JP5956953B2

JP5956953B2 - 発光指針用導光体

Info

Publication number: JP5956953B2
Application number: JP2013104688A
Authority: JP
Inventors: 欣也田村
Original assignee: Calsonic Kansei Corp
Current assignee: Calsonic Kansei Corp
Priority date: 2013-05-17
Filing date: 2013-05-17
Publication date: 2016-07-27
Anticipated expiration: 2033-05-17
Also published as: US20160076915A1; JP2014224781A; CN105209863A; CN105209863B; WO2014185166A1

Description

本発明は、車両の計器に用いられる発光指針に光を導入して該発光指針を明灯させる際に用いる発光指針用導光体に関する。

従来より、車両に搭載される速度計（スピードメータ）やエンジンの回転数計（タコメータ）等の計器に用いられる指針として、光を導入することにより指針を発光させて視認性を向上させる発光指針が多く用いられている。このような発光指針を備えた計器の従来例として、例えば、特許文献１，２に記載されたものが知られている。

上記の特許文献１，２では、発光指針の回転軸の根元近傍に複数のＬＥＤを設けることにより、発光指針に光を供給している。即ち、発光指針はそのときの表示量（例えば、速度計の場合には車速）に応じて振れ角が変化するので、発光指針の振れ角の角度が変化した場合でも一定の光量を維持できるように、複数のＬＥＤを設ける構成としている。

特開２００８−２１５８８３号公報特許第４８０９１０７号公報

上述したように、特許文献１，２に開示された従来例では、指針の振れ角によらず常に一定の光量で指針を発光させるために複数個のＬＥＤを設けるので、コスト的に高価になるばかりで無く、電気的な配線が複雑になり、更に、多くの設置スペースが必要になるという問題が発生していた。

本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、１個のＬＥＤを用いることにより、指針の角度によらず均一に発光指針を発光させることが可能な指針用導光体を提供することにある。

上記目的を達成するため、本願請求項１に記載の発明は、光透過性材料で形成され、光源より照射される光を車両用計器の発光指針に導入して、該発光指針を発光させる発光指針用導光体において、前記光源より照射される光を導入する光導入部材（１２）と、平板形状を成し、中央部に前記発光指針の回転軸が挿通する開口部が形成され、且つ、前記光導入部材より導入された導入光を、前記発光指針の方向へ反射させる光反射部材（１１）と、を備え、前記光反射部材の側面部には、前記導入光を、前記開口部を挟んだ反対側である反対領域へ反射させるための、直線状に形成された側部反射面（１４）が形成され、更に、前記光反射部材の、前記開口部の周囲には、前記導入光を、該光反射部材の表面に対して略直交する方向に反射して前記発光指針の方向へ導くための溝部（Ｐ１，Ｐ２）が形成され、前記溝部は、前記開口部周囲の前記反対領域以外の領域に形成され、導入光に対して略直交する方向に向く複数の第１の溝、及び、前記反対領域に形成され、前記第１の溝に対して所定の角度を有する複数の第２の溝、からなることを特徴とする。

請求項２に記載の発明は、前記光反射部材は、前記反対領域において、前記開口部から遠ざかる程、その厚さが徐々に薄くなるように形成されていることを特徴とする。

請求項３に記載の発明は、前記第２の溝は、中央部がより深くなるように形成されていることを特徴とする。

請求項４に記載の発明は、前記第２の溝は、前記導入光が導入される方向と略平行に形成されていることを特徴とする。

請求項５に記載の発明は、前記第２の溝は、前記側部反射面で反射した光に対して略直交する方向に向いて形成されていることを特徴とする。

請求項６に記載の発明は、前記第２の溝は、前記開口部から外側に向けて放射状に形成されていることを特徴とする。

本発明に係る指針用導光体は、光反射部材の側部には、直線状の側部反射面が形成されるので、光導入部材より導入された導入光を、開口部の反対側である反対領域に送ることができる。更に、この反対領域には第１の溝に対して所定の角度を有する第２の溝が形成されているので、反対領域に送られた導入光は、第２の溝にて効率良く反射して、鉛直方向に照射される。従って、開口部の周囲全体に亘って、均一に光を反射させて発光指針側へ照射できるので、指針の角度によらず均一に発光指針を発光させることが可能となる。

本発明の一実施形態に係る指針用導光体の構成を示す斜視図である。本発明の一実施形態に係る指針用導光体が搭載された車両用計器の構成を示す斜視図である。本発明の一実施形態に係る指針用導光体が搭載された車両用計器の構成を示す側面図である。本発明の一実施形態に係る指針用導光体の、平面図及び側面図である。本発明の一実施形態に係る指針用導光体の、底面図及び「Ｂ」矢視図である。本発明の第１変形例に係る指針用導光体の、底面図である。本発明の第２変形例に係る指針用導光体の、底面図である。本発明の一実施形態に係る指針用導光体の、第１の溝部及び第２の溝部の説明図である。従来における指針用導光体を示す説明図である。

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。

［本発明の一実施形態の説明］
図１は、本発明の一実施形態に係る指針用導光体１０１を、下方の斜め方向から見たときの構成を示す斜視図である。また、図２はこの指針用導光体１０１を設置したときの様子を示す斜視図、図３は同側面図である。

図１に示すように、該指針用導光体１０１は、平板形状を有する光反射部材１１と、該光反射部材１１に対して略直角に屈曲した光導入部材１２から構成されている。そして、指針用導光体１０１は、アクリルやポリカーボネート等の光透過性樹脂材料（光透過性材料）で構成されている。

また、光導入部材１２の端面１２ａは、ＬＥＤ（光源）５１と対向配置されており、該ＬＥＤ５１が点灯すると、この光が光導入部材１２より導入され、導入された光（導入光）は光反射部材１１へ導入される。光反射部材１１は、中央に円形状の開口部１３が穿設されており、更に、光反射部材１１の下面側には、複数の溝部が形成されている。該溝部は、光反射部材１１に導入された光を、光反射部材１１の表面に対して略直交する方向に反射して発光指針２４側へ導くためのものであり、図１に示すように第１の溝Ｐ１及び第２の溝Ｐ２を備えている。

更に、図４（ａ）は、本実施形態に係る指針用導光体１０１の平面図、（ｂ）は同側面図を示しており、図示のように、光反射部材１１の先端部近傍の側部は、直線形状に形成された側部反射面１４とされている。即ち、従来の指針用導光体は、図９に示すように、光反射部材１１１の側辺部は、開口部１１３と同心円となる円弧状に形成されているのに対して、本実施形態に係る指針用導光体１０１では、直線形状に形成されている。

また、図５（ａ）は、本実施形態に係る指針用導光体１０１の裏面図、図５（ｂ）は図５（ａ）に示す「Ｂ」方向から見た側面図を示しており、図５（ａ）、（ｂ）に示すように、光反射部材１１の開口部１３近傍は、光導入方向（図５（ａ）に示すＹ１の方向）に対して略直交する方向に向く円弧状を成す第１の溝Ｐ１が形成されている。更に、光導入方向Ｙ１に対して、開口部１３の影になる領域（反対領域）には、光導入方向Ｙ１と略平行な方向を向く（第１の溝Ｐ１に対して所定の角度となる）第２の溝Ｐ２が形成されている。第１の溝Ｐ１、及び第２の溝Ｐ２は、それぞれ略４５°の角度を成して溝が掘られている。従って、水平方向から導入された導入光が第１の溝Ｐ１、或いは第２の溝Ｐ２に照射されると、この導入光は鉛直方向に反射される。即ち、図２、図３に示す上方（反射面２５の方向）に向けて光が反射することになる。

また、図３及び図４（ｂ）に示すように、指針用導光体１０１の先端部１１ａは、先端側に向けて厚さが徐々に薄くなるように形成されている。即ち、図４（ｂ）に示す厚さｘ１とｘ２の関係は、ｘ２＜ｘ１とされている。

また、図２，図３に示すように、指針用導光体１０１は、基板２２に図示省略の支持部材等により固定されている。この際、図２，図３に示すように、光反射部材１１の面が基板２２とほぼ並行になるように配置されている。更に、基板２２の裏面側にはステッパモータ２１が取り付けられており、該ステッパモータ２１の回転軸２３は、基板２２を貫通し、指針用導光体１０１の開口部１３に挿通され、先端部には発光指針２４が接続されている。該発光指針２４は、例えば、車両に搭載される速度計や回転数計等の車両用計器に用いられる指針である。従って、表示量（速度計の場合は、表示速度）に応じて、ステッパモータ２１が回転し、これと連動して発光指針２４が所望の角度に回転することになる。

発光指針２４は、光透過部材で構成されており、その底面には、ホットスタンプが形成されている。更に、回転軸２３との連結部近傍には、回転軸２３に対して略４５°の角度を成す反射面２５が設けられている。従って、光反射部材１１より上方に向けて照射される光は、該反射面２５にて反射され、この反射された光は光透過部材で構成された発光指針２４の全体に拡散され、更に、底面にはホットスタンプが形成されているので、発光指針２４の全体が明灯することになる。

図８は、第１の溝Ｐ１、及び第２の溝Ｐ２の形状を示す説明図であり、図８（ａ）に示すように、第１の溝Ｐ１は、底面に対して略４５°の角度で溝が形成されており、溝の深さは全て同一とされている。また、図８（ｂ）に示すように、第２の溝Ｐ２は、略４５°の角度で溝が形成されており、溝の深さは中央が深くなるように形成されている。図８（ｂ）では、符号ｄに示す溝が最も深く形成されている。

次に、上述の如く構成された本実施形態に係る指針用導光体１０１の作用について説明する。図１〜図３に示したように、光導入部材１２の端面１２ａに対向配置されたＬＥＤ５１が点灯すると、該ＬＥＤ５１より照射された光は、光導入部材１２を経由して光反射部材１１に導入される。該光反射部材１１に導入された光（導入光）は、図５に示す矢印Ｙ１の方向に照射されることになり、この導入光は、光反射部材１１の底面に形成された第１の溝Ｐ１に照射され、該第１の溝Ｐ１で反射して鉛直方向を向く光となる。即ち、図３に示す発光指針２４に向く光となる。

この際、開口部１３の影となる領域（反対領域；図５（ａ）に示す開口部１３の右側となる領域）は、開口部１３に挿通される回転軸２３（図３参照）が存在することにより、導入光が直接的に到達しない。しかし、図４（ａ）に示したように、光反射部材１１の側面部には、直線状の側部反射面１４が形成されているので、経路Ｌ１の方向から照射される導入光は、側部反射面１４にて反射し、経路Ｌ２の方向に照射され、この導入光は、図５（ａ）に示した第２の溝Ｐ２に照射されることになる。従って、第２の溝Ｐ２にて反射し、光反射部材１１の鉛直方向（発光指針２４に向く方向）に向けて光が照射される。

上記のことから、ＬＥＤ５１より照射された光は、光導入部材１２より指針用導光体１０１内に導入され、更に、第１の溝Ｐ１にて上方に向けて反射する。また、指針用導光体１０１内に導入された光の一部は、側部反射面１４で反射して第２の溝Ｐ２に向けられ、該第２の溝Ｐ２にて上方に反射する。従って、開口部１３の周囲領域において、ほぼ均一に光が上方に向けて照射されることとなる。

つまり、従来においては、図９に示したように、光導入部材１１２より入射し、光反射部材１１１に導入された光は、経路Ｌ１１から端部で反射して経路Ｌ１２の方向に送られるので、この光を有効に発光指針側に照射することができなかったが、本実施形態では、この光を有効に利用することができる。

従って、図２，図３に示した発光指針２４がどの角度に存在する場合でも、常に反射面２５にはほぼ一定の光量が入射することとなり、発光指針２４をほぼ同一の明るさで明灯させることができる。

このようにして、本実施形態に係る指針用導光体１０１では、開口部１３の周囲に光導入方向に対して略直交する向きとなる第１の溝Ｐ１が形成される。また、光反射部材１１の側部を直線状の側部反射面１４とし、更に、光導入側に対して、開口部１３の反対側となる領域（反対領域）には、第２の溝Ｐ２が形成される。従って、光導入部材１２から光反射部材１１へ導入される導入光は、第１の溝Ｐ１にて上方に反射する。また、反対領域においては、導入光が側部反射面１４にて反射し、更に、第２の溝Ｐ２にて上方に反射する。

従って、開口部１３の周囲では、ほぼ均一に上部に向けて光が反射することになり、発光指針２４の角度がいずれの角度であっても、反射面２５より導入される光量を一定とすることができる。よって、１つのＬＥＤ５１を用いて、常に同一の明るさで発光指針２４を明灯させることができる。その結果、従来のように複数の光源を設ける必要が無く、設置スペースを少なくでき、且つ低コスト化を図ることができる。また、電気配線を簡素化することができる。

更に、光反射部材１１の先端部は、開口部１３から遠ざかるほど（先端部に行くほど）厚さが徐々に薄くなるように形成されているので（図４（ｂ）でｘ２＜ｘ１となっているので）、より反射させる光量を均一とすることができ、明るさを一定とすることができる。

更に、図８（ｂ）にて説明したように、第２の溝Ｐ２は、中央部ほど深い溝となるように形成されるので、より光が届き難い中央部での反射光量を多くすることができ、反射させる光量をより均一化することが可能となる。

［本発明の変形例の説明］
次に、上述した実施形態の変形例について説明する。図６は、第１変形例に係る指針用導光体１０１ａの構成を示す底面図である。図示のように、第１変形例では、光が導入される方向に対して開口部１３の反対側となる領域（反対領域）には、中心部を境界として、所定の角度を有する第２の溝Ｐ２ａが形成されている。即ち、前述した第１実施形態では、光の導入方向と略平行となる第２の溝Ｐ２（図５（ａ）参照）が形成されているのに対し、第１変形例では、２方向に向く第２の溝Ｐ２ａが形成されている点で相違する。

そして、このように構成された第１変形例に係る指針用導光体１０１ａでは、側部反射面１４で反射した光に対して、第２の溝Ｐ２ａにて略直角となる角度で照射されることになる。具体的には、経路Ｌ３により導入された光は、側部反射面１４で反射して経路Ｌ４の方向に照射され、この光は、第２の溝Ｐ２ａに対して略直角に照射される。その結果、反射効率を向上させることができ、より一層光量を均一化することが可能となる。

図７は、第２変形例に係る指針用導光体１０１ｂの構成を示す底面図である。図示のように、第２変形例では、光が導入される方向に対して開口部１３の反対側となる領域（反対領域）には、放射状に拡がる複数の溝から成る第２の溝Ｐ２ｂが形成されている。そして、このように構成された第２変形例に係る指針用導光体１０１ｂでは、側部反射面１４で反射した光が、第２の溝Ｐ２ｂにて直角に近い角度で照射されることになるので、反射効率を向上させることができ、より一層光量を均一化することが可能となる。

以上、本発明の指針用導光体を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。

本発明は、発光指針に対して均一に光を照射することに利用することができる。

１１光反射部材
１１ａ先端部
１２光導入部材
１２ａ端面
１３開口部
１４側部反射面
２１ステッパモータ
２２基板
２３回転軸
２４発光指針
２５反射面
５１ＬＥＤ
１０１，１０１ａ，１０１ｂ指針用導光体
１１１光反射部材
１１２光導入部材
１１３開口部
Ｐ１第１の溝
Ｐ２，Ｐ２ａ，Ｐ２ｂ第２の溝

Claims

光透過性材料で形成され、光源より照射される光を車両用計器の発光指針に導入して、該発光指針を発光させる発光指針用導光体において、
前記光源より照射される光を導入する光導入部材（１２）と、
平板形状を成し、中央部に前記発光指針の回転軸が挿通する開口部が形成され、且つ、前記光導入部材より導入された導入光を、前記発光指針の方向へ反射させる光反射部材（１１）と、を備え、
前記光反射部材の側面部には、前記導入光を、前記開口部を挟んだ反対側である反対領域へ反射させるための、直線状に形成された側部反射面（１４）が形成され、
更に、前記光反射部材の、前記開口部の周囲には、前記導入光を、該光反射部材の表面に対して略直交する方向に反射して前記発光指針の方向へ導くための溝部（Ｐ１，Ｐ２）が形成され、
前記溝部は、前記開口部周囲の前記反対領域以外の領域に形成され、導入光に対して略直交する方向に向く複数の第１の溝、及び、前記反対領域に形成され、前記第１の溝に対して所定の角度を有する複数の第２の溝、からなることを特徴とする発光指針用導光体。
前記光反射部材は、前記反対領域において、前記開口部から遠ざかる程、その厚さが徐々に薄くなるように形成されていることを特徴とする請求項１に記載の発光指針用導光体。
前記第２の溝は、中央部がより深くなるように形成されていることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の発光指針用導光体。
前記第２の溝は、前記導入光が導入される方向と略平行に形成されていることを特徴とする請求項１〜請求項３のいずれか１項に記載の発光指針用導光体。
前記第２の溝は、前記側部反射面で反射した光に対して略直交する方向に向いて形成されていることを特徴とする請求項１〜請求項３のいずれか１項に記載の発光指針用導光体。
前記第２の溝は、前記開口部から外側に向けて放射状に形成されていることを特徴とする請求項１〜請求項３のいずれか１項に記載の発光指針用導光体。