JP5951534B2 - 蒸気タービン - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、蒸気タービンに関する。
発電プラントにおける発電効率を向上するために、発電プラントに設置される蒸気タービンにおいても、効率向上が要求されている。図17は、従来の蒸気タービン300の子午断面の一部を示した図である。
図17には、一つのタービン段落310が示されている。このタービン段落310は、静翼翼列320と、この静翼翼列320の直下流側に位置する動翼翼列330とから構成されている。静翼翼列320は、ダイアフラム内輪321とダイアフラム外輪322との間に、周方向に所定の間隔をあけて支持された複数の静翼323を備えている。動翼翼列330は、タービンロータ340に設けられたロータディスク341に周方向に所定の間隔をあけて植設された複数の動翼331を備えている。
各タービン段落において、蒸気350の静翼323の入口の圧力P1は、静翼323を通過することで減少し、静翼323の出口では圧力P2となる。この際、蒸気350は、膨張して体積を増すと同時に蒸気流出方向をタービンロータ340の回転方向に転向されることで、周方向の速度エネルギを有する。
周方向の速度エネルギは、動翼331で蒸気350が反回転方向に転向されることによる反力と、同時に圧力P3に低減することでさらに膨張して流出速度を増すことによる反力とによって回転トルクに変換される。
ここで、ダイアフラム内輪321などの静止部と、タービンロータ340などの回転部との間には、所定の隙間を設けることは構造上必須である。そのため、図17に示すように、蒸気350から分流した漏れ蒸気351は、ダイアフラム内輪321とタービンロータ340との間の隙間360を通過する。具体的には、漏れ蒸気351は、ダイアフラム内輪321の内周に設けられたシール部324とタービンロータ340との間の隙間360を通過する。
漏れ蒸気351は、静翼翼列320を流れないため膨張せず、損失を生じさせる。さらに、この漏れ蒸気351がダイアフラム内輪321と動翼331との間から主流に向かって噴出することで主流と干渉し、さらなる損失を生む。
動翼331の前後の圧力P2と圧力P3の差は、動翼331を含むロータディスク341をタービンロータ軸方向に押す力となる。この力は、多段のタービン段落で構成される蒸気タービン全体では、相当量の大きさとなる。その力は、通常は大径のスラスト軸受によって相殺される。
従来の蒸気タービンにおいては、上記した蒸気タービン300とは異なる構成を備えたものも検討されている。図18は、従来の蒸気タービン301の子午断面の一部を示した図である。なお、図17に示した蒸気タービン300の構成と同一の構成部分には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図18に示すように、蒸気タービン301におけるロータディスク341には、漏れ蒸気351をロータディスク341の上流側から下流側へ導く蒸気通路342が形成されている。これによって、ダイアフラム内輪321と動翼331との間から主流に向かって噴出する漏れ蒸気351の流量が減少する。そのため、蒸気351が主流に噴出することで生じる損失が減少する。また、動翼331の前後の差圧(P2−P3)が小さくなる。そのため、スラスト軸受にかかる力も小さくなるため、スラスト軸受を小径化することができる。
ここで、図19および図20は、従来の蒸気タービン300における動翼331の根元側に発生する2次流れ渦を模式的に示した図である。なお、図19は、動翼331の後縁側から見たときの斜視図であり、図20は、動翼331の先端側から見たときの平面図である。
動翼331間の圧力は、一般的に、腹側332(正圧面側)で高くなり、背側333(負圧面側)で低くなる。そして、圧力の高い方から低い方へ2次流れ渦の駆動力370が働く。通常、動翼331間を蒸気が転向しながら流れることによる遠心力が駆動力370に対向するように働く。一方、根元側の環状の壁面334の近傍では、壁面334との摩擦によって蒸気の流速が著しく低下する。これによって遠心力が低下し、駆動力370に抗しきれなくなり、2次流れ渦が発生する。2次流れ渦は、動翼331の前縁部に発生し、背側333に沿って発達する馬蹄形渦371と、腹側332から駆動力370によって背側333に引き寄せられながら発達する通過渦372とに分かれる。両者は、背側333の後流部で立体的に交錯し、翼高さ方向に巻き上がりながら大きな損失を生じさせる。
特開昭62−225701号公報
上記したように、従来の蒸気タービンにおいて、ロータディスク341に蒸気通路342が形成されてない場合には、ダイアフラム内輪321とタービンロータ340との間に漏れた蒸気351が主流と干渉することによる損失が生じる。また、動翼331の前後の圧力P2と圧力P3の差によって生じる力を支えるために、大径のスラスト軸受が必要となり、製造コストが増加する。
一方、従来の蒸気タービンにおいて、ロータディスク341に蒸気通路342が形成されている場合には、上記した干渉による損失を抑制し、スラスト軸受を小型化することができる。しかしながら、動翼に流入する蒸気量は減少するため、蒸気の流量に基づいて設定される動翼の翼高さは低くなる。そのため、2次流れ渦が翼高さ方向に大きな領域を占めることとなり、2次流れ渦による損失の影響が大きくなる。
本発明が解決しようとする課題は、蒸気の流れに伴う損失を低減し、効率向上を図ることができる蒸気タービンを提供するものである。
実施形態の蒸気タービンは、周方向に半径方向外側に突出されたロータディスクをタービンロータ軸方向に複数段有し、ケーシング内に貫設されたタービンロータと、前記ロータディスクに周方向に複数の動翼を植設して構成された動翼翼列と、前記ケーシングの内側に設けられたダイアフラム外輪とダイアフラム内輪との間に周方向に複数の静翼を支持して構成され、タービンロータ軸方向に前記動翼翼列と交互に配設された静翼翼列とを備える。
さらに、蒸気タービンは、前記静翼翼列と、前記静翼翼列の直下流側に配設された前記動翼翼列とで構成される複数のタービン段落のうち、前記ダイアフラム内輪と前記タービンロータとの間を下流に流れた漏れ蒸気が、前記ダイアフラム内輪と前記動翼との間から主蒸気中に噴出することで生じる損失と、前記漏れ蒸気の主蒸気中への噴出による主蒸気の流量の増加に伴って、前記動翼の翼高さを高くすることで生じる利益とが相殺される翼高さ以上の翼高さの動翼を備えるタービン段落に形成され、前記漏れ蒸気を前記ロータディスクの上流側から下流側へ導く蒸気通路を備える。
第1の実施の形態の蒸気タービンの子午断面を示す図である。 第1の実施の形態の蒸気タービンの子午断面の一部を拡大した図である。 第1の実施の形態の蒸気タービンのタービン段落のロータディスクおよび動翼の一部を上流側から見たときの平面図である。 第1の実施の形態の蒸気タービンのタービン段落において、他の構成の蒸気通路を備えた、ロータディスクおよび動翼の一部を上流側から見たときの平面図である。 第1の実施の形態の蒸気タービンの蒸気通路を備えないタービン段落における、干渉損失と動翼の翼高さとの関係を示す図である。 第1の実施の形態の蒸気タービンの蒸気通路を備えないタービン段落において、動翼の翼高さ方向における動翼エネルギ損失の分布を示す図である。 第1の実施の形態の蒸気タービンの蒸気通路を備えないタービン段落において、動翼の翼高さの増加に伴って増加した効率を示す図である。 第1の実施の形態の蒸気タービンの蒸気通路を備えないタービン段落において、動翼の翼高さ増加に伴って増加した効率と干渉損失を示した図である。 第1の実施の形態の蒸気タービンの蒸気通路を備えないタービン段落において、動翼の翼高さ増加に伴って増加した効率と干渉損失との差分を示した図である。 第1の実施の形態の蒸気タービンの蒸気通路を備えないタービン段落において、実用的な漏れ蒸気の流量の下で反動度を変化させたときの、動翼の翼高さの増加に伴う利益と干渉損失との差分を示した図である。 第1の実施の形態の蒸気タービンにおいて、蒸気通路を備えたタービン段落の動翼翼列の一部を示した斜視図である。 第1の実施の形態の蒸気タービンの動翼が植込溝に植設された状態をタービンロータ軸方向の上流側から見たときの平面図である。 第2の実施の形態の蒸気タービンにおいて、周方向に配置された動翼の所定の翼高さにおける、翼高さ方向に垂直な断面を示した図である。 第2の実施の形態の蒸気タービンの動翼における(Sr/Tr)の翼高さ方向の変化を示す図である。 第2の実施の形態の蒸気タービンの静翼における(Ss/Ts)の翼高さ方向の変化を示す図である。 第3の実施の形態の蒸気タービンにおいて、周方向に配置された動翼の一部を後縁側から見たときの斜視図である。 従来の蒸気タービンの子午断面の一部を示した図である。 従来の蒸気タービンの子午断面の一部を示した図である。 従来の蒸気タービンにおける動翼翼列の翼根元側に発生する2次流れ渦を模式的に示した図である。 従来の蒸気タービンにおける動翼の根元側に発生する2次流れ渦を模式的に示した図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の子午断面を示す図である。以下において、同一の構成部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略または簡略する。ここでは、蒸気タービン10として、高圧タービンを例示して説明する。
図1に示すように、蒸気タービン10は、内部ケーシング20とその外側に設けられた外部ケーシング21とから構成される二重構造のケーシングを備えている。内部ケーシング20内には、タービンロータ30が貫設されている。
このタービンロータ30は、周方向に亘って半径方向外側に突出されたロータディスク31をタービンロータ軸方向に複数段備えている。各ロータディスク31には、周方向から挿入された複数の動翼40が周方向に植設され、動翼翼列41を構成している。
内部ケーシング20の内側には、ダイアフラム外輪50が周方向に亘って備えられている。このダイアフラム外輪50の内側には、ダイアフラム内輪51が周方向に亘って備えられている。
ダイアフラム外輪50とダイアフラム内輪51との間には、複数の静翼52(ノズル)が周方向に支持され、静翼翼列53を構成している。この静翼翼列53は、各動翼翼列41の上流側に設けられ、タービンロータ軸方向に、静翼翼列53と動翼翼列41とが交互に複数段備えられている。そして、静翼翼列53と、この静翼翼列53の直下流の動翼翼列41とによって1つのタービン段落を構成している。
後に詳しく説明するが、所定のタービン段落およびこれよりも下流側のタービン段落においては、ダイアフラム内輪51とタービンロータ30との間を下流に流れた漏れ蒸気101を、ロータディスク31の上流側から下流側へ導く蒸気通路60が形成されている。
ダイアフラム内輪51のタービンロータ30に対向する側には、シール部70が設けられている。これによって、ダイアフラム内輪51とタービンロータ30との間から下流側への蒸気の漏洩を抑制している。
また、蒸気タービン10には、蒸気入口管80が、外部ケーシング21および内部ケーシング20を貫通して設けられている。蒸気入口管80の端部は、ノズルボックス81に連通するように接続されている。なお、ノズルボックス81の出口に、第1段の静翼52が備えられている。
ノズルボックス81が備えられた位置よりも外側(タービンロータ30に沿う方向の外側であり、図1ではノズルボックス81よりも左側)の内部ケーシング20および外部ケーシング21の内周には、タービンロータ軸方向に沿って、複数のグランドシール部71が設けられている。これによって、内部ケーシング20および外部ケーシング21とタービンロータ30との間から外部への蒸気の漏洩を防止している。
次に、蒸気通路60について詳しく説明する。
図2は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の子午断面の一部を拡大した図である。図3は、第1の実施の形態の蒸気タービン10のタービン段落90bのロータディスク31bおよび動翼40bの一部を上流側から見たときの平面図である。
図2において、説明の便宜上、蒸気通路60を備えないタービン段落を90aとし、このタービン段落90aを構成する動翼、ロータディスク、ダイアフラム外輪、ダイアフラム内輪、静翼、シール部を、それぞれ、40a、31a、50a、51a、52a、70aと示している。また、蒸気通路60を備えたタービン段落を90bとし、このタービン段落90bを構成する動翼、ロータディスク、ダイアフラム外輪、ダイアフラム内輪、静翼、シール部を、それぞれ、40b、31b、50b、51b、52b、70bと示している。
図2に示すように、タービン段落90bおよびこれより下流のタービン段落(図示しない)においては、蒸気通路60が形成されている。一方、タービン段落90bよりも上流のタービン段落90aにおいては、蒸気通路60は形成されていない。なお、図2には示されていないタービン段落90aより上流のタービン段落においても、蒸気通路60は形成されていない。
蒸気通路60は、図2および図3に示すように、例えば、ロータディスク31bに形成された貫通孔によって構成されている。なお、蒸気通路60は、貫通孔によって構成されていることに限られず、ダイアフラム内輪51b(シール部70b)とタービンロータ30との間を下流に流れた漏れ蒸気をロータディスク31bの上流側から下流側へ導く構成であればよい。
図4は、第1の実施の形態の蒸気タービン10のタービン段落90bにおいて、他の構成の蒸気通路60を備えた、ロータディスク31bおよび動翼40bの一部を上流側から見たときの平面図である。図4に示すように、蒸気通路60は、動翼40bの植込部42bの周方向の一方の端面に形成された、植込部42bの上流端から下流端に亘る連通溝で構成されてもよい。また、連通溝は、動翼40bの植込部42bの周方向の両方の端面に形成されてもよい。この場合、両連通溝の位置を対向させて、一つの蒸気通路60を形成してもよい。
なお、ここでは、タービン段落90bに形成された蒸気通路60について説明したが、タービン段落90bよりも下流のタービン段落においても、同じ構成の蒸気通路60が備えられている。
ここで、蒸気通路60を備えないタービン段落90aと蒸気通路60を備えるタービン段落90bとの境界について説明する。
図2に示すように、例えば、タービン段落90aにおいて、静翼52aの入口における蒸気(主蒸気)100の圧力P1は、蒸気100が静翼52aを通過することで減少し、静翼52aの出口(動翼40aの入口)では、圧力P2となる。この際、蒸気100は、膨張して体積を増すと同時に流出方向をタービンロータ30の回転方向に転向されることで、周方向の速度エネルギを有する。
周方向の速度エネルギは、動翼40aで蒸気100が反回転方向に転向されることによる反力と、圧力がP3に低減することでさらに膨張して流出速度が増加することによる反力とによって回転トルクに変換される。そのため、ダイアフラム内輪51aなどの静止部と、タービンロータ30などの回転部との間に、隙間110を設けることは構造上必須となる。なお、上記した作用は、他のタービン段落90bにおいても同じである。
蒸気通路60を備えないタービン段落90aにおいて、隙間110を設けることで、図2に示すように、蒸気100から分流した漏れ蒸気101は、ダイアフラム内輪51a(シール部70a)とタービンロータ30との間の隙間110を通過する。漏れ蒸気101は、静翼52aを通過しないため膨張せず、損失を生じさせる。さらに、漏れ蒸気101は、ダイアフラム内輪51aと動翼40aの植込部42aとの間から蒸気100中に噴出する。これによって、漏れ蒸気101の流れは、蒸気100の流れと干渉し、さらなる損失(以下、干渉損失という。)を生む。この際、漏れ蒸気101の全量が蒸気100中に噴出する。
一般に、漏れ蒸気101の流量gは、式(1)に示すように、流量係数C、蒸気密度ρ、環状漏れ面積Aおよび静翼圧力比P1/P2の関数となる。流量係数Cも、静翼圧力比P1/P2の関数である。ここで、環状漏れ面積Aは、シール部70aのシールフィンとタービンロータ30との間に形成される環状の隙間110の断面積である。
g=f(C、ρ、A、P1/P2) …式(1)
ここで、各タービン段落における静翼圧力比P1/P2および環状漏れ面積Aが等しいとして漏れ蒸気101の流量gを設定すると、下流のタービン段落に行くに伴い圧力が低下するため蒸気密度ρが低下し、漏れ蒸気101の流量gは減少する。すなわち、下流のタービン段落に行くに伴い、タービン段落を流れる蒸気の全流量Gに対する漏れ蒸気101の流量gの比(g/G)は減少する。なお、蒸気の全流量Gには、漏れ蒸気101の流量gも含まれる。
図5は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の蒸気通路60を備えないタービン段落における、干渉損失と動翼の翼高さとの関係を示す図である。なお、横軸の動翼の翼高さは、蒸気通路60を備えない各タービン段落における動翼の翼高さであり、先端のシュラウド部や植込部42aを含まない翼有効部における翼高さである(図2参照)。ここでは、初段のタービン段落からタービン段落90a(図5において末段と記載)までの干渉損失を示している。なお、図5に示された結果は、数値解析によって得られたものである。
図5に示すように、翼高さが高くなる下流のタービン段落になるに伴い、g/Gが低下するため、干渉損失は一般的に減少する。
図6は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の蒸気通路60を備えないタービン段落において、動翼の翼高さ方向における動翼エネルギ損失の分布を示す図である。図6には、同一型の2種類の翼高さの動翼について動翼エネルギ損失の分布を示している。破線の結果を得た動翼の翼高さは、実線の結果を得た動翼の翼高さよりも高い。なお、図6に示された結果は、数値解析によって得られたものである。
図6に示すように、動翼の根元側では、2次流れ渦(図19および図20を参照)による損失が生じている。この2次流れ渦が占める範囲は、動翼の翼高さ方向において、翼高さによらずほぼ一定値Yとなる。
ここで、上記したように、漏れ蒸気101の全量が蒸気100中に噴出するため、蒸気通路60を備えた場合に比べて、動翼を通過する蒸気の流量が増える。そのため、蒸気の流量が増えたことに対応して、動翼の翼高さを増加させることができる。本実施の形態においては、蒸気通路60を備えないタービン段落90aにおいて、漏れ蒸気101分の流量が増えたことに対応して、動翼の翼高さを増加させている。
図7は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の蒸気通路60を備えないタービン段落において、動翼の翼高さの増加に伴って増加した効率を示す図である。なお、横軸の動翼の翼高さは、蒸気通路60を備えない各タービン段落における動翼の翼高さである。縦軸の単位翼高さ増加当りの効率の増加率とは、漏れ蒸気101の噴出による、動翼を通過する蒸気流量の増加分に基づいて、得られた効率増加分を翼高さ増加分(mm)で除したものである。
ここでは、初段のタービン段落からタービン段落90a(図7において末段と記載)までの結果を示している。なお、図7に示された結果は、数値解析によって得られたものである。
動翼の翼高さが高くなるに伴って、2次流れ渦の翼高さに占める割合が減少するため、2次流れ渦による効率の低下は抑制される。つまり、図7に示すように、動翼の翼高さが高くなるほど、すなわち下流のタービン段落に行くに伴い、翼長増加による利益が得難くなる。
図8は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の蒸気通路60を備えないタービン段落において、動翼の翼高さの増加に伴って増加した効率と干渉損失を示した図である。ここでは、初段のタービン段落からタービン段落90a(図8において末段と記載)までの結果を示している。図8に示された結果は、数値解析によって得られたものである。図8に示すように、効率は、動翼の翼高さの増加に伴って増加した効率と干渉損失の差し引きによって定まることがわかる。
図9は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の蒸気通路60を備えないタービン段落において、動翼の翼高さの増加に伴って増加した効率と干渉損失との差分を示した図である。図9に示された結果は、図8に示された結果に基づくものである。
図9に示すように、差分が0となる翼高さHを下回る翼高さの動翼を備えるタービン段落では、蒸気通路60を備えないことによって性能改善が得られることがわかる。
以上のことから、蒸気通路60を備えないタービン段落90aと蒸気通路60を備えるタービン段落90bとの境界について、以下の知見が得られた。
蒸気通路60は、干渉損失と、動翼の翼高さを高くすることで生じる利益(動翼の翼高さの増加に伴って増加した効率)とが相殺される翼高さHを下回る翼高さの動翼を備えるタービン段落には形成されないことが好ましい。ここで、干渉損失と、動翼の翼高さを高くすることで生じる利益とが相殺されるとは、干渉損失と、動翼の翼高さを高くすることで生じる利益との差し引きが0となることをいう。
換言すると、蒸気通路60は、干渉損失と、動翼の翼高さを高くすることで生じる利益とが相殺される翼高さH以上の翼高さの動翼を備えるタービン段落に形成されることが好ましい。
ここで、翼高さHの閾値は、様々な設計パラメータの変動により変化する。以下にその主な要因について説明する。
漏れ蒸気101の流量gは、漏れ蒸気101が流れる流路形状や静翼圧力比P1/P2によって変化する。そのため、例えば、図2に示された、蒸気通路60を備えないタービン段落90aにおいて、蒸気100中に噴出する漏れ蒸気101の流量や、それに伴う動翼の翼高さの増加分は、一意に決められない。
漏れ蒸気101を噴出した際の干渉損失は、反動度が高いほど小さいと考えられる。ここで、反動度とは、段落圧力比P1/P3に占める、動翼圧力比P2/P3の割合である。すなわち、反動度が高いときには、動翼圧力比の占める割合が大きくなる。
動翼40aに流入する際の流路断面積よりも、流出する際の流路断面積を小さくすることで、蒸気100を加速して減圧することになる。すなわち、静翼52a間で正常に加速および偏向されることなく、動翼40aの根元の上流側から噴出された漏れ蒸気101であっても、反動度が高いほど、動翼40a内で減圧され加速される。そのため、動翼40aにおいて回転力として回収されるエネルギの割合が高くなる。
ここで、蒸気通路60を備えないタービン段落において、実用的な漏れ蒸気101の流量の下で反動度を変化させながら、干渉損失と、動翼の翼高さを高くすることで生じる利益(動翼の翼高さの増加に伴って増加した効率)とが相殺される動翼の翼高さの検討を行った。
図10は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の蒸気通路60を備えないタービン段落において、実用的な漏れ蒸気101の流量の下で反動度を変化させたときの、動翼の翼高さの増加に伴う利益と干渉損失との差分を示した図である。なお、図10に示された3本の結果を示す線において、上方に行くに伴って反動度が高い条件である。図10に示された結果は、数値解析によって得られたものである。
図10に示すように、反動度が高いほど、干渉損失が抑制されることによって、翼高さが高い範囲まで性能改善が得られることがわかった。図10に示された結果から、干渉損失と、動翼の翼高さを高くすることで生じる利益とが相殺される翼高さの閾値は、反動度により変化するが、30mm〜50mmの範囲となる。すなわち、蒸気通路60は、動翼の翼高さが30mm以上となるタービン段落に形成されることが好ましい。
ここで、動翼の翼高さが30mmを下回るような翼高さの低い動翼を備える蒸気タービンとして、例えば、高圧で密度の大きな蒸気が供給される高圧タービンなどが挙げられる。また、蒸気タービンとして、コンバインドサイクルに適用され、ガスタービンの排ガスで発生した小流量の蒸気が供給される高圧タービンなどが挙げられる。具体的には、本実施の形態の蒸気タービン10は、例えば、石炭や重油に比べてCO排出量の小さい天然ガスを用い、かつ高効率なコンバインドサイクルに適用される高圧タービンに適用することができる。
なお、ここでは、本実施の形態の構成を高圧タービンに適用した一例を示したが、これらに限られるものではない。本実施の形態の蒸気タービン10の適用は、上記したような、例えば、翼高さが30mmを下回るような翼高さの低い動翼を備える蒸気タービンに適用することができる。
次に、蒸気タービン10の作用について、図1を参照して説明する。
蒸気入口管80を経て、ノズルボックス81内に流入した蒸気100は、ノズルボックス81の出口に設けられた静翼52から動翼40に向かって噴出される。
蒸気通路60を備えないタービン段落において、蒸気100から分流した漏れ蒸気101は、ダイアフラム内輪51(シール部70)とタービンロータ30との間の隙間110を通過する。そして、漏れ蒸気101の全量が、ダイアフラム内輪51と動翼40との間から主流である蒸気100中に噴出される。
蒸気100中に噴出された漏れ蒸気101は、蒸気100の流れと干渉し、蒸気100とともに動翼40間に流入する。動翼40間に流入した蒸気100および漏れ蒸気101によって回転力が与えられ、タービンロータ30が回転する。
一方、蒸気通路60を備えたタービン段落において、蒸気100から分流した漏れ蒸気101は、ダイアフラム内輪51(シール部70)とタービンロータ30との間の隙間110を通過する。そして、漏れ蒸気101の大部分は、蒸気通路60を通り、下流側のタービン段落の、動翼40またはロータディスク31と、ダイアフラム内輪51との間に流出する。残りの漏れ蒸気101は、ダイアフラム内輪51と動翼40との間から蒸気100中に噴出される。
なお、漏れ蒸気101の大部分が蒸気通路60を通過することで、動翼40の前後の差圧が小さくなる。これによって、スラスト軸受にかかる力も小さくなるため、スラスト軸受を小径化することができる。
蒸気100中に噴出された漏れ蒸気101は、蒸気100の流れと干渉し、蒸気100とともに動翼40間に流入する。この場合には、蒸気100中に噴出される漏れ蒸気101の流量は少ないため、干渉損失は小さい。そして、動翼40間に流入した蒸気100および漏れ蒸気101によって回転力が与えられ、タービンロータ30が回転する。
最終段のタービン段落を通過した蒸気100(漏れ蒸気101を含む)は、排気通路(図示しない)を通り、蒸気タービン10の外部へ排気される。
上記したように、第1の実施の形態の蒸気タービン10によれば、蒸気通路60を備えないタービン段落および蒸気通路60を備えたタービン段落を有することで、蒸気の流れに伴う損失を低減し、効率向上を図ることができる。
ここで、上記した第1の実施の形態の蒸気タービン10においては、ロータディスク31に周方向から挿入して植設する動翼40を例示したが、動翼40の構成はこれに限られるものではない。図11は、第1の実施の形態の蒸気タービン10において、蒸気通路60を備えたタービン段落の動翼翼列41の一部を示した斜視図である。図12は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の動翼40が植込溝32に植設された状態をタービンロータ軸方向の上流側から見たときの平面図である。
図11および図12に示すように、動翼40は、タービンロータ軸方向に挿入される、いわゆる軸方向挿入翼根部形式の動翼であってもよい。タービンロータ30のロータディスク31には、タービンロータ軸方向に沿う植込溝32を周方向に亘って複数形成することで構成される翼車33を備えている。
翼車33間の凹状の植込溝32には、タービンロータ軸方向の上流側から動翼40が挿入される。周方向に形成された植込溝32に植設された複数の動翼40によって動翼翼列41を構成する。
植込部43は、嵌め合い凹凸形状を有し、その凹凸形状は、ロータディスク31の植込溝32の形状に対応している。この嵌め合い凹凸形状によって、動翼40が、ロータディスク31から半径方向外側へ抜けることを防止している。
また、翼車33の下流端には、例えば、植込溝32側に突出して、動翼40の植込部43が下流側へ抜けることを防止する突起部(図示しない)が設けられている。そのため、動翼40に下流側への負荷がかかった場合においても、動翼40は、植込溝32から抜けることはない。
図11および図12に示すように、例えば、植込部43の内径側端面43aと植込溝32の底面32aとの間には、上流側から下流側へ貫通する蒸気通路60が形成されている。この蒸気通路60によって、ダイアフラム内輪51とタービンロータ30との間を下流に流れた漏れ蒸気を、ロータディスク31の上流側から下流側へ導く。
ここで、蒸気通路60を備えないタービン段落においては、植込部43の内径側端面43aと植込溝32の底面32aとの間の隙間は形成されない。また、蒸気通路60を備えないタービン段落においては、植込部43の内径側端面43aと植込溝32の底面32aとの間の隙間が形成される場合には、その隙間は封止される。
なお、蒸気通路60は、これに限られず、例えば、ロータディスク31に形成された貫通孔によって構成されてもよい。
(第2の実施の形態)
図13は、第2の実施の形態の蒸気タービン11において、周方向に配置された動翼40の所定の翼高さにおける、翼高さ方向に垂直な断面を示した図である。
第2の実施の形態の蒸気タービン11においては、動翼40の周方向の配置構成以外は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の構成と同じである。そのため、ここでは、主に動翼40の周方向の配置構成について説明する。
図13に示すように、動翼40の後縁44と、この動翼40に隣接する動翼40の背側の面45との最短距離をSrとする。また、動翼40の前縁46における隣接する動翼40間の環状ピッチをTrとする。
図14は、第2の実施の形態の蒸気タービン11の動翼40における(Sr/Tr)の翼高さ方向の変化を示す図である。なお、図14には、比較のため従来の蒸気タービンの動翼における(Sr/Tr)の翼高さ方向の変化も示している。図14の横軸において、動翼の翼有効部における根元を0とし、先端を1としている。
図14に示すように、第2の実施の形態の蒸気タービン11の各動翼40は、SrとTrとの比(Sr/Tr)が、翼高さの中央で最大となるように構成されている。このように動翼40を構成することで、2次流れ渦の影響を受け難い翼高さ中央部に流れる蒸気の流量を増やすことができる。すなわち、このように動翼40を構成することで、動翼40の、入口と出口との圧力比を翼高さ方向で調整している。
これによって、翼高さ方向の反動度の分布を制御することができる。動翼40の根元側の反動度を局所的に上昇させることで、干渉損失を抑制することができる。そのため、蒸気通路60を備えないタービン段落を、動翼の翼高さがより高いタービン段落まで拡張しても、効率を向上させることができる。
ここで、上記した動翼40の構成は、静翼52にも適用することができる。図13に示した構成と同様に、静翼52の後縁と、この静翼52に隣接する静翼52の背側の面との最短距離をSsとする。また、静翼52の前縁における隣接する静翼52間の環状ピッチをTsとする。
図15は、第2の実施の形態の蒸気タービン11の静翼52における(Ss/Ts)の翼高さ方向の変化を示す図である。なお、図15には、比較のため従来の蒸気タービンの静翼における(Ss/Ts)の翼高さ方向の変化も示している。図15の横軸において、動翼の翼有効部における根元を0とし、先端を1としている。
図15に示すように、第2の実施の形態の蒸気タービン11の各静翼52は、SsとTsとの比(Ss/Ts)が、翼高さの中央で最大となるように構成されている。この場合においても、動翼40と同様に、静翼52の、入口と出口との圧力比を翼高さ方向で調整することができる。すなわち、静翼52の直下流の動翼40における翼高さ方向の反動度の分布を制御することができる。
(第3の実施の形態)
図16は、第3の実施の形態の蒸気タービン12において、周方向に配置された動翼40の一部を後縁側から見たときの斜視図である。なお、ここでは、動翼40の先端部の構成の図示は省略している。
第3の実施の形態の蒸気タービン12においては、動翼40の形状以外は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の構成と同じである。そのため、ここでは、主に動翼40の形状について説明する。
図16に示すように、動翼40は、周方向に腹側47が突出するように湾曲している。このように、動翼40は、いわゆるリーン形状に構成されている。例えば、翼高さ方向の中央が周方向に最も突出するように構成してもよい。
このように動翼40を湾曲させることで、翼高さ方向の圧力分布を意図的に制御することができる。例えば、翼高さの中央部を腹側47の方へ突出するように湾曲した動翼40においては、意図的に翼中央から根元側および先端側へ向かう半径方向速度を発生させることができる。これによって、特に遠心力の作用で2次流れの巻き上がりの激しい根元側の環状壁面側に上記の流れを押し付ける力が得られる。そのため、2次流れ渦の発達を抑制することができる。
すなわち、動翼40の出口の圧力P3を根元側で局所的に低下させて、動翼40の入口の圧力P2と出口の圧力P3との動翼圧力比(P2/P3)を増大させ、動翼40の根元の反動度を上昇させる。これによって、動翼40における翼高さ方向の反動度の分布を制御することができる。
ここで、上記した動翼40の構成は、静翼52にも適用することができる。図16に示した構成と同様に、静翼52を、周方向に腹側が突出するように湾曲して構成してもよい。このように、静翼52は、いわゆるリーン形状に構成することができる。例えば、翼高さ方向の中央が周方向に最も突出するように構成してもよい。
このように静翼52を湾曲させることで、上記した動翼40と同様に、翼高さ方向の圧力分布を意図的に制御することができる。例えば、翼高さの中央部を腹側の方へ突出するように湾曲した静翼52においては、意図的に翼中央から根元側及び先端側へ向かう半径方向速度を発生させることができる。これによって、蒸気の流れをダイアフラム内輪51側およびダイアフラム外輪50側に押し付ける力を制御することができる。そのため、動翼40の入口の圧力P2の翼高さ方向の分布を変えることができる。
なお、本実施の形態の蒸気タービンは、第3の実施の形態の構成に、第2の実施の形態の構成を加えた構成とすることもできる。
以上説明した実施形態によれば、蒸気の流れに伴う損失を低減し、効率向上を図ることが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10,11,12…蒸気タービン、20…内部ケーシング、21…外部ケーシング、30…タービンロータ、31,31a,31b…ロータディスク、32…植込溝、32a…底面、33…翼車、40,40a,40b…動翼、41…動翼翼列、42a,42b,43…植込部、43a…内径側端面、44…後縁、45…面、46…前縁、47…腹側、50…ダイアフラム外輪、51,51a,51b…ダイアフラム内輪、52,52a…静翼、53…静翼翼列、60…蒸気通路、70,70a,70b…シール部、71…グランドシール部、80…蒸気入口管、81…ノズルボックス、90a,90b…タービン段落、100…蒸気、101…漏れ蒸気、110…隙間、Sr,Ss…最短距離、Tr,Ts…環状ピッチ。

Claims (9)

  1. 周方向に亘って半径方向外側に突出されたロータディスクをタービンロータ軸方向に複数段有し、ケーシング内に貫設されたタービンロータと、
    前記ロータディスクに周方向に複数の動翼を植設して構成された動翼翼列と、
    前記ケーシングの内側に設けられたダイアフラム外輪とダイアフラム内輪との間に周方向に複数の静翼を支持して構成され、タービンロータ軸方向に前記動翼翼列と交互に配設された静翼翼列と、
    前記静翼翼列と、前記静翼翼列の直下流側に配設された前記動翼翼列とで構成される複数のタービン段落のうち、前記ダイアフラム内輪と前記タービンロータとの間を下流に流れた漏れ蒸気が、前記ダイアフラム内輪と前記動翼との間から主蒸気中に噴出することで生じる損失と、前記漏れ蒸気の主蒸気中への噴出による主蒸気の流量の増加に伴って、前記動翼の翼高さを高くすることで生じる利益とが相殺される翼高さ以上の翼高さの動翼を備えるタービン段落に形成され、前記漏れ蒸気を前記ロータディスクの上流側から下流側へ導く蒸気通路と
    を具備することを特徴とする蒸気タービン。
  2. 前記蒸気通路が形成されるタービン段落における前記動翼の翼高さが、30mm以上であることを特徴とする請求項1記載の蒸気タービン。
  3. 前記蒸気通路が、前記ロータディスクに形成された貫通孔で形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の蒸気タービン。
  4. 周方向から挿入することで前記ロータディスクに植設される前記動翼において、
    前記蒸気通路が、前記動翼の植込部の少なくともいずれか一方の周方向の端面に形成された、植込部の上流端から下流端に亘る連通溝で形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の蒸気タービン。
  5. タービンロータ軸方向から挿入することで前記ロータディスクに植設される前記動翼において、
    前記蒸気通路が、前記動翼の植込部の内径側端面と、前記ロータディスクに形成された、前記植込部を植設する植込溝の底面との間の隙間によって形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の蒸気タービン。
  6. 前記動翼の後縁と、この動翼に隣接する前記動翼の背側の面との最短距離Srと、前記動翼の前縁における隣接する前記動翼間の環状ピッチTrとの比(Sr/Tr)が、翼高さの中央で最大となることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の蒸気タービン。
  7. 前記静翼の後縁と、この静翼に隣接する前記静翼の背側の面との最短距離Ssと、前記静翼の前縁における隣接する前記静翼間の環状ピッチTsとの比(Ss/Ts)が、翼高さの中央で最大となることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の蒸気タービン。
  8. 前記動翼が、周方向に腹側が突出するように湾曲していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の蒸気タービン。
  9. 前記静翼が、周方向に腹側が突出するように湾曲していることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項記載の蒸気タービン。
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