも狭くなり、毛管現象によって吸い上げられる水の吸い上げ高さが高くなるので、最大外径を有する電線と他の電線の隙間を拡径部によって大きくすることで、毛管現象による水の吸い上げ高さを効果的に下げることができる。
(3) 上記(2)の構成のワイヤハーネス止水構造であって、前記ワイヤハーネスは、外径の異なる複数種の電線が混在すると共に同一外径の前記電線からなる複数の電線群を有し、前記拡径部が、前記所定の高低差の距離に応じて前記隙間を形成する対象とされる所定外径の電線を含む前記電線群の各電線、並びに前記所定外径の電線より太い電線からなる前記電線群の各電線の全てに、設けられることを特徴とするワイヤハーネス止水構造。
上記(3)の構成のワイヤハーネス止水構造によれば、ワイヤハーネスは、外径の異なる複数種の電線が混在すると共に同一外径の電線からなる複数の電線群を有し、所定の高低差の距離に応じて隣接する電線との間に隙間を形成する対象とされる所定外径の電線を含む電線群の各電線、並びに所定外径の電線より太い電線からなる電線群の各電線の全てに、拡径部が設けられるので、必要とされる高低差の距離を最小としながら、毛管現象による水の吸い上げを効率よく防止することができる。
即ち、毛管現象によって吸い上げられる水の高さは、電線の外径毎に略決まっており、隣接する電線との隙間が小さくなる大径の電線との間ほど高くなる。そこで、外径の異なる複数種の電線が混在してそれぞれ同一外径の電線が複数ある場合、隣接する電線との間に隙間を形成する対象とされる所定外径の電線を含む電線群の各電線、並びに所定外径の電線より太い電線からなる電線群の各電線の全てに拡径部を設けることで、必要とされる高低差の距離を設定することができる。
尚、本明細書中において、ワイヤハーネスにおける同一外径の電線からなる電線群とは、必ずしも同一外径の電線を物理的にまとめた電線束ではなく、ワイヤハーネス内に非結束状態で存在する同一外径の複数の電線を概念的に示すものである。
本発明に係るワイヤハーネス止水構造によれば、止水作業時間を短縮でき、安価にできる。
以上、本発明について明確に開示した。更に、以下の発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)の記載から本発明はより明確且つ十分に読み取れるであろう。
本発明に係るワイヤハーネス止水構造によってワイヤハーネスが配索された車体パネル貫通部分の概略斜視図である。 図1に示したワイヤハーネス止水構造の断面図である。 図2の要部拡大図である。 電線種を混在させたワイヤハーネスの横断面図である。 (a)は隙間が狭い大径電線の横断面図、(b)は隙間が広い小径電線の横断面図である。 グロメットの管状部を大きくできない場合のワイヤハーネス止水構造の断面図である。 車室内部側に管状部が設けられる場合のワイヤハーネス止水構造の断面図である。 従来のワイヤハーネスが配索された車体パネル貫通部分の側面図である。 従来のグロメットを使用する止水構造の断面図である。 従来のグロメットを使用する他の止水構造の側面図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るワイヤハーネス止水構造は、ワイヤハーネス11が、車室外部13と車室内部15とを仕切る車体パネル17を貫通して配索される際の止水部分に好適に用いられる。車室外部13とは例えばエンジンルームであり、車体パネル17とは例えばダッシュパネルである。ワイヤハーネス11は、外周が保護チューブ等の保護部材によって覆われてもよい。また、ワイヤハーネス11には、図示しない防振材やプロテクタ等が取り付けられてもよい。
本実施形態のワイヤハーネス止水構造は、3つの構成に大別される。第1はグロメット25を備えていること。第2は、ワイヤハーネス11が立ち上がり配索部27を有すること。第3はグロメット25の管状部29に挿通される電線31に拡径部33が設けられていることである。これに加え止水剤を使用しないことも要件となる。
グロメット25は、筒状(本実施形態では漏斗状)の弾性体の大径側が本体部35として形成される。本体部35の大径側の外周には、車体パネル17の貫通孔37に水密に嵌合する環状のパネル嵌合溝39が形成される。本体部35の車室内部15側(図2中、右側)には、ワイヤハーネス11が挿通されるハーネス挿通穴38が設けられ、車室外部13側(図2中、左側)には、非結束状態の複数の電線31から成るワイヤハーネス11が挿通される管状部29が設けられる。管状部29は、本体部35と一体に形成されても、別体のものが水密に連結されて設けられてもよい。
一端部である上端開口部41が本体部35に接続された管状部29は、下端開口部43がワイヤハーネス11の被水部分45側となる。
ワイヤハーネス11は、非結束状態の複数の電線31が貫通孔37に対して所定の高低差をもって配索される立ち上がり配索部27を有しており、立ち上がり配索部27は貫通孔37よりも車室外部13の低い位置から立ち上がってグロメット25に挿通される。この立ち上がり配索部27は、管状部29の内方に挿通される。
管状部29には、電線のみが挿通されても、保護部材に覆われた電線が挿入されてもよい。立ち上がり配索部27は、垂直であっても、傾斜していても、図例のように垂直部と湾曲部とが連続していてもよい。但し、下端開口部43から上端開口部41に至るまでの配索経路が所定の高低差を有することが必要となる。つまり、本実施形態おグロメット25は、管状部29の上端開口部41が被水部分45に位置する下端開口部43から所定距離X1だけ高く配置される。この所定距離X1の管状部29の上端開口部41側は、防水領域となる。
管状部29に挿通されたワイヤハーネス11の少なくとも一本の電線31の外周には、図3に示すように、円周方向に沿って拡径部33が突設される。拡径部33とは、電線31の外周面から電線半径方向外側に突出するものが、電線31の円周方向に沿って形成されている部分を言う。拡径部33は、円周方向に連続していることが好ましいが、分断されていてもよい。
拡径部33は、例えばテープ47等を何周か巻いた巻きものとすることができる。本実施形態において、拡径部33は、片面に粘着面を有するテープ47が一回程度巻かれて形成される。この他、拡径部33は、ゴム管などの管状部材や、電線31の被覆の一部分に凸形状の加工を施したものであってもよい。また、拡径部33は、表面が撥水性を有することがより好ましい。
図3に示すように、拡径部33が設けられることにより、電線31同士が接触していた電線接触部もしくは電線近接部(以下、「毛管現象発生部49」)に、隙間51が形成され、毛管現象が止まる領域(以下、「毛管現象阻止部53」)が形成される。毛管現象発生部49では、隙間51が狭く水が吸い上がる。毛管現象阻止部53では、隙間51が広くなることで水が吸い上げられない。
水の吸い上げは、電線間の毛管現象と、車室内外の気圧差と、温度差と、が主な要因として挙げられる。このうち、気圧差と温度差とは、毛管現象に比べて水の吸い上げ作用への影響が小さいので、水の吸い上げは主として毛管現象により生じる。
なお、発明者等は、水の吸い上げが止まる隙間51の調査を行った。テープを電線31に巻き、0.1〜1.0mm程度の隙間51を形成して実験を行った。被水部分45からの所定距離、例えばX1≒50mmの位置に、上記の隙間51となるようにテープ巻きを行って、水の吸い上げ高さを調査した結果、水の吸い上げが止まった。
即ち、電線31における条件(電線径、被覆材質、被覆表面の粗さや撥水性等)によって、隙間51の量が適宜決定される。更に、隙間51を形成する電線径が大きくなるにしたがって、隙間51を大きくする必要があることが知見されている。
図4は電線種を混在させたワイヤハーネス11の横断面図、図5(a)は隙間51が狭い大径電線56の横断面図、(b)は隙間51が広い小径電線59の横断面図である。
ワイヤハーネス11は、図4に示すように、大径電線56、中径電線57,58、小径電線59からなる各種外径の電線31が混在して束ねられる場合がある。この場合、拡径部33は、複数の電線31のうち最大外径を有する大径電線56に設けられることが好ましい。図5に示すように、吸い上げられたときの水60の断面の形状は、径の小さい小径電線59の方が幅W1が広く、径の大きい大径電線56の方が幅W2が狭いことが考えられる。よって、電線径が大きいほど、電線間における吸い上げられたときの水60の断面幅が狭くなるため、吸い上げ高さが高くなると言える。
このことから、本実施形態のワイヤハーネス止水構造では、図2に示すように、毛管現象による水の吸い上げが所定距離X1以下となるように、拡径部33を設ける電線31を、大径電線56から順に中径電線57,58及び小径電線59へと必要分だけ特定することが好ましい。
次に、上記構成を有するワイヤハーネス止水構造の作用を説明する。
本実施形態のワイヤハーネス止水構造では、ワイヤハーネス11の立ち上がり配索部27がグロメット25の管状部29に挿通された状態で、管状部29の下端開口部43がワイヤハーネス11の被水部分45側(車室外部13側)となるようにグロメット25を車体パネル17に取付ける。この際、管状部29の下端開口部43が、車室外部13においてワイヤハーネス11の被水部分45が立ち上がり配索部27によって、グロメット25から所定のX1だけ下方に配置される。
すると、被水部分45の水が吸い上げられる管状部29の下端開口部43と上端開口部41との間には所定の高低差(所定距離X1)が生じるので、車室内部15側には水が入り難くすることができる。更に、複数の電線31が管状部29に挿通された立ち上がり配索部27では、毛管現象によって被水部分45の水が吸い上げられる可能性があるが、少なくとも一本の電線31の外周に突設された拡径部33によって、隣接する電線31との間隔が拡径部33の肉厚分離れ、電線31間の隙間51が大きくなる。
そこで、隙間51が大きくなることで、毛管現象によって吸い上げられる水の高さ(吸い上げ可能高さ)は低くなり、管状部29に挿通された電線31の外周に拡径部33を突設しない場合に比べて、グロメット25の管状部29の下端開口部43と上端開口部41との高低差を低く(管状部29の長さを短く)することができる。
また、本実施形態のワイヤハーネス止水構造では、相互に接触したときに、小径電線59よりも隙間51が小さくなる大径電線56と他の電線(中径電線57,58や小径電線59)の間が、拡径部33によって離間される。大径電線56との間の隙間51は、小径電線59との間の隙間51よりも狭くなるので、大径電線56との間の隙間51を拡径部33によって大きくすることで、毛管現象による水の吸い上げ高さを効果的に下げることができる。
次に、上記構成の変形例を説明する。
図6はグロメット25の管状部29が大きくできない場合のワイヤハーネス止水構造の断面図である。なお、以下の各変形例において図1〜図5に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し重複する説明は省略するものとする。
図6に示すように、グロメット25の管状部29が大きく(長く)できないワイヤハーネス止水構造の場合は、所定距離X1が短いものとし、所定距離X2を満足するように(X1>X2)、拡径部33を設ける電線31の位置や数を特定する。
例えば、ワイヤハーネス11は、外径の異なる複数種の電線31(大径電線56、中径電線57,58、小径電線59)が混在すると共に同一外径の電線31からなる複数の電線群を有し、所定の高低差(所定距離X2)に応じて隣接する電線31との間に隙間51を形成する対象とされる所定外径の電線である中径電線58を含む電線群の各電線31、並びに所定外径の中径電線58より太い電線である中径電線57及び大径電線56からなる各電線群の各電線31の全てに、拡径部33が設けられるので、必要とされる高低差の所定距離X2を最小としながら、毛管現象による水の吸い上げを効率よく防止することができ、管状部29の長さを短縮させることが可能となる。
即ち、毛管現象によって吸い上げられる水の高さは、電線31の外径毎に略決まっており、隣接する電線31との隙間51が小さくなる大径電線56との間ほど高くなる。そこで、外径の異なる大径電線56、中径電線57,58、小径電線59が混在してそれぞれ同一外径の電線31が複数ある場合、隣接する電線31との間に隙間51を形成する対象とされる中径電線58を含む電線群の各電線31、並びに所定外径の中径電線58より太い電線である中径電線57及び大径電線56からなる各電線群の各電線31の全てに拡径部33を設けることで、必要とされる高低差の所定距離X2を設定することができる。
ここで、図4に示したワイヤハーネス11を例に説明すると、ワイヤハーネス11は、大径電線56からなる電線群が1本、中径電線57からなる電線群が1本、中径電線58からなる電線群が2本、小径電線59からなる電線群が2本でそれぞれ構成されている。そこで、所定の高低差(所定距離X2)に応じて隣接する電線31との間に隙間51を形成する対象とされる中径電線58を含む電線群の各電線31、並びに中径電線57及び大径電線56からなる各電線群の各電線31に拡径部33を設ける際には、1本の大径電線56、1本の中径電線57、2本の中径電線58の全てに設ける。何故ならば、隙間51を形成する対象とされる2本の中径電線58からなる電線群の各電線31、並びに中径電線58より太い電線である1本の大径電線56及び1本の中径電線57からなる電線群の各電線31の何れかに拡径部33が設けられていないと、拡径部33が設けられていない電線31と他の電線との隙間51が広がらず、毛管現象による水の吸い上げ高さを所定距離X2下げることが出来なくなる虞があるからである。
図7は車室内部側に管状部29が設けられる場合のワイヤハーネス止水構造の断面図である。
図7に示すように、車室外部13に管状部29を設けるのと同様に、管状部29を車室内部15に設けてもよい。この場合、管状部29の上端開口部41Aが、車室内部15に上向きで配置される。即ち、本実施形態おグロメット25は、管状部29の一端部である下端開口部43Aが被水部分45に位置し、管状部29の上端開口部41Aが下端開口部43Aから所定距離X3だけ高く配置される。この所定距離X3の管状部29の上端開口部41A側は、防水領域となる。
このようにして、本実施形態に係るワイヤハーネス止水構造は、車室外部13のハーネス経路や、車体形状等に応じ、適宜対応が可能となる。
従って、本実施形態に係るワイヤハーネス止水構造によれば、止水作業時間を短縮でき、安価にできる。
そして、一部の電線31に巻きものをするだけで、確実に止水でき、作業性もよい。また、ワイヤハーネス11の配索条件(所定距離X1、X2,X3や、グロメット25の長さ)に応じ、容易に設計が可能となる。
なお、本発明のワイヤハーネス止水構造は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
11…ワイヤハーネス
13…車室外部
15…車室内部
17…車体パネル
25…グロメット
27…立ち上がり配索部
29…管状部
31…電線
33…拡径部
35…本体部
37…貫通孔
41…上端開口部(一端部)
43…下端開口部
56…大径電線
57…中径電線
58…中径電線
59…小径電線

Claims (3)

  1. 車室外部と車室内部とを仕切る車体パネルに穿設された貫通孔に筒状の本体部の外周が水密に取り付けられると共に前記本体部に一端部が接続された小径の管状部を有するグロメットと、非結束状態の複数の電線が前記貫通孔に対して所定の高低差をもって配索される立ち上がり配索部を有すると共に該立ち上がり配索部が前記管状部に挿通されるワイヤハーネスと、前記管状部に挿通された前記ワイヤハーネスにおける外径の異なる複数種の前記電線の外周に突設され、隣接する前記電線との間に隙間を形成する拡径部と、を備え、
    前記拡径部が、前記隙間を形成する前記電線の外径が大きくなるにしたがって前記隙間が大きくなるように設けられることを特徴とするワイヤハーネス止水構造。
  2. 車室外部と車室内部とを仕切る車体パネルに穿設された貫通孔に筒状の本体部の外周が水密に取り付けられると共に前記本体部に一端部が接続された小径の管状部を有するグロメットと、非結束状態の複数の電線が前記貫通孔に対して所定の高低差をもって配索される立ち上がり配索部を有すると共に該立ち上がり配索部が前記管状部に挿通されるワイヤハーネスと、前記管状部に挿通された前記ワイヤハーネスの少なくとも一本の前記電線の外周に突設され、隣接する前記電線との間に隙間を形成する拡径部と、を備え
    前記拡径部が、前記複数の電線のうち最大外径を有する電線に設けられることを特徴とするワイヤハーネス止水構造。
  3. 請求項2記載のワイヤハーネス止水構造であって、
    前記ワイヤハーネスは、外径の異なる複数種の電線が混在すると共に同一外径の前記電線からなる複数の電線群を有し、
    前記拡径部が、前記所定の高低差の距離に応じて前記隙間を形成する対象とされる所定外径の電線を含む前記電線群の各電線、並びに前記所定外径の電線より太い電線からなる前記電線群の各電線の全てに、設けられることを特徴とするワイヤハーネス止水構造。
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