JP5830345B2 - メータ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用計器や船舶用計器、航空機用計器など各種乗物用の計器として用いることができるメータ装置に関するものである。
従来より、自動車等の各種乗物には、計器としてメータ装置が用いられている。図8(a)に示すように、メータ装置には、エンジン回転数や速度を表示する指針1とともに、各種の情報等を表示するLCD(液晶ディスプレイ)2を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
図8(b)及び図8(c)に示すように、このメータ装置は、文字板3を照明する光源4、指針1を照明する光源5とは別に、LCD2を照明するバックライトとなる複数の光源6を備えており、これらの光源4,5,6は、基板7に実装されている。
特開2009−20338号公報
上記のように、LCD2を備えたメータ装置は、文字板3を照明する光源4及び指針1を照明する光源5とは別に、LCD2の照明用の複数の光源6を備えており、部品点数の増大及び構造の複雑化によるコストアップを招いてしまう。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コストアップを招くことなく、指針での表示とともに液晶ディスプレイでの表示も可能としたメータ装置を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るメータ装置は、下記()を特徴としている。
(1) 基板に実装されたムーブメントと、
ムーブメントに設けられた導光性を有する回転軸に固定され、前記ムーブメントによって回動される導光性を有する指針と、
各種表記を設けた透光性を有する文字板と、
該文字板の背面側に設けられた反射板と、
各種表記を表示する液晶ディスプレイと、
前記基板に実装された光源と、
該光源からの光の一部を前記液晶ディスプレイの背面全体に導く導光部材と、
前記光源からの光の一部を反射させて前記指針及び前記反射板へ導く調光部と、
を備え
前記調光部は、前記指針に設けられ、前記光源からの光が前記回転軸を介して前記指針の前記調光部へ導かれ、
前記調光部は、前記指針に形成された空間部からなり、前記光源からの光が前記調光部を形成する空間部の内面で反射されること。
上記(1)の構成のメータ装置では、光源からの光の一部が導光部材によって液晶ディスプレイの背面全体に導かれ、また、光源からの光の一部が調光部によって反射されて指針及び反射板へ導かれる。これにより、液晶ディスプレイでは、導光部材からの光が照明光として照射され、液晶ディスプレイの表示の良好な視認が可能となる。また、調光部で反射された光が指針へ導かれることで指針が発光照明され、指針の良好な視認が可能となる。さらに、調光部で反射された光が反射板へ導かれ、この反射板で反射され、その反射光が文字板の背面から照射され、文字板の表記の良好な視認が可能となる。
このように、液晶ディスプレイ、指針及び文字板のそれぞれの照明用の光を一つの光源から得ることができので、バックライトを備えた液晶ディスプレイを設けた構造と比較して、良好な照明性能を得つつ、部品点数の削減及び構造の簡略化によるコスト低減を図ることができる。
また、回転軸を介して指針に導かれた光源からの一部の光を調光部で反射させて指針の照明光及び文字板の照明光とすることができる。また、回転軸を通り、調光部で反射されない光は、導光部材に導かれて液晶ディスプレイの照明光とすることができる。
また、指針に形成した空間部を調光部とし、この調光部を形成する空間部の内面で光源からの光を反射させる構造としたので、光源からの光を反射させる別個の反射部材を不要とすることができる。これにより、部品点数の削減によるコスト低減を図ることができる。
本発明によれば、コストアップを招くことなく、指針での表示とともに液晶ディスプレイでの表示も可能としたメータ装置を提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本実施形態に係るメータ装置の外観を示す正面図である。 図2は、本実施形態に係るメータ装置の構造を説明する図1におけるA−A断面図である。 図3は、メータ装置を構成する指針の斜視図である。 図4は、メータ装置の指示計器部分における分解斜視図である。 図5は、光源からの光の進路を説明する図1におけるA−A断面図である。 図6は、指針における光の進路を説明する図である。 図7は、メータ装置の変形例を説明する図1におけるA−A断面図である。 図8は、従来のメータ装置を示す図であって、図8(a)は正面図、図8(b)は断面図、図8(c)はLCD部分における分解斜視図である。
以下、本発明に係る実施の形態の例を、図面を参照して説明する。
図1は本実施形態に係るメータ装置の外観を示す正面図、図2は本実施形態に係るメータ装置の構造を説明する図1におけるA−A断面図、図3はメータ装置を構成する指針の斜視図、図4はメータ装置の指示計器部分における分解斜視図、図5は光源からの光の進路を説明する図1におけるA−A断面図、図6は指針における光の進路を説明する図である。
図1に示すように、本実施形態のメータ装置11は、自動車等の車両に設けられるものである。このメータ装置11は、二つの指示計器12、トランスミッションポジション表示部13及び一対のウィンカー表示部14を備えるコンビネーションメータであり、ケース15によって周囲が囲われている。
指示計器12には、それぞれ指針16が設けられており、一方の指示計器12は指針16によって車両速度を示す速度計とされ、他方の指示計器12は指針16によってエンジン回転数を示す回転計とされている。
また、このメータ装置11は、指示計器12に、表示画面17が設けられており、これらの表示画面17には、例えば、走行距離や各種の警告等が表示される。
図2に示すように、メータ装置11には、背面側に基板21が設けられ、表面側に文字板22が設けられている。基板21には、ムーブメント23及び光源24が実装されている。文字板22は、透光性を有するプラスチックなどの樹脂板からなるもので、車両速度やエンジン回転数を示す数字や目盛が表記されている。また、この文字板22には、文字、記号など、車自体或いは車周辺の環境などに関する必要情報も表記されている。
基板21と文字板22との間には、ケース15に一体的に成形されたリフレクタ27が配置されている。このリフレクタ27は、各指示計器12に対応する位置に、断面視円弧状に凹む反射板28を有しており、この反射板28の円弧の内面は、光を反射する反射面28aとされて文字板22の背面に配置されている。この反射板28には、その中央部分に窓部28bが形成されており、この窓部28bに、基板21に実装されたムーブメント23及び光源24が配置されている。
ムーブメント23は、回転軸31を有しており、この回転軸31には、ムーブメント23の内部に設けられたステップモータ(図示略)の動力が減速ギア列(図示略)を介して伝達される。回転軸31には、指針16が固定されており、回転軸31が回動されることにより、これと一体の指針16が文字板22の裏面に沿って回動され、よって、車両速度やエンジン回転数などの必要な各種情報が指針16で指し示される。
基板21に実装された光源24は、回転軸31の一端側の端面と対向する位置に配置されている。この光源24は、可視光を出射するもので、例えば、LED(Light Emitting Diode;発光ダイオード)が用いられている。
回転軸31は、導光性に優れた適宜の透光性(若しくは導光性)樹脂材料で成形されている。これにより、光源24からの光は、回転軸31の一端面から回転軸31内へ導かれる。
図3に示すように、指針16は、回転軸31に固定される基部35と、この基部35から延在する針部36とを有している。基部35には、回転軸31側に、嵌合凹部37が形成されており、この嵌合凹部37に回転軸31の他端部が嵌合されている。これにより、この指針16は、回転軸31に固定され、回転軸31の回動によって針部36が旋回される。
この指針16も、回転軸31と同様に、導光性に優れた適宜の透光性(若しくは導光性)樹脂材料で成形されている。これにより、回転軸31の一端面から回転軸31内に導かれた光が回転軸31の他端側から指針16内にも導かれる。
この指針16は、その基部35に調光部41を有している。この調光部41は、基部35の側方に貫通する側面視台形状の空間部からなるもので、嵌合凹部37の底面に対向する小面部42と、小面部42に対向する大面部43と、これらの間の側面部44とを有している。大面部43は、小面部42よりも大きな面積を有しており、これにより側面部44は、大面部43側へ向かって互いに離間する方向へ傾斜されたテーパ面とされている。
図4に示すように、ケース15には、指示計器12の中央に延在する支持板部51が形成されている。この支持板部51には、両側部に係止突起51aが形成されており、指示計器12の中央に対応する部分に円形の開口部52が形成されている。この支持板部51の開口部52には、表側から順に、導光部材55及び拡散板56が配設されて装着されている。さらに、これらの導光部材55及び拡散板56が装着された支持板部51には、LCD装置57が嵌め込まれている。このLCD装置57は、LCD(Liquid Crystal Display)58を有するもので、このLCD58に、走行距離や各種の警告等が表示される。つまり、このLCD58によって表示画面17が構成されている。
支持板部51には、LCDベゼル61が被せられる。このLCDベゼル61は、円形の開口部62が形成されており、この開口部62が、LCD装置57のLCD58に配置される。また、LCDベゼル61には、その両側部に、係止孔61aが形成されており、これらの係止孔61aに、支持板部51の係止突起51aが係止される。これにより、導光部材55、拡散板56及びLCD装置57がLCDベゼル61によって支持板部51に取り付けられる。
LCDベゼル61には、開口部62の縁部に、係止爪61bが形成されている。また、文字板22には、LCDベゼル61に対応する箇所に窓部22aが形成されており(図2参照)、この窓部22aの縁部に、LCDベゼル61の係止爪61bが係止される。これにより、文字板22がLCDベゼル61によってガタつきなく支持される。
導光部材55は、導光性に優れた適宜の透光性(若しくは導光性)材料で成形されたものである。図2に示すように、この導光部材55の指針16側は、その中央が指針16側に突出されており、この突出部分には、半球状に凹む半球凹部66が形成されている。
この導光部材55における指針16側の面は、中央側から外周側へ向かって次第に指針16から離間する方向へ傾斜するテーパ面67とされている。また、導光部材55における拡散板56側の面は、平滑面68とされている。
拡散板56は、半透明な樹脂から形成されたシートやフィルムなどからなり、導かれた光を散乱・拡散させて面方向へ均一化させる。
次に、上記構成のメータ装置11の作用について説明する。
図5に示すように、光源24から出射する照明光は、光源24に対向する回転軸31の一端面から入射して回転軸31内に導かれる。回転軸31への入射光の一部の光αは、回転軸31を通過して回転軸31の他端面から出射する。
図6に示すように、光αは、指針16の嵌合凹部37の底面から指針16内へ入射し、さらに、調光部41を通過して指針16の上面から出射し、導光部材55の半球凹部66から導光部材55内に入射する。導光部材55に入射した光αは、導光部材55内を平滑面68とテーパ面67とで反射しながら外周側へ進み、拡散板56側へ出射する。そして、この光αは、拡散板56で散乱・拡散されて面方向へ均一化され、照明光としてLCD装置57のLCD58を照射する。これにより、LCD58が照明される。
回転軸31への入射光の他の一部の光βは、回転軸31の内周面で反射しながら回転軸31を通過して回転軸31の他端面から出射する。この光βは、指針16の調光部41の側面部44で反射し、指針16の針部36側へ導かれる。そして、この光βは、針部36の表裏面で反射しながら針部36の先端側へ進む。これにより、針部36が発光照明される。
なお、指針16へ導かれた光βの一部は、指針16の表面から出射し、文字板22を透過してメータ装置11の前面側へ出射する。これにより、このメータ装置11の前面側へ出射する光βが文字板22の間接光となり、文字板22に表記された文字等が良好に視認可能となる。
回転軸31への入射光の他の一部の光γは、回転軸31を通過して回転軸31の周面から出射する。この光γは、指針16の調光部41の側面部44で反射し、指針16の表面から出射し、文字板22を透過してメータ装置11の前面側へ出射する。また、指針16に導かれた光γの一部は、指針16から反射板28側へ出射し、反射板28の反射面28aで反射し、文字板22を透過してメータ装置11の前面側へ出射する。これにより、このメータ装置11の前面側へ出射する光γが文字板22の間接光となり、文字板22に表記された文字等が良好に視認可能となる。
このように、上記実施形態に係るメータ装置によれば、光源24からの光の一部が導光部材55によってLCD58の背面全体に導かれ、また、光源24からの光の一部が調光部41によって反射されて指針16及び反射板28へ導かれる。
つまり、回転軸31を介して指針16に導かれた光源24からの一部の光を調光部41で反射させて指針16の照明光及び文字板22の照明光とすることができ、また、回転軸31を通り、調光部41で反射されない光を導光部材55に導いてLCD58の照明光とすることができる。
これにより、LCD58では、導光部材55からの光が照明光として照射され、LCD58の表示の良好な視認が可能となる。また、調光部41で反射された光が指針16へ導かれることで指針16が発光照明され、指針16の良好な視認が可能となる。さらに、調光部41で反射された光が反射板28へ導かれ、この反射板28で反射され、その反射光が文字板22の背面から照射され、文字板22の表記の良好な視認が可能となる。
このように、LCD58、指針16及び文字板22のそれぞれの照明用の光を一つの光源24から得ることができので、バックライトを備えた液晶ディスプレイを設けた構造と比較して、良好な照明性能を得つつ、部品点数の削減及び構造の簡略化によるコスト低減を図ることができる。
また、指針16に形成した空間部を調光部41とし、この調光部41となる空間部の内面で光源24からの光を反射させる構造としたので、光源24からの光を反射させる別個の反射部材を不要とすることができる。これにより、部品点数の削減によるコスト低減を図ることができる。
なお、上記実施形態では、側面視台形状の空間部からなる調光部41を指針16の基部35に貫通形成し、空間部の内面である調光部41の側面部44で光を反射させたが、調光部41の形状は台形状に限らず、例えば、円錐台形状または多角錐台形状等の凹部を指針16の基部35の上方側から形成しても良い。
図7は、他の形状の調光部が指針16の基部35に形成されたメータ装置11を示している。図7に示すように、このメータ装置11では、指針16の基部35における針部36側に、針部36の延在方向と直交する平面状の空間部を貫通形成して調光部71としている。この調光部71は、針部36の延在方向に対して光源24側へ傾けて形成されている。
このメータ装置11によれば、光源24から回転軸31へ入射した入射光の一部の光αは、調光部71を介さずに導光部材55へ導かれる。これにより、LCD58の照明光として届く光αの減衰を極力抑えることができ、LCD58の照明光の輝度を高めることができる。
なお、指針16の針部36の照明光となる光βは、調光部71で良好に反射して指針16の針部36側へ導かれ、針部36の表裏面で反射しながら針部36の先端側へ進む。これにより、針部36が発光照明される。
また、光γは、調光部71で良好に反射し、直接または反射面28aで反射されて文字板22へ導かれ、メータ装置11の前面側へ出射して文字板22の間接光となり、文字板22に表記された文字等が良好に視認可能となる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
11 メータ装置
16 指針
21 基板
22 文字板
23 ムーブメント
24 光源
28 反射板
31 回転軸
41,71 調光部
55 導光部材
58 LCD(液晶ディスプレイ)

Claims (1)

  1. 基板に実装されたムーブメントと、
    ムーブメントに設けられた導光性を有する回転軸に固定され、前記ムーブメントによって回動される導光性を有する指針と、
    各種表記を設けた透光性を有する文字板と、
    該文字板の背面側に設けられた反射板と、
    各種表記を表示する液晶ディスプレイと、
    前記基板に実装された光源と、
    該光源からの光の一部を前記液晶ディスプレイの背面全体に導く導光部材と、
    前記光源からの光の一部を反射させて前記指針及び前記反射板へ導く調光部と、
    を備え
    前記調光部は、前記指針に設けられ、前記光源からの光が前記回転軸を介して前記指針の前記調光部へ導かれ、
    前記調光部は、前記指針に形成された空間部からなり、前記光源からの光が前記調光部を形成する空間部の内面で反射されることを特徴とするメータ装置。
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