JP5954237B2 - 鉄鋼スラグ水和固化体ブロックの製造方法 - Google Patents

鉄鋼スラグ水和固化体ブロックの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、製鋼スラグと高炉スラグ微粉末とを主体とする原料に水を加えて混練し、これを水和硬化させて鉄鋼スラグ水和固化体のブロックを製造する方法に関し、詳しくは、効率的且つ安価に鉄鋼スラグ水和固化体ブロックを製造する方法に関する。
港湾土木材料や路盤材などで人工石材として使用される鉄鋼スラグ水和固化体は、製鋼スラグと高炉スラグ微粉末とを主体としたスラグ製品であり、コンクリート代替のブロック製品を製造することが可能である。
鉄鋼スラグ水和固化体のブロックを製造する際には、特許文献1に開示されるように、型枠内に、製鋼スラグ及び高炉スラグ微粉末を主体とする原料と水との混練物を流入し、型枠内で混練物を使用状態の強度発現まで養生した後に型枠を外して成形する方法が一般的である。
一方、型枠を使用しない方法も提案されており、特許文献2には、製鋼スラグ及び高炉スラグ微粉末を主体とする原料と水との混練物をヤードに打設して転圧し、転圧後、転圧された混練物に、該混練物を所定の大きさのブロックに分割するための切欠きを打ち込み、そのまま養生し、養生後の固化体を前記切欠きによりブロックに分割し、このブロックを破砕して用途に応じて分級する方法が提案されており、また、特許文献3には、ヤードに掘られた複数の溝に、製鋼スラグ及び高炉スラグ微粉末を主体とする原料と水との混練物を流し込み、適度に硬化させた後に幅方向に破砕して切断し、塊状の鉄鋼スラグ水和固化体を製造する方法が提案されている。
特開2006−264045号公報 特開2011−1234号公報 特開2009−107908号公報
しかしながら、鉄鋼スラグ水和固化体のブロックを製造するにあたり、上記従来技術には以下の問題がある。
特許文献1のように、型枠を使用する方法では、成形形状に応じて多数の型枠を用意する必要があり、また、早期に脱型を行ったとしても型枠の設置数で生産性が制約される。また更に、脱型、運搬などの作業負荷が大きく、労働生産性や事業場面積あたりの生産性が低いという問題もある。
特許文献2及び特許文献3では、型枠を使用していないものの、ブロックとして回収するためには重機によって成形体を掘り出し且つ破砕する必要があり、必ずしも労働生産性は向上せず、また、破砕時に小サイズのものが発生してブロックの歩留りが低いという問題がある。また、重機で破砕することから、形状精度が低く、通常の成形ブロックの用途で用いられるブロック組みの作業が困難であり、別途整形したり、目地を処理したりする作業が必要となる。
また、特許文献2の方法では、流動性の低い混練物を広い面積に打設することから転圧作業を要するが、大型のブロックを製造するためには打設厚みを大きくする必要があり、作業機械の安定性を確保するための施工管理が難しいという問題もある。また、特許文献3の方法では、混練物の打設時の流動性を確保する必要性から、水分量を多くする必要があるなど原料の配合に制約を受けるので、高強度の石材を製造することが難しいという問題もある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、鉄鋼スラグ水和固化体の強度を低下させることなく、効率的且つ安価に、形状精度の高い鉄鋼スラグ水和固化体のブロックを製造することのできる、鉄鋼スラグ水和固化体ブロックの製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]製鋼スラグ及び高炉スラグ微粉末を主体とする原料から鉄鋼スラグ水和固化体のブロックを製造する方法であって、移動方向の反対側に開口部を有する、水平方向に移動する振動モールド内に前記原料と水との混練物を供給し、該混練物を前記振動モールドによって連続成形して成形体となし、該成形体を、該成形体が硬化する以前に該成形体の長手方向に間隔をおいて切断し、切断した後、硬化させて成形ブロックとすることを特徴とする、鉄鋼スラグ水和固化体ブロックの製造方法。
[2]前記原料は、固体の原料として製鋼スラグ骨材を含有し、且つ、前記混練物のスランプ値を2cm以上6cm以下とすることを特徴とする、上記[1]に記載の鉄鋼スラグ水和固化体ブロックの製造方法。
従来の特許文献2及び特許文献3による方法では、ヤードに形成させた鉄鋼スラグ水和固化体からブロックを回収するためには重機による堀削が必須であり、これに対して本発明では、成形体を成形した後、水和固化体の成形体が硬化する以前にこの成形体の長手方向に間隔をおいて切断するので、堀削作業費や堀削時の歩留りロスなどが低減され、鉄鋼スラグ水和固化体ブロックの製造コストを大幅に低減することが可能となる。また、振動モールド内で締め固め・成形を行うので、特許文献1で示すような型枠を使用した場合と同様に、形状精度の高い鉄鋼スラグ水和固化体ブロックを製造することができる。
また更に、低コスト、高生産性で鉄鋼スラグ水和固化体ブロックを製造できることから、これをそのまま、または、破砕して人工石材として用いることによって、人工石材の製造コスト低減も可能となり、鉄鋼スラグ、特に製鋼スラグの利材化が促進されるなど、工業上有益な効果がもたらされる。
堤防の裏法面における、ブロック体の形状の一例を表す図であり、(a)は堤防の裏法面をブロック体で被覆した場合の概略図、(b)はブロック体の斜視図である。 切断板を用いてブロック体を作製する概略図である。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明者らは、形状精度の高い鉄鋼スラグ水和固化体のブロックを効率的且つ安価に製造することを鋭意検討した。その結果、道路の側溝や側壁などのコンクリート製構造物の製作に使用されているスリップフォーム工法を適用することで、鉄鋼スラグ水和固化体のブロックを従来に比較して効率的且つ安価に製造できるとの知見を得た。
スリップフォーム工法とは、生コンクリートをアジテーター車に装入して貯蔵し、アジテーター車から生コンクリートを移動するスリップフォーム機に供給し、スリップフォーム機内部を通して振動モールドの内部まで搬送し、振動モールド内で生コンクリートに振動を与えてコンクリートの締め固め・成形を行うものである。
スリップフォーム工法には、任意の方向に地上を移動可能なスリップフォーム機が使われており、このスリップフォーム機は、スリップフォーム機の前進方向の反対側に開口部を有し且つ振動する振動モールドを有している。スリップフォーム機は、フレッシュ状態の生コンクリートをアジテーター車(「ミキサー車」とも呼ぶ)から受け、受けた生コンクリートを、スリップフォーム機内部を通して振動モールドの内部まで搬送し、振動モールド内で振動を与えて生コンクリートの締め固め・成形を行うものである。生コンクリートをスリップフォーム機に供給するためのアジテーター車とスリップフォーム機とが併走することで連続施工が可能である。
本発明では、このスリップフォーム工法を用いて、鉄鋼スラグ水和固化体のブロックを製造する。つまり、生コンクリートの代わりに、製鋼スラグ及び高炉スラグ微粉末を主体とする原料(必要に応じて、アルカリ刺激剤、フライアッシュ、細骨材相当の高炉水砕スラグ等を加える。なお、製鋼スラグ及び高炉スラグ微粉末の配合量は、全配合量の50%以上とし、コストの観点から、好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以上とする。)と水とをアジテーター車に装入し、アジテーター車内で製鋼スラグ及び高炉スラグ微粉末を主体とする原料と水とを混練して混練物を生成し、この混練物をアジテーター車に貯蔵し、アジテーター車から前記混練物を移動するスリップフォーム機に供給し、スリップフォーム機内部を通して振動モールドの内部まで搬送し、振動モールド内で混練物に振動を与えて混練物の締め固め・成形を行う。或いは、予め混練した鉄鋼スラグ水和固化体の原料をアジテーター車に装入して使用してもよい。
本発明は、鉄鋼スラグ水和固化体のブロックを製造することを目的としており、従って、前記振動モールドによって連続成形された成形体を、この成形体を成形した後、硬化する以前に該成形体の長手方向に間隔をおいて切断し、切断した後、養生し、更に硬化させて鉄鋼スラグ水和固化体のブロックとする。振動モールド内で締め固め・成形を行うので、形状精度の高い鉄鋼スラグ水和固化体ブロックを製造することができる。
本発明によれば、原料と水との混練物を貯蔵し、貯蔵した混練物を振動モールド内に供給するためのアジテーター車(ミキサー車)を2台或いは2台以上準備することで、鉄鋼スラグ水和固化体ブロックを連続的に製造することができ、1日あたり1200トン以上の固化体ブロックの製造が可能であり、従来の特許文献3による方法では、特に破砕時の作業効率が低いために1日あたり約750トンが上限であったことから、高生産性での製造が実現される。
本発明では、成形体を切断する時点を「成形体が硬化する以前」とするが、本発明の方法で成形された鉄鋼スラグ水和固化体では、成形直後であっても流動性がなく、切断後に再接着する問題はないので、スリップフォーム機とともに移動する切断装置などによって成形直後に切断することが望ましい。鉄鋼スラグ水和固化体は、混練後2時間程度経過してから、水和反応により徐々に強度が上昇し、成形後、長時間が経過すると初期のフレッシュな状態と比べて切断することが困難となる。モールドから出てきた後、どの程度の時間経過後まで硬化しないで切断が容易であるかは、鉄鋼スラグ水和固化体の配合、特にポルトランドセメントや高炉スラグ微粉末などの量と水量との比、及び、施工する時期、つまり、気温、湿度などに左右されるが、一般的には、モールドから出てきた時点から1時間以内が望ましい。
成形体の切断は、刃先が上下または左右に移動する自動切断機を用いるが、成形体が硬化する以前であるので、鋸状の刃物を用いて手動で切断しても構わない。また、人工石としての意匠性を高めるために、振動モールドの内壁に模様を刻む、或いは、転圧ロールを用いるなどして成形体表面に模様を付けることも可能である。切断後のブロックの大きさは、10kgから5トン程度までの範囲で任意に設定することができる。勿論、連続成形することから5トン以上とすることも可能であるが、成形体の搬送の観点から、5トン程度を上限とすればよい。生産性の観点からは、振動モールドの開口部の面積は或る程度大きいことが望ましく、0.2m2以上、より望ましくは0.3m2以上とすることが好ましい。製品サイズが小さい場合には、振動モールドの開口部を複数個設けて、合計の開口部面積が0.2m2以上となるようにしてもよい。
大気中で養生を行い十分に強度が発現した後であれば、成形体を適当な場所へ移動させることが可能であり、同じ施工区域にて引き続き新しい鉄鋼スラグ水和固化体ブロックの製造が可能である。具体的には、原料配合にもよるが、およそ24時間経過すれば強度が発現し、移動させても成形体は壊れることはない。
鉄鋼スラグ水和固化体を人工石として使用する場合、人工石の用途として一般強度材:準硬石品質相当(目標強度:10〜20N/)と高強度材:硬石品質相当(目標強度:50N/)とが存在する。これら一般強度材及び高強度材に相当する鉄鋼スラグ水和固化体の配合原料の例を、従来の流し込み施工を行うスランプ値が8cm程度の場合について表1に示す。
Figure 0005954237
表1に示すように、高強度材は一般強度材に比較して早期に高強度を得るために、普通ポルトランドセメントの配合量が多く、また、水分の配合量を少なくしているが、施工に必要な流動性を確保するために高価な減水剤の使用量を多くせざるを得ず、製造コストの増大を招いていた。表1の溶銑予備処理スラグ及び転炉スラグは、製鋼スラグに分類される。
鉄鋼スラグ水和固化体は原料として製鋼スラグ及び高炉スラグ微粉末を主体とするため、粘りを帯びるほど硬化する前のフレッシュな性状が、コンクリートとは異なる。そこで、スリップフォーム工法を鉄鋼スラグ水和固化体に適用する際の、好適なスランプ範囲を調査した。その結果、本発明の実施態様では、一般強度材及び高強度材とも、混練物のスランプ値は、4±2cm以内の固練りとすることが好ましいことがわかった。特に、スランプ値が8cm以上の場合には、成形体が崩壊する場合があり、好ましくない。また、スランプ値が小さすぎる場合には、アジテーター車からの流し込み、及び、スリップフォーム機内での搬送がやや困難になることから、スランプ値=2cmを確保することが好ましい。
このように、小さいスランプ値で施工するので、高価な減水剤の使用量を低減しても、安価な製鋼スラグ骨材の比率を高めることができるようになり、製造コストの低減とともに製品の強度向上が可能となる。
更に、従来の溝に打設する方法に比べて小さいスランプ値で施工するので、安価な製鋼スラグ骨材の比率を高めることができるようになり、製造コストの低減とともに製品の強度向上も可能となる(製鋼スラグ骨材比率:55容積%→60容積%として、平均4週強度が2.5N/mm2上昇)。
なお、本発明におけるスランプ値とは、硬化する前のフレッシュなコンクリートの流動性を示す値であり、スランプ試験によって求められる値をいう。スランプ試験は、「JIS A1101 コンクリートのスランプ試験」に従った。
スリップフォーム工法では、従来のヤードでの流し込み施工(例えば特許文献3)よりも小スランプ値及び少水量の配合で、鉄鋼スラグ水和固化体を成形するので、水和反応による強度発現がポルトランドセメントを結合材とした一般的なコンクリートよりも遅いことから、夏季には乾燥によって結合材の初期の水和反応が停滞し、特に成形体のコーナー部などで強度が低下する問題が起こる場合がある。これを防止するために、成形後少なくとも2日間以上は成形体の水分を適正に管理することが望ましく、表面温度を適宜測定して基準よりも高い場合には散水により水分を成形体に補給するなどの対策を採ることが望ましい。
以上説明したように、本発明によれば、鉄鋼スラグ水和固化体の強度を低下させることなく、効率的且つ安価に、形状精度の高い鉄鋼スラグ水和固化体のブロックを製造することが実現される。
スリップフォーム工法を適用して鉄鋼スラグ水和固化体のブロックを製造する試験を実施した。表2に試験した4種類の原料配合を示す。試験A−1及び試験A−2は、目標強度を10〜20N/とする一般強度材:準硬石品質相当であり、試験B−1及び試験B−2は、目標強度を50N/とする高強度材:硬石品質相当である。試験A−1は、スランプ値の影響を調査するために、スランプ値=8.5cmとした試験である。試験B−2は、試験B−1と比べて、ペースト部の配合割合を同じとしたまま、製鋼スラグ骨材の骨材容積率(成形体容積に占める骨材容積の割合)を5容積%増大し、同程度の流動性を確保するために、減水剤の量を合計原料コストが試験B−1に対して増大しない範囲で若干増加させた試験である。
Figure 0005954237
使用した振動モールドの内面形状は、幅0.7m、高さ0.5mの矩形であり、振動モールドの移動速度を2m/分〜4m/分、振動モールドの振動数を1500rpm〜10000rpmとした。幅0.7m、高さ0.5m、長さ約10〜30mの成形体を製造し、硬化する前の、モールドから出てきた後1時間以内に、成形体を成形体の長手方向に1m間隔で手動により切断した。切断後その場所で成形体を養生させた。
成形体の切断後、施工性(養生中の垂れ、崩れ)を目視で調査するとともに、成形体の強度及び密度を測定した。表3に施工性の評価を示し、表4に試験A−2及び試験B−1での平均1週強度(1週間後の強度の平均値)を示す。表4に示すテストピースは、表2に示す配合の原料を内径100mm、高さ200mmの円筒型枠内で成形したものであり、比較材である。
Figure 0005954237
Figure 0005954237
表3に示すように、成形体の施工性の観点から、混練物のスランプ値は8.5cmでは高すぎ、4.0cmで十分であることがわかった。また、振動モールドの移動速度が2m/分〜4m/分の範囲では、移動速度に見合った振動条件とすることで、問題なく所望する成形体を製造できることがわかった。本モールド形状で4m/分の速度で成形することにより、0.35m2×4m/分×2.5t/m3×60分/時間×6時間/日=1260t/日の高い生産性で成形ブロックの製造が可能である。
また、表4に示すように、スリップフォーム工法を適用して製造した鉄鋼スラグ水和固化体ブロックの強度は、一般強度材ではテストピースと同等で、高強度材ではテストピースよりも高くなった。高強度材では水和熱により硬化が促進したものと思われる。
このように、表1の従来の高強度材の配合に対して高価な減水剤の添加量を大幅に低減しても、問題のない成形が可能であり、同等の強度が得られたことから、スリップフォーム工法を適用して鉄鋼スラグ水和固化体ブロックを製造することの有効性が確認できた。また、重機による堀削作業を必要としないことから、高い歩留りで鉄鋼スラグ水和固化体ブロックを製造できることが確認できた。
スリップフォーム工法を利用しての鉄鋼スラグ水和固化体ブロック製造の優位性が確認されたことから、次に、この工法を利用しての大型ブロック製造を試みた。河川や護岸では、堤防としての安定性を確保するため、裏法面に大型のブロックを被覆している。国総研技術速報No.1(粘り強く効果を発揮する海岸堤防の構造検討(第1報)2012:国総研海岸研究室)によると、図1(b)のような形状のブロック体1を用いた、図1(a)の堤防の場合、水が氾濫した際でも粘り強く堤防を保持する効果が発揮される、との知見がある。そこで、スリップフォーム工法を用いて、この形状の鉄鋼スラグ水和固化体ブロックの連続成形を行った。
配合は上記実験でも施工した試験A−2配合(目標強度を10〜20N/とする一般強度材:準硬石品質相当)を採用した。使用した振動モールドの内面形状は、幅0.5m、高さ0.7mの矩形であり、振動モールドの移動速度を2m/分〜4m/分、振動モールドの振動数を1500rpm〜10000rpmとした。幅0.5m、高さ0.7m、長さ約10〜30mの成形体を製造し、固化前に成形体を成形体の長手方向に約1m間隔で手動により切断した。図2に示すように、切断板3を成形体2に対して垂直に差し込んだ後、その場所で成形体2を養生させた。その結果、粘り強く堤防を保持する効果を有するブロック体1を連続的に製造できた。
1 ブロック体
2 成形体
3 切断板

Claims (2)

  1. 製鋼スラグ及び高炉スラグ微粉末を主体とする原料から鉄鋼スラグ水和固化体のブロックを製造する方法であって、移動方向の反対側に開口部を有する、水平方向に移動する振動モールド内に前記原料と水との混練物を供給し、該混練物を前記振動モールドによって連続成形して成形体となし、該成形体を、該成形体が硬化する以前に該成形体の長手方向に間隔をおいて切断し、切断した後、硬化させて成形ブロックとすることを特徴とする、鉄鋼スラグ水和固化体ブロックの製造方法。
  2. 前記原料は、固体の原料として製鋼スラグ骨材を含有し、且つ、前記混練物のスランプ値を2cm以上6cm以下とすることを特徴とする、請求項1に記載の鉄鋼スラグ水和固化体ブロックの製造方法。
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